JP2009525129A - 僧帽弁脱出用輪形成リング - Google Patents

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Abstract

外向き(50)および上向き(60)の後方弓形部を有する僧帽弁輪形成リング(40)。リングは、閉鎖型の変形楕円形状を画定し、短軸(46)−長軸(44)寸法比が約3.3:4から4:4の間である。リングは、動いている人間の心臓の僧帽弁輪への移植後にそこに与えられる応力に曝された時のひずみに実質的に耐える材料からできている。輪形成リングの外向きおよび上向きの後方弓形部は、弁尖が伸長または弛緩傾向にあるバーロー症候群等に見られるような、僧帽弁脱出に関連した病変を矯正する。望ましくは、外向きの弓形部は、上向きの弓形部の角度範囲とほぼ等しい角度範囲を有する、より顕著な外向きの隆起を含む。外向きの隆起に隣接した部分は、比較的直線的である。

Description

(関連発明の引用)
本出願は、先の米国特許出願第10/834,556号(2004年4月29日出願)の一部継続出願であり、その開示は参考として、本明細書に明白に援用される。
(技術分野)
本発明は、僧帽弁用人口輪形成リング、具体的には、バーロー症候群または粘液腫性疾患等の僧帽弁脱出に関連した病変を矯正するための人口輪形成リングに言及する。
心臓の運動において、戻ってきた血液が右心房に流入し、三尖弁を通過して右心室に入る。そこから血液は肺動脈弁および肺動脈を通して肺に拍出される。酸素を豊富に含む血液は左心房に流入し、僧帽弁を通過して左心室に入る。健常な僧帽弁尖は、血流路の中心付近で互いに「接合」つまり接触し、左心室の内部で多くの糸状の腱索により乳頭筋に繋がっている。収縮期に、僧帽弁が閉じて大動脈弁が開くことにより、血液が左心房に逆流するのを防いで血液を大動脈に押し出し、そこから全身に広がってゆく。収縮期の左心室に付随する高い圧力のため、系全体の逆流を防止する適切な僧帽弁機能が極めて重要である。
僧帽弁逆流は、成人群において最も一般的な弁機能不全の1つである。僧帽弁脱出は北米において最も一般的な僧帽弁逆流の原因であり、少なくとも米国人口の5から10パーセントに発症していると考えられている。女性は、男性の約2倍の頻度で罹患している。僧帽弁脱出は、バーロー症候群、波状またはバルーン状僧帽弁、脱出性僧帽弁、フロッピー(登録商標)バルブ症候群、粘液腫性僧帽弁、脱出僧帽弁尖症候群、または収縮中期クリック症候群として診断されている。僧帽弁脱出のいくつかの形態は遺伝性のようであるが、病状はマルファン症候群、グレーブス病、および他の疾患に関連している。
バーロー病は、粘液変性を特徴とし、生涯のうち初期段階、多くは50歳未満で現れる。典型的には、患者は収縮雑音の長期の病歴を有し、弁感染症、不整脈、および非典型的胸痛を経験する場合がある。無症候性のいくつかの症例もあるが、収縮後期雑音を伴う、または伴わない顕著な収縮中期クリック音は、この疾患の存在を示唆している。南アフリカの心臓病専門医John B.Barlowは、この聴診における症候群を初めて、数十年にわたり知られている僧帽弁脱出の発現と解釈した。バーロー病では、心室収縮の収縮期に僧帽弁の片方または両方の弁尖が左心房に突出する。弁尖は大量の過剰組織で肥大し、弁尖の自由端で波形が形成される。腱索は肥大し、引き伸ばされ、破裂する場合もある。時には乳頭筋も引き伸ばされる。弁輪は拡張し、石灰化する場合もある。当然ながら、これらの症候のいくつかは、他の病変で現れることもあるため、本願は、僧帽弁脱出を、バーロー症候群を含む様々な診断を含む包括的なものとして言及する。
図1は、バーロー症候群に見られるような僧帽弁脱出を示す、左心室LVの拡大図である。僧帽弁MVの弁尖20の1つが肥大し、正常な構造に比べ長くなっていることが分かる。結果的に、弁尖20は、左心房LA内に上向きに弛んでいるのが分かる。この過剰組織、または余剰が、多くの場合前尖および後尖が適切に接合するのを妨げ、僧帽弁逆流の原因となる。
変性僧帽弁疾患に罹患した患者では、僧帽弁輪形成弁再建術、または弁輪形成術を用いた弁修復が僧帽弁逆流の外科的矯正の標準であり、長期的に優れた結果を提供してきた。剛性の支持リング(Carpentier−Edwards Classic(登録商標)等)、半柔軟性リング(Carpentier−Edwards Physio(登録商標)等)、または柔軟性リング(Cosgrove−Edwards(登録商標)等)を使用することができる。他の修復技術には、後尖の脱出部分の矩形切除、前尖脱出矯正のための後尖の前尖への移行、リング弁輪形成と平行した交連切開術、腱索と縫合糸の置換術、および前尖の褶襞形成術(または切除術)が含まれる。一般に用いられる修復は、Alain Carpentier医師により導入されたいわゆる「スライディング法」であり、これは矩形切除後に後尖切断および再建を施しこの弁尖を短縮するものである。
置換に勝る修復の利点は広く例証されているが、研究によると、僧帽弁修復が行われているのは、僧帽弁が関与する外科的手技の半分以下であり、複合的な僧帽弁逆流(例えばバーロー病、両弁尖脱出、および輪状石灰化等)にみまわれた患者に対しては、修復が行われるのはさらに少ないことが示されている。適正な組織切除と、輪形成リングまたはバンドの適正な設置にもかかわらず、患者には、前尖の収縮期前方運動(SAM)に関連した僧帽弁逆流が残る。SAMは、引き伸ばされた弁尖が左心室流出路(LVOT)に引き込まれると発生する。これは、部分的なLVOT閉塞および血行動態の不安定化に繋がる。このシナリオは、それ以外は成功した僧帽弁修復の後でも珍しい事例ではなく、現行の修復技術およびデバイスでは治療が非常に困難となる可能性があり、弁修復が好ましくても僧帽弁置換が必要となる場合がある。
