JP2009521743A - 携帯機器または携帯端末へ医療データを安全に転送する方法 - Google Patents

Abstract

患者の担当医からの符号化医療データをネットワーク上の中央サーバを介して利用可能とする携帯機器または携帯端末へ医療データを安全に転送する方法。前記方法は、中央サーバへ要求を送信し、携帯機器／端末に対する符号化情報の転送を申請する工程と、前記中央サーバにおいて医療データを含む符号化情報を生成する工程と、ユーザ認証後、前記サーバから前記携帯機器／端末へ暗号化および符号化形式の情報を転送する工程と、前記携帯機器／端末において前記符号化情報を保存し保護する工程と、前記携帯機器／端末から前記中央サーバへ送信される個人コードを用いてユーザを認証し、サーバにおいてＩＤが検証されると、前記符号化情報を復号化するために前記サーバへ送信し読み取り可能な形式へ変換する工程と、前記サーバから前記携帯機器／端末へテキスト形式で画像を転送する工程とを備える。

Description

本発明は、患者の担当医からの符号化医療データをネットワーク上の中央サーバを介して利用可能とする携帯機器または携帯端末へ医療データを安全に転送する方法に関する。

本発明は、ワールドメディカルセンターによるＮＯ３１４．２０７および対応出願から継続しているものであって、その内容は参照により本明細書に編入される。その記載は、電気、インターネット、またはその他の技術機器へアクセス可能な様々な場所において機能するカードについてなされたものである。カードはクレジットカードおよびその他のＩＤカードと共に保持することができる。これにより、医療従事者は緊急事態が発生した際にカードを速やかに見付けることが可能である。医療従事者は、封を破ることによって通常のテキストとして、またはカード読み取り器の使用が可能であれば電子的にカードを読み取ることができる。これにより世界中の医師は、カードを電子的に読み取り可能か、あるいはその他の技術機器の使用が可能か否かに関わらずカードを読み取ることができる。

すべての必要な医療情報は、診断および薬剤についての世界保健機関（ＷＨＯ）の国際疾病分類ＩＣＤ１０およびＡＴＣ分類に準じて記載されており、世界中いずれの医師も健康カードの情報を理解する。ワールドメディカルセンターは、データの安全を確保するため、専用サーバを用いてロックされ保護された領域に情報を保存している。すべての健康に関する情報は、セキュアソケットレイヤ（ＳＳＬ）などの好適な暗号化を用いて転送され、ワールドメディカルセンターのサーバに送られたすべての医療データは暗号化された形式で保存される。好ましくは、ワールドメディカルセンターのネットサーバに送られたすべての医療および薬事情報は、健康カードの契約期間中のみサーバに保存され、カードの契約期間終了後、永久に破棄される。名前や住所などの個人情報は、その後当人との連絡を取るために保存されることが好ましい。

つまり、ＮＯ３１４．２０７は、データキャリア上に患者データを安全に転送する方法に係るものである。その方法において、患者データは符号化されて、データベースを含む中央サーバへネットワークを介して転送され、転送されたデータはサーバ内の格納部に保存される。符号化データは変換され、患者が保持するデータキャリア上に書き込まれる。そして、その符号化データは読取装置によってデータキャリアから読み出され、復号器によって読み取り可能な形式に変換される。データキャリアは、ユーザが持ち運ぶまたはユーザの個人機器に固定されるウエハを備えている。ウエハ上には、二次元コードが暗号化形式で情報キャリアとして印刷されている。

ＮＯ３１４．２０７の処理において、とりわけ特許文献１について言及されている。特許文献１は健康機関で患者関連情報を保存し監視する方法を記載しており、各患者は読み取りおよび再プログラム可能な患者に接続される電子データキャリアを装着している。患者データは、患者に接続される電子データキャリアに局所的に、および中央コンピュータに集中的に保存される。所定の状況について局所的に保存されたデータは、集中的に保存されたデータと比較され、それら２種類のデータは必要に応じて整合される。

