JP2009529075A - セルロースの分解方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、イオン液体中にセルロースを溶解し、場合により水の存在下において、高温で処理することにより、セルロースを分解する方法に関する。

Description

本発明は、イオン液体にセルロースを溶解し、場合により、水の存在下において、高温で処理することによるセルロースの分解方法について記載する。
セルロースは、最も重要な再生可能な原材料であり、例えば、繊維、製紙および不織布産業において重要な出発材料を表す。それはまた、メチルセルロースおよびカルボキシセルロースなどのセルロースエーテル、有機酸系セルロースエステル、例えば酢酸セルロース、酪酸セルロースならびにさらに無機酸系セルロースエステル、例えば硝酸セルロースなどを含めたセルロースの誘導体および修飾の原材料として使用する。これらの誘導体および修飾は、例えば食品産業、建設業および表面被覆産業における種々の使用法を有する。
セルロースは、特に有機化学の慣例の溶剤に不溶性であることを特徴とする。一般に、N−メチルモルホリンN−オキシド、無水ヒドラジン、メチルアミン/ジメチルスルホキシドなどの2成分混合物またはエチレンジアミン/SO2/ジメチルスルホキシドなどの3成分混合物を溶剤として、現在では使用する。しかし、LiCl/ジメチルアセトアミド、LiCl/N−メチルピロリドン、チオシアン酸カリウム/ジメチルスルホキシドなどの塩含有系を使用することも可能である。
近年、Rogersらは、セルロースが[1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム]クロリドなどのイオン液体に溶解することを報告した(J.Am.Chem.Soc.124,4974(2002))。
通常、セルロースは、平均重合度(DP)を特徴とする。セルロースのDPは、その原料に依存し、従って、原綿のDPは12000以下となりうる。通常、コットンリンターは800〜1800のDPを有し、木材パルプの場合、それは600〜1200である。しかし、多くの用途において、上記の値よりも小さいDPを有するセルロースを使用することが望ましく、長い鎖長を有するポリマーの割合を小さくすることも望ましい。
セルロースを分解する種々の方法が知られている:これらは、4群に分けることができる:機械的分解、熱分解、放射線作用による分解および化学分解(D.Klemm et al.,Comprehensive Cellulose Chemistry,Vol.1,pp.83−127,Wiley Verlag,1998)。
機械的分解、例えば、乾式または湿式ミルの場合、セルロースのDPは、わずかしか低下しないという不利な点がある。
公知の化学分解の方法は、酸性、アルカリ性および酸化分解ならびにさらに酵素分解である。
不均質な酸性分解において、セルロースを、例えば、希鉱酸に懸濁し、高温で処理する。この方法において、後処理後に得られるセルロース(分解セルロース)のDPが「レベルオフDP(level−off DP)」(LODP)以下に下がらないことがわかった。LODPは、使用されるセルロースの結晶領域の大きさに関連すると思われる。それは、使用されるセルロースに、および例えば、ジメチルスルホキシド、水、アルコールまたはメチルエチルケトンなどの溶剤を追加で添加する場合の反応媒体にも依存する。この方法において、分解セルロースの収率は低く、これはセルロースの非晶質領域および利用可能な領域を完全に加水分解するためである。
さらに、セルロースを異種系において酸性分解させることも可能である。この時、セルロースを、例えば、LiCl/ジメチルホルムアミドの混合物に溶解し、酸で処理する。この方法において、溶液の調製は非常にコストがかかり、後処理は複雑となり、分解セルロースの収率は低い。
セルロースのアルカリ性分解において、セルロースの還元末端でグルコース単位が段階的に分裂する。これは、分解セルロースの収率の低さにつながる。
一般に、セルロースの酸化分解は、酸素を用いて実施される。通常、それは、最初のステップとして個々の無水グルコース単位の形成を含み、これらをさらに反応させ、不安定な中間体を形成し、最終的に鎖の破断につながる。一般に、この反応の制御は困難である。
放射線による分解の場合、セルロースを高エネルギー照射、例えばX線で処理することができる。この時、セルロースのDPは、非常に急速に低下する。しかし、セルロースの化学修飾も起こり、非常に多くのカルボン酸またはケト官能基を形成する。一方で、低エネルギーを有する放射線、例えば、UV/可視光線を使用する場合、光増感剤を使用する必要がある。この時もまた、ケト官能基の形成により、セルロースの修飾が起こり、または照射中に酸素が存在する場合、過酸化物形成が起こる。
熱処理の場合、制御不能な分解が起こり、さらにセルロースを修飾し、特にデヒドロセルロースを形成する恐れがある。
従って、上述の方法は、種々の不利な点を有し、それゆえ、ポリマーを修飾することなく、高収率で行われるセルロース分解の簡易方法を提供する必要がある。
現在、イオン液体にセルロースを溶解し、場合により、水の存在下において、高温でこの溶液を処理することを含むセルロースの分解方法が発見されている。
本発明において、イオン液体は、
(A)一般式(I)
[A]n +[Y]n- (I)
[式中、nは、1、2、3または4であり、[A]+は、第四級アンモニウム陽イオン、オキソニウム陽イオン、スルホニウム陽イオンまたはホスホニウム陽イオンであり、[Y]n-は、一価、二価、三価または四価の陰イオンである。]
の塩、
(B)一般式(II)
[A1+[A2+[Y]n- (IIa)、式中、n=2;
[A1+[A2+[A3+[Y]n- (IIb)、式中、n=3;又は
[A1+[A2+[A3+[A4+[Y]n- (IIc)、式中、n=4;
[式中、[A1+、[A2+、[A3+および[A4+は、独立して[A]+で特定された基から選択され、[Y]n-は、(A)に基づいた意味を有する。]
の混合塩
であることが好ましい。
イオン液体は、180℃以下の融点を有することが好ましい。特に、融点は、−50℃〜150℃、特に−20℃〜120℃およびとりわけ100℃以下が好ましい。
イオン液体の陽イオン[A]+を形成するのに適切な化合物は、例えば、独国特許出願公開第102 02 838(A1)号から公知である。従って、このような化合物は、酸素、リン、硫黄、または特に窒素原子、例えば、少なくとも1個の窒素原子、好ましくは1〜10個の窒素原子、特に好ましくは1〜5個の窒素原子、非常に特に好ましくは1〜3個の窒素原子および特に1個または2個の窒素原子を含むことができる。場合により、酸素、硫黄またはリン原子などのさらなるヘテロ原子も含むことができる。窒素原子は、イオン液体の陽イオンとしての適切な正電荷の担体であり、この中で電気的中性分子を生成するためにプロトンまたはアルキル基を陰イオンに平衡に移動することができる。
窒素原子がイオン液体の陽イオンとしての正電荷の担体である場合、まず、例えば、イオン液体の合成においてアミンまたは窒素複素環の窒素原子を四級化することにより、陽イオンを生成することができる。窒素原子のアルキル化により、四級化を行うことができる。使用されるアルキル化試薬に応じて、様々な陰イオンを有する塩が得られる。四級化において所望の陰イオンを形成できない場合、合成のさらなるステップにおいて、これを行うことができる。例えば、ハロゲン化アンモニウムから出発し、ハロゲン化物をルイス酸と反応させ、ハロゲン化物およびルイス酸から錯陰イオンを形成することができる。それの可能な代替例は、所望の陰イオンによるハロゲン化物イオンの置き換えである。これは、イオン交換器により、または強酸(ハロゲン化水素の遊離)によるハロゲン化物イオンの置換により、金属塩を添加し、形成された金属ハロゲン化物を析出することにより実現することができる。適切な方法は、例えば、Angew.Chem.2000,112,pp.3926−3945およびその中で引用された参考文献に記載される。
アミンまたは窒素複素環の窒素原子を例えば、四級化することができる適切なアルキル基は、C1−C18−アルキル、好ましくはC1−C10−アルキル、特に好ましくはC1−C6−アルキルおよび非常に特に好ましくはメチルである。アルキル基を非置換し、または1個もしくは複数個の同一もしくは異なる置換基を有することができる。
少なくとも1個の5または6員の複素環、特に5員の複素環を含む化合物が好ましく、これは、少なくとも1個の窒素原子およびさらに、場合により、酸素または硫黄原子を有する。同様に、少なくとも1個の5または6員の複素環を含む化合物が好ましく、これは、窒素原子1個、2個または3個および硫黄原子または酸素原子を有し、非常に特に好ましくは、窒素原子2個を有するものを含む。さらに、芳香族複素環が好ましい。
特に好ましい化合物は、1000g/mol以下、非常に特に好ましくは500g/mol以下および特に350g/mol以下の分子量を有するものである。
さらに、式(IIIa)〜(IIIw)
Figure 2009529075
Figure 2009529075
Figure 2009529075
の化合物およびこれらの構造を含むオリゴマーから選択される陽イオンが好ましい。
さらに適切な陽イオンは、一般式(IIIx)および(IIIy)
Figure 2009529075
の化合物およびさらにこれらの構造式を含むオリゴマーである。
上記式(IIIa)〜(IIIy)において、
R基は、水素または炭素原子1個〜20個を有する、炭素含有有機の、飽和または不飽和の、非環状または環状、脂肪族、芳香族または芳香脂肪族基であり、非置換され、または中断され、あるいはヘテロ原子または官能基1〜5個により置換されることができ、
1〜R9基は、それぞれ互いに独立して、水素、スルホ基または炭素原子1〜20個を有する、炭素含有有機の、飽和または不飽和の、非環状または環状、脂肪族、芳香族または芳香脂肪族基であり、非置換され、または中断され、あるいはヘテロ原子または官能基1〜5個により置換されることができ、この場合、上述の式(III)の炭素原子に結合する(およびヘテロ原子に結合しない)R1〜R9基は、さらにハロゲンまたは官能基であってよく、または
1〜R9からなる群由来の2個の隣接基はともに、炭素原子1〜30個を有する、二価の、炭素含有有機の、飽和または不飽和、非環状または環状、脂肪族、芳香族または芳香脂肪族基も形成し、非置換され、または中断され、あるいはヘテロ原子または官能基1〜5個により置換されることができる。
RおよびR1〜R9基の定義において、可能なヘテロ原子は、おもに−CH2−基、−CH=基、−C≡基または=C=基を正式に置き換えることができる全てのヘテロ原子である。炭素含有基がヘテロ原子を含む場合、この時、酸素、窒素、硫黄、リンおよびケイ素が好ましい。好ましい基は、特に、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR´−、−N=、−PR´−、−PR´3および−SiR´2−であり、この場合、R´基は、炭素含有基の残りの部分である。R1〜R9基が上述の式(I)の炭素原子に結合する(およびヘテロ原子ではない)場合、これらまた、ヘテロ原子を介して直接結合することができる。
適切な官能基は、おもに炭素原子またはヘテロ原子に結合することができる全ての官能基である。適切な例は、−OH(ヒドロキシ)、=O(特にカルボニル基として)、−NH2(アミノ)、−NHR´、−NHR2´、=NH(イミノ)、NR´、−COOH(カルボキシ)、−CONH2(カルボキサミド)、−SO3H(スルホ)および−CN(シアノ)である。官能基およびヘテロ原子もまた、直接隣接することができ、そのため、複数の隣接原子、例えば−O−(エーテル)、−S−(チオエーテル)、−COO−(エステル)、−CONH−(第二級アミド)または−CONR´−(第三級アミド)の結合もまた、例えば、ジ−(C1−C4−アルキル)アミノ、C1−C4−アルコキシカルボニルまたはC1−C4アルキルオキシを含む。R´は、炭素含有基の残留部である。