僧帽弁脱出を矯正するための従来技術の外科的切除法の一例が、図2A〜2Fのシーケンスに示されている。図2Aは、前尖22および後尖24が弁輪の中心で適切に接合していない僧帽弁輪の平面図である。2つの弁尖の間に微笑した口のような形状の隙間が見える。上述のように、この症状は多くの病変から生じる可能性があるが、図示した特定の病変は、多くの場合バーロー症候群から生じるものである。手術法においては、まず点線26に沿って切開することにより後尖24の一部を切除する必要がある。図2Bは、図2Aに示された部分が切除され、スライディング式弁輪形成のための切開が行われた後の後尖24を示す。
図2C〜2Eは、縫合処置の進行を示しており、まず安定縫合糸28を弁輪30に通し、次いで複数の固定縫合糸32を使用して後尖24を再び近接させることにより、弁輪30と相対的に後尖を短縮する。最後に、図2Fにおいて、後尖24の縁辺部と概して対応するように、輪形成リング34が弁輪30の後方外形36の周りに移植されている。図2Eおよび2Fにおける弁輪30の大きさを比較すると、リング34の追加の効果が示される。つまり、弁輪の外周が小さくなっている。しかし、より重要なのは、弁尖22、24が、上述の隙間がなく適切に接合していることが示されていることである。
1990年代初頭に、Ottavio Alfieri医師が端部間(edge−to−edge)の心臓弁修復の概念を導入した。この修復技術は、交連傍領域(例えばA1−P1セグメント:交連傍修復)または弁の中央部(例えばA2〜P2セグメント:二重開口修復)での、逆流箇所の弁尖端部の縫合より成る。そのような端部間の手技を行うための様々なデバイスを開示している3つの特許は、Kuehnらに対する米国特許第6,165,183号(特許文献1)、Ozらに対する米国特許第6,269,819号(特許文献2)、およびAllenらに対する米国特許第6,626,930号(特許文献3)である。近年、端部間の技術は、僧帽弁脱出に関して見られる病変を治療するための弁輪形成手技と関連して使用されている。これらの技術の基礎となるのは、弁尖端を縫合して弁尖の可動性を減少させることにより主要な逆流領域を排除し、弁尖の余剰を矯正し、強制的に接合させ、弁尖の動きを抑制することである。
バーロー症候群等の僧帽弁脱出の矯正のための認められた治療があるにもかかわらず、より単純でより効果的な手法、好ましくはスライディング式弁輪形成の必要性のない手法が必要とされている。スライディング式弁輪形成は、技術上の障壁および技能集約的な障壁を加えることになり、僧帽弁修復の幅広い採用を妨げている。
米国特許第6165183号明細書 米国特許第6269819号明細書 米国特許第6626930号明細書
本発明は、動いている人間の心臓によって与えられる応力に曝された時のひずみに実質的に耐える材料でできたリング本体を備える、僧帽弁輪形成リングを提供する。リング本体は、前方セグメントと、該前方セグメントと反対側の後方部とを画定する。右および左の側面は、前方セグメントと後方部との間に位置する。血流中心軸は、上向き方向および下向き方向を有し、該下向き方向は、輪形成リングが移植された際に僧帽弁輪を通過する血流の方向に対応する。リング本体は変形楕円形状を有し、短軸は前方セグメントと後方部との間に延在し、長軸は側面の間に延在している。後方部における弓形部は、放射状に外向きに、かつ軸方向に上向きに延在する。
他の態様によれば、本発明の僧帽弁輪形成リングは、動いている人間の心臓の僧帽弁輪への移植後にそこに与えられる応力に曝された時のひずみに実質的に耐える材料でできたリング本体を備える。リング本体は、前方セグメントと、該前方セグメントと反対側の後方部とを有する円形リング本体を画定する。リング本体は血流中心軸の周囲方向に配置され、血流軸は上向き方向および下向き方向を画定し、該下向き方向は、僧帽弁輪を通過する血流の方向に対応する。リング本体の後方部は、血流中心軸と垂直な平面から上向きに屈曲し、また隣接した部分よりも顕著な半径方向外向きへの湾曲部を有する。
本発明のさらに他の態様によれば、僧帽弁輪形成リングは、動いている人間の心臓の僧帽弁輪への移植後にそこに与えられる応力に曝された時のひずみに実質的に耐える材料でできたリング本体を備え、リング本体は血流中心軸の周囲方向に配置された変形楕円形状のリング本体を画定し、血流軸は上向き方向および下向き方向を画定し、下向き方向は、左心房から左心室に向けて僧帽弁輪を通過する血流の方向に対応し、血流軸に沿って見た平面図において、リング本体は短軸と垂直な長軸を有し、長軸および短軸は血流軸と垂直である。リング本体は、心房平面図において、概して前外側三角部と後内側三角部との間に画定される前方セグメントと、リング本体の残りの縁辺部周辺および三角部の間にある後方部とを有し、後方部は、前外側三角部から始まり反時計回りに続く、P、PおよびPの3つの連続したセグメントに分割され、該セグメントは本来の後尖先端の大きさに概して対応し、短軸は前方セグメントと後方部のPセグメントの両方に交差する。リング本体は、リング本体の隣接した部分に対し上方向および外方向に屈折した後方部のPセグメントを除き、実質的に長軸および短軸により画定される平面内にあるか、鞍状の3次元表面内にある。
本発明のリングでは、上向きの弓形部またはたわみの軸方向の高さhは、約3mmを超え、より好ましくは約3〜10mmの間である。血流軸に沿った心房平面図において、リング本体は短軸と垂直な長軸を有し、該長軸および短軸は血流軸と垂直であり、短軸対長軸の寸法比は好ましくは約3.3:4(82.5%)と4:4(100%)の間であり、より好ましくは約3.5:4(87.5%)である。弓形部は短軸を中心としてもよく、例えば128°等、約90〜130°の角度範囲を有してもよい。
