JP2009203898A - 排気浄化システム - Google Patents

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Abstract

【課題】排気への添加剤の添加に際して排気浄化装置の過度の温度上昇を抑えることのできる排気浄化システムを提供する。
【解決手段】このシステムは、内燃機関の排気通路に設けられた排気浄化装置と同排気浄化装置に流入する排気に添加剤を添加する添加弁とを備える。添加弁の開弁駆動を通じた添加剤の添加によって排気浄化装置の実温度を目標温度まで上昇させる昇温制御を実行する。昇温制御の実行時に、排気浄化装置の実温度と目標温度との定常的なずれを補償するための学習係数Gkを学習して所定期間おきに記憶更新する。昇温制御の実行時に目標とする前記実温度の上昇幅W1が直近の学習係数Gkの記憶時における上昇幅W2より大きいときに(S301:YES)、学習係数Gkを補正した上で用いることにより(S303,S304)、添加剤の添加量を減量補正する。
【選択図】図9

Description

本発明は、排気に添加剤を添加する添加弁を備える排気浄化システムに関するものである。
車載用ディーゼル機関などの内燃機関の排気通路には排気を浄化するための排気浄化装置が設けられている。この排気浄化装置としては、煤を主成分とする微粒子状物質(PM)を捕集するためのフィルタや、窒素酸化物(NOx)を浄化するための吸蔵還元型のNOx触媒を担持した触媒コンバータなどが知られている。
こうした排気浄化装置は、フィルタや触媒コンバータがPMによって目詰まりを起こしたり、燃料に含まれる硫黄成分によってNOx触媒が被毒してそのNOx処理能力が低下したりするなど、その使用継続に伴って機能が低下してしまう。
そのため従来、排気に添加剤(未燃燃料成分や尿素など)を添加することによって排気浄化装置の温度を上昇させる昇温制御を定期的に実行する排気浄化システムが提案されている(特許文献1)。この排気浄化システムでは、添加された添加剤が排気中や排気浄化装置の内部において酸化する。そして、その酸化反応に伴う発熱によって排気浄化装置の温度が上昇し、これによってフィルタに堆積したPMが燃焼して処理されたり、NOx触媒からの硫黄成分の放出が促されたりするなど、排気浄化装置の機能回復が図られる。
なお、上記排気浄化システムは添加弁を備えており、この添加弁の開弁駆動を通じて添加剤が添加される。また上記排気浄化システムでは、排気浄化装置の機能が効率良く回復されるようになる温度が目標温度として定められ、排気浄化装置の実際の温度が目標温度になるように添加弁が開弁駆動されて添加剤の添加量が調節される。
ところで、個々の添加弁はその開弁特性に個体差があり、また同開弁特性が経時的に変化するために、同一の態様で開弁駆動した場合であってもその作動量(具体的には、弁体のリフト量(開弁量)や開弁期間)が異なったものとなる。そのため上記排気浄化システムにおいて単に添加弁を開弁駆動すると、添加剤の添加量についての目標量と実際の量との間に誤差が生じてしまう。上記特許文献1には、そうした添加弁の個体差や経時変化による誤差分を補償するための値(詳しくは、添加剤の添加量を所定比率で増減させる学習係数)を排気浄化装置の実際の温度と目標温度との差に基づいて学習し、同学習係数を添加剤の添加に反映させることが提案されている。
特開2006−291827号公報
上記排気浄化システムでは、刻々と変化する排気浄化装置の温度に基づいて上記学習係数が学習されるために、上述した添加量の誤差分が的確に補償されるようになる値と上記学習係数とが必ずしも一致せず、それら値に誤差が生じることが避けられない。そのため、そうした学習係数の学習誤差により、添加剤の添加量をそのときどきのシステムの状態に見合う適切な量に調節することができなくなるおそれがある。そして、添加剤の添加量が不要に多くなる場合には、排気浄化装置の温度が不要に高くなるばかりか、過度の温度上昇による排気浄化装置の劣化を招くおそれもある。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、排気への添加剤の添加に際して排気浄化装置の過度の温度上昇を抑えることのできる排気浄化システムを提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、内燃機関の排気通路に設けられた排気浄化装置と同排気浄化装置に流入する排気に添加剤を添加する添加弁とを有し、前記添加弁の開弁駆動を通じた添加剤の添加によって前記排気浄化装置の実温度を目標温度まで上昇させる昇温制御を実行し、同昇温制御の実行時に、前記実温度と前記目標温度との定常的なずれを補償するために前記添加剤の単位時間当たりの添加量を所定比率で増減させる学習係数を前記実温度と前記目標温度との関係に基づいて学習して所定期間おきに記憶更新する排気浄化システムにおいて、前記昇温制御の実行時に目標とする前記実温度の上昇幅が直近の前記学習係数の記憶時における前記上昇幅より大きいときに、前記添加剤の単位時間当たりの添加量を減量補正する補正手段を備えることをその要旨とする。
上記構成では、基本的に、学習された学習係数が記憶される度に排気浄化装置の実温度と目標温度との差が小さくなるように同学習係数が変更される。ただし、この学習係数は所定比率で添加剤の添加量を増減させる値であるために、学習係数が同一の値である場合であっても、前記昇温制御の実行時に目標とする排気浄化装置の実温度の上昇幅が大きくなると、その分だけ同学習係数の学習誤差による添加量の変化分(絶対量)も多くなる。そして、これにより学習誤差の影響による排気浄化装置の実温度の変化分(絶対量)も大きくなってしまう。そのため、学習係数が添加剤の添加量を増加させる値である場合において前記昇温制御の実行時に目標とする前記実温度の上昇幅が直近の学習係数の記憶時(学習係数記憶時)における上昇幅より大きくなると、学習誤差の影響による実温度の上昇分が学習係数記憶時における同上昇分と比較して多くなってしまう。そして、このように実温度の上昇分が多くなると、これに起因して排気浄化装置の過度の温度上昇を招くおそれがある。
この点、上記構成によれば、そうした状況において、添加剤の添加量が減量補正されるために、学習係数の学習誤差の影響によって添加剤の添加量が過度に多くなることを抑えることができ、排気浄化装置の過度の温度上昇を抑えることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の排気浄化システムにおいて、前記補正手段は、前記記憶している前記学習係数が大きいときほど前記添加量を大きい比率で減量補正することをその要旨とする。
上記構成によれば、記憶している学習係数が大きいとき、言い換えれば前記学習誤差の影響による排気浄化装置の実温度の上昇分が多いときには、添加剤の添加量を大きい比率で減少させることによって排気浄化装置の過度の温度上昇を適正に抑えることができる。しかも、学習係数が小さいとき、言い換えれば上記上昇分が少ないときには添加剤の添加量を減少させる比率を小さく抑えることによって、同添加量が過度に少ない量に変更されることを抑えることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の排気浄化システムにおいて、前記補正手段は、前記記憶している学習係数が前記添加剤の単位時間当たりの添加量を減少させる値であるときには、同添加量の減量補正を禁止することをその要旨とする。
