JP2009519882A - 硫酸バリウム製品 - Google Patents
硫酸バリウム製品 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009519882A JP2009519882A JP2008545716A JP2008545716A JP2009519882A JP 2009519882 A JP2009519882 A JP 2009519882A JP 2008545716 A JP2008545716 A JP 2008545716A JP 2008545716 A JP2008545716 A JP 2008545716A JP 2009519882 A JP2009519882 A JP 2009519882A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- barium sulfate
- acid
- fluidizing agent
- containing particles
- treated mixture
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01F—COMPOUNDS OF THE METALS BERYLLIUM, MAGNESIUM, ALUMINIUM, CALCIUM, STRONTIUM, BARIUM, RADIUM, THORIUM, OR OF THE RARE-EARTH METALS
- C01F11/00—Compounds of calcium, strontium, or barium
- C01F11/46—Sulfates
- C01F11/462—Sulfates of Sr or Ba
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09C—TREATMENT OF INORGANIC MATERIALS, OTHER THAN FIBROUS FILLERS, TO ENHANCE THEIR PIGMENTING OR FILLING PROPERTIES ; PREPARATION OF CARBON BLACK ; PREPARATION OF INORGANIC MATERIALS WHICH ARE NO SINGLE CHEMICAL COMPOUNDS AND WHICH ARE MAINLY USED AS PIGMENTS OR FILLERS
- C09C1/00—Treatment of specific inorganic materials other than fibrous fillers; Preparation of carbon black
- C09C1/02—Compounds of alkaline earth metals or magnesium
- C09C1/027—Barium sulfates
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Geology (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
- Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
Abstract
本発明は、一般に、胃腸管の検査のために投与される製剤中のX線造影剤として特に有用な硫酸バリウム製品、ならびに硫酸バリウム結晶および脈石材料を含有する天然バライト鉱石から該製品を製造するためのプロセスに関する。本プロセスは、バライト鉱石から得られた硫酸バリウム含有粒子を液体媒体中で流動化剤で処理または流動化剤と接触させて、その中に存在する脈石材料を除去することを含む。それらの硫酸バリウム含有粒子を乾燥させて、硫酸バリウム製品を製造する。
Description
(発明の分野)
本発明は、一般に、硫酸バリウム製品に、ならびに硫酸バリウム結晶および脈石材料を含有するバライト鉱石から該製品を製造するためのプロセスに関する。本硫酸バリウム製品は、塗料、ゴム、ならびに油およびガス探鉱用の掘削流体の製造に使用することができ、好適には医療グレードのものであり、ならびに医薬組成物、獣医学的組成物および化粧品組成物の成分としてなど様々な他の用途において、特に、「より白い」外観を有する硫酸バリウム製品が望まれる場合に、利用することができる。
本発明は、一般に、硫酸バリウム製品に、ならびに硫酸バリウム結晶および脈石材料を含有するバライト鉱石から該製品を製造するためのプロセスに関する。本硫酸バリウム製品は、塗料、ゴム、ならびに油およびガス探鉱用の掘削流体の製造に使用することができ、好適には医療グレードのものであり、ならびに医薬組成物、獣医学的組成物および化粧品組成物の成分としてなど様々な他の用途において、特に、「より白い」外観を有する硫酸バリウム製品が望まれる場合に、利用することができる。
(発明の背景)
硫酸バリウムは、胃腸管の医学的検査においてX線造影剤として広く使用されている放射線不透過媒体である。一般に、胃腸検査の場合、検査を受ける被検者は、単独で、または二酸化炭素生成剤、例えばBAROS発泡顆粒(Mallinckrodt,Saint Louis,MO)と組み合わせて、硫酸バリウムの水中懸濁液を飲む。使用される硫酸バリウムは、水、有機溶媒ならびに酸性およびアルカリ性溶液に実質的に不溶性である微細、白色、無味無臭の散剤である。しかし、熱濃硫酸へは多少溶解性を示す。硫酸バリウムのこの極めて不活性な質のため、硫酸バリウムは、放射線不透過媒体として理想的であり、例えば、無傷粘膜により吸収されず、故に放射線医学用途で投与しても安全であると考えられる。
硫酸バリウムは、胃腸管の医学的検査においてX線造影剤として広く使用されている放射線不透過媒体である。一般に、胃腸検査の場合、検査を受ける被検者は、単独で、または二酸化炭素生成剤、例えばBAROS発泡顆粒(Mallinckrodt,Saint Louis,MO)と組み合わせて、硫酸バリウムの水中懸濁液を飲む。使用される硫酸バリウムは、水、有機溶媒ならびに酸性およびアルカリ性溶液に実質的に不溶性である微細、白色、無味無臭の散剤である。しかし、熱濃硫酸へは多少溶解性を示す。硫酸バリウムのこの極めて不活性な質のため、硫酸バリウムは、放射線不透過媒体として理想的であり、例えば、無傷粘膜により吸収されず、故に放射線医学用途で投与しても安全であると考えられる。
時としてマリンクロットプロセスと呼ばれる、医療グレードの硫酸バリウムを製造するために使用される一つの方法は、微粉状バライト鉱石を酸によって溶解して溶液にすること、およびその後、硫酸を使用して溶液からバリウムイオンを硫酸バリウムとして沈殿させることを含む。硫酸バリウムの不活性のため、これは、非常に困難な、費用の嵩む手順である。多くの場合、形成される硫酸バリウム沈殿は、多くの不純物をなお含有しており、酸浸出をはじめとする多数の追加の精製段階に付さなければならない。加えて、こうした沈殿プロセスは、約1マイクロメートルよりはるかに小さいサイズの粒子から主として成る硫酸バリウム製品を一般には生じさせる。胃腸管検査用、特に上部胃腸管検査用の製剤中の造影剤として使用するための医療用硫酸バリウム粒子は、沈殿法によって概して製造されるものより大きいほうが、多くの場合、好ましい。
Stoneによる特許文献1は、精製のために溶解を必要とせず、その代わり、鉱石中に存在する実質的に純粋な硫酸バリウムの結晶を単離する、バライト鉱石から医療用硫酸バリウム製品を製造するための代替プロセスを開示している。このプロセスは、硫酸バリウム結晶および脈石鉱物を含有する天然バライト鉱石を磨砕して、顆粒状鉱石材料にすること、この顆粒状鉱石を強力湿式磁気選鉱機に通して磁性粒子を除去すること、ならびに硫酸バリウムおよび低比重鉱物を含有する非磁性画分を重力分離に付して実質的に純粋な硫酸バリウム画分を分離することを含む。このプロセスは、この硫酸バリウム画分をさらなる磨砕に付して所望の粒径分布を(例えば、約1マイクロメートルのオーダーで)達成すること、その微粉状硫酸バリウム画分を鉱酸、例えば、硫酸または塩酸で浸出させること、およびその浸出産物を水で洗浄して、浸出用の酸を中和することをさらに含む。
Stoneの技法は、有用であり、沈殿法による医療用硫酸バリウムの製造に付随する一部の問題に対処しているが、その製品は、必ずしも満足のいくものとは限らない。時として、この仕方で製造された硫酸バリウムは、望ましいとは言えないオフホワイトまたは灰色の呈色を有する。灰色の呈色は、不純物、例えば、バライト鉱石からのシリカおよび他の残存脈石材料によるものであると考えられる。さらに、胃腸管の検査および調査中、医療用硫酸バリウム製剤は、患者による摂取のために概して水に懸濁される。その製剤の硫酸バリウム成分中に存在する残存脈石材料は、検査を受ける被検者により摂取される懸濁液中で分離し、望ましくないオフホワイトまたは灰色の浮遊物質を形成する場合がある。
