JP2009299660A - 排気浄化触媒の熱劣化状態検出装置 - Google Patents

排気浄化触媒の熱劣化状態検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】内燃機関の停止中の熱劣化進行を考慮した精度の高い熱劣化度を算出し、もって排気浄化触媒の熱劣化状態の判定精度を高める。
【解決手段】機関運転時には、熱劣化進行度合いを一定時間毎に積算して排気浄化触媒の熱劣化度Kを算出する。機関停止操作時(タイミングt11)を基本タイミングとし、機関始動操作時(タイミングt12)を補正タイミングとする。基本タイミングには、それ以降に機関始動操作が行われず機関停止状態が継続するものとした場合に、排気浄化触媒が熱劣化の進行しない上限温度Txへ降温するまでに発生する基本熱劣化進行量ΔKbを予測し、そのときの熱劣化度Kに加算する。補正タイミングには、それ以降に機関始動操作が行われず機関停止状態が継続するものとした場合に、排気浄化触媒が上限温度Txへ降温するまでに発生する補正熱劣化進行量ΔKcを予測し、そのときの熱劣化度Kから減算する。
【選択図】図9

Description

本発明は、内燃機関の排気通路に配置されて排気を浄化する排気浄化触媒について、その熱による劣化状態を判定する排気浄化触媒の熱劣化状態検出装置に関するものである。
内燃機関に用いられているNOx触媒等の排気浄化触媒は、使用により次第に熱劣化し、排気浄化性能が低下する。そのため、排気浄化触媒の熱劣化の状態を正確に把握して上記不具合に早期に対処することが重要である。
そこで、排気浄化触媒の熱劣化異常を検出する技術が種々提案されている。その1つとして、内燃機関の運転時に排気浄化触媒の熱劣化進行度合い(時間当りの熱劣化量)を求め、これを一定時間毎に積算することにより熱劣化度を算出し、この熱劣化度を用いて熱劣化異常の有無を検出するものがある(特許文献1参照)。
この排気浄化触媒の熱劣化状態検出装置では、内燃機関を停止させるための機関停止操作が行われると、上記熱劣化度の積算が停止される。しかし、排気浄化触媒は内燃機関が停止したからと言って直ちに低温化して熱劣化が進行しなくなることはなく、熱劣化の進行しない上限温度に降温するまで、ある程度の時間を要する。この放熱期間中はやはり熱劣化が進行している。このため、内燃機関を停止する毎に、計算にて求められる熱劣化度が実際の熱劣化度よりも小さい方にずれ、次第にずれが大きくなる。従って、既に実際の排気浄化用触媒の熱劣化度が、燃焼状態変更や触媒取り替え等で対処しなくてはならない異常状態となっていても、計算上は未だ問題ない熱劣化状態にあるとして通常の燃焼制御を継続してしまい、エミッションの悪化を招くおそれがある。
これに対しては、例えば特許文献2では、機関停操作が行われたタイミングで、その後に排気浄化触媒が上記上限温度へ降温するまでに発生する熱劣化進行量を予測し、この熱劣化進行量に基づいて排気浄化触媒の熱劣化度を増加処理するようにしている。
特開平7−119447号公報 特開2006−291836号公報
ところが、上記特許文献2に記載された排気浄化触媒の熱劣化状態検出装置では、内燃機関の停止後、熱劣化進行途中(排気浄化触媒の温度が上記上限温度よりも高いとき)に内燃機関を始動させるための機関始動操作が行われると、機関運転時における熱劣化度の算出が開始される。そのため、増加処理後の最終的な熱劣化度として、実際の熱劣化度よりも大きな値が算出される。従って、排気浄化触媒の熱劣化が実際よりも進んでいると判定され、燃焼状態の変更や触媒の取り替え等の対処が、適正な時期よりも早くなされてしまう。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、機関停止操作後の熱劣化進行量に基づき熱劣化度を増加処理するものにおいて、内燃機関の停止中の熱劣化進行を考慮した精度の高い熱劣化度を算出し、もって排気浄化触媒の熱劣化状態の判定精度を高めることのできる排気浄化触媒の熱劣化状態検出装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、排気浄化触媒が排気通路に配置された内燃機関の運転時に、熱劣化進行度合いを一定時間毎に積算することにより前記排気浄化触媒の熱劣化度を算出するとともに、前記内燃機関を停止させる機関停止操作が少なくとも行われたタイミングを基本タイミングとし、その基本タイミング以降に機関始動操作が行われず機関停止状態が継続するものとした場合に、前記排気浄化触媒が熱劣化の進行しない上限温度へ降温するまでに発生する熱劣化進行量を基本熱劣化進行量として予測し、前記熱劣化度を同基本熱劣化進行量に基づき増加処理する触媒劣化度算出手段を備え、その増加処理後の熱劣化度を用いて前記排気浄化触媒の熱劣化状態を判定する排気浄化触媒の熱劣化状態検出装置であって、前記基本タイミング後、前記内燃機関を始動させる機関始動操作時までの期間における所定のタイミングを補正タイミングとし、その補正タイミングには、同補正タイミング以降に機関始動操作が行われず機関停止状態が継続するものとした場合に、前記排気浄化触媒が前記上限温度へ降温するまでに発生する熱劣化進行量を補正熱劣化進行量として予測し、前記触媒劣化度算出手段による前記増加処理後の熱劣化度を前記補正熱劣化進行量に基づき減少処理する補正手段をさらに備えることを要旨とする。
上記の構成によれば、内燃機関の運転時には、熱劣化進行度合いが一定時間毎に積算されて熱劣化度が算出される。これに加え、基本タイミング以降に始動操作が行われず機関停止状態が継続するものとした場合に、排気浄化触媒が熱劣化の進行しない上限温度へ降温するまでに発生する熱劣化進行量(基本熱劣化進行量)が予測される。そして、基本熱劣化進行量に基づき熱劣化度が増加処理され、その増加処理後の熱劣化度を用いて排気浄化触媒の熱劣化状態が判定される。
ここで、機関始動操作が行われると、熱劣化進行度合いの積算による熱劣化度の算出が行われるようになる。この算出が、排気浄化触媒の温度が熱劣化の進行しない上限温度よりも高いときに行われると、基本熱劣化進行量のうち機関始動操作後の分だけ熱劣化度が実際の熱劣化度よりも大きくなり、排気浄化触媒の熱劣化が実際よりも進んでいると判定される。
しかし、請求項1に記載の発明では、補正タイミングにおいて、それ以降に機関始動操作が行われず機関停止状態が継続するものとした場合に、排気浄化触媒が上記上限温度へ降温するまでに発生する熱劣化進行量(補正熱劣化進行量)が予測される。この補正タイミングは、機関始動操作が行われるタイミングと同じか、又はそれよりも早いタイミングである。増加処理後の熱劣化度が補正熱劣化進行量に基づいて減少処理されることで、基本熱劣化進行量から少なくとも機関始動操作後によるものが排除される。従って、減少処理後の熱劣化度の精度は、単に基本熱劣化進行量を加えて増加処理しただけのものよりも高くなる。これに伴い、熱劣化度を用いて行われる排気浄化触媒の熱劣化状態の判定精度が高くなる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記触媒劣化度算出手段は、前記基本タイミングでの前記排気浄化触媒の温度及び熱劣化度に基づき前記基本熱劣化進行量を予測し、前記補正手段は、前記補正タイミングでの前記排気浄化触媒の温度及び熱劣化度に基づき前記補正熱劣化進行量を予測するものであることを要旨とする。
上記の構成によれば、熱劣化進行量は、そのときどきの排気浄化触媒の温度と、熱劣化度に応じて異なる傾向にある。従って、触媒劣化度算出手段では、基本タイミングでの排気浄化触媒の温度と熱劣化度との両者に基づくことで、いずれか一方のみに基づいたり、別のパラメータに基づいたりする場合よりも、その基本タイミング以降の基本熱劣化進行量を正確に予測することができる。また、補正手段では、補正タイミングでの排気浄化触媒の温度と熱劣化度とに基づくことで、いずれか一方のみに基づいたり、別のパラメータに基づいたりする場合よりも、その補正タイミング以降の補正熱劣化進行量を正確に予測することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記触媒劣化度算出手段は、前記機関停止操作が行われたタイミングのみを前記基本タイミングとして前記熱劣化度の増加処理を実行し、前記補正手段は、前記機関始動操作が行われたタイミングのみを前記補正タイミングとして前記熱劣化度の減少処理を実行することを要旨とする。
上記の構成によれば、触媒劣化度算出手段では、機関停止操作が行われた基本タイミングから排気浄化触媒が上限温度へ降温するまでに発生する熱劣化進行量が基本熱劣化進行量として予測され、これに基づいて熱劣化度が増加処理される。
また、補正手段では、機関停止操作が行われたとき、その操作が行われず機関停止状態が継続するものとした場合に、排気浄化触媒が上限温度へ降温するまでに発生する熱劣化進行量が補正熱劣化進行量として予測される。そして、上記増加処理後の熱劣化度が補正熱劣化進行量に基づいて減少処理される。この減少処理により、基本熱劣化進行量から機関始動操作後によるものが排除される。減少処理後の熱劣化度は、内燃機関が停止された直後のうち、内燃機関が停止している期間のみにおける熱劣化進行が考慮された精度の高いものとなる。これに伴い、熱劣化度を用いて行われる排気浄化触媒の熱劣化状態の判定精度が一層高くなる。
