JP2009507518A - フィルタ付き喫煙品 - Google Patents

Abstract

フィルタ付きシガレットは、活性炭素粒子５０が組み込まれているフィルタ要素をもつ。好ましいフィルタ要素は、セルロースアセテートトウなどのフィルタ材料６０を組み込んでおり、このトウはトリアセチンを使用して可塑化される。プロピレングリコールおよびトリアセチンの混合物は、活性炭素粒子と接触され、このように処理されたこれらの粒子はフィルタ要素の中に組み込まれる。あるいは、プロピレングリコールおよびトリアセチンの混合物は、フィルタ要素の内部に組み込まれており、この混合物の一部は、活性炭素粒子の少なくとも一部と接触している。

Description

本発明は、喫煙品（例えばシガレット）などの煙草製品に関し、より詳細にはフィルタ付きシガレットに関する。

シガレットなどの人気のある喫煙品は、ペーパラッパ（ｐａｐｅｒ ｗｒａｐｐｅｒ）によって取り囲まれ、それによっていわゆる「喫煙可能なロッド」または「煙草ロッド」を形成する、実質的に円筒形のロッド（ｒｏｄ）の形状をした構造をもち、細断された煙草（例えば、細断詰め物形態）などの喫煙可能な材料の装填物、巻物または柱状物を含む。通常、シガレットは、端から端までの関係において煙草ロッドと一直線に配列された、円筒形フィルタ要素をもつ。通常、フィルタ要素は、「プラグラップ（ｐｌｕｇ ｗｒａｐ）」として知られているペーパ材料によって外接された可塑化セルロースアセテートトウ（ｔｏｗ）を含む。いくつかのフィルタ要素は、多価アルコールを含むことができる。例えば、英国特許明細書第７５５，４７５号を参照のこと。通常、フィルタ要素は、「チッピング（ｔｉｐｐｉｎｇ）ペーパ」として知られている外接する包装材料を使用して、煙草ロッドの一端に取り付けられる。周囲の空気で吸われた主流の煙に希釈を与えるために、チッピング材料およびプラグラップに孔をあけることも望ましくなる。シガレットおよびこれらの様々な構成要素の説明は、Ｔｏｂａｃｃｏ Ｐｒｏｄｕｃｔｉｏｎ、Ｃｈｅｍｉｓｔｒｙ ａｎｄ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ、Ｄａｖｉｓら（Ｅｄｓ．）（１９９９）に記載されている。シガレットは、この一端に点火して、煙草ロッドを燃やすことで、喫煙者によって使用される。喫煙者は、次いで主流の煙をシガレットの他端（例えば、フィルタ端）で吸うことによって、喫煙者の口の中に受ける。

いくつかのシガレットは、活性炭素または木炭材料を組み込んでいるフィルタ要素を組み込んでいる。例えば、典型的なシガレットフィルタは多数のセグメント（ｓｅｇｍｅｎｔ）をもつことができ、これらのセグメントの少なくとも１つは高含有量の炭素材料の粒子を含むことができる。木炭粒子または材料の活性炭素タイプを組み込んだフィルタの様々な種類が、本明細書に参照により組み込まれるＴｏｕｅｙへの米国特許第２８８１７７０号、Ｓｅｌｉｇｍａｎらへの米国特許第３１０１７２３号、Ｉｒｂｙらへの米国特許第３２３６２４４号、Ｔｏｕｅｙらへの米国特許第３３１１５１９号、Ｌｌｏｙｄへの米国特許第３３４７２４７号、Ｄａｖｉｓらへの米国特許第３３７０５９５号および、Ｔｉｇｇｌｅｂｅｃｋらへの米国特許第３９７２３３５号に記載されている。

フィルタ要素が（ｉ）フィルタ材料および他のフィルタ構成材料を組み込みおよび該（ｉｉ）フィルタ要素を通過する主流の煙草の煙の様々な気相成分の有効量を効率的に除去する能力をもつ、活性炭素の粒子などの炭素質材料を組み込んでいるフィルタ要素をもつシガレットを提供することは大いに望ましい。

発明の要旨
本発明は、喫煙品に関し、詳細には、ロッド形状の喫煙品（例えば、シガレット）に関する。喫煙品は、点火端（すなわち、上流端）と吸い口端（すなわち、下流端）とを含む。吸い口端片が、喫煙品の最も吸い口側に置かれ、吸い口端片が、喫煙品を吸う喫煙者の口の中に置くことを可能にする。吸い口端片はフィルタ（ｆｉｌｔｅｒ）要素の形をもつ。フィルタ要素は木炭または材料の活性炭素タイプなどの炭素質材料の有効量を組み込んでいる。フィルタ要素の内部の炭素質材料の量は、フィルタ要素を通過する主流の煙の中の気相成分を変える（例えば、いくつかの気相成分のレベルを低減させる）のに十分である。フィルタ要素の内部の炭素質材料の少なくとも一部は、ポリオールエステルおよびポリオールの混合物の有効量と接触している。例えば、フィルタ要素の内部の炭素質材料の少なくとも一部は、これに、グリセリンエステル（例えば、トリアセチン）および低分子量ポリオール（例えば、グリセリンまたはプロピレングリコール）の液体混合物の有効量が加えられている。炭素質材料と密接に接触するポリオールエステルおよびポリオールの量は、フィルタ要素を通過する主流の煙からのいくつかの気相成分を除去するための炭素質材料の能力への、トリアセチンなどのフィルタの添加物の不都合な影響を最小に抑えるのに十分である。

１つの実施形態において、本発明は、可塑化されたセルロースアセテートトウと粒子形状の炭素質材料とを含むフィルタを備えるシガレットを提供し、この炭素質材料は、ポリオールエステル（例えば、トリアセチンなどのグリセリンエステル）およびポリオール（例えば、グリセリンまたはプロピレングリコールなどの低分子量ポリオール）の均質混合と接触している。この可塑化されたセルロースアセテートトウの可塑剤は、通常トリアセチンを含む。通常、このシガレットは、外接する包装材料内に収容された喫煙可能な詰め物材料を備える煙草ロッドをもち、このフィルタ要素は、煙草ロッドの一端にて煙草ロッドに連結され、このフィルタ要素は、フィルタ材料を組み込んでおり、および該煙草ロッドに近位の端部と煙草ロッドから遠位の端部とをもつ。

例示の炭素質材料は、約１０メッシュと約４００メッシュの間の粒子サイズをもつ粒子形状であり、約２０ｍｇと約５００ｍｇの間の量において存在する。該混合物におけるポリオールとポリオールエステルの重量比は、例えば、約１：３と約２５：１との間であることができ、より好ましくは、約２：１と約１０：１との間であることができる。１つの実施形態において、該ポリオールは、該炭素質材料および該混合物の中のポリオールの総合重量に基づいて約１パーセントと約２５パーセントの間の量において、より好ましくは約７パーセントと約１５パーセントの間の量において存在する。

別の態様において、本発明は、ポリオールおよびポリオールエステルの均質混合液による炭素質材料の処理を含む、喫煙品中の炭素質材料の気相濾過性能を改良する方法を提供する。

図面の簡単な説明
本発明の実施形態の理解を助けるために、次に、必ずしも縮尺通りに描かれていない、添付の図面に参照がなされる。図面は例示のみであり、本発明を限定するものとして解釈すべきではない。

図１は、喫煙可能な材料、包装材料構成要素およびシガレットのフィルタ要素を示す。

発明の詳細な説明
次に、本発明が、添付の図面を参照して、これ以降より詳しく説明される。本発明を多くの異なる形状で実行することができ、本明細書に記載された実施形態に限定されると解釈すべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、この開示が適用可能な法的要求を満たすように提供される。同じ数字は、一貫して同じ要素を示す。この明細書および特許請求の範囲で使用されるとき、文脈が明白にそうでないと指示しない限り、単数形の不定冠詞および定冠詞は複数の参照物を含む。

