図1は、プリンタ20の一実施形態を示す。図1の実施形態では、プリンタ20は、マーキングを適用するか又は別の方法で受像担体24に画像を形成するプリントエンジン22を備えた筐体21を有する。プリントエンジン22は、様々な既知の技術を用いて、受像担体24に画像を記録することができる。この既知の技術には、従来の4色オフセット分離印刷若しくは他の密着印刷、シルクスクリーニング、アメリカ合衆国ニューヨーク州ロチェスターにあるイーストマン・コダック社によって販売されているNexPress2100プリンタで使用されているようなドライ・エレクトロフォトグラフィ、ドロップ・オン・デマンドのインクジェット技術及び連続インクジェット技術が含まれるが、これらに限定されない。以下の考察のために、プリントエンジン22は、カラー画像を生成する種類のものであるとする。なお、このことは必然的でなく、ここで主張される方法及び装置は、例えば、黒及び白、グレースケール又はセピア色の画像のようなモノトーン画像を印刷するプリントエンジン22とともに実施され得ることは明らかである。
担体前進部26は、受像担体24及び/又はプリントエンジン22を互いに対して位置付けるために使用される。担体前進部26は、例えば、ピンチローラ30を駆動するモータ28、電動圧盤ローラ(図示せず)又は用紙若しくは他の種類の受像担体24の移動のための他の周知のシステムを含め、プリンタ20内で受像担体24を移動させるための周知のシステムをいくらでも有することができる。
処理装置34は、プリントエンジン22及び担体前進部26を動作させる。処理装置34は、プログラム可能なデジタルコンピュータ、プログラム可能なマイクロプロセッサ、プログラム可能な論理処理装置、一連の電子回路、集積回路の形で縮小された一連の電子回路、又は一連のディスクリート部品を含みうるが、これらに限定されない。処理装置34は、ユーザ入力システム36、センサ38、メモリ40及び通信システム54からの入力信号に基づき、プリンタ20を動作させる。処理装置34は単一の装置であっても良く、あるいは、それは、幾つは筐体内21内にあって、他はその外部にありうる様々な構成要素の組み合わせのいずれかを有することができる。
ユーザ入力システム36は、いずれかの形式のトランスデューサ又は、ユーザから入力を受け取って、この入力を、処理装置34によって使用され得る形に変換することが可能な他の装置を有することができる。例えば、ユーザ入力システム36は、タッチスクリーン入力、タッチパッド入力、4方向スイッチ、6方向スイッチ、8方向スイッチ、スタイラスシステム、トラックボールシステム、ジョイスティックシステム、音声認識システム、ジェスチャ認識システム、キーボード、リモートコントロール又は他のこのようなシステムを有することができる。図1に示される実施形態では、ユーザ入力システム36は、光リモート入力58及びローカル入力68を有する。
センサ38は任意であり、プリンタ20の近く又はその中の環境における状態を検出して、この情報を、プリントエンジン22及び/又はプリンタ20の他のシステムの動作の支配において処理装置34によって使用され得る形に変換するために使用され得る光センサ及び当該技術において既知の他のセンサを有することができる。センサ38は、音を捕捉するよう構成される音声センサを有することができる。センサ38は、また、プリンタの動作を監視するために内部で使用されるポジショニング及び他のセンサを有することができる。
メモリ40は、ソリッドステート、磁気、光又は他のデータ記憶装置を含む従来のメモリ装置を有することができる。メモリ40は、プリンタ20内に組み込まれても、あるいは、取り外し可能であっても良い。図1の実施形態では、プリンタ20は、ハードドライブ42と、例えば、光、磁気若しくは他のディスクメモリ(図示せず。)のようなリムーバブル・ディスク用のディスクドライブ44と、例えば、取り外し可能なメモリカードのようなリムーバブル・メモリ48を保持し、リムーバブル・メモリ48と通信するためのリムーバブル・メモリインターフェース50を有するメモリカードスロット46とを有するよう示されている。プログラム、デジタル画像及びメタデータを制御するために含まれるが、それらに限定されないデータは、また、例えば、パーソナルコンピュータ、コンピュータネットワーク又は他のデジタルシステムのようなプリンタ20の外部にあるリモートメモリシステム52にも記憶され得る。
