JP2009504415A - レーザーパルスで材料を除去する方法と装置 - Google Patents

レーザーパルスで材料を除去する方法と装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、レーザーパルス列を生成し、処理すべき材料の領域をレーザーパルス列で照射するようにして、レーザーで材料を除去する方法に関する。この種の方法は、多数の異なる材料を除去するのに使用される。公知の方法は、処理領域の周囲が熱的又は機械的に損傷することにより、材料の非処理領域が損なわれる点で問題である。この問題に対処するために、レーザーパルス列の個々のレーザーパルスのレーザーパルスエネルギーが、レーザーパルス列の個々のレーザーパルスで照射される領域において分離レーザーパルスが材料除去をするのに必要なレーザーパルスエネルギーよりも低い。

Description

本発明は、レーザーパルス列を発生し、除去すべき材料の領域をレーザーパルス列で照射するようにして、レーザーで材料を除去する方法に関する。本発明の別の態様は、レーザーパルス列を発生する手段と、除去すべき材料の領域にレーザーパルスを案内する手段とを備えて、材料を除去する装置である。
レーザーパルス、特に、高精度レーザー・マイクロストラクチャリング用の約10−15sと5×10−10sの間の範囲のパルス持続時間を有する超短レーザーパルスの使用が公知である。
「レーザー誘起破壊とレーザー誘起切除の構造を制御する方法」について1994年4月8日に出願された特許文献1において、ジー・モーロー(G. Mourou)は、材料を加工するための単一の超短レーザーパルスの基本的な妥当性を記載する。
非特許文献1の論文は、フェムト秒レーザーパルスを用いた材料加工の態様を調べる。
一般に、即ち、本発明との関連において、超短レーザーパルスは、材料(例えば、金属材料)の切断、切除及びストラクチャリングや、材料の性質の改質(例えば、ガラスの屈折率の変更)に使用することができる。
超短レーザーパルス(fs(フェムト秒)レーザーパルス)を用いた材料加工の特別の利点は、特に、多数の他の材料加工方法よりも熱的又は機械的損傷の少ない材料の極めて正確な切断及び/又は切除によって示される。超短レーザーパルスを焦点合わせすることによって、マイクロプラズマを発生して、エネルギーが非常に限られた空間内の焦点に置かれる共に、切断効果又は材料切除がフォトディスラプションによって得られる。サブミクロン範囲内の切除速度は、500nm未満の切断幅で得ることができる。フォトディスラプション中の非線形相互作用機構により、材料の切除は、材料の性質に大きく依存する。fsレーザーパルスを使用することによって、高い熱伝導率を有する材料(例えば、金属等)並びに低いレーザー光吸収度を有する材料(例えば、ポリマー等)を加工することができる。
材料のレーザー加工の問題の一つは、レーザーエネルギーが、照射領域での材料の除去を許容するだけでなく、近傍領域の材料の一般に望ましくない改質を生じることである。これらの材料改質の程度と大きさは、レーザー光のエネルギーがどれくらい高いかと、そのエネルギーがどのように時間的に分布させられるかとに決定的に依存する。
特許文献2では、材料加工を最適化すると共に望ましくない副作用を最小化するために、加工結果をオンラインで制御する、材料のレーザー加工方法が記載されている。この方法により、加工作業のオンライン制御が可能であると共に、発生するどのような副作用も観測することができるけれども、材料の加工領域を囲む領域がレーザー照射の影響を避けることは、この方法では不可能である。
短い強力なレーザーパルスで材料を加工する時の相互作用機構は、光が1011〜1012W/cm程度の強度で焦点合わせされる時に発生するフォトディスラプションに基づく。このような高レベルの強度では、殆どどの種類の材料も、多光子吸収(プラズマ発生)により直ちにイオン化される。このようなプロセスが透明材料に発生する時、それは「光学」破壊と呼ばれる。
レーザー誘起プラズマの爆発的膨張は、強い衝撃波面を生じ、もしそのプロセスが流体環境で発生すると、キャビテーションバブルを生じる。衝撃波面と、同様にキャビテーションバブルとは、周りの材料に対する機械的損傷のかなりの可能性を伴う。しかしながら、単一レーザーパルスによる損傷のこの可能性は、レーザーパルスエネルギーに比例して変動する。
しかしながら、光学破壊を発生するためには、高レベルの強度が必要である。レーザーパルスが短くなればなる程、レーザーパルスが同レベルの強度で運ぶエネルギーはより小さくなる。従って、短いレーザーパルスは、高精度で、且つ、最小の機械的副作用でフォトディスラプションを得るための必須の前提条件である。
しかしながら、レーザーパルス持続時間、即ち、レーザー光の露光時間も、照射された材料に対する熱的損傷について決定的に重要である。もしレーザー照射の時間が短すぎるため、相当の量の熱エネルギーが、照射中に熱拡散により吸収量から失われない場合、このような状況は「熱閉込め」と呼ばれる。熱閉込めのための条件が維持されている最大照射時間(レーザーパルス持続時間)は、熱弛緩時間τと呼ばれると共に、以下の関係で定義される。
