JP2009504571A - タンパク質解離のための組成物および方法 - Google Patents

タンパク質解離のための組成物および方法 Download PDF

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Abstract

それらに限定されないが、タンパク質リガンド、可溶性受容体、抗体、抗体断片、可変的断片−単鎖抗体(scFv)および小さなモジュラー免疫薬学的生成物(SMIP(商標)生成物)からなる結合タンパク質の解離を達成するための組成物および方法が提供される。1つ以上のカオトロープを含む結合タンパク質の高濃度溶液の解離のために適当な組成物は、典型的には酸性のpHで配合され、医薬組成物の製造およびインビトロでの患者への投与に適した結合タンパク質を提供するのに使用できる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、タンパク質化学および組み換えDNA技術の分野に関する。より詳細には、本発明は、それらに限定されないが、タンパク質リガンド、可溶性受容体、抗体、抗体断片、可変的断片−単鎖抗体(scFv)および小さなモジュラー免疫薬学的生成物(SMIP(商標)生成物)からなる結合タンパク質の解離を達成するための組成物および方法を提供する。
組み換えDNA方法は、遺伝子工学的に処理されたタンパク質の大規模生産を可能にする。組み換えタンパク質を製造する方法は当分野において周知である。典型的には、特定のタンパク質をコードするDNA断片を宿主微生物に挿入し、この形質転換された微生物を、外来タンパク質発現を誘導する条件下に生育させる。
しかし、共通して、細菌、典型的には大腸菌において発現された外来タンパク質は生物学的には活性がない。その理由は、それらは適当な3次構造に折りたたまれていないが、むしろ、封入体と称される不活性タンパク質の大きな凝集体を形成するからである。封入体はまた、いくつかのタンパク質分子を一緒に結合して不溶性複合体を形成する共有分子内ジスルフィド結合の形成によっても生じ得る。これらのタンパク質を変性させ、構造復元して生物学的活性を回復させる。
さらに、微生物での発現に対して、酵母、昆虫細胞および広範囲の哺乳動物細胞を包含する真核細胞で組み換えタンパク質を発現させる方法もある。しかし、遺伝子発現に使用された細胞にかかわりなく、合成された組み換えタンパク質は折りたたまれて適当な三次構造に組み立てられて生物学的活性を有する。
分子シャペロンと称されるタンパク質のファミリーが折りたたみ工程を仲介するのに必要であることがよく理解される。適当な分子シャペロンの不存在下には、新しく発現された組み換えタンパク質が凝集して機能性タンパク質の形成を阻止する。Goloubinoffら、Nature 342:888−889(1989)およびWelch,Scientific American 56−64(1993年5月)。適当なシャペロン類の存在にもかかわらず、タンパク質の凝集はなおインビボで生じて、実際、ダウン症候群、アルズハイマー病、糖尿病、および白内障のような種々の疾患に寄与または生じさせる。De Youngら, Accounts of Chemical research 26:614−620(1993);Wetzel,TIBTECH12:193−198(1994);およびHaasおよびSelkoe,Cell75:1039−1042(1993)。
酵素ならびに、抗体、抗体断片、scFvおよびSMIP(商標)生成物のような結合タンパク質を包含する広範囲の組み換えタンパク質は、低温(すなわち、0℃以下)で貯蔵した場合および凍結および融解を繰り返した場合、活性の喪失および/または可溶性または不溶性凝集物、たとえば水溶液としてのトリマーおよびより高分子に対して感受性である。タンパク質凝集は、組み換えタンパク質のインビトロ生産が重要であるから、バイオテクノロジー工業にとって重大である。溶液状のタンパク質は、たとえ高度に精製されたタンパク質でさえ貯蔵中または製造工程中に凝集体を形成できる。インビトロ凝集は、タンパク質の安定性、溶解性、および組み換えタンパク質の生産収量を限定する。De Youngら, Accounts of Chemical research 26:614−620(1993);Wetzel,TIBTECH12:193−198(1994);およびVandenbroeckら、Eur.J.Biochem.215:481−486(1993)。
生物学的活性の喪失に加えて、タンパク質凝集は治療用途において有害であり得る。いくつかの場合、凝集体形成により、インビボで投与した場合、大きな免疫原性を有する複合体を生じる。このように、患者に組み換えタンパク質溶液を投与するためにはまずこれらの凝集体を除去して該患者による毒性反応を避けることが必要である。したがって、組み換えタンパク質の凝集体の形成は、医薬組成物の製造には受容できない。
タンパク質溶液を安定させてタンパク質凝集体の形成を防止および/または最小限にするための多くの方法および添加剤が当分野で報告されてきた。従来、ろ過方法が記載されてきたが、凝集体は0.1%−0.2%のような低濃度でさえ急速にくっついてしまい、フィルターの製造工程における有用性を限定してしまう。ゲルろ過クロマトグラフィーおよびサイズ排除クロマトグラフィーはしばしば有効であるが、非常に高価であり、実用的ではない。
HSP25のような熱ショックタンパク質の添加によるタンパク質の安定化がEP−A0599344に記載されている。ポリオキシ−プロピレンおよびポリオキシ−エチレンからなるブロック重合体およびリン脂質を使用して抗体溶液を安定化させることが記載されている。EP−A0318081。アルギニン、グアニンまたはイミダゾールのような窒素を含む塩基物質の塩の添加による免疫グロブリンの安定化はEP−A0025222275に記載されている。ポリエーテル(EP−A0018609);グリセリン、アルブミンおよびデキストランサルフェート(米国特許第4,808,705号);Tween(登録商標)20のような洗浄剤(DE26522636およびGB8514349);GroEL(Mendoza,Biotechnol.Tech. 10:535−540(1991))およびB23(米国特許第6,358,718号)のようなシャペロン;クエン酸塩緩衝剤(WO93/22335);およびキレート剤(WO91/15509)を包含する安定化のための他の添加剤も記載されている。
タンパク質解離を達成するための現在の方法は、共通して高濃度の強力なカオトロープ、たとえば8Mグアニジン塩酸塩および/または尿素、あるいは表面活性剤を使用して、ほとんど完全なタンパク質アンフォールデイングを行う。Mitrakiら,Eur.J.Biochem.163:29−34(1987);Vandenbroeckら,J.Biochem.215:481−486(1993);DeLoskeyら,Arch.Biochem.Biophys.311:72−78(1994);およびRudolphおよびLilie,FASEB J.10:49−56(1996)。一旦可溶性且つ折りたたまれないと、タンパク質は追加のカオトロープ中で希釈され、カオトロープがたとえば透析により除去されると再び折りたたまれる。そのようなタンパク質のリフォールデイングは全く予期できず、条件に依る。ValaxおよびGeorugiou,Biotech. Prog.9:539−547(1993)。酸化還元条件、pH、透析速度、およびタンパク質濃度が、タンパク質毎に経験的に最適でなくてはならない。そして、再凝集は一般的に適当なリフォールデイング以上に好ましい。その結果、再生されたタンパク質を適当な収量で得るにはしばしば該タンパク質が非常に低濃度(たとえば、10−100μg/ml)で再生される。Rudolph,Modern Methods in Protein and Nucleic Acid Research 149−172 (1990年Tschesche出版);Goldbergら、Biochem.30:2790−2797(1991);およびMaachupalli−Reddyら、Biotech.Prog.13:144−150(1997)。いったん再生されると、タンパク質は、したがって、100−1000倍に濃縮され、インビボで投与するのに適した濃度を達成するが、典型的には生来のタンパク質を実質的に失う。さらに、タンパク質再生に要する大容量によって、実質的な量の高価な試薬、たとえばカオトロープが廃棄される。
米国特許第5,077,392号は、凝集したタンパク質が4−8Mグアニジン塩酸塩炎または6−10M尿素に溶解している原核細胞において産生された組み換えタンパク質を活性化する方法を開示している。得られたタンパク質溶液は、非変性および酸化環境に曝されてタンパク質再生をされる前にpH1ないし4に透析される。
米国特許第5,593,865号は、原核宿主細胞で発現された組み換えジスルフィド結合を含む真核細胞タンパク質を活性化する方法を開示している。封入体は還元剤を含有する6Mグアニジン塩酸塩に溶解されている。再生段階において、タンパク質は酸化および非変性環境に導入される。
