JP2009522205A - 水酸化マグネシウムナノ粒子、それを製造する方法およびそれを含む組成物 - Google Patents
水酸化マグネシウムナノ粒子、それを製造する方法およびそれを含む組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009522205A JP2009522205A JP2008549625A JP2008549625A JP2009522205A JP 2009522205 A JP2009522205 A JP 2009522205A JP 2008549625 A JP2008549625 A JP 2008549625A JP 2008549625 A JP2008549625 A JP 2008549625A JP 2009522205 A JP2009522205 A JP 2009522205A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnesium hydroxide
- magnesium
- nanoparticles
- hydroxide particles
- acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09K—MATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
- C09K21/00—Fireproofing materials
- C09K21/02—Inorganic materials
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01F—COMPOUNDS OF THE METALS BERYLLIUM, MAGNESIUM, ALUMINIUM, CALCIUM, STRONTIUM, BARIUM, RADIUM, THORIUM, OR OF THE RARE-EARTH METALS
- C01F5/00—Compounds of magnesium
- C01F5/14—Magnesium hydroxide
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B82—NANOTECHNOLOGY
- B82B—NANOSTRUCTURES FORMED BY MANIPULATION OF INDIVIDUAL ATOMS, MOLECULES, OR LIMITED COLLECTIONS OF ATOMS OR MOLECULES AS DISCRETE UNITS; MANUFACTURE OR TREATMENT THEREOF
- B82B3/00—Manufacture or treatment of nanostructures by manipulation of individual atoms or molecules, or limited collections of atoms or molecules as discrete units
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09K—MATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
- C09K21/00—Fireproofing materials
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Nanotechnology (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Geology (AREA)
- Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
水酸化マグネシウムナノ粒子を、有機分散剤(例えば、ヒドロキシ酸)と反応して中間マグネシウム化合物を生成するマグネシウム化合物から製造する。水酸化マグネシウムナノ粒子は、中間化合物の加水分解により形成される。加水分解時の有機分散剤とマグネシウムとの結合がそれにより形成される水酸化マグネシウムナノ粒子の寸法に影響を及ぼす。水酸化マグネシウムナノ粒子を脂肪族化合物(例えば、単官能アルコール)で処理して、それらがポリマー材料中に均一に分散することができるように乾燥中のナノ粒子の凝集を防止し、及び/又はナノ粒子を疎水性にすることができる。該水酸化マグネシウムナノ粒子は、公知の水酸化マグネシウム粒子と比較してポリマー材料中で優れた難燃特性を示す。
Description
本発明は、一般的に水酸化マグネシウムナノ粒子、水酸化マグネシウムナノ粒子を製造する方法及びそのようなナノ粒子を含む組成物に関する。水酸化マグネシウムナノ粒子は、ナノ粒子の寸法、形状及び/又は分散性に影響を及ぼす少なくとも2つの官能基を有する有機試薬を用いて製造する。
火災は、全世界で頻繁且つ危険な災害である。毎年、火災により人は死亡し、実質的な経済損失がもたらされている。統計によれば、火災による金銭的損失は、ヨーロッパ及び北アメリカ諸国のGNPの0.2%から0.3%に相当する。広範な火災予防対策及び火災撲滅努力にもかかわらず、ヨーロッパ及び北アメリカの先進諸国を含むすべての国で何千例もの火災関連の死亡が存在する。
多くの材料は、難燃剤を含めることによって火災における有害性をより低くすることができる。難燃剤は、プラスチック及び他の材料に燃焼及び煙発生を抑制するそれらの能力をもたせるために充填材としてしばしば使用されている。
難燃剤として有用な多くのクラスの化合物が存在する。無機鉱物、有機ホスフェート及びハロゲン化化合物が一般的にプラスチック及び他の材料に一般的に使用されている。水酸化マグネシウムは、その性能、価格、低腐食性及び低毒性のためにかなりの注目を集めている公知の難燃剤である。難燃剤における水酸化マグネシウムの現在の市場は、年間約1000万ポンドである。
水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)は、プラスチックにおける使用に適した、酸を含まず、ハロゲンを含まない難燃剤である。水酸化マグネシウム中の両水酸化物イオンは、340℃を超える温度に加熱されたとき吸熱的に分解する。Mg(OH)2の分解は、次の式を有する:Mg(OH)2→MgO+H2O 1316J/g。
水酸化マグネシウムの高い分解温度は、他の公知の難燃剤より大量の熱エネルギーの吸収をもたらす。例えば、三水酸化アルミニウム(ATH)は、次の式により200℃で分解する。2Al(OH)3→Al2O3+3H2O 1051J/g。式からわかるように、水酸化マグネシウムの分解は、ATHより265J/g大きい熱エネルギーを消費する。さらに、水酸化マグネシウムの分解温度が100℃高いこと(ATHと比較して)によって、水酸化マグネシウムがより高い温度でプラスチック中で処理されることが可能になる。
水酸化マグネシウムの分解生成物(すなわち、水及びMgO)は無毒性であり、鉱物相であるMgOはアルカリ性であり、これが、燃焼温度に加熱されたときにプラスチックから酸性の腐食性ガスが生成し、及び/又は放出される可能性を低減させる。
水酸化マグネシウムの分解の際に生成するガス状の水は、炎を覆い、それにより、酸素を排除し、引火性のあるガスを希釈すると考えられている。リン含有難燃剤によって形成されるチャーの機能と同様に、MgOを含む断熱物質が火炎と接触しているプラスチックの表面上に形成され、潜在的に引火性の分解生成物の燃焼が起る気相への流れを減少させる。
水酸化マグネシウムは、一般的に微細な粉末状充填材としてプラスチックに混入させる。所望の難燃特性を得るために、水酸化マグネシウムを比較的多量にプラスチックに加える。場合によって、水酸化マグネシウム充填材の重量は、プラスチック材料の重量に等しい。しかし、多量の粒子状充填材を含めることは、プラスチック材料の引張強度及び他の機械的特性に負の影響を及ぼし得る。多量の水酸化マグネシウムを有するプラスチック材料は、水を吸収し、それにより、引張強度を低下させ、老化速度を増加することも知られている。
本発明は、新規な水酸化マグネシウムナノ粒子の製造、水酸化マグネシウムナノ粒子を製造する新規な方法、及び新規な水酸化マグネシウムナノ粒子を含む新規な材料に関する。本発明の水酸化マグネシウムナノ粒子は、有機分散剤を用いて製造する。有機試薬を用いて製造されたナノ粒子は、他の公知の水酸化マグネシウム粒子より小さく、十分に機能し、ポリマー中により分散することができる。