図１を参照して、シガレットの形状で、本発明の喫煙品のいくつかの代表的構成要素をもつ喫煙品１０が示される。シガレット１０は、シガレットまたは外接する包装材料２０内に収容された喫煙可能な詰め物材料１６の装填物または巻物のほぼ円筒のロッド１５を含む。ロッド１５は、便宜的に「煙草ロッド」と呼ばれる。煙草ロッド１５の端部は、喫煙可能な詰め物材料にさらされるように開いている。シガレット１０は、包装材料２０に加えられた１つの必須でないバンド２５（例えば、スターチ、エチルセルロースまたはアルギン酸ナトリウムなどのフィルム形成剤を含む印刷された被覆）をもつように示されており、このバンドは、シガレットの長手方向軸に横向きの方向にシガレットロッドに外接する。すなわち、バンド２５は、シガレットの長手方向軸に対して断面積領域を与える。バンド２５は、包装材料の内面（すなわち、喫煙可能な詰め物材料に面して）に、あるいは、あまり好ましくないが、包装材料の外面に印刷されることができる。このシガレットは、１つの必須でないバンド（ｂａｎｄ）をもつ包装材料をもつことができるが、このシガレットは、２、３、それ以上の番号をつけて、間隔をおいた、さらなる場合により存在するバンドをもつ包装材料をもつこともできる。

煙草ロッド１５の包装材料２０は、成分および性質の広い範囲をもつことができる。特定の包装材料の選択は、シガレット設計および製造の分野の技術者には容易に明らかである。煙草ロッドは１層の包装材料をもつことができ、または煙草ロッドは、いわゆる「二重砲粗相」煙草ロッドの場合などの取り囲む複数の層の包装材料をもつことができる。包装材料、包装材料の構成要素および処理された包装材料の例示的な種類は、その全体において参照により本明細書内に組み込まれるＧｅｎｔｒｙへの米国特許第５２２０９３０号、Ｈａｎｃｏｃｋらへの米国特許出願２００４／０１２９２８１、Ｂａｒｎｅｓらへの米国特許出願２００５／００３９７６４、ＨａｎｃｏｃｋらへのＰＣＴ ＷＯ ２００４／０５７９８６、ＡｓｈｃｒａｆｔらへのＰＣＴ ＷＯ ２００４／０４７５７２に記載されている。

煙草ロッド１５の一端に、点火端２８があり、他端に、フィルタ要素３０が配置されている。フィルタ要素３０は、フィルタ要素および煙草ロッドが、好ましくは互いに当接して、端から端までの関係において軸方向に一直線になるように、煙草ロッド１５の一端に隣接して配置されている。フィルタ要素３０はほぼ円筒形状をもち、この直径は実質的に煙草ロッドの直径に等しくできる。フィルタ要素３０の両端は、その中を通る空気および煙の通過を可能にする。

フィルタ要素３０は、煙草ロッド１５の一端に隣接して配置された第１フィルタセグメント３２をもつ。第１フィルタセグメント３２は、外接するプラグラップ４５によって、この長手方向に延びる表面に沿って上から巻き付けられた、フィルタ材料４０（例えば、トリアセチンなどの可塑剤で含浸されたセルロースアセテートトウ）を含む。第１セグメントのフィルタ材料４０の内部で、炭素質材料５０の複数の粒子が分散される。炭素質材料５０の少なくとも一部および通常炭素質材料の実質的にすべてが、ポリオールエステル（例えばトリアセチン）およびポリオール（例えばプロピレングリコール）の混合物の有効量と密接に接触している。

フィルタ要素３０は、第１フィルタセグメント３２に対して長手方向に配置され、シガレット１０の最も吸い口側の端部に置かれた第２フィルタセグメント５５をもつ。第２フィルタセグメント５５は、外接するプラグラップ材料６５によって、この長手方向に延びる表面に沿って上から巻き付けられた、フィルタ材料６０（例えば、トリアセチンなどの可塑剤で含浸されたセルロースアセテートトウ）を含む。

フィルタ要素３０は、その外周または長手方向周辺部に沿って、外部プラグラップ７５の層によって外接される。外部プラグラップ７５は、第１フィルタセグメント３２および第２フィルタセグメント５５のそれぞれの上に重なり、組み合わせられた２つのセグメントフィルタ要素を提供する。フィルタロッド、フィルタセグメントおよびフィルタ要素の生産、ならびにこれらのフィルタロッド、フィルタセグメントおよびフィルタ要素からのシガレットの製造を、シガレットフィルタ、マルチセグメントシガレットフィルタ、フィルタ付きシガレットを提供するために使用されてきたロッド作製ユニットのタイプを使用して、実行することができる。ドイツ、ハンブルグのＨａｕｎｉ−Ｗｅｒｋｅ Ｋｏｒｂｅｒ ＆ Ｃｏ．ＫＧから、Ｍｕｌｆｉのブランド名で市販されているマルチセグメントシガレットフィルタロッドを、シガレットフィルタロッド作製装置を使用して製造することができる。使用のために適切に修正できる市販のフィルタロッド作製機器の他の代表的なタイプは、Ｈａｕｎｉ−Ｗｅｒｋｅ Ｋｏｒｂｅｒ ＆ Ｃｏ．ＫＧから市販されているＫＤＦ−２ユニット、およびフランスのＤｅｃｏｕｆｌｅから市販されているＤｅｃｏｕｆｌｅユニットを含む。

フィルタ要素３０は、フィルタ要素３０の全長と煙草ロッド１５の隣接領域の両方に外接するチッピング材料８８（例えば、本質的に空気を通さないチッピングペーパ）を使用して、煙草ロッド１５に取り付けられる。チッピング材料８８の内面は、適切な接着剤を使用して、プラグラップ７５の外面および煙草ロッドの包装材料２０の外面に固く固定され、したがって、フィルタ要素および煙草ロッドは互いに連結される。

通気された、または空気で希釈された喫煙品は、一連の穿孔９２などの必須でない空気希釈手段を備えることができ、穿孔の各々はチッピング材料およびプラグラップを貫通して延びている。必須でない穿孔９２を、レーザ穿孔技術など、当分野の技術者には知られている様々な技術で作ることができる。あるいは、いわゆるオフライン空気希釈技術を、（例えば、多孔性ペーパプラグラップおよび事前に穿孔されたチッピングペーパの使用を介して）使用することができる。

代表的なシガレット１０の寸法は変化できる。好ましいシガレットはロッド形状であり、約７．５ｍｍの直径（例えば、約２０ｍｍから約２７ｍｍ、しばしば約２２．５ｍｍから約２５ｍｍの円周）をもつことができ、約７０ｍｍから約１２０ｍｍ、しばしば約８０ｍｍから約１００ｍｍの全長をもつことができる。フィルタ要素３０の長さは変化できる。典型的なフィルタ要素は、約１５ｍｍから約４０ｍｍ、しばしば約２０ｍｍから約３５ｍｍの長さをもつことができる。

使用の間、喫煙者は、マッチまたはシガレットライタを使用して、シガレット１０の点火端２８に点火する。このように、喫煙可能な材料１６が燃え始める。シガレット１０の吸い口端は、喫煙者の唇の内に置かれる。喫煙可能な材料１６を燃やすことによって生成された熱分解物（例えば、煙草の煙の成分）が、シガレット１０を通って、フィルタ要素３０を通って、喫煙者の口の中に吸われる。吸う間、主流の煙のいくらかの気体成分のいくらかの量は、フィルタ要素３０内の炭素質材料５０の粒子によって、主流の煙から除去される。活性木炭粒子などの炭素質フィルタ成分は、主流の煙草の煙の水蒸気相成分の広い範囲を捕獲する能力をもつ。いくつかの一般に使用されるフィルタ要素の成分（例えば、トリアセチンなどの可塑剤）の存在は、水蒸気相煙成分を除去する炭素質材料の効率を低減させるように作用することができる。しかし、ポリオールエステルおよびポリオールの混合物による炭素質材料の事前処理は、トリアセチンなどの成分によって与えられる不都合な効果を緩和するように作用する。

本発明のいくつかの態様を実行するために有用な喫煙可能な材料および他の関連する材料は、変化できる。喫煙可能な材料は、喫煙可能なセグメントまたはロッドに組み込むことができる材料であり、喫煙可能なセグメントの内部のある領域に質量および体積を提供する。喫煙可能な材料は、喫煙可能な材料が組み込まれている喫煙品の通常の使用の状態の間、破壊のあるタイプを受ける。喫煙可能な材料の少なくともある成分の少なくとも一部は熱分解による、喫煙可能な材料の破壊は、通常「煙」として特徴づけられる形状をもつエアロゾルの形成をもたらす。例えば、煙草材料を組み込んだ喫煙可能な材料は、煙草の煙を生成するために、燃え、または熱分解を受ける傾向がある。煙草タイプまたは煙草ブレンドの選択が、煙草材料または煙草材料のブレンドが燃やされたとき、エアロゾル生成物の化学成分および感覚的な感覚刺激性の特徴を決めることができる。