記憶している学習係数が添加剤の添加量を減少させる値であるときには、学習係数記憶時の上昇幅より昇温制御の実行中の上昇幅が大きくなった場合に、学習誤差の影響による排気浄化装置の実温度の変化分(この場合には、低下分)が多くなる。そのため、この場合には学習誤差の影響による排気浄化装置の過度の温度上昇を回避することを目的として添加剤の添加量を減量補正する必要はない。
上記構成によれば、そうした場合における添加量の減量補正を禁止することができ、添加量が過度に少ない量に変更されることを好適に抑えることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の排気浄化システムにおいて、前記補正手段は、前記昇温制御の実行時における前記上昇幅が大きいときほど前記添加量を大きい比率で減量補正することをその要旨とする。
昇温制御の実行時における前記上昇幅が大きいほど、学習係数の学習誤差の影響による排気浄化装置の実温度の変化分が多くなり、排気浄化装置の過度の温度上昇を招き易くなる。
この点、上記構成によれば、昇温制御の実行時における前記上昇幅が大きいときには添加剤の添加量を大きい比率で減少させることにより、排気浄化装置の過度の温度上昇を適正に抑えることができる。しかも、昇温制御の実行時における前記上昇幅が小さいときには、添加剤の添加量を減少させる比率を小さく抑えることによって、同添加量が過度に少ない量に変更されることを抑えることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の排気浄化システムにおいて、前記補正手段は、前記目標温度が高いときほど前記添加量を大きい比率で減量補正することをその要旨とする。
目標温度が高いときほど排気浄化装置の実温度が高くなってその限界温度に近い温度になるために、排気浄化装置の温度の過度の上昇を招き易くなる。この点、上記構成によれば、そのように目標温度が高いときに、前記学習係数の学習誤差の影響によって排気浄化装置の温度が過度に上昇することを的確に抑えることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の排気浄化システムにおいて、前記補正手段は、前記目標温度が所定温度より低いときには前記添加量の減量補正を禁止することをその要旨とする。
上記構成によれば、目標温度が低いために学習係数の学習誤差の影響によって排気浄化装置の過度の温度上昇を招く可能性がないときに、添加量の減量補正を禁止することができ、これにより添加量が過度に少ない量に変更されることを好適に抑えることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の排気浄化システムにおいて、前記昇温制御では、前記実温度と前記目標温度とが一致するように前記添加剤の単位時間当たりの添加量がフィードバック制御されることをその要旨とする。
上述したように添加剤の添加量を減量補正すると、排気浄化装置の過度の温度上昇が抑制されるものの、添加剤の添加量が減少する分だけ排気浄化装置の温度が上昇し難くなってしまう。上記構成によれば、排気浄化装置の実温度と目標温度とが一致するように添加剤の添加量がフィードバック制御されるために、排気浄化装置の実温度を上昇させることができるようになる。
なお、前記単位時間当たりの添加量を増減するための構成としては、一回の連続噴射における単位時間当たりの添加剤の添加量を増減させるとの構成の他、請求項8によるように、前記昇温制御において添加弁からの添加剤の添加を間欠的に行うシステムにあって、添加弁からの添加を行う期間と同添加弁からの添加を停止する期間との比を変更する、との構成を採用することができる。
また、前記添加弁としては、請求項9によるように、前記排気通路における排気浄化装置より排気流れ方向上流側に設けられたものを採用することができる。
前記添加剤としては、請求項10によるように、未燃燃料成分を採用することができる。
以下、本発明を自動車用の内燃機関に適用した一実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態にかかる排気浄化システムが適用される内燃機関の概略構成を示している。
同図1に示すように、内燃機関10の吸気通路11には、その吸気流れ方向における上流側から順に、エアクリーナ12、エアフローメータ13、ターボチャージャ14のコンプレッサ15、インタークーラ16、および吸気絞り弁17が配設されている。また吸気通路11は、吸気絞り弁17の下流側に設けられた吸気マニホールド18において分岐され、吸気ポート19を介して内燃機関10の各気筒の燃焼室20に接続されている。
一方、内燃機関10の排気通路21には、排気流れ方向上流側から順に、排気マニホールド22、上記ターボチャージャ14の排気タービン23、NOx触媒コンバータ24、PMフィルタ25、酸化触媒コンバータ26が配設されている。排気通路21は、排気マニホールド22において分岐され、排気ポート27を介して内燃機関10の各気筒の燃焼室20に接続されている。なお、本実施の形態では、NOx触媒コンバータ24、PMフィルタ25、および酸化触媒コンバータ26が排気浄化装置として機能する。
NOx触媒コンバータ24には、吸蔵還元型のNOx触媒が担持されている。このNOx触媒は、排気の酸素濃度が高いときに排気中のNOxを吸蔵し、排気の酸素濃度が低いときにその吸蔵したNOxを放出する。またNOx触媒は、上記NOx放出時に、還元剤となる未燃燃料成分がその周囲に十分存在していれば、その放出されたNOxを還元して浄化する。
PMフィルタ25は、多孔質材料によって形成されており、排気中の煤を主成分とする微粒子(PM)が捕集されるようになっている。このPMフィルタ25にも、上記NOx触媒コンバータ24と同様に、吸蔵還元型のNOx触媒が担持されており、排気中のNOxの浄化が行われるようになっている。またこのNOx触媒によって触発される反応により、上記捕集されたPMが燃焼(酸化)されて除去されるようにもなっている。
酸化触媒コンバータ26には、酸化触媒が担持されている。この酸化触媒は、排気中の炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)を酸化して浄化する。
なお排気通路21の上記PMフィルタ25の上流側及び下流側には、PMフィルタ25に流入する排気の温度である入ガス温度を検出する入ガス温度センサ41、及びPMフィルタ25通過後の排気の温度である出ガス温度を検出する出ガス温度センサ42がそれぞれ配設されている。
一方、内燃機関10の各気筒の燃焼室20には同燃焼室20内での燃焼に供される燃料を噴射するインジェクタ28がそれぞれ配設されている。各気筒のインジェクタ28は高圧燃料供給管29を介してコモンレール30に接続されており、同コモンレール30には燃料ポンプ31を通じて高圧燃料が供給されている。また内燃機関10の排気通路21における上記NOx触媒コンバータ24より排気流れ方向上流側の部分には、排気に添加剤としての燃料を添加するための添加弁32が設けられている。この添加弁32には、低圧燃料供給管33を介して燃料ポンプ31から低圧燃料が供給されている。
