JP2009301826A - セラミックヒータの製造方法 - Google Patents

セラミックヒータの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009301826A
JP2009301826A JP2008154088A JP2008154088A JP2009301826A JP 2009301826 A JP2009301826 A JP 2009301826A JP 2008154088 A JP2008154088 A JP 2008154088A JP 2008154088 A JP2008154088 A JP 2008154088A JP 2009301826 A JP2009301826 A JP 2009301826A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
heater
ceramic
heater substrate
paste
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008154088A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5071253B2 (ja
Inventor
Chimato Sato
千万人 佐藤
Atsushi Murai
敦司 村井
Hirokatsu Imagawa
弘勝 今川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2008154088A priority Critical patent/JP5071253B2/ja
Publication of JP2009301826A publication Critical patent/JP2009301826A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5071253B2 publication Critical patent/JP5071253B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】第一ヒータ基板と第二ヒータ基板との間における層間剥離を防ぐことができるセラミックヒータの製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明により製造されるセラミックヒータ1は、発熱部13と、第一ヒータ基板11と、第二ヒータ基板12とを有する。第一ヒータ基板11形成用の第一シート811の外表面に、発熱部13を形成するための導体ペースト813を印刷する。次いで、第一シート811における導体ペースト813が配設された側の外表面に、第一シート811と同一のセラミック成分からなるセラミックペースト814を塗布する。次いで、セラミックペースト814における第一シート811が配設された側と反対側の外表面に、第二ヒータ基板12形成用の第二シート812を積層する。第一シート811及び第二シート812の密度は、2.53〜2.7g/cm3であり、セラミックペースト814の密度は、2.49〜2.6g/cm3である。
【選択図】図2

