JP2009529464A - 容器用閉鎖装置 - Google Patents

Abstract

容器の外側壁（１１）に密封して取り付けられた外側縁部（１３ａ）と、蓋（２０）によって閉鎖される上開口部（１４）を画定した内側縁部（１３ｂ）とを有する環状上壁（１３）を備えるタイプの容器用の閉鎖装置であって、蓋（２０）は、第１円周溝（２３）および第２円周溝（２４）を外側に有する周囲壁（２２）と、下垂円周突出部（２６）を一体的に備える環状フランジ（２５）とを備え、上記蓋（２０）は第１閉鎖位置に取り付けられ、第１閉鎖位置においては、内側縁部（１３ｂ）が第１円周溝（２３）に嵌め込まれて第１封止領域を画定し、下垂円周突出部（２６）が円周凹所（１６）に嵌め込まれてそこに第２封止領域を画定し、上記蓋（２０）は、最初の開封の後に第２閉鎖位置に取り付けられ、第２閉鎖位置においては、内側縁部（１３ｂ）が第２円周溝（２４）内に嵌め込まれて、内側縁部（１３ｂ）を保持し、そこに第３封止領域を画定する、閉鎖装置。

Description

本発明は、容器一般に使用される閉鎖装置に関し、特にシートメタルで製作された缶、または類似の他の容器、即ち、筒状体であって、その下端部が底壁を取り付けまたは底壁を一体的に備え、その上縁部が、筒状体の変形部分によって直接に、または構造リングの形態を取ることができる環状上壁部分によって、一般にプラスチック材料で形成されたプレス嵌めの蓋が着座し、保持されるための着座部を担持する、筒状体を備えるタイプの容器に使用される閉鎖装置に関する。本発明の閉鎖装置は特に、少しずつ消費する製品を含むように設計された容器、即ち長期の保管期間にわたって容器の高度の気密性を必要とする容器に適している。

ある種の食品などの所定の製品は、最初に開封されるまでの長期の保管期間にわたって、密封保管されなければならず、また、それらが市場に提示されている際の包装が破られていないという消費者に対する明確な可視表示が設けられていなければならない。こうした製品の多くが少しずつ消費するものであるということを考慮すると、包装の最初の開封時に、再閉鎖された缶の密閉度を保証し、缶の内容物の残りを保護するために、保管製品が少しずつ消費される間、缶内部へのアクセスをもたらす蓋を必要に応じて何回でも閉じることが可能であることが不可欠である。

この技術では、缶本体の上縁部の内側にあって缶の環状上壁を画定する周囲構造リング内に圧力によって嵌め込まれるプレス嵌め式の蓋が設けられた缶がよく知られている。このタイプの構造では、内容物の密閉性は、缶の環状上壁を画定する構造リング内、または缶の筒状体内に設けることが可能な着座および保持のための着座部内に嵌った蓋によって保証される。

このタイプの閉鎖では、容器を最初に開封するまで、長期の保管期間にわたって、またその後の、包装された製品を少しずつ消費する間のそれに続く蓋の閉鎖に際して、高度の密閉性を得ることが望ましい。さらに、容器の開閉作業が容易かつ安全であることによって、使用者の指のけがを、また蓋が突然外れて偶発的かつ制御不可能に製品が放出するのを防止することも必要である。

本出願人のブラジル特許第ＰＩ０２０３９５０−８号明細書は、本明細書で検討しているタイプの容器のための、プラスチック製の蓋を使用した閉鎖装置を提案しており、このプラスチック製の蓋は、容器の着座部内に取り外し可能に着座される密閉部分を備え、着座部の外側へと半径方向に突出する上縁部が設けられている。この上縁部は、破損可能なブリッジによって、容器の上端部のまわりに着座され、下方スカートが半径方向に一体的に備えられる密閉部分から下向きに突出する把持タブが中に位置決めされる途切れ部を有する下方スカートを担持する密閉部分に一体的に備えられる。この把持タブは、密閉部分の一部および破壊可能なブリッジを壊した後にのみ、上向きに作動させて蓋を取り外すようにすることができ、上記密閉部分は把持ハンドルを覆うように構成されている。本出願人のこの従来の構造は、特に不正開封防止機能付きの封止部を対象としており、蓋の密閉性は、本出願人のブラジル特許第９４０８６４３−５号明細書（米国特許第５８９９３５２号明細書および欧州特許第０７０６４８６号明細書）、ならびにブラジル特許出願第ＰＩ０２０３９５０−８号明細書（ＰＣＴ／ＢＲ０３／０００３０）で記述され、特許請求された構造装置の目的となっている。これらによると、蓋の外側周囲壁の外部に設けられ、円弧または凹形弧の形態の断面を有する円周溝が、容器の環状上壁内に形成され、容器の上開口部を画定した、円弧または凸形弧の形態の断面を有する円周リブ上に着座される。蓋の円周溝と環状上壁の円周リブとは、容器上での蓋の安全な軸方向の保持だけでなく、閉鎖装置の高度な密閉性をも実現する。

