JP2009300938A - 濃度制御装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】画像密度が高い高濃度の目標濃度設定用画像Aの濃度Daを、それよりは画像密度が低い目標濃度設定用画像の濃度で除した濃度比RHを求め、濃度比RHが閾値以上であれば、制御部は、高濃度域における画像の濃度が高すぎると判定して、濃度制御用画像の目標濃度を低くする。例えば、画像密度が或る程度高い(例えば100%)画像の濃度が高くなりすぎると、濃度比RHの値が著しく大きくなるためである。この構成により、高濃度域において、トナー像の濃度が高くなりすぎることを確実に防止できるので、例えば現像装置内のトナー濃度が高くなりすぎて、画像形成装置内やシートのトナー汚れ、感光体などへのトナーかぶりが生じること、シートに転写されるトナー像のトナーの量が大きくなりすぎて、定着不良が起こる等の不具合を、より確実に防ぐことができる。
【選択図】図6
Description
そこで、本発明は、高い濃度域におけるトナー像の濃度制御の精度を改善することを目的とする。
(1)第1実施形態
まず、本発明の第1実施形態について説明する。
(1−1)構成
図1は、画像形成装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。図1に示すように、画像形成装置100は、画像形成部1と、検出部2と、制御部3と、記憶部4と、UI(User Interface)部5と、通信部6とを備えている。制御部3及び記憶部4は、トナー像の濃度を制御する濃度制御装置として機能する。
画像形成部1は、設定された画像形成条件に従って画像を形成する画像形成手段の一例である。画像形成部1は、例えば、制御部3から供給された画像データに基づいてシートに画像を形成したり、制御部3の制御の下、後述する濃度制御処理で用いる濃度制御用画像や、後述する目標濃度設定処理で用いる目標濃度設定用画像を形成したりする。検出部2は、ADCセンサであり、画像形成部1の感光体に検出光を照射し、その反射光を受光すると、受光した反射光の受光量に応じた信号を制御部3に出力する。制御部3は、装置全体を制御するCPU(Central Processing Unit)や、ワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)および各種制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)を備え、制御プログラムに記述された手順に従って演算処理を行う。
画像形成部1は、図中の矢印a方向に回転しながらイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の色毎のトナー像(画像)を保持する感光体10Y,10M,10C,10Kと、その感光体10Y,10M,10C,10Kを均一に帯電させる帯電装置11Y,11M,11C,11Kと、YMCK各色の画像データに基づいて変調された露光光を、帯電した感光体10Y,10M,10C,10Kにレーザ光を照射して露光することよりYMCK各色の静電潜像を形成する露光装置12Y,12M,12C,12Kと、感光体10Y,10M,10C,10Kに形成された静電潜像をトナーによって現像することで感光体10Y,10M,10C,10Kにトナー像を形成する現像装置13Y,13M,13C,13Kと、現像装置13Y,13M,13C,13Kに各色のトナーを供給するトナーボックス14Y,14M,14C,14Kとを備えている。現像装置13Y,13M,13C,13Kは、それぞれトナーボックス14Y,14M,14C,14Kから供給される各色のトナーとキャリアからなる二成分の現像剤を収容する。
D=−log(I/Io)・・・(1)
次に、画像形成装置100の動作について説明する。
(1−2−1)濃度制御処理
まず、画像形成装置100が実行する濃度制御処理について、図3に示すフローチャートを参照しつつ具体的に説明する。なお、以下では、制御部3の「濃度制御処理」の実行のタイミングも含めて説明する。
