JP2009525318A - 抗菌剤としてのベンズイソオキサゾールオキサゾリジノン - Google Patents

抗菌剤としてのベンズイソオキサゾールオキサゾリジノン Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I):
【化1】
Figure 2009525318

[式中、WはCHNHC(=Z)R、C(=Z)NHR、又はCHhetであり;XはH、C1−6アルキル、又はC2−6アルケニルであり;YはH又はFであり;ZはO又はSであり;RはC1−6アルキル、NHC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C2−6アルケニル、又はOC1−4アルキルであり;RはH、C1−4アルキル、又は−OC1−4アルキルであり;hetは5又は6員のヘテロ環であり、該ヘテロ環は酸素、硫黄、及び窒素からなる群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を環内に含み、het中の各炭素原子はC1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、ハロ、OR、CN、NO、NHR、オキソ、CF、OCF、C(=O)C1−4アルキル、OC(=O)C1−4アルキル、又はC(=O)ORで任意に置換され;RはH又はC1−4アルキルである]で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。

Description

本発明は、新規ベンズイソオキサゾールオキサゾリジノン誘導体、並びにその医薬組成物、使用方法、及び調製方法に関する。この化合物はグラム陽性菌に対して強い活性を示す。
公衆臨床衛生問題の一つとして、抗菌耐性の問題が世界的に憂慮されている。この問題は近年急速に顕在化しており、また近い将来、間違いなく増加すると考えられる。耐性についての問題は、非常に細菌が伝染しやすい医療の場と同様、社会全体でも見られる。多剤耐性の問題が深刻さを増しているため、現在、医師は有効な治療法の無い感染症に直面している。その結果、細菌感染症の治療において、新規な構造を有し新たな作用を示す抗菌物質がますます重要になっている。
最新の合成抗菌剤としてオキサゾリジノン化合物が知られている。本発明は、多剤耐性細菌株を含む多くのヒト病原菌や獣医学的病原菌に対して活性を示す、新規ベンズイソオキサゾールオキサゾリジノン誘導体を提供する。
情報開示
米国特許第5,182,403号、WO1996/38444号、独国特許第19514313号、欧州特許第785201号、独国特許第19604223号、WO2000/29409号、WO1998/54161号、WO1993/08179号、及び日本特許第07309850号は、抗菌剤としてのオキサゾリジノン類を開示している。
本発明は、式I:
Figure 2009525318
[式中、Wは
(a)CHNHC(=Z)R
(b)C(=Z)NHR、又は
(c)CHhet
であり;
XはH、C1−6アルキル、又はC2−6アルケニルであり;
YはH又はFであり;
ZはO又はSであり;

(a)C1−6アルキル、
(b)NHC1−6アルキル、
(c)C3−7シクロアルキル、
(d)C2−6アルケニル、又は
(e)OC1−4アルキル
であり;

(a)H、
(b)C1−4アルキル、又は
(c)−OC1−4アルキル
であり;
hetは5又は6員のヘテロ環であり、該ヘテロ環は酸素、硫黄、及び窒素からなる群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を環内に含み、het中の各炭素原子はC1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、ハロ、OR、CN、NO、NHR、オキソ、CF、OCF、C(=O)C1−4アルキル、OC(=O)C1−4アルキル、又はC(=O)ORで任意に置換される]で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
また、本発明の他の態様においては、
薬学的に許容される担体と、有効量の式Iの化合物とを含有する医薬組成物;
哺乳動物のグラム陽性菌感染症を治療するために、治療有効量の式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩を治療対象に投与する治療方法;並びに
グラム陽性菌感染症治療薬を調製するために、式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩を用いる使用方法
が提供される。
更に、本発明は式Iの化合物の調製に有用な新規中間体及び新規方法も提供し得る。
特に明記しない限り、本明細書及び特許請求の範囲で用いる用語の定義は以下の通りである。
種々の炭化水素含有部分の炭素原子含量を、該部分の炭素数の最小値及び最大値を指定する接頭語を用いて示す。即ち、接頭語「Ci−j」は、該部分がi(整数)個からj(整数)個の炭素原子を含有することを示す。例えば「C1−7アルキル」は、1〜7個の炭素原子を含有するアルキルを表す。
用語「アルキル」、「アルケニル」、及び「アルキニル」は直鎖状であっても分岐状であってもよい。ただし、個々の基について言及する場合、例えば「プロピル」は直鎖状基のみを包含し、その分岐状異性体は「イソプロピル」等で表す。
用語「C3−7シクロアルキル」は、シクロプロピル、シクロヘキシル等の、3〜7個の炭素原子を含有する一価の環状飽和炭化水素基を表す。
用語「ハロ」はフルオロ(F)、クロロ(Cl)、ブロモ(Br)、又はヨード(I)を表す。
用語「het」は、酸素、硫黄、及び窒素からなる群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を環内に含む5又は6員のヘテロ環である。hetの例としては、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、1,2,3−トリアゾール、1,3,4−トリアゾール、オキサゾール、チアゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、1,2,3−チアジアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドリジン、イソインドール、インドール、ジヒドロインドール、インダゾール、プリン、キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、カルバゾール、カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、イソチアゾール、フェナジン、イソオキサゾール、イソオキサゾリノン、フェノキサジン、フェノチアジン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドリン、フタルイミド、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン、4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン、チアゾール、チアジアゾール、テトラゾール、チアゾリジン、チオフェン、ベンゾ[b]チオフェン、モルホリン、チオモルホリン(チアモルホリンとも称される)、ピペリジン、ピロリジン、テトラヒドロフラン等の環が挙げられ、更にhetの他の例としてピリジン、チオフェン、フラン、ピラゾール、ピリミジン、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、3−ピラジニル、4−オキソ−2−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル、5−ピラゾリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、4−オキソ−2−オキサゾリル、5−オキサゾリル、1,2,3−オキサチアゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、1,2,5−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、3−イソチアゾール、4−イソチアゾール、5−イソチアゾール、2−フラニル、3−フラニル、2−チエニル、3−チエニル、2−ピロリル、3−ピロリル、3−イソピロリル、4−イソピロリル、5−イソピロリル、1,2,3−オキサチアゾール−1−オキシド、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−イル、1,2,5−チアジアゾール−3−イル、1,2,4−チアジアゾール−5−イル、3−オキソ−1,2,4−チアジアゾール−5−イル、1,3,4−チアジアゾール−5−イル、2−オキソ−1,3,4−チアジアゾール−5−イル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、1,2,4−トリアゾール−5−イル、テトラゾール−1−イル、1,2,3,4−テトラゾール−5−イル、5−オキサゾリル、3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリル、5−イソチアゾリル、1,3,4−オキサジアゾール、4−オキソ−2−チアゾリニル、5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル、チアゾリジオン、1,2,3,4−チアトリアゾール、1,2,4−ジチアゾロン等が挙げられるが、これらに限定されない。