上記内燃機関10を適切に運転するための各種制御は、電子制御装置40により実行される。この電子制御装置40は、機関制御にかかる各種演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータが記憶されたROM、CPUの演算結果等が一時記憶されるRAM、外部との間で信号を入・出力するための入・出力ポート等を備えて構成されている。
電子制御装置40の入力ポートには各種のセンサやスイッチなどが接続されており、同電子制御装置40の出力ポートには、上記吸気絞り弁17や、インジェクタ28、燃料ポンプ31、添加弁32等の駆動回路が接続されている。電子制御装置40は、各種センサから入力される検出信号より把握される機関運転状態に応じて、上記出力ポートに接続された各機器類の駆動回路に指令信号を出力する。これにより吸気絞り弁17の開度制御や、インジェクタ28の駆動制御、添加弁32の駆動制御等の各種制御が実行される。
本実施の形態では、上記NOx触媒コンバータ24やPMフィルタ25の上記PMによる目詰まりを防止するために、それらNOx触媒コンバータ24やPMフィルタ25に堆積したPMを燃焼(酸化)させて処理するフィルタ再生処理が実行される。また、NOx触媒コンバータ24やPMフィルタ25に担持されたNOx触媒の硫黄酸化物(SOx)の吸蔵によるNOx吸蔵能力低下を防止するために、NOx触媒に吸蔵された硫黄酸化物を放出させるS被毒回復処理も実行される。
これらフィルタ再生処理やS被毒回復処理を行うには、NOx触媒コンバータ24やPMフィルタ25を十分に高温化する必要がある。そのため本実施の形態では、フィルタ再生処理やS被毒回復処理の実行時に、NOx触媒コンバータ24やPMフィルタ25のNOx触媒に添加剤(具体的には、未燃燃料成分)を供給することによって上記PMの燃焼や上記硫黄酸化物の放出に必要な温度(例えば600〜700℃)までNOx触媒の触媒床温Tを上昇させる昇温制御が実行される。なお、この昇温制御における未燃燃料成分の供給は、添加弁32から排気に対して燃料を添加すること等によって行われる。
ちなみに本実施の形態では、昇温制御は、以下に記載する条件の全てが成立したときに実行される。
・フィルタ再生処理、またはS被毒回復処理の実行が要求されていること。なお、フィルタ再生処理の実行は、機関運転状態から推定されるPMフィルタ25のPM堆積量が許容値以上になったときに要求される。またS被毒回復処理の実行は、機関運転状態から推定されるNOx触媒のSOx吸蔵量が許容値以上になったときに要求される。
・前記入ガス温度が下限温度(例えば150℃)以上であり、且つ入ガス温度および出ガス温度に基づき推定されるNOx触媒の触媒床温Tが下限温度以上であること。なお、各下限温度としては、未燃燃料成分の供給に伴って触媒床温Tを上昇させられるだけの酸化反応を生じさせることのできる温度についての下限値がそれぞれ設定されている。
・入ガス温度が、昇温制御の実行に伴う発熱による触媒の過昇温を回避し得る温度範囲の上限以下であること。
・出ガス温度が、昇温制御の実行に伴う発熱による触媒の過昇温を回避し得る温度範囲の上限以下であること。
次に、上記昇温制御の概要について図2のタイミングチャートを参照して説明する。
昇温制御では、触媒の目標床温Ttが段階的に(例えば「605℃」→「630℃」→「650℃」→「670℃」といったように)変更される。そして、この目標床温Ttに向けて触媒床温Tが上昇するように添加弁32が開弁駆動されて排気に未燃燃料成分が添加される。本実施の形態では、触媒床温Tが排気浄化装置の実温度に相当し、目標床温Ttが排気浄化装置の目標温度に相当する。
こうした添加弁32からの燃料の添加は、添加許可フラグF1(図2(d))がオン操作されることによって開始される(タイミングt1)。この添加許可フラグF1は、添加弁32からの燃料添加が開始された後にオフ操作されるようになっている。
そして、添加弁32からの燃料添加が開始されると、添加パルス(図2(a))に基づく間欠的な燃料添加が実施される。このときの燃料の添加時間aと燃料添加の休止時間bとはそれぞれ、目標床温Ttと触媒床温Tとの差ΔT、およびエアフローメータ13によって検出される内燃機関10のガス流量Ga(同機関10の排気流量に相当)に基づいて設定される。そして、それら添加時間aおよび燃料添加の休止時間bに応じて定まる燃料添加が予め定められた回数だけ実行された後に、間欠的な燃料添加の実行が停止される(タイミングt2)。
また、添加弁32からの燃料添加が開始された後、添加弁32の駆動状態に基づいて所定時間(本実施の形態では、「16ms」)が経過する毎に、同16ms中に添加弁32から添加された燃料の量についての推定値(16ms発熱燃料量Q)が算出される。そして、この16ms発熱燃料量Qが算出される毎に同16ms発熱燃料量Qを関係式「ΣQ←前回のΣQ+Q」に基づき積算することにより、燃料添加の開始後における燃料添加量の総量、言い換えれば酸化反応による発熱に寄与する燃料の総量に相当する値(発熱燃料量積算値ΣQ)が算出される。なお、この発熱燃料量積算値ΣQ(図2(c))は、間欠的な燃料添加が実行される添加期間Aにおいて急速に増加し、同燃料添加の実行が停止される休止期間Bにおいては殆ど増加しない。
一方、添加弁32からの燃料添加が開始された後、上記所定時間(16ms)毎に、同16ms中に添加弁32から添加すべき燃料の量、言い換えれば触媒床温Tを目標床温Ttに近づけるために必要な燃料の添加量(16ms要求燃料量Qr)が算出される。この16ms要求燃料量Qrは、触媒床温Tと目標床温Ttとの差ΔT、および、上記ガス流量Gaに基づいて算出される。この16ms要求燃料量Qrとしては、触媒床温Tが目標床温Ttより低いときほど、また上記ガス流量Gaが少ないときほど多い量が算出される。そして、上記16ms要求燃料量Qrが算出される毎に同16ms要求燃料量Qrを関係式「ΣQr←前回のΣQr+Qr」に基づき積算することにより、燃料添加の開始後において触媒床温Tの平均値を目標床温Ttとするのに必要な燃料添加量の総量(要求燃料量積算値ΣQr)が算出される。なお、この要求燃料量積算値ΣQr(図2(c)中に破線で示す値)は発熱燃料量積算値ΣQ(図2(c)中に実線で示す値)と比較して緩やかに増加する。
そして、要求燃料量積算値ΣQrが発熱燃料量積算値ΣQ以上になると(タイミングt3)、添加許可フラグF1がオン操作されて、添加弁32からの間欠的な燃料添加が再開される。このとき、タイミングt1〜t3において算出された発熱燃料量積算値ΣQに相当する量の燃料については既に添加弁32から添加されているため、要求燃料量積算値ΣQrから上記発熱燃料量積算値ΣQが減算される。また、このとき発熱燃料量積算値ΣQがクリアされて「0」になる。そして、添加弁32からの間欠的な燃料添加の実行開始に伴って再び添加期間Aとなり、その後において同添加期間Aが終了すると休止期間Bとなる。このように昇温制御の実行中においては添加期間Aと休止期間Bとが繰り返される。
なお、昇温制御の実行中においては、触媒床温Tが目標床温Ttより低いときほど16ms要求燃料量Qrとして多い量が算出されて、要求燃料量積算値ΣQrが速やかに増加する。そのため、要求燃料量積算値ΣQrが発熱燃料量積算値ΣQ以上になるまでの時間が短くなって休止期間Bが短くなるために、単位時間当たりに添加弁32から添加される添加の量(詳しくは、その平均値)が多くなる。このように燃料添加量を多くすることにより、目標床温Ttより低い触媒床温Tが同目標床温Ttに向けて上昇するようになる。
