JP2009511149A - 血管閉塞を治療するためのバルーンカテーテルシステム - Google Patents

血管閉塞を治療するためのバルーンカテーテルシステム Download PDF

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Abstract

本発明は、中空の外側軸体内に配置された中空の内側軸体と、その近位端において前記外側軸体に、かつその遠位端において前記内側軸体に取り付けられたバルーンとを備え、バルーンが第1の拡張状態まで放射方向に拡張した後、前記内側軸体が、その長さを静止値から増加させることによって、バルーンの第2の拡張状態へのさらなる長手方向の拡張に応答し、また、その長さを前記静止値まで再び減少させることによって、後に続く前記第1の拡張状態へ戻る部分的な収縮に応答することができるように、内側軸体が構築された、バルーンカテーテルを提供する。

Description

本発明はバルーンカテーテルシステムに関する。より具体的には、本発明は、慢性完全閉塞(CTO)および血管の他の閉塞状態の治療に使用されるクロッシングバルーンシステム(CBS)である。
血管の慢性完全閉塞は、その名前が示唆するように、じゅく状斑物質および/または血栓物質を含む血管内病変の発現によって、その血管の完全な(もしくはほぼ完全な)閉塞がある状態である。経皮冠状動脈インターベンション(PCI)を受ける患者の10〜20パーセントはCTOを有する。CTO病変を成功裡に開くことによって、狭心症の状態が改善され、運動能力が増加し、バイパス手術の必要性が低減される。しかし、CTOの場合のPCIは、成功率がより低く(40〜80パーセント、平均60パーセント)、機器コストがより高く、かつ再狭窄率がより高いという従来的にもたらされる問題を有する。MACE(主要な動脈または心イベント(Major Arterial or Cardiac Events))を考慮に入れると、成功率は一般的に20〜30パーセントの範囲内である。
血管形成用バルーンなどの従来の介入ツールは、多くの場合、ガイドワイヤがそこを通って前進することに対する貫通不能な障壁を形成することがある、非常に硬い石灰化組織を含む、CTO部位を横断するには柔軟すぎるかまたは丸すぎる場合が多い。完全に閉塞していないとしても、ガイドワイヤのステアリング端部を捕捉したりそらしたりすることがある、複雑な構造を含むことがある。狭窄の向こう側にガイドワイヤを適切に位置付けようとする際に直面する大きな困難を考慮して、切断要素およびバルーンなどの従来のガイド付きじゅく腫切除または拡張デバイスは、完全なワイヤの交差能力に依存しているため、ガイドワイヤが病変を通り抜けて挿入されない限り、病変を横断するようには使用することができない。
従来のデバイスの使用に関連するさらなる問題は、治療される血管を穿孔してしまう危険性である。例えば、ガイドワイヤまたは切断ツールは、前進させられると、閉塞ではなく動脈壁の組織を切開し、それによって偽腔を作り、場合によっては動脈を穿孔してしまうことがある。穿孔された動脈からの多量の血液が心臓を取り囲む心膜腔に蓄積した場合、心臓が圧縮され、心不全および死亡を防ぐため、緊急の外科的介入が必要である、心臓タンポナーデとして知られる状態が引き起こされる。
従来のタイプの装置が、完全なまたはほぼ完全な閉塞の治療には一般的に有効でない別の理由は、従来のバルーンカテーテルの軸体およびガイドワイヤが、そのようなデバイスをCTO病変の向こう側に前進させるために必要な圧縮荷重またはトルク荷重のもとで良好に動作しないことである。
統計的に、PCIを用いてCTO病変を開くことができない主要な理由は、ガイドワイヤで病変を横断できないこと(80パーセント)およびバルーンがガイドワイヤをたどって非常に硬い病変を通ることができないこと(15パーセント)であった。多くのタイプのガイドワイヤおよびデバイスが試みられてきたが、成功した再疎通は約60パーセントに留まっていた。末梢血管疾患を有する患者におけるCTO病変を横切る場合、同様の問題があり、例えば、慢性鎖骨下動脈閉塞の経皮カテーテルに基づく治療の報告されている成功率は46%〜83%の範囲内である。
したがって、本発明の1つの目的は、CTO病変を貫通し横切ることができるバルーンカテーテルシステムを提供することである。
本発明の別の目的は、血管壁への外傷を最小限にするCTO交差システムを提供することである。
本発明のさらなる目的は、上述の利点とともに、従来のじゅく腫切除および拡張システムの経験がある医療従事者の手で操作するのが比較的簡単であるという追加の利点を有する、バルーンカテーテルシステムを提供することである。
本発明のさらなる目的および利点は、説明を続けるにしたがって明白になるであろう。
現在、末端に包まれたバルーン(または、そのような陥入された構成を取るようにされてもよいバルーン)が取り付けられた、バルーンカテーテルシステムを使用することによって上述の目的を達成できることが、本発明者らによって見出されている。治療されるべき閉塞している血管病変の近位側にバルーンを送達した後、前記バルーンは、血管内で固定されるように膨張される。次に、バルーンは、周期的なやり方で急速に膨張され、部分的に収縮されるので、前記バルーンは、交互に伸長し軸方向に縮む。それにより、バルーンがその上に装着されており、前記バルーンの遠位縁を超えて突出するカテーテル軸体の遠位部分は、遠位・近位軸線(近位は操作者に向いた方向として、遠位は操作者から離れる方向として規定される)に沿って同様に前後する。治療されるべき閉塞している病変に近接してカテーテル軸体がこのように長手方向に前後することによって、病変が損傷して破壊され、最終的に、操作者が、バルーンカテーテルおよび/または他の従来の血管形成デバイスを病変の向こう側に前進させることが可能になる。
一連の研究の間に、本発明者らは、バルーンの同様の伸長・短縮に応答してカテーテル軸体が遠位・近位軸線に沿って前後することを容易にするため、前記カテーテル軸体が、前記遠位・近位軸線に沿って弾性的に変形可能な少なくとも1つの部分を含むことが望ましいことをさらに見出した。理論によって束縛されることは望まないが、近位側に陥入したバルーン内部の圧力の増加に応答して、折り畳まれた遠位側のバルーンテーパーは遠位方向に延ばされ、それによってカテーテル軸体に沿って緊張力を働かせると考えられる。軸体の弾性により、引き起こされた緊張力は結果として前記軸体を伸長させ、それによって、引張ばね装填手順と同様に軸体に応力を加える。バルーン内部の分圧を解放することによってこれらの緊張力は低減される。次に、カテーテル軸体は戻りばねとして働き、それによって、遠位側のバルーンテーパーがそれらの初期の位置へ巻き戻る助けとなる。