しかし、従来技術のこの閉鎖装置によって実現される密閉度では、長期の保管期間が必要なある種の食品の場合のような、ある種の製品を保管するのに必要な密閉性を、汚染物質の侵入による容器内部の汚染、あるいは酸素量が周囲空気よりも減少することなしに保証することができない。

この従来技術の閉鎖装置は、補助具の必要なく、蓋の簡単かつ安全な開閉作業を可能にして、密閉部分による信頼のおける不正開封防止機能と、いくつかの製品についての、それらの保管期間中の、特に包装された製品を少しずつ消費する間の最初の開封後の蓋の閉鎖時の包装に対する充分な密閉度とを実現する。

しかし、上述の全てのポジティブな特徴にもかかわらず、ブラジル特許出願第ＰＩ０２０３９５０−８号明細書の上記閉鎖装置目的物は、蓋の再開封作業および閉鎖作業を損なわず、または阻害することのない、保管期間中のより高度な密閉性に向けたさらなる改善の余地を残している。

従来技術の閉鎖装置の欠点に応じて、本発明の目的は、上記に規定したタイプの容器用の閉鎖装置であって、食品の場合などの、腐敗し易い製品に当てはまる必要な保管期間中だけでなく、容器の最初の開封後のその開封作業と閉鎖作業の間に画定される期間中、ならびに包装された製品を少しずつ消費する期間中にも、包装された製品の完全性を保証するのに充分な高度の密閉性を有する閉鎖装置を提供することである。

本発明のさらなる目的は、上記に規定したような閉鎖装置であって、開閉作業が、使用者によって安全かつ制御された形式で、けがと包装製品の不意の放出とのリスクを冒すことなく容易に実施されるのを可能にする閉鎖装置を提供することである。

本発明のなおさらなる目的は、上記に規定した通りの、蓋を最初に開封するためには破らなければならない不正開封防止機能付き封止部を提示した閉鎖装置を提供することである。

本発明のこれらおよび他の目的と利点とは、容器の上縁部で終端した少なくとも１つの外側壁、ならびに、外側壁に密閉固定された外側縁部と蓋によって閉鎖される上開口部を画定した内側縁部とを有する環状上壁を備えるタイプの容器用の閉鎖装置によって提供される。

本発明によると、蓋は、周囲壁を担持した中央壁を備え、周囲壁は、第１円周溝および第２円周溝を外側に有し、環状フランジを外側に一体的に備え、環状フランジには、少なくとも１つの下垂円周突出部が下方に一体的に備えられ、環状上壁には少なくとも１つの円周凹所が設けられている。

この構造では、蓋は、製品の充填後に、第１閉鎖位置に取り付けられ、第１閉鎖位置においては、環状上壁の内側縁部が蓋の第１円周溝内に嵌め込まれて、蓋を軸方向に保持し、そこに第１封止領域を画定し、蓋の下垂円周突出部が締まり嵌めによって環状上壁の円周凹所に嵌め込まれて、そこに第２封止領域を画定し、上記蓋は、最初の開封後に、第２閉鎖位置に取り付けられ、第２閉鎖位置においては、環状上壁の内側縁部が蓋の第２円周溝内に嵌め込まれて、蓋を軸方向に保持し、下垂円周突出部が環状上壁の円周凹所に対して持ち上げられた、嵌め込まれていない状態となり、そこに、第３封止領域を画定する。

