JP2009531431A - 認知障害および他の障害の治療方法 - Google Patents

認知障害および他の障害の治療方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、哺乳動物の、学習障害およびADD/ADHDおよび他の障害のような認知障害の治療方法および医薬組成物を提供する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2006年3月24日に出願された米国特許仮出願第60/785,654号および2006年10月12日に出願された米国特許仮出願第60/851,278号の優先権を主張し、これは出典明示により本明細書に組み入れる。
本発明は、5HT2Cモジュレーションに付随する障害の治療に有用な化合物に関する。
認知は、脳の思考能力、情報の処理および貯蓄能力および問題の解決能力である。認知能は、記憶力、言語力、注意力、知覚力および推理力を含む。認知は、ヒトに特有の高度な行動である。多くの認知障害が、高齢者に、例えばアルツハイマー病および記憶障害のような影響を与える。しかしながら、また、子供、青年、若年成人に影響を与える多くの認知障害が存在する。
幼児および子供の正常な社会的および/または認知技能の発達を阻害する種々の脳の異常性が存在する。基本的な精神プロセスの障害は、子供/青年の学習方法に影響を与えうる。学習能力が損なわれた多くの子供/青年は、平均的または平均以上の知能を有する。しかしながら、学習能力の欠如は、聞き取り、思考、会話、読み書きまたは計算が困難であり得る。かかる学習能力の欠如は、知覚ハンディキャップ、失読症、計算力障害、書字障害および発達性失語症候群を含む。
注意力欠如障害(ADD)はまた、注意欠陥過活動性障害(ADHD)としても知られており、子供にも成人と同様に影響を与えるよく知られた認知障害である。すべての子供の3%〜8%がADDを有していると推定されている。ADDは、活動過剰、衝動性、散漫性およびある期間の集中維持の困難性のような兆候により特徴付けられる。兆候は、ADDを患っている個人において異なりうる。いくつかには多くの集中できないという問題があり、一方、他には衝動性を伴う最も大変な時期が存在しうる。医薬は、興奮剤の形態でADDの治療用に入手することができる(例を挙げるとリタリン、アデロール、およびストラテラ)。しかしながら、かかる治療には、食欲の減少および睡眠の問題を含むある種の副作用がある。
したがって、すべての年齢における患者に影響する種々の認知障害の治療の開発の必要性が依然として残っている。
本発明は、哺乳動物の、学習障害、注意力欠如障害、衝動性疾患、または行動中毒を含む認知障害の治療方法を提供する。特に、本発明により、5HT2C受容体の高特異的アゴニストまたは部分的アゴニストである式I:
Figure 2009531431
[式中:
Figure 2009531431
は、単結合または二重結合であり;
nは1または2であり;
mは0または1であり;
およびRは、各々独立して、ハロゲン、−CN、−R、−OR、−C1−6ペルフルオロアルキル、または−OC1−6ペルフルオロアルキルであり;
Rは、各々独立して、水素またはC1−6アルキル基であり;
およびRは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、飽和または不飽和の4〜8員環を形成し、該環は、ハロゲン、−R、またはORから独立して選択される1〜3個の基により置換されていてもよく;
およびRは、各々独立して、−Rである]
で示される化合物は、認知障害および本明細書に記載の他の障害の治療に有用である。
本発明は、とりわけ、医薬的に有効な量の式Iで示される化合物を、治療を必要とする個体に投与することによる認知障害の治療方法を提供する。本発明はまた、認知障害の治療用に処方され投与される式Iで示される化合物の医薬組成物、ならびに、式Iで示される化合物と認知障害および/または他の障害または疾患の治療に有用な1種またはそれ以上の他の薬剤との組み合わせを提供する。本発明の別の態様は、本明細書および特許請求の範囲を参照することにより当業者に明らかになるだろう。
1. 化合物
本発明による認知障害および他の障害の治療に有用な化合物は、式I:
Figure 2009531431
[式中:
Figure 2009531431
は、単結合または二重結合であり;
nは1または2であり;
mは0または1であり;
およびRは、各々独立して、ハロゲン、−CN、−R、−OR、−C1−6ペルフルオロアルキル、または−OC1−6ペルフルオロアルキルであり;
Rは、各々独立して、水素またはC1−6アルキル基であり;
およびRは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、飽和または不飽和の4〜8員環を形成し、該環は、ハロゲン、−R、またはORから独立して選択される1〜3個の基により置換されていてもよく;
およびRは、各々独立して、−Rである]
で示される化合物を含む。
本明細書で使用する場合、「アルキル」という用語は、これらだけに限らないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはt−ブチルなどの直鎖および分枝鎖が含まれる。
「ハロゲン」または「ハロ」という用語は、本明細書で使用する場合、塩素、臭素、フッ素またはヨウ素を意味する。
「ペルフルオロアルキル」という用語は、本明細書で使用する場合、本明細書に記載されているアルキル基を意味し、ここでは該アルキル基上の全ての水素原子は、フッ素原子で置換されている。このようなペルフルオロアルキル基には、−CFが挙げられる。
「有効量」および「治療有効量」という用語は、本明細書で使用する場合、個人に投与される場合に、患者が患っている状態の重篤度を治療し、予防し、遅延させ、または軽減するのに効果的である化合物または組合せの量を意味する。特に、本発明による治療有効量は、認知障害または本明細書に記載の他の障害の少なくとも1つの症状を治療し、予防し、発症を遅延させ、または寛解するのに十分な量である。
「複数の医薬として許容される塩」または「医薬として許容される塩」という用語は、式Iで示される化合物を、有機酸または無機酸、例えば、酢酸、乳酸、クエン酸、ケイ皮酸、酒石酸、琥珀酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、マンデル酸、リンゴ酸、シュウ酸、プロピオン酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硝酸、硫酸、グリコール酸、ピルビン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、サリチル酸、安息香酸、または同様に公知の許容される酸などで処理することにより誘導される塩を意味する。特定の実施形態では、本発明は、式Iで示される化合物の塩酸塩を提供する。
「患者」という用語は、本明細書で使用する場合、哺乳動物を意味する。特定の実施形態では、「患者」という用語は、ヒトを意味する。
「投与する」、「投与すること」または「投与」という用語は、本明細書で使用する場合、化合物または組成物を患者に直接投与する、あるいは患者の体内で活性化合物または活性物質の当量を形成するであろう化合物のプロドラッグ誘導体または類似物を患者に投与することを意味する。
式Iで示される化合物は、上記定義のように、または本明細書に記載するような分類および下位分類において、脳のセロトニン受容体2Cサブタイプにおいてアゴニストまたは部分アゴニスト活性に対する親和性を有する。
2.例示的化合物の説明
特定の実施形態では、
Figure 2009531431
は、単結合を示す。他の実施形態では、
Figure 2009531431
は、二重結合を示す。
特定の実施形態では、式IのR基は、R、OR、ハロゲン、シアノまたは−C1〜3ペルフルオロアルキルである。他の実施形態では、式IのR基は、水素、ハロゲン、シアノ、−OR(式中、RはC1〜3アルキルである)またはトリフルオロメチルである。他の実施形態によれば、式IのR基は水素である。
特定の実施形態では、式IのR基は、R、OR、ハロゲン、シアノまたは−C1〜3ペルフルオロアルキルである。他の実施形態では、式IのR基は、水素、ハロゲン、シアノ、−OR(式中、Rは、水素、C1〜3アルキルである)またはトリフルオロメチルである。他の実施形態によれば、式IのR基は水素である。
本発明の一態様では、式IのRおよびR基の少なくとも1つは−OHである。本発明の他の態様では、式IのRおよびR基の両方が−OHである。
他の実施形態によれば、式IのRおよびR基の各々は水素である。また他の実施形態によると、式IのRおよびR基の各々は水素である。
上記で一般に定義したように、式IのRおよびR基は一緒になって、飽和または不飽和の4〜8員環を形成し、該環は、ハロゲン、−RまたはORから独立に選択される1〜3個の基で所望により置換されている。一実施形態では、式IのRおよびR基は一緒になって、飽和または不飽和の5〜8員環を形成し、該環は、ハロゲン、−RまたはORから独立に選択される1〜3個の基で所望により置換されている。特定の実施形態では、式IのRおよびR基は、一緒になって飽和または不飽和の5〜6員環を形成し、該環は、ハロゲン、−RまたはORから独立に選択される1〜3個の基で所望により置換されている。4〜8員(好ましくは5〜8員、より好ましくは5〜6員)環は、好ましくは炭化水素環である。4〜8員(好ましくは5〜8員、より好ましくは5〜6員)環は、好ましくは飽和である。しかしながら、4〜8員(好ましくは5〜8員、より好ましくは5〜6員)環が不飽和である場合、不飽和は、オレフィンまたは芳香族であってもよい。
上記で一般に定義したように、nは1または2である。したがって、本発明は、式I−aおよびI−b
Figure 2009531431
(式中、m、R、R、R、R、RおよびRの各々は、式Iで示される化合物の上記定義の通りであり、ならびに上記および本明細書における分類および下位分類に記載した通りである)の化合物または医薬として許容されるその塩を提供する。
上記で一般に定義したように、mは0または1である。したがって、本発明は、式I−cおよびI−d
Figure 2009531431
(式中、n、R、R、R、R、RおよびRの各々は、式Iで示される化合物の上記定義の通りであり、ならびに上記および本明細書における分類および下位分類に記載した通りである)の化合物または医薬として許容されるその塩を提供する。
他の実施形態では、nは1であり、mは1であり、式IのRおよびR基は一緒になって、飽和5員環を形成し、該化合物は、式II
Figure 2009531431
(式中、R、R、RおよびRの各々は、式Iで示される化合物の上記定義の通りであり、ならびに上記および本明細書における分類および下位分類に記載した通りである)の化合物または医薬として許容されるその塩である。
本発明の他の態様では、化合物(nは1であり、mは0であり、式IのRおよびR基は一緒になって、飽和5員環を形成する)を提供し、該化合物は、式III
Figure 2009531431
(式中、R、R、RおよびRの各々は、式Iで示される化合物の上記定義の通りであり、ならびに上記および本明細書における分類および下位分類に記載した通りである)の化合物または医薬として許容されるその塩である。
本発明の化合物は、不斉炭素原子を含有し、したがってエナンチオマーおよびジアステレオマーを含めた立体異性体を生じさせる。したがって本発明は、このような立体異性体の全て、ならびに立体異性体の混合物に関することが意図されている。本出願に亘って、本発明の生成物の名前は、不斉中心の絶対配置が示されていない場合、個々の立体異性体ならびに立体異性体の混合物を包含することが意図されている。
他の態様では、本発明は、式I−eまたはI−f
Figure 2009531431
(式中、n、m、R、R、R、R、RおよびRの各々は、式Iで示される化合物の上記定義の通りであり、ならびに上記および本明細書における分類および下位分類に記載した通りである)のいずれかの化合物あるいは医薬として許容されるその塩を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、式IVまたはV