米国特許第4,659,568号は不溶性タンパク質凝集体または複合体からのタンパク質を可溶化し、精製し、特定する方法を開示している。該不溶性タンパク質凝集体は尿素段階勾配(3Mないし7M尿素)上で積層される。該試料は遠心分離されるので上記凝集体は溶解するまで上記勾配を通過して行く。
米国特許第5,728,804号は、変性し凝集したタンパク質が、5−7Mグアニジン塩酸塩を含有する洗浄剤なしの水性媒体に懸濁しており、一晩インキュベーションされる方法を開示している。上記懸濁された試料はシクロデキストリンと接触させてタンパク質再生を促進する。
米国特許第4,652,630号は、凝集体または封入体をカオトロープ(3Mないし5M尿素)に溶解することによって活性ソマトトロピンを生産する方法を開示している。該pHを調整して完全な可溶化を達成し、次いで条件を変化させて非変性濃度のカオトロープの存在下に酸化をさせる。
米国特許第5,064,943号は、カオトロープの使用なしにソマトトロピンを溶解し再生する方法を開示している。この方法により、pHは11.5ないし12.5に調整され、5〜12時間維持されてソマトトロピンの可溶化と再生が達成される。
米国特許第5,023,323号は、ソマトトロピン凝集体を解離させる方法であって、該凝集体は変性カオトロープ(1Mないし8M尿素)に溶解されている方法を開示している。溶解後、上記試料は非変性、酸化環境に曝される。
米国特許第5,109,117号は,ソマトトロピン凝集体を有機アルコールおよびカオトロープ(1Mないし8M尿素)の存在下に溶解し、次いで非変性、酸化環境中で該溶解したタンパク質を再生することによるソマトトロピン凝集体を解離する方法を開示している。
米国特許第5,714,371号は、C型肝炎ウイルスプロテアーゼの凝集体を5Mグアニジン塩酸塩に溶解することによって再生する方法を開示している。還元剤を該溶液に添加してpHを酸pHに調整する。該変性剤は透析により除去され、上記pHは上昇する。
米国特許第4,923,967号は、ヒトインターロイキン−2(IL−2)を解離させる方法であって、タンパク質凝集体が4−8Mクアニジン塩酸塩に亜硫酸分解剤とともに溶解されている方法を開示している。該亜硫酸分解剤は、次いで溶媒交換により除去され、温度を上昇させて純粋なIL−2を析出させる。上記タンパク質は、上記沈殿をグアニジン塩酸塩プラス還元剤に溶解し、次いで希釈してタンパク質再生を可能にすることによって再生される。
米国特許第5,410,026号は、不溶性の、ミスフォールデイングされたインシュリン様成長因子−1(IGF−1)を活性コンホメーションに再生する方法を開示している。単離されたタンパク質は、該凝集体が可溶化され再生されるまで1−3M尿素または1Mグアニジン塩酸塩とインキュベートされる。
種々の断片単鎖抗体(scFv)が、腫瘍画像化および標的薬物送達を包含する重要な診断上および治療上の医学的適用を有する凝集プロン(prone)タンパク質である。可溶性および機能性scFvを提供する複合発現システムは開発されたが、得られる収量および濃度がしばしば所望未満である。細菌による発現は大量のscFvを封入体に流し込み、scFvが活性形にホールデイングすることを妨げる。封入体から機能性scFvを回収する方法は凝集体形成のような欠点に悩まされ、大量のグアニジン塩酸塩のような変性剤を必要とする。
scFvと凝集−促進ヒト疾患に関係するタンパク質との構造的類似性ならびに細菌システムからのscFvの高度に有効な、素早い、安価なおよび凝集体なしの回収方法に対する必要性はこれらのタンパク質の凝集行動についての研究を必要とする。現在の化学的技術では凝集を充分に阻止することが不可能なので、凝集を転換する見込みを示す物理的処理に注目した。従来の研究は、多くの関連タンパク質の凝集体が壊れ、次いで高圧に対する暴露による活性を回復することを示してきた。高圧処理は、現在の化学的方法に関連して、scFv生産における凝集問題に1つの解決を提供するかもしれない。
小さなモジュラー免疫薬学的生成物(SMIP(商標)生成物)は、モノクローナルおよび組み換え抗体より強い薬物特性を有する高度にモジュラーな抗体をベースとした化合物クラスである。SMIP(商標)生成物は、たとえば、抗体可変性ドメインに基づいた標的特異的結合ドメインを包含する単一のポリペプチド鎖からなり、上記鎖は、所望のクラスのエフェクター細胞(たとえば、マクロファージおよびナチュラルキラー(NK)細胞)の特異的な暫増および/または補体仲介キリングを可能にする可変性FC領域と組み合わされている。標的およびヒンジ部の選択に依って、SMIP(商標)生成物は細胞表面受容体によって信号を出したり信号を遮断したりする。
scFvのように、SMIP(商標)生成物は外来宿主細胞でのインビトロ発現におけるタンパク質凝集体の形成に感受性である。SMIP(商標)生成物の解離についての予備的研究によって、中性pH(すなわち、リン酸塩緩衝剤を加えた生理塩水pH7.0)での高濃度の尿素(たとえば、6M)は低濃度の(たとえば1mg/ml未満)タンパク質を含む溶液中のSMIP(商標)生成物を解離するのに効果的であることが示された。しかし、不都合なことに、高濃度のタンパク質は非常に大きな分子量の凝集体を蓄積し、総タンパク質の損失を生じる。さらに、6M尿素とのインキュベーションの時間は5時間以下に限定され、長時間インキュベーションすると非常に大きな分子量(HMW)の凝集体を形成することが見出された。
当分野において、医薬組成物の製造および患者へのインビボでの投与に適した高濃度での結合タンパク質の解離を達成するための組成物および方法への実質的な必要が存在する。
米国特許第5,077,392号;米国特許第5,593,865号;米国特許第4,659,568号;米国特許第5,728,804号;米国特許第4,652,630号;米国特許第5,064,943号;米国特許第5,023,323号;米国特許第5,109,117号;米国特許第5,714,371号;米国特許第4,923,967号;米国特許第5,410,026号;EP−A0599344;EP−A0318081;EP−A0025222275;EP−A0018609;米国特許第4,808,705号;DE26522636;GB8514349;米国特許第6,358,718号;WO93/22335;WO91/15509 Goloubinoffら、Nature 342:888−889(1989);Welch,Scientific American 56−64(1993年5月);De Youngら, Accounts of Chemical research 26:614−620(1993);Wetzel,TIBTECH12:193−198(1994);HaasおよびSelkoe,Cell75:1039−1042(1993);De Youngら,Accounts of Chemical research 26:614−620(1993);Wetzel,TIBTECH12:193−198(1994);Vandenbroeckら、Eur.J.Biochem.215:481−486(1993);GroEL(Mendoza,Biotechnol.Tech.10:535−540(1991));Mitrakiら,Eur.J.Biochem.163:29−34(1987);Vandenbroeckら,J.Biochem.215:481−486(1993);DeLoskeyら,Arch.Biochem.Biophys.311:72−78(1994);RudolphおよびLilie,FASEB J.10:49−56(1996);ValaxおよびGeorugiou,Biotech. Prog.9:539−547(1993);Rudolph,Modern Methods in Protein and Nucleic Acid Research 149−172 (1990年Tschesche出版);Goldbergら、Biochem.30:2790−2797(1991);およびMaachupalli−Reddyら、Biotech.Prog.13:144−150(1997)。
本発明は、なかんずく、凝集体を含む混合物から生物学的に活性な結合タンパク質を回収するための組成物および方法を提供することによるこれらのおよび他の関連する必要に関する。本明細書に記載の方法は凝集したおよび解離した(すなわち生来の)タンパク質の混合物中に存在する凝集体の解離をもたらす。本明細書に記載の組成物および方法は、それらに限定されないが、タンパク質リガンド、可溶性受容体、抗体、抗体断片、可変的断片−単鎖抗体(scFv)および小さなモジュラー免疫薬学的生成物(SMIP(商標)生成物)からなる結合タンパク質の解離を達成するのに効果的である。
本明細書に記載の組成物および方法は、約0.1mg/mlないし約50mg/ml、より典型的には約1mg/mlないし約50mg/ml、なおより典型的には約1mg/mlないし約25mg/mlまたは約1mg/mlないし約10mg/mlの範囲の結合タンパク質の溶液について適当に使用され得る。本明細書では、約1mg/ml、約2mg/ml、約5mg/ml、約8mg/mlまたは約10mg/mlの総結合タンパク質を含む溶液中の結合タンパク質を解離するための組成物および方法を例示する。