なお、上記触媒劣化度算出手段による基本熱劣化進行量の予測及び熱劣化度の増加処理は、請求項4に記載の発明によるように、基本タイミングで実行されてもよいし、補正タイミングで実行されてもよい。いずれも場合であっても、上記請求項1〜3のいずれか1つに記載の発明における効果が得られる。
また、内燃機関がソークタイマを備えている場合には、触媒劣化度算出手段による熱劣化度の増加処理、及び補正手段による熱劣化度の減少処理の内容を、請求項5に記載の発明による内容に変更可能である。
すなわち、請求項5に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記内燃機関は、前記機関停止操作に伴い始動されて経過時間を計測し、かつその計測時間が予め定めた時間に達したときに前記触媒劣化度算出手段及び前記補正手段を一時的に起動させるソークタイマを備えており、前記触媒劣化度算出手段は、前記機関停止操作の行われたタイミングを前記基本タイミングとして前記熱劣化度の増加処理を実行し、前記補正手段は、前記ソークタイマにより最初に起動させられたタイミングを、前記基本タイミングに対応する前記補正タイミングとして前記熱劣化度の減少処理を実行することを要旨とする。
上記の構成によれば、機関停止操作が行われると、ソークタイマが始動されて機関停止操作時からの経過時間が計測される。そして、計測時間が予め定めた時間に達すると触媒劣化度算出手段及び補正手段が一時的に起動させられる。
触媒劣化度算出手段では、機関停止操作の行われたタイミングが基本タイミングとされて、熱劣化度の増加処理が実行される。
また、補正手段では、ソークタイマにより最初に起動させられたタイミングが、上記基本タイミングに対応する補正タイミングとされて、熱劣化度の減少処理が実行される。この減少処理により、上記基本熱劣化進行量から、ソークタイマによる最初の起動後によるものが排除される。この排除されるものの中には、機関始動操作後によるものが含まれる。従って、減少処理後の熱劣化度の精度は、単に基本熱劣化進行量を加えて増加処理したものよりも高くなる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記触媒劣化度算出手段及び前記補正手段は前記ソークタイマにより複数回起動させられるものであり、前記触媒劣化度算出手段は、前記ソークタイマにより起動させられる毎に、そのときのタイミングを2回目以降の前記基本タイミングとして前記熱劣化度の増加処理を実行し、前記補正手段は、前記2回目以降の各基本タイミングの次に前記ソークタイマにより起動させられたタイミングを同基本タイミングに対応した補正タイミングとして前記熱劣化度の減少処理を実行することを要旨とする。
上記の構成によれば、触媒劣化度算出手段では、これがソークタイマによって起動させられる毎に、そのときのタイミングが2回目以降の基本タイミングとされて、熱劣化度の増加処理が実行される。また、補正手段では、上記2回目以降の各基本タイミングの次にソークタイマによって起動させられたタイミングが、同基本タイミングに対応した補正タイミングとされて、熱劣化度の減少処理が実行される。この減少処理により、基本熱劣化進行量から今回の起動後によるものが排除される。排除されるものの中には、機関始動操作後によるものが含まれる。従って、減少処理後の熱劣化度の精度は、減少処理の行われない場合(基本熱劣化進行量を加えただけの場合)よりも高くなる。
そして、触媒劣化度算出手段及び補正手段がソークタイマによって起動させられる毎に、基本熱劣化進行量に基づく増加処理、及び補正熱劣化進行量に基づく減少処理が実行されて、熱劣化度の精度が高くなっていく。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態について図1〜図9を参照して説明する。図1は、第1実施形態が適用されるディーゼル機関(内燃機関)11及びその排気浄化装置12の構成を示している。
ディーゼル機関11は、大きくは吸気通路13、気筒10毎の燃焼室14、及び排気通路15を備えて構成されている。吸気通路13の最上流部には、同吸気通路13に吸入された空気を浄化するエアクリーナ16が設けられている。ディーゼル機関11においては、エアクリーナ16から吸気下流側に向けて順に、吸気通路13内の空気の流量を検出するエアフロメータ17、及び吸気絞り弁21が配設されている。そして、吸気通路13は、吸気絞り弁21の吸気下流側に設けられた吸気マニホールド22において分岐されており、この分岐部分を通じて各気筒10の燃焼室14に接続されている。
ディーゼル機関11のシリンダヘッド23には、燃焼室14内での燃焼に供される燃料を噴射する燃料噴射弁24が気筒10毎に設けられている。各燃料噴射弁24には、燃料供給路25を通じて燃料タンク26から燃料が供給される。燃料供給路25には、燃料タンク26から燃料を吸引して加圧吐出する燃料ポンプ27、及びその吐出された高圧燃料を蓄圧する高圧燃料配管であるコモンレール28が設けられている。そして、各気筒10の燃料噴射弁24はコモンレール28にそれぞれ接続されている。
一方、排気通路15の各燃焼室14との接続部分は排気ポート29となっている。排気通路15には、各燃焼室14から排気ポート29を通じて排出された排気を集合させるための排気マニホールド31が設けられている。
さらに、ディーゼル機関11には、排気の一部を吸気中に再循環させる排気再循環(以下、「EGR」という)装置32が採用されている。EGR装置32は、吸気通路13と排気通路15とを連通させるEGR通路33を備えて構成されている。EGR通路33の途中には、その上流側から順に、再循環される排気を浄化するEGRクーラ触媒34、再循環される排気を冷却するEGRクーラ35、再循環される排気の流量を調整するEGR弁36が配設されている。そしてEGR通路33の下流側は、吸気通路13の吸気絞り弁21と吸気マニホールド22との間に接続されている。
こうしたディーゼル機関11では、吸気通路13に吸入された空気が、エアクリーナ16で浄化された後、吸気絞り弁21及び吸気マニホールド22を通って各気筒10の燃焼室14に分配供給される。こうした吸気通路13内の空気の流量は、吸気絞り弁21の開度制御を通じて調整される。また、その空気の流量(吸入空気量)はエアフロメータ17により検出される。
空気の導入された燃焼室14では、各気筒10の圧縮行程において燃料噴射弁24から燃料が噴射される。そして、吸気通路13を通じて導入された空気と燃料噴射弁24から噴射された燃料との混合気が燃焼室14内で燃焼される。このときに生じた高温高圧の燃焼ガスによりピストン37が往復動され、出力軸であるクランクシャフト38が回転されて、ディーゼル機関11の駆動力(出力トルク)が得られる。ディーゼル機関11には、クランクシャフト38の回転速度(エンジン回転速度NE)を検出する回転速度センサ39が設けられている。
各気筒10の燃焼室14での燃焼により生じた排気は、排気マニホールド31を通じて排気通路15の下流側へ向けて流れる。
一方、上記燃焼により生じた排気の一部はEGR通路33に導入される。EGR通路33に導入された排気は、EGRクーラ触媒34で浄化され、EGRクーラ35で冷却された後、吸気通路13の吸気絞り弁21の吸気下流側の空気中に再循環される。こうして再循環される排気の流量は、EGR弁36の開度制御を通じて調整される。
上記のようにしてディーゼル機関11が構成されている。次に、このディーゼル機関11から排出される排気を浄化するための排気浄化装置12について説明する。排気浄化装置12は、添加弁41を備えるほか、複数の触媒コンバータ(第1触媒コンバータ42、第2触媒コンバータ43、及び第3触媒コンバータ44)を備えて構成されている。
最上流の第1触媒コンバータ42の内部には、排気浄化触媒として吸蔵還元型のNOx触媒42Aが収容されている。NOx触媒42Aは、例えばハニカム形状の構造体を担体とし、その表面にNOx吸収剤と粒状の貴金属触媒とを担持させることにより構成されている。NOx吸収剤は、排気中の酸素濃度が高い状態では窒素酸化物NOxを吸収し、同酸素濃度が低い状態では窒素酸化物NOxを放出する特性を有する。また、排気中に窒素酸化物NOxが放出されたとき、排気中に炭化水素HC、一酸化炭素CO等が存在していれば、貴金属触媒がこれら炭化水素HCや一酸化炭素COの酸化反応を促すことで、窒素酸化物NOxを酸化成分とし、かつ炭化水素HC及び一酸化炭素COを還元成分とする酸化還元反応が両者間で起こる。すなわち、炭化水素HC及び一酸化炭素COは二酸化炭素CO2 や水H2 Oに酸化され、窒素酸化物NOxは窒素N2 に還元される。