τ=(δ/4κ)
ここで、δは、照射される材料への光透過深さであり、透過媒体におけるディスラプションの場合、δは、非線形吸収区域の膨張に対応し、
κは、照射される材料又は組織の熱拡散定数である。
もし露光時間(レーザーパルス持続時間)がτよりも大幅に小さいならば、照射される材料に対してレーザーパルスが熱的影響を及ぼす区域は、第1に光透過深さσによって決定される。もしレーザーパルス持続時間がτよりも大幅に大きいならば、熱的影響区域は、熱拡散により光透過深さを超えて延在する。
数ナノメートルだけの光透過深さを有すると共に、相対的に高い熱拡散速度が支配的な金属の加工においては、熱的影響区域をできるだけ小さく維持すべき場合、ピコ秒又はフェムト秒の持続時間の使用が必須である。
しかしながら、レーザーパルス持続時間の減少は、現在、技術的な限界に直面しており、周辺領域が望ましくない影響を受けるのを防止することができない。
材料除去を達成するために、特定の量のエネルギーを、除去される領域にレーザーパルスによって与えることが基本的に必須である。そのエネルギーの量は材料に依存する。直線又は平面に沿って材料を除去する時、分離直線又は分離平面を得るために、適当なレーザーパルスエネルギーを有する複数のレーザーパルスが互いの近傍に配置される。材料の性質に応じて、個々のレーザーパルスのディスラプション効果が、材料に望ましくない機械的変化を起こし得る。これらの機械的変化は、材料の引裂きを含むことにより、切断形状に悪影響を与える不規則な切断面や気泡の形成を生じる。材料に対する望ましくない変化の程度は、個々のレーザーパルスのエネルギーに比例して変動する。
米国特許第5,656,186号(欧州特許第0754103号) 欧州特許出願公開第1284939号(米国特許第6,787,733号) エス・ノルテ(S. Nolte)著「超短レーザーパルスを用いた材料のマイクロマシーニング」Cuvillier出版、ゲッティンゲン、1999年
従って、加工領域の近傍の領域への影響が、更に低減されるか又は理想的な場合は完全に防止される材料加工方法を提供する必要がある。
本発明によれば、上記必要は、レーザーパルス列内の単一レーザーパルスのレーザーパルスエネルギーが、レーザーパルス列内の単一レーザパルスで照射される領域において分離レーザーパルスが材料を除去するのに必要なレーザーパルスエネルギーよりも低い冒頭に記載した種類の方法によって満たされる。
本発明は、除去に必要な全エネルギーが、必ずしも、1個所に単一レーザーパルスによって印加される必要がないという発見を利用している。代わりに、この全エネルギー量は、複数の発生レーザーパルス、例えば、除去される領域内の同じ個所に次々と出力される1個のレーザーパルスとそれと同一のレーザーパルスによって印加することができる。これは、低パルスエネルギーの数個の連続するレーザーパルスによる材料除去を可能にし、よって、照射材料の周囲領域における損傷を回避することを可能にする。
材料除去のためのエネルギー、換言すれば、材料除去をするのに必要な最小全エネルギーは、反復度が増大するにつれて減少することが発見された。よって、高反復度では、低反復度におけるよりも大幅に低いレーザーパルスエネルギーで材料除去をすることが可能である。
特に、レーザーパルス強度及び/又はレーザーパルス持続時間を低減することによって、レーザーパルスエネルギーを低減することができる。これは、本発明にかかる方法におけるレーザーパルス強度及び/又はレーザーパルス持続時間が、従来技術が材料除去をするのに必要なレーザーパルス強度及び/又はレーザーパルス持続時間よりも小さいことを意味する。このように、レーザーパルスエネルギーを簡単に低減することができる。
照射領域が、レーザーパルス列の2個以上の連続レーザーパルスによって空間的にオーバラップされることが特に好都合である。この空間的オーバラップによって、2個以上のレーザーパルスのレーザーパルスエネルギーは、オーバラップ領域に印加されると共に、更に、材料除去をする全エネルギー量が得られる。この発見は、各個々のレーザーパルスの熱的影響を後続のレーザーパルスのそれから分離して、このようなオーバラップによる望ましくない機械的及び熱的影響を減らして、各個々のレーザーパルスのレーザーパルスエネルギーが同時に低減されるように、レーザーパルスが空間的に且つ時間的に互いにできるだけ遠くに離隔された従来の手法から引出されている。
この点において、レーザーパルス列の少なくとも2個の連続レーザーパルスによって、照射領域が、100%まで、又は、10%と100%の間の範囲まで、好ましくは、約70%から99%まで、特に、約92%から99%まで空間的にオーバラップされる時に特に好都合である。レーザーパルスのオーバラップは、基本的に、焦点におけるレーザー光の直径(焦点直径)、レーザーパルス反復度と除去すべき材料とレーザーの間の相対送り速度に依存する。これに関して、百分率オーバラップは次のように定義される。