ハロゲンとして、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素がある。
R基は、
1個または複数個のヒドロキシ、ハロゲン、フェニル、シアノ、C1−C6−アルコキシカルボニルおよび/またはSO3Hにより非置換または置換され、合計1〜20個の炭素原子を有することができる非分岐または分岐鎖C1−C18−アルキル、例えば、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、2−メチル−1−プロピル、2−メチル−2−プロピル、1−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−2−ブチル、3−メチル−2−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、1−ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−1−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2−メチル−3−ペンチル、3−メチル−3−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、2,3−ジメチル−1−ブチル、3,3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、2,3−ジメチル−2−ブチル、3,3−ジメチル−2−ブチル、1−ヘプチル、1−オクチル、1−ノニル、1−デシル、1−ウンデシル、1−ドデシル、1−テトラデシル、1−ヘキサデシル、1−オクタデシル、2−ヒドロキシエチル、ベンジル、3−フェニルプロピル、2−シアノエチル、2−(メトキシカルボニル)エチル、2−(エトキシカルボニル)エチル、2−(n−ブトキシカルボニル)エチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ヘプタフルオロイソプロピル、ノナフルオロブチル、ノナフルオロイソブチル、ウンデシルフルオロペンチル、ウンデシルフルオロイソペンチル、6−ヒドロキシヘキシルおよびプロピルスホン酸、
グリコール、ブチレングリコールおよび1〜100単位を有するそのオリゴマーならびに末端基として水素またはC1−C8−アルキル、例えば、RAO−(CHRB−CH2−O)m−CHRB−CH2または
AO−(CH2CH2CH2CH2O)m−CH2CH2CH2CH2O−[式中、RAおよびRBは、それぞれ水素、メチルまたはエチルが好ましく、mは、0〜3が好ましい。]、特に、3−オキサブチル、3−オキサペンチル、3,6−ジオキサヘプチル、3,6−ジオキサオクチル、3,6,9−トリオキサデシル、3,6,9−トリオキサウンデシル、3,6,9,12−テトラオキサトリデシルおよび3,6,9,12−テトラオキサテトラデシル、
ビニル、
1−プロペン−1−イル、1−プロペン−2−イルおよび1−プロペン−3−イルならびに
N,N−ジメチルアミノおよびN,N−ジエチルアミノなどのN,N−ジ−C1−C6−アルキルアミノ
が好ましい。
R基は、非分岐および非置換C1−C18−アルキル、例えば、メチル、エチル、1−プロピル、1−ブチル、1−ペンチル、1−ヘキシル、1−ヘプチル、1−オクチル、1−デシル、1−ドデシル、1−テトラデシル、1−ヘキサデシル、1−オクタデシル、1−プロペン−3−イル、特に、メチル、エチル、1−ブチルおよび1−オクチルまたはCH3O−(CH2CH2O)m−CH2CH2−およびCH3CH2O−(CH2CH2O)m−CH2CH2−[式中、mは0〜3である。]が特に好ましい。
1〜R9基は、それぞれ互いに独立して、
水素、
ハロゲン、
官能基、
場合により官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環により置換され、かつ/または1個または複数個の酸素および/または硫黄原子ならびに/あるいは1個または複数個の置換または非置換イミノ基により中断されることができるC1−C18−アルキル、
場合により官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環により置換され、かつ/または1個または複数個の酸素および/または硫黄原子ならびに/あるいは1個または複数個の置換または非置換イミノ基により中断されることができるC2−C18−アルケニル、
場合により官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環により置換されることができるC6−C12−アリール、
場合により官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環により置換されることができるC5−C12−シクロアルキル、
場合により官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環により置換されることができるC5−C12−シクロアルケニルまたは
場合により官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環により置換されることができる5または6員の酸素、窒素および/または硫黄含有複素環が好ましく、または
2個の隣接基とともに、
場合により官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環により置換されることができ、場合により1個または複数個の酸素および/または硫黄原子ならびに/あるいは1個または複数個の置換または非置換イミノ基により中断されることができる不飽和、飽和または芳香族環を形成する。
場合により官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環により置換されることができるC1−C18−アルキルは、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、2−メチル−1−プロピル(イソブチル)、2−メチル−2−プロピル(tert−ブチル)、1−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−2−ブチル、3−メチル−2−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、1−ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−1−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2−メチル−3−ペンチル、3−メチル−3−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、2,3−ジメチル−1−ブチル、3,3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、2,3−ジメチル−2−ブチル、3,3−ジメチル−2−ブチル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、2,4,4−トリメチルペンチル、1,1,3,3−テトラ−メチルブチル、1−ノニル、1−デシル、1−ウンデシル、1−ドデシル、1−トリデシル、1−テトラデシル、1−ペンタデシル、1−ヘキサデシル、1−ヘプタデシル、1−オクタデシル、シクロペンチルメチル、2−シクロペンチルエチル、3−シクロペンチルプロピル、シクロヘキシルメチル、2−シクロヘキシルエチル、3−シクロヘキシルプロピル、ベンジル(フェニルメチル)、ジフェニルメチル(ベンズヒドリル)、トリフェニルメチル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、α,α−ジメチルベンジル、p−トリルメチル、1−(p−ブチルフェニル)エチル、p−クロロベンジル、2,4−ジクロロベンジル、p−メトキシベンジル、m−エトキシベンジル、2−シアノエチル、2−シアノプロピル、2−メトキシカルボニル−エチル、2−エトキシカルボニルエチル、2−ブトキシカルボニルプロピル、1,2−ジ−(メトキシカルボニル)エチル、メトキシ、エトキシ、ホルミル、1,3−ジオキソラン−2−イル、1,3−ジオキサン−2−イル、2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル、4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、6−ヒドロキシヘキシル、2−アミノエチル、2−アミノプロピル、3−アミノプロピル、4−アミノブチル、6−アミノヘキシル、2−メチルアミノエチル、2−メチルアミノプロピル、3−メチルアミノプロピル、4−メチルアミノブチル、6−メチルアミノヘキシル、2−ジメチルアミノエチル、2−ジメチルアミノプロピル、3−ジメチルアミノプロピル、4−ジメチルアミノブチル、6−ジメチルアミノヘキシル、2−ヒドロキシ−2,2−ジメチルエチル、2−フェノキシエチル、2−フェノキシプロピル、3−フェノキシプロピル、4−フェノキシブチル、6−フェノキシヘキシル、2−メトキシエチル、2−メトキシプロピル、3−メトキシプロピル、4−メトキシブチル、6−メトキシヘキシル、2−エトキシエチル、2−エトキシプロピル、3−エトキシプロピル、4−エトキシブチル、6−エトキシヘキシル、アセチル、Cm2(m-a)+(1-b)2a+b[式中、mは、1〜30、0≦a≦mおよびb=0または1である(例えば、CF3、C25、CH2CH2−C(m-2)2(m-2)+1、C613、C817、C1021、C1225)]、クロロメチル、2−クロロエチル、トリクロロメチル、1,1−ジメチル−2−クロロエチル、メトキシメチル、2−ブトキシエチル、ジエトキシメチル、ジエトキシエチル、2−イソプロポキシエチル、2−ブトキシプロピル、2−オクチルオキシエチル、2−メトキシイソプロピル、2−(メトキシカルボニル)エチル、2−(エトキシカルボニル)エチル、2−(n−ブトキシ−カルボニル)エチル、ブチルチオメチル、2−ドデシルチオエチル、2−フェニルチオエチル、5−ヒドロキシ−3−オキサペンチル、8−ヒドロキシ−3,6−ジオキサオクチル、11−ヒドロキシ−3,6,9−トリオキサウンデシル、7−ヒドロキシ−4−オキサヘプチル、11−ヒドロキシ−4,8−ジオキサウンデシル、15−ヒドロキシ−4,8,12−トリオキサペンタデシル、9−ヒドロキシ−5−オキサノニル、14−ヒドロキシ−5,10−ジオキサテトラデシル、5−メトキシ−3−オキサペンチル、8−メトキシ−3,6−ジオキサオクチル、11−メトキシ−3,6,9−トリオキサウンデシル、7−メトキシ−4−オキサヘプチル、11−メトキシ−4,8−ジオキサウンデシル、15−メトキシ−4,8,12−トリオキサペンタデシル、9−メトキシ−5−オキサノニル、14−メトキシ−5,10−ジオキサテトラデシル、5−エトキシ−3−オキサペンチル、8−エトキシ−3,6−ジオキサオクチル、11−エトキシ−3,6,9−トリオキサウンデシル、7−エトキシ−4−オキサヘプチル、11−エトキシ−4,8−ジオキサウンデシル、15−エトキシ−4,8,12−トリオキサペンタデシル、9−エトキシ−5−オキサノニルまたは14−エトキシ−5,10−オキサテトラデシルが好ましい。
場合により官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環により置換され、かつ/または1個または複数個の酸素および/または硫黄原子ならびに/あるいは1個または複数個の置換または非置換イミノ基により中断されることができるC2−C18−アルケニルは、ビニル、2−プロペニル、3−ブテニル、cis−2−ブテニル、trans−2−ブテニルまたはCm2(m-a)-(1-b)2a-b[式中、m≦30、0≦a≦mおよびb=0または1]が好ましい。