Description

本発明は、セラミックヒータの製造方法に関する。
従来から、図4に示すように、通電により発熱する発熱部913と、外表面に発熱部913を印刷してなる第一ヒータ基板911と、第一ヒータ基板911における発熱部913が印刷されている側の外表面に積層されセラミック成分が異なる第二ヒータ基板912とを有するセラミックヒータ9が知られている(例えば、特許文献1参照)。
かかるセラミックヒータ9においては、第一ヒータ基板911を形成するための第一シート921に発熱部913を形成するための導体ペースト923を塗布し、さらにその上に第二ヒータ基板912を形成するための第二シート922を積層する。
また、第一シート921と第二シート922との焼成収縮率の差が2%以下であって、かつ、焼成した後に第一シート921と第二シート922との理論密度比の差が4%以下となるように第一シート921と第二シート922とを構成する。
特開2004−292242号公報
ところが、かかる従来の方法においては、シート状に形成されている第二シート922を導体ペースト923の形状に十分に沿わせることができず、第一シート921と第二シート922との間に隙間が生じてしまうことがあった。
そしてそのため、熱応力の差に起因して、第一ヒータ基板911と第二ヒータ基板912との間において層間剥離が生じてしまうおそれがあった。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、第一ヒータ基板と第二ヒータ基板との間における層間剥離を防ぐことができるセラミックヒータの製造方法を提供しようとするものである。
第一の発明は、通電により発熱する発熱部と、外表面に上記発熱部を印刷してなる第一ヒータ基板と、該第一ヒータ基板における上記発熱部が印刷されている側の外表面に積層され上記第一ヒータ基板と同一のセラミック成分からなる第二ヒータ基板とを有するセラミックヒータの製造方法であって、
上記第一ヒータ基板を形成するための第一シートの外表面に、上記発熱部を形成するための導体ペーストを印刷し、
次いで、上記第一シートにおける上記導体ペーストが配設された側の外表面に、上記第一シートと同一のセラミック成分からなるセラミックペーストを塗布し、
次いで、上記セラミックペーストにおける上記第一シートが配設された側と反対側の外表面に、上記第二ヒータ基板を形成するための第二シートを積層し、
上記第一シート及び上記第二シートの密度は、2.53〜2.7g/cm3であり、
上記セラミックペーストの密度は、2.49〜2.6g/cm3であることを特徴とするセラミックヒータの製造方法にある(請求項1)。
本発明の作用効果について説明する。
本発明においては、第一ヒータ基板と第二ヒータ基板とが同一のセラミック成分からなり、さらに上記第一シートにおける上記導体ペーストが配設された側の外表面に、上記第一シートと同一のセラミック成分からなるセラミックペーストを塗布する。そして、上記第一シート及び上記第二シートの密度は、2.53〜2.7g/cm3であり、上記セラミックペーストの密度は、2.49〜2.6g/cm3である。これにより、本発明によれば、第一ヒータ基板と第二ヒータ基板との間における層間剥離を防ぐことができるセラミックヒータを提供することができる。
すなわち、上記密度の第一シートに上記密度のセラミックペーストを塗布することにより、十分な流動性を有するセラミックペーストを第一シートと導体ペーストとの間に十分に充填することができる。また、上記密度のセラミックペーストに上記密度の第二シートを積層することにより、第二シートにセラミックペーストを十分になじませることができる。
その結果、セラミックペーストを焼成してなる緩衝層と第一ヒータ基板、及び上記緩衝層と第二ヒータ基板との間における層間剥離を防ぐことができ、第一ヒータ基板と第二ヒータ基板との間における層間剥離を防ぐことができる。また、上記緩衝層によって、第一ヒータ基板と第二ヒータ基板との間に生じる応力を十分に低減することができる。
以上のとおり、本発明によれば、第一ヒータ基板と第二ヒータ基板との間における層間剥離を防ぐことができるセラミックヒータの製造方法を提供することができる。
第二の発明は、通電により発熱する発熱部と、外表面に上記発熱部を印刷してなる第一ヒータ基板と、該第一ヒータ基板における上記発熱部が印刷されている側の外表面に積層され上記第一ヒータ基板と同一のセラミック成分からなる第二ヒータ基板とを有するセラミックヒータの製造方法であって、
上記第一ヒータ基板を形成するための第一シートの外表面に、上記発熱部を形成するための導体ペーストを印刷し、
次いで、上記第一シートにおける上記導体ペーストが配設された側の外表面に、上記第一シートと同一のセラミック成分からなるセラミックペーストを塗布し、
次いで、上記セラミックペーストにおける上記第一シートが配設された側と反対側の外表面に、上記第二ヒータ基板を形成するための第二シートを積層し、
上記第一シート及び上記第二シートの焼成収縮率は、17〜18.1%であり、
上記セラミックペーストの焼成収縮率は、15〜17.1%であることを特徴とするセラミックヒータの製造方法にある(請求項2)。
本発明においては、第一ヒータ基板と第二ヒータ基板とが同一のセラミック成分からなり、さらに上記第一シートにおける上記導体ペーストが配設された側の外表面に、上記第一シートと同一のセラミック成分からなるセラミックペーストを塗布する。そして、上記第一シート及び上記第二シートの焼成収縮率は、17〜18.1%であり、上記セラミックペーストの焼成収縮率は、15〜17.1%である。これにより、本発明によれば、第一ヒータ基板と第二ヒータ基板との間における層間剥離を防ぐことができるセラミックヒータを提供することができる。
