JP2009502786A - アルツハイマー病を治療するためのスピロピペリジンβ−セクレターゼ阻害剤 - Google Patents

アルツハイマー病を治療するためのスピロピペリジンβ−セクレターゼ阻害剤 Download PDF

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Abstract

本発明は、β−セクレターゼ酵素の阻害剤であり、アルツハイマー病などのβ−セクレターゼ酵素が関与する疾患の治療に有用である、式(I)のスピロピペリジン化合物およびこれらの互変異性体に関する。本発明はまた、これらの化合物を含む医薬組成物、ならびにβ−セクレターゼ酵素が関与するこのような疾患の治療におけるこれらの化合物および組成物の使用に関する。

Description

本発明は、β−セクレターゼ酵素の阻害剤として有用であり、アルツハイマー病などのβ−セクレターゼ酵素が関与する疾患の治療に有用である、スピロピペリジン化合物に関する。
アルツハイマー病は、細胞外プラークおよび細胞内神経原線維変化の形態での脳におけるアミロイドの沈着を特徴とする。アミロイド蓄積の速度は、形成速度、凝集速度、および脳からの放出速度の組み合わせである。アミロイドプラークの主たる構成要素は、はるかに大きなサイズの前駆体タンパク質のタンパク分解産物である4kDアミロイドタンパク質(βA4、Aβ、β−タンパク質、およびβAPとも称される)であることが一般に認められている。アミロイド前駆体タンパク質(APPまたはAβPP)は、大きな細胞外ドメイン、膜貫通領域、および短い細胞質尾部を持つ受容体様構造を有する。Aβドメインは、APPの細胞外ドメインおよび膜貫通ドメインの両方の部分を含み、したがってこの放出は、NH−およびCOOH−末端を生じる2つの異なるタンパク質分解事象の存在を示唆する。膜からAPPを放出する、さらにAPP(APPs)の可溶性COOH切断型を生じる、少なくとも2種の分泌機構が存在する。膜からAPPおよびこのフラグメントを放出するプロテアーゼは「セクレターゼ」と呼ばれる。Aβタンパク質内で切断してα−APPを放出し、無傷Aβの放出を妨げる推定αセクレターゼによって、ほとんどのAPPが放出される。APPのNH末端近傍を切断し、Aβドメイン全体を含有するCOOH末端フラグメント(CTF)を生成するβ−セクレターゼ(「β−セクレターゼ」)によって、少数のAPPが放出される。
このように、β−セクレターゼまたはβ部位アミロイド前駆体タンパク質切断酵素(「BACE」)の活性により、APPの切断、Aβの生成、およびアルツハイマー病の特徴である脳におけるβアミロイドプラークの蓄積が起こる(R.N.Rosenberg、Arch.Neurol.、vol.59、2002年9月、1367−1368頁;H.Fukumotoら、Arch.Neurol.、vol.59、2002年9月、1381−1389頁;J.T.Huseら、J.Biol.Chem.、vol.277、No.18、2002年5月3日号、16278−16284頁;K.C.ChenおよびW.J.Howe、Biochem.Biophys.Res.Comm、vol.292、702−708頁、2002年を参照のこと)。したがって、β−セクレターゼまたはBACEを阻害できる治療薬は、アルツハイマー病の治療に有用である可能性がある。
本発明の化合物は、β−セクレターゼまたはBACEの活性を阻害し、これにより不溶性Aβの形成を妨げ、Aβの生成を阻止することによって、アルツハイマー病の治療に有用である。
本発明は、β−セクレターゼ酵素の阻害剤として有用である、一般式(I)によって表されるスピロピペリジン化合物、
Figure 2009502786
またはこの互変異性体(I’)、
Figure 2009502786
ならびにこの個々のエナンチオマーおよびジアステレオマー、およびこの医薬的に許容される塩に関する。
本発明はまた、治療上有効量の式(I)の化合物、または医薬的に許容されるこの塩、および医薬的に許容される担体を含む医薬組成物に関する。本発明はまた、アルツハイマー病などのβ−セクレターゼ酵素が関与する疾患に関して哺乳動物を治療する方法、ならびにこのような疾患の治療における本発明の化合物および医薬組成物の使用に関する。
一実施形態において、本発明は、一般式(I)によって表されるスピロピペリジン化合物、
Figure 2009502786
またはこの互変異性体(I’)、
Figure 2009502786
[式中、
Xは、
(1)N、および
(2)CRからなる群から選択され、Rは、
(a)水素、
(b)−C1−6アルキル、
(c)−C3−7シクロアルキル、
(d)−C1−6アルキル、
(e)−C0−6アルキル−アリール、
(f)−C0−6アルキル−ヘテロアリール、
(g)ハロ、および
(h)4から8個の環原子を有し、1個の環原子が窒素および酸素からなる群から選択されるヘテロ原子である複素環基からなる群から選択され、
前記Rのアルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール部分は、1個以上の
(I)ハロ、
(II)−C1−6アルキル、
(III)−O−C1−6アルキル、および
(IV)−NOで場合により置換されており、
X’は、
(1)NR、および
(2)CR5’からなる群から選択され、ここに、R5’は、Rと同じ群から選択され、
Yは、
(1)O、および
(2)Sからなる群から選択され、
は、
(1)水素、
(2)−C1−10アルキル、
(3)−C2−10アルケニル、
(4)−C2−10アルキニル、
(5)環炭素原子の1または2個が−Si(C1−6アルキル)−基で場合により置換されている−C3−12シクロアルキル、
(6)−C3−12シクロアルケニル、
(7)4から8個の環原子を有し、1個の環原子が窒素、硫黄、または酸素からなる群から選択されるヘテロ原子である複素環基、
(8)アリール、
(9)ヘテロアリールからなる群から選択され、
前記Rのアルキル、シクロアルキル、複素環、アルケニル、アルキニル、アリール、またはヘテロアリール部分は、1個以上の
(a)ハロ、
(b)−OH、
(c)−CN、
(d)−C1−10アルキル、
(e)−C3−12シクロアルキル、
(f)−O−C1−10アルキル、
(g)−O−CH−アリール、
(h)アリール、
(i)ヘテロアリール、
(j)−NR5’
(k)−NC(=O)R
(l)4から8個の環原子を有し、1個の環原子が窒素、硫黄、および酸素からなる群から選択されるヘテロ原子である複素環基、
(m)−SO1−3アルキル、
(n)−SONR5’
(o)−NRSO1−3アルキル、
(p)−CO
(q)−CONR5’
(r)−COR、および
(s)−Si(C1−6アルキル)で場合により置換されており、
前記アリールまたはヘテロアリール部分は、1個以上の
(I)ハロ、
(II)前記アルキルが1個以上のハロゲンで場合により置換されている−C1−6アルキル、
(III)−O−C1−6アルキル、および
(IV)−NOで場合により置換されており、
は、
(1)水素、
(2)−C1−10アルキル、
(3)−C2−10アルケニル、
(4)−C2−10アルキニル、
(5)環炭素原子の1または2個が−Si(C1−6アルキル)−基で場合により置換されている−C3−12シクロアルキル、
(6)4から8個の環原子を有し、1個の環原子が窒素および酸素からなる群から選択されるヘテロ原子である複素環基、
(7)アリール、
(8)ヘテロアリールからなる群から選択され、
前記Rのアルキル、シクロアルキル、複素環基、アルケニル、アルキニル、アリール、またはヘテロアリール部分は、1個以上の
(a)ハロ、
(b)−OH、
(c)−CN、
(d)−C1−10アルキル、
(e)−C3−12シクロアルキル、
(f)−O−C1−10アルキル、
(g)アリールが1個以上の
(i)ハロ、
(ii)−OH、
(iii)−CN、
(iv)−C1−6アルキル、
(v)−C2−6アルケニル、
(vi)−OC1−6アルキル、
(vii)−C1−6ハロアルキル、
(viii)−SO1−3アルキル、
(ix)−SONR5’、または
(x)−CONRで場合により置換されている−C0−6アルキル−アリール、
(h)−C0−6アルキル−ヘテロアリール、
(i)−NC(=O)−NR5’
(j)−NC(=O)−C1−3アルキル−NR5’
(k)−NC(=O)R
(l)−NR5’
(m)4から8個の環原子を有し、1個の環原子が窒素および酸素からなる群から選択されるヘテロ原子である複素環基、および
(n)−Si(C1−6アルキル)で場合により置換されており、
前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、および複素環部分は、1個以上の
(i)ハロ、
(ii)−OH、
(iii)−CN、
(iv)−C1−10アルキル、
(v)−OC1−10アルキル、
(vi)−SO1−3アルキル、
(vii)−SONR5’
(viii)−NRSO1−3アルキル、
(ix)−CO、および
(x)−CONRで場合により置換されており、
Qは、−C1−6アルキレンであり、前記アルキレンは、1個以上の
(a)ハロ、
(b)−OH、
(c)−CN、
(d)−C1−10アルキル、
(e)−C3−12シクロアルキル、
(f)−O−C1−10アルキル、
(g)アリール、および
(h)ヘテロアリールで場合により置換されており、
は、
(1)水素、
(2)−C1−10アルキル、
(3)−C2−10アルケニル、
(4)−C2−10アルキニル、
(5)環炭素原子の1または2個が−Si(C1−6アルキル)−基で場合により置換されている−C3−12シクロアルキル、
(6)−C3−12シクロアルケニル、
(7)アリール、および
(8)ヘテロアリールからなる群から選択され、
前記Rのアルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルケニル、アルキニル、アリール、またはヘテロアリール部分は、1個以上の
(a)ハロ、
(b)−OH、
(c)−CN、
(d)−C1−10アルキル、
(e)−C2−10アルケニル、
(f)−C3−12シクロアルキル、
(g)−O−C3−12シクロアルキル、
(h)−O−C1−10アルキル、
(i)複素環基が4から8個の環原子を有し、1個の環原子が窒素、硫黄、および酸素からなる群から選択されるヘテロ原子である−O−C3−12複素環、
(j)アリール、
(k)ヘテロアリール、
(l)−NR5’、および
(m)−Si(C1−6アルキル)で場合により置換されており、
前記アルキル、シクロアルキル、アリール、およびヘテロアリール部分は、1個以上の
(i)ハロ、
(ii)−OH、
(iii)−CN、
(iv)−C3−12シクロアルキル、
(v)−C1−10アルキル、
(vi)−OC1−10アルキル、
(vii)−NR5’
(viii)−C2−6アルケニル、
(ix)−C1−6ハロアルキル、
(x)−SO1−3アルキル、
(xi)−SONR5’、または
(xii)−CONRで場合により置換されており、
は、−C1−10アルキルまたは−C2−4アルケニルであり、前記Rのアルキルまたはアルケニル基は、1個以上の
(a)ハロ、
(b)−OH、
(c)−C1−6アルキル、
(d)−CN、
(e)−O−C1−10アルキル、
(f)RおよびRが、
(i)水素、および
(ii)−C1−6アルキルからなる群から選択される−NR
(g)nが0、1、または2である−S(O)−C1−6アルキル、
(h)Rが、
(i)水素、
(ii)OH、
(iii)−C1−6アルキル、および
(iv)−OC1−6アルキル、および
(v)アリールからなる群から選択される−C(=O)−Rで場合により置換されている。]、およびこの医薬的に許容される塩、ならびに個々のエナンチオマーおよびジアステレオマーに関する。
式(I)の化合物の好ましい実施形態において、Yは、Oである。
式(I)の化合物の好ましい実施形態において、Xは、Nである。
式(I’)の化合物の好ましい実施形態において、X’は、NHである。
式(I)および(I’)の化合物の好ましい実施形態において、Rは、場合により置換されているC1−10アルキル、好ましくは場合により置換されているC1−6アルキル、または場合により置換されているC3−12シクロアルキル、好ましくは場合により置換されているC3−6シクロアルキルからなる群から選択される。
式(I)および(I’)の化合物の好ましい実施形態において、Rは、フェニルであり、フェニルは、1個以上の
(i)ハロ、
(ii)−OH、
(iii)−CN、
(iv)−C1−10アルキル、および
(v)(A)ハロ、
(B)−OH、
(C)−CN、
(D)−C1−10アルキル、
(E)−OC1−10アルキル、
(F)−SO1−3アルキル、
(G)−SONR5’
(H)−NRSO1−3アルキル、
(I)−CO、および
(J)−CONR5’で場合により置換されているフェニルで場合により置換されている。
式(I)および(I’)の化合物の好ましい実施形態において、Qは、C1−3アルキレン、もっとも好ましくは−CH−であり、Rは、フェニルであり、フェニルは、1個以上の
(A)ハロ、
(B)−OH、
(C)−CN、
(D)−C1−10アルキル、
(E)−OC1−10アルキル、および
(F)(i)−C1−6アルキル、
(ii)−OC1−6アルキル、
(iii)NR5’で場合により置換されているフェニルで場合により置換されている。
式(I)および(I’)の化合物の好ましい実施形態において、Rは、−C1−6アルキル、もっとも好ましくはメチルまたはエチルである。
他の実施形態において、Rは、−C2−4アルケニルである。
式(I)および(I’)の化合物種の中には、下位種の式(II)の化合物、
Figure 2009502786
またはこの互変異性体(II’)、
Figure 2009502786
およびこの医薬的に許容される塩、ならびに個々のエナンチオマーおよびジアステレオマーがあり、
式中、X、X’、R、R、およびRは、上に定義されたとおりであり、R10は、
(1)ハロ、
(2)−OH、
(3)−CN、
(4)前記アルキルが1個以上のハロゲンで場合により置換されている−C1−10アルキル、
(5)前記シクロアルキルが1個以上のハロゲンで場合により置換されている−C3−6シクロアルキル、
(6)−C2−10アルケニル、および
(7)−OC1−10アルキルからなる群から選択される。
式(II)の化合物の好ましい実施形態において、Xは、Nである。
式(II’)の化合物の好ましい実施形態において、X’は、NHである。
式(II)および(II’)の化合物の好ましい実施形態において、Rは、フェニルであり、フェニルは、1個以上の
(i)ハロ、
(ii)−OH、
(iii)−CN、
(iv)−C1−10アルキル、または
(v)(A)ハロ、
(B)−OH、
(C)−CN、
(D)−C1−10アルキル、
(E)−OC1−10アルキル、
(F)−SO1−3アルキル、
(G)−SONR5’
(H)−NRSO1−3アルキル、
(I)−CO、および
(J)−CONR5’で場合により置換されているフェニルで場合により置換されている。
式(II)および(II’)の化合物の好ましい実施形態において、Rは、C1−6アルキル、もっとも好ましくはメチルまたはエチルである。
式(II)および(II’)の化合物の一実施形態において、R10は、フェニルであり、フェニルは、
(A)ハロ、
(B)−OH、
(C)−CN、
(D)−C1−6アルキル、
(E)−C2−6アルケニル、
(F)−OC1−6アルキル、
(G)−C1−6ハロアルキル、
(H)−SO1−3アルキル、
(I)−SONR5’、または
(J)−CONRから選択される1個以上のR13基で場合により置換されている。
式(I)の化合物種の中には、下位種の式(III)の化合物、
Figure 2009502786
またはこの互変異性体(III’)、
Figure 2009502786
およびこの医薬的に許容される塩、ならびにこの個々のエナンチオマーおよびジアステレオマーがあり、
式中、X、X’、Q、R、R、およびRは、上に定義されたとおりであり、R11は、
(1)ハロ、
(2)−OH、
(3)−CN、
(4)−C1−10アルキル、および
(5)場合により置換されているフェニルからなる群から選択される。
式(III)の化合物の好ましい実施形態において、Xは、Nである。
式(III’)の化合物の好ましい実施形態において、X’は、NHである。
式(III)および(III’)の化合物の好ましい実施形態において、Qは、C1−3アルキレン、もっとも好ましくは−CH−であり、Rは、フェニルであり、フェニルは、1個以上の
(A)ハロ、
(B)−OH、
(C)−CN、
(D)−C1−10アルキル、
(E)−OC1−10アルキル、または
(F)(i)−C1−6アルキル、
(ii)−OC1−6アルキル、
(iii)NR5’で場合により置換されているフェニルで場合により置換されている。
式(III)および(III’)の化合物の好ましい実施形態において、Rは、C1−6アルキル、もっとも好ましくはメチルまたはエチルである。
式(III)および(III’)の化合物の一実施形態において、R11は、フェニルであり、フェニルは、
(A)ハロ、
(B)−OH、
(C)−CN、
(D)−C1−6アルキル、
(E)−OC1−6アルキル、
(F)−C2−6アルケニル、
(G)−C1−6ハロアルキル、
(H)−SO1−3アルキル、
(I)−SONR5’、または
(J)−CONRから選択される1個以上のR12基で場合により置換されている。
さらに他の実施形態において、本発明は、一般式(IV)によって表されるスピロピペリジン化合物、
Figure 2009502786
またはこの互変異性体(IV’)
Figure 2009502786
[式中、
は、
(1)水素、
(2)−C1−10アルキル、
(3)−C3−12シクロアルケニル、
(4)4から8個の環原子を有し、1個の環原子が窒素、硫黄、または酸素からなる群から選択されるヘテロ原子である複素環基、および
(5)フェニルからなる群から選択され、
前記Rのアルキル、シクロアルキル、複素環、またはフェニル部分は、1個以上の
(a)水素、
(b)ハロ、
(c)−OH、
(d)−CN、
(e)−C1−10アルキル、
(f)−C3−12シクロアルキル、
(g)−O−C1−10アルキル、または
(h)フェニルで場合により置換されており、
は、1個以上の環炭素原子に場合により存在し、
(1)ハロ、
(2)−OH、
(3)−CN、および
(4)−C1−10アルキルからなる群から選択され、
は、
(1)水素、
(2)−C1−10アルキル、
(3)−C3−12シクロアルキル、
(4)フェニル、および
(5)ヘテロアリールからなる群から選択され、
前記Rのアルキル、シクロアルキル、フェニル、またはヘテロアリール部分は、1個以上の
(a)ハロ、
(b)−OH、
(c)−CN、
(d)−C1−10アルキル、
(e)−C3−12シクロアルキル、
(f)−O−C3−12シクロアルキル、
(g)−O−C1−10アルキルで場合により置換されており、
前記アルキル、シクロアルキル、およびフェニル部分は、1個以上の
(i)ハロ、
(ii)−OH、
(iii)−CN、
(iv)−C3−12シクロアルキル、
(v)−C1−10アルキル、または
(vi)−OC1−10アルキルで場合により置換されている。]、およびこの医薬的に許容される塩、ならびにこの個々のエナンチオマーおよびジアステレオマーに関する。
好ましい実施形態において、本発明は、下記の実施例1から10の本発明の化合物、ならびにこのエナンチオマー、およびこの医薬的に許容される塩に関する。
ラセミ5(R,S)7(R,S)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン ジアステレオマーA、
ラセミ5(R,S)7(S,R)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン ジアステレオマーB、
ラセミ5(R,S)7(R,S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン ジアステレオマーA、
ラセミ5(R,S)7(S,R)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン ジアステレオマーB、
ラセミ5(R,S)7(R,S)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−7−メチル−1−フェニル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン ジアステレオマーA、
ラセミ5(R,S)7(S,R)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−7−メチル−1−フェニル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン ジアステレオマーB、
ラセミ5(R,S)7(R,S)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−4−(イソプロピルアミノ)−7−メチル−1−(3−メチルフェニル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン ジアステレオマーA、
ラセミ5(R,S)7(S,R)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−4−(イソプロピルアミノ)−7−メチル−1−(3−メチルフェニル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン ジアステレオマーB、
5(R,S)7(R,S)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−1,7−ジメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン ジアステレオマーA、および
5(R,S)7(S,R)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−1,7−ジメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン ジアステレオマーB。
他の好ましい実施形態において、本発明は、下記の実施例11から80で同定された本発明の化合物、およびこの医薬的に許容される塩に関する。
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−(3−チエニルメチル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−8−(2−フルオロベンジル)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−[3−(1H−ピロール−1−イル)ベンジル]−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−8−(3−t−ブトキシベンジル)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−8−[(2E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−イル]−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−(3−メチルブタ−2−エン−1−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−[(トリメチルシリル)メチル]−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−[2−(トリメチルシリル)エチル]−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−8−[3−(1−シクロプロピルエトキシ)ベンジル]−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−(3−{[(1R)−1−メチルプロピル]オキシ}ベンジル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−8−(2−フルオロ−5−{[(1R)−1−メチルプロピル]オキシ}ベンジル)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−8−[3−(シクロプロピルメチル)ベンジル]−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−[(2E)−3−メチルペンタ−2−エン−1−イル]−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−8−[3−(シクロプロピルオキシ)ベンジル]−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−8−{3−[(1S)−1−シクロプロピルエチル]ベンジル}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−8−{3−[(1R)−1−シクロプロピルエチル]ベンジル}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−8−(シクロヘキサ−1−エン−1−イルメチル)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−8−(シクロペンタ−1−エン−1−イルメチル)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−[(1−イソプロピル−1H−インドール−6−イル)メチル]−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−[(2−メチルシクロペンタ−1−エン−1−イル)メチル]−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−[(1R,4R)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イルアミノ]−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−(3−{[(1R)−1−メチルプロピル]オキシ}ベンジル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−[(1S,4S)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イルアミノ]−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−(3−{[(1R)−1−メチルプロピル]オキシ}ベンジル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−(シクロブチルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−(3−{[(1S,2R)−2−メチルシクロプロピル]オキシ}ベンジル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−(シクロブチルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−(3−{[(1R,2S)−2−メチルシクロプロピル]オキシ}ベンジル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−8−(シクロペンチルメチル)−4−{[(1S,2S)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−8−(シクロペンチルメチル)−4−{[(1R,2R)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−(シクロペンチルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−8−ベンジル−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−4−(スピロ[2.5]オクタ−6−イルアミノ)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−4−{[(5S,6R)−6−フェニルスピロ[2.4]ヘプタ−5−イル]アミノ}−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−4−{[(5R,6S)−6−フェニルスピロ[2.4]ヘプタ−5−イル]アミノ}−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)アミノ]−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−8−ベンジル−4−[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)アミノ]−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−8−(シクロブチルメチル)−4−{[(3R)−1,1−ジメチルシロラン−3−イル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−8−(シクロブチルメチル)−4−{[(3S)−1,1−ジメチルシロラン−3−イル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−8−(シクロブチルメチル)−4−{[(1R,2R)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−8−(シクロブチルメチル)−4−{[(1S,2S)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−{[(1R)−1,2−ジメチルプロピル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−(3−メチルブタ−2−エン−1−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−{[(1S)−1,2−ジメチルプロピル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−(3−メチルブタ−2−エン−1−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−1−(3−クロロフェニル)−8−(シクロブチルメチル)−4−(シクロヘキシルアミノ)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−1−(3−ブロモフェニル)−8−(シクロブチルメチル)−4−(シクロヘキシルアミノ)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−チオン、
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−8−[(2,2−ジメチル−1,2−ジヒドロキノリン−8−イル)メチル]−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−8−[(2,2−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−8−イル)メチル]−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7R)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−ビニル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7R)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−ビニル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7R)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−{[(1R)−1−メチルプロピル]オキシ}ベンジル)−7−ビニル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7R)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−[(1E)−プロパ−1−エン−1−イル]−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7R)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−[(1Z)−プロパ−1−エン−1−イル]−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−4−(メチルアミノ)−8−[(2’−メチルビフェニル−3−イル)メチル]−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−8−(シクロブチルメチル)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−[4’−(イソプロピルスルホニル)ビフェニル−2−イル]−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(シクロプロピルメチル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−(5S,7R)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−シクロプロピル−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−(5S,7R)−8−ベンジル−1−シクロブチル−4−(シクロヘキシルアミノ)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−(5S,7R)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−シクロペンチル−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−(5S,7R)−8−ベンジル−1−シクロヘキシル−4−(シクロヘキシルアミノ)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−(5S,7R)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−7−メチル−1−(2−メチルプロパ−2−エン−1−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−(5S,7R)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−7−メチル−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−4−{[(3S)−1−(メチルスルホニル)ピロリジン−3−イル]アミノ}−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−[(3,3−ジフルオロシクロヘキシル)アミノ]−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−(5S,7R)−4−[(2−フルオロ−1−メチルエチル)アミノ]−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−(5S,7R)−4−{[(1S)−1,2−ジメチルプロピル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−{[(1R,2R)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−{[(1S,2S)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−4−[(2−イソプロピルシクロプロピル)アミノ]−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−{[(1R,2R)−2−フルオロシクロペンチル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−{[(1S,2S)−2−フルオロシクロペンチル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−4−[(2−プロピルシクロプロピル)アミノ]−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−{[(1R)−2,2−ジフルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−{[(1S)−2,2−ジフルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−{[(1R)−2,2−ジフルオロシクロペンチル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−{[(1S)−2,2−ジフルオロシクロペンチル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−{[(1R,2S)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−{[(1S,2R)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−8−ベンジル−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−4−{[(1S)−1,2,2−トリメチルプロピル]アミノ}−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルイミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−3,7−ジメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2−オン。