場合により官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環により置換されることができるC6−C12−アリールは、フェニル、トリル、キシリル、α−ナフチル、β−ナフチル、4−ジフェニルイル、クロロフェニル、ジクロロフェニル、トリクロロフェニル、ジフルオロフェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、エチルフェニル、ジエチルフェニル、イソプロピルフェニル、tert−ブチルフェニル、ドデシルフェニル、メトキシフェニル、ジメトキシフェニル、エトキシフェニル、ヘキシルオキシフェニル、メチルナフチル、イソプロピルナフチル、クロロナフチル、エトキシナフチル、2,6−ジメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,6−ジメトキシフェニル、2,6−ジクロロフェニル、4−ブロモフェニル、2−ニトロフェニル、4−ニトロフェニル、2,4−ジニトロフェニル、2,6−ジニトロフェニル、4−ジメチルアミノフェニル、4−アセチルフェニル、メトキシエチルフェニル、エトキシメチルフェニル、メチルチオフェニル、イソプロピルチオフェニルまたはtert−ブチルチオフェニルあるいはC6(5-a)a[式中、0≦a≦5]が好ましい。
場合により官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環により置換されることができるC5−C12−シクロアルキルは、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル、シクロドデシル、メチルシクロペンチル、ジメチルシクロペンチル、メチルシクロヘキシル、ジメチルシクロヘキシル、ジエチルシクロヘキシル、ブチルシクロヘキシル、メトキシシクロヘキシル、ジメトキシシクロヘキシル、ジエトキシシクロヘキシル、ブチルチオシクロヘキシル、クロロシクロヘキシル、ジクロロシクロヘキシル、ジクロロシクロペンチル、Cm2(m-a)-(1-b)2a-b[式中、m≦30、0≦a≦mおよびb=0または1]または飽和もしくは不飽和二環状系、例えばノルボルニルまたはノルボルネニルが好ましい。
場合により官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環により置換されることができるC5〜C12−シクロアルケニルは、3−シクロペンテニル、2−シクヘキセニル、3−シクヘキセニル、2,5−シクロヘキサジエニルまたはCn2(m-a)-3(1-b)2a-3b[式中、m≦30、0≦a≦mおよびb=0または1]が好ましい。
場合により官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環により置換されることができる5または6員の、酸素、窒素および/硫黄含有複素環は、フリル、チオフェニル、ピリル、ピリジル、インドリル、ベンゾキサゾリル、ジオキソリル、ジオキシル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、ジメチルピリジル、メチルキノリル、ジメチルピリル、メトキシフリル、ジメトキシピリジルまたはジフルオロピリジルが好ましい。
2個の隣接基がともに、場合により官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環により置換されることができ、場合により1個または複数個の酸素および/または硫黄原子ならびに/あるいは1個または複数個の置換または非置換イミノ基により中断されることができる不飽和、飽和または芳香族環を形成する場合、これらは、1,3−プロピレン、1,4−ブチレン、1,5−ペンチレン、2−オキサ−1,3−プロピレン、1−オキサ−1,3−プロピレン、2−オキサ−1,3−プロピレン、1−オキサ−1,3−プロペニレン、3−オキサ−1,5−ペンチレン、1−アザ−1,3−プロペニレン、1−C1−C4−アルキル−1−アザ−1,3−プロペニレン、1,4−ブタ−1,3−ジエニレン、1−アザ−1,4−ブタ−1,3−ジエニレンまたは2−アザ−1,4−ブタ−1,3−ジエニレンを形成することが好ましい。
上述の基が、酸素および/または硫黄原子ならびに/あるいは置換または非置換イミノ基を含む場合、酸素および/または硫黄原子ならびに/あるいはイミノ基の数は、少しの制限もされない。一般に、基は、5個以下、好ましくは4個以下および非常に特に好ましくは3個以下であろう。
上述の基がヘテロ原子を含む場合、一般に、いずれか2個のヘテロ原子間に少なくとも1個の炭素原子、好ましくは少なくとも2個の炭素原子がある。
1〜R9基は、それぞれ互いに独立して、
水素、
1個または複数個のヒドロキシ、ハロゲン、フェニル、シアノ、C1−C6−アルキルカルボニルおよび/またはSO3Hにより非置換または置換され、合計1〜20個の炭素原子、例えば、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、2−メチル−1−プロピル、2−メチル−2−プロピル、1−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−2−ブチル、3−メチル−2−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、1−ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−1−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2−メチル−3−ペンチル、3−メチル−3−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、2,3−ジメチル−1−ブチル、3,3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、2,3−ジメチル−2−ブチル、3,3−ジメチル−2−ブチル、1−ヘプチル、1−オクチル、1−ノニル、1−デシル、1−ウンデシル、1−ドデシル、1−テトラデシル、1−ヘキサデシル、1−オクタデシル、2−ヒドロキシエチル、ベンジル、3−フェニルプロピル、2−シアノエチル、2−(メトキシカルボニル)エチル、2−(エトキシカルボニル)エチル、2−(n−ブトキシカルボニル)エチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ヘプタフルオロイソプロピル、ノナフルオロブチル、ノナフルオロイソブチル、ウンデシルフルオロペンチル、ウンデシルフルオロイソペンチル、6−ヒドロキシヘキシルおよびプロピルスホン酸を有することができる非分岐または分岐鎖C1−C18−アルキル、
グリコール、ブチレングリコールおよび1〜100単位を有するそのオリゴマーならびに末端基として水素またはC1−C8−アルキル、例えば、RAO−(CHRB−CH2−O)m−CHRB−CH2または
AO−(CH2CH2CH2CH2O)m−CH2CH2CH2CH2−[式中、RAおよびRBは、それぞれ水素、メチルまたはエチルが好ましく、nは、0〜3が好ましい。]、特に、3−オキサブチル、3−オキサペンチル、3,6−ジオキサヘプチル、3,6−ジオキサオクチル、3,6,9−トリオキサデシル、3,6,9−トリオキサウンデシル、3,6,9,12−テトラオキサトリデシルおよび3,6,9,12−テトラオキサテトラデシル、
ビニル、
1−プロペン−1−イル、1−プロペン−2−イルおよび1−プロペン−3−イルならびに、
N,N−ジメチルアミノおよびN,N−ジエチルアミノなどのN,N−ジ−C1−C6−アルキルアミノが特に好ましい。
1〜R9基は、それぞれ互いに独立して、水素またはC1−C18−アルキル、例えばメチル、エチル、1−ブチル、1−ペンチル、1−ヘキシル、1−ヘプチル、1−オクチル、フェニル、2−ヒドロキシエチル、2−シアノエチル、2−(メトキシ−カルボニル)エチル、2−(エトキシカルボニル)エチル、2−(n−ブトキシカルボニル)エチル、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、塩素またはCH3O−(CH2CH2O)m−CH2CH2−およびCH3CH2O−(CH2CH2O)m−CH2CH2−[式中、mは0〜3である]であることが非常に特に好ましい。
非常に特に好ましいピリジニウムイオン(IIIa)は、
1〜R5基の1個がメチル、エチルまたは塩素であり、残りのR1〜R5基がそれぞれ水素であり、
3がジメチルアミノであり、残りのR1、R2、R4およびR5基がそれぞれ水素であり、
1〜R5基全てが水素であり、
2がカルボキシまたはカルボキサミドであり、残りのR1、R2、R4およびR5基がそれぞれ水素であり、または
1およびR2またはR2およびR3がともに、1,4−ブタ−1,3−ジエニレンであり、残りのR1、R2、R4およびR5基がそれぞれ水素であるもの、および特に、
1〜R5がそれぞれ水素であり、または
1〜R5基の1個がメチルまたはエチルであり、残りのR1〜R5基がそれぞれ水素であるものである。
非常に特に好ましいピリジニウムイオン(IIIa)として、1−メチルピリジニウム、1−エチルピリジニウム、1−(1−ブチル)ピリジニウム、1−(1−ヘキシル)ピリジニウム、1−(1−オクチル)ピリジニウム、1−(1−ヘキシル)ピリジニウム、1−(1−オクチル)ピリジニウム、1−(1−ドデシル)ピリジニウム、1−(1−テトラデシル)ピリジニウム、1−(1−ヘキサデシル)ピリジニウム、1,2−ジ−メチルピリジニウム、1−エチル−2−メチルピリジニウム、1−(1−ブチル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−ヘキシル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−オクチル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−ドデシル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−テトラデシル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−ヘキサデシル)−2−メチルピリジニウム、1−メチル−2−エチルピリジニウム、1,2−ジエチルピリジニウム、1−(1−ブチル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−ヘキシル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−オクチル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−ドデシル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−テトラデシル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−ヘキサデシル)−2−エチルピリジニウム、1,2−ジメチル−5−エチルピリジニウム、1,5−ジエチル−2−メチルピリジニウム、1−(1−ブチル)−2−メチル−3−エチルピリジニウム、1−(1−ヘキシル)−2−メチル−3−エチルピリジニウムおよび1−(1−オクチル)−2−メチル−3−エチル−ピリジニウム、1−(1−ドデシル)−2−メチル−3−エチルピリジニウム、1−(1−テトラデシル)−2−メチル−3−エチルピリジニウムおよび1−(1−ヘキサデシル)−2−メチル−3−エチル−ピリジニウムがある。
非常に特に好ましいピリジニウムイオン(IIIb)は、
1〜R4がそれぞれ水素であり、または
1〜R4基の1個がメチルまたはエチルであり、残りのR1〜R4基がそれぞれ水素であるものである。