したがって、本発明は、主に、内側軸体の遠位端が外側軸体の遠位端を超えて延びるようにして、中空の外側軸体内に配置された中空の内側軸体であって、その管腔が、ガイドワイヤを内側軸体の長さの全体または一部に通すことができるようにするのに適した内側軸体と、その近位端において前記外側軸体に、かつその遠位端において前記内側軸体に取り付けられたバルーンと、外側軸体の内側表面と内側軸体の外側表面の間に形成された環状空間内に、またそこから前記バルーンの管腔内に膨張流体を導入し、かつそれを除去する手段とを備え、バルーンが第1の拡張状態まで放射方向に拡張した後、前記内側軸体が、その長さを静止値から増加させることによって、バルーンの第2の拡張状態へのさらなる長手方向の拡張に応答し、また、その長さを前記静止値まで再び減少させることによって、後に続く前記第1の拡張状態へ戻る部分的な収縮に応答することができるように、内側軸体が構築された、バルーンカテーテルを対象とする。
本発明の好ましい一実施形態では、上記に規定されたバルーンカテーテルの内側軸体は、少なくとも1つの弾性的に変形可能な部分を備える。
上述のバルーンカテーテルの好ましい一実施形態では、バルーンが第1の拡張状態まで放射方向に拡張した後、内側軸体の前記弾性的に変形可能な部分は、その長さを静止値から増加させることによって、バルーンの第2の拡張状態へのさらなる長手方向の拡張に応答し、また、その長さを前記静止値まで再び減少させることによって、後に続く前記第1の拡張状態へ戻る部分的な収縮に応答することができる。
本発明のバルーンカテーテルの好ましい一実施形態によれば、バルーンが内側および外側軸体に取り付けられる地点の間の距離は、バルーンの全長よりも短い。
上記に規定されたバルーンカテーテルの別の好ましい実施形態によれば、バルーンは、前記バルーンの外表面が内側軸体の外側表面と接触し、かつそこに取り付けられるようにして、その遠位端において反転した形で取り付けられる。
さらに別の好ましい実施形態では、バルーンは、前記バルーンの内表面が前記内側軸体の外側表面と接触し、かつそこに取り付けられるようにして、その遠位端において反転していない形で取り付けられる。
特に好ましい一実施形態では、上述の少なくとも1つの弾性的に変形可能な部分はナイロンとペバックスの混合材で形成される。
上記に規定されたバルーンカテーテルは、オーバーザワイヤ式カテーテルの形態で、または速交換型(シングル操作者)カテーテルとして構築されてもよい。これらの実施形態は両方とも以下に詳細に記載される。
本発明の別の好ましい実施形態では、上記に開示されたバルーンカテーテルは、内側軸体が、その長手方向軸線に沿って外側軸体に対して動かすことができ、前記カテーテルは前記内側軸体を不動にする手段をさらに備える。
本発明は、近位部分および遠位部分を有する導管を備えるバルーンカテーテルであって、前記近位部分が2つの別個の管腔を含み、一方の管腔がガイドワイヤをそこに通すことができるようにするのに適しており、他方の管腔が流体を通すことができるようにするのに適しており、前記遠位部分が、前記近位部分のガイドワイヤ管腔と流体連通している単一管腔の導管であり、バルーンが、その近位端において前記近位部分の外側表面に、かつその遠位端において前記遠位部分に取り付けられ、バルーンが第1の拡張状態まで放射方向に拡張した後、前記遠位部分(導管)が、その長さを静止値から増加させることによって、バルーンの第2の拡張状態へのさらなる拡張に応答し、また、その長さを前記静止値まで再び減少させることによって、後に続く前記第1の拡張状態へ戻る部分的な収縮に応答することができるように、前記遠位部分の少なくとも一部が構築された、バルーンカテーテルをさらに提供する。
直前に開示されたデバイスの特に好ましい実施形態では、遠位部分は少なくとも1つの弾性的に変形可能な部分を備える。この実施例の特に好ましい実施形態では、少なくとも1つの弾性的に変形可能な部分はナイロンとペバックスの混合材で形成される。
本発明は、前記実施形態の場合のように、柔軟な遠位部分の長さをバルーンの長さに限定する必要がない、直前に記載された実施形態の変形例をさらに提供する。
これらの変形例の第1のものでは、近位バルーン首部は上述の実施形態よりも長く(かつ、実際には従来の血管形成用バルーンの近位バルーン首部よりも大幅に長い)、それによって、上述の導管構成内でより長い遠位部分を使用することが可能になる。
これらの変形例の第2のものでは、カテーテルは、導管近位部分と近位バルーン首部との間に位置付けられ、それによって中間部分を形成する接続チューブセグメントをさらに備え、前記中間部分は2つの同心に配列された導管を備え、前記同心に配列された導管のうち外側のものの管腔は前記近位部分の流体通過管腔と流体連通しており、前記同心に配列された導管のうち内側のものは前記遠位導管によって形成され、前記遠位導管の管腔は前記近位部分のガイドワイヤ管腔と流体連通しており、接続チューブセグメントは、近位部分の遠位端に取り付けられた近位端とバルーンの近位首部に取り付けられた遠位端とを有する。
上述の実施例の変形例の両方における特に好ましい実施形態では、遠位部分は少なくとも1つの弾性的に変形可能な部分を備える。この実施例の特に好ましい実施形態では、少なくとも1つの弾性的に変形可能な部分はナイロンとペバックスの混合材で形成される。
別の態様では、本発明は、a)バルーンを治療されるべき血管内の血管閉塞に近接させる工程と、b)前記バルーンに取り付けられた要素を前記血管閉塞に近接して遠位・近位軸線に沿って前後させ、それによって前記閉塞を完全にまたは部分的に破壊するように、前記バルーンを周期的に膨張させ、部分的に収縮させる工程とを含む、血管閉塞の治療を必要とする患者の血管閉塞を治療する方法を対象とする。
この方法の特に好ましい実施形態では、バルーンに取り付けられた要素はカテーテル軸体の一部分である。好ましくは、この部分は、カテーテルの最遠位部分(すなわち、上述の第1の実施形態の内側軸体、または直前の2つの実施形態に記載された導管の遠位部分)である。
好ましくは、バルーンを周期的に膨張させ、部分的に収縮させる前に、前記バルーンは第1の圧力まで膨張され、それによって、前記バルーンが治療される血管内で固定され、かつ、周期的に膨張させ部分的に収縮させる工程の間、バルーンは、その内圧を前記第1の圧力から第2の圧力まで増加させることによってさらに膨張され、その内圧を前記第2の圧力から前記第1の圧力まで減少させることによって部分的に収縮される。
本発明の方法の1つの実施例では、バルーンを血管内で固定させる工程に続いて、前記方法は、バルーンの遠位先端が陥入するように、内側カテーテル軸体を近位方向に動かす工程をさらに含む。本発明の方法のこの特定の実施形態は、一般に、陥入した部分を本質的に有さないように製造されたバルーン(より詳細に後述されるような「非充填」バルーン)とともに使用される。内側軸体が近位側に動くことによって、上述したように、それまでは陥入していなかったバルーンの陥入の形成が引き起こされる。
本発明は添付図面において例示として説明され、図面中、同様の参照番号は一貫して同様の要素を指すものである。