リング本体は、概して前外側三角部と後内側三角部との間に画定される前方セグメントと、リング本体の残りの縁辺部周辺および三角部の間にある後方部とを有する。該後方部は、前外側三角部から始まり反時計回りに続く、P、PおよびPの3つの連続したセグメントに分割される。望ましくは、後方部における弓形部は、リング本体の後方部の中間セグメントP内にすべて収まる。あるいは、後方部における弓形部は、中間セグメントP内にあり、リング本体の後方部の少なくとも1つの他のセグメントPまたはP内に延在してもよい。
本発明のさらなる態様によれば、リング本体は、心房平面図において変形D字形状を画定し、前方セグメントは、後方部に比べ比較的直線的な側面を画定し、短軸は前方セグメントと後方部との間に延在してそれらを分断し、長軸はそれと垂直に延在する。長軸および短軸は、血流軸と略垂直であり、リング本体の後方部は、隣接した部分よりも顕著な外向きの弓形部と、軸方向の高さhが約3〜10mmの間である、隣接した部分からの上向きの弓形部を有する。前方セグメントも隣接した部分からの上向きの弓形部を画定するように、リング本体は鞍状であってもよい。望ましくは、外向きの弓形部は、90°〜130°の間の角度範囲を有し、外向きの弓形部は、隣接した部分よりも小さい曲率半径を有し、約80°〜90°の間の角度範囲にわたる外向きの隆起を含む。好ましくは、後方部における上向きの弓形部は、外向きの隆起とほぼ等しい角度範囲を有する。
本発明は、僧帽弁の後尖が僧帽弁逆流を引き起こす、僧帽弁脱出を矯正する方法をさらに提供する。該方法は、上向きおよび外向きに屈曲した後方部を有するリング本体と、輪形成リングを僧帽弁輪に固定するための、リング本体上の縫合糸透過性外装とを備えた輪形成リングを提供するステップを含む。該方法は、輪形成リングを僧帽弁輪に到達させるステップと、後方部が僧帽弁の後尖の縁辺部を外向きおよび上向きに引いて僧帽弁逆流を低減するように、縫合糸透過性外装を使用して輪形成リングを僧帽弁輪に固定するステップとを含む。
また、本発明の僧帽弁輪形成リングは、心房平面図において変形D字形状を有し、前方セグメントが後方部に比べ比較的直線的な側面を画定するリング本体により画定されてもよい。短軸は前方セグメントと後方部との間に延在してそれらを分断し、長軸はそれと垂直に延在する。長軸および短軸は、血流軸と略垂直であり、リング本体の後方部は、約3.3:4(82.5%)と4:4(100%)の間の短軸対長軸の寸法比を形成する外向きの弓形部を有する。望ましくは、リング本体は、後方部に上向きの弓形部をさらに含む。
変形D字形状の輪形成リングにおいて、上向きの弓形部の軸方向の高さhは、好ましくは長軸の寸法の約11%〜28%の間である。絶対的には、弓形部の軸方向の高さhは、約3〜10mmの間である。外向きの弓形部は、約90°〜130°の間の角度範囲を有してもよい。好ましい実施形態では、短軸対長軸の寸法比は、約3.44:4(86%)と3.6:4(90%)の間である。リング本体は、後方部の外向きの弓形部に、隣接した部分よりも小さい曲率半径を有する外向きの隆起を画定してもよい。望ましくは、外向きの隆起に隣接した部分は、比較的直線的である。上向きも弓形部を有するリング本体では、外向きの隆起とほぼ等しい角度範囲を有する。より具体的には、外向きの弓形部は、好ましくは約90°〜130°の間の角度範囲にわたり、外向きの隆起は、約80°〜90°の間の角度範囲にわたる。好ましい実施形態では、リング本体は、連続的な閉鎖型の縁辺部を画定する。
本発明の特徴および利点は、本明細書、請求項、および添付の図面を参照してよりよく理解されるにつれて明らかとなる。
本発明は、バーロー症候群等、上述の数々の別名でも知られる僧帽弁脱出に関連した病変を矯正するための新規な輪形成リングを提供する。この病変では、僧帽弁尖が膨張(すなわち伸張、延長、腫脹、肥大)するか、または一般的には緩んで弛み、適切に接合しなくなる。従来の修復技術と対照的に、本発明の輪形成リングは、スライディング式輪形成の必要性を低減あるいは排除する。さらに、本発明は、既存の弁輪よりも小さいサイズの輪形成リングを追加することによる僧帽弁輪の狭窄を試みる代わりに、従来利用されてきたものよりも大きな支持リングを提供することにより、弁尖の過剰部分に対応する。典型的な輪形成支持リングは、長い、あるいは大きい寸法と、短い、あるいは小さい寸法とを有し、従来の短軸対長軸の寸法比は約3:4(75%)である。本発明は、約3.3:4(82.5%)と4:4(100%)との間という著しく増加した短軸対長軸の寸法比を有する輪形成リングを提供する。
本発明の輪形成リングは、望ましくは、動いている人間の心臓の僧帽弁輪によって与えられる応力に曝された時のひずみに実質的に耐える材料でできている。この意味で、「ひずみ」は、所定の、または製造後の形状からの実質的な恒久的変形を意味し、この反対の概念が「弾性」であり、これは外力がない場合にはリング形状を取り戻す能力を意味する。さらに、輪形成リングの後方外形は、実質的にシリコーンでできたリングとは対照的に、比較的柔軟性がない。様々な生体適合性のポリマーや金属および/または合金等、この機能を果たす多くの材料を使用することができる。ひずみだけでなく体内での急速分解にも耐えるあるポリエステル(より緩やかに分解するが、必要とされる初期の支持を提供することができる材料)を使用してもよい。好ましい実施形態において、本発明の輪形成リングの少なくとも内部コアまたは本体は、チタンもしくはその合金、または、アメリカ合衆国イリノイ州エルギンのElgiloy,L.P.製のELGILOY等、好適な金属でできている。コアまたはリング本体は一体であってもよく、あるいは、複数の同心もしくはその他連携する要素を含んでもよい。リング本体の周りにシリコーンチューブもしくはバンドを追加すること、および縫合糸透過性繊維をリング外側に追加することも企図される。