用語「薬学的に許容される担体」は、概して安全、非毒性で、且つ生物学的に又は他の観点から好適な医薬組成物を調製する際に有用な担体を意味し、ヒト用薬剤又は獣医学的用途に使用可能な担体を包含する。本明細書及び特許請求の範囲において、「薬学的に許容される担体」は、そのような担体を1種又は複数含有してよい。
用語「哺乳動物」は人間、又は家畜やコンパニオンアニマル等の温血動物を表す。ここで家畜は人間の食用肉に適する動物を表し、例としては豚、牛、鶏、魚、七面鳥、兎等が挙げられる。コンパニオンアニマルは犬や猫等のペットとして飼われる動物を表す。
用語「任意の(optional)」及び「任意に(optionally)」は、それに続けて述べる事象や状況が生じてもよく、また必ずしも生じる必要はないということを表し、その記載は当該事象や状況が生じる場合及び生じない場合を共に包含する。
疾病の「治療」は、(1)疾病の予防、即ち疾病にさらされている又はかかりやすくなっているが、未だその臨床症状を示してはいない哺乳動物において、該症状の進行を防ぐこと;(2)疾病の阻害、即ち疾病又はその臨床症状の進行を妨げる又は軽減すること;及び(3)疾病の緩和、即ち疾病又はその臨床症状を退行させること、を包含する。
用語「治療有効量」は、疾病を治療するために化合物を哺乳動物に投与する際、治療効果を示すに十分な該化合物の量を意味する。「治療有効量」は、化合物、疾病、その重症度、並びに治療する哺乳動物の年齢、体重等に応じて変動する。
用語「プロドラッグ」は、生体内で、例えば血液中で加水分解されることによって、急速に上記式の親化合物へと変換される化合物を表す。プロドラッグについては、ヒグチ(T. Higuchi)及びステラ(V. Stella)、「Pro-drugs as Novel Delivery Systems」、アメリカン・ケミカル・ソサエテイ・シンポジウム・シリーズ、14巻、及びロシュ(Edward B. Roche)編、「Bioreversible Carriers in Drug Design」、米国薬剤師会(American Pharmaceutical Association)及びパーガモン・プレス社(Pergamon Press)、(1987年)に詳細に記載されている。
用語「脱離基」は、有機合成化学において従来から用いられている意味を有し、求核剤により置換され得る原子又は基を表す。その例としては、ハロゲン、アルキルスルホニルオキシ、エステル、アミノ等、即ちクロロ、ブロモ、ヨード、メシルオキシ、トシルオキシ、トリフルオロスルホニルオキシ、メトキシ、N,O−ジメチルヒドロキシルアミノ等が挙げられる。
同一の分子式を有し、性質、原子の結合配列、又は原子の空間配置が異なる化合物群を「異性体」と称する。原子の空間配置が異なる異性体を「立体異性体」と称する。
本発明の化合物が不斉中心を有する場合、該化合物が光学活性体又はラセミ体として存在し得、また単離され得ることは、当業者には明らかであろう。本発明の化合物は多型性を示してもよい。勿論、本発明の化合物は、本明細書に記載の有用な特性を有するラセミ体、光学活性体、多型体、互変異性体、立体異性体、又はその混合物のいかなる形態であってもよい。光学活性体の調製方法(例えば、再結晶によるラセミ体の分離、光学活性出発物質を用いた合成、キラル合成、キラル固定相を用いたクロマトグラフ分離等)及び抗ウイルス活性の決定方法(本明細書に記載の標準試験、又はその他の公知の類似試験を使用)は、当該技術分野で広く知られている。
本発明の化合物は、通常、IUPAC又はCASの命名法に従って命名される。当業者に公知の略語(例えば、フェニルを表す「Ph」、メチルを表す「Me」、エチルを表す「Et」、時間を表す「h」、室温を表す「rt」)を使用してよい。基、置換基、及び範囲の好ましい具体例を以下に示すが、それらは単なる例示であり、他の定義のもの、或いは基や置換基の定義範囲に含まれる他のものを除外するものではない。
具体的には、アルキルは直鎖状又は分岐状の基である。ただし、個々の基について言及する場合、例えばプロピルは直鎖状基のみを包含し、その分岐状異性体はイソプロピル等で表す。
具体的には、アルキルはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、又はその異性体である。
具体的には、シクロアルキルはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、又はその異性体である。
具体的には、ハロはフルオロ(F)又はクロロ(Cl)である。
具体的には、YはHである。
具体的には、WはCHNHC(=O)Rである。
具体的には、Rは、1、2、又は3個のフルオロ(F)又はクロロ(Cl)で任意に置換されるC1−4アルキルである。
具体的には、RはCH又はCHCHである。
具体的には、WはCHhetである。
具体的には、Wは1,2,3−トリアゾール−1−イルメチルである。
具体的には、WはC(=O)NHRである。
具体的には、RはHである。
具体的には、RはC1−4アルキルである。
具体的には、RはCH又はCHCHである。
具体的には、RはOC1−4アルキルである。
具体的には、RはOCH又はOCHCHである。
具体的には、XはMe、Et、i−Pr、又はsec−Buである。
本発明の化合物の例としては、
(1)(S)−N−[3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド、
(2)(S)−N−[3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミド、
(3)(S)−[3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸メチルエステル、
(4)(R)−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−5−[1,2,3]トリアゾール−1−イルメチル−オキサゾリジン−2−オン、
(5)(R)−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−5−(4−トリメチルシラニルエチニル−[1,2,3]トリアゾール−1−イルメチル)−オキサゾリジン−2−オン、
(6)(R)−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−カルボン酸アミド、
(7)(R)−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−カルボン酸メチルアミド、
(8)(R)−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−カルボン酸メトキシアミド、及び
(9)(R)−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−カルボン酸エトキシアミド
が挙げられる。
本発明の化合物は、下記スキームのうち1つ以上に従って調製することができる。下記スキーム中の出発物質は、いずれも市販されているか、或いは有機化学分野の当業者に公知であろう手順により調製できる。スキーム中の可変要素は、後述の定義の通り、或いは本明細書及び特許請求の範囲に記載の通りのものである。
Figure 2009525318
スキームIに示すように、当業者に公知の方法を用いて、3−置換−6−アミノ−1,2−ベンズイソオキサゾール1を、クロロギ酸エステル(クロロギ酸ベンジル等)と反応させることができる。得られたカルバミン酸エステル2を、塩基(リチウムtert−ブトキシド等)及び(S)−N−[2−(アセチルオキシ)−3−クロロプロピル]アセトアミドで処理することにより、オキサゾリジノン3が得られる。
Figure 2009525318
また、カルバミン酸エステル2を、塩基(リチウムtert−ブトキシド等)と反応させ、tert−ブチル−(2S)−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルカルバメートで処理することによって、スキームIIに示すオキサゾリジノン4が得られる。酸(塩酸等)を用いて化合物4のtert−ブトキシカルボニル基を開裂させ、オキサゾリジノン5を得ることができる。続いて、オキサゾリジノン5を公知のアシル化剤(プロピオン酸無水物等)又はクロロギ酸エステル試薬(クロロギ酸メチル等)で処理すると、化合物3のようなオキサゾリジノンが得られる。
Figure 2009525318
或いは、3−置換−6−アミノ−1,2−ベンズイソオキサゾール1を、ルイス酸(リチウムトリフルオロメタンスルホネート等)の存在下、適宜置換したエポキシド((S)−オキシラニルメチルアセトアミド等)と反応させると、スキームIIIに示す化合物6等が得られる。当業者に公知の方法、例えば1,1’−カルボニルジイミダゾールを用いた処理によって化合物6を閉環すると、オキサゾリジノン3が得られる。
Figure 2009525318
スキームIVに示すように、3−置換−6−アミノ−1,2−ベンズイソオキサゾール1を、溶媒(アセトニトリル等)中、ルイス酸(リチウムトリフルオロメタンスルホネート等)の存在下、(2R)−グリシド酸メチルと反応させることによって、化合物7が得られる。当業者に公知の方法、例えば1,1’−カルボニルジイミダゾールを用いた処理によって化合物7を閉環すると、オキサゾリジノン8が得られる。エステル8をアンモニア又は置換アミン(メチルアミン等)で処理することで、アミド9に変換できる。