1つの実施形態によれば、本発明の水酸化マグネシウムナノ粒子は、次の方法により製造される。(i)複数のマグネシウム原子(すなわち、イオン)を提供し、(ii)カルボキシル、カルボニル、アミン、アミド、遊離孤立電子対を有する窒素、ヘミアセタール、カルボキシチオール、チオール、スルホン酸、ハロゲン化スルホニル、ハロゲン化アシル及びそれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1つの官能基を含む複数の有機分散剤分子を提供し、(iii)有機試薬分子をマグネシウム原子と反応させて、中間マグネシウム化合物を形成し、(iv)中間マグネシウム化合物を塩基で処理して、複数の水酸化マグネシウム粒子を形成し、場合によって(v)工程(iv)の水酸化マグネシウム粒子をC1からC30炭化水素を含む脂肪族化合物と混合して、それらをより疎水性にする。
該水酸化マグネシウム粒子は、中間マグネシウム化合物の加水分解により生成する。ナノ粒子の形成中、有機分散剤分子がナノ粒子の寸法及び形状に影響を及ぼす。
分散剤は、カルボキシル基、カルボニル基、遊離孤立電子対を有する窒素、ヘミアセタール基、アミン基、アミド基、ニトリル基、ハロゲン化アシル基、カルボキシチオール基、ハロゲン化スルホニル基及びスルホン酸基から選択される少なくとも1つの官能基を有する少なくとも1つの有機化合物を含む。好ましくは、分散剤化合物は、少なくとも2つの官能基を有し、そのうちの1つが場合によってヒドロキシル基である。
本発明の有機分散剤を用いて形成したナノ粒子は、極めて小さい。好ましい実施形態において、ナノ粒子は、500nm未満、より好ましくは100nm未満、最も好ましくは50nm未満の平均一次粒径を有する。小さい粒径は、ナノ粒子により大きい表面積対体積比をもたらし、これが粒子により大きい反応性をもたせ、それらの難燃特性を改善する。有機分散剤を用いてナノ粒子を製造することにより、狭い粒径分布も有するナノ粒子が形成される。
水酸化マグネシウムナノ粒子は、粒子の表面をより疎水性にするために、脂肪族化合物(例えば、単官能アルコール)で処理することもできる。これは、ナノ粒子の凝集を防止する助けとなり、それらをポリマー材料中でより分散性にする。好ましくは、脂肪族化合物は、少なくとも1つのヒドロキシル基又はカルボキシル基を有するC1からC30炭化水素である。
1つの実施形態において、本発明の水酸化マグネシウムナノ粒子の表面は、次の式:−L1−R1−L2(式中、L1は結合基であり、L2は結合基又は末端基である)を有する1つ又は複数の有機表面官能基化分子を有する。L1及びL2は、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボニル、アミン、アミド、遊離孤立電子対を有する窒素、ヘミアセタール、カルボキシチオール、チオール、スルホン酸、ハロゲン化スルホニル、ハロゲン化アシル及びそれらの誘導体からなる群から独立に選択される。R1は、1から30個の炭素原子を有する直接結合又は分枝若しくは非分枝、環状若しくは鎖状、置換若しくは非置換、飽和若しくは不飽和、又は芳香族炭化水素である。
表面官能基化分子は、誘導体であるか、又は場合によって有機分散剤と同じである。分散剤分子上の官能基がマグネシウム原子と反応するとき、官能基とマグネシウムがL1を形成する。その結果として、L1は、一般的に有機分散剤の官能基の1つの誘導体(例えば、カルボン酸基から生成するエステル)である。
L2は、水酸化マグネシウムナノ粒子が表面処理されているかどうかによって、結合基又は末端官能基であることができる。ナノ粒子が処理されていない場合、L2は、ポリマー又は樹脂中にナノ粒子を分散させるための望ましい官能性を備えた末端官能基であることができる。
ナノ粒子が処理されている(例えば、脂肪族化合物により)場合、L2は、表面官能基化分子上の官能基と脂肪族化合物との反応により形成される結合基であることができる。この場合、L2は、一般的に有機分散剤分子の官能基の1つの誘導体(例えば、カルボン酸基から生成するエステル)である。
例示的実施形態において、本発明により脂肪族化合物で処理したナノ粒子は、−L1−R1−L2−R2の式を有する(式中、L1、L2、及びR1は上で定義した通りであり、R2は1から30個の炭素原子を有する分枝若しくは非分枝、環状若しくは鎖状、置換若しくは非置換、飽和若しくは不飽和、又は芳香族炭化水素である)。
式:−L1−R1−L2−R2の成分は、シュウ酸などの二酸及びブタノールなどの脂肪族化合物を用いた例により例示することができる。これらの試薬を用いて製造されるナノ粒子は、次の基、すなわち、L1はエステルであり、R1は直接結合であり、L2はエステルであり、R2はC4炭化水素を有する表面官能基化分子を有することができる。L1及びL2を形成するエステルは、カルボン酸とシュウ酸分子との誘導体である。
本発明の水酸化マグネシウムナノ粒子は、それらの寸法が小さく、任意選択の表面官能性のため、市販の水酸化マグネシウム粒子と比較して改善された性能を有する。有機試薬は、水酸化マグネシウムが極めて小さい粒子として形成されることを可能にし、一方、脂肪族化合物は、ナノ粒子が乾燥中に凝集することを防止する。脂肪族化合物はまた、ポリマー分子に対するナノ粒子の親和性を改善し、ナノ粒子がプラスチック及び他の材料中により容易に分散されることを可能にする。
本発明の水酸化マグネシウムナノ粒子の改善された難燃特性は、ナノ粒子をより少ない量でポリマーに含めることを可能にし、それにより、多量の充填材がポリマーの化学的及び物理的特性に及ぼし得る望ましくない影響を低減させる。
本発明のこれら及び他の利点及び特徴は、以下の説明及び添付の特許請求の範囲からより十分に明らかになるであろう。
I.導入説明及び定義
本発明は、新規な水酸化マグネシウムナノ粒子の製造並びに水酸化マグネシウムナノ粒子及び新規なナノ粒子を含む材料を製造する新規な方法に関する。水酸化マグネシウムナノ粒子は、有機分散剤(例えば、ヒドロキシ酸)と反応して中間マグネシウム化合物を生成するマグネシウム化合物から製造する。水酸化マグネシウムナノ粒子は、塩基を用いた中間化合物の加水分解により形成される。加水分解時の有機分散剤とマグネシウム原子との結合がそれにより生成する水酸化マグネシウムナノ粒子の寸法に影響を及ぼす。水酸化マグネシウムナノ粒子は、乾燥中のナノ粒子の凝集を防ぎ、及び/又はナノ粒子がポリマー材料中に均一に分散させることができるようにナノ粒子を疎水性にするために、脂肪族化合物(例えば、単官能アルコール)で処理することができる。
本発明は、新規な水酸化マグネシウムナノ粒子の製造並びに水酸化マグネシウムナノ粒子及び新規なナノ粒子を含む材料を製造する新規な方法に関する。水酸化マグネシウムナノ粒子は、有機分散剤(例えば、ヒドロキシ酸)と反応して中間マグネシウム化合物を生成するマグネシウム化合物から製造する。水酸化マグネシウムナノ粒子は、塩基を用いた中間化合物の加水分解により形成される。加水分解時の有機分散剤とマグネシウム原子との結合がそれにより生成する水酸化マグネシウムナノ粒子の寸法に影響を及ぼす。水酸化マグネシウムナノ粒子は、乾燥中のナノ粒子の凝集を防ぎ、及び/又はナノ粒子がポリマー材料中に均一に分散させることができるようにナノ粒子を疎水性にするために、脂肪族化合物(例えば、単官能アルコール)で処理することができる。
本発明の目的のために、「ナノ粒子」又は「ナノ寸法粒子」という用語は、1ミクロン(1000nm)未満の平均直径を有する粒子を意味する。
II.水酸化マグネシウムナノ粒子を製造するために用いる成分
A.マグネシウム化合物
下で述べる1つ又は複数の有機試薬分子と反応することができる限り、あらゆるマグネシウム化合物を本発明により用いることができる。適切なマグネシウム化合物としては、マグネシウム金属並びに硝酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム及び酢酸マグネシウムなどの活性マグネシウム塩などがある。
A.マグネシウム化合物
下で述べる1つ又は複数の有機試薬分子と反応することができる限り、あらゆるマグネシウム化合物を本発明により用いることができる。適切なマグネシウム化合物としては、マグネシウム金属並びに硝酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム及び酢酸マグネシウムなどの活性マグネシウム塩などがある。
マグネシウム化合物は、有機試薬と反応させる前に溶媒に溶解することが好ましい。マグネシウム化合物を溶解するための好ましい溶媒は、水であり、他の適切な溶媒としては、アルコール、カルボン酸等がある。
B.分散剤
有機分散剤をマグネシウム化合物と反応させて、中間マグネシウム化合物を形成する。有機試薬は、所望の形状、寸法及び/又は分散性を有する水酸化マグネシウムナノ粒子の形成を促進するために選択する。有機試薬は、好ましくは2つ又はそれ以上の官能基を有し、その少なくとも1つが水酸化マグネシウムナノ粒子の形成の前及び/又は形成中にマグネシウム化合物と結合する。有機試薬は、イオン結合、共有結合、ワンデルワールス相互作用/結合、及び/又は水素結合などの様々なメカニズムによりマグネシウムと相互作用又は錯体を形成することができる。