米国特許第4,119,700号明細書
従って、胃腸管検査用の製剤中のX線造影剤としての使用に、ならびによりきれいでより白い硫酸バリウム製品が求められる他の用途にいっそう適するものにする改善された外観(例えば、より一貫した「白」色)および他の特性を有する医療用硫酸バリウム製品をバライト鉱石から製造するさらに有効な技法が、必要とされ続けている。
(発明の概要)
従って、簡単に言うと、本発明は、硫酸バリウム粒子および脈石材料を含有するバライト鉱石から硫酸バリウム製品を製造するためのプロセスに関する。本プロセスは、バライト鉱石から得られた硫酸バリウム含有粒子を液体媒体中流動化剤と混合して、硫酸バリウム含有粒子とそれらの硫酸バリウム粒子から放出された流動化脈石材料とを含む被処理混合物を作ることを含む。それらの流動化脈石材料をその被処理混合物から分離し、それらの硫酸バリウム含有粒子を乾燥させて硫酸バリウム製品を製造する。
従って、簡単に言うと、本発明は、硫酸バリウム粒子および脈石材料を含有するバライト鉱石から硫酸バリウム製品を製造するためのプロセスに関する。本プロセスは、バライト鉱石から得られた硫酸バリウム含有粒子を液体媒体中流動化剤と混合して、硫酸バリウム含有粒子とそれらの硫酸バリウム粒子から放出された流動化脈石材料とを含む被処理混合物を作ることを含む。それらの流動化脈石材料をその被処理混合物から分離し、それらの硫酸バリウム含有粒子を乾燥させて硫酸バリウム製品を製造する。
一つの好ましい実施形態によれば、硫酸バリウム粒子および脈石材料を含有するバライト鉱石から硫酸バリウム製品を製造するためのプロセスは、バライト鉱石粒子を浸出用の酸と接触させて、酸可溶性不純物を浸出させ、低減濃度の酸可溶性不純物を有する被浸出硫酸バリウム含有粒子を含むスラリーを製造し、その後、その被浸出硫酸バリウム含有粒子を水で洗浄することを含む。それらの洗浄済硫酸バリウム含有粒子を液体媒体中で流動化剤と混合して、硫酸バリウム含有粒子とそれらの硫酸バリウム含有粒子から放出された流動化脈石材料とを含む被処理混合物を作る。それらの流動化脈石材料をその被処理混合物から分離し、それらの硫酸バリウム含有粒子を乾燥させて、硫酸バリウム製品を製造する。
本発明の他の特徴は、下文にて一部明らかとなり、一部指摘することとする。
(発明の詳細な説明)
本発明に従って、胃腸管検査におけるX線造影剤として特に有用である硫酸バリウム製品を製造するための改善されたプロセスを発明した。さらに詳細には、そうしなければ製品の外観および他の望ましい特性を害することがある、天然バライト鉱石から得られた医療グレードの硫酸バリウム製品中の望ましくない脈石材料の濃度を低下させる有用な手段として、特定の粒状流動化剤またはフリューダイザーの使用を発見した。
本発明に従って、胃腸管検査におけるX線造影剤として特に有用である硫酸バリウム製品を製造するための改善されたプロセスを発明した。さらに詳細には、そうしなければ製品の外観および他の望ましい特性を害することがある、天然バライト鉱石から得られた医療グレードの硫酸バリウム製品中の望ましくない脈石材料の濃度を低下させる有用な手段として、特定の粒状流動化剤またはフリューダイザーの使用を発見した。
本発明の流動化剤の使用は、硫酸バリウム製品の精製のために溶解および沈殿を必要とせず、その代わり、バライト鉱石中に存在する実質的に純粋な硫酸バリウム結晶を単離する、バライト鉱石からの硫酸バリウムの公知製造プロセスに、容易に組み込める。Stoneが米国特許第4,119,700号(この全開示が、本明細書に参照により取り入れられている)に記載したものをはじめとするそうしたプロセスは、当該技術分野において一般に知られており、概して、バライト鉱石を粉砕(例えば、破砕および磨砕)すること、粉砕された硫酸バリウム含有粒子を所望の粒径に分級すること、それらの硫酸バリウム含有粒子を酸と接触させて酸可溶性不純物を浸出させ、除去すること、およびその硫酸バリウム製品を洗浄し、乾燥させることを含む。本発明の実施の際、これらのプロセス操作は、バッチ、半連続または連続モードで行うことができる。これらの操作は、当業者には周知である様々な装置およびプロセス技術を使用して適切に行うことができ、場合によっては、本発明の範囲から逸脱することなく省略することまたは他の操作と併用することができる。
一般に、バライト鉱石中に存在する実質的に純粋な硫酸バリウム結晶を単離するためのプロセスを本発明に従って改良し、これは、バライト鉱石から直接(すなわち、硫酸バリウムを沈殿させる必要なく)得られた硫酸バリウム含有粒子を液体媒体中で流動化剤と混合して、硫酸バリウム含有粒子とそれらの硫酸バリウム含有粒子から流動化または放出された脈石材料とを含む被処理混合物を作ることによる。流動化された脈石材料は、概して、浮遊物層の一部としてその被処理混合物中に存在する。それらの流動化脈石材料をその被処理混合物から分離し、その後、硫酸バリウム含有粒子を乾燥させて、硫酸バリウム製品を製造する。より詳細に下で説明するように、発色性脈石材料を放出させ、分離するための、バライト鉱石から得られた硫酸バリウム含有粒子の液体媒体中での流動化剤による処理は、バライト鉱石中に存在する実質的に純粋な硫酸バリウム結晶を単離するためのプロセスに様々な方法で組み込むことができる。
実質的に純粋な硫酸バリウムの結晶に加えて、天然バライト鉱石またはバライト粉は、多くの脈石材料、例えば、アルミニウムおよびクロム化合物不純物と共に酸化鉄もしくは水和酸化鉄、炭酸鉄、石英またはシリカ結晶の大きな破片を概して含有する。これらの鉄化合物およびシリカは、時として、互いに会合していることがある(すなわち、ケイ酸鉄の団塊または比較的大きなサイズの破片として存在する場合がある)。脈石材料のタイプおよびそれらの特性は、その鉱石の硫酸バリウム含有率と非常に大きな関係があり得、その鉱物中に存在する硫酸バリウムの量が少ないほど、所定量の硫酸バリウム製品を得るために加工しなければならない鉱石の量が多くなることは理解されるであろう。米国特許第4,119,700号にStoneが提示した例示的バライト鉱石分析は、次の成分:Ba2SO4 74.4%;FeCO3 18.6%;SiO2 5.6%;および他の種々雑多な脈石材料1.4%を示した。一般に、鉱石中の酸化物および炭酸塩系不純物は酸処理によって除去されて、酸可溶性でない脈石材料が後に残る。正確なバライト鉱石組成にかかわらず、その鉱石中に存在するシリカおよび他の脈石材料は、そうしなければ硫酸バリウム製品中に残存することがあり、ならびにその製品の望ましくない着色および胃腸管検査のために投与される硫酸バリウム懸濁液中の望ましくない浮遊物質の原因になると考えられる。
バライト鉱石から得られる硫酸バリウム含有粒子と併用される流動化剤は、存在する脈石材料の少なくとも一部を流動化または放出させることができ、他の点では比較的不活性および無害である、胃腸管検査製剤の一部としての摂取を目的とした硫酸バリウム製品中に任意の有意な程度に残存しないように選択される。この流動化剤は、固体形である場合もあり、または液体形である(例えば、溶液に溶解されている)場合もあり、ならびに硫酸バリウム含有粒子をその流動化剤で処理する液体媒体に分散できまたは少なくとも部分的に溶解でき、好ましくは実質的に溶解できる。好ましくは、水を含む水性液体媒体が利用される。
本発明に従って、バライト鉱石から得られる硫酸バリウム含有粒子中の脈石材料、特にシリカ不純物の濃度を有効に低下させる様々な流動化剤を特定した。これらの適切な流動化剤としては、天然ゴム、合成および半合成ゴムまたはポリマー、バイオポリマー、キレート剤、多酸モノマーの塩、無機塩、ならびにこれらの混合物が挙げられる。
ポリマー系フリューダイザーとしては、天然ゴム、合成および半合成ゴムまたはポリマーおよびバイオポリマーが挙げられる。適切な天然ゴムの例としては、カラゲナン、アルギネート、アラビアゴム、NaOHで処理したアラビアゴム、ペクチンなど、およびこれらの混合物が挙げられる。適切な合成および半合成ゴムまたはポリマーの例としては、低粘度カルボキシメチルセルロース、エチレンと無水マレイン酸またはマレイン酸いずれかとのコポリマー(例えば、EMA 31、EMA 31 Na+、EMA 21、EMA 21 Na+)、メチルビニルエーテルと無水マレイン酸のコポリマー(例えば、GANTREZ Na+(GAF Corporation,New York,NY))など、およびこれらの混合物が挙げられる。適切なバイオポリマーの例としては、ヘパリン、硫酸コンドロイチンなど、およびこれらの混合物が挙げられる。