本発明はまた、治療上有効量の式(I)、(I’)、(II)、(II’)、(III)、(III’)、(IV)、または(IV’)のスピロピペリジン化合物、またはこの医薬的に許容される塩、および医薬的に許容される担体を投与することによって、アルツハイマー病などのβ−セクレターゼ酵素が関与する疾患に関して患者(好ましくはヒト)を治療する方法に関する。
本発明はまた、治療上有効量の式(I)、(I’)、(II)、(II’)、(III)、(III’)、(IV)、または(IV’)のスピロピペリジン化合物、またはこの医薬的に許容される塩、および医薬的に許容される担体を、これを必要としている哺乳動物または患者に投与することによって、BACE1酵素活性を阻害する方法に関する。他の実施形態において、本発明は、治療上有効量の式(I)、(I’)、(II)、(II’)、(III)、(III’)、(IV)、または(IV’)のスピロピペリジン化合物、またはこの医薬的に許容される塩、および医薬的に許容される担体を、これを必要としている哺乳動物または患者に投与することによって、BACE2酵素活性を阻害する方法に関する。
本発明はまた、リトナビルなどのP450阻害剤と組み合わせて、治療上有効量の式(I)、(I’)、(II)、(II’)、(III)、(III’)、(IV)、または(IV’)のスピロピペリジン化合物、またはこの医薬的に許容される塩、および医薬的に許容される担体を投与することによって、アルツハイマー病などのβ−セクレターゼ酵素が関与する疾患に関して患者(好ましくはヒト)を治療する方法に関する。
本発明はまた、治療上有効量の式(I)、(I’)、(II)、(II’)、(III)、(III’)、(IV)、または(IV’)の化合物、またはこの医薬的に許容される塩、および医薬的に許容される担体を含む、患者(好ましくはヒト)において、アルツハイマー病などのβ−セクレターゼ酵素が関与する疾患を治療するための医薬組成物に関する。
本発明はまた、リトナビルなどのP450阻害剤と共に、治療上有効量の式(I)、(I’)、(II)、(II’)、(III)、(III’)、(IV)、または(IV’)の化合物、またはこの医薬的に許容される塩、および医薬的に許容される担体を含む、哺乳動物(好ましくはヒト)において、アルツハイマー病などのβ−セクレターゼ酵素が関与する疾患を治療するための医薬組成物に関する。
本発明はさらに、治療上有効量の式(I)、(I’)、(II)、(II’)、(III)、(III’)、(IV)、または(IV’)の化合物、またはこの医薬的に許容される塩を、医薬的に許容される担体と合わせることを含む、哺乳動物(好ましくはヒト)および動物において、β−セクレターゼ酵素活性を阻害するための薬剤または組成物を製造する方法に関する。
本発明はまた、治療上有効量の式(I)、(I’)、(II)、(II’)、(III)、(III’)、(IV)、または(IV’)の化合物、またはこの医薬的に許容される塩を、医薬的に許容される担体と合わせることを含む、哺乳動物(好ましくはヒト)において、アルツハイマー病などのβ−セクレターゼ酵素が関与する疾患を治療するための薬剤または組成物を製造する方法に関する。
本発明はまた、式(I)、(I’)、(II)、(II’)、(III)、(III’)、(IV)、または(IV’)の化合物、またはこの医薬的に許容される塩、およびリトナビルなどのP450阻害剤を、医薬的に許容される担体と合わせることを含む、哺乳動物(好ましくはヒト)において、アルツハイマー病などのβ−セクレターゼ酵素が関与する疾患を治療するための薬剤または組成物を製造する方法に関する。
本明細書では、「アルキル」という用語は単独または別の置換基の一部として、指定された数の炭素原子を有する、飽和直鎖または分枝鎖炭化水素基を意味する(たとえば、C1−10アルキルは、1から10個の炭素原子を有するアルキル基を意味する)。本発明での使用に好ましいアルキル基は、1から6個の炭素原子を有するC1−6アルキル基である。代表的なアルキル基には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシルなどが含まれる。
たとえば「−Cアルキル−C6−12アリール」という用語において、「Cアルキル」という用語は、結合を指す。
本明細書では、「アルキレン」という用語は単独または別の置換基の一部として、指定された数の炭素原子を有する、飽和直鎖または分枝鎖二価炭化水素基を意味する。
本明細書では、「アルケニル」という用語は単独または別の置換基の一部として、1個の炭素−炭素二重結合および指定された数の炭素原子を有する、直鎖または分枝鎖炭化水素基を意味する(たとえば、C2−10アルケニルは、2から10個の炭素原子を有するアルケニル基を意味する)。本発明での使用に好ましいアルケニル基は、2から6個の炭素原子を有するC2−6アルケニル基である。代表的なアルケニル基には、エテニルおよびプロペニルが含まれる。
本明細書では、「アルキニル」という用語は単独または別の置換基の一部として、1個の炭素−炭素三重結合および指定された数の炭素原子を有する、直鎖または分枝鎖炭化水素基を意味する(たとえば、C2−10アルキニルは、2から10個の炭素原子を有するアルキニル基を意味する)。本発明での使用に好ましいアルキニル基は、2から6個の炭素原子を有するC2−6アルキニル基である。代表的なアルキニル基には、エチニルおよびプロピニルが含まれる。
本明細書では、「シクロアルキル」いう用語は単独または別の置換基の一部として、指定された数の炭素原子を有する、飽和環式炭化水素基を意味する(たとえば、C3−12シクロアルキルは、3から12個の炭素原子を有するシクロアルキル基を意味する)。本明細書で用いられる用語シクロアルキルには、単環式、二環式、および三環式飽和炭素環、スピロ環、ならびに架橋および縮合炭素環が含まれる。
本発明での使用に好ましいシクロアルキル基は、3から8個の炭素原子を有する単環式C3−8シクロアルキル基である。代表的な単環式シクロアルキル基には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが含まれる。代表的な架橋シクロアルキル基には、アダマンチルおよびノルボルニルが含まれる。代表的な縮合シクロアルキル基には、デカヒドロナフタレンが含まれる。
本明細書では、「複素環」という用語は単独または別の置換基の一部として、1個以上の環炭素原子がヘテロ原子(N、S、またはOなど)で置き換えられている、上に定義されたシクロアルキル基を意味する。本発明での使用に適した非芳香族複素環基には、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、およびイミダゾリジニルが含まれる。本発明での使用に好ましい複素環基は、4から8個の環原子、および1個の窒素または酸素へテロ原子を有する。
本明細書で定義された複素環基が置換されているとき、置換基は、複素環基の環炭素原子に結合していても、置換を可能にする原子価を有する環へテロ原子(すなわち、窒素、酸素、または硫黄)に結合していてもよい。好ましくは、置換基は環炭素原子に結合している。同様に、複素環基が本明細書で置換基として定義されるとき、結合点は、複素環基の環炭素原子であっても、結合を可能にする原子価を有する環へテロ原子(すなわち、窒素、酸素、または硫黄)であってもよい。好ましくは、結合は環炭素原子である。
本明細書では、「アリール」という用語は単独または別の置換基の一部として、指定された数の炭素原子を有する、芳香族または環式基を意味する(たとえば、C6−10アリールは、6から10個の炭素原子を有するアリール基を意味する)。「アリール」という用語には、単環式環系および多環式環系(縮合環系など)が含まれ、分子の一部が芳香族であり、一部が非芳香族である多環式環系が含まれる。本発明での使用に好ましい単環式アリール基は、フェニルである。好ましい縮合環アリール基には、ナフチル、テトラヒドロナフチル、およびインダニルが含まれる。
「ハロ」または「ハロゲン」という用語には、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードが含まれる。
本明細書では、「ヘテロアリール」という用語は単独または別の置換基の一部として、少なくとも1個の環へテロ原子(O、N、またはS)を有する芳香族環式基を意味する。「ヘテロアリール」という用語には、単環式環系および多環式環系が含まれ、分子の一部が芳香族であり、一部が非芳香族である多環式環系が含まれる。好ましいヘテロアリール基は、5から12個の環原子を有する。代表的なヘテロアリール基には、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリル、テトラゾリル、フラニル、イミダゾリル、インダゾリル、トリアジニル、ピラニル、チアゾリル、チエニル、チオフェニル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサジアゾリル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、およびベンゾオキサゾリルが含まれる。より好ましいヘテロアリール基には、インドリル、チエニル、ピリジニル、ジヒドロキノリニル、およびテトラヒドロキノリニルが含まれる。
本明細書で定義されたヘテロアリールが置換されているとき、置換基は、ヘテロアリール基の環炭素原子に結合していても、置換を可能にする原子価を有する環へテロ原子(すなわち、窒素、酸素、または硫黄)に結合していてもよい。好ましくは、置換基は環炭素原子に結合している。同様に、ヘテロアリール基が本明細書で置換基として定義されるとき、結合点は、ヘテロアリール基の環炭素原子であっても、結合を可能にする原子価を有する環へテロ原子(すなわち、窒素、酸素、または硫黄)であってもよい。好ましくは、結合は環炭素原子である。
本明細書では、「ベータ−セクレターゼ」または「β−セクレターゼ」という用語は、文献において「BACE」、「BACE1」(たとえば、Vassarら、1999、Science286:735−741参照)、または「BACE2」(たとえば、Farzanら、2000、PNAS97:9712−9717参照)と称されることもある酵素を指す。BACE1は、501アミノ酸膜結合型アスパラギン酸プロテアーゼである。BACE1は、β−セクレターゼの知られているすべての機能特性および特徴を有する。Asp−1またはメマプシン−1とも呼ばれるBACE2は、膜結合型アスパラギン酸プロテアーゼであるBACEファミリーの第2のメンバーである。BACE1とBACE2の相違に関するさらなる考察は、Roggo、Current Topics in Medicinal Chemistry、2002、2:359−370を参照されたい。
本発明の化合物は、BACE1およびBACE2酵素両方の阻害剤である。
本発明の化合物は、少なくとも2個の不斉中心を有する。分子上の様々な置換基の性質に応じて、さらなる不斉中心が存在する可能性がある。
たとえば、式(I)および(I’)の化合物の場合、スピロピペリジン環の5−炭素および7−炭素はキラルである。この結果として、式(I)の化合物は、2つのラセミジアステレオマー、または4つの立体化学的に純粋な形態で存在することができる。式(I)の化合物のジアステレオマー型を、スピロ中心のアミンとR基が互いにシスであるジアステレオマー(IA)(ジアステレオマーA)、ならびにスピロ中心のアミンとR基が互いにトランスである(IB)(ジアステレオマーB)として以下に図示する。
Figure 2009502786
Figure 2009502786
がメチルまたはエチルであるとき、ジアステレオマー(IA)は、5(S,R)、7(S,R)立体配置であり、ジアステレオマー(IB)は、5(R,S)、7(S,R)立体配置である。別の慣例では、ジアステレオマー(IA)は(5S,7S)(5R,7R)立体配置を有すると称し、ジアステレオマー(IB)は(5R,7S)(5S,7R)立体配置を有すると称する。
(IA)および(IB)はそれぞれ、以下に(IA’)および(IB’)として示すとおり、互変異性型で存在することができる。
Figure 2009502786
好ましい実施形態において、本発明の化合物は、式(IB)の化合物およびこの互変異性体(IB’)である。
式(II)、(II’)、(III)、(III’)、(IV)、および(IV’)のそれぞれの化合物は、スピロ中心のアミンとR基が互いにシスであるジアステレオマー(IIA)、(IIIA)、および(IVA)、ならびにスピロ中心のアミンとR基が互いにトランスである(IIB)、(IIIB)、および(IVB)として、ジアステレオマー型で存在することもできる。好ましい実施形態において、式(II)、(II’)、(III)、(III’)、(IV)、および(IV’)の化合物は、以下に示すとおり、ジアステレオマー型(IIB)、(IIIB)、および(IVB)、ならびにそれぞれの互変異性体として存在する。
Figure 2009502786
またはこの互変異性体(IIB’)
Figure 2009502786
Figure 2009502786
またはこの互変異性体(IIIB’)
Figure 2009502786
および
Figure 2009502786
またはこの互変異性体(IVB’)
Figure 2009502786
さらに、(IA)および(IB)はそれぞれ、化合物(IA)および(IA)として以下に化合物(IA)によって示すとおり、ラセミ混合物として、または2種のエナンチオマー型の1つとして存在することができ、
Figure 2009502786
がメチルまたはエチルであるとき、エナンチオマーIAは、5(S),7(S)立体配置であり、エナンチオマーIAは、5(R),7(R)立体配置である。
同様に、式IBの化合物は、個々のエナンチオマー化合物IBおよびIBとして存在することができ、
Figure 2009502786
がメチルまたはエチルであるとき、エナンチオマーIBは、5(R),7(S)立体配置であり、エナンチオマーIBは、5(S),7(R)立体配置である。
好ましいエナンチオマーの実施形態において、本発明の化合物は、式(IB)の化合物である。
不斉中心を有する化合物は、エナンチオマー(光学異性体)、ジアステレオマー(立体配置異性体)、またはこの両方を生じ、混合物、および純粋な化合物、または部分的に精製された化合物として、可能なエナンチオマーおよびジアステレオマーはすべて本発明の範囲内に含まれることが意図される。本発明は、これらの化合物のこのような異性体をすべて包含するものである。
本明細書に記載の化合物は、1個以上の二重結合を含有することができ、したがってシス/トランス異性体、ならびに他の立体配置異性体を生じる可能性がある。本発明は、このような可能な異性体、ならびにこのような異性体の混合物をすべて含む。
式(I)、(I’)、(II)、(II’)、(III)、(III’)、(IV)、または(IV’)は、特定の位置における明確な立体化学を示すことなく上に示している。本発明は、式(I)、(I’)、(II)、(II’)、(III)、(III’)、(IV)、または(IV’)の立体異性体、およびこの医薬的に許容される塩をすべて含む。
エナンチオマーもしくはジアステレオマー的に富んだ化合物の個々の合成、またはこれらのクロマトグラフィによる分離は、本明細書に開示の方法を適切に変更することによって、当分野で知られているとおり達成することができる。これらの絶対立体化学は、必要であれば既知の絶対立体配置の不斉中心を含有する試薬を用いて誘導体化される結晶性生成物または結晶性中間体のX線結晶学によって決定することができる。
所望であれば、個々のエナンチオマーまたはジアステレオマーが単離されるように、化合物のラセミ混合物を分離することができる。たとえば化合物のラセミ混合物をエナンチオマー的に純粋な化合物とカップリングしてジアステレオマー混合物を形成し、その後、分別結晶またはクロマトグラフィなどの標準的な方法によって個々のジアステレオマーを分離するなど、分離は当分野で周知の方法で行うことができる。カップリング反応は多くの場合、エナンチオマー的に純粋な酸または塩基を用いる塩の形成である。その後、付加されたキラル残基を開裂することによって、ジアステレオマー誘導体を純粋なエナンチオマーに変換することができる。化合物のラセミ混合物は、キラル固定相を用いるクロマトグラフィ法によって直接分離することもでき、この方法は当分野で周知である。
別法として、化合物の任意のエナンチオマーまたはジアステレオマーは、当分野で周知の方法によって、既知の立体配置の光学的に純粋な出発材料または試薬を用いる立体選択的合成により得ることもできる。
本明細書では、「互変異性体」という用語は、平衡混合物として存在し、いずれかの型として単離することができ、いずれかの型によって反応することのできる化合物を指す。互変異性体は、原子間の結合(linkage)、結合(bond)、または連結(connection)、および分子内の原子の位置または分布が異なる可能性がある。互変異性の一般的な1つの型は、エナミン基、たとえば基RC=CR−NHRがこの互変異性イミン型、たとえばRCH−CR=NRと平衡状態で存在するときに生じる。本発明において、式(I)の化合物は、以下に示すエナミン型、
Figure 2009502786
およびこの医薬的に許容される塩、ならびにこの個々のエナンチオマーおよびジアステレオマー(式中、X、Q、R、R、R、およびRは上に定義されたとおりである)、または以下に示す互変異性イミン型(I’)、
Figure 2009502786
およびこの医薬的に許容される塩、ならびにこの個々のエナンチオマーおよびジアステレオマー(式中、X’、Q、R、R、R、およびRは上に定義されたとおりである)で存在することができる。
本発明による化合物は、以下の一般的な手順による方法に従って調製することができる。
一般スキーム1は、本発明の化合物を製造するのに有用な1−ベンジル−2−メチルピペリジン−4−オン中間体を調製する方法を示すものである。市販の1−1を、アセトニトリルのような適切な溶媒中、炭酸カリウムのような適切な塩基を用いて、塩化ベンジルのような適切なハロゲン化アルキルでアルキル化することができる。類似の方法が、M.E.Kopachら、J.Org.Chem.2003、68、5739−5741に記載されている。
Figure 2009502786
または、下記の一般スキーム2に示すように、1−2のような中間体を、J.Blanco−Piladoら、WO2004/094380に概説されているものと類似の手順を用いて調製することができる。ビニルトリメチルシランおよび塩化アシルを、AlClを用いて縮合して中間体を得て、その後、これをベンジルアミンのようなアミンと反応させて、アルキル化ピペリジノン1−2を得る。
Figure 2009502786
下記の一般スキーム3は、核構造3−1を作るピペリジノン誘導体、アミン、イソニトリル、シアン酸塩の4成分カップリング反応を示すものである。類似の方法が、Chungら、米国特許第5221675号に記載されている。3−1のさらなる変換が可能であり、たとえば仮のR基を除去して3−2を得て、その後、1−1に関して上に記載したものと類似の方法を用い、異なるRでアルキル化して新しい構造3−3を得る。
Figure 2009502786
一般スキーム4は、X/X’=CR/CR5’である本発明の化合物の形成を示すものである。R.Jonesら、Tetrahedron Letters、24(43)、1983、4751−4754に記載の方法と同様に、適切に置換された中間体1−1のストレッカー反応によってニトリル4−1を得て、これをアシル化して4−2を得て、その後、NaOMeのような塩基で最初に処理し、次いで6N HClのような強酸水溶液で処理して4−3に環化することができる。その後、4−3を適切なアミンで処理して4−4を得て、フッ素化剤で処理することにより、フッ素で置換して4−5得ることができる。
Figure 2009502786
一般スキーム5は、合成の終わりにRを多様化できる本発明の化合物の形成を可能にする別の経路を示すものである。P.L.Feldmanら、J.Org.Chem.1990、55、4207、1983、4751−4754に記載の方法と同様に、適切に置換された中間体1−1のストレッカー反応によってニトリル5−1を得て、これを脱保護して非置換ピペリジン5−2を得て、その後、1−2に関して記載したものと類似の方法で誘導体化することによってニトリル5−3を得ることができる。5−3をアシル化して5−4を得て、その後、水で処理して5−5に環化することができる。次いで、5−5を硫化水素のような硫黄源で処理して5−6を得て、その後、適切なアミンと反応させて5−7を得ることができる。
Figure 2009502786
一般スキーム5aは、合成の終わりにRを多様化できる本発明の化合物の形成を可能にする類似の経路を示すものである。ここではニトリル5−3をアシル化して5a−1を得て、その後、水で処理して5a−2に環化することができる。次いで、5a−2を適切なアミンと直接反応させて5a−3を得ることができる。
Figure 2009502786
一般スキーム5bは、Rが追加の基で置換されている本発明の化合物の形成を可能にする別の経路を示すものである。P.L.Feldmanら、J.Org.Chem.1990、55、4207、1983、4751−4754に記載の方法と同様に、適切に置換されたビフェニルアナリンのストレッカー反応によってニトリル5b−1を得て、これをアシル化して5b−2を得て、その後、水で処理して5b−3に環化することができる。次いで、適切に置換されたRアミンを付加して5b−4を得て、これを脱保護し、上に記載のとおり、適切なQR3を用いてピペリジン窒素上で誘導体化することができる。
Figure 2009502786
一般スキーム6は、Rが追加の基で置換されている本発明の化合物の形成を可能にする別の経路を示すものである。上に概説したものと類似の調製法によってブロモ置換中間体6−1を形成することができ、これを酢酸パラジウムのような適切な触媒、および3,3’,3’’−ホスフィニジントリス(ベンゼンスルホン酸)のような適切なリガンドを用いて適切なボロン酸とカップリングすることができる。または、ボロン酸中間体6−3を、同種の条件下で適切なハロゲン化アリールと反応させて6−2を得ることもできる。
Figure 2009502786
一般スキーム7は、本発明の化合物においてR1およびQR3基の有効な多様性を可能にする別の経路を示すものである。このスキームでは、Zn(CN)の存在下、ストレッカー反応にCBZ(WはCH−フェニル)のような除去可能な適切な保護基で保護されたピペリジノンを用いて、主たる異性体として所望の立体異性体ストレッカー生成物を得ることができる。または、J.Cossy、Synthesis、1995、11、1368−1370に記載されているものと類似のストレッカー反応を、TMSCN/HOACを用いて行い、得られたジアステレオマー混合物の生成物を、TMSCNのEtOH溶液で加熱により処理し、主たる異性体が所望の異性体であるように混合物を平衡させることができる。トリクロロアセチルイソシアナートのような適切な剤でアシル化し、次いで、R.Sargesら、JOC、1982、47、4081−4085に記載されているものと類似の手順でメタノール/水を用いて環化することによって、単離可能な中間体イミノヒダントイン7−6が生じ、これを適切なアミンと共に加熱することによって、R置換中間体7−8に直接変換することができる。その後、窒素保護基を除去することができ、炭酸カリウムのような適切な塩基と共に適切なアルキル化剤を用いて、QR置換基を組み込むことができる。
Figure 2009502786
一般スキーム8は、本発明の化合物を調製する別の経路を示すものであり、I.Ugiら、Ann.1963、666、54−61に記載の条件と類似のウギ反応において、チオシアナートのような硫黄含有試薬を用いてチオヒダントイン8−2を得て、その後、K.Sengaら、Chem.Pharm.Bull.26(3)765−769に記載されているものと類似の方法で、塩化チオニルで活性化し、次いで、メタノールのような適切なアルコールおよび酢酸のような酸と反応させることによって、8−2をイミノヒダントイン8−3に変換する。
Figure 2009502786
「実質的に純粋」という用語は、当分野で知られている分析技法によるアッセイで、単離された材料が少なくとも90%純粋、好ましくは95%純粋、より好ましくは99%純粋であることを意味する。
「医薬的に許容される」とは、担体、希釈剤、または賦形剤が、製剤の他の成分と適合性でなければならず、受容者に有害であってはならないことを意味する。
「医薬的に許容される塩」という用語は、無機または有機塩基、および無機または有機酸を含む、医薬的に許容される非毒性塩基または酸から調製された塩を指す。本発明の化合物は、化合物の遊離塩基形態に存在する酸官能基の数に応じて、モノ、ジ、またはトリス塩であることができる。無機塩基由来の遊離塩基および塩には、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、第二マンガン塩、第一マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛などが含まれる。特に好ましくは、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウム、およびナトリウム塩である。固体形態の塩は複数の結晶構造で存在することができ、水和物の形態であってもよい。医薬的に許容される非毒性有機塩基由来の塩には、第一級、第二級、および第三級アミン、天然置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、ならびに塩基性イオン交換樹脂、たとえばアルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレン−ジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチル−モルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リシン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミンの塩が含まれる。本発明の化合物が塩基性であるとき、塩は無機および有機酸を含む、医薬的に許容される非毒性酸から調製することができる。このような酸には、酢酸、トリフルオロ酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸などが含まれる。特に好ましい塩は、硫酸塩、リン酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、マンデル酸塩、馬尿酸塩、トリフルオロ酢酸塩、および塩酸塩である。
本発明は、有効量の化合物を投与することを含む、このような阻害を必要としている哺乳動物などの患者または対象における、β−セクレターゼ酵素活性またはβ部位アミロイド前駆体タンパク質切断酵素(「BACE」)活性の阻害剤としての本明細書に開示の式(I)、(I’)、(II)、(II’)、(III)、(III’)、(IV)、または(IV’)の化合物の使用に関する。「β−セクレターゼ酵素」、「β部位アミロイド前駆体タンパク質切断酵素」、および「BACE」という用語は、本明細書において同じ意味で用いられる。ヒトに加えて、他の種々の哺乳動物を本発明の方法によって治療することができる。
本発明の化合物は、アルツハイマー病の治療、改善、制御、またはリスクの低減に有用である。たとえば、本発明の化合物は、アルツハイマー型の認知症の予防、ならびにアルツハイマー型の初期、中期、または後期認知症の治療に有用である可能性がある。本発明の化合物はまた、アミロイド前駆体タンパク質(APPとも称される)の異常な切断によって仲介される疾患、およびβ−セクレターゼの阻害によって治療または予防される可能性のある他の状態の治療、改善、制御、またはリスクの低減に有用である可能性がある。このような状態には、軽度認知障害、21トリソミー(ダウン症候群)、脳アミロイドアンギオパチー、変性認知症、オランダ型アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(HCHWA−D)、クロイツフェルト−ヤコブ病、プリオン病、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病に伴う認知症、進行性核上性麻痺、頭部外傷、卒中、膵炎、封入体筋炎、他の末梢アミロイドーシス、糖尿病、およびアテローム性動脈硬化症が含まれる。本発明の化合物はまた、アミロイド前駆体タンパク質の異常な切断によって仲介される疾患に罹患している患者において認知を高めるのに有用である可能性がある。
本発明の化合物が投与される対象または患者は、一般にβ−セクレターゼ酵素活性の阻害が所望されるヒト、男性または女性であるが、β−セクレターゼ酵素活性の阻害、または上記疾患の治療が所望されるイヌ、ネコ、マウス、ラット、ウシ、ウマ、ヒツジ、ウサギ、サル、チンパンジー、または他の類人猿もしくは霊長類などの他の哺乳動物も包含することができる。
本発明の化合物は、薬物の併用が単独の薬物より安全であるか、またはより有効である場合、本発明の化合物が有用性を有する疾患または状態の治療において、1種以上の他の薬物と組み合わせて用いることができる。さらに、本発明の化合物は、本発明の化合物の副作用または毒性を治療、予防、制御、改善する、またはこのリスクを低減する1種以上の他の薬物と組み合わせて用いることができる。このような他の薬物は、本発明の化合物と同時にまたは連続して、これらの薬物に関して一般に用いられる経路および量で投与することができる。したがって、本発明の医薬組成物には、本発明の化合物に加えて、1種以上の他の有効成分を含有する組成物が含まれる。これらの組み合わせは、単位投与形態併用製剤の一部として、または治療計画の一部として1種以上の追加薬物が別の投与形態で投与されるキットもしくは治療プロトコルとして投与することができる。
単位用量またはキット形態いずれかである本発明の化合物と他の薬物との組み合わせの例には、抗アルツハイマー薬、たとえば他のβ−セクレターゼ阻害剤;グリシン輸送阻害剤;α7ニコチンアゴニスト、たとえばSSR180711、MEM3454、およびMEM63908など;γ−セクレターゼ阻害剤、たとえばLY450139、LY411575、およびTAK070など;γセクレターゼモジュレーター、たとえばE2012など;タウリン酸化阻害剤;Aβオリゴマー形成遮断剤;5−HT4アゴニスト、たとえばPRX03140など;5HT6アンタゴニスト、たとえばGSK742457、SGS−518、SAM315、E6795、SL−65.0155、SRA−333、およびキサリプロデンなど;p25/CDK5阻害剤;HMG−CoAレダクターゼ阻害剤;NK1/NK3受容体アンタゴニスト;イブプロフェンを含むNSAID;ビタミンE;抗アミロイド抗体(抗アミロイドヒト化モノクローナル抗体を含む)、たとえばバピニューツマブ(bapineuzumab)、AAB002、RN1219、ACC001、CAD106、およびAZD3102など;5−HT1Aアンタゴニスト、たとえばレコゾタンなど;COX−2阻害剤;抗炎症化合物、たとえば(R)−フルルビプロフェン、ニトロフルルビプロフェン、ロシグリタゾン、ND−1251、VP−025、HT−0712、およびEHT−202など;CB−1受容体アンタゴニストまたはCB−1受容体逆アゴニスト、たとえばAVE1625など;抗生物質、たとえばドキシサイクリン、およびリファンピンなど;N−メチル−D−アスパラギン酸(NMDA)受容体アンタゴニスト、たとえばメマンチン、ネラメキサン、およびEVT101など;NR2Bアンタゴニスト;アンドロゲン受容体モジュレーター;アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、たとえばガランタミン、リバスチグミン、ドネペジル、タクリン、フェンセリン、ラドスチギル(ladostigil)、およびABT−089など;mGluR5モジュレーター;成長ホルモン分泌促進薬、たとえばイブタモレン、メシル酸イブタモレン、およびカプロモレリンなど;ヒスタミンH受容体アンタゴニスト、たとえばABT834、ABT239、GSK189254、およびCEP16795など;AMPAアゴニストまたはAMPAモジュレーター、たとえばCX717、LY404187、およびS−18986など;PDE IV阻害剤、たとえばMEM141、HT0712、およびAVE8112など;GABA逆アゴニスト;GABAα5受容体リガンド;GABA受容体リガンド;カリウムチャネル遮断剤;神経型ニコチン性アゴニスト、たとえばABT089など;プラスミノーゲンアクチベーター阻害剤、たとえばPAZ417など;カテプシンB阻害剤;GSK3β阻害剤、たとえばAZD1080、SAR502250、およびCEP16805など;選択的M1アゴニスト;神経型ニコチン性アゴニスト、微小管親和性調節キナーゼ(MARK)リガンド;P−450阻害剤、たとえばリトナビルなど;または本発明の化合物の有効性、安全性、利便性を高めるか、本発明の化合物の望ましくない副作用もしくは毒性を低減する受容体もしくは酵素に影響を与える他の薬物との組み合わせが含まれる。組み合わせの上記リストは例示に過ぎず、いずれの形でも限定を意図するものではない。
本発明の化合物は、多くのプロテアーゼ阻害剤と同様に、シトクロムP−450モノオキシゲナーゼによってインビボで代謝されると考えられている。シトクロムP−450は、薬物代謝に影響を及ぼすアイソザイムのファミリーである。シトクロムP−450アイソザイム(CYP3A4アイソザイムを含む)は、典型的には酸化によって、インビボで薬物分子を変換する。シトクロムP−450による代謝は、多くの場合好ましくない薬物動態をもたらし、望ましい以上に頻繁で高用量の投与が必要とされる。シトクロムP−450による代謝を阻害する剤と共にこのような薬物を投与することによって、この薬物の薬物動態が改善される可能性がある(すなわち、半減期の増大、最大血漿濃度到達時間の延長、血中濃度の増大)。
一実施形態において、本発明は、本発明の化合物とシトクロムP−450阻害剤の組み合わせまたは併用投与に関する。本発明はまた、本発明の化合物をシトクロムP−450阻害剤と共に投与することによって、シトクロムP−450モノオキシゲナーゼによって代謝される本発明の化合物の薬物動態を改善する方法に関する。
P−450阻害剤と本発明の化合物との組み合わせは、単位投与形態併用製剤の一部として、または治療計画の一部として1種以上のP450阻害剤が別の投与形態で投与されるキットもしくは治療プロトコルとして投与することができる。
代表的なP450阻害剤には、ケトコナゾール、クラリスロマイシン、エリスロマイシン、イソニアジド、フルオキセチン、ミダゾラム、デラビルジン、インジナビル、リトナビル、ジヒドララジン、ベラパミル、トロレアンドマイシン、タモキシフェン、およびイリノテカンが含まれる。他のP450阻害剤は、Peaら、Clin Pharmacokinet 2001、40(11)、833−868;Zhouら、Current Drug Metabolism 2004、5、415−442;およびWienkers、J.Pharm Toxicol Methods 2001、45:79−84に開示されている。好ましいP450阻害剤は、リトナビルである。