第2触媒コンバータ43は第1触媒コンバータ42の排気下流側に配設されている。第2触媒コンバータ43の内部には、排気浄化触媒として吸蔵還元型のNOx触媒43Aが収容されている。このNOx触媒43Aは、排気中のガス成分の通過を許容し、かつ同排気中の微粒子物質PMの通過を阻止する多孔質材を備えている。そして、NOx触媒43Aでは、この多孔質材が担体とされ、この担体に、上記NOx触媒42Aと同様、NOx吸収剤と貴金属触媒とが担持されている。
第3触媒コンバータ44は第2触媒コンバータ43の排気下流側に配設されている。第3触媒コンバータ44には、排気中の炭化水素HC及び一酸化炭素COの酸化を通じて排気の浄化を行う酸化触媒が収容されている。
ところで、上記NOx触媒42A,43Aは、排気中の酸素濃度が高い状態にあるときでも所定の限界量の窒素酸化物NOxを吸収すると、それ以上窒素酸化物NOxを吸収しなくなる。そこで、燃焼室14での燃焼に供される燃料を噴射する燃料噴射弁24とは別に、排気通路15の第1触媒コンバータ42よりも上流に添加弁41が設けられている。この添加弁41は燃料通路46を通じて前記燃料ポンプ27に接続されており、同燃料ポンプ27から供された燃料を還元剤として排気中に噴射して添加する。この還元剤の添加により、各NOx触媒42A,43Aに吸収された窒素酸化物NOxを放出及び還元浄化し、同NOx触媒42A,43AのNOx吸収能力を回復させ、NOx吸収量が限界量に達しないようしている。さらに、第2触媒コンバータ43では微粒子物質PMの浄化も同時に実行する。
なお、排気通路15において第1触媒コンバータ42と第2触媒コンバータ43との間の空間には、同空間を通過する排気の温度(排気温度)、すなわち第2触媒コンバータ43に流入する前の排気の温度を検出する排気温センサ48が配設されている。また、排気通路15において第2触媒コンバータ43よりも下流の空間には、同空間を通過する排気の温度、すなわち第2触媒コンバータ43を通過した直後の排気の温度を検出する排気温センサ49が配設されている。また排気通路15には、第2触媒コンバータ43の排気上流側における排気圧力と排気下流側における排気圧力との差圧を検出する差圧センサ51が配設されている。さらに、排気通路15について、第1触媒コンバータ42よりも排気上流側、及び第2触媒コンバータ43と第3触媒コンバータ44との間には、排気中の酸素濃度を検出する酸素センサ52,53がそれぞれ配設されている。
以上説明したディーゼル機関11及び排気浄化装置12の制御は、電子制御装置61によって行われる。電子制御装置61は、ディーゼル機関11の制御に係る各種処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータが記憶されたROM、CPUの処理結果等が記憶されるRAM、外部との情報のやり取りを行うための入・出力ポート等を備えて構成されている。
電子制御装置61の入力ポートには、上述した各センサに加え、運転者によるアクセル踏込量を検出するアクセルセンサ54、コモンレール28の内圧(レール圧)を検出するコモンレールセンサ55、吸気絞り弁21の開度を検出する絞り弁センサ56等が接続されている。また、電子制御装置61には、ディーゼル機関11の運転状態に係る信号として、イグニションスイッチ57の状態(オン・オフ)に関する信号が入力される。イグニションスイッチ57はディーゼル機関11の始動又は停止のために運転者によって操作されるスイッチであり、機関始動のためにオン操作され、停止のためにオフ操作される。このイグニションスイッチ57のオン操作が機関始動操作に該当し、オフ操作が機関停止操作に該当する。イグニションスイッチ57は、ディーゼル機関11の運転中にはオン状態となっており、停止中にはオフ状態となっている。なお、図8、図9、図12及び図15では、イグニションスイッチは「IG−SW」と表記されている。
また、電子制御装置61の出力ポートには、上記吸気絞り弁21、燃料噴射弁24、燃料ポンプ27、添加弁41、EGR弁36等が接続されている。そして電子制御装置61は、上記各センサの検出結果に基づき、それら出力ポートに接続された機器類を制御することで、ディーゼル機関11の各種運転制御を実施する。各種運転制御には燃料噴射弁24による燃料噴射制御が含まれるほか、燃焼に係る制御、排気の浄化に係る制御等が含まれている。
例えば、燃料噴射制御では、電子制御装置61は、ディーゼル機関11の運転状態に最適な基本噴射量を、アクセルセンサ54によるアクセル踏込量、及び回転速度センサ39によるエンジン回転速度NEに基づき算出する。また、そのエンジン回転速度NEにより決定される基本最大噴射量(理論上噴射可能な最大量)に、各種センサからの信号による補正を加え最大噴射量を決定する。上記基本噴射量及び最大噴射量を比較し、噴射量の少ない方を目標噴射量として設定する。また、上記アクセル踏込量及びエンジン回転速度NEに基づき基本噴射時期を算出し、これを各種センサからの信号によって補正し、そのときのディーゼル機関11の運転状態に最適な目標噴射時期を算出する。そして、これらの目標噴射量及び目標噴射時期に基づき燃料噴射弁24に対する通電を制御して、同燃料噴射弁24を開閉させる。
燃焼に係る制御では、電子制御装置61は、予め設定された複数の燃焼モードからディーゼル機関11の運転状態に応じたものを選択する。複数の燃焼モードには、通常燃焼モード及び低温燃焼モードが含まれている。ここで、EGR装置32が適用された第1実施形態のディーゼル機関11では、燃料噴射弁24から燃焼室14への燃料噴射時期が一定の状態で燃焼室14内の不活性ガスの量、すなわち再循環される排気の量が多くなると、燃焼室14内における煤の発生量が徐々に多くなる。再循環される排気の量が所定値になると煤の発生量がピークになる。そして、再循環される排気の量が所定値よりも多くなると、燃焼室14内における燃料及びその周辺の温度が低下して燃焼室14内における煤の発生量が少なくなる。低温燃焼モードでは、上記所定値よりも多い量の排気が再循環されつつ燃焼室14内で燃料が燃焼される。これに対し、通常燃焼モードでは、前記所定値よりも少ない量の排気が再循環されつつ燃焼室14内で燃料が燃焼される。
また、電子制御装置61は、排気の浄化に係る制御の1つとして、排気浄化触媒に対する制御を実行する。この制御には、触媒再生制御モード、硫黄被毒回復制御モード、NOx還元制御モード、及び通常制御モードという4つの触媒制御モードが設定されており、電子制御装置61は触媒コンバータ42〜44の状態に応じた触媒制御モードを選択して実行する。
触媒再生制御モードとは、特に第2触媒コンバータ43内に堆積している微粒子物質PMを燃焼させて二酸化炭素CO2 と水H2 Oにして排出する制御を行うモードであり、添加弁41からの還元剤(燃料)の添加を継続的に繰り返して担体の温度(触媒床温)を高温化(600〜700℃)するモードである。
硫黄被毒回復制御モードとは、NOx触媒42A,43Aが硫黄酸化物SOxによって被毒されて窒素酸化物NOxの吸蔵能力が低下した場合に、硫黄酸化物SOxを放出させる制御を行うモードである。
NOx還元制御モードとは、NOx触媒42A,43Aに吸蔵された窒素酸化物NOxを、窒素N2 、二酸化炭素CO2 及び水H2 Oに還元して放出するモードである。このモードでは、添加弁41からの比較的時間をおいた間欠的な還元剤(燃料)の添加により、触媒温度が比較的低温(例えば250〜500℃)となる。これ以外の状態が通常制御モードとなり、このモードでは添加弁41から還元剤(燃料)が添加されない。
さらに、電子制御装置61は、排気の浄化に係る制御の1つとして、上記NOx触媒42A,43Aの熱による劣化状態を検出する制御も行う。この制御を行うのは、NOx触媒42A,43Aは排気の熱に晒されて劣化し、排気浄化性能、ここでは炭化水素HCに対する排気浄化性能が低下するからである。より詳しくは、熱に晒されて昇温したNOx触媒42A,43Aの温度や晒される時間に応じて熱劣化が進行し、やがて所望の排気浄化性能を発揮しなくなる。そこで、こうした不具合に対処するために、その前提として熱劣化状態の把握が必要となることから、同検出制御を行うようにしている。
図2のフローチャートは、ディーゼル機関11の運転時におけるNOx触媒42A,43Aの熱劣化度Kを算出するための「熱劣化度算出・更新ルーチン」を示している。
ここで、熱劣化度Kは、NOx触媒42A,43Aが使用開始から熱によりどれだけ劣化したかを示すパラメータであって、NOx触媒42A,43Aの所定時間毎の熱劣化量(熱劣化度Kの変化勾配、以下「熱劣化進行度合いdK」という)を積算したものである。この熱劣化度Kは、電子制御装置61におけるバックアップRAM、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリに記憶され、電子制御装置61に対する電源オフ時においても保持される。従って、イグニションスイッチ57のオン操作に伴う電源オン後の電子制御装置61では、この保持値から熱劣化度Kの算出が開始されることとなる。このルーチンに示される一連の処理は、イグニションスイッチ57のオン状態の時に、所定の周期、例えば1分の時間周期で実行される。