他の流動化剤としては、キレート剤、多酸モノマーの塩(例えば、ポリカルボキシレートの塩)および無機塩が挙げられる。本明細書で用いる場合、多酸モノマーは、2から5個の−COOH基を有するポリカルボン酸化合物である。本明細書で用いる場合、塩は、医薬的に許容される塩である。適切な医薬的に許容される塩としては、アルカリ金属(例えば、ナトリウムおよびカリウム)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウムおよびマグネシウム)および有機塩基(例えば、メグルミン)が挙げられる。適切なキレート剤の例としては、ポリアミノカルボン酸の塩、例えばエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、シクロヘキサン−トランス−1,2−ジアミン四酢酸(CDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸などの塩、他のキレート剤、例えば、乳酸、N−β−エタノールアミン−N,N−二酢酸(例えば、N−β−エタノールアミン−N,N−二酢酸二ナトリウム)など、およびこれらの混合物が挙げられる。多酸モノマーの適切な塩の例としては、クエン酸のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩(例えば、クエン酸ナトリウム)、ニトリロ三酢酸のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩(例えば、ニトリロ三酢酸三ナトリウム)、ニトリロ−トリメチレン三リン酸のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩(例えば、ニトリロ−トリメチレン三亜リン酸三ナトリウム)、イノシトール六リン酸,N−β−エタノールアミン−N,N−二酢酸のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩(例えば、N−β−エタノールアミン−N,N−二酢酸二ナトリウム)など、ならびにこれらの混合物が挙げられる。適切な無機塩としては、例えば、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウムなど、およびこれらの混合物が挙げられる。一つの好ましい実施形態によれば、流動化剤は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のポリカルボキシレート塩を含む。適切なポリカルボキシレート塩としては、ジカルボン酸、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸などの塩およびこれらの混合物、ならびにクエン酸を含む(しかし、これに限定されない)トリカルボン酸の塩が挙げられる。好ましくは、ポリカルボキシレート塩は、ヒドロキシル置換基を含む。ヒドロキシル基を有する好ましいポリカルボキシレート塩としては、クエン酸、イソクエン酸、酒石酸およびリンゴ酸の塩が挙げられる。
特に適切な流動化剤の例としては、EMA 21 NA+、GANTREZ Na+、NaOHで処理したアラビアゴム、クエン酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸三ナトリウム、ニトリロ−トリメチレン三亜リン酸三ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、および六リン酸イノシトールが挙げられる。
一つの好ましい実施形態において、流動化剤は、ピロリン酸ナトリウムを含む。
特に好ましい実施形態によれば、流動化剤は、クエン酸ナトリウムを含む。クエン酸ナトリウムは、バライト鉱石から得られた硫酸バリウム含有粒子からの脈石材料、特にシリカの流動化または放出に、特に有効であることが判明した。クエン酸ナトリウムは、易流動性X線造影剤組成物を製造するために従来の胃腸管検査製剤の成分として含められることも多い。従って、硫酸バリウム製品中のフリューダイザーとして使用されるクエン酸ナトリウムの若干量の残存は、追加の利点をもたらすことがある。
本発明の一部の実施形態の例証を目的として、硫酸バリウムおよび脈石材料を含有するバライト鉱石から硫酸バリウム製品を製造するための方法を、図1を参照しながら説明しよう。図1は、流動化剤を使用して望ましくない脈石材料の濃度を低下させることを含む、バライト鉱石から硫酸バリウム製品を製造するためのプロセスの略図である。図1に示す実施形態おいて、硫酸バリウム含有粒子は、それらの粒子を酸浸出操作および後続の被浸出材料の中和に付した後、液体媒体中で流動化剤により処理する。
例えば鉱山から得た、硫酸バリウムおよび脈石材料を含有するバライト鉱石1を、粉砕および分級操作3に付して、所望のサイズ分布の硫酸バリウム含有鉱石粒子5を獲得する。このバライト鉱石は、例えば、微粒子の製造を最小限に保つように注意を払いながら最初の破砕に付すことができる。これは、ジョークラッシャー、続いてジャイレートリークラッシャーまたは当該技術分野において公知の他の手段により行うことができる。その後、再び微粒子の過剰製造を回避するように正しく注意を払いながら、これらの粗い鉱石粒子を、例えば、ボールミル、ロッドミルまたはハンマーミルでの磨砕に付して、それらのサイズをさらに減少させ、顆粒状鉱石を製造する。粒子を破砕し、磨砕した後、それらの粒子をサイズにより分級して、所望のサイズの硫酸バリウム含有鉱石粒子から微粒子および過大粒子を分離する。一般に、さらなる加工に付す硫酸バリウム含有鉱石粒子は、効率的な酸浸出をもたらす、および所望の粒径分布を有する最終硫酸バリウム製品を回収することができる、粒径分布を有する。しかし、最終硫酸バリウム製品は、概して、さらなる粉砕および分級操作に付すため、さらなる処理に付す硫酸バリウム含有鉱石粒子の粒径分布は、厳密には重要でない。
粉砕および分級した硫酸バリウム含有鉱石粒子5は、次に、該当するUSP規格を満たすように、酸浸出操作7に付して任意の酸可溶性脈石材料および不純物、例えば酸可溶性バリウム塩ならびに鉄および/またはマンガンの酸化物の濃度を低下させる。この酸浸出操作は、一般に、硫酸バリウム含有鉱石粒子を適切な容器(単数または複数)の中で浸出用の酸と接触させて、それらの粒子から酸可溶性不純物を浸出させ、低減濃度の酸可溶性不純物を有する被浸出硫酸バリウム含有粒子を含むスラリー9を製造することを含む。
好ましくは、この浸出用の酸は、鉱酸を含む。適切な鉱酸の例は、硫酸および塩酸である。浸出操作に使用する浸出用の酸の強度または濃度は、納入されるバライト鉱石の組成および最終硫酸バリウム製品の所望の組成に依存して変わり得る。一般に、そのバライト鉱石中の酸可溶性不純物の濃度および/または酸可溶性不純物に関連してその硫酸バリウム製品の所望純度が、増加するにつれて、より高い濃度の浸出用の酸が必要とされる。該して、約3未満、さらに好ましくは約2未満のpHを有する浸出用混合物またはスラリーを製造するために十分な濃度の硫酸または塩酸と硫酸バリウム含有鉱石粒子を接触させることによる浸出操作において、適切な結果が得られる。
浸出操作は、硫酸バリウム含有鉱石粒子を含むスラリーと浸出用の酸を低速回転ドラムにおいて混合する一段浸出システムで行うことができる。浸出ドラムは、浸出操作完了後に浸出用の酸を排出またはデカントおよび回収するために一定の角度に傾くようにすることができる。酸の消費を減らすために、浸出操作を多段階、例えば、向流三段浸出操作で行うこともできる。こうした操作の一例では、硫酸バリウム含有鉱石粒子は、第一段階から第二段階そして第三段階へと進み、漸増濃度の浸出用の酸と接触する。すなわち、新たな浸出用の酸が最終すなわち第三段階に導入され、第二段階それから第一段階へと硫酸バリウム含有鉱石粒子とは向流で回収され、通される。
結果として生じる被浸出硫酸バリウム含有粒子のスラリー9を水で洗浄して、そのスラリー内に保持されている浸出用の酸を少なくとも部分的に中和する。この洗浄水は、水道水である場合もあり、または精製水、例えば、蒸留水もしくは脱イオン水である場合もある。図1に図示するように、被浸出硫酸バリウム含有粒子のスラリー9を洗浄操作11において水で洗浄して、被浸出硫酸バリウム含有粒子を含む洗浄済スラリー17を製造する。浸出操作と同様に、被浸出スラリーの洗浄は、所望のpHに到達するまで、一または数段階で行うことができる。多段階で洗浄を行う場合、異なる段階で、異なる純度の洗浄水を、場合によっては使用することができる。例えば、被浸出硫酸バリウム含有粒子は、浸出操作において使用したドラムまたは他の容器において、その容器に洗浄水を導入し、その水と酸の混合物をドラムから溢れ出させることにより、水で洗浄することができる。洗浄操作完了時、その容器を一定角度に傾けて洗浄水を排出またはデカントし、浸出および洗浄された硫酸バリウム含有粒子を回収することができる。あるいは、被浸出硫酸バリウム含有粒子のスラリーを、洗浄操作用の別の容器に移してもよい。洗浄操作を行う方法にかかわらず、好ましくは、洗浄を継続して、その被浸出材料を実質的に中和し、そのpHを少なくとも約6、さらに好ましくは約6から約7に上昇させる。