(オーバラップ)=100×[1−(送り速度)/{(レーザーパルス反復度)×(焦点直径)}]
挙げられた値は、多数の異なる材料を除去するのに適している。100%の空間オーバラップは、例えば、2個以上のレーザーパルスを100%までオーバラップさせ、続いて、レーザー光を加工材料に対して移動させ、次に、100%オーバラップする2個以上のレーザーパルスを出力するようにして実施される。この不連続な送りの代わりとして、70−99%、特に、92−99%のオーバラップが、所定のレーザーパルス反復度と焦点合わせされたレーザー光の直径に対して得られるように、連続送り運動を行うと共に調整すると、多くの用途に対して好都合である。
レーザーパルスエネルギー、レーザーパルス強度、焦点合わせ領域の寸法及び/又は単一レーザーパルスのレーザーパルス持続時間、レーザーパルス列のレーザーパルス反復度及び/又はレーザ光と加工すべき材料の間の送り速度が、材料の性質に応じてプリセットされると、好都合である。焦点領域のプリセットすべき重要寸法は、しばしば、例えば、焦点におけるレーザー光の直径、又はとりわけアパーチュアによって影響されるレーザー光方向の焦点領域の長さである。最適パラメータは、加工すべき材料の性質、特に、材料の熱拡散定数と緩和時間に依存する。基本的に、低熱拡散定数の場合よりも高熱拡散定数に対してレーザーパルス反復度を高く設定することが特に好都合である。緩和時間とレーザーパルス反復度の間に逆の関係が存在して、短緩和時間の場合よりも長緩和時間の場合に低いレーザーパルス反復度を通常選択することができる。
レーザーパルス列のレーザーパルス反復度が非常に高いため、少なくとも2個のレーザーパルスが、除去すべき材料の特定時間内に、例えば、熱緩和時間内に、除去すべき材料に出力されると、好都合である。このようにして、材料の特定時間内に出力された2個のレーザーパルスのレーザーパルスエネルギーが、蓄積されて、材料の除去をもたらす。この場合、複数のレーザーパルスが材料の特定時間内に除去すべき材料の領域に出力されると共に、複数のレーザーパルスで材料除去するのに必要な全蓄積エネルギーを印加するために、これらのレーザーパルスの各々のエネルギーを選択することにより、熱的及び機械的損傷を減らすことができる。
レーザーパルス反復度が、10Hzより大きく、特に、50Hzより大きく、好ましくは、100Hzと50MHzの間にあると特に好都合であることが発見された。レーザーパルス反復度のこれらの範囲は、既に、レーザーパルス毎に必要なレーザーパルスエネルギーの著しい減少をもたらし、従って、機械的損傷を大幅に減らすことができる。
上記実施形態において、オーバラップ、レーザーパルス反復度、焦点領域の寸法、例えば、焦点におけるレーザー光の直径と送り速度の間に数学的関係があるという事実を特に注目すべきである。最後の重大な量、即ち、材料加工の1個所に印加されるレーザーパルスの個数又はそれらの間のオーバラップは、他の対応するパラメータを変更することによって変動させることができる。例えば、以下の各場合において2個の他のパラメータが一定に維持されるならば、レーザーパルスの個数は、送り速度を低減することにより、焦点におけるレーザー光の直径を増大させることにより、又は、レーザーパルス反復度を増大させることにより個々に増大させることができる。焦点におけるレーザー光の直径を低減することにより、送り速度を増大させることにより、及び、レーザーパルス反復度を低減することにより、材料の加工が沿う直線上の個所毎のレーザーパルスの個数を低減することができる。
レーザーパルスエネルギー、レーザーパルス強度、焦点合わせ領域の寸法、単一レーザーパルスのレーザーパルス持続時間、レーザーパルス列のレーザーパルス反復度及び/又はレーザ光と加工すべき材料の間の送り速度が、加工作業中に変更されると、好都合である。本実施形態では、レーザーパルス間のオーバラップに応じて、現在加工中の個所における材料除去に必要な正確なエネルギー量が材料に印加されるように、例えば、単一レーザーパルスのレーザーパルスエネルギーを設定することができる。ここで、レーザーパルスエネルギーが、所定の又はプリセットされたレーザーパルス反復度及び/又は送り速度に応じて設定されると、好都合である。このような設定は、自動的に、又は、ユーザーによる手動で実行される。
調整自在のレーザーパルス反復度と調整自在のレーザーパルスエネルギーを伴う方法の発展において、第1レーザーパルスエネルギーが第1レーザパルス反復度に対して設定されると共に、第1レーザーパルスエネルギーより低い第2レーザーパルスエネルギーが、第1レーザパルス反復度より高い第2レーザパルス反復度に対して設定されると、特に好都合である。このようにして、レーザーパルスエネルギーがレーザーパルス反復度に自動的に適合させられ、材料除去を行うのに必要な蓄積エネルギーが印加される。
これに関して、
レーザーパルス反復度が、レーザーパルスエネルギーに応じて自動的に設定される、又は