非常に特に好ましいピリジニウムイオン(IIIc)は、
1が水素、メチルまたはエチルであり、R2〜R4がそれぞれ互いに独立して、水素またはメチルであり、または
1が水素、メチルまたはエチルであり、R2およびR4がそれぞれメチルであり、R3が水素であるものである。
非常に特に好ましいピリジニウムイオン(IIId)は、
1が水素、メチルまたはエチルであり、R2〜R4がそれぞれ互いに独立して、水素またはメチルであり、
1が水素、メチルまたはエチルであり、R2およびR4がそれぞれメチルであり、R3が水素であり、
1〜R4がそれぞれメチルであり、または
1〜R4がそれぞれメチルまたは水素であるものである。
非常に特に好ましいイミダゾリウムイオン(IIIe)は、
1が、水素、メチル、エチル、1−プロピル、1−ブチル、1−ペンチル、1−ヘキシル、1−オクチル、1−プロペン−3−イル、2−ヒドロキシエチルまたは2−シアノエチルであり、R2〜R4がそれぞれ互いに独立して、水素、メチルまたはエチルであるものである。
非常に特に好ましいイミダゾリウムイオン(IIIe)として、1−メチルイミダゾリウム、1−エチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)イミダゾリウム、1−(1−オクチル)イミダゾリウム、1−(1−ドデシル)イミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)イミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)イミダゾリウム、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−メチル−イミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−ブチル−イミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−ブチル−イミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1,2−ジメチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチルイミダゾリウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−エチルイミダゾリウム、3−ブチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−オクチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチルイミダゾリウム、1,3,4,5−テトラメチル−イミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−エチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−ブチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−オクチルイミダゾリウムおよび1−(プロパ−1−エン−3−イル)−3−メチルイミダゾリウムがありうる。
非常に特に好ましいピラゾリウムイオン(IIIf)、(IIIg)および(IIIg´)は、
1が水素、メチルまたはエチルであり、R2〜R4がそれぞれ互いに独立して、水素またはメチルであるものである。
非常に特に好ましいピラゾリウムイオン(IIIh)は、
1〜R4がそれぞれ互いに独立して、水素またはメチルであるものである。
非常に特に好ましい1−ピラゾリニウムイオン(IIIi)は、
1〜R6がそれぞれ互いに独立して、水素またはメチルであるものである。
非常に特に好ましい2−ピラゾリニウムイオン(IIIj)および(IIIj´)は、
1が水素、メチル、エチルまたはフェニルであり、R2〜R6がそれぞれ互いに独立して、水素またはメチルのものである。
非常に特に好ましい3−ピラゾリニウムイオン(IIIk)および(IIIk´)は、
1およびR2がそれぞれ互いに独立して、水素、メチル、エチルまたはフェニルであり、R3〜R6がそれぞれ互いに独立して、水素またはメチルであるものである。
非常に特に好ましいイミダゾリニウムイオン(IIII)は、
1およびR2がそれぞれ互いに独立して、水素、メチル、エチル、1−ブチルまたはフェニルであり、R3およびR4がそれぞれ互いに独立して、水素、メチルまたはエチルであり、R5およびR6がそれぞれ互いに独立して、水素またはメチルであるものである。
非常に特に好ましいイミダゾリニウムイオン(IIIm)および(IIIm´)は、
1およびR2がそれぞれ互いに独立して、水素、メチルまたはエチルであり、R3〜R6がそれぞれ互いに独立して、水素またはメチルであるものである。
非常に特に好ましいイミダゾリニウムイオン(IIIn)および(IIIn´)は、
1〜R3がそれぞれ互いに独立して、水素、メチルまたはエチルであり、R4〜R6がそれぞれ互い独立して、水素またはメチルであるものである。
非常に特に好ましいチアゾリウムイオン(IIIo)および(IIIo´)ならびにオキサゾリウムイオン(IIIp)は、
1が水素、メチル、エチルまたはフェニルであり、R2およびR3がそれぞれ互いに独立して、水素またはメチルであるものである。
非常に特に好ましい1,2,4−トリアゾリウムイオン(IIIq)、(IIIq´)および(IIIq´´)は、
1およびR2がそれぞれ互いに独立して、水素、メチル、エチルまたはフェニルであり、R3が水素、メチルまたはフェニルであるものである。
非常に特に好ましい1,2,3−トリアゾリウムイオン(IIIr)、(IIIr´)および(IIIr´´)は、
1が水素、メチルまたはエチルであり、R2およびR3がそれぞれ互いに独立して、水素またはメチルであり、またはR2およびR3がともに、1,4−ブタ−1,3−ジエニレンであるものである。
非常に特に好ましいピロリジニウムイオン(IIIs)は、
1が水素、メチル、エチルまたはフェニルであり、R2〜R9がそれぞれ互いに独立して、水素またはメチルであるものである。
非常に特に好ましいイミダゾリジニウムイオン(IIIt)は、
1およびR4がそれぞれ互いに独立して、水素、メチル、エチルまたはフェニルであり、R2およびR3ならびにさらにR5〜R8がそれぞれ互いに独立して、水素またはメチルであるものである。
非常に特に好ましいアンモニウムイオン(IIIu)は、
1〜R3がそれぞれ互いに独立して、C1−C18−アルキル、または
1およびR2がともに、1,5−ペンチレンまたは3−オキサ−1,5−ペンチレンおよびR3がC1−C18−アルキル、2−ヒドロキシエチルまたは2−シアノエチルであるものである。
非常に特に好ましいアンモニウムイオン(IIIu)は、メチルトリ(1−ブチル)アンモニウム、N,N−ジメチルピペリジニウムおよびN,N−ジメチルモルホリニウムである。
上述のR基による四級化により得られることができる一般式(IIIu)の第四級アンモニウムイオン由来の第三級アミンの例は、ジエチル−n−ブチルアミン、ジエチル−tert−ブチルアミン、ジエチル−n−ペンチルアミン、ジエチル−ヘキシルアミン、ジエチルオクチルアミン、ジエチル−(2−エチルヘキシル)アミン、ジ−n−プロピルブチルアミン、ジ−n−プロピル−n−ペンチルアミン、ジ−n−プロピルヘキシルアミン、ジ−n−プロピルオクチルアミン、ジ−n−プロピル−(2−エチルヘキシル)アミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジイソプロピル−n−プロピルアミン、ジイソプロピルブチルアミン、ジイソプロピルペンチルアミン、ジイソプロピルヘキシルアミン、ジイソプロピルオクチルアミン、ジイソプロピル(2−エチルヘキシル)アミン、ジ−n−ブチルエチルアミン、ジ−n−ブチル−n−プロピルアミン、ジ−n−ブチル−n−ペンチルアミン、ジ−n−ブチルヘキシルアミン、ジ−n−ブチルオクチルアミン、ジ−n−ブチル(2−エチルヘキシル)アミン、N−n−ブチル−ピロリジン、N−sec−ブチルピロリジン、N−tert−ブチルピロリジン、N−n−ペンチルピロリジン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジエチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジ−n−ブチルシクロヘキシルアミン、N−n−プロピルピペリジン、N−イソプロピルピペリジン、N−n−ブチルピペリジン、N−sec−ブチルピペリジン、N−tert−ブチルピペリジン、N−n−ペンチルピペリジン、N−n−ブチルモルホリン、N−sec−ブチルモルホリン、N−tert−ブチルモルホリン、N−n−ペンチルモルホリン、N−ベンジル−N−エチルアニリン、N−ベンジル−N−n−プロピルアニリン、N−ベンジル−N−イソプロピルアニリン、N−ベンジル−N−n−ブチルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジエチル−p−トルイジン、N,N−ジ−n−ブチル−p−トルイジン、ジエチルベンジルアミン、ジ−n−プロピルベンジルアミン、ジ−n−ブチルベンジルアミン、ジエチルフェニルアミン、ジ−n−プロピルフェニルアミンおよびジ−n−ブチルフェニルアミンである。
好ましい第三級アミン(IIIu)は、ジイソプロピルエチルアミン、ジエチル−tert−ブチルアミン、ジ−イソプロピルブチルアミン、ジ−n−ブチル−n−ペンチルアミン、N,N−ジ−n−ブチルシクロヘキシルアミンおよびさらにペンチル異性体由来の第三級アミンである。
特に好ましい第三級アミンは、ジ−n−ブチル−n−ペンチルアミンおよびペンチル異性体由来の第三級アミンである。3個の同一の基を有するさらに好ましい第三級アミンは、トリアリルアミンである。
非常に特に好ましいグアニジニウムイオン(IIIv)は、
1〜R5が、それぞれメチルであるものである。
非常に特に好ましいグアニジニウムイオン(IIIv)は、N,N,N´,N´,N´´,N´´−ヘキサメチルグアニジニウムである。
非常に特に好ましいクロリニウムイオン(IIIw)は、
1およびR2がそれぞれ互いに独立して、メチル、エチル、1−ブチルまたは1−オクチルであり、R3が水素、メチル、エチル、アセチル、−SO2OH−または−PO(OH)2であり、
1がメチル、エチル、1−ブチルまたは1−オクチルであり、R2が−CH2−CH2−OR4基であり、R3およびR4がそれぞれ互いに独立して、水素、メチル、エチル、アセチル、−SO2OHまたは−PO(OH)2であり、または
1が−CH2−CH2−OR4基であり、R2が−CH2−CH2−OR5基であり、R3〜R5がそれぞれ互いに独立して、水素、メチル、エチル、アセチル、−SO2OHまたは−PO(OH)2であるものである。
特に好ましいクロリニウムイオン(IIIw)は、R3が水素、メチル、エチル、アセチル、5−メトキシ−3−オキサペンチル、8−メトキシ−3,6−ジオキサ−オクチル、11−メトキシ−3,6,9−トリオキサウンデシル、7−メトキシ−4−オキサヘプチル、11−メトキシ−4,8−ジオキサウンデシル、15−メトキシ−4,8,12−トリオキサペンタデシル、9−メトキシ−5−オキサノニル、14−メトキシ−5,10−オキサテトラデシル、5−エトキシ−3−オキサペンチル、8−エトキシ−3,6−ジオキサオクチル、11−エトキシ−3,6,9−トリオキサウンデシル、7−エトキシ−4−オキサヘプチル、11−エトキシ−4,8−ジオキサウンデシル、15−エトキシ−4,8,12−トリオキサペンタデシル、9−エトキシ−5−オキサノニルまたは14−エトキシ−5,10−オキサ−テトラデシルから選択されるものである。
非常に特に好ましいホスホニウムイオン(IIIx)は、
1〜R3がそれぞれ互いに独立して、C1−C18−アルキル、特にブチル、イソブチル、1−ヘキシルまたは1−オクチルであるものである。