図1に図示する本発明の実施形態によれば、スラリー17の洗浄済硫酸バリウム含有粒子は、流動化または解膠処理21に付され、この処理では、硫酸バリウム含有粒子から脈石材料を流動化または放出させるために、それらの粒子を液体媒体中で適切な量の流動化剤19と混合する。洗浄済硫酸バリウム含有粒子と流動化剤を混合するために使用する機器の特定の構造および配置は、本発明を実施する上で重要ではない。使用する装置は、適切な容器、好ましくは攪拌用具(例えば、攪拌タンク)を装備したものを含む場合がある。好ましくは、水を含む水性液体媒体を流動化処理において使用する。
一般に、硫酸バリウム含有粒子に添加される流動化剤の量は、使用する納入されるバライト鉱石の組成、硫酸バリウム製品の所望純度、および被処理混合物中の硫酸バリウム含有粒子の濃度に依存して変わる。一般に、バライト鉱石中の脈石材料の濃度が増加するにつれて、より多くの流動化剤が必要とされ得る。同様に、求められる硫酸バリウム製品中の脈石材料の濃度が低い場合ほど、多くの流動化剤の使用が必要となり得る。使用される特定の流動化剤の有効性に特に依存して、より高いまたはより低い濃度を利用することもできるが、一般に、硫酸バリウム含有粒子の濃度が、被処理混合物中、約15重量%から約65重量%であり、硫酸バリウム含有粒子を処理するために使用される流動化剤が、その被処理混合物の少なくとも約0.03重量%、好ましくは約0.05重量%から約5重量%、さらに好ましくは少なくとも約0.05重量%から約0.5重量%の比率で添加されると、好適な結果が達成される。
洗浄済硫酸バリウム含有粒子を流動化剤と混合する液体媒体は、一般的な温度、例えば、少なくとも約5℃から約50℃で、好ましくは、少なくとも約15℃から約30℃の周囲温度で適切に維持する。流動化処理は、液体媒体中で硫酸バリウム含有粒子と流動化剤を徹底的に混合するために、および処理する粒子中に存在する脈石材料の少なくとも一部分を流動化剤により放出させるために十分な時間、続行することができる。概して、硫酸バリウム含有粒子と流動化剤の混合物は、例えば、少なくとも約15分、好ましくは少なくとも約60分の期間など、望ましい結果を達成するために十分な期間、接触させる。
流動化処理により、硫酸バリウム含有粒子とそれらの硫酸バリウム含有粒子から放出された流動化脈石材料とを含む被処理混合物23が生じる。この流動化脈石材料は、主としてシリカ、ならびに他の任意の不純物、例えば、アルミニウム、クロムおよび鉄化合物を含む。流動化処理が終了したら、それらの流動化脈石材料をその被処理混合物から分離する。それらの流動化脈石材料をその被処理混合物から分離するために使用する機器および技法は、当該技術分野において公知の任意の従来どおりの機器または技法であり得、当業者は、全プロセス考慮事項にかんがみて適切な分離操作を容易に選択することができるであろう。例えば、流動化脈石材料は、デカンテーション、濾過、遠心分離またはさらにそうした操作の組み合わせによって、被処理混合物から適切に分離することができる。概して、本発明に従って流動化剤を利用して硫酸バリウム含有粒子から放出された脈石材料の少なくとも一部分は、その被処理混合物中の浮遊物層の中に存在する。従って、被処理混合物からの流動化脈石材料の分離は、多くの場合、それらの流動化脈石材料の少なくとも一部分を分離する実行可能な手段として浮遊物層のデカンテーションを含む。
図1に示す実施形態では、硫酸バリウム含有粒子および流動化脈石材料を含む被処理混合物23を、先ず、デカンテーション操作25に付して、その被処理混合物からそうした浮遊物層27を除去し、デカントされた被処理混合物29を作り、その後、それを濾過操作31に付して、流動化脈石材料および他の不純物をさらに除去する。硫酸バリウム含有粒子から放出された脈石材料を含有する浮遊物層をデカントした後に、そのデカントされた被処理混合物を濾過することにより、濾過用具の早期目詰まりの危険が低減される。
被処理混合物23から浮遊物層27をデカントするために使用する機器の特定の構造および配置は、本発明を実施する上で重要ではない。例えば、使用する機器は、浮遊物層を流出させるために一定の角度に傾くようにした適切な容器を含む場合があり、またはその容器の適当な高さに、浮遊物層を被処理混合物から排出することができるデカンテーションポートが設けられている場合もある。尚、さらに、浮遊物層のデカンテーションを、適切な真空手段を備えた容器で達成することができる。流動化剤を硫酸バリウム含有粒子と混合するのと同じ容器で、デカンテーション操作を行うこともできる。別の実施形態では、浮遊物質を伴う被処理混合物23を別の容器に移す場合があり、そこでその浮遊材料をその被処理混合物からデカントする。このデカント段階は、場合により、一段階または多段階で行うことができる。流動化処理およびデカント段階において使用される水は、水道水である場合もあり、または精製水、例えば、蒸留水もしくは脱イオン水である場合もある。多段階プロセスでは、異なる段階で異なる純度の水を使用する場合があり、例えば、最終段階は、場合によっては精製水を使用することがある。
図1に示す実施形態では、デカントされた被処理混合物29を濾過操作31に付して、任意の追加の不純物をさらに除去し、硫酸バリウム含有粒子を含む濾液、すなわち乾燥機供給流33を生じさせる。濾過用具は、硫酸バリウム含有粒子より大きな望ましくない不純物を保留するように構成および配置される。一つの実施形態において、デカントされた被処理混合物は、メッシュフィルター、例えば、325メッシュU.S.Standard Sieve Seriesスクリーンまたは類似の器具によって濾過することができる。
被処理混合物23から流動化脈石材料を分離した後、乾燥機供給流33中の硫酸バリウム含有粒子を乾燥操作35に付して、乾燥硫酸バリウム製品37を生じさせる。この製品は、概して、約2重量%以下の含水率を有し、約0.5μmから約15μmのサイズ範囲の粒子を含有するが、より小さいおよびより大きい粒子が存在することもある。硫酸バリウム含有粒子を乾燥させるために使用される機器の特定の構造および配置は、本発明を実施する上で重要ではなく、蒸気管乾燥機または他の適切な工業用乾燥用具を含むことができる。
乾燥させたら、その硫酸バリウム製品37をさらなる粉砕および分級操作39に付して、所望の粒径分布を有する一つ以上の硫酸バリウム製品41および43を分離し、そして得ることができる。あるいは、乾燥、磨砕および分級操作を同時に行うことができる。一つの実施形態において、胃腸検査用医薬処方物での使用を目的とした医療用硫酸バリウム製品粒子は、少なくとも約3μm、好ましくは約3μmから約4.5μmの平均粒径を有する。もう一つの実施形態において、医療用硫酸バリウム製品粒子は、約8μmから約11μmの平均粒径を有する。
図1に図示するバライト鉱石から硫酸バリウム製品を製造するためのプロセスは、酸浸出操作、および被浸出材料を中和するための水洗の後に流動化剤での硫酸バリウム含有粒子の処理を含む、好ましい実施形態を示すものであるが、本発明の範囲から逸脱することなく他の方法でこのプロセスにフリューダイザー処理を組み込むことができることは理解されるはずである。流動化処理中のpHは、その流動化剤が硫酸バリウム含有粒子から脈石材料を放出させるかどうかという能力に影響し得る。流動化処理を被浸出材料の中和完了前に行う場合、所定のpHでは実質的に完全なプロトン化を受け難いフリューダイザーを選択することが好ましい。例えば、こうした実施形態において、アルカリ金属またはアルカリ土類金属ポリカルボキシレート塩を含む流動化剤は、あまり好ましくない場合がある。さらに、バライト鉱石から硫酸バリウム製品を製造するための従来のプロセスを、本発明に従って改良することができ、これは、硫酸バリウム製品の粒子を液体媒体(例えば、水)中で流動化剤と混合することを含む流動化処理に乾燥製品を付すこと、その後、その被処理混合物から流動化脈石材料を分離すること、そしてその被処理製品を乾燥させることによる。しかし、この後者の代替実施形態は、追加の乾燥操作を必要とし、プロセスの総合的操作費用を増加させるので、やや好ましさは劣る。