本発明は、正常な循環機能を回復するための全体的な試みの一部として、介入性のデバイスまたはカテーテルを配置するための経路を設けるため、血管内に形成された血管閉塞(特にCTOの場合)または他の閉鎖状態を崩壊させることによって、血管閉塞を治療するデバイスおよび方法を提供する。一般用語では、本発明のカテーテルデバイスは、閉塞を通る、またはその周りに力学抵抗が可能な限り小さい経路を作成することによって、その目的を達成する。したがって、ここに開示されるデバイスは、迅速に前後に(すなわち、遠位および近位に)動かされ、それによって病変に「衝突する」、遠位側に前進可能な内側軸体先端を含む。それに加えて、デバイスは、血管の内部にカテーテルを固定するための、膨張可能なバルーンを備える。
1つの好ましい動作モードでは、本発明のデバイスは、血管閉塞を機械的に破壊することによって抵抗が最も少ないと同時に、血管壁の内皮を穿孔する危険性を最小限にするように、上述の経路を作成する。後者の利点は、部分的には、(より詳細に後述されるように)内側カテーテル軸体の遠位先端が実際には非常に短い距離を(遠位および近位に)動き、それによって、前記先端がその中心に置かれた位置および動きから逸脱する可能性が低減されるという事実によって達成される。
本発明の別の態様では、閉塞している病変を崩壊させた後、それによって前記病変を通って作成された経路は、血管内の正常な循環機能を回復するための全体的な試みの一部として従来のバルーン血管形成法を使用して血管を同時に治療するため、カテーテルの従来の血管形成用バルーン機構を収容するのに使用される。
そのほとんどの一般的形態では、本明細書に開示され記載される交差バルーンシステムは新規なバルーンカテーテルを備え、その内部の流体圧力は、それに接続された圧力発生器コンソールを用いて迅速に増減されてもよい。
本発明のバルーンカテーテルは、剛性の外側軸体内に柔軟な内側カテーテル軸体を備える。より詳細に後述されるように、カテーテルの遠位部分は膨張管腔を規定する。バルーンは、その近位端において外側軸体区画の遠位端に、かつその遠位端において内側軸体に接続され、膨張管腔と流体連通している。
バルーンの遠位側の先細になった末端が柔軟な内側カテーテル軸体の遠位端に固着されるやり方によって、前記バルーンの遠位端が、カテーテルシステム内部の圧力の増加に応答して回転し拡張することが可能になる。同様に、この圧力増加の結果として内側軸体が遠位側に延伸される。続いて、カテーテルシステム内部の圧力が減少されると、内側軸体の弾性によって、内側軸体先端が圧力の低下に応答して収縮される(すなわち、近位方向に)。したがって、迅速な往復する圧力サイクル(音速または亜音速範囲の周波数を有する)により、結果として、内側カテーテル軸体の遠位先端が相応して迅速に線形に前後する。このように、内側軸体先端の迅速で周期的な遠位・近位の動きは、内側軸体先端と閉塞の間に位置する血液量の内部に構成された衝撃波とともに、内側軸体先端の領域内にある血管内病変を徐々に切り離すために使用されてもよい。
上述したように、カテーテルシステム内部の圧力が増加することに応答して、バルーンの遠位端が回転し拡張する能力は、前記遠位端が内側軸体に固着されるやり方によって決定される。本質的に、バルーンの遠位端は、前記バルーンが前後に動かされる使用方法の一部の間、前記遠位端が陥入されるようにして、内側軸体に取り付けられる必要がある。
これは、次の2つの異なる形で達成されてもよい。
I.予備充填バルーンの形態
この形態では、バルーンは、その遠位端が常に陥入している(すなわち、カテーテル軸体上に内向きに折り畳まれる)ようにして、製造中に内側軸体の遠位端に取り付けられる。この形態は、さらに後述されるような多数の異なるやり方で達成されてもよい。
II.非充填バルーンの形態
この形態では、バルーンの遠位端は、従来の陥入していない形でカテーテルの内側軸体に取り付けられる。次に、遠位側の陥入は、内側軸体を(外側軸体に対して)近位方向に動かすことにより、操作者によって作成される。次に、内側軸体は適所に係止され、それによって、この手順によって作成された遠位側の陥入が保存される。
本発明のバルーンカテーテルは、オーバーザワイヤ式カテーテルとして、またはシングル操作者(すなわち、速交換型)カテーテルとして構築されてもよい。それに加えて、カテーテルはまた、後述されるように、二重管腔カテーテル管材料(カテーテルの全長の少なくとも一部分について)を使用して製造されてもよい。
好ましい一実施形態では、上述のバルーンカテーテルは、完全に使い捨てである無菌の単回使用カテーテルとして製造される。
バルーンカテーテルは、上述したように、再使用可能な圧力発生器コンソールに接続され、前記コンソールは、圧力ポンプ、圧力調節インターフェース、および制御情報を内科医に提供するディスプレイを備える。一実施形態では、圧力発生器コンソールは、ピストンと、ピストンに取り付けられた始動部材を備えたチャンバとを含む。チャンバは、圧力発生器および膨張管腔に膨張流体(例えば、造影材および食塩水)を導入するのに使用されてもよい。治療を行う内科医が手順を監視する助けとするため、圧力センサ/圧力計およびバルーンサイジングスケールが、カテーテルアセンブリに組み込まれてもよい。ソレノイドおよび/または回転電気モータなどの長手方向に前後する駆動部が、圧力発生器に動作可能に接続されてもよい。
手順は、血管内のガイドワイヤを血管閉塞まで前進させることによって始まる。カテーテルは、カテーテルの遠位端が血管閉塞に近接するように、ガイドワイヤを越えて前進させられる。ガイドワイヤはカテーテル先端からわずかに後退させられる。次に、その遠位先端が治療されるべき病変に非常に近接して位置するバルーンが、第1の膨張圧力(固定圧力)まで膨張され、それによってバルーンが血管の領域内で固定される。好ましくは、カテーテルの先端が閉塞の前方において血管内で中心にあることを確保するため、対称的なバルーン膨張形状が使用される。デバイスの非充填型の場合、内科医は、把持要素を解放することによって膨張したバルーンを操作して、内側軸体が外側軸体に対して動くことができるようにすることができる。次に、内側軸体は近位側に後退させられ、把持要素を再度適用することによってその新しい位置で固定される。内側軸体を近位側に後退させることで、バルーンの遠位端が内向きに折り畳まれ、バルーンの長さが短くなる(すなわち、陥入が引き起こされる)。必要であれば、操作者は、次に、遠位先端と閉塞の間の距離を縮小するため、バルーンカテーテルデバイスを遠位側に前進させてもよい。これは、好ましくは、バルーンを部分的に収縮し、それによって血管内での固定を解放し、カテーテルの先端が閉塞に接触するまでデバイスを遠位側に前進させることによって実行される。
