JP2009529660A - 強度が低い、またはサンプルサイズが小さいシナリオでの到来方向推定方法およびそのシステム - Google Patents

強度が低い、またはサンプルサイズが小さいシナリオでの到来方向推定方法およびそのシステム Download PDF

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Abstract

本発明は、1つまたは複数の電波または音波の到来方向を判断する方法とシステムに関し、より詳しくは、利用できる観察結果の数が少ない、あるいは利用できる観察結果を受信するときの強度が低い状況で特に有利な方法とシステムに関する。この方法は、サンプルサイズが小さい場合に、従来のサブスペース信号処理アルゴリズムの性能を大幅に改善する。アルゴリズムは、観察結果の次元が観察回数と同程度の大きさであっても、一貫した推定が行えるように特に設計されている。これにより、センサまたはアンテナの数とサンプル数が同程度の大きさである有限サンプルサイズシナリオ、あるいは受信した信号の強度が従来の一次検索方式による検出を確実に行うのには不十分なシナリオにおいて、確実に良好な挙動が見られる。

Description

本発明は1つまたは複数の電波または音波の到来方向を判断するための方法とシステムに関し、より詳しくは、利用できる観察結果が少ない、あるいは利用できる観察結果の受信時の強度が低い状況において特に有利な上記の方法とシステムに関する。
多くの分野において、特定の受信機から見た、1つまたは複数の電波または音波の到来方向(DoA)あるいはまた到来角度を判断することに対して高い関心が寄せられている。衝突角度の推定は、特定の領域に複数のセンサまたはアンテナ素子を空間的に分散させたアレイを用いることで可能になる。センサの各々は、無線周波数/音響フロントエンドおよびこれに対応する信号処理技術を備える。アレイ素子の各々が受信する波形または信号は、中央処理ユニットによって一緒に処理され、中央処理ユニットはそのシナリオでの異なる波源(source)の到来方向を判断する。波源は、それ自体が送信機かもしれないし、他の信号源から発せられた音波または電波の反射かもしれない。
たとえば、レーダの分野においては、ある基準点から見た、異なる標的の正確な位置を推定することが有益である。これは、特定の無線周波数波形を送信し、シナリオ内の異なる物体から跳ね返された後の遅延と信号が受信される到来方向を推定することによって行うことができる。アンテナアレイを用いれば、三角化法に頼らずに、標的の正確な位置を推定できる。
その一方で、移動通信等の他の利用分野の中には、移動局等の信号源の位置を推定することに関心が寄せられるものもある。前述のように、これは、アンテナアレイを受信機として使用することによって有効に行われる。基地局に向けて同時に送信している異なる移動局の到来方向は、本願で説明する技術を用いて推定できる。
個別の波形発生源の到来方向(DoA)を判断するための方法は非常に多くあり、中で最も重要な貢献を果たしているものとしては、ケイポン推定法[J.ケイポン: ”High resolution frequency-wavenumber spectrum analysis”, Proceedings of the IEEE, vol. 57, pp. 1408-1418, Aug. 1969]、最尤(ML)推定法[P.ストイカおよびA.ネホライ: ”Performance study of conditional and unconditional direction-of-arrival estimation”, IEEE Transactions on ASSP, vol. 38, pp. 1783-1795, Oct. 1990]、MUSIC(“MUltiple SIgnal Classificaion”)と呼ばれる超解像法[R.シュミット: ”Multiple emitter localization and signal parameter estimation”, Proceedings of the RACD, Spectral Estimation Workshop, Rome (NY), pp. 243-258, 1979. “Modern Spect5ral Analysis II”, S.B.ケスラー(編集者), IEEE Press, New York, 1986に転載]がある。
サンプル数が十分に多いと、ML法では最良の推定性能を発揮するが、それと引き換えに、計算は格段に複雑となる(MLの解は、複数の可変値の中のコスト関数を最適化することによって計算され、この解は多次元検索から得られる)。ケイポン法とMUSICスペクトルのどちらによる推定方式も、解を一次元検索から得ることから、計算上の負荷の点でははるかに効率的である。これら2つの方法の違いは、MUSIC法が、ケイポン法による解決策と異なり、観察結果の空間相関行列の固有構造を利用することである。現実には、理論的にも実験的にも、固有構造方式に基づくDoA推定法は、ケイポン推定方式等、他の従来の一次元検索に基づく方法より優れていることが示されている。
これに対し、V.ギルコはG推定(G-estimation)の理論を発表した[V.ギルコ: ”An Introduction to Statistical Analysis of Random Arrays”, The Netherlands: VSP, 1998]。この理論は、サンプルサイズが小さい場合に優れた検出特性を有する推定量を得るための体系的方法を提供する。