本明細書では、「組成物」という用語は、所定の量または割合の指定された成分を含む生成物、ならびに指定された量の指定された成分の組み合わせから直接または間接的に得られる任意の生成物を包含することを意図する。医薬組成物に関してこの用語は、1種以上の活性成分、および不活性成分を含む任意選択の担体を含む生成物、ならびに任意の2種以上の成分による化合、錯化、もしくは凝集、または1種以上の成分の解離、または1種以上の成分による他の種類の反応または相互作用から得られる任意の生成物を包含することを意図する。
一般に、医薬組成物は、活性成分を液体担体もしくは微粉化固体担体、またはこの両方と均一および密接に混和し、その後必要であれば、生成物を所望の製剤に成形することによって調製される。医薬組成物において、本発明の化合物(式(I)、(I’)、(II)、(II’)、(III)、(III’)、(IV)、または(IV’))である活性化合物は、疾患の進行または状態に所望の効果をもたらすのに十分な量で含有される。したがって、本発明の医薬組成物は、本発明の化合物と医薬的に許容される担体とを混合することによって製造される任意の組成物を包含する。
担体は、投与、たとえば経口または非経口(静脈内を含む)に望ましい調剤の形態に応じて、多様な形態をとることができる。たとえば、本発明の医薬組成物は、それぞれ所定量の活性成分を含有するカプセル剤、カシェ剤、または錠剤などの経口投与に適した個別単位として提供できる。さらに、本発明の組成物は、粉剤、顆粒剤、液剤、水性液体の懸濁剤、非水性液体、水中油型エマルション、または油中水型エマルションとして提供できる。上に示した一般的な投与形態に加えて、本発明の化合物は、制御放出手段および/または送達装置によって投与することもできる。
経口で用いるための医薬組成物は、医薬組成物製造分野で知られている任意の方法に従って調製することができ、このような組成物は、医薬的に効率的(elegant)で口当たりの良い調剤を提供するために、甘味剤、香味剤、着色剤、および保存剤からなる群から選択される1種以上の剤を含有することができる。錠剤は、錠剤の製造に適した医薬的に許容される非毒性賦形剤と混合した本発明の化合物を含有することができる。これらの賦形剤は、たとえば、不活性希釈剤、たとえば炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム、またはリン酸ナトリウムなど;造粒剤および崩壊剤、たとえばコーンスターチ、またはアルギン酸;結合剤、たとえばデンプン、ゼラチン、またはアラビアゴム、ならびに潤滑剤、たとえばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、またはタルクであることができる。錠剤は被覆されていなくてもよく、または胃腸管での崩壊および吸収を遅らせ、これによって長時間にわたる持続作用を提供するために、既知の技法で被覆されていてもよい。
本発明の化合物を含有する錠剤は、場合により1種以上の補助成分または助剤と共に、圧縮または成形によって調製することができる。圧縮錠剤は、適切な機械で本発明の化合物を、場合により結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、界面活性剤、または分散剤と混合した、粉剤または顆粒剤などの流動形態に圧縮することによって調製できる。成形錠剤は、不活性液体希釈剤で湿潤させた粉状化合物の混合物を適切な機械で成形することによって製造することができる。各錠剤は、好ましくは約0.1mgから約500mgの本発明の化合物を含有し、各カシェ剤またはカプセル剤は、好ましくは約0.1mgから約500mgの本発明の化合物を含有する。
経口で用いるための組成物は、本発明の化合物が不活性固体希釈剤、たとえば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、もしくはカオリンと混合されている硬ゼラチンカプセル剤、または本発明の化合物が水、または油媒質、たとえば落花生油、パラフィン油、もしくはオリーブ油と混合されている軟ゼラチンカプセル剤として提供することもできる。
他の医薬組成物には、水性懸濁剤の製造に適した賦形剤と混合した活性材料を含有する水性懸濁剤が含まれる。さらに、油性懸濁剤は、本発明の化合物を植物油、たとえば落花生油、オリーブ油、ゴマ油、もしくはココナッツ油、またはパラフィン油などの鉱物油に懸濁することによって製剤化することができる。油性懸濁剤は、種々の賦形剤も含有することができる。本発明の医薬組成物は、水中油型エマルションの形態であることもでき、これは甘味剤および香味剤などの賦形剤を含有してもよい。
医薬組成物は、無菌注射可能水溶液もしくは油性懸濁液の形態、またはこのような無菌注射可能溶液もしくは分散液を即時調製するための無菌粉末の形態であることができる。すべての場合において、最終注射可能形態は無菌でなければならず、容易に注射できるように事実上流動性でなければならない。医薬組成物は、製造および貯蔵条件下で安定でなければならず、したがって好ましくは細菌および真菌などの微生物の混入作用から守られるべきである。
本発明の医薬組成物は、たとえばエアロゾル、クリーム剤、軟膏剤、ローション剤、散布剤などの局所使用に適した形態であることができる。さらに、これらの組成物は、経皮装置で用いるのに適した形態であることができる。これらの製剤は、通常の加工方法によって調製することができる。一例として、クリーム剤または軟膏剤は、親水性材料と水を、約5重量%から約10重量%の本発明の化合物と共に混合して、所望の粘稠度を有するクリーム剤または軟膏剤を生成することによって調製される。
本発明の医薬組成物は、担体が固体である直腸投与に適した形態であることもできる。この混合物は単位用量坐剤を形成することが好ましい。適切な担体には、カカオバター、および当分野で通常用いられる他の材料が含まれる。
化合物の「投与」または化合物を「投与する」という用語は、これに限定されるものではないが、経口投与形態、たとえば錠剤、カプセル剤、シロップ剤、懸濁剤など;注射可能投与形態、たとえばIV(静脈内)、IM(筋肉内)、またはIP(腹腔内)など;クリーム剤、ゼリー、粉剤、またはパッチを含む経皮投与形態;口腔内投与形態;吸入粉剤、スプレー剤、懸濁剤など;および直腸坐剤を含む、治療上有用な形態および治療上有用な量で患者の体内に導入することのできる形態で、治療を必要としている患者に本発明の化合物を与えることを意味するものであると理解されるべきである。
「有効量」または「治療上有効量」という用語は、研究者、獣医師、医師、または他の臨床家が求める、組織、系、動物、またはヒトの生物学的または医学的応答を誘出する対象化合物の量を意味する。
本明細書では、「治療」または「治療する」という用語は、本発明の化合物の任意の投与を意味し、(1)疾患の病状もしくは症候を経験している、またはこれらを示している動物において疾患を抑制すること(すなわち、病状および/または症候のさらなる進行を止めること)、または(2)疾患の病状もしくは症候を経験している、またはこれらを示している動物において疾患を改善すること(すなわち、病状および/または症候を回復に向かわせること)を含む。「制御する」という用語は、制御される状態を予防、治療、根絶、改善するか、または重症度を軽減することを含む。
本発明の化合物を含有する組成物は、単位投与形態で好都合に提供することができ、製薬分野で周知の任意の方法で調製することができる。「単位投与形態」という用語は、患者または薬物を患者に投与する者が、そこに全用量が含有されている容器またはパッケージを開けることができ、2個以上の容器またはパッケージの任意の成分を混合する必要のない、すべての活性成分および不活性成分が適切な系に混合されている単回用量を意味する。単位投与形態の典型的な例は、経口投与用の錠剤もしくはカプセル剤、注射用の単回用量バイアル、または直腸投与用の坐剤である。この単位投与形態のリストはいずれの形でも限定を意図するものではなく、単位投与形態の典型的な例を示すものに過ぎない。
本発明の化合物を含有する組成物は、キットとして好都合に提供することができ、患者または薬物を患者に投与する者が実際の投与形態を調製するための説明書と共に、活性成分または不活性成分、担体、希釈剤などであってよい2種以上の成分がこれによって提供される。このようなキットは、必要なすべての材料および成分を含有させて提供することができ、または患者もしくは薬物を患者に投与する者が個別に得なければならない材料もしくは成分を使用もしくは作製するための説明書を含有することもできる。
アルツハイマー病、または本発明の化合物が適応される他の疾患を治療、改善、制御する、またはこのリスクを低減する場合、本発明の化合物が動物の体重1kg当たり約0.1mgから約100mgの1日用量で、好ましくは単回1日用量として、もしくは1日2から6回の分割用量として、または持続放出形態で投与されるとき、一般に満足な結果が得られる。1日総用量は、約1.0mgから約2000mg、好ましくは体重1kg当たり約0.1mgから約20mgである。70kgの成人の場合、1日総用量は、一般に約7mgから約1400となる。この用量計画は、最適な治療応答を提供するように調節することができる。本発明の化合物は、1日1から4回、好ましくは1日1から2回の計画で投与することができる。
単一投与形態を製造するために担体材料と混合することのできる本発明の化合物の量は、治療されるホストおよび特定の投与様式に応じて多様である。たとえば、ヒトに経口投与するための製剤は、適切で好都合な量の担体材料と化合した、本発明の化合物約0.005mgから約2.5gを好都合に含有することができる。単位投与形態は一般的に、1日1回、2回、または3回投与される、本発明の化合物約0.005mgから約1000mg、典型的には0.005mg、0.01mg、0.05mg、0.25mg、1mg、5mg、25mg、50mg、100mg、200mg、300mg、400mg、500mg、600mg、800mg、または1000mgを含有する。
しかしながら、任意の特定の患者に対する具体的な用量レベルおよび投与頻度は多様であってよく、用いられる具体的な化合物の活性、この化合物の代謝安定性および作用時間、年齢、体重、全体的な健康状態、性別、食事、投与様式および時間、排泄速度、薬物の組み合わせ、特定の状態の重症度、ならびに治療を受けるホストを含む様々な要因によって決まることが理解される。
β−セクレターゼ酵素活性の阻害剤としての本発明による化合物の有用性は、当分野で知られている方法によって実証することができる。酵素阻害は下記のように判定することができる。
ECLアッセイ:ビオチン化BACE基質を用いて、均一系エンドポイント電気化学発光(ECL)アッセイを行う。この基質のKmは100μMより高く、基質の溶解度の限界により求められない。典型的な反応は、総反応量100μl中、約0.1nMの酵素、0.25μMの基質、および緩衝液(50mM NaOAc、pH4.5、0.1mg/mlBSA、0.2%CHAPS、15mM EDTA、および1mMデフェロキサミン)を含む。この反応を30分間進行させ、その後、1MのTris−HCl、pH8.0を25μl添加して停止する。生成物のC末端残基を特異的に認識するルテニウム標識抗体を添加することによって、得られた酵素生成物をアッセイする。ストレプトアビジン被覆磁気ビーズを溶液に添加し、試料をM−384(Igen Inc.、Gaithersburg、MD)分析に供する。これらの条件下で、10%未満の基質がBACE1によってプロセシングされる。これらの実験で用いた酵素は、バキュロウイルス発現系で産生された可溶性(膜貫通領域および細胞質延長を除外)ヒトタンパク質である。化合物の阻害能力を測定するために、100μMから開始して3倍の連続希釈により、12種の濃度の阻害剤を調製する。阻害剤のDMSO溶液を反応混合物に加える(最終DMSO濃度は10%である)。実験はすべて、上に記載した標準的な反応条件を用い、室温で行う。化合物のIC50を求めるために、4パラメータの式を曲線適合に用いる。解離定数再現の誤差は典型的に2倍未満である。
特に、本発明の化合物は、前述のアッセイにおいてβ−セクレターゼ酵素の阻害に活性を有し、一般にIC50は約1nM(.001μM)から200μMである。好ましい化合物は約.001μMから1μMのIC50を有する。このような結果は、β−セクレターゼ酵素活性の阻害剤としての、これらの化合物の固有活性を示している。
sAPPβアッセイ:sAPPβは、BACE1によってプロセシングされた後のAPPの可溶性N末端生成物である。BACE1阻害の生化学的アッセイが、薬物候補のBACE阻害特性を評価するために開発されてきた。適切なBACE1アッセイでは、P2−P2’位に最適化開裂配列NFEVを含有するクマリン標識ペプチドを有する精製可溶性組み換えBACE1を用いる。代表的な細胞ベースアッセイは、Pietrakら、Analytical Biochemistry 342(2005)、144−151に記載されている。
本発明の好ましい化合物は、標準的なsAPPβアッセイで10μM未満、より好ましくは1μMのIC50を有する。
医薬品として用いる本発明の化合物を評価するために用いたさらなるアッセイには、Pgp輸送アッセイ、およびPXRアッセイが含まれる。
Pgp輸送アッセイ:本発明の化合物はさらに、P−糖タンパク質(Pgp)排出ヒトアッセイにおいて、好ましい特性を実証する。Pgpは、腸、肝臓、腎臓を含む種々のヒト組織に発現する生体異物輸送タンパク質である。Pgpは、生体異物材料を細胞外に輸送する働きをする。多くの治療上有効な化合物は、Pgp基質となることがわかっている。このため、薬物候補のPgpとの相互作用は、医薬品研究において重要な事項である。
様々なPgpヒトアッセイが、薬物候補の評価に用いるために開発され、商品化されてきた。典型的に、Pgpヒトアッセイは、ヒトPGPに仲介される輸送に関して化合物のインビトロ阻害特性を判定するように設計されている。代表的なPgpヒトアッセイは、Keoghら、Eur J Pharm Sci 27(2006)543−554に記載されている。
PXRアッセイ:プレグナンX受容体(PXR)アッセイは、シトクロムP450 3A4(CYP3A4)を誘導する化合物を同定するように設計されたものである。CYP3A4は、ヒト肝臓ミクロソームに多く存在する薬物代謝酵素である。代表的なPXRアッセイは、Luoら、Drug Metabol and Disp(2002)30(7):795−804に記載されている。Iyerら、「Functional Evolution of the Pregrnane X Receptor」、Expert Opin Drug Metab Toxicol(2006)2(3):381−397も参照されたい。
本発明の化合物を調製するためのいくつかの方法を本明細書のスキームおよび実施例に例示する。出発材料は当分野で知られているか、本明細書に例示した手順に従って製造する。以下の例は本発明をより完全に理解できるように提供されるものである。これらの例は例示に過ぎず、いずれの形でも本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
中間体I:1−ベンジル−2−メチルピペリジン−4−オン
Figure 2009502786
2−メチルピペリジノン塩酸塩(Atlantic Scientific Co.Inc.0.852g、5.08mmol)、粉末炭酸ナトリウム(2.15g、20.3mmol)、および塩化ベンジル(0.585ml、5.08mmol)を窒素下、CHCN(8ml)に溶解/懸濁し、70℃で一晩加熱した。追加の塩化ベンジル0.5mmolを添加し、反応物を4時間還流し、その後、濾過し、蒸発させた。残留物を0−20%勾配のEtOAc/ヘキサンで溶出して、シリカのクロマトグラフィにかけ、生成物を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ7.4−7.24(m,5H)、3.97(d,J=13.4Hz,1H)、3.45(d,J=13.4Hz,1H)、3.0(m,2H)、2.54(m,2H)、2.37(t,J=6.1Hz,2H)、2.28(dd,J=7.4、14.3Hz,1H)、1.18(d,J=6.4Hz,3H)ppm
中間体I:1−ベンジル−2−メチルピペリジン−4−オンの別法による合成
中間体Iをさらに、アミンとしてベンジルアミンを用い、スキーム2に示した方法であり、M.−J.Blanco−Piladoら、WO2004/094380に記載されている方法および以下の中間体IIに関する実験に類似した方法を用いて調製した。
H NMR(400MHz,CDCl)δ7.38−7.28(m,4H)、7.25(m,1H)、3.96(d,J=13.6Hz,1H)、3.45(d,J=13.4Hz,1H)、3.0(m,2H)、2.54(m,2H)、2.37(t,J=6.3Hz,2H)、2.28(dd,J=7.5、14.1Hz,1H)、1.18(d,J=6.6Hz,3H)ppm
中間体II:1−(3−イソプロポキシベンジル)−2−メチルピペリジン−4−オン
Figure 2009502786
中間体IIを、アミンとして1−(3−イソプロポキシフェニル)メタンアミンを用い、M.−J.Blanco−Piladoら、WO2004/094380に記載されているものと類似の方法を用いて調製した。
ステップ1:3−イソプロポキシベンゾニトリル
Figure 2009502786
1:1CHCl:CHCN中の3−シアノフェノール32g(268mmol、Aldrich)、2−ヨードプロパン26.9ml(268mmol)、および炭酸セシウム88g(269mmol)の混合物を加熱還流し、一晩攪拌した。HPLC/MSによって純粋な生成物であることが示されたため、懸濁液を濾過し、CHCNで洗浄し、濃縮した。残留する油をCHClに溶解し、CHClを用い、シリカのショートパッドを通して濾過した。濾液を濃縮乾固して、生成物を得た。
別の調製法では、塩基として炭酸カリウムを用いることを除いて、上と類似の条件を用いる。
H NMR(400MHz,CDCl)δ7.35(m,1H)、7.21(m,1H)、7.12(m,2H)、4.58(m,1H)、1.35(d,6H)ppm
ステップ2:(3−イソプロポキシベンジル)アミン
Figure 2009502786
500mlのParrボトルにアルゴンを流し、その後、3−イソプロポキシベンゾニトリル(32g、198mmol)を添加し、EtOH150mlで希釈した。反応物にラネーニッケルの水性スラリー〜2mlを加え、次いで、Parr水素化装置に取り付けた。フラスコを排気し、Nを3回流し、その後、40psiのHを充填した。フラスコを3時間振とうし、その間フラスコを40psiに再充填し、ガスの消費は停止した。HPLC/MSによって出発材料が示されなかったため、触媒を乾燥させずに注意深く濾過し、EtOHで洗浄した。濾液を濃縮し、40ml/分で30分かけて0−5%(MeOH+0.5M NH)CHCl溶液で溶出し、Biotage Flash 40(M)カートリッジを取り付けたIsco自動システムで精製して、生成物を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ7.24(m,1H)、6.85(m,2H)、6.76(m,1H)、4.56(m,1H)、3.83(s,2H)1.4(s,〜2H)、1.33(d,J=6.0Hz,6H)ppm
ステップ3:1−(3−イソプロポキシベンジル)−2−メチルピペリジン−4−オン
Figure 2009502786
塩化クロトノイル(>95%純度、TCI America)11ml(115mmol)のニート溶液を、氷浴で温度を約15℃に保ちながら、アルゴン下、AlCl8.7g(120mmol、Aldrich、アンプル入り無水粉末)の無水CHCl200ml溶液に滴加し、その後、10分間攪拌した。フラスコをエチレングリコール/ドライアイス浴で−20℃に冷却し、ビニルトリメチルシラン(Aldrich)18.4ml(126mmol)のDCM10ml溶液を、温度を−15℃未満に保ちながら、氷水で冷却したジャケット付き添加漏斗から滴加した。−20℃で30分間攪拌を続け、その後、KCO150gおよび氷〜200mlを含有する酒石酸カリウムナトリウムの飽和水溶液300mlに反応物を注入した。スラリーを30分間強く攪拌し、その後、セライトで濾過し、CHClで洗浄した。有機層を分離し、NaSOで乾燥し、濾過し、注意深く濃縮して、約14gの粗製(4E)ヘキサ−1,4−ジエン−3−オンを得て、これをすぐにCHCN20mlに溶解し、CHCN50ml、水60ml、重炭酸ナトリウム9.6gの(3−イソプロポキシベンジル)アミン(ステップ2)17g(103mmol)スラリーに添加し、室温で16時間攪拌した。混合物をEtOAcと水に分配した。有機層を分離し、NaSOで乾燥、濾過し、濃縮した。残存する油を、50ml/分で30分かけて0−2.5%(MeOH+0.5M NH)CHCl溶液で溶出し、Biotage Flash 40(L)カートリッジを取り付けたIsco自動システムで精製して、生成物を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ7.22(t,J=7.7Hz,1H)、6.92(m,2H)、6.79(dd,J=2.4、8.2Hz,1H)、4.55(septet、J=〜6Hz,1H)、3.92(d,J=13.6Hz,1H)、3.40(d,J=13.6Hz,1H)、3.0(m,2H)、2.55(m,2H)、2.36(t,J=6.3Hz,2H)、2.27(dd,J=7.5、14.1Hz,1H)、1.34(d,J=6.2Hz,6H)、1.16(d,J=6.4Hz,3H)ppm
別の調製法では、AlCl(15g、0.11mol)を、ジャケット付き添加漏斗を備え、アルゴンを流し、氷浴で冷却した3口フラスコに加えた。反応物の温度を15℃未満に保ちながら、塩化クロトニル(21g、200mmol)を滴加した。得られた淡黄色の溶液を15分間攪拌し、その後、氷浴をエチレングリコール/ドライアイス浴に置き換え、溶液を−20℃に冷却した。ビニルシラン(21.1ml、220mmol)を、反応物の温度を−20℃未満に保ちながら氷冷ジャケット付き添加漏斗から滴加した。反応物を3時間攪拌し、その後、酒石酸カリウム/ナトリウム飽和水溶液200ml、KCO200g、氷300ml、およびエーテル500mlのスラリーにすぐに添加した。スラリーを30分間強く攪拌し、その後、セライトで濾過した。有機層を分離し、NaSOで乾燥し、濾過し、注意深く濃縮した。この油をCHCN20mlに溶解し、2M NaHCO水溶液(100ml)とCHCN(30ml)の混合物中の冷却した(0℃)3−(イソプロポキシ)ベンジルアミン(30g、180mmol)懸濁液に滴加した。反応物を室温で一晩攪拌し、水とEtOAcに分配した。有機層をNaSOで乾燥、濾過し、濃縮した。得られた油を、0−50%EtOAc/ヘキサンで溶出して、シリカのクロマトグラフィにかけた。
H NMR(400MHz,CDCl)δ7.25(m,1H)、6.95(m,2H)、6.9(m,1H)、4.55(m,1H)、3.92(d,1H)、3.4(d,1H)、3.0(m,2H)、2.55(m,2H)、2.4(m,2H)、2.25(m,1H)、1.35(d,6H)、1.2(d,3H)ppm
中間体III:1−(クロロメチル)−3−{[(1R)−1−メチルプロピル]オキシ}ベンゼン
Figure 2009502786
ステップ1:メチル3−{[(1R)−1−メチルプロピル]オキシ}ベンゾアート
0℃のメチル3−ヒドロキシベンゾアート(5.00g、32.9mmol)のトルエン(32.9ml)溶液に、(S)−(+)−s−ブタノール(3.34ml、36.1mmol)、トリフェニルホスフィン(9.48g、36.1mmol)、およびDIAD(7.03ml、36.1mmol)を添加した。室温に一晩温めた後、反応混合物をフリット漏斗で濾過し、トルエンで洗浄した。濾液を濃縮した。残留物をシリカゲルカートリッジ(0%EtOAc/ヘキサンから10%EtOAc/ヘキサン)で精製して、所望の生成物を得た。
ステップ2:(3−{[(1R)−1−メチルプロピル]オキシ}フェニル)メタノール
メチル3−{[(1R)−1−メチルプロピル]オキシ}ベンゾアート(3.50g、16.8mmol)のTHF(67ml)溶液に、2M水素化ホウ素リチウムTHF溶液(25.2ml、50.4mmol)を添加した。反応物を50℃に一晩加熱した。反応物をMeOHでクエンチし、溶媒を濃縮した。残留物をEtOAcに溶解し、飽和NaHCOで洗浄した。水相をジクロロメタンで抽出し、有機物を合わせ、HOで洗浄(2回)、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。残留物をシリカゲルカートリッジ(10%EtOAc/ヘキサンから20%EtOAc/ヘキサン)で精製して、所望の生成物を得た。
ステップ3:1−(クロロメチル)−3−{[(1R)−1−メチルプロピル]オキシ}ベンゼン
(3−{[(1R)−1−メチルプロピル]オキシ}フェニル)メタノール(1.01g、5.60mmol)の四塩化炭素(18.7ml)溶液に、トリフェニルホスフィン(1.40g、5.32mmol)を添加した。反応物を一晩、加熱還流した。反応物をフリット漏斗で濾過し、四塩化炭素で洗浄した。濾液を濃縮した。残留物をシリカゲルカートリッジ(0%EtOAc/ヘキサンから10%EtOAc/ヘキサン)で精製して、所望の生成物を得た。
1H NMR(CDCl):□7.26−7.22(m,1H);6.92−6.91(m,2H);6.85−6.82(m,1H);4.55(s,2H);4.33−4.29(m,1H);1.69−1.58(m,2H);1.29(d,J=6.05Hz,3H);0.979(t,J=7.42Hz,3H)
中間体IV:2−(クロロメチル)−1−フルオロ−4−{[(1R)−1−メチルプロピル]オキシ}ベンゼン
Figure 2009502786
ステップ1:2−クロロ−1−フルオロ−4−{[(1R)−1−メチルプロピル]オキシ}ベンゼン
0℃の3−クロロ−4−フルオロフェノール(2.10g、14.3mmol)のトルエン(14.3ml)溶液に、(S)−(+)−s−ブタノール(1.39ml、15.0mmol)、トリフェニルホスフィン(3.76g、14.3mmol)、およびDIAD(3.06ml、15.76mmol)を添加した。反応物を一晩、室温に温めた。反応混合物をフリット漏斗で濾過し、トルエンで洗浄した。濾液を濃縮した。残留物をEtOAcで希釈し、1N NaOHで洗浄した。水相をEtOAcで抽出した(2回)。合わせた有機物をMgSOで乾燥、濾過し、濃縮した。残留物をシリカゲルカートリッジ(0%EtOAc/ヘキサンから4%EtOAc/ヘキサン)で精製して、所望の生成物を得た。
ステップ2:1−フルオロ−4−{[(1R)−1−メチルプロピル]オキシ}−2−ビニルベンゼン
2−クロロ−1−フルオロ−4−{[(1R)−1−メチルプロピル]オキシ}ベンゼン(1.75g、8.64mmol)のジオキサン(28.8ml)溶液に、アルゴン下、ビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.221g、0.432mmol)およびフッ化セシウム(2.89g、19.0mmol)を添加した。反応物に2分間アルゴンを通気した。反応物にトリブチル(ビニル)スズ(3.03ml、10.4mmol)を添加し、さらに5分間アルゴンを通気した。反応物を密封し、100℃に一晩加熱した。反応物をHOとEtOAcに分配した。水相をEtOAcで抽出した(3回)。合わせた有機物をMgSOで乾燥、濾過し、濃縮した。残留物をシリカゲルカートリッジ(0%EtOAc/ヘキサンから4%EtOAc/ヘキサン)でカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物を得た。
ステップ3:(2−フルオロ−5−{[(1R)−1−メチルプロピル]オキシ}フェニル)メタノール
−78℃の1−フルオロ−4−{[(1R)−1−メチルプロピル]オキシ}−2−ビニルベンゼン(0.81g、4.17mmol)のジクロロメタン(27.8ml)およびMeOH(13.90ml)溶液に、反応物の色が青色のままになるまで、オゾンを通気した。反応物を10分間攪拌し、その後、10分間Nパージした。MeOH(25ml)を添加し、次いで、水素化ホウ素ナトリウム(0.237g、6.25mmol)を添加した。反応物を室温に温めた。1時間後、反応混合物を真空で濃縮した。残留物をシリカゲルカートリッジ(12%EtOAc/ヘキサン)でカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物を得た。
ステップ4:2−(クロロメチル)−1−フルオロ−4−{[(1R)−1−メチルプロピル]オキシ}ベンゼン
(2−フルオロ−5−{[(1R)−1−メチルプロピル]オキシ}フェニル)メタノール(0.091g、0.459mmol)の四塩化炭素(4.59ml)溶液に、トリフェニルホスフィン樹脂(0.241g、0.918mmol)を添加した。反応物を、最小限度に攪拌しながら、耐圧管で一晩78℃に加熱した。反応混合物をフリット漏斗で濾過し、四塩化炭素で洗浄した。濾液を濃縮して、所望の生成物を得た。
H NMR(CDCl):δ6.96(t,J=9.16Hz,1H);6.93−6.90(m,1H);6.82−6.78(m,1H);4.59(s,2H);4.26−4.18(m,1H);1.78−1.57(m,2H);1.27(d,J=6.04Hz,3H);0.975(t,J=7.33Hz,3H)
中間体V:1−(クロロメチル)−3−(シクロプロピルメチル)ベンゼン
Figure 2009502786
ステップ1:メチル3−アリルベンゾアート
メチル3−ブロモベンゾアート(10.0g、46.5mmol)のDMF(50ml)溶液に、アリルトリブチルスズ(23.1g、69.8mmol)を添加し、次いでテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.08g、0.93mmol)を添加した。80℃で一晩攪拌した後、反応混合物をHO(500ml)に注入し、酢酸エチルで抽出し(3回)、MgSOで乾燥、真空下で濃縮して、所望の生成物を得た。
LRMS(M+1)=177.0
ステップ2:メチル3−(シクロプロピルメチル)ベンゾアート
メチル3−アリルベンゾアート(8.39g、47.6mmol)のジクロロエタン(100ml)溶液に、ヨードクロロメタン(26.9ml、152mmol)を添加した。溶液を0℃に冷却し、ジエチル亜鉛(1.0Mヘプタン溶液、76.2ml、76.2mmol)を添加した。冷却浴を除去し、反応物を室温で30分間攪拌した。反応混合物を1N HClでクエンチし、塩化メチレンで抽出し(3回)、MgSOで乾燥、真空下で濃縮して、所望の生成物を得た。
LRMS(M+1)=191.1
ステップ3:[3−(シクロプロピルメチル)フェニル]メタノール
メチル3−(シクロプロピルメチル)ベンゾアート(9.06g、47.6mmol)のTHF(100ml)溶液に、水素化ホウ素リチウム(2.0M THF溶液、71.4ml、142.9mmol)を添加した。50℃で1時間攪拌した後、反応物を冷却し、過剰メタノールでクエンチし、真空下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィ(30%EtOAc/ヘキサン)で精製して、所望の生成物を得た。
ステップ4:1−(クロロメチル)−3−(シクロプロピルメチル)ベンゼン
[3−(シクロプロピルメチル)フェニル]メタノール(1.67g、10.3mmol)の四塩化炭素(100ml)溶液に、ポリスチレン結合トリフェニルホスフィン(2.15mmol/g、9.57g、20.6mmol)を添加した。100℃で一晩攪拌した後、樹脂を濾別し、溶媒を真空下で除去して、所望の生成物を得た。
H NMR(CDCl):δ7.31−7.21(m,4H)、4.58(s,2H)、2.55(d,J=7.0Hz,2H)、0.98(m,1H)、0.55(m,2H)、0.20(m,2H)
中間体VI:1−ブロモ−3−メチルペンタ−2−エン
Figure 2009502786
ステップ1:メチル−3−メチルペンタ−2−エノアート
0℃のメチルジエチルホスホノアセタート(12.7ml、69.3mmol)とナトリウムメトキシド(13.0ml、69.3mmol)の混合物に、30分かけて2−ブタノン(5.81ml、69.3mmol)を滴加した。添加後、混合物を室温に温め、一晩攪拌した。反応物にHO20mlを添加した。混合物をEtOAcで抽出した(3回)。合わせた有機物をMgSOで乾燥、濾過し、濃縮した。粗油を110℃、35mmHgで蒸留して、所望の生成物を得た。
ステップ2:3−メチルペンタ−2−エン酸
メチル−3−メチルペンタ−2−エノアート(3.27g、25.5mmol)のMeOH(8.50ml)溶液に、1N水酸化ナトリウム溶液(30.6ml、30.6mmol)を添加した。反応物を4時間、70℃に加熱した。反応物をEtOAcで洗浄した。水相を1N HClで酸性化し、EtOAcで抽出した(3回)。合わせた有機物をMgSOで乾燥、濾過し、濃縮して、所望の生成物を得た。
ステップ3:3−メチルペンタ−2−エン−1−オール
エーテル(5.48ml)中のメタノール(0.71ml、17.5mmol)を、0℃で2M水素化リチウムアルミニウム溶液(17.5ml、17.5mmol)に添加した。反応物に3−メチルペンタ−2−エン酸(2.00g、17.5mmol)のエーテル(5.48ml)溶液を滴加した。この溶液を一晩、室温に温めた。反応物をHO0.316ml、1N NaOH0.316ml、および水0.950mlでゆっくりとクエンチした。混合物を濾過し、層を分離した。水相をEtOAcで抽出した(2回)。合わせた有機物をMgSOで乾燥、濾過し、濃縮して、所望の生成物を得た。
ステップ4:1−ブロモ−3−メチルペンタ−2−エン
−15℃の三臭化リン(0.235ml、2.50mmol)とピリジン(0.162ml、2.00mmol)のヘキサン(4.99ml)溶液に、3−メチルペンタ−2−エン−1−オール(0.500g、4.99mmol)のエーテル(4.99ml)溶液を、カニューレ(cannula)で添加した。反応物を2時間、0℃に温めた。浴を除去し、反応物を室温で1時間攪拌した。反応物をHOとヘキサンで希釈した。層を分離し、有機物を0.5M KHSO、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥、濾過し、濃縮して、所望の生成物を得た。
H NMR(CDCl):δ5.55−5.48(m,1H);4.03(d,J=8.24Hz,2H);2.18−2.05(m,2H);1.73(s,3H);1.01(t,J=7.50Hz,3H)
中間体VII:1−(クロロメチル)−3−(1−シクロプロピルエチル)ベンゼン
Figure 2009502786
ステップ1:メチル3−(1−メチルプロパ−2−エン−1−イル)ベンゾアート
メチル3−ブロモベンゾアート(1.81g、8.42mmol)のDMF(50ml)溶液に、(E)−4−(トリブチルスタンイル)ブタ−2−エン(Weigand,S.、Bruckner,R.synthesis、1995、475)(3.48g、10.1mmol)を添加し、次いで、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.49g、0.42mmol)を添加した。80℃で一晩攪拌した後、反応混合物をHO(500ml)に注入し、酢酸エチルで抽出し(3回)、MgSOで乾燥、真空下で濃縮して、所望の生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィ(5%EtOAc/ヘキサン)による精製で所望の生成物を得た。
LRMS(M+1)=191.1
ステップ2:メチル3−(1−シクロプロピルエチル)ベンゾアート
メチル3−(1−メチルプロパ−2−エン−1−イル)ベンゾアート(0.85g、4.49mmol)のジクロロエタン(20ml)溶液に、ヨードクロロメタン(2.54ml、14.4mmol)を添加した。溶液を0℃に冷却し、ジエチル亜鉛(1.0Mヘプタン溶液、7.13ml、7.13mmol)を添加した。冷却浴を除去し、反応物を室温で30分間攪拌した。反応混合物を1N HClでクエンチし、塩化メチレンで抽出し(3回)、MgSOで乾燥、真空下で濃縮して、所望の生成物を得た。
LRMS(M+1)=205.1
ステップ3:[3−(1−シクロプロピルエチル)フェニル]メタノール
メチル3−(1−シクロプロピルエチル)ベンゾアート(0.917g、4.48mmol)のTHF(50ml)溶液に、水素化リチウムアルミニウム(1.0M THF溶液、13.5ml、13.5mmol)を添加した。室温で15分間攪拌した後、反応物を冷却し、水でクエンチし、酢酸エチルに抽出し(3回)、真空下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィ(30%EtOAc/ヘキサン)で精製して、所望の生成物を得た。