バルーンを治療部位におけるその新しい位置で再固定した後、ユーザは、振動性圧力源を適用して閉塞を通る通路を開くことによって、デバイスを振動モードで動作させてもよい。バルーン圧力が固定圧力からより高い圧力へ増加される振動サイクルの位相の間、弾性の内側軸体が延び、遠位側のバルーンテーパーが、カテーテルの内側軸体先端を前方(すなわち、遠位)方向に回転させ前進させることが可能になる。続いて、バルーン圧力が固定圧力へ戻される振動サイクルの位相の間、内側軸体の弾性特性によって、前記軸体が逆(すなわち、近位)方向に動かされる。圧力発生器コンソールによって生成される、流体圧力におけるこの迅速で周期的な増減によって、結果として、内側軸体先端の迅速な遠位・近位の線形の動きが得られる。この動きは、血管腔内部で内側軸体先端を中心に位置させて保持するため、非常に短い距離のみにわたって行われる。カテーテルの前方の病変が治療された(すなわち、衝突され、掻き取られ、かつ/または破壊された)後、バルーンは収縮され、病変を通ってさらに遠位側に前進させられ、次に手順が繰り返され、それによって病変の次の部分に外傷が与えられる。操作者がガイドワイヤによって病変を横断するのに成功すると、次に、カテーテルシステムは、当該分野において周知の従来の血管形成技術を使用して、病変を拡張させ、ステントまたはより大きな直径のバルーン拡張カテーテルのための通路を作成するため、さらに使用されてもよい。
本発明の方法は、CTO病変を横切るための主要なまたは唯一の手段として使用されてもよい。あるいは、従来のガイドワイヤまたは切断ツールの方法を使用して、病変を横切る試みが失敗した後に使用されてもよい。
次に、本発明のデバイスのいくつかの好ましい実施形態が、添付図面を参照してより詳細に記載される。当然ながら、本明細書に記載される特定の実施形態は単に例示のためのものであり、本発明の範囲はこれらの特定の実施形態のみによって限定されないことが理解されるであろう。
図1は、本発明のバルーンカテーテルのオーバーザワイヤ式の実施例を概略的に示す。このバルーンカテーテルの実施例は、外側軸体18、その内部を通る内側軸体17、およびバルーン5abを備える。内側軸体17の管腔は、ガイドワイヤをその内部に通すために使用されてもよく、ガイドワイヤは、その近位開口部(例えば、図7A〜7Fの12)を介して導入されてもよい。この図に示される予備充填された実施形態では、バルーン5abは、外側軸体18の遠位端部分の外側表面上にあるその環状取付け領域に向かって近位側で先細になっている円錐形の近位端2aと、バルーン5abの遠位端を近位側内向きに折り畳むことによって、かつその遠位端部分の外側表面を、内側軸体17の遠位端部分の外側表面上にある環状取付け領域に取り付けることによって得られる丸くされた遠位端3bとを有する。他のタイプのバルーン取付け部(予備充填バルーンまたは非充填バルーンのどちらかが得られる)も可能であり、その一例はより詳細に後述される。
内側軸体17は、弾性材から、またはその長さに沿った少なくとも1つの弾性部分15を組み込んだ本質的に非弾性の材料から製造される。当然ながら、弾性部分15は、図3を参照して以下に例証されるように、多くの様々な形で得られてもよい。内側軸体17は、放射線不透過性のマーカー11をさらに備えてもよい。内側軸体17の遠位先端1は、好ましくは、それを使用して閉塞している血管を介して通路を開くことができるように、剛性に作られる。内側軸体17と外側軸体18の内側壁との間に得られる膨張流体管腔18a(図2に示されるような)は、そこを通して供給される加圧膨張流体でバルーン5abの内部空間18bを満たすための経路を提供する。
一般的な手順では、バルーンカテーテルは、閉塞を含むことがある治療部位に向かって、膨張した状態で患者の血管を通して挿入され、前進させられる。治療部位に達した後、膨張流体は、膨張流体管腔18aを介して加圧され、バルーン5abの内部空間18bを満たす。膨張したバルーンの壁は血管の内側壁に押し付けられ、それによって治療部位で固定される。非充填バルーン(例えば、図5Aに図示されるバルーン)を利用するカテーテルの場合、前記カテーテルをその振動モードで動作させるため、内側軸体17はわずかに近位側に(例えば、約3mm)後退させられ、その変位された位置で固着される。内側軸体17を近位側に後退させることによって、内側軸体17の遠位端部分の外側表面上でバルーン5abの遠位端部分3bが近位側内向きにへこみ、それによってバルーンの長さが短くなり、その体積が低減される。膨張流体の一部は、内部の圧力が大幅に増加するのを防ぐため、膨張流体管腔18aを介して膨張流体貯槽(図示なし)内に放出されてもよい。
次に、内側軸体17の遠位端は、バルーン5ab内の膨張流体の圧力を周期的に変化させるための振動性圧力源を適用することにより、その長手方向軸線の周りで振動させられてもよい。そのような周期的な圧力変化は、バルーン5abおよび内側軸体17の長さの対応する延長および短縮を引き起こし、それによって閉塞に外傷を与え、かつ/または断裂させ、また、それによってそこを通る通路を開く。
予備充填バルーン(例えば、図1に図示されるバルーン)を展開させるカテーテルの場合、交差処置においてカテーテルを使用する手順は、バルーンの遠位・近位の前後の動きを引き起こす前に内側軸体を近位側に引き抜く必要がないことを除いて、本質的に上述のものと同じである。
外側軸体18は、押出し成形およびレーザー切断プロセスによって、ポリマーや、ステンレス316、ニチノール、もしくはナイロンなどの複合材料または金属材料から製造されてもよく、その長手方向長さは一般に、100〜2000mmの範囲内、好ましくは約1200mmであり、その直径は一般に、1〜2mmの範囲内、好ましくは約1.2mmである。内側軸体17は、押出し成形およびレーザー切断プロセスによって、可撓性ポリマーや、ペバックス、ナイロン、ステンレス鋼、もしくはニチノールなどの複合材料または金属材料から製造されてもよく、その長手方向長さは一般に、100〜2000mmの範囲内、好ましくは約1200mmであり、その直径は一般に、0.3〜1mmの範囲内、好ましくは約0.8mmである。弾性部分15は、上述の材料の1つ、好ましくはエラストマーをそのような部分において組み合わせることによって得られてもよい。特に好ましい材料は、ナイロンとペバックス、例えば、Pebax 5333、Pebax 6333などとの混合材を含む。
内側軸体17の遠位先端1は、複合材料または金属材料などの硬化材料をその中に組み合わせることによって硬化されてもよく、好ましくは、貫通を改善するため尖った端部を有する。それに加えて、または別の方法として、遠位先端1は、内側軸体17の他の部分に比べてより厚くすることによって硬化されてもよい。
図2は、本発明のバルーンカテーテルの速交換型の実施例を概略的に示す。この速交換型バルーンカテーテルの実施例における振動メカニズムは、図1を参照して上述したメカニズムとほぼ同様である。カテーテルの構造は、主として、その内側軸体の管腔が、カテーテルの近位端と遠位端の間に設けられた側面ポート23を介してアクセスされてもよい点で異なる。外側軸体18内の膨張流体管腔18aは、それに取り付けられた近位チューブ25を介して加圧膨張流体で満たされてもよい。付加的な中間支持体を提供し、カテーテルのチューブ/軸体の潜在的なへこみを低減するため、歪み緩和部分22(1つまたは複数)が外側軸体18の外側表面全体に設けられてもよい。