MUSIC等の部分空間に基づく方法の主な欠点は、相互の間隔の狭い標的を検出する能力が、利用できるサンプルの数か受信する波形の強度のいずれかが特定の基準値以下になったときに大幅に低下する点である。強度が低い、またはサンプルサイズが小さい領域におけるMUSIC方式の検出性能の低下を緩和するための方法がいくつか提案されているが、その多くはある特定のアレイ形状にしか適用できない。たとえば、多項式の根(polynomial-root)を利用するMUSIC方式または状態空間方式は、等間隔の線形アレイアーキテクチャ(つまり、すべてのセンサ/アンテナが直線に沿って等間隔で配置されているアレイ上)以外では運用できない。これに対し、文献では、MUSIC方式に重み付けを行った方法が検出性能低下の閾値を超えて有効性を改善する上で役立つ可能性があると指摘されている。しかしながら、現在のところ、一般的な状況におけるMUSICアルゴリズムの優れた特性を失うことなく、強度が低い、またはサンプルサイズの小さい状況でこの方法の有効性を最適化するためにこれらの重みをどのように選択するかについては、明確な指標がない。
本発明の主目的は、MUSICの検出性能低下効果を克服し、利用できるサンプル数が少ないか、あるいは受信した波形の強度が、一次元検索方式によるDoA検出を確実に行うのに十分な大きさではない状況で、近接させて配置された標的の到来方向(以下、DoAという)を適正に検出することを可能にする方法とシステムを提供することである。本発明はG推定の理論の教示を利用しているため、本願による方法を以下、GMUSIC方式と呼ぶ。本願による方法はさらに、多項式の根、ビームスペースプロジェクション(beamspace projection)、逐次推定または空間平均等、従来のMUSIC方式の一定の改良版をさらに補完することができる。
本発明の目的物は、マルチセンサまたはマルチアンテナアレイ受信機のDoA推定のための新規な方法とシステムである。本発明の主な特徴は、固有構造による従来の方法の閾値効果を克服し、利用できるサンプルの数または受信した波形の強度が、到来角度の一次探査に基づく従来の方法によるDoA検出を実行するのに不十分である状況で、複数のDoAを正しく検出することである。
本願で提案するDoA特定方法は、探査角度に依存するコスト関数の最低および最高ピークを選択するステップを含む。この関数は、観察結果の推定共分散行列の固有値と固有ベクトルから構成される。
MUSICアルゴリズムの周知の改良版と比較した本発明による方法の別の利点は、線形アレイ、非線形アレイ、等間隔アレイ、円形アレイ、三角アレイ等、どのようなタイプの受信素子のアレイであっても有効である点である。
本願の提案による、少なくとも1つの波形の到来方向を判断する方法は、M個の受信素子で少なくとも1つの波形を受信するステップと、M個の受信素子の各々の出力における少なくとも1つの検出信号を取得するステップと、上記M個の検出信号を処理して、M個の処理済信号を得るステップと、N回の時刻に上記M個の処理済信号をサンプリングするステップと、前のステップで取得したサンプルから、N個の列ベクトルy(1),…,y(N)を作るステップ(ただし、y(n)は、あるサンプリング時刻nについて、M行の列ベクトルを表し、M行の各々はそのサンプリング時刻nにおける対応する受信素子に関連付けられるサンプル値を含む)と、N個の列ベクトルの集合から、サンプル空間相関行列R^を計算するステップと、サンプル空間相関行列R^からすべての固有ベクトルe^とすべての固有値λ^を取得するステップと、すべての固有ベクトルe^とすべての固有値λ^から、信号依存パラメータμκの集合を取得するステップと、固有値λ^
と信号依存パラメータμκから、重みの集合を構成するステップと、特定のコスト関数から、特定の要求事項を満たすようなK個の解を求めるスップと、を含む。
上記の特定のコスト関数からK個の解を求めるステップは、特定のコスト関数のK個の最深極小値(deepest local minima)を選択するか、あるいは特定のコスト関数のK個の最高極大値(highest local maxima)を選択することによって行われる。
本発明はまた、上記の方法の各ステップを実行するように適応された手段を備えるシステムならびに、コンピュータ、デジタル信号プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、特定用途集積回路、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、あるいはその他の形態のプログラム可能なハードウェアの上で実行された時に上記の方法の各ステップを実行するように適応されたコンピュータプログラムコード手段でなるコンピュータプログラムを提供する。
本発明の利点は、以下の説明から明らかとなる。
説明を十分なものとし、本発明をよりよく理解できるように、一連の図面を添付する。この図面は明細書の一部であり、本発明の好ましい実施例を示しており、これは本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の実施方法の例として解釈されるべきである。図面は後述の図で構成される。