ステップ4:1−(クロロメチル)−3−(1−シクロプロピルエチル)ベンゼン
[3−(1−シクロプロピルエチル)フェニル]メタノール(0.128g、0.73mmol)の四塩化炭素(20ml)溶液に、ポリスチレン結合トリフェニルホスフィン(2.15mmol/g、0.68g、1.5mmol)を添加した。100℃で一晩攪拌した後、樹脂を濾別し、溶媒を真空下で除去して、所望の生成物を得た。
H NMR(CDCl):δ7.32−7.16(m,4H)、4.60(s,2H)、2.00(m,1H)、1.34(d,J=7.1Hz,3H)、0.94(m,1H)、0.56(m,1H)、0.44(m,1H)、0.19(m,2H)
中間体VIII:1−(ブロモメチル)シクロヘキセン
Figure 2009502786
ステップ1:シクロヘキサ−1−エン−1−イルメタノール
0℃のメチル−1−シクロヘキセン−1−カルボキシラート(1.46ml、10.7mmol)のTHF(10ml)溶液に、20重量%DIBALのトルエン溶液(18.2ml、32.1mmol)を添加した。0℃で2時間攪拌した後、1N HClを添加して溶液をクエンチした。得られた混合物をエーテルで抽出し(3回)、HOとブラインで洗浄、NaSOで乾燥し、濃縮した。粗化合物をクロマトグラフィにかけ、所望の生成物を得た。
ステップ2:1−(ブロモメチル)シクロヘキセン
0℃のシクロヘキサ−1−エン−1−イルメタノール(0.20g、2.04mmol)とトリフェニルホスフィン(0.59g、2.24mmol)の溶液に、四臭化炭素(0.74g、2.24mmol)を添加した。室温で72時間攪拌した後、反応混合物を濃縮し、クロマトグラフィにかけ、所望の生成物を得た。
中間体IX:1−(ブロモメチル)シクロペンテン
Figure 2009502786
中間体Kと同じ手順を用いるが、メチル1−シクロペンテンカルボキシラートから開始して、1−(ブロモメチル)シクロペンテンを調製した。
中間体X:1−イソプロピル−1H−インドール−6−カルバルデヒド
Figure 2009502786
ステップ1:メチル1−イソプロピル−1H−インドール−6−カルボキシラート
メチル1H−インドール−6−カルボキシラート(5.00g、28.5mmol)と炭酸セシウム(18.6g、57.1mmol)のDMPU(50ml)溶液に、2−ヨードプロパン(3.71ml、37.1mmol)を添加した。80℃で4時間攪拌した後、溶液を室温に冷却し、エーテルに注入し、HO(3回)とブラインで洗浄、NaSOで乾燥し、濃縮した。粗化合物をクロマトグラフィにかけ、所望の生成物を得た。
LCMS(M+1)=218.1
ステップ2:(1−イソプロピル−1H−インドール−6−イル)メタノール
0℃のメチル1−イソプロピル−1H−インドール−6−カルボキシラート(0.50g、2.30mmol)のTHF(5ml)溶液に、1Mの水素化ホウ素リチウムTHF溶液(6.90ml、6.90mmol)を添加した。室温で96時間攪拌した後、MeOHでクエンチし、1時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、飽和重炭酸ナトリウムとEtOAcに分配し、HOとブラインで洗浄し、NaSOで乾燥、濃縮した。粗化合物をクロマトグラフィにかけ、所望の生成物を得た。
LCMS(M+1)=190.2
ステップ3:1−イソプロピル−1H−インドール−6−カルバルデヒド
(1−イソプロピル−1H−インドール−6−イル)メタノール(0.18g、0.97mmol)のCCl(5ml)溶液に、二酸化マンガン(0.13g、1.45mmol)を添加した。60℃で1時間攪拌し、次いで77℃で2時間攪拌した後、反応混合物をセライトで濾過し、濃縮した。粗化合物を飽和重炭酸ナトリウムとEtOAcに分配し、HOとブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮した。粗化合物をクロマトグラフィにかけ、所望の生成物を得た。
LCMS(M+1)=188.1
中間体XI:1−(ブロモメチル)−2−メチルシクロペンテン
Figure 2009502786
ステップ1:(2−メチルシクロペンタ−1−エン−1−イル)メタノール
0℃のメチル2−メチルシクロペンタ−1−エン−1−カルボキシラート(Can.J.Chem.1979、57、1431)(0.24g、1.73mmol)のTHF(5ml)溶液に、1M DIBALのTHF溶液(5.18ml、5.18mmol)を添加した。0℃で2時間攪拌した後、1N HClを添加して溶液をクエンチした。得られた混合物をエーテルで抽出し(3回)、HOとブラインで洗浄、NaSOで乾燥し、濃縮した。粗化合物をクロマトグラフィにかけ、所望の生成物を得た。
ステップ2:1−(ブロモメチル)−2−メチルシクロペンテン
0℃の(2−メチルシクロペンタ−1−エン−1−イル)メタノール(0.07g、0.62mmol)のペンタン(1.5ml)溶液に、48%HBr(0.14ml、1.24mmol)を添加した。0℃で30分間攪拌した後、溶液をブライン、飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、再びブラインで洗浄した。有機層を濃縮し、所望の生成物を得て、これをさらに精製することなく用いた。
中間体XII:3:1−(クロロメチル)−3−(1−シクロプロピルエトキシ)ベンゼン
Figure 2009502786
ステップ1:メチル3−(1−シクロプロピルエトキシ)ベンゾアート
メチル3−ヒドロキシベンゾアート(10.0g、65.7mmol)のトルエン(65.7ml)溶液を0℃に冷却し、1−シクロプロピルエタノール(6.43ml、65.7mmol)、トリフェニルホスフィン(18.9g、72.3mmol)、およびDIAD(14.1ml、72.3mmol)を添加した。反応物を16時間、室温に温めた。反応混合物をフリット漏斗で濾過して、沈殿したトリフェニルホスフィンオキシドを除去し、トルエンで洗浄した。濾液を濃縮した。残留物を、10%酢酸エチル/ヘキサンで溶出して、シリカゲルBiotage65iでカラムクロマトグラフィによって精製して、無色の油を得た。
ステップ2:[3−(1−シクロプロピルエトキシ)フェニル]メタノール
メチル3−(1−シクロプロピルエトキシ)ベンゾアート(11.7g、53.1mmol)のテトラヒドロフラン(212ml)溶液に、水素化ホウ素リチウム(80.0ml、159mmol)を添加した。反応物を50℃で12時間加熱した。反応物をメタノールでクエンチした。溶媒を濃縮した。残留物を酢酸エチルに溶解し、飽和NaHCOで洗浄した。水層をジクロロメタンで3回抽出し、有機物を合わせ、水で2回洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。溶媒系として97/3ヘキサン/エタノールを用い、流速300ml/分、波長275nmで、エナンチオマーをキラルODカラム(10cm)で分割した。
ステップ3:1−(クロロメチル)−3−(1−シクロプロピルエトキシ)ベンゼン
[3−(1−シクロプロピルエトキシ)フェニル]メタノール(0.418g、2.17mmol)の四塩化炭素(8.70ml)溶液に、トリフェニルホスフィン樹脂(1.14g、4.35mmol)を添加した。反応物を78℃で最小限度に攪拌しながら、一晩還流した。翌日、混合物をフリット漏斗で濾過し、ジクロロメタンで洗浄した。濾液を濃縮し、精製は不要であった。
1H NMR(CDCl):δ7.23−7.21(m,1H)、6.94−6.92(m,2H)、6.85−6.83(m,1H)、4.54(s,2H)、3.86−3.82(m,1H)、1.36(d,J=6.1Hz,3H)、1.16−1.09(m,1H)、0.58−0.52(m,2H)、0.41−0.36(m,1H)、0.30−0.24(m,1H)
中間体XIII:1−(クロロメチル)−3−(シクロプロピルオキシ)ベンゼン
Figure 2009502786
ステップ1:メチル3−(2−クロロエトキシ)ベンゾアート
メチル3−ヒドロキシベンゾアート(10.0g、65.7mmol)のDMF(100ml)溶液に、炭酸カリウム(18.17g、131.4mmol)および2−クロロエチル−p−トルエンスルホナート(15.7g、67.0mmol)を添加した。60℃で一晩攪拌した後、反応混合物をHOに注入し、酢酸エチルで抽出し(3回)、MgSOで乾燥、真空下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィ(10%EtOAc/ヘキサン)で精製して、所望の生成物を得た。
LRMS(M+1)=215.0
ステップ2:メチル3−(ビニルオキシ)ベンゾアート
0℃のメチル3−(2−クロロエトキシ)ベンゾアート(5.61g、26.1mmol)のTHF(50ml)溶液に、カリウムt−ブトキシド(3.67g、32.7mmol)を添加した。添加完了後、反応物を室温に温めた。室温で一晩攪拌した後、反応物を水でクエンチした。溶液をジエチルエーテルで抽出し(3回)、MgSOで乾燥、真空下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィで精製して、所望の生成物を得た。
LRMS(M+1)=179.1
ステップ3:メチル3−(シクロプロピルオキシ)ベンゾアート
メチル3−(ビニルオキシ)ベンゾアート(0.83g、3.99mmol)のジクロロエタン(20ml)溶液に、ヨードクロロメタン(1.09ml、14.9mmol)を添加した。溶液を0℃に冷却し、ジエチル亜鉛(1.0Mヘキサン溶液、7.48ml、7.48mmol)を添加した。冷却浴を除去し、反応物を室温で30分間攪拌した。反応混合物を1N HClでクエンチし、塩化メチレンで抽出し(3回)、MgSOで乾燥、真空下で濃縮して、所望の生成物を得た。
LRMS(M+1)=193.1
ステップ4:3−(シクロプロピルオキシ)フェニル]メタノール
メチル3−(シクロプロピルオキシ)ベンゾアート(2.83g、14.7mmol)のTHF(50ml)溶液に、水素化ホウ素リチウム(2.0M THF溶液、22.1ml、44.2mmol)を添加した。反応混合物を50℃に30分間加熱した後、メタノール(0.60ml、14.73ml)を添加し、15分間攪拌した。反応物を冷却し、過剰メタノールでクエンチし、真空下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィ(30%EtOAc/ヘキサン)で精製して、所望の生成物を得た。
ステップ5:1−(クロロメチル)−3−(シクロプロピルオキシ)ベンゼン
3−(シクロプロピルオキシ)フェニル]メタノール(1.77g、10.8mmol)の四塩化炭素(30ml)溶液に、トリフェニルホスフィン(2.54g、9.70mmol)を添加した。100℃に12時間加熱した後、溶液を真空下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィ(5%EtOAc/ヘキサン)で精製して、所望の生成物を得た。
H NMR(CDCl):δ7.26(m,1H)、7.07(m,1H)、7.01−6.97(m,2H)、4.56(s,2H)、3.73(m,1H)、0.80−0.77(m,4H)
中間体XIV:2,2−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−8−カルボン酸
Figure 2009502786
ステップ1:メチル2,2−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−8−カルボキシラート
触媒量の10%パラジウム炭素を含有するメチル2,2−ジメチル−1,2−ジヒドロキノリン−8−カルボキシラート(実施例47、ステップ3)(1.00g、4.63mmol)のメタノール(20ml)溶液を、周囲圧力および温度で水素雰囲気下に置いた。室温で2時間攪拌した後、反応混合物をセライトパッドで濾過し、真空下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィ(2.5%EtOAc/ヘキサン)で精製して、所望の化合物を得た。
ステップ2:2,2−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−8−カルボン酸
メチル2,2−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−8−カルボキシラート(0.138g、0.629mmol)のTHF(5ml)およびHO(5ml)溶液に、1N水酸化ナトリウム水溶液(1.88ml、1.88mmol)を添加した。50℃で一晩攪拌した後、1N HCl水溶液を用いて、反応混合物をpH2に酸性化し、酢酸エチルで抽出し(3回)、MgSOで乾燥、真空下で濃縮して所望の化合物を得て、さらに精製することなくこれを用いた。
LRMS(M+1)=206.0
中間体XV:(5R,7S)−(5S,7R)−8−ベンジル−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−4−チオキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2−オン
Figure 2009502786
ステップ1:8−ベンジル−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−4−チオキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2−オン
(5R,7S)−(5S,7R)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−4−チオキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2−オン(中間体XXXIII)に関して記載したものと類似の手順を用いて、1−ベンジル−2−メチルピペリジン−4−オン(中間体I)から、チオヒダントインを調製した。
中間体XVI:シス2−(3−メトキシフェニル)シクロペンタンアミン
Figure 2009502786
ステップ1:シス2−(3−メトキシフェニル)シクロペンチル]−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン
0℃のトランス−2−(3−メトキシフェニル)シクロペンタノール(Platte Valley Scientific、0.35g、1.82mmol)、トリフェニルホスフィン(0.62g、2.37mmol)、およびフタルイミド(0.27g、1.82mmol)のCHCl(10ml)溶液に、DIAD(0.47ml、2.37mmol)を添加した。室温で一晩攪拌した後、溶液を飽和重炭酸ナトリウムに注入し、EtOAcで抽出し(3回)、HOとブラインで洗浄、NaSOで乾燥し、濃縮した。粗化合物をクロマトグラフィにかけ、所望の生成物を得た。
LCMS(M+1)=321.9
ステップ2:シス2−(3−メトキシフェニル)シクロペンタンアミン
シス2−[2−(3−メトキシフェニル)シクロペンチル]−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン(0.23g、0.72mmol)のトルエン(3ml)溶液に、ヒドラジン(0.23ml、7.23mmol)を添加した。室温で1時間、その後、95℃で4時間攪拌した後、沈殿物が形成した。混合物を室温に冷却し、濾過し、トルエンで洗浄した。濾液を濃縮し、所望の生成物を得て、さらに精製することなくこれを用いた。
LCMS(M+1)=192.0
中間体XVII:1−(クロロメチル)−3−{シス−2−メチルシクロプロピル]オキシ}ベンゼン
Figure 2009502786
ステップ1:メチル3−(アリルオキシ)ベンゾアート
メチル3−ヒドロキシベンゾアート(5.0g、32.9mmol)のDMF(20ml)溶液に、ヨウ化アリル(6.62g、39.4mmol)を添加し、次いで水素化ナトリウム(60%油分散液、0.95g、39.4mmol)を添加した。室温で5時間攪拌した後、反応混合物をHOでクエンチし、酢酸エチルで抽出し(3回)、MgSOで乾燥し、真空下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィ(10%EtOAc/ヘキサン)で精製して、所望の生成物を得た。
LRMS(M+1)=193.1
ステップ2:メチル3−[(1E)−プロパ−1−エン−1−イルオキシ]ベンゾアートおよびメチル3−[(1Z)−プロパ−1−エン−1−イルオキシ]ベンゾアート
メチル3−(アリルオキシ)ベンゾアート(2.20g、11.4mmol)のTHF(20ml)溶液に、クロロヒドリドトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム(II)トルエン付加物(0.23g、0.23mmol)を添加した。80℃で24時間攪拌した後、反応混合物を真空下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィ(10%EtOAc/ヘキサン)で精製して、EおよびZオレフィン異性体の混合物を得て、これをChiralPak ADカラムで分離した。
LRMS(M+1)=193.1
ステップ3:メチル3−{シス−2−メチルシクロプロピル]オキシ}ベンゾアート
メチル3−[(1E)−プロパ−1−エン−1−イルオキシ]ベンゾアート(1.0g、5.2mmol)のジクロロエタン(10ml)溶液に、ヨードクロロメタン(2.93ml、16.6mmol)を添加した。溶液を0℃に冷却し、ジエチル亜鉛(1.0Mヘプタン溶液、5.20ml、5.20mmol)を添加した。冷却浴を除去し、反応物を室温で30分間攪拌した。反応混合物を1N HClでクエンチし、塩化メチレンで抽出し(3回)、MgSOで乾燥、真空下で濃縮して、所望の生成物を得た。
LRMS(M+1)=207.3
ステップ4:(3−{シス−2−メチルシクロプロピル]オキシ}フェニル)メタノール
メチル3−{シス−2−メチルシクロプロピル]オキシ}ベンゾアート(0.925g、4.49mmol)のTHF(10ml)溶液に、水素化ホウ素リチウム(2.0M THF溶液、6.72ml、13.5mmol)を添加した。50℃で一晩攪拌した後、反応物を冷却し、過剰メタノールでクエンチし、真空下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィ(30%EtOAc/ヘキサン)で精製して、所望の生成物を得た。
ステップ5:1−(クロロメチル)−3−{シス−2−メチルシクロプロピル]オキシ}ベンゼン
(3−{シス−2−メチルシクロプロピル]オキシ}フェニル)メタノール(0.275g、1.54mmol)の四塩化炭素(40ml)溶液に、ポリスチレン結合トリフェニルホスフィン(2.15mmol/g、1.44g、3.08mmol)を添加した。100℃で一晩攪拌した後、樹脂を濾別し、溶媒を真空下で除去して、所望の生成物を得た。
1H NMR(CDCl)δ7.27(m,1H)、7.04(d,J=1.6Hz,1H)、6.71(m,2H)、4.57(s,2H)、3.40(m,1H)、1.15(d,J=5.5Hz,3H)、1.12(m,1H)、0.94(m,1H)、0.58(m,1H)
中間体XVIII:スピロ[2.5]オクタン−6−アミン
Figure 2009502786
ステップ1:8−メチレン−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン
エーテル60ml中のトリフェニルホスホニウムブロミド8.46g(23.7mmol)のスラリーに、室温でn−BuLi9.4ml(23.7mmol)を添加した。4時間かけてイリドを形成させ、その後、5:エーテル/THFに1,4−シクロヘキサンジオンエチレンケタール3.7g(23.7mmol)を含有する溶液を添加した。得られた混合物を一晩、静かに還流し、冷却し、濾過した。濾液を水(2回)、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥した。溶媒を蒸発させ、カラムクロマトグラフィ(9:1ヘキサン/EtOAc)で所望のオレフィンを得た。
H NMR δ4.64(s,2H)、3.95(s,4H)、2.31(t,J=7Hz,2H)、1.71(t,J=7Hz,2H)
ステップ2:7,10−ジオキサスピロ[2.2.4.2]ドデカン
DCE50mlにステップ1のオレフィン2.97g(19.3mmol)を含有する0℃の混合物に、クロロヨードメタン(4.8ml、61.6mmol)を添加し、次いでEtZn(1Mヘキサン溶液)30.8ml(30.8mmol)を添加した。反応物を0℃で1時間攪拌し、その後、1N HClでクエンチした。混合物をDCMで抽出し(3回)、合わせた抽出物をMgSOで乾燥し、濃縮した。カラムクロマトグラフィ(9:1ヘキサン/EtOAc)で無色の液体として所望の化合物を得た。
ステップ3:スピロ[2.5]オクタン−6−オン
THF100mlにステップ2のケタール3.0g(17.8mmol)を含有する溶液を、1N HCl100ml(100mmol)で処理した。反応物を16時間攪拌し、エーテルで抽出した(3回)。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥した。溶媒を蒸発させて、油として所望のケトンを得た。
H NMR(CDCl)δ2.4(t,J=7Hz,2H)、1.65(t,J=7Hz,2H)、0.45(s,4H)
ステップ4:スピロ[2.5]オクタン−6−オンオキシム
エタノール10mlにステップ3のケトン2.1g(16.9mmol)を含有する溶液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩2.0g(28.7mmol)を添加し、次いでNaOAc4.0g(29mmol)の水20ml溶液を添加した。得られた混合物を3時間還流し、冷却し、半量に濃縮し、沈殿物を回収した。
H NMR(CDCl)δ8.38(bs,1H)、2.61(t,J=7Hz,2H)、2.3(t,J=7Hz,2H)、1.65(m,4H)、0.41(s,4H)
ステップ5:スピロ[2.5]オクタン−6−アミン
THF30mlにステップ4のオキシム1.0g(7.2mmol)を含有する溶液を、LAH(1Mエーテル溶液)21ml(21mmol)で処理した。反応混合物を3時間還流し、冷却し、水4mlと1N NaOH8mlでクエンチした。固体を濾過し、濾液をエーテルで抽出した(3回)。合わせた抽出物を乾燥し、蒸発させて、所望のアミンを得た。
H NMR(CDCl)δ2.61(m,1H)、2.0−1.6(m,4H)、1.25(m,2H)、0.9(d,2H)、0.41−0.18(s,4H)
中間体XIX:トランス6−フェニルスピロ[2.4]ヘプタン−5−アミン
Figure 2009502786
ステップ1:メチルトランス6−フェニルスピロ[2.4]ヘプタン−5−カルボキシラート
DCE25mlにメチルトランス4−メチレン−2−フェニルシクロペンタンカルボキシラート(J.Am.Chem.Soc.1983、105、2315)2.4g(11.1mmol)を含有する0℃の混合物に、クロロヨードメタン(6.3g、35.5mmol)を添加し、次いでEtZn(1Mヘキサン溶液)17.8ml(17.8mmol)を添加した。反応物を0℃で1時間攪拌し、その後、1N HClでクエンチした。混合物をDCMで抽出し(3回)、合わせた抽出物をMgSOで乾燥し、濃縮した。カラムクロマトグラフィ(9:1ヘキサン/EtOAc)で無色の液体として所望の化合物を得た。
LRMS(M+H)=231.0
ステップ2:トランス6−フェニルスピロ[2.4]ヘプタン−5−カルボン酸
1/1メタノール/THF混合物25mlに溶解したステップ2のエステル1.0g(4.3mmol)を含有する溶液に、NaOH13ml(13mmol)を添加した。反応物を3時間攪拌し、その後、濃縮し、1N HCl20mlで処理した。沈殿物をDCM50mlに溶解し、水相から分離した。有機抽出物をMgSOで乾燥し、濃縮して、所望のカルボン酸を得た。
LRMS=171.02
ステップ3:ベンジル[トランス−6−フェニルスピロ[2.4]ヘプタ−5−イル]カルバマート
ベンゼン25mlにステップ3の酸750mg(3.47mmol)を含有する溶液に、TEA0.53ml(3.8mmol)、ベンジルアルコール413mg(3.8mmol)、およびDPPA0.75ml(3.5mmol)を添加し、溶液を窒素下、17時間還流した。反応混合物を冷却し、EtOAc100mlで希釈し、飽和NaHCO(3回)、水(2回)、およびブラインで洗浄した。有機抽出物をMgSOで乾燥し、濃縮し、クロマトグラフィ(3:2ヘキサン/EtOAc)にかけ、所望のカルバマートを得た。
LRMS(M+H)=322.01
ステップ4:トランス6−フェニルスピロ[2.4]ヘプタン−5−アミン
メタノール20mlにステップ4のカルバマート1.0g(3.1mmol)および10%Pd(OH)131mgを含有する溶液を、水素バルーン下、2時間攪拌した。反応混合物をセライトで濾過し、蒸発させて、油として所望のアミンを得た。
LCMS(M−NH)=171.0
H NMR(CDCl)δ7.41−7.13(m,5H)、3.41(q,J=7Hz,1H)、2.82(q,J=7Hz,1H)、2.21(bs,2H)、1.93(m,3H)、1.65(m,1H)、0.55(m,4H)
中間体XX:1,1−ジメチルシロラン−3−アミン
Figure 2009502786
ステップ1:1,1−ジメチル−2,5−ジヒドロ−1H−シロール
−40℃のジクロロジメチルシラン(6.0g、46.5mmol)のTHF(100ml)溶液に、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド(0.58g、2.3mmol)を添加し、次いでビニルマグネシウムブロミド(1.0M THF溶液、98ml、98mmol)を添加した。−40℃で4時間攪拌した後、反応を水でクエンチし、ジエチルエーテルを用いて抽出し(3回)、MgSOを用いて乾燥した。溶液をシリカゲルパッドで濾過し、真空下で濃縮した。
ステップ2:3,3−ジメチル−6−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−6−アザ−3−シラビシクロ[3.1.0]ヘキサン
1,1−ジメチル−2,5−ジヒドロ−1H−シロール(3.0g、26.7mmol)のアセトニトリル(50ml)溶液に、フェニルトリメチルアンモニウムトリブロミド(1.0g、2.67mmol)およびクロラミンT(6.69g、29.4mmol)を添加した。室温で一晩攪拌した後、反応混合物をセライトパッドで濾過し、真空下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィ(20%EtOAc/ヘキサン)で精製して、所望の生成物を得た。
LRMS(M+1)=281.9
ステップ3:N−(1,1−ジメチルシロラン−3−イル)−4−メチルベンゼンスルホンアミド
0℃の3,3−ジメチル−6−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−6−アザ−3−シラビシクロ[3.1.0]ヘキサン(0.5g、1.8mmol)のTHF(10ml)溶液に、水素化リチウムアルミニウム(1.0M THF溶液、5.33ml、5.33mol)を添加した。室温で一晩攪拌した後、HO(0.2ml)、1N NaOH(0.2ml)、およびHO(0.6ml)を順次添加して反応物をクエンチした。混合物をセライトパッドで濾過し、真空下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィ(20%EtOAc/ヘキサン)で精製して、所望の生成物を得た。
ステップ4:1,1−ジメチルシロラン−3−アミン
ナフタレン(0.764g、5.96mmol)のDME(6ml)溶液に、ナトリウム金属(0.137g、5.96mmol)を添加した。反応混合物を30分間攪拌した後、N−(1,1−ジメチルシロラン−3−イル)−4−メチルベンゼンスルホンアミド(0.338g、1.19mmol)のDME(5ml)溶液を添加した。反応混合物を室温で2時間攪拌し、HClエーテル溶液を用いてpH=2にクエンチし、真空下で濃縮した。残留物をジエチルエーテルと水に溶解し、ジエチルエーテルで抽出した(3回)。水層をpH=10までw/NaOHで処理し、ジエチルエーテルで抽出し(3回)、MgSOで乾燥し、真空下で濃縮した。
H NMR(CDCl)δ3.13(m,1H)、1.88(m,1H)、1.49(br,s,2H)、1.30(m,1H)、1.00(m,1H)、0.77(m,1H)、0.50(m,1H)、0.34(dd,J=9.5、14Hz,1H)、0.15(s,3H)、0.11(s,3H)
中間体XXI:
Figure 2009502786
XXIA(0.85g、0.004mol)のジクロロエタン8.0ml攪拌溶液に、ジエチルアミノサルファートリフルオリド(0.79ml、0.006mol)を添加した。混合物を60℃で一晩攪拌し、その後、飽和NaHCOでクエンチし、EtOAc(3回)で抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ(EtOAc:ヘキサン 0.5:9.5)で精製して、白色固体としてXXIBを得た。化合物XXIBを室温で1時間、4M HCl/ジオキサンで処理した。減圧下で溶媒を除去し、アミン−HCl塩としてXXIを得た。
EI−MS m/z:136.20(M+H)
中間体XXII:(3S)−1−(メチルスルホニル)ピロリジン−3−アミニウムクロリド
Figure 2009502786
BOC保護アミノピロリジン(エナンチオマー的に純粋、TCI、1.0097g、5.42mmol、1.0当量)を、CHCl(11ml)に溶解した。DIEA(1.10ml、6.33mmol、1.17当量)を添加し、反応物を攪拌し、0℃に冷却した。メタンスルホニルクロリド(0.50ml、6.46mmol、1.2当量)を添加し、反応物を攪拌し、2時間かけて室温に温めた。反応物をCHClで希釈し、1N塩酸、次いで飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄した。有機溶液を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物をジオキサン(10ml)に溶解し、4N塩酸のジオキサン(3ml)溶液を添加した。1時間後、LCMSによって、相当量の出発材料が依然として残存していることがわかり、追加の塩酸ジオキサン溶液3mlを添加し、反応物を室温で18時間静置した。反応混合物を濃縮して、所望のアミン塩酸塩を得た。
EI−MS m/z:165(M+H)
中間体XXIII:トランス−2−フルオロシクロヘキサンアミニウムブロミド
Figure 2009502786
WatsonおよびYudin(J.Org.Chem.2003、68、5160−5167、supp.material pg.S3)の手順に従って、シクロヘキセンイミンXXXIIIAを調製した。XXXIIIA(5.2g、0.053mol)およびDIEA(9.2ml、0.053mol)のCHCl(266.0ml)溶液を0℃で攪拌し、p−メチル−ベンゼンスルホニルクロリド(10.0g、0.053mol)をゆっくりと添加した。得られた混合物を室温で2時間攪拌し、水でクエンチし、CHClで3回抽出した。合わせた抽出物を水、飽和NaHCO、ブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ(EtOAc:ヘキサン 1:9)で精製して、白色固体としてXXIIIBを得た。
EI−MS m/z:252.15(M+H)
XXIIIB(8.6g、0.034mol)のTHF68.0ml攪拌溶液に、1M BuNFのTHF溶液37.5mlを添加した。得られた混合物を完了まで(TLCでモニター)45℃で攪拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(EtOAc:ヘキサン 2:8)で精製して、白色固体としてXXIIICを得た。
EI−MS m/z:272.10(M+H)
厚肉耐圧ボトルに、XXIIIC(6.4g、0.024mol)、フェノール(2.2g、0.024mol)、および33%w/wHBr酢酸溶液118.0mlを充填した。ボトルに堅く栓をして、混合物を70℃で8時間加熱した。ボトルを氷上で冷却した。混合物を冷乾燥エーテル500.0mlに注ぎ入れ、氷浴を用いて数時間冷却した。沈殿した固体を回収し、追加のエーテルで十分に洗浄して、アミン−HBr塩としてXXIIIを得た。EI−MS m/z:118.20(M+H)H NMR(CDOD):δppm1.3−1.6(m,4H)、1.7−1.9(br m,2H)、2.08(m,1H)、2.19(m,1H)、3.23(m,1H)、4.4−4.6(2xtd,J=10.27、4.89Hz,1H)
中間体XXIV:3,3−ジフルオロシクロヘキサンアミニウムクロリド
Figure 2009502786
XXIVA(1.4ml、0.015mol)のCHCl15.0ml溶液に、PdCl(MeCN)(0.259g、0.001mol)およびカルバミン酸ベンジルエステル(1.5g、0.010mol)を添加した。得られた混合物を室温で24時間攪拌し、シリカゲルのショートベッドを通して濾過し、EtOAcで3回洗浄し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ(EtOAc:ヘキサン 3:7)で精製して、白色固体としてXXIVBを得た。
H NMR(CDOD):δ1.67(m,2H)、1.97(m,1H)、2.10(m,1H)、2.24(m,2H)、2.37(m,1H)、2.70(dd,J=14.18、4.40Hz,1H)、3.99(br.s.,1H)、4.77(br.s.,1H)、5.08(s,2H)、7.34(m,5H)
EI−MS m/z:248.10(M+H)
XXIVB(0.988g、0.004mol)のジクロロエタン攪拌溶液に、ジエチルアミノサルファートリフルオリド(0.79ml、0.006mol)を添加した。混合物を60℃で一晩攪拌し、その後、飽和NaHCOでクエンチし、EtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗XXIVCをシリカゲルカラムクロマトグラフィ(EtOAc:ヘキサン 2:8)で精製して、白色固体を得た。
EI−MS m/z:270.10(M+H)
丸底フラスコにXXIVC(0.300g、0.001mol)および4.4%ギ酸/MeOH23.0mlを充填し、窒素ガスをパージし、その後、10%Pd/C〜0.300gを添加した。得られた混合物を完了まで(LCMSでモニター)、窒素下、室温で攪拌した。混合物をセライトで濾過し、次いでMeOHで洗い流した。溶媒を減圧下で除去し、アミン−HCOOH塩としてXXIVを得た。粗生成物を4N HCl/ジオキサンで処理し、揮発物を減圧下で除去した。この処理を3回繰り返した。白色の沈殿物が得られ、アミン−HCl塩としてXXIVを得た。
EI−MS m/z:136.20(M+H)
中間体XXV:1−フルオロプロパン−2−アミニウムクロリド
Figure 2009502786
XXVA(1.4ml、0.020mol)、ベンジルアミン(2.2ml、0.020mol)、酢酸(1.7ml、0.030mol)のMeOH100.0ml攪拌溶液に、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(1.9g、0.030mol)を少量ずつ添加した。混合物を60℃で一晩攪拌した。溶媒を除去した後、水を加えた。生成物をEtOAcで抽出した(3回)。合わせた抽出物を水(2回)、ブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗XXVBを得て、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィ(EtOAc:ヘキサン 3:7−4:6)で精製して、黄色の油を得た。
EI−MS m/z:168.15(M+H)
XXIVに関して上に記載したものと類似の方法でXXVを合成した。化合物XXVB(0.9g、0.005mol)から、アミン−HCl塩としてXXVを得た。
H NMR(CDOD):δppm1.32(dd,J=6.85、0.98Hz,3H)、3.63(br,1H)、4.40(dd,J=10.27、6.36Hz,0.5H)、4.52(dd,J=10.52、6.60Hz,0.5H)、4.58(dd,J=10.52、3.18Hz,0.5H)、4.70(dd,J=10.52、3.18Hz,0.5H)