好ましい実施形態において、本発明の輪形成リングは、チタン合金でできた連続リング本体を備える。リング本体周囲のシリコーンの管状スリーブまたは外側バンドは、移植後に組織がリングに適合するのに役立つ。最後に、シリコーンスリーブの周囲を覆う管状繊維は、縫合糸、またはステープルなどの他の結合装置のための係止基盤を提供する。繊維カバーは典型的にはダクロン(ポリエチレンテレフタラート)である。シリコーンスリーブの周りの管状繊維カバーは、輪形成リングを僧帽弁輪に固定するための接点を提供するが、他の接点も企図される。例えば、外向きのフックまたは返しを有するリングが当技術分野では既知である。
ここで図3Aおよび3Bを参照すると、例示的な僧帽弁輪形成リング40の平面図および後方正面図がそれぞれ示されている。これらの図は、繊維カバー等がすべて見えるように、完全なリングを示している。例示的なリング本体を、図6〜10に関して以下に説明するが、完全なリングの形状は、主要な構造上の支持を提供する内部リング本体の形状に厳密に従うことが理解されるべきである。
輪形成リング40は、平面図において変形楕円形状(閉じている)を有し、血流中心軸42の周囲方向に配置される。血流軸42は、図3Bに示されるリング40に対しページの上部および下部に対応して、上向きの方向と下向きの方向を画定する。上が弁の流入方向と同義であり、下が流出方向と同義であるように、下向きの方向は、左心房から僧帽弁輪を通って左心室へ向かう血流の方向に対応する。図3Aにおいて、血流軸42に沿って見ると、リング40は、短軸46と垂直な長軸44を有し、長軸および短軸は血流軸と垂直である。また、ここで、「血流軸」は必ずしも弁輪を通る流量の中心ではないが、長軸および短軸44、46と直交し、したがって全体的な流れの方向を画定することが理解されるべきである。
短軸寸法48aは、平面図において、リング40の内部を横切って延在するように示されている。同様に、長軸寸法48bは、リングの内部を水平に横切って延在するように示されている。望ましくは、短軸寸法48a対長軸寸法48bの比は、約3.5:4(87.5%)である。
さらに明確にするために、リングが移植された時の僧帽弁輪の繊維三角のおおよその位置に対応して、一対の三角部標線TおよびTがリング40上に示されている。前方セグメントは、図3Aのリング40の上部周辺、三角部標線T、Tの間に延在する。リング40が移植されると、前方セグメントは僧帽弁輪の後方外形と一致する。前方セグメントは平面的に示されているが、例示的なリング本体に関して以降の図6〜10に示されるように、本来の弁輪の前方外形とより良く適合するように上向きに湾曲または屈曲してもよい。
三角部標線T、Tの間の前方セグメントを除くリング40の残りの部分を後方部と呼び、(第1の三角部標線Tから反時計回りに順番に)P、P、およびPとして示される3つの連続したセグメントに分割されて示されている。これらの3つのセグメントの間の正確な角度分割線は標準化されていないが、概して僧帽弁の3つの目に見える後尖先端に対応することが意図される。例示的な実施例では、3つのセグメントは、角度寸法がほぼ等しく、中間セグメントPは、短軸46を中心に対称である。輪形成リングは、前方セグメントが僧帽弁輪の前方外形に対し移植されるように、また後方部についても同様となるように構成されるように、特定の方向となるように成形され印が付されることに留意すべきである。
輪形成リング40は、リングの後方部の中間セグメントP内にある外向きの弓形部50のために、平面図において変形D字または楕円形状を有する。換言すれば、リングの後方部の中間セグメントPは、隣接した部分(これもまた凸状であるか、比較的直線的である)よりも顕著な外向きの湾曲部(凸状部)を有する。したがって外向きの弓形部50は隣接した部分から外向きに隆起する。本リング40の外向きの弓形部50を例示するために、従来の3:4比「D字形状」輪形成リングの点線の輪郭52が示されている。参考までに、従来の3:4比「D字形状」輪形成リングは、カリフォルニア州アービンにあるEdwards Lifesciences社(www.edwards.com)から入手可能なCarpentier−Edwards Physio(登録商標)輪形成リングの緩和した形状を示す。
上述のように、外向きの弓形部50によって、好ましくは、短軸対長軸の寸法比が3.5:4(87.5%)となるが、本発明は、約3.3:4(82.5%)と4:4(100%)の間の比を形成する外向きの弓形部50を有するリングを包含する。
短軸寸法48aは従来のD字形状リング(すなわち点線輪郭52)に比べ増加するが、長軸寸法48bは実質的に同一であることに留意することが重要である。さらに、外向きの弓形部50はリングの後方部の中間セグメントP内に示されているが、長軸44の下の後方部全体が影響される場合もある。つまり、外向きの弓形部50は、後方部の第1および第3のセグメントPおよびPの、1つまたは両方にまで延在してもよい。しかし、好ましい実施形態では、輪形成リング40は、中間セグメントP内でのみ従来の楕円またはD字形状リング(例えばCarpentier−Edwards Physio(登録商標)等)から脱出する。例示的な実施形態では、中心軸42を中心に測定した外向きの弓形部50の角度範囲は90°〜130°の間であり、より好ましくは約128°である。
外向きの弓形部50とともに、輪形成リング40はまた、図3Bに示される上向きの弓形部60を含む。「上向きの弓形部」という用語は、平面リングからの上向きの脱出、またはいわゆる「鞍状」リングからの上向きの脱出を指す。したがって、本発明は、外向きおよび上向きの後方弓形部を有する平面リングおよび鞍状リングの両方を包含する。
上向きの弓形部60の高さhが図3Bに示されているが、望ましくは約3mmを超え、好ましくは約4mmより大きく、最も好ましくは約3〜10mmの間である。上向きの弓形部60は、リング40において、外向きの弓形部50と同じ角度範囲で形成されても形成されなくてもよい。好ましい実施形態では、外向きの弓形部50は上向きの弓形部60よりも小さな角度範囲にわたるが、それらはリング40の周りの同じ場所で開始および終了してもよい。同様に、望ましくは外向きの弓形部50および上向きの弓形部60は両方とも短軸46を中心としているが、1つまたは両方が非対称的にずれていてもよい。