Figure 2009525318
カルバミン酸エステル2を塩基(n−ブチルリチウム等)で処理し、(R)−(−)−グリシジルブチレートを加えることで、スキームVに示すオキサゾリジノン10へと変換することができる。当業者に公知の方法を用いて、化合物10の第一級アルコールをアジド11へと変換できる。例えば、アルコール10を塩化メタンスルホニルで処理してメシレートに変換し、次いで得られたメシレートをアジ化ナトリウムで処理してアジド11に変換することが可能である。当業者に公知の方法を用いて、アジド11をトリアゾール又は置換トリアゾール12へと変換できる。例えば、アジド11を2,5−ノルボルナジエンと反応させることで、トリアゾール12(R’=H)が得られる。
Figure 2009525318
スキームVIの手順によって最も簡便に必須のベンズイソオキサゾールを調製することができる。第1ステップでは、無水酢酸を用いて適当なアニリン(13)をアシル化し、対応するアセトアミド(14)を得る。続いて、ルイス酸(塩化アルミニウム等)の存在下、酸塩化物でアセトアミド(14)をアシル化し、アシル化類似体(15)を得る。得られたケトン(15)を、酢酸ナトリウムの存在下、ヒドロキシルアミンと反応させてオキシム(16)を調製し、これをアシル化して化合物17を得る。次に、化合物17を塩基(ピリジン等)と共に還流し、閉環物質ベンズイソオキサゾール(18)を得る。このベンズイソオキサゾール(18)を酸性条件下で加熱して脱保護し、アニリン(1)を得る。
医学的及び獣医学的用途
本発明の化合物を、様々な細菌性生物が引き起こす伝染性グラム陽性菌感染症の治療、例えば28日間を超える長期治療に用いることができる。
細菌性生物の例としては、多剤耐性ブドウ球菌(例えば黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌)、多剤耐性連鎖球菌(例えば肺炎連鎖球菌、化膿連鎖球菌)、多剤耐性腸球菌(例えば大便連鎖球菌)等のグラム陽性菌;ヘモフィルス属細菌(例えばインフルエンザ菌)、モラクセラ属細菌(例えばカタラリス菌)等のグラム陰性好気性菌;バクテロイデス属細菌、クロストリジウム属細菌等の嫌気性生物;マイコバクテリウム属細菌(例えばヒト型及び/又はトリ型結核菌)等の抗酸菌が挙げられる。更に、他の例としてエシェリキア属細菌(例えば大腸菌)、細胞間菌(例えばクラミジア属細菌、リケッチア属細菌)が挙げられる。
本発明の化合物で治療可能な症状の例としては、中枢神経系感染症;外耳感染症;急性中耳炎等の中耳感染症;頭蓋洞感染症;眼感染症;歯、歯肉、又は粘膜の感染症等の口腔感染症;上部呼吸器感染症;下部呼吸器感染症;泌尿生殖器感染症;胃腸感染症;産婦人科感染症;敗血症;骨及び関節感染症;皮膚及び皮膚組織感染症;細菌性心内膜炎;熱傷;手術の抗菌予防;癌化学療法や臓器移植を受ける患者等の免疫抑制患者の抗菌予防等が挙げられる。本発明の化合物で治療可能な伝染性疾病の具体例としては、骨髄炎、心内膜炎、糖尿病足病変等のグラム陽性菌感染症が挙げられる。
抗菌活性
本発明の化合物の体外抗菌活性は、以下の文献:(1)臨床研究所規格委員会(National Committee for Clinical Laboratory Standards)、2003年1月、「Methods for
dilution antimicrobial tests for bacteria that grow aerobically」、認定規格(Approved Standard)、第6版、M7−A6、NCCLS、ペンシルベニア州ウェイン;(2)臨床研究所規格委員会、2001年3月、「Methods for antimicrobial susceptibility testing of anaerobic
bacteria」、認定規格、第5版、M11−A4、NCCLS、ペンシルベニア州ウェイン;(3)臨床研究所規格委員会、2003年1月、「MIC testing supplemental tables」、M100−S13(M7−A6と共に使用)、NCCLS、ペンシルベニア州ウェイン;及び(4)マリー(Murray PR)、バロン(Baron EJ)、ヨルゲンセン(Jorgensen JH)ら、「Manual of Clinical Microbiology」、第8版、ワシントンDC、アメリカ微生物学会出版(American Society for Microbiology Press)(2003年)において推奨されている手順で評価できる。抗菌活性はMIC値で表すことができる。MIC値は、試験条件下で肉眼で発育が認められない最小薬物濃度である。本発明の化合物の体外抗菌活性を表1に示す。
Figure 2009525318
塩薬剤
式Iの化合物は、そのままの状態又は塩の状態で使用してよい。安定で非毒性の、酸性又は塩基性の塩を形成するのが望ましい場合は、該化合物を薬学的に許容される塩の形態で投与するのが好適である。本発明の薬学的に許容される塩の例としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、重炭酸塩、炭酸塩等の無機塩、及びトシル酸塩、メタンスルホン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、マロン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、アスコルビン酸塩、ケトグルタル酸塩、グリセロリン酸塩等の有機塩が挙げられる。薬学的に許容される塩は当該技術分野でよく知られる通常の手順を用いて調製できる。例えば、アミン等の十分な塩基性を有する化合物を適当な酸と反応させ、生理学的に許容されるアニオンを得る。アルカリ金属(ナトリウム、カリウム、リチウム等)やアルカリ土類金属(カルシウム等)とカルボン酸との塩を調製することもできる。
投与経路
哺乳類(ヒト又は動物)の細菌感染症を処置又は治療する際に、本発明の化合物又はその医薬組成物を、経口投与、非経口投与、局所投与、直腸投与、経粘膜投与、又は腸内投与することができる。
非経口投与の場合、全身的作用を起こす間接注射や発症部位への直接注射を行ってよい。非経口投与の例としては、皮下、静脈内、筋内、皮内、髄腔内、眼内、鼻腔内、脳室内等への注射や点滴が挙げられる。
局所投与の場合、局所的な適用によって迅速且つ容易に感染した部位又は器官を治療する。例えば、目、耳(外耳、中耳等)、膣、開放創、皮膚(表皮や下部皮膚の組織等)、下部腸管等に局所的に投与する。また、全身的作用を得るために経皮送達してもよい。
直腸投与の場合、坐薬の形態で投与してよい。
経粘膜投与の場合、鼻エアロゾルや吸入剤の形態で投与してよい。
投与経路としては、経口投与及び非経口投与が好ましい。
組成物/製剤
本発明の医薬組成物は、当該技術分野でよく知られる方法、例えば従来の混合、溶解、造粒、糖衣形成、微粒子化(levigating)、乳化、カプセル化、封入(entrapping)、凍結乾燥又は噴霧乾燥等の工程によって製造できる。
本発明で用いる医薬組成物は、賦形剤及び助剤を含む、生理学的に許容される1種以上の担体を使用する従来の手法によって調製できる。このような担体を用いることで、活性化合物を薬学的に使用可能な製剤へと容易に加工できる。適当な処方は選択した投与経路に応じて決まる。
本発明の活性化合物を当該技術分野で公知の薬学的に許容される担体と組み合わせることで、経口投与用の製剤を調製できる。このような担体を用いることで、本発明の化合物を経口摂取に適したタブレット、丸薬、トローチ、糖衣錠、カプセル、液体、溶液、乳剤、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液等の製剤に使用できる。担体は、希釈剤、香料、可溶化剤、滑剤、懸濁化剤、結合剤、錠剤崩壊剤、又はカプセル化剤としても作用する1種以上の物質からなるものであってよい。このような担体や賦形剤の例としては、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、砂糖、乳糖、スクロース、ペクチン、デキストリン、マンニトール、ソルビトール、デンプン、ゼラチン、セルロース類、低融点ワックス、ココアバター又は粉末、ポリエチレングリコール類等のポリマー、及び他の薬学的に許容される材料が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
糖衣錠のコア部は適当な被覆物でコーティングされる。この目的で濃縮糖溶液を使用してよく、該溶液は任意にアラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポールゲル、ポリエチレングリコール、及び/又は二酸化チタン、ラッカー溶液、及び適当な有機溶媒又は混合溶媒を含有してよい。活性化合物を識別するため、又は異なる組み合わせの活性化合物服用物を特徴付けるために、タブレットや糖衣錠被覆物に染料又は顔料を加えてもよい。