また、昇温制御の実行中においては、触媒床温Tが目標床温Ttに近づくほど、上記16ms要求燃料量Qrとして少ない量が算出されて、要求燃料量積算値ΣQrが緩やかに増加するようになる。その結果、要求燃料量積算値ΣQrが発熱燃料量積算値ΣQ以上になるまでの時間が長くなって休止期間Bが長くなるために、単位時間当たりに添加弁32から添加される燃料の量が少なくなる。このように燃料添加量を少なくすることにより、触媒床温Tが目標床温Ttを越えて過度に高くならないように、同触媒床温Tの上昇速度が抑えられる。
以上のように、触媒床温Tと目標床温Ttとの差に応じて休止期間Bの長さを変化させることにより、触媒床温Tが例えば図2(b)に実線で示されるように推移し、同触媒床温Tの変動中心が目標床温Ttに制御されるようになる。
次に、昇温制御の実行中における添加弁32の駆動制御にかかる処理(燃料添加処理)の実行態様について説明する。
図3および図4は燃料添加処理の具体的な処理手順を示すフローチャートであり、これらフローチャートに示される一連の処理は所定時間(本実施形態では16ms)毎の割り込み処理として電子制御装置40により実行される。
図3に示すように、この処理では先ず、昇温制御の実行中であることを条件に(ステップS101:YES)、目標床温Ttと触媒床温Tとの差ΔTおよびガス流量Gaに基づいて上記16ms要求燃料量Qrが算出される(ステップS102)。なお、昇温制御の実行中でないときには(ステップS101:NO)、以下の処理を実行することなく、本処理は一旦終了される。
そして、16ms要求燃料量Qrが算出された後、16ms要求燃料量Qrについてのフィードバック補正項Fbに基づくフィードバック補正処理と学習係数Gkに基づく学習処理とが実行される(ステップS103〜S106)。
具体的には先ず、フィードバック補正処理の実行条件が成立していることを条件に(ステップS103:YES)、触媒床温Tと目標床温Ttとの差ΔTに基づいてフィードバック補正項Fbが算出される(ステップS104)。
また、電子制御装置40の不揮発性のRAMに記憶されている学習係数Gkが読み込まれる(ステップS105)。なお学習係数Gkは、触媒床温Tと目標床温Ttとの定常的なずれを補償することの可能な値が別途の処理(後述する更新処理(図8))を通じて算出されて不揮発性のRAMに記憶されている。また、このステップS105の処理では、上記RAMに記憶されている学習係数Gkを必要に応じて補正した値が上記学習係数Gkとして算出される。この学習係数Gkを補正する処理については後に詳述する。
そして、16ms要求燃料量Qrにフィードバック補正項Fbおよび学習係数Gkを乗算した値(Qr×Fb×Gk)が新たな16ms要求燃料量Qrとして設定される(ステップS106)。その後、上記16ms要求燃料量Qrが関係式「ΣQr←前回のΣQr+Qr」に基づき積算される(ステップS107)。この積算によって上述した要求燃料量積算値ΣQrが算出される。
そして図4に示すように、添加弁32の駆動状態に基づいて上記16ms発熱燃料量Qが算出されるとともに(ステップS108)、同16ms発熱燃料量Qが関係式「ΣQ←前回のΣQ+Q」に基づき積算されることにより(ステップS109)、上述した発熱燃料量積算値ΣQが算出される。
その後、要求燃料量積算値ΣQrが発熱燃料量積算値ΣQ以上になったか否かが判断される(ステップS110)。そして、要求燃料量積算値ΣQrが発熱燃料量積算値ΣQ以上である場合には(ステップS110:YES)、添加許可フラグF1がオン操作されて添加弁32からの間欠的な燃料添加が開始される(ステップS111)。その後、要求燃料量積算値ΣQrから発熱燃料量積算値ΣQを減算した値が新たな要求燃料量積算値ΣQrとして設定されるとともに(ステップS112)、発熱燃料量積算値ΣQがクリアされた後(ステップS113)、本処理は一旦終了される。なお、要求燃料量積算値ΣQrが発熱燃料量積算値ΣQ未満である場合には(ステップS110:NO)、ステップS111〜S113)の処理が実行されない。
次に、上述した学習係数Gkの算出手順について具体的に説明する。
図5は、昇温制御の実行中において触媒床温Tと目標床温Ttとの間に定常的なずれが生じている場合における同触媒床温Tの推移の一例を示している。なお、こうした定常的なずれが生じる理由としては、添加弁32の詰まりによって燃料添加量が適正値からずれることや、エアフローメータ13の異常によってガス流量Gaが適正値からずれることなどをあげることができる。
学習係数Gkとしては、触媒床温T(詳しくは、図5中に一点鎖線で示す触媒床温Tの単位時間当たりの平均値(触媒床温平均値Tave))と図5中に破線で示す目標床温Ttとの定常的なずれを補償することの可能な値が、同目標床温Ttと触媒床温平均値Taveとの比Tt/Taveに基づいて算出される。
この学習係数Gkは上述のように16ms要求燃料量Qrの補正に用いられる(図3のステップS106参照)。そして、学習係数Gkによって16ms要求燃料量Qrを補正することにより、要求燃料量積算値ΣQrの増加速度が変化して、同要求燃料量積算値ΣQrが発熱燃料量積算値ΣQ以上になるタイミングが変化する。その結果、前記休止期間Bが長くなったり短くなったりして単位時間当たりに添加弁32から添加される燃料量の平均値が変化する。学習係数Gkは、このようにして添加弁32の駆動態様に反映される。
ここで、上記学習係数Gkを添加弁32の駆動態様に反映させない場合と反映させる場合との違いについて説明する。
図6に上記学習係数Gkを添加弁32の駆動態様に反映させない場合における発熱燃料量積算値ΣQの推移の一例を示し、図7に学習係数Gkを添加弁32の駆動態様に反映させる場合における発熱燃料量積算値ΣQの推移の一例を示す。
図6に示すように、学習係数Gkを添加弁32の駆動態様に反映させない場合には、同学習係数Gkが上記16ms要求燃料量Qr(同図中に破線で示す)に乗算されないために、同16ms要求燃料量Qrが、添加弁32の詰まりやエアフローメータ13の異常に起因する適正値からのずれ分を含む値になる。その結果、16ms要求燃料量Qrの適正値からのずれ分だけ、要求燃料量積算値ΣQrが緩やかに増加することになり、要求燃料量積算値ΣQrが発熱燃料量積算値ΣQ以上になるタイミングが遅れぎみになる。これにより、休止期間Bが長くなって単位時間当たりに添加弁32から添加される燃料量の平均値が少なくなって、触媒床温平均値Taveと目標床温Ttとの間に定常的なずれが生じた状態になってしまう。
一方、図7に示すように、学習係数Gkを添加弁32の駆動態様に反映させる場合には、16ms要求燃料量Qr(同図中に破線で示す)に学習係数Gkが乗算されるために、同16ms要求燃料量Qrが添加弁32の詰まりやエアフローメータ13の異常に起因した適正値からのずれ分が取り除かれた値になる。その結果、16ms要求燃料量Qrの適正値からのずれ分だけ要求燃料量積算値ΣQrの増加速度が緩慢になるといった状況になることが回避されて、同16ms要求燃料量Qrが速やかに増加するようになり、要求燃料量積算値ΣQrが発熱燃料量積算値ΣQ以上になるタイミングが早められる。これにより休止期間Bが短くなって単位時間当たりに添加弁32から添加される燃料量の平均値が多くなるために、触媒床温平均値Taveが高くなって同触媒床温平均値Taveと目標床温Ttとの間の定常的なずれが解消される。