レーザーパルスエネルギーが、レーザーパルス反復度に応じて自動的に設定される、
レーザーパルス反復度が、送り速度に応じて自動的に設定される、又は
レーザーパルス反復度、レーザーパルスエネルギー及び/又は送り速度が、除去すべき材料の少なくとも1個の性質に応じて自動的に設定される
と、特に好都合である。
方法の発展は、材料除去のために最も重大なパラメータを互いに独立的に設定すること、又は、加工すべき材料に応じて自動的に正確に設定することを許容する。本発明にかかる方法では、例えば、典型的な各材料用の理想的パラメータを格納するデータベースを検索して、次に、材料を選択することによりこれらのパラメータを設定することができる。別のやり方として、材料除去に必要な全エネルギーをデータベースから読取り、次に、この必要な全エネルギーに到達するように、対応した他のパラメータが、ユーザーによって選択されたパラメータに基づいて選択される。
本発明の別の態様は、除去作業の開始領域において、加工すべき材料上の1個所に印加される全エネルギーが、除去作業の後続過程中の領域におけるよりも大きい、冒頭に記載した又は上記の種類の方法に存する。
この発展は、材料における最初の材料除去を得るためには、より大きな量の全エネルギーが最初の材料除去効果を得るのに必要であると共に、この最初の材料除去を維持及び延長するために、より少ない全エネルギーが後で必要とあるとの発見に基づく。従って、最初の材料除去を行うために除去作業の開始領域で最初の高レベルのレーザーパルスエネルギーを使用した後、最初の材料除去を維持及び継続するのに十分な低レベルにレーザーパルスエネルギーを低減することにより、除去の線又は平面に沿った損傷を最小化ことは好都合である。
特に、除去作業の開始領域におけるレーザーパルスエネルギー、レーザーパルス反復度及び/又は材料の1個所に出力されるレーザーパルスの個数が、除去作業の後続過程におけるよりも高く、及び/又は除去作業の開始領域におけるレーザ光と加工すべき材料の間の送り速度が、除去作業の後続過程におけるよりも低いと、好都合である。レーザーパルスエネルギーは、レーザーパルス強度とレーザーパルス持続時間の積である。従って、開始領域にける最初の除去を行うためには、除去を維持及び継続するための除去作業の後続過程中より高いレーザーパルスエネルギーを設定することができる。
同様にして、一定のレーザーパルス強度が与えられると、レーザーパルス持続時間は、開始領域において増大させ、除去の後続過程において低減することができ、及び/又はレーザーパルス反復度は、開始領域において増大させ、除去の後続過程において低減することができる。
方法の別の発展は、除去作業の開始領域におけるレーザーパルス強度及び/又は単一レーザーパルスのレーザーパルス持続時間が除去作業の後続過程中の領域におけるよりも大きいことに存する。同様に、方法のこの発展は、高レーザーパルスエネルギーで最初の除去を行うと共に、前述の実施形態よりも低いレーザーパルスエネルギーで、且つ、他のパラメータを変動させて後続の除去を行うことができる。
本発明の方法では、レーザーパルス持続時間が、10ピコ秒より小さい、特に、1ピコ秒より小さいと、特に好都合である。多くの材料に対して、このようにして得られるフェムト秒レーザー加工は、特に好都合なレーザーパルスエネルギーとレーザーパルス反復度を許容すると共に、一般的に、あらゆる望ましくない損傷を防止する。
本発明の方法では、好ましくは、少なくとも開口数が大きいため、除去領域の上方又は下方に位置する材料の領域が損傷を受けることなく、材料除去が半透明又は完全透明の材料の表面下になされる光学系で、レーザー光が焦点合わせされると、好都合である。これは、レーザー光焦点を生成すると共に、レーザー光方向においてこのレーザー光焦点の上流側と下流側での材料の除去及び損傷を防止して、材料除去をレーザー光焦点で行うことを可能にする。
最後に、除去作業を観測して、もし除去性能が低下すると、除去性能に関連する前記パラメータの一つを変更することによって、印加される全エネルギーが増加されると、好都合である。これに関連して、用語「観測」は、切断部の直接的な視覚的又は知覚的な観測、あるいは、技術的パラメータ、例えば、装置性能データの変化から材料除去性能の変化を推測するために、これらのパラメータのユーザーによる又は自動的な観測及び監視を意味すると理解される。
本発明の別の態様は、レーザーパルス列内の単一レーザーパルスのレーザーパルスエネルギーが、レーザーパルス列内の単一レーザーパルスによって照射される材料の領域において分離レーザーパルスが材料を除去するのに必要なレーザーパルスエネルギーよりも低いように、レーザーパルス列を発生する手段を構成して、本発明により発展させた冒頭に記載した種類の装置である。このようにして、単一レーザーパルスのレーザーパルスエネルギーが、低レベルに維持されることにより、本発明による方法で材料除去を行うことができる。このように形成された装置の利点と効果については、対応して形成された方法の先行記載が参照される。