本発明の実現は、図1に示す装置によって達成される。1つまたはいくつかの波形(w,w,w…)は、少なくとも1つの受信素子(1,2,3,4…)によって受信される。これらの波形は好ましくは無線周波数またはマイクロ波信号である。受信素子は、好ましくは、複数のセンサまたはアンテナで構成されるセンサアレイである。1つまたはいくつかの波形(w,w,w…)がそれぞれ1つまたは複数の波源から供給され、この波源はそれ自体が送信機であってもよく、あるいは供給される波形は他の波源から発生される音波または電波が反射されたものであってもよい。受信素子(1,2,3,4…)の各々で捕捉または検出される波形または信号(d,d,d,d…)は、前処理ユニットまたはフロントエンド(30,31,32,33…)が受信し、これらが信号を前処理し(f,f,f,f…)、信号処理ユニット(40)によるその後の処理に備える。信号処理ユニット(40)は、特定の同期された時刻においてフロントエンド(30,31,32,33…)から供給された信号(f,f,f,f…)のサンプルをとり、個別の時間の多次元観察結果またはスナップショットの集合[(f ,f ,f ,f …),(f ,f ,f ,f …),…,(f ,f ,f ,f …)](ただし、Nは(f,f,f,f…)のサンプルがとられる時刻の数を表す自然数である)を生成する。
M個の受信素子、センサまたはアンテナ(1,2,…,M)が利用可能である、つまり、センサまたはアンテナアレイがM個の受信素子で形成されるとすると、各サンプリング時刻nにおいて、信号処理ユニット(40)は、M個の異なるフロントエンド(30,31,32,33,…)から供給されるM個の数値の集合(f ,f ,…,f )を取得する。これらの数値(f ,f ,…,f )は、受信機の特徴に応じて実数値または複素数値のいずれでもよい。M個の数値はM×1の列ベクトルy(n)(ただし、nはその観察結果と関連するサンプリング時刻を示す自然数である)に蓄積される。したがって、受信された信号または波形がN個の異なる時刻において同調してサンプリングされた場合、信号処理ユニット(40)はN個の列ベクトルまたはスナップショットの集合{y(1),…,y(N)}を処理する。利用できるスナップショットの数Nは、センサの数Mより少なくとも、これと同じでも、これより多くてもよい。
Κ個の、たとえば送信機、標的または他の波源から発生された音波あるいは電波の反射等の波源があるとすると、この状況において、上記の列ベクトルの各々は、次のように表すことができる。
y(n)=As(n)+n(n) (1)
ただし、
・s(n)は、Κ個の異なる波源または反射体により送信または反射された信号のサンプルを含むΚ×1の列ベクトルである。
・n(n)は、n番目の時刻においてフロントエンド(30,31,32,33…)により生成された(熱)騒音サンプルを含むM×1の列ベクトルである。
・Aは列a(θ),…,a(θΚ)(ただし、a(θ)は角度θから送られる信号に関連するアレイ応答であり、θ,…,θΚは、その状況に存在するΚ個の指向性波源のDoAである)のM×K行列である。アレイ応答a(θ)は、M×1の列ベクトルであり、その成分(entry)は到来角度の関数である。各波形はM個の受信素子のセンサまたはアンテナアレイにおいて、異なる到来角度θ(つまり到来方向)で到来するため、式(1)により表される信号においては、Κ個の波源の各々が角度θ1,…,θΚでの関数a(θ)を評価することによって得られる列ベクトルM×1とともに寄与する。
これらの関数は既知であるか、あるいは信号処理ユニット(40)において他の手段により取得されると仮定される。この列ベクトルa(θ)の構成方法を説明するために、M個の素子の等間隔の線形アレイを考え、平面波形がアレイのブロードサイド(broadside)に関してθの角度でアレイ上に衝突すると仮定する。第一のアンテナで受信される信号をs(n)とする(つまり、送信された信号であり、説明を簡単にするために、遅延は考慮しない)。すると、この信号の帯域幅が十分に低いと、第二のアンテナが受信する信号はs(n)exp(j2πd/λ・sin(θ))(ただし、jは虚数単位、dはアレイ素子間分離、λは衝突する波形の波長である)となる。さらに、m番目のアンテナが受信する信号は、s(n)exp(j2π(m−1)d/λ・sin(θ))となる。したがって、M×1の列ベクトルの各アンテナで受信される信号を集めると、この列ベクトルをs(n)・a(θ)(ただし、前述のように、s(n)は送信された信号、a(θ)はm番目の成分がexp(j2π(m−1)d/λ・sin(θ))に等しいM×1である)として表現できることがわかる。一般に、列ベクトルa(θ)は、アレイの配置に合わせて構成でき、到来方向θの複合関数としてアレイ応答を行わせる。
すでに述べたように、これらの関数a(θ)…a(θΚ)は既知の、あるいは信号処理ユニット(4)において他の手段により得られるものと仮定される。
原則として、受信連鎖(receiving chain)が理想的なら、受信素子のアレイの配置がわかっていれば、a(θ)がわかる。しかしながら、実際には受信連鎖は理想的ではなく、特低の量の歪みが生じる。このため、このタイプの受信素子のアレイの構成においては、関数a(θ)の形態を求めるステップを実施するか、あるいは受信連鎖の応答を補正して、所望の関数a(θ)を得ることが普通である。この工程は時々、「アレイ校正」と呼ばれる。関数a(θ)の形態を求めるために、通常、参照信号が通常アンテナまたはセンサに導入され、これらの参照信号が方向θから発せられる波形をシミュレートする。次に、受信連鎖の応答が信号処理ユニット(40)で測定され、この測定の結果がa(θ)と呼ばれる。基本的に、この校正工程は、探査マージン(exploration margin)内のどのθの数値についても実行する必要があるため、θの各数値について考えられるすべての関数a(θ)の集合を求める。しかしながら、校正工程は探査そのものの前に行われるため、現実には、θのどの数値についてもa(θ)はわからない(θの無限の数値について実験を繰り返さなければならないであろう)。このため、現実には、θのできるだけ多くの、またできるだけ相互に近接した個別の数値の集合を選択し、校正工程中に関数a(θ)を評価し、把握する。