本明細書において開示される組成物および方法は一般的にGMP製造方法と適合する緩衝剤システムからなる。たとえば、適当な緩衝剤システムは、それらに限定されないが、酢酸ナトリウム(NaOAc)および/または塩化ナトリウム(NaCl)である。これらの塩の各々の適当な濃度範囲は約1mMないし約100mM、より典型的には約5mMないし約50mMまたは約10mMないし約25mMである。本明細書では25mMNaOAcおよび25mMNaClからなる緩衝剤システムを例示する。
本明細書で記載の結合タンパク質解離のための組成物および方法は、それらに限定されないが、グアニジン塩酸塩、アルギニン、および尿素のうちの1つ以上を包含するさらに1つ以上のカオトロープ剤(類)を含む。カオトロープ剤の正確な濃度は結合タンパク質の性質およびそのカオトロープ剤に対する感受性に依るであろうが、その本来の形での該タンパク質の生物学的活性の保持を可能にする濃度に限定されるであろうことが理解されよう。典型的には、各カオトロープ剤(類)は組成物中に約0.1Mないし約8Mの濃度範囲で存在する。より典型的には、各カオトロープ剤(類)は組成物中に約0.5Mないし約6M、さらにより典型的には約1Mないし約5Mまたは約3Mないし約5Mの濃度範囲で存在する。本明細書においては約3M,3.5M,4M,4.5Mおよび5Mの濃度の1つ以上のカオトロープ(類)を含む組成物が例示される。
関係する態様の範囲内で、2つ以上のカオトロープの組み合わせの相乗効果が有利に達成できることが認められよう。たとえば、本発明は、グアニジン塩酸塩と尿素との組み合わせ、アルギニンと尿素との組み合わせ、およびアルギニンとグアニジン塩酸塩との組み合わせを使用した組成物および方法を企図する。使用されたカオトロープの組み合わせにかかわらず、各カオトロープ剤(類)は組成物中に約0.1Mないし約8Mの濃度範囲で存在する。より典型的には、各カオトロープ剤(類)は組成物中に約0.5Mないし約6M、さらにより典型的には約1Mないし約5Mまたは約3Mないし約5Mの濃度範囲で存在する。
上記正確な塩およびカオトロープ特定にかかわらず、本発明で提供される組成物は典型的には僅かに酸性pH、典型的にはpH約4ないし約pH7の範囲、より典型的にはpH約5ないしpH約6の範囲に調節される。本明細書で例示される組成物は、緩衝剤によりpH約5、pH約5.5およびpH約6に調整される。一般的なルールとして、高濃度のカオトロープ(類)を含む組成物は典型的に高いpHに緩衝化され、低濃度のカオトロープ(類)を含む組成物は典型的に低いpHに緩衝化されことが理解されよう。このように、たとえば、約3Mのカオトロープ剤からなる組成物は典型的にpH約5に緩衝化されるのに対して、約4Mのカオトロープ剤からなる組成物はpH約6に緩衝化される。他の適当な組成物は約3.5Mのカオトロープ剤からなり、pH約5.5に緩衝化される。他の緩衝剤システムも適当に使用できる。
上述の緩衝剤システムを使用して、約3Mないし約4M尿素の濃度で1つ以上のカオトロープによって役時間ないし約4時間かけて高いレベルの解離が達成される。さらに詳述したように、上記結合タンパク質の活性はタンパク質濃度には非感受性で、高分子量の(HMW)凝集体が実質的に低減される。
本発明の特定の態様の範囲内で、組成物および方法はさらにたとえば、トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP)、ベータ−メルカプトエタノール(BME)、ジチオスレトール(DTT)およびグルタチオン(GSH)のような1つ以上の還元剤を含むことができる。還元剤の添加が、分子内ジスルフィド結合がタンパク質の三次および/または四次構造結合の安定化をもたらすのに必要ではない結合タンパク質との使用には特に有利であることが当業者によって認められよう。DTTは典型的には組成物中に約1mMないし約50mMで存在する。GSHは典型的には組成物中に約1μMないし約100μM、より典型的には約5μMないし約20μMで存在する。
更なる態様において、組成物および方法は、さらにまたは変法として、DTPA(ジエチレントリアミンペンタ酢酸;ジエチレントリアミン―N,N,N‘,N’,N“―ペンタ酢酸;ペンテチン酸;N,N−ビス(2−(ビス−(カルボキシメチル)アミノ)エチル)−グリシン;ジエチレントリアミン五酢酸;[[(カルボキシメチル)イミノ]ビス(エチレンニトリロ)]―テトラ―酢酸);EDTA(エデチン酸;エチレンジニトリロ四酢酸;EDTA遊離塩基;EDTA遊離酸;エチレンジアミン―N,N,N‘,N’―四酢酸;Hampene;Versene;N,N‘−1,2−エタンジイルビス(N−(カルボキシメチル)グリシン);エチレンジアミン四酢酸);およびNTA(N,N−ビス(カルボキシメチル)グリシン;トリグリコラミン酸;ToriloneA;α,α’,α”−トリメチルアミントリカルボン酸;トリ(カルボキシメチル)アミン;アミノ三酢酸;Hampshire nta酸;ニトリロ―2,2‘,2“―三酢酸;Titriplex i;ニトリロ三酢酸)で例示される1つ以上のキレート剤を含む。他のキレート剤も適当に使用される。
種々の結合タンパク質の解離は本明細書に記載の上記組成物および方法によって満足に得られる。結合タンパク質の例は、CD20,VEGF,Her2,EGFRまたはCD37に対する親和性を有する結合タンパク質である。たとえば、本発明はCD20に対する特異的結合親和性を有するSMIP(商標)生成物の解離のための組成物および方法によって例示される。
本発明の組成物および方法によって解離される結合タンパク質は、結合および機能的アッセイによって証明された実質的なレベルのインビトロ活性ならびに実質的なレベルのインビボ活性を示す。たとえば、上記CD20特異的SMIP(商標)生成物は、上記WIL−2S細胞株の表面に発現されたCD20抗原に対する実質的レベルの特異的結合ならびにインビトロ補体固定アッセイにおける実質的レベルの補体−依存性細胞毒性(CDC)活性を示す。
本発明のこれらのおよび他の態様は、下記詳述を参照すればすぐ明白となろう。したがって、本明細書において開示されたすべての文献は、参照によってあたかも各々独立して取り込まれたようにそれらの内容全体が取り込まれている。
上述のように、本発明は、それらに限定されないが、タンパク質リガンド、可溶性受容体、抗体、抗体断片、可変的断片−単鎖抗体(scFv)および小さなモジュラー免疫薬学的生成物(SMIP(商標)生成物)からなる結合タンパク質の解離を達成するための組成物および方法を関する。本明細書に記載の組成物および方法は、結合タンパク質の高いレベルの機能的活性を保持しつつ、結合タンパク質の解離を達成するのに有効である。
本明細書および特許請求項の範囲で使用された単数形“a”“an”および“the”は内容が明らかにその他を示していなければ複数にも言及している。
本発明の実施は特に反対の指示がない限り、当分野内の免疫学、微生物学、分子生物学、タンパク質化学、および組み換えDNA技術の従来方法を使用するであろう。それらの多くは説明のため下記に記載されている。そのような技術は文献中に充分に説明されている。たとえば、Sambrookら,“Molecular Cloning: A Laboratory Mannual”(第2版、1989);Maniatis ら、“Molecular Cloning: A Laboratory Mannual ”(1982);“DNA Cloning: A Practical Approach, vol. I and II”(D.Glover出版);“Origonucleotide Synthesis”(N.Gait 出版(1984));“Nucleic Acid Hybridaization”(B. Hames and S.Higgins 出版1985);“Transcription and Translation”(B. Hames and S.Higgins 出版1984);“Animal Cell Culture”(R.Freshney出版1986);Perbal,“A Plactical Guide to Molecular Cloning”(1984);Ausubelら“Current protocol in Molecular Biology”(ニューヨークのJohn Wiley and Sons,1987);Bonifacinoら、“Current Protocols in Cell Biology”(ニューヨークのJohn Wiley & Sons,1999);Coliganら“Current protocols in Immunology”(ニューヨークのJohn Wiley & Sons,1999);およびHarlowおよびLane “Antibodies” a Laboratory Manual Cold Spring Harbor Laboratory(1988)を参照のこと。
したがって、本明細書において引用されたすべての出版物、特許および特許出願は、参照によりそれらの内容が取り込まれる。本発明は、以下に詳細に記載された特定の具体例の各々によってより良く理解されよう。
定義