すなわち、上記焼成収縮率の第一シートに上記焼成収縮率のセラミックペーストを塗布することにより、第一シートとセラミックペーストとの焼成収縮率の差を十分に小さくすることができる。また、上記焼成収縮率のセラミックペーストに上記焼成収縮率の第二シートを積層することにより、第二シートとセラミックペーストとの焼成収縮率の差を十分に小さくすることができる。
その結果、セラミックペーストを焼成してなる緩衝層と第一ヒータ基板、及び上記緩衝層と第二ヒータ基板との間における層間剥離を防ぐことができ、第一ヒータ基板と第二ヒータ基板との間における層間剥離を防ぐことができる。また、上記緩衝層によって、第一ヒータ基板と第二ヒータ基板との間に生じる応力を十分に低減することができる。
以上のとおり、本発明によれば、第一シート基板と第二シート基板との間における層間剥離を防ぐことができるセラミックヒータの製造方法を提供することができる。
上記第一の発明(請求項1)及び上記第二の発明(請求項2)において、上記セラミックヒータは、例えば、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ素子に内蔵させることができる。
また、上記第一シート及び上記第二シートは、例えば、無機粉末としてのアルミナと、バインダとしてのポリビニルブチラールと、溶剤としてのエタノール、2−ブタノール、酢酸イソアミルと、可塑剤としてのフタル酸ブチルベンジルとにより形成することができる。
また、上記セラミックペーストは、例えば、無機粉末としてジルコニアやアルミナ、バインダとしてポリビニルブチラール、溶剤としてエタノールやテルピネオールなどを混合することにより形成することができる。
また、第一の発明において、上記セラミックペーストの密度が2.49g/cm3未満である場合には、セラミックペーストの内部において空隙が多くなってしまい、第一ヒータ基板と第二ヒータ基板との間において層間剥離を十分に抑制することが困難となってしまうおそれがある。
一方、上記セラミックペーストの密度が2.6g/cm3を超える場合には、セラミックペーストの流動性が低下してしまい、第一シートと導体ペーストとの間に十分にセラミックペーストを充填することが困難となるおそれがある。
しまうおそれがある。
また、上記第一シート及び上記第二シートの密度が2.53g/cm3未満である場合には、ペースト印刷後の乾燥処理でシート中のバインダが凝集することに起因してシートの寸法変化量が大きくなり、印刷パターンなどの位置精度が低下するという問題がある。
一方、上記第一シート及び上記第二シートの密度が2.7g/cm3を超える場合には、シートの寸法変化量は小さくなるが、シート表面が緻密になるため積層・圧着する際にシート同士が接合しにくくなるという問題がある。
また、第二の発明において、上記セラミックペーストの焼成収縮率が15%未満である場合、又は17.1%を超える場合には、第一シート及び第二シートとセラミックペーストとの焼成収縮率の差を小さくすることが困難となり、ひいては層間剥離を防ぐことが困難となってしまうおそれがある。
また、上記第一シート及び上記第二シートの焼成収縮率が17%未満である場合には、
シート密度が高くシート表面が緻密になるため積層・圧着する際に接合しにくくなるという問題がある。
一方、上記第一シート及び上記第二シートの焼成収縮率が18.1%を超える場合には、焼結過程でのシートの寸法変化が大きくなりセラミックヒータにクラックや層間剥離などが起きやすくなるという問題がある。
(実施例1)
本発明のセラミックヒータの製造方法に係る実施例について、図1〜図3とともに説明する。
本例の製造方法により形成されるセラミックヒータ1は、図1〜図3に示すように、通電により発熱する発熱部13と、外表面に発熱部13を印刷してなる第一ヒータ基板11と、第一ヒータ基板11における発熱部13が印刷されている側の外表面に積層され第一ヒータ基板11と同一のセラミック成分からなる第二ヒータ基板12とを有する。
かかるセラミックヒータ1を作製するに当たっては、まず、図2、図3に示すように、第一ヒータ基板11を形成するための第一シート811の外表面に、発熱部13を形成するための導体ペースト813を印刷する。
次いで、第一シート811における導体ペースト813が配設された側の外表面に、第一シート811と同一のセラミック成分からなるセラミックペースト814を塗布する。
次いで、セラミックペースト814における第一シート811が配設された側と反対側の外表面に、第二ヒータ基板12を形成するための第二シート812を積層する。
ここで、第一シート811及び第二シート812は、密度が2.53〜2.7g/cm3となるように構成してあり、セラミックペースト814は、密度が2.49〜2.60g/cm3となるように構成してある。
また、第一シート811及び第二シート812は、焼成収縮率が17.0〜18.1%となるように構成してあり、セラミックペースト814は、焼成収縮率が15.0〜17.1%となるように構成してある。
以下、詳細に説明する。
本例の製造方法によって製造されるセラミックヒータ1は、前述したとおり、第一ヒータ基板11と第二ヒータ基板12と発熱部13とを有する。
具体的には、第一ヒータ基板11と第二ヒータ基板12との間には、図1、図3に示すように、上記発熱部13と、それを取り囲むように配設してなる緩衝層14とが配設されている。
なお、本例において第一ヒータ基板11は二枚にて構成したが、一枚にて構成することももちろん可能である。
セラミックヒータ1は、図1、図3に示すように、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ素子3に内蔵されている。
かかるガスセンサ素子3は、上記セラミックヒータ1のほか、基準ガスが導入される基準ガス室260を形成するための基準ガス室形成層26と、酸素イオン伝導性の固体電解質体21と、固体電解質体21の一方の面に配される被測定ガス側電極22と、固体電解質体21の他方の面に配される基準ガス側電極23と、被測定ガスを被測定ガス側電極22へと供給するための多孔質拡散抵抗層24と、固体電解質体21との間に多孔質拡散抵抗層24を挟み込むように配設してある遮蔽層25とを有する。