熱劣化度算出・更新ルーチンでは、電子制御装置61はまずステップ110において、そのときのNOx触媒42A,43Aの温度(触媒温度T)を読込む。ここで、触媒温度Tとしては、例えば排気温センサ48,49による排気温度及びディーゼル機関11の運転状態から推定した値を用いることができる。また、ステップ110では、前回の制御周期で算出した熱劣化度Kを不揮発性メモリから読出す。
そして、ステップ120において、上記熱劣化度K及び触媒温度Tに基づき、機関運転中における熱劣化進行度合いdKを算出する。この算出に際しては、例えばメモリ(ROM)に予め記憶されている図3のマップを参照する。このマップは、所定時間(熱劣化度算出・更新ルーチンの制御周期)におけるNOx触媒42A,43Aの熱劣化の進行の程度を示すものであり、触媒温度T及び熱劣化度Kと、熱劣化進行度合いdKとの関係が規定されている。
図3のマップでは、触媒温度T一定のもとでは、熱劣化度Kが小さいときには熱劣化進行度合いdKが大きく、熱劣化度が大きくなるに従い熱劣化進行度合いdKが小さくなるような設定がなされている。また、熱劣化度K一定のもとでは、触媒温度Tが低いときには熱劣化進行度合いdKが小さく、触媒温度Tが高くなるに従い熱劣化進行度合いdKが大きくなるような設定がなされている。
そして、上記ステップ120では、上記触媒温度T及び熱劣化度Kに対応する熱劣化進行度合いdKを上記図3のマップから割り出す。割り出された熱劣化進行度合いdKは、前回の制御周期で熱劣化度Kを算出した後、今回の制御周期が到来するまでの期間における熱劣化量(時間当りの熱劣化量)に相当する。
次に、ステップ130へ移行し、上記ステップ110での熱劣化度Kに対し、前記ステップ120での熱劣化進行度合いdKを加算し、これを新たな(今回制御周期での)熱劣化度Kとして設定する。この設定とは、不揮発性メモリに記憶されている熱劣化度Kを、新たな値に書き換えることを意味する。そして、上記ステップ130の処理を行った後に、熱劣化度算出・更新ルーチンを一旦終了する。従って、上記ステップ120,130の処理が繰り返されることにより、熱劣化進行度合いdKが積算されて熱劣化度Kが大きな値に更新されてゆく。
次に、図4のフローチャートは、上記不揮発性メモリに記憶されている熱劣化度Kを用いて、NOx触媒42A,43Aの熱による劣化状態を判定するための「熱劣化状態判定ルーチン」を示している。このルーチンに示される一連の処理は、イグニションスイッチ57のオン状態の時に、所定の周期、例えば1秒の時間周期で実行される。
この熱劣化状態判定ルーチンでは、電子制御装置61はまずステップ210において、
不揮発性メモリから熱劣化度Kを読出す。続いて、ステップ220において、その熱劣化度Kが、予め定められた異常判定値S以上であるかどうかを判定する。この異常判定値Sとしては、NOx触媒42A,43Aの熱劣化度Kについて、炭化水素HCに対する排気浄化性能を確保するうえで許容できる範囲の上限値又はそれに近い値が設定されている。
上記ステップ220の判定条件が満たされていない(K<S)と、NOx触媒42A,43Aの熱劣化が排気浄化性能を大きく損なうほど進行していないと考えられることから、そのまま熱劣化状態判定ルーチンを一旦終了する。これに対し、ステップ220の判定条件が満たされている(K≧S)と、NOx触媒42A,43Aが排気浄化を行う点で大きな支障を及ぼすほど熱劣化が進行していると考えられることから、ステップ230において、異常判定(異常である旨の判定)を行う。この判定処理を行った後に、熱劣化状態判定ルーチンを一旦終了する。
ここで、上記NOx触媒42A,43Aはディーゼル機関11が停止したからと言って直ちに低温化して熱劣化が進行しなくなることはなく、上限温度Txに降温するまである程度の時間を要する。ここでの上限温度Txは、触媒温度TのうちNOx触媒42A,43Aの熱劣化が進行しない温度のうち最も高い値である。この放熱期間中はやはり熱劣化が進行している。このため、ディーゼル機関11を停止する毎に、計算によって求められる熱劣化度Kが実際の熱劣化度よりも小さい方へずれ、次第にずれが大きくなる。従って、実際のNOx触媒42A,43Aの熱劣化度Kが、既に燃焼状態変更や触媒取り替え等で対処しなくてはならない異常状態となっていても、計算上は未だ問題ない熱劣化状態にあるとして通常の燃焼制御を継続してしまい、エミッションの悪化を招くおそれがある。
そこで、第1実施形態では、ディーゼル機関11を停止させる機関停止操作が行われたタイミングを基本タイミングとしている。また、その基本タイミング以降に機関始動操作が行われず機関停止状態が継続するものとした場合に、NOx触媒42A,43Aが上記上限温度Txへ降温するまでに発生する熱劣化進行量を基本熱劣化進行量ΔKbとして予測し、熱劣化度Kを基本熱劣化進行量ΔKbに基づいて増加処理するようにしている。
図6のフローチャートは、上記基本熱劣化進行量ΔKbを算出して熱劣化度Kに反映するための「基本熱劣化進行量算出・反映ルーチン」を示している。このルーチンにおける一連の処理は、機関停止操作が行われたときに実行される。
このルーチンでは、電子制御装置61はまずステップ310において、そのとき(機関停止操作時)のNOx触媒42A,43Aの温度(触媒温度T)、及びエンジン回転速度NEをそれぞれ読込む。また、不揮発性メモリに記憶されている熱劣化度K、すなわち機関停止操作が行われる直前に算出・更新された熱劣化度Kを読出す。
続いて、ステップ320において、上記エンジン回転速度NEが基準値α以上であるかどうかを判定する。ここで、基準値αは、ディーゼル機関11を停止させるためにイグニションスイッチ57に対して、短時間で複数回、オフ操作が繰り返された場合に、2回目以降のオフ操作時には、既にエンジン回転速度NEが、基準値αよりも低くなっているように、実験等により予め設定されている値である。例えば、2回目以降のオフ操作時に実測されたエンジン回転速度NEの上限が基準値αとして設定される。具体的には、基準値αは、アイドル回転速度よりも少し低い値、例えば500rpmに設定される。
上記ステップ320の判定条件が満たされている(NE≧α)と、ステップ330において、上記ステップ310での触媒温度T及び熱劣化度Kに基づき基本熱劣化進行量ΔKbを算出する。この算出に際しては、例えばメモリ(ROM)に予め記憶されている図5のマップを参照する。このマップは、ディーゼル機関11の停止開始後、NOx触媒42A,43Aが熱劣化の進行しない上限温度Txへ降温するまでに発生する熱劣化進行量を示すものであり、触媒温度T及び熱劣化度Kと、熱劣化進行量との関係が規定されている。図5のマップでは、上述した図3のマップと同様の傾向を示す設定がなされている。すなわち、触媒温度T一定のもとでは、熱劣化度Kが小さいときには熱劣化進行量が大きく、熱劣化度Kが大きくなるに従い熱劣化進行量が小さくなるような設定がなされている。また、熱劣化度K一定のもとでは、触媒温度Tが低いときには熱劣化進行量が小さく、触媒温度Tが高くなるに従い熱劣化進行量が大きくなるような設定がなされている。
そして、上記図6のステップ330では、上記触媒温度T及び熱劣化度Kに対応する熱劣化進行量を上記図5のマップから割り出し、これを基本熱劣化進行量ΔKbとする。
次に、ステップ340へ移行し、上記ステップ310での熱劣化度Kに対し、上記ステップ330での基本熱劣化進行量ΔKbを加算する。この加算が、基本熱劣化進行量ΔKbに基づく熱劣化度Kの増加処理に該当する。加算後の熱劣化度Kは、機関停止操作後の基本熱劣化進行量ΔKbを反映した熱劣化度K、表現を変えると、熱劣化が進行しなくなる時点での熱劣化度K(予測値)である。不揮発性メモリに記憶されている熱劣化度Kを、この新たな熱劣化度に書き換える。そして、上記ステップ340の処理を経た後に、基本熱劣化進行量算出・反映ルーチンを終了する。
これに対し、上記ステップ320の判定条件が満たされていない(NE<α)と、上記ステップ330,340の処理を行うことなく、基本熱劣化進行量算出・反映ルーチンを終了する。従って、機関停止操作が短時間に複数回なされた場合、2回目以降の機関停止操作については基本熱劣化進行量ΔKbの算出及び熱劣化度Kへの反映が行われない。すなわち、機関停止操作を行った後に、短時間後に、再度機関始動操作及び機関停止操作をし直した場合、2回目の機関停止操作時には既にエンジン回転速度NEが大きく低下し、例えば、略0rpmとなっている。従って、NE<αであることから、再度、基本熱劣化進行量算出・反映ルーチン(図6)が実行されても、ステップ320で「NO」と判定されて、2回目の基本熱劣化進行量ΔKbによる増加処理(ステップ340)はなされない。なお、ステップ320の判定処理のこうした意図は、後述するステップ420(図7)、ステップ520(図10)、ステップ620(図11)、ステップ720(図13)の判定処理についても同様である。
上記図2,図4及び図6の各ルーチンに従って処理が行われると、イグニションスイッチ57の操作状況、異常判定の有無、触媒温度T及び熱劣化度Kは、例えば図8に示すように変化する。