本明細書において“結合タンパク質”は一般的にタンパク質リガンド、可溶性受容体、抗体、抗体断片、可変的断片−単鎖抗体(scFv)および小さなモジュラー免疫薬学的生成物(SMIP(商標)生成物)のすべてのクラスをいう。本明細書において例示されている結合タンパク質は、標的タンパク質、およびガンおよび免疫疾患のような病気に関連している細胞-表面受容体を包含する他の分子である。特定の具体例において、結合タンパク質は、標的タンパク質CD20,VEGF,Her2,EGFRおよびCD37に対する親和性を有する。より特定的には、標的タンパク質CD20,VEGF,Her2,EGFRおよびCD37に対して特異的に結合するSMIP(商標)生成物である。
本明細書で使用した用語“抗体”は、モノクローナル、キメリック、人間化されたおよび全的にヒトの抗体ならびに生物学的にまたは抗体結合断片および/またはその部分である。本明細書で“抗体”と称する場合、該抗体の、部分、断片、前駆体、誘導体、変異体、および遺伝子工学的に処理したまたは天然変異した形への言及を包含し、アミノ酸置換および化学物質および/または放射性同位元素等による標識を包含するが、得られた誘導体および/または変異体は少なくとも実質量の標的結合特異性および/または親和性を維持する。用語“抗体”は、抗体のH鎖とL鎖の両方ならびにIgM,IgD,IgG1,IgG2,IgG3,IgG4,IgE,IgA1およびIgA2を包含する抗体のすべてのイソタイプ広く包含し、また、それらに限定しないが、Fab,F(ab')2,FcおよびscFvを包含するその抗原結合断片をも包含する。
本明細書で使用された用語“モノクローナル抗体”は、実質的にホモジェナウス抗体の集団から得られる抗体をいう。すなわち、上記集団を構成する個々の抗体は、実質的に抗体結合特異性、親和性および/または活性に影響しない天然の変異体を除いて同一である。
本明細書で使用される用語“キメリック抗体”とは、非ヒト抗体可変ドメインがヒトコンスタントドメインに操作可能に縮合できるH鎖およびL鎖からなる抗体分子をいう。キメリック抗体は一般的に親の全的に非ヒト抗体に比べて免疫原性が低い。
本明細書において使用した用語“人間化された抗体”は、1つ以上の非ヒト補足的決定領域(CDR)、ヒト可変的ドメイン枠組構造領域(FR)ならびにIgG2H鎖不変ドメインのようなヒトH鎖不変ドメインおよびIgKappaL鎖不変ドメインのようなヒトL鎖不変ドメインからなる抗体をいう。本明細書において使用した用語“人間化された抗体”は、下記レシピエントの補足的決定領域(CDR)からの残基が、所望の特異性、親和性および容量を有するマウス、ラットまたはウサギのような非ヒト種(ドナー抗体)のCDRからの残基によって置換されているヒト抗体(レシピエント抗体)を包含することを意味する。いくつかの場合、上記ヒト抗体の種々のドメイン枠組構造残基が相当する非ヒト残基と置換される。人間化抗体はまた、上記レシピエントでも取り込まれたCDRまたは枠組配列でも見出されない残基を含むことができる。非ヒト抗体を人間化する方法は当分野で周知である。一般的に、人間化抗体は、非ヒトである源から1つ以上のアミノ酸が該抗体へ導入されている。人間化は、適当なヒト抗体不変ドメインとのr融合の前にヒト支持FRにCDR類を移植することによって達成できる。Jonesら、Nature 321:522-525(1986);Reichmannら、Nature 332:323-327(1988);Verhoeyenら、Science239:1534-1536(1988)参照。
本明細書において使用された擁護“可変性断片単鎖抗体”または“scFv”は、ペプチドをコードするリンカーによってリンクされたVHおよびVLをコードする遺伝子を包含する遺伝子融合から発現される共有結合されたVH::VLヘテロダイマーをいう。Hustonら、Proc.Nat,Acad.Sci.USA 85 (16):5879-5883(1988)。天然で凝集された-しかし化学的に分離された-抗体V領域からのLおよびHポリペプチド鎖を抗原結合部位の構造に実質的に類似する3次元構造に折りたたむであろうscFv分子に転換するための化学構造を確認するための多くの方法が記載されてきた。たとえば、米国特許第5,091,513号、米国特許第5,132,405号および米国特許第4,946,778号を参照。
本明細書において使用された、工学的に処理された融合タンパク質を示す“小さなモジュラー免疫薬学的生成物”すなわち“SMIP(商標)生成物”は共通の特許権者の米国特許公報2003/133939,2003/0118592および2005/0136049,および特許権者が共通の国際特許公報WO02/056910,WO2005/037989およびWO2005/017148に記載されており、これらは上記参照により本明細書にすべて取り込まれる。
抗体またはその抗原-結合断片のような標的-特異性結合タンパク質は“特異的に結合”、“免疫学的に結合”と言われ、および/または、もしそれが検出可能なレベルで(たとえば、ELISAアッセイの範囲内で)上記標的と反応し、類似の条件下に無関係のポリペプチドとは検出可能には反応しないならば、標的に対して“免疫学的に反応性”である。
この意味で使用される“免疫学的結合”は、一般的に、抗体と該抗体がそれに対して特異的である抗原との間に生じるタイプの非共有相互反応をいう。抗体-標的結合相互作用の強さすなわち親和性は相互作用の解離定数(Kd)で表現できる。ここで、Kが小さいほど親和性が大きい。標的-特異的抗体の免疫学的結合特性は当分野で周知の方法を使用して定量される。そのような1つの方法は、標的-特異的抗体/抗原複合体形成および解離の割合を測定することを必要とする。ここで、これらの割合は複合体パートナーの濃度、相互作用の親和性、および同等に両方向で上記速度に影響する幾何学的パラメーターに依存する。このように、“オンレイトコンスタント”(Kon)および“オフレイトコンスタント”(Koff)は、上記濃度および上記実際の会合および解離の割合を計算することによって決定できる。Koff/ Konの比は親和性に関与しないすべてのパラメーターを排除でき、したがって、解離定数Kdに等しい。一般的にはDaviesら、Annual Rev. Biochem.59:439-473(1990)を参照のこと。本明細書において“特異的に結合する”とは、結合タンパク質が標的ポリペプチド、タンパク質および/または他の分子に少なくとも10−6ないし10−9M、より通常は少なくとも10−7ないし10−9Mの範囲の解離定数で結合することを意味する。
標的-特異的抗体の“抗原-結合部位”または“結合部分”は標的結合に関する抗体分子の部分をいう。上記抗原-抗体部位は、上記重(“H”)および軽(“L”)鎖の上記N−末端可変性(“V”)領域のアミノ酸残基によって形成される。上記重鎖および軽鎖のV領域内の3つの高度に分岐した伸長部分は、“枠組構造領域”または“FRs”として知られるより保存されたフランキング伸長部分の間に挿入された“高可変性領域”または“補足性決定領域(CDRs)”と称される。
本明細書において使用される用語“タンパク質凝集体”は、2つ以上の結合タンパク質間の非特異的および非生来の会合をいう。タンパク質凝集体は、結合タンパク質の二量体、三量体、四量体およびより程度の高い多量体を包含する。医薬組成物、特に非経口送達のために配合された医薬組成物におけるタンパク質凝集体の存在はアナフィラキシーショックを含むインビボでの不利な反応と関連する。たとえば、MooreおよびLeppart,J.Clin.EnodcrinandMetab.51:691-697(1980);Ratnerら、Diabetes39:728-733(1990);ならびにThorntonおよびBallow,Arch.Neurology50:135−136(1993)参照。
本明細書において使用された用語“生物学的活性”は、該結合タンパク質の標的特異的結合の能力ならびにその生来の生物学的機能を仲介する能力の両方をいう。
本明細書において使用した用語“カオトロープ”または“カオトロープ剤”は、それらに限定されないが、グアニジン塩酸塩(aka,グアニジニウム塩酸塩、GdmHCl)、チオシアン酸ナトリウム、尿素、アルギニン、および/または洗浄剤を包含する化合物をいう。カオトロープは共通して、タンパク質単量体または二量体の間の非共有分子内結合を切断する能力を有する。ここで、上記単量体または二量体は上記結合タンパク質の生来の状態を示す。
本明細書において使用された用語“緩衝剤”は所望のpH値またはpH範囲を達成するために組成物に添加される化合物または化合物の組み合わせをいう。緩衝剤は、一般的に無機緩衝剤(リン酸塩および炭酸塩によって例示される)と有機緩衝剤(クエン酸塩、Tris,MOPS,MESおよびHEPES緩衝剤によって例示される)に分類される。他の緩衝剤も本発明の組成物および方法に使用できる。
本明細書において使用された用語“宿主細胞”は、形質転換されまたは導入されて目的とする外来結合タンパク質を発現するようになった、細菌、酵母、昆虫、哺乳類または植物細胞のような原核細胞または真核細胞をいう。例示される宿主細胞は、これらに限定されないが、大腸菌(Escherichia coli)、ビール酵母(Saccharomyces cerevisia),ピチア・パストリス(Pichia pastoris).SF9,COS,およびCHO細胞である。