後に、到来方向の検出アルゴリズムの実行中に、コスト関数η(θ)は通常、θの数値のうち関数a(θ)がわかっているものについて、θの残りの数値を補間することによって評価される。
平面アレイに関するかぎり、つまり受信素子が平面上で分散されるアレイであるかぎり、関数a(θ)は1つの角度(線形アレイ、つまり受信素子が直線上に分散される場合、これに当てはまる)ではなく、2の角度(仰角と方位角)に依存する。
すなわち、θはパラメータかパラメータのベクトルのいずれかとすることができ、その数値は、到来方向を決定する角度である。
M個の受信素子のアレイ(1,2,3,4…)は次の方法でも校正できる。参照信号の集合をM個の受信素子のアレイ(1,2,3,4…)に印加するし、信号処理ユニット(40)においてM個の前処理ユニット(30,31,32,33,…)の出力での受信参照信号の応答を測定し、M個の前処理ユニット(30,31,32,33,…)の応答を、M個の前処理ユニット(30,31,32,33,…)の出力で測定された信号が最初のステップで挿入された参照信号とできるだけ近くなるように変調する。
図2は、観察結果{y(1),…,y(N)}からの到来方向θ,…,θΚを取得するための好ましい方法を示している。提案された方法は、「背景技術」に記載のG推定量の理論の教示を利用することから、GMUSICと呼ばれる。従来のMUSICアルゴリズムと反対に、GMUSICはサンプルサイズとセンサまたはアンテナの数の両方が同程度の大きさであるときに、一貫したDoA推定が行われるように設計されている。これにより、強度が低い、またはサンプルサイズが小さい場合の推定性能を大きく改善することができる。
MUSICアルゴリズムでは、Nが大きいがMが一定のとき、つまり、NがMと相対して大きい場合に到来方向または到来角度の推定結果は一貫している。これに対し、本発明によるアルゴリズムによれば、NとMの両方が高い、つまり、MとNが大きさにおいて相互に同等であるときに、一貫した信頼性の高い結果が得られる。現実において、これは、本発明によるアルゴリズムが、サンプルの数Nがセンサまたはアンテナの数Mよりはるかに多いという条件下でなくても、きわめて高い信頼性で挙動することを意味する。これは、もともとのMUSICアルゴリズムでは実現できない。したがって、本発明によるアルゴリズムは、「サンプルサイズが小さい場合」において、MUSICアルゴリズムよりずっと有効に機能する。
上記と同じ論理は、強度の弱い場合にも当てはまる。到来方向検出またはスペクトル推定のどのアルゴリズムにおいても、検出対象の信号の強度が大きければ大きいほど、信号のDoAの推定を高い信頼度で実現するのに必要なサンプル数は少なくてすむ。本発明によるアルゴリズムを用いれば、MUSICアルゴリズムと比較して、少ないサンプル数でも良好な検出が可能となるため、同じサンプル数の場合に、MUSICアルゴリズムがその信号検出のために必要とするであろう信号強度より弱い強度の信号を検出することができる。
この方法は、次のステップを含む。
1.N個の列ベクトルまたはスナップショットの集合{y(1),…,y(N)}から、サンプル空間相関行列またはサンプル共分散行列R^を計算する。
好ましい実施例において、このサンプル空間相関行列は次の形となる。
Figure 2009529660
ただし、(・)は、実数値の信号を扱っている場合は移項、複素数値信号を扱っている場合は共役転置を意味する。しかしながら、このサンプル空間相関行列は、(2)の形態には限定されず、サンプル空間相関行列R^は、当業界で知られている他のいずれの形態でもよい。
2.行列R^の固有値と固有ベクトルを得る。これらはそれぞれ、{e^,k=1…M}と
Figure 2009529660
と表される。
3.次式のμの個別の解を得る。
Figure 2009529660
これらの解は、μ≦…≦μの順序となる。
M≦Nの場合、これらM個の解は基本的にすべて異なる。λ^の数値のいくつかが異ならない場合、つまり、これらがリスト{λ^,…,λ^}の中で繰り返される場合、μもリスト{μ,…,μ}の中で、λ^がリスト{λ^,…,λ^}で繰り返されるのと同じ回数だけ繰り返される。
M>Nの場合、μ=…=μM−N=0と設定し、μM−N+1≦…≦μが上記の式のμに正の解を含むようにする。これらの解は、原則としてすべて異なる。前述のように、λ^の数値のいくつかが異ならない場合、つまり、リスト{λ^M−N+1,…,λ^}において繰り返される場合、数値μもまた、λ^がリスト{λ^M−N+1,…,λ^}の中で繰り返されるのと同じ回数だけ{μM−N+1,…,μ}において繰り返される。
4.次の重みを構成する。
Figure 2009529660
Figure 2009529660
Figure 2009529660
ただし、
Figure 2009529660
である。
5.推定されたDoAは、コスト関数f(η(θ))(ただし、f(・)は実際値の増加関数である)のK個の最深極小値を選択するか、あるいはコスト関数g(η(θ))(ただし、g(・)は実際値の減少関数である)のK個の極大値を選択することによって選ばれ、
Figure 2009529660
である。
関数、
Figure 2009529660
のK個の最深極小値として推定されたDoAを選択する、従来のMUSIC方式との相似性に注意されたい。
本発明は、(従来のMUSIC方式の場合のように)最小固有値に関連するものだけではく、すべての固有ベクトルからの情報を利用する。次に、強度が低い、またはサンプルサイズが小さい状況でのMUSIC方式の検出性能の低下の問題を本発明が克服する点について説明する。