上述の複素環陽イオンのうち、ピリジニウムイオン、ピラゾリニウムイオン、ピラゾリウムイオンおよびイミダゾリニウムイオンならびにイミダゾリウムイオンが好ましい。さらにアンモニウムイオンが好ましい。
1−メチルピリジニウム、1−エチルピリジニウム、1−(1−ブチル)−ピリジニウム、1−(1−ヘキシル)ピリジニウム、1−(1−オクチル)ピリジニウム、1−(1−ヘキシル)ピリジニウム、1−(1−オクチル)ピリジニウム、1−(1−ドデシル)ピリジニウム、1−(1−テトラデシル)ピリジニウム、1−(1−ヘキサ−デシル)ピリジニウム、1,2−ジメチルピリジニウム、1−エチル−2−メチルピリジニウム、1−(1−ブチル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−ヘキシル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−オクチル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−ドデシル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−テトラデシル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−ヘキサデシル)−2−メチルピリジニウム、1−メチル−2−エチルピリジニウム、1,2−ジエチルピリジニウム、1−(1−ブチル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−ヘキシル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−オクチル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−ドデシル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−テトラデシル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−ヘキサデシル)−2−エチルピリジニウム、1,2−ジメチル−5−エチルピリジニウム、1,5−ジエチル−2−メチルピリジニウム、1−(1−ブチル)−2−メチル−3−エチルピリジニウム、1−(1−ヘキシル)−2−メチル−3−エチルピリジニウム、1−(1−オクチル)−2−メチル−3−エチルピリジニウム、1−(1−ドデシル)−2−メチル−3−エチルピリジニウム、1−(1−テトラデシル)−2−メチル−3−エチルピリジニウム、1−(1−ヘキサデシル)−2−メチル−3−エチルピリジニウム、1−メチルイミダゾリウム、1−エチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−イミダゾリウム、1−(1−オクチル)−イミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−イミダゾリウム、1−(1−テトラドデシル)イミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)イミダゾリウム、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1,2−ジメチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−2,3−ジメチル−イミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−2,3−ジメチルイミダゾリウムおよび1−(1−オクチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチルイミダゾリウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−エチルイミダゾリウム、3−ブチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−オクチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチルイミダゾリウム、1,3,4,5−テトラメチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−エチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−ブチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−オクチルイミダゾリウムならびに1−(プロパ−1−エン−3−イル)−3−メチルイミダゾリウムが特に好ましい。
陰イオンとして、おもに全ての陰イオンを使用することが可能である。
イオン液体の陰イオン[Y]n-は、例えば、
式:
-、Cl-、Br-、I-、BF4 -、PF6 -、CF3SO3 -、(CF3SO32-、CF3CO2 -、CCl3CO2 -、CN-、SCN-、OCN-
のハロゲン化物およびハロゲン含有化合物の群
一般式:
SO4 2-、HSO4 -、SO3 2-、HSO3 -、RaOSO3 -、RaSO3 -
の硫酸、亜硫酸およびスルホン酸の群
一般式
PO4 3-、HPO4 2-、H2PO4 -、RaPO4 2-、HRaPO4 -、RabPO4 -
のリン酸の群
一般式:
aHPO3 -、RabPO2 -、RabPO3 -
のホスホン酸およびホスフィン酸の群
一般式:
PO3 3-、HPO3 2-、H2PO3 -、RaPO3 2-、RaHPO3 -、RabPO3 -
の亜リン酸の群
一般式:
abPO2 -、RaHPO2 -、RabPO-、RaHPO-
のホスホナイトおよびホスフィナイトの群
一般式:
aCOO-
のカルボン酸の群
一般式:
BO3 3-、HBO3 2-、H2BO3 -、RabBO3 -、RaHBO3 -、RaBO3 2-、B(ORa)(ORb)(ORc)(ORd-、B(HSO4-、B(RaSO4-
のホウ酸の群
一般式:
aBO2 2-、RabBO-
のボロン酸の群
一般式:
SiO4 4-、HSiO4 3-、H2SiO4 2-、H3SiO4 -、RaSiO4 3-、RabSiO4 2-、RabcSiO4 -、HRaSiO42-、H2aSiO4 -、HRabSiO4 -
のケイ酸およびケイ酸エステルの群
一般式:
aSiO3 3-、RabSiO2 2-、RabcSiO-、RabcSiO3 -、RabcSiO2 -、RabSiO3 2-
のアルキルシランおよびアリールシラン塩の群
一般式:
Figure 2009529075
のカルボン酸イミド、ビス(スルホニル)イミドおよびスルホニルイミドの群
一般式:
Figure 2009529075
のメチドの群
[式中、Ra、Rb、RcおよびRdはそれぞれ互いに独立して、水素、C1−C30−アルキル、場合により1個または複数個の隣接しない酸素および/または硫黄原子ならびに/あるいは1個または複数個の置換または非置換イミノ基により中断されることができるC2−C18−アルキル、C6−C14−アリール、C5−C12−シクロアルキルあるいは5または6員の、酸素、窒素および/または硫黄含有複素環であり、この場合、これらのうち2個はともに、場合により1個または複数個の酸素および/または硫黄原子ならびに/あるいは1個または複数個の非置換または置換イミノ基により中断されることができる不飽和、飽和または芳香族環を形成することができ、この場合、上記の基はそれぞれ、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環によりさらに置換されることができる。]
から選択される。
本明細書において、場合により官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環により置換されることができるC1−C18−アルキルは、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、2,4,4−トリメチルペンチル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘタデシル、オクタデシル、1,1−ジメチルプロピル、1,1−ジメチルブチル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、ベンジル、1−フェニルエチル、α,α−ジメチルベンジル、ベンズヒドリル、p−トリルメチル、1−(p−ブチルフェニル)エチル、p−クロロベンジル、2,4−ジクロロベンジル、p−メトキシベンジル、m−エトキシベンジル、2−シアノエチル、2−シアノプロピル、2−メトキシカルボニルエチル、2−エトキシカルボニルエチル、2−ブトキシカルボニルプロピル、1,2−ジ−(メトキシカルボニル)エチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、2−ブトキシエチル、ジエトキシメチル、ジエトキシエチル、1,3−ジオキソラン−2−イル、1,3−ジオキサン−2−イル、2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル、4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル、2−イソプロポキシエチル、2−ブトキシプロピル、2−オクチル−オキシエチル、クロロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、1,1−ジメチル−2−クロロエチル、2−メトキシイソプロピル、2−エトキシエチル、ブチルチオメチル、2−ドデシルチオエチル、2−フェニルチオエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、6−ヒドロキシヘキシル、2−アミノエチル、2−アミノプロピル、4−アミノブチル、6−アミノヘキシル、2−メチルアミノエチル、2−メチルアミノプロピル、3−メチルアミノプロピル、4−メチルアミノブチル、6−メチルアミノヘキシル、2−ジメチルアミノエチル、2−ジメチルアミノプロピル、3−ジメチルアミノプロピル、4−ジメチルアミノブチル、6−ジメチルアミノヘキシル、2−ヒドロキシ−2,2−ジメチルエチル、2−フェノキシエチル、2−フェノキシプロピル、3−フェノキシプロピル、4−フェノキシブチル、6−フェノキシヘキシル、2−メトキシエチル、2−メトキシ−プロピル、3−メトキシプロピル、4−メトキシブチル、6−メトキシヘキシル、2−エトキシエチル、2−エトキシプロピル、3−エトキシプロピル、4−エトキシブチルまたは6−エトキシヘキシルである。
場合により1個または複数個の隣接しない酸素および/または硫黄原子ならびに/あるいは1個または複数個の置換または非置換イミノ基により中断されることができるC2−C18−アルキルは、例えば、5−ヒドロキシ−3−オキサペンチル、8−ヒドロキシ−3,6−ジオキサオクチル、11−ヒドロキシ−3,6,9−トリオキサウンデシル、7−ヒドロキシ−4−オキサヘプチル、11−ヒドロキシ−4,8−ジオキサウンデシル、15−ヒドロキシ−4,8,12−トリオキサペンタデシル、9−ヒドロキシ−5−オキサノニル、14−ヒドロキシ−5,10−オキサテトラデシル、5−メトキシ−3−オキサペンチル、8−メトキシ−3,6−ジオキサオクチル、11−メトキシ−3,6,9−トリオキサウンデシル、7−メトキシ−4−オキサヘプチル、11−メトキシ−4,8−ジオキサウンデシル、15−メトキシ−4,8,12−トリオキサペンタデシル、9−メトキシ−5−オキサノニル、14−メトキシ−5,10−オキサテトラデシル、5−エトキシ−3−オキサペンチル、8−エトキシ−3,6−ジオキサオクチル、11−エトキシ−3,6,9−トリオキサウンデシル、7−エトキシ−4−オキサヘプチル、11−エトキシ−4,8−ジオキサウンデシル、15−エトキシ−4,8,12−トリオキサペンタデシル、9−エトキシ−5−オキサノニルまたは14−エトキシ−5,10−オキサテトラデシルである。
2個の基が環を形成する場合、これらの基はともに、縮合構成要素として、例えば1,3−プロピレン、1,4−ブチレン、2−オキサ−1,3−プロピレン、1−オキサ−1,3−プロピレン、2−オキサ−1,3−プロペニレン、1−アザ−1,3−プロペニレン、1−C1−C4−アルキル−1−アザ−1,3−プロペニレン、1,4−ブタ−1,3−ジエニレン、1−アザ−1,4−ブタ−1,3−ジエニレンまたは2−アザ−1,4−ブタ−1,3−ジエニレンを形成することができる。
隣接しない酸素および/または硫黄原子ならびに/あるいはイミノ基の数はおもに、少しの制限もされず、または基もしくは環状構成要素の大きさにより自動的に制限される。一般に、各基は、5個以下、好ましくは4個以下および非常に特に好ましくは3個以下であるだろう。さらに、一般に、いずれかの2個のヘテロ原子間に、少なくとも1個の炭素原子、好ましくは少なくとも2個の炭素原子がある。
置換および非置換イミノ基は、例えば、イミノ、メチルイミノ、イソプロピルイミノ、n−ブチルイミノまたはtert−ブチルイミノであってよい。
本発明において、「官能基」という語句は、例えば以下を指す:カルボキシ、カルボキサミド、ヒドロキシ、ジ−(C1−C4−アルキル)アミノ、C1−C4−アルキルオキシカルボニル、シアノまたはC1−C4−アルコキシ。本明細書において、C1−C4−アルキルは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルである。
場合により官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環により置換されることができるC6−C14−アリールは、例えば、フェニル、トリル、キシリル、α−ナフチル、β−ナフチル、4−ジフェニリル、クロロフェニル、ジクロロフェニル、トリクロロフェニル、ジフルオロフェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、エチルフェニル、ジエチルフェニル、イソプロピルフェニル、tert−ブチルフェニル、ドデシルフェニル、メトキシフェニル、ジメトキシフェニル、エトキシフェニル、ヘキシルオキシフェニル、メチルナフチル、イソプロピルナフチル、クロロナフチル、エトキシナフチル、2,6−ジメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,6−ジメトキシフェニル、2,6−ジクロロフェニル、4−ブロモフェニル、2もしくは4−ニトロフェニル、2,4−もしくは2,6−ジニトロフェニル、4−ジメチルアミノフェニル、4−アセチルフェニル、メトキシエチルフェニルまたはエトキシメチルフェニルである。
場合により官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環により置換されることができるC5−C12−シクロアルキルは、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル、シクロドデシル、メチルシクロペンチル、ジメチルシクロペンチル、メチルシクロヘキシル、ジメチルシクロヘキシル、ジエチルシクロヘキシル、ブチルシクロヘキシル、メトキシシクロヘキシル、ジメトキシシクロヘキシル、ジエトキシシクロヘキシル、ブチルチオシクロヘキシル、クロロシクロヘキシル、ジクロロシクロヘキシル、ジクロロシクロペンチルまたは飽和もしくは不飽和二環状系、例えば、ノルボルニルまたはノルボルネニルである。
5または6員の、酸素、窒素および/または硫黄含有複素環は、例えば、フリル、チオフェニル、ピリル、ピリジル、インドリル、ベンゾキサゾリル、ジオキソリル、ジオキシル、べンズイミダゾリル、べンズチアゾリル、ジメチルピリジル、メチルキノリル、ジメチルピリル、メトキシフリル、ジメトキシピリジル、ジフルオロピリジル、メチルチオフェニル、イソプロピルチオフェニルまたはtert−ブチルチオフェニルである。
好ましい陰イオンは、ハロゲン化物およびハロゲン含有化合物の群、カルボン酸の群、硫酸、亜硫酸およびスルホン酸の群ならびにリン酸の群、特にハロゲン化物およびハロゲン含有化合物の群、カルボン酸の群、SO4 2-、SO3 2-、RaOSO3 -およびRaSO3 -からなる群ならびにPO4 3-およびRabPO4 -からなる群から選択される。
好ましい陰イオンは、塩素、臭素、ヨウ素、SCN-、OCN-、CN-、酢酸、C1−C4−アルキル硫酸、Ra−COO-、RaSO3 -、RabPO4 -、メタンスルホン酸、トシル酸またはC1−C4−ジアルキルリン酸である。
特に好ましい陰イオンは、Cl-、CH3COO-、C25COO-、C65COO-、CH3SO3 -、(CH3O)2PO2 -または(C25O)2PO2 -である。
さらに好ましい実施形態において、式I
[式中、
[A]n +は、1−メチルイミダゾリウム、1−エチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)イミダゾリウム、1−(1−オクチル)−イミダゾリウム、1−(1−ドデシル)イミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)イミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)イミダゾリウム、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−ブチル−イミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1,2−ジメチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチルイミダゾリウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−エチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−ブチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−オクチル−イミダゾリウム、1,4,5−トリメチルイミダゾリウム、1,3,4,5−テトラメチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−エチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−ブチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−オクチルイミダゾリウムまたは1−(プロパ−1−エン−3−イル)−3−メチルイミダゾリウムであり、
[Y]n+は、Cl-、CH3COO-、C25COO-、C65COO-、CH3SO3-、(CH3O)2PO2-または(C25O)2PO2-である。]
のイオン液体を使用する。
さらに好ましい実施形態において、陰イオンがHSO4 -、HPO4 2-、H2PO4 -およびHRaPO4 -、特にHSO4 -からなる群から選択されるイオン液体を使用する。
特に、式I
[式中、
[A]n +は、1−メチルイミダゾリウム、1−エチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)イミダゾリウム、1−(1−オクチル)−イミダゾリウム、1−(1−ドデシル)イミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)イミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)イミダゾリウム、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−ブチル−イミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1,2−ジメチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチルイミダゾリウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−エチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−ブチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−オクチル−イミダゾリウム、1,4,5−トリメチルイミダゾリウム、1,3,4,5−テトラメチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−エチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−ブチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−オクチルイミダゾリウムまたは1−(プロパ−1−エン−3−イル)−3−メチルイミダゾリウムであり、
[Y]n +は、HSO4 -である。]
のイオン液体を使用する。
本発明の方法において、式Iのイオン液体または式Iのイオン液体の混合物を使用し、式Iのイオン液体を使用することが好ましい。
本発明のさらなる実施形態において、式IIのイオン液体または式IIのイオン液体の混合物を使用することが可能であり、式IIのイオン液体を使用することが好ましい。
本発明のさらなる実施形態において、式IおよびIIのイオン液体の混合物を使用することが可能である。
本発明におけるセルロースの分解を広範な種々の原料、例えば綿、麻、ラミー、わら、細菌等またはセルロース富化形態の木もしくはバガス由来のセルロースを使用して実施することができる。
しかし、本発明の方法をセルロースの分解だけでなく、一般に多糖、オリゴ糖および二糖ならびにその誘導体の切断または分解に使用することもできる。多糖の例は、セルロースおよびヘミセルロースに加えて、スターチ、グリコーゲン、デキストランおよびツニシンである。同様に、多糖は、D−フルクトースの重縮合物、例えば、イヌリンおよびさらに特に、キチンならびにアルギン酸を含む。スクロースは、二糖の一例である。可能なセルロース誘導体は、特に、セルロースエーテル、例えば、メチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロース、セルロースエステル、例えば、酢酸セルロース、酪酸セルロースおよび硝酸セルロースである。関連のある上文が、同様に適用する。
本発明の方法において、イオン液体にセルロース溶液を調製する。本明細書において、セルロース濃度は、広範に変化させることができる。通常、溶液質量の合計に対して0.1〜50質量%、好ましくは0.2〜40質量%、特に好ましくは0.3〜30質量%および非常に特に好ましくは0.5〜20質量%である。
本溶解方法を室温または加熱しながら、ただし、イオン液体の融点または軟化温度以上の、通常0〜200℃、好ましくは20〜180℃、特に好ましくは50〜150℃にて実施することができる。しかし、激しく撹拌または混合することにより、およびマイクロウェーブエネルギーもしくは超音波エネルギーの導入により、またはこれらの併用により融解方法を促進することも可能である。
使用されるイオン液体に応じて、通常、イオン液体の融点0〜200℃、好ましくは20〜180℃、特に50〜150℃にて分解を実施する。
酸官能基を有するイオン液体を使用する場合、反応温度を低下させることが可能である。本明細書において可能なイオン液体は、特に、陰イオンがHSO4 -、HPO4 2-、H2PO4 -およびHRaPO4 -、特にHSO4 -からなる群から選択されるものである。これらのイオン液体の反応を0〜150℃、好ましくは20〜150℃、特に50〜150℃にて実施することが好ましい。
少しの酸官能基も有さないイオン液体を使用する場合、通常、50〜200℃、好ましくは80℃〜180℃、特に80℃〜150℃にて反応を実施する。本明細書において可能なイオン液体は、陰イオンがハロゲン化物およびハロゲン含有化合物の群、カルボン酸の群、SO4 2-、SO3 2-、RaOSO3 -およびRaSO3 -からなる群およびさらにPO4 3-およびRabPO4 -からなる群から選択されるものである。本明細書において好ましい陰イオンは、塩化物、臭化物、ヨウ化物、SCN-、OCN-、CN-、酢酸、C1−C4アルキル硫酸、Ra−COO-、RaSO3 -、RabPO4 -、メタンスルホン酸、トシル酸およびC1−C4−ジアルキルリン酸であり、特に好ましい陰イオンは、Cl-、CH3COO-、C25COO-、C65COO-、CH3SO3 -、(CH3O)2PO2 -および(C25O)2PO2 -である。
一実施形態において、反応溶液の調製および分解を同温度にて実施する。
さらなる実施形態において、反応溶液の調製および分解を異なる温度にて実施する。
時には、セルロースの分解が反応溶液の調製中に生じる可能性もある。具体的な実施形態において、溶解方法および分解方法は、効率よく並行して起こる。
通常、周囲圧力にて反応を実施する。しかし、各例に基づき、過圧下において行うことも有利となりうる。
一般に、空気中にて反応を実施する。しかし、不活性ガス、すなわち、例えば、N2、希ガス、CO2またはその混合物下において行うことも可能である。
反応時間および反応温度を所望の分解度の関数として設定する。
一実施形態において水を添加する。セルロースの無水グルコース単位に対して、過剰量の水を使用することにより、グルコースに関して完全分解も実現することができる。セルロースの部分分解の場合、不足当量の水を添加し、または反応を停止することが好ましい。
水の存在下において分解を実施する場合、イオン液体および水を予混合し、本混合物にセルロースを溶解することが可能である。しかし、イオン液体およびセルロースの溶液に水を添加することも可能である。
例えば、平均して無水グルコース単位xから構成されるセルロースを完全にグルコースに分解する場合、この時、水x当量を必要とする。本明細書において、不足当量の水(N無水グルコース単位/n=1)または過剰量を使用することが好ましい。しかし、過剰量の水は、セルロースの溶解性がもはや確認されないほど多すぎてはいけない。xに対して少なくとも3mol%、ただし最大3000mol%の水の過剰量を使用する。
平均して無水グルコース単位xから構成されるセルロースを、無水グルコース単位数がx以下であるセルロースに変換する場合、通常、使用される水量をそれに応じて適合させる(n無水グルコース単位/n>1)。n無水グルコース単位/nの比が大きいほど、同一の反応条件および同一の反応時間下にも関わらずセルロースの分解平均は低下し、分解セルロースのDPは増加する(当然ながら、使用されるセルロースのDP以下である)。
別の実施形態において、水を添加せずに方法を実施する。一般に、これは、使用されるイオン液体が少量の水を含む場合および/または水が使用されるセルロースに付着する場合である。慣例のセルロース中の水の割合は、使用されるセルロースの合計量に対して10質量%以下であってよい。上述されたものに、同様に適用する。
溶剤を添加する場合、1種以上のさらなる溶剤を反応混合物または水に添加する可能性もある。挙げることができる溶剤は、セルロースの溶解性に悪影響を及ぼさないものであり、例えば、非プロトン性二極性溶剤、例えば、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドまたはスルホランである。
特定の一実施形態において、反応混合物は、反応混合物の合計量に対して5質量%以下、好ましくは2質量%以下、特に0.1質量%以下のさらなる溶剤を含む。
さらに、反応混合物からセルロースを分離することにより所望の分解度に達した場合、分解反応を停止することが可能である。これは、例えば、一般にセルロース溶液に対して少なくとも20質量%の過剰量の水、または分解セルロースが溶解しない別の適切な溶剤、例えば、低級アルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノールもしくはブタノールまたはケトン、例えば、アセトンなど、あるいはその混合物を添加することにより行うことができる。過剰量の水またはメタノールを使用することが好ましい。
通常、上記のようにセルロースを析出し、セルロースを濾過することにより、反応混合物を後処理する。析出剤などの揮発性構成要素、水を蒸留することによる慣例の方法を使用して、イオン液体を濾液から取り出すことができる。残存するイオン液体を本発明の方法に再利用することができる。
セルロースの分解が無作為のため、再生されるイオン液体は、ほんのわずかなグルコースおよびそのオリゴマーを含む。溶剤を用いて抽出、または析出剤の添加により、存在するこれらの化合物量をイオン液体から分離することができる。
事前に反応混合物を冷却することなく、反応混合物からセルロースを析出することにより所望の分解度に達した場合、加水分解反応を停止することも可能である。
水、または分解セルロースが溶解しない別の適切な溶剤、例えば低級アルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノールまたはブタノールあるいはケトン、例えば、アセトンなど、あるいはその混合物に反応混合物を入れ、実施形態に応じて、例えば、分解セルロースの繊維、薄膜などを得ることも可能である。濾液を上記のように後処理する。
セルロースを完全に分解する反応条件下を選択する場合、慣例の方法、例えば、エタノールでの析出により、イオン液体から当該グルコースを分離することができる。
繰り返しの操作でイオン液体を再循環する場合、イオン液体は、上記の(1種または複数種の)析出剤15質量%以下、好ましくは10質量%以下、特に5質量%以下を含むことができる。
方法をバッチ式、半連続的または連続的に実施することができる。
実施例
以下の実施例により本発明の説明を行う。
備考:
コットンリンター(以降リンターとする)またはAvicelPH101(微晶性セルロース)を80℃および0.05mbarにて一晩乾燥した。
イオン液体を撹拌しながら120℃および0.1〜0.05mbarにて一晩乾燥した。
Cuen溶液の粘性測定により、(必要な場合)使用されるセルロースおよび分解セルロースの平均重合度DPを決定した。
略語:
EMIM HSO4 1−エチル−3−メチルイミダゾリウム硫化水素
BMIM Ac 1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム酢酸
BMIM Cl 1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド
BMMIM Cl 1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムクロリド
DP 平均重合度
AGU 無水グルコース単位
実施例1 − 100℃のEMIM HSO4におけるセルロースの完全分解
磁気撹拌棒を備えた50ml保護ガスフラスコにおいて、透明な溶液を形成するまで、乾燥リンター0.5gを120℃にてEMIM HSO420.0gに撹拌した。100℃に冷却後、水0.05gを添加した。(AGU対水の比は1:1であった)。反応混合物を100℃にて16時間撹拌し、次いで混合物の一分量を20倍の水量に析出し、別の一分量を20倍のメタノール量に析出した。各場合、析出物を形成せず、ゲルクロマトグラムにおいて低分子量の構成物質のみを発見し、これはセルロースの完全分解に合致する。
実施例2 − 95℃/3時間のBMIM Clにおけるセルロースの分解
磁気撹拌棒を備えた50ml保護ガスフラスコにおいて、乾燥リンター0.5gを120℃にてBMIM Cl20.0gに撹拌した。3時間後、透明な溶液を得た。次いで、反応混合物を超音波浴(Bandelin electronic Sonorex Super RK106;浴温:95℃)に3時間超音波で分解し、次いで、セルロースを20倍のメタノール量に析出し、濾過し、メタノールで洗浄し、80℃および0.1mbarにて一晩乾燥した。分解セルロースの収率は、0.485g(97%)であった。このようにして得られたセルロースのDPは、380であった。使用されたリンターのDPは、3252であった。
実施例3 − 95℃/4時間のBMIM Clにおけるセルロースの分解
磁気撹拌棒を備えた50ml保護ガスフラスコにおいて、乾燥リンター0.5gを120℃にてBMIM Cl20.0gに撹拌した。3時間後、透明な溶液を得た。次いで、反応混合物を超音波浴(Bandelin electronic Sonorex Super RK106;浴温:95℃)に4時間超音波で分解し、次いで、セルロースを20倍のメタノール量に析出し、濾過し、メタノールで洗浄し、80℃および0.1mbarにて一晩乾燥した。分解セルロースの収率は、0.490g(98%)であった。このようにして得られたセルロースのDPは、225であった。使用されたリンターのDPは、3252であった。
実施例4 − 120℃のBMIM Clにおけるセルロースの分解
磁気撹拌棒を備えた50ml保護ガスフラスコにおいて、乾燥リンター0.5gを120℃にてBMIM Cl20.0gに撹拌した。3時間後、透明な溶液を得た。次いで、反応混合物を120℃の浴温にて16時間撹拌し、次いで、セルロースを20倍のメタノール量に析出し、濾過し、メタノールで洗浄し、80℃および0.1mbarにて一晩乾燥した。分解セルロースの収率は、0.495g(99%)であった。このようにして得られたセルロースのDPは、548であった。使用されたリンターのDPは、3252であった。
実施例5 − 130℃のBMIM Clにおけるセルロースの熱分解
磁気撹拌棒を備えた50ml保護ガスフラスコにおいて、乾燥リンター0.5gを120℃にてBMIM Cl20.0gに撹拌した。3時間後、透明な溶液を得た。次いで、反応混合物を130℃の浴温にて16時間撹拌し、次いで、セルロースを20倍のメタノール量に析出し、濾過し、メタノールで洗浄し、80℃および0.1mbarにて一晩乾燥した。分解セルロースの収率は、0.485g(97%)であった。このようにして得られたセルロースのDPは、396であった。使用されたリンターのDPは、3252であった。
実施例6 − 150℃のBMIM Clにおけるセルロースの分解
磁気撹拌棒を備えた50ml保護ガスフラスコにおいて、乾燥Avicel PH101 0.5gを120℃にてBMIM Cl10.0gに撹拌した。3時間後、透明な溶液を得た。次いで、反応混合物を150℃の浴温にて2時間撹拌し、次いで、セルロースを20倍のメタノール量に析出し、濾過し、メタノールで洗浄し、80℃および0.1mbarにて一晩乾燥した。分解セルロースの収率は、0.490g(98%)であった。このようにして得られたセルロースのDPは、51であった。Avicel PH101のDPは、463であった。
実施例7 − 150℃のBMMIM Clにおけるセルロースの分解
磁気撹拌棒を備えた50ml保護ガスフラスコにおいて、乾燥Avicel PH101 0.5gを120℃にてBMMIM Cl10.0gに撹拌した。3時間後、透明な溶液を得た。次いで、反応混合物を150℃の浴温にて2時間撹拌し、次いで、セルロースを20倍のメタノール量に析出し、濾過し、メタノールで洗浄し、80℃および0.1mbarにて一晩乾燥した。分解セルロースの収率は、0.475g(95%)であった。このようにして得られたセルロースのDPは、62であった。Avicel PH101のDPは、463であった。
実施例8 − 150℃のBMIM Clにおけるセルロースの分解