制御部3は、通信部6によって受信した画像データに基づいて、画像形成部1によってシートに画像を形成する「プリント動作」を実行する(ステップSA1)。そして、制御部3は、このプリント動作において、1つの画像データに基づいて画像を形成するたびに、記憶部4に記憶している濃度制御用カウンタの値を「1」ずつインクリメントする(ステップSA2)。続いて、制御部3は、記憶部4に記憶されている濃度制御用カウンタの値が所定の制御回数に一致するか否かを判断する(ステップSA3)。つまり、制御部3は、制御回数と同じ回数だけ、シートに画像を形成したか否かを判断することになる。この制御回数は例えば「30」であり、予め実験的に求められたトナー像の濃度制御が必要となる画像形成回数が設定される。ここで、制御部3は、濃度制御用カウンタの値が制御回数に一致しないと判断すると(ステップSA3;NO)、まだ濃度制御処理を実行すべきタイミングでないと判断して、ステップSA10に進む。そして、ステップS10において、制御部3は、プリント動作を終了するか否かを判断し、通信部6によって受信したすべての画像データに基づいて、シートに画像を形成した場合には(ステップSA10;YES)、プリント動作を終了する。一方、制御部3が、まだ画像を形成していない画像データがあると判断した場合には(ステップSA10;NO)、プリント動作を続行するべく、ステップSA1に戻る。
以上が、画像形成装置100が実行する濃度制御処理の説明である。具体的には、処理ステップSA4〜SA9が濃度制御処理に相当し、その各処理が階調特性の補正に関与することになる。
同図に示すように、スクリーン線数が高い(つまり、中間調を表現する単位面積当たりの画像の周波数が高い)ほど、トナー濃度TCの違いによる反射光の受光量のばらつきが小さくなっていることが分かる。このような傾向を示すのは、スクリーン線数が高いほどその画像構造が複雑になるため、よりベタ画像に近い状態となり、露光装置12によって照射される露光光が外乱による変動を受けにくいからである。このことから、スクリーン線数が高い濃度制御用画像を用いる方が、検出部2の検出結果がトナー濃度TCに依存しにくくなり、濃度制御処理の精度においても好適である。
次に、濃度制御処理の高濃度域における濃度制御の精度を上げるための「目標濃度設定処理」について説明する。この目標濃度設定処理において、制御部3は、濃度制御処理で用いられる目標濃度を、最適な値に設定するための処理を実行する。なお、目標濃度設定処理において目標濃度を変更しないときの目標濃度のことを、以下では、「初期濃度」という。
(1−2−2−A)動作例1
まず、動作例1における画像形成装置100の動作について、図9に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
制御部3は、ステップSA1のプリント動作を実行するたびに目標濃度設定用カウンタの値を1ずつインクリメントし(ステップSB1)、目標濃度設定用カウンタの値が所定の制御回数に一致するか否かを判断する(ステップSB2)。ここでの制御回数は、目標濃度設定処理の実行タイミングを設定するものであり、濃度制御処理の実行タイミングを決定付ける制御回数よりは大きい値が設定される。ここで、制御部3は、目標濃度設定用カウンタの値が制御回数に一致しないと判断すると(ステップSB2;NO)、目標濃度設定処理の実行タイミングでないと判断して、目標濃度設定処理を行うことなく、終了する。
まず、制御部3は、その濃度が比較的高い高濃度の目標濃度設定用画像A(ここでは、スクリーン線数150dpi、画像密度80%とする)、及び高濃度の目標濃度設定用画像Aよりは画像密度が低い目標濃度設定用画像B(ここでは、スクリーン線数150dpi、画像密度45%とする)をそれぞれ感光体10の表面に形成するよう、画像形成部1を制御する(ステップSB3)。すなわち、制御部3は、各種目標濃度設定用画像を画像形成部1に形成させるよう制御する第2の形成制御手段の一例である。この高濃度の目標濃度設定用画像A及び目標濃度設定用画像Bの形成動作は、上述した濃度制御処理における、ステップSA5の濃度制御用画像を形成する時期に行われる。また、高濃度の目標濃度設定用画像Aは、前述した濃度制御用画像よりも画像密度が高く、スクリーン線数が低い目標濃度設定用画像である。目標濃度設定用画像Bは、高濃度の目標濃度設定用画像Aよりはその画像密度が低く、スクリーン線数は高濃度の目標濃度設定用画像Aと同じである。ここで、目標濃度設定用画像のスクリーン線数を150dpiのように低くしているのは、濃度が或る程度高くても、その濃度の検出精度が高くなるからである。図8に示すように、スクリーン線数が低いほど、高濃度域の測定結果が飽和しにくく、トナー像の濃度を正確に測定しやすい。つまり、画像密度が高く、検出部2による検出結果が飽和してしまうような高い濃度域であっても、スクリーン線数が低ければ、高い濃度のトナー像の濃度検出に好適であるといえる。これにより、高濃度の目標濃度設定用画像Aは、スクリーン線数が濃度制御用画像よりも低くなっている。