経口使用可能な医薬組成物として、ゼラチンからなる押し込み型カプセルや、ゼラチン及び可塑剤(グリセロール又はソルビトール等)からなるソフト封入カプセルが挙げられる。押し込み型カプセルは、混合剤中に有効成分と充てん剤(乳糖等)、結合剤(デンプン等)、及び/又は滑剤(タルク、ステアリン酸マグネシウム等)とを含有してよく、任意に安定化剤を含有する。ソフトカプセル内では、活性化合物が適当な液体(脂肪油、液体パラフィン、液体ポリエチレングリコール類、クレモホル、キャプムル(capmul)、中鎖又は長鎖のモノ−、ジ−、又はトリ−グリセリド類等)中に溶解又は懸濁している。これら処方に安定化剤を加えてもよい。
液状の組成物としては、溶液、懸濁液、及び乳剤が挙げられる。例えば、本発明の化合物を水、水−プロピレングリコール、又は水−ポリエチレングリコール系に溶解してなる溶液が使用でき、該溶液は任意に適当な従来の着色料、香料、安定化剤、及び増粘剤を含有する。
本発明の化合物を、注射、ボーラス注射、持続注入等の非経口投与用の製剤に用いてもよい。非経口投与用の製剤は、アンプルや複数回投与用容器に単位用量に分け、保存料を加えた状態であってよい。このような組成物は油性又は水性の媒体を用いた懸濁液、溶液、又は乳剤であってよく、また懸濁剤、安定化剤、及び/又は分散剤等の製剤材料を含有してよい。
水溶液、好ましくは生理学的に適切な緩衝液又は緩衝生理食塩水の溶液の製剤の形態で、本発明の化合物を注射に用いてもよい。適当な緩衝剤としては、オルトリン酸三ナトリウム、重炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、N−メチルグルカミン、L(+)−リジン、及びL(+)−アルギニンが挙げられる。
非経口投与においては、活性化合物を水溶性の形態で使用し、これを水溶液に用いてよい。水溶性の形態としては塩が挙げられるがこれに限定されない。また、活性化合物の脂溶性媒体懸濁液を調製してもよい。適当な脂溶性媒体としては、脂肪油(胡麻油等)、合成脂肪酸エステル(オレイン酸エチル、トリグリセリド類等)、またリポソームのような材料が挙げられる。水性注射懸濁液は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、デキストランといった、懸濁液の粘度を増加させる物質を含有してよい。また、懸濁液は適当な安定化剤及び/又は化合物の溶解性を増加させ高濃度溶液の調製を可能とする薬剤を任意に含有してよい。
或いは、使用前の有効成分を粉末の状態とし、適当な媒体(ピロゲンを含まない滅菌水等)と共に投与してもよい。
坐薬として投与する場合は、本発明の化合物を適当な無刺激性賦形剤と混合して製剤化してよい。該賦形剤は室温で固体、直腸温度で液体であり、そのため直腸内で溶解し、薬物を放出する。このような賦形剤としては、ココアバター、密蝋、及び他のグリセリド類が挙げられる。
吸入剤として投与する場合は、溶液、乾燥粉末、又は懸濁液の状態の本発明の化合物を、エアロゾルスプレーを用いて簡便に送達することができる。このエアロゾルは、加圧パック又は噴霧器を用いて、適当な噴射剤と共に使用してよい。加圧エアロゾルの場合、測定した量だけバルブを用いて送達することで、用量単位を制御できる。乳糖やデンプン等の粉末基材を含有するゼラチン等のカプセルやカートリッジを調製し、吸入器に用いてもよい。
局所的に適用する際には、活性成分を1種以上の担体中に懸濁又は溶解してなる軟膏を、医薬組成物として用いてよい。本発明の化合物を局所投与するために用いる担体としては、鉱油、液体ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ワックス、及び水が挙げられるが、これらに限定されるものではない。或いは、活性成分を1種以上の薬学的に許容される担体中に懸濁又は溶解してなる適当なローション(懸濁液、乳剤、クリーム等)を、医薬組成物として用いることもできる。このような担体としては、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステル、ワックス、セテアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコール、及び水が挙げられ、これらに限定されない。
眼科的に又は耳炎に使用する場合は、pHを調整した等張滅菌食塩水の微粉懸濁液、好ましくは溶液を、医薬組成物として用いてよい。このような液体組成物は、塩化ベンジルアルコニウム等の保存料を含んでいても含んでいなくてもよい。或いは、眼科用途においては、医薬組成物をワセリン等の軟膏の状態に調剤してもよい。
上記の製剤に加え、本発明の組成物をデポ製剤(depot preparation)として調製してもよい。このような長時間作用型製剤をインプラントとして使用してよい。この投与経路の場合、本発明の化合物を、適当なポリマーや疎水性材料と共に調剤してもよく、また難溶性誘導体(難溶性塩等)として用いてもよいが、これらに限定されない。
更に、徐放系を用いて本発明の化合物を送達してもよい。様々な徐放性材料が既に確立されており、当業者によく知られている。例えば徐放性カプセルは、その化学的性質に応じて、24時間から最高で数日の間、化合物を放出することができる。
用量
本発明で好適に用いられる医薬組成物は、目的(即ち、伝染性疾病の治療又は予防)を達成するに十分な量の有効成分を含む。より具体的には、「治療有効量」は、疾病症状の予防、緩和、又は改善、或いは治療対象の生存期間延長に有効な化合物の量を意味する。
医薬組成物や単位用量製剤において、活性成分、即ち本発明の化合物の量は、投与方法、特定化合物の効能、及び所望の濃度に応じて、広範囲に変化又は調整してよい。当業者は容易に治療有効量を決定できる。通常、活性成分の量は、組成物の0.5〜90重量%であってよい。
通常、活性成分の治療有効量は、体重1kgあたりの1日の投与量として、約0.1〜約400mgであってよく、より好ましくは約1.0〜約50mgである。勿論、各対象の要求及び治療する細菌感染症の重症度に応じて投与量を変えてよい。平均的には、活性成分の有効量は、1日あたり約200〜800mg、好ましくは600mgである。
所望の用量を、簡便な単回投与用製剤に用いてもよく、また適当な間隔で分割投与(例えば1日に2回、3回、4回、又は更に多くの回数に分けて投与)するための製剤に用いてもよい。分割投与用の製剤を更に分割して、例えば吸入器から複数回吸入する、眼に数滴落とす、といった手法で、大まかに間隔をとって不連続的に多数回投与してもよい。
当然、迅速に所望の血漿濃度を得るためには、初期量から上記上限を超える量へと増やしてもよい。一方、初期投与量が最適量より少なくてもよく、治療の過程で特定の状況に応じて1日用量を徐々に増やしてもよい。必要に応じて、1日用量を、複数回投与(例えば1日に2〜4回)用の製剤に分割してもよい。
局所投与又は選択的投与の場合、有効局所薬物濃度は血漿濃度と無関係であってよく、好適な用量は当該分野で公知の他の手順を用いて決定してよい。
下記実施例に従って本発明の化合物を調製できる。下記の出発物質はいずれも市販されているか、或いは有機化学分野の当業者に公知の手順により調製できる。また、調製の記載において用いる略語は以下に示す意味を有する。定義されていない略語については一般的に用いられている意味を有する。
bm = ブロードマルチプレット(broad multiplet)
BOC = tert−ブトキシカルボニル
bd = ブロードダブレット(broad doublet)
bs = ブロードシングレット(broad singlet)
CDI = 1,1−O−カルボジイミダゾール
d = ダブレット(doublet)
dd = ダブレットダブレット(doublet of doublets)
dq = ダブレットカルテット(doublet of quartets)
dt = ダブレットトリプレット(doublet of triplets)
DMF = ジメチルホルムアミド
DMAP = ジメチルアミノピリジン
DMSO = ジメチルスルホキシド
eq. = 当量
g = グラム
h = 時間
HPLC = 高圧液体クロマトグラフィー
HATU = N−[(ジメチルアミノ)−1H−1,2,3−トリアゾロ−[4,5−b]ピリジン−1−イル−メチレン]−N−メチルメタンアミニウム ヘキサフルオロホスフェート N−オキシド
LG = 脱離基
m = マルチプレット(multiplet)
M = モーラー
M% = モルパーセント
max = 最大値
meq = ミリ当量
mg = ミリグラム
mL = ミリリットル
mm = ミリメートル
mmol = ミリモル
q = カルテット(quartet)
s = シングレット(singlet)
t又はtr = トリプレット(triplet)
TBS = トリブチルシリル
TFA = トリフルオロ酢酸
THF = テトラヒドロフラン
TLC = 薄層クロマトグラフィー
p−TLC = 分取薄層クロマトグラフィー
μL = マイクロリットル
N = 規定
MeOH = メタノール
DCM = ジクロロメタン
HCl = 塩酸
ACN = アセトニトリル
MS = 質量分析
rt = 室温
EtOAc = 酢酸エチル
EtO = エトキシ
Ac = アセテート
NMP = 1−メチル−2−ピロリジノン
μL = マイクロリットル
J = 結合定数
NMR = 核磁気共鳴
MHz = メガヘルツ
Hz = ヘルツ
m/z = 質量対電荷比
min = 分
Boc = tert−ブトキシカルボニル
CBZ = ベンジルオキシカルボニル
DCC = 1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド
PyBop = ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリスピロリジノホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート
実施例1
(S)−N−[3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
Figure 2009525318
ステップ1:3−メトキシアセトアニリドの調製
アハヴァンタフティ(Akhavan-Tafti, H.)ら、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J. Org. Chem.)、1998、63、930−937に従い、3−メトキシアセトアニリドを調製する。3−メトキシアニリン(1)(20g、162.4mmol)と酢酸(20mL)の混合物に、0℃で無水酢酸(20mL、212.0mmol)を加える。反応混合物を室温で一晩撹拌し、氷100gを含む水100mL中に注ぐ。得られた固体をろ過により回収し(24.9g、収率93%)、更に精製することなく使用する。
H NMR(400MHz,CDCl):δ7.48(br s,1H),7.25(m,1H),7.17(t,J=8.0Hz,1H)、6.95(dd,J=8.0,1.0Hz,1H),6.63(dd,J=8.0,1.8Hz,1H)、3.76(s,3H),2.13(s,3H)。
ステップ2:4−アセトアミド−2−ヒドロキシアセトフェノンの調製
エリオット(Elliott, J. M.)ら、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J. Med. Chem.)、1992、35、3973−3976の改良法に基づいて標記化合物を調製する。3−メトキシアセトアニリド(10g、60.5mmol)、塩化アセチル(12.5mL、175.6mmol)、及びCHCl(25mL)からなる溶液を機械撹拌しながら、塩化アルミニウム(27g、206mmol)を20分間かけて少しずつ加える。反応混合物からジクロロメタンを全て留去した後、得られた粘性混合物を、撹拌せずに80℃で3.5時間加熱する。クロロベンゼン(60mL)を加え、得られた混合物を132℃で加熱還流し、1時間撹拌する。得られたシロップを0℃に冷却し、撹拌しながらクラッシュアイスをゆっくり加える。得られた固体をろ過により回収し、シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、標記化合物を得る(7.34g、63%)。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ12.31(s,1H),10.26(s,1H),7.83(d,J=8.8Hz,1H),7.34(d,J=1.8Hz,1H),7.05(dd,J=8.8,1.8Hz,1H),2.56(s,3H),2.08(s,3H)。
MS−APCI(m/z+):194(M+1)。
ステップ3:6−アセトアミド−3−メチル−1,2−ベンズイソオキサゾールの調製
ビラロボス(Villalobos, A.)ら、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J. Med. Chem.)、1994、37、2721−2734に従い、標記化合物を調製する。4−アセトアミド−2−ヒドロキシアセトフェノン(7.00g、36.2mmol)及びEtOH:HO(7:3、50mL)からなるスラリーに、ヒドロキシルアミン塩酸塩(4.18g、60.1mmol)、酢酸ナトリウム三水和物(8.38g、61.6mmol)、及びEtOH:HO(7:3、70mL)からなる溶液を加える。この混合物を4時間加熱還流し、室温で一晩撹拌する。得られた固体をろ過により回収し、水で洗浄してオキシム(4.55g、60%)を得、更に精製することなく使用する。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ11.67(br s,1H),11.37(s,1H),9.97(s,1H),7.39(d,J=8.6Hz,1H),7.24(d,J=2.0Hz,1H),7.04(dd,J=8.6,2.0Hz,1H),2.21(s,3H),2.03(s,3H)。
MS−APCI(m/z+):209(M+1),191。
上記オキシム(4.5g、21.6mmol)に無水酢酸(11.4mL、120.4mmol)を加え、得られたスラリーを透明な溶液が得られるまで130℃で加熱する(5分間)。室温まで冷却した後、得られた固体をろ過により回収し、水で洗浄する。この固体をCHCl:ヘキサン(1:1)中でスラリー化し、ろ過してオキシムアセテートの固体を得る(3.59g、64%)。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ11.00(s,1H),10.07(s,1H),7.46(d,J=8.4Hz,1H),7.36(s,1H),7.06(dd,J=8.4,1.2Hz,1H),2.38(s,3H),2.22(s,3H),2.05(s,3H)。
MS−APCI(m/z+):251(M+1),191。
元素分析:C1214の計算値C57.59,H5.64,N11.19;測定値C57.58,H5.55,N11.13.
ピリジン(31mL)及び上記オキシムアセテート(3.49g、13.94mmol)からなるスラリーを125℃で一晩加熱還流する。得られた透明溶液を室温に冷却し、1MのHClに注ぐ。水層をEtOAcで抽出し、有機層を1MのHCl、水、及び食塩水で洗浄する。水層をEtOAcで逆抽出し、有機層を併せてNaSOで乾燥し、真空濃縮する。この未精製の材料をヘキサン中50%EtOAcと共に一晩撹拌し、得られた固体をろ過により回収し、シリカゲルクロマトグラフィーで精製して固体の6−アセトアミド−3−メチル−1,2−ベンズイソオキサゾールを得る(1.76g、66%)。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ10.35(s,1H),8.14(s,1H),7.74(d,J=8.6Hz,1H),7.36(d,J=8.6Hz,1H),2.50(s,3H),2.11(s,3H)。
13C NMR(125.7MHz,DMSO):δ169.0,162.8,154.7,141.4,121.9,117.0,115.6,98.3,24.2,9.5。
MS−APCI(m/z+):191(M+1)。
ステップ4:6−アミノ−3−メチル−1,2−ベンズイソオキサゾールの調製
ビラロボス(Villalobos, A.)ら、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J. Med. Chem.)、1994、37、2721−2734に従い、標記化合物を調製する。6−アセトアミド−3−メチル−1,2−ベンズイソオキサゾール(0.365g、1.92mmol)及び1MのHCl水溶液(7mL)の混合物を45分間加熱還流し、透明溶液を得る。更に1MのHCl水溶液(2mL)を加え、反応完了まで還流を継続する(約2時間)。一晩かけて室温まで冷却した後、10%NaOH水溶液を加えて溶液を塩基性(pH〜8)にする。得られた固体をろ過により回収し、水で洗浄して標記化合物を得る(0.171g、60%)。
H NMR(400MHz,CDCl):δ7.32(d,J=8.4Hz,1H),6.69(d,J=1.6Hz,1H),6.61(dd,J=8.4,1.6Hz,1H),4.01(br s,2H),2.46(s,3H)。
MS−APCI(m/z+):149(M+1),190(M+1+CHCN)。
ステップ5:(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−カルバミン酸ベンジルエステルの調製
6−アミノ−3−メチル−1,2−ベンズイソオキサゾール(1.12g、7.56mmol)、THF(24mL)、HO(12mL)、NaHCO(2.5g、30mmol)、及びクロロギ酸ベンジル(2.4mL、16.63mmol)を室温で一晩撹拌する。酢酸エチル及び水を加え、層を分離する。有機層を水及び食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、真空濃縮する。これをシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物を得る(2.12g、99%)。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ10.26(s,1H),7.92(d,J=1.2Hz,1H),7.73(d,J=8.4Hz,1H),7.40(m,6H),5.21(s,2H),2.50(s,3H)。
MS−APCI(m/z+):283(M+1)。
ステップ6:(S)−5−N−[3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−カルバミン酸ベンジルエステル(0.282g、1.0mmol)、メタノール(81μL、2.0mmol)、及びDMF(1.0mL)からなる溶液に、リチウムtert−ブトキシド(1.0Mヘキサン溶液、3.0mL、3.0mmol)を滴下する。0℃に冷却した後、(S)−N−[2−(アセチルオキシ)−3−クロロプロピル]アセトアミド(0.387g、2.0mmol)を一度に加え、氷浴を除去し、得られた混合物を室温で一晩撹拌する。飽和NHClで反応を停止し、水層をCHClで二度抽出する。有機層を併せて水及び食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、真空濃縮する。これをシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、固体の標記化合物を得る(0.129g、45%)。