この例は、エンジン回転速度NEが基準値αよりも高く、かつ触媒温度Tが上限温度Txよりも高い状態のタイミングt1で機関停止操作が行われ、タイミングt3でオン操作された場合を示している。そのため、機関停止操作に伴いディーゼル機関11が停止されると、NOx触媒42A,43Aが放熱により降温するものの、触媒温度Tはしばらくは、熱劣化が進行する高温領域(上限温度Tx以上の領域)にとどまる。
また、タイミングt3は、機関停止操作時から、NOx触媒42A,43Aが上限温度Txへ降温するタイミングt2よりも後のタイミングである。
なお、図8中の二点鎖線は、熱劣化度Kに対する基本熱劣化進行量ΔKbの増加処理(図6のステップ340)が行われなかった場合の熱劣化度Kの変化態様を示している。この熱劣化度Kは、タイミングt3で機関始動操作が行われた後も、しばらくの期間は異常判定値Sよりも低く、従って異常判定がなされない。
ディーゼル機関11が運転されている期間(タイミングt1よりも前の期間)には、図2及び図4のルーチンが一定の周期で繰り返される。図2の熱劣化度算出・更新ルーチンでは、ステップ130の処理が行われる毎に熱劣化進行度合いdKが積算されて熱劣化度Kが大きな値に更新されてゆく。しかし、熱劣化度Kは異常判定値Sよりも小さいため、図4の熱劣化状態判定ルーチンではステップ220の判定条件が満たされず、ステップ230での異常判定が行われない。
タイミングt1で機関停止操作が行われると、図6の基本熱劣化進行量算出・反映ルーチンが実行される。同ルーチンのステップ340の処理により、熱劣化度Kが基本熱劣化進行量ΔKbに基づいて増加処理される。図8では、網点の付された領域がこの基本熱劣化進行量ΔKbに該当する。この増加処理により、タイミングt1において、基本熱劣化進行量ΔKbだけ大きくなった熱劣化度Kは、異常判定値Sよりも未だ小さい。この熱劣化度Kは、機関始動操作が行われるタイミングt3までの期間にわたり保持される。
そして、タイミングt3で機関始動操作が行われてディーゼル機関11が始動されると、再び図2及び図4の各ルーチンが開始される。図2の熱劣化度算出・更新ルーチンでは、ステップ130の処理が行われる毎に熱劣化進行度合いdKが積算されるため、タイミングt3以降、熱劣化度Kが増加していく。そして、タイミングt4で熱劣化度Kが異常判定値S以上になると、図4の熱劣化状態判定ルーチンにおけるステップ220の判定条件が満たされ、ステップ230で異常判定がなされる。このタイミングt4は、基本熱劣化進行量ΔKbに基づく熱劣化度Kの増加処理が行われない場合に異常判定がなされるタイミング(図示略)よりも早く、実際のNOx触媒42A,43Aの熱劣化度Kが、燃焼状態変更や触媒取り替え等で対処しなくてはならない異常状態となっているタイミングに近い。
このように、NOx触媒42A,43Aが熱劣化の進行しない上限温度Txへ降温するタイミングt2よりも後のタイミングt3で機関始動操作が行われた場合には、ディーゼル機関11の停止中の基本熱劣化進行量ΔKbを熱劣化度Kに反映し、同熱劣化度Kを高い精度で求めることが可能である。
しかし、NOx触媒42A,43Aが上限温度Txへ降温するタイミングt2よりも前のタイミングで、すなわち熱劣化が進行している途中のタイミングで機関始動操作が行われると、次の問題が生ずる。それは、機関始動操作が行われたタイミングから、NOx触媒42A,43Aが上限温度Txへ降温するタイミングまでの期間には、機関運転中の熱劣化進行度合いdKの積算と、基本熱劣化進行量ΔKbの増加補正との両者が行われることである。その結果、熱劣化度Kとして、実際の熱劣化度よりも大きな値が算出される。従って、NOx触媒42A,43Aの熱劣化が実際よりも進んでいると判定され、燃焼状態の変更や触媒の取り替え等の対処が、適正な時期よりも早くなされてしまう。
そこで、第1実施形態では、機関停止操作が行われた基本タイミング後、機関始動操作時までの期間における所定のタイミングを補正タイミングとしている。ここでは、機関始動操作が行われたタイミング、より正確には、さらにエンジン回転速度NEが基準値α以上になったときを、上記補正タイミングとしている。
また、上記補正タイミングには、それ以降に機関始動操作が行われず機関停止状態が継続するものとした場合に、NOx触媒42A,43Aが上記上限温度Txへ降温するまでに発生する熱劣化進行量を補正熱劣化進行量ΔKcとして予測し、上記増加処理後の熱劣化度Kを補正熱劣化進行量ΔKcに基づいて減少処理するようにしている。
図7のフローチャートは、上記補正熱劣化進行量ΔKcを算出して熱劣化度Kに反映するための「補正熱劣化進行量算出・反映ルーチン」を示している。このルーチンにおける一連の処理は、機関始動操作が行われたときに実行される。
このルーチンでは、電子制御装置61はまずステップ410において、そのときのエンジン回転速度NEを読込む。ステップ420において、上記エンジン回転速度NEが上述した基準値α以上であるかどうかを判定する。この判定条件が満たされていると(NE≧α)と、ステップ430へ移行する。
ステップ430では、そのときのNOx触媒42A,43Aの温度(触媒温度T)を読込むとともに、不揮発性メモリに記憶されている熱劣化度K、この場合、機関停止操作が行われる直前に算出・更新された熱劣化度Kを読出す。
続いて、ステップ440において、上記ステップ430での触媒温度T及び熱劣化度Kに基づき補正熱劣化進行量ΔKcを算出する。この算出に際しては、上述した図5のマップを参照し、上記触媒温度T及び熱劣化度Kに対応する熱劣化進行量を割り出し、これを補正熱劣化進行量ΔKcとする。
次に、ステップ450へ移行し、上記ステップ430での熱劣化度Kから、前記ステップ450での補正熱劣化進行量ΔKcを減算する。この減算が、補正熱劣化進行量ΔKcに基づく熱劣化度Kの減少処理に該当する。減算後の熱劣化度Kは、機関始動操作時の補正熱劣化進行量ΔKcを反映した熱劣化度K、表現を変えると、機関始動操作時での熱劣化度K(予測値)である。不揮発性メモリに記憶されている熱劣化度Kを、この新たな熱劣化度に書き換える。そして、上記ステップ450の処理を行った後に、補正熱劣化進行量算出・反映ルーチンを終了する。
これに対し、上記ステップ420の判定条件が満たされていない(NE<α)と、上記ステップ430〜450の各処理を行うことなく、補正熱劣化進行量算出・反映ルーチンを終了する。
第1実施形態では、電子制御装置61による上記熱劣化度算出・更新ルーチン(図2)、熱劣化状態判定ルーチン(図4)、及び基本熱劣化進行量算出・反映ルーチン(図6)の各処理が、特許請求の範囲における触媒劣化度算出手段に該当する。また、補正熱劣化進行量算出・反映ルーチン(図7)の各処理が補正手段に該当する。
上記図2、図4、図6及び図7の各ルーチンに従って処理が行われると、イグニションスイッチ57の操作状況、触媒温度T及び熱劣化度Kは、例えば図9に示すように変化する。
この例は、エンジン回転速度NEが基準値αよりも高く、かつ触媒温度Tが上限温度Txよりも高い状態のタイミングt11で機関停止操作が行われ、NOx触媒42A,43Aが上限温度Txへ降温するタイミングt13よりも前のタイミングt12で機関始動操作が行われた場合を示している。タイミングt12では、NOx触媒42A,43Aが降温途中であって、触媒温度Tが上限温度Txよりも高い。そのため、機関停止操作に伴いディーゼル機関11が停止されると、NOx触媒42A,43Aが放熱により降温するものの、触媒温度Tはしばらくは、熱劣化が進行する高温領域(上限温度Tx以上の領域)にとどまる。
ディーゼル機関11が運転されている期間(タイミングt11よりも前の期間)には、図2及び図4のルーチンが一定の周期で繰り返される。図2の熱劣化度算出・更新ルーチンでステップ130の処理が行われる毎に熱劣化進行度合いdKが積算されて、熱劣化度Kが大きな値に更新されてゆく。
タイミングt11で機関停止操作が行われると、図6の基本熱劣化進行量算出・反映ルーチンが実行される。ステップ340の処理により、熱劣化度Kが基本熱劣化進行量ΔKbに基づいて増加処理される。図9では、網点の付された領域がこの基本熱劣化進行量ΔKbに該当する。この増加処理により、熱劣化度Kは基本熱劣化進行量ΔKbだけ大きな値となる。熱劣化度Kは、次に機関始動操作が行われるタイミングt12までの期間にわたり保持される。
タイミングt12で機関始動操作が行われてディーゼル機関11が始動されると、図7の補正熱劣化進行量算出・反映ルーチンの実行によって、そのときの触媒温度T及び熱劣化度Kに応じた補正熱劣化進行量ΔKcが算出される。図9では、網点の付された領域がこの補正熱劣化進行量ΔKcに該当する。この補正熱劣化進行量ΔKcに基づいて熱劣化度Kが減少処理されることにより、熱劣化度Kは、補正熱劣化進行量ΔKcだけ一旦小さな値にされる。
なお、タイミングt12での機関始動操作に伴い再び図2及び図4の各ルーチンが開始される。図2の熱劣化度算出・更新ルーチンでは、ステップ130の処理が行われる毎に熱劣化進行度合いdKが積算されることとなり、タイミングt12以降、熱劣化度Kが増加していく。