本発明の装置は、レーザーパルス列を発生する手段が、レーザーパルス強度及び/又はレーザーパルス持続時間を低減することによって、レーザーパルスエネルギーを低減するように構成されるよう、発展させることができる。
本発明の装置は、照射領域が、レーザーパルス列の2個の連続レーザーパルスによって空間的にオーバラップされるように協働する、レーザー光と除去すべき材料の間の相対運動を発生する送り手段と、レーザーパルス反復度を発生する手段とを含むように更に発展させることができる。このようにして、少なくとも2個の連続レーザーパルスのオーバラップという本発明の利点が得られる。送り手段は、レーザーパルス反復度に応じて操作できるように構成されることが好ましい。
送り手段と、レーザーパルス反復度を発生する手段とが、レーザーパルス列の2個の連続レーザーパルスによって、照射領域が、100%まで、好ましくは、10%と100%の間に、又は、70%と99%の間の範囲に、特に、92%と99%の間に空間的にオーバラップされるように協働すると、好都合である。これに関して、対応する方法の先行記載が参照される。
本発明の装置は、レーザーパルスエネルギー、レーザーパルス強度、単一レーザーパルスのレーザーパルス持続時間、レーザーパルス列のレーザーパルス反復度、加工位置におけるレーザー光の焦点合わせ領域の寸法、例えば、レーザー光の焦点における直径及び/又はレーザ光と加工すべき材料の間の送り速度を材料の性質に応じて設定する制御手段を備えることが好ましい。この制御装置は、パラメータの1個に関して他のパラメータに応じて装置によって自動的に作動されるか又はユーザーによって手動で作動され得る。
この点に関して、レーザーパルス列のレーザーパルス反復度が非常に高いため、少なくとも2個のレーザーパルスが、除去すべき材料に特定の時間、例えば、その熱緩和時間内に、除去すべき材料に出力されるように、制御手段が構成されると、特に好都合である。この結果、2個以上のレーザーパルスが、材料に特定の時間内に蓄積されることにより、材料を特にていねいに除去するという利点が得られる。
特に、レーザーパルス反復度が、10Hzより大きく、特に、50Hzより大きく、好ましくは、100Hzと50MHzの間に設定され得るように、制御手段が構成され得る。この点に関して、対応する方法の先行記載が参照される。
制御手段が、6個の前記パラメータの少なくとも一つを加工作業中に変更するように構成されると、好都合である。このようにして、全エネルギー及び/又はレーザーパルスエネルギーが、材料の性質又は切削作業の他のパラメータに応じて設定され得る。
制御手段が、
レーザーパルス反復度が、レーザーパルスエネルギーに応じて自動的に設定される、又は
レーザーパルスエネルギーが、レーザーパルス反復度に応じて自動的に設定される、
レーザーパルスエネルギー及び/又はレーザーパルス反復度が、移動速度に応じて自動的に設定される、又は
レーザーパルス反復度、レーザーパルスエネルギー及び/又は送り速度が、除去すべき材料の少なくとも1個の性質に応じて自動的に設定される
ように、構成され得ることが好ましい。
本発明の装置において、制御手段が、除去作業の開始領域において、加工すべき材料上の1個所に印加される全エネルギーが、除去作業の後続過程中の領域におけるよりも大きいように、6個の前記パラメータ(レーザーパルス反復度、レーザーパルスエネルギー、レーザーパルス強度、レーザーパルス持続時間、焦点合わせ領域の寸法と送り速度)の少なくとも一つを制御するように構成されると、特に好都合である。
除去作業の開始領域におけるレーザーパルスエネルギー、レーザーパルス反復度及び/又は材料上の1個所に出力されるレーザーパルスの個数を、除去作業の後続過程におけるよりも高く、及び/又は除去作業の開始領域におけるレーザ光と加工すべき材料の間の送り速度を、除去作業の後続過程におけるよりも低く設定するように、制御手段を構成することにより、本発明の装置を発展することが好都合である。
制御手段が、除去作業の開始領域におけるレーザーパルス強度を、除去作業の後続過程におけるよりも高く、及び/又は除去作業の開始領域における単一レーザーパルスのレーザーパルス持続時間を、除去作業の後続過程におけるよりも長く設定するように構成されることが好ましい。
レーザーパルス列を発生する手段が、10ピコ秒より小さい、好ましくは、1ピコ秒より小さいレーザーパルス持続時間を生成するように構成されると、特に好都合である。
本発明の装置に、好ましくは、少なくとも開口数が大きいため、除去領域の上方又は下方に位置する材料の領域が損傷を受けることなく、材料除去が半透明又は完全透明の材料の表面下になされる光学系で、レーザー光を焦点合わせする焦点合わせ手段を設けることにより、本発明の装置を発展させることができる。