本実施の形態にかかる排気浄化システムでは、触媒床温平均値Taveが目標床温Ttより低くなるといった定常的なずれが生じた場合に、触媒床温平均値Taveおよび目標床温Ttの比(Tt/Tave)に基づいて学習係数Gkが算出され、触媒床温Tが安定した状態にあることを条件に同学習係数Gkが前記RAMに記憶(更新)される。そして、そのようにして学習係数Gkの更新が行われることにより、上記RAMに記憶された学習係数Gkが大きい値に変化し、その変化に伴って前記休止期間Bが短縮される。その結果、単位時間当たりに添加弁32から添加される燃料量の平均値が多くなって、触媒床温平均値Taveが目標床温Ttまで上昇するようになり、触媒床温平均値Taveと目標床温Ttとの間の定常的なずれが解消されるようになる。
次に、学習係数Gkを更新するための処理(更新処理)について説明する。
図8は上記更新処理の具体的な処理手順を示すフローチャートであり、このフローチャートに示される一連の処理は所定周期毎の割り込み処理として電子制御装置40により実行される。
同図8に示すように、この処理では先ず、学習係数Gkの算出が許可されているか否かを判断するための算出許可フラグF2がオン操作されているか否かが判断される(ステップS201)。なお上記算出許可フラグF2は昇温制御の実行中において以下の各条件が全て満たされるときにオン操作される一方、各条件のうちの一つでも満たされないときにオフ操作されるフラグである。
・ガス流量Gaの少ない状態が長期間にわたり継続されていないこと。
・目標床温Ttが高い温度に変更された直後ではないこと。
・学習係数Gkが更新された直後ではないこと。
・添加弁32からの燃料添加が禁止されていないこと。
・入ガス温度センサ41および出ガス温度センサ42が異常ではないこと。
算出許可フラグF2がオン操作されている場合には(ステップS201:YES)、上述した比Tt/Taveに基づいて学習係数Gkが算出される(ステップS202)。そして、学習係数Gkの算出が所定時間以上継続して実行されており、且つ触媒床温Tが安定状態にあることを条件に(ステップS203:YES、且つステップS204:YES)、算出された学習係数Gkが電子制御装置40のRAMに記憶(更新)された後(ステップS205)、本処理は一旦終了される。
なお、学習係数Gkの算出が所定時間以上継続して実行されていない場合や(ステップS203:NO)、触媒床温Tが安定状態でない場合には(ステップS204:NO)、学習係数Gkが更新記憶されない。また、上記算出許可フラグF2がオフ操作されている場合には(ステップS201:NO)、学習係数Gkの算出が禁止された後(ステップS206)、本処理は一旦終了される。
ここで、上記RAMに記憶されている学習係数Gkは基本的に、その更新の度に触媒床温平均値Taveと目標床温Ttとの差が小さくなるように変更される。
ただし、学習係数Gkは学習誤差分を含んだ値であり、また所定比率で燃料添加量を増減させる値であるために、学習係数Gkが同一の値である場合であっても、昇温制御の実行時に目標とする触媒床温Tの上昇幅が大きくなると、その分だけ学習誤差による燃料添加量の変化分(絶対量)も多くなる。そして、これにより学習誤差の影響による触媒床温Tの変化分(絶対量)も大きくなってしまう。
そのため、学習係数Gkが燃料添加量を増加させる値(Gk>「1.0」)である場合において昇温制御の実行時に目標とする触媒床温Tの上昇幅が直近の学習係数Gkの記憶時(学習係数記憶時)における同上昇幅より大きくなると、学習誤差の影響による触媒床温Tの上昇分が学習係数記憶時における同上昇分と比較して多くなってしまう。そして、このように触媒床温Tの上昇分が多くなると、これに起因してNOx触媒コンバータ24やPMフィルタ25の過度の温度上昇を招くおそれがある。
ちなみに、昇温制御の実行時に目標とする触媒床温Tの上昇幅が上記学習係数記憶時における同上昇幅より小さいときには、学習誤差の影響による触媒床温Tの上昇分が学習係数記憶時における同上昇分と比較して少なくなる。そのため、そうした上昇幅の相違に起因してNOx触媒コンバータ24やPMフィルタ25の過度の温度上昇を招くことはないと云える。
こうした実情をふまえて本実施の形態では、昇温制御の実行時において目標とする触媒床温の上昇幅(W1)が直近の学習係数Gkの記憶時における同上昇幅(W2)より大きいときに、添加弁32から排気に対して添加される燃料の量を減量補正するようにしている。なお本実施の形態の排気浄化システムでは、排気に対して燃料を添加しない場合における排気温度Tbseが機関運転状態に基づいて求められており、この排気温度Tbseを目標床温Ttから減算した値(=Tt−Tbse)が上記上昇幅として算出されて用いられる。
本実施の形態では、例えば目標床温Ttが高い温度に変更されたり上昇幅が大きくなったりする等して、そのときの学習誤差の影響による触媒床温Tの変化分が学習係数記憶時における同変化分と比較して大きくなったときに、燃料添加量が減量補正されるようになる。その結果、学習係数Gkの学習誤差の影響によるNOx触媒コンバータ24やPMフィルタ25の過度の温度上昇が抑えられるようになる。
なお、上述したように燃料添加量を減量補正すると、NOx触媒コンバータ24やPMフィルタ25の過度の温度上昇が抑えられるものの、燃料添加量が減少する分だけNOx触媒の触媒床温Tが上昇し難くなってしまう。この点、本実施の形態では、16ms要求燃料量Qrについてのフィードバック補正項Fbに基づくフィードバック補正処理(図3のステップS104,S106参照)が実行されるために、触媒床温Tと目標床温Ttとが一致するように同触媒床温Tを上昇させることができる。
本実施の形態では、学習係数Gkを小さい値に補正した上で前記16ms要求燃料量Qrの算出に用いることにより、燃料添加量が減量補正される。
以下、そのように学習係数Gkを補正する処理(補正処理)について説明する。本実施の形態では、この補正処理が補正手段として機能する。
図9は上記補正処理の具体的な処理手順を示すフローチャートであり、このフローチャートに示される処理は先の図3のステップS105の処理として実行される処理である。
同図9に示すように、この処理では先ず、このとき目標にしている触媒床温Tの上昇幅W1が直近の学習係数Gkの記憶時における上昇幅W2より大きいか否かが判断される(ステップS301)。なお、上昇幅W1はそのときどきの機関運転状態に応じて求められる値であり、上昇幅W2は、学習係数Gkを更新する際にそのとき算出されていた上昇幅W1が記憶された値である。
そして、上昇幅W1が上昇幅W2以下であるときには(ステップS301:NO)、このとき学習誤差の影響による触媒床温Tの変化分が学習係数記憶時における同変化分より少ないとして、学習係数Gkが補正されない(ステップS302)。すなわち、前記RAMに記憶されている値が16ms要求燃料量Qrの算出に用いる学習係数Gk(図3のステップS105の処理において読み込まれる学習係数Gk)として算出される。