内側軸体17の長手方向長さは一般に、100〜300mmの範囲内、好ましくは約120mmである。近位チューブ25は、可撓性ポリマーや、ペバックス、ナイロン、ステンレス鋼、もしくはニチノールなどの複合材料または金属材料から作られ、100〜1700mmの範囲内、好ましくは約1000mmの長手方向長さを有し、また、全面に押出し成形された区画または熱収縮チューブ区画を用いて構築することができる、歪み緩和部分22(1つまたは複数)によって、外側軸体18に取り付けられてもよい。
図3は、本発明のバルーンカテーテルに使用されてもよい様々な弾性内側軸体部分の実施例を示す。弾性部分15は、その中間区画を編組コイル区画15aと組み合わせることによって構築されてもよい。コイル巻取りプロセスによって製造されるような編組コイルは、複合材料から、またはポリマー/エラストマータイプの材料が全面に押出し成形された内側コイルとして製造されてもよい。内側軸体17内で組み合わされた編組コイル15aの長さは、一般に、3〜15mmの範囲内、好ましくは約10mmである。
代替実施例では、弾性部分15bは、その中間区画にコイル33を埋め込むことによって得られる。コイル33は、内側軸体17の一部分の壁に埋め込まれても、またはその外側表面もしくは内側表面上にあってもよい。コイル巻取り技術によって製造されるようなコイル33は、金属材料から製造されてもよく、アクリルタイプの接着剤を使用して内側軸体17に接着されても、または全面押出し成形プロセスによってその壁に埋め込まれてもよい。コイル33の長さは一般に、3〜15mmの範囲内、好ましくは約10mmである。
それに加えて、または別の方法として、エラストマー、ポリマー、もしくは複合材料などの、1つまたは複数の弾性材から作られた弾性部分15cは、内側軸体17の中間区画に埋め込まれてもよい。弾性部分15cは、アクリル、エポキシ、もしくは加硫タイプの接着剤を使用して内側軸体17の中間部分において接着されても、または超音波/熱結合溶接プロセスを使用してそれらの間に取り付けられてもよい。弾性部15cの長さは一般に、3〜15mmの範囲内、好ましくは約10mmである。
図4は、本発明のバルーンカテーテルに使用されてもよい様々な遠位先端1の実施例を概略的に示す。遠位先端1は、所望の断裂効果を達成するため、様々な形態に形作られてもよい。内科医が適切な先端1を選択し、それを接続することができるようにするため、カテーテルの遠位端にコネクタ(図示なし)が設けられてもよい。先端は、先端1aに示されるような尖った形状、先端1bおよび1cに示されるような丸い形状、または先端1dおよび1eのようなドリル状の形状を有してもよい。機械加工によって製造されるような先端1は、金属または複合タイプの材料から製造されてもよく、その長さは一般に、1〜5mmの範囲内、好ましくは約2mmである。
図5Aおよび5Bは、本発明のバルーンカテーテルに使用されてもよい代替のバルーン構成を概略的に示す。図5Aは、本発明のバルーンカテーテルの非充填実施例を示し、バルーン5aaの近位端2aおよび遠位端3aは円錐形の形状を有する。バルーン5aaの形状は、先細になった端部を有するバルーンを使用することによって得られ、その内側表面は、外側軸体18および内側軸体17の端部の外側表面に取り付けられる。図5bに示される予備充填例では、バルーン5bbの近位端部分2bおよび遠位端部分3bは両方とも、丸くされ陥入された形状を有し、それは、バルーン5bbの端部の外側表面を、外側軸体18および内側軸体17の端部の外側表面に取り付けることによって得られる。一般的には、このようにしてバルーン5bbの端部の外側表面を取り付けるため、その遠位端3bは近位側内向きに折り畳まれ、その近位端2bは遠位側内向きに折り畳まれる。
バルーン5は、Interface Assocによって製造されるような、非形状適合性、または半形状適合性、もしくは低形状適合性のバルーンであってもよく、バルーンカテーテル業界で知られている従来の方法によって、生体適合性ポリマー材料から、好ましくはnylon 12もしくはPET(ポリエチレンテレフタレート)から製造されてもよい。バルーン5abおよび5aaの場合などの、バルーン5の円錐形端部の角度は、一般に、10°〜90°、好ましくは約40°である。
図6は、外側軸体18の端部の外側表面の横に取り付けられた補助チューブ50が、代わりにガイドワイヤ管腔として使用される、本発明のバルーンカテーテルの代替実施例を概略的に示す。バルーン5は、Interface Assocによって製造されるような、非形状適合性、または半形状適合性、もしくは低形状適合性のバルーンであってもよく、バルーンカテーテル業界で知られている従来の方法によって、生体適合性ポリマー材料から、好ましくはnylon 12もしくはPET(ポリエチレンテレフタレート)から製造されてもよい。バルーン5abおよび5aaの場合などの、バルーン5の円錐形端部の角度は、一般に、10°〜90°、好ましくは約40°である。
図6は、外側軸体18の端部の外側表面の横に取り付けられた補助チューブ50が、内側軸体17の代わりにガイドワイヤ管腔として使用される、本発明のバルーンカテーテルの代替実施例を概略的に示す。補助チューブ50は、ガイドワイヤを通すための近位開口部および遠位開口部を有する。このように、本発明のバルーンカテーテルは、軸体18の中空内部を膨張流体管腔として使用する、単一の管腔を伴って製造されてもよい。バルーン5を備えるカテーテルの遠位端区画は内側軸体67を備え、その近位端は、バルーン5の近位端とカテーテルの近位端との間に位置する1つまたは複数の取付け地点62において、外側軸体18の内側壁に取り付けられる。内側軸体67は、1つまたは複数の弾性部分15、放射性不透過性のマーカー11、および閉塞を断裂させるように適合された先端1gを備える。補助チューブ50は、可撓性ポリマーまたは金属から製造されてもよく、接着剤または超音波溶接/熱結合を使用して、外側軸体18の外側表面に接着されてもよく、その長さは一般に、100〜300mmの範囲内、好ましくは約120mmである。
図7A〜7Fは、本発明のバルーンカテーテル10を使用して、閉塞している血管20を通る経路を開くための1つの可能な手順を示す。この例では、取付け地点7および6において、外側軸体18および内側軸体17の遠位部分の外側表面にそれぞれ取り付けられた、近位および遠位の先細になった端部を有する非充填バルーン5aaが使用される。カテーテル10は、内側軸体17の管腔に捻じ込まれたガイドワイヤ13を越えて、治療部位に向かって前進させられてもよい。カテーテル10は、好ましくは遠位先端1が閉塞70に接触するように、前記閉塞のできるだけ近くに置かれるべきである。カテーテル10が治療部位内に置かれると、バルーン5aaは、膨張流体ポート11を介して加圧膨張流体を導入する(矢印8aによって指定される)ことによって、第1の固定直径まで膨張されてもよい。膨張流体は、外側軸体18の内側壁と内側軸体17の外側表面との間に規定された流体管腔を通る。その膨張状態(図7B)では、バルーン5aaの側面は血管20の内側壁21に押し付けられ、それによってそこに固定される。