以上詳述した第1実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)機関停止操作が行われた基本タイミング後、機関始動操作時までの所定のタイミングを補正タイミングとする。そして、この補正タイミングには、それ以降に機関始動操作が行われず機関停止状態が継続するものとした場合に、NOx触媒42A,43Aが熱劣化の進行しない上限温度Txへ降温するまでに発生する熱劣化進行量(補正熱劣化進行量ΔKc)を予測する。さらに、上記増加処理後の熱劣化度Kから補正熱劣化進行量ΔKcを減算する減少処理を行うことにより、基本熱劣化進行量ΔKbから機関始動操作後によるものを排除している。従って、減少処理後の熱劣化度Kの精度は、単に基本熱劣化進行量ΔKbを加えて増加処理しただけのものよりも高くなる。これに伴い、熱劣化度Kを用いて行われるNOx触媒42A,43Aの熱劣化状態の判定精度が高くなる。
(2)熱劣化進行量は、そのときどきの触媒温度Tと熱劣化度Kとに応じて異なる傾向にある。
従って、第1実施形態によるように、基本タイミングでの触媒温度Tと熱劣化度Kとに基づくことで、いずれか一方のみに基づいたり、別のパラメータに基づいたりする場合よりも、その基本タイミング以降の基本熱劣化進行量ΔKbを正確に予測することができる。また、補正タイミングでの触媒温度Tと熱劣化度Kとに基づくことで、いずれか一方のみに基づいたり、別のパラメータに基づいたりする場合よりも、その補正タイミング以降の補正熱劣化進行量ΔKcを正確に予測することができる。
(3)機関停止操作が行われたタイミングのみを基本タイミングとし、それ以降にNOx触媒42A,43Aが熱劣化の進行しない上限温度Txへ降温するまでに発生する熱劣化進行量(基本熱劣化進行量ΔKb)を予測し、これに基づいて熱劣化度Kを増加処理している。また、機関始動操作が行われたタイミングのみを補正タイミングとし、それ以降に、その操作が行われず機関停止状態が継続するものとした場合に、NOx触媒42A,43Aが熱劣化の進行しない上限温度Txへ降温するまでに発生する熱劣化進行量(補正熱劣化進行量ΔKc)を予測し、これに基づいて上記増加処理後の熱劣化度を減少処理している。
そのため、減少処理後の熱劣化度Kは、ディーゼル機関11が停止している期間のみにおける熱劣化進行が考慮された精度の高いものとなる。これに伴い、熱劣化度Kを用いて行われるNOx触媒42A,43Aの熱劣化状態の判定精度を一層高くすることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明を具体化した第2実施形態について、図2、図4、図10〜図12を参照して説明する。
第2実施形態は、電子制御装置61による処理内容の一部において、より具体的には、補正タイミング(機関始動操作時)に基本熱劣化進行量ΔKbの予測及び熱劣化度Kの増加処理を実行する点において、基本タイミング(機関停止操作時)に同増加処理を実行する第1実施形態と異なっている。そのために、上述した図6及び図7に代えて、図10に示す機関停止処理ルーチン、及び図11に示す熱劣化進行量算出・反映ルーチンを実行するようにしている。なお、それ以外の構成(ディーゼル機関11及び排気浄化装置12の構成を含む)は第1実施形態と同様である。
図10に示す機関停止処理ルーチンにおける一連の処理は、機関停止操作が行われたときに実行される。
このルーチンでは、電子制御装置61はまずステップ510において、そのとき(機関停止操作時)のNOx触媒42A,43Aの温度(触媒温度T(i))、及びエンジン回転速度NEをそれぞれ読込む。
続いて、ステップ520において、上記エンジン回転速度NEが基準値α以上であるかどうかを判定する。この判定条件が満たされている(NE≧α)と、ステップ530において、上記ステップ510での触媒温度T(i)を、基本タイミング(機関停止操作時)の触媒温度T(i−1)として不揮発性メモリに記憶し、その後に、機関停止処理ルーチンを終了する。
これに対し、上記ステップ520の判定条件が満たされていない(NE<α)と、上記ステップ530の処理を行うことなく機関停止処理ルーチンを終了する。
このようにして、機関停止処理ルーチンでは、NE≧αであることを前提に、基本タイミング(機関停止操作時)の触媒温度T(i−1)が記憶される。
一方、図11に示す熱劣化進行量算出・反映ルーチンにおける一連の処理は、機関始動操作が行われたときに実行される。
このルーチンでは、電子制御装置61はまずステップ610において、そのとき(機関始動操作時)のエンジン回転速度NEを読込む。ステップ620において、上記エンジン回転速度NEが上述した基準値α以上であるかどうかを判定する。この判定条件が満たされていると(NE≧α)と、ステップ630へ移行する。
ステップ630では、そのとき(機関始動操作時)のNOx触媒42A,43Aの温度(触媒温度T(i))を読込むとともに、不揮発性メモリに記憶されている熱劣化度K、この場合、機関停止操作が行われる直前に算出・更新された熱劣化度Kを読出す。また、不揮発性メモリに記憶されている触媒温度T(i−1)を読出す。この触媒温度T(i−1)は、機関停止操作時に記憶されたものである。
続いて、ステップ640において、上記ステップ630での触媒温度T(i−1)及び熱劣化度Kに基づき基本熱劣化進行量ΔKbを算出する。また、ステップ650において、上記ステップ630での触媒温度T(i)及び熱劣化度Kに基づき補正熱劣化進行量ΔKcを算出する。これらの基本熱劣化進行量ΔKb及び補正熱劣化進行量ΔKcの算出に際しては、上述した図5のマップを参照する。
次に、ステップ660へ移行し、上記ステップ630での熱劣化度Kに対し、ステップ640での基本熱劣化進行量ΔKbを加算するとともに、ステップ650での補正熱劣化進行量ΔKcを減算する。これらの加算及び減算が行われた後の熱劣化度Kは、機関停止操作後の基本熱劣化進行量ΔKb、及び機関始動操作後の補正熱劣化進行量ΔKcを反映した熱劣化度Kである。そして、不揮発性メモリに記憶されている熱劣化度Kを、この新たな熱劣化度に書き換え、その後に熱劣化進行量算出・反映ルーチンを終了する。
これに対し、上記ステップ620の判定条件が満たされていない(NE<α)と、上記ステップ630〜660の処理を行うことなく、熱劣化進行量算出・反映ルーチンを終了する。
第2実施形態では、電子制御装置61による上記熱劣化度算出・更新ルーチン(図2)、熱劣化状態判定ルーチン(図4)、及び機関停止処理ルーチン(図10)の各処理と、熱劣化進行量算出・反映ルーチン(図11)の一部の処理(ステップ630,640,660)とが、特許請求の範囲における触媒劣化度算出手段に該当する。また、熱劣化進行量算出・反映ルーチン(図11)の一部の処理(ステップ630,650,660)が補正手段に該当する。
上記図10及び図11の各ルーチンに従って処理が行われると、イグニションスイッチ57の操作状況、触媒温度T及び熱劣化度Kは、例えば図12に示すように変化する。
この例は、上述した図8と同様に、エンジン回転速度NEが基準値αよりも高く、かつ触媒温度Tが上限温度Txよりも高い状態のタイミングt11で機関停止操作が行われ、NOx触媒42A,43Aが上限温度Txへ降温するタイミングt13よりも前のタイミングt12で機関始動操作が行われた場合を示している。タイミングt12では、NOx触媒42A,43Aが降温途中であって、触媒温度Tが上限温度Txよりも高い。そのため、機関停止操作に伴いディーゼル機関11が停止されると、NOx触媒42A,43Aが放熱により降温するものの、触媒温度Tはしばらくは、熱劣化が進行する高温領域(上限温度Tx以上の領域)にとどまる。
タイミングt11で、機関停止操作が行われると、図10の機関停止処理ルーチンが実行される。そのときの触媒温度T(i−1)が記憶されるが、基本熱劣化進行量ΔKbの算出及び熱劣化度Kへの反映は行われない。そのため、機関始動操作の直前に算出・更新された熱劣化度Kが、タイミングt12までの期間にわたって保持される。
タイミングt12で機関始動操作が行われてディーゼル機関11が始動されると、図11の熱劣化進行量算出・反映ルーチンの実行によって、基本熱劣化進行量ΔKb及び補正熱劣化進行量ΔKcがそれぞれ算出され、熱劣化度Kに反映される。この反映に際しては、熱劣化度Kに対し基本熱劣化進行量ΔKbが加算されるとともに、補正熱劣化進行量ΔKcが減算される。その結果、熱劣化度Kは、タイミングt11〜t12の期間におけるものよりも、基本熱劣化進行量ΔKbと補正熱劣化進行量ΔKcとの差分(ΔKb−ΔKc)だけ大きな値となる。上記加算及び減算後の熱劣化度Kは、前述した第1実施形態における図9のタイミングt12での値と同一となる。
従って、第2実施形態によれば、基本熱劣化進行量ΔKbを算出して熱劣化度Kに反映する時期が、補正熱劣化進行量ΔKcを算出して熱劣化度Kに反映する時期と略同じになるものの、第1実施形態での上述した(1)〜(3)と同様の効果が得られる。
(第3実施形態)