Figure 2009531431
(式中、各R、R、RおよびRは、式Iで示される化合物の上記定義の通りであり、ならびに上記および本明細書に記載した分類および下位分類の通りである)のいずれかの化合物あるいは医薬として許容されるその塩を提供する。
エナンチオマーが好ましい場合、いくつかの実施形態では、対応するエナンチオマーが実質的になく提供することができる。したがって、対応するエナンチオマーが実質的にないエナンチオマーは、分離技術によって単離または分離された、あるいは対応するエナンチオマーがなく調製された化合物を意味する。「実質的にない」とは、本明細書で使用する場合、その化合物が、著しく高い割合の1種のエナンチオマーで構成されていることを意味する。特定の実施形態では、化合物は少なくとも約90重量%の好ましいエナンチオマーで構成されている。本発明の他の実施形態では、化合物は少なくとも約99重量%の好ましいエナンチオマーで構成されている。好ましいエナンチオマーは、キラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)、ならびにキラル塩の形成および結晶化を含めた当業者に公知の任意の方法によってラセミ混合物から単離することができ、または本明細書に記載する方法によって調製することができる。例えば、Jacquesら,Enantiomers,Racemates and Resolutions(Wiley Interscience,New York,1981);Wilen,S.H.ら,Tetrahedron33:2725(1977);Eliel,E.L.Stereochemistry of Carbon Compounds(McGraw−Hill,NY,1962);Wilen,S.H.Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions268頁(E.L.Eliel,Ed.,Univ.of Notre Dame Press,Notre Dame,IN1972)を参照されたい。
本発明の方法に有用な例示的化合物を、下記の表1に示す。
表1 式Iの例示的化合物
2−ブロモ−4,5,6,7,9,9a,10,11,12,12a−デカヒドロシクロペンタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
2−ブロモ−4,5,6,7,9,9a,10,11,12,13,14,14a−ドデカヒドロシクロヘプタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
2−クロロ−4,5,6,7,9,9a,10,11,12,12a−デカヒドロシクロペンタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
2−クロロ−4,5,6,7,9,9a,10,11,12,13,14,14a−ドデカヒドロシクロヘプタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
2−フェニル−4,5,6,7,9,9a,10,11,12,12a−デカヒドロシクロペンタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
2−メトキシ−4,5,6,7,9,9a,10,11,12,12a−デカヒドロシクロペンタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
1−フルオロ−4,5,6,7,9,9a,10,11,12,12a−デカヒドロシクロペンタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
1−フルオロ−4,5,6,7,9,9a,10,11,12,13,14,14a−ドデカヒドロシクロヘプタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
1−(トリフルオロメチル)−4,5,6,7,9,9a,10,11,12,12a−デカヒドロシクロペンタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
1−フルオロ−2−メトキシ−4,5,6,7,9,9a,10,11,12,12a−デカヒドロシクロペンタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
1−フルオロ−2−メトキシ−4,5,6,7,9,9a,10,11,12,13,14,14a−ドデカヒドロシクロヘプタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
4,5,6,7,9,9a10,11,12,12a−デカヒドロシクロペンタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
4,5,6,7,9,9a,10,11,12,13,14,14a−ドデカヒドロシクロヘプタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
(−)−4,5,6,7,9,9a10,11,12,12a−デカヒドロシクロペンタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
(9aR,14aS)−4,5,6,7,9,9a,10,11,12,13,14,14a−ドデカヒドロシクロヘプタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;または
(9aS,14aR)−4,5,6,7,9,9a,10,11,12,13,14,14a−ドデカヒドロシクロヘプタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
4,5,6,7,9a,10,11,12,13,13a−デカヒドロ−9H−[1,4]ジアゼピノ[6,7,1−de]フェナントリジン;
1,2,3,4,9,10−ヘキサヒドロ−8H−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,−hi]インドール;
1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
(7bS,10aS)−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
(7bR,10aR)−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ−[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
(7bR,10aR)−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ−[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
6−メチル−1,2,3,4,9,10−ヘキサヒドロ−8H−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
(2S)−(rel−7bR,10aR)−2−メチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
(2S)−(rel−7bR,10aR)−2−メチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
(2S)−(rel−7bS,10aS)−2−メチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
(2R)−(rel−7bR,10aR)−2−メチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
(2R)−(rel−7bR,10aR)−2−メチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
(2R)−(rel−7bS,10aS)−2−メチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
rel−(4S,7bS,10aS)−4−メチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール
rel−(4S,7bS,10aS)−4−メチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
rel−(4R,7bS,10aS)−4−メチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
9−メチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
(7bR,9R,10aR)−9−メチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
9,9−ジメチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
(7bR,10aR)−9,9−ジメチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;および
(7bS,10aS)−9,9−ジメチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
または医薬として許容されるその塩。本発明の他の態様は、上記の化合物の各々の塩酸塩を提供する。
また、本明細書における化合物への言及は、多形体、水和物などのありとあらゆる関連する形態への言及を含むことが意図されていることを当業者であれば理解するであろう。また、化合物は、製造、処理、配合、デリバリーの間、あるいは体内で、活性剤に変換されるプロドラッグまたは他の形態として提供することができる。
本発明の原理は、例えば、放射標識がH、11C、14C、18F、123Iおよび125Iから選択されるものを含めて、本明細書に記載された化合物の全ての放射標識された形態に当てはまることがさらに理解されよう。このような放射標識化合物は、動物およびヒトの両方の代謝薬物動態研究、ならびに結合アッセイにおける研究および診断手段として有用である。
本発明に従って使用される式Iで示される化合物は、米国特許第7,129,237号(2003年4月24日に出願された米国特許出願番号10/422,524)、およびWO2006/052768(2004年11月5日に出願された米国仮特許出願番号60/625,300号の優先権を主張する)(これらは出典明示により本明細書に組み入れる)に従って得るか、または調製することができる。
理論に縛られることなく、本発明者らは、式Iで示される化合物が、5HT2C受容体の高度に特異的なアゴニストまたは部分アゴニストであることを見出した。本発明は、式Iで示される化合物に見られるこの固有のアフィニティおよび選択性が、認知障害および他の障害の治療に対する特別な有用性を与えているという認識を包含する。本発明はまた、式Iで示される化合物が速やかに作用を発現することに関することに注目する。加えて、式Iで示される化合物は、性機能不全の副作用を生じない。
2. 医薬組成物
式Iで示される化合物は、本発明に従って認知障害または他の障害の治療のためにそのまま投与することができる。しかしながら、より一般的には、医薬組成物の内容物として投与され、治療的に有効な量の1またはそれ以上の式Iで示される化合物を、医薬組成物の形成に関して当業者によく知られた1種またはそれ以上の他の成分と一緒に含有する。
本明細書で用いられる場合、「医薬的に有効な量」または「治療的に有効な量」なる用語は、有意な患者の利益、すなわち、認知障害または他の障害の治療、予防または緩和を示すのに十分な医薬組成物または方法の活性成分の合計量を意味する。単独で投与される個々の活性成分に適用される場合、該用語は、活性成分単独の量を意味する。組み合わせに適用される場合、該用語は、連続または同時に組み合わせて投与しても、治療効果を生じる活性成分の合わせた量を意味する。