治療部位内でバルーンを固定した後、操作者は、把持要素14を解放することによって膨張したバルーンを操作し、それによって、内側軸体17が外側軸体18に対して近位に動くことが可能になる。内側軸体17は近位側に後退され、把持要素14を再度適用することによってその新しい位置に係止される(図7C)。内側軸体17の近位部分上に設けられる目盛尺19は、操作者が後退されている内側軸体17の長さを判断するのを助けるために使用されてもよい。内側軸体を近位側に後退させることにより、バルーン5aaの遠位端が近位側内向きに折り畳まれ、バルーンの長さが短くなり、結果として、膨張流体の一部分がそこから放出される(矢印8bによって指定される)と、その膨張体積が低減される。
膨張流体の放出された部分は、膨張流体ポート11を介して、または専用の放出出口(図示なし)を介して、膨張流体貯槽(図示なし)によって収容されてもよい。
別の方法として、またはそれに加えて、デバイス内の圧力変化は機械的手段または空気圧手段(図示なし)を利用して吸収されてもよい。例えば、ガス(例えば、空気)の泡(例えば、空気で満たされたバルーン)が外側軸体18内に置かれてもよく、それは、体積変化を吸収し、したがって軸体18内の大幅な圧力変化を防ぐ。別の例として、軸体18内の体積変化は、それに取り付けられたばねを介して非圧迫状態を回復することができる、可動ピストン機構を使用することによって吸収されてもよい。
必要であれば、操作者は、遠位先端1と閉塞70の間の距離を縮小するため、バルーンカテーテルデバイスを遠位側に前進させてもよい。これは、好ましくは、バルーン5aaを部分的に収縮し、それによって血管20内におけるその固定を解放し、先端1が閉塞70に接触するまでデバイスを遠位側に前進させることによって実行される。
図7Dは、膨張流体ポート11を介して、バルーン5aa内の周期的な圧力変化を生成する振動性圧力源42を適用することによる、振動モードでのバルーンカテーテル10の動作を示す。これらの周期的な圧力変化により、バルーン5aaおよび内側軸体17の弾性部分15の周期的な延長と短縮が得られる。遠位先端1の振動する動き、および/またはそれによって確立される衝撃波45は、閉塞70を破壊し、そこを通る経路を開く。
図7Eに示されるように、ガイドワイヤ13は次に、破壊された閉塞の中へ前進させられてもよく、その後、バルーンカテーテルも、バルーン5aaを収縮させた後にその中へ前進させられてもよい。この状態では、破壊された閉塞は、図7Fに示されるようにバルーン5aaを膨張させることによって拡張されてもよい。
予備充填バルーンカテーテルの場合、図7Bに示されるような、内側軸体を近位側に引き抜く工程(バルーンの遠位端における陥入を作るため)が省略されることを除いて、手順は上述したものと本質的に同じである。
その膨張状態にあるバルーン5aa内の圧力は、一般に、2〜10気圧の範囲内、好ましくは約4気圧であり、その折畳み状態では、2〜10気圧の範囲内、好ましくは約5気圧である。振動性圧力源42は、例えば、蠕動ポンプまたは薄膜ポンプを利用することによって、様々な形で実現されてもよく、圧力振動は、例えば、ソレノイドまたは回転式エクセンタ(revolving eccenter)を利用することによって制御されてもよい。
バルーン5内の膨張流体の圧力は、例えば膨張流体管腔内など、膨張経路に沿った適切な位置に設置された圧力計(図示なし)によって測定されてもよい。あるいは、膨張流体圧力は、拡張を基準とするインジケータ(例えば、伸長することによって圧力に反応する可撓性部分)を利用して、または機械的変位インジケータ(例えば、シリンダの長手方向の動きを記録し、それを圧力変化に置き換えるインジケータ)によって得られてもよい。
一実施形態では、バルーン5は、前記バルーンがその長手方向長さに沿って捻られるようにして、カテーテルに取り付けられてもよい。そのような長手方向の捻れは、バルーンの端部の1つをわずかに回転させて取り付け、それをその個々の取付け地点に取り付けることによって得られてもよい。このようにして、バルーン5の膨張が、それに取り付けられた内側軸体17に対して回転力を加え、それによって、その弾性部分15が捻れ、結果として、その軸線の周りでわずかに回転する先端1によるドリル効果がもたらされる。ばね状の要素を使用して弾性部分15を実現した場合にも、そのような要素を延伸し圧縮する間にそれらによって引き起こされる捻れによって、同様の効果が得られることに留意されたい。
次に、本発明の変形例のバルーンカテーテル10mを用いて行われてもよい、閉塞している血管20を通る経路を開くための手順の別の例が、図8Aおよび8Bを参照して記載される。この例では、内側軸体17は外側軸体18に固着され(例えば、適切な接着剤を使用して)、バルーン5aaは、近位側(後方)に折り畳まれ、したがって、図8Aに示されるように、その遠位取付け地点6に向かって先細になった矢印状の形状を形成する。この折畳み状態は、熱および/または圧力の下でバルーンをこの折畳み状態に折り畳むことによって保持されてもよい(例えば、バルーンは製造プロセスにおいて折り畳むが、折り畳まれた外被の「ウィング」が緊密なままであれば、バルーンはその形状を維持する)。
カテーテル10mは、内側軸体17の管腔に捻じ込まれたガイドワイヤ13を越えて、治療部位に向かって前進させられてもよい。カテーテル10mは、好ましくは遠位先端1が閉塞70に接触するように、前記閉塞に隣接して置かれる。カテーテル10mが治療部位内に置かれると、バルーン5aaは、膨張流体ポート11を介して加圧膨張流体を導入する(矢印8aによって指定される)ことによって膨張されてもよい。膨張流体は、外側軸体18の内側壁と内側軸体17の外側表面との間に規定された膨張流体管腔を通る。その膨張状態(図7B)では、後方に折り畳まれたバルーン5aaの側面は血管20の内側壁21に押し付けられ、それによってそこに固定される。その最初の折畳み状態により、膨張したバルーンの遠位端は、図8Bに示されるように丸くされ陥入した形状を獲得する。
治療部位内でバルーンを固定した後、内科医は、図7D〜7Fを参照して上述したように、膨張流体ポート11を介して振動性圧力源42を適用することによって、振動モードでデバイスを動作させ、閉塞を通る通路を開き、必要に応じてバルーンの拡張を行ってもよい。
その膨張状態におけるバルーン5aa内の圧力は、一般に、2〜10気圧の範囲内、好ましくは約4気圧であり、その折畳み状態では、2〜10気圧の範囲内、好ましくは約5気圧である。
図では、弾性部分を備える内側軸体17が示されるが、内側軸体全体が弾性材から製造されてもよいことを理解されたい。
バルーン5はまた、上述のような手順において、手動でまたは機械的に操作されてもよいことに留意されたい。例えば、操作者は、内側軸体17を近位側へ引張り解放することにより、手順の閉塞(またはその一部分)を開く工程を実行することができる。そのような動作により、先端1が近位および遠位に動かされ、閉塞70を破裂させる助けとなる。同様に、機械的手段(図示なし、例えば、カテーテルの近位端において使用して、内側軸体を往復運動させて引き抜き、バルーンに蓄積する圧力変化の柔軟性に対抗して解放することができる機械的アクチュエータ)が、先端1のそのような動きを導入するために使用されてもよい。