最後に、本発明の装置に、もし除去性能が低下すると、6個の前記パラメータの少なくとも一つを変更することによって、印加される全エネルギーが増加されるように、レーザーパルス列を発生する手段、除去すべき材料の領域にレーザーパルスを案内する手段及び/又は送り手段と協働すると共に、除去作業を観測する観測装置を設けることにより、本発明の装置を発展させることができる。この点に関して、除去作業の観測を伴う方法の先行記載が参照される。
本発明の装置の発展において、その利点、作用と好ましい実施変形例に関して、方法の対応する発展の特性についての先行記載が参照される。
以下に、本発明を、各実施の形態と試験結果に基づいて図面を参照して説明する。
図1において、部分Aが、150fs(フェムト秒)のレーザーパルス持続時間、780nmの波長と0.6のアパーチュアを用いて得られ、部分Bが、約15fsのレーザーパルス持続時間、800nmの波長と0.5のアパーチュアを用いて得られる。図1から、1Hzのレーザーパルス反復度に対して、材料除去をするのに約45nJのエネルギーが必要であることが理解される。この必要エネルギーレベルは、レーザーパルス反復度が増加するにつれて減少して、1MHzのレーザーパルス反復度では5nJ未満の値に到達する。
図2は、−100%から+100%までの範囲のレーザーパルスオーバラップに対する、材料除去の開始(「切断効果の開始」)時に必要なレーザーパルスエネルギーと材料除去を継続(「切断効果の停止」)するのに必要な最小レーザーパルスエネルギーの依存を示す。この時、負のパルスオーバラップは、材料の非照射領域が2個の連続パルスの間に位置することを意味し、例えば、−100%のパルスオーバラップは、非照射領域が焦点直径に正確に等しいことを意味する。
単一パルスが互いに十分に離隔している時(負のパルスオーバラップ)、切断効果の開始と停止は同じパルスエネルギーで生じる、即ち、パルスは互いに影響を及ぼし合わないことが理解される。しかしながら、選択されるパルスオーバラップが大きくなればなる程、切断を開始するのに必要なパルスエネルギーのレベルはより低くなると共に、切断が終了するパルスエネルギーのレベルがより低くなる。パルスオーバラップの度合いが大きくなればなる程、切断を開始するのに必要なパルスエネルギーと切断が終了するパルスエネルギーは互いに更に離れる。よって、より大きいパルスオーバラップが選択されると、切断のために最初に必要なパルスエネルギーのレベルがより低くなると共に、切断作業を継続するのに必要なパルスエネルギーのレベルがより低くなる。
図3は、高レベルのパルスオーバラップにおける切削作業の測定結果を示す。グラフは、異なる度合いのオーバラップで行われた5回の試験結果をプロットしたもので、これらの試験の測定値を通過する最良の適合直線が引かれている。92%のパルスオーバラップで方法を実施するには、単一レーザーパルスは、約19nJのパルスエネルギーを有さねばならないことが明らかである。単一レーザーパルスエネルギーのこの必要レベルは、オーバラップが増加するにつれて減少し、約99.5%のオーバラップで2nJだけの値に到達する。
図4は、除去すべき材料10と、この材料10を除去するのに使用される単一レーザパルス1〜9の列を示す。単一レーザーパルス1〜9は、その焦点領域の構成において概略的に図示されている。単一レーザーパルス1〜9は、材料10に左から右に次々と印加される。この結果、レーザーパルス1〜9は、領域1a〜8aにおいてオーバラップする。図4に示す方法において、50%のオーバラップが得られるように、即ち、レーザーパルス1と2が領域1aにおいてオーバラップし、レーザーパルス2と3が領域2aにおいてオーバラップする等となるように、レーザパルス反復度、送り速度と焦点直径が設定される。このようにして、切断線に沿った各領域が2個のレーザーパルスによって照射される。
図5は、材料ブロック30から材料を除去するのに使用されるレーザーパルス11〜22の列を示す。レーザーパルス11〜22は、数字の増大する順に左から右に印加される。レーザーパルス11〜14は、後続のレーザーパルス15〜22よりオーバラップの度合いが大きい。これは、最初の除去を継続するために低レベルの全エネルギーしか除去領域に必要としない、除去線に沿った右側での除去作業の後続過程よりも、高レベルの全エネルギーを、最初の除去のために除去作業の左側の開始領域に印加することに貢献する。
図5に示すレーザーパルス11〜22の蓄積は、例えば、この開始領域でより高いレーザーパルス反復度を選択するか、又は、この開始領域で低送り速度を設定することによって行うことができる。
材料除去に必要なパルスエネルギーとレーザーパルス反復度の間の関係を示す図である。 −100%から+100%までの範囲のレーザーパルスオーバラップに対して、材料除去の開始時に必要なレーザーパルスエネルギーと材料除去を継続するのに必要な最小レーザーパルスエネルギーの間の関係を示す図である。 材料除去に必要なレーザーパルスエネルギーと92%から100%までの範囲のレーザーパルスオーバラップの間の関係を示す図である。 50%のレーザパルスオーバラップによる直線状材料除去を示す略図である。 除去作業の開始領域及び後続過程における可変レーザーパルスオーバラップによる直線状材料除去を示す図である。