喫煙可能なセグメントの喫煙可能な材料は、ある形の煙草を組み込んでいることが最も大いに好ましい。好ましい喫煙可能な材料は、主に、これらの材料の乾燥重量に基づいて、ある形の煙草からなる。すなわち、これらの材料の乾燥重量の大部分またはこれらの材料を組み込んだ混合物（材料のブレンドまたはこれらに加えられ、そうでなければこれらの中に組み込まれた添加物をもつ材料を含めて）の重量の大部分を、ある形の煙草で提供することができる。例えば、これらの材料は、少量の非煙草詰め物材料（例えば、炭酸カルシウム粒子、炭素質材料、穀物または木材パルプ）および／または結合剤（例えば、ガーゴム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモニウム）を組み込んだ加工された煙草であり、および／またはこれらの材料のブレンドは、煙草代用品または増量剤を含むことができる。これらの材料およびこれらの材料を組み込んだブレンドは、煙草、非煙草詰め物材料、および非煙草代用品または増量剤の総合重量に基づいた、乾燥重量に基づき、頻繁に約７０パーセントの煙草より多くからなり、しばしば約８０パーセントの煙草より多くからなり、一般に９０パーセントの煙草より多くからなる。これらの材料は、実質的にすべて煙草材料からなることもあり、いかなる非煙草詰め物、代用品または増量剤を組み込まないこともある。

喫煙可能な材料は、従来、外包および／または表面仕上がけ成分などシガレットの製造に使用されてきたタイプの煙草添加物で処理することができる。例えば、Ｗｏｃｈｎｏｗｓｋｉ米国特許第３４１９０１５号、Ｂｅｒｎｄｔらへの第４０５４１４５号、Ｂｕｒｃｈａｍ，Ｊｒらへの第４８８７６１９号、Ｗａｔｓｏｎへの第５０２２４１６号、Ｓｔｒａｎｇらへの第５１０３８４２号およびＭａｒｔｉｎへの第５７１１３２０号を参照のこと。典型的な外包材料は、水、砂糖およびシロップ（例えば、サッカロース、グルコース、高次のフラクトースコーンシロップ）、湿潤剤（例えば、グリセリンまたはプロピレングリコール）および香味剤（例えば、ココアおよびシナカンゾウ）を含む。これらの添加成分は表面仕上がけ材料（例えば、メントールなどの香味材料）にも含まれる。例えばＭａｙｓらへの米国特許第４４４９５４１号を参照のこと。添加物を、Ｌｅｔｔａｕへの米国特許第４９９５４０５号に記載されている、またはＫｏｈｌ Ｍａｓｃｈｉｎｅｎｂａｕ ＧｍｂＨからＭｅｎｔｈｏｌ Ａｐｐｌｉｃａｔｉｏｎ Ｓｙｓｔｅｍ ＭＡＳとして入手できる装置のタイプを使用して喫煙可能な材料にも加えることができる。特定の外包および表面仕上がけ成分の選択は、望ましい感覚的特徴などの要因に依存し、これらの成分の選択および使用は、シガレット設計および製造分野の技術者には容易に明らかである。Ｇｕｔｃｈｏ、Ｔｏｂａｃｃｏ Ｆｌａｖｏｒｉｎｇ Ｓｕｂｓｔａｎｃｅｓ ａｎｄ Ｍｅｔｈｏｄｓ，Ｎｏｙｅｓ Ｄａｔａ Ｃｏｒｐ．（１９７２）およびＬｅｆｆｉｎｇｗｅｌｌらのＴｏｂａｃｃｏ Ｆｌａｖｏｒｉｎｇ ｆｏｒ Ｓｍｏｋｉｎｇ Ｐｒｏｄｕｃｔｓ（１９７２）を参照のこと。

喫煙可能な材料は、通常、シガレットなどの喫煙品の製造のために伝統的である形状および手法が使用される。これらの材料は、細断された煙草の片（例えば、ラミナおよび／またはステム）を組み込むことができ、および／またはこれらの材料は加工された形状の煙草材料であることができる。例えば、これらの材料は、通常、切断詰め物形状（例えば、約１／１０インチから約１／６０インチ、好ましくは、約１／２０インチから約１／３５インチの幅に、約１／８インチから約３インチ、通常、約１／４インチから約１インチの長さに切られた煙草詰め物の細切りまたは細棒）で使用される。あるいは、あまり好ましくはないが、加工された煙草材料などのこれらの材料を、長手方向に延びる細棒として、または望ましい構成に形成されたシートとして、または望ましい形状に形成された圧縮されたもしくは押し出された片として使用することができる。

煙草材料は、黄色種煙草、バーレー種煙草、オリエンタル煙草またはメリーランド煙草、ダーク煙草、ダークファイヤード煙草およびラスティカ煙草ならびに他の珍しいまたは特別な煙草またはこれらのブレンド（ｂｌｅｎｄ）などの煙草の様々なタイプを含み、またはこれらから煙草材料を取り出し得る。煙草、栽培手法、収穫手法および乾燥手法の様々なタイプの説明は、Ｔｏｂａｃｃｏ Ｐｒｏｄｕｃｔｉｏｎ，Ｃｈｅｍｉｓｔｒｙ ａｎｄ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ，Ｄａｖｉｓら（Ｅｄｓ．）（１９９９）に記載されている。Ｌａｗｓｏｎらへの米国特許出願２００４／００８４０５６も参照のこと。最も好ましくは、煙草材料は、適切に乾燥され、経年処理させたものである。

通常、煙草材料はいわゆる「ブレンド」形状で使用される。例えば、一般に「アメリカンブレンド」と呼ばれるいくつかの人気のある煙草ブレンドは、黄色種煙草、バーレー（ｂｕｒｌｅｙ）煙草およびオリエンタル煙草の混合物を含む。そのようなブレンドは、多くの場合、加工された煙草ステム（ｓｔｅｍ）（例えば、カットロールド（ｃｕｔ−ｒｏｌｌｅｄ）ステム、カットロールドエクスパンデッド（ｃｕｔ−ｒｏｌｌｅｄ−ｅｘｐａｎｄｅｄ）ステムまたはカットパフト（ｃｕｔ−ｐｕｆｆｅｄ）ステム）、ボリュームエクスパンデッド（ｖｏｌｕｍｅ ｅｘｐａｎｄｅｄ）煙草（例えば、好ましくはカットフィラ（ｃｕｔ−ｆｉｌｌｅｒ）形態のドライアイスエクスパンデッド（ｄｒｙ ｉｃｅ ｅｘｐａｎｄｅｄ）煙草（ＤＩＥＴ）などのパフト（ｐｕｆｆｅｄ）煙草）などの加工された形状の煙草材料を含む。煙草材料は、また再構成された煙草の形状（例えば、ペーパメイキング（ｐａｐｅｒ−ｍａｋｉｎｇ）タイプまたは成形シートタイプの加工を使用して製造された再構成された煙草）をもつことができる。煙草再構成加工は、従来、通常、捨てられていた煙草の部分を商業的に有用な形状に変える。例えば、煙草ステム、煙草または煙草ダスト（ｄｕｓｔ）の再利用可能な部分を、かなり一様な均一性の加工された再構成された煙草を製造するために使用することができる。特定のシガレットブランドの製造のために使用される煙草ブレンド内部の煙草の各タイプの正確な量は変化でき、望まれる感覚的な特徴などの要因に依存した、設計の選択方法である。例えば、Ｔｏｂａｃｃｏ Ｅｎｃｙｃｌｏｐｅｄｉａ、Ｖｏｇｅｓ（Ｅｄ．）ｐ．４４−４５（１９８４）、Ｂｒｏｗｎｅ、Ｔｈｅ Ｄｅｓｉｇｎ ｏｆ Ｃｉｇａｒｅｔｔｅｓ、３^ｒｄ Ｅｄ．、ｐ．４３（１９９０）ａｎｄ Ｔｏｂａｃｃｏ Ｐｒｏｄｕｃｔｉｏｎ、Ｃｈｅｍｉｓｔｒｙ ａｎｄ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ、Ｄａｖｉｓら（Ｅｄｓ．）ｐ．３４６（１９９９）を参照のこと。様々の代表的煙草タイプ、煙草の加工タイプ、煙草ブレンドのタイプ、シガレット構成要素および成分、煙草ロッドの構成は、また本明細書に参照により組み込まれるＬａｗｓｏｎらへの米国特許第４８３６２２４号、Ｐｅｒｆｅｔｔｉらへの第４９２４８８３号、Ｐｅｒｆｅｔｔｉらへの第４９２４８８８号、Ｂｒｏｗｎらへの第５０５６５３７号、Ｂｒｉｎｋｌｅｙらへの第５１５９９４２号、Ｇｅｎｔｒｙへの第５２２０９３０号、Ｂｌａｋｌｅｙらへの第５３６００２３号、Ｙｏｕｎｇらへの第５７１４８４４号、Ｄｏｍｉｎｇｕｅｚらへの第６７３０８３２号、Ｓｈａｆｅｒらへの米国特許出願２００２／００００２３５、Ｌｉらへの米国特許出願２００３／００７５１９３、Ｌｉらへの米国特許出願２００３／０１３１８５９、ＢｅｒｅｍａｎらへのＰＣＴ ＷＯ ０２／３７９９０、Ｌａｗｓｏｎらへの米国特許出願２００４／００８４０５６、Ｐｅｒｆｅｔｔｉらへの米国特許出願２００４／０２５５９６５、Ｃｒｏｏｋｓらへの米国特許出願２００５／００６６９８４、Ｎｅｓｔｏｒらへの米国特許出願２００５／００６６９８６、および、ＢｏｍｂｉｃｋらへのＦｕｎｄ．Ａｐｐｌ．Ｔｏｘｉｃｏｌ．，３９，ｐ．１１−１７（１９９７）に記載されている。