図9Aは、カテーテル長さ全体の少なくとも一部分に沿って二重管腔カテーテル管材料を利用する、本発明の一実施形態を示す。この図では、バルーン5の近位端は、近位取付け地点96において二重管腔90の外表面に取り付けられ、前記二重管腔導管は、膨張流体管腔92とガイドワイヤ管腔94の2つの平行な管腔を備える。2つの管腔の相対的な配列を示す、レベルA-Aで取られた二重管腔導管の断面図が、この図の下側部分に提供される。膨張流体管腔92は近位側のバルーン取付け地点96で終わっているが、ガイドワイヤ管腔94はバルーン5の近位取付け地点96を超えて続き、前記管腔は遠位導管99のガイドワイヤ管腔91と連続するようになる。弾性的に変形可能な領域を含む前記遠位導管の外側表面は、遠位側のバルーン取付け地点98を提供する。
図9Bに示されるカテーテルの実施形態では、変形例のバルーン5dは細長い近位首部97を有する。この実施形態ではバルーンの長さが増加していることにより、より長い遠位導管99dを使用することが可能になる。この実施形態の他のすべての要素は図9Aに示されるものと同じである。
図9Cは、上述の二重管腔構成の別の実施形態を示す。この場合、カテーテルは、導管の近位部分(すなわち、二重管腔導管)90とバルーン96の近位取付け地点との間に位置付けられた、接続チューブセグメント100をさらに備える。図9Cの右下部分にある断面図に示される前記接続チューブセグメントは、近位二重管腔導管90の流体通過管腔92と流体連通している管腔106を有する外側導管と、弾性区画を含む遠位導管99dによって形成された、その管腔91dが前記二重管腔導管90のガイドワイヤ管腔94と流体連通している内側導管との、2つの同心に配列された導管を含む。図に見られるように、接続チューブセグメント100が存在することにより、図9Aに図示される実施形態において可能であるよりも長い遠位導管99dを使用することが可能になる。
上述したように、本発明のデバイスを製造する際に使用されてもよい、バルーンをカテーテル軸体に取り付けるためのいくつかの異なる手順が存在する。図10A〜10Eに示されるそのような手順の1つの例は、「反転遠位首部結合(flipped distal neck bonding)」として知られている。図10Aに示されるように、バルーン110は、1本の標準的な管材料(例えば、直径0.6mmのnylon 12および/またはペバックス材料)から吹込み成形される。
バルーンの吹込み成形に続いて、バルーンの近位末端および遠位末端と連続している管材料は、異なる直径をそれぞれ有する3つの別個の領域を形成する。したがって、バルーンの近位側では管材料は内径D1を有し、前記直径は、それに接続される外側カテーテル軸体と一致する。バルーンの直ぐ遠位側の領域は直径D2を有し、前記直径は、内側カテーテル軸体の外径と一致する。最後に、最も遠位側の領域は、D2より小さい直径D3を有する。この小型の領域の目的は、図10Bに示されたように、バルーン110の管腔を通って挿入されるマンドレル112への結合を可能にすることである。次の段階は、図10Cに示されるように、マンドレル112を(矢印によって示されるように)近位方向に引っ張ることである。マンドレルは、バルーンの最も遠位側の部分にしっかり結合されているので、引っ張る動作により、結果として、バルーンの遠位部分がその管腔を通って反転し陥入する。次に、マンドレルは、矢印によって示された地点で裁ち落とされ、除去される。次の段階は、図10Dに示されるように、内側チューブ114を、当初はバルーン110の拡張部分よりも遠位側に置かれていた(例えば、図10A)、直径D2を有する管材料の一部分に挿入することである。内側チューブは、矢印で印を付けた管材料の区画に沿って内側チューブ114に結合される。図10Eは、手順の最終段階の後のバルーン110を示し、バルーンはその当初の位置に巻き戻されており、外側チューブ116は、バルーンの遠位首部(直径D1を有する領域)内に結合されている。この図から、この技術によって製造されたバルーンは、遠位側の陥入を有する予備充填されたものであることが分かる。
上述のパラメータはすべて、単に例証として与えられたものであり、本発明の様々な実施形態の異なる要件にしたがって変えられてもよい。したがって、上述のパラメータは、いかなる形でも本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。それに加えて、上述の様々な軸体およびチューブ、ならびに他の部材は、上述の説明において例示したものとは異なる形状(例えば、平面図で楕円形、正方形などの形態を有する)およびサイズで構築されてもよいことが理解されるべきである。
上述の例および説明は、当然ながら、単に例示目的で提供されたものであり、いかなる形でも本発明を限定するものではない。当業者には理解されるように、本発明は、上述のものから1つを超える技術を使用して、いずれも本発明の範囲を超えることなく多種多様なやり方で実施することができる。
本発明のバルーンカテーテルのオーバーザワイヤ式の実施例の概略図である。 本発明のバルーンカテーテルの速交換型の実施例の概略図である。 発明の好ましい実施形態による様々な弾性軸体の実施例を示す図である。 本発明のバルーンカテーテルに使用されてもよい様々な遠位先端の実施例の概略図である。 本発明のバルーンカテーテルに使用されてもよい代替バルーン構成の概略図である。 本発明のバルーンカテーテルに使用されてもよい代替バルーン構成の概略図である。 内側ガイドワイヤチューブの代わりに補助チューブが使用されている、本発明のバルーンカテーテルの実施例の概略図である。 閉塞している血管を通る経路を開くための1つの可能な手順を示す図である。 閉塞している血管を通る経路を開くための1つの可能な手順を示す図である。 閉塞している血管を通る経路を開くための1つの可能な手順を示す図である。 閉塞している血管を通る経路を開くための1つの可能な手順を示す図である。 閉塞している血管を通る経路を開くための1つの可能な手順を示す図である。 閉塞している血管を通る経路を開くための1つの可能な手順を示す図である。 閉塞している血管を通る経路を開くための別の可能な手順を示す図である。 閉塞している血管を通る経路を開くための別の可能な手順を示す図である。 バルーン取付け部に近接した同心の内側チューブ・外側チューブ構成の代わりに二重管腔を使用している、本発明のバルーンカテーテルの異なる実施形態を示す図である。 バルーン取付け部に近接した同心の内側チューブ・外側チューブ構成の代わりに二重管腔を使用している、本発明のバルーンカテーテルの異なる実施形態を示す図である。 バルーン取付け部に近接した同心の内側チューブ・外側チューブ構成の代わりに二重管腔を使用している、本発明のバルーンカテーテルの異なる実施形態を示す図である。 陥入した遠位バルーンの取付け部を有する本発明のバルーンカテーテルを製造する方法を示す図である。 陥入した遠位バルーンの取付け部を有する本発明のバルーンカテーテルを製造する方法を示す図である。 陥入した遠位バルーンの取付け部を有する本発明のバルーンカテーテルを製造する方法を示す図である。 陥入した遠位バルーンの取付け部を有する本発明のバルーンカテーテルを製造する方法を示す図である。 陥入した遠位バルーンの取付け部を有する本発明のバルーンカテーテルを製造する方法を示す図である。