次に、上記ガスセンサ素子の製造方法について詳細に説明する。
まず、セラミックヒータ1の製造方法について、図2、図3を用いて説明する。
第一シート811及び第二シート812を、例えば、無機粉末としてのアルミナと、バインダとしてのポリビニルブチラールと、溶剤としてのエタノール、2−ブタノール、酢酸イソアミルと、可塑剤としてのフタル酸ブチルベンジルとを混合したセラミックスラリーを、ドクターブレード法によって成形する。
このとき、密度が2.53〜2.70g/cm3、焼成収縮率が17.0〜18.1%となるように、第一シート811及び第二シート812を作製する。
また、発熱部13を形成するための導体ペースト813を作製する。かかる導体ペースト813は、例えば、骨材としての白金粉末、共材としてのアルミナ粉末、バインダとしてのポリビニルブチラール又はエチルセルロース、溶剤としてのテルピネオール、可塑剤としてのフタル酸ブチルベンジル又はフタル酸ジブチルにより形成することができる。
また、第一ヒータ基板11と第二ヒータ基板12との間に配される緩衝層14を形成するためのセラミックペースト814を作製する。
具体的には、セラミックペースト814は、密度が2.49〜2.6g/cm3、焼成収縮率が15〜17.1%となるように作製する。
より具体的には、セラミックペースト814は、例えば、25〜30重量%の無機粉末、バインダとして10〜15重量%のポリビニルブチラール、溶剤として55〜65重量%のエタノール、テルピネオールなどを混合し、これをペースト状にしたものにより形成することができる。
また、セラミックペースト814は、上記無機粉末として少なくとも、上記固体電解質体21を構成するジルコニア、及び上記基準ガス室形成層26を構成するアルミナのいずれかと同種の粉末を含有させて形成することができる。
なお、上記セラミックペースト814の密度は、例えば、以下のように算出することができる。
すなわち、まず、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムに、膜厚が20〜50μmとなるようにセラミックペースト814を塗布し、これを乾燥させて溶剤を消失させて乾燥体を作製する。
次いで、この乾燥体を30〜60MPaの圧力にてプレスする。
次いで、このプレス後の乾燥体の重量及び体積を測定する。
これにより、セラミックペースト814の密度を算出する。
また、上記セラミックペースト814の焼成収縮率は、例えば、以下のように算出することができる。
すなわち、まず、例えばPETフィルムに、20〜50μmの膜厚となるようセラミックペースト814を塗布し、これを80℃で15分間乾燥させる。
次いで、この乾燥体をPETフィルムから剥離し、乳鉢にて粉末状に細かく磨り潰し、10MPa以下の任意の圧力にてペレット状に仮プレスした後、30〜60MPaの圧力にて本プレスする。
次いで、焼成前後のサンプル寸法を測定することで焼成収縮率を算出した。
そして、図2、図3に示すように、第一シート811の一方の面に導体ペースト813を塗布した後にこれを80℃で15分間乾燥させ、さらにその上からセラミックペースト814を印刷する。そしてその後、これを80℃で15分間乾燥させる。
ここで、セラミックペースト814は、第一シート811上に厚さ20〜25μmで印刷することが好ましい。セラミックペースト814を20μm未満の厚みで印刷する場合には、例えばスクリーン印刷等で印刷する際に、スクリーン印刷時のメッシュ痕等が残りやすくなる。一方、セラミックペースト814の厚みが25μmを超える場合には、均一な厚みで印刷することが困難となる。その結果、いずれの場合においても焼成後に第一ヒータ基板11と第二ヒータ基板12との間において層間剥離が生じやすくなってしまうおそれがある。
次いで、セラミックペースト814のさらに上から第二シート812を積層して、これら全体を熱圧着することにより、ヒータ積層体8を形成する。
次に、ガスセンサ素子3におけるセラミックヒータ1以外の部分であるセンシング部2の製造方法について、図1、図3を用いて説明する。
まず、固体電解質体21を形成するための固体電解質体用シート721を、例えばジルコニアによって形成する。
次いで、この固体電解質体用シート721の一方の面に被測定ガス側電極22を形成するための被測定ガス側用ペースト722を印刷するとともに、固体電解質体用シート721の他方の面に基準ガス側電極23を形成するための基準ガス側用ペースト723を印刷する。
次いで、固体電解質体用シート721における被測定ガス側用ペースト722が配設されている側の面に該被測定ガス側用ペースト722を覆うように多孔質拡散抵抗層24を形成するための抵抗層用シート724を積層する。また、同じ面にある抵抗層用シート724以外の部分に、緻密なスペーサー727を積層する。
次いで、抵抗層用シート724に、緻密な遮蔽層25を形成するための遮蔽層用シート725を積層する。
以上の手順により、センシング積層体7が形成される。
次いで、上記のようにして得られたヒータ積層体8とセンシング積層体7とを接合する。具体的には、第二シート812における導体ペースト814が配されている面と反対側の面に、センシング積層体7を積層する。
このようにしてガスセンサ素子3を形成するための未焼積層体6が得られる。
次いで、この未焼積層体6を乾燥させた後、切断し、これを焼成することによりガスセンサ素子3が得られる。また、セラミックヒータ1が形成される。
以下に、本例の作用効果について説明する。