図4はさらなる左心室LVの断面図であり、僧帽弁脱出によりもたらされた、図1に示されるものとは異なる弁尖の構造を示している。この図では、明確にするために、腱索は示されていない。前尖70は比較的正常として示されているが、他の弁尖72は脱出して、突き出しているかまたは膨張している。この症状では弁尖70、72は完全に接合できず、僧帽弁逆流の原因となる。
図5は、図4の症状を矯正するための僧帽弁輪への輪形成リング40の移植を図示している。リング40の外向きおよび上向きの弓形部50、60は、弁輪の後方外形に位置するよう示されている。後方側のリング40の形状は、僧帽弁輪の後方外形の変位Dをもたらし、後尖に存在する「弛緩」を低減するのに役立つ。結果的に、弁尖70、72は、適切に接合して実質的に逆流を排除することが示されている。
ここで図6Aおよび6Bを参照すると、例示的な僧帽弁輪形成リング本体80の平面図および後方正面図がそれぞれ示されている。したがって、これらの図では、シリコーンスリーブおよび繊維カバーが省略されている。図3Aに示される完全なリング40の形状は、主要な構造上の支持を提供する内部リング本体80の形状に厳密に従うことが理解されるべきである。
輪形成リング本体80は、平面図において変形楕円形状を有し、血流中心軸82の周囲方向に配置される。血流軸82は、図6Bに示されるリング本体80に対しページの上部および下部に対応して、上向きの方向と下向きの方向を画定する。図6Aにおいて、血流軸82に沿って見ると、リング本体80は、短軸86と垂直な長軸84を有し、長軸および短軸は血流軸82と直交している。
さらに明確にするために、リングが移植された時の僧帽弁輪の繊維三角のおおよその位置に対応して、一対の三角部標線TおよびTがリング本体80上に示されている。前方セグメントASは、図6Aのリング本体80の上部周辺、三角部標線T、Tの間に延在する。三角部標線T、Tの間の前方セグメントASを除くリング本体80の残りの部分を「後方部」と呼ぶ。外科医は、リング本体80の前方セグメントASが僧帽弁輪の前方外形または弁尖と整合し、後方部が後方外形または弁尖と整合するように、リングを移植する。ここでも、本発明のリングのような輪形成リングは、弁輪内で回転可能ではないことを理解するのが重要である。つまり、パッケージ上に、あるいは三角部標線T、Tにより特定の方向が示されており、リングはその方向に特定して構成される。例えば、外科医は、前方セグメントASを僧帽弁輪の後方外形に隣接させた状態ではリングを移植せず、またその逆も可能である。
さらに図6Aに関して、短軸寸法88aは、平面図において、リング本体80の内部を垂直に横切って延在する。同様に、長軸寸法88bは、リング本体の内部を水平に横切って延在する。望ましくは、短軸寸法88a対長軸寸法88bの比は、約3.5:4(87.5%)であるが、本発明は、約3.3:4(82.5%)と4:4(100%)の間の短軸/長軸比を形成する外向きの弓形部90を有するリングを提供する。
リング本体80の外向きの弓形部90の範囲は、上で一般的に説明した通りである。しかし、長軸および短軸はリング本体80上の異なる点で、また図3Aに示されるように完全なリング40に対して測定することができることを理解することが重要である。完全なリング40は、内部のリング本体80、周囲のシリコーンのスリーブまたはバンド、およびそれを取り囲む繊維カバーを含む。したがって、長軸および短軸は、リング本体の内側または外側の寸法に対して測定することができ、また完全なリングに対しても同様に測定することができる。
以下の表は、6つの異なる例示的リングに対しいくつかの異なる目印を横切って測定した短軸対長軸の百分率比を示し、リング本体80の内部を横切って測定した長軸および短軸(図9Aの寸法AおよびB)の実測値も示している。
Figure 2009525129
ここでも、短軸対長軸比は、望ましくは3.3:4から4:4(82.5%〜100%)の範囲内であり、より好ましくは約3.44:4から3.6:4(86%〜90%)の間であり、最も好ましくは3.5:4(87.5%)である。上の表はまた、リング本体80に対する本明細書に記載の寸法パラメータは、完全なリング40の寸法パラメータと密接に対応しており、その必然的帰結もまた真であることを示している。つまり、リング40に対して記載されるいかなる寸法範囲、好ましい値または比も、リング本体80に適用される。
上述のように、輪形成リング本体80は、リングの後方部の中間部内にある外向きの弓形部90のために、平面図(図6A)において変形楕円形状を有する。換言すれば、リング本体80の後方部の中間部は、隣接した部分(これもまた凸状であるか、比較的直線的である)よりも顕著な外向きの湾曲部(凸状部)を有する。本リング本体80のより顕著な外向きの弓形部90を例示するために、従来の3:4比「D字形状」輪形成リングの点線の輪郭92が示されている。
短軸寸法88aは従来のD字形状リング(すなわち点線輪郭92)に比べ増加するが、長軸寸法88bは実質的に同一であることに留意することが重要である。さらに、外向きの弓形部90はリングの後方部の中間部に集中して示されているが、長軸84の下の後方部全体が影響される場合もある。つまり、図3Aに関連して定義されたように、外向きの弓形部90は、後方部の第1および第3のセグメントPおよびPの1つまたは両方にまで延在してもよい。しかし、好ましい実施形態では、輪形成リング本体80は、中間セグメントP内でのみ従来の楕円またはD字形状リング(例えばCarpentier−Edwards Physio(登録商標)等)から脱出する。例示的な実施形態では、中心軸82を中心に測定した外向きの弓形部90の角度範囲βは90°〜130°の間であり、より好ましくは約128°である。