Claims (21)

  1. 内側軸体の遠位端が外側軸体の遠位端を超えて延びるようにして、中空の外側軸体内に配置された中空の内側軸体であって、その管腔が、ガイドワイヤを内側軸体の長さの全体または一部に通すことができるようにするのに適した内側軸体と、
    その近位端において前記外側軸体に、かつその遠位端において前記内側軸体に取り付けられたバルーンと、
    前記外側軸体の内側表面と前記内側軸体の外側表面の間に形成された環状空間内に、またそこから前記バルーンの前記管腔内に膨張流体を導入し、かつそれを除去する手段とを備え、
    前記バルーンが第1の拡張状態まで放射方向に拡張した後、前記内側軸体が、その長さを静止値から増加させることによって、前記バルーンの第2の拡張状態へのさらなる長手方向の拡張に応答し、また、その長さを前記静止値まで再び減少させることによって、後に続く前記第1の拡張状態へ戻る部分的な収縮に応答することができるように、前記内側軸体が構築された、バルーンカテーテル。
  2. 前記内側軸体が少なくとも1つの弾性的に変形可能な部分を備える、請求項1に記載のバルーンカテーテル。
  3. 前記バルーンが第1の拡張状態まで放射方向に拡張した後、前記内側軸体の前記弾性的に変形可能な部分が、その長さを静止値から増加させることによって、前記バルーンの第2の拡張状態へのさらなる長手方向の拡張に応答し、また、その長さを前記静止値まで再び減少させることによって、後に続く前記第1の拡張状態へ戻る部分的な収縮に応答することができる、請求項2に記載のバルーンカテーテル。
  4. 前記バルーンが前記内側軸体および外側軸体に取り付けられる地点の間の距離が、前記バルーンの全長よりも短い、請求項1に記載のバルーンカテーテル。
  5. 少なくとも1つの前記弾性的に変形可能な部分がナイロンとペバックスの混合材で形成された、請求項2に記載のバルーンカテーテル。
  6. 前記バルーンの外表面が前記内側軸体の外側表面と接触し、かつそこに取り付けられるようにして、該バルーンがその遠位端において反転した形で取り付けられた、請求項1に記載のバルーンカテーテル。
  7. 前記バルーンの内表面が前記内側軸体の外側表面と接触し、かつそこに取り付けられるようにして、該バルーンがその遠位端において反転していない形で取り付けられた、請求項1に記載のバルーンカテーテル。
  8. 前記カテーテルがオーバーザワイヤ式カテーテルとして構築された、請求項1に記載のバルーンカテーテル。
  9. 前記内側軸体が、その長手方向軸線に沿って前記外側軸体に対して動かすことができ、前記カテーテルが前記内側軸体を不動にする手段をさらに備える、請求項1に記載のバルーンカテーテル。
  10. 前記カテーテルが速交換型カテーテルとして構築された、請求項1に記載のバルーンカテーテル。
  11. 近位部分および遠位部分を有する導管を備えるバルーンカテーテルであって、
    前記近位部分が2つの別個の管腔を含み、一方の管腔がガイドワイヤをそこに通すことができるようにするのに適しており、他方の管腔が流体を通すことができるようにするのに適しており、
    前記遠位部分が、前記近位部分のガイドワイヤ管腔と流体連通している単一管腔の導管であり、
    バルーンが、その近位端において前記近位部分の外側表面に、かつその遠位端において前記遠位部分に取り付けられ、
    前記バルーンが第1の拡張状態まで放射方向に拡張した後、導管の前記遠位部分が、その長さを静止値から増加させることによって、前記バルーンの第2の拡張状態へのさらなる拡張に応答し、また、その長さを前記静止値まで再び減少させることによって、後に続く前記第1の拡張状態へ戻る部分的な収縮に応答することができるように、前記遠位部分の少なくとも一部が構築された、バルーンカテーテル。
  12. 前記遠位部分の長さが相応して拡張され得るようにして、前記バルーンの近位首部が従来の血管形成用バルーンに比べて拡張される、請求項11に記載のバルーンカテーテル。
  13. 前記カテーテルが、前記導管の近位部分と前記バルーンの近位首部の間に位置付けられ、それによって中間部分を形成する接続チューブセグメントをさらに備え、
    前記中間部分が2つの同心に配列された導管を備え、該同心に配列された導管のうち外側のものの管腔が前記近位部分の流体通過管腔と流体連通しており、前記同心に配列された導管のうち内側のものが遠位導管によって形成され、
    前記遠位導管の管腔が前記近位部分の前記ガイドワイヤ管腔と流体連通しており、前記接続チューブセグメントが、前記近位部分の遠位端に取り付けられた近位端と前記バルーンの近位首部に取り付けられた遠位端とを有する、請求項11に記載のバルーンカテーテル。
  14. 前記導管の前記遠位部分が少なくとも1つの弾性的に変形可能な部分を備える、請求項11から13のいずれか一項に記載のバルーンカテーテル。
  15. 少なくとも1つの前記弾性的に変形可能な部分がナイロンとペバックスの混合材で形成された、請求項14に記載のバルーンカテーテル。
  16. a)バルーンを治療されるべき血管内の血管閉塞に近接させる工程と、
    b)前記バルーンに取り付けられた要素を前記血管閉塞に近接して遠位・近位軸線に沿って前後させ、それによって前記閉塞を完全にまたは部分的に破壊するように、前記バルーンを周期的に膨張させ、部分的に収縮させる工程とを含む、血管閉塞の治療を必要とする患者の血管閉塞を治療する方法。
  17. 前記バルーンに取り付けられた前記要素がカテーテル軸体である、請求項16に記載の方法。
  18. 前記カテーテル軸体が、請求項1から10のいずれか一項に記載のバルーンカテーテルの内側軸体である、請求項17に記載の方法。
  19. 前記カテーテル軸体が、請求項11または請求項13に記載のバルーンカテーテルの導管の遠位部分である、請求項17に記載の方法。
  20. 前記バルーンを周期的に膨張させ、部分的に収縮させる前に、前記バルーンが第1の圧力まで膨張され、それによって、前記バルーンが治療される血管内で固定され、かつ、周期的に膨張させ部分的に収縮させる前記工程の間、前記バルーンが、その内圧を前記第1の圧力から第2の圧力まで増加させることによって膨張され、その内圧を前記第2の圧力から前記第1の圧力まで減少させることによって部分的に収縮される、請求項16に記載の方法。
  21. 前記バルーンを前記血管内で固定させる工程に続いて、前記方法が、前記バルーンの遠位先端が陥入するように、前記内側カテーテル軸体を近位方向に動かす工程をさらに含む、請求項20に記載の方法。
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