図3は、2つの点波源が方位角35°と40°に位置づけられ、その信号がガウス型ホワイトノイズで受信される場合の、上記(7),(8)の関数の特定の例を到来角度の関数として示したグラフである。波源は、M=10個の素子が衝突波形の波長の半分に等しい素子間分離で線形に配置された、センサまたはアンテナの等間隔線形アレイを照明する。この例では、合計N=70個のスナップショットが受信機において利用でき、信号は、背景騒音の強度より10dB高い強度で受信された。この特定の実験において、従来のMUSIC方式では2つの指向性波源を区別できず、最深極小値は39.51°と−32.82°の位置と特定された。本願の提案によるGMUSICの発明を用いると、システムは34.92°と39.58°で2つの角度波源を認識でき、これは波源の位置の実際の数値に非常に近い。
図4は、MUSIC方式の提案中のものと従来のものを500回実行した結果を平均することにより得られた平均二乗誤差を比較したものであり、そのアレイについてN=7とN=70のスナップショットが使用できた。シナリオは図3と同じである。結果は、異なる信号対騒音比の数値について示され、SNRは受信した信号の強度(2つの波源で同じとする)と背景全方向性騒音の強度との商である。参考として、無条件のクラーメル・ラオの不等式の下限(Cramer-Rao Bound)(CRB)、つまり、到来方向の不偏推定量で実現可能な最低分散も示している。GMUSIC方式が示すSNRの閾値は、従来のMUSICよりはるかに低い点に注意されたい。さらに、提案された方式は、高いSNR領域でもよりよい推定性能を示している。
図5は、従来のMUSICとGMUSICシステムの検出確率を、10回の実施結果の平均から得たものとして示す。検出確率は、
Figure 2009529660
(ただし、θとθはシミュレートされたシナリオでの2つの点波源のDoAである)として定義される。特に、θ=0°に固定し、θは0°から10°の範囲で可変とした。結果は、2つのサンプルサイズ、N=7,N=70と2つのSNRの数値、つまりSNR=10dB,SNR=40dBについて示されている。GMUSIC方式はまた、2つの間隔の狭い波源の検出確率の点で、従来のMUSICより優れていることが実験的に実証された。
本明細書ですでに述べたように、本発明による方法はさらに、多項式根計算、ビームスペースプロジェクション、逐次推定または空間平均等、従来のMUSIC方式を改良したものにおいても実現でき、これらについて以下の好ましい実施例に示す。
上記のように、本願の方法が等間隔線形アレイまたは受信素子に適用された場合、DoAは、前述の本発明による方法を若干改変したものを使って以下のように推定できる。この手順は通常、多項式根計算と呼ばれる。
M×M行列を、
Figure 2009529660
と定義し、Γm,nでm番目の行とn番目の列に対応する成分を表すものとする。
複素数多項式、
Figure 2009529660
で、
Figure 2009529660
(ただし、(・)は複素共役である)
の場合を考える。
DoAは、次の数値として推定される。
Figure 2009529660
上式において、dはアレイの素子間距離を表し、λは衝突波形の波長であり、arg(・)は複素数の偏角を表し、z…zΚは、{z(k),k=1…2(M−1)}として表される複素数多項式D(z)の2(M−1)累乗根から、数量f(|D(exp(jarg(z)))|)(ただし、f(・)は実数値増加関数である)を最小化するか、あるいは数量g(|D(exp(jarg(z)))|)(ただし、g(・)は実数値減少関数である)を最大化するものとして選択され、またjは虚数単位、arg(・)は複素数の偏角を表し、||は複素数のモジュールである。
本明細書において先に提案した方法を受信素子の等間隔線形アレイに適用した場合に取り入れることのできる別の手順は、空間平均法である。この方法は、空間自由度のすべてを空間共分散行列の推定の改善に使用するものである。この手法において、M個の素子のアレイはMss個のより小さなサブレアレイに分割され、その各々がL個のセンサまたはアンテナを含む。Mss個のより小さなサブアレイの間に重複がなければ、Mss×L=Mである。反対に、Mss個のより小さなサブアレイの間に重複があれば、Mss×L>Mである。N個の列ベクトルy(1),…,y(N)の各々は、Mss個のより小さな列ベクトルyMss(1),…,yMss(N)に分割され、この小さな列ベクトルの各々がL本の行を有する。
共分散行列は次のように推定される。まず、Mss個のサブアレイの各々の共分散またはサンプル空間相関行列を(2)における対応するサンプル相関行列として、あるいは当業界で周知のその他の空間相関行列推定値を使って推定する。つまり、Mss個の小さなサブアレイの各々におけるMss個のサンプル空間相関行列を計算する。次に、L×Lの共分散行列推定値であるR^を、前のステップで得られたMss個の共分散行列を平均することによって構成する。ass(θ)を、a(θ)の最初のL行を選択することによって形成される列ベクトルを表すものとする。この方法は、a(θ)の代わりにass(θ)と、上記の推定によるサンプル共分散行列R^に置き換えるステップを含む。その後、次のコスト関数f(η(θ))のK個の最深極小値(ただし、f(・)は実数値増加関数である)か、あるいは次のコスト関数g(η(θ))のK個の最高極大値(ただし、g(・)は実数値減少関数である)のいずれかが次式により計算される。