有機分散剤をマグネシウム化合物と反応させて、中間マグネシウム化合物を形成する。有機試薬は、所望の形状、寸法及び/又は分散性を有する水酸化マグネシウムナノ粒子の形成を促進するために選択する。有機試薬は、好ましくは2つ又はそれ以上の官能基を有し、その少なくとも1つが水酸化マグネシウムナノ粒子の形成の前及び/又は形成中にマグネシウム化合物と結合する。有機試薬は、イオン結合、共有結合、ワンデルワールス相互作用/結合、及び/又は水素結合などの様々なメカニズムによりマグネシウムと相互作用又は錯体を形成することができる。
本発明の範囲内の分散剤は、1つ又は複数の官能基を有する様々な有機分子を含む。分散剤をマグネシウム化合物と結合させるための、又は付加的官能性を与えるための適切な官能基としては、カルボキシル、カルボニル、アミン、アミド、ニトリル、遊離孤立電子対を有する窒素、ヘミアセタール、スルホン酸、ハロゲン化スルホニル、ハロゲン化アシル及びこれらの組合せの1つ又は複数を含む。分散剤は、前記のリストからの1つ又は複数の主要な官能基も含む限り、ヒドロキシル基のような副次的官能基を含んでいてもよい。
適切な有機試薬の例としては、単官能カルボン酸及びカルボキシチオール((C=O)SH)などの単官能化合物並びにピリジンなどの窒素含有化合物、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸等の二酸、並びにグリコール酸、乳酸等のヒドロキシ酸などがある。有用な多官能分散剤は、グルコースなどの糖(ヘミアセタールを含み得る)、クエン酸、ヒドロキシ二酸などの多官能カルボン酸等である。
他の有用な有機試薬は、尿素、エタノールアミン、メルカプトエタノール、2−メルカプト酢酸、グリシン又はアラニン(例えば、L−アラニン又はβ−アラニン)などのアミノ酸、スルホベンジルアルコール及びスルホ安息香酸などのスルホン酸並びにアミノ及びチオール官能基を有する他のスルホベンジル化合物等である。
C.脂肪族化合物
好ましい実施形態において、水酸化マグネシウム粒子を脂肪族化合物で処理して、それらをより疎水性にし、粒子の凝集を抑制し、様々なポリマー(例えば、ポリエチレン)中のそれらの分散性を改善する。脂肪族化合物は、1から30個の炭素原子を有する炭化水素であり、一般的に、ヒドロキシル、カルボキシル、チオール及び/又はアミノ基からなる群から選択される少なくとも1つの官能基を有する。脂肪族化合物は、ステアリン酸などの脂肪酸若しくはその塩、及び/又はシラン、チタナート、アルミナートなどのカップリング試薬、及び/又はミョウバン−チタンカプラーであってよい。好ましい実施形態において、脂肪族化合物は、ブタノールなどの単官能アルコール又はヘキサン酸などの単官能カルボン酸である。
好ましい実施形態において、水酸化マグネシウム粒子を脂肪族化合物で処理して、それらをより疎水性にし、粒子の凝集を抑制し、様々なポリマー(例えば、ポリエチレン)中のそれらの分散性を改善する。脂肪族化合物は、1から30個の炭素原子を有する炭化水素であり、一般的に、ヒドロキシル、カルボキシル、チオール及び/又はアミノ基からなる群から選択される少なくとも1つの官能基を有する。脂肪族化合物は、ステアリン酸などの脂肪酸若しくはその塩、及び/又はシラン、チタナート、アルミナートなどのカップリング試薬、及び/又はミョウバン−チタンカプラーであってよい。好ましい実施形態において、脂肪族化合物は、ブタノールなどの単官能アルコール又はヘキサン酸などの単官能カルボン酸である。
D.塩基
中間マグネシウム化合物を塩基で処理して、水酸化マグネシウム粒子を沈殿させる。塩基は、pHを調整して沈殿を生じさせるのに用いることができる。適切な塩基は、アンモニア、石灰、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等である。
中間マグネシウム化合物を塩基で処理して、水酸化マグネシウム粒子を沈殿させる。塩基は、pHを調整して沈殿を生じさせるのに用いることができる。適切な塩基は、アンモニア、石灰、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等である。
III.水酸化マグネシウムナノ粒子を製造する方法
本発明による水酸化マグネシウムナノ粒子を製造する方法は、一般的に次の工程、(i)マグネシウム化合物を有機試薬と反応させて、中間マグネシウム化合物を形成し、(ii)反応混合物に塩基を加えて、複数の水酸化マグネシウムナノ粒子の沈殿を生じさせる。1つの実施形態において、該方法は、(iii)水酸化マグネシウムナノ粒子を脂肪族化合物で処理し、(iv)水酸化マグネシウムナノ粒子を乾燥して、粉末を得る工程を含む。
本発明による水酸化マグネシウムナノ粒子を製造する方法は、一般的に次の工程、(i)マグネシウム化合物を有機試薬と反応させて、中間マグネシウム化合物を形成し、(ii)反応混合物に塩基を加えて、複数の水酸化マグネシウムナノ粒子の沈殿を生じさせる。1つの実施形態において、該方法は、(iii)水酸化マグネシウムナノ粒子を脂肪族化合物で処理し、(iv)水酸化マグネシウムナノ粒子を乾燥して、粉末を得る工程を含む。
マグネシウム化合物と有機試薬との反応は、マグネシウム化合物を水又は他の適切な溶媒に溶解することにより行う。次いで、有機試薬を、溶解したマグネシウム化合物と100未満、好ましくは30未満のマグネシウム対分散剤のモル比で混合する。有機試薬の1つ又は複数の官能基がマグネシウムイオンと反応し、それにより、中間マグネシウム化合物が生成する。有機試薬分子は、イオン結合、共有結合、ファンデルワールス相互作用/結合、孤立電子対結合及び/又は水素結合などの様々な適切なメカニズムによりマグネシウム原子(例えば、イオン)と結合することができる。
中間マグネシウム化合物を塩基で処理して、ナノ粒子として沈殿する水酸化マグネシウムを形成する。ナノ粒子の形成中、有機試薬は、マグネシウム原子間の相互作用並びにマグネシウムナノ粒子の寸法及び/又は形状を制御する(すなわち、影響を及ぼす)。
本発明により製造される水酸化マグネシウムナノ粒子は、1つ又は複数の有機試薬分子に結合している少なくとも一部の水酸化マグネシウム分子を有する。これらの残りの有機試薬分子は、水酸化マグネシウムナノ粒子の表面特性に有益な影響を与えることができ、及び/又は下で述べるように脂肪族化合物との結合のための反応性部位としての役割を果たすことができる。
水酸化マグネシウムナノ粒子は、1つ又は複数の官能基を有する脂肪族化合物(例えば、単官能アルコール)を用いて修飾することができる。一般的に、脂肪族化合物は、2つを混合し、混合物を加熱する(例えば、105℃で)ことにより、水酸化マグネシウムナノ粒子と反応させる。脂肪族化合物の1つ又は複数の官能基がナノ粒子上の有機試薬分子及び/又は水酸化物分子と反応して、表面処理水酸化マグネシウムナノ粒子を形成する。好ましくは、脂肪族化合物による処理は、中間マグネシウム化合物の加水分解の後に行う(これは必要とされないが)。
好ましい実施形態において、脂肪族化合物は、ナノ粒子の表面上に露出した有機試薬分子の大部分又は本質的にすべてと反応して、有機試薬分子上の利用可能な反応性官能基を覆う。有機試薬の官能基はナノ粒子を形成させるのに有利であるが、これらの基を除去するか、又はポリマー中の粒子の分散を改善する炭化水素若しくは他の分子と結合させることがしばしば望ましい。ポリマー材料が有機試薬の官能基と混和性でない場合、有機物質を1から30個の炭素原子を有する脂肪族化合物で修飾することができる。脂肪族化合物は、ポリマー中のナノ粒子の分散性を著しく改善し、ナノ粒子が凝集してより大きい粒子を形成することを妨げることができる。場合によって、脂肪族化合物で処理したナノ粒子は、ゆるく凝集しているが、十分に分散された状態に保持されているので、火災の際の分解速度は、同じ寸法の固体粒子より高い。ナノ粒子の表面上の官能基化剤分子が粒子間の結晶化を抑制し、それにより、より小さい粒径を維持すると考えられる。
小さい及び/又は分散した粒子を維持することは、ナノ粒子の難燃能を著しく増大させる。より小さい粒子は、表面積対体積比が大きいため、エネルギーをより速やかに吸収することができる。したがって、より小さい粒子は、より大きい粒子よりも速やかにエネルギーを吸収し、水を放出することができ、より大きい防火能をもたらす。本発明のナノ粒子の防火能はより大きいため、該ナノ粒子は、ポリマーとより少ない量で混合することができ、それにより、より多い量の他の公知の水酸化マグネシウム粒子を充填したポリマーと同じ難燃特性を達成すると同時に、ポリマーの引張強度又は他の機械的特性を改善し、その費用を低減させる。
任意選択の最終製造工程において、ナノ粒子を一般的に室温でろ過し、約50℃より高い、より好ましくは約80℃より高い温度で乾燥する。乾燥工程は、環境圧力で、或いは真空及び/又は熱を用いて実施することができる。乾燥したナノ粒子は一般に、非常に微細な粒子を形成する。