本発明の例示的なリング本体80は、図6Bおよび7に示される上向きの弓形部100をさらに含む。ここでも、「上向きの弓形部」という用語は、平面リングからの上向きの脱出、またはいわゆる「鞍状」リングからの上向きの脱出を指す。したがって、本発明は、外向きおよび上向きの後方弓形部を有する平面リングおよび鞍状リングの両方を包含する。図示された実施形態において、リング本体80は、図6Bに示されるように、リング本体の最下部を画定する前方セグメントASにほぼ隣接して位置する右側面および左側面102a、102bを示す。すなわち、リング本体80が平坦基盤面に置かれた場合、右側面および左側面102a、102bは基盤面上に載置されるが、前方セグメントASおよび後方部は基盤面から上方に起立する。したがって、この場合、上向きの弓形部100は隣接した右側面および左側面102a、102bから起立する。
図6Bに示されるように、上向きの弓形部100は高さhまで起立するが、望ましくは約3mmを超え、好ましくは約4mmより大きく、最も好ましくは約3〜10mmの間である。上向きの弓形部100の程度を表現するその他の方法は、長軸寸法88bに対する百分率である。この場合、上向きの弓形部100は、望ましくは長軸寸法88bの約11%〜28%の間であり、より好ましくは約17%である。
上向きの弓形部100は、リング40において、外向きの弓形部90と同じ角度範囲で形成されても形成されなくてもよい。好ましい実施形態では、上向きの弓形部100は、外向きの弓形部90よりも大きくリング本体80の縁辺の範囲にわたる。例えば、上向きの弓形部100は、図6Aに示されるように、望ましくは約130°と180°の間である角度θにわたるように、短軸86を中心とし、長軸84の真下の後方部の両側の場所から始まってもよい。より具体的には、角度θは約175°である。あるいは、図3Aに関連して定義されたように、上向きの弓形部100は、短軸86を中心に非対称であってもよく、後方部の第1および第3のセグメントPおよびPのいずれかにまで延在してもよい。
図6Bおよび7に見られるように、前方セグメントASは、本来の弁輪の前方外形とより良く適合するように上向きに湾曲または屈曲しているように示されている。図7には前方セグメントASの高さhが示されており、これは、隣接した右側面および左側面102a、102bから測定した場合、望ましくは約3〜5mmの間の範囲にある。前方セグメントASの高さhの程度を表現するその他の方法は、長軸寸法88bに対する百分率である。この場合、高さhは、望ましくは長軸寸法88bの約11%〜14%の間であり、より好ましくは約12%である。ここでも、本発明に従い構成されたリングは、平坦または平面的な前方セグメントASを有してもよく、あるいは図示されるように上向きに屈曲してもよい。この上向きの曲率は、僧帽弁輪の前方外形の上向きの輪郭により正確に適合するために、従来技術のより剛性のあるリングに採用されている。代替の構成において、前方セグメントASは、平面的ではあるがリングの残りの部分よりも柔軟性があってもよく、あるいは、リングは前方セグメントの箇所に隙間を有するいわゆる「C字形状」として不連続であってもよい。
本発明は、上向きおよび外向きの後方弓形部を有するが、性能を最適化するために、特定の寸法、比、および輪郭をも有する輪形成リングを包含する。そのような寸法構成の1つは、断面形状である。図8は、上向きの弓形部100の中心の、リング本体80の後方部における最も高い点での半径方向の断面図を示す。図示されるように、断面は、径寸法xとそれより大きい軸寸法yとを有する、垂直方向を向いた楕円構成を有する。この構成は、開口領域に影響を与えずに縁辺部周囲の比較的強固な縫合バンドを利用できるよう、(応力分析により必要とされる)十分な強度を提供しつつ径方向の厚み(x寸法)を最小化するために望ましい。縫合バンドが厚いほど移植が容易となる。図示した垂直方向を向いた楕円という特定の形状は、その円形の輪郭のため、また結果的に応力集中部がなくなるために、最も望ましいと考えられる。好ましい実施形態では、リング本体80の断面はその縁辺部周囲で一定であるが、リング本体周囲の柔軟性を変化させるために断面を変化させることも企図される。例示的な一実施形態では、径寸法xは、軸寸法yの約60%から70%の間である。さらに、断面の上部および下部の円形端は、望ましくは、径寸法xと等しい直径を有する完全な半円である。例えば、x=0.049インチ(1.24mm)およびy=0.079インチ(2.00mm)である。
上述のように、図示したリング本体80は、単一で均質な長さのチタンなどの比較的剛性の高い材料で構成されてもよい。したがって、リング本体80は、動いている人間の心臓の僧帽弁輪によりそこに与えられる応力に曝された時のひずみに実質的に耐える。より剛性の低い材料は、収縮−拡張サイクルの間、弁輪の内側および外側の動きに対応するための、径方向の曲げに対するいくらかの柔軟性をリングに提供することができることが理解されるべきである。例えば、図8に示される断面を有するように形成されたポリマーリングは、径方向に収縮することができるが、軸方向では比較的硬い。あるいは、リング本体80は、軸方向の強度に影響を与えることなく径方向の剛性を低減する、チタンなどのより剛性の高い材料でできた、径方向に薄い複数の同心バンドで形成されてもよい。望ましくは、リング本体80は、水平の面積慣性モーメントよりも高い垂直の面積慣性モーメントを有し、それにより、放射軸周りの柔軟性(すなわち上下方向の柔軟性)よりも大きな血流軸周りの曲げに対する柔軟性(すなわち内側および外側の柔軟性)がもたらされるのが好ましい。この構成は、僧帽弁脱出につながる病変を矯正するために重要な、上向きの弓形部100の完全性の維持に役立つ。しかし、いずれの場合でも、リング材料は弾性を有し、弁輪の力に曝された時の好ましい(または製造時の)リング形状のひずみに実質的に耐える。