Figure 2009529660
前述の本発明によるアルゴリズムを、さらによい結果を導くために改変したまた別の方法は、逐次検出方法に基づく。(7)におけるコスト関数、つまり
Figure 2009529660
のK個の最深極小値(またはK個の最高極大値)を選択する代わりに、K回の反復工程の後にDoAを推定するものであり、この反復工程では、k回目(k=1…K)の反復時において、k番目のDoAが、コスト関数f(θ(θ))(ただし、f(・)は実数値増加関数)の対応する最小値またはコスト関数g(θ(θ))(ただし、g(・)は実数値減少関数)の対応する最大値のいずれかとして選択され、
Figure 2009529660
であり、上式において、
Figure 2009529660
=[a(θ),…,a(θk−1)]
ここで、θ,…,θk−1はそれ以前の反復において検出されたDoA、‖・‖はベクトルのユークリッドノルムを表す。
本願で提案する方法はまた、DoA推定手順の特性を改善するために、観察結果またはサンプル共分散行列に一次変換が適用された場合にも利用できる。
たとえば、この種の利用分野においては、受信するスナップショットにM×Mの行列B(ただし、M<M)を乗じることが一般的である。この手順は通常、ビームスペースプロジェクションと呼ばれる。行列Bは、求めようとするDoAの特定領域を通じたアルゴリズムの分解能を高めるために、アレイ配置を考慮に入れて設計される。つまり、行列Bの数値は、受信素子のアレイ配置によって異なる。本発明による方法は、この状況でも運用できるように変更できることは自明である。(2)においてサンプル共分散行列R^
を使う代わりに、これをM×M変換した、
Figure 2009529660
を使用しなければならない。
この点から、対象となる信号のDoAは、コスト関数f(η(θ))(ただし、f(・)は実数値増加関数)のK個の最深極小値を選択するか、またはコスト関数g(η(θ))(ただし、g(・)は実数値減少関数)のK個の最高極大値のいずれかを選択するとによって推定され、
Figure 2009529660
であり、上式において、
Figure 2009529660
はR^の固有ベクトルを表し、重み
Figure 2009529660
はR^をR^に置き換えたφとして構成される。
本文において、「〜を備える(comprise)」とその派生形(「〜を備えている(comprising)」その他)は、排他的な意味ではないと理解すべきであり、つまり、これらの用語は、ここに記載され、定義されたものがさらに別の素子、ステップその他も含む可能性を排除すると解釈すべきではない。
本発明は明らかに、本明細書に記載の具体的な実施例に限定されず、当業者であれば考えられるすべての変更(たとえば、構成要素、構成等の選択に関するものなど)が、付属の特許請求範囲に定義された本発明の一般的範囲の中に包含される。
本発明の好ましい実施例による、1つまたは複数の波形の到来方向を推定するための受信システムの概略図である。 本発明の好ましい方法により実行されるステップの機能ブロック図である。 本願に記載の方法を実践する際に得られる到来方向「DoA」抽出に使用されるコスト関数の特定の例のグラフである。 この方法、あるいは本発明による好ましい実施例を実践することから得られた、それぞれ平均二乗誤差および検出確率の結果を示すグラフである。 この方法、あるいは本発明による好ましい実施例を実践することから得られた、それぞれ平均二乗誤差および検出確率の結果を示すグラフである。

Claims (30)

  1. M個(Mは自然数であり、M>1である)の受信素子(1,2,3,4…)によって少なくとも1つの波形(w)を受信し、前記M個の受信素子(1,2,3,4…)の各々の出力において1つの検出された信号(d,d,d,d…)を取得するステップと、
    M個の前処理ユニット(30,31,32,33…)において前記M個の検出された信号(d,d,d,d…)を処理し、M個の処理済み信号(f,f,f,f…)を取得するステップと、
    N回(Nは自然数である)の時刻において、信号処理ユニット(40)で前記M個の処理済み信号(f,f,f,f…)をサンプリングし、対応するサンプル値を取得するステップと、
    前のステップで取得した前記サンプル値から、N個の列ベクトルy(1),…,y(N)(ただし、y(n)は、あるサンプリング時刻nについて、M行の列ベクトルを表し、前記M行の各々はそのサンプリング時刻nにおいて対応する受信素子(1,2,3,4…)に関連付けられた前記サンプル値を有する)を作るステップと、
    前記N個の列ベクトルの集合y(1),…,y(N)から、サンプル空間相関行列R^
    を計算するステップと、
    前記サンプル空間相関行列R^から、すべての固有ベクトルe^(ただし、k=1…M)とすべての固有値
    Figure 2009529660
    を取得するステップと、を含む、少なくとも1つの波形(w)の到来方向を検出するための方法であって、
    さらに、
    前のステップにおいて取得した前記すべての固有ベクトルe^と前記すべての固有値
    Figure 2009529660
    から、信号依存パラメータμ(ただし、k=1…M)の集合を取得するステップと、
    すでに取得した前記固有値
    Figure 2009529660
    と前記信号依存パラメータμから、重みの集合を構成するステップと、
    特定のコスト関数から、特定の要求事項を満足するようなK個の解を求めるステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    N>Mであり、NとMは自然数であることを特徴とする方法。