中間体XXVI:2−イソプロピルシクロプロパンアミニウムクロリド
Figure 2009502786
XXVIA(1.28g、0.010mol)および酢酸パラジウム(II)(0.017g、0.074mmol)の2:5w/wCHCl/EtO50.0ml氷冷溶液に、使用直前にN−メチル−N’−ニトロソ−N−ニトロソグアニジン(5.9g、0.040mol)から調製したジアゾメタンのエーテル溶液〜50.0mlをゆっくり添加した(注意:ジアゾメタンは爆発性であり、有毒である。取り扱い手順に関しては、MooreおよびReed、Org.Synth.Coll.Vol.5、351頁を参照されたい。さらに中間体XXVIIIの手順または調製を参照されたい)。反応混合物を0℃で1時間攪拌し、3時間で室温に温め、数滴のAcOHでクエンチし、EtOで抽出した(2回)。合わせた抽出物を飽和NaHCOで2回、ブラインで1回洗浄し、無水MgSOで乾燥、濾過し、濃縮して、無色の油として粗XXVIBを得た。H NMR(CDOD):δppm0.72(m,1H)、0.96(m,6H)、1.05(d,J=6.85Hz,1H)、1.12(m,1H)、1.21(m,1H)、1.38(m,1H)、3.65(s,3H)
粗XXVIB(1.37g、0.0096mol)のMeOH48.0ml溶液に、1M LiOH10.0mlを添加した。反応混合物を60℃で一晩攪拌した。MeOHを減圧下で除去した。反応混合物を2N HClでクエンチし、EtOAcで抽出し(3回)、ブラインで洗浄、無水MgSOで乾燥、濾過し、濃縮して、無色の油として粗XXVICを得た。
EI−MS m/z:129.15(M+H)
粗XXVIC(1.0g、0.0078mol)およびトリエチルアミン(1.2ml、0.0086mol)のt−ブチルアルコール15.6ml溶液に、ジフェニルホスホリルアジド(1.26ml、0.0086mol)を添加した。反応混合物を90℃で一晩攪拌した。t−ブチルアルコールを減圧下で除去した。反応混合物を10%NaCO50.0mlでクエンチし、EtOで3回抽出し、10%NaCO、ブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ(EtOAc:ヘキサン 1:9)で精製して、無色の油としてXXVIDを得た。化合物XXVIDを室温で1時間、4N HCl/ジオキサンで処理した。溶媒を減圧下で除去して、アミン−HCl塩としてXXVIを得た。
H NMR(CDOD):δppm0.72(m,1H)、0.87(m,1H)、0.9−1.1(br m,8H)、2.40(ddd,J=7.58、3.67、3.42Hz,1H)
中間体XXVII:トランス−2−フルオロシクロペンタンアミニウムクロリド
Figure 2009502786
粗ラセミ化合物XXVIIA(2.69g、0.0266mol)、トリエチルアミン(14.8ml、4.0当量)のCHCl(60ml)攪拌溶液に、TsCl(10.1g、2.0当量)を添加した。反応混合物を一晩攪拌した。反応混合物を飽和NaHCO水溶液/CHClで2回、NaHPO(pH=4)水溶液/CHClで2回抽出し、ブラインで2回洗浄、NaSOで乾燥し、濃縮して、粗化合物XXVIIBを得た。Combiflashクロマトグラフィ(シリカゲル120g、10%EtOAc/ヘキサン)で精製して、化合物XXVIIBを得た。
EI−MS m/z:238(M+H)
化合物XXVIIB(1.27g、0.00536mol)のTHF(8ml)攪拌溶液に、1.0M TBAFのTHF溶液(7.0ml、1.3当量)を滴加した。反応混合物を45℃で一晩攪拌した。濃縮し、Combiflashクロマトグラフィ(シリカゲル120g、10%EtOAc/ヘキサン)で精製して、化合物XXVIICを得た。
EI−MS m/z:258(M+H)
化合物XXVIIC(0.712g、0.00277mol)およびフェノール(0.521g、2.0当量)を、N保護下、33%HBrのHOAc溶液(10ml)に溶解した。反応混合物を60℃で一晩攪拌し、濃縮し、EtOAc(10−15ml)に溶解した。生成物のほとんどが沈殿するまで、ヘキサン(10−20ml)を添加した。溶媒をデカントし、沈殿物をEtOで1回洗浄した。60℃で2時間、真空乾燥して、化合物XXVIIを得た。
EI−MS m/z:104(M+H)
中間体XXVIII:2−プロピルシクロプロパンアミニウム
Figure 2009502786
注意:ジアゾメタンは爆発性であり、有毒である。取り扱い手順に関しては、MooreおよびReed、Org.Synth.Coll.Vol.5、351頁を参照されたい。ジアゾメタン溶液を次のとおり調製した。ジエチルエーテル60mlと、水に溶解して21mlとした水酸化カリウム(7.0g、175mmol)との二相混合物を、平滑な125mlエルレンマイヤーフラスコに入れた。混合物を0℃に冷却し、反応物の前にブラストシールドを置いた。N−メチル−N’−ニトロ−N−ニトロソグアニジン(8.94g、60.8mmol)を5分かけて少しずつ添加し、添加ごとにいくらかの目に見えるガス発生が起こった。混合物を0℃で10分間静置した。
エチルトランス−2−ヘキセン酸(2.1441g、15.1mmol)を、二酢酸パラジウム(22.3mg、0.10mmol、0.007当量)を含有するジクロロメタン(15ml)に溶解した。混合物を攪拌し、0℃に冷却した。
次いで、このジアゾメタンエーテル溶液をエルレンマイヤーフラスコからデカントし、平滑なプラスチックピペットを用いて、少しずつオレフィン溶液に添加した。その後、攪拌溶液を1.5時間かけて室温に温めた。次いで、反応物を0℃に冷却し、ガス発生が止まるまで、酢酸を添加して、過剰ジアゾメタンをクエンチした。次いで、反応混合物をジエチルエーテルで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、油に濃縮した。H NMRによって、この粗生成物がシクロプロパン:オレフィンの3:1混合物からなることがわかった。この混合物をこのまま次の反応に用いた。
粗シクロプロパンエステルの一部(573.3mg、3.67mmol)をメタノール(6ml)に溶解し、1N NaOH水溶液4mlを添加した。混合物を強く攪拌し、アルミニウムブロックにおいて、70℃で1時間加熱し、その後、室温に冷却した。次いで、反応混合物をエーテルで希釈し、1N塩酸で酸性化し、エーテルで2回抽出して、粗製酸を得た。
この酸(390.4mg、3.04mmol、1.0当量)をシンチレーションバイアルに入れた。t−ブチルアルコール(5ml)を添加し、次いでトリエチルアミン(0.49ml、3.52mmol、1.16当量)、およびジフェニルホスホリルアジド(942.2mg、3.42mmol、1.13当量)を加えた。反応物を攪拌し、アルミニウムブロックにおいて、90℃で18時間加熱し、その後、室温に冷却した。反応混合物をジエチルエーテルで希釈し、1N塩酸、次いで10%炭酸カリウム溶液で洗浄した。有機溶液を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、油に濃縮した。この油をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィで精製して(10%酢酸エチル/ヘキサン、生成物の検出にはTLCおよびニンヒドリン染色を用いる)、N−Boc−アミンを得た。
粗N−Boc−アミンをジオキサン(1ml)に溶解し、4N塩酸(無水)のジオキサン(2ml)溶液で4時間処理した。その後、反応混合物を固体に濃縮し、3日間、高真空下に置き、白色固体の塩酸塩として所望のシクロプロピルアミンを得た。
H NMR(CDOD、400MHz)δ:2.35(ddd,J=7.44.0、3.4Hz,1H)、1.46(ddd,J=7.3、7.3、7.3Hz,2H)、1.38−1.20(m,2H)、1.18−1.07(m,1H)、0.96(t,J=7.4Hz,3H)、0.92−0.84(m,1H)、0.67(ddd,J=6.8、6.8、6.4Hz,1H)
中間体XXIX:2,2−ジフルオロシクロヘキサンアミニウムクロリド
Figure 2009502786
塩化オキサリル(1.52ml、3当量)のCHCl(11ml)攪拌溶液に、N雰囲気下、−78℃でDMSO(2.51ml、6当量)のCHCl(2ml)溶液を滴加した。10分間攪拌した後、化合物XXIXA(1.27g、0.00590mol)のCHCl(3ml)溶液を滴加した。反応混合物を−78℃で6時間攪拌した。TEA(4.93ml、6当量)を−78℃で滴加した。反応混合物を飽和NaHCO水溶液/EtOAcで2回、NaHPO(pH=4)水溶液/EtOAcで2回抽出し、ブラインで2回洗浄、MgSOで乾燥、濃縮して、粗化合物XXIXBを得た。Combiflashクロマトグラフィ(シリカゲル120g、10%EtOAc/ヘキサン)で精製して、化合物XXIXBを得た。
EI−MS m/z:214(M+H)
化合物XXIXB(0.972g、0.00456mol)の1,2−ジクロロエタン(9ml)攪拌溶液に、N雰囲気下、DAST試薬(EtNSF)を滴加した。反応混合物を60℃で一晩攪拌した。飽和NaHCO水溶液/EtOAcで2回抽出し、ブラインで2回洗浄し、MgSOで乾燥、濃縮して、粗化合物XXIXC(1.20g)を得た。EI−MS m/z:136(M−C+H)。粗化合物XXIXCを4N HCl/ジオキサン(5ml)に溶解し、1時間攪拌し、濃縮し、逆相C−18カラムで精製して、化合物XXIXを得た。
EI−MS m/z:136(M+H)
中間体XXX:2,2−ジフルオロシクロペンタンアミニウムクロリド
Figure 2009502786
塩化オキサリル(1.16ml、3当量)のCHCl(11ml)攪拌溶液に、N保護下、−78℃でDMSO(1.92ml、6当量)のCHCl(2ml)溶液を滴加した。10分間攪拌した後、化合物XXXA(0.905g、0.00450mol)のCHCl(3ml)溶液を滴加した。反応混合物を−78℃で6時間攪拌した。TEA(3.76ml、6当量)を−78℃で滴加した。反応混合物を飽和NaHCO水溶液/EtOAcで2回、NaHPO(pH=4)水溶液/EtOAcで2回抽出し、ブラインで2回洗浄、MgSOで乾燥、濃縮して、粗化合物XXXB(1.25g)を得た。Combiflashクロマトグラフィ(シリカゲル80g、8%EtOAc/ヘキサン)で精製して、化合物XXXBを得た。
EI−MS m/z:100(M−C+H)
化合物XXXB(0.303g、0.00152mol)の1,2−ジクロロエタン(3ml)攪拌溶液に、N雰囲気下、DAST試薬(EtNSF)を滴加した。反応混合物を60℃で一晩攪拌した。反応物を飽和NaHCO水溶液/EtOAcで2回抽出し、ブラインで2回洗浄し、MgSOで乾燥、濃縮し、Combiflashクロマトグラフィ(シリカゲル40g、5%EtOAc/ヘキサン)で精製して、化合物XXXCを得た。
EI−MS m/z:122(M+H)
化合物XXXC(0.098g、0.443mmol)を4N HCl/ジオキサン(3ml)に溶解し、数時間攪拌し、濃縮し、粗化合物XXXを得た。
EI−MS m/z:122(M+H)
中間体XXXI:シス−2−フルオロシクロヘキサンアミニウムクロリド
Figure 2009502786
化合物XXXIA(1.70g、0.00998mol)、化合物XXXIB(2.10g、0.00850mol)をCHCl(10ml)に溶解し、一晩攪拌した。反応混合物をこのままクロマトグラフィ(20%EtOAc/ヘキサン)で精製して、化合物XXXICを得た。
H NMR(CDCl)δ4.78−4.98(ddd,JHF=48Hz,JHH=8Hz,J’HH=4Hz,1H)、δ2.50−2.60(m,1H)、δ2.36−2.46(m,1H)、δ2.25−2.36(m,1H)、δ1.93−2.07(m,2H)、δ1.78−1.93(m,1H)、δ1.59−1.76(m,2H)
化合物XXXIC(0.471g、0.00405mol)、アミノジフェニルメタン(0.769ml、1.1当量)の1,2−ジクロロエタン(10ml)攪拌溶液に、NaBH(OAc)(1.718g、2.0当量)を添加した。混合物を一晩攪拌した。反応混合物を飽和NHCl水溶液でクエンチし、CHClで2回抽出し、ブラインで2回洗浄、NaSOで乾燥し、濃縮して、粗化合物XXXIDを得た。
EI−MS m/z:284(M+H)
粗化合物XXXID(0.909g)、MeOH(35ml)、1M HCl水溶液(8.11ml、2.0当量)、および10%Pd/C(0.458g)をParrフラスコに入れた。混合物をParr振とう器において、40psiで1.5時間水素化した。セライトで濾過し、濃縮し、逆相C−18カラムで精製して、化合物XXXIを得た。
中間体XXXII:(5R,7S)−(5S,7R)−1−(3−フルオロフェニル)−4−イミノ−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2−オン
Figure 2009502786
4−メトキシピリジン(5.36g、49.1mmol、1.0当量)を、攪拌棒とセプタムを備えた500mlフラスコに秤量して入れた。フラスコに窒素を流し、THF(80ml)を添加し、次いでトリエチルアミン(0.70ml、5.0mmol、0.10当量)を添加した。溶液を攪拌し、−78℃に冷却し、この時点で1分間かけてクロロギ酸ベンジル(7.0ml、49.7mmol、1.01当量)を添加し、多量の白色沈殿物を得た。追加のTHF(50ml)を添加して攪拌を助けた。−78℃で10分間攪拌した後、メチルマグネシウムブロミドのトルエン:THF(3:1)1.4M溶液(50ml、70mmol、1.4当量)を1.5分かけて添加し、沈殿物のほとんどを溶液にした。冷却浴を除去し、反応物を攪拌し、2時間かけて室温に温めた。その後、反応物を氷塩浴で−10℃に冷却し、次いで1H塩酸を加えてクエンチした。反応物をエーテルで希釈し、水層を除去した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過し、濃縮して所望のエノンを得て、これをこのまま次の反応に用いた。
H NMR(CDCl−d、400MHz)δ:7.74(br s,1H)、7.38(m,5H)、5.31(m,1H)、5.26(s,2H)、4.72(br s,1H)、2.84(dd,J=15.6、7.3Hz,1H)、2.30(d,J=15.6Hz,1H)、1.25(br s,3H)
EI−MS m/z:246(M+H)
エノン(11.7g、47.7mmol、1当量)を酢酸(70ml)に溶解し、60℃に加熱し、亜鉛末(12.9g、197mmol、4.14当量)を2.5時間かけて4回で添加した。その後、酢酸エチルを用いて、反応物をセライトで濾過し、次いで油に濃縮した。この油をジエチルエーテルと水に溶解し、水層を除去した。有機層を飽和重炭酸ナトリウム溶液で3回洗浄し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥、濾過し、濃縮した。粗生成物を、25%酢酸エチルのヘキサン溶液を用いて、ブフナー漏斗でシリカゲルの濾過によって精製して、極性の低い不純物を除去し、次いで50%酢酸エチルのヘキサン溶液で所望の生成物を溶出し、濃縮後に黄色の油として得た。
このケトンの一部(5.36g、21.7mmol、1.0当量)、3−フルオロアニリン(6.0ml、62.4mmol、2.88当量)、および酢酸(70ml)を200mlのフラスコに入れた。溶液を攪拌し、氷浴で室温よりわずかに低い温度に冷却し、その後、四塩化チタンのジクロロメタン1M溶液(28ml、28mmol、1.29当量)を2分かけて添加した。その後、反応物を攪拌し、油浴で50℃に温め、シアン化亜鉛(10.0g、85.2mmol、3.93当量)を添加した。反応物を50℃で15.5時間攪拌し、この時点でLCMSは少量のケトンが残存していることを示した。追加のアニリン(1.3ml、13.5mmol、0.62当量)を添加し、次いでシアン化亜鉛(1.97g、16.8mmol、0.77当量)を添加した。30分後のLCMSは、すべてのケトンが消費されたことを示した。反応物をジクロロメタンで希釈し、1N塩酸で2回、飽和重炭酸ナトリウム溶液で3回洗浄した。その後、有機溶液を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、アミノニトリルを得た。所望であれば、トランスとシス生成物の混合物をこの段階で、1.2−1.3%EtOのCHCl溶液でシリカゲルクロマトグラフィを用いて分離し、早く溶出する画分として所望のアンチ異性体を得ることができる。
トランスアミノニトリルの一部(1.859g、5.06mmol)をParrフラスコでメタノール(40ml)に溶解した。酢酸エチル(2ml)中20%Pd(OH)/C(247.8mg)のスラリーを添加し、フラスコをParr振とう器に取り付け、40psi水素圧下、3.5時間水素化した。その後、反応物をセライトで濾過し、油に濃縮した。あらかじめ分離していない場合には、シスおよびトランス異性体はこの段階で、シリカゲルクロマトグラフィ(95%ジクロロメタン:5%2Nアンモニア(MeOH))によって分離可能であり、所望でないシス異性体(Rf〜0.20)は所望のトランス異性体(Rf〜0.16)よりわずかに早く溶出する。
EI−MS m/z:234(M+H)
上述のトランスピペリジンの一部(211mg、0.91mmol、1.0当量)、および3−(イソプロポキシ)ベンジルクロリド(250mg、1.35mmol、1.48当量)を、炭酸カリウム(540mg、3.9mmol、4.2当量)を含有するアセトニトリル5mlに溶解した。反応混合物を60℃で16時間攪拌し、その後、飽和重炭酸ナトリウム溶液に注入した。ジクロロメタン30mlで3回抽出した後、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。所望の生成物をカラムクロマトグラフィ(3%エーテル、97%ジクロロメタン)によって得た。
上述のとおり調製したベンジルピペリジンの一部(1.7563g、4.60mmol、1.0当量)をフラスコに入れ、ジクロロメタン(20ml)を添加した。混合物を攪拌し、0℃に冷却し、トリクロロアセチルイソシアナート(0.60ml、5.05mmol、1.10当量)を添加した。5分間攪拌した後、LCMSによりいくらかの出発材料が残存することがわかった。追加のトリクロロアセチルイソシアナート(0.20ml、1.69mmol、0.37当量)を添加した。その後、反応混合物を10分間攪拌し、次いで水(415μl、23.1mmol、5.0当量)を添加した。その後、反応混合物に栓をして、−20℃の冷凍庫に一晩置いた。その後、反応物を室温に温め、磁気攪拌器で2.5時間、強く攪拌した。その後、反応物を白色の泡状物質に濃縮した。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ(95:6.5:1 ジクロロメタン:メタノール:飽和水酸化アンモニウム水溶液)により、白色固体として所望のイミノヒダントインを得た。
H NMR(CDOD、400MHz)δ:7.34(q,J=7.7Hz,1H)、7.15−7.00(m,4H)、6.77(d,J=8.3Hz,1H)、6.70−6.60(m,2H)、4.54(septet、J=5.9Hz,1H)、3.85(d,J=13.7Hz,1H)、3.14(d,J=13.2Hz,1H)、2.65−2.55(m,1H)、2.35−2.25(m,1H)、2.20−2.05(m,3H)、2.00−1.85(m,2H)、1.29(dd,J=6.1、1.2Hz,6H)、1.18(d,J=5.9Hz,3H)
EI−MS m/z:425(M+H)
中間体XXXIII:(5R,7S)−(5S,7R)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−4−チオキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2−オン
Figure 2009502786
ラセミ体トランスアミノニトリルの一部(2.4716g、6.48mmol、1.0当量)をジクロロメタン(32ml)に溶解した。反応物を攪拌し、0℃に冷却し、この時点でクロロスルホニルイソシアナート(0.76ml、7.77mmol、1.20当量)。45分後、LCMSはいくらかの出発材料が残存することを示した。追加のクロロスルホニルイソシアナート(0.060ml、0.61mmol、0.09当量)を添加した。5分後、水(10ml)を添加し、二相混合物を強く攪拌した。
プラスチック製キャップを備えた1lのガラスボトルで、無水硫化ナトリウム(9.79g、125mmol、19.4当量)の水(150ml)溶液を調製し、内部温度5℃未満に冷却した。酢酸(10.3ml、180mmol、27.8当量)を、内部温度を8℃未満に保ちながら10分間かけて滴加し、穏やかなガス発生が起こった。次いで、イミノヒダントインのジクロロメタン溶液をチオール溶液に加え、移動のために合わせて20mlの追加のジクロロメタンを用いた。その後、ボトルにふたをして、強く攪拌し、室温に温めた。2日間攪拌した後、反応物を酢酸エチルで希釈し、有機層を除いた。有機層を飽和重炭酸ナトリウム溶液、次いでブラインで洗浄した。その後、有機溶液を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ(25%酢酸エチルのヘキサン溶液)によって所望のチオヒダントインを得た。
H NMR(CDOD、400MHz)δ:7.40−7.30(m,1H)、7.15−7.05(m,2H)、7.01(d,J=7.4Hz,1H)、6.94(d,J=8.8Hz,1H)、6.80−6.60(m,3H)、4.52(septet、J=5.9Hz,1H)、3.86(d,J=13.7Hz,1H)、3.15−2.85(m,1H)、2.85−2.40(m,2H)、2.40−2.15(m,1H)、2.05−1.70(m,4H)、1.32(d,J=6.3Hz,6H)、1.25−1.05(m,2H)
EI−MS m/z:442(M+H)
(実施例1)
ラセミ5(R,S)7(R,S)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン ジアステレオマーA
Figure 2009502786
フラスコで、1−ベンジル−2−メチルピペリジン−4−オン(中間体I、163mg、0.8mmol)をMeOH(0.275ml)に溶解し、KOCNの溶液(KOCN0.81mgを水1.1mlに溶解して製造した約9モル溶液0.11ml)を激しく攪拌しながら一度に添加した。シクロヘキシルイソシアニド(0.096ml、0.76mmol)を添加し、次いで粉末アニリン塩酸塩(0.118g、0.802mmol、5分かけて少量ずつ添加)を添加した。反応物を一晩攪拌し、その後、蒸発させ、残留物をCHClと飽和重炭酸塩溶液に分配し、有機物をNaSOで乾燥、濾過し、蒸発させた。残留物を5−95%勾配CHCN/水0.1%TFAで溶出して、逆相カラムのクロマトグラフィにかけた。2種のジアステレオマーのうち早く溶出される溶出液を、これらの画分を凍結乾燥させた後に単離し、CHClと飽和重炭酸塩に分配して、この遊離塩基を得た。有機層を乾燥(NaSO)し、濾過し、蒸発させて、泡状物質として生成物を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ7.7(d,J=7.8Hz,1H)、7.4−7.28(m,6H)、7.0(m,3H)、3.99(m,1H)、3.70(d,J=13.5Hz,1H)、3.62(d,J=13.5Hz,1H)、3.1(m,1H)、2.73(m,1H)、2.55(m,1H)、2.03(m,3H)、1.90(m,1H)、1.8−1.6(m,4H)、1.38(m,2H)、1.2−1.0(m,3H)、1.15(d,J=6.2Hz,3H)ppm
(実施例2)
ラセミ5(R,S)7(S,R)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン ジアステレオマーB
Figure 2009502786
ナシフラスコで、中間体I(0.800mg、3.93mmol)をMeOH(1.3ml)に溶解し、KOCNの溶液(KOCN0.81mgを水1.1mlに溶解して製造した約9モル溶液0.547ml)を激しく攪拌しながら一度に添加した。シクロヘキシルイソシアニド(0.473ml、3.74mmol)を添加し、次いで粉末3−フルオロアニリン塩酸塩(氷冷した3−フルオロアナリンのエーテル溶液を1MのHClのエーテル溶液で処理し、蒸発させて固体を得るか、または濾別して、固体沈殿物を回収することによって単離して調製、0.581g、3.93mmol、5分かけて少量ずつ添加)を添加した。反応物を48時間攪拌し、その後、CHClと飽和重炭酸塩溶液に分配し、有機物をNaSOで乾燥、濾過し、蒸発させた。残留物を0−5%勾配MeOH/CHClで溶出して、シリカのクロマトグラフィにかけ、早く溶出されるジアステレオマー生成物と遅く溶出されるジアステレオマー生成物を単離した。遅く溶出されるジアステレオマーをさらに、10−95%勾配CHCN/水0.1%TFAで溶出して、逆相カラムで精製した。この純粋画分を蒸発させ、CHClと飽和重炭酸塩に分配して、遊離塩基を得た。有機層を乾燥(NaSO)し、濾過し、蒸発させて、泡状物質として生成物を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ8.24(d,J=7.7Hz,1H)、7.4−7.3(m,4H)、7.2(埋没)、7.0(m,3H)、4.15(d,J=12.8Hz,1H)、3.94(m,1H)、3.0(d,J=12.8Hz,1H)、2.78(m,1H)、2.58(m,1H)、2.24(dd,J=7.0、14.5Hz,1H)、2.1(m,3H)、1.95−1.8(m,4H)、1.75−1.5(m,3H)、1.35(m,2H)、1.28(d,J=6.4Hz,3H)、1.2(m,1H)、1.0(m,1H)
265nMでモニターし、0.1%ジエチルアミンを含有する90/10から40/60勾配のヘキサン/EtOHで溶出して、ChiralPak AD5cm×50cm、20μ分取カラムの逆相キラルクロマトグラフィによって、実施例2をエナンチオマー2aと2bに分離した。
初めに溶出されるエナンチオマー2aを、非キラル逆相HPLCでさらに精製し、飽和重炭酸塩とCHClに分配して遊離塩基を単離した。
5(R),7(S)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン
H NMR(400MHz,CDCl)δ8.24(d,J=7.7Hz,1H)、7.4−7.3(m,4H)、7.25(埋没)、7.0(m,3H)、4.14(d,J=12.6Hz,1H)、3.95(m,1H)、3.0(d,J=12.8Hz,1H)、2.79(m,1H)、2.58(m,1H)、2.24(dd,J=7.0、14.8Hz,1H)、2.2−2.0(m,3H)、1.9−1.75(m,3H)、1.75−1.6(m,3H)、1.45−1.3(m,2H)、1.25(d,J=6.2Hz,3H)、1.2(m,1H)、1.0(dq,J=3.6、〜12(×3)Hz)ppm
次に溶出されるエナンチオマー2b。キラルカラムから得られた材料を飽和重炭酸塩とCHClに分配し、NaSOで乾燥、濾過し、蒸発させて、生成物を得た。
5(S),7(R)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン
H NMR(400MHz,CDCl)δ8.27(d,J=8.2Hz,1H)、7.4−7.3(m,4H)、7.25(埋没)、7.0(m,3H)、4.14(d,J=12.8Hz,1H)、3.95(m,1H)、3.0(d,J=12.8Hz,1H)、2.79(m,1H)、2.58(m,1H)、2.24(dd,J=7.1、14.4Hz,1H)、2.2−2.0(m,3H)、1.9−1.75(m,3H)、1.75−1.6(m,3H)、1.45−1.3(m,2H)、1.28(d,J=6.2Hz,3H)、1.2(m,1H)、1.0(dq,J=3.1、〜12(×3)Hz)ppm
実施例1および2に記載したものと類似の方法で、上に概説した適切な中間体、ならびに適切なアミンおよびイソシアニドを用い、以下の表1の化合物を調製した。
Figure 2009502786
Figure 2009502786
実施例1から10はエナミン型で上に示すが、上記のとおり、互変異性体イミン型で存在することもできる。
(実施例11)
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン(実施例4のR,Sエナンチオマー)
Figure 2009502786
ステップ1:ラセミベンジル2−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート11−2
20lの反応器において、4−メトキシピリジン(796g、7.29mol)を無水THF8lで攪拌した。反応器を−30℃に冷却し、その後、メチルマグネシウムブロミド(5.1l、7.29mol)を、3:1トルエン/THFの1.4M溶液として、5分間で800mlを添加し、1度に800mlのボトル1本をカニューレ(cannula)から添加した。添加が完了し、反応温度が−30℃になった後、クロロギ酸ベンジル(1244g、7.29mol)を添加漏斗で60分かけて滴加した。最高温度は16℃に達した。添加完了後、反応物を25℃に温め、1.5時間攪拌した。反応物を0℃に冷却し、2N HCl4.0lでクエンチした。MTBE4lとブラインを添加し、層を分離した。このとき温度は25℃であった。水相をMTBE2×2lで抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮して粗油を得た。Varian Metaflash 150 long(15cm×60cm長さ、シリカ5キロ)を用い、10−35%EtOAc/ヘプタンで溶出してクロマトグラフィにかけ、油として生成物を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ7.85(dd,J=1.5、8.2Hz,1H)、7.38(m,6H)、5.31(d,J=12Hz,1H)、5.27(d,J=12Hz,1H)、4.74(m,1H)、2.92(dd,J=7、17Hz,1H)、2.26(d,J=17Hz,1H)、1.21(d,J=17Hz,3H)
LCMS測定質量=202
ステップ2:ラセミベンジル2−メチル−4−オキソピペリジン−1−カルボキシラート11−3への還元
20lの反応器において、ベンジル2−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(823g、3.35mol)を氷酢酸5lで攪拌し、アルゴン下、90℃に加熱した。亜鉛末(218g、3.35mol)を添加し、反応物を1時間100℃に加熱した。これから数時間かけて、さらに数回0.25から0.5当量の亜鉛末を添加し、反応物を一晩周囲温度に冷まし、その後、再加熱し、さらなる画分の亜鉛末で処理した(合計10時間100℃、548g、8.43mol、2.5当量亜鉛)。反応物をセライトパッドで濾過し、HOAc4.0lで洗い流した。亜鉛パッドは決して乾燥させず、亜鉛パッドの温度は熱電対でモニターした。パッドを多量のHOで洗浄し、廃棄するまで水中に保存した。濾液を濃縮し、トルエンと共蒸発させて粗生成物を得て、これを10%EtOAc/ヘプタン700mlで希釈し、CHCl〜200mlを添加して単相を形成した。この材料をVarian 150M(2.5kg)シリカゲルカラムに充填し、ヘプタン中10%EtOAcから40%EtOAcの勾配で溶出した。画分を濃縮して、油として粗生成物を得た。この粗製材料を重炭酸塩水溶液で後処理してもよい。
H NMR(400MHz,CDCl)δ7.37(m,5H)、5.18(s,2H)、4.80(m,1H)、4.34(m,1H)、3.38(m,1H)、2.7(dd,J=6.7、18Hz,1H)、2.5(m,1H)、2.2−2.4(m,2H)、1.2(d,J=7Hz,1H)
LCMS測定質量=248.2(m+1)
ステップ3:ベンジル(2S)−2−メチル−4−オキソピペリジン−1−カルボキシラート11−3Sへの分割
粗ラセミベンジル2−メチル−4−オキソピペリジン−1−カルボキシラートをMeOHに溶解し、2.5g注入、100%MeOHで溶出し、10cmChiralpak ADカラムでクロマトグラフィにかけ、2つの分離されたエナンチオマーを得た。所望のエナンチオマーが最初に溶出された。エナンチオマー過剰率(ee)95%。
ステップ4:ベンジル(2S,4R)−4−シアノ−4−[(3−フルオロフェニル)アミノ]−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート11−4およびベンジル(2R,4R)−4−シアノ−4−[(3−フルオロフェニル)アミノ]−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート11−5
条件A:Zn(CN)
CBZピペリジノン7−3S(30.2g、0.122mol)を氷酢酸240mlに溶解し、3−フルオロアニリン(13.55g、0.122mol)を添加し、次いでシアン化亜鉛(71.6g、0.61mol)を添加した。別法では、2.5当量のシアン化亜鉛を用いることができる。この反応物を室温で一晩攪拌し、その後、等量の氷/水酸化アンモニウム溶液(260ml)に注ぎ入れ、塩基性となるまでpHを調節した。この塩基性溶液をクロロホルムで3回抽出し、有機物をMgSOで乾燥、濾過し、蒸発させた。粗製材料をこのままシリカゲルカラムに充填し、30%酢酸エチル/ヘキサンでクロマトグラフィにかけ、粘性の黄色油として生成物を得た。ジアステレオマーはこの時点で分離しなかった。
H NMR(400MHz,CDClジアステレオマー混合物)δ7.36(m,〜12H)、7.21(m,〜2H)、6.63(m,〜6H)、6.42(m,〜1H)、5.18(s,〜1H)、5.15(s,〜4H)、4.9(bs,〜1H)、4.8(m,〜1H)、4.6(m,〜1H)、4.28−4.2(m,〜2H)、4.0(m,〜1H)、3.84(s,〜1H)、3.76(s,〜1H)、3.4−3.2(m,〜3H)、2.7(m,〜1H)、2.6−2.2(m,〜9H)、1.95(m,〜1H)、1.85(m,〜1H)、1.45(d,J=7Hz,〜3H)、1.2(d,J=7Hz,〜2H)
LCMSイオンフラグメント251
ステップ4.ベンジル(2S,4R)−4−シアノ−4−[(3−フルオロフェニル)アミノ]−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート11−4およびベンジル(2R,4R)−4−シアノ−4−[(3−フルオロフェニル)アミノ]−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート11−5
条件B:TMSCN/AcOHおよびエピマー化
CBZピペリジノン7−3S(13.91g、0.056mol)を氷酢酸56mlに溶解し、0℃に冷却した。3−フルオロアニリン(6.5g、0.059mol)を添加し、次いで、TMSCN(6.7g、9ml、0.067mol)を滴加した。反応物を室温で数時間攪拌し、さらにアニリン0.5mlおよびTMSCN1mlを添加し、出発材料が消費されるまで(一晩)反応物を攪拌した。いくらかの結晶性生成物を濾別し、ヘキサンで洗浄した。母液の量を真空で減らし、その後、氷/水酸化アンモニウム溶液に注ぎ入れた。溶液をジクロロメタンで2回抽出し、有機物をNaSOで乾燥、濾過し、蒸発させた。粗製材料をこのままシリカゲルカラムに充填し、40%ジエチルエーテル/ヘキサンおよび30%酢酸エチル/ヘキサンで溶出し、こはく色の油として生成物を得た。合わせた生成物をEtOH(150ml)に溶解した。これにTMSCNを添加し(15ml、0.110mol)、混合物を密封し、85℃の油浴で6時間加熱した。混合物を濃縮乾固し、油として粗生成物を得た。この粗製材料をこのままシリカゲルカラムに充填し、40%ジエチルエーテル/ヘキサンおよび30%酢酸エチル/ヘキサンで溶出し、こはく色の油として生成物を得た。
H NMR(400MHz,CDOD、ジアステレオマー混合物)δ7.35(m,〜5H)、7.3(m,〜2H)、7.2−7.1(m,〜1.5H)、6.68(m,〜1.5H)、6.6(m,〜1.5H)、6.5(m,〜1.5H)、5.13(ABq、〜3H)、4.55(m,〜1H)、4.38(m,〜0.5H)、4.2(m,〜1H)、4.0(m,〜0.5H)、3.4−3.3(m,〜3H)、2.5(m,〜2.5H)、2.25(m,〜1H)、2.15(m,〜1H)、1.9(m,〜1H)、1.7(m,〜1H)ppm
LCMS(m+1)=251.2