本発明のある種の具体例において、式Iで示される化合物は、約0.5〜約500mg、または約1mg〜約500mgの範囲の1日あたりの投与量で投与される。投与は、一回の投与として、例えば就寝前のみ、または運動前に投与することができ、あるいは、1日に2回またはそれ以上の回数投与する連続的投与として投与してもよい。本明細書に記載の投与レベルは、約65〜70kgの範囲の体重を有する平均的なヒト対象に関する。当業者であれば、対象の体重がこの範囲外にあっても、例えば子供や高齢者であっても、必要な投与レベルを容易に決定することができるだろう。
かかる処方において本発明の組み合わせの投与量は、その能力に依存するが、1日3回mまでの投与で1〜500mgの5−HT2C受容体アンタゴニストであるだろう。ある具体例において、投与量は、約10〜100mg(例えば、10、25、50および100mg)の5−HT2C受容体アゴニストであってもよく、これは1日1、2または3回(好ましくは、1回)で投与することができる。しかしながら、正確な投与量は、主治医により決定され、対象の年齢および体重ならびに兆候の重度に依存するだろう。
本発明の医薬組成物の調製に有用なさらなる成分は、例えば担体(例えば、固体または液体形態で)、フレーバー剤、滑沢剤、可溶化剤、懸濁化剤、充填剤、流動促進剤、圧搾補助剤、結合剤、錠剤−崩壊剤、封入物質、乳濁化剤、緩衝液、保存剤、甘味剤、増粘剤、着色剤、粘度調整剤、安定化剤または等張性調節剤あるいはそれらの組み合わせを含む。
固体医薬組成物は、好ましくは、1種またはそれ以上の固体担体、および任意に、1種またはそれ以上の他の添加剤、例えばフレーバー剤、滑沢剤、可溶化剤、懸濁化剤、充填剤、流動促進剤、圧搾補助剤、結合剤または錠剤崩壊剤または封入物質を含みうる。適当な固体担体は、例えばリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、デキストリン、スターチ、ゼラチン、セルロース、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリジン、低融点ワックスまたはイオン交換樹脂、またはそれらの組み合わせを含む。粉末の医薬組成物において、担体は、好ましくは、微粉化した活性成分と混合する微粉化固体である。錠剤において、活性成分は、一般的に、必要な圧搾特性を有する担体および所望により他の添加剤と適当な割合で混合され、所望形態およびサイズに圧搾される。固体医薬組成物、例えば粉末および錠剤は、好ましくは、99%までの活性成分を含有する。
ある種の具体例において、式Iで示される化合物は、小児投与に適した崩壊錠として提供される。
液体医薬組成物は、好ましくは、1種またはそれ以上の式Iで示される化合物および溶液、懸濁液、エマルジョン、シロップ、エリキシルまたは加圧製剤を製造するための1種またはそれ以上の液体担体を含む。医薬上許容される液体担体は、例えば、水、有機溶媒、医薬上許容される油および脂質あるいはそれらの組み合わせである。液体担体は、他の適当な医薬添加剤、例えば可溶化剤、乳化剤、緩衝液、保存剤、甘味剤、フレーバー剤、懸濁化剤、増粘剤、着色剤、粘度調節剤、安定化剤または浸透圧調整剤、あるいはその組み合わせを含みうる。液体処方が小児使用を目的とする場合、一般的にはアルコールの含有をさけることが望ましい。
経口または非経口に適当な液体担体の例としては、水(好ましくは、添加剤、セルロース誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウムを含有する)、アルコールまたはそれらの誘導体(一価アルコールまたは多価アルコール、例えばグリコール)またはオイル(例えば、ヤシ油およびラッカセイ油)が挙げられる。非経口投与に関して、担体はまた、油性エステル、例えばオレイン酸エチルおよびミリスチン酸イソプロピルであってもよい。加圧組成物の液体担体は、ハロゲン化炭化水素または他の医薬上許容される推進剤であってもよい。
ある種の具体例において、液体医薬組成物を提供し、該組成物は小児投与に適している。別の態様において、液体組成物はシロップまたは懸濁液である。
滅菌溶液または懸濁液である液体医薬組成物は、非経口、例えば筋肉内、腹腔内、硬膜外、くも膜下腔、静脈内または皮下注射により投与することができる。経口または経粘膜投与用医薬組成物は、液体または固体組成物の形態であってもよい。
本発明のいくつかの具体例において、医薬組成物は、単位剤形、例えば錠剤またはカプセルで提供される。かかる形態において、組成物は、活性成分(複数でも可)の適当な量を含有する単位剤系にさらに分割される。単位剤形は、パッケージ化組成物、例えば、パッケージ化粉末、バイアル、アンプル、予め充填されたシリンジまたは液体を含有するサッシェであってもよい。単位財界は、カプセルまたは錠剤それ自体であってもよく、または適当な数のかかる組成物のパッケージ形態であってもよい。
かくして、本発明はまた、治療的に有効な単位投与量の少なくとも1種の式Iで示される化合物を含有する患者の認知障害または他の障害の治療用の単位剤系の医薬組成物を提供する。当業者に理解されるように、好ましい治療的に有効な単位用量は、例えば投与方法に依存するだろう。例えば、経口投与に関する単位投与量は、約0.5mg〜約500mgであり、さらに典型的には、式Iで示される化合物の約1mg〜約500mgである。
本発明はまた、認知障害または本明細書に記載の他の障害の治療をする患者に式Iで示される化合物を投薬するための治療パッケージを提供する。ある具体例において、治療パッケージは、式Iで示される化合物の1またはそれ以上の単位投与量、1またはそれ以上の単位投与量および患者の認知障害または他の障害の治療のためのパッケージの使用に関するラベルを有する容器を含む。ある具体例において、単位剤形は錠剤またはカプセルのである。ある場合において、各々の単位投与量は、治療的に有効な量である。
本発明によれば、式Iの化合物は、1つまたは複数の認知障害またはその他の障害を治療するために単独で投与してよく、あるいは、本明細書に記述される1つまたは複数の認知障害またはその他の障害を治療するのに有用な、1種または複数のその他の医薬品と組み合わせて投与してよい(同時でも、または逐次でも)。あるいは、またはさらに、式Iの化合物は、本明細書に記述される1つまたは複数の認知障害またはその他の障害を治療する必要のある個人が罹患している、1つまたは複数のその他の症状、障害、または疾患の治療または予防に有用な1種または複数のその他の医薬品と組み合わせて投与してよい。
本発明による式Iの1種または複数の化合物と併せて投与してよい、医薬品として活性な薬剤の例示的なリストは、Physicians’Desk Reference、第55版、2001、Medical Economics Co.,Inc.出版、Montvale、NJに見い出すことができる。これらの列挙された薬剤の多くについては、医薬品として有効な投薬量および投与計画が当技術分野では知られており、その多くがPhysicians’Desk Referenceそのものに示されている。
4.使用
本発明の方法は、患者の、本明細書に記述されている1つまたは複数の認知障害またはその他の障害を治療するのに有用である。
ある実施形態において、本発明は、本発明の化合物を投与する工程を含む、1つまたは複数の知的欠陥障害を治療する方法を提供する。他の実施形態では、そのような知的欠陥障害には、老人性痴呆や血管性痴呆、軽度認知障害、加齢関連認知低下、および軽度神経認知障害などの痴呆;アルツハイマー病、および記憶障害、子供および大人の両方における注意欠陥障害(ADD、注意欠陥多動性障害またはADHDとも呼ばれる)が含まれる。ある実施形態では、本発明は、式Iの化合物またはその医薬組成物を小児科の患者に投与する工程を含む、前記患者のADDおよび/またはADHDを治療する方法を提供する。
他の実施形態において、本発明は、1つまたは複数の認知障害を治療する方法を提供する。別の態様によれば、認知障害は学習障害である。そのような学習障害は、当技術分野で知られており、自閉症、失読症、アスペルガー症候群、自閉症に類似しておりかつ社会的およびコミュニケーションスキルの重度の欠陥を特徴とする神経生物学的障害;特定の学習障害、話し言葉または書き言葉の理解または使用に関与する基本的心理プロセスの1つまたは複数の障害であって、聞き、考え、話し、読み、書き、綴り、または数値計算を行うのに不完全な能力として顕在化し得る障害;書字障害、限られた空間内に文章を形成し文字を書く際に問題を引き起こす障害;計算障害、演算を行い数学上の概念を把握する際に人に問題を引き起こす障害;統合運動障害、所与の状況において制御されまたは調整された身体応答をもたらす人の能力を妨げる、身体の運動系に関する問題;視覚認知障害、視力には何の問題もないが、視覚からの正確な情報を受け取りかつ/または処理することが困難であること;および聴覚認知障害、聴力には何の問題もない場合であっても、聴覚手段を通して正確な情報を受け取ることが困難であることが含まれる。
ある実施形態において、本発明は、1つまたは複数の衝動性障害(例えば、境界型人格障害)、破壊的行動障害、または衝動制御障害を治療するための方法を提供する。ある実施形態では、本発明は、トゥーレット症候群(TS)、繰り返される不随意身体運動(チック)および/または制御不可能な発声を特徴とする遺伝性神経障害を治療するための方法を提供する。他の実施形態では、本発明は、抜毛癖を治療するための方法を提供する。
別の態様によれば、本発明は、1つまたは複数の行動中毒および嗜癖障害を治療するための方法を提供する。行動中毒および嗜癖障害は、ある行動中の、脳内化学物質(例えば、セロトニン、アドレナリン、エピネフリンなど)の放出による感覚の中毒によって生ずる。そのような障害は、当技術分野で知られており、2〜3例を挙げると、賭け事、セックス中毒、摂食障害、消費中毒、激怒/怒り、仕事中毒、運動中毒、リスクテイキング中毒(例えば、盗癖および放火癖)、および完全主義が含まれる。
ある実施形態において、本発明の化合物は、1種または複数の認知改善薬と併せて投与される。そのような薬剤は、当技術分野で周知であり、塩酸ドネペジル(Aircept(商標))およびその他のアセチルコリンエスラーゼ阻害剤;ガランタミン、神経保護剤(例えば、メマンチン);ADD/ADHD剤(例えば、Ritalin(商標)、Strattera(商標)、Concerta(商標)、およびAdderall(商標))およびメチルフェニデートが含まれる。
5−HT2Cモジュレーターとして、本発明の化合物は、様々な障害を治療するのに有用である。そのような障害には、月経前症候群(PMS)、月経前不快気分障害(PMDD)、または後期黄体相症候群、パーキンソン病などの動作または運動障害;慢性疲労症候群、拒食症、睡眠障害(例えば、睡眠時無呼吸)、および無言症が含まれる。
月経前不快気分障害、またはPMDDは、PMSが重症になったものである。PMSのように、PMDDは、典型的には月経開始の1週間前に生じ、2〜3日後に消失する。PMDDは、重症の毎月の気分変動と、日常生活、特にその女性の家族および友人との関係を妨げる身体症状を、特徴とする。PMDD症状は、管理可能なまたは通常の月経前症状と見なされるものをはるかに超える。
PMDDは、被刺激性、抑うつ気分、不安、睡眠障害、集中困難、怒りの爆発、乳房の圧通および張りを含め得る症状の組合せである。診断基準は、抑うつ気分、不安、気分変動、または被刺激性の症状を強調する。この状態は、規則的な月経期を有する20名の米国人女性のうち最大1名に影響を及ぼす。別の実施形態によれば、本発明は、PMDDに付随する1つまたは複数の症状を治療するための方法を提供する。
選択的セロトニン再取込み阻害剤(SSRI)は、PMDDに付随する症状を治療するための、現在好ましい方法である。別の態様によれば、本発明は、式Iの化合物をSSRIと併せて投与することによって、PMDD、またはPMDDに付随する1つもしくは複数の症状を治療するための方法を提供する。ある実施形態では、SSRIは、フルオキセチン、ベンラファキシン、パロキセチン、デュロキセチン、またはセルトラリンである。