さらに、出力部および入力部と共に、患者データを保存するメモリ格納部を備えた通信システムについて記載している特許文献２も取り上げている。入力部はインタフェースを介して患者回路カードおよびバーコードカードの端末に接続され、また通信端末を用いて他のインタフェースを介してメモリ格納部に接続される。そのシステムは、病院および医療管理システムにおいて用いられることを意図したものである。

欧州特許出願公開第４２３８９３号明細書 独国特許出願公開第１９８４０００５号明細書

上記を鑑み、本発明は、医療における患者の安全を国際的にさらに発展させることを課題とするものである。このシステムによれば、より良い診断および治療基盤が提供され、患者が国内外を問わずどこにいても適切な医療を提供することができる。緊急事態の際、診療担当医師が患者の医療履歴、患者による薬剤服用の有無、または薬剤に対するアレルギー／副作用を把握していないということがしばしばあるが、特に海外において病気になった場合にこの問題は発生する。

そうした情報は極めて重要であり、誤った治療および誤薬投与を避ける決め手となり得る。医療過誤問題は着実に増加を続け、残念ながら患者を死に至らしめる場合もあり、米国においては社会問題となっている。

本発明の一態様によれば、医師による患者データへのアクセス性を向上し、何時においても患者を治療可能とする。さらに、このシステムによれば、患者に対する完全な個人情報保護の提供が可能となることが見込める。情報は、診断、疾患／創傷、服用薬、および患者の医薬品に対するアレルギーや副作用を含むものである。

このシステムには、施設および医師による往診時における日々の治療において、医師または看護師の質保証として機能可能であるという利点がある。例えば外国において何らかの事態が発生した場合には、治療を必要とする者は、このシステムに接続された医師、事故緊急施設、または病院に連絡を取ることができる。その後情報が読み取られることにより患者の医療データについての直接的な情報が提供され、治療を速やかに開始することが可能となる。

また、中央データベースに接続する完全な薬剤データベースを設置できるため、例えば、異なる薬剤間の有害な相互作用を表示することが可能となる。これにより、患者が服用し得る薬剤と反応する薬剤を医師が処方しようとした場合、自動警報を発することが可能となる。

本発明の目的は、上述のＷＭＣシステムの一部として、携帯機器、携帯端末などへの患者情報の転送方法を提供することである。

本発明は独立請求項１に記載されている特長を有し、本発明の方法は、
ａ）中央サーバへ要求を送信し、携帯機器／端末に対する符号化情報の転送を申請する工程と、
ｂ）前記中央サーバにおいて医療データを含む符号化情報を生成する工程と、
ｃ）ユーザ認証後、前記サーバから前記携帯機器／端末へ暗号化および符号化形式の情報を転送する工程と、
ｄ）前記携帯機器／端末において前記符号化情報を保存し保護する工程と、
ｅ）前記携帯機器／端末から前記中央サーバへ送信される個人コードを用いてユーザを認証し、サーバにおいてＩＤが検証されると、前記符号化情報を復号化するために前記サーバへ送信し、読み取り可能な形式へ変換する工程と、
ｆ）前記サーバから前記携帯機器／端末へテキスト形式で画像を転送する工程と、
を含むことを特徴とする。

本発明の好適な実施の形態は従属請求項２から１０により明らかにされる。

好ましくは、符号化情報が生成される前の工程ａ）において、ユーザは自分のＩＤに関連するパスワードを提示しておく。工程ｂ）において符号化情報が生成された後、医療データが利用可能であることを示す通知がユーザの携帯機器および／またはメールアドレスへ送信され、ユーザが通知に応答して工程ｃ）において認証のために自分のＩＤおよびパスワードを提示する。