次に、本発明を具体化した第3実施形態について、図1、図2、図4、図13〜図15を参照して説明する。
図1において二点鎖線で示すように、第3実施形態の電子制御装置61には、機関停止操作に伴い始動されて経過時間を計測し、機関始動操作が行われるまでの期間について、所定時間が経過する毎に一定時間ずつ同電子制御装置61を起動させるためのソークタイマ62が設けられている。ここでは、所定時間として複数の値(T1,T2,・・・)が設定されている。そして、このように起動される電子制御装置61によって、ディーゼル機関11の停止期間にも基本熱劣化進行量ΔKb及び補正熱劣化進行量ΔKcの各算出と、熱劣化度Kへの反映とが行われる。この点において、第3実施形態は、上記停止期間の途中には、こうした算出及び反映が行われない第1及び第2実施形態と異なっている。具体的には、電子制御装置61は、機関停止操作が行われたときに上述した図10に代えて図13に示す機関停止処理ルーチンを実行する。また、電子制御装置61は、ソークタイマ62によって起動される毎に、上述した図11に代えて図14に示す熱劣化進行量算出・反映ルーチンを実行する。なお、上記以外の構成(ディーゼル機関11及び排気浄化装置12の構成を含む)は第2実施形態と同様である。
図13に示す機関停止処理ルーチンにおける一連の処理は、機関停止操作時に実行される。この機関停止操作時は、初回の基本タイミングとされる。
このルーチンでは、電子制御装置61はまずステップ710において、そのとき(機関停止操作時)のNOx触媒42A,43Aの温度(触媒温度T(i))、及びエンジン回転速度NEをそれぞれ読込む。
続いて、ステップ720において、上記エンジン回転速度NEが基準値α以上であるかどうかを判定する。この判定条件が満たされている(NE≧α)と、ステップ730において、上記ステップ710での触媒温度T(i)を、初回の基本タイミング(機関停止操作時)の触媒温度T(i−1)として不揮発性メモリに記憶する。そして、ステップ740においてソークタイマ62を始動させてカウント動作を開始させ、その後に、機関停止処理ルーチンを終了する。
これに対し、上記ステップ720の判定条件が満たされていない(NE<α)と、上記ステップ730,740の処理を行うことなく機関停止処理ルーチンを終了する。
このようにして、機関停止処理ルーチンでは、NE≧αであることを前提に、基本タイミング(機関停止操作時)の触媒温度T(i−1)が記憶されるとともに、ソークタイマ62が始動される。
一方、図14に示す熱劣化進行量算出・反映ルーチンにおける一連の処理は、予め定められた終了条件が満たされるまでの期間において、電子制御装置61がソークタイマ62によって起動される毎に実行される。ここで、上記終了条件としては、例えば、「触媒温度Tが上記上限温度Txよりも低くなること」としたり、「機関停止操作後、所定時間が経過すること」としたりすることができる。また、各起動のタイミングは、2回目以降の基本タイミング、又は初回以降の補正タイミングとされる。すなわち、現在の起動タイミングが補正タイミングとされ、1つ前の起動タイミングが2回目以降の基本タイミングとされる。従って、電子制御装置61がソークタイマ62によって起動される毎に、基本タイミングと補正タイミングとが変っていく。そして、熱劣化進行量算出・反映ルーチンでは、基本タイミングにおける触媒温度T(i−1)及び熱劣化度Kに基づき基本熱劣化進行量ΔKbが算出されるとともに、補正タイミングにおける触媒温度T(i)及び熱劣化度Kに基づき補正熱劣化進行量ΔKcが算出され、これらの熱劣化進行量ΔKb,ΔKcが熱劣化度Kに反映される。
このルーチンでは、電子制御装置61はまずステップ810において、そのとき(電子制御装置61の起動時)のNOx触媒42A,43Aの温度(触媒温度T(i))を読込むとともに、不揮発性メモリに記憶されている熱劣化度Kを読出す。また、不揮発性メモリに記憶されている触媒温度T(i−1)を読出す。
続いて、ステップ820において、上記ステップ810での触媒温度T(i−1)及び熱劣化度Kに基づき基本熱劣化進行量ΔKbを算出する。また、ステップ830において、上記ステップ810での触媒温度T(i)及び熱劣化度Kに基づき補正熱劣化進行量ΔKcを算出する。これらの基本熱劣化進行量ΔKb及び補正熱劣化進行量ΔKcの算出に際しては、上述した図5のマップを参照する。
次に、ステップ840へ移行し、上記ステップ810での熱劣化度Kに対し、ステップ820での基本熱劣化進行量ΔKbを加算する。また、上記熱劣化度Kからステップ830での補正熱劣化進行量ΔKcを減算する。
上記増加処理及び減少処理が行われた後の熱劣化度Kは、基本タイミングでの基本熱劣化進行量ΔKb、及び補正タイミングでの補正熱劣化進行量ΔKcを反映したものとなる。そして、不揮発性メモリに記憶されている熱劣化度Kを、この新たな熱劣化度に書き換える。さらに、ステップ850において、上記ステップ810での触媒温度T(i)を、基本タイミングの触媒温度T(i−1)として不揮発性メモリに記憶する。この触媒温度T(i−1)は、熱劣化進行量算出・反映ルーチンの次回の実行時において、ステップ810における基本タイミングでの触媒温度T(i−1)として用いられる。
なお、ディーゼル機関11の停止中には触媒温度Tが時間の経過とともに低下していくため、ソークタイマ62による電子制御装置61の起動回数が増えるに従い、基本熱劣化進行量ΔKb及び補正熱劣化進行量ΔKcが小さくなっていく。
第3実施形態では、電子制御装置61による上記熱劣化度算出・更新ルーチン(図2)、熱劣化状態判定ルーチン(図4)、及び機関停止処理ルーチン(図13)の各処理と、熱劣化進行量算出・反映ルーチン(図14)の一部の処理(ステップ810,820,840,850)とが、特許請求の範囲における触媒劣化度算出手段に該当する。また、熱劣化進行量算出・反映ルーチン(図14)の一部の処理(ステップ810,830〜850)が補正手段に該当する。
上記図2、図4、図13及び図14の各ルーチンに従って処理が行われると、イグニションスイッチ57の操作状況、触媒温度T及び熱劣化度Kは、例えば図15に示すように変化する。
この例は、エンジン回転速度NEが基準値αよりも高く、かつ触媒温度Tが上限温度Txよりも高い状態のタイミングt21で機関停止操作が行われた場合を示している。そのため、機関停止操作に伴いディーゼル機関11が停止されると、NOx触媒42A,43Aが放熱により降温するものの、触媒温度Tはしばらくは、熱劣化が進行する高温領域(上限温度Tx以上の領域)にとどまる。
タイミングt21で機関停止操作が行われると、図13の機関停止処理ルーチンが実行される。そのときの触媒温度T(i−1)が記憶されるが、基本熱劣化進行量ΔKbの算出及び熱劣化度Kへの反映は行われない。そのため、熱劣化度算出・更新ルーチン(図2)により、機関停止操作の直前に更新された熱劣化度Kが、タイミングt22までの期間にわたって保持される。また、タイミングt21ではソークタイマ62が始動されて、機関停止操作後の経過時間の計測が開始される。
タイミングt22で、ソークタイマ62による計測値が所定値T1になって電子制御装置61の1回目の起動が行われると、図14の熱劣化進行量算出・反映ルーチンの実行によって、基本熱劣化進行量ΔKb及び補正熱劣化進行量ΔKcがそれぞれ算出され、熱劣化度Kに反映される。この反映に際しては、熱劣化度Kに対し基本熱劣化進行量ΔKbが加算されるとともに、補正熱劣化進行量ΔKcが減算される。その結果、熱劣化度Kは、タイミングt21〜t22の期間におけるものよりも、基本熱劣化進行量ΔKbと補正熱劣化進行量ΔKcとの差分(ΔKb−ΔKc)だけ大きな値となる。
また、タイミングt23で、ソークタイマ62による計測値が所定値T2になって電子制御装置61の2回目の起動が行われると、図14の熱劣化進行量算出・反映ルーチンの実行によって、基本熱劣化進行量ΔKb及び補正熱劣化進行量ΔKcがそれぞれ算出され、熱劣化度Kに反映される。その結果、熱劣化度Kは、タイミングt22〜t23の期間におけるものよりも、基本熱劣化進行量ΔKbと補正熱劣化進行量ΔKcとの差分(ΔKb−ΔKc)だけ大きな値となる。
なお、図15では図示が省略されているが、タイミングt23以降も上述した終了条件が満たされるまでは、基本熱劣化進行量ΔKb及び補正熱劣化進行量ΔKcの算出・反映が繰り返される。時間の経過に伴い触媒温度Tが低下することから、基本熱劣化進行量ΔKb及び補正熱劣化進行量ΔKcは、起動回数の増加に従って小さくなり、それに伴い上記差分も小さくなる。
従って、第3実施形態によれば、基本熱劣化進行量ΔKb及び補正熱劣化進行量ΔKcの算出・反映が機関停止中に行われる点で第1及び第2実施形態と異なるものの、上述した(1),(2)と同様の効果が得られる。そのほかにも、次の効果が得られる。