包装材料は変化できる。煙草ロッドは包装材料の１層またはいわゆる「二重包装」煙草ロッドの場合などのような外接する包装材料の複数の層をもつことができる。包装材料、包装材料の構成要素および処理された包装材料の例示のタイプは、本明細書に参照によりそれらの全体が組み込まれる、Ｗｈｉｔｅらへの米国特許第５１０５８３８号、Ａｒｚｏｎｉｃｏらへの第５２７１４１９号、Ｇｅｎｔｒｙへの第５２２０９３０号、Ｓｈａｆｅｒらへの第６８７４５０８号、ＦｏｕｒｎｉｅｒらへのＰＣＴ ＷＯ ０１／０８５１４、ＨａｊａｌｉｇｏらへのＰＣＴ ＷＯ ０３／０４３４５０、Ｗｏｏｄｈｅａｄらへの米国特許出願２００３／０１１４２９８、Ｃｒｏｏｋｓらへの２００４／０１３４６３１、Ｈａｍｐｌ，Ｊｒ．らへの２００５／０００５９４７、Ｈａｍｐｌ，Ｊｒ．らへの２００５／０００５９４７、Ａｓｈｃｒａｆｔらへの２００５／００１６５５６、Ｆｉｔｚｇｅｒａｌｄらへの２００５／００７６９２９、ＲａｓｏｕｌｉらへのＰＣＴ ＷＯ ２００５／０３９３２６に記載されている。代表的な包装材料は、Ｒ．Ｊ．Ｒｅｙｎｏｌｄｓ Ｔｏｂａｃｃｏ Ｃｏｍｐａｎｙ Ｇｒａｄｅｓ １１９、１７０、４１９、４５３、４５４、４５６、４６５、４６６、４９０、５２５、５３５、５５７、６５２、６６４、６７２、６７６および６８０として、Ｓｃｈｗｅｉｔｚｅｒ−Ｍａｕｄｉｔ Ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌから市販されている。色つきの包装材料（例えば、茶色の紙）を、使用することができる。再構成された煙草材料も、特に内部包装材料（例えば、包装材料の少なくとも１層でさらに上から包まれる領域で）として使用でき、喫煙可能なロッド用の包装材料として有用な、代表的な再構成された煙草材料は、本明細書に参照により組み込まれる、Ｇｅｎｔｒｙらへの米国特許第５０７４３２１号、Ａｒｚｏｎｉｃｏらへの第５１５９９４４号、Ｒａｋｅｒへの第５２６１４２５号、Ｂｏｗｅｎへの第５４６２０７３号、Ｂｏｗｅｎへの第５６９９８１２号に記載されている。

フィルタ要素は炭素質材料を組み込んでいる。炭素質材料は、主に炭素からなる材料である。好ましい炭素質材料は、実質的にすべて炭素からなる。通常炭素質材料は、重量で、約８５パーセントより多い量の炭素を含み、一般には約９０パーセントより多い量の炭素を含み、しばしば約９５パーセントより多い量の炭素を含み、頻繁に約９８パーセントより多い量の炭素を含む。炭素質材料は、木炭の形状をもつことができるが、最も好ましくは、活性炭素材料である。活性炭素材料は高い表面積材料である。例示的な活性炭素材料は、Ｊ．Ａｍｅｒ．Ｃｈｅｍ．Ｓｏｃ．、Ｖｏｌ．６０（２）、ｐｐ．３０９−３１９（１９３８）に記載されているＢｒｕｎａｖｅｒ、ＥｍｍｅｔおよびＴｅｌｌｅｒ（ＢＥＴ）法を使用して決定されるように、約２００ｍ^２／ｇより大きい表面積をもち、しばしば約１０００ｍ^２／ｇより大きい表面積をもち、頻繁に約１５００ｍ^２／ｇより大きい表面積をもつ。

炭素質材料を合成または天然の源から取り出すことができる。レーヨンまたはナイロンなどの材料を炭化させることができ、続いて活性化した炭素質材料を提供するための酸素処理が行われる。木およびココナッツシェルなどの材料を炭化させることができ、続いて活性化した炭素質材料を提供するための酸素処理が行われる。例示的な炭素質材料は、Ｃａｌｇｏｎ Ｃａｒｂｏｎ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ、Ｇｏｗｒｉｓｈａｎｋａｒ Ｃｈｅｍｉｃａｌｓ、Ｃａｒｂｏｎ Ａｃｔｉｖａｔｅｄ Ｃｏｒｐ．およびＧｅｎｅｒａｌ Ｃａｒｂｏｎ Ｃｏｒｐ．などの供給源から市販されている活性炭のココナッツシェルタイプである。例えば、本明細書に参照により組み込まれる、ＭａｒｓｈのＡｃｔｉｖａｔｅｄ Ｃａｒｂｏｎ Ｃｏｍｐｅｎｄｉｕｍ（Ｅｄ．）（２００１）も参照のこと。

木炭、シガレットフィルタへの組み込みに適した活性炭素材料、様々な他のフィルタ要素の構成材料の様々なタイプ、シガレットフィルタ要素の構成およびフォーマットの様々なタイプ、ならびに炭素質材料をシガレットフィルタ要素へ組み込むための様々な手法および方法が、本明細書に参照により組み込まれる、Ｂｅｒｇｅｒらへの米国特許第３２１７７１５号、Ｂｅｒｇｅｒらへの米国特許第３６４８７１１号、Ｓｅｘｓｔｏｎｅへの第３９５７５６３号、Ｈａｌｌへの第４１７４７２０号、Ｎｅｕｋｏｍｍへの第４２０１２３４号、Ｌｅｂｅｒｔへの第４２２３５９７号、Ｐｅｒｆｅｔｔｉらへの第５１３７０３４号、Ｂｌａｋｌｅｙらへの第５３６００２３号、Ｇｅｎｔｒｙらへの第５５６８８１９号、Ａｒｔｅｒｂｅｒｙらへの第５６２２１９０号、Ｖｅｌｕｚへの第６５３７１８６号、Ｘｕｅらへの第６５８４９７９号、Ｊｕｐｅらへの第６７６１１７４号、Ｐａｉｎｅ ＩＩＩへの第６７８９５４７号、Ｊｕｐｅらへの米国特許出願２００２／０１６６５６３、Ｘｕｅらへの米国特許出願２００２／００２０４２０、Ｘｕｅらへの米国特許出願２００３／０２００９７３、Ｐａｉｎｅらへの米国特許出願２００３／０１５４９９３、Ｘｕｅらへの米国特許出願２００３／０１６８０７０、Ｚｈｕａｎｇらへの米国特許出願２００４／０１９４７９２、Ｙａｎｇらへの米国特許出願２００４／０２２６５６９、Ｆｉｇｌａｒらへの米国特許出願２００４／０２３７９８４、Ｌｕａｎらへの米国特許出願２００５／０１３３０５１、Ｂｕｈｌらへの米国特許出願２００５／００４９１２８、Ｃｒｏｏｋｓらへの米国特許出願２００５／００６６９８４、およびＷｈｉｔｅへの欧州特許出願５７９４１０、およびＢｅｒｅｍａｎへのＰＣＴ ＷＯ ０２／３７９９０に記載されている。炭素質材料が組み込まれたフィルタ要素もつシガレットの代表的タイプは、フロリダ州のＰｈｉｌｉｐ Ｍｏｒｒｉｓ Ｉｎｃ．による「Ｂｅｎｓｏｎ ＆ Ｈｅｄｇｅｓ Ｍｕｌｔｉｆｉｌｔｅｒ」として２００５年の間、「Ｍａｌｂｏｒｏ Ｕｌｔｒａ Ｓｍｏｏｔｈ」として知られるＰｈｉｌｉｐ Ｍｏｒｒｉｓ Ｉｎｃ．試験販売ブランドとして、またＪａｐａｎ Ｔｏｂａｃｃｏ Ｉｎｃ．による「Ｍｉｌｄ Ｓｅｖｅｎ」として入手可能である。それ自体、炭素質材料を、空洞フィルタ（例えば、３セグメントまたはステージフィルタ要素の中央空洞領域の内部の粒子または顆粒）のセグメントの内部に、この炭素質材料を紙または他のシート様の材料（例えば、集められ、切られまたはそれ以外に構成された紙様の材料の長手方向に配置されたセグメントとして）の内部に組み込むことによってフィルタ要素の内部に組み込むことができ、あるいは、フィルタ材料（例えば、フィルタトウまたは集められた不織材料にわたって分散された粒子または顆粒として）の内部に、長手方向に多セグメントをもつフィルタ要素のセグメントとして分散される。