本例においては、第一ヒータ基板11と第二ヒータ基板12とが同一のセラミック成分からなり、さらに第一シート811における導体ペースト813が配設された側の外表面に、第一シート811と同一のセラミック成分からなるセラミックペースト814を塗布する。そして、第一シート及び第二シートの密度は、2.53〜2.7g/cm3であり、セラミックペースト814の密度は、2.49〜2.6g/cm3である。また、第一シート811及び第二シート812の焼成収縮率は、17〜18.1%であり、セラミックペースト814の焼成収縮率は、15〜17.1%である。したがって、本例によれば、第一ヒータ基板811と第二ヒータ基板812との間における層間剥離を防ぐことができるセラミックヒータ1を提供することができる。
すなわち、上記密度の第一シート811に上記密度のセラミックペースト814を塗布することにより、十分な流動性を有するセラミックペースト814を第一シート811と導体ペースト813との間に十分に充填することができる。また、上記密度のセラミックペースト814に上記密度の第二シート812を積層することにより、第二シート812にセラミックペースト814を十分になじませることができる。
また、上記のように構成することで、第一シート811とセラミックペースト814との焼成収縮率の差を十分に小さくすることができ、さらに、第二シート812とセラミックペースト814との焼成収縮率の差を十分に小さくすることもできる。
その結果、セラミックペースト814を焼成してなる緩衝層14と第一ヒータ基板11、及び緩衝層14と第二ヒータ基板12との間における層間剥離を防ぐことができ、第一ヒータ基板11と第二ヒータ基板12との間における層間剥離を防ぐことができる。
以上のとおり、本例によれば、第一ヒータ基板と第二ヒータ基板との間における層間剥離を防ぐことができるセラミックヒータの製造方法を提供することができる。
(実施例2)
本例は、表1に示すように、第一シート811及び第二シート812の密度とセラミックペースト814の密度とを種々変更して、第一ヒータ基板11と第二ヒータ基板12との間において層間剥離が生じるかどうかを調べた例である。
すなわち、第一シート811及び第二シート812の密度を2.53〜2.70g/cm3の範囲で種々変更させるとともに、セラミックペースト814の密度を2.38〜2.63g/cm3の範囲で種々変更させて複数のセラミックヒータを作製した。
そして、該複数のセラミックヒータのそれぞれについて、第一ヒータ基板11と第二ヒータ基板12との間において層間剥離が生じたか否かを調べた。
なお、第一ヒータ基板11と第二ヒータ基板12との間において層間剥離が生じたか否かは、セラミックヒータを積層方向に切断して、その断面をSEM(走査型電子顕微鏡)によって観察することにより判定した。
測定結果を、表1に示す。なお、同表において、○は第一ヒータ基板11と第二ヒータ基板12との間において層間剥離が生じなかったことを示し、×は層間剥離が生じたことを示す。
Figure 2009301826
表1からわかるように、セラミックペースト814の密度が2.49〜2.60g/cm3の場合には、第一ヒータ基板11と第二ヒータ基板12との間において層間剥離は生じていない。
一方、セラミックペースト814の密度が2.49g/cm3未満、又は2.60g/cm3を超える場合には、第一ヒータ基板11と第二ヒータ基板12との間において層間剥離が生じている。具体的には、第一ヒータ基板11と緩衝層14との間において層間剥離が生じていた。
以上からわかるように、第一シート811及び第二シート812の密度が2.53〜2.70g/cm3の範囲内であって、かつ、セラミックペースト814の密度が2.49〜2.60g/cm3の範囲内であれば、第一ヒータ基板11と第二ヒータ基板12との間における層間剥離を十分に防ぐことができる。
(実施例3)
本例は、表2に示すように、第一シート811及び第二シート812の焼成収縮率とセラミックペースト814の焼成収縮率とを種々変更して、第一ヒータ基板11と第二ヒータ基板12との間において層間剥離が生じるかどうかを調べた例である。
すなわち、第一シート811及び第二シート812の焼成収縮率を17.0〜18.1%の範囲内で種々変更させるとともに、セラミックペースト814の焼成収縮率を14.7〜17.7%の範囲内で変更させて複数のセラミックヒータを作製した。
そして、それぞれのセラミックヒータについて、第一ヒータ基板11と第二ヒータ基板12との間において層間剥離が生じたか否かを調べた。
なお、第一ヒータ基板11と第二ヒータ基板12との間において層間剥離が生じたか否かは、上記実施例2と同様の方法にて判定した。
測定結果を、表2に示す。なお、同表において、○は第一ヒータ基板11と第二ヒータ基板12との間において層間剥離が生じなかったことを示し、×は層間剥離が生じたことを示す。
Figure 2009301826
表2からわかるように、セラミックペースト814の焼成収縮率が15.0〜17.1%の場合には、第一ヒータ基板11と第二ヒータ基板12との間において層間剥離は生じていない。
一方、セラミックペースト814の焼成収縮率が15.0%未満、又は17.1%を超える場合には、第一ヒータ基板11と第二ヒータ基板12との間において層間剥離が生じている。具体的には、第一ヒータ基板11と緩衝層14との間において層間剥離が生じていた。
以上からわかるように、第一シート811及び第二シート812の焼成収縮率が17.0〜18.1%の範囲内であって、かつ、セラミックペースト814の焼成収縮率を15.0〜17.1%の範囲内であれば、第一ヒータ基板11と第二ヒータ基板12との間における層間剥離を十分に防ぐことができる。
実施例1における、ガスセンサ素子の断面図。 実施例1における、セラミックヒータの断面図。 実施例1における、ガスセンサ素子の斜視展開図。 従来例における、セラミックヒータの断面図。
符号の説明
1 セラミックヒータ
11 第一ヒータ基板
12 第二ヒータ基板
13 発熱部
811 第一シート
812 第二シート
813 導体ペースト
814 セラミックペースト