ステップ5:ベンジル(5R,7S)−1−(3−フルオロフェニル)−4−イミノ−7−メチル−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシラート11−6およびベンジル(5R,7R)−1−(3−フルオロフェニル)−4−イミノ−7−メチル−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシラート11−7への環化
ベンジル(2S,4R)および(2R,4R)−4−シアノ−4−[(3−フルオロフェニル)アミノ]−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラートとベンジル(2R,4R)−4−シアノ−4−[(3−フルオロフェニル)アミノ]−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラートの混合物(43.7g、0.119mol)をCHCl400mlに溶解し、トリクロロアセチルイソシアナート(29.2g、0.155mol)をピペットで添加した。反応物はすぐに赤色に変わり、15分で消失し、反応物をLCMSでモニターすると、アシル化中間体を形成する反応は10分間で完了した。反応物を室温でさらに45分間攪拌し、ここでもLCMSによって出発材料は示されなかった。MeOH50mlを添加し、次いで水20ml、およびヒューニッヒ塩基27ml(0.155mol)を添加した。反応物を50℃で4時間加熱し、このときLCMSは環化の完了を示した。反応物をCHClで希釈し、ブラインで洗浄、MgSOで乾燥、濾過し、蒸発させて粗生成物を得て、10%MeOH/CHCl/1%トリエチルアミンを用いてシリカのクロマトグラフィにかけた。所望でない異性体の後に所望の異性体が溶出し、白色固体として所望の生成物を得た。
H NMR(400MHz,CDOD)δ7.3(m,4H)、7.23(bd,J=7Hz,2H)、7.12(m,2H)、7.04(dt,J=2、8Hz,1H)、4.92(d,J=12.3Hz,1H)、4.67(bd,J=11Hz,1H)、3.95(dd,J=7、14Hz,1H)、3.46(m,1H)、3.12(m,1H)、2.56(m,1H)、2.19(m,2H)、1.94(dd,J=11.5、14.7Hz,1H)、1.01(d,J=6.2Hz,3H)ppm
アシル化中間体LCMS検出イオンフラグメント=207.1
所望のイミノヒダントイン生成物LCMS検出イオンフラグメント=410.9
ステップ6:ベンジル(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−8−カルボキシラート11−8
ベンジル(5R,7S)−1−(3−フルオロフェニル)−4−イミノ−7−メチル−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシラート(27.2g、0.066mol)をトルエン100mlに溶解し、シクロヘキシルアミン(60ml、0.523mol)を添加し、コンデンサを備えた1l丸底フラスコで、混合物を週末の間110℃に加熱した。反応物を可溶性となるまで、CHClおよびMeOHで希釈し、1N HClで3回洗浄して、過剰のシクロヘキシルアミンを除去した。有機物をMgSOで乾燥し、濾過し、濃縮して生成物を得て、これをさらに精製することなく次のステップに用いた。
H NMR(400MHz,CDCl)δ7.42−7.10(m,9H)、4.88−4.81(m,2H)、4.66(d,J=11.6Hz)、3.98(dd,J=7.3、14.1Hz,1H)、3.66(m,1H)、3.55(m,1H)、3.24(ddd,J=5.6、12.4、14.2Hz,1H)、2.78(m,1H)、2.54(dd,J=7.0、14.6Hz,1H)、2.24(dd,J=5.1、16.0Hz,1H)、2.03(m,2H)、1.84(m,2H)、1.69(m,1H)、1.73−1.23(m,3H)、1.05(d,J=6.1Hz,3H)
LCMSイオンフラグメント=493.01
ステップ7:(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン(11−9)
ベンジル(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−8−カルボキシラート(27.9g、0.057mol)をMeOH(〜200ml)に懸濁し、固体がすべて溶解するまで、HClメタノール溶液を加えた。Pd(OH)(4g、湿分60%)を添加し、反応物に水素を流し、水素バルーン下に保った。反応物を室温で30分間攪拌した。反応物を排気し、1度Hを再充填して、COを除去した。反応物をセライトで濾過し、濃縮し、次いで、CHClと1N NaOHに分配して遊離塩基を得た。有機物をMgSOで乾燥、濾過し、蒸発させて、生成物を得た。
H NMR(400MHz,CDOD)δ7.45(m,1H)、7.18(m,3H)、3.74(m,2H)、2.85(m,1H)、2.50(m,2H)、2.1(m,2H)、1.96(m,3H)、1.81(m,4H)、1.6(m,2H)、1.5−1.05(m,6H)、0.98(d,J=6Hz,3H)ppm
LCMSイオンマスフラグメント=359.0
ステップ8:(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン(11−10)
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン(17g、0.0475mol)をDMF(200ml)に溶解し、粉末KCO(26.2g、0.190mol)、3−イソプロポキシベンジルクロリド(7−10c、8.77g、0.0475mol)、およびNaI(0.36g、0.0024mol)を添加した。溶液を一晩65℃に加熱した。反応物を水(500ml)で希釈し、CHClで3回抽出した。合わせた有機物をMgSOで乾燥、濾過し、濃縮し、その後、一連の溶媒:50%酢酸エチル/ヘキサン、次いで100%酢酸エチル、次いで1%TEAを含有する10%MeOH/CHClを用い、クロマトグラフィにかけて生成物を得て、修飾剤を含まない均一濃度20%イソプロピルアルコールのヘキサン溶液を用いて150ml/分で溶出して、Chiralpak AD 10cm×50cmカートリッジを取り付けたWaters自動システムでこれをさらに精製した。
別法の後処理は、冷却した反応物をセライトで濾過し、EtOAcで希釈し、その後、LiCl水溶液およびブラインで洗浄することからなる。有機層をNaSOで乾燥し、次いで濃縮し、加熱によりポンプオンして残留DMFを除去した。0−100%EtOAc/ヘキサンで溶出して、シリカのクロマトグラフィで生成物を得て、これを上記のとおりさらに精製した。
H NMR(400MHz,CDCl)δ8.34(d,J=8.4Hz,1H)、7.32(dd,J=8、14.6Hz,1H)、7.24(m,1H)、7.0(m,3H)、6.8(m,3H)、4.55(pentet、J=6Hz,1H)、4.10(d,J=12.8Hz,1H)、3.95(m,1H)、2.92(d,J=12.8Hz,1H)、2.8(m,1H)、2.54(m,1H)、2.23(dd,J=7.14Hz,1H)、2.1(m,3H)、1.9−1.6(m,7H)、1.4(m,1H)、1.33(d,J=6Hz,6H)、1.26(d,J=6.3Hz,3H)、1.35−1.2(m,2H)、1.1(m,1H)
LCMSイオンフラグメント=507.11
ステップ9:(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン二塩酸塩(実施例11 HCl塩)
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オンを高品質アセトニトリルに溶解し、0℃に冷却し、2.5当量のHClジエチルエーテル溶液を添加した。この溶液を室温に温めた。次いで、溶液をロータリーエバポレーターで粉末状の固体にした。残留物をアセトニトリルに懸濁し、2回蒸発させ、所望のビス塩を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ11.1(bs,1H)、10.23(bs,1H)、7.5−7.1(m,5H)、6.9(m,3H)、4.59(pentet、J=6Hz,1H)、4.53(bd,J=11Hz,1H)、4.32(bs,1H)、3.66(bs,1H)、3.5−3.2(m,3H)、2.97(bs,1H)、2.85(bd,J=15Hz,1H)、2.63(bd,J=15Hz,1H)、2.21(m,1H)、2.0(m,2H)、1.7−1.4(m,10H)、1.34(d,J=6Hz,3H)、1.31(d,J=6Hz,3H)、1.28(m,1H)、1.19(m,1H)
ステップ10a:3−イソプロポキシベンズアルデヒド
Figure 2009502786
3−ヒドロキシベンズアルデヒド(100g、0.819mol)のイソプロピルアルコール(820ml)1モル溶液に、2−ヨードプロパン(146.2g、0.860mol)を添加し、次いで粉末炭酸カリウム(339.5g、0.457mol)を添加し、混合物を最低8時間、窒素下で加熱還流した。反応の完了はTLCによった。すべての塩が溶解するまで、冷却した反応物に水を加えた。混合物をエーテルで3回抽出した。合わせたエーテル抽出物を水、2M NaOHで洗浄、透明になるまで再び水で洗浄(3回)、次いでブラインで洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、淡色の油として所望の生成物を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ9.95(s,1H)、7.2(m,3H)、7.12(m,1H)、4.6(m,1H)、1.32(bs,6H)ppm
LCMSイオンフラグメント=164.1
ステップ10b:3−イソプロポキシベンジルアルコールの調製
Figure 2009502786
0℃に冷却した3−イソプロポキシベンズアルデヒド(102g、0.621mol)のメタノール(620ml)1モル溶液に、最少量の塩化メチレンに溶解した粉末水素化ホウ素ナトリウム(25.8g、0.683mol)を添加し(ゆっくり)、シリカゲルプラグに通し、シリカゲルに生成物が含まれなくなるまで追加の塩化メチレンで洗浄した。溶出液を油に濃縮し、一晩、高真空でポンプオンした。
H NMR(400MHz,CDCl)δ7.25(m,1H)、6.9(bs,2H)、6.8(db、J=8Hz,1H)、4.65(d,J=8Hz,2H)、4.55(pentet、J=6Hz,1H)、1.7(m,1H)、1.34(d,J=6Hz,6H)
LCMSイオンフラグメント=367.2として出現
ステップ10c:トリフェニルホスフィンによる3−イソプロポキシベンジルクロリドの調製
Figure 2009502786
3−イソプロポキシベンジルアルコール(19.5g、116mmol)の四塩化炭素攪拌溶液に、トリフェニルホスフィン(32g、122mmol)を添加し、混合物を還流した。粗反応物をシリカゲルにあらかじめ充填し、10%EtOAc/ヘキサンで溶出してクロマトグラフィにかけ、生成物を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ7.25(m,1H)、6.95(m,2H)、6.82(m,1H)、4.57(m,1H)、4.54(s,2H)、1.33(d,J=6Hz,6H)
(LCMSイオンフラグメント=190.1として出現)
(実施例12)
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−2−オキソ−8−(3−チエニルメチル)−1,3−ジアザ−8−アゾニアスピロ[4.5]デカ−3−エントリフルオロアセタートおよび(5S,7R)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−2−オキソ−8−(3−チエニルメチル)−1,3−ジアザ−8−アゾニアスピロ[4.5]デカ−3−エントリフルオロアセタート
Figure 2009502786
ステップ1:(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−2−オキソ−8−(3−チエニルメチル)−1,3−ジアザ−8−アゾニアスピロ[4.5]デカ−3−エントリフルオロアセタートおよび(5S,7R)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−2−オキソ−8−(3−チエニルメチル)−1,3−ジアザ−8−アゾニアスピロ[4.5]デカ−3−エントリフルオロアセタート
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オンおよび(5S,7R)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン(ラセミピペリジノン11−3から開始して、中間体11−9に関して記載のとおり調製、50.0mg、0.134mmol)、3−チオフェンカルボキシアルデヒド(0.05g、0.42mmol)、および酢酸(0.01ml、0.17mmol)のDCE1ml攪拌溶液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(90.0mg、0.42mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度で16時間攪拌し、飽和重炭酸ナトリウム、水、ブラインで洗浄した。反応溶液をNaSOで乾燥、真空で濃縮した。粗化合物をGilson逆相分取カラムで精製して、所望の生成物を得た。
LRMS(M+1)=455.16
H NMR(CDOD)δ7.50−7.48(m,2H)、7.36−7.34(m,1H)、7.19−7.13(m,3H)、6.96−6.94(d,1H)、4.45−4.41(d,1H)、4.29−4.25(d,1H)、3.74−3.72(m,1H)、3.44−3.41(m,1H)、2.85−2.51(m,6H)、2.03−2.00(d,2H)、1.89−1.85(d,2H)、1.72−1.68(d,1H)、1.59−1.26(m,8H)
表2の化合物を、実施例11に関して記載したものと類似の方法で、市販の適切なハロゲン化物を用いて、中間体11−9もしくはラセミ体11−9(ラセミピペリジノン11−3から開始して、中間体11−9に関して記載のとおり調製)をアルキル化することによって調製したか、または実施例12に関して記載のとおり、市販の適切なアルデヒドを用いて、中間体11−9を還元的にアルキル化して調製した。生成物を順相または逆相クロマトグラフィで精製して、遊離塩基または塩を得た。いくつかの例では、クロマトグラフィで単離した塩を水系後処理で遊離塩基に変換した。その後、遊離塩基をHClエーテル溶液などの適切な有機HCl溶液に混合し、蒸発させて固体塩として生成物を得ることによって、別の塩に変換することができた。
Figure 2009502786
Figure 2009502786
Figure 2009502786
表3の化合物を、実施例11に関して記載したものと類似の方法で、適切なカスタムメイドのハロゲン化物を用いて、中間体11−9もしくはラセミ体11−9(ラセミピペリジノン11−3から開始して、中間体11−9に関して記載のとおり調製)をアルキル化することによって調製したか、または実施例12に関して記載のとおり、適切なカスタムメイドのアルデヒドを用いて、中間体11−9もしくはラセミ体11−9を還元的にアルキル化して調製した。生成物を順相または逆相クロマトグラフィで精製して、遊離塩基または塩を得た。いくつかの例では、クロマトグラフィで単離した塩を水系後処理で遊離塩基に変換した。その後、遊離塩基をHClエーテル溶液などの適切な有機酸溶液に混合し、蒸発させて固体塩として生成物を得ることによって、別の塩に変換することができた。
Figure 2009502786
Figure 2009502786
Figure 2009502786
Figure 2009502786
表4の化合物を、実施例11に関して記載したものと類似の方法で調製した。中間体11−6またはラセミ体11−6(ラセミピペリジノン11−3から開始して、中間体11−6に関して記載のとおり調製)を、実施例11−8に関して記載したものと類似の方法で、適切なアミンで処理した。アミンまたはアミン塩を、ニートまたは塩基/共溶媒としてN−メチルモルホリンのような適切な塩基を含む得られたイミノヒダントインと共に加熱し、いくつかの例ではトルエンのような適切な追加の溶媒を用いた。その後、中間体11−9に関して記載のとおり保護基を除去し、ピペリジン窒素をいくつかの方法の1つで処理した。ピペリジン窒素を、市販または本明細書に記載のとおり調製した適切なアルキル化剤でアルキル化したか、または適切な酸でアシル化してアミドを形成し、次いで実施例47に記載のとおり還元したか、または実施例12に記載のとおり還元的にアミノ化して材料を得て、これを順相または逆相クロマトグラフィで精製して遊離塩基または塩を得た。いくつかの例では、キラルHPLCを用いて化合物をさらに精製して、最終化合物を得た。いくつかの例では、クロマトグラフィで単離した塩を水系後処理で遊離塩基に変換した。その後、遊離塩基をHClエーテル溶液などの適切な有機酸溶液に混合し、蒸発させて固体塩として生成物を得ることによって、別の塩に変換できた。
Figure 2009502786
Figure 2009502786
Figure 2009502786
Figure 2009502786
(実施例43)
(5R,7S)−8−(シクロブチルメチル)−4−{[(1R,2R)−2−フルオロシクロヘキシル]アンモニオ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−2−オキソ−1,3−ジアザ−8−アゾニアスピロ[4.5]デカ−3−エンジクロリドおよび(5R,7S)−8−(シクロブチルメチル)−4−{[(1S,2S)−2−フルオロシクロヘキシル]アンモニオ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−2−オキソ−1,3−ジアザ−8−アゾニアスピロ[4.5]デカ−3−エンジクロリド
Figure 2009502786
ステップ1:ベンジル(5R,7S)−4−{[(1R,2R)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−8−カルボキシラートおよびベンジル(5R,7S)−4−{[(1S,2S)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−8−カルボキシラート
Figure 2009502786
N−メチルモルホリン6mlにベンジル(5R,7S)−1−(3−フルオロフェニル)−4−イミノ−7−メチル−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシラート(中間体11−6)1.60g(3.90mmol)を含有する溶液を、トランス−2−フルオロシクロヘキサンアミニウムブロミド(中間体XXIII)3.09g(15.6mmol)で処理し、得られた混合物を封管で48時間、120℃に加熱した。反応物を冷却し、1N HCl25mlでクエンチし、DCMとMeOHの9:1混合物100mlで3回抽出した。合わせた有機抽出物を1N HCl50ml、およびブライン50mlで洗浄した。有機相をMgSOで乾燥、濾過し、濃縮した。カラムクロマトグラフィ(90:10:1)DCM/MeOH/TEAにより、粘着性の黄褐色の固体として所望の化合物を得た。
LCMS(M+H)=511.4
ステップ2:(5R,7S)−4−{[(1R,2R)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オンおよび(5R,7S)−4−{[(1S,2S)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン
Figure 2009502786
ベンジル(5R,7S)−4−{[(1R,2R)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−8−カルボキシラートおよびベンジル(5R,7S)−4−{[(1S,2S)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−8−カルボキシラート(450mg、0.88mmol)をMeOH250mlに溶解した。溶液を脱気し、20%Pd(OH)619mgを添加した。反応物に水素を流し、室温で2時間、水素バルーン下に保った。フラスコから水素を排気し、セライトで濾過した。溶媒を蒸発させ、白色固体として所望の生成物を得た。
LCMS(M+H)=377.3
ステップ3:(5R,7S)−8−(シクロブチルメチル)−4−{[(1R,2R)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン
Figure 2009502786
DMF(1.5ml)に(5R,7S)−4−{[(1R,2R)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オンおよび(5R,7S)−4−{[(1S,2S)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン55mg(0.15mmol)を含有する溶液に、粉末KCO(81mg、0.58mmol)およびブロモメチルシクロブタン(22mg、0.15mmol)を添加した。溶液を一晩60℃に加熱した。反応物を水(1.5ml)で希釈し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機物をMgSOで乾燥、濾過し、濃縮し、その後、100%EtOAcを用いてクロマトグラフィにかけて所望の生成物を得て、修飾剤を含まない均一濃度20%エチルアルコールのヘキサン溶液を用いて80ml/分で溶出して、Chiralpak AD 5cm×50cmカートリッジを取り付けたWaters自動システムでこれをさらに精製した。第2のピークが生成物であった。塩は表5の実施例に関して記載のとおり形成することができた。
H NMR(400MHz,CDCl)δ9.34(d,J=7.2Hz,1H)、7.35(m,1H)、7.04(m,3H)、4.42(ddd,J=4.8、10.4、50Hz,1H)、4.03(m,1H)、2.99(m,1H)、2.84(dd,J=7.5、12.6Hz,1H)、2.54(m,2H)、2.23(m,4H)、2.1(m,4H)、1.9−1.6(m,8H)、1.4−1.2(m,4H)、1.11(d,J=6.3Hz,3H)
LCMS(M+H)=445.4
ステップ4:(5R,7S)−8−(シクロブチルメチル)−4−{[(1S,2S)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン
Figure 2009502786
(5R,7S)−8−(シクロブチルメチル)−4−{[(1S,2S)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オンも上記クロマトグラフィから第1のピークとして単離でき、この塩(5R,7S)−8−(シクロブチルメチル)−4−{[(1S,2S)−2−フルオロシクロヘキシル]アンモニオ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−2−オキソ−1,3−ジアザ−8−アゾニアスピロ[4.5]デカ−3−エンジクロリドは表5の実施例に関して記載のとおり調製できた。
LCMS(M+H)=445.08
表5の化合物を、実施例11に関して記載したものと類似の方法で調製した。中間体11−3Sを適切なアニリンとストレッカー反応させた。得られたストレッカー生成物を、実施例11に記載のとおり、環化およびイミノヒダントイン置換反応に供した。その後、実施例11に記載のとおり保護基を除去し、ピペリジン窒素をいくつかの方法の1つで処理した。ピペリジン窒素を、市販または本明細書に記載のとおり調製した適切なアルキル化剤でアルキル化したか、または適切な酸でアシル化してアミドを形成し、次いで実施例47に記載のとおり還元したか、または実施例12に記載のとおり還元的にアミノ化して材料を得て、これを順相または逆相クロマトグラフィで精製して遊離塩基または塩を得た。いくつかの例では、キラルHPLCを用いて化合物をさらに精製して、最終化合物を得た。いくつかの例では、クロマトグラフィで単離した塩を水系後処理で遊離塩基に変換した。その後、遊離塩基をHClエーテル溶液などの適切な有機酸溶液に混合し、蒸発させて固体塩として生成物を得ることによって、別の塩に変換できた。
Figure 2009502786
(実施例46)
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−チオンおよび(5S,7R)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−チオン
Figure 2009502786
1−(3−イソプロピルベンジル)−2−メチルピペリジン−4−オン(中間体II、8.10g、0.031mol)、シクロヘキシルイソシアニド(3.62g、4.11ml、0.033mol)、およびチオシアン酸カリウム(3.16g、0.033mol)のメタノール(500ml)懸濁液に、0℃で3−フルオロアニリン塩酸塩(4.80g、0.033mol)をゆっくり添加した。反応物を室温に温め、追加のメタノールを添加して、出発材料を完全に溶解した。反応物を70℃に加熱し、LCMSで16時間モニターした。反応物を濃縮し、粗油として所望の生成物を得た。この材料を0−50%EtOAc(+0.1%NHOH含有1.5%MeOH)ヘキサン溶液を用いて、シリカで精製した。シス異性体が最初に溶出し、次いで所望のトランス異性体が溶出した。
H NMR(400MHz,CDCl)δ8.1(d,J=8.1Hz,1H)、7.41(dd,J=8.1、6.3Hz,1H)、7.25(m,1H)、7.12(dt,J=1.8、8.3Hz,1H)、6.96(d,J=7.9Hz,1H)、6.90(bd,1H)、6.84(bd,1H)、6.77(m,2H)、6.56(pentet、J=6.1Hz,1H)、4.15(m,1H)、4.10(d,J=12.8Hz,1H)、2.90(d,J=12.8Hz,1H)、2.83(m,1H)、2.53(m,1H)、2.18(d,J=7.5、14.2Hz,1H)、2.10(m,2H)、2.0(m,1H)、1.9(m,2H)、1.8(bd,1H)、1.75−1.6(m,5H)、1.4(m,1H)、1.33(d,J=6Hz,6H)、1.27(d,J=6.3Hz,3H)、1.20(m,1H)、1.05(m,1H)ppm
LCMS=523.5(m+1)
別法による調製では、ピペリジノンを10容量の10%水/メタノールに溶解し、イソニトリル、チオシアナート、およびアニリンで処理した。この溶液を60℃に加熱し、1当量ベンゼンスルホン酸のメタノール溶液を2から3時間かけてシリンジポンプで添加した。
(実施例47)
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン二塩酸塩(実施例11 HCl塩)の別法による合成
Figure 2009502786
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン二塩酸塩
Figure 2009502786
4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−チオン(実施例46)(7.9g、0.015mol)のクロロホルム(100ml)溶液に、塩化チオニル(16ml、0.22mol)を添加した。反応物を1時間、加熱還流し(この時点で、MeOHでクエンチしたアリコートは、出発原料が残存しないことを示した)、その後、注意深く蒸発させた。得られた油をCHCl〜100mlに溶解し、氷冷したジャケット付き添加漏斗に入れ、冷MeOH(0℃)250mlに滴加した。添加中、温度は<10℃に維持した。反応物を0℃で1時間攪拌し、この時点でLCMSは出発原料(sm)および塩化物が残存しないことを示した。次いで、反応物を蒸発させて、褐色の泡状物質を得た。泡状物質をMeOH(〜200ml)に溶解し、氷酢酸(50ml)で処理し、反応物を40℃に加熱した。短時間でほとんどの出発材料が消失した。加熱1時間後のLCMSは、〜5%の出発材料または他の不純物が残存することを示した。反応物を蒸発させた。残存する少量の出発材料は蒸発により消費された。粗製材料のごく一部をCHCl/重炭酸塩水溶液で抽出し、有機物をNaSOで乾燥し、蒸発させて、特性解析のために中性ラセミ生成物を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ8.35(d,J=7.5Hz,1H)、7.33(dd,J=8.1、14.6Hz,1H)、7.24(m,1H)、7.0(m,3H)、6.8(m,3H)、4.55(pentet、J=6Hz,1H)、4.10(d,J=12.8Hz,1H)、3.96(m,1H)、2.93(d,J=12.5Hz,1H)、2.82(m,1H)、2.55(m,1H)、2.24(dd,J=7.1、14.4Hz,1H)、2.1(m,3H)、1.95−1.6(m,7H)、1.4(m,1H)、1.34(d,J=6Hz,6H)、1.28(d,J=6.2Hz,3H)、1.35−1.2(m,1H)、1.2(m,1H)、1.1(m,1H)
LCMSイオンフラグメント=507.11
残りの粗製材料をクロマトグラフィにかけた(Biotage Flash、0−100%EtOAc、次いで5%(2M NH/MeOH)/CHCl)。所望の生成物を含有する画分を単離し、この材料をChiralpak AD 10×50cmカラムを用い、最初のピーク(所望)が溶出するまで20/80IPA/ヘキサンで溶出し、次いで50:50IPA/ヘキサンで2番目の所望でない異性体を溶出して分割した。所望の材料を高品質アセトニトリルに溶解し、0℃に冷却し、2.0当量のHClジエチルエーテル溶液を添加した。この溶液をロータリーエバポレーターで粉末状の固体にした。残留物をアセトニトリルに懸濁し、2回蒸発させ、所望のビス塩を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ8.35 10.9(bs,1H)、10.83(bd,J=8.2Hz,1H)、7.5(m,1H)、7.43(m,1H)、7.3(bd,J=8.6Hz,1H)、7.23(m,1H)、7.18(m,1H)、6.88(m,3H)、4.59(pentet、J=6Hz,1H)、4.5(bd,J=14.5Hz,1H)、4.4(m,1H)、3.70(m,1H)、3.48(m,1H)、3.8−3.65(m,2H)、3.05(m,1H)、2.92(bd,J=15Hz,1H)、2.67(bd,J=14.8Hz,1H)、2.25(m,1H)、2.1−2.0(m,3H)、1.7(m,2H)、1.64(d,J=6Hz,3H)、1.6−1.4(m,5H)、1.33(d,J=6Hz,3H)、1.31(d,J=6.2Hz,3H)、1.29(m,1H)、1.18(m,1H)ppm
(実施例48)
8−{[(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−2−オキソ−1,3−ジアザ−8−アゾニアスピロ[4.5]デカ−3−エン−8−イル]メチル}−2,2−ジメチル−1,2−ジヒドロキノリニウムジクロリド
Figure 2009502786
ステップ1:メチル2−[(1,1−ジメチルプロパ−2−イン−1−イル)アミノ]ベンゾアート
アントラニル酸メチル(5.54g、36.6mmol)、トリエチルアミン(3.48g、34.5mmol)、塩化第一銅(0.21g、2.15mmol)、銅粉(0.163g、2.56mmol)のHO(4ml)およびTHF(14ml)溶液に、3−クロロ−3−メチル−1−ブチン(2.21g、21.6mmol)を添加した。65℃に4時間加熱した後、反応物を冷却し、水で希釈し、ジエチルエーテル(3回)を用いて抽出した。合わせた有機層を水で洗浄、MgSOを用いて乾燥し、真空下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィ(5%EtOAc/ヘキサン−10%EtOAc/ヘキサン)で精製して、所望の生成物を得た。
LRMS(M+1)=218.2
ステップ2:メチル2,2−ジメチル−1,2−ジヒドロキノリン−8−カルボキシラート
メチル2−[(1,1−ジメチルプロパ−2−イン−1−イル)アミノ]ベンゾアート(1.5g、6.90mmol)のトルエン(30ml)溶液に、塩化第一銅(0.683g、6.90mmol)を添加した。100℃で一晩攪拌した後、反応物を真空下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィ(5%EtOAc/ヘキサン)で精製して、所望の生成物を得た。
ステップ3:2,2−ジメチル−1,2−ジヒドロキノリン−8−カルボン酸
メチル2,2−ジメチル−1,2−ジヒドロキノリン−8−カルボキシラート(0.188g、0.865mmol)のTHF(5ml)およびHO(5ml)溶液に、1N水酸化ナトリウム水溶液(3.46ml、3.46mmol)を添加した。60℃で一晩攪拌した後、1N HCl水溶液を用いて、反応混合物をpH2に酸性化し、酢酸エチルで抽出し(3回)、MgSOで乾燥、真空下で濃縮して所望の化合物を得て、これをさらに精製することなく用いた。
H NMR(CDCl)δ7.73(d,J=8.2Hz,1H)、6.98(d,J=7.1Hz,1H)、6.46(t,J=7.6Hz,1H)、6.24(d,J=9.7Hz,1H)、1.39(s,6H)
LRMS(M+1)=204.0
ステップ4:(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−8−[(2,2−ジメチル−1,2−ジヒドロキノリン−8−イル)カルボニル]−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン
7−9(0.309g、0.861mmol)のDMF(10ml)溶液に、2,2−ジメチル−1,2−ジヒドロキノリン−8−カルボン酸(0.175g、0.861mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.334g、2.58mmol)、およびBOP試薬(0.381g、0.861mmol)を添加した。50℃で一晩攪拌した後、反応混合物を水で希釈し、クロロホルムを用いて抽出した(3回)。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、真空下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィ(4%メタノール/クロロホルム/1%トリエチルアミン)で精製して、所望の生成物を得た。
LRMS(M+1)=544.1
ステップ5:8−{[(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−2−オキソ−1,3−ジアザ−8−アゾニアスピロ[4.5]デカ−3−エン−8−イル]メチル}−2,2−ジメチル−1,2−ジヒドロキノリニウムジクロリド
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−8−[(2,2−ジメチル−1,2−ジヒドロキノリン−8−イル)カルボニル]−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン(0.468g、0.861mmol)のTHF(20ml)溶液に、水素化リチウムアルミニウム(1.0M THF溶液、4.30ml、4.30mmol)を添加した。室温で15分間攪拌した後、反応物をHO(2ml)、1N NaOH(2ml)、およびHO(6ml)で順次クエンチし、その後、塩化メチレンで抽出した(3回)。有機層をMgSOで乾燥し、真空下で濃縮した。逆相HPLCで精製して、所望の化合物を得た。塩基水溶液およびクロロホルムのような有機溶媒による水系後処理の後、遊離塩基を得て、この遊離塩基をHClエーテル溶液と混合し、蒸発させて固体として生成物を得ることによってHCl塩を調製した。
H NMR(CDCl)δ7.38(d,J=8.0Hz,1H)、7.09(t,J=8.3Hz,1H)、7.04(d,J=7.9Hz,1H)、6.98(d,J=9.5Hz,1H)、6.82(d,J=7.4Hz,1H)、6.73(d,J=7.4Hz,1H)、6.49(t,J=7.4Hz,1H)、6.27(d,J=8.0Hz,1H)、5.87(d,J=8.0Hz,1H)、5.21(s,1H)、4.05(d,J=12Hz,1H)、3.93(m,1H)、2.72(m,1H)、2.63(d,J=12Hz,1H)、2.86(m,1H)、2.17−1.11(m,15H)、1.35(s,3H)、1.29(s,3H)、1.21(d,J=6.0Hz,3H)