  3. 請求項に記載の方法であって、
    N=Mであり、NとMは自然数であることを特徴とする方法。
  4. 請求項1に記載の方法であって、
    N<Mであり、NとMは自然数であることを特徴とする方法。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の方法であって、
    前記少なくとも1つの波形(w)を受信する前記ステップは、M個のセンサまたはアンテナ素子のアレイ(1,2,3,4…)によって行われることを特徴とする方法。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の方法であって、
    K個の波源があり、その各々が波形を発生することを特徴とする方法。
  7. 請求項1に記載の方法であって、さらに、
    前記信号処理ユニット(40)において、列ベクトルa(θ)の数値を取得し、保存するステップを含み、前記列ベクトルa(θ)はM個の受信素子の各々に対応するM本の行を有し、前記M本の行の各々は、探査対象の到来方向θに応じた関数を有することを特徴とする方法。
  8. 請求項7に記載の方法であって、さらに、
    前記M個の受信素子のアレイを、
    前記M個の受信素子のアレイに、前記方向θから到来する波形をシミュレートする参照信号の集合を印加し、
    前記信号処理ユニット(40)において、前記M個の素子の各々で取得される前記受信した参照信号の応答を測定してa(θ)を取得する
    ことによって校正するステップを含むことを特徴とする方法。
  9. 請求項1に記載の方法であって、さらに、
    前記M個の受信素子のアレイ(1,2,3,4…)を、
    前記M個の受信素子のアレイ(1,2,3,4…)に参照信号の集合を印加し、
    前記信号処理ユニット(40)において、前記M個の前処理ユニット(30,31,32,33,…)の前記出力での前記受信した参照信号の応答を測定し、
    前記M個の前処理ユニット(30,31,32,33,…)の前記応答を、前記M個の前処理ユニット(30,31,32,33,…)の前記出力で測定された前記信号が、前記第一のステップで挿入された前記参照信号にできるだけ近くなるように変調する
    ことによって校正するステップを含むことを特徴とする方法。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載の方法であって、
    前記信号依存パラメータの集合μを取得する前記ステップは、次式
    Figure 2009529660
    のμのすべての個別の解μ≦…不等号μを取得することによって行われることを特徴とする方法。
  11. 請求項10に記載の方法であって、
    N<Mの場合、μ=…=μM−N=0であり、μM−N+1≦…≦μは前記式のμの正の解であることを特徴とする方法。
  12. 請求項1から11のいずれかに記載の方法であって、
    前記重みの集合φを構成するステップは、次式、
    Figure 2009529660
    を適用することによって行われ、上式において、
    Kは波源の数、したがって前記M個の受信ユニット(1,2,3,4…)において受信される波形(w,w,w…)の数であり、
    Figure 2009529660
    、ただし、
    Figure 2009529660
    であることを特徴とする方法。
  13. 請求項1から12のいずれかに記載の方法であって、
    前記サンプル空間相関行列R^は、
    Figure 2009529660
    の形態をとることを特徴とする方法。
  14. 請求項1から13のいずれかに記載の方法であって、
    前記サンプル空間相関行列R^は、当業者に周知の他のどの形態でもよいことを特徴とする方法。
  15. 請求項12に記載の方法であって、請求項7に従属するとき、
    前記コスト関数から前記K個の解を求めるステップは、以下のコスト関数、
    f(η(θ))
    (ただし、f(・)は実数値増加関数である)のK個の最深極小値を選択するか、あるいは以下のコスト関数、
    g(η(θ))
    (ただし、g(・)は実数値減少関数である)のK個の最高極大値を選択することによって行われ、
    Figure 2009529660
    であることを特徴とする方法。
  16. 請求項12に記載の方法であって、M個の受信素子(1,2,3,4…)が等間隔線形アレイを形成するとき、前記方法はさらに、
    行列
    Figure 2009529660
    を構成するステップと、
    多項式
    Figure 2009529660
    (ただし、
    Figure 2009529660
    であり、(・)は複素共役を表し、Γm,nは行列Γのm番目の行とn番目の列に対応する成分を表す)を構成するステップと、
    複素多項式D(z)の根から、数量f(|D(exp(jarg(z)))|)(ただし、f(・)は実数値増大関数である)を極小化するか、あるいは数量g(|D(exp(jarg(x)))|)(ただし、g(・)は実数値減少関数である)を極大化するものとして選択するステップと(両関数においてjは虚数単位であり、arg(・)は複素数の偏角を表し、||は複素数のモジュールを表す)、
    ,…,zからK個の推定到来方向、
    Figure 2009529660