工程ｃ）においてサーバでユーザが認証されて前記符号化情報が前記携帯機器へ送信されると、ユーザは個人コードを付加して転送データを保護しても良い。工程ｆ）において前記携帯機器へ転送される画像を得るために、ユーザは好ましくは適切なＩＤおよび個人コードを登録することができる。

復号化情報は利用可能なプログラムコードを含んでいても良い。

好ましくは、符号化はＷＨＯの国際疾病分類ＩＣＤ１０および国際薬剤コードシステムＡＴＣ分類に基づいて実施される。データの転送には、好ましくはＳＳＬ１２８ビット暗号化が用いられ、これに関連して、ＭＩＤＰ２.０に対応した電話が好ましく用いられる。

携帯機器への符号化情報転送の申請は、メディカルカードの申請に関連して行われても良い。

以下、添付図面を参照して本発明をより詳細に説明する。

ワールドメディカルセンター（ＷＭＣ）は周知のシステムの中枢であり、システムに登録されている個々の患者に関する患者データを提供する中央データベースを備えている。患者の担当医が自らのオフィスで診療記録を作成すると、記録中の主情報が暗号化された形式でネットワークを介してＷＭＣの中央データベースに転送され、構造化されたメディカルカードに記録される。メディカルカードは、患者に関する診断、疾患／創傷、服用薬、および医薬品に対するアレルギーまたは副作用の情報を保存している。転送前、個人のプライバシーを保護するためデータは自動的に暗号化される。

登録されている患者は、担当医が受領したコピーの整合性を確認するために、データベースに保存されたデータの管理コピーを受領する。さらに、患者にはメディカルカードが提供される。通常、メディカルカードは、同一の情報を含む二次元コードなどのデータキャリアと共に提供される。コードは、別のカードに組み込まれていても良いし、粘着性を持たせて、例えば、腕時計の裏、アクセサリーおよび/またはその他のカードと一緒に保持されるカード上に取り付け可能としても良い。データキャリアは、例えば、バーコード、蛍光マーク、デジタルチップなど、当業者が識別可能な異なるタイプのコードシステムを採用していても良い。コードは、簡易なデータ保存のため他の物体に取り付け可能でなければならない。

ＷＭＣシステムに接続する、例えば、異なる薬剤間の有害な相互作用を表示することが可能な完全な薬剤データベースを設けても良い。これにより、患者が常用している可能性のある薬剤と反応する薬剤を医師が処方しようとした場合、自動警報を発することが可能となる。薬剤をカードまたはデータベースに記録することにより、そのような自動警報が発報可能となる。

コードと復号器は、認可された者だけがコードを読み取ることができるように構成されている。治療においては、患者の担当医以外の、例えば、認可された医療関係者がウエハまたは同じ情報を保存するカード上のデータを読み取ることができるように、復号器と一緒にスキャナを用いても良い。

診察後、医師が診察内容と薬剤についてのデータを自らのデータベースに入力すると、データはＷＭＣの中央データベースに転送され登録される。その後、サービスセンターを介してデータを患者の担当医へ送信しても良い。データベースは自動的に更新され、診療記録に関して変更があった場合は、新たなカードおよびコードが患者に提供される。それに対応して、ユーザは適宜自身の携帯機器への新たな情報を要求する。

上記の処理において、カード保持者は暗号化された情報のＷＭＣの製造システムへの転送を許可する。製造終了後、医療情報はメインシステムから永久に破棄され、担当医およびカード保持者にのみ保存される。

ＷＭＣシステムをさらに発展させれば、システムのユーザが自身のメディカルデータを、例えば携帯電話、ＰＤＡ、または携帯型パソコンなどの携帯機器／端末で持ち運べるようになる。ここでは主に携帯電話を想定して説明しているが、携帯機器はネットワーク上で通信可能な如何なる携帯機器／端末であっても良い。ここでの課題は、データの転送と読み取りをできるだけ安全に行うことである。