本発明の方法は、例えば口腔、頬側、舌下、直腸、鼻、非経口、静脈内、またはその他の形態を含めた任意の適切な投与経路を介した、式Iの化合物のデリバリーを含む。一般に、化合物は、即時、遅延、緩和、持続、パルス、または制御放出デリバリー用に配合してよい。
経口デリバリーを利用する本発明の方法では、そのようなデリバリーは、例えば錠剤、カプセル、多成分粒子、ゲル、フィルム、腔坐剤、エリキシル、溶液、または懸濁液の形をした、固体または液体製剤を使用して実現してよい。ある実施形態では、化合物は、経口錠剤またはカプセルまたは未処理の化合物または粉末化または顆粒状の医薬製剤として投与される。そのような調製物は、混合された咀嚼可能なまたは液体の製剤、または食材、または望みに応じて例えば子供への投与、または錠剤を飲み込む能力が損なわれた個人への投与、または動物への投与を促進させる液体でよい。硬質ゼラチンカプセルに含有される経口製剤の例には、活性化合物が製剤の約45重量%から50重量%を占めるものを含めることができる。微結晶性セルロースは、それぞれ重量で約43%から約47%を構成し、ポビドンは、約3%から約4%を構成し、二酸化ケイ素およびステアリン酸マグネシウムはそれぞれが、約0.3%から約0.7%を構成する。
緩和放出およびパルス性放出経口剤形は、デバイスの本体の表面にコーティングされておりかつ/または内部に含まれている、放出速度調整剤として働く追加の賦形剤と共に即時放出剤形に関して詳述されているような賦形剤を含有してよい。放出速度調整剤には、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、セルロースアセテート、ポリエチレンオキシド、キサンタンガム、カルボマー、アンモニオメタクリレートコポリマー、硬化ヒマシ油、カルナバろう、パラフィンろう、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、メタクリル酸コポリマー、およびこれらの混合物が含まれるが、これらにのみ限定されるものではない。緩和放出およびパルス性放出経口剤形は、放出速度調整賦形剤の1種または組合せを含有してよい。放出速度調整賦形剤は、剤形内に、すなわちマトリックス内に、かつ/または剤形上に、すなわち表面またはコーティング上に、共に存在してよい。
高速分散性または溶解性投薬経口製剤(FDDF)は、下記の成分、すなわちアスパルテーム、アセスルファムカリウム、クエン酸、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ジアスコルビン酸、アクリル酸エチル、エチルセルロース、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、マンニトール、メタクリル酸メチル、ミントフレーバー、ポリエチレングリコール、ヒュームドシリカ、二酸化ケイ素、デンプングリコール酸ナトリウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、ソルビトール、キシリトールを含有してよい。本明細書で使用される分散性または溶解性という用語は、FDDFが、使用される薬物物質の溶解度に依存することを示し、すなわち、薬物物質が不溶性である場合は高速分散性剤形を調製することができ、薬物物質が可溶性である場合には高速溶解性剤形を調製することができることを示す。
静脈内デリバリーを利用する本発明の方法では、そのような投与は、例えば空洞内、静脈内、動脈内、腹腔内、くも膜下腔内、心室内、尿道内、胸骨内、頭蓋内、筋肉内、または皮下、あるいは輸液または無針注射技法を介してよい。そのような非経口投与では、式Iの化合物を調製し、従来の凍結乾燥製剤中に維持し、0.9%生理食塩溶液などの静脈内で許容される生理食塩溶液に、投与前に溶かして元に戻してよい。静脈内製剤のpHは、メタンスルホン酸などの静脈内および医薬品として許容される酸で、当技術分野で知られるように調節することができる。
式Iの化合物は、鼻腔内からまたは吸入によって投与することもでき、適切な噴射剤、例えば、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFA 134A(商標))や1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFA 227EA(商標))などの、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、ヒドロフルオロアルカン、二酸化炭素またはその他の適切なガスを、使用しまたは使用せずに、乾燥粉末吸入器、または加圧容器、ポンプ、スプレー、アトマイザー、もしくはネブライザーからのエアロゾル噴霧の体裁をとる形で、都合よくデリバリーされる。加圧エアロゾルの場合、投薬単位は、計量分をデリバリーする弁を設けることによって決定してよい。加圧容器、ポンプ、スプレー、アトマイザー、またはネブライザーは、潤滑剤、例えばトリオレイン酸ソルビタンをさらに含有することのできる、例えばエタノールと噴射剤との混合物を溶媒として使用した、活性化合物の溶液または懸濁液を含有してよい。吸入器または注入器で使用されるカプセルおよびカートリッジ(例えば、ゼラチン製)は、本発明の化合物と、ラクトースやデンプンなどの適切な粉末ベースとの粉末混合物が含有されるように、配合してよい。
エアロゾルまたは乾燥粉末製剤は、好ましくは、各計量済み用量または「パフ」が患者へのデリバリーのために本発明の化合物を1μgから50mg含有するように、準備される。エアロゾルによる日用量全体は、1μgから50mgの範囲内になり、これを、1回の投与で、またはより一般的には1日のうちに何回かに分けて投与してよい。
あるいは、式Iの化合物は、坐薬またはペッサリーの形で投与することができ、あるいはゲル、ヒドロゲル、ローション、溶液、クリーム、軟膏、または散布剤の形で局所的に施用してよい。本発明の化合物は、例えば皮膚パッチ、デポー、または皮下注射を使用することによって、皮膚からまたは経皮的に投与してもよい。また、本発明の化合物は、肺または直腸経路によって投与してもよい。
皮膚に局所的に施用するために、式Iの化合物は、例えば下記の物質、すなわち鉱油、液化石油、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン化合物、乳化ろう、および水の、1つまたは複数との混合物中に懸濁しまたは溶解した活性化合物を含有する、適切な軟膏として処方することができる。あるいは、例えば下記の物質、すなわち鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリエチレングリコール、液体パラフィン、ポリソルベート60、セチルエステルろう、セテアリルアルコール、2−オクチリウドデカノール、ベンジルアルコール、および水の、1つまたは複数の混合物中に懸濁しまたは溶解した、適切なローションまたはクリームとして処方することができる。
式Iの化合物は、シクロデキストリンと併せて使用してもよい。シクロデキストリンは、薬物分子と包接および非包接複合体を形成することで知られている。薬物−シクロデキストリン複合体の形成は、薬物分子の溶解度、溶解速度、バイオアベイラビリティー、および/または安定特性を変える可能性がある。薬物−シクロデキストリン複合体は、一般に、ほとんどの剤形および投与経路に有用である。薬物との直接的な複合体形成の代替例として、シクロデキストリンを補助添加剤として、例えば担体、希釈剤、または可溶化剤として使用してよい。α−、β−、およびγ−シクロデキストリンが最も一般的に使用されており、適切な例が、公開国際特許出願WO91/11172、WO94/02518、およびWO98/55148に記載されている。
実施例1
性機能に対する影響の評価
性機能に対する本発明の化合物の影響を実証するために、化合物1を使用した。
Figure 2009531431
まとめると、オスのラットを、一晩の交配セッションの間、性的に受容可能なメスに接触可能にし、次いで臨床的に報告されている様々な程度の性的欠陥を有するマウスに抗うつ薬を投与した。抗うつ薬治療の後、試験領域内で、接触し易くはないが視覚的、聴覚的、および嗅覚的に刺激を与える役割を果たす性的に受容可能なメスの存在下で、ラットのペニス勃起に関して観察をした。このアッセイの詳細、およびそれから得られた結果を、以下に示す。
動物
7週齢に達した無傷のオススプラーグドーリーラット(Charles River Laboratories)を1週間慣らし、その後、性体験または性行動の試験をした。ラットを、同じ性別のコロニールームで群飼し、食物および水を適宜与えた。全ての動物を、12:12の明暗サイクル(午前6:00に点灯)下に維持し、正午に開始される明時間の間、行動実験を行った。
卵巣切除したメスロングエバンスラット(Charles River Laboratories)を個別に収容し、25ugの17−B安息香酸エストラジオールを0.1mlのトウモロコシ油に加えた溶液を皮下注射することによって、毎週行動的発情に至らせた後に試験をし、その後、2.5mgのプロゲステロンを0.1mlのトウモロコシ油に加えた溶液を皮下投与し、その4から6時間後に試験をした。
基本条件の確立
最初の組の実験は、潜在的な欠陥を評価するためのより広いウィンドウが可能になるように、非接触ペニス勃起のベースラインレベルが上昇し得る条件を決定するために実施した。したがって、非接触ペニス勃起は、性的に未熟であるラットおよび性的な経験のあるラットに関し、メスの刺激が存在しない状態および存在する状態で評価した(n=5前処理群)。
性的に経験のある群に割り当てられた被験体には、下記の処置を行った。個々のオスラットを、一晩の交配セッションの間、性的に受容可能なメスのホームかごに入れた。かごは、食物および水が適宜与えられる、10×12インチと測定されたプレキシガラスかごであった。交配対を無作為に割り当てた。オスラットとメスラットとの相互作用が、最初の1時間で観察された。ペア交配セッションの最初の1時間以内に挿入が観察されたオスだけを、行動研究に含めた。一晩の交配セッションの後、オスおよびメスを互いに離し、元の同じ性別のコロニールームに戻し、そこで、行動試験の時間になるまで群飼した。
非接触ペニス勃起に対するメス刺激の影響を決定するために、性的に受容可能なメスを試験室に運び、メスの視覚的、嗅覚的、および聴覚的な刺激をオスに与えるため、その30分後に行動試験を開始した。オスラットの非接触ペニス勃起を観察するための試験領域は、床敷きがなく通気性のプラスチック製の蓋を備えた、全天井高が12インチの空のラットサイズのプレキシガラスかご(11×10インチ)からなるものであった。オスを、その非接触ペニス勃起について、個々の試験かごの中で観察した。ペニス勃起は、前足でペニスを握って猫背の姿勢になった後、骨盤で連続して突き上げるというオスラットの観察からなるものであった。ペニス勃起の回数を、30分間の観察セッションの間、計数した。
非刺激群に割り当てられた被験体を、上述と同じ試験領域で観察したが、試験室にはメスラットが存在しなかった。
化合物の投与
性的経験(上述のような)の後、オス被験体(群当たり、n=8)に、10mg/kg/日のフルオキセチンまたは生理食塩ビヒクルを14日間投与した。14日目に、フルオキセチン処理は、別々の実験において、生理食塩液またはアポモルフィン(0.1〜0.3mg/kg、sc)またはヨヒンビン(0.1〜0.3mg/kg、sc)またはシルデナフィル(0.1〜0.3mg/kg、sc)と共に同時に施した。非接触ペニス勃起を、性的に受容可能なメスラットの存在下、30分の試験セッションで評価した。