そして、制御部3は、ステップSB9において目標濃度設定用カウンタの値を「0」にクリアし、濃度制御処理のステップSA7において、初期濃度よりも低くした目標濃度に基づいて、画像形成部1が従う画像形成条件を設定することになる。
この動作例2は、高濃度の目標濃度設定用画像Aの濃度Daそのものを用いて目標濃度を設定する点で、動作例1とは異なる。
ここで、動作例2における画像形成装置100の動作について、図10に示すフローチャートを参照しつつ説明する。なお、動作例1と同じ動作については、同じステップ番号を付しており、その説明を省略する。
制御部3は、動作例1と同様にして処理ステップSB1〜SB5を実行し、ステップSB6において高濃度の目標濃度設定用画像Aと目標濃度設定用画像Bとの濃度比RHを求め、ステップSB61に進む。ステップSB61において、制御部3は、高濃度の目標濃度設定用画像Aの濃度Daが、検出部2の検出結果が飽和してしまう所定の飽和濃度以上であるか否かを判断する。この飽和濃度においても、予め実験的に求められて記憶部4に記憶されているものとする。図6〜8に示すような傾向によれば、この飽和濃度は例えば「1.4」に設定される。制御部3は、高濃度の目標濃度設定用画像Aの濃度Daが飽和濃度(閾値)以上であると判断すると(ステップSB61;YES)、最高濃度Dmaxが必要以上に高いと判定して、ステップSB8に進み、濃度制御処理における目標濃度を初期濃度から低くするよう設定する。一方、制御部3は、濃度Daが飽和濃度以上でないと判断した場合には(ステップSB61;NO)、ステップSB7に進む。
この動作例2では、制御部3は、高濃度の目標濃度設定用画像Aの濃度Daが飽和濃度以上である場合にのみ、高濃度の目標濃度設定用画像Aの濃度と目標濃度設定用画像Bの濃度との濃度比に基づいて、高濃度の目標濃度設定用画像Aの濃度が必要以上に高いか否かの判定を行う。これにより、制御部3は、高濃度の目標濃度設定用画像Aの濃度が飽和濃度を示す閾値以上である場合にのみ、その濃度が高いと判定し、最高濃度Dmaxの濃度が高くなりすぎることを、より確実に防止することができる。
次に、動作例3について説明する。この動作例3では、動作例1における目標濃度設定用画像Bと同等の働きとなるように濃度制御用画像を用いる。ここで動作例3おける画像形成装置100の動作について、図11に示すフローチャートを参照しつつ説明する。なお、以下に示す動作は、濃度制御処理のステップSA7とSA8との間に行われる。
制御部3は、濃度制御処理の処理ステップSA1〜SA7を実行すると、続いて、濃度制御用カウンタの値を「0」にクリアし(ステップSC1)、続いて、目標濃度設定用カウンタを「1」だけインクリメントする(ステップSC2)。これにより、制御部3は、濃度制御処理を実行したときには、定期的に目標濃度設定処理を実行することになる。次いで、制御部3は、目標濃度設定用カウンタの値が制御回数に一致するか否かを判断する(ステップSC3)。ここで、制御部3は、目標濃度設定用カウンタの値が制御回数に一致すると判断すると(ステップSC3;YES)、高濃度の目標濃度設定用画像Aを感光体10に形成するよう画像形成部1を制御する(ステップSC4)。そして、制御部3は、動作例1,2と同様にして、検出部2を用いて高濃度の目標濃度設定用画像Aの濃度Daを特定する(ステップSC5)。
以上の動作の後、制御部3は濃度制御処理のステップSA8に進んで、ステップSA7で特定した濃度制御用画像の濃度と目標濃度とに基づいて、画像形成部1が従う画像形成条件を設定する。この動作例3では、制御部3はステップSA9をスキップする。
この動作例3によれば、目標濃度設定用画像Bを形成しなくてもよく、濃度制御処理に要する時間やトナーの消費量を減らすことができる。また、この目標濃度設定用画像Bを形成しない手法は、動作例2のように、高濃度の目標濃度設定用画像Aの濃度Daそのものを用いて目標濃度を設定する場合にも、同様にして行うことができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態の画像形成装置100は、目標濃度設定処理の内容が第1実施形態と異なるだけであり、その実行タイミングや装置構成は同じである。具体的には、上述した第1実施形態では、2種類の目標濃度設定用画像の濃度比を用いて、制御部3は最高濃度Dmaxが必要以上に高いか否かを判定していた。これに対し、本実施形態では、制御部3は、2種類の目標濃度設定用画像の濃度差を用いて同様の判定を行う。以下、本実施形態の構成及び動作について具体的に説明する。なお、以下において、各構成要素については同一の符号を付して表し、その詳細な説明を省略する。
次に、目標濃度設定処理について具体的に説明する。
(2−1−1)動作例1
まず、動作例1について、図13のフローチャートを参照しつつ説明する。ただし、第1実施形態の動作例1と目標濃度設定用画像の濃度の特定手順や、実行タイミングは同じであるから、以下の説明及び図13、14においては、単に“濃度を特定する”と表現する。
まず、制御部3は、まず高濃度の目標濃度設定用画像Aの濃度Daを特定する(ステップSD1)。続いて、制御部3は、目標濃度設定用画像Bの濃度Dbを特定する(ステップSD2)。そして、制御部3は、高濃度の目標濃度設定用画像Aの濃度Dから、目標濃度設定用画像Bの濃度Dbを減じて、これら2つの目標濃度設定用画像の濃度差ΔDを算出する(ステップSD3)。そして、制御部3は、この濃度差ΔDが第3の閾値Th3以上であるか否かを判断する(ステップSD4)。この第3の閾値Th3は、図12(a),(b)に示す関係によれば、例えば濃度「1.7」のときの濃度差ΔDに基づいて決めた場合には、その値は例えば「0.75」である。第3の閾値Th3は、予め記憶部4に記憶されている。
次に、この動作例2は、高濃度の目標濃度設定用画像Aの濃度Daそのものを用いて目標濃度を設定する点で、動作例1とは異なる。
ここで動作例2における画像形成装置100の動作について、図14に示すフローチャートを参照しつつ説明する。なお、動作例1と同じ動作については、同じステップ番号を付しており、その説明を省略する。
本動作例でも、動作例1と同様に、制御部3は処理ステップSD1〜SD3を実行した後、ステップSD4において、濃度差ΔDが第3の閾値Th3以上であるか否かを判断する。ここで、制御部3は、濃度差ΔDが第3の閾値Th3以上でないと判断すると(ステップSD4;NO)、ステップSD6に進む。このステップSD6において、制御部3は、高濃度の目標濃度設定用画像Aの濃度Daが、検出部2の検出結果が飽和するような、所定の飽和濃度(閾値)以上であるか否かを判断する。この飽和濃度においても、予め実験的に求められて記憶部4に記憶されているものとする。この飽和濃度においては、予め実験的に求められ、図6〜8に示すような傾向によれば、「1.4」に近い値が設定される。
一方、ステップSD7において、制御部3は、高濃度の目標濃度設定用画像Aの濃度Daが最低濃度以上である判断すると(ステップSD7;NO)、目標濃度を変更しないまま目標濃度設定処理を終了する。
この動作例2では、制御部3は、高濃度の目標濃度設定用画像Aの濃度と目標濃度設定用画像Bの濃度との濃度差が閾値よりも小さい場合には、高濃度の目標濃度設定用画像Aの濃度Daが飽和濃度以上であるかという判断も行って、最高濃度Dmaxが必要以上に高いか否かの判定を行う。これにより、高い濃度域のトナー像の濃度が必要以上に高くなることを、より確実に防止することができるようになる。また、制御部3は、高濃度の目標濃度設定用画像Aの濃度Daが最低濃度以上であるか否かを判定し、最低濃度よりも低ければ目標濃度を高くするから、高濃度域のトナー像が著しく薄くなることも同時に防止することができる。
(2−1−3)動作例3
次に、動作例3について説明する。この動作例3は、動作例1の目標濃度設定用画像Bと同等の働きとなるように、濃度制御用画像を用いる。この動作例3では、動作例1,2において、ステップSD2をスキップする。そして、制御部3は、ステップSD3において、高濃度の目標濃度設定用画像Aの濃度Daと、濃度制御処理のステップSA7で特定した濃度制御用画像の濃度との濃度差ΔDを算出して、以下、動作例1や動作例2と同様の処理ステップを実行する。
このようにすれば、制御部3は、目標濃度設定用画像Bを形成しなくてもよく、濃度制御処理に要する時間や、トナー消費量を減らすことができる。
上記実施形態を次のように変形してもよい。これらの変形は、各々を適宜に組み合わせることも可能である。
図12を参照すると分かるように、最高濃度Dmaxの濃度が同じであっても、トナー濃度TCによって濃度差ΔDの大きさはそれぞれ異なっている。これでは、トナー濃度TCによっては、感光体10に形成されたトナー像の濃度が高すぎても、制御部3がこれを正確に検出できず、上述したように、トナー汚れや定着不良等の不具合が発生してしまうことがある。そこで、前述した第3の閾値Th3の値を、現像装置13に収容されているトナー濃度TCに応じて異ならせるようにしてもよい。つまり、画像形成装置100は、上記のような問題を確実に回避するような最適な値を、第3の閾値Th3としてトナー濃度TCに応じて設定する。
制御部3は、濃度検出センサの検出結果に基づいてトナー濃度TCを特定すると、図15に示す対応関係に従って、第3の閾値Th3を設定する。具体的には、記憶部4に、この対応関係を示す対応関係テーブル記憶しておき、制御部3がこの対応関係テーブルと、特定したトナー濃度TCとに基づいて、第3の閾値Th3を設定する。具体的には、制御部3はトナー濃度検出センサにより検出された濃度が高いほど、第3の閾値Th3を小さくすることになる。
また、上述した実施形態では、最高濃度Dmaxを“画像密度が100%の画像の濃度”としていたが、画像密度は100%に限らず、測定結果が飽和しない濃度が設定されている目標濃度設定用画像よりも高い画像密度であればよい。最高濃度Dmaxが、少なくとも目標濃度設定用画像よりも高い画像密度であれば、検出部2によって検出していない画像の濃度を推定し、推定した濃度が必要以上に高くならないように目標濃度を低く設定することで、濃度制御用画像よりも高い画像密度の画像の濃度が必要以上に高くなることを回避でき、トナー像の濃度が高すぎることによる不具合を解決できるからである。
また、上述した第1及び第2実施形態では、目標濃度設定用カウンタと、濃度制御用カウンタとの両方を用いていた。つまり、制御部3は、濃度制御処理と、目標濃度設定処理とを独立して行っていた。これにより、比較的高い頻度で濃度制御処理を行うと共に、目標濃度設定処理を定期的に行うことになり、トナー像の濃度制御の精度を高めることができる。これに対し、これらのカウンタを共用するようにしてもよい。
また、上述した実施形態において、制御部3が実行していた制御の一部は他のハードウェアとの協働により行われてもよいし、実施形態の制御部3が実行する制御を、これ以外の1又は複数のハードウェア回路が行うようにしてもよい。また、制御部3と同等の制御がCPUとプログラムによって実現される場合、CPUによって実行されるプログラムは、磁気テープや磁気ディスクなどの磁気記録媒体、光ディスクなどの光記録媒体、光磁気記録媒体、半導体メモリなどの、コンピュータ装置が読み取り可能な記録媒体に記憶された状態で提供し得る。また、このプログラムを、インターネットのようなネットワーク経由でダウンロードさせることも可能である。
Claims (12)
- 設定された画像形成条件に従い画像を形成する画像形成手段により、所定の濃度を目標濃度とした濃度制御用画像を形成させる第1の形成制御手段と、
前記画像形成手段により形成された前記濃度制御用画像の濃度を特定する第1の濃度特定手段と、
前記第1の濃度特定手段が特定した前記濃度制御用画像の濃度と、当該濃度制御用画像の前記目標濃度との差が小さくなるように、前記画像形成手段が従う前記画像形成条件を設定する濃度制御手段と、
前記濃度制御用画像よりも画像密度が高い第1の目標濃度設定用画像、及び当該第1の目標濃度設定用画像よりも画像密度が低い第2の目標濃度設定用画像をそれぞれ、前記画像形成手段により形成させる第2の形成制御手段と、