結合タンパク質の解離のための組成
上述のように、本発明は、結合タンパク質の解離を達成するのに適した組成物を提供する。本明細書において開示された組成物は高濃度、典型的には約0.1mg/mlないし約50mg/ml、より典型的には約0.5mg/mlないし約20mg/mlまたは約1mg/mlないし約10mg/mlの結合タンパク質を含む溶液の解離のために適当に使用される。本明細書において例示されているのは約1mg/ml、約2mg/ml、約5mg/ml、約8mg/mlおよび約10mg/mlの結合タンパク質溶液である。
本発明の組成物は一般的にGMP製造方法と両立できる緩衝剤システムからなる。たとえば、適当な緩衝剤システムは、それらに限定されないが、酢酸ナトリウムおよび/または塩化ナトリウムを包含する1つ以上の塩を含む。他の塩も適当に使用できる。これらの塩の各々の適当な濃度範囲は、約1mMないし約100mM、より典型的には約5mMないし約50mMまたは約10mM ないし約25mMである。本明細書においては25mM酢酸ナトリウムおよび25mM塩化ナトリウムを含む緩衝剤システムを例示している。
本明細書において示した、結合タンパク質を解離するための組成物は、それらに限定されないがグアニジン塩酸塩、アルギニンおよび尿素のうちの1つ以上を包含するさらに1つ以上のカオトロープ剤(類)を含む。カオトロープ剤の正確な濃度は結合タンパク質および該カオトロープ剤に対するその感受性に依存するが、その生来の形における上記タンパク質の生物学的活性を保持する濃度に限定されるであろうことは理解されよう。典型的には、各カオトロープ剤(類)は組成物において約0.1Mないし約8Mの濃度範囲で存在する。より典型的には、各カオトロープ剤(類)は約0.5Mないし約6M、さらにより典型的には約1Mないし約5Mまたは約3Mないし約5Mの濃度範囲で存在する。本明細書においては約3M、3.5M、4M、4.5Mおよび5Mの濃度の1つ以上のカオトロープ剤(類)を含む組成物を例示する。
関連する態様内で、2つ以上のカオトロープの組み合わせの間の相乗効果が有利に達成されることが認められよう。たとえば、本発明は、グアニジン塩酸塩と尿素の組み合わせ、アルギニンと尿素の組み合わせ、およびアルギニンとグアニジン塩酸塩との組み合わせを使用した組成物および方法を企図している。使用したカオトロープの組み合わせにかかわらず、各カオトロープ剤(類)は組成物中に約0.1Mないし約8Mの濃度範囲で存在する。さらに典型的には、各カオトロープ剤(類)は約0.5Mないし約6M、さらにより典型的には約1Mないし約5Mまたは約3Mないし約5Mの濃度範囲で存在する。
正確な塩含量および濃度にかかわらず、本発明によって提供される組成物は典型的にはわずかに酸性のpH、典型的には約pH4ないし約pH7、より典型的には約pH5ないし約pH6の範囲に調整される。本明細書において例示される組成物は約pH5,約pH5.5および約pH6になるように緩衝剤が添加される。一般的ルールとして、高濃度のカオトロープ剤(類)を典型的に緩衝剤を添加してより高いpHにすると、低濃度のカオトロープ剤(類)を含む組成物は典型的には緩衝剤を添加してより低いpHにされるということが理解されよう。このように、たとえば、約3Mのカオトロープ剤を含む組成物は典型的には緩衝剤を添加されて約pH5にされ、約4Mのカオトロープ剤を含む組成物は典型的には緩衝剤を添加されて約pH6にされる。他の適当な組成物は約3.5Mのカオトロープ剤を含み、緩衝剤を添加されて約pH5.5にされる。他の緩衝剤システムも適当に使用できる。
上記の緩衝剤システムを使用して、約3Mないし約4Mの濃度の尿素で1つ以上のカオトロープによって約24時間かけて高レベルの解離が達成できる。さらに上述のように、結合タンパク質の活性はタンパク質濃度に対して感受性がなく、高分子量(HMW)の凝集体の蓄積は生じない。
本発明の特定の態様の範囲で、組成物はさらに1つ以上の酸化剤(類)および/または1つ以上の還元剤(類)、たとえば、トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP)、ベータ-メルカプトエタノール(BME)、ジチオスレイトール(DTT)およびグルタチオン(GSH)を含むことができる。還元剤の添加が特に、分子内ジスルフィド結合が上記タンパク質の三次および/または四次構造の安定化を提供するのに必要ではない結合タンパク質について使用すると有利であることが当業者には認められよう。DTTは典型的には約1mMないし約50mMで組成物に存在する。GSHは典型的には約1μMないし約100μM、より典型的には約5μMないし約20μMで組成物に存在する。
更なる態様において、組成物はさらにまたは変法として、DTPA(ジエチレントリアミンペンタ酢酸;ジエチレントリアミン―N,N,N‘,N’,N“―ペンタ酢酸;ペンテチン酸;N,N−ビス(2−(ビス−(カルボキシメチル)アミノ)エチル)−グリシン;ジエチレントリアミン五酢酸;[[(カルボキシメチル)イミノ]ビス(エチレンニトリロ)]―テトラ―酢酸);EDTA(エデチン酸;エチレンジニトリロ四酢酸;EDTA遊離塩基;EDTA遊離酸;エチレンジアミン―N,N,N‘,N’―四酢酸;Hampene;Versene;N,N‘−1,2−エタンジイルビス(N−(カルボキシメチル)グリシン);エチレンジアミン四酢酸);およびNTA(N,N−ビス(カルボキシメチル)グリシン;トリグリコラミン酸;ToriloneA;α,α’,α”−トリメチルアミントリカルボン酸;トリ(カルボキシメチル)アミン;アミノ三酢酸;Hampshire nta酸;ニトリロ―2,2‘,2“―三酢酸;Titriplex i;ニトリロ三酢酸)で例示される1つ以上のキレート剤を含む。他のキレート剤も適当に使用できる。
本発明の組成物は、特定の組成物の氷点ないし結合タンパク質が実質的程度の熱変性を示す温度の広い温度範囲で適当に使用できる。このように、たとえば、組成物および方法は、約−10℃ないし約50℃で使用できる。しかし、より典型的には組成物および方法は約−10℃ないし約37℃;さらにより典型的には約0℃ないし約30℃または約10℃ないし約25℃で使用できる。しかし、本発明の組成物および方法にとっての至適温度は実質的な部分使用された特定の結合タンパク質の生物物理的特性に依存することが理解されよう。
広範な結合タンパク質の解離は本発明の上記組成物および方法によって満足に得られる。本明細書において例示した結合タンパク質はCD20,VEGF,Her2,EGFRおよびCD37に対する特異的結合親和性を有する。たとえば、本発明はCD20に対して特異的結合親和性を有するSMIP(商標)生成物の解離のための組成物および方法を例示する。
本発明の組成物によって解離された結合タンパク質は、結合および機能性アッセイによって証明されるようにインビトロでの実質的レベルの活性ならびにインビボでの実質的活性を示す。たとえば、本明細書に記載の上記CD20特異的SMIP(商標)生成物は、インビトロ補体結合アッセイにおいて非処理SMIP(商標)生成物に比べて、WIL-2S細胞株の表面で発現したCD20抗原に対して実質的レベルの特異的結合ならびに実質的レベルの補体依存性細胞毒性(CDC)活性を示した。
結合タンパク質の解離方法
上述のように、本発明はまた、それらに限定されないが、タンパク質リガンド、可溶性受容体、抗体、抗体断片、可変的断片−単鎖抗体(scFv)および小さなモジュラー免疫薬学的生成物(SMIP(商標)生成物)を包含する広範な結合タンパク質の解離方法をも提供する。
上述の本発明の方法は、上述のように、一般的に約0.1mg/mlないし約50mg/mlの範囲の高濃度の結合タンパク質について適当に使用される。本明細書においては5mg/ml、8mg/mlおよび10mg/mlの濃度での結合タンパク質の解離を達成する方法を例示する。しかし、本発明の方法が広範囲の濃縮された結合タンパク質溶液に適用できることは理解されよう。
簡単には、適当な細胞または細胞株は目的とする結合タンパク質の発現について選択っされ、発現されるべきプラスミドベクターまたは他の適当な発現システムによって形質転換または形質導入される。凝集されたおよび解離された結合タンパク質の混合物を含む懸濁液を上記細胞または培養上清から単離し、適当に濃縮し、タンパク質単離およびウイルス不活性化の1つ以上の段階に付する。濃縮された結合タンパク質を、25mMNaAcおよび25mMNaClからなる緩衝剤システムによって例示される適当な緩衝剤システム中に入れる。しかし、正確な塩および濃度は上記結合タンパク質の生物物理学的特性を考慮して変えられることは理解されよう。
典型的には、グアニン塩酸塩、アルギニンおよび/または尿素のような1つ以上のカオトロープを約2Mないし約5Mの濃度で、上記緩衝剤を加えたタンパク質に添加する。より典型的には、1つ以上のカオトロープを約3Mないし約4Mの濃度で、緩衝剤を添加した結合タンパク質に加える。たとえば、上記1つ以上のカオトロープを、緩衝剤を加えた結合タンパク質に約3M,約3.2M、約3.4M,約3.6M,約3.8M,または約4Mの濃度で加えることができる。