2つの別個の工程における有機試薬及び脂肪族化合物の使用は、本発明の水酸化マグネシウムナノ粒子を形成させるのに有利であり得る。有機試薬及び脂肪族試薬の反応は別個の反応であるので、所望の結果を得るために各反応を最適化することができる。例えば、有機試薬を用いる反応は、所望の粒径(例えば、100nm未満)を得るために最適化することができるが、脂肪族化合物を用いる反応は、ポリマー中にナノ粒子を分散させるために最適化することができる。
IV.水酸化マグネシウムナノ粒子及びナノ粒子を含むポリマー材料
本発明の新規な水酸化マグネシウムナノ粒子は、約1000nm未満の平均直径を有し、それに結合した1つ又は複数の有機表面官能基化分子を有する水酸化マグネシウムの粒子を含む。官能基化分子は、式:−L1−R1−L2を有し、式中、L1は結合基であり、L2は結合基又は末端基である。L1及びL2は、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボニル、アミン、アミド、遊離孤立電子対を有する窒素、ヘミアセタール、カルボキシチオール、チオール、スルホン酸、ハロゲン化スルホニル、ハロゲン化アシル及びそれらの誘導体からなる群から独立に選択される。R1は、1から30個の炭素原子を有する直接結合又は分枝若しくは非分枝、環状若しくは鎖状、置換若しくは非置換、飽和若しくは不飽和、又は芳香族炭化水素である。
本発明の新規な水酸化マグネシウムナノ粒子は、約1000nm未満の平均直径を有し、それに結合した1つ又は複数の有機表面官能基化分子を有する水酸化マグネシウムの粒子を含む。官能基化分子は、式:−L1−R1−L2を有し、式中、L1は結合基であり、L2は結合基又は末端基である。L1及びL2は、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボニル、アミン、アミド、遊離孤立電子対を有する窒素、ヘミアセタール、カルボキシチオール、チオール、スルホン酸、ハロゲン化スルホニル、ハロゲン化アシル及びそれらの誘導体からなる群から独立に選択される。R1は、1から30個の炭素原子を有する直接結合又は分枝若しくは非分枝、環状若しくは鎖状、置換若しくは非置換、飽和若しくは不飽和、又は芳香族炭化水素である。
表面官能基化分子は、有機分散剤と同じであってよく、或いはその誘導体であってよい。表面官能基化分子は、分散剤分子から形成される。表面官能基化分子が有機分散剤分子と同じであるか、又は有機分散剤分子の誘導体であるかどうかは、表面官能基化分子と表面との結合の種類に一般的に依存する。例えば、表面官能基化分子が電子供与体である官能基又はナノ粒子の表面との水素結合を有する場合、表面官能基化分子は、一般的に有機分散剤と実質的に同じである。この場合、L1は、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボニル、アミン、アミド、遊離孤立電子対を有する窒素、ヘミアセタール、カルボキシチオール、チオール、スルホン酸、ハロゲン化スルホニル及び/又はハロゲン化アシルのうちの1つである。
或いは、L1は、前述の官能基の誘導体であってよい。例えば、官能基がカルボン酸である場合、その誘導体はエステルであることができる。他の誘導体は、カルボキシチオール基からのチオールエステル、ヘミアセタールからのアセタール、ヒドロキシ基からのエーテル、チオールからのチオールエーテル等である。
L2は、水酸化マグネシウムナノ粒子が表面処理されているかどうかによって、結合基又は末端官能基であることができる。ナノ粒子が処理されていない場合、L2は、一般的にポリマー又は樹脂中にナノ粒子を分散させるための望ましい官能性を備えた末端官能基であることができる。
ナノ粒子が処理されている(例えば、脂肪族化合物により)場合、L2は、表面官能基化分子上の官能基と脂肪族化合物との反応により形成される結合基であることができる。この場合、L2は、一般的に有機分散剤分子の官能基の1つの誘導体(例えば、カルボン酸基から生成するエステル)である。
例示的実施形態において、本発明により脂肪族化合物で処理したナノ粒子は、−L1−R1−L2−R2の式を有する。式中、L1、L2、及びR1は上で定義した通りであり、R2は1から30個の炭素原子を有する分枝若しくは非分枝、環状若しくは鎖状、置換若しくは非置換、飽和若しくは不飽和、又は芳香族炭化水素である。
R1は、有機分散剤の成分でもある。R1は、一般的に炭化水素及び分散剤分子上の2つ又はそれ以上の官能基を分離する官能基を含む。R1は、炭素から分枝するヘテロ原子及び/又は官能基を含むことができる。多官能有機分散剤は、L1及びL2のほかに官能基を有する表面官能基化分子を有するナノ粒子をしばしば生じさせる。例えば、ナノ粒子の表面に結合させ、ブタノールで処理したクエン酸は、次の式を有することができる。
式1において、L1は、クエン酸誘導体とマグネシウム原子(水酸化マグネシウムナノ粒子の表面上のマグネシウム原子)との間で形成されたエステル結合である。L2は、クエン酸誘導体とブタン基との間で形成されたエステル結合である。ブタン基は、R2を形成する。R1は、L1とL2との間の3炭素鎖である。R1は、遊離カルボン酸及びL1とL2との間の炭素(すなわち、クエン酸誘導体の中央の炭素原子)上のヒドロキシル基も含む。
R1が水酸化マグネシウム粒子の表面へのさらなる結合を有することも可能である。例えば、式1において、R1のヒドロキシル又はカルボキシル基は、水酸化マグネシウム粒子の表面に結合させることができる。代替の実施形態において、複数の表面官能基化分子は、R1を介してポリマー中で一緒に結合させることができる(例えば、ポリアクリレート又はポリベンズイミジゾール)。
本発明の水酸化マグネシウムナノ粒子は、それらの寸法が小さく、表面官能性のため、市販の水酸化マグネシウム粒子と比較して改善された性能を有する。好ましい実施形態において、ナノ粒子は、500nm未満、より好ましくは100nm未満、最も好ましくは50nm未満の平均粒径を有する。小さい粒径は、ナノ粒子により大きい表面積対体積比をもたらし、これが粒子をより反応性にし、消火特性を改善する。
表面官能基化分子は、少なくとも2つの利益をもたらすと考えられる。第1に、官能基化分子は、ポリマー中の分散を改善するために選択することができる。官能基化分子の脂肪族部分は、メタクリル酸メチル、ポリエチレン、ポリプロピレン及び他のポリオレフィンなどの疎水性ポリマー中の水酸化マグネシウム粒子の分散を促進する。本発明のナノ粒子を用いた良好な分散は、市販の水酸化マグネシウム粒子と比較して本発明のナノ粒子の改善された性能のため特に有利である。本発明のナノ粒子はより高い性能を有するため、より少ない量のこれらの粒子をポリマー材料に用いることができる。より少ない量のポリマー材料は、難燃特性がプラスチック部分を通して均一であるように、粒子を十分に分散させる必要を増大させる。
第2に、官能基化分子は、水酸化マグネシウムナノ粒子が凝集してより大きい水酸化マグネシウムナノ粒子を形成することを防ぐ助けとなる。ある程度の凝集が起る場合でさえも、この結合は、一般的に、熱によりより容易に破壊される、官能基化分子間のファンデルワールス相互作用によるものである。或いは、水酸化マグネシウム分子間の結合によって凝集が引き起こされる場合、表面官能基化分子がそのような配列を破壊するため、水酸化マグネシウム分子は、いくつかの水酸化マグネシウム分子間の良好な結晶を形成することができない。
本発明の水酸化マグネシウムナノ粒子は、重合性又はポリマー材料中に混入させることができる。当業者は、水酸化マグネシウムを混入するのに適するポリマーの種類に精通しており、それらは、開示されているものを含むが、それらに限定されない(例えば、特許文献1及び2参照)。本発明のナノ粒子は、分解温度が高いので、射出成形及び他の溶融成形法用の熱可塑性ポリマー中への混入に特に有用である。所望の場合、ポリマーの化学的特性がより高い極性のナノ粒子表面に有利である場合には、脂肪族化合物により処理せずに、ナノ粒子をポリマー中に混入することができる。
熱可塑性材料に加える水酸化マグネシウムの量は、ポリマー材料に望まれる防火能の程度に依存する。微細な粒径と表面官能性のため、本発明の水酸化マグネシウムナノ粒子は、市販の水酸化マグネシウムナノ粒子と同じレベルの難燃特性を得ながら、より低い量でポリマーに含めることができる。当業者は、所望のレベルの防火能を得るための水酸化マグネシウムの量の調節に精通している。一般的に、十分な難燃特性を達成するのに必要な水酸化マグネシウム粒子の量は、本発明のナノ粒子がより高い性能を有するため、他の公知の水酸化マグネシウム粒子を用いた場合に必要な量より少ない。一般的に、適切な難燃特性は、20%から30%までの本発明のMg(OH)2ナノ粒子を用いて達成することができる。
様々な従来の添加剤を本発明のポリマー材料に含めることもできる。そのような添加剤は、顔料、酸化防止剤、U.V.吸収剤、可塑剤及び潤滑剤等である。そのような従来の添加剤の例及び通例の量は、特許文献1及び2に開示されている。
V.実施例
以下の実施例では、本発明による水酸化マグネシウムナノ粒子を製造するのに用いることができる配合を述べる。