さらに、フリューダイザーでの硫酸バリウム含有粒子の処理をそのプロセス計画の中で多数回(例えば、逐次的に)行って、硫酸バリウム製品からの残存脈石材料の除去を増進させることができることは、理解されるはずである。例えば、硫酸バリウム含有粒子を流動化剤と最初に混合することにより第一被処理混合物を作製し、次に、得られた被処理硫酸バリウム含有粒子を第二の流動化剤と混合して、硫酸バリウム含有粒子と追加の流動化脈石材料とを含む第二被処理混合物を作ることができる。流動化脈石材料(例えば、浮遊物層)を第一被処理混合物から分離し、その後、その中に含まれている被処理硫酸バリウム含有粒子を第二流動化剤と接触させることができ、および/または流動化脈石材料を第二被処理混合物から分離することができる。各々の流動化処理において使用される流動化剤は、同じである場合もあり、またはそれらの流動化処理において異なる流動化剤を利用する場合もある。
本発明に従って製造される硫酸バリウム製品は、塗料、ゴム、ならびに油およびガス探鉱用の掘削流体の製造における使用に適するが、胃腸管の医学検査を受ける患者に投与される製剤中の放射線不透過性X線造影剤としての使用に特に適する。本発明の硫酸バリウム製品は、液体処方物で使用することができ、ならびに患者による摂取の前に構成される(例えば、水に懸濁される)乾燥処方物で使用することができる。本発明の硫酸バリウム製品が示す品質および粒径は、胃腸管の均一なコーティングおよびX線検査中に適正な不透明化をもたらすので、上部胃腸管の医学検査に特に有用であることが判明した。加えて、本発明の硫酸バリウム製品は、胃腸検査を受ける患者が摂取するための硫酸バリウム懸濁液を作るために水に懸濁させたとき、望ましい実質的に白い呈色を有し、オフホワイトまたは灰色の浮遊物をさほど形成させない。この後者の特徴は、粘度調節剤を含有せずに硫酸バリウム粒子を懸濁状態で維持する胃腸管検査処方物という点で、特に有利である。乾燥処方物は、概して、粘度調節剤を含有しない。粘度調節剤が不在の場合、水に乾燥処方物を懸濁させると灰色浮遊物の外観および強度がいっそう顕著になることが多い。従って、本発明の硫酸バリウム製品は、胃腸管検査用乾燥処方物中の放射線不透過性X線造影剤として特に有用である。
本明細書に記載の硫酸バリウム製品に加えて、胃腸管検査において使用するための医薬製剤は、懸濁特性、粘膜コーティング付着力、膜厚特性ならびに患者の受容および許容度を向上させることが当業者に知られている他の添加剤を含む場合がある。これらとしては、例えば、沈降を防止するための安定および懸濁化剤、粘度調節剤(例えば、特定のゴム類)、流動化剤、例えばクエン酸ナトリウムおよびトリポリリン酸ナトリウム、甘味剤、例えばスクロースおよびソルビトール、ならびに美味性を向上させるための着香剤、発泡を防止するための水溶性塩、ならびに製品の貯蔵寿命を延長するための保存薬および抗菌剤が挙げられる。
一つの実施形態において、本発明に従って作製される硫酸バリウム製品は、別な方法では残存し、製品の所望の外観(例えば、色)特性を害することがある特定の脈石材料、特に、シリカ不純物が実質的に低減された濃度を有する。納入されるバライト鉱石に対する本発明に従って除去される望ましくない発色性脈石材料の量は、鉱石の組成、流動化剤の選択、および流動化処理(単数または複数)を行う様式に依存して変わるであろう。例えば、上で説明した技法を実施することにより、硫酸バリウム出発原料からシリカおよび他の脈石材料の少なくとも約80重量%、さらに好ましくは少なくとも約90重量%を除去することが可能である。
以下の実施例は、単に、本発明をさらに例証し、説明するためのものである。従って、本発明をこれらの実施例におけるいずれの詳細にも限定すべきではない。
実施例1
粗バライト鉱石、硫酸バリウム製品および「灰色浮遊物」の元素分析
粗バライト鉱石を従来どおりに(例えば、フリューダイザー処理を伴わずに)加工して、硫酸バリウム製品を生じさせた。加工中、洗浄液および排液のサンプルを回収した。その粗バライト鉱石、硫酸バリウム製品、洗浄液、廃液および「灰色浮遊物」中の元素成分ならびに各元素の相対レベルを決定するために、各々から採取したサンプルを、定性DCアーク発光技術を使用する分光写真分析に付した。
粗バライト鉱石、硫酸バリウム製品および「灰色浮遊物」の元素分析
粗バライト鉱石を従来どおりに(例えば、フリューダイザー処理を伴わずに)加工して、硫酸バリウム製品を生じさせた。加工中、洗浄液および排液のサンプルを回収した。その粗バライト鉱石、硫酸バリウム製品、洗浄液、廃液および「灰色浮遊物」中の元素成分ならびに各元素の相対レベルを決定するために、各々から採取したサンプルを、定性DCアーク発光技術を使用する分光写真分析に付した。
その分光写真分析の結果を表Iに示す。表Iでは、下の表IIで詳述する略記を使用して各元素の測定レベルを質的に定義する。
表Iにおいて、「洗浄水」と示されているサンプルは、上で説明した製造プロセスからの洗浄液サンプルの収集物から得た。収集したサンプルを沈降させ、透明な液体と固体白色粉末とを含む混合物を作った。「廃棄物流」は、固形物の大きな灰色の塊を含有する、上で説明した製造プロセスの酸洗浄タンクからの排液の収集物から得たサンプルを示す。収集した洗浄液および廃液サンプルから湿潤不溶性粉末および灰色の塊をそれぞれ単離し、乾燥させた。表Iに「浮遊物#1」および「浮遊物#2」と示されているサンプルは、硫酸バリウム製品を含有する試験処方物を水に懸濁させることによって作った、単離灰色浮遊物を含む「灰色浮遊物」サンプルである。水に懸濁させた後、その灰色の浮遊物質を単離し、沈降させて、不溶性粉末を含む混合物を作った。その湿潤した不溶性粉末を同様に除去し、乾燥させた。
4つの乾燥サンプルならびに粗バライト鉱石および硫酸バリウム製品を、DCアーク発光技術を使用する分析に付した。各々の試料を#44UCグラファイト電極に添加した。比較のためにブランク電極をほぼ同じ方法で作製した。ブランク電極および試料含有電極を燃焼させ、電荷注入デバイス(CID)検出装置を利用するThermo Jarrell Ash AtomComp 2000 DC Arc Spectrometerを使用して発光スペクトルを収集した。計器パラメータは、次のとおりであった:ガスフラッシュ−3.00秒(シースガス:アルゴン中、30%のO2);予備燃焼−0.00秒;アーク電流シーケンス−15アンペアで25.0秒;および全集積時間−25.0秒。
(表I)
バライト鉱石、硫酸バリウム製品および他のサンプルの定性元素分析
バライト鉱石、硫酸バリウム製品および他のサンプルの定性元素分析
表Iに提示した定性分析に基づき、バライト鉱石の従来の加工は、結果として、硫酸バリウム製品中の多くの不純物元素を減少させ、一部のケースでは除去した。しかし、特にケイ素およびカルシウムの、実質的な不純物レベルが、硫酸バリウム生成物中に残存する。
これらの結果は、さらに定量的調査に値するものであった。粗バライト鉱石、硫酸バリウム製品、および廃棄物流から単離された灰色の塊を、誘導結合プラズマ−原子発光分光法(ICP−AES)によって分析して、各サンプル中の元素不純物の濃度を決定した。分析の準備では、各サンプルの一部分をマッフル炉において炭酸ナトリウム/ホウ酸ブレンドと共に溶融し、得られた溶融物を、希塩酸を使用して溶解した。しかし、マッフル炉から取り出すと溶融物それ自体は透明に見えたが、溶融物の溶解中に沈殿が形成されたことから、ICP−AES分析用のサンプル調製は完全には成功しなかったことが注記される。それらの溶解サンプルを濾過またはデカントし、透明な濾液またはデカント液を、Thermo Jarrell Ash Atom 25 Inductively Coupled Plasma Atomic Emission Spectrometerを使用するICP−AES分析に付した。
そのICP−AES分析の結果を表IIIに示す。ICP−AESに付したサンプルを完全に溶解することが難しいため、分析物の一部は、サンプル調製中に形成した沈殿とともに失われる可能性があり、これが、定量分析および表IIIに報告する結果の再現性に影響するであろう。それにもかかわらず、ICP−AES分析中に観察された傾向は、DCアーク発光法を使用して生じた定性分析の結果と一致し、それらの結果を裏付ける。
(表III)
バライト鉱石、硫酸バリウム製品および廃棄物流の定量分析
バライト鉱石、硫酸バリウム製品および廃棄物流の定量分析
実施例2
「灰色浮遊物」不純物を除去するための硫酸バリウム製品の流動化処理
バライト鉱石から従来どおりに(例えば、流動化処理を伴わずに)加工した硫酸バリウム製品(11g)をビーカーの中で水(500mL)およびクエン酸ナトリウム(3g)と混合した。その溶液を攪拌機で攪拌し、その懸濁液の上に「灰色浮遊物」層が形成した。その懸濁液を120メッシュ(125μm)スクリーンに通し、それによってその「灰色浮遊物」材料を容易に分離した。懸濁硫酸バリウム粒子を含むその濾液は、実質的に透明であり、「灰色浮遊物」材料がなかった。