上記使用された正確な結合タンパク質カオトロープおよび/または緩衝剤システムに基づいて、およびカオトロープの濃度を考慮して、上記溶液を典型的にはpH約4ないし約7に調整する。より典型的には、上記結合タンパク質、カオトロープ、緩衝剤システム溶液のpHは約pH5ないし約pH6である。上述のように、本明細書において例示した結合タンパク質については、1つ以上の3Mのカオトロープからなる溶液では約pH5がタンパク質解離を達成するのに適当であること決定された。別に、1つ以上の4Mのカオトロープからなる溶液では約pH6がタンパク質解離を達成するのに適している可能性がある。カオトロープとpHの正確な組み合わせは、部分的には解離が必要な上記タンパク質の生物物理学的特性に依存し、この組み合わせは本明細書において提供された手引きから考えて、当業者によって決まりきった実験によって達成できる。
さらに、本発明の方法はさらに、1つ以上の還元剤、たとえばトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP)、ベータ-メルカプトエタノール(BME)、ジチオスレイトール(DTT)およびグルタチオン(GSH)、および/または、たとえば、DTPA,EDTAおよび/またはNTAのような1つ以上のキレート剤を含むことができる。
本発明の方法は、CD20,VEGF,Her2,EGFRおよびCD37に対する特異的結合親和性を有する結合タンパク質によって例示された広範囲の結合タンパク質の解離に適している。たとえば、本発明はCD20に対して特異的結合親和性を有するSMIP(商標)生成物の解離の方法によって例示される。
高度の結合タンパク質解離を達成するために、結合タンパク質、カオトロープ、緩衝剤システム溶液を約0℃ないし約100℃に約5時間ないし約24時間維持するのが有利であり得る。たとえば、本明細書に示した上記結合タンパク質の解離を達成するためには、上記溶液を約25℃(すなわち、室温)に約5時間ないし約20時間の期間保持する。
上記保持期間後、解離されたタンパク質は典型的には、25mMNaAcおよび25mMNaClからなるpH5の緩衝剤システムのような緩衝剤システムに入れられる。これらの条件下に、解離したタンパク質は安定で実質的な再凝集をしない。目的とする上記解離された結合タンパク質からなる高度に精製された溶液を達成するために、続く段階、すなわち、タンパク質精製およびウイルスろ過は任意に行われる。
解離された結合タンパク質の生物学的活性を測定するためのアッセイシステム
タンパク質
本明細書において開示された組成物および方法を使用して解離された結合タンパク質は、当分野において入手できる多数の方法によって生物学的活性を試験できる。該方法は、一般的に、特異的結合活性および親和性を測定するアッセイシステムならびに他の機能的活性を測定するアッセイシステムである。本明細書において使用した用語“機能的に活性”および“機能的活性”とは、上記生来の凝集されていない結合タンパク質の標的特異的生物学的および/または免疫学的活性をいう。
たとえば、本明細書において例示された方法によって解離されたCD20特異的SMIP(商標)生成物は、上記WIL−2S細胞株の表面上に発現されたCD20抗原に対する実質的レベルの特異的結合ならびにインビトロ補対固定アッセイにおける未処理SMIP(商標)生成物に比較して実質的レベルの補体依存性細胞毒性(CDC)活性を示す。
本明細書において開示された組成物および方法を使用して単離された解離された結合タンパク質の機能を測定するための下記アッセイシステムは例示のために提供されたのであって、それらに限定されない。
壊死性細胞死を測定するためのアッセイシステム
壊死は、内部ホメオスタシスの崩壊が、細胞膜の損傷と腫脹およびそれに続く細胞分解を包含する細胞溶解に導く受動的過程である。Schwartzら、1993。壊死細胞死は細胞膜損傷および、当業者には一次および二次壊死細胞のDNAに結合することが知られているプポピジウムヨージド(PI)のような染料透過性の喪失を特徴とする。Viraleら、Histochemistry100:223−229(1993)およびJ.Immunol.Methods 137:79−87(1991)。壊死はアポトーシスとは、アポトーシスの初期段階では細胞膜が無傷である点で区別される。下記のように、壊死による細胞死からアポトーシスを区別するために、アポトーシスのためのアッセイと並行して、PIを使用するカンシークエンス(consequence)色素排除試験を使用することができる。PIを使用した蛍光剤−賦活化細胞ソーター(FACS)に基づくフローサイトメトリーアッセイによって壊死細胞のパーセンテージの評価と定量を行える。
アポトーシス細胞死を測定するためのアッセイシステム
プログラムされた細胞死すなわちアポトーシスは当業者に認められるようにして達成できる。アポトーシスに陥っている細胞のパーセンテージはアポトーシスの促進後、本明細書に記載の組成物および方法の使用によって解離された結合タンパク質の投与によってまたはなしに頻繁に測定できる。アポトーシス細胞死に陥っている細胞の形態学は、一般的に細胞質および核の収縮およびクロマチンの濃縮と断片化を特徴とする。WyllieらJ.Pathol.142:67−77(1984)。
標的−特異的結合親和性および特異性を測定するためのアッセイシステム
本明細書において述べた上記組成物および方法の使用による結合タンパク質解離は、標的−特異的親和性および特異性についても試験でき、生来のタンパク質の結合親和性および活性と比較できる。
結合タンパク質は、例示された抗原−結合親和性および/または特異性について当分野で現在可能ないずれの方法によっても試験できる。たとえば、従来の細胞パンニング法、ウエスタンブロット法およびELISA法を使用して、特定の特異性を有する結合タンパク質のスクリーニングの上記段階を達成できる。米国特許第4,016,043号、米国特許第4,424,279号および米国特許第4,018,653号に見られるように広範囲の適当な免疫アッセイ技術が可能である。これらの米国特許の内容は参照により本明細書に取り込まれる。
1つのタイプのアッセイにおいて、未標識抗−結合タンパク質抗体は、固体支持体上に固定され、試験されるべき解離された結合タンパク質は固定された抗体と接触させられる。第1の複合体を形成させるに充分な適当な時間の後、次いで、検出可能な信号を産生することが可能なリポーター分子で標識された標的分子を加え、固定化された抗体/結合タンパク質/標的分子の第2の複合体の形成に充分な時間インキュベートする。未複合物質を洗い去り、上記標的分子の存在を上記リポーター分子によって産生された信号の観察によって決定する。上記結果は、可視信号の単なる観察による定性的なものであるか、あるいは既知量の生来の結合タンパク質を含む対照試料との比較によって定量されてもよい。
第2のタイプのアッセイにおいて、上記結合タンパク質が特異的に結合する標的分子は固体支持体に結合されている。上記結合方法は当分野において周知であり、一般的に、上記標的分子を上記固体支持体に交叉結合、共有結合または物理的に吸着することからなる。次いで、試験されるべき解離された結合タンパク質を含む試料を上記固体相複合体に加え、充分な時間(たとえば、2−40分またはより便利なら一晩)および適当な条件下(たとえば、約室温ないし約38℃、たとえば25℃)でインキュベートして結合タンパク質を上記標的分子へ結合させる。インキュベーション期間の次に、上記固体支持体を洗い、乾燥し、リポーター分子が付加しているかもしれない結合タンパク質特異性抗体とインキュベートして、上記結合タンパク質特異性抗体が上記固定された標的分子と複合した解離された結合タンパク質へ結合するのを検出できるようにする。
本明細書において使用した“固体支持体”とは、たとえば、マイクロタイタープレート、膜およびビーズ等である。たとえば、そのような固体支持体はガラス、プラスチック(たとえば、ポリスチレン)、多糖類、ナイロン、ニトロセルロースまたはテフロン(登録商標)等から作られている。そのような支持体の表面は中実でも多孔性でもよいし、いかなる好都合な形でもよい。適当な固体支持体はガラスまたはポリマーであって、最も普通に使用されるポリマーはセルロース、ポリアクリルアミド、ナイロン、ポリスチレン、塩化ポリビニルまたはポリプロピレンである。上記固体支持体は管、ビーズ、マイクロプレートの円板、または免疫アッセイを行うのに適した他の表面である。
他のアッセイシステムは、上記解離された結合タンパク質を固定し、該固定された結合タンパク質を、リポーター分子で標識されたあるいは標識されていない標的分子にさらすことを包含する。本明細書において使用された用語“リポーター分子”とは、その化学的、生化学的および/または物理学的性質によって、分析的に同定し得る標的分子または第2の抗体と複合された結合タンパク質をスクリーニングすることができる信号を提供する分子をいう。検出は定性的または定量的でよい。本明細書において記載したタイプのアッセイにおいて最も普通に使用されるリポーター分子は、酵素、発蛍光団、放射性同位元素、および/または化学発光分子である。