H NMR(400MHz,CDCl):δ7.68(m,1H),7.57(m,2H),6.02(m,1H),4.81(m,1H),4.13(t,J=9.0Hz,1H),3.87(dd,J=9.0,6.6Hz,1H),3.72(ddd,J=15.0,6.0,3.2Hz,1H),3.64(dt,J=14.4,6.0Hz,1H),2.55(s,3H),2.01(s,3H)。
MS−APCI(m/z+):290(M+1),246。
調製I (S)−[3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
Figure 2009525318
(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−カルバミン酸ベンジルエステル(0.847g、3.0mmol)、tert−ブチル−(2S)−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルカルバメート(0.944g、4.50mmol)、及びDMF(4.5mL)からなる0℃の溶液に、リチウムtert−ブトキシド(1.0Mヘキサン溶液、9.0mL、9.0mmol)を滴下する。反応混合物を室温まで暖め、72時間撹拌する。飽和NHClで反応を停止し、水層をCHClで抽出する。有機層を水及び食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、真空濃縮する。これをシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物を得る(0.54g、52%)。
H NMR(400MHz,CDCl):δ7.61(m,3H),4.98(br s,1H),4.78(m,1H),4.10(t,J=8.8Hz,1H),3.93(dd,J=9.2,6.4Hz,1H),3.54(m,2H),2.54(s,3H),1.37(s,9H)。
MS−APCI(m/z+):347,248。
調製II (S)−アミノメチル−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−オキサゾリジン−2−オン塩酸塩
Figure 2009525318
[3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5(S)−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.425g、1.22mmol)、アニソール(0.1mL)、及びTHF(12mL)からなる溶液に、HClのジオキサン溶液(4M、4.6mL、18mmol)を加える。室温で一晩撹拌した後、更にHClのジオキサン溶液(4M)を10mL加え、得られた混合物を再び一晩撹拌する。反応混合物をエーテルで希釈し、Nを連続的に流して反応体積を〜1/2まで減らす。得られた固体をろ過により回収し、エーテルで洗浄して標記化合物を得(0.307g、88%)、これを更に精製することなく使用する。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ8.33(br s,3H),7.88(d,J=8.8Hz,1H),7.82(d,J=1.4Hz,1H),7.67(dd,J=8.8,1.4Hz,1H),5.00(m,1H),4.30(t,J=9.4Hz,1H),3.99(dd,J=8.8,6.8Hz,1H),3.27(m,2H),2.54(s,3H)。
MS−APCI(m/z+):248(M+1)。
実施例2
(S)−N−[3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミドの調製
Figure 2009525318
5(S)−アミノメチル−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−オキサゾリジン−2−オン塩酸塩(0.13g、0.458mmol)、THF(2mL)、HO(1mL)、NaHCO(0.12g、1.40mmol)、及びプロピオン酸無水物(88μL、0.687mmol)からなる溶液を、室温で2時間撹拌する。この混合物をCHClで希釈し、層を分離する。有機層を水(3回)及び食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、真空濃縮した後、40℃で真空乾燥して、固体の標記化合物を得る(0.133g、96%)。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ8.19(t,J=5.6Hz,1H),7.85(d,J=8.6Hz,1H),7.81(d,J=2.0Hz,1H),7.67(dd,J=8.6,2.0Hz,1H),4.78(m,1H),4.22(t,J=9.2Hz,1H),3.86(dd,J=9.2,6.4Hz,1H),3.45(m,2H),2.53(s,3H),2.09(q,J=7.6Hz,2H),0.94(t,J=7.6Hz,3H)。
MS−APCI(m/z+):304(M+1),260。
実施例3
(S)−[3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸メチルエステルの調製
Figure 2009525318
5(S)−アミノメチル−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−オキサゾリジン−2−オン塩酸塩(0.13g、0.458mmol)、THF(2mL)、HO(1mL)、NaHCO(0.12g、1.40mmol)、及びクロロギ酸メチル(53μL、0.687mmol)からなる溶液を、室温で2時間撹拌する。この混合物をCHClで希釈し、層を分離する。有機層を水(3回)及び食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、真空濃縮した後、40℃で真空乾燥して、固体の標記化合物を得る(0.139g、99%)。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ7.85(d,J=8.8Hz,1H),7.81(d,J=1.2Hz,1H),7.68(dd,J=8.8,1.2Hz,1H),7.55(m,1H),4.77(m,1H),4.23(t,J=8.8Hz,1H),3.88(dd,J=8.8,6.4Hz,1H),3.54(s,3H),3.38(m,2H),2.54(s,3H)。
MS−APCI(m/z+):306(M+1),248。
調製III (R)−ヒドロキシメチル−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−オキサゾリジン−2−オン
Figure 2009525318
(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−カルバミン酸ベンジルエステル(0.827g、2.93mmol)及びTHF(15mL)からなる溶液を、−78℃に冷却する。n−ブチルリチウム(2.5Mヘキサン溶液、1.2mL、3.08mmol)を滴下し、得られた混合物を1時間撹拌する。これに(R)−(−)−グリシジルブチレート(0.44mL、3.08mmol)を滴下し、得られた混合物を1時間撹拌する。冷却槽を除去し、混合物を室温で48時間撹拌する。反応を飽和NHClで停止し、水層をCHClで抽出する。有機層を水及び食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、真空濃縮する。これをシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、標記化合物(0.223g)及び酪酸の3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5(R)−イルメチルエステル(0.242g)を得る。この酪酸エステル(0.242g)をKCO(0.500g)、CHOH(15mL)、及びHO(5mL)と共に15分間撹拌し、真空濃縮する。残渣をCHClで希釈し、水(2回)及び食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、真空濃縮して、更に151mgの標記化合物を得る(計0.374g、51%)。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ7.84(m,2H),7.72(dd,J=8.8,1.6Hz,1H),5.24(t,J=5.4Hz,1H),4.76(m,1H),4.19(t,J=9.2Hz,1H),3.94(dd,J=8.8,6.4Hz,1H),3.71(m,1H),3.59(m,1H),2.53(s,3H)。
MS−APCI(m/z+):249(M+1)。
元素分析:C1212の計算値C58.06,H4.87,N11.28;測定値C58.37,H4.83,N11.09.