符号の説明
1〜9 単一レーザーパルス
10 材料
11〜22 レーザーパルス
30 材料ブロック

Claims (32)

  1. レーザーパルス列を発生し、加工すべき材料の領域をレーザーパルス列で照射するようにして、レーザーで材料を除去する方法において、
    レーザーパルス列内の単一レーザーパルスのレーザーパルスエネルギーが、レーザーパルス列内の単一レーザーパルスによって照射される領域において分離レーザーパルスが材料を除去するのに必要なレーザーパルスエネルギーよりも低い方法。
  2. レーザーパルス強度及び/又はレーザーパルス持続時間を低減することによって、レーザーパルスエネルギーが低減される請求項1に記載の方法。
  3. 照射領域が、レーザーパルス列の少なくとも2個の連続レーザーパルスによって空間的にオーバラップされる請求項1又は2に記載の方法。
  4. レーザーパルス列の少なくとも2個の連続レーザーパルスによって、照射領域が、100%まで、又は、10%と100%の間の範囲まで、好ましくは、約70%から99%まで、特に、約92%から99%まで空間的にオーバラップされる請求項3に記載の方法。
  5. レーザーパルスエネルギー、レーザーパルス強度、焦点合わせ領域の寸法、単一レーザーパルスのレーザーパルス持続時間、レーザーパルス列のレーザーパルス反復度及び/又はレーザ光と加工すべき材料の間の送り速度が、材料の性質に応じてプリセットされる請求項1乃至4のいずれかに記載の方法。
  6. レーザーパルス列のレーザーパルス反復度が非常に高いため、少なくとも2個のレーザーパルスが、除去すべき材料の特定時間内に、除去すべき材料に出力される請求項1乃至5のいずれかに記載の方法。
  7. レーザーパルス反復度が、10Hzより大きく、特に、50Hzより大きく、好ましくは、100Hzと50MHzの間にある請求項6に記載の方法。
  8. レーザーパルスエネルギー、レーザーパルス強度、焦点合わせ領域の寸法、単一レーザーパルスのレーザーパルス持続時間、レーザーパルス列のレーザーパルス反復度及び/又はレーザ光と加工すべき材料の間の送り速度が、加工作業中に変更される請求項1乃至7のいずれかに記載の方法。
  9. 第1レーザーパルスエネルギーが第1レーザパルス反復度に対して設定されると共に、第1レーザーパルスエネルギーより低い第2レーザーパルスエネルギーが、第1レーザパルス反復度より高い第2レーザパルス反復度に対して設定される請求項8に記載の方法。
  10. (a)レーザーパルス反復度が、レーザーパルスエネルギーに応じて自動的に設定される、又は
    (b)レーザーパルスエネルギーが、レーザーパルス反復度に応じて自動的に設定される、
    (c)レーザーパルス反復度が、送り速度に応じて自動的に設定される、又は
    (d)レーザーパルス反復度、レーザーパルスエネルギー及び/又は送り速度が、除去すべき材料の少なくとも1個の性質に応じて自動的に設定される
    請求項9に記載の方法。
  11. 除去作業の開始領域において、加工すべき材料上の1個所に印加される全エネルギーが、除去作業の後続過程中の領域におけるよりも大きい請求項1乃至10のいずれかに記載の方法。
  12. 除去作業の開始領域におけるレーザーパルスエネルギー及び/又はレーザーパルス反復度が、除去作業の後続過程におけるよりも高く、及び/又は除去作業の開始領域におけるレーザ光と加工すべき材料の間の送り速度が、除去作業の後続過程におけるよりも低い請求項1乃至11のいずれかに記載の方法。
  13. 除去作業の開始領域におけるレーザーパルス強度が、除去作業の後続過程中の領域におけるよりも高く、及び/又は除去作業の開始領域における単一レーザーパルスのレーザーパルス持続時間が、除去作業の後続過程中の領域におけるよりも長い請求項1乃至12のいずれかに記載の方法。
  14. レーザーパルス持続時間が、10ピコ秒より小さい、好ましくは、1ピコ秒より小さい請求項1乃至13のいずれかに記載の方法。
  15. 好ましくは、少なくとも開口数が大きいため、除去領域の上方又は下方に位置する材料の領域が損傷を受けることなく、材料除去が半透明又は完全透明の材料の表面下になされる光学系で、レーザー光が焦点合わせされる請求項1乃至14のいずれかに記載の方法。
  16. 除去作業を観測して、もし除去性能が低下すると、請求項8に列記されたパラメータの一つを変更することによって、印加される全エネルギーが増加される請求項1乃至15のいずれかに記載の方法。
  17. レーザーパルス列を発生する手段と、除去すべき材料の領域にレーザーパルスを案内する手段とを備えて、材料を除去する装置において、
    レーザーパルス列内の単一レーザーパルスのレーザーパルスエネルギーが、レーザーパルス列内の単一レーザーパルスによって照射される材料の領域において分離レーザーパルスが材料を除去するのに必要なレーザーパルスエネルギーよりも低いように、レーザーパルス列を発生する手段が構成された装置。