上記酵素イムノアッセイ(EIA)の場合、酵素は一般的にグルタルアルデヒドまたは過ヨウ素酸塩によって検出抗体または標的分子に抱合する。しかし、容易に確認されようが、広範な異なる抱合技術が存在し、それらは当業者には容易に実施できる。普通使用される酵素は、西洋ワサビペルオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、β―ガラクトシダーゼおよびアルカリ性ホスファターゼである。一般的に、上記酵素―標識抗体は、標的分子と結合タンパク質との間のポテンシャル複合体に添加され、結合され、次いで洗われて過剰な試薬を除去する。上記適当な基質を含有する溶液を次いで、標的抗原/解離された結合タンパク質/標識された抗体の上記複合体に添加する。上記基質は、上記標識された抗体に結合した酵素と反応し、定性的可視信号を得、これはさらに、通常分光学的に定量されて、上記試料中に存在する解離された結合タンパク質の活性を示す。
別法として、フルオレセインおよびローダミンのような蛍光化合物、あるいはフィコエリスリンのような蛍光タンパク質を抗体にそれらの結合能力を変えることなく化学的に結合できる。特定波長の光で照射して活性化する場合は、上記蛍光色素標識抗体は該光エネルギーを吸収し、上記分子内の励起状態を誘発し、光学顕微鏡または他の光学的機器による可視的に検出可能な特徴的な色の光を発光する。EIAにおいて、蛍光剤標識抗体は抗原ー抗体複合体に結合させる。未結合試薬を除去した後、上記残留する三次複合体を適当な波長の光に曝す。観察される蛍光は目的の上記結合された結合タンパク質の存在を示す。
免疫蛍光およびEIA技術は両方とも当分野においてよく確立されている。放射性同位元素のような他のリポーター分子および化学発光剤および/または生物発光剤分子も本明細書において記載した上記スクリーニング方法において適当に使用できることが理解されよう。
下記実施例は上述の発明を使用する方法をより充分に説明するため、ならびに本発明の種々の態様を実施するため考えられる最良の方法を示している。これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではなく、むしろ説明の目的で示されている。
実施例1
タンパク質凝集体および非凝集タンパク質の分離のためのサイズ排除高速液体クロマトグラフィー(SEC−HPLC)システム
この実施例は、例示のCD20−特異的SMIP(商標)生成物についてマルチメリック(multimeric)タンパク質凝集体を目的とする活性非凝集タンパク質(POI)から分離するためのサイズ排除高速液体クロマトグラフィー(SEC−HPLC)システムを示す。
CD20−特異的SMIP(商標)生成物の試料はサイズ排除高速液体クロマトグラフィー(SEC−HPLC;Progel−TSK G3000 SWXL HPLCカラム;Tosoh Biocience LLC, ペンシルベニア州モントゴメリビル)によって分析し、ピーク面積を積分した。SEC−HPLC操作パラメーターについては表1を参照。
表1
SEC−HPLC操作パラメーター
Figure 2009504571
上記TSK G3000SWXLカラムを使用した上記CD20−特異的SMIP(商標)生成物のバルク生成物についての線形範囲は10μgないし500μg(r≧0.99)として決定され、相対的純度の受容可能な繰り返しは50μgないし500μg(sd≦0.1%)の範囲にわたる。生成物とカラムマトリックスとの相互作用を観察し、上記CD20−特異的SMIP(商標)生成物POIについての分子量を上記二量体CD20−特異的SMIP(商標)生成物についての理論分子量107kDaに比較して低く81kDaと評価し、目的とする上記タンパク質のわずかなピークテイリングが見られた。
線形性プロットを眼で見て検査すると、上記ピーク面積応答が500μg(データには示されていない)の負荷までは線形であることを示した。回帰分析によって得られた結果の総括が表2に示されている。9μgないし491μgの負荷についての上記POIピーク面積データについて行われた回帰分析から、0.997の相関係数の二乗(r)および41.65ピーク面積単位のインターセプト(intercept)値を得た。上記負荷範囲9μgないし491μgに渡るこの応答は受容可能な線形性(r≧0.99)を示した。
表2
CD20−特異的SMIP(商標)生成物のバルク生成物‘目的タンパク質’についての負荷9μgないし491μgおよびピーク面積の回帰分析
Figure 2009504571
図1Aおよび1Bは、単一段階のpH5におけるプロテインAによって溶出されたプロテインAクロマトグラフィーカラムからの例示されたCD20−特異的SMIP(商標)生成物についてのタンパク質凝集体およびPOIの時間依存性溶出を示すクロマトグラフィーによる確認を示す。図1Aにおいて示されたデータは、pH5の25mMNaCl,25mMNaOAcからなる対照緩衝剤中の上記カラムに適用された結合タンパク質について得られた。図1Bに示されたデータは、pH5の25mMNaCl,25mMNaOAc、3M尿素を含む溶液で20時間処理された後のカラムに適用された同じ結合タンパク質について得られた。“重要なタンパク質(protein of interest)”のパーセンテイジ、すなわちPOI%は図1Aでは46.8%(表3参照)なのに対して図1Bで得られたPOI%は80.1%であった(表4参照)。
表3
pH5の25mMNaCl/25mMNaOAc中の非凝集CD20−特異的SMIP(商標)生成物からのCD20−特異的SMIP(商標)生成物凝集体のSEC−HPLCによる分離
Figure 2009504571

表4
25mMNaCl/25mMNaOAc,3M尿素中の非凝集CD20−特異的SMIP(商標)生成物からのCD20−特異的SMIP(商標)生成物凝集体のSEC−HPLCによる分離
Figure 2009504571
実施例2
CD20−特異的SMIP(商標)生成物についての解離の組成物依存性増大
この実施例は、NaOAcおよびNaClからなる酸性緩衝剤溶液中の種々の濃度のカオトロープからなる組成物が、例示されたCD20−特異的SMIP(商標)生成物について活性な解離された目的のタンパク質(POI)の収量の増大に有効であることを示す。
第1の実験においいて、CD20−特異的SMIP(商標)生成物の16.3mg/mlProteinA溶出物の10ml試料を一晩1リットルのpH7.0のリン酸塩緩衝剤添加生理塩水(PBS)に対して一晩透析した。並行して、例示されたCD20−特異的SMIP(商標)生成物の同じ16.3mg/mlProteinA溶出物の第2の10ml試料を1リットルのpH5の25mMNaOAc/25mMNaClに対して一晩透析した。
各試料を透析から取り出し、上記各透析緩衝液中で5または10mg/mlに希釈し、12試料すべてについて最終尿素濃度0M,3Mまたは4Mに調整した。これらの試料を室温で22時間インキュベートした。
12試料の各々の10μlをサイズ排除高速液体クロマトグラフィーにより(実施例1に記載のように)分析し、ピーク面積を積分した。保持時間8.8分までの上記0M尿素の対照である目的のピーク(POI)を100%に設定し、実験群のPOIの上記面積の相対的増加を各試料について図表にした。図2参照。
第2の実験において、典型的CD20−特異的SMIP(商標)生成物の解離の時間進行は、pH4.0,pH5.0およびpH6.0において3Mおよび4M尿素において決定された。16.3mg/mlにおけるCD20−特異的SMIP(商標)生成物ProteinA溶出物を500mlのpH4.0,5.0または6.0の25mMNaOAc/25mMNaClに対して一晩透析した。これらの3つの試料を各透析緩衝剤および尿素で最終濃度8mg/mlのCD20−特異的SMIP(商標)生成物ならびに0M,2M,3Mまたは4M尿素に希釈した。上記0M尿素試料はSEC−HPLCで分析し、上記POIピーク面積はt=0タイムポイントとして設定された。pH4.0,5.0または6.0の12μlの上記2M、3Mおよび4M尿素濃度試料を注入し、SEC−HPLCで連続的に分析し、24時間までに全工程を繰り返した。上記POIの総ピーク面積は注入時間に対してプロットされて、これら9条件での解離の時間進行を創出した。この実験の結果は図3に総括されている。
第3の実験において、典型的CD20−特異的SMIP(商標)生成物の上記尿素依存性解離がpH5の3M尿素およびpH6の4M尿素において測定された。16.3mg/mlにおけるCD20−特異的SMIP(商標)生成物ProteinA溶出物の2つの2ml試料を300mlのpH5.0または6.0の25mMNaOAc/25mMNaClに対してそれぞれ一晩透析した。上記pH5.0試料は、pH5.0の25mMNaOAc/25mMNaClを含む緩衝液中で8mg/mlCD20−特異的SMIP(商標)生成物および3M尿素に調整された。上記pH6.0試料は、pH6.0の25mMNaOAc/25mMNaClを含む緩衝液中で8mg/mlCD20−特異的SMIP(商標)生成物および4M尿素に調整された。これらの試料は室温で20時間までインキュベートされた。両方の試料を5時間透析でPBSに入れた。両方の試料をSEC−HPLCで分析し、上記POIの総面積および総POI%を棒グラフでプロットした。図4参照。