    (ただし、dは前記アレイの前記素子の間の距離を表し、λは衝突波形の波長である)を取得するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  17. 請求項12に記載の方法であって、請求項7に従属するとき、
    前記M個の受信素子(1,2,3,4…)が等間隔線形アレイを形成するとき、前記方法はさらに、
    前記M個の素子のアレイを、それぞれL個の受信素子を含むMss個のより小さなサブアレイ(ただし、MssとLは自然数である)に分割するステップと、
    前記N個の列ベクトルy(1),…,y(N)の各々を、それぞれL本の行を含むMss個のより小さな列ベクトルyMss(1),…,yMss(N)に分割するステップと、
    前記Mss個のより小さなサブアレイの各々においてMss個のサンプル空間相関行列を計算するステップと、
    前記Mssサンプル空間相関行列を平均し、そこから平均L×Lの空間相関行列R^を構成するステップと、
    a(θ)の最初のL行を選択することにより、列ベクトルass(θ)を構成するステップと、
    コスト関数
    f(η(θ))
    (ただし、f(・)は実数値増加関数である)のK個の最深極小値を選択するか、あるいはコスト関数
    g(η(θ))
    (ただし、g(・)は実数値減少関数である)のK個の最高極大値を選択する(さらに、両関数において、
    Figure 2009529660
    である)ステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  18. 請求項12に記載の方法であって、請求項7に従属するとき、
    特定のコスト関数からK個の解を求める前記ステップは、K回の繰返しの工程によって前記コスト関数のK個の極値を選択することによって行われ、k回目の反復、k=1…Kにおいて、k番目の極値は、コスト関数f(θ(θ))(ただし、f(・)は実数値増加関数である)の対応する最小値か、コスト関数f(θ(θ))(ただし、g(・)は実数値減少関数である)の対応する最大値のいずれかとして選択され、
    両関数において、
    Figure 2009529660
    であり、またθ,…,θk−1は前回の反復において選択された極値であり、‖・‖はベクトルのユークリッドノルムを表すことを特徴とする方法。
  19. 請求項12に記載の方法であって、さらに、
    前記信号処理ユニット(40)で得られた前記サンプル値にM×Mの行列B(ただし、M<Mである)を乗じることにより、到来方向の選択された領域を通じてアルゴリズムの分解能を改善するステップを含み、前記行列Bの数値は前記受信素子の前記アレイ配置に依存することを特徴とする方法。
  20. 請求項19に記載の方法であって、
    前記サンプル空間相関行列R^は、
    Figure 2009529660
    の形態をとることを特徴とする方法。
  21. 請求項20に記載の方法であって、
    処理対象となる信号の到来方向は、コスト関数
    f(η(θ))
    (ただし、f(・)は実数値増加関数である)のK個の最深極小値を選択するか、あるいはコスト関数
    g(η(θ))
    (ただし、g(・)は実数値減少関数である)のK個の最高極大値を選択することによって推定され、両関数において、
    Figure 2009529660
    であることを特徴とする方法。
  22. 請求項1から21のいずれかに記載の方法であって、
    前記少なくとも1つの受信波形(w)は無線周波数信号またはマイクロ波信号であることを特徴とする方法。
  23. 請求項1に記載の方法の前記ステップを実行するように構成された手段を備えることを特徴とするシステム。
  24. 請求項23に記載のシステムであって、
    前記受信ユニット(1,2,3,4…)は、M個のセンサまたはアンテナ素子のアレイであることを特徴とするシステム。
  25. 請求項23または24のいずれかに記載のシステムであって、
    前記M個の前処理ユニット(30,31,32,33…)は無線周波数または音響フロントエンド(30,31,32,33…)であることを特徴とするシステム。
  26. 請求項23から25のいずれかに記載のシステムであって、
    前記少なくとも1つの受信された波形(w)は、少なくとも1つの波源によって生成されることを特徴とするシステム。
  27. 請求項26に記載のシステムであって、
    前記少なくとも1つの波源は送信機であることを特徴とするシステム。
  28. 請求項26に記載のシステムであって、
    前記少なくとも1つの波源は、他の波源により生成された音波または電波の反射であることを特徴とするシステム。
  29. 請求項23から28のいずれかに記載のシステムであって、
    前記少なくとも1つの受信波形(w)は無線周波数信号またはマイクロ波信号であることを特徴とするシステム。
  30. コンピュータプログラムであって、
    コンピュータ、デジタル信号プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、特定用途集積回路、マイクロプロセッサあるいはその他の形態のプログラム可能なハードウェア上で実行されたときに請求項1に記載の方法の前記ステップを実行するように構成されたコンピュータプログラムコード手段でなることを特徴とするコンピュータプログラム。
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