「灰色浮遊物」不純物を除去するための硫酸バリウム製品の流動化処理
バライト鉱石から従来どおりに(例えば、流動化処理を伴わずに)加工した硫酸バリウム製品(11g)をビーカーの中で水(500mL)およびクエン酸ナトリウム(3g)と混合した。その溶液を攪拌機で攪拌し、その懸濁液の上に「灰色浮遊物」層が形成した。その懸濁液を120メッシュ(125μm)スクリーンに通し、それによってその「灰色浮遊物」材料を容易に分離した。懸濁硫酸バリウム粒子を含むその濾液は、実質的に透明であり、「灰色浮遊物」材料がなかった。
上の好ましい実施形態の説明は、他の当業者が、本発明をその非常に多くの形態で特定の用途の要求に最も適当であり得るよう適応および適用できるように、他の当業者に本発明、その原理およびその実際の適用を知らせることだけを目的とするものである。従って、本発明は、上の実施形態に限定されず、様々に変更することができる。
本明細書(特許請求の範囲を含む)における「含む(comprise)」または「含む(comprises)」または「含む(comprising)」という語(単数または複数)の使用に関して、その文脈が別様に求めていない限り、これらを排他的にではなく包括的に解すべきであるという、および本明細書(特許請求の範囲を包含する)を解釈する上でこれらの語の各々をそのように解することを本出願人が意図しているということに基づき、かつその明確な理解のもとで、これらの語を用いていることを、本出願人は述べておく。
Claims (46)
- バライト鉱石から得られた硫酸バリウム含有粒子を液体媒体中で流動化剤と混合して、硫酸バリウム含有粒子と該硫酸バリウム含有粒子から放出された流動化脈石材料とを含む被処理混合物を作ること;
該被処理混合物から該流動化脈石材料を分離すること;および
該硫酸バリウム含有粒子を乾燥させて、硫酸バリウム製品を製造すること
を含む、硫酸バリウム粒子および脈石材料を含有するバライト鉱石から硫酸バリウム製品を製造するためのプロセス。 - 前記流動化剤が、天然ゴム、合成および半合成ゴムまたはポリマー、バイオポリマー、キレート剤、多酸モノマーの塩、無機塩、ならびにこれらの混合物から成る群より選択される、請求項1記載のプロセス。
- 前記流動化剤が、カラゲナン、アルギネート、アラビアゴム、ペクチン、およびこれらの混合物から成る群より選択される天然ゴムを含む、請求項2記載のプロセス。
- 前記流動化剤が、低粘度カルボキシメチルセルロース、エチレンと無水マレイン酸のコポリマー、エチレンとマレイン酸のコポリマー、メチルビニルエーテルと無水マレイン酸のコポリマー、およびこれらの混合物から成る群より選択される合成または半合成ゴムを含む、請求項2記載のプロセス。
- 前記流動化剤が、ヘパリン、硫酸コンドロイチン、およびこれらの混合物から成る群より選択されるバイオポリマーを含む、請求項2記載のプロセス。
- 前記流動化剤が、エチレンジアミン四酢酸の塩、シクロヘキサン−トランス−1,2−ジアミン四酢酸の塩、ジエチレントリアミン五酢酸の塩、およびこれらの混合物から成る群より選択されるキレート剤を含む、請求項2記載のプロセス。
- 前記流動化剤が、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、およびこれらの混合物から成る群より選択される無機塩を含む、請求項2記載のプロセス。
- 前記流動化剤が、ピロリン酸ナトリウムを含む、請求項7記載のプロセス。
- 前記流動化剤が、多酸モノマーの塩を含む、請求項2記載のプロセス。
- 前記流動化剤が、ニトリロ三酢酸、ニトリロ−トリメチレン三リン酸、イノシトール六リン酸、N−β−エタノールアミン−N,N−二酢酸のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩、ならびにこれらの混合物から成る群より選択される多酸モノマーの塩を含む、請求項9記載のプロセス。
- 前記流動化剤が、ポリカルボキシレート塩を含む、請求項9記載のプロセス。
- 前記流動化剤が、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、クエン酸、イソクエン酸、酒石酸、リンゴ酸のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩、ならびにこれらの混合物から成る群より選択されるポリカルボキシレート塩を含む、請求項11記載のプロセス。
- 前記流動化剤が、クエン酸ナトリウムを含む、請求項12記載のプロセス。
- 前記被処理混合物が、約15重量%から約65重量%の前記硫酸バリウム含有粒子を含み、前記流動化剤が、該被処理混合物の少なくとも約0.03重量%の比率で添加される、請求項1から13のいずれか一項記載のプロセス。
- 前記流動化剤が、前記被処理混合物の約0.05重量%から約0.5重量%の比率で添加される、請求項14記載のプロセス。
- 前記硫酸バリウム含有粒子から放出される流動化脈石材料が、前記被処理混合物中の浮遊物層の中に存在する、請求項1から15のいずれか一項記載のプロセス。
- 流動化脈石材料が、前記被処理混合物から前記浮遊物層の少なくとも一部分をデカントすることにより、該被処理混合物から分離される、請求項16記載のプロセス。
- バライト鉱石から得られた硫酸バリウム含有粒子を浸出用の酸と接触させて、酸可溶性不純物を浸出させ、低減濃度の酸可溶性不純物を有する被浸出硫酸バリウム含有粒子を含むスラリーを製造すること;および
該被浸出硫酸バリウム含有粒子を水で洗浄すること
をさらに含む、請求項1から17のいずれか一項記載のプロセス。 - 前記浸出用の酸が、無機酸を含む、請求項18記載のプロセス。
- 前記被処理混合物が、第一被処理混合物を含むプロセスであって、
該第一被処理混合物からの前記流動化脈石材料の分離後に得られる硫酸バリウム含有粒子を第二流動化剤と混合して、硫酸バリウム含有粒子と該硫酸バリウム含有粒子から放出された流動化脈石材料とを含む第二被処理混合物を作ること;および
該第二被処理混合物から該流動化脈石材料を分離すること
をさらに含む、請求項1から19のいずれか一項記載のプロセス。 - 前記硫酸バリウム製品が、約3μmから約4.5μmまたは約8μmから約11μmの平均粒径を有する粒子を含む、請求項1から20のいずれか一項記載のプロセス。
- バライト鉱石粒子を浸出用の酸と接触させて、酸可溶性不純物を浸出させ、低減濃度の酸可溶性不純物を有する被浸出硫酸バリウム含有粒子を含むスラリーを製造すること;
該被浸出硫酸バリウム含有粒子を水で洗浄すること;
該洗浄済硫酸バリウム含有粒子を液体媒体中で流動化剤と混合して、硫酸バリウム含有粒子と該硫酸バリウム含有粒子から放出された流動化脈石材料とを含む被処理混合物を作ること;
該流動化脈石材料を該被処理混合物から分離すること;および
該硫酸バリウム含有粒子を乾燥させて、硫酸バリウム製品を製造すること
を含む、硫酸バリウム粒子および脈石材料を含有するバライト鉱石から硫酸バリウム製品を製造するためのプロセス。 - 前記流動化剤が、天然ゴム、合成および半合成ゴムまたはポリマー、バイオポリマー、キレート剤、多酸モノマーの塩、無機塩、ならびにこれらの混合物から成る群より選択される、請求項22記載のプロセス。
- 前記流動化剤が、カラゲナン、アルギネート、アラビアゴム、ペクチン、およびこれらの混合物から成る群より選択される天然ゴムを含む、請求項23記載のプロセス。
- 前記流動化剤が、低粘度カルボキシメチルセルロース、エチレンと無水マレイン酸のコポリマー、エチレンとマレイン酸のコポリマー、メチルビニルエーテルと無水マレイン酸のコポリマー、およびこれらの混合物から成る群より選択される合成または半合成ゴムを含む、請求項23記載のプロセス。
- 前記流動化剤が、ヘパリン、硫酸コンドロイチン、およびこれらの混合物から成る群より選択されるバイオポリマーを含む、請求項23記載のプロセス。
- 前記流動化剤が、エチレンジアミン四酢酸の塩、シクロヘキサン−トランス−1,2−ジアミン四酢酸の塩、ジエチレントリアミン五酢酸の塩、およびこれらの混合物から成る群より選択されるキレート剤を含む、請求項23記載のプロセス。
- 前記流動化剤が、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、およびこれらの混合物から成る群より選択される無機塩を含む、請求項23記載のプロセス。
- 前記流動化剤が、ピロリン酸ナトリウムを含む、請求項28記載のプロセス。
- 前記流動化剤が、多酸モノマーの塩を含む、請求項23記載のプロセス。
- 前記流動化剤が、ニトリロ三酢酸、ニトリロ−トリメチレン三リン酸、イノシトール六リン酸、N−β−エタノールアミン−N,N−二酢酸のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩、ならびにこれらの混合物から成る群より選択される多酸モノマーの塩を含む、請求項30記載のプロセス。