本明細書で提案した閉鎖装置においては、容器は、製品を充填された後、封止部分がなおも設けられた蓋によって封止され、蓋は、第１封止領域と第２封止領域とが画定された第１閉鎖位置にもたらされ、閉鎖位置における蓋に対する軸方向の保持は、第１封止領域で起こる。第２封止領域を設けることによって、容器の密閉度が実質的に高まり、封止部分の破壊および取り外しの後に蓋の最初の開封が行われるまで長期の保存期間または保管期間が保証される。

最初の開封後、容器を何度も再閉鎖することができ、蓋は第２閉鎖位置にもたらされ、第２閉鎖位置では蓋に対する軸方向の保持は、第１封止領域と同じ形式で、第３封止領域で起こる。しかし第２閉鎖位置では、第３封止領域の使用が所望の密閉度をもたらすのに充分であるとき、第２封止領域は使用されず、これによって、製品を少しずつ消費する間の蓋による連続的な容器の開閉作業がより容易になる。

閉鎖装置の１つの構造の実施例としてここに掲げる添付図面を参照して、本発明を以下に説明する。

本装置は一般的に、筒形状の容器であって、図１に点線で示した底壁１０ａによって下方に閉鎖され、上縁部１２で終端した少なくとも１つの外側壁１１、ならびに、外側壁１に密閉接合される外側縁部１３ａと、通常プラスチック材料の単一部片で構築された蓋２０によって閉鎖される、容器１０の上開口部１４を画定する内側縁部１３ｂとを有する環状上壁１３を備える容器１０に適用される。

言うまでもなく、容器１０は異なった形式で異なった材料から構築されてもよく、底壁（図示せず）は、二重巻締めまたは他の任意の方法によって外側壁と一体を成すものとして一体的に備えられる。環状上壁１３は、シートメタルの構造リングの形態を取ってもよく、これは外側壁１１の上縁部１２に二重巻締めされ、またはシートメタルで製作されている場合、外側壁を半径方向に変形させることによって外側壁１１と一体を成すものとして得られる。

本閉鎖装置の第１態様によると、環状上壁１３はその内側縁部１３ｂを凸形弧、好ましくは円弧の形態の断面を備えるように構成して有し、容器１０はシートメタルから構築され、環状上壁１３の内側縁部１３ｂは環状上壁１３の内側端部分によって画定され、内向きかつ外向きに湾曲されて、ここに示した実施形態では円形または実質的に円形の断面を有する筒状リブ１５の形態を取っている。言うまでもなく、環状上壁１３の内側縁部１３ｂは必ずしも筒状リブとして構築される必要はなく、凸形弧の断面を有していれば充分である。しかし、操作上の安全と充填される製品の保護との理由から、凸形弧の断面は、内側縁部１３ｂを上向きかつ外向きに、それが環状上壁１３に到達するまで曲げることによって得ることが好ましい。環状上壁１３には、その中央部分に上向きにされた、「Ｕ」字形状の断面を有してもよい円周凹所１６が少なくとも１つさらに設けられ、円周凹所１６は、内側円周面１６ａと外側円周面１６ｂとを構成する。その機能について以下に説明する。

ここに図示した実施形態では、容器１０はシートメタルから形成され、環状上壁１３は二重巻締めによって外側壁１１の上縁部１２に取り付けられ、環状上壁１３は突出する放射状リブ１７を画定し、放射状リブ１７は外側壁１１の上縁部１２に外側に一体的に備えられ、かつ上記外側壁１１に対して下方の環状ステップを画定している。この構造では、円周凹所１６は、環状上壁１３のそれぞれの湾曲または変形された部分によって画定されている。

環状上壁１３が外側壁１１に二重巻締めされていない容器の構造では、外側壁１１は、その上縁部１２を、曲げることによってまたは厚くすることによって、上記の突出する放射状リブ１７を画定する形状としている。

上述の通り、閉鎖装置は、蓋２０をさらに備え、蓋２０は、好ましくはプラスチック材料の一部片から製作され、円形の外形を有する中央壁２１を備え、また通常中央壁２１から軸方向上向きに突き出て外側に第１円周溝２３および第２円周溝２４が設けられた周囲壁２２を担持する。周囲壁２２は、半径方向外向きに突出する、少なくとも１つの下垂円周突出部２６が中で下方に一体的に備えられる、環状のフランジ２５を、上方かつ外側に一体的に備えている。