実施例4
(R)−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−5−[1,2,3]トリアゾール−1−イルメチル−オキサゾリジン−2−オンの調製
Figure 2009525318
ステップ1:(R)−メタンスルホン酸 3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチルエステルの調製
5(R)−ヒドロキシメチル−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−オキサゾリジン−2−オン(17)(0.354g、1.43mmol)及びCHCl(7mL)からなる0℃の溶液に、塩化メタンスルホニル(0.16mL、2.00mmol)及びトリエチルアミン(0.4mL、2.85mmol)を加える。0℃で30分間撹拌した後、水で反応を停止し、層を分離する。有機層を水(2回)及び食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、真空濃縮する。これをシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、標記化合物を得る(0.369g、79%)。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ7.87(d,J=9.0Hz,1H),7.83(d,J=1.6Hz,1H),7.71(dd,J=9.0,1.6Hz,1H),5.06(m,1H),4.52(m,2H),4.30(t,J=9.6Hz,1H),3.95(dd,J=9.6,6.4Hz,1H),3.26(s,3H),2.54(s,3H)。
MS−APCI(m/z+):327(M+1)。
ステップ2:(R)−5−アジドメチル−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−オキサゾリジン−2−オンの調製
メタンスルホン酸の3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5(R)−イルメチルエステル(0.369g、1.13mmol)及びDMF(10mL)に、アジドナトリウム(0.28g、4.3mmol)を加え、得られた混合物を75℃で一晩加熱する。室温まで冷却した後、EtOAc及びHOを加え、各相を分離する。有機層を水(3回)及び食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、真空濃縮して、標記化合物を得る(0.315g、定量的)。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ7.86(d,J=8.8Hz,1H),7.83(d,J=2.0Hz,1H),7.71(dd,J=8.8,2.0Hz,1H),4.94(m,1H),4.25(t,J=9.2Hz,1H),3.90(dd,J=9.2,6.4Hz,1H),3.80(dd,J=13.6,3.2Hz,1H),3.73(dd,J=13.6,5.4Hz,1H),2.54(s,3H)。
MS−APCI(m/z+):274(M+1)。
ステップ3:(R)−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−5−[1,2,3]トリアゾール−1−イルメチル−オキサゾリジン−2−オンの調製
グレイブストック(Gravestock, M. B.)らのPCT国際特許出願WO0181350号(2001年)の手順に基づいて、3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−5(R)−[1,2,3]トリアゾール−1−イルメチル−オキサゾリジン−2−オンを調製する。5(R)−アジドメチル−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−オキサゾリジン−2−オン(0.100g、0.366mmol)、2,5−ノルボルナジエン(0.19mL、1.83mmol)、及びジオキサン(2mL)の混合物を3時間加熱還流する。室温まで冷却した後、水及びCHClを加え、各相を分離する。有機層を水(2回)及び食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、真空濃縮する。これをシリカゲルクロマトグラフィーで精製して標記化合物を得る(0.045g、41%)。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ8.18(d,J=0.8Hz,1H),7.84(dd,J=8.0,0.4Hz,1H),7.76(m,2H),7.61(dd,J=8.8,1.6Hz,1H),5.19(m,1H),4.87(d,J=4.8Hz,2H),4.35(t,J=9.2Hz,1H),4.01(dd,J=9.2,5.6Hz,1H),2.53(s,3H)。
MS−APCI(m/z+):300(M+1),256,189。
実施例5
(R)−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−5−(4−トリメチルシラニルエチニル−[1,2,3]トリアゾール−1−イルメチル)−オキサゾリジン−2−オンの調製
Figure 2009525318
ステップ1:(R)−メタンスルホン酸 3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチルエステルの調製
レック(Reck, F.)ら、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J. Med. Chem.)、2005、48、499−506の手順に基づいて、3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−5(R)−(4−トリメチルシラニルエチニル−[1,2,3]トリアゾール−1−イルメチル)−オキサゾリジン−2−オンを調製する。1,4−ビス(トリメチルシリル)ブタジイン(1.00g、5.14mmol)及びエーテル(20mL)からなる溶液に、メチルリチウムの臭化リチウム複合体(1.5Mエーテル溶液、5.1mL、7.7mmol)を加える。室温で一晩撹拌した後、水を加え、層を分離する。有機層を飽和NHCl及び食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、130torrで真空濃縮して、ブタ−1,3−ジイニル(トリメチル)シランを得る。ブタ−1,3−ジイニル(トリメチル)シラン(0.112g、0.915mmol)、5(R)−アジドメチル−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−オキサゾリジン−2−オン(0.100g、0.366mmol)、アセトニトリル(2.5mL)、2,6−ルチジン(50mL、0.403mmol)、及びヨウ化銅(I)(0.020g、0.105mmol)の混合物を室温で一晩撹拌する。水を加え、得られた混合物を数分間撹拌する。得られた固体をろ過により回収し、水及びエーテルで洗浄する。これをシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、標記化合物を得る(0.080g、55%)。
H NMR(400MHz,CDCl):δ7.86(s,1H),7.55(m,2H),7.44(dd,J=8.8,2.0Hz,1H),5.07(m,1H),4.76(m,2H),4.24(t,J=9.2Hz,1H),3.97(dd,J=9.2,6.6Hz,1H),2.53(s,3H),0.22(s,9H)。
MS−APCI(m/z+):396(M+1)。
ステップ2:(R)−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−5−(4−トリメチルシラニルエチニル−[1,2,3]トリアゾール−1−イルメチル)−オキサゾリジン−2−オンの調製
3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−5(R)−(4−トリメチルシラニルエチニル−[1,2,3]トリアゾール−1−イルメチル)−オキサゾリジン−2−オン(0.063g、0.159mmol)及びTHF(3mL)からなる溶液に、テトラブチルアンモニウムフルオライド(1.0MのTHF溶液,0.2mL、0.18mmol)を滴下する。室温で2時間撹拌した後、反応を飽和NaHCOで停止し、水層をCHClで抽出する。有機層を食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、真空濃縮する。これを分取HPLCで精製して標記化合物を得る(0.010g、19%)。
H NMR(400MHz,CDCl):δ7.90(s,1H),7.58(m,2H),7.47(dd,J=8.8,2.0Hz,1H),5.09(m,1H),4.77(m,2H),4.27(t,J=9.2Hz,1H),4.01(dd,J=9.2,6.6Hz,1H),3.24(s,1H),2.55(s,3H)。
MS−APCI(m/z+):324(M+1)。
実施例6
(R)−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−カルボン酸アミドの調製
Figure 2009525318
ステップ1:2(R)−ヒドロキシ−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イルアミノ)−プロピオン酸メチルエステルの調製
6−アミノ−3−メチル−1,2−ベンズイソオキサゾール(0.17g、1.15mmol)及びCHCN(2.5mL)からなる溶液に、(2R)−グリシド酸メチル(0.1mL、1.21mmol)を加える。得られた混合物を50℃に加熱し、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(0.188g、1.20mmol)を一度に加える。この混合物を70℃で一晩加熱する。室温まで冷却した後、水及びCHClを加え、層を分離する。有機層を水で2回洗浄し、水層をCHClで逆抽出する。有機層を併せて食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、真空濃縮する。これをシリカゲルクロマトグラフィーで精製して標記化合物を得る(0.188g、65%)。
H NMR(400MHz,CDCl):δ7.27(d,J=8.8Hz,1H),6.61(d,J=2.0Hz,1H),6.57(dd,J=8.8,2.0Hz,1H),4.44(dd,J=6.0,3.6Hz,1H),3.76(s,3H),3.57(dd,J=13.2,3.6Hz,1H),3.46(dd,J=13.2,6.0Hz,1H),2.42(s,3H)。
MS−APCI(m/z+):251(M+1)。
ステップ2:(R)−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−カルボン酸メチルエステルの調製
2(R)−ヒドロキシ−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イルアミノ)−プロピオン酸メチルエステル(0.188g、0.751mmol)、1,1’−カルボニルジイミダゾール(0.183g、1.13mmol)、及びCHCN(5mL)からなる溶液を室温で一晩撹拌する。得られた混合物を55℃に加熱し、一晩撹拌する。室温まで冷却した後、水及びCHClを加え、層を分離する。水層をCHClで抽出し、有機層を併せて水及び食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、真空濃縮する。残渣にCHCl及びヘキサンの混合物を加え、得られた混合物を0℃に冷却する。生じた沈殿物をろ過により回収して標記化合物を得(0.096g、46%)、更に精製することなく使用する。