- 前記流動化剤が、ポリカルボキシレート塩を含む、請求項30記載のプロセス。
- 前記流動化剤が、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、クエン酸、イソクエン酸、酒石酸、リンゴ酸のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩、ならびにこれらの混合物から成る群より選択されるポリカルボキシレート塩を含む、請求項32記載のプロセス。
- 前記流動化剤が、クエン酸ナトリウムを含む、請求項33記載のプロセス。
- 前記被処理混合物が、約15重量%から約65重量%の前記硫酸バリウム含有粒子を含み、前記流動化剤が、該被処理混合物の少なくとも約0.03重量%の比率で添加される、請求項22から34のいずれか一項記載のプロセス。
- 前記流動化剤が、前記被処理混合物の約0.05重量%から約0.5重量%の比率で添加される、請求項35記載のプロセス。
- 前記硫酸バリウム含有粒子から放出される流動化脈石材料が、前記被処理混合物中の浮遊物層の中に存在する、請求項22から36のいずれか一項記載のプロセス。
- 流動化脈石材料が、前記被処理混合物から前記浮遊物層の少なくとも一部分をデカントすることにより、該被処理混合物から分離される、請求項37記載のプロセス。
- 前記浸出用の酸が、塩酸および硫酸から成る群より選択される鉱酸である、請求項22から38のいずれか一項記載のプロセス。
- 前記被浸出硫酸バリウム含有粒子を水で洗浄して前記スラリーを少なくとも部分的に中和した後、水を含む液体媒体中で該被浸出硫酸バリウム含有粒子を前記流動化剤と混合して前記被処理混合物を作る、請求項22から29のいずれか一項記載のプロセス。
- 前記少なくとも部分的に中和されたスラリーのpHが、少なくとも約6である、請求項40記載のプロセス。
- 前記少なくとも部分的に中和されたスラリーのpHが、約6から約7である、請求項41記載のプロセス。
- 前記被浸出硫酸バリウム含有粒子を前記流動化剤と混合する前記液体媒体の温度が、約15℃から約30℃である、請求項40から42のいずれか一項記載のプロセス。
- 被処理混合物が、第一被処理混合物を含むプロセスであって、
該第一被処理混合物からの前記流動化脈石材料の分離後に得られる硫酸バリウム含有粒子を第二流動化剤と混合して、硫酸バリウム含有粒子と該硫酸バリウム含有粒子から放出された流動化脈石材料とを含む第二被処理混合物を作ること;および
該第二被処理混合物から該流動化脈石材料を分離すること
をさらに含む、請求項40から43のいずれか一項記載のプロセス。 - 前記硫酸バリウム製品が、約3μmから約4.5μmまたは約8μmから約11μmの平均粒径を有する粒子を含む、請求項22から44のいずれか一項記載のプロセス。
- 請求項1から45のいずれか一項に従って製造された硫酸バリウム製品を含むX線造影剤を含む、胃腸検査において使用するための医薬処方物。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US75012505P | 2005-12-14 | 2005-12-14 | |
PCT/US2006/047217 WO2007070472A1 (en) | 2005-12-14 | 2006-12-11 | Barium sulfate product |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009519882A true JP2009519882A (ja) | 2009-05-21 |
Family
ID=37900574
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008545716A Pending JP2009519882A (ja) | 2005-12-14 | 2006-12-11 | 硫酸バリウム製品 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20080226522A1 (ja) |
EP (1) | EP1960313A1 (ja) |
JP (1) | JP2009519882A (ja) |
CN (1) | CN101331085A (ja) |
CA (1) | CA2634271A1 (ja) |
WO (1) | WO2007070472A1 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017111145A1 (ja) * | 2015-12-25 | 2017-06-29 | 堺化学工業株式会社 | 低α線量硫酸バリウム粒子とその利用とその製造方法 |
WO2017111146A1 (ja) * | 2015-12-25 | 2017-06-29 | 堺化学工業株式会社 | 低α線量硫酸バリウム粒子とその利用とその製造方法 |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20080108528A1 (en) | 2006-11-03 | 2008-05-08 | M-I Llc | Methods to enhance the pneumatic handling characteristics of weighting agents |
US20090186781A1 (en) * | 2008-01-17 | 2009-07-23 | Hallibruton Energy Services, Inc., A Delaware Corporation | Drilling fluids comprising sub-micron precipitated barite as a component of the weighting agent and associated methods |
US8252729B2 (en) | 2008-01-17 | 2012-08-28 | Halliburton Energy Services Inc. | High performance drilling fluids with submicron-size particles as the weighting agent |
US9777207B2 (en) | 2013-01-29 | 2017-10-03 | Halliburton Energy Services, Inc. | Wellbore fluids comprising mineral particles and methods relating thereto |
US9410065B2 (en) | 2013-01-29 | 2016-08-09 | Halliburton Energy Services, Inc. | Precipitated particles and wellbore fluids and methods relating thereto |
US10407988B2 (en) | 2013-01-29 | 2019-09-10 | Halliburton Energy Services, Inc. | Wellbore fluids comprising mineral particles and methods relating thereto |
US10179874B2 (en) * | 2016-01-04 | 2019-01-15 | King Fahd University Of Petroleum And Minerals | Method of fracturing a subterranean formation using micronized barite particles |
CN108452952B (zh) * | 2017-12-28 | 2020-08-21 | 核工业北京化工冶金研究院 | 一种降低浮选重晶石精矿粘度的方法 |
CN114314631B (zh) * | 2022-01-21 | 2023-09-01 | 贵州理工学院 | 一种重晶石提纯增白的处理方法 |
CN116639723A (zh) * | 2023-06-16 | 2023-08-25 | 南风化工(运城)集团有限公司 | 一种改性亚微米级硫酸钡的制备方法 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US2105827A (en) * | 1935-12-11 | 1938-01-18 | Phosphate Recovery Corp | Concentration of nonmetallic minerals |