以下の実施例では、本発明による水酸化マグネシウムナノ粒子を製造するのに用いることができる配合を述べる。
実施例1では、グリコール酸を用いて水酸化マグネシウム粒子を製造する方法を述べる。28.23gの70重量%グリコール酸溶液を0.5リットルの水で希釈した。希釈したグリコール酸及び600gのMg(NO3)2・6H2Oを2リットルの水に加えて、溶液Aを形成した。268gの29.7重量%アンモニアを2.5リットルの水で希釈した。溶液Aを撹拌しながらこのアンモニア溶液に1滴ずつ加えた。反応により沈殿が得られた。沈殿をろ過し、次いで、洗浄のたびに1リットルの水を用いて2回洗浄した。得られたスラリー状の沈殿を400mlの1−ブタノールで処理し、105℃に加熱し、次いで、ろ過し、真空下130℃で6時間乾燥した。
実施例2では、クエン酸を用いて水酸化マグネシウム粒子を製造する方法を述べる。17.5gのクエン酸を0.5リットルの水に溶解した。クエン酸溶液及び500gのMgCl2・6H2Oを2リットルの水に加えて、溶液Aを形成した。1リットルのH2Oに溶解した182.3gのCa(OH)2を撹拌しながら溶液Aに1滴ずつ加えた。反応により沈殿が得られ、これをろ過し、洗浄のたびに1リットルの水を用いて2回洗浄した。得られたスラリー状の沈殿を400mlの1−ブタノールで処理し、105℃に加熱し、次いで、ろ過し、真空下130℃で6時間乾燥した。
実施例3では、クエン酸を用いて水酸化マグネシウム粒子を製造する方法を述べる。16.65gのクエン酸を0.5リットルの水に溶解した。クエン酸溶液及び600gのMg(NO3)2・6H2Oを2リットルの水に溶解し、溶液Aを形成した。93.6gのNaOHを1リットルの水に溶解し、次いで、撹拌しながら溶液Aに1滴ずつ加えた。反応により沈殿が得られ、これをろ過し、洗浄のたびに1リットルの水を用いて2回洗浄した。得られたスラリー状の沈殿を、100℃で13.6gの2−エチルヘキサン酸を加えることにより処理し、400mlの1−ブタノールでさらに処理し、次いで105℃に加熱し、次いで、ろ過し、真空下130℃で6時間乾燥した。
本発明は、その精神又は本質的特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で実施することができる。記載した実施形態は、すべての点で例証となるものにすぎず、限定するものではないとみなされる。したがって、本発明の範囲は、前述の説明によってではなく、添付した特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲の意味及びその同等性の範囲内にあるすべての変更は、それらの範囲内に含めるべきである。
Claims (30)
- 1000nm未満の平均直径を有する複数の水酸化マグネシウム粒子を含み、各水酸化マグネシウム粒子がそれに結合した1つ又は複数の表面官能基化分子を有し、表面官能基化分子が以下の式:
−L1−R1−L2
を有することを特徴とする難燃性水酸化マグネシウム粒子。
[式中、
L1は、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボニル、アミン、アミド、遊離孤立電子対を有する窒素、ヘミアセタール、カルボキシチオール、チオール、スルホン酸、ハロゲン化スルホニル、ハロゲン化アシル及びそれらの誘導体からなる群から独立に選択される結合基であり、
L2は、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボニル、アミン、アミド、遊離孤立電子対を有する窒素、ヘミアセタール、カルボキシチオール、チオール、スルホン酸、ハロゲン化スルホニル、ハロゲン化アシル及びそれらの誘導体からなる群から選択される末端官能基又は結合基であり、
L1及びL2の少なくとも1つはヒドロキシル、又はエーテル以外の基であり、L1は水酸化マグネシウム粒子の表面に結合しており、
R1は、直接結合又は1から30個の炭素原子を有する分枝若しくは非分枝、環状若しくは鎖状、置換若しくは非置換、飽和若しくは不飽和、又は芳香族炭化水素である] - −L1−R1−L2が、グリコール酸、クエン酸、グリシン、尿素、アラニン、エタノールアミン、メルカプトエタノール、メルカプト酢酸、スルホベンジルアルコール、スルホ安息香酸、それらの誘導体又はそれらの組合せの式を有することを特徴とする、請求項1に記載の水酸化マグネシウム粒子。
- 官能基化分子が式:−L1−R1−L2−R2を有し、L2が結合基であり、R2が分枝若しくは非分枝、環状若しくは鎖状、置換若しくは非置換、飽和若しくは不飽和又は芳香族炭化水素であることを特徴とする、請求項1に記載の水酸化マグネシウム粒子。
- 官能基化分子が水酸化マグネシウム粒子の表面上のマグネシウム原子に共有結合していることを特徴とする、請求項1に記載の水酸化マグネシウム粒子。
- ポリマー材料と混合されている請求項1に記載の水酸化マグネシウム粒子を含むことを特徴とする難燃性組成物。
- ポリマー材料がポリオレフィン又はメタクリル酸メチルの少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項5に記載の難燃性組成物。
- 重合性樹脂と混合されている請求項1に記載の水酸化マグネシウム粒子を含むことを特徴とする難燃性組成物。
- 1000nm未満の平均直径を有する複数の水酸化マグネシウム粒子を含み、各水酸化マグネシウム粒子がそれに結合した1つ又は複数の表面官能基化分子を有し、表面官能基化分子が以下の式:
−L1−R1−L2−R2
を有することを特徴とする難燃性水酸化マグネシウム粒子。
[式中、
L1及びL2は、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボニル、アミン、アミド、遊離孤立電子対を有する窒素、ヘミアセタール、カルボキシチオール、チオール、スルホン酸、ハロゲン化スルホニル、ハロゲン化アシル及びそれらの誘導体からなる群から独立に選択される結合基であり、
R1及びR2は、独立に1から30個の炭素原子を有する分枝若しくは非分枝、環状若しくは鎖状、置換若しくは非置換、飽和若しくは不飽和、又は芳香族炭化水素である] - 粒子が乾燥粉末を形成するように、水酸化マグネシウム粒子が実質的に水を含まないことを特徴とする、請求項8に記載の水酸化マグネシウム粒子。
- L2−R2が、脂肪酸、シラン、チタナート、アルミナート、ミョウバン−チタン、単官能アルコール、単官能カルボン酸又はそれらの誘導体であることを特徴とする、請求項8に記載の水酸化マグネシウム粒子。
- ポリマー材料と混合されている請求項9に記載の水酸化マグネシウム粒子を含むことを特徴とする難燃性組成物。
- ポリマー材料がポリオレフィン又はメタクリル酸メチルの少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項11に記載の難燃性組成物。
- 重合性樹脂と混合されている請求項9に記載の水酸化マグネシウム粒子を含むことを特徴とする難燃性組成物。
- (i)複数のマグネシウム原子を提供する工程と、
(ii)カルボキシル、カルボニル、アミン、アミド、遊離孤立電子対を有する窒素、ヘミアセタール、カルボキシチオール、チオール、スルホン酸、ハロゲン化スルホニル、ハロゲン化アシル及びそれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1つの官能基を含む複数の有機試薬分子を提供する工程と、
(iii)有機試薬分子をマグネシウム原子と反応させて、中間マグネシウム化合物を形成する工程と、
(iv)中間マグネシウム化合物を塩基で処理して、複数の水酸化マグネシウム粒子を形成する工程と
を含むことを特徴とする、水酸化マグネシウムナノ粒子を製造する方法。 - 工程(iv)で形成した複数の水酸化マグネシウム粒子を有機溶媒と混合し、溶媒を蒸発することにより、前記粒子を乾燥する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
- 脂肪族化合物が単官能アルコール又は有機酸であることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
- 溶媒がブタノールを含むことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
- 有機試薬が2つ又はそれ以上の官能基を含むことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
- 2つ又はそれ以上の官能基の少なくとも1つがヒドロキシル基であることを特徴とする、請求項18に記載の方法。
- 有機試薬分子が、グリコール酸、クエン酸、グリシン、アラニン、エタノールアミン、尿素、メルカプトエタノール、メルカプト酢酸、スルホベンジルアルコール、スルホ安息香酸又はピリジンの1つ又は複数を含むことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