フルオキセチンHCl(Tocris)、デシパラミン(Sigma、St.Louis、MO)、およびブプロピオンHCl(Toronto Research Chemicals、カナダ)を0.9%滅菌生理食塩ビヒクルに溶解し、1日1回、腹腔内(i.p.)注射した。行動試験の日、1時間前処理として抗うつ薬を腹腔内(i.p.)投与した。リバーサル実験では、アポモルフィン(Sigma、St.Louise、MO)、ヨヒンビン(Sigma、St.Louise、MO)、またはシルデナフィル(Toronto Research Chemicals、カナダ)を使用した。アポモルフィンを0.9%滅菌生理食塩ビヒクルに溶解し、皮下(s.c.)注射した。ヨヒンビンは、1N HClで促進化したdH2Oに溶解し、その後、1N NaOHを添加して滴定し(pH=7)、腹腔内(i.p.)投与した。シルデナフィルは、0.9%滅菌生理食塩ビヒクルに溶解し、腹腔内(i.p.)投与した。2ml/kgの用量体積で投与されたフルオキセチンを除き、その他の全ての試験化合物は、1ml/kgの用量体積で投与した。行動試験の日、フルオキセチンおよび拮抗薬(アポモルフィン、ヨヒンビン、またはシルデナフィル)を、0分前処理として同時投与した。
化合物1を、水または生理食塩液に溶かした溶液として、3および10mg/kgで皮下投与した。
統計分析
データは、ビヒクル対照の%±S.E.M.として計算された、処理群当たりの非接触ペニス勃起の平均回数として表す。統計分析では、データを、必要に応じて最小有意差(LSD)ポストホックテストと共に一元配置分散分析(ANOVA)にかけた。統計的有意性は、p<0.05のときに実現した。
オスラットの非接触ペニス勃起に対する、メス刺激が存在しないまたは存在する状態での性的経験または未経験の影響
メスの刺激がない状態で、その非接触ペニス勃起に関して評価がなされた性的に未熟なラットは、図1に示されるように、平均で1.33±0.33回の非接触ペニス勃起を示した。メスの刺激または一晩の性的経験が存在する場合は、非接触ペニス勃起の回数が著しく上昇しなかった。しかし、メスの刺激の存在下での性的な経験のあるオスは、メスの刺激がない性的に未熟なラットに比べ(F[3,23]=1.77;p=0.186)、その非接触ペニス勃起の回数が58%上昇して、3.17±0.75回(p<0.05)になった。非接触ペニス勃起のベースラインレベルが高くなることによって、潜在的な欠陥を評価するのに十分なウィンドウが可能になり、全ての追加の研究は、メスの刺激の存在下で性的経験のあるオスを使用して実施した。
ドーパミンおよびノルエピネフリン再取込み阻害剤(D/NRI)、ブプロピオン、三環系抗うつ薬(TCA)、デシプラミン、および選択的セロトニン再取込み阻害剤(SSRI)、フルオキセチンは、ビヒクルで処理した動物に比べてペニス勃起の回数を、それぞれ9%、43%、および72%に減少させた。ペニス勃起の回数を減少させるための、化合物の傾向のこの序列は、臨床的に性的機能不全をもたらす化合物の能力の序列と同等である。さらに、抗うつ作用誘発性の性的欠陥を治療するために、臨床上使用される様々な動作メカニズムを有する化合物は、このモデルでの慢性的なフルオキセチン治療によってもたらされる欠陥を逆転するのに有効であった。
下記の表2は、抗うつ薬のような作用が観察される用量、性的機能不全が生ずる用量、および治療ウィンドウをまとめる。
Figure 2009531431
これらのデータは、表2に示されるように、抗うつ薬のような作用をもたらすDMIまたはフルオキセチンの用量が、性的副作用をもたらす用量に等しいことを示す。化合物1の場合、性的副作用をもたらす用量は、抗うつ薬のような作用をもたらすのに必要とされる用量の少なくとも30倍である。ブプロピオンの場合、ウィンドウは約2倍である。
実施例2
注意に対する影響の評価
化合物1
Figure 2009531431
を使用して、本発明の化合物が注意に与える影響を実証した。この研究の目的は、典型的および非典型的な抗精神病薬の作用に対して差別的に感受性を有することが示されている様々な崩壊剤によってもたらされた、PPIの薬理学的崩壊を弱めるという化合物1の能力を特徴付けることであった。本発明者等の実験室内で生成されたデータは、典型的な抗精神病薬ハロペリドール、選択的D拮抗薬が、PPIにおけるd−アンフェタミン誘発性欠陥を弱めるのに対し、非典型的抗精神病薬リスペリドン、オランザピン、およびクロザピンは、d−アンフェタミンによって引き起こされたものと同様に、DOIおよびMK−801によってもたらされたPPIの欠陥を弱めることを示している。化合物1を用いた本発明の研究の結果は、化合物1を単独で投与した場合にベースラインのPPIに何の影響も与えない用量範囲において、d−アンフェタミンおよびDOIによって誘発されたゲーティング欠陥の両方を弱める能力があることを実証している。本発明者等は、化合物1がPPIのMK−801誘発性欠陥を弱める能力を実証することができなかったが、化合物1は、MK−801によって誘発された増大した驚愕反応性を弱め、この作用は、その他の抗精神病薬で見られるものに類似している。この実施例で示されたプレパルスデータは、この化合物に対する非典型的抗精神病薬状プロファイルを裏付ける。
導入
プレパルス阻害(PPI)は、弱い非驚愕刺激(プレパルス)がより高い強度の驚愕誘発刺激と対になったときに生ずる、驚愕応答の減弱を指す。PPIは異種間現象であり、ヒトおよびげっ歯類の両方で観察することができるものであり、統合失調症の患者に欠けているものであることが、広く報告されている。知覚情報のゲーティングの欠陥は、この疾患の特質である、陽性症候学および認知の断片化の両方に寄与することが理論化されている。ラットでは、PPIは、ドーパミン作動薬、セロトニン作動薬、ならびにグルタメート拮抗薬の全身投与によって崩壊される可能性がある。薬理学的手段によるこれらの欠陥の逆転は、新規な化合物における抗精神病活性を予測するためのモデルであることが提示される。典型的および非典型的抗精神病薬は、共に精神病の症状を治療するが、非典型的抗精神病薬は、錐体外路運動症候群の傾向を低下させる。主に選択的D拮抗薬であるハロペリドールなどの典型的抗精神病薬は、動物においてドーパミン作動薬により誘発されたPPI崩壊を逆転させるのに有効である。非典型抗精神病薬は、多数の受容体でのそれらの活性によって、PPIにおけるドーパミン誘発性欠陥だけではなく、その他の種類の崩壊剤によって誘発されたものも遮断すべきである。公開されたデータは、統合失調症におけるPPI欠陥が治療薬投薬法によって影響を受ける可能性があり、非典型的抗精神病薬のPPI作用は、実験計画法に応じて典型的なものとは異なることを示唆している。典型的(ハロペリドール)および非典型的(リスペリドン、オランザピン、およびクロザピン)な抗精神病薬は、薬理学的に誘発されたPPI欠陥を逆転させるのに異なった能力を示し、非典型的のものの全ては、アンフェタミン(間接的ドーパミン作動薬)、DOI(5−HT2A作動薬)、およびMK−801(非競合的NMDA拮抗薬)によって誘発されたPPI欠陥を逆転させまたは弱める効力を示すが、典型的抗精神病薬ハロペリドールは、アンフェタミンPPI欠陥に対してのみ有効であった。この研究の目的は、典型的および非典型的抗精神病薬が、感覚運動ゲーティング応答で薬理学的に誘発された様々な欠陥を常態に戻す際に異なる有効性を示すモデルにおいて、化合物1、強力な選択的5−HT2C作動薬の影響を評価することであった。
材料
動物:全ての研究で、重さが250〜400gのオスのスプラーグドーリーCDラット(Charles River)を使用した。ラットを群飼し、食物および水に自由に接触できるようにした。照明時間が0600から1800の間の時間である、12時間の明/暗サイクルを課した。全てのPPI試験は、照明段階、典型的には0800から1300の間の時間中に行った。
この研究で使用した動物を、表3に列挙する。
Figure 2009531431
薬物:化合物1を、0.25%のTween 80に溶解し、2ml/kgの容量で注射した。MK−801(S−1319−A−2またはS−1319−A−10)、DOI、およびd−アンフェタミン(S−204−A−2)を全て、生理食塩液に溶解し、1ml/kgの容量で注射した。全ての用量は、活性部分を指す。
方法
試験装置
プレキシガラスシリンダ(直径8.8cm)からなる各試験チャンバ(SR−LABシステム、San Diego Instruments)をフレームに取り付け、4本の金属ピンによってベースユニットの所定位置に保持した。シリンダ内のラットの動きを、フレームの下に取着された圧電加速度計によって検出した。シリンダの上方24cmに取り付けられたラウドスピーカにより、バックグラウンドのホワイトノイズ、音響ノイズバースト、および音響プレパルスがもたらされた。装置全体は、通風筐体(39×38×56cm)内に収容された。音響パルスおよびプレパルス刺激の存在は、加速度計からの応答をデジタル化し、修正し、記録するSR−LABソフトウェアおよびインターフェースシステムによって制御した。パルス刺激発生開始から得られた1msの読取りの100個を平均することによって、平均驚愕振幅を決定した。較正の目的で、マイクがプレキシガラスシリンダ内に配置されているQuestサウンドレベルメータ、スケール「A」により、サウンドレベルを測定した。
試験セッション
試験セッションは、5分の順化期間、ラットを驚愕チャンバ内に入れたときに開始し、このとき、バックグラウンドホワイトノイズは64dB(A)であった。順化期間の後、ラットを4タイプの刺激に曝した。驚愕誘発刺激は、120dB(A)の音圧レベルで20msの広帯域バーストであった。これらの種々の強度の音響プレパルス刺激を利用した。これらは、69、74、または79dB(A)の、驚愕パルス前に100ms(立上がりから立上がりまで)で示される20ms広帯域バーストからなるものであった。これら4つの試行タイプは、一定の64dB(A)バックグラウンドホワイトノイズに対して示された。初期パルス刺激、およびその後の、4タイプの刺激を15回連続させたものからなる試験セッションは、擬似ランダム順で行われ、合計61回の試行であった。試行間隔は、平均して15秒であった。
前処理間隔
化合物1を、IP投与経路を介して試験の30分前に投与した。MK−801(0.15mg/kg)およびd−アンフェタミン(4mg/kg)を、SC投与経路を介して試験の10分前に投与し、一方、DOI(3mg/kg)を、IP投与経路を使用して試験の15分前に投与した。
結果の評価
驚愕振幅は、パルス単独試験の平均値と定義した。驚愕応答に対する薬物治療の影響を評価するために、パルス単独試験のデータを、一因子ANOVA(一元配置乱塊法)およびその後の最小有意差(LSD)ポストホックテスト(比較は、ビヒクル/崩壊剤対照、および化合物1単独研究でのビヒクル対照に対して行った)を使用して分析した。プレパルス阻害は、100−[(プレパルス試験での驚愕振幅/パルス単独試験での驚愕振幅)×100]と定義した。3つの異なるプレパルス強度での、ゲーティングに関するデータが作成されたが、全プレパルス強度全体にわたる平均ゲーティングスコアを計算し、これを、反復測定を用いた一因子ANOVA(一元配置乱塊法)により分析した。この後、LSDポストホックテストを行った(比較は、ビヒクル/崩壊剤対照、および化合物1単独研究でのビヒクル対照に対して行った)。驚愕振幅およびPPIの両方の変化の有意性に関する基準は、P<0.05に設定した。
結果および考察
化合物1(3〜17mg/kg)は、驚愕単独応答に対して著しい影響を及ぼすことなく[F(4,34)=1.175、P=0.3394]、試験をした全ての用量で、PPIにおけるアンフェタミン誘発性欠陥を著しく弱めた[F(4,34)=5.913、P=0.0010](図2)。
DOI誘発性欠陥に対して試験を行った場合、化合物1(3〜30mg/kg)は、17mg/kgの用量で、ゲーティングの崩壊を著しく弱めた[F(5,60)=5.612、P=0.0002](図3)。ビヒクル/DOI対照に比べ、化合物1を10および17mg/kgの用量を受けた動物の驚愕強度には、著しい増加があった[F(5,69)=3.423、P=0.0080]。
MK−801試験の最高用量に対し(0.15mg/kg)、化合物1(3〜30mg/kg)は、試験をした任意の用量で、ゲーティングのMK−801誘発性崩壊を著しく弱める能力を示さなかったが[F(5,79)=21.078、P<0.001](図4)、試験をした全ての用量で、MK−801によってもたらされた驚愕の増大を著しく低下させた[F(5,79)=15.456、P<0.001]。
実施例3
強迫/衝動に対する影響の評価