LRMS(M+1)=530.1
実施例49を、アミド形成ステップにおいて上に記載した中間体XIV(2,2−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−8−カルボン酸)を用い、実施例48に記載したものと類似の方法で調製した。
Figure 2009502786
(実施例50)
(5R,7R)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−ビニル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン
Figure 2009502786
ステップ1:2−(トリメチルシリル)エチル4−オキソ−2−ビニル−3,4−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート
4−メトキシピリジン(17.7ml、174mmol)をテトラヒドロフラン(500ml)に溶解し、−30℃に冷却した。ビニルマグネシウムブロミド(174ml、174mmol)を滴加し、次いで2−(トリメチルシリル)エチルクロリドカルボナート(31.5g、174mmol)を添加した。溶液を−30℃で30分間攪拌し、1N HClでクエンチした。得られた溶液をジエチルエーテルで3回抽出した。有機画分を合わせ、NaSOで乾燥し、濃縮した。残留物を、30%酢酸エチル/ヘキサンで溶出して、シリカゲルBiotage 65iのカラムクロマトグラフィで精製して、黄色の液体を得た。
ステップ2:2−(トリメチルシリル)エチル4−オキソ−2−ビニルピペリジン−1−カルボキシラート
2−(トリメチルシリル)エチル4−オキソ−2−ビニル−3,4−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(29.1g、109mmol)の酢酸(500ml)溶液に亜鉛末(42.7g、652mmol)を添加した。溶液を室温で2時間攪拌し、セライトパッドで濾過した。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物を20%酢酸エチル/ヘキサンで溶出して、シリカゲルBiotage 65iのカラムクロマトグラフィで精製した。
ステップ3:2−ビニルピペリジン−4−オン
2−(トリメチルシリル)エチル4−オキソ−2−ビニルピペリジン−1−カルボキシラート(24.1g、89.0mmol)を0℃でテトラヒドロフラン(90ml)に溶解し、TBAF(268ml、268mmol)を滴加した。溶液を0℃で30分間、次いで室温でさらに3時間攪拌した。溶液を1N HClでクエンチし、EtOAcで5回抽出した。有機画分を合わせ、NaSOで乾燥し、濃縮した。粗生成物を精製しなかった。
ステップ4:1−(3−イソプロポキシベンジル)−2−ビニルピペリジン−4−オン
2−ビニルピペリジン−4−オン(4.85g、38.7mmol)のアセトニトリル(40ml)溶液に、1−(クロロメチル)−3−イソプロポキシベンゼン(7.16g、38.7mmol)および微粉化KCO(16.1g、116mmol)を添加した。混合物を60℃で12時間攪拌した。溶液を濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残留物を15%酢酸エチル/ヘキサンで溶出して、シリカゲルBiotage 65iのカラムクロマトグラフィで精製した。
ステップ5:(5R,7R)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−ビニル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン
1−(3−イソプロポキシベンジル)−2−ビニルピペリジン−4−オン(7.00g、25.6mmol)のメタノール(14ml)溶液に、シクロヘキシルイソシアニド(3.17ml、25.6mmol)を添加し、次いでシアン化カリウム(2.08g、25.6mmol)の水(5ml)溶液を添加した。次いで、0℃で3−フルオロアニリン塩酸塩(3.78g、25.6mmol)を添加した。混合物を室温で12時間攪拌した。反応は完了しておらず、さらに半当量のシクロヘキシルイソシアニド(1.59ml、12.8mmol)、シアン化カリウム(1.04g、12.8mmol)、および3−フルオロアニリン塩酸塩(1.89g、12.8mmol)を添加した。混合物をさらに12時間攪拌した。溶液を濃縮し、シリカゲル、0.1%トリエチルアミンを含む7%メタノール/クロロホルムで精製した。不純生成物を50%酢酸エチル/ヘキサンから開始して100%酢酸エチルを用いて、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィで再び精製した。250nm、250ml/分、0.3%ジエチルアミンを含む10%エタノール/ヘキサン、Chiral ADカラムでジアステレオマーを分割した。
H NMR(CDCl)δ8.13(d,J=8.0Hz,1H)、7.38−7.32(m,1H)、7.26−7.20(m,1H)、7.05−6.96(m,3H)、6.81−6.75(m,3H)、5.87−5.78(m,1H)、5.23−5.16(m,2H)、4.57−4.51(m,1H)、4.06(d,J=13Hz,1H)、3.99−3.95(m,1H)、2.96−2.74(m,3H)、2.28−2.22(m,1H)、2.13−2.03(m,3H)、1.98−1.88(m,2H)、1.85−1.79(m,2H)、1.76−1.65(m,2H)、1.42−1.09(m,11H)
LRMS=519
表6の化合物を、ピペリジノン形成では適切なグリニャール試薬を用い、アルキル化ステップでは適切なハロゲン化ベンジルを用いて、実施例50に関して記載したものと類似の方法で調製した。生成物を順相または逆相クロマトグラフィで精製して、遊離塩基または塩を得た。ジアステレオマーはキラルクロマトグラフィで分割した。いくつかの例では、クロマトグラフィで単離した塩を水系後処理で遊離塩基に変換した。その後、遊離塩基をHClエーテル溶液などの適切な有機酸溶液に混合し、蒸発させて固体塩として生成物を得ることによって、別の塩に変換することができた。
Figure 2009502786
Figure 2009502786
(実施例55)
(5R,7S)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−4−(メチルアンモニオ)−8−[(2’−メチルビフェニル−3−イル)メチル]−2−オキソ−1,3−ジアザ−8−アゾニアスピロ[4.5]デカ−3−エンジクロリド
Figure 2009502786
Figure 2009502786
ステップ1:ベンジル(5R,7S)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−4−(メチルアミノ)−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−8−カルボキシラート
ベンジル(5R,7S)−4−アミノ−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−8−カルボキシラート(343mg、0.86mmol、中間体11−6)を含有するフラスコに、メチルアミン(2.0M THF、4.3ml、8.6mmol)を添加した。容器を密閉し、70℃の油浴に入れ、一晩攪拌した。反応物をNaHCO水溶液で希釈し、EtOAcで抽出した(3回)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、単離し、続けてNaSOで乾燥した。溶媒を蒸発させ、真空下でさらに乾燥して粗生成物を得て、これを次のステップに用いた。
LCMS[M+H]=411.2
ステップ2:(5R,7S)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−4−(メチルアミノ)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン(11−6A)
上記ステップ1の生成物、ベンジル(5R,7S)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−4−(メチルアミノ)−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−8−カルボキシラート(370mg、0.86mmol)をMeOH8mlに溶解した。溶媒を窒素流で10分間脱気し、Pd(OH)(30mg、20重量%Pd)を添加した。混合物を水素バルーンで10分間パージし、その後、攪拌しながら室温で一晩、水素雰囲気下に維持した。その後、反応物をセライトで濾過し、ケーキをEtOAcで洗い流し、濾液を減圧下で濃縮乾固し、真空で乾燥した後、白色固体として生成物を得た。
LCMS[M+H]=291.2
ステップ3:(5R,7S)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−ヨードベンジル)−7−メチル−4−(メチルアミノ)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン
上記ステップ2の(5R,7S)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−4−(メチルアミノ)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン(250mg、0.86mmol)をDMSO(8.0ml)に溶解した。このフラスコにKCO(594mg、4.30mmol)および3−ヨード−ベンジルブロミド(255mg、0.86mmol)を充填した。その後、混合物をセプタムで密封し、50℃の油浴に入れ、一晩攪拌した。混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した(3回)。合わせた有機層をLiCl水溶液(3回)、次いでブラインで洗浄し、その後、NaSOで乾燥した。減圧下で溶媒を除去して、粗生成物を得た。自動フラッシュクロマトグラフィ(20分間かけて0から20%MeOH/CHCl)によってシリカで精製し、溶媒を除去した後、白色固体として生成物を得た。LCMS[M+H]=507.3
ステップ4:(5R,7S)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−4−(メチルアンモニオ)−8−[(2’−メチルビフェニル−3−イル)メチル]−2−オキソ−1,3−ジアザ−8−アゾニアスピロ[4.5]デカ−3−エンジクロリド(実施例54)
Biotageマイクロ波バイアルに、上記ステップ3の中間体(5R,7S)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−ヨードベンジル)−7−メチル−4−(メチルアミノ)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン(60mg、0.118mmol)、PdCldppf(4.3mg、0.01mmol)、および2−トリルボロン酸(21mg、0.15mmol)を充填した。バイアルを密閉し、窒素雰囲気下に置いた。この固体に、1.5M KCO水溶液(0.24ml、0.35mmol)および脱気THF(0.7ml)を添加した。混合物を短時間ボルテックスし、120℃で5分間、Optimizerマイクロ波で加熱した。反応容器を除去し、反応物をEtOAcおよび水で希釈した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧下で溶媒を除去した。自動フラッシュクロマトグラフィ(0から10%MeOH/CHCl)によってシリカで精製し、減圧下で溶媒を除去した後、白色固体として生成物を得た。遊離塩基をHClエーテル溶液と混合し、蒸発させて固体として生成物を得ることによって、塩を調製した。
LCMS[M+H]=471.2
(実施例56)
(5R,7S)−8−(シクロブチルメチル)−N−(シクロヘキシル)−1−[4’−(イソプロピルスルホニル)ビフェニル−2−イル]−7−メチル−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−4−アミニウムクロリドおよび(5S,7R)−8−(シクロブチルメチル)−N−(シクロヘキシル)−1−[4’−(イソプロピルスルホニル)ビフェニル−2−イル]−7−メチル−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−4−アミニウムクロリド
Figure 2009502786
ステップ1:4’−(イソプロピルスルホニル)ビフェニル−2−アミン
2−ブロモアニリン(1.51g、8.78mmol)のベンゼン(58ml)、HO(23ml)、およびエタノール(3ml)混合物溶液に、4−(イソプロピルスルホニルフェニル)ボロン酸(3.00g、13.2mmol)を添加し、次いでテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.01g、0.88mmol)を添加した。85℃で48時間攪拌した後、反応混合物をHO(500ml)に注入し、クロロホルムで抽出し(3回)、MgSOで乾燥、真空下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィ(20%EtOAc/ヘキサン−40%EtOAc/ヘキサン)で精製して、所望の生成物を得た。
LRMS(M+1)=276.0
ステップ2:ベンジル−4−シアノ−4−{[4’−(イソプロピルスルホニル)ビフェニル−2−イル]アミノ}−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート
ベンジル2−メチル−4−オキソピペリジン−1−カルボキシラート(1.97g、7.95mmol)および4’−(イソプロピルスルホニル)ビフェニル−2−アミン(2.19g、7.95mmol)の酢酸(25ml)溶液に、トリメチルシリルシアニド(0.79g、7.95mmol)を添加した。反応物を室温で一晩攪拌した後、水酸化アンモニウム氷冷溶液(30ml)に注ぎ入れた。溶液をクロロホルムで抽出し(3回)、MgSOで乾燥、真空下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィで精製して、所望の生成物を得た。シス/トランス生成物比を高くするために、単離された材料をメタノール(20ml)に溶解し、トリメチルシリルシアニド(3.18g、23.9mmol)を添加した。反応物を70℃で一晩攪拌した後、反応物を真空下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィで精製して、所望の生成物を得た。
LRMS(M+1)=532.1
ステップ3:ベンジル(5R,7S)−4−アミノ−1−[4’−(イソプロピルスルホニル)ビフェニル−2−イル]−7−メチル−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−8−カルボキシラートおよびベンジル(5S,7R)−4−アミノ−1−[4’−(イソプロピルスルホニル)ビフェニル−2−イル]−7−メチル−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−8−カルボキシラート
ベンジル−4−シアノ−4−{[4’−(イソプロピルスルホニル)ビフェニル−2−イル]アミノ}−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート(4.23g、7.96mmol)の塩化メチレン(75ml)溶液に、トリクロロアセチルイソシアナート(1.95g、10.34mmol)を添加した。反応混合物を65℃で4時間攪拌した後、反応物を冷却し、ジイソプロピルアミン(1.34g、10.34mmol)のHO(10ml)およびメタノール(15ml)溶液を添加した。65℃で2時間攪拌した後、反応混合物を冷却し、ブラインで洗浄(1回)、MgSOで乾燥し、真空下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィ(5%メタノール/クロロホルム/1%トリエチルアミン−15%メタノール/クロロホルム/1トリエチルアミン)で精製して、所望の生成物を得た。
LRMS(M+1)=575.0
ステップ4:ベンジル(5R,7S)−4−[(t−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[4’−(イソプロピルスルホニル)ビフェニル−2−イル]−7−メチル−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−8−カルボキシラートおよびベンジル(5S,7R)−4−[(t−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[4’−(イソプロピルスルホニル)ビフェニル−2−イル]−7−メチル−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−8−カルボキシラート
ベンジル(5R,7S)−4−アミノ−1−[4’−(イソプロピルスルホニル)ビフェニル−2−イル]−7−メチル−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−8−カルボキシラートおよびベンジル(5S,7R)−4−アミノ−1−[4’−(イソプロピルスルホニル)ビフェニル−2−イル]−7−メチル−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−8−カルボキシラート(2.09g、3.64mmol)のTHF(50ml)溶液に、BOC無水物(0.952g、4.36mmol)を添加した。70℃で一晩攪拌した後、反応物を真空下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィ(4%メタノール/クロロホルム/1%トリエチルアミン)で精製して、所望の生成物を得た。
LRMS(M+1)=675.1
ステップ5:ベンジル(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−[4’−(イソプロピルスルホニル)ビフェニル−2−イル]−7−メチル−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−8−カルボキシラートおよびベンジル(5S,7R)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−[4’−(イソプロピルスルホニル)ビフェニル−2−イル]−7−メチル−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−8−カルボキシラート
ベンジル(5R,7S)−4−[(t−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[4’−(イソプロピルスルホニル)ビフェニル−2−イル]−7−メチル−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−8−カルボキシラートおよびベンジル(5S,7R)−4−[(t−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[4’−(イソプロピルスルホニル)ビフェニル−2−イル]−7−メチル−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−8−カルボキシラート(1.97g、2.92mmol)のトルエン(20ml)溶液に、シクロヘキシルアミン(2.03g、20.4mmol)を添加した。110℃で一晩攪拌した後、反応混合物をクロロホルムで希釈し、1N HCl水溶液で洗浄(3回)、MgSOで乾燥し、真空下で濃縮して、所望の生成物を得た。
LRMS(M+1)=657.4
ステップ6:(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−[4’−(イソプロピルスルホニル)ビフェニル−2−イル]−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オンおよび(5S,7R)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−[4’−(イソプロピルスルホニル)ビフェニル−2−イル]−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン
ベンジル(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−[4’−(イソプロピルスルホニル)ビフェニル−2−イル]−7−メチル−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−8−カルボキシラートおよびベンジル(5S,7R)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−[4’−(イソプロピルスルホニル)ビフェニル−2−イル]−7−メチル−2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−8−カルボキシラート(1.90g、2.92mmol)のメタノール(50ml)溶液に、触媒量の10%パラジウム炭素を添加した。周囲圧力および温度で水素雰囲気下、1時間攪拌した後、反応混合物をセライトパッドで濾過し、真空下で濃縮して所望の生成物を得て、これをさらに精製することなく続けて用いた。
LRMS(M+1)=523.2
ステップ7:(5S,7R)−8−(シクロブチルメチル)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−[4’−(イソプロピルスルホニル)ビフェニル−2−イル]−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オンおよび(5S,7R)−8−(シクロブチルメチル)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−[4’−(イソプロピルスルホニル)ビフェニル−2−イル]−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−[4’−(イソプロピルスルホニル)ビフェニル−2−イル]−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オンおよび(5S,7R)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−[4’−(イソプロピルスルホニル)ビフェニル−2−イル]−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン(0.2g、0.38mmol)のDMF(1.5ml)溶液に、炭酸カリウム(0.21g、1.53mmol)を添加し、次いで(ブロモメチル)シクロブタン(0.057g、0.38mmol)を添加した。70℃で一晩攪拌した後、反応混合物を濾過し、逆相HPLCで精製して所望の生成物を得た。塩基水溶液およびクロロホルムのような有機溶媒による水系後処理によって生成物の遊離塩基を形成し、この遊離塩基をHClエーテル溶液と混合し、蒸発させて塩を得ることによってHCl塩を調製した。
LRMS(M+1)=591.3
1H NMR(CDCl)δ7.87(t,J=8.7Hz,2H)、7.74(dd,J=6.5、8.2Hz,2H)、7.49(m,4H)、3.91(m,1H)、3.21(m,1H)、2.75(m,2H)、2.51−0.95(m,24H)、1.30(d,J=6.8Hz,6H)、1.05(d,J=6.2Hz,3H)
下記の表7の実施例を、KOCNの代わりにテトラブチルアンモニウムイソシアナートを用いたことを除いて、実施例2に記載したものと類似の手順を用い、1−ベンジル−2−メチルピペリジン−4−オン(中間体I)から開始して調製した。いくつかの例では、ラセミ混合物をキラルHPLCで分解して、エナンチオマー的に純粋な最終生成物を得た。
Figure 2009502786
Figure 2009502786
(実施例64)
(5R,7S)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−4−{[(3S)−1−(メチルスルホニル)ピロリジン−3−イル]アミノ}−2−オキソ−1,3−ジアザ−8−アゾニアスピロ[4.5]デカ−3−エントリフルオロアセタートおよび(5S,7R)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−4−{[(3S)−1−(メチルスルホニル)ピロリジン−3−イル]アミノ}−2−オキソ−1,3−ジアザ−8−アゾニアスピロ[4.5]デカ−3−エントリフルオロアセタート
Figure 2009502786
アミン塩中間体XXII(167.3mg、0.834mmol、10当量、上に記載のとおりアミンを合成した)、DMSO(0.45ml)、DIEA(150μl、0.86mmol、10当量)、およびチオヒダントイン(中間体XXXIII、37.8mg、0.0856mmol、1.0当量)を、攪拌棒を備えたバイアルに入れた。反応物を攪拌し、100℃のアルミニウムブロックで3時間加熱し、その後、室温に冷却し、このまま逆相分取HPLC(アセトニトリル:水)に供して、トリフルオロ酢酸塩として所望の類似体を得た。
H NMR(CDOD、400MHz)δ:7.35−7.21(m,2H)、7.20−7.05(m,3H)、7.00(d,J=6.9Hz,1H)、6.79(s,1H)、6.75(s,1H)、6.74(s,1H)、4.61(septet、J=6.1Hz,1H)、4.28(d,J=13.2Hz,1H)、4.45−4.40(br s,1H)、4.18(d,J=13.2Hz,1H)、3.70−3.55(m,2H)、3.50−3.55(m,2H)、2.95−2.90(m,5H)、2.75−2.50(m,4H)、2.50−2.25(m,3H)、2.25−2.05(m,1H)、1.53(br s,3H)、1.32(d,J=5.9Hz,6H)
EI−MS m/z:572(M+H)
表8に記載の実施例65から67を、下記のスキームに示すとおり、実施例64の手順と類似の方法で調製する。中間体XXXIII、および対応するアミンまたはアミン塩(市販または上に記載のとおり調製)をDMSOまたはDMFに溶解する。得られた混合物を、反応が完了するまで、80℃−100℃で加熱する。所望の本発明の化合物を分取HPLCによって精製する。いくつかの例では、キラルHPLCを用いて、生成物を単離した。
Figure 2009502786
Figure 2009502786
Figure 2009502786
表9に記載の実施例68から78を、下に示す手順で調製する。いくつかの例では、XXXIIを調製するために用いるベンジル2−メチル−4−オキソピペリジン−1−カルボキシラートを分割した(実施例11、ステップ3、11−3Sの調製を参照)。XXXII、および対応するアミンまたはアミン塩(市販または上に記載のとおり調製)をDMSOまたはDMFに溶解する。得られた混合物を、反応が完了するまで、80℃−100℃で加熱する。所望の本発明の化合物を分取HPLCによって精製する。いくつかの例では、キラルHPLCを用いて、生成物を単離した。
Figure 2009502786
Figure 2009502786
Figure 2009502786
Figure 2009502786
表10の実施例を、実施例64に記載したものと類似の方法を用い、適切な市販もしくはカスタムメイドのアミン、および上記のチオヒダントイン中間体XVから調製した。アミンまたはアミン塩を、ニートまたは塩基/共溶媒としてN−メチルモルホリンのような適切な塩基を含むチオヒダントインと共に加熱し、いくつかの例ではトルエンのような適切な追加の溶媒を用いた。
Figure 2009502786
(実施例80)
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルイミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−3,7−ジメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン
Figure 2009502786
(5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン(11−10、0.5g、0.1mmol)を、オーブンで乾燥したフラスコでTHF(2ml)に溶解し、この溶液を窒素下、ドライアイス/アセトン浴で−78℃に冷却した。冷却した反応物に、リチウムビス(トリメチルシリル)アミドのTHF(0.3ml、0.3mmol)1M溶液を滴加し、溶液を10分間、−20℃に温めた。溶液を−50℃に冷却し、ヨードメタン(0.014g、0.1mmol)を添加し、反応物を−50℃で30分間攪拌した。その後、反応物を室温に温めた。酢酸1滴を加え、容量を減じた。残留物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(5ml)と塩化メチレン(5ml)に分配した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して残留物とし、これを20分かけて100%塩化メチレンから30%塩化メチレン/メタノール/10%NHOH溶液の勾配溶離で溶出して、シリカゲルのクロマトグラフィにかけた。所望の画分を合わせ、溶媒を除去して、生成物を得た。
(主コンホマー)H NMR(600MHz,CDCl)7.38(dd,J=8、14.8Hz,1H)、7.13(m,2H)、7.0(m,2H)、6.75(m,3H)、4.5(m,1H)、4.14(m,1H)、3.93(d,J=13.7、1H)、2.94(s,3H)、2.75(d,J=13.7、1H)、2.54(m,1H)、2.4(m,1H)、2.22(m,1H)、2.1(m,2H)、2.0−1.6(m,7H)、1.4(m,4H)、1.3(m,1H)、1.29(d,J=5Hz,6H)、1.05(m,3H)
(副コンホマー)H NMR(600MHz,CDCl)7.38(dd,J=8、14.8Hz,1H)、7.13(m,2H)、7.0(m,2H)、6.75(m,3H)、4.5(m,1H)、4.0(m,1H)、3.86(d,J=13.4、1H)、2.58(d,J=13.4、1H)、2.46(m,1H)、2.1(m,3H)、1.9−1.6(m,8H)、1.4(m,5H)、1.33(d,J=6Hz,3H)、1.26(d,J=6Hz,6H)、1.1(m,3H)
LCMSイオンフラグメント=507.11
本明細書を通して以下の略語を用いる。
Me:メチル
Et:エチル
t−Bu:t−ブチル
Ar:アリール
Ph:フェニル
Bn:ベンジル
Ac:アセチル
TMSCN:トリメチルシリルシアニド
DMSO:ジメチルスルホキシド
EDTA:エチレンジアミン四酢酸
Boc:t−ブチルオキシカルボニル
CHAPS:3[(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホナート
BSA:ウシ血清アルブミン
TFA:トリフルオロ酢酸
DME:ジメトキシエタン
DPPA:ジフェニルホスホリルアジド
DIEA:ジイソプロピルエチルアミン
TBAF:テトラブチルアンモニウムフロリド
TEA:トリエチルアミン
DCE:ジクロロエタン
DCM:ジクロロメタン
TPP:トリフェニルホスフィン
OTs:トルエンスルホナート
BOP:ベンゾトリアゾリル−N−オキシ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート
DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン
DMF:ジメチルホルムアミド
DIAD:ジイソプロピルアゾジカルボキシラート
MTBE:メチルt−ブチルエーテル
LAH:水素化リチウムアルミニウム
DIBAL:水素化ジイソブチルアルミニウム
rt:室温
aq:水性
HPLC:高速液体クロマトグラフィ
MS:質量分析
本発明をいくつかの特定の実施形態に関して記載し、例示してきたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、手順およびプロトコルに様々な改変、変更、修正、置換、削除、または付加を行えることを当業者は理解する。したがって、本発明は添付の請求の範囲によって定義され、このような請求の範囲は妥当なかぎり広く解釈されることが意図される。

Claims (33)

  1. 式(I)の化合物、
    Figure 2009502786
    またはこの互変異性体(I’)、
    Figure 2009502786
    [式中、
    Xは、
    (1)N、および
    (2)CRからなる群から選択され、Rは、
    (a)水素、
    (b)−C1−6アルキル、
    (c)−C3−7シクロアルキル、
    (d)−C1−6アルキル、
    (e)−C0−6アルキル−アリール、
    (f)−C0−6アルキル−ヘテロアリール、
    (g)ハロ、および
    (h)4から8個の環原子を有し、1個の環原子が窒素および酸素からなる群から選択されるヘテロ原子である複素環基からなる群から選択され、
    前記Rのアルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール部分は、1個以上の
    (I)ハロ、
    (II)−C1−6アルキル、
    (III)−O−C1−6アルキル、および
    (IV)−NOで場合により置換されており、
    X’は、
    (1)NH、および
    (2)CR5’からなる群から選択され、ここに、R5’は、Rと同じ群から選択され、
    Yは、
    (1)O、および
    (2)Sからなる群から選択され、
    は、
    (1)水素、
    (2)−C1−10アルキル、
    (3)−C2−10アルケニル、
    (4)−C2−10アルキニル、
    (5)環炭素原子の1または2個が−Si(C1−6アルキル)−基で場合により置換されている−C3−12シクロアルキル、
    (6)−C3−12シクロアルケニル、
    (7)4から8個の環原子を有し、1個の環原子が窒素、硫黄、または酸素からなる群から選択されるヘテロ原子である複素環基、
    (8)アリール、
    (9)ヘテロアリールからなる群から選択され、
    前記Rのアルキル、シクロアルキル、複素環、アルケニル、アルキニル、アリール、またはヘテロアリール部分は、1個以上の
    (a)ハロ、
    (b)−OH、
    (c)−CN、
    (d)−C1−10アルキル、
    (e)−C3−12シクロアルキル、
    (f)−O−C1−10アルキル、
    (g)−O−CH−アリール、
    (h)アリール、
    (i)ヘテロアリール、
    (j)−NR5’
    (k)−NC(=O)R
    (l)4から8個の環原子を有し、1個の環原子が窒素、硫黄、および酸素からなる群から選択されるヘテロ原子である複素環基、
    (m)−SO1−3アルキル、
    (n)−SONR5’
    (o)−NRSO1−3アルキル、
    (p)−CO
    (q)−CONR5’
    (r)−COR、および
    (s)−Si(C1−6アルキル)で場合により置換されており、
    前記アリールまたはヘテロアリール部分は、1個以上の
    (I)ハロ、
    (II)アルキルが1個以上のハロゲンで場合により置換されている−C1−6アルキル、
    (III)−O−C1−6アルキル、および
    (IV)−NOで場合により置換されており、
    は、
    (1)水素、
    (2)−C1−10アルキル、
    (3)−C2−10アルケニル、
    (4)−C2−10アルキニル、
    (5)環炭素原子の1または2個が−Si(C1−6アルキル)−基で場合により置換されている−C3−12シクロアルキル、
    (6)4から8個の環原子を有し、1個の環原子が窒素および酸素からなる群から選択されるヘテロ原子である複素環基、
    (7)アリール、