実施例3
解離されたCD20−特異的SMIP(商標)生成物のインビトロ特性付け
この実施例は本発明の上記組成物および方法によって解離されたCD20−特異的SMIP(商標)生成物のインビトロ活性を示す。
ガン細胞に対する、補体と組み合わせた、例示されたCD20−特異的SMIP(商標)生成物の細胞毒性効果は、AlamarBlue(商標)色素の細胞の代謝による還元に基づいて測定される。ヒトB−リンフォブラストイド細胞株、WIL2−Sを例示されたCD20−特異的SMIP(商標)生成物およびウサギ補体と組み合わせて96穴フォーマットで使用した。適当な対照および生成物試料濃縮物を加え37℃、5%COでインキュベートした。次いで、AlamarBlue(商標)色素の溶液を加えた。この色素を設定時間点において細胞代謝により還元して蛍光定量法によって測定される形にした。相対的蛍光単位(RFUs)は各試料中の生存細胞数に直接的に比例する。
CD−20発現細胞株上の例示されたCD20−特異的SMIP(商標)生成物の標的親和性は、投与量に依存してCD20−特異的SMIP(商標)生成物に結合するフルオレセインイソチオシアネート(FITC)結合ステイン(stain)の相対的蛍光に基づいて測定される。ヒトB−リンフォブラストイド細胞株、WIL2−SをCD20−特異的SMIP(商標)生成物の種々の希釈物とともにインキュベートして上記細胞標的に結合させた。上記細胞を洗って未結合のCD20−特異的SMIP(商標)生成物を除去し、上記結合したタンパク質の検出のために染色した。これらの細胞を洗って、未結合のステインを除去し、フローサイトメトリー(FACS)によってFITC幾何学的平均蛍光強度(GMFI)について分析した。データを4−パラメーターカーブに合わせ、ED50値を計算した。結果は相対的効力%(試料対参照標準)として報告されている。
実施例4
解離されたCD20−特異的SMIP(商標)生成物のインビボ特性付け
この実施例は、本発明の組成物および方法によって解離されたCD20−特異的SMIP(商標)生成物のインビボ活性を測定するためのラモス(Ramos)腫瘍細胞動物モデルシステムを開示している。
ラモス細胞を適当な集密度および>90%生存率まで培養し、採取し、滅菌PBSで2回洗った。採取した細胞を注射に適当な細胞数に再懸濁し(すなわち、100μl/マウス;5×10細胞/マウスについては、細胞は5×10細胞/マウスに再懸濁される)、注射まで氷上に保持した。27G1/2インチ針を使用して、100μlの細胞懸濁液をマウスの右側腹部に皮下注射した。これにより典型的に目に見える水ぶくれができた。マウスを腫瘍成長について毎日観察した。腫瘍は典型的にはそれらが〜150−300mmに達したとき腫瘍として確認された。
0日、動物は腫瘍サイズにより分類されグループに分けられて(LabCatソフトウエアを;ニュウジャージー州プリンストンのInnovative PromirammingAssociates,Inc.を使用して)、体重を記録された。腫瘍は週に2−3回測定され、体重は週毎に監視された。動物は腫瘍が1500mm以下に達するまで維持された。腫瘍の潰瘍化が生じたら、体重の極度の減少があったら、該腫瘍が1500mmを越えたら、および/または上記腫瘍が動物の動きを阻害したら動物を殺した。研究は典型的には90日後に終了させた。
タンパク質凝集体の経時的溶出およびpH5におけるProteinAの単一段階により溶出されたProteinAクロマトグラフィーカラムからの例示されたCD20特異的SMIP(商標)生成物のためのPOIを示すクロマトグラフィーによる確認を示す。図1Aに示されたデータは、pH5の25mMNaCl,25mMNaOAcからなる対照緩衝液中のカラムに適用された結合タンパク質について得られたのに対し、図1Bに示されたデータは、pH5の25mMNaCl,25mMNaOAc、3M尿素を含む溶液で20時間処理された後のカラムに適用された同じ結合タンパク質について得られた。“重要なタンパク質(protein of interest)”のパーセンテイジ、すなわちPOI%は図1Aでは46.8%なのに対して図1Bで得られたPOI%は80.1%であった。 本発明の組成物および方法(すなわち、25mMNaOAc、25mMNaCl,3M尿素、pH5および25mMNaOAc、25mMNaCl,4M尿素、pH5)を使用した例示したCD20−特異的SMIP(商標)生成物(5mg/mlおよび10mg/ml)についての改善された収率(POI%と表わす)を、3M尿素または4M尿素と組み合わせたリン酸塩緩衝剤を加えた生理塩水(PBS)、pH7中の同一の結合タンパク質についてのPOI%と対照させて示す棒グラフである。 それぞれpH4,pH5およびpH6である2M、3Mまたは4M尿素を含む上記組成物中の例示されたCD20−特異的SMIP(商標)生成物についてのPOI(“曲線下の面積”すなわちAUCとして表す)の経時的濃度を示したグラフである。 本発明の組成物および方法(すなわち、25mMNaOAc、25mMNaCl,3M尿素、pH5および25mMNaOAc、25mMNaCl,4M尿素、pH5)を使用した例示したCD20−特異的SMIP(商標)生成物(5mg/mlおよび10mg/ml)についての改善された収率(POI%、図4AおよびPOI-AUC,図4B)を示す棒グラフである。

Claims (20)

  1. 約1mMないし約100mMの濃度の塩および約0.1Mないし約8Mの濃度のカオトロープ剤からなり、約pH4ないし約pH7のpHを有する、結合タンパク質の解離のための組成物。
  2. 上記塩が約10mMないし約25mMの濃度である請求項1に記載の組成物。
  3. 上記塩がNaClおよびNaOAcからなる群から選択される請求項1に記載の組成物。
  4. 上記カオトロープ剤が約3Mないし約5Mの濃度である請求項1に記載の組成物。
  5. 上記カオトロープ剤がグアニジン、アルギニン、および尿素からなる群から選択される請求項1に記載の組成物。
  6. 上記組成物が約pH5ないし約pH6のpHを有する請求項1に記載の組成物。
  7. さらに、トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP)、ベータ−メルカプトエタノール(BME)、ジチオスレイトール(DTT)およびグルタチオン(GSH)からなる群から選択される還元剤を含む請求項1に記載の組成物。
  8. さらに、DTPA,EDTAおよびNTAからなる群から選択されるキレート剤を含む請求項1に記載の組成物。
  9. 結合タンパク質の解離の方法であって、下記段階からなる方法:
    (a)非凝集結合タンパク質および凝集結合タンパク質からなる混合物を約0.1mg/mlないし約50mg/mlの濃度まで、約1mMないし約100mMの濃度の塩および約0.1Mないし約8Mの濃度のカオトロープ剤からなる組成物に懸濁して、結合タンパク質の懸濁液を達成し;
    (b)上記結合タンパク質懸濁液のpHを約pH4ないし約pH7のpHに調整し;および
    (c)上記結合タンパク質懸濁液を約−10℃ないし約50℃に約5時間ないし約24時間保持して非凝集結合タンパク質のパーセンテージを増大させ、凝集結合タンパク質を低減する。
  10. さらに、上記結合タンパク質懸濁液を、塩からなる緩衝剤システムと入れ換える段階を含み、該緩衝剤システムは約pH5のpHである請求項9に記載の方法。
  11. さらに、上記凝集結合タンパク質から上記非凝集結合タンパク質を分離する段階を含む請求項10に記載の方法。
  12. 上記結合タンパク質が、タンパク質リガンド、可溶性受容体、抗体、抗体断片、可変的断片−単鎖抗体(scFv)および小さなモジュラー免疫薬学的生成物からなる群から選択される請求項9に記載の方法。
  13. 結合タンパク質が約1mg/mlないし約50mg/mlの濃度で懸濁される請求項12に記載の方法。
  14. 上記塩の濃度が約10mMないし約25mMである請求項12に記載の方法。
  15. 上記塩がNaClおよびNaOAcからなる群から選択される請求項12に記載の方法。
  16. 上記カオトロープ剤が約3Mないし約5Mの濃度である請求項12に記載の方法。
  17. 上記カオトロープ剤がグアニジン、アルギニン、および尿素からなる群から選択される請求項12に記載の方法。
  18. 上記結合タンパク質懸濁液が約pH5ないし約pH6のpHに調整される請求項12に記載の方法。
  19. 上記結合タンパク質がCD20,VGEF,Her2,EGFRおよびCD37からなる群から選択される標的タンパク質に特異的結合親和性を有する請求項12に記載の方法。
  20. 上記結合タンパク質が小さなモジュラー免疫薬学的生成物であって、該小さなモジュラー免疫薬学的生成物は上記標的タンパク質に少なくとも10−6ないし10−9Mの範囲の解離定数で結合している請求項19に記載の方法。
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