図9A〜9Cは、例示的なリング本体80のさらなる好適な寸法および輪郭を示す。一般的なように、輪形成リングは均等の2mm増分で採寸され、文字(A、B等)により示される様々な寸法パラメータは、約24から40mmの間のリングとなるようほぼ比例している。しかし、図8に関して上述したように、望ましくは、これらの異なるサイズのリングの断面は同一であり、より大きなリングに比例して大きくなることはないが、比例したサイズとなる断面を有するリングのセットも全く実現可能である。
読者は、図9Aの平面図に示されるような、また図6Aに示される特徴に関連した、リング本体縁辺部の特定の輪郭にも留意すべきである。上部から、前方外形ASは、半径Eで示される極僅かな外向きの曲率(凸状部)を有する。三角部標線T、T(図6A参照)付近のリング本体の上方の角は、長軸84上にあり、短軸86から距離L(リング本体80までの約半分)だけ離れた点を中心とする、半径Fを有する曲率を示す。曲がり角の曲率(半径F)は、約90°にわたっている。曲がり角は長軸84の面で終了し、この面は、望ましくは、後方頂点から、短軸86の内部寸法Bの約71%である距離Mだけ離れている。
上方の曲がり角よりも小さい曲率を持つ、半径G(後方先端から距離Nだけ離れた短軸86上を中心とする)を有する小さい凸状セグメントは、半径Hを有する極僅かな内側の(凹状)曲率を持つ比較的直線的な側面へと繋がっている。図6Aに示されるリングの右側面および左側面102a、102bは、上方の曲がり角(半径F)の一部と、隣接した小さい凸状セグメント(半径G)とを含む。リング本体の両側に半径Hで示された比較的直線的な部分は、外向きの弓形部90の起点を画定し、後方部の第1および第3のセグメントPおよびPの大部分を構成する(図3A参照)。直線的な部分は、やや凹状に示されているが、直線あるいはやや凸状であってもよい。これらの部分は、外向きの弓形部90が、隣接したPまたはPセグメントに影響せずに中間つまりPセグメントに隔離されるように、リング本体80を後方側において本質的に狭める。すなわち、外向きの弓形部90は、滑らかで比較的漸次的な変化の曲率ではなく、隣接した部分よりも小さい曲率半径を有する後方部を中心とする隆起により形成される。
最後に、短軸86を跨ぐ、最も外側の後方頂点は、望ましくは三角部標線T、T付近の半径Fとほぼ同じ半径Jを有する。最も外側の後方頂点の2つの側面の曲率の中心は、図示されるように、短軸86から僅かにずれており、これにより、一定の曲率と比較して、リング本体の後方点が僅かに広がるかまたは平坦化される。この最も外側の湾曲部は、外向きの弓形部全体の128°内で、約80〜90°の間の角度範囲または周囲範囲にわたる。
さらに、図9Bは上向きの弓形部100の特定の輪郭を示す。上向きの弓形部100は、側面102a、102bに隣接した、漸変的なセグメントを有し、またより急峻な中間セグメントを有する。上述のように、上向きの弓形部100の全体的な角度範囲は、短軸86を中心として対称的に約175°である。より急峻な中間セグメントは、約128°の角度範囲にわたり、この点で、外向きの放射状弓形部90の好ましい周囲範囲にほぼ対応する。
本発明の輪形成リングは、スライディング式の弁輪形成を試みる代わりに、比較的長いおよび/または厚い弁尖に対応するため、僧帽弁脱出に見られる病変をより効果的に矯正すると考えられ、それは厳密な科学というよりもより外科的な技術である。リングの後方側での外向きの弓形部と上向きの弓形部の組合せは、後尖の強固な支持を提供し、それにより前尖とより効果的に接合することができると考えられる。輪形成リングは、本質的に後尖を外向きおよび上向きに「引いて」弛緩または弛みを低減する。さらに、リングは接合点を外向きおよび上向きに、かつLVOTから離れるように引くはずである。これにより、SAMおよびLVOT閉塞、ならびに修復後の僧帽弁逆流の症例が削減されるはずである。
本発明は、好ましい実施形態において説明されてきたが、使用された単語は説明のための単語であり、限定を意図しない。したがって、本発明の真の範囲から脱出しない限り、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。
図1は、人間の心臓の左心室の拡大断面図であり、僧帽弁脱出において見られる膨張した僧帽弁尖の1つの構造を図示している。 図2A〜2Fは、僧帽弁脱出の兆候を見せる僧帽弁を矯正するための、従来技術の外科的手技の一連の平面図である。 図3A〜3Bはそれぞれ、外向きおよび上向きの後方弓形部を有する本発明の僧帽弁輪形成リングの平面図および後方正面図である。 図4は、人間の心臓の左心室の拡大断面図であり、僧帽弁脱出において見られる膨張した僧帽弁尖の他の可能な構造を図示している。 図5は、図4と同様の拡大断面図であり、弁尖を確実に接合させるのに役立つ本発明の僧帽弁輪形成リングの移植を図示している。 図6Aおよび6Bはそれぞれ、本発明の輪形成リングの主要な構造要素を形成する例示的な輪形成リング本体の平面図および後方正面図である。 図7は、例示的な輪形成リング本体の、図6Bに示される対称線7−7に沿った垂直断面図である。 図8は、図7の円で囲った領域で示される輪形成リング本体の一側面の拡大放射断面図である。 図9A〜9Cは、図6A〜6Bおよび7と同様の平面図、後方正面図および垂直断面図であり、多くの寸法パラメータが示されている。

Claims (20)

  1. 上向き方向および下向き方向を有する血流軸の周りに配備されたリング本体を備える僧帽弁輪形成リングであって、該下向き方向は、該輪形成リングが移植された際に僧帽弁輪を通過する血流の方向に対応しており、該リング本体は、
    概して2つの三角部の間に画定され、該僧帽弁輪の前方外形に対して移植されるように構成される前方セグメントと、