(4)機関停止操作が行われたタイミングを基本タイミングとして熱劣化度Kの増加処理を実行する。また、ソークタイマ62によって電子制御装置61が最初に起動させられたタイミングを、上記基本タイミングに対応する補正タイミングとして熱劣化度Kの減少処理を実行するようにしている。この減少処理により、基本熱劣化進行量ΔKbから、ソークタイマ62による最初の起動後によるものが排除される。この排除されるものの中には、機関始動操作後によるものが含まれる。従って、減少処理後の熱劣化度の精度は、単に基本熱劣化進行量を加えただけのものよりも高くなる。
(5)ソークタイマ62により電子制御装置61が起動させられる毎に、そのときのタイミングを2回目以降の基本タイミングとして熱劣化度Kの増加処理を実行している。また、上記2回目以降の各基本タイミングの次にソークタイマ62によって起動させられたタイミングを同基本タイミングに対応した補正タイミングとして、熱劣化度Kの減少処理を実行している。この減少処理により、基本熱劣化進行量ΔKbから今回の起動後によるものが排除される。排除されるものの中には、機関始動操作後によるものが含まれる。従って、減少処理後の熱劣化度Kの精度は、減少処理の行われない場合(基本熱劣化進行量ΔKbを加えただけの場合)よりも高くなる。
そして、電子制御装置61がソークタイマ62によって起動させられる毎に、基本熱劣化進行量ΔKbを用いた上記増加処理、及び補正熱劣化進行量ΔKcを用いた減少処理を実行することにより、熱劣化度Kの精度を高めていくことができる。
なお、本発明は次に示す別の実施形態に具体化することができる。
・図4のステップ230において異常判定を行った場合には、燃焼状態を変更して燃焼室14で窒素酸化物NOxが発生しにくいように制御したり、MIL灯(マルファンクションインジケータ)を点灯して、異常である旨を運転者に知らせて触媒コンバータ42,43の交換等を促したりしてもよい。
・基本熱劣化進行量ΔKb及び補正熱劣化進行量ΔKcの両者を熱劣化度Kに反映した後に、その反映後の熱劣化度Kが異常判定値S以上であるかどうかを判定し、同判定条件が満たされている場合にMIL灯を一時的に点灯させて、異常状態となったことを運転者に知らせるようにしてもよい。このようにすれば、運転者はディーゼル機関11の次の運転開始を待つまでもなく、その前のディーゼル機関11の運転停止中に、NOx触媒42A,43Aの交換等の対策を早期に実施して、未然にエミッション悪化を防止することができる。
・基本熱劣化進行量ΔKbの算出・反映、及び補正熱劣化進行量ΔKcの算出・反映の各実行条件に、「触媒温度Tが上限温度Tx以上であること」を加えてもよい。こうすることで、電子制御装置61の計算負荷を低下できる。
・第3実施形態におけるソークタイマ62による電子制御装置61の起動回数は複数回であることが望ましいが、1回でもよい。この場合、機関停止操作の行われたタイミングが基本タイミングとされて、熱劣化度Kの増加処理が実行される。また、ソークタイマ62により起動させられたタイミングが、上記基本タイミングに対応する補正タイミングとされて、熱劣化度Kの減少処理が実行される。この減少処理により、基本熱劣化進行量ΔKbから、ソークタイマ62による最初の起動後によるものが排除される。この排除されるものの中には、機関始動操作後によるものが含まれる。従って、減少処理後の熱劣化度Kの精度は、単に基本熱劣化進行量ΔKbを加えて増加処理しただけのものよりも高くなる。
・本発明は、ディーゼル機関に限らず、希薄燃焼式ガソリン機関等について上記実施形態と同様な触媒構成を採用した場合にも適用できる。
本発明を具体化した第1実施形態について、ディーゼル機関及び排気浄化装置の構成を示す略図。 同実施形態において、熱劣化度算出・更新ルーチンを説明するフローチャート。 同実施形態において、熱劣化進行度合いの算出に用いられるマップのマップ構造を示す略図。 同実施形態において、熱劣化状態判定ルーチンを説明するフローチャート。 同実施形態において、熱劣化進行量の算出に用いられるマップのマップ構造を示す略図。 同実施形態において、基本熱劣化進行量算出・反映ルーチンを説明するフローチャート。 同実施形態において、補正熱劣化進行量算出・反映ルーチンを説明するフローチャート。 同実施形態において、触媒温度、熱劣化度等の変化態様の一例を示すタイミングチャート。 同実施形態において、基本熱劣化進行量及び補正熱劣化進行量を熱劣化度に反映させる作用を示す説明図。 本発明を具体化した第2実施形態において、機関停止処理ルーチンを説明するフローチャート。 同実施形態において、熱劣化進行量算出・反映ルーチンを説明するフローチャート。 同実施形態において、基本熱劣化進行量及び補正熱劣化進行量を熱劣化度に反映させる作用を示す説明図。 本発明を具体化した第3実施形態において、機関停止処理ルーチンを説明するフローチャート。 同実施形態において、熱劣化進行量算出・反映ルーチンを説明するフローチャート。 同実施形態において、基本熱劣化進行量及び補正熱劣化進行量を熱劣化度に反映させる作用を示す説明図。
符号の説明
11…ディーゼル機関(内燃機関)、15…排気通路、42A,43A…NOx触媒(排気浄化触媒)、61…電子制御装置(触媒劣化度算出手段、補正手段)、62…ソークタイマ、dK…熱劣化進行度合い、K…熱劣化度、ΔKb…基本熱劣化進行量、ΔKc…補正熱劣化進行量、T…触媒温度(排気浄化触媒の温度)、Tx…上限温度。

Claims (6)

  1. 排気浄化触媒が排気通路に配置された内燃機関の運転時に、熱劣化進行度合いを一定時間毎に積算することにより前記排気浄化触媒の熱劣化度を算出するとともに、前記内燃機関を停止させる機関停止操作が少なくとも行われたタイミングを基本タイミングとし、その基本タイミング以降に機関始動操作が行われず機関停止状態が継続するものとした場合に、前記排気浄化触媒が熱劣化の進行しない上限温度へ降温するまでに発生する熱劣化進行量を基本熱劣化進行量として予測し、前記熱劣化度を同基本熱劣化進行量に基づき増加処理する触媒劣化度算出手段を備え、その増加処理後の熱劣化度を用いて前記排気浄化触媒の熱劣化状態を判定する排気浄化触媒の熱劣化状態検出装置であって、
    前記基本タイミング後、前記内燃機関を始動させる機関始動操作時までの期間における所定のタイミングを補正タイミングとし、その補正タイミングには、同補正タイミング以降に機関始動操作が行われず機関停止状態が継続するものとした場合に、前記排気浄化触媒が前記上限温度へ降温するまでに発生する熱劣化進行量を補正熱劣化進行量として予測し、前記触媒劣化度算出手段による前記増加処理後の熱劣化度を前記補正熱劣化進行量に基づき減少処理する補正手段をさらに備えることを特徴とする排気浄化触媒の熱劣化状態検出装置。
  2. 前記触媒劣化度算出手段は、前記基本タイミングでの前記排気浄化触媒の温度及び熱劣化度に基づき前記基本熱劣化進行量を予測し、
    前記補正手段は、前記補正タイミングでの前記排気浄化触媒の温度及び熱劣化度に基づき前記補正熱劣化進行量を予測するものである請求項1に記載の排気浄化触媒の熱劣化状態検出装置。
  3. 前記触媒劣化度算出手段は、前記機関停止操作が行われたタイミングのみを前記基本タイミングとして前記熱劣化度の増加処理を実行し、
    前記補正手段は、前記機関始動操作が行われたタイミングのみを前記補正タイミングとして前記熱劣化度の減少処理を実行する請求項1又は2に記載の排気浄化触媒の熱劣化状態検出装置。
  4. 前記触媒劣化度算出手段は、前記基本タイミング及び前記補正タイミングのいずれか一方で、前記基本熱劣化進行量の予測及び前記熱劣化度の増加処理を実行する請求項1〜3のいずれか1つに記載の排気浄化触媒の熱劣化状態検出装置。
  5. 前記内燃機関は、前記機関停止操作に伴い始動されて経過時間を計測し、かつその計測時間が予め定めた時間に達したときに前記触媒劣化度算出手段及び前記補正手段を一時的に起動させるソークタイマを備えており、
    前記触媒劣化度算出手段は、前記機関停止操作の行われたタイミングを前記基本タイミングとして前記熱劣化度の増加処理を実行し、
    前記補正手段は、前記ソークタイマにより最初に起動させられたタイミングを、前記基本タイミングに対応する前記補正タイミングとして前記熱劣化度の減少処理を実行する請求項1又は2に記載の排気浄化触媒の熱劣化状態検出装置。
  6. 前記触媒劣化度算出手段及び前記補正手段は前記ソークタイマにより複数回起動させられるものであり、
    前記触媒劣化度算出手段は、前記ソークタイマにより起動させられる毎に、そのときのタイミングを2回目以降の前記基本タイミングとして前記熱劣化度の増加処理を実行し、
    前記補正手段は、前記2回目以降の各基本タイミングの次に前記ソークタイマにより起動させられたタイミングを同基本タイミングに対応した補正タイミングとして前記熱劣化度の減少処理を実行する請求項5に記載の排気浄化触媒の熱劣化状態検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013148023A (ja) * 2012-01-19 2013-08-01 Mitsubishi Motors Corp 内燃機関の制御装置

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