ラットにおけるスケジュール誘導性多飲症アッセイを使用して、強迫/衝撃に対する本発明の化合物の影響を実証するために、化合物1を使用した。
Figure 2009531431
この研究の目的は、ラットのスケジュール誘導性多飲症に対する化合物1(1〜10mg/kg、ip)の影響を特徴付けることであった。化合物1は、ip投与の後の補助的飲用に、用量依存性の低下をもたらし、このときのMEDは3mg/kgであり、ED50値は3.16mg/kg、ip(95%CI:2.03〜4.92mg/kg、ip;図5)であった。これらの結果は、化合物1が、強迫性障害および衝動障害の有効な治療になり得ることを示唆している。
導入
化合物1は、5−HT2C受容体で強力な完全作動薬である(Ki=3nM;EC50=8nM)。化合物1は、統合失調症およびうつ病を治療するための、新規な治療手法である。さらに、いくつかの証拠は、5−HT2C作動薬が強迫性障害の有効な治療になり得ることを示唆している。例えば5−HT2C作動薬は、スケジュール誘導性多飲症(SIP)、リスザルでの8−OH−DPAT誘導性引掻き、ガラス玉覆い隠し、および味の良い食物の過剰摂取などの、強迫行動の動物モデルで有効であることが示されている。さらに、5−HT2Cノックアウトマウスは、強迫様行動を示す。
本発明の研究は、ラットのSIPモデルでの化合物1の影響を評価するために実施した。SIPは、強迫性障害のモデルである。このモデルでは、2時間にわたって分当たり1個の食物ペレットをデリバリーする。チャンバ内では、水差しが利用可能である。このスケジュール下、水の摂取量は、セッション開始時に120個の食物ペレットが与えられかつ2時間の飲食時間が与えられた動物と比較して、極めて増大する。通常の行動(飲む)のこの過剰な兆候は、モデルに表面的妥当性を与える。さらに、動物からは水が奪われないので、補助的飲用は薬理学的機能に役立たない。強迫性障害の治療に臨床上有効な薬物は、補助的飲用を低下させることが、最も重要である。
材料および方法
動物:体重275〜325gのオスのスプラーグドーリーラットを、ワイヤで吊るしたかごに個別に収容した。各かごには、自動散水システムに取着された水栓が備えられており、それによって、いつでも水に自由に接触できるようにした。体重を、セッション後の給餌を制限することによって、ベースラインの体重の85%まで徐々に減少させた。
方法
ラットを、ペレットディスペンサ、食物容器、室内照明、および水100mlが入っている水差しを備えたオペラントチャンバ(Med Associates)に入れた。チャンバ内の室内照明を点け、2時間の実験セッション中に分ごとに1個のペレットがデリバリーされるように、食物ペレット(Bioserve、45mg)を固定時間60秒のスケジュールでデリバリーした。セッションの終わりに、水摂取量を測定した。
スケジュールおよびベースラインの水摂取量を制御するための実験は、2時間の実験セッションの開始時に、食物容器内に120個のペレットを置くことによって実施した。室内照明を点け、しかし追加の食物ペレットはデリバリーしなかった。セッションの終わりに、水摂取量を測定した。
化合物投与
化合物1を、0.9%生理食塩液に溶解し、2時間の実験セッション中に1ml/kgの容量で即座にip投与した。用量の計算は、活性部分を元にした。
結果の評価
データを、一元配置ANOVAを使用して分析した。ビヒクルと化合物1の用量とを比較するポストホックテストを、最小二乗モデルでの対比を使用して実施した。ED50値(多飲摂取量をビヒクル値の50%まで減少させる用量)を、非線形回帰モデルを使用して計算した。
結果
生理食塩液の投与後、ラットは、2時間の実験セッション中に水を54.0±4.6ml飲み、その間、食物ペレットを分当たり1回デリバリーした。化合物(1〜10mg/kg、ip)は、スケジュール誘導性多飲症処置で、過剰な水摂取量の用量依存的低下をもたらした(F(3,9)=28.53;p<0.001)。ポストホックテストは、3mg/kg(−43%;p=0.0003)および10mg/kg(−87%;p<0.0001)が過剰な水摂取量の著しい低下をもたらしたことを、明らかにした。ED50値は、3.16mg/kg,ip(95%CI:2.03〜4.92mg/kg、ip)であった。最高用量で、10匹のラットのうち3匹は、2時間セッション中にそれらの食物ペレットの全てを食べなかった。
本発明の実施例は、化合物1が、ip投与の後に補助的飲用の用量依存的低下をもたらすことを実証し、このときのMEDは3mg/kgであり、ED50値は3.16mg/kg、ip(95%CI:2.03〜4.92mg/kg、ip)であった。SIPに対する化合物1の抗OCD様作用は、急性投与後に生じた。これとは対照的に、セロトニン再取込み阻害剤の作用は、このモデルの慢性投与を必要とする。
実施例4
アセチルコリンレベルに対する影響の評価
ラット脳アセチルコリンに対する本発明の化合物の作用を実証するために、また、ラットの新規な物体認識(NOR)における化合物1の認識作用を評価するために、化合物1を使用した。
Figure 2009531431
化合物1は、抗うつおよび抗精神病様活性が予測される動物モデルで有効な、選択的5−HT2C受容体作動薬である。さらに、化合物1は、内側前頭前野でグルタミンを増大させることが先に報告されたが、これは、潜在的な認知後作用があることを示唆している。化合物1が、認知後作用に一致した神経化学的変化をさらに引き起こす可能性があるか否かを決定するために、自由に動くラットの内側前頭前野におけるアセチルコリンおよびグルタミンに対する化合物1の影響について試験をした。化合物1は、学習および記憶のげっ歯類モデルで認知機能を変更するか否かを決定するために、ラットの新規物質認識(NOR)タスクにおいても試験をした。
材料および方法
動物:手術時に体重280〜350gの成体オススプラーグドーリーラット(Charles River、Wilmington、MA)を使用して、全ての微小透析実験を行った。体重180〜220gの成体オスロングエバンスラット(Charles River、Wilmington、MA)は、NOR研究のために使用した。ラットを、認知記憶研究のために個別に収容した。全ての動物は、食物および水に自由に接触できるようになされており、手術前または行動試験前の少なくとも1週間、12時間の明暗サイクル(0600時に点灯)で維持されるAAALAC認可の施設で群飼した。全てのin vivo研究は、National Institute of Health(Pub.85−23、1985)によって採用され公布された「Guide for the Care and Use of Laboratory Animal’s」に従って行った。微小透析で使用された動物を、表4.1に列挙する。NORで使用された動物は、表4.2に列挙する。
Figure 2009531431
Figure 2009531431
定位手術
3%ハロタン(Fluothane;Zeneca、Cheshire、UK)を用いて麻酔を導入した後、動物を、耳および切歯バー(David Kopf、Tujunga、CA)で定位枠に固定した。麻酔は、ハロタン(1〜2%)の連続投与によってを維持し、それと同時に、微小透析ガイドカニューレ(CMA/12、CMA Microdialysis、Stockholm、スウェーデン)を内側前頭前野の情報に埋め込んだ(AP:3.2mm ML:−0.6mm DV:−3.8mm)。ガイドカニューレを、歯科用アクリル(Plastics one、Roanoke、VA、USA)および2個の小さなステンレス鋼ねじ(Plastics one、Roanoke、VA、USA)を使用して頭蓋骨に固定した。手術後、動物を個別にプレキシガラスかご(45cm)に収容し、食物および水に自由に接触できるようにした。翌日、ラットを微小透析実験に使用した。
微小透析
微小透析プローブ(CMA 12/02;CMA Microdialysis、Stockholm、スウェーデン)を、製造業者の仕様書に従って平衡にした。微小透析プローブに人工脳脊髄液(aCSF:125mM NaCl、3mM KCl、0.8mM MgCl、1.85mM CaCl、1.54mM NaHPO、および0.225mM NaHPO;pH7.4)を灌流し、その後、ガイドカニューレを挿入した。次いで微小透析プローブを、ガイドカニューレを介して背側海馬または内側前頭前野に挿入し、aCSFを0.5μl/分の流量で灌流した。3時間の安定化期間によって、その後に、透析液サンプリングの開始前にプローブ挿入を行うことが可能になった。サンプルは、アセチルコリン分析用に40分ごとに採取し、採取後、即座にドライアイス上凍結させた。ベースラインサンプルを採取した後(2時間)、ラットに化合物1またはビヒクルを投与した(t=0)。投与後、透析サンプルを200分間採取した。実験の終わりに、動物を安楽死させ、プローブの設置を組織学的に確認した。プローブの設置が不適当な動物からのデータは、廃棄した。
アセチルコリンの分析
アセチルコリンの透析液中レベルは、LC/MS/MSを使用して決定した。下記の条件および装置を使用した。
機器:Agilent HP 1100に連結されたWaters微量質量分析計
カラム:Supelco LC−SCX、2.1×150mm、5mM
移動相:A:60/20/20のH2O/緩衝液/ACN;B:20/80の干緩衝液/ACN
緩衝液:79.5mM酢酸アンモニウム、63.5mMギ酸アンモニウム、pH4.0
イオン化モード:(+)ESI
MRM:アセチルコリン(ACh):146→87 コーン=20CID=15eV
Iso−Ach:146→87 コーン=20CID=15eV
(3−カルボキシプロピルトリメチルアンモニウム)
IS:b−メチル−ACh:160→101 コーン=20、CID=15eV
アセチルコリンのデータを、内部標準物質に対するピーク面積を使用して定量化し、Masslynxソフトウェア(Micromass、Beverly、MA、USA)を使用して獲得した。ベースラインサンプルの濃度の平均を計算し、0%と表した。全てのサンプル値は、この注入前平均ベースライン値からの変化のパーセント(ベースラインからの変化%)と表した。注入前の値を除外した神経化学的データを、反復測定(回数)二元配置分散分析(ANOVA)によって分析した。全ての統計分析は、Excel(登録商標)(Microsoft)でSAS(v 1.03)を使用して行った。
高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)分析
透析液(10μL)fを採取し、細胞外グルタメート濃度に関する分析をした。HPLC法を、下記の方法を使用して実行した:
グルタメートを含有する10μLの透析液を、HPLCにより分離した。これらのユニットは、勾配としての2個のJasco PU−980ポンプ(Jasco Ltd、Essex、U.K.)、BASセンチネル自動サンプラー(BAS)、および励起波長448nmを有するJasco PF−920蛍光光度計からなるものであった。放出波長は485nmであった。移動相Aは、20%メタノール(V:V)を有する0.05M酢酸緩衝液(pH6.5)であり、移動相Bは、80%メタノール(V:V)を有する0.05M酢酸緩衝液(pH6.5)であった。勾配は、18分での80%移動層Aから0%への線形遷移からなるものであった。カラムを、それぞれの注入前に10分間、再度平衡にした。各サンプルを、2.5μMのα−アミノアジピン酸(〈AA;最終濃度1.25μM;内部標準物質)を含有する通常のクレブス液で、1:1に希釈した。〈AAを含有するサンプルを、ナフタレン2,3−ジカルボキスアルデヒド(NDA)で誘導体化した。サンプルまたは標準物質を、20μMのシアニドを含有する30mMホウ酸緩衝液(pH9.5)およびメタノールに溶かした30μM NDAと混合し(1:1:0.25;サンプル:ホウ酸:NDA)、10℃で10分間反応させ、その後に、蛍光分析による検出を行った。データを、PC用のAtlasソフトウェアパッケージ(Labsystems、Gulph Mills、PA)を使用して獲得した
結果の統計分析