一方、上昇幅W1が上昇幅W2より大きいときには(図9のステップS301:YES)、学習誤差による触媒床温Tの変化分が学習係数記憶時における同変化分と比較して多くなってしまうとして、学習係数Gkを補正するための補正係数Kが算出される(ステップS303)。この補正係数Kは、「1.0」以下の正の数であり、電子制御装置40のRAMに記憶されている学習係数Gk、上昇幅W1、および目標床温Ttに基づいて算出される。そして、上記RAMに記憶されている学習係数Gkに上記補正係数Kを乗算することによって同学習係数Gkが補正され、その補正後の値(=Gk×K)が16ms要求燃料量Qrの算出に用いる学習係数Gk(図3のステップS105の処理において読み込まれる学習係数Gk)として算出される(ステップS304)。
このように16ms要求燃料量Qrの算出に用いる学習係数Gkが算出された後(ステップS302,S304)、本処理は一旦終了される。
以下、学習係数Gkや上昇幅W1、目標床温Ttと上記補正係数Kとの関係について詳細に説明する。
図10に、学習係数Gkと補正係数Kとの関係を示す。
同図10に示すように、学習係数Gkが所定値(本実施の形態では、「1.1」)より大きいときには、補正係数Kとして「1.0」より小さい値が算出される。このとき、電子制御装置40のRAMに記憶されている学習係数Gkが大きく、学習誤差の影響による触媒床温Tの上昇分が多くなる可能性が高いとして、学習係数Gkが小さい値に補正された上で16ms要求燃料量Qrの算出に用いられる。そして、これにより燃料添加量が減少し、NOx触媒コンバータ24やPMフィルタ25の過度の温度上昇が抑えられるようになる。
また、このときには電子制御装置40のRAMに記憶されている学習係数Gkが大きいときほど補正係数Kとして小さい値が算出される。これにより、学習誤差の影響による触媒床温Tの上昇分が多いときほど燃料添加量が大きい比率で減少補正されるようになり、触媒床温Tの過度の温度上昇が適正に抑えられるようになる。しかも、上記RAMに記憶されている学習係数Gkが小さいとき、言い換えれば学習誤差の影響による触媒床温Tの上昇分が少ないときには燃料添加量を減少させる比率が小さく抑えられて、同燃料添加量が過度に少ない量に変更されることが抑えられるようになる。
一方、電子制御装置40のRAMに記憶されている学習係数Gkが所定値以下であるときには補正係数Kとして「1.0」が算出される。
上記RAMに記憶されている学習係数Gkが「1.0」より小さい値であるとき、すなわち燃料添加量を減少させる値であるときには、上昇幅W1より上昇幅W2が大きくなった場合に、学習誤差の影響による触媒床温Tの変化分(この場合には、低下分)が多くなる。そのため、この場合には学習誤差の影響による触媒床温Tの過度の温度上昇を回避することを目的として燃料添加量を減量補正する必要はない。
また、上記RAMに記憶されている学習係数Gkが「1.0」より大きい値であるとき、すなわち燃料添加量を増加させる値であるときにおいて上昇幅W1より上昇幅W2が大きくなった場合であっても、同学習係数Gkが小さい値であるときには、学習誤差の影響による触媒床温Tの上昇分が比較的少ない。そのため学習誤差の影響によるNOx触媒コンバータ24やPMフィルタ25の過度の温度上昇を招く可能性がごく低く、この場合にもそうした過度の温度上昇を回避することを目的として燃料添加量を減量補正する必要はないと云える。
本実施の形態では、そうした場合(具体的には、上記RAMに記憶されている学習係数Gkが「1.1」以下である場合)に、補正係数Kとして「1.0」が算出されて燃料添加量の減量補正(具体的には、学習係数Gkの補正)が禁止される。これにより、燃料添加量が過度に少ない量に変更されることが好適に抑えられるようになる。
図11に、上昇幅W1と補正係数Kとの関係を示す。
同図11に示すように、上昇幅W1が大きいときほど補正係数Kとして小さい値が算出される。
上昇幅W1が大きいほど、添加弁32から添加される燃料の量が多くなるために学習係数Gkの学習誤差の影響による触媒床温Tの変化分も多くなって、NOx触媒コンバータ24やPMフィルタ25の過度の温度上昇を招き易くなる。
本実施の形態では、そのように上昇幅W1が大きく過度の温度上昇を招き易いときほど、学習係数Gkが小さい値に補正された上で16ms要求燃料量Qrの算出に用いられるようになり、これにより燃料添加量が減少して、NOx触媒コンバータ24やPMフィルタ25の過度の温度上昇が抑えられるようになる。しかも、上昇幅W1が小さいときには、燃料添加量を減少させる比率が小さく抑えられて、同燃料添加量が過度に少ない量に変更されることが抑えられるようになる。
図12に、目標床温Ttと補正係数Kとの関係を示す。
同図12に示すように、目標床温Ttが所定温度より高いときには「1.0」より小さい値が算出される。このとき目標床温Ttが高くNOx触媒の触媒床温Tが高くなってその限界温度に近づくために、同触媒床温Tの過度の上昇を招く可能性があるとして、学習係数Gkが小さい値に補正された上で16ms要求燃料量Qrの算出に用いられる。そして、これにより燃料添加量が減少し、NOx触媒コンバータ24やPMフィルタ25の過度の温度上昇が抑えられるようになる。
また、このときには目標床温Ttが高いときほど補正係数Kとして小さい値が算出される。これにより、目標床温Ttが高く触媒床温Tがその限界温度に近い温度であるときほど、燃料添加量が大きい比率で減少補正されるようになり、NOx触媒コンバータ24やPMフィルタ25の過度の温度上昇が適正に抑えられるようになる。しかも、目標床温Ttが低く触媒床温Tがその限界温度から離れた温度であるときには、燃料添加量を減少させる比率が小さく抑えられて、同燃料添加量が過度に少ない量に変更されることが抑えられるようになる。
一方、目標床温Ttが所定温度以下であるときには補正係数Kとして「1.0」が算出される。
目標床温Ttが低いときには、NOx触媒の触媒床温Tがその限界温度から大きく離れた温度になるため、学習係数Gkの学習誤差の影響によって触媒床温Tが過度に高くなる可能性が低くなる。本実施の形態では、目標床温Ttが低いために学習誤差の影響によってNOx触媒コンバータ24やPMフィルタ25の過度の温度上昇を招く可能性がないとき(具体的には、目標床温Ttが所定温度以下であるとき)に、補正係数Kとして「1.0」が算出されて燃料添加量の減量補正(具体的には、学習係数Gkの補正)が禁止される。これにより、燃料添加量が過度に少ない量に変更されることが好適に抑えられるようになる。
このように本実施の形態によれば、学習係数Gkを補正する際に、上記RAMに記憶されている学習係数Gkや上昇幅W1、目標床温Ttに基づいてその補正量を設定することにより、燃料添加量が過度に少ない量に変更されることを抑えつつ、NOx触媒コンバータ24やPMフィルタ25の過度の温度上昇を適正に抑えることができるようになる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)昇温制御の実行時に目標とする触媒床温Tの上昇幅W1が直近の学習係数Gkの記憶時における上昇幅W2より大きいときに、燃料添加量を減量補正するようにした。そのため、学習係数Gkの学習誤差の影響によって燃料添加量が過度に多くなることを抑えることができ、NOx触媒コンバータ24やPMフィルタ25の過度の温度上昇を抑えることができる。
(2)電子制御装置40のRAMに記憶されている学習係数Gkが大きいときほど、燃料添加量を大きい比率で減量補正するようにした。そのため、学習誤差の影響による触媒床温Tの上昇分が多いときには燃料添加量を大きい比率で減少させることによって、NOx触媒コンバータ24やPMフィルタ25の過度の温度上昇を適正に抑えることができる。しかも、学習誤差の影響による触媒床温Tの上昇分が少ないときには燃料添加量を減少させる比率を小さく抑えることによって、同燃料添加量が過度に少ない量に変更されることを抑えることができる。