- 水酸化マグネシウム粒子が約500nm未満の平均直径を有することを特徴とする、請求項14に記載の方法。
- 水酸化マグネシウム粒子が約50nm未満の平均直径を有し、凝集して約100nmから約1000nmの凝集粒子を形成することを特徴とする、請求項14に記載の方法。
- 請求項14に記載の方法により製造することを特徴とする複数の水酸化マグネシウムナノ粒子。
- 請求項23に記載のナノ粒子と混合されたポリマー材料を含むことを特徴とする組成物。
- (i)複数のマグネシウム原子を提供する工程と、
(ii)ヒドロキシル、カルボキシル、カルボニル、アミン、アミド、遊離孤立電子対を有する窒素、ヘミアセタール、カルボキシチオール、チオール、スルホン酸、ハロゲン化スルホニル、ハロゲン化アシル、それらの誘導体及びそれらの組合せからなる群から独立に選択される少なくとも2つの官能基を含む複数の有機試薬分子を提供する工程と、
(iii)有機試薬分子をマグネシウム原子と反応させて、中間マグネシウム有機化合物を形成する工程と、
(iv)中間有機化合物を塩基で処理して、複数の水酸化マグネシウム粒子を形成する工程と、
(v)工程(iv)の水酸化マグネシウム粒子を1から30個の炭素原子を含む脂肪族化合物と混合する工程と
を含むことを特徴とする、水酸化マグネシウムナノ粒子を製造する方法。 - 脂肪族化合物が、脂肪酸、シラン、チタナート、アルミナート、ミョウバン−チタン、単官能アルコール、単官能カルボン酸又はそれらの誘導体であることを特徴とする、請求項25に記載の方法。
- 有機試薬分子が、グリコール酸、クエン酸、グリシン、アラニン、エタノールアミン、尿素、メルカプトエタノール、メルカプト酢酸、スルホベンジルアルコール、スルホ安息香酸又はそれらの誘導体の1つ又は複数を含むことを特徴とする請求項25に記載の方法。
- 水酸化マグネシウム粒子が約500nm未満の平均直径を有することを特徴とする、請求項25に記載の方法。
- 請求項25に記載の方法により製造することを特徴とする複数の水酸化マグネシウムナノ粒子。
- 請求項29に記載のナノ粒子と混合されたポリマー材料を含むことを特徴とする組成物。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US11/325,908 US7686986B2 (en) | 2006-01-05 | 2006-01-05 | Magnesium hydroxide nanoparticles, methods of making same and compositions incorporating same |
PCT/US2007/060045 WO2008048693A2 (en) | 2006-01-05 | 2007-01-03 | Magnesium hydroxide nanoparticles, methods of making same and compositions incorporating same |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009522205A true JP2009522205A (ja) | 2009-06-11 |
Family
ID=38223446
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008549625A Pending JP2009522205A (ja) | 2006-01-05 | 2007-01-03 | 水酸化マグネシウムナノ粒子、それを製造する方法およびそれを含む組成物 |
Country Status (8)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US7686986B2 (ja) |
EP (1) | EP1973988A2 (ja) |
JP (1) | JP2009522205A (ja) |
KR (1) | KR20080081973A (ja) |
CN (1) | CN101443435A (ja) |
CA (1) | CA2636361A1 (ja) |
TW (1) | TW200902446A (ja) |
WO (1) | WO2008048693A2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110240184A (zh) * | 2019-05-25 | 2019-09-17 | 邢台镁熙环保材料有限公司 | 一种高纯纳米级氧化镁的生产工艺 |
US11255018B2 (en) | 2015-08-13 | 2022-02-22 | Kateeva, Ltd. | Methods for producing an etch resist pattern on a metallic surface |
US11606863B2 (en) | 2015-06-04 | 2023-03-14 | Kateeva, Inc. | Methods for producing an etch resist pattern on a metallic surface |
Families Citing this family (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7276640B2 (en) * | 2004-10-18 | 2007-10-02 | Nanoscale Corporation | Metal oxide nanoparticles for smoke clearing and fire suppression |
WO2008055109A1 (en) * | 2006-10-30 | 2008-05-08 | Dow Global Technologies Inc. | Magnesium hydroxide-based flame retardant compositions made via in-situ hydration of polymer compounds comprising magnesium oxide |
DE102008031361A1 (de) * | 2008-07-04 | 2010-01-14 | K+S Aktiengesellschaft | Verfahren zur Herstellung von grob- und/oder nanoskaligen, gecoateten, desagglomerierten Magnesiumhydroxiparikeln |
KR100996715B1 (ko) * | 2008-07-16 | 2010-11-25 | 한국세라믹기술원 | 수산화마그네슘 입자를 포함한 난연제 조성물 및 이를 이용한 난연성 섬유 |
DE102008038667A1 (de) * | 2008-08-12 | 2010-02-25 | K+S Ag | Herstellungsverfahren von thermoplastischen Polymeren enthaltend grobskalige und/oder nanoskalige, gecoatete, desagglomerierte Magnesiumhydroxidpartikel und eine Vorrichtung hierzu |
US20100212221A1 (en) * | 2009-02-26 | 2010-08-26 | Aradi Allen A | Modulation of combustion rates in fuels |
KR101221947B1 (ko) * | 2009-08-21 | 2013-01-15 | 한국세라믹기술원 | 섬유용 수산화마그네슘을 이용한 난연성 수지 조성물 및 이의 제조방법 |
JP5588660B2 (ja) * | 2009-11-24 | 2014-09-10 | 矢崎総業株式会社 | 難燃性樹脂組成物 |
US8895042B2 (en) * | 2010-03-02 | 2014-11-25 | Kathleen Barry Mankovitz | Non-toxic and environmentally compatible photo-protective preparations |
KR101385833B1 (ko) * | 2012-03-22 | 2014-04-16 | 한국세라믹기술원 | 배향성을 가지는 무기 나노 입자 복합체 |
CN102674409B (zh) * | 2012-05-31 | 2013-11-13 | 中南大学 | 盐湖卤水制备棒状氢氧化镁的方法 |
CN102765736B (zh) * | 2012-08-13 | 2014-04-16 | 陕西理工学院 | 一种氢氧化镁阻燃剂生产方法 |