ここに図示した実施形態では、全体に長方形の断面を有し、外側円周面２６ａと内側円周面２６ｂとを画定する下垂円周突出部２６が１つだけ設けられている。

さらにここに図示した実施形態によると、蓋２０の第１円周溝２３と第２円周溝２４とは、好ましくは円弧である凹形弧の形態の同一断面を有する。

上述の容器１０と蓋２０の構造では、製品が容器１０の内側に充填された後に、蓋２０が第１閉鎖位置にされてもよく、上記第１閉鎖位置で、環状上壁１３の内側縁部１３ｂが蓋２０の第１円周溝２３の中に嵌め込まれて、蓋２０が容器に軸方向に保持されるのを可能にして、蓋２０の第１円周溝２３と環状上壁１３の内側縁部１３ｂとの間の第１封止領域を画定する。言うまでもなく、環状上壁１３の内側縁部１３ｂと第１円周溝２３との断面は、上記部分同士の互いの着座を、第１円周溝２３の横断方向延在部分の少なくとも一部において可能にするように寸法決めされて、この着座によって蓋２０が容器に軸方向に固定されるようにするだけでなく、容器１０の閉鎖に所定の密閉度をもたらすのに充分な第１封止領域を画定している。

図１に示したように、製品の充填後かつ容器１０の最初の開封の前に蓋２０が第１閉鎖位置にあるとき、蓋２０の下垂円周突出部２６は、締まり嵌めによって環状上壁１３の円周凹所１６内に嵌め込まれて、そこに、容器１０の閉鎖に対して第１封止領域と共に高度の密閉度を保証する第２密閉領域を画定して、長期間のこの保管を可能にする。

包装製品を少しずつ消費することが始まるように、蓋が最初の開封作業を受けた後、蓋２０は第２閉鎖位置で再度封鎖されることができ、第２閉鎖位置で環状上壁１３の内側縁部１３ｂが蓋２０の第２円周溝２４内に嵌め込まれ、着座されて蓋２０を軸方向に保持し、上記第２円周溝２４の内側に第３の封止領域を画定する。この第２閉鎖位置では、下垂円周突出部２６は、図２で示しているように、環状上壁１３の円周凹所１６に対して持ち上げられた、嵌め込まれていない状態となる。

観察されるように、第１円周溝２３と第２円周溝２４とは、円周溝の横断方向の延在の少なくとも一部において環状上壁１３の内側縁部１３ｂを着座させるように、凹形弧、好ましくは円弧に構成された同一の断面を有する。環状上壁１３の内側縁部１３ｂの、第１円周溝２３および第２円周溝２４での着座は、少しずつ消費されることが起こる期間中、蓋による容器の第２閉鎖位置での継続した開閉作業が必要なとき、包装製品の保管に通常充分かつ適切である密閉度を、容器の閉鎖装置にもたらす。第２閉鎖位置が、環状上壁１３の内側縁部１３ｂと第２円周溝２４との間の締まり嵌めによる嵌込みしか提供しないという事実は、蓋がより簡単に容器から取り外されるということを可能にする。これは、この第２閉鎖位置では、下垂円周突出部２６と環状上壁１３の円周凹所１６との間の締まり嵌めによる嵌込みが実行されないことによる。

上述の通り、蓋２０の下垂円周突出部２６は、蓋２０が第１閉鎖位置にもたらされたときに、上記円周突出部２６の外側円周面２６ａと内側円周面２６ｂとが締まり嵌めによって、円周凹所１６の外側円周面１６ａと内側円周面１６ｂそれぞれに対して着座されるように寸法決めされた長方形の断面を有しており、上記締まり嵌めによる着座は上記第２封止領域を画定する。下垂円周突出部２６の軸方向の延在部分は、蓋が図１に示した上記第１閉鎖位置に取り付けられたとき、延在部分の下方端部分が円周凹所１６の底部と干渉するのを防止するように設計されている。

本開示の序文で述べた通り、一部の腐敗し易い、または被酸化性の製品を包装するときは、容器１０の閉鎖装置に、購入しようとしている製品が侵害されていないという信頼できる表示を消費者に対して与える不正開封防止機能付き封止部が設けられていることが極めて望ましい。