(3)電子制御装置40のRAMに記憶されている学習係数Gkが燃料添加量を減少させる値であるときには、同燃料添加量の減量補正を禁止するようにした。そのため、学習誤差の影響によるNOx触媒コンバータ24やPMフィルタ25の過度の温度上昇を回避することを目的として燃料添加量を減量補正する必要がないときに同燃料添加量の減量補正を禁止することができ、燃料添加量が過度に少ない量に変更されることを好適に抑えることができる。
(4)上昇幅W1が大きいときほど燃料添加量を大きい比率で減量補正するようにした。そのため、燃料添加量が多く学習誤差の影響による触媒床温Tの変化分も多いためにNOx触媒コンバータ24やPMフィルタ25の過度の温度上昇を招き易いときに、同燃料添加量を大きい比率で減少させることにより、そうした過度の温度上昇を適正に抑えることができる。しかも、燃料添加量が少なくNOx触媒コンバータ24やPMフィルタ25の過度の温度上昇を招き難いときには、燃料添加量を減少させる比率を小さく抑えることによって、同燃料添加量が過度に少ない量に変更されることを抑えることができる。
(5)目標床温Ttが高いときほど燃料添加量を大きい比率で減量補正するようにした。そのため、目標床温Ttが高く触媒床温Tがその限界温度に近い温度であるときほど、燃料添加量を大きい比率で減少補正することができ、NOx触媒コンバータ24やPMフィルタ25の過度の温度上昇を適正に抑えることができる。しかも、目標床温Ttが低く触媒床温Tがその限界温度から離れた温度であるときには、燃料添加量を減少させる比率を小さく抑えることができ、同燃料添加量が過度に少ない量に変更されることを抑えることができる。
(6)目標床温Ttが所定温度より低いときに燃料添加量の減量補正を禁止するようにした。そのため、目標床温Ttが低いために学習誤差の影響によってNOx触媒コンバータ24やPMフィルタ25の過度の温度上昇を招く可能性がないときに、燃料添加量の減量補正を禁止することができ、これにより燃料添加量が過度に少ない量に変更されることを好適に抑えることができる。
(7)16ms要求燃料量Qrについてのフィードバック補正項Fbに基づくフィードバック補正処理を実行するようにした。そのため、燃料添加量が減量補正される分だけNOx触媒の触媒床温Tが上がり難くなる排気浄化システムにおいて、触媒床温Tと目標床温Ttとが一致するように同触媒床温Tを好適に上昇させることができる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・電子制御装置40のRAMに記憶されている学習係数Gkが「1.0」より大きく前記所定値より小さいときにも、補正係数Kとして「1.0」より小さい値を算出するようにしてもよい。
・電子制御装置40のRAMに記憶されている学習係数Gkと補正係数Kとの関係は、同学習係数Gkが大きくなるに連れて補正係数Kが連続的に小さくなるといった図10に示す関係の他、学習係数Gkが大きくなるに連れて補正係数Kが段階的に小さくなるといった関係としてもよい。また、補正係数Kの算出態様としては、上記RAMに記憶されている学習係数Gkが所定値(>「1.0」)より大きいときには補正係数Kとして予め設定された一定値(<「1.0」)を算出する一方、同学習係数Gkが所定値以下であるときには補正係数Kとして「1.0」を算出する、といった算出態様を採用することができる。
・上昇幅W1が所定値より小さいときに、補正係数Kとして「1.0」を算出するようにしてもよい。同構成によれば、上昇幅W1が小さい領域においては前述した学習誤差の影響によるNOx触媒コンバータ24やPMフィルタ25の過度の温度上昇を招くおそれがない排気浄化システムにあって、同領域における燃料添加量の減量補正を禁止することができ、燃料添加量が過度に少ない量に変更されることを好適に抑えることができる。
・上昇幅W1と補正係数Kとの関係は、同上昇幅W1が大きくなるに連れて補正係数Kが連続的に小さくなるといった図11に示す関係の他、上昇幅W1が大きくなるに連れて補正係数Kが段階的に小さくなるといった関係としてもよい。また、補正係数Kの算出態様としては、上昇幅W1が所定値より大きいときには補正係数Kとして予め設定された一定値(<「1.0」)を算出する一方、同上昇幅W1が所定値以下であるときには補正係数Kとして「1.0」を算出する、といった算出態様を採用することができる。
・目標床温Ttが所定温度以下であるときにも、補正係数Kとして「1.0」より小さい値を算出するようにしてもよい。
・目標床温Ttと補正係数Kとの関係は、同目標床温Ttが高くなるに連れて補正係数Kが連続的に小さくなるといった図12に示す関係の他、目標床温Ttが高くなるに連れて補正係数Kが段階的に小さくなるといった関係としてもよい。また、補正係数Kの算出態様としては、目標床温Ttが所定温度より高いときには補正係数Kとして予め設定された一定値(<「1.0」)を算出する一方、同目標床温Ttが所定温度以下であるときには補正係数Kとして「1.0」を算出する、といった算出態様を採用することができる。
・電子制御装置40のRAMに記憶されている学習係数Gk、上昇幅W1および目標床温Ttのうちのいずれか二つに基づいて補正係数Kを算出するようにしてもよい。また、上記RAMに記憶されている学習係数Gk、上昇幅W1および目標床温Ttのうちのいずれか一つに基づいて補正係数Kを算出することも可能である。
・上昇幅W1が上昇幅W2より大きいときに、電子制御装置40のRAMに記憶されている学習係数Gkや上昇幅W1、目標床温Ttによることなく、補正係数Kとして予め設定された一定値(<「1.0」)を算出するようにしてもよい。
・上昇幅W1が上昇幅W2より大きいことを条件に補正係数Kを算出することに代えて、上昇幅W1と上昇幅W2との差(=W2−W1)が所定値(>0)より大きいことを条件に、補正係数Kを算出するようにしてもよい。同構成によれば、上記差が小さい領域においては前述した学習誤差の影響によるNOx触媒コンバータ24やPMフィルタ25の過度の温度上昇を招くおそれがない排気浄化システムにあって、同領域における燃料添加量の減量補正を禁止することができ、燃料添加量が過度に少ない量に変更されることを好適に抑えることができる。
・燃料添加量を減量補正するために、補正係数Kによって補正した学習係数Gkを16ms要求燃料量Qrの算出に用いることに代えて、16ms要求燃料量Qrを補正するための補正係数(あるいは補正量)を求めてこれを16ms要求燃料量Qrに反映させるようにしてもよい。要は、燃料添加量を減量補正することができればよい。
・上記実施の形態では、補正係数Kの算出を通じて休止期間Bを長くすることによって燃料添加量を減量補正するようにしたが、これに代えて、あるいは併せて、添加期間Aにおいて添加時間aが占める割合を減少させるための補正値を算出することによって燃料添加量を減量補正するようにしてもよい。また、添加期間Aを短くしたり、添加期間Aにおける燃料添加の実行回数を減少させたりするための補正値を算出することによって燃料添加量を減量補正することなども可能である。さらに、例えば添加弁32に燃料ポンプ31から供給される燃料の圧力を変更可能な構成を採用した上で同圧力を低下させるための補正値を算出するなど、一回の連続噴射(添加時間a)における単位時間当たりの燃料添加量を減少させるための補正値を算出することによって燃料添加量を減量補正することもできる。要は、単位時間当たりの燃料添加量を減量補正することができるのであれば、その補正にかかる処理の実行態様は任意に変更可能である。