    (8)ヘテロアリールからなる群から選択され、
    前記Rのアルキル、シクロアルキル、複素環基、アルケニル、アルキニル、アリール、またはヘテロアリール部分は、1個以上の
    (a)ハロ、
    (b)−OH、
    (c)−CN、
    (d)−C1−10アルキル、
    (e)−C3−12シクロアルキル、
    (f)−O−C1−10アルキル、
    (g)アリールが1個以上の
    (i)ハロ、
    (ii)−OH、
    (iii)−CN、
    (iv)−C1−6アルキル、
    (v)−C2−6アルケニル、
    (vi)−OC1−6アルキル、
    (vii)−C1−6ハロアルキル、
    (viii)−SO1−3アルキル、
    (ix)−SONR5’、または
    (x)−CONR
    で場合により置換されている−C0−6アルキル−アリール、
    (h)−C0−6アルキル−ヘテロアリール、
    (i)−NC(=O)−NR5’
    (j)−NC(=O)−C1−3アルキル−NR5’
    (k)−NC(=O)R
    (l)−NR5’
    (m)4から8個の環原子を有し、1個の環原子が窒素および酸素からなる群から選択されるヘテロ原子である複素環基、および
    (n)−Si(C1−6アルキル)で場合により置換されており、
    前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、および複素環部分は、1個以上の
    (i)ハロ、
    (ii)−OH、
    (iii)−CN、
    (iv)−C1−10アルキル、
    (v)−OC1−10アルキル、
    (vi)−SO1−3アルキル、
    (vii)−SONR5’
    (viii)−NRSO1−3アルキル、
    (ix)−CO、および
    (x)−CONRで場合により置換されており、
    Qは、−C1−6アルキレンであり、前記アルキレンは、1個以上の
    (a)ハロ、
    (b)−OH、
    (c)−CN、
    (d)−C1−10アルキル、
    (e)−C3−12シクロアルキル、
    (f)−O−C1−10アルキル、
    (g)アリール、および
    (h)ヘテロアリールで場合により置換されており、
    は、
    (1)水素、
    (2)−C1−10アルキル、
    (3)−C2−10アルケニル、
    (4)−C2−10アルキニル、
    (5)環炭素原子の1または2個が−Si(C1−6アルキル)−基で場合により置換されている−C3−12シクロアルキル、
    (6)−C3−12シクロアルケニル、
    (7)アリール、および
    (8)ヘテロアリールからなる群から選択され、
    前記Rのアルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルケニル、アルキニル、アリール、またはヘテロアリール部分は、1個以上の
    (a)ハロ、
    (b)−OH、
    (c)−CN、
    (d)−C1−10アルキル、
    (e)−C2−10アルケニル、
    (f)−C3−12シクロアルキル、
    (g)−O−C3−12シクロアルキル、
    (h)−O−C1−10アルキル、
    (i)複素環基が4から8個の環原子を有し、1個の環原子が窒素、硫黄、および酸素からなる群から選択されるヘテロ原子である−O−C3−12複素環、
    (j)アリール、
    (k)ヘテロアリール、
    (l)−NR5’、および
    (m)−Si(C1−6アルキル)で場合により置換されており、
    前記アルキル、シクロアルキル、アリール、およびヘテロアリール部分は、1個以上の
    (i)ハロ、
    (ii)−OH、
    (iii)−CN、
    (iv)−C3−12シクロアルキル、
    (v)−C1−10アルキル、
    (vi)−OC1−10アルキル、
    (vii)−NR5’
    (viii)−C2−6アルケニル、
    (ix)−C1−6ハロアルキル、
    (x)−SO1−3アルキル、
    (xi)−SONR5’、または
    (xii)−CONRで場合により置換されており、
    は、−C1−10アルキルまたは−C2−4アルケニルであり、前記Rのアルキルまたはアルケニル基は、1個以上の
    (a)ハロ、
    (b)−OH、
    (c)−C1−6アルキル、
    (d)−CN、
    (e)−O−C1−10アルキル、
    (f)RおよびRが、
    (i)水素、および
    (ii)−C1−6アルキルからなる群
    から選択される−NR
    (g)nが0、1、または2である−S(O)−C1−6アルキル、
    (h)Rが、
    (i)水素、
    (ii)OH、
    (iii)−C1−6アルキル、および
    (iv)−OC1−6アルキル、および
    (v)アリール
    からなる群から選択される−C(=O)−Rで場合により置換されている。]、
    およびこの医薬的に許容される塩、ならびにこの個々のエナンチオマーおよびジアステレオマー。
  2. YがOである、式(I)または(I’)の請求項1に記載の化合物。
  3. XがNである式(I)の、またはX’がNHである式(I’)の請求項1に記載の化合物。
  4. が、場合により置換されているC1−6アルキルまたはC3−6シクロアルキルからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  5. がフェニルであり、前記フェニルは、1個以上の
    (i)ハロ、
    (ii)−OH、
    (iii)−CN、
    (iv)−C1−10アルキル、および
    (v)(A)ハロ、
    (B)−OH、
    (C)−CN、
    (D)−C1−10アルキル、
    (E)−OC1−10アルキル、
    (F)−SO1−3アルキル、
    (G)−SONR5’
    (H)−NRSO1−3アルキル、
    (I)−CO、および
    (J)−CONR5’で場合により置換されているフェニル、
    で場合により置換されている、請求項1に記載の化合物。
  6. QがC1−3アルキレンであり、Rがフェニルであり、前記フェニルは、1個以上の
    (A)ハロ、
    (B)−OH、
    (C)−CN、
    (D)−C1−10アルキル、
    (E)−OC1−10アルキル、および
    (F)(i)−C1−6アルキル、
    (ii)−OC1−6アルキル、および
    (iii)NR5’で場合により置換されているフェニル、
    で場合により置換されている、請求項1に記載の化合物。
  7. Qが−CH−である、請求項6に記載の化合物。
  8. が−C1−6アルキルである、請求項1に記載の化合物。
  9. 式(II)の化合物、
    Figure 2009502786
    またはこの互変異性体(II’)、
    Figure 2009502786
    [式中、X、X’、R、R、およびRは、請求項1に定義されたとおりであり、R10は、
    (1)ハロ、
    (2)−OH、
    (3)−CN、
    (4)−C1−10アルキル、
    (5)−C2−10アルケニル、
    (6)−OC1−10アルキルからなる群から選択される。]、である請求項1に記載の化合物、およびこの医薬的に許容される塩、ならびにこの個々のエナンチオマーおよびジアステレオマー。
  10. XがNである式(II)の、またはX’がNHである式(II’)の請求項9に記載の化合物。
  11. がフェニルであり、前記フェニルは、1個以上の
    (i)ハロ、
    (ii)−OH、
    (iii)−CN、
    (iv)−C1−10アルキル、または
    (v)(A)ハロ、
    (B)−OH、
    (C)−CN、
    (D)−C1−10アルキル、
    (E)−OC1−10アルキル、
    (F)−SO1−3アルキル、
    (G)−SONR5’
    (H)−NRSO1−3アルキル、
    (I)−CO、および
    (J)−CONR5’で場合により置換されているフェニル、
    で場合により置換されている、請求項9に記載の化合物。
  12. が−C1−6アルキルである、請求項9に記載の化合物。
  13. 式(III)の化合物、
    Figure 2009502786
    またはこの互変異性体(III’)、
    Figure 2009502786
    [式中、X、X’、Q、R、R、およびRは、請求項1に定義されたとおりであり、R11は、
    (1)ハロ、
    (2)−OH、
    (3)−CN、
    (4)−C1−10アルキル、
    (5)場合により置換されているフェニルからなる群から選択される。]、である請求項1に記載の化合物、およびこの医薬的に許容される塩、ならびにこの個々のエナンチオマーおよびジアステレオマー。
  14. XがNである式(III)の、またはX’がNHである式(III’)の請求項13に記載の化合物。
  15. QがC1−3アルキレンであり、Rがフェニルであり、前記フェニルは、1個以上の
    (A)ハロ、
    (B)−OH、
    (C)−CN、
    (D)−C1−10アルキル、
    (E)−OC1−10アルキル、および
    (F)(i)−C1−6アルキル、
    (ii)−OC1−6アルキル、および
    (iii)NR5’で場合により置換されているフェニル、
    で場合により置換されている、請求項13に記載の化合物。
  16. が−C1−6アルキルである、請求項13に記載の化合物。
  17. 式(I)の化合物、
    Figure 2009502786
    またはこの互変異性体(I’)、
    Figure 2009502786
    [式中、
    は、
    (1)水素、
    (2)−C1−10アルキル、
    (3)−C3−12シクロアルケニル、
    (4)4から8個の環原子を有し、1個の環原子が窒素、硫黄、または酸素からなる群から選択されるヘテロ原子である複素環基、および
    (5)フェニルからなる群から選択され、
    前記Rのアルキル、シクロアルキル、複素環、またはフェニル部分は、1個以上の
    (a)水素、
    (b)ハロ、
    (c)−OH、
    (d)−CN、
    (e)−C1−10アルキル、
    (f)−C3−12シクロアルキル、
    (g)−O−C1−10アルキル、または
    (h)フェニルで場合により置換されており、
    は、環炭素原子の1個以上において場合により存在し、
    (1)ハロ、
    (2)−OH、
    (3)−CN、および
    (4)−C1−10アルキルからなる群から選択され、
    は、
    (1)水素、
    (2)−C1−10アルキル、
    (3)−C3−12シクロアルキル、
    (4)フェニル、および
    (5)ヘテロアリールからなる群から選択され、
    前Rの記アルキル、シクロアルキル、フェニル、またはヘテロアリール部分は、1個以上の
    (a)ハロ、
    (b)−OH、
    (c)−CN、
    (d)−C1−10アルキル、
    (e)−C3−12シクロアルキル、
    (f)−O−C3−12シクロアルキル、
    (g)−O−C1−10アルキルで場合により置換されており、
    前記アルキル、シクロアルキル、およびフェニル部分は、1個以上の
    (i)ハロ、
    (ii)−OH、
    (iii)−CN、
    (iv)−C3−12シクロアルキル、
    (v)−C1−10アルキル、または
    (vi)−OC1−10アルキルで場合により置換されている。]、およびこの医薬的に許容される塩、ならびにこの個々のエナンチオマーおよびジアステレオマー。
  18. 式(I)および(I’)の化合物が、式(IB)の化合物、
    Figure 2009502786
    またはこの互変異性体(IB’)、
    Figure 2009502786
    である請求項1に記載の化合物、またはこの医薬的に許容される塩、またはこの個々のエナンチオマー。
  19. ラセミ5(R,S)7(R,S)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン ジアステレオマーA、
    ラセミ5(R,S)7(S,R)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン ジアステレオマーB、
    ラセミ5(R,S)7(R,S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン ジアステレオマーA、
    ラセミ5(R,S)7(S,R)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン ジアステレオマーB、
    ラセミ5(R,S)7(R,S)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−7−メチル−1−フェニル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン ジアステレオマーA、
    ラセミ5(R,S)7(S,R)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−7−メチル−1−フェニル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン ジアステレオマーB、
    ラセミ5(R,S)7(R,S)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−4−(イソプロピルアミノ)−7−メチル−1−(3−メチルフェニル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン ジアステレオマーA、
    ラセミ5(R,S)7(S,R)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−4−(イソプロピルアミノ)−7−メチル−1−(3−メチルフェニル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン ジアステレオマーB、
    5(R,S)7(R,S)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−1,7−ジメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン ジアステレオマーA、および
    5(R,S)7(S,R)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−1,7−ジメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン ジアステレオマーBからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、ならびにこのエナンチオマー、およびこの医薬的に許容される塩。
  20. (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−(3−チエニルメチル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−8−(2−フルオロベンジル)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−[3−(1H−ピロール−1−イル)ベンジル]−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−8−(3−t−ブトキシベンジル)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−8−[(2E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−イル]−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−(3−メチルブタ−2−エン−1−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−[(トリメチルシリル)メチル]−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−[2−(トリメチルシリル)エチル]−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−8−[3−(1−シクロプロピルエトキシ)ベンジル]−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−(3−{[(1R)−1−メチルプロピル]オキシ}ベンジル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−8−(2−フルオロ−5−{[(1R)−1−メチルプロピル]オキシ}ベンジル)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−8−[3−(シクロプロピルメチル)ベンジル]−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−[(2E)−3−メチルペンタ−2−エン−1−イル]−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−8−[3−(シクロプロピルオキシ)ベンジル]−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−8−{3−[(1S)−1−シクロプロピルエチル]ベンジル}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−8−{3−[(1R)−1−シクロプロピルエチル]ベンジル}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−8−(シクロヘキサ−1−エン−1−イルメチル)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−8−(シクロペンタ−1−エン−1−イルメチル)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−[(1−イソプロピル−1H−インドール−6−イル)メチル]−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−[(2−メチルシクロペンタ−1−エン−1−イル)メチル]−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−[(1R,4R)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イルアミノ]−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−(3−{[(1R)−1−メチルプロピル]オキシ}ベンジル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−[(1S,4S)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イルアミノ]−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−(3−{[(1R)−1−メチルプロピル]オキシ}ベンジル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロブチルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−(3−{[(1S,2R)−2−メチルシクロプロピル]オキシ}ベンジル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロブチルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−(3−{[(1R,2S)−2−メチルシクロプロピル]オキシ}ベンジル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−8−(シクロペンチルメチル)−4−{[(1S,2S)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−8−(シクロペンチルメチル)−4−{[(1R,2R)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロペンチルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−8−ベンジル−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−4−(スピロ[2.5]オクタ−6−イルアミノ)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−4−{[(5S,6R)−6−フェニルスピロ[2.4]ヘプタ−5−イル]アミノ}−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−4−{[(5R,6S)−6−フェニルスピロ[2.4]ヘプタ−5−イル]アミノ}−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)アミノ]−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−8−ベンジル−4−[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)アミノ]−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−8−(シクロブチルメチル)−4−{[(3R)−1,1−ジメチルシロラン−3−イル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−8−(シクロブチルメチル)−4−{[(3S)−1,1−ジメチルシロラン−3−イル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−8−(シクロブチルメチル)−4−{[(1R,2R)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−8−(シクロブチルメチル)−4−{[(1S,2S)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−{[(1R)−1,2−ジメチルプロピル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−(3−メチルブタ−2−エン−1−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−{[(1S)−1,2−ジメチルプロピル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−(3−メチルブタ−2−エン−1−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−1−(3−クロロフェニル)−8−(シクロブチルメチル)−4−(シクロヘキシルアミノ)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−1−(3−ブロモフェニル)−8−(シクロブチルメチル)−4−(シクロヘキシルアミノ)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−チオン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−8−[(2,2−ジメチル−1,2−ジヒドロキノリン−8−イル)メチル]−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−8−[(2,2−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−8−イル)メチル]−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7R)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−ビニル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7R)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−ビニル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7R)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−{[(1R)−1−メチルプロピル]オキシ}ベンジル)−7−ビニル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7R)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−[(1E)−プロパ−1−エン−1−イル]−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7R)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−[(1Z)−プロパ−1−エン−1−イル]−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−4−(メチルアミノ)−8−[(2’−メチルビフェニル−3−イル)メチル]−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−8−(シクロブチルメチル)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−[4’−(イソプロピルスルホニル)ビフェニル−2−イル]−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(シクロプロピルメチル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−(5S,7R)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−シクロプロピル−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−(5S,7R)−8−ベンジル−1−シクロブチル−4−(シクロヘキシルアミノ)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−(5S,7R)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−シクロペンチル−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−(5S,7R)−8−ベンジル−1−シクロヘキシル−4−(シクロヘキシルアミノ)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−(5S,7R)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−7−メチル−1−(2−メチルプロパ−2−エン−1−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−(5S,7R)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−7−メチル−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−4−{[(3S)−1−(メチルスルホニル)ピロリジン−3−イル]アミノ}−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−[(3,3−ジフルオロシクロヘキシル)アミノ]−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−(5S,7R)−4−[(2−フルオロ−1−メチルエチル)アミノ]−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−(5S,7R)−4−{[(1S)−1,2−ジメチルプロピル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−{[(1R,2R)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−{[(1S,2S)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−4−[(2−イソプロピルシクロプロピル)アミノ]−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−{[(1R,2R)−2−フルオロシクロペンチル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−{[(1S,2S)−2−フルオロシクロペンチル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−4−[(2−プロピルシクロプロピル)アミノ]−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−{[(1R)−2,2−ジフルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−{[(1S)−2,2−ジフルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−{[(1R)−2,2−ジフルオロシクロペンチル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−{[(1S)−2,2−ジフルオロシクロペンチル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−{[(1R,2S)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−{[(1S,2R)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−8−ベンジル−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−4−{[(1S)−1,2,2−トリメチルプロピル]アミノ}−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルイミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−3,7−ジメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2−オンからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、およびこの医薬的に許容される塩。
  21. 5(R),7(S)−8−ベンジル−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−8−[(2E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−イル]−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−8−(3−{[(1R)−1−メチルプロピル]オキシ}ベンジル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−(シクロヘキシルアミノ)−8−[3−(シクロプロピルメチル)ベンジル]−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−8−(シクロブチルメチル)−4−{[(1R,2R)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−8−(シクロブチルメチル)−4−{[(1S,2S)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)アミノ]−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−1−(3−クロロフェニル)−8−(シクロブチルメチル)−4−(シクロヘキシルアミノ)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−1−(3−ブロモフェニル)−8−(シクロブチルメチル)−4−(シクロヘキシルアミノ)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−1−(3−フルオロフェニル)−7−メチル−4−(メチルアミノ)−8−[(2’−メチルビフェニル−3−イル)メチル]−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−[(3,3−ジフルオロシクロヘキシル)アミノ]−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−{[(1R,2R)−2−フルオロシクロヘキシル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−{[(1R)−2,2−ジフルオロシクロペンチル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン、
    (5R,7S)−4−{[(1S)−2,2−ジフルオロシクロペンチル]アミノ}−1−(3−フルオロフェニル)−8−(3−イソプロポキシベンジル)−7−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オンからなる群から選択される、請求項20に記載の化合物、およびこの医薬的に許容される塩。
  22. 塩が、硫酸塩、リン酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、マンデル酸塩、馬尿酸塩、トリフルオロ酢酸塩、および塩酸塩からなる群から選択される、請求項20に記載の化合物の医薬的に許容される塩。
  23. 治療上有効量の請求項1から20のいずれか1項に記載の化合物、またはこの医薬的に許容される塩、および医薬的に許容される担体を含む医薬組成物。
  24. P450阻害剤をさらに含む、請求項23に記載の医薬組成物。
  25. P450阻害剤がリトナビルである、請求項24に記載の医薬組成物。
  26. 治療上有効量の請求項1から20のいずれか1項に記載の化合物、またはこの医薬的に許容される塩、および医薬的に許容される担体を含む、アルツハイマー病を治療するための医薬組成物。
  27. P450阻害剤をさらに含む、請求項26に記載の医薬組成物。
  28. P450阻害剤がリトナビルである、請求項27に記載の医薬組成物。
  29. アルツハイマー病を治療するための、請求項26から28のいずれか1項に記載の医薬組成物の使用。
  30. アルツハイマー病を治療する薬剤を製造するための、請求項1から20のいずれか1項に記載の化合物、またはこの医薬的に許容される塩、および医薬的に許容される担体の使用。
  31. 治療上有効量の請求項1に記載の化合物、またはこの医薬的に許容される塩、および医薬的に許容される担体を患者に投与することを含む、治療を必要としている患者においてアルツハイマー病を治療する方法。
  32. P450阻害剤と組み合わせて、治療上有効量の請求項1に記載の化合物、またこの医薬的に許容されるこの塩、および医薬的に許容される担体を患者に投与することを含む、治療を必要としている患者においてアルツハイマー病を治療する方法。
  33. P450阻害剤がリトナビルである、請求項32に記載の方法。
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