Claims (2)

  1. 通電により発熱する発熱部と、外表面に上記発熱部を印刷してなる第一ヒータ基板と、該第一ヒータ基板における上記発熱部が印刷されている側の外表面に積層され上記第一ヒータ基板と同一のセラミック成分からなる第二ヒータ基板とを有するセラミックヒータの製造方法であって、
    上記第一ヒータ基板を形成するための第一シートの外表面に、上記発熱部を形成するための導体ペーストを印刷し、
    次いで、上記第一シートにおける上記導体ペーストが配設された側の外表面に、上記第一シートと同一のセラミック成分からなるセラミックペーストを塗布し、
    次いで、上記セラミックペーストにおける上記第一シートが配設された側と反対側の外表面に、上記第二ヒータ基板を形成するための第二シートを積層し、
    上記第一シート及び上記第二シートの密度は、2.53〜2.7g/cm3であり、
    上記セラミックペーストの密度は、2.49〜2.6g/cm3であることを特徴とするセラミックヒータの製造方法。
  2. 通電により発熱する発熱部と、外表面に上記発熱部を印刷してなる第一ヒータ基板と、該第一ヒータ基板における上記発熱部が印刷されている側の外表面に積層され上記第一ヒータ基板と同一のセラミック成分からなる第二ヒータ基板とを有するセラミックヒータの製造方法であって、
    上記第一ヒータ基板を形成するための第一シートの外表面に、上記発熱部を形成するための導体ペーストを印刷し、
    次いで、上記第一シートにおける上記導体ペーストが配設された側の外表面に、上記第一シートと同一のセラミック成分からなるセラミックペーストを塗布し、
    次いで、上記セラミックペーストにおける上記第一シートが配設された側と反対側の外表面に、上記第二ヒータ基板を形成するための第二シートを積層し、
    上記第一シート及び上記第二シートの焼成収縮率は、17〜18.1%であり、
    上記セラミックペーストの焼成収縮率は、15〜17.1%であることを特徴とするセラミックヒータの製造方法。
JP2008154088A 2008-06-12 2008-06-12 セラミックヒータの製造方法 Expired - Fee Related JP5071253B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008154088A JP5071253B2 (ja) 2008-06-12 2008-06-12 セラミックヒータの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008154088A JP5071253B2 (ja) 2008-06-12 2008-06-12 セラミックヒータの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009301826A true JP2009301826A (ja) 2009-12-24
JP5071253B2 JP5071253B2 (ja) 2012-11-14