カード保持者は、携帯機器／端末へのデータの転送を要求することができる。好ましくは、データの転送要求はカード申請時になされるが、カードが発行された後またはカードの代わりになされても良い。これに関連して、ユーザは自身のＩＤに関連したパスワードを提示する必要がある。ユーザは、医療データの携帯電話への転送サービス申請条件に同意して、申請書に署名しなければならない。なお、ここでいうユーザとは、カード保持者または医師のことである。当然、ユーザは情報の転送要求をした医師であることも、後に認証が必要な携帯機器の所有者であるカード保持者であることもある。

登録および申請には、（それ以上であっても良いが）主に３つの工程がある。登録および申請は適切なウェブページまたは別のＷＭＣクライアントプログラムを通じて行われる。
１．クライアントは医師と一緒に診療記録に記入する。医師はデータを登録し申請する。ＷＭＣは中央サーバ（アプリケーション／データベースサーバ）にメディカルデータおよび申請を登録し検証する。データはサーバから製造処理および携帯サービスへ転送される。ＷＭＣカードおよび診療記録はユーザおよび携帯機器に送付される。その後、好ましくは医療データはサーバおよび製造処理から破棄される。
２．クライアントは医師と一緒に診療記録に記入する。診療記録はＷＭＣに送られる。ＷＭＣはデータおよび申請を登録し、中央サーバ（アプリケーション／データベースサーバ）内の医療データを検証する。データはサーバから製造処理および携帯機器へ転送される。ＷＭＣカードおよび診療記録はユーザに送付される。その後、好ましくはすべての医療データはサーバおよび製造処理から破棄される。
３．クライアントは申請書に記入する。申請書は、申請用紙またはインターネット上のオンライン申請画面のいずれであっても良い。医師の診察の後、申請書はＷＭＣに送られる。ＷＭＣは中央サーバ（アプリケーション／データベースサーバ）に医療データおよび申請を登録、分類し検証する。データはサーバから製造処理および携帯機器へ転送される。ＷＭＣカードおよび診療記録はユーザに送付される。その後、好ましくはすべての医療データはサーバおよび製造処理から破棄される。

医療データが中央に転送されると、ユーザの携帯電話および／または選択されたメールアドレスに、医療データが利用可能な旨および利用可能な期間が通知される。カード保持者／ユーザが利用可能な時間データは通常同一時間である。これは、カードの製造／製造処理において必要となる。携帯電話を利用する場合、ユーザはＷＡＰアドレスに関する情報を得て、必要なプログラムおよびデータをダウンロードできる。

カード保持者またはユーザは、メッセージに対して返答し、また、同時に自分のＩＤおよびパスワードを認証のために提示しなくてはならない。認証が通ると、暗号化および復号化された情報がカード保持者の要求に応じて携帯電話に転送される。好ましくは、符号化はＷＨＯの国際疾病分類ＩＣＤ１０および国際薬剤コードシステムＡＴＣ分類に基づいて実施される。また、近親者の名前と電話番号、およびＣＡＶＥと共に提出された平文を転送しても良い。ＣＡＶＥは国際疾病分類ＩＣＤ１０またはＡＴＣ分類に含まれていない医療情報である。データはＳＳＬ１２８ビット暗号化により転送されても良い。

携帯機器の所有者が符号化された情報の可読文字への変換を必要とするまで、データは暗号化された形式で携帯電話に保存される。携帯電話へのデータの保存は、通常、例えば、使用必須の４桁コードなどのコードの入力を必要とするが、オペレータが許可する場合はこの限りではない。携帯機器の所有者はその後携帯機器を介してＷＭＣに接続し、パーソナルピンコードを用いてユーザ認証することによりユーザのＩＤが検証される。認証が通ると、符号化された情報の復号化のための転送が許可される。その後、携帯機器の所有者がコードの復号を希望する言語によって、携帯電話に画像が配信／返信される。この処理においても、ＳＳＬ１２８ビット暗号化を用いても良い。