・上記実施の形態は、学習係数Gkとして休止期間Bを変更するための値を学習する排気浄化システムの他、添加期間Aにおいて添加時間aが占める割合を減少させるための値を学習係数として学習する排気浄化システムにもその構成を適宜変更した上で適用することができる。また上記実施の形態は、添加期間Aを短くするための値や添加期間Aにおける燃料添加の実行回数を減少させるための値を学習係数として学習する排気浄化システムにも適用可能である。その他、例えば添加弁32に燃料ポンプ31から供給される燃料の圧力を変更可能な構成を採用した上で同圧力を変更することの可能な値を学習係数として学習する排気浄化システムなど、一回の連続噴射(添加時間a)における単位時間当たりの燃料添加量を増減させるための値を学習する排気浄化システムにも、上記実施の形態は適用することができる。要は、触媒床温Tと目標床温Ttとの定常的なずれを補償するべく単位時間当たりの燃料添加量を所定比率で増減させることの可能な値が学習係数として学習される排気浄化システムであれば、上記実施の形態はその構成を適宜変更した上で適用することができる。
・フィードバック補正項Fbに基づくフィードバック補正処理を省略することができる。
・本発明は、トルク発生のための燃料噴射とは別に、膨張行程或いは排気行程においてインジェクタから燃焼室内に燃料を噴射することによって排気に燃料が添加される排気浄化システムにも適用することができる。
・本発明は、排気通路に設けられた添加弁の開弁駆動を通じて、燃料以外の添加剤(例えば尿素)を排気に対して添加する排気浄化システムにも適用することができる。
本発明の一実施の形態が適用される内燃機関の概略構成を示す略図。 (a)〜(d)昇温制御の実行態様の一例を示すタイミングチャート。 燃料添加処理の具体的な処理手順を示すフローチャート。 燃料添加処理の具体的な処理手順を示すフローチャート。 昇温制御の実行中において触媒床温と目標床温との間に定常的なずれが生じている場合における同触媒床温の推移の一例を示すタイムチャート。 学習係数を添加弁の駆動態様に反映させない場合における発熱燃料量積算値の推移の一例を示すタイムチャート。 学習係数を添加弁の駆動態様に反映させる場合における発熱燃料量積算値の推移の一例を示すタイムチャート。 更新処理の具体的な処理手順を示すフローチャート。 補正処理の具体的な処理手順を示すフローチャート。 学習係数と補正係数との関係の一例を示すグラフ。 上昇幅と補正係数との関係の一例を示すグラフ。 目標床温と補正係数との関係の一例を示すグラフ。
符号の説明
10…内燃機関、11…吸気通路、12…エアクリーナ、13…エアフローメータ、14…ターボチャージャ、15…コンプレッサ、16…インタークーラ、17…吸気絞り弁、18…吸気マニホールド、19…吸気ポート、20…燃焼室、21…排気通路、22…排気マニホールド、23…排気タービン、24…NOx触媒コンバータ、25…PMフィルタ、26…酸化触媒コンバータ、27…排気ポート、28…インジェクタ、29…高圧燃料供給管、30…コモンレール、31…燃料ポンプ、32…添加弁、33…低圧燃料供給管、40…電子制御装置、41…入ガス温度センサ、42…出ガス温度センサ。

Claims (10)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられた排気浄化装置と同排気浄化装置に流入する排気に添加剤を添加する添加弁とを有し、前記添加弁の開弁駆動を通じた添加剤の添加によって前記排気浄化装置の実温度を目標温度まで上昇させる昇温制御を実行し、同昇温制御の実行時に、前記実温度と前記目標温度との定常的なずれを補償するために前記添加剤の単位時間当たりの添加量を所定比率で増減させる学習係数を前記実温度と前記目標温度との関係に基づいて学習して所定期間おきに記憶更新する排気浄化システムにおいて、
    前記昇温制御の実行時に目標とする前記実温度の上昇幅が直近の前記学習係数の記憶時における前記上昇幅より大きいときに、前記添加剤の単位時間当たりの添加量を減量補正する補正手段を備える
    ことを特徴とする排気浄化システム。
  2. 請求項1に記載の排気浄化システムにおいて、
    前記補正手段は、前記記憶している前記学習係数が大きいときほど前記添加量を大きい比率で減量補正する
    ことを特徴とする排気浄化システム。
  3. 請求項2に記載の排気浄化システムにおいて、
    前記補正手段は、前記記憶している学習係数が前記添加剤の単位時間当たりの添加量を減少させる値であるときには、同添加量の減量補正を禁止する
    ことを特徴とする排気浄化システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の排気浄化システムにおいて、
    前記補正手段は、前記昇温制御の実行時における前記上昇幅が大きいときほど前記添加量を大きい比率で減量補正する
    ことを特徴とする排気浄化システム。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の排気浄化システムにおいて、
    前記補正手段は、前記目標温度が高いときほど前記添加量を大きい比率で減量補正する
    ことを特徴とする排気浄化システム。
  6. 請求項5に記載の排気浄化システムにおいて、
    前記補正手段は、前記目標温度が所定温度より低いときには前記添加量の減量補正を禁止する
    ことを特徴とする排気浄化システム。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の排気浄化システムにおいて、
    前記昇温制御では、前記実温度と前記目標温度とが一致するように前記添加剤の単位時間当たりの添加量がフィードバック制御される
    ことを特徴とする排気浄化システム。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の排気浄化システムにおいて、
    当該システムは前記昇温制御において、前記添加弁からの添加剤の添加を間欠的に行うものであり、前記添加弁からの添加を行う期間と同添加弁からの添加を停止する期間との比の変更を通じて前記単位時間当たりの添加量を増減させるものである
    ことを特徴とする排気浄化システム。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の排気浄化システムにおいて、
    前記添加弁は、前記排気通路における前記排気浄化装置より排気流れ方向上流側に設けられてなる
    ことを特徴とする排気浄化システム。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の排気浄化システムにおいて、
    前記添加剤は未燃燃料成分である
    ことを特徴とする排気浄化システム。
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