JP2009299479A - 可変容量圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素な構造で斜板の最小傾角を規定でき、かつ、傾角増大方向への付勢手段の付勢力のばらつきの少ない可変容量圧縮機を提供する。
【解決手段】駆動軸の回転をピストンの往復運動に変換する傾角可変の斜板を有する可変容量圧縮機において、斜板の機械的な最小傾角を規定する最小傾角規定手段と、斜板を傾角増大方向に付勢する付勢手段と、最小傾角規定手段と付勢手段とを一体に連結する連結手段とを具備したことを特徴とする可変容量圧縮機。
【選択図】図1

Description

本発明は、斜板式可変容量圧縮機に関し、とくに、斜板傾角の規制、変更機構を改良した、車両用空調装置等に用いて好適な可変容量圧縮機に関する。
斜板の傾角を変更することによりピストンのストロークを変更し容量を可変させるようにした斜板式可変容量圧縮機においては、斜板の最小傾角近傍での円滑な作動を確保するために、斜板の最小傾角を規定する最小傾角規定手段(例えば、最小傾角規定ストッパ)と、斜板を最小傾角位置から傾角増大方向に付勢する付勢手段(例えば、傾角増大バネ)とを設ける構造が知られている(例えば、特許文献1)。
しかし、この特許文献1に開示されている構造では、斜板を傾角増大方向に付勢する傾角増大バネ(コイルスプリング+カーブドスプリング)と斜板の最小傾角を規定する最小傾角規