携帯電話に画像が転送され、携帯機器の所有者が適切なＩＤおよびピンコードを登録すると、画像へのアクセスが可能となる。ユーザは、データの閲覧に関していくつかの選択肢を与えられる。選択肢の１つとしては、ユーザは選択メニューから情報を表示したい言語を選択することができる。その他としては、言語の削除および／または追加にかかるプログラム領域へユーザを導くための選択がある。

安全上の理由から、エンド・ツー・エンドの暗号化通信を可能とするＭＩＤＰ２.０対応の携帯電話を用いるのが好ましい。しかし、本発明において使用される携帯機器が特にそのような電話に限られるものではないことは言うまでもなく、暗号化された情報を扱うことができるすべての既知の携帯機器／端末、または同様のソリューションに基づいて将来的に開発される携帯機器／端末を用いることができる。

ＷＭＣシステムを示す図である。 申請および配布処理を概略的に示す図である。 配布処理を概略的に示す図である。

Claims (10)

1. 患者の担当医からの符号化医療データをネットワーク上の中央サーバを介して利用可能とする携帯機器または携帯端末へ医療データを安全に転送する方法であって、
   ａ）中央サーバへ要求を送信し、携帯機器または携帯端末に対する符号化情報の転送を申請する工程と、
   ｂ）前記中央サーバにおいて医療データを含む符号化情報を生成する工程と、
   ｃ）ユーザ認証後、前記サーバから前記携帯機器または携帯端末へ暗号化および符号化形式の情報を転送する工程と、
   ｄ）前記携帯機器または携帯端末において前記符号化情報を保存し保護する工程と、
   ｅ）前記携帯機器または携帯端末から前記中央サーバへ送信される個人コードを用いてユーザを認証し、サーバにおいてＩＤが検証されると、前記符号化情報を復号化するために前記サーバへ送信し、読み取り可能な形式へ変換する工程と、
   ｆ）前記サーバから前記携帯機器または携帯端末へテキスト形式で画像を転送する工程と、
   を含むことを特徴とする方法。
2. 符号化情報が生成される前に、前記工程ａ）において前記ユーザは自身のＩＤに関連するパスワードを提示することを特徴とする請求項１に記載の方法。
3. 前記工程ｂ）において符号化情報が生成された後、医療データが利用可能であることを示す通知が前記ユーザの携帯機器または携帯端末へ送信され、前記ユーザが前記通知に応答して前記工程ｃ）において認証のために前記ユーザのＩＤおよびパスワードを提示することを特徴とする請求項１または２に記載の方法。
4. 前記工程ｃ）において前記サーバで前記ユーザが認証されて符号化情報が前記携帯機器へ送信されると、前記ユーザは個人コードを付加して転送データを保護することを特徴とする請求項３に記載の方法。
5. 前記工程ｆ）において前記携帯機器へ転送される画像を得るために、前記ユーザは適切なＩＤおよび個人コードを登録することを特徴とする請求項１〜４のうちいずれか一項に記載の方法。
6. 前記ユーザに転送される復号化情報も、利用可能なプログラムコードを含むことを特徴とする請求項１〜５のうちいずれか一項に記載の方法。
7. 前記符号化は、世界保健機関の国際疾病分類ＩＣＤ１０および国際薬剤コードシステムＡＴＣ分類に基づいていることを特徴とする請求項６に記載の方法。
8. データの転送にはＳＳＬ１２８ビット暗号化が用いられることを特徴とする請求項１〜７のうちいずれか一項に記載の方法。
9. 前記携帯機器または携帯端末への符号化情報の申請は、メディカルカードの申請に関連して行われることを特徴とする請求項１〜８のうちいずれか一項に記載の方法。
10. ＭＩＤＰ２.０に対応した電話が用いられることを特徴とする請求項１〜９のうちいずれか一項に記載の方法。

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