炭素質材料は、フィルタ要素に組み込まれ、フィルタ要素の内部に構成されている。本発明の典型的なシガレットのフィルタ要素は、フィルタ要素の少なくとも一部の成分（例えば、トリアセチンなどのフィルタ添加物）が、フィルタ要素内の炭素質材料に接触し、フィルタ要素内の炭素質材料の、主流のシガレット煙の気相成分の除去効率に不都合な影響を与える能力をもつように、フィルタ要素の少なくとも１つの成分またはセグメントの内部に炭素質材料を有する。

フィルタ要素の他の構成要素セグメントは変化することができる。代表的なフィルタ要素のセグメントは、本明細書に参照により組み込まれる、ＢｒｏｗｎｅによるＴｈｅ Ｄｅｓｉｇｎ ｏｆ Ｃｉｇａｒｅｔｔｅｓ、３^ｒｄ Ｅｄ．（１９９０）、Ｔｏｂａｃｃｏ Ｐｒｏｄｕｃｔｉｏｎ、Ｃｈｅｍｉｓｔｒｙ ａｎｄ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ、Ｄａｖｉｓら（Ｅｄｓ．）（１９９９）、Ｂｅｒｇｅｒへの米国特許第４５０８５２５号、Ｐｒｙｏｒらへの第４８０７８０９号、Ｂａｒｎｅｓらへの第４９０３７１４号、Ｌａｗｒｅｎｃｅらへの第４９２０９９０号、Ｔｈｅｓｉｎｇらへの第５０１２８２９号、Ｒａｋｅｒへの第５０２５８１４号、Ｊｏｎｅｓ，Ｊｒらへの第５０７４３２０号、Ｓａｉｎｔｓｉｎｇらへの第５０７６２９５号、Ｊａｋｏｂらへの第５１０１８３９号、Ｓａｉｎｔｓｉｎｇらへの第５１０５８３４号、Ｗｈｉｔｅらへの第５１０５８３８号、Ａｒｚｏｎｉｃｏらへの第５２７１４１９号、Ｐｅｒｆｅｔｔｉらへの第５１３７０３４号、Ｇｅｎｔｒｙらへの第５３９６９０９号、Ｋｏｌｌｅｒらへの第５５９５２１８号、Ｂａｎｅｒｊｅｅらへの第５７１８２５０号、Ｌｅｓｓｅｒらへの第６５３０３７７号、Ｃｅｒａｍｉらへの第６６１５８４２号、ＭａｃＡｄａｍらへの第６６３１７２２号、Ｌｅｓｓｅｒらへの第６７９２９５３号、Ｌｉｌｌｙ，Ｊｒらへの米国特許出願２００２／００１４４５３、Ｄｕｂｅらへの２００４／０２６１８０７、Ｆｏｕｒｎｉｅｒらへの２００５／０１３３０５２、２００４年７月２９日に出願されたＧｏｎｔｅｒｍａｎらへの米国特許出願１０／９０１６６２に記載されているフィルタ要素の構成要素、設計およびフォーマットのタイプを組み込むことができる。代表的なフィルタ材料は、トウ材料（例えば、セルロースアセテートまたはポリプロピレントウ）または集められた織物材料（例えば、集められた紙の織物、再構成された煙草、セルロースアセテート、ポリプロピレンまたはポリエステル）から製造することができる。

フィルタ要素は、炭素質材料の有効量を組み込んでおり、および該具体的には活性炭素の有効量を組み込んでいる。この有効量は、フィルタ要素に組み込まれたとき、フィルタ要素を組み込んだシガレットの主流の煙の変質の、ある望ましい程度を与える量である。例えば、活性炭素粒子または顆粒を組み込んだシガレットフィルタ要素は、フィルタ要素を通過する主流の煙のいくつかの気相構成要素の発生量を下げるように作用することができる。通常フィルタ要素内部の炭素質材料の量は、乾燥質量に基づき、少なくとも約２０ｍｇであり、しばしば少なくとも約３０ｍｇであり、頻繁に少なくとも約４０ｍｇである。通常フィルタ要素内部の炭素質材料の量は、乾燥質量に基づき、約５００ｍｇを超えず、一般に約４００ｍｇを超えず、しばしば約３００ｍｇを超えず、頻繁に約２００ｍｇを超えない。

フィルタ要素内の炭素質材料は、適切な形状で使用される。例えば、炭素質材料は、粉末、顆粒、粒子などを特徴とすることができる形状をもつことができる。典型的な粒子サイズは約１０メッシュより大きく、しばしば約２０メッシュより大きく、頻繁に約３０メッシュより大きい。典型的な粒子サイズは約４００メッシュより小さく、しばしば約３００メッシュより小さく、頻繁に約２００メッシュより小さい。

フィルタ要素内の炭素質材料の少なくとも一部は、ポリオールエステルおよびポリオールの混合物の有効量と密接な接触をする。すなわち、最も好ましくは、炭素質材料の表面領域のかなりの量がこの混合物と接触されるために、液体成分混合物の有効量が炭素質材料に加えられる。好ましくは、実質的に、フィルタ要素内の炭素質材料の全表面領域がこの混合物と密接な接触をする能力をもつために、この混合物にさらされている。最も好ましくは、フィルタ要素内の炭素質材料のすべてが混合物と密接に接触している。例えば、フィルタ要素内の炭素質材料の少なくとも一部が、グリセリンエステルの混合物の有効量と密接に接触している。代表的なグリセリンエステルはトリアセチンである。好ましいポリオールは低い分子量のポリオール（例えば、約２００Ｄａより小さい分子量を有するポリオール、最も好ましいのは約１００Ｄａより小さい分子量を有するポリオール）である。典型的なポリオールは、グリセリンおよびプロピレングリコールである。

シガレットの使用の前に、このシガレットのフィルタ要素の内部の活性炭素の少なくとも一部は液体成分の均質な混和剤によって処理される。

すなわち、液体成分を、フィルタ要素の内部に組み込む前に、活性炭素に加えることができる。最も好ましくは、液体混和剤は混和性液体成分のよく混合された溶液である。最も好ましくは、液体成分の混和剤は、炭素質材料上に噴霧される。例えば、液体混和剤を、移動するコンベアベルト上または回転する錠剤被覆ドラム内部に置かれた炭素質材料上に噴霧することができる。あるいは、炭素質材料を、流動ベッドまたは液体成分を粒子状または顆粒状の固体材料と接触させるための他の適切な装置の内部の液体混和剤と接触させることができる。次いで、このように処理された炭素質材料を、フィルタ要素またはフィルタ要素の構成要素内に組む込むことができる。望むならば、液体成分を、フィルタ要素またはフィルタ要素の構成要素内に組み込まれた炭素質材料に加えることができる。例えば、炭素質材料を組み込んだフィルタ要素の構成要素を、液体混和剤の望ましい量を、フィルタ要素の構成要素内部の炭素質材料に加えるために、液体混和剤の噴射または他の適切な適用にさらすことができる。その結果、このように炭素質材料と接触された液体成分の混和剤は、これらのフィルタ要素を通過して吸われた主流のシガレットの煙からいくつかの気相成分を除去するための、いくつかのフィルタ要素の構成要素の、これらのフィルタ要素の構成要素の内部のこれらの炭素質材料の能力への不都合な影響を緩和し、低減し、制限し、最小に抑えるように作用することができる。