上述の必要を果たすために、蓋２０を、上側リング３１によって画定された封止部分３０を備えるように構築することができる。上側リング３１は、外側壁１１の上縁部１２を覆って位置付けられ、複数の軸方向ブリッジ３２を内側に一体的に備えている。軸方向ブリッジ３２はそれぞれに、環状フランジ２５に接合された、以下にさらに述べる通り封止部分３０の取り外し時に壊されるように寸法決めされた脆弱化下端部３２ａを有する。封止部分３０の上側リング３１は、外側壁１１の上記上縁部１２のまわりに着座され軸方向に保持される下方スカート３３を外側に一体的に備え、封止部分３０はその円周方向の延在部分に途切れ部３４を有する。

図１で示した構造では、蓋２０の環状フランジ２５は、封止部分３０の上側リング３１を含んだ平面よりも低い平面内に設けられ、軸方向ブリッジ３２は上記部分同士の間に、垂直または傾斜の付いた配置で位置付けられている。環状フランジ２５と上側リング３１が同一平面上にある場合、軸方向ブリッジ３２を実質的に水平に配置することができる。

蓋２０は、外側壁１１の上縁部１２を超えて、封止部分３０の上記途切れ部３４を通って、環状フランジ２５から軸方向上向き、半径方向外向きに、次いで軸方向下向きに突出する把持タブ２７をさらに備える。

封止ブリッジ３５がさらに設けられている。これは、両端部を一体の部片として下方スカート３３と一体的に備え、軸方向下向きに突出する把持タブ２７の領域内で封止部分３０の途切れ部３４を覆って、また把持タブ２７を覆って延在している。封止ブリッジ３５の一方端部は連結手段３６によって下方スカート３３に一体的に備えられて、封止ブリッジ３５の上記端部が下方スカート３３から押し離されると壊され、これによって手で把持部分２７にアクセスできるようにする。

上述の構成によって、封止部分３０、より具体的には軸方向ブリッジ３２の脆弱化下端部３２ａが破断されたときだけ蓋２０が容器１０から取り外されるようになる。このことを起こすには、使用者が封止ブリッジ３５を、次いで軸方向ブリッジ３２を全て壊して、封止部分３０を蓋２０の残りの部分から分離し、容器１０の外側壁１１の上縁部１２の上に下垂する把持タブ２７を露出させて、使用者がその手の１本または複数本の指を使って把持タブ２７を持ち上げ、蓋をその第１閉鎖位置から引き出すことができるようにすることが必要である。

ここに図示した実施形態では、把持タブ２７は上側リング３１および下方スカート３３と実質的に同一平面にされて、上記部分の全延在部分に対して隙間２９を維持し、好ましい実施形態では、把持タブ２７はまた、ある種のハンドルを画定するように少なくとも部分的に空洞である。

封止部分３０を容器１０に軸方向に保持するために、容器１０の下方スカート３３は少なくとも１つの内側半径方向突出部３３ａを一体的に備えている。内側半径方向突出部３３ａは円周リブの形態を取ることができ、容器１０の外側壁１１の上縁部１２の突き出した放射状リブ１７の下に位置付けられて、蓋２０が図１に示した第１閉鎖位置にあるとき、封止部分３０を容器１０に軸方向に固定する。

図３、図４、および図５で示した蓋の構造では、封止ブリッジ３５は、連結手段３６によって下方スカート３３に一体的に備えられた第１端部３５ａを有しており、連結手段３６は、例えば半径方向外向きに引っ張られることによって上記第１端部３５ａが下方スカート３３から押し離されると壊されて、手が把持タブ２７にアクセスできるようにする。この実施形態では、封止ブリッジ３５はその第１端部３５ａを下方スカート３３の上に配置しており、円周方向に互いに離隔された２つの連結手段３６によって下方スカート３３に一体的に備えられる。把持タブ２７が、１つまたは複数の軸方向ブリッジの形態の破壊可能な固定部２８によって封止ブリッジ３５に下向きに一体的に備えられていることも好ましく、こうした軸方向ブリッジは、蓋２０の最初の開封時に使用者の把持タブ２７への作用によって手で壊される。