  18. レーザーパルス列を発生する手段が、レーザーパルス強度及び/又はレーザーパルス持続時間を低減することによって、レーザーパルスエネルギーを低減するように構成された請求項17に記載の装置。
  19. レーザー光と除去すべき材料の間の相対運動を発生する送り手段と、レーザーパルス反復度を発生する手段とが、照射領域が、レーザーパルス列の2個の連続レーザーパルスによって空間的にオーバラップされるように協働する請求項17又は18に記載の装置。
  20. 送り手段と、レーザーパルス反復度を発生する手段とが、レーザーパルス列の2個の連続レーザーパルスによって、照射領域が、100%まで、好ましくは、10%と100%の間に、又は、70%と99%の間の範囲に、特に、92%と99%の間に空間的にオーバラップされるように協働する請求項19に記載の装置。
  21. 制御手段が、レーザーパルスエネルギー、レーザーパルス強度、単一レーザーパルスのレーザーパルス持続時間、レーザーパルス列のレーザーパルス反復度、加工位置におけるレーザー光の焦点合わせ領域の寸法、例えば、レーザー光の焦点における直径及び/又はレーザ光と加工すべき材料の間の送り速度を材料の性質に応じて設定する請求項17乃至20のいずれかに記載の装置。
  22. 第1レーザーパルスエネルギーが第1レーザパルス反復度に対して設定されると共に、第1レーザーパルスエネルギーより低い第2レーザーパルスエネルギーが、第1レーザパルス反復度より高い第2レーザパルス反復度に対して設定されるように、制御手段が構成された請求項21に記載の装置。
  23. レーザーパルス列のレーザーパルス反復度が非常に高いため、少なくとも2個のレーザーパルスが、除去すべき材料に重要な緩和時間内に、除去すべき材料に出力されるように、制御手段が構成された請求項21又は22に記載の装置。
  24. レーザーパルス反復度が、10Hzより大きく、特に、50Hzより大きく、好ましくは、100Hzと50MHzの間に設定され得るように、制御手段が構成された請求項21乃至23のいずれかに記載の装置。
  25. 制御手段が、請求項21に列記されたパラメータの少なくとも一つを加工作業中に変更するように構成された請求項21乃至24のいずれかに記載の装置。
  26. (a)レーザーパルス反復度が、レーザーパルスエネルギーに応じて自動的に設定される、又は
    (b)レーザーパルスエネルギーが、レーザーパルス反復度に応じて自動的に設定される、
    (c)レーザーパルスエネルギー及び/又はレーザーパルス反復度が、移動速度に応じて自動的に設定される、又は
    (d)レーザーパルス反復度、レーザーパルスエネルギー及び/又は送り速度が、除去すべき材料の少なくとも1個の性質に応じて自動的に設定される
    ように、制御手段が構成された請求項21乃至25のいずれかに記載の装置。
  27. 第1制御手段を更に備え、且つ、除去作業の開始領域において、加工すべき材料上の1個所に印加される全エネルギーが、除去作業の後続過程中の領域におけるよりも大きいように、制御手段が、請求項21に列記されたパラメータの少なくとも一つを制御するように構成された請求項21乃至26のいずれかに記載の装置。
  28. 制御手段が、除去作業の開始領域におけるレーザーパルスエネルギー及び/又はレーザーパルス反復度を、除去作業の後続過程におけるよりも高く、及び/又は除去作業の開始領域におけるレーザ光と加工すべき材料の間の送り速度を、除去作業の後続過程におけるよりも低く設定するように構成された請求項21乃至27のいずれかに記載の装置。
  29. 制御手段が、除去作業の開始領域におけるレーザーパルス強度を、除去作業の後続過程におけるよりも高く、及び/又は除去作業の開始領域における単一レーザーパルスのレーザーパルス持続時間を、除去作業の後続過程におけるよりも長く設定するように構成された請求項21乃至28のいずれかに記載の装置。
  30. レーザーパルス列を発生する手段が、10ピコ秒より小さい、好ましくは、1ピコ秒より小さいレーザーパルス持続時間を生成するように構成された請求項17乃至29のいずれかに記載の装置。
  31. 焦点合わせ手段が、好ましくは、少なくとも開口数が大きいため、除去領域の上方又は下方に位置する材料の領域が損傷を受けることなく、材料除去が半透明又は完全透明の材料の表面下になされる光学系で、レーザー光を焦点合わせする請求項17乃至30のいずれかに記載の装置。
  32. 除去作業を観測する観測装置は、もし除去性能が低下すると、請求項24に列記されたパラメータの少なくとも一つを変更することによって、印加される全エネルギーが増加されるように、レーザーパルス列を発生する手段、除去すべき材料の領域にレーザーパルスを案内する手段及び/又は送り手段と協働する請求項17乃至31のいずれかに記載の装置。
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