    該僧帽弁輪の後方外形に対して移植されるように構成される、該前方セグメントと反対側の後方部と
    を備え、該リング本体は、心房平面図において変形D字形状を画定し、該前方セグメントは、該後方部に比べて比較的直線的な側面を画定し、短軸は該前方セグメントと該後方部との間に延在してそれらを分断し、長軸はそれと垂直に延在し、該長軸および該短軸は、該血流軸とほぼ垂直であり、該リング本体の該後方部は、隣接した部分よりも顕著な外向きの弓形部と、軸方向の高さhが約3〜10mmの間である、隣接した部分から上向きの弓形部とを有する、僧帽弁輪形成リング。
  2. 前記前方セグメントも隣接した部分から上向きの弓形部を画定するように、前記リング本体は鞍状である、請求項1に記載の僧帽弁輪形成リング。
  3. 前記外向きの弓形部は、90°〜130°の間の角度範囲を有する、請求項1に記載の僧帽弁輪形成リング。
  4. 前記後方部の前記外向きの弓形部に、隣接した部分よりも小さい曲率半径を有し、約80°〜90°の間の角度範囲に及ぶ外向きの隆起をさらに含む、請求項3に記載の僧帽弁輪形成リング。
  5. 前記後方部における上向きの弓形部は、前記外向きの隆起とほぼ等しい角度範囲を有する、請求項4に記載の僧帽弁輪形成リング。
  6. 僧帽弁の後尖が僧帽弁逆流を引き起こす僧帽弁脱出を矯正する方法であって、
    輪形成リングを提供することであって、該輪形成リングは、
    心房平面図において上向き方向および下向き方向を画定する血流軸の周りに配備された円形リング本体であって、該下向き方向は、該輪形成リングが移植された際に僧帽弁輪を通過する血流の方向に対応する、円形リング本体と、
    2つの三角部の間に延在し、該僧帽弁輪の前方外形に対して移植されるように構成される前方セグメントと、
    僧帽弁輪の後方外形に対して移植されるように構成される、該前方セグメントと反対側の後方部であって、該リングの隣接した部分と相対的に外向きおよび上向きの弓形部を画定する、後方部と、
    該輪形成リングを僧帽弁輪に固定する、該リング本体上の縫合糸透過性外装と
    を有する、ことと、
    該輪形成リングを該僧帽弁輪に到達させることと、
    該縫合糸透過性外装を使用して該輪形成リングを該僧帽弁輪に固定することによって、該後方部が該僧帽弁の後尖の縁辺部を外向きおよび上向きに引いて該僧帽弁逆流を低減するようにする、ことと
    を含む、方法。
  7. 前記リング本体は、心房平面図において変形D字形状を画定し、前記前方セグメントは、前記後方部に比べ比較的直線的な側面を画定し、短軸は該前方セグメントと該後方部との間に延在してそれらを分断し、長軸はそれと垂直に延在し、該長軸および該短軸は、該血流軸とほぼ垂直であり、該後方部の前記外向きの弓形部は、約3.3:4(82.5%)と4:4(100%)の間の短軸対長軸の寸法比を形成する、請求項6に記載の方法。
  8. 前記後方部の前記上向きの弓形部の軸方向の高さhは、前記長軸の寸法の約11%〜28%の間である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記後方部の前記上向きの弓形部の軸方向の高さhは、約3〜10mmの間である、請求項6に記載の方法。
  10. 上向き方向および下向き方向を有する血流軸の周りに配備されたリング本体を備える僧帽弁輪形成リングであって、該下向き方向は、該輪形成リングが移植された際に僧帽弁輪を通過する血流の方向に対応しており、該リング本体は、
    概して2つの三角部の間に画定され、該僧帽弁輪の前方外形に対して移植されるように構成される前方セグメントと、
    該僧帽弁輪の後方外形に対して移植されるように構成される、該前方セグメントと反対側の後方部と
    を備え、
    該リング本体は、心房平面図において変形D字形状を画定し、該前方セグメントは、該後方部に比べて比較的直線的な側面を画定し、短軸は該前方セグメントと該後方部との間に延在してそれらを分断し、長軸はそれと垂直に延在し、該長軸および該短軸は、該血流軸とほぼ垂直であり、該リング本体の該後方部は、約3.3:4(82.5%)と4:4(100%)の間の短軸対長軸の寸法比を形成する外向きの弓形部を有する、僧帽弁輪形成リング。
  11. 前記リング本体は、前記後方部に上向きの弓形部をさらに含む、請求項10に記載の僧帽弁輪形成リング。
  12. 前記上向きの弓形部の軸方向の高さhは、前記長軸の寸法の約11%〜28%の間である、請求項11に記載の僧帽弁輪形成リング。
  13. 前記上向きの弓形部の軸方向の高さhは、約3〜10mmの間である、請求項12に記載の僧帽弁輪形成リング。
  14. 前記外向きの弓形部は、90°〜130°の間の角度範囲を有する、請求項10に記載の僧帽弁輪形成リング。
  15. 短軸対長軸の寸法比は、約3.44:4(86%)と3.6:4(90%)の間である、請求項10に記載の僧帽弁輪形成リング。
  16. 前記後方部の前記外向きの弓形部に、隣接した部分よりも小さい曲率半径を有する外向きの隆起をさらに含む、請求項10に記載の僧帽弁輪形成リング。
  17. 前記外向きの隆起に隣接した部分は、比較的直線的である、請求項16に記載の僧帽弁輪形成リング。
  18. 前記リング本体は、前記後方部に、前記外向きの隆起とほぼ等しい角度範囲を有する上向きの弓形部をさらに含む、請求項16に記載の僧帽弁輪形成リング。
  19. 前記外向きの弓形部は、約90°〜130°の間の角度範囲に及び、前記外向きの隆起は、約80°〜90°の間の角度範囲に及ぶ、請求項18に記載の僧帽弁輪形成リング。
  20. 前記リング本体は、連続的な閉鎖された縁辺部を画定する、請求項10に記載の僧帽弁輪形成リング。
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