Family

ID=41548533

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008154088A Expired - Fee Related JP5071253B2 (ja) 2008-06-12 2008-06-12 セラミックヒータの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5071253B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015536469A (ja) * 2013-08-28 2015-12-21 マイクロ−エプシロン・メステヒニク・ゲーエムベーハー・ウント・コンパニー・カー・ゲーMicro−Epsilon Messtechnik Gesellschaft Mit Beschrankter Haftung & Compagnie Kommanditgesellschaft センサ素子および同センサ素子を備えた静電容量センサ

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1167426A (ja) * 1997-08-26 1999-03-09 Toshiba Ceramics Co Ltd プレートヒータ及びその製造方法
JP2001102152A (ja) * 1999-09-29 2001-04-13 Ibiden Co Ltd セラミックヒーターの製造方法
JP2001102156A (ja) * 1999-09-29 2001-04-13 Ibiden Co Ltd セラミックヒーターの製造方法
JP2006222068A (ja) * 2005-01-14 2006-08-24 Denso Corp セラミックヒータ及びその製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1167426A (ja) * 1997-08-26 1999-03-09 Toshiba Ceramics Co Ltd プレートヒータ及びその製造方法
JP2001102152A (ja) * 1999-09-29 2001-04-13 Ibiden Co Ltd セラミックヒーターの製造方法
JP2001102156A (ja) * 1999-09-29 2001-04-13 Ibiden Co Ltd セラミックヒーターの製造方法
JP2006222068A (ja) * 2005-01-14 2006-08-24 Denso Corp セラミックヒータ及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015536469A (ja) * 2013-08-28 2015-12-21 マイクロ−エプシロン・メステヒニク・ゲーエムベーハー・ウント・コンパニー・カー・ゲーMicro−Epsilon Messtechnik Gesellschaft Mit Beschrankter Haftung & Compagnie Kommanditgesellschaft センサ素子および同センサ素子を備えた静電容量センサ

Also Published As

Publication number Publication date
JP5071253B2 (ja) 2012-11-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI326090B (ja)
JP2007114216A (ja) 酸素センサ素子
JP2009175099A (ja) 積層体の形成方法、センサ素子の作製方法、およびセンサ素子
JP5158009B2 (ja) ガスセンサ素子及びその製造方法、並びにガスセンサ
US10564139B2 (en) Sensor element
JP2010237044A (ja) ガスセンサの製造方法、ガスセンサ、およびガスセンサに備わる積層構造
JP2007042615A (ja) セラミックヒータおよびその製造方法、並びにガスセンサ素子
JP2006337384A (ja) 酸素センサ
JP2007085946A (ja) ガスセンサ素子の製造方法
JP2004292242A (ja) セラミック複合体の製造方法
US7819996B2 (en) Method of manufacturing ceramic sheet and method of manufacturing gas sensing element
JP4189260B2 (ja) セラミックヒータ構造体の製造方法、並びにセラミックヒータ構造体
JP5071253B2 (ja) セラミックヒータの製造方法
JP6586368B2 (ja) センサ素子の製造方法、センサ素子及びガスセンサ
JP5033821B2 (ja) セラミックシートの製造方法及びセラミック積層体の製造方法
JP4600553B2 (ja) ガスセンサの製造方法
JP5693421B2 (ja) 積層型ガスセンサ素子および積層型ガスセンサ
JP5333308B2 (ja) セラミック積層体の製造方法
JP4588853B2 (ja) 積層型ガスセンサ素子の製造方法
WO2021124987A1 (ja) ガスセンサのセンサ素子およびセンサ素子への保護層形成方法
JP5357914B2 (ja) セラミックスペースト及びグリーンシート積層体
JP6877219B2 (ja) センサ素子
JP2003344351A (ja) 酸素センサ素子
JP2005108690A (ja) セラミックヒータおよびセラミックヒータ構造体
JP4113479B2 (ja) 酸素センサ素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101018

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120423

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120508

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120704

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120724

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120806

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5071253

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150831

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees