JP2009299924A - 熱交換器の固定構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 コンデンサ2が樹脂製のブラケット3,4を介してラジエータ1に固定される熱交換器の固定構造において、コンデンサ2が、所定間隔を置いて配置される一対のタンク2a,2bと、一対のタンク2a,2bの間に配置され、両端部がそれぞれ対応するタンク2a,2bに挿通し固定される複数のチューブ2mと、隣接するチューブ2m同士間に配置されるフィン2nとから成るコア部2cと、コア部2cのチューブ2mとフィン2nの積層方向端部に配置され、積層方向外側に向かって開口した略コ字状断面のレインフォース6を備え、ブラケット3,4におけるコンデンサ2との固定部8,14をレインフォース6の略コ字状断面の内側に固定した。
【選択図】 図1
Description
これにより、コア部の放熱面積を損失することなく、熱交換器をブラケットを介して固定できる。
なお、車両前後方向及び車幅方向を前後方向及び左右方向と称して説明する。
図1は実施例1のコンデンサとラジエータの組み付け状態を示す正面図、図2は図1のS2−S2線における断面図、図3は実施例1のラジエータの正面図、図4は実施例1のコンデンサの正面図、図5は実施例1のコンデンサのヘッダタンクの分解図、図6は同斜視図である。
図1に示すように、実施例1の発明では、ラジエータ1(請求項の第2熱交換器に相当)と、ラジエータ1の前方に配置されたコンデンサ2(請求項の第1熱交換器に相当)と、ラジエータ1とコンデンサ2の上部左右両端部同士をそれぞれ固定する上部ブラケット3と、ラジエータ1とコンデンサ2の下部左右両端部同士をそれぞれ固定する下部ブラケット4が備えられている。
各タンク1a,1bは、樹脂製でコア部1c側に開口した略器状に形成される他、その開口端部外周がシール部材1dを介して略皿状のチューブレプレート1eに加締め固定されて、内部が密封されている。
タンク1aの後面には、該タンク1a内と連通した円筒状の入力ポート1fが後方へ突設される一方、タンク1bの後面には、該タンク1b内と連通した円筒状の出力ポート1gが後方へ突設されている。
また、タンク1a及びタンク1bの左右両端部にはそれぞれ円柱状の車両搭載ピン1hが突設されている。
さらに、タンク1aの左右両端部付近には、前方へ開口された螺子孔1iがそれぞれ形成される一方、タンク1bの左右両端部には、前方へ突設された平板状の載置部1jが形成されると共に、この載置部1jには上下方向に貫通形成された挿入孔1kが形成されている。
また、コア部1cの積層方向両側は、両端部がそれぞれ対応するチューブプレート1eに挿通し固定されたレインフォース1oでそれぞれ連結補強されている。
ヘッダタンク2aは、4枚のディバイドプレート2dで3つの室R1,R3,R6に区分けされる他、室R1に連通した入力ポート2eを有する入力コネクタ2fが設けられる一方、室R6に連通した出力ポート2gを有する出力コネクタ2hが設けられている。
ヘッダタンク2bは、4枚のディバイドプレート2dで3つの室R2,R4,R5に区分けされる他、接続管2i,2jを介して室R4,R5に連通したレシーバタンク2kが設けられている。
分割体5aには、後述するレインフォース6の端部を挿通し固定するためのレインフォース孔5cと、チューブ2mの端部を挿通し固定するためのチューブ孔5dがそれぞれバーリング加工により環状突起状に形成されている。
また、分割体5aにおけるディバイドプレート2dが介装される位置には、該ディバイドプレート2dのコア部2c側を挟持した状態で固定支持する一対のビード5eが内側に向かって突設されている。
また、分割体5aにおける略コ字状断面の対向する側壁には、分割体5aの外周一部に加締め固定される一対の係止部5fが長手方向に沿って複数形成されている。
一方、分割体5bにおけるディバイドプレート2dが介装される位置には、該ディバイドプレート2dに形成された凸部5gが挿入固定される固定孔5hが形成されている。
さらに、タンク本体5の分割体5aの長手方向両端部には、それぞれ対応する開口部5iに貫通した状態で係止孔5j(請求項の第2係止孔に相当)が形成されている。
なお、入力コネクタ2f及び出力コネクタ1hにおけるヘッダタンク2aとの固定構造は公知と同様であるため、その説明は省略する(特許文献2参照)。
また、コア部2cの積層方向両側は、両端部がそれぞれ対応するヘッダタンク5,6に挿通し固定されたレインフォース6でそれぞれ連結補強されている。
また、ヘッダタンク2a,2bの各レインフォース孔5cに挿通し固定される長手方向端部は平板状に形成されている。
なお、レシーバタンク2kは内部構造に応じて熱処理後にコンデンサ2に対して固定する。
さらに、固定部8には、略十字状断面を有する柱状の挿入部10が下方へ突設される他、この挿入部10に近接してアーム状の係止部11(請求項の第2係止部に相当)が下方へ突設されている。
また、上部ブラケット3には前方へ開口された複数の開口部12が形成されることにより軽量化が図られている。
<コンデンサとラジエータの固定について>
ラジエータ1にコンデンサ2を固定する際には、先ず、図10に示すように、コンデンサ2の上部左右両端部において、上部ブラケット3の固定部8を上方のレインフォース6の略コ字状断面の開口側から挿入して、各係止部9をそれぞれ対応する係止孔6cに内側から係止させると同時に、挿入部10をタンク本体5の開口部5iに挿入固定して、係止部11の先端をタンク本体5の係止孔5jに外側から係止させる(図2参照)。
この際、係止部9の樹脂による弾性力を利用してレインフォース6の対向する側壁6a,6bを僅かに外側へ押し開きつつ、コンデンサ2側の固定部8の下端部を挿入できる。
また、係止部11はアーム状に形成されているため、挿入部10をタンク本体5の開口部5iに挿入する際に樹脂の弾性力を利用して外側へ開くように弾性変形させた後、係止孔5jに係止できる。
コンデンサ2が固定されたラジエータ1は、車両搭載ピン1hを用いて図示しないラジエータコアサポートに固定された状態で車両のエンジンルームに搭載される。
また、入力ポート1fと出力ポート1gはエンジンと環状に接続されて、エンジン冷凍サイクルが形成される。
また、タンク1bに流入した流通媒体は、出力ポート1gを介して再びエンジン側へ送出され、熱交換器として機能する。
コンデンサ2は、車室内空調用冷凍サイクルにおいて入力コネクタ2fの入力ポート2eが図示しないコンプレッサ側に接続される共に、出力コネクタ2hの出力ポート2gが図示しないエバポレータ側に接続される。
次に、ヘッダタンク2bの室R4に流入した流通媒体は、接続管2iからレシーバタンク2kに流入して気液分離された後、接続管2jを介してヘッダタンク2bの室R5に流入する。
次に、ヘッダタンク2bの室R5に流入した流通媒体は、コア部2cの対応するチューブ2mを介してヘッダタンク2aの室R6に流入する間にコア部2cを通過する車両走行風または図示しないファンの強制風と熱交換されて45℃前後まで過冷却された後、出力コネクタ2hの出力ポート2gを介してエバポレータ側へ送出され、熱交換器として機能する。
このように、実施例1では、上部ブラケット3及び下部ブラケット4の固定部8,14がコンデンサ2のレインフォース6の略コ字状断面の内側に内嵌した状態で固定されるため、両ブラケット3,4によってコア部2cの端部が覆われることがなく、放熱面積が損失するのを回避できる。
また、挿入部10と係止部11を用いて上部ブラケット3及び下部ブラケット4をタンク本体5に固定したことにより、両ブラケット3,4をより安定した状態でコンデンサ2に固定できると同時に、ラジエータ1との固定を堅固にできる。
以上、説明したように、実施例1の発明では、コンデンサ2が樹脂製のブラケット3,4を介してラジエータ1に固定される熱交換器の固定構造において、コンデンサ2が、所定間隔を置いて配置される一対のタンク2a,2bと、一対のタンク2a,2bの間に配置され、両端部がそれぞれ対応するタンク2a,2bに挿通し固定される複数のチューブ2mと、隣接するチューブ2m同士間に配置されるフィン2nとから成るコア部2cと、コア部2cのチューブ2mとフィン2nの積層方向端部に配置され、積層方向外側に向かって開口した略コ字状断面のレインフォース6を備え、ブラケット3,4におけるコンデンサ2との固定部8,14をレインフォース6の略コ字状断面の内側に固定したため、コア部2cの放熱面積を損失することなく、ブラケット3,4を介してコンデンサ2を固定できる。
実施例2において、実施例1と同様の構成部材については同じ符号を付してその説明は省略し、相違点のみ詳述する。
図15は実施例2のコンデンサとラジエータの組み付け状態を示す正面図、図16は実施例2の上部ブラケットの斜視図、図17は実施例2の下部ブラケットの斜視図、図18は実施例2のラジエータの上部の固定部を説明する斜視図、図19は実施例2のラジエータの下部の固定部を説明する斜視図である。
具体的には、図15、16に示すように、実施例2の上部ブラケット3のラジエータ1との固定部7は略L字状断面に形成されている。
また、実施例1で説明した上部ブラケット3の挿入部10及び係止部11は省略されている。
図15、17に示すように、実施例2の下部ブラケット4は、略矩形状の本体20が設けられて強度が高く設定されると共に、この本体20の上方にはコンデンサ2との固定部14が形成される一方、下方にはラジエータ1側の固定部13として左右方向へ突出する回転軸21がそれぞれ設けられている。
また、実施例1で説明した上部ブラケット3の挿入部10及び係止部11は省略されている。
その他、車両搭載ピン1hの形成位置が実施例1とは異なるがこの限りではない。
また、壁部24の左右両端部において、実施例1で説明した載置部1jの代わりに、前方へ突設された平板状の固定部25が対向した状態で形成されると共に、各固定部24の上面前方側には上方に開口された切欠孔26が対向した位置に形成されている。
<コンデンサとラジエータの固定について>
ラジエータ1にコンデンサ2を固定する際には、先ず、図20に示すように、コンデンサ2の上部左右両端部において、上部ブラケット3の固定部8を上方のレインフォース6の略コ字状断面の開口側から挿入して、各係止部9をそれぞれ対応する係止孔6cに内側から係止させる。
この際、図23に示すように、上部ブラケット3の固定部7の略L字断面状の側壁7aが固定部22の係止部23を押圧して該固定部22を上方へ弾性変形させた後、係止部23が側壁7aに係止することにより、コンデンサ2をラジエータ1に固定できる(図24参照)。
勿論、コンデンサ2のラジエータ1側への傾倒防止を目的としてラジエータ1の固定部22の下面に凸部を設けて側壁7aを係止部23との間で挟持させるようにしても良い。
例えば、第1熱交換器及び第2熱交換器の種類は適宜設定でき、例えば、インタークーラやオイルクーラ等に適用しても良い。
また、図26に示すように、実施例1において、挿入部10と係止部11を省略した上部ブラケット30を採用して、図27に示すように、実施例1と同様にラジエータ1に対してボルト締結するようにしても良い。
この際、図29に示すように、強度が高い本体20をより大きな接触面積で載置部1jに載置できるため、コンデンサ2をより安定した状態で固定支持できる。
この際、鍔部51が係止部50aに当接して上部ブラケット3、換言するとコンデンサ2の上方への移動を規制できる。勿論、鍔部51に相当する部位を固定部50側に設けても良い。
1a タンク
1b タンク
1c コア部
1d シール部材
1e チューブレプレート
1f 入力ポート
1g 出力ポート
1h 車両搭載ピン
1i 螺子孔
1j 載置部
1k 挿入孔
1m チューブ
1n フィン
1o レインフォース
2 コンデンサ
2a、2b ヘッダタンク
2c コア部
2d ディバイドプレート
2e 入力ポート
2f 入力コネクタ
2g 出力ポート
2h 出力コネクタ
2i、2j 接続管
2k レシーバタンク
2m チューブ
2n フィン
1m チューブ
1n フィン
3 上部ブラケット
4 下部ブラケット
5 タンク本体
5a、5b 分割体
5c レインフォース孔
5d チューブ孔
5e ビード
5f 係止部
5g 凸部
5h 固定孔
5i 開口部
5j 係止孔
6 レインフォース
6a、6b 側壁
6c 係止孔
7 固定部
7a 挿通孔
8 固定部
9 係止部
10 挿入部
11 係止部
12 開口部
13 固定部
14 固定部
15 ボルト
20 本体
21 回転軸
22 固定部
23 係止部
24 壁部
25 固定部
26 切欠孔
Claims (4)
- 第1熱交換器が樹脂製のブラケットを介して第2熱交換器に固定される熱交換器の固定構造において、
前記第1熱交換器が、所定間隔を置いて配置される一対のタンクと、
前記一対のタンクの間に配置され、両端部がそれぞれ対応するタンクに挿通し固定される複数のチューブと、隣接するチューブ同士間に配置されるフィンとから成るコア部と、
前記コア部のチューブとフィンの積層方向端部に配置され、積層方向外側に向かって開口した略コ字状断面のレインフォースを備え、
前記ブラケットにおける第1熱交換器との固定部を前記レインフォースの略コ字状断面の内側に固定したことを特徴とする熱交換器の固定構造。 - 請求項1記載の熱交換器の固定構造において、
前記レインフォースの略コ字状断面の対向する側壁にそれぞれ第1係止孔を形成し、
前記固定部に、各第1係止孔に内側から係止可能な第1係止部を形成したことを特徴とする熱交換器の固定構造。 - 請求項1または2記載の熱交換器の固定構造において、
前記固定部を前記タンクに固定したことを特徴とする熱交換器の固定構造。 - 請求項3記載の熱交換器の固定構造において、
前記タンクの長手方向端部に長手方向外側に開口した開口部を形成すると共に、該開口部を形成する側壁に第2係止孔を形成し、
前記固定部に、タンクの開口部に挿入固定する挿入部と、第2係止孔に外側から係止する第2係止部とを形成したことを特徴とする熱交換器の固定構造。
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