H NMR(400MHz,CDCl):δ7.62(m,3H),5.10(m,1H),4.36(m,1H),4.22(m,1H),3.87(s,3H),2.55(s,3H)。
MS−APCI(m/z+):277(M+1)。
ステップ3:(R)−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−カルボン酸アミドの調製
3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5(R)−カルボン酸メチルエステル(0.096g、0.346mmol)、NHのCHOH溶液(2M、2.0mL)、及びCHCN(2mL)からなる懸濁液を、室温で一晩撹拌する。この混合物を真空濃縮し、CHOHで希釈し、0℃で30分間冷却する。得られた固体をろ過により回収して、標記化合物を得る(0.056g、62%)。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ7.89(br s,1H),7.86(m,2H),7.74(m,1H),7.64(br s,1H),5.08(dd,J=9.6,6.1Hz,1H),4.38(dd,J=9.6,9.2Hz,1H),4.12(dd,J=9.2,6.1Hz,1H),2.54(s,3H)。
元素分析:C1211の計算値C55.17,H4.24,N16.08;測定値C54.97,H4.10,N15.85。
実施例7
(R)−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−カルボン酸 メチルアミドの調製
Figure 2009525318
3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5(R)−カルボン酸メチルエステル(0.130g、0.471mmol)及びメチルアミンのCHOH溶液(2M、2.4mL)からなるスラリーを、室温で4時間撹拌する。この混合物を真空濃縮し、CHOHで希釈し、0℃で1時間冷却する。得られた固体をろ過により回収し、CHOHで洗浄して、標記化合物を得る(0.114g、88%)。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ8.42(br d,J=4.2Hz,1H),7.86(m,2H),7.73(m,1H),5.11(dd,J=9.6,5.8Hz,1H),4.39(dd,J=9.6,9.2Hz,1H),4.13(dd,J=9.2,5.8Hz,1H),2.67(d,J=4.2Hz,3H),2.54(s,3H)。
MS−APCI(m/z+):276(M+1)。
元素分析:C1313の計算値C56.73,H4.76,N15.27;測定値C56.58,H4.55,N15.12。
実施例8
(R)−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−カルボン酸 メトキシアミドの調製
Figure 2009525318
3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5(R)−カルボン酸メチルエステル(0.130g、0.471mmol)、メトキシルアミン塩酸塩(0.197g、2.35mmol)、及びピリジン(4mL)の混合物を、70℃で一晩加熱する。メトキシルアミン塩酸塩を更に0.197g加え、得られた混合物を再び70℃で一晩撹拌する。室温まで冷却した後、HO及びCHClを加え、各相を分離する。有機層を10%クエン酸水溶液及び食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、真空濃縮して、標記化合物を得る(0.097g、71%)。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ11.83(br s,1H),7.86(m,2H),7.74(m,1H),5.06(dd,J=9.2,5.6Hz,1H),4.38(dd,J=9.6,9.2Hz,1H),4.18(dd,J=9.6,5.6Hz,1H),3.65(s,3H),2.54(s,3H)。
元素分析:C1313の計算値C53.61,H4.50,N14.43;測定値C53.59,H4.36,N14.33。
実施例9
(R)−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−カルボン酸 エトキシアミドの調製
Figure 2009525318
3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5(R)−カルボン酸メチルエステル(0.130g、0.471mmol)、O−エチルヒドロキシルアミン塩酸塩(0.230g、2.35mmol)、及びピリジン(4mL)の混合物を、70℃で一晩加熱する。O−エチルヒドロキシルアミン塩酸塩を更に0.230g加え、得られた混合物を再び70℃で一晩撹拌する。室温まで冷却した後、HO及びCHClを加え、各相を分離する。有機層を10%クエン酸水溶液(3回)、水、及び食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、真空濃縮して、標記化合物を得る(0.057g、39%)。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ11.70(br s,1H),7.86(m,2H),7.74(dd,J=8.8,2.0Hz,1H),5.05(dd,J=9.6,5.6Hz,1H),4.38(t,J=9.2Hz,1H),4.17(dd,J=9.6,5.6Hz,1H),3.87(q,J=7.2Hz,2H),2.54(s,3H),1.17(t,J=7.2Hz,3H)。
元素分析:C1415の計算値C55.08,H4.95,N13.76;測定値C54.85,H4.79,N13.58。

Claims (15)

  1. 式I:
    Figure 2009525318
    [式中、Wは
    (a)CHNHC(=Z)R
    (b)C(=Z)NHR、又は
    (c)CHhet
    であり;
    XはH、C1−6アルキル、又はC2−6アルケニルであり;
    YはH又はFであり;
    ZはO又はSであり;

    (a)C1−6アルキル、
    (b)NHC1−6アルキル、
    (c)C3−7シクロアルキル、
    (d)C2−6アルケニル、又は
    (e)OC1−4アルキル
    であり;

    (a)H、
    (d)C1−4アルキル、又は
    (e)−OC1−4アルキル
    であり;
    hetは5又は6員のヘテロ環であり、該ヘテロ環は酸素、硫黄、及び窒素からなる群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を環内に含み、het中の各炭素原子はC1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、ハロ、OR、CN、NO、NHR、オキソ、CF、OCF、C(=O)C1−4アルキル、OC(=O)C1−4アルキル、又はC(=O)ORで任意に置換され;
    はH又はC1−4アルキルである]で表される化合物又はその薬学的に許容される塩。
  2. WがCHNHC(=O)C1−2アルキル又はCHNHC(=O)OC1−2アルキルであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  3. WがC(=O)NHC1−2アルキル又はC(=O)NHOC1−2アルキルであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  4. Wが1,2,3−トリアゾール−1−イルメチルであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  5. (1)(S)−N−[3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド、
    (2)(S)−N−[3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミド、
    (3)(S)−[3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸メチルエステル、
    (4)(R)−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−5−[1,2,3]トリアゾール−1−イルメチル−オキサゾリジン−2−オン、
    (5)(R)−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−5−(4−トリメチルシラニルエチニル−[1,2,3]トリアゾール−1−イルメチル)−オキサゾリジン−2−オン、
    (6)(R)−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−カルボン酸アミド、
    (7)(R)−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−カルボン酸メチルアミド、
    (8)(R)−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−カルボン酸メトキシアミド、又は
    (9)(R)−3−(3−メチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−カルボン酸エトキシアミド
    であることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  6. 請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体とを含有することを特徴とする医薬組成物。
  7. 細菌感染症を治療する方法であって、薬学的有効量の請求項1に記載の化合物を治療対象の哺乳動物に投与することを特徴とする治療方法。
  8. 請求項1に記載の化合物を経口投与、非経口投与、局所投与、直腸投与、又は鼻腔投与することを特徴とする請求項7に記載の治療方法。
  9. 前記化合物の1日投与量が体重1kgあたり約0.1〜約100mgであることを特徴とする請求項7に記載の治療方法。
  10. 前記化合物の1日投与量が体重1kgあたり約1〜約50mgであることを特徴とする請求項7に記載の治療方法。
  11. 耳感染症、眼感染症、呼吸器感染症、皮膚及び皮膚組織感染症、細菌性心内膜炎、骨髄炎、心内膜炎、又は糖尿病足病変である、請求項7に記載の細菌感染症。
  12. グラム陽性菌、グラム陰性菌、嫌気性生物、又は抗酸菌が原因である、請求項7に記載の細菌感染症。
  13. ブドウ球菌、連鎖球菌、腸球菌、ヘモフィルス属細菌、モラクセラ属細菌、バクテロイデス属細菌、クロストリジウム属細菌、マイコバクテリウム属細菌、又はクラミジア属細菌を含む細菌が原因である、請求項7に記載の細菌感染症。
  14. ブドウ球菌が黄色ブドウ球菌または表皮ブドウ球菌であり、連鎖球菌が肺炎連鎖球菌または化膿連鎖球菌であり、腸球菌が大便連鎖球菌であり、ヘモフィルス属細菌がインフルエンザ菌であり、モラクセラ属細菌がカタラリス菌であり、かつマイコバクテリウム属細菌がヒト型結核菌または鳥型結核菌である、請求項13に記載の細菌感染症。
  15. 多剤耐性黄色ブドウ球菌が原因である、請求項7に記載の細菌感染症。
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