図1に示される実施形態では、プリンタ20は、リモートメモリシステム52、リモートディスプレイ56、及びリモート入力58と通信するよう本実施形態で任意に使用される通信システム54を有する。リモート入力58は様々な形をとりうる。この形には、図1に表されるリモートキーボード58a、リモートマウス58b又はリモート制御手動操作機器58cが含まれるが、これらに限定されない。リモートディスプレイ56及び/又はリモート入力58は、表されるように無線で通信システム54と通信することができ、あるいは、有線で通信することもできる。
同様に、ローカル入力68は様々な形をとりうる。図1の実施形態では、ローカル入力68は、ローカルキーボード68a及びローカルマウス68bを有するよう示されている。更に、図1の実施形態では、ローカルディスプレイ66及びローカルユーザ入力68は、直接的に処理装置38へ接続されるよう示されている。代替の実施形態では、ローカルディスプレイ66及びローカルユーザ入力68のいずれか一方又は両方は、通信システム54との有線又は無線接続を介して処理装置34へ接続され得る。
通信システム54は、例えば、画像及び他のデータを、例えばリモートメモリシステム52又はディスプレイ装置56のような遠隔の装置へ光信号、無線周波数信号若しくは他の信号形式により伝えることができる形式に変換する1又はそれ以上の光、無線周波数、又は他のトランスデューサ回路若しくは他のシステムを有することができる。通信システム54は、ホストコンピュータ若しくはネットワーク(図示せず。)、リモートメモリシステム52又はリモート入力58からデジタル画像及び他のデータを受け取るためにも使用され得る。以下でより詳細に記載されるように、通信システム54は、遠隔の電子メールサーバ70と通信するよう構成される。通信システム54は、それによって受信した信号からの情報及び命令を処理装置34に供給する。
通常、通信システム54は、例えば、従来の電気通信のような通信ネットワーク若しくは、インターネットのようなデータ伝送ネットワーク、携帯電話、ピア・ツー・ピア若しくは他の形式の移動体電気通信ネットワーク、有線若しくは無線のローカルエリアネットワークのようなローカル通信ネットワーク、又はその他の従来の有線若しくは無線データ伝送システムを介して、遠隔の電子メールサーバ70と通信するよう構成され得る。
図2は、プリンタ20の動作方法の一実施形態を示す。図2の実施形態では、任意の初期設定処理が実行され、識別番号、認証情報、及び/又は遠隔の電子メールサーバ70との通信の確立において及び遠隔の電子メールサーバ70とのデータ交換において有用な他の情報は、プリンタ20のメモリ40に記憶される。このような情報の例として、電子メールサーバ70を識別するネットワークアドレッシング情報、ユーザアカウント情報、又はユーザ選択があるが、これらに限定されない。望まれる場合には、初期設定処理(ステップ100)は、また、他の有用な情報を記憶するためにも使用され得る。この他の有用な情報には、処理装置34がデータ交換の間使用することができる1又はそれ以上の暗号化方式を定義する暗号化データ、有効な印刷要求を識別するために処理装置34によって使用され得るデータ、及び、プリンタ20のオーナー若しくはプリンタ20を使用することを認められた第三者を識別するデータのような、印刷命令を確認するために使用され得るデータが含まれるが、これらに限定されない。初期設定処理(ステップ100)は、プリンタ20の製造又は販売の時点で実行され得る。代替的に、処理装置34は、プリンタ20の購入者又は他のユーザが、初期設定処理を実行するためにリモートユーザインターフェース58又はローカルインターフェース68を使用することを許可するようプログラムされても良い。他の代替案で、電子メールサーバ70は、プリンタ20と電子メールサーバ70との間の最初の通信の後に、メモリ40への記憶のためにプリンタ20へデータを送信することによって、初期設定処理(ステップ100)の少なくとも一部を実行するよう構成されても良い。
図2に示されるように、処理装置34は、通信システム54に、遠隔の電子メールサーバ70にあるアカウントにアクセスさせる(ステップ102)。処理装置34は、このようなアクセスを周期的に及び/又はユーザからの要求に応答して引き起こすことができる。通常、電子メールサーバ70は、処理装置34がこのようなアクセスを有することを可能にする前に、プリンタ20がある形式の識別及び/又は認証を提供することを要求する。