US2509585A (en) * | 1946-04-30 | 1950-05-30 | G And W H Corson Inc | Process of treating barium and strontium sulfates |
US4119700A (en) * | 1976-06-24 | 1978-10-10 | Stone Dennis W J | Production of pharmaceutical barium sulphate |
DE3718277A1 (de) * | 1987-05-30 | 1988-12-15 | Metallgesellschaft Ag | Verfahren zur herstellung von bariumsulfat mit chemoreaktiver oberflaeche |
JP3184608B2 (ja) * | 1992-04-10 | 2001-07-09 | メルク・ジヤパン株式会社 | 超微粒硫酸バリウム被覆薄片状顔料およびその製造法 |
JP3067585B2 (ja) * | 1994-06-13 | 2000-07-17 | 堺化学工業株式会社 | 板状硫酸バリウム及びその製法 |
DE10005685A1 (de) * | 2000-02-09 | 2001-08-23 | Sachtleben Chemie Gmbh | Bariumsulfat, Verfahren zu dessen Herstellung und dessen Verwendung |
DE10026791A1 (de) * | 2000-05-31 | 2001-12-06 | Solvay Barium Strontium Gmbh | Mikronisiertes Bariumsulfat |
-
2006
- 2006-12-11 CA CA002634271A patent/CA2634271A1/en not_active Abandoned
- 2006-12-11 CN CNA2006800474266A patent/CN101331085A/zh active Pending
- 2006-12-11 JP JP2008545716A patent/JP2009519882A/ja active Pending
- 2006-12-11 EP EP06845201A patent/EP1960313A1/en not_active Withdrawn
- 2006-12-11 US US12/088,272 patent/US20080226522A1/en not_active Abandoned
- 2006-12-11 WO PCT/US2006/047217 patent/WO2007070472A1/en active Application Filing
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017111145A1 (ja) * | 2015-12-25 | 2017-06-29 | 堺化学工業株式会社 | 低α線量硫酸バリウム粒子とその利用とその製造方法 |
WO2017111146A1 (ja) * | 2015-12-25 | 2017-06-29 | 堺化学工業株式会社 | 低α線量硫酸バリウム粒子とその利用とその製造方法 |
JP6176422B1 (ja) * | 2015-12-25 | 2017-08-09 | 堺化学工業株式会社 | 低α線量硫酸バリウム粒子とその利用とその製造方法 |
JP6176421B1 (ja) * | 2015-12-25 | 2017-08-09 | 堺化学工業株式会社 | 低α線量硫酸バリウム粒子とその利用とその製造方法 |
KR20180096665A (ko) * | 2015-12-25 | 2018-08-29 | 사까이가가꾸고오교가부시끼가이샤 | 저α선량 황산바륨 입자와 그 이용과 그 제조 방법 |
KR20180096666A (ko) * | 2015-12-25 | 2018-08-29 | 사까이가가꾸고오교가부시끼가이샤 | 저α선량 황산바륨 입자와 그 이용과 그 제조 방법 |
US10836647B2 (en) | 2015-12-25 | 2020-11-17 | Sakai Chemical Industry Co., Ltd. | Low alpha dose barium sulfate particle, and use and process for producing the same |
US11040888B2 (en) | 2015-12-25 | 2021-06-22 | Sakai Chemical Industry Co., Ltd. | Low alpha dose barium sulfate particle, and use and process for producing the same |
KR102571368B1 (ko) * | 2015-12-25 | 2023-08-25 | 사까이가가꾸고오교가부시끼가이샤 | 저α선량 황산바륨 입자와 그 이용과 그 제조 방법 |
KR102571371B1 (ko) * | 2015-12-25 | 2023-08-25 | 사까이가가꾸고오교가부시끼가이샤 | 저α선량 황산바륨 입자와 그 이용과 그 제조 방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN101331085A (zh) | 2008-12-24 |
US20080226522A1 (en) | 2008-09-18 |
CA2634271A1 (en) | 2007-06-21 |
WO2007070472A1 (en) | 2007-06-21 |
EP1960313A1 (en) | 2008-08-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2009519882A (ja) | 硫酸バリウム製品 | |
US4732606A (en) | Process of treating aluminum-containing fused slag | |
AU2008231270B2 (en) | Titaniferous ore beneficiation | |
WO2021002332A1 (ja) | チタン濃縮物の製造方法 | |
US4119700A (en) | Production of pharmaceutical barium sulphate | |
JPS58204862A (ja) | ベントナイトの選鉱法 | |
US1992547A (en) | Diatomaceous product and method of making the same | |
JPH07501851A (ja) | アルミニウム滓からの塩の除去法 | |
WO2013069720A1 (ja) | 研磨剤リサイクル方法 | |
JP4537857B2 (ja) | カンラン石からシリカを製造する方法 | |
JP2002502435A (ja) | 無機顔料の製造方法、それにより得られた無機顔料、および前記方法を実施するための装置 | |
JP2003103232A (ja) | 焼却灰の処理方法 | |
JP6317984B2 (ja) | 再生酸化セリウム系研磨剤粒子の製造方法 | |
AU2002300655B2 (en) | Process for purifying sand | |
MX2008007429A (en) | Barium sulfate product | |
GB2078703A (en) | Producing active silica | |
US4361542A (en) | Zircon retrieval | |
JPH09512057A (ja) | チタン含有材料の浸出 | |
JP2665437B2 (ja) | 金属けい素の精製方法 | |
JP4184634B2 (ja) | 水酸化アルミニウムの製造方法 | |
JP2001517551A (ja) | 水銀汚染土壌の浄化方法 | |
JP2745429B2 (ja) | ケイ酸苦土ニッケル鉱石の処理方法 | |
TWI398408B (zh) | 鐵鋁氧石溶解殘渣的中和方法及氫氧化鋁之製造方法 | |
JP2001335318A (ja) | 高純度酸化ホルミウム及びその製造方法 | |
CA3054603A1 (en) | Method of treating titanium-containing slag |