US10233305B2 (en) * | 2014-08-26 | 2019-03-19 | Kyowa Chemical Industry Co., Ltd. | Magnesium hydroxide-based solid solution, and resin composition and precursor for highly active magnesium oxide which include same |
CN106882825A (zh) * | 2015-12-16 | 2017-06-23 | 内蒙古工业大学 | 一种用稀土废水制备超细氢氧化镁的方法 |
CN106430263B (zh) * | 2016-09-13 | 2017-09-15 | 苏州市泽镁新材料科技有限公司 | 一种氧化镁纳米颗粒的制备方法 |
CN106514821B (zh) * | 2016-12-09 | 2017-11-21 | 石家庄学院 | 一种纳米Mg(OH)2/木材复合材料的制造方法 |
Family Cites Families (30)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3508869A (en) * | 1966-11-04 | 1970-04-28 | Dow Chemical Co | Novel crystalline mg(oh)2 and mgo and methods of preparation |
US3366451A (en) * | 1967-01-04 | 1968-01-30 | Dow Chemical Co | Production of magnesium hydroxide |
US4145404A (en) * | 1975-05-30 | 1979-03-20 | Kyowa Chemical Industry Co., Ltd. | Magnesium hydroxides having novel structure, process for production thereof, and resin compositions containing them |
US4314985A (en) * | 1980-02-27 | 1982-02-09 | Amstar Corporation | Recovery of magnesium as magnesium hydroxide from sea water |
GB2110656B (en) | 1981-11-17 | 1985-04-03 | Steetley Refractories Ltd | Manufacture of magesium hydroxide |
JPS58120514A (ja) | 1982-01-08 | 1983-07-18 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 高純度水酸化マグネシウムの製造方法 |
JPS60155529A (ja) * | 1984-01-20 | 1985-08-15 | Asahi Glass Co Ltd | 高純度水酸化マグネシウムの製造方法 |
EP0189098B1 (en) * | 1985-01-19 | 1992-05-06 | Asahi Glass Company Ltd. | Magnesium hydroxide, process for its production and resin composition containing it |
US4695445A (en) * | 1985-08-14 | 1987-09-22 | Asahi Glass Company Ltd. | Magnesium hydroxide and process for its production |
JPS63277511A (ja) | 1987-05-11 | 1988-11-15 | Shin Nippon Kagaku Kogyo Co Ltd | 水酸化マグネシウムの製造方法および表面処理水酸化マグネシウムの製造方法 |
US5286285A (en) * | 1989-05-05 | 1994-02-15 | Veitscher Magnesitwerke-Actien-Gesellschaft | Finely powdery magnesium hydroxide and a process for preparing thereof |
JPH03197316A (ja) | 1989-12-26 | 1991-08-28 | Mitsubishi Materials Corp | 水酸化マグネシウム結晶の成長方法 |
US5143965A (en) * | 1990-12-26 | 1992-09-01 | The Dow Chemical Company | Magnesium hydroxide having fine, plate-like crystalline structure and process therefor |
SK279866B6 (sk) * | 1993-05-26 | 1999-04-13 | Duslo | Hydroxid horečnatý a spôsob jeho prípravy |
AUPM985294A0 (en) * | 1994-12-02 | 1995-01-05 | Flamemag International Gie | Magnesium process |
US5760115A (en) * | 1995-03-03 | 1998-06-02 | Tosoh Corporation | Fire-retardant polymer composition |
DE19548863A1 (de) * | 1995-12-27 | 1997-07-03 | Rwe Dea Ag | Verfahren zur Herstellung von hochreinem Magnesiumhydroxid und Magnesiumoxid aus Magnesiumalkoxiden |
US6676920B1 (en) * | 1998-12-14 | 2004-01-13 | Kyowa Chemical Industry Co., Ltd. | Magnesium hydroxide particles, process for producing the same, and resin composition containing the particles |
US6214313B1 (en) * | 1999-04-13 | 2001-04-10 | Dravo Lime, Inc. | High-purity magnesium hydroxide and process for its production |
US6761866B1 (en) * | 2000-03-28 | 2004-07-13 | Council Of Scientific And Industrial Research | Single step process for the synthesis of nanoparticles of ceramic oxide powders |
US6914094B2 (en) * | 2000-09-29 | 2005-07-05 | Solvay Engineered Polymers, Inc. | Engineered polyolefin materials with enhanced surface durability |
US20040127602A1 (en) * | 2001-04-05 | 2004-07-01 | Joachim Schaeling | Surface-coated magnesium hydroxide |
US6746597B2 (en) * | 2002-01-31 | 2004-06-08 | Hydrocarbon Technologies, Inc. | Supported noble metal nanometer catalyst particles containing controlled (111) crystal face exposure |
DE10213310A1 (de) * | 2002-03-25 | 2003-10-09 | Imb & Frings Watersystems Gmbh | Verfahren und Vorrichtung zur Erzeugung eines Metallhydroxids |
US20030186245A1 (en) * | 2002-03-28 | 2003-10-02 | Roitman Daniel B. | Biomolecular sensors and detection methods utilizing photoinduced charge separation |
US7011807B2 (en) * | 2003-07-14 | 2006-03-14 | Headwaters Nanokinetix, Inc. | Supported catalysts having a controlled coordination structure and methods for preparing such catalysts |
US7045479B2 (en) * | 2003-07-14 | 2006-05-16 | Headwaters Nanokinetix, Inc. | Intermediate precursor compositions used to make supported catalysts having a controlled coordination structure and methods for preparing such compositions |
US20050186151A1 (en) * | 2003-08-11 | 2005-08-25 | Franck Giroud | Cosmetic composition comprising stabilized and optionally coated metal particles |
US7383946B2 (en) * | 2004-03-26 | 2008-06-10 | Hughes Kenneth D | Materials for storing and releasing reactive gases |
US7438972B2 (en) * | 2004-06-24 | 2008-10-21 | Ppg Industries Ohio, Inc. | Nanoparticle coatings for flexible and/or drawable substrates |
-
2006
- 2006-01-05 US US11/325,908 patent/US7686986B2/en not_active Expired - Fee Related
-
2007
- 2007-01-03 KR KR1020087017393A patent/KR20080081973A/ko not_active Application Discontinuation
- 2007-01-03 WO PCT/US2007/060045 patent/WO2008048693A2/en active Application Filing
- 2007-01-03 CA CA002636361A patent/CA2636361A1/en not_active Abandoned
- 2007-01-03 EP EP07863308A patent/EP1973988A2/en not_active Withdrawn
- 2007-01-03 JP JP2008549625A patent/JP2009522205A/ja active Pending
- 2007-01-03 CN CNA2007800020291A patent/CN101443435A/zh active Pending
- 2007-07-04 TW TW096124316A patent/TW200902446A/zh unknown
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11606863B2 (en) | 2015-06-04 | 2023-03-14 | Kateeva, Inc. | Methods for producing an etch resist pattern on a metallic surface |
US11255018B2 (en) | 2015-08-13 | 2022-02-22 | Kateeva, Ltd. | Methods for producing an etch resist pattern on a metallic surface |
US11807947B2 (en) | 2015-08-13 | 2023-11-07 | Kateeva, Inc. | Methods for producing an etch resist pattern on a metallic surface |
CN110240184A (zh) * | 2019-05-25 | 2019-09-17 | 邢台镁熙环保材料有限公司 | 一种高纯纳米级氧化镁的生产工艺 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CA2636361A1 (en) | 2008-04-24 |
EP1973988A2 (en) | 2008-10-01 |
US20070152201A1 (en) | 2007-07-05 |
WO2008048693A3 (en) | 2008-11-06 |
KR20080081973A (ko) | 2008-09-10 |
TW200902446A (en) | 2009-01-16 |
US7686986B2 (en) | 2010-03-30 |
CN101443435A (zh) | 2009-05-27 |
WO2008048693A2 (en) | 2008-04-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2009522205A (ja) | 水酸化マグネシウムナノ粒子、それを製造する方法およびそれを含む組成物 | |
JP5128882B2 (ja) | 水酸化マグネシウム微粒子及びその製造方法 | |
Mochane et al. | Synthesis, mechanical, and flammability properties of metal hydroxide reinforced polymer composites: A review | |
TW201029926A (en) | Synthetic inorganic flame retardants, methods for their preparation, and their use as flame retardants | |
WO2005068558A1 (ja) | 難燃剤及び難燃性樹脂組成物 | |
JP3592334B2 (ja) | 難燃生成物 | |
CN107312199B (zh) | 一种次磷酸铝杂化阻燃剂及其制备方法 | |
TW201437347A (zh) | 難燃劑、難燃性組成物及成形體 | |
JP7132800B2 (ja) | 水酸化マグネシウム粒子及びその製造方法 | |
Ha et al. | Functionalization of nanoclays with ionic liquids for polypropylene composites | |
CN105367825A (zh) | 膨胀阻燃剂用层状磷酸铝阻燃协效剂、制备方法及组合物 | |
JP3107926B2 (ja) | 難燃剤および難燃性樹脂組成物 | |
JP3499716B2 (ja) | 耐酸性水酸化マグネシウム粒子難燃剤および難燃性樹脂組成物 | |
CN107880252B (zh) | 一种功能化无机基质固化剂的制备方法 | |
JP3749682B2 (ja) | 水酸化マグネシウム系難燃剤とその製造方法及び該難燃剤を用いた難燃性樹脂組成物 | |
Kędzierski et al. | Graphite oxide as an intumescent flame retardant for polystyrene | |
KR20100024280A (ko) | 하이드로탈사이트 합성방법 및 이에 따른 하이드로탈사이트를 이용한 안정제 | |
CN113121882B (zh) | 一种功能化氧化石墨烯-次磷酸铝阻燃剂及其制备方法和应用 | |
JPH07286101A (ja) | 複合金属水酸化物 | |
JP2003003167A (ja) | 水酸化マグネシウム系難燃剤及びその製造方法とそれを用いた耐水性難燃性樹脂組成物 | |
JP3146000B2 (ja) | 難燃性組成物 | |
EP3990570A1 (en) | Polymer flame retardant and method for its manufacture | |
Rahimi-Aghdam et al. | Sheet-like Iron Hydroxyl Phosphate as an effective flame retardant and smoke suppressant for Polyacrylonitrile. | |
KR102589794B1 (ko) | 브루사이트 및 하이드로탈사이트 복합 난연제 제조 방법 | |
JP7401659B2 (ja) | 高難燃性有機変性シリケートを用いた有機無機複合合成樹脂およびその製造方法 |