炭素質材料と接触されるポリオールの相対量およびポリオールエステルの相対量は変化できる。ポリオールおよびポリオールエステルの相対量は、これらのフィルタ要素を通過して吸われた主流のシガレットの煙からいくつかの気相成分を除去するために、これらのフィルタ要素の構成要素の内部の炭素質材料の能力への、トリアセチンなどのフィルタ要素の添加物の不都合な影響の低減および最小化をもたらすのに十分である。最も好ましくは、使用されるポリオールの量は、重量に基づき、使用されるポリオールエステルの量より多い。典型的なポリオールとポリオールエステルの比は、重量に基づき、約２５：１より小さく、一般に約２０：１より小さく、しばしば約１５：１より小さく、頻繁に約１０：１より小さい。ポリオールとポリオールエステルの典型的な比は、重量に基づき、通常少なくとも約１：３であり、一般的に少なくとも約１：２であり、しばしば少なくとも約１：１であり、頻繁に少なくとも約２：１である。

炭素質材料と密接に接触するポリオールとポリオールエステルの混合物の量は、変化できる。炭素質材料に対するポリオールとポリオールエステルの添加物の量は、これらのフィルタ要素を通過して吸われた主流のシガレットの煙からいくつかの気相成分を除去するために、これらのフィルタ要素の内部の炭素質材料の能力への、トリアセチンなどのフィルタ要素の添加物の不都合な影響の低減または最小化をもたらすのに十分である。炭素質材料に加えられる混合物の典型的な量は、乾燥重量に基づき、炭素質材料およびポリオールの総合重量において、処理された炭素質材料のポリオール含有量が、少なくとも約１パーセントであり、一般には少なくとも約３パーセントであり、しばしば少なくとも約５パーセントであり、頻繁に少なくとも約７パーセントである。炭素質材料に加えられる混合物の典型的な量は、乾燥重量ベースで、炭素質材料およびポリオールの総合重量において、処理された炭素質材料のポリオール含有量が、約２５パーセントより小さく、しばしば約２０パーセントより小さく、頻繁に約１５パーセントより小さい。

炭素質材料の水分含有量は変化できる。フィルタ要素の内部の炭素質材料の水分含有量は、通常、フィルタ要素を組み込んでいるシガレット使用の前において、炭素質材料および水分の総合重量に基づいて約３０パーセントより小さく、しばしば約２５パーセントより小さく、頻繁に約２０パーセントより小さい。通常、フィルタ要素を組み込んだシガレットの使用前において、フィルタ要素の内部の炭素質材料の水分含有量は、炭素質材料および水分の総合重量に基づいて約３パーセントより大きく、しばしば約５パーセントより大きく、約８パーセントより大きい。

プラグラップは変化できる。例えば、Ｍａｒｔｉｎへの米国特許第４１７４７１９号を参照のこと。通常、プラグラップは多孔性または非多孔性の紙材料である。プラグラップ材料は市販されている。典型的な多孔性のプラグラップペーパは、Ｐｏｒｏｗｒａｐ Ｐｌｕｇ Ｗｒａｐ１７−Ｍ１、３３−Ｍ１、４５―Ｍ１、６５−Ｍ９、９５−Ｍ９、１５０−Ｍ４、２６０−Ｍ４および２６０−Ｍ４Ｔとして、Ｓｃｈｗｅｉｔｚｅｒ−Ｍａｕｄｉｔ Ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌから入手可能である。非多孔性のプラグラップは、約１０ＣＯＲＥＳＴＡユニットより小さい多孔度、より好ましくは約５ＣＯＲＥＳＴＡユニットより小さい多孔度を示す。典型的な非多孔性のプラグラップペーパは、参照番号６４６Ｇｒａｄｅとして、チェコ共和国のＯｌｓａｎｙ Ｆａｃｉｌｉｔｙ（ＯＰ Ｐａｐｒｉｎａ）（Ｔｒｉｅｒｅｎｂｅｒｇ Ｈｏｌｄｉｎｇ）から入手可能である。プラグラップペーパを、フィルムを形成する材料の層によって、特にフィルタ材料に面する表面上を被覆することができる。そのような被覆を、適切なポリマーフィルム形成剤（例えば、エチルセルロース、炭酸カルシウムと混合されたエチルセルロースまたは、いわゆるシガレット製造業者で一般に採用されている種類のリップリリース（ｌｉｐ ｒｅｌｅａｓｅ）被覆組成物）を使用して提供することができる。あるいは、プラスチックフィルム（例えばポリプロピレンフィルム）をプラグラップ材料として使用することができる。例えば、ＺＮＡ−２０およびＺＮＡ−２５として、Ｔｒｅｏｆａｎ Ｇｅｒｍａｎｙ ＧｍｂＨ ＆ Ｃｏ．ＫＧから入手できる非多孔性のポリプロピレン材料を、プラグラップ材料として使用できる。

空気で希釈され、または通気された本発明のシガレットに対し、空気希釈または通気の程度の量は変化することができる。頻繁に、空気で希釈されたシガレットに対する空気希釈の量は、約１０パーセントより大きく、一般に約２０パーセントより大きく、しばしば約３０パーセントより大きく、時には約４０パーセントより大きい。通常、空気で希釈されたシガレットに対する空気希釈の上限は、約８０パーセントより小さく、しばしば約７０パーセントより小さい。本明細書で使用されるとき、用語「空気希釈」は、空気希釈手段に吸い込まれた空気の体積と、全体積ならびにシガレットを通って吸われシガレットの最も吸い口側端部を出る空気およびエアロゾルとの比（パーセンテージで表された）である。より高い空気希釈レベルは、主流のエアロゾル中へのエアロゾル形成材料の伝達効率を下げるように作用できる。

本発明の好ましいシガレットは吸い込みに望ましい抵抗を示す。例えば、例示のシガレットは、１７．５ｃｃ／秒の空気流で約５０と約２００ｍｍの水圧低下の間の圧力低下を示す。好ましいシガレットは、１７．５ｃｃ／秒の空気流で、約６０ｍｍと約１８０の間の、より好ましくは約７０ｍｍと約１５０ｍｍの水圧低下の間の圧力低下値を示す。典型的に、シガレットの圧力低下値は、Ｆｉｌｔｒｏｎａ Ｉｎｓｔｒｕｍｅｎｔｓ ａｎｄ Ａｕｔｏｍａｔｉｏｎ Ｌｔｄ．から入手可能なＦｉｌｔｒｏｎａ Ｃｉｇａｒｅｔｔｅ Ｔｅｓｔ Ｓｔａｔｉｏｎ（ＣＴＳ Ｓｅｒｉｅｓ）を使用して測定される。

本発明のシガレットは、喫煙されるとき、受け入れられる回数の吸い（ｐｕｆｆ）をもたらす。そのようなシガレットは、ＦＴＣ喫煙条件下で、機械で喫煙したとき、シガレット当たり、通常、約６回吸いより多く提供し、一般に、約８回吸いより多く提供する。そのようなシガレットは、ＦＴＣ喫煙条件下で、機械で喫煙したとき、シガレット当たり、通常、約１５回吸いより少なく提供し、一般に、約１２回吸いより少なく提供する。ＦＴＣ喫煙条件は、くすぶりの５８秒で隔てられた、２秒継続の３５ｍｌ吸いからなる。

本発明のシガレットは、喫煙されるとき、主流のエアロゾルをもたらす。シガレット当たりのもたらされた主流のエアロゾル量は、変化できる。ＦＴＣ喫煙条件下で喫煙されるとき、典型的なシガレットは、通常少なくとも約１ｍｇ、しばしば少なくとも約３ｍｇ、頻繁に少なくとも約５ｍｇのＦＴＣ「タール（ｔａｒ）」の量をもたらす。ＦＴＣ喫煙条件下で喫煙されるとき、例示的なシガレットは、通常約２０ｍｇを超えない、しばしば約１５ｍｇを超えない、頻繁に約１２ｍｇを超えないＦＴＣ「タール」の量をもたらす。