ベースラインサンプル中のグルタメートのfモル濃度を平均し、この値を100%とした。その後のサンプル値は、この注入前ベースライン値のパーセンテージ(対照の%)と表した。注入前の値を除いた神経化学的データを、反復測定(回数)二元配置分散分析(ANOVA)によって分析した。ポストホック分析を、多重比較のBonferroni/Dunns調節を使用して行った。全ての統計的計算は、PC用のStatviewソフトウェアアプリケーションAbacus Convepts Inc.、Berkeley、CA)を使用して行った。
新規物体認識
新規物体認識(NOR)トレーニングおよび試験を、プラスチックで構成されかつ床敷きが入れられた、円形領域(直径約70cm、高さ30cm)内で行った。この領域を、黒色カーテンで取り囲み、それによって余計な外部刺激を遮断し、ホワイトノイズ(約65dB)の存在下、薄暗い部屋(その領域のレベルで約10ルクス)の中に位置付けた。動物の行動を、ビデオにより追跡し、試験室の外側に位置する実験者がモニタした。Duplo(Lego)により構成された物体を、この領域縁部から約10cmにある領域の周りに均等に間隔を空けて配置された4箇所のうち1つの領域の床面に置いた。可能性ある嗅覚刺激を避けるため、物体の多数の複製物を、この研究全体を通して使用し、動物間では30%エタノール溶液で清浄化した。ラットは、物体のいずれに対しても好感または嫌悪感を示さず、これらの物体がどちらも同時に存在する場合には物体を探索するのに同じ長さの時間を費やした(データは図示せず)。
視覚認識タスクは、3つのセッション、すなわち、馴化、サンプル試験、および選択試験に分割した。馴化の場合、動物を、2個の全く同じ黄色のサイコロ(約10×10×10cm)が入っている領域に置き、この領域内で10分間探索させた。馴化の後、ラットを、それぞれのホームかごに戻した。馴化の1日後、動物に薬物を投与し、治療前間隔に従ってサンプル試験を開始した。サンプル試験中、今回は、対向する方位点に位置付けられた2個の全く同一の物体を入れた領域内を、ラットに5分間探索させた。物体を探索する時間を、試験の全体を通して記録した。探索は、ラットの鼻が物体から2cm以内にあるときの、物体に向かう方向と定義された。サンプル試験の後、ラットをそのホームかごに戻し、48時間の間隔で保持し、次いで選択試験において認識記憶の試験をした。選択試験は、馴染みのある、先に探索された物体と、新規な物体との両方を含む領域での5分間探索であって、やはり研究者が接触時間を記録していく探索からなるものであった。物体の位置は、治療群全体を釣り合わせ、馴化、サンプル、および選択試験中は各動物ごとに一定のままにした。
サンプル試験中の物体探索に対する治療効果は、全接触時間に関する一元配置ANOVAを使用し、その後、フィッシャーLSD群平均対比較を行って試験をした。治療群全体にわたって新規な物質および馴染みのある物質を探索する時間は、反復測定ANOVAを使用し、その後、フィッシャーLSDポストホック比較を行って分析した。選択試験中に、馴染みのある物質よりも新規な物質を探索するのに費やされる時間が著しく長いことは、その治療群では認識記憶が無傷であることを示している。ビヒクル対照および未処理の動物は、48時間後、馴染みのある物体と新規な物体との探索の間に有意差がなく、サンプル試験では記憶がないことが示される。
化合物1(0.3〜10mg/kg)を経口投与し、その60分後にサンプル試験を行って、タスク内での保持が改善されるか否かを決定した。
結果および考察
内側前頭前野におけるアセチルコリンに対する化合物1の影響
化合物1(17mg/kg s.c.)の投与によって、内側前頭前のアセチルコリンに著しい増加が生じた(F1,14=12.03;P=0.004)。最大限の増加は、ベースラインに対して63%であった(図6)。
図7は、ラットmPFCにおける、細胞外グルタメートレベルに対する化合物1(17mg/kg、s.c.)の影響を示す。本発明者等は、選択的5−HT2C作動薬の急性投与により、ビヒクル処理した動物に比べてグルタメートレベルが著しく(F(1,15)=4.76、P=0.0454)増加した(210%)ことを見出した(図7)。
新規な物質の認識
1mg/kgの化合物1による処理によって、馴染みのある物質よりも新規な物質を探索するのに著しく長い時間が費やされたが、これは、先の学習経験の保持が高められたことを実証している(図8)。ビヒクル処理した動物は、2個の物体の好ましい探索状態を示さなかったが、これは、当初の物体に関する動物の当初の記憶が自然に衰退することを示唆している。1mg/kgの用量群における、新規な物質探索と馴染みのある物質の探索との有意差の維持は、短時間(すなわち、1時間)経過した後の対照動物で観察された場合に類似しており、認識記憶の保持が高められたことを示唆している。サンプル試験中の探索に対しては、この用量で化合物1の著しい影響がないことが観察された(データは図示せず)。
結論
5−HT2C作動薬、化合物1は、認知機能に関与する脳の内側前頭前野において、アセチルコリンおよびグルタメートの増加をもたらす。これらのデータは、化合物1に関する前認知神経化学的プロファイルを示す。さらに、化合物1は、記憶性能の時間誘導性欠陥を使用したラットの新規物質認識モデルで活性になることが実証された。
実施例5
衝動応答に対する化合物1の有効性
5選択連続反応時間試験(「5CSRT」)
5選択連続反応試験タスクは、ラットの注意および衝動を測定するのに使用される行動アッセイである。ラットを、褒美の餌に対して強化されたアパーチャ照明に、正確に応答するように訓練し、30分間のベースラインセッション中に、これらのラットの正確な応答が>70%に達するようにする。動物がベースライン基準に達したら、様々な刺激持続時間(SD)および様々な試験間間隔(ITI)試験を使用して、通常のベースライン性能を操作することができる。SDが短縮される場合、正確な応答回数、すなわち注意の尺度が、著しく低下する。ITIが、ベースライン訓練中に使用された場合よりも長くなった場合、衝動性は、早すぎる応答によって測定されるように、増大する。注意を改善する化合物および操作は、性能を改善することになり、また衝撃性を低下させる化合物および操作は、早すぎる応答を低下させることになる。
5CSRT:試験装置は、25×25cmのアルミニウムチャンバ(Med Associates Inc.、St.Albans、VT)からなるものであった。各チャンバの後壁は、凹面状に湾曲して5個の接触可能なアパーチャが設けられており、それぞれのアパーチャは、2.5平方cmおよび深さ4cmで、床レベルよりも2cm上方に位置決めされていた。各アパーチャの後方に位置付けられた標準的な3ワットLEDは、刺激光として作用した。アパーチャに対向して、褒美の餌が堆積されるマガジンディスペンサが設けられた。10個のチャンバを、音響減衰キャビン内に個々に収容し、外部からのバックグラウンドノイズを遮断する役割も果たす低レベルノイズファンによって換気した。各チャンバを、小型汎用ラウドスピーカのそばの屋根の中央に取り付けられた、3Wの室内灯で照明した。ソフトウェアのプログラム制御は、Conclusive Solutions(UK)によって開発された。
5CSRT訓練:薬物治療の前に、5箇所のうちの1箇所でランダムに示される短い視覚的刺激光を区別するように、ラットを訓練した。各試験セッションの開始時に、室内灯で照明し、自由にデリバリーされる単一の食物ペレットを食物マガジンに定量吐出した。試験の開始は、ラットがこのペレットを回収するようにマガジンを開いたときに引き起こした。固定された5秒間の試験間間隔(ITI)の後、5個のアパーチャのうち1個の後方にある光を、500ミリ秒照明した。照明時間(シグナル期間)中またはその後の5秒間(制限時間)中の、この開口における単一のノーズポークは、食物ペレットのデリバリーによって強化され、正確な応答が記録された。シグナル期間中の非照明開口における応答(不適正な応答)および制限保持期間内の応答の失敗(失敗した試験)の後、暗闇の期間をとり(時間切れ)、食物ペレットをデリバリーしなかった。照明前のITI期間中のアパーチャヘのノーズポークとして定義される、早すぎる応答の場合、ITIをリセットした。標準的な処置(500ミリ秒の光持続時間、5秒のITI)の75%の精度レベルで行うように動物を訓練した場合、動物が様々な試験間間隔(ITI)期間(10、7、5、および4秒)に曝されるITIスケジュールで試験を開始した。4つのITIのそれぞれに関する等しい数は、100試験セッション中にランダムに現される。全ての動物が完全に釣合いのとれた投薬計画で全ての治療が受けられるように、被験者内計画を使用した。全ての被験者は薬物治療を受け、試験は週2回行って、最小限2日間は、洗浄期間とした。これらの治療が組み込まれると、日数は、全ての被験者が適正応答%に対して>75%の性能に戻るまでの、ベースライン性能を回復する標準的な訓練日数(500ミリ秒刺/5秒ITI)となった。各ラットに化合物の各用量を与えるラテン方格投薬設計を使用して、ITIデータを10日間の試験期間全体にわたって収集した。
化合物1に関する結果を図9に示す。化合物1は、より長いITI条件下(10および7秒)、早すぎる応答に用量依存性の低下をもたらしたが、このときの用量1mg/kg、ipは、早すぎる応答に統計的に有意な低下をもたらした(p<0.05対ビヒクル、10および7秒ITI条件)。
結論
化合物1は、衝撃性障害における効力を示す、5選択連続反応時間タスクでの早すぎる応答を、低下させる。
本明細書に引用し記載した各特許、特許出願、および刊行物の全開示は、出典明示により本明細書に組み入れる。
本発明のいくつかの実施形態を提示してきたが、本発明の基本的構成を変更して、本発明の化合物および方法を用いた他の実施形態を提供することができることは明らかである。したがって、本発明の範囲は、例示として表した特定の実施形態によってではなく、添付の特許請求の範囲によって定義されることを理解されたい。
図1は、性機能評価アッセイは化合物1の効果を示す。 図2は、PPIにおけるd−アンフェタミン(4mg/kgSC)誘発性欠陥の逆転に対する化合物1(3−17mg/kgIP)の効果を示す。 図3は、PPIにおけるDOI(3mg/kgIP)誘発性欠陥の逆転に対する化合物1(3−30mg/kgIP)の効果を示す。 図4は、PPIにおけるMK−801(0.15mg/kgSC)誘発性欠陥の逆転に対する化合物1(3−30mg/kgIP)の効果を示す。 図5は、スケジュール誘導性多飲症に対する化合物1の効果を示す。 図6は、内側前頭前野におけるアセチルコリンに対する化合物1の効果を示す。 図7は、内側前頭前におけるグルタメートに対する化合物1の効果を示す。 図8は、新規対象認識に対する化合物1の効果を示す。 図9は、5選択連続反応時間試験における衝動応答に対する化合物1の効果を示す。

Claims (28)

  1. 患者の認知障害の治療方法であって、該患者に、有効量の式I:
    Figure 2009531431
    [式中:
    Figure 2009531431
    は、単結合または二重結合であり;
    nは1または2であり;
    mは0または1であり;
    およびRは、各々独立して、ハロゲン、−CN、−R、−OR、−C1−6ペルフルオロアルキル、または−OC1−6ペルフルオロアルキルであり;
    Rは、各々独立して、水素またはC1−6アルキル基であり;
    およびRは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、飽和または不飽和の4〜8員環を形成し、該環は、ハロゲン、−R、またはORから独立して選択される1〜3個の基により置換されていてもよく;
    およびRは、各々独立して、−Rである]
    で示される化合物またはその医薬上許容される塩を投与することを含む方法。
  2. Figure 2009531431
    が単結合である、請求項1記載の方法。
  3. が、R、OR、ハロゲン、シアノ、または−C1−3ペルフルオロアルキルであり;
    が、R、OR、ハロゲン、シアノ、または−C1−3ペルフルオロアルキルである、
    請求項1または請求項2記載の方法。
  4. およびRの少なくとも1つが−OHである、請求項3記載の方法。