上述の通り、把持タブ２７によって、最初に把持タブ２７に近接した領域で、次いで容器の開口部１４の残りの部分で、蓋２０を容器１０上の着座から簡単に取り外すことが、また容器の制御された漸進的な開封が可能になり、包装された製品が不意に容器からこぼれ出すことが回避される。

２つの垂直方向に重ねられた容器の間の横断方向のずれを回避するために、封止部分３０を、上側リング３１が、容器１０の外側壁１１の上縁部１２から上向きに突出する、途切れのないまたは複数セグメントで画定された円周突出部３０ａと合体して、緩くかつ入れ子式に、またその半径方向の寸法に応じて、先の容器１０の直近に着座される別の容器１０の下端部１０ａの外側または内側上に嵌め合わさるように構築してもよい。

本発明を実施する１つの様式のみを本明細書で説明し図示したが、添付の請求項で規定した発明概念から逸脱することなく、閉鎖装置の構成部品の形態および配置の修正を行うことができることは理解されるべきである。

本閉鎖装置による、第１閉鎖位置の缶の形態の容器の上縁部に着座された蓋の直径断面図である。 本閉鎖装置による、第２閉鎖位置の缶の形態の容器の上端部に着座された蓋の直径断面図である。 封止部分を一体的に備える、本発明のプラスチック製の蓋の上側斜視図である。 封止部分を壊した後の、図３の蓋の分解斜視図である。 図３のプラスチック製の蓋の上面図である。

Claims (17)