本発明のフィルタ要素を、本明細書に参照により組み込まれる、Ｃｌｅａｒｍａｎらへの米国特許第４７５６３１８号、Ｂａｎｅｒｊｅｅらへの第４７１４０８２号、Ｗｈｉｔｅらへの第４７７１７９５号、Ｓｅｎｓａｂａｕｇｈらへの第４７９３３６５号、Ｃｌｅａｒｍａｎらへの第４９８９６１９号、Ｃｌｅａｒｍａｎらへの第４９１７１２８号、Ｋｏｒｔｅへの第４９６１４３８号、Ｓｅｒｒａｎｏらへの第４９６６１７１号、Ｂａｌｅらへの第４９６９４７６号、Ｓｅｒｒａｎｏらへの第４９９１６０６号、Ｆａｒｒｉｅｒらへの第５０２０５４８号、Ｓｈａｎｎｏｎらへの第５０２７８３６号、Ｃｌｅａｒｍａｎらへの第５０３３４８３号、Ｓｃｈｌａｔｔｅｒらへの第５０４０５５１号、Ｃｒｅｉｇｈｔｏｎらへの第５０５０６２１号、Ｂａｋｅｒらへの第５０５２４１３号、Ｌａｗｓｏｎへの第５０６５７７６号、Ｎｙｓｔｒｏｍらへの第５０７６２９６号、Ｆａｒｒｉｅｒらへの第５０７６２９７号、Ｃｌｅａｒｍａｎらへの第５０９９８６１号、Ｄｒｅｗｅｔｔらへの第５１０５８３５号、Ｂａｒｎｅｓらへの第５１０５８３７号、Ｈａｕｓｅｒらへの第５１１５８２０号、Ｂｅｓｔらへの第５１４８８２１号、Ｈａｙｗａｒｄらへの第５１５９９４０号、Ｒｉｇｇｓらへの第５１７８１６７号、Ｃｌｅａｒｍａｎらへの第５１８３０６２号、Ｓｈａｎｎｏｎらへの第５２１１６８４号、Ｄｅｅｖｉらへの第５２４００１４号、Ｎｉｃｈｏｌｓらへの第５２４００１６号、Ｃｌｅａｒｍａｎらへの第５３４５９５５号、Ｃａｓｅｙ ＩＩＩらへの第５３９６９１１号、Ｒｉｇｇｓらへの第５５５１４５１号、Ｂｅｎｓａｌｅｍらへの第５５９５５７７号、Ｍｅｉｒｉｎｇらへの第５７２７５７１号、Ｂａｒｎｅｓらへの第５８１９７５１号、Ｍａｔｓｕｕｒａらへの第６０８９８５７号、Ｂｅｖｅｎらへの第６０９５１５２号およびＢｅｖｅｎへの第６５７８５８４号に記載されたシガレットのタイプの内部に組み込むことができる。例えば、本発明のフィルタ要素を、Ｒ．Ｊ．Ｒｅｙｎｏｌｄｓ Ｔｏｂａｃｃｏ Ｃｏｍｐａｎｙによって「Ｐｒｅｍｉｅｒ」および「Ｅｃｌｉｐｓｅ」のブランド名で市販されたシガレットのタイプの内部に組み込むことができる。例えば、本明細書に参照として組み込まれている、Ｃｈｅｍｉｃａｌ ａｎｄ Ｂｉｏｌｏｇｉｃａｌ Ｓｔｕｄｉｅｓ ｏｎ Ｎｅｗ Ｃｉｇａｒｅｔｔｅ Ｐｒｏｔｏｔｙｐｅｓ ｔｈａｔ Ｈｅａｔ Ｉｎｓｔｅａｄ ｏｆ Ｂｕｒｎ Ｔｏｂａｃｃｏ，Ｒ．Ｊ．Ｒｅｙｎｏｌｄｓ Ｔｏｂａｃｃｏ Ｃｏｍｐａｎｙ Ｍｏｎｏｇｒａｐｈ（１９８８）およびＩｎｈａｌａｔｉｏｎ Ｔｏｘｉｃｏｌｏｇｙ，１２：５，ｐ．１−５８（２０００）に説明されたこれらのシガレットのタイプを参照のこと。

実験
以下の例は、本発明の実施形態を説明するために提供されるものであり、この範囲を限定するためと考えるべきではない。別段の注記がない限り、すべての部およびパーセントは重量による。

木炭フィルタシガレットの従来の「ダルメーション（ｄａｌｍａｔｉｏｎ）」フィルタセグメントの製造に使用されるタイプの活性木炭粒子が提供される。活性木炭粒子の水分含有量は約１５パーセントである。プロピレングリコール、トリアセチンまたはこれらの混合物で強化された活性木炭サンプルが、木炭の所定量を回転する細錠剤被覆器に加えることによって準備される。錠剤ドラムの開口はアルミニウムフォイルで覆われており、小さい穴がアルミニウムフォイルの中央領域に形成されている。錠剤ドラムは、緩やかな回転で動作される。空気吸引器がアルミニウムフォイルの穴を通して挿入され、吸引器の他端は、以下の（ｉ）プロピレングリコールおよびトリアセチンの混合物、（ｉｉ）プロピレングリコールまたは（ｉｉｉ）トリアセチンの中から選択される液体を収容する容器に挿入される。完全な流体吸引の後で、木炭粒子上に得られた液体のエアロゾルの凝縮を容易にするために、ドラムはさらに５分間回転される。このように、液体を木炭粒子と均質な接触をもたらすことができる。

それぞれが約８４ｍｍ（約５７ｍｍの煙草ロッドの長さおよび約２７ｍｍのトリアセチンで可塑化されたセルロースアセテートフィルタの長さ）の長さをもつ煙草を燃やす巻き煙草のシガレットはケンブリッジフィルタパッドホルダ（Ｃａｍｂｒｉｄｇｅ ｆｉｌｔｅｒ ｐａｄ ｈｏｌｄｅｒｓ）内に取りつけられる。このフィルタパッドホルダはフィルタパッドをもたない。フィルタパッドホルダの他端に、管のＴｙｇｏｎ（登録商標）タイプを使用して、知られているベッド（ｂｅｄ）長にわたって分散された木炭の所定の質量を収容しているガラスシリンダが取り付けられる。このガラスシリンダは、ほぼ７５ｍｍの長さおよびほぼシガレットと同じ直径を与える毛細管ピペットの引き伸ばされた端部をやすりで削り落とすことによって構成される。木炭（１０ｍｍのサンプル長で木炭１２５ｍｇの充填）または１部の木炭対１０部のセモリナ（ｓｅｍｏｌｉｎａ）の混合物（２０ｍｍのサンプル長で木炭２５ｍｇの充填）が、シリンダ内にゆったりと充填される。シリンダ内部でサンプルの各端部を詰めるために石英ウールが使用される。ガラスシリンダの他端には、ケンブリッジフィルタパッドが実装された第２ケンブリッジフィルタパッドホルダが取り付けられる。この第２のフィルタパッドホルダが、Ｔｙｇｏｎ（登録商標）タイプの管を使用して従来の喫煙機械に取り付けられる。したがって、シガレットロッドが喫煙されるとき、煙は第１フィルタホルダを通り、木炭ベッドを通り、第２フィルタホルダを通り、喫煙機械を通る。

各シガレットは、３５ｍｍの吸いさし長まで機械で喫煙される。喫煙条件は、４５ｍｌの吸いからなり、２秒継続の各吸いを４０秒毎にとる。各シガレットは、平均約８回から１０の吸いをもたらす。各シガレットに対し、吸いの一貫した回数が取られる。

前述の喫煙条件下で集められた気相成分を識別するために使用される計装および技術は、必須として、Ｇｏｒｄｏｎらによって、５７^ｔｈ Ｔｏｂａｃｃｏ Ｓｃｉｅｎｃｅ Ｒｅｓｅａｒｃｈ Ｃｏｎｆｅｒｅｎｃｅ，Ｖｏｌ．５７，Ｐａｐｅｒ Ｎｏ．６３（Ｓｅｐｔ．２１−２４，２００３）に記載されたタイプである。

約６部のプロピレングリコールおよび約１部のトリアセチンの１０パーセントの混合液で処理された木炭のベッドを通過して喫煙され、ガラスシリンダの内部の木炭２５ｍｇ／２０ｍｍ装置内に構成された本発明のシガレットは、約１６７８全イオン流エリアカウントをもたらし、一方、同様に処理されている木炭のベッドを通過して喫煙され、ガラスシリンダの内部の木炭１２５ｍｇ／１０ｍｍ装置内に構成された同じようなシガレットは約１８４全カウントをもたらす。このシガレットに対して、２５ｍｇ／２０ｍｍ装置内に構成された処理されている木炭を通過して喫煙されたサンプルは、約２７９のアセトアルデヒドイオン流エリアカウント、約１７のベンゼンカウントおよび約１６０のアセトンカウントをもたらす。このシガレットに対して、１２５ｍｇ／１０ｍｍ装置内に構成された処理されている木炭を通過して喫煙されたサンプルは、約２４のアセトアルデヒドイオン流エリアカウント、約０．１のベンゼンカウントおよび約１．６のアセトンカウントをもたらす。