前記画像形成手段により形成された前記第1及び第2の目標濃度設定用画像の濃度をそれぞれ特定する第2の濃度特定手段と、
前記第2の濃度特定手段が特定した前記第1の目標濃度設定用画像の濃度と前記第2の目標濃度設定用画像の濃度との関係に基づいて、前記第1の目標濃度設定用画像よりも高い画像密度の画像の濃度が高いと判定した場合には、前記濃度制御手段が用いる前記目標濃度を前記所定の濃度から低くする目標濃度変更手段と
を備えることを特徴とする濃度制御装置。 - 設定された画像形成条件に従い画像を形成する画像形成手段により、所定の濃度を目標濃度とした濃度制御用画像を形成させる第1の形成制御手段と、
前記画像形成手段により形成された前記濃度制御用画像の濃度を特定する第1の濃度特定手段と、
前記第1の濃度特定手段が特定した前記濃度制御用画像の濃度と、当該濃度制御用画像の前記目標濃度との差が小さくなるように、前記画像形成手段が従う前記画像形成条件を設定する濃度制御手段と、
前記濃度制御用画像よりも画像密度が高い目標濃度設定用画像を、前記画像形成手段により形成させる第2の形成制御手段と、
前記画像形成手段により形成された前記目標濃度設定用画像の濃度を特定する第2の濃度特定手段と、
前記第2の濃度特定手段が特定した前記目標濃度設定用画像の濃度と、前記第1の濃度特定手段が特定した前記濃度制御用画像の濃度との関係に基づいて、前記目標濃度設定用画像よりも高い画像密度の画像の濃度が高いと判定した場合には、前記濃度制御手段が用いる前記目標濃度を前記所定の濃度から低くする目標濃度変更手段と
を備えることを特徴とする濃度制御装置。 - 前記目標濃度変更手段は、前記第1の目標濃度設定用画像の濃度を前記第2の目標濃度設定用画像の濃度で除した値が閾値以上である場合に、前記第1の目標濃度設定用画像よりも高い画像密度の画像の濃度が高いと判定することを特徴とする請求項1に記載の濃度制御装置。
- 前記目標濃度変更手段は、前記第1の目標濃度設定用画像の濃度から前記第2の目標濃度設定用画像の濃度を減じた値が閾値以下である場合に、前記第1の目標濃度設定用画像よりも高い画像密度の画像の濃度が高いと判定することを特徴とする請求項1に記載の濃度制御装置。
- 前記目標濃度変更手段は、前記第1の目標濃度設定用画像の濃度が前記閾値とは別の閾値以上である場合にのみ、前記第1の目標濃度設定用画像よりも高い画像密度の画像の濃度が高いと判定することを特徴とする請求項3又は4に記載の濃度制御装置。
- 前記第1の目標濃度設定用画像は、中間調を表現する単位面積当たりの画像の周波数が、前記濃度制御用画像よりも低いことを特徴とする請求項3又は4に記載の濃度制御装置。
- 前記目標濃度変更手段は、前記目標濃度設定用画像の濃度を前記濃度制御用画像の濃度で除した値が閾値以上である場合に、前記目標濃度設定用画像よりも高い画像密度の画像の濃度が高いと判定することを特徴とする請求項2に記載の濃度制御装置。
- 前記目標濃度変更手段は、前記目標濃度設定用画像の濃度から前記濃度制御用画像の濃度を減じた値が閾値以下である場合に、前記目標濃度設定用画像よりも高い画像密度の画像の濃度が高いと判定することを特徴とする請求項2に記載の濃度制御装置。
- 前記目標濃度変更手段は、前記目標濃度設定用画像の濃度が前記閾値とは別の閾値以上である場合にのみ、前記目標濃度設定用画像よりも高い画像密度の画像の濃度が高いと判定することを特徴とする請求項7又は8に記載の濃度制御装置。
- 前記目標濃度設定用画像は、中間調を表現する単位面積当たりの画像の周波数が、前記濃度制御用画像よりも低いことを特徴とする請求項7又は8に記載の濃度制御装置。
- トナーとキャリアとを含む現像剤を収容する現像装置内の該トナーの濃度を特定するトナー濃度特定手段を備え、
前記濃度制御手段は、前記トナー濃度特定手段により特定されたトナーの濃度が高いほど、前記閾値を小さくすることを特徴とする請求項4又は8に記載の濃度制御装置。 - 請求項1〜11のいずれかに記載の濃度制御装置と、
前記第1及び第2の形成制御手段により制御されて画像を形成する画像形成手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。
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