図1及び2の実施形態では、遠隔の電子メールサーバ70は、プリンタ20を用いてアクセス可能な、自身に記憶される電子メールを有する。そこに記憶される電子メールの少なくとも幾つかは、プリントソースデータと関連付けられる。このようなプリントソースデータは、電子メールメッセージに添付としてプリントソースデータを添付すること及び、電子メールメッセージとインラインである形式で又は別方法で埋め込まれたプリントソースデータを提供することを含むいずれかの論理的方法で、電子メールメッセージと関連しうる。このようなプリントソースデータは、印刷のために使用され得る、その中にデータを有するいずれかの既知のデータ構成を有することができる。このようなプリントソースデータには、テキストデータ、画像データ、グラフィックデータ、ラスタデータ、ポータブル・ドキュメント・フォーマット(PDF)における文書、音声データ及び/又は映像データがあるが、これらに限定されない。代替的に、プリントソースデータは、使用され得る又は印刷のために使用され得るデータに変換され得る、その中にデータを有するいずれかの既知のデータ構成を取得するために、処理装置34及び/又は通信システム54によって使用され得る如何なる形式の情報も有することができる参照情報を有することができる。このような参照情報の限定されない例には、ローカルネットワークアドレス、ワイドエリアネットワークアドレス、又はファイル転送プロトコル(FTP)若しくはハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)とともに使用される種類のアドレスのようなインターネットアドレスがある。
プリントソースデータは、また、電子メールメッセージへの添付の形で又は電子メールメッセージ内のインラインデータの形で、印刷命令を提供することができる。印刷命令は、方向、あるいは、サイズ、形状、色若しくは品質又は他の特性、プリンタ20によって印される画像の配信及び/又は支払い情報に関する他の情報を有しうる。印刷命令は、電子メールメッセージにおいて提供され、あるいは、プリントソースデータに組み込まれ又は関連付けられ得る。プリントソースデータ内に含まれ得る印刷命令の一例として、http://Panasonic.jp/dc/dpof_110_index.htmlに記載されるデジタル印刷命令フォーマットがある。
図1及び2の実施形態では、遠隔の電子メールサーバ70は、例えば、IMAP又はPOPサーバのような従来の電子メールサーバ70を有する。本実施形態では、電子メールサーバ70は、アドレスと関連付けられた電子メールアカウントを有する。このアドレスへ、電子メールメッセージは電子的に送られる。通常、遠隔の電子メールサーバ70は、アカウントと関連付けられた格納構造に、如何なる受信メッセージも記憶しうる。
電子メールアカウントは、印刷を目的としたメッセージに加えて、印刷のために画像を伝送することを目的としていないメールメッセージを有する種類のものであるように、ここでは定義される統合アカウントでありうる。このような統合アカウントは、従来の電子メールサービスのために主にアカウント所有者によって使用される汎用の電子メールアカウントを有することができる。代替的に、電子メールアカウントは、プリンタ20による使用を目的としたプリントソースデータを有する電子メールを受信するためだけに概して設定される専用アカウントを有しても良い。このような専用アカウントは、例えば、設定されて、専らプリンタ20によってのみアクセスされる電子メールアカウントを有することができる。
アクセスが確立した後に、処理装置34及び通信システム54は、協働して、そのアカウントから、プリントソースデータと関連する如何なる電子メールメッセージも取得する(ステップ104)。図2に表される実施形態では、これは、最初に、プリントソースデータと関連するアクセスされたアカウントで電子メールメッセージを識別し(ステップ106)、アクセスされた電子メールアカウントから如何なる識別された電子メールメッセージもダウンロードする(ステップ108)ことによって行われる。
識別ステップ(ステップ106)は任意であり、主に統合アカウントとともに使用することを目的とする。識別ステップ106は、通常は、各電子メールメッセージをプリンタ20へダウンロードすることなく実行される。例えば、プリンタ20が電子メールサーバ70にあるアカウントにアクセスした後に、電子メールサーバ70は、処理装置34がプリントソースデータと関連するデータを識別することができるアカウントにおいて各メールメッセージに関する情報のリストを提供することができる。他の例で、電子メールサーバ70は、電子メールメッセージがプリントソースデータと関連することを示唆する特性を有したそれらの電子メールメッセージに限定される電子メールメッセージのリストを生成することができる。代替的に、処理装置34は、プリントソースデータと関連する電子メールメッセージを識別するよう、電子メールサーバ70に記憶されている電子メールメッセージを直接的に調べることができる。
次いで、識別された電子メールメッセージはダウンロードされる(ステップ108)。IMAP又はPOPプロトコルを使用する遠隔の電子メールサーバに対してこのようなダウンロードを実行するためのプロトコルは、よく知られている。一実施例で、処理装置34は、電子メールサーバ70がサーバ上の記憶部から、ダウンロードされた電子メールを取り除くことができることを示す方法で、電子メールメッセージをダウンロードするために、このようなプロトコルを使用することができる。他の実施例で、処理装置34は、ダウンロードされた電子メールメッセージがダウンロード後に電子メールサーバ70に保持されることを可能にする方法で、電子メールメッセージをダウンロードするために、このようなプロトコルを使用することができる。これが行われる場合に、識別ステップ106は、関連するプリントソースデータを有し且つ以前にダウンロードされたことがない電子メールメッセージのみを識別するステップを有することができる。
図3に示される代替の実施形態では、処理装置34は、電子メールメッセージの全てをダウンロードすること(ステップ105)によって遠隔の電子メールサーバから電子メールメッセージを取得し(ステップ104)、ダウンロードされた電子メールメッセージを解析して(ステップ107)、そのダウンロードされた電子メールメッセージのいずれかとプリントソースデータが関連付けられているかどうかを識別する。
ここで図1及び2に戻って、次いで、各識別された電子メールと関連するプリントソースデータの妥当性が試験される(ステップ110)。このような妥当性試験の間に、処理装置34は、識別された電子メールメッセージの夫々と関連するプリントソースデータが少なくとも1つの印刷可能なデジタルアセットを取得するために使用され得るかどうかを決定することができる。例えば、プリントソースデータは、エラーを含む場合、処理装置34によって認識可能でない形式である場合、プリンタ20によって実行され得ない方法で印刷を要求する場合、又は、印刷を静める他の態様を有する場合がある。他の例で、例えば、ネットワークアドレス又はワールドワイドウェブアドレスのような、印刷における使用のためのデータの場所を識別する参照情報を提供する種類のプリントソースデータは、不正確又は使用不可である場合がある。無効なプリントソースデータが見つけられる場合に、処理装置34は、メールメッセージに対する更なるアクションを省略又は延期することができる(ステップ110)。
次いで、プリントソースデータは、印刷可能なデジタルアセットを取得するために使用される(ステップ112)。本開示の目的のために、印刷可能なデジタルアセットは、受像担体に印刷出力を描画するために処理装置34によって使用され得る如何なるデータ形式も有することができる。プリントソースデータがデジタル画像データを有する場合に、処理装置34は、デジタル画像データを印刷のために使用され得る形式に変換することによって、又は、単に、印刷可能なデジタルアセットが既に印刷のために使用され得る形式にあると決定することによって、印刷可能なデジタルアセットを取得することができる。プリントソースデータが参照情報を有する場合には、処理装置34及び通信システム54は、印刷可能なデジタルアセットを表すデジタルデータが取得され得るところの遠隔装置にアクセスするために参照情報を使用するよう協働することができ、このようにして取得されたデータを印刷のために使用され得る形式に変換すべく如何なる必要な処理も行うことができる。
次いで、出力は、印刷可能なデジタルアセットが供給された後に生成される(ステップ114)。出力ステップは、プリントソースデータに基づく画像62の印刷を有することができる。出力ステップは、また、プリンタ20が印刷ジョブを受け取っているが、例えば、プリンタ20が印刷消耗品を切らしている場合のように、印刷の準備が整っていないことを示す、人が認知可能な信号の生成を有することができる。この点において、このような人が認知可能な出力は、このような指示を与える、人が認知可能な信号を生成することができる。人が認知可能な出力の例として、例えば、ローカルディスプレイ66のようなディスプレイに提示される画像、又は例えば、増幅器(図示せず。)及びスピーカ配置(図示せず。)のような音声出力システム39によって生成される音響がある。例えば、触覚フィードバック生成システムなど、他の既知の人が認知可能な出力も使用され得る。
図3の実施形態では、出力は印刷画像を有する。このような画像の印刷は、有効な印刷可能なデジタルアセットごとに印刷命令を決定する段階(ステップ116)と、決定された印刷命令及び印刷可能なデジタルアセットに基づき画像を印刷する段階(ステップ118)とを含む。印刷命令は、電子メール又は印刷可能なデジタルアセットと関連するデータに基づき決定され得る。例えば、電子メールメッセージは、印刷されるべき画像の種類、印刷のフォーマット、ドナー種類、受像担体の種類、印刷品質、印刷サイズ、印刷時間及び/又は、電子メールメッセージにおけるデータを用いて取得されるデジタルアセットを用いていつ、どのように印刷すべきかを決定する際に処理装置34とって有益でありうるその他特性を識別するデジタルデータを含みうる。同様の情報は、また、http://panasonic.jp/dc/dpof_110/white_e.htmlで記載されるデジタル印刷命令ファイルフォーマットを含む(がそれに限定されない)印刷可能なデジタルアセットと関連するデジタルメタデータからも取得され得る。印刷可能なデジタルアセットは、例えば、画像データ、テキストデータ、グラフィックデータ、音声データ及び映像データのいずれかを含みうる。
印刷命令が決定され得る(ステップ116)ところの他の方法は、処理装置34でプログラムされている又はメモリ40に記憶されている印刷優先権にアクセスすることを目的とする。このようなプログラムされた又は記憶された情報は、電子メール又は印刷可能なデジタルアセットが明示的な印刷命令と関連付けられていない場合に、又は、電子メール、プリントソースデータ若しくはデジタルアセットが、選択された印刷命令とだけ関連付けられている場合に適用されるべき印刷規則を与えることができる。更に、印刷優先権データは、電子メールメッセージ、プリントソースデータ又は印刷可能なデジタルアセットと関連する命令を優先することを目的とする印刷規則を確立するために使用され得る。更なる他の実施例では、印刷命令は、ユーザ入力システム36を介して取得され得る。
図2の実施形態で、処理装置34は、印刷可能なアセットが提供される場合に、自動的に画像を印刷し、又はその他の出力を生成するよう構成される。なお、図3に表される実施形態のような他の実施例では、任意の権限付与段階(ステップ117)が、印刷可能なデジタルアセットが印刷のために認められることを決定するために設けられている。これは、自動、手動、又は半自動で行われ得る。
電子メールメッセージと関連する印刷可能なアセットの印刷が印刷のために認められることを自動的に決定する様々な方法が存在する。一実施例で、これは、電子メールメッセージが、プリンタ20を用いて画像を印刷する権限を付与された送信者によって送信されたことを示す適切なマーカーを電子メールメッセージから探すことによって行われる。例えば、先に述べられたように、設定処理の間に、設定データはプリンタ20に記憶され得、そのデータを、処理装置34は、電子メールサーバ70に記憶されている電子メールが、許可される印刷要求を構成するかどうかを決定するために使用することができる。このデータは、電子メール若しくはプリントソースデータに送信者によって組み込まれ且つ処理装置34が、許可される印刷要求のマーカーを構成すると識別することが可能な符号語、キーワード又は他のデータ構成を有することができる。
代替的に、例えば、電子メールメッセージの発信源を識別する電子メール返信アドレスのような、発信源識別子は、印刷権限を与えられた電子メールメッセージを識別するために処理装置34によって使用され得る。通常、許可されない電子メールは印刷されない。この任意の特徴は、未承諾の電子メールメッセージからの印刷可能なソースデータに基づく印刷の可能性を妨げるよう作用することが明らかである。
他の実施例で、印刷承認段階(ステップ117)は、相互作用(interactive)コンポーネントを用いて実行され得る。これが行われる場合には、出力は、プリンタ20が、いつでも印刷する状態にある印刷可能なデジタルアセットを有することを示すよう、生成され得る。このような一実施例で、処理装置34は、ユーザが、印刷可能なデジタルアセットの少なくとも1つが印刷されるべきであると確認するまで、印刷を保留することができる。ローカルディスプレイ66及びローカル入力68はこの目的のために使用され得、リモートディスプレイ56及びリモート入力58も同様である。処理装置34は、このような確認を受け取ると、少なくとも1つの認識可能なアセットに基づき出力を生成することができる。代替的に、処理装置34は、電子メールメッセージ又は他の電子メッセージを、このような印刷を承認する権限を有する受信者又はサービスへ送信することができる。この受信者は、要求に対する応答により、印刷要求を承認又は拒絶することができる。
半自動処理の1つの例では、処理装置34は、承認の自動及び手動の両モードの混合に頼ることができる。例えば、自動承認試験が最初に適用され得、手動承認は、自動承認が失敗した場合に使用され得る。自動及び手動の承認の他の組み合わせが使用されても良い。通常、承認されない印刷可能なデジタルアセットは、印刷には使用されない。
図3にも表されるように、処理装置34は、任意に、確認処理(ステップ120)を実行するよう構成され得る。この場合に、処理装置34は、電子メールメッセージからのプリントソースデータが印刷されたこと又はその他の出力が生成されることを示す。例えば、処理装置34は、電子メールメッセージの個人又は他の送信者に関するアドレスを取り出して、プリンタが電子メールメッセージを受信したことを示し且つ/あるいはいつ出力が生成されたかを示す送信者への応答を送信することができる。
図3は、また、印刷可能なデジタルアセットの発現を表す情報を、メモリ、光ディスク、磁気ディスク、ソリッドステート・メモリ、リムーバブル・メモリ、又はリモートメモリシステム52に記録する他の任意の段階(ステップ122)を表す。この情報は、画像からの印刷可能なデジタルアセット画像データを構成するデータを有しうる。このデータから、印刷可能なデジタルアセットは取得された。あるいは、この情報は、例えば、このようなデータをダウンサンプリングしたもの、モノクロにしたもの若しくは圧縮したもののような、このようなデータを変形したものを有しうる。このステップは、アーカイブのためにプリンタ20によって印刷される電子複製又は他の複製を保持するために使用され得る。
図4は、プリンタ20を用いる電子メールシステムのための典型的な通信トポロジーを示す。図4に示されるように、送信器128は、例えば、ポップクライアント若しくは他の電子メールクライアントのような送信クライアント130、又はプロキシサービスに、プリントソースデータと関連する電子メールメッセージを電子メールサーバ70にあるアカウントへ送信するよう指示する。これが起こる場合に、プリントソースデータと関連する電子メールメッセージは、発信メールサーバシステム132へ供給される。システム132は、電子メールメッセージをパッケージ化し、これを、例えば、ローカル若しくはワイドエリアネットワーク、インターネット又は有線若しくは無線電気通信ネットワークのようなネットワーク134へ送る。ネットワーク134は、電子メールサーバ70にある入来メールサーバシステム136へ電子メールメッセージを送ることができる。入来メールサーバシステム136は、入来する電子メールを処理し、それを、アカウント所有者が自身へのアクセスを有することができるように記憶する。プリンタ20は、図3及び4に関連して上述されたように、このような電子メールにアクセスする。
プリンタ20が、例えば、印刷承認の実行(ステップ117)又は確認の送信(ステップ120)のような段階を実行するよう構成される場合には、プリンタ20は、電子メールサーバ70にある発信メールサーバシステム138へ情報を送信することができる。システム138は、入来メールサーバ140への送信のために、電子メールメッセージをパッケージ化し、これをネットワーク134へ送る。次いで、入来メールサーバシステム140は、このようなメールメッセージを記憶し、あるいは、それらを送信器128へ供給する。
図5は、プリンタ20の他の実施形態を示し、図6は、上記のトポロジーにおけるプリンタ20の使用を示す。特に、図5の実施形態で示されるように、プリンタ20は、処理装置34と、メモリ40と、ネットワーク134へ接続し、図6に示されるように、入来メールサーバ136として及び発信メールサーバ138として動作するプログラムないしは別の方法で構成される通信システム54とを有する。