ガラスシリンダの内部の２５ｍｇ／２０ｍｍ装置内に構成された処理されていない木炭のベッドを通過して喫煙された比較シガレットは、約１９２４全イオン流エリアカウントをもたらすが、一方、ガラスシリンダの内部の１２５ｍｇ／１０ｍｍ装置内に構成された処理されていない木炭を通過して喫煙された同じようなシガレットは約１２８全カウントをもたらす。その比較シガレットに対して、２５ｍｇ／２０ｍｍ装置内に構成された処理されていない木炭を通過して喫煙されたサンプルは、約２７２のアセトアルデヒドイオン流エリアカウント、約２７のベンゼンカウントおよび約１５３のアセトンカウントをもたらす。このシガレットに対して、１２５ｍｇ／１０ｍｍ装置内に構成された処理されていない木炭を通過して喫煙されたサンプルは、約２．９のアセトアルデヒドイオン流エリアカウント、検出されないベンゼンカウントおよび検出されないアセトンカウントをもたらす。

１０パーセントのプロピレングリコールで処理された木炭のベッドを通過して喫煙され、ガラスシリンダの内部の木炭２５ｍｇ／２０ｍｍ装置内に構成された比較シガレットは、約２４９３全イオン流エリアカウントをもたらし、一方、同様に処理された木炭のベッドを通過して喫煙され、ガラスシリンダの内部の木炭１２５ｍｇ／１０ｍｍ装置内に構成された同じようなシガレットは約４２１全カウントをもたらす。このシガレットに対して、２５ｍｇ／２０ｍｍ装置内に構成された処理された木炭を通過して喫煙されたサンプルは、約３６０のアセトアルデヒドイオン流エリアカウント、約３０のベンゼンカウントおよび約２２０のアセトンカウントをもたらす。このシガレットに対して、１２５ｍｇ／１０ｍｍ装置内に構成された処理された木炭を通過して喫煙されたサンプルは、約６１のアセトアルデヒドイオン流エリアカウント、検出されないベンゼンカウントおよび約１．１のアセトンカウントをもたらす。

５パーセントのトリアセチンで処理された木炭のベッドを通過して喫煙され、ガラスシリンダの内部の木炭２５ｍｇ／２０ｍｍ装置内に構成された比較シガレットは、約２９１４イオン流エリアカウントをもたらし、一方、同様に処理された木炭のベッドを通過して喫煙され、ガラスシリンダの内部の木炭１２５ｍｇ／１０ｍｍ装置内に構成された同じようなシガレットは約４０３全カウントをもたらす。このシガレットに対して、２５ｍｇ／２０ｍｍ装置内に構成された処理された木炭のベッドを通過して喫煙されたサンプルは、約３３０のアセトアルデヒドイオン流エリアカウント、約５２のベンゼンカウントおよび約３０７のアセトンカウントをもたらす。このシガレットに対して、１２５ｍｇ／１０ｍｍ装置内に構成された処理された木炭を通過して喫煙されたサンプルは、約７３のアセトアルデヒドイオンカレントエリアカウント、約１．１のベンゼンカウントおよび約１２のアセトンカウントをもたらす。

これらのデータは、プロピレングリコールまたはトリアセチンが、活性炭と接触されたとき、主流のシガレット煙の気相成分を除去するための活性炭の性質または能力を低減するように作用することを示す。しかし、これらのデータは、また、プロピレングリコールおよびトリアセチンの混和剤が、活性炭に加えられたとき、主流のシガレット煙の気相成分を除去するための活性炭の能力に不都合な影響を大きくは与えないことを示す。

本明細書に記載されている本発明の、多くの変更および他の実施形態が、前述の説明および関連する図面で提供された教示の利益を受ける本発明が関連する分野の技術者には想起される。したがって、本発明は、開示された特定の実施形態に限定されるものでなく、変更および他の実施形態が、添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれることが意図されていることを理解すべきである。特定の用語が本明細書で採用されているが、これらは、一般的な、説明的な意味でのみ使用されたものであり、限定の目的で使用されたものではない。

シガレットの形状をもつ喫煙製品の断面図であり、喫煙可能な材料、包装材料構成要素およびシガレットのフィルタ要素を示す。

Claims (20)

1. （ａ）外接する包装材料の内部に収容されている喫煙可能な詰め物材料をもつ煙草ロッド、
   （ｂ）該煙草ロッドの一端において該煙草ロッドに連結され、フィルタ材料を組み込んでおり、および該煙草ロッドに近位の端部と該煙草ロッドから遠位の端部とをもつフィルタ要素、
   （ｃ）該フィルタ要素の内部に組み込まれている炭素質材料、ならびに
   （ｄ）該炭素質材料の少なくとも一部に接触しているポリオールエステルおよびポリオールの均質混合物
   を含むシガレット。
2. 該均質混合物がトリアセチンおよびプロピレングリコールを含む、請求項１に記載のシガレット。
3. 該炭素質材料が、トリアセチンを使用して可塑化されたセルロースアセテートトウからなる領域において、該フィルタ要素の内部に配置されている、請求項１に記載のシガレット。
4. 該炭素質材料が、トリアセチンを使用して可塑化されたセルロースアセテートトウからなる領域において、該フィルタ要素の内部に組み込まれている活性炭素粒子を含み、該セルロースアセテートトウがその長手方向周辺部上においてプラグラップによって外接されている、請求項１に記載のシガレット。
5. 該炭素質材料が約１０メッシュと約４００メッシュの間の粒子サイズをもつ粒子形状であり、該炭素質材料が約２０ｍｇと約５００ｍｇの間の量において存在する、請求項１に記載のシガレット。
6. 該混合物におけるポリオールとポリオールエステルの重量比が、約１：３と約２５：１との間である、請求項１に記載のシガレット。
7. 該混合物におけるポリオールとポリオールエステルの重量比が、約２：１と約１０：１との間である、請求項６に記載のシガレット。
8. 該ポリオールが、該炭素質材料および該混合物の中の該ポリオールの総合重量に基づいて約１パーセントと約２５パーセントの間の量において存在している、請求項１に記載のシガレット。
9. 該ポリオールが、該炭素質材料および該混合物の中の該ポリオールの総合重量に基づいて約７パーセントと約１５パーセントの間の量において存在している、請求項８に記載のシガレット。
10. フィルタは可塑化されたセルロースアセテートトウと粒子形状の炭素質材料とを含み、該炭素質材料はポリオールエステルおよびポリオールの均質混合物に接触している、フィルタを含むシガレット。
11. 該混合物におけるポリオールとポリオールエステルの重量比が、約２：１と約１０：１との間である、請求項１０に記載のシガレット。
12. 該ポリオールが、該炭素質材料および該混合物の中の該ポリオールの総合重量に基づいて約７パーセントと約１５パーセントの間の量において存在している、請求項１０に記載のシガレット。
13. 該ポリオールがグリセリンまたはプロピレングリコールであり、該ポリオールエステルがトリアセチンである、請求項１０に記載のシガレット。
14. 該可塑化されたセルロースアセテートトウの可塑剤がトリアセチンを含む、請求項１０に記載のシガレット。
15. ポリオールおよびポリオールエステルの均質混合物によって炭素質材料を処理するステップを含む、喫煙品中の炭素質材料の気相濾過性能を改良する方法。
16. 該ポリオールがグリセリンおよびプロピレングリコールの少なくとも１つを含み、該ポリオールエステルがグリセリンエステルを含む、請求項１５に記載の方法。
17. 該混合物におけるポリオールとポリオールエステルの重量比が、約１：３と約２５：１との間である、請求項１５に記載の方法。
18. 該混合物におけるポリオールとポリオールエステルの重量比が、約２：１と約１０：１との間である、請求項１７に記載の方法。
19. 該ポリオールが、該炭素質材料および該混合物の中の該ポリオールの総合重量に基づいて約１パーセントと約２５パーセントの間の量において存在する、請求項１５に記載の方法。
20. 該ポリオールが、該炭素質材料および該混合物の中の該ポリオールの総合重量に基づいて約７パーセントと約１５パーセントの間の量において存在する、請求項１９に記載の方法。

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