  5. およびRが、それらが結合している炭素原子と一緒になって、飽和または不飽和の5〜8員環を形成し、該環が、ハロゲン、−R、またはORから独立して選択される1〜3個の基により置換されていてもよい、請求項1〜3いずれか1項記載の方法。
  6. 化合物が、式I−aまたはI−b:
    Figure 2009531431
    で示される化合物またはその医薬上許容される塩である、請求項1〜5いずれか1項記載の方法。
  7. 化合物が、式I−cまたはI−d:
    Figure 2009531431
    で示される化合物またはその医薬上許容される塩である、請求項1〜5いずれか1項記載の方法。
  8. 化合物が、式IIまたはIII:
    Figure 2009531431
    で示される化合物またはその医薬上許容される塩である、請求項7記載の方法。
  9. 化合物が、式I−eまたはI−f:
    Figure 2009531431
    で示される化合物またはその医薬上許容される塩である、請求項1〜5いずれか1項記載の方法。
  10. 化合物が、式IVまたはV:
    Figure 2009531431
    で示される化合物またはその医薬上許容される塩である、請求項9記載の方法。
  11. 化合物が:
    2−ブロモ−4,5,6,7,9,9a,10,11,12,12a−デカヒドロシクロペンタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
    2−ブロモ−4,5,6,7,9,9a,10,11,12,13,14,14a−ドデカヒドロシクロヘプタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
    2−クロロ−4,5,6,7,9,9a,10,11,12,12a−デカヒドロシクロペンタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
    2−クロロ−4,5,6,7,9,9a,10,11,12,13,14,14a−ドデカヒドロシクロヘプタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
    2−フェニル−4,5,6,7,9,9a,10,11,12,12a−デカヒドロシクロペンタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
    2−メトキシ−4,5,6,7,9,9a,10,11,12,12a−デカヒドロシクロペンタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
    1−フルオロ−4,5,6,7,9,9a,10,11,12,12a−デカヒドロシクロペンタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
    1−フルオロ−4,5,6,7,9,9a,10,11,12,13,14,14a−ドデカヒドロシクロヘプタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
    1−(トリフルオロメチル)−4,5,6,7,9,9a,10,11,12,12a−デカヒドロシクロペンタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
    1−フルオロ−2−メトキシ−4,5,6,7,9,9a,10,11,12,12a−デカヒドロシクロペンタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
    1−フルオロ−2−メトキシ−4,5,6,7,9,9a,10,11,12,13,14,14a−ドデカヒドロシクロヘプタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
    4,5,6,7,9,9a10,11,12,12a−デカヒドロシクロペンタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
    4,5,6,7,9,9a,10,11,12,13,14,14a−ドデカヒドロシクロヘプタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
    (−)−4,5,6,7,9,9a10,11,12,12a−デカヒドロシクロペンタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
    (9aR,14aS)−4,5,6,7,9,9a,10,11,12,13,14,14a−ドデカヒドロシクロヘプタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;または
    (9aS,14aR)−4,5,6,7,9,9a,10,11,12,13,14,14a−ドデカヒドロシクロヘプタ[c][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−ij]キノリン;
    4,5,6,7,9a,10,11,12,13,13a−デカヒドロ−9H−[1,4]ジアゼピノ[6,7,1−de]フェナントリジン;
    1,2,3,4,9,10−ヘキサヒドロ−8H−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,−hi]インドール;
    1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
    (7bS,10aS)−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
    (7bR,10aR)−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ−[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
    (7bR,10aR)−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ−[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
    6−メチル−1,2,3,4,9,10−ヘキサヒドロ−8H−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
    2S)−(rel−7bR,10aR)−2−メチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
    (2S)−(rel−7bR,10aR)−2−メチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
    (2S)−(rel−7bS,10aS)−2−メチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
    (2R)−(rel−7bR,10aR)−2−メチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
    (2R)−(rel−7bR,10aR)−2−メチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
    (2R)−(rel−7bS,10aS)−2−メチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
    rel−(4S,7bS,10aS)−4−メチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール
    rel−(4S,7bS,10aS)−4−メチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b]−[1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
    rel−(4R,7bS,10aS)−4−メチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
    9−メチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
    (7bR,9R,10aR)−9−メチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
    9,9−ジメチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
    (7bR,10aR)−9,9−ジメチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;および
    (7bS,10aS)−9,9−ジメチル−1,2,3,4,8,9,10,10a−オクタヒドロ−7bH−シクロペンタ[b][1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール;
    またはその医薬上許容される塩から選択される、請求項1記載の方法。
  12. 化合物が塩酸塩である、請求項11記載の方法。
  13. 認知障害がADDまたはADHDである、請求項1〜12いずれか1項記載の方法。
  14. 哺乳動物が小児患者である、請求項13記載の方法。
  15. 認知障害が学習障害である、請求項1〜12いずれか1項記載の方法。
  16. 学習障害が、自閉症、失読症、アスペルガー症候群、特定の学習障害、書字障害、計算力障害、統合運動障害、視覚欠損、または聴覚欠損である、請求項15記載の方法。
  17. 認知障害が衝動性疾患である、請求項1〜12いずれか1項記載の方法。
  18. 衝動性疾患が、境界性人格障害、破壊的行動障害、衝動調節障害、またはトゥレット症候群である、請求項17記載の方法。
  19. 認知障害が、行動中毒または嗜癖障害である、請求項1〜12いずれか1項記載の方法。
  20. 行動中毒または嗜癖障害が、賭博、セックス中毒、摂食障害、浪費中毒、激怒/怒り、仕事中毒、運動中毒、リスクテイキング中毒、または完全主義である、請求項19記載の方法。
  21. さらに、アセチルコリンエスラーゼ阻害剤、ガランタミン、神経保護剤、ADD/ADHDの治療剤から選択される付加的な治療剤を投与することを含む、請求項1〜12いずれか1項記載の方法。
  22. 付加的な薬剤が、塩酸ドネペジル、ガランタミン、メマンチン、メチルフェニデート、アトモキセチン、またはアンフェタミン/デクストロアンフェタミンから選択される、請求項21記載の方法。
  23. 患者のPMSまたはPMDD、またはPMSもしくはPMDDに付随する1もしくはそれ以上の兆候を治療する方法であって、該患者に、治療的に有効な量の請求項1〜12いずれか1項記載の式Iで示される化合物またはその医薬上許容される塩を投与することを含む方法。
  24. 該兆候が、衝動性、抑うつ気分、不安、睡眠障害、集中困難、怒りの爆発、乳房の圧通および張りの1つまたはそれ以上である、請求項23記載の方法。
  25. さらに、該患者に、選択的セロトニン再取り込み阻害剤を投与することを含む、請求項23記載の方法。
  26. 選択的セロトニン再取り込み阻害剤が、フルオキセチン、ベンラファキシン、パロキセチン、デュロキセチン、またはセルトラリンである、請求項24記載の方法。
  27. 患者の認知障害の治療用の医薬の製造における、請求項1〜12いずれか1項記載の式Iで示される化合物またはその医薬上許容される塩の使用。
  28. 患者のPMSまたはPMDD、または1またはそれ以上のPMSまたはPMDDに付随する兆候の治療用の医薬の製造における、請求項1〜12いずれか1項記載の式Iで示される化合物またはその医薬上許容される塩の使用。
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