1. 上縁部（１２）で終端した少なくとも１つの外側壁（１１）、ならびに、外側壁（１１）に密封して取り付けられた外側縁部（１３ａ）と蓋（２０）によって閉鎖される上開口部（１４）を画定した内側縁部（１３ｂ）とを有する環状上壁（１３）を備えるタイプの容器用の閉鎖装置であって、蓋（２０）が、周囲壁（２２）を担持した中央壁（２１）を備え、周囲壁（２２）が、第１円周溝（２３）および第２円周溝（２４）を外側に有し、環状フランジ（２５）を外側に一体的に備え、環状フランジ（２５）には、少なくとも１つの下垂円周突出部（２６）が下方に一体的に備えられ、環状上壁（１３）には、少なくとも１つの円周凹所（１６）が設けられ、前記蓋（２０）が、製品の充填後に第１閉鎖位置に組み立てられ、第１閉鎖位置においては、環状上壁（１３）の内側縁部（１３ｂ）が蓋（２０）の第１円周溝（２３）内に嵌め込まれて、蓋（２０）を軸方向に保持し、そこに第１封止領域を画定し、蓋（２０）の下垂円周突出部（２６）が締まり嵌めによって環状上壁（１３）の円周凹所（１６）に嵌め込まれて、そこに第２封止領域を画定し、前記蓋（２０）が、最初の開封後に第２閉鎖位置に取り付けられ、第２閉鎖位置においては、環状上壁（１３）の内側縁部（１３ｂ）が蓋（２０）の第２円周溝（２４）内に嵌め込まれて、蓋（２０）を軸方向に保持し、下垂円周突出部（２６）が環状上壁（１３）の円周凹所（１６）に対して持ち上げられた、嵌め込まれていない状態となり、そこに第３封止領域を画定することを特徴とする、装置。
2. 蓋（２０）の第１円周溝（２３）および第２円周溝（２４）が凹形弧の形態の断面を有し、環状上壁（１３）の内側縁部（１３ｂ）が凸形弧の形態の断面を有し、第１円周溝（２３）および第２円周溝（２４）の横断方向延在部分の少なくとも一部に接触して着座されるように構成され、前記着座が、第１封止領域および第３封止領域をそれぞれ画定することを特徴とする、請求項１に記載の装置。
3. 第１円周溝（２３）および第２円周溝（２４）の断面と環状上壁（１３）の内側縁部（１３ｂ）とは円弧によって画定されていることを特徴とする、請求項２に記載の装置。
4. シートメタルで形成された外側壁（１１）および環状上壁（１３）を有する装置であって、環状上壁（１３）の円周凹所（１６）および内側縁部（１３ｂ）が環状上壁（１３）のそれぞれの湾曲された部分によって画定されていることを特徴とする、請求項２に記載の装置。
5. 環状上壁（１３）の内側縁部（１３ｂ）が、上向きかつ外向きに湾曲されて、筒状リブ（１５）の形態を取っていることを特徴とする、請求項４に記載の装置。
6. 筒状リブ（１５）が実質的に円形の断面を有することを特徴とする、請求項５に記載の装置。
7. 環状上壁（１３）の円周凹所（１６）が、Ｕ字形状の断面と外側円周面（１６ａ）および内側円周面（１６ｂ）とを有し、蓋（２０）の下垂円周リブ（２６）が長方形の断面を有して、外側円周面（２６ａ）と内側円周面（２６ｂ）とを画定し、それらの円周面が、蓋（２０）が第１閉鎖位置にもたらされたときに、締まり嵌めによって円周凹所（１６）の外側円周面（１６ａ）および内側円周面（１６ｂ）にそれぞれ接触して着座され、前記締まり嵌めによる着座が第２封止領域を画定する、請求項４に記載の装置。
8. 蓋（２０）がプラスチック材料の単一部材から形成されることを特徴とする、請求項１に記載の装置。
9. 蓋（２０）が、上側リング（３１）によって画定された封止部分（３０）であって、外側壁（１１）の上縁部（１２）を覆って位置付けられ、内側で複数の破壊可能な軸方向ブリッジ（３２）によって環状フランジ（２５）に接合され、外側で下方スカート（３３）を一体的に備え、外側壁（１１）の前記上縁部（１２）のまわりに着座され、軸方向に保持され、前記封止部分（３０）がその円周方向の延在部分に途切れ部（３４）を有する、封止部分（３０）と、
   半径方向に環状フランジ（２５）の外側に、軸方向に下向きに、外側壁（１１）の上縁部（１２）の上を、封止部分（３０）の前記途切れ部（３４）を通って突出する把持タブ（２７）と、
   両端部を一体の部片として下方スカート（３３）に一体的に備え、封止部分（３０）の途切れ部（３４）を覆って、かつ把持タブ（２７）を覆って延在した封止ブリッジ（３５）であって、把持タブ（２７）に手でアクセスできるように、封止ブリッジ（３５）の一方の端部が下方スカート（３３）に、前記端部が下方スカート（３３）から押し離されると壊される連結手段（３６）によって一体的に備えられた封止ブリッジ（３５）とをさらに備えることを特徴とする、請求項８に記載の装置。
10. 各軸方向ブリッジ（３２）が、環状フランジ（２５）に接合され、封止部分（３０）の取り外し時に壊されるように寸法決めされた脆弱化下方端部（３２ａ）を有することを特徴とする、請求項９に記載の装置。
11. 把持タブ（２７）が、上側リング（３１）および下方スカート（３３）のいずれとも実質的に同一平面にされて、前記部分の全延在部分に対して隙間（２９）を維持したことを特徴とする、請求項９に記載の装置。
12. 把持タブ（２７）の少なくとも一部が、ハンドルを画定するように少なくとも部分的に空洞であることを特徴とする、請求項９に記載の装置。
13. 把持タブ（２７）が軸方向および下方に、封止部分（３０）の下方スカート（３３）を超えて延在することを特徴とする、請求項９に記載の装置。
14. シートメタルで形成された外側壁（１１）および環状上壁（１３）と、突出する放射状リブ（１７）を一体的に備える外側壁（１１）の上縁部（１２）とを有する装置であって、下方スカート（３３）が、蓋（２０）が第１閉鎖位置にあるとき、突出する放射状リブ（１７）の下に収容されて封止部分（３０）を容器に軸方向に固定する、少なくも１つの内側半径方向突出部（３３ａ）を一体的に備えることを特徴とする、請求項９に記載の装置。
15. 突出する放射状リブ（１７）が、外側壁（１１）での環状上壁（１３）の二重巻締めによって画定されることを特徴とする、請求項１４に記載の装置。
16. 上側リング（３１）が、容器（１０）の外側壁（１１）の上縁部（１２）から上向きに突出し、先の容器上に重ねられた別の容器（１０）の下端部（１０ａ）内に緩くかつ入れ子式に嵌る円周リブ（３０ａ）を一体的に備えることを特徴とする、請求項９に記載の装置。
17. 円周リブ（３０ａ）が途切れのないことを特徴とする、請求項１６に記載の装置。

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