磁気撹拌棒を備えた50ml保護ガスフラスコにおいて、乾燥リンター0.5gを120℃にてBMIM Cl10.0gに撹拌した。3時間後、透明な溶液を得た。次いで、反応混合物を150℃の浴温にて2時間撹拌し、次いで、セルロースを20倍のメタノール量に析出し、濾過し、メタノールで洗浄し、80℃および0.1mbarにて一晩乾燥した。分解セルロースの収率は、0.475g(95%)であった。このようにして得られたセルロースのDPは、98であった。使用されたリンターのDPは、3252であった。
実施例9 − 150℃のBMIM Clにおけるセルロースの分解−反応時間の影響
磁気撹拌棒を備えた50ml保護ガスフラスコにおいて、乾燥Avicel PH101 0.5gを120℃にてBMIM Cl20.0gに12時間撹拌した。次いで、透明な反応混合物を浴温150℃にて撹拌した。第1表に示すt時間後、各場合において、少量を取り、セルロースを20倍のメタノール量に析出し、濾過し、メタノールで洗浄し、80℃および0.1mbarにて一晩乾燥した。分解セルロースの収率およびそのDPを第1表に表す。
Figure 2009529075
*)メタノールによる析出において、析出物を形成せず、これはセルロースの完全分解を示す。
実施例10 − 150℃のBMIM Clにおけるセルロースの分解−反応時間の影響
磁気撹拌棒を備えた50ml保護ガスフラスコにおいて、乾燥リンター0.5gを120℃にてBMIM Cl20.0gに12時間撹拌した。次いで、透明な反応混合物を浴温150℃にて撹拌した。第2表に示すt時間後、各場合において、少量を取り、セルロースを20倍のメタノール量に析出し、濾過し、メタノールで洗浄し、80℃および0.1mbarにて一晩乾燥した。分解セルロースの収率およびそのDPを第2表に表す。
Figure 2009529075
実施例11 − 120℃のBMIM Acにおけるセルロースの分解−反応時間の影響
乾燥リンター0.5gを120℃のBMIM Ac20.0gに溶解し、第3表に示すt時間後、各場合において、少量を取り、セルロースを20倍のメタノール量に析出し、濾過し、メタノールで洗浄し、60℃および0.05mbarにて乾燥した。分解セルロースのDPを第3表に表す。
Figure 2009529075
実施例12 − 120℃のBMIM Clにおけるセルロースの分解−反応時間の影響
乾燥リンター0.5gを120℃のBMIM Cl20.0gに溶解し、第4表に示すt時間後、各場合において、少量を取り、セルロースを20倍のメタノール量に析出し、濾過し、メタノールで洗浄し、60℃および0.05mbarにて乾燥した。ゲル浸透クロマトグラフィーにより決定された分解セルロースのDPを第4表に表す。
Figure 2009529075
実施例13 − 100℃のBMIM Acにおけるセルロースの分解−反応時間の影響
乾燥Avicel PH 101 1.0gを100℃のBMIM Ac20.0gに溶解し、第5表に示すt時間後、各場合において、少量を取り、セルロースを20倍のメタノール量に析出し、濾過し、メタノールで洗浄し、60℃および0.05mbarにて乾燥した。分解セルロースのDPを第5表に表す。
Figure 2009529075

Claims (16)

  1. 多糖、オリゴ糖または二糖あるいはその誘導体の分解方法において、多糖、オリゴ糖または二糖あるいは当該誘導体を少なくとも1種のイオン液体に溶解し、場合により、水を添加しながら高温で処理することを特徴とする方法。
  2. 多糖、オリゴ糖または二糖あるいはその誘導体として多糖またはその誘導体を使用することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 多糖またはその誘導体としてセルロースまたはセルロース誘導体を使用することを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 多糖またはその誘導体としてセルロースを使用することを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. イオン液体またはその混合物が式I
    [A]n +[Y]n- (I)
    [式中、
    nは、1,2,3または4であり、
    [A]+は、第四級アンモニウム陽イオン、オキソニウム陽イオン、スルホニウム陽イオンまたはホスホニウム陽イオンであり、
    [Y]n-は、一価、二価、三価または四価の陰イオンである。]
    の化合物、
    または式II
    [A1+[A2+[Y]n- (IIa)、式中、n=2;
    [A1+[A2+[A3+[Y]n- (IIb)、式中、n=3;又は
    [A1+[A2+[A3+[A4+[Y]n- (IIc)、式中、n=4;
    [式中、[A1+、[A2+、[A3+および[A4+は、独立して[A]+に特定の基から選択され、[Y]n-は、上記に定義される。]
    の化合物から選択されることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. [A]+が式(IIIa)〜(IIIy)
    Figure 2009529075
    Figure 2009529075
    Figure 2009529075
    [式中、
    ・ R基が水素または炭素原子1〜20個を有する、炭素含有有機の、飽和または不飽和、非環状または環状、脂肪族、芳香族または芳香脂肪族であり、非置換またはヘテロ原子または官能基1〜5個により中断され、あるいは置換された基であり、
    ・ R1〜R9基は、それぞれ互いに独立して、水素、スルホ基または炭素原子1〜20個を有する、炭素含有有機の、飽和または不飽和、非環状または環状、脂肪族、芳香族または芳香脂肪族であり、非置換またはヘテロ原子または官能基1〜5個により中断され、あるいは置換された基であり、上述の式(III)の炭素原子に結合する(およびヘテロ原子に結合しない)R1〜R9基は、さらにハロゲンまたは官能基であってよく、または
    1〜R9からなる群由来の2個の隣接基がともに二価、炭素原子1〜30個を有する、炭素含有有機の、飽和または不飽和、非環状または環状、脂肪族、芳香族または芳香脂肪族であり、非置換またはヘテロ原子または官能基1〜5個により中断され、あるいは置換された基を形成することもできる。]
    の化合物およびこれらの構造式を含むオリゴマーから選択される陽イオンであることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. [Y]n -
    ・ 式:
    -、Cl-、Br-、I-、BF4 -、PF6-、CF3SO3 -、(CF3SO32-、CF3CO2 -、CCl3CO2 -、CN-、SCN-、OCN-
    のハロゲン化物およびハロゲン含有化合物の群
    ・ 一般式:
    SO4 2-、HSO4 -、SO3 2-、HSO3 -、RaOSO3 -、RaSO3 -
    の硫酸、亜硫酸およびスルホン酸の群
    ・ 一般式
    PO4 3-、HPO4 2-、H2PO4 -、RaPO4 2-、HRaPO4 -、RabPO4 -
    のリン酸の群
    ・ 一般式:
    aHPO3 -、RabPO2 -、RabPO3 -
    のホスホン酸およびホスフィン酸の群
    ・ 一般式:
    PO3 3-、HPO3 2-、H2PO3 -、RaPO3 2-、RaHPO3 -、RabPO3 -
    の亜リン酸の群
    ・ 一般式:
    abPO2 -、RaHPO2 -、RabPO-、RaHPO-
    のホスホナイトおよびホスフィナイトの群
    ・ 一般式:
    aCOO-
    のカルボン酸の群
    ・ 一般式:
    BO3 3-、HBO3 2-、H2BO3 -、RabBO3 -、RaHBO3 -、RaBO3 2-、B(ORa)(ORb)(ORc)(ORd-、B(HSO4-、B(RaSO4-
    のホウ酸の群
    ・ 一般式:
    aBO2 2-、RabBO-
    のボロン酸の群
    ・ 一般式:
    SiO4 4-、HSiO4 3-、H2SiO4 2-、H3SiO4 -、RaSiO4 3-、RabSiO4 2-、RabcSiO4 -、HRaSiO4 2-、H2aSiO4 -、HRabSiO4 -
    のケイ酸およびケイ酸エステルの群
    ・ 一般式:
    aSiO3 3-、RabSiO2 2-、RabcSiO-、RabcSiO3 -、RabcSiO2 -、RabcSiO3 2-
    のアルキルシランおよびアリールシラン塩の群
    ・ 一般式:
    Figure 2009529075
    のカルボン酸イミド、ビス(スルホニル)イミドおよびスルホニルイミドの群
    ・ 一般式:
    Figure 2009529075
    のメチドの群
    [式中、Ra、Rb、RcおよびRdはそれぞれ互いに独立して、水素、C1−C30−アルキル、場合により1個または複数個の隣接しない酸素および/または硫黄原子ならびに/あるいは1個または複数個の置換または非置換イミノ基により中断されることができるC2−C18−アルキル、C6−C14−アリール、C5−C12−シクロアルキルあるいは5または6員の、酸素、窒素および/または硫黄含有複素環であり、これらのうち2個はともに、場合により1個または複数個の酸素および/または硫黄原子ならびに/あるいは1個または複数個の非置換または置換イミノ基により中断された不飽和、飽和または芳香族環を形成することができ、上記の基は、それぞれ官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環によりさらに置換されていてよい。]
    から選択される陰イオンであることを特徴とする、請求項5または6に記載の方法。
  8. [A]+が化合物IIIa、IIIe、IIIf、IIIg、IIIg´、IIIh、IIIi、IIIj、IIIj´、IIIk、IIIk´、IIII、IIIm、IIIm´、IIInおよびIIIn´からなる群から選択される陽イオンであることを特徴とする、請求項5から7までのいずれか1項に記載の方法。
  9. [A]+が化合物IIIa、IIIeおよびIIIfからなる群から選択される陽イオンであることを特徴とする、請求項5から8までのいずれか1項に記載の方法。
  10. [Y]n-がハロゲン化物およびハロゲン含有化合物からなる群、カルボン酸からなる群、SO4 2-、SO3 2-、RaOSO3 -およびRaSO3 -からなる群およびPO4 3-およびRabPO4 -からなる群から選択される陰イオンであることを特徴とする、請求項5から9までのいずれか1項に記載の方法。
  11. [Y]n -がHSO4 -、HPO4 2-、H2PO4 -およびHRaPO4 -からなる群から選択される陰イオンであることを特徴とする、請求項5から9までのいずれか1項に記載の方法。
  12. イオン液体の多糖、オリゴ糖または二糖あるいはその誘導体の濃度が溶液質量の合計に対して0.1〜50質量%であることを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項に記載の方法。
  13. 水を添加することを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法。
  14. 水を添加せずに処理を実施することを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法。
  15. 0〜200℃にて加水分解を実施することを特徴とする、請求項1から14までのいずれか1項に記載の方法。
  16. 多糖の分解生成物が溶解しない溶剤の添加により分解をクエンチすることを特徴とする、請求項1から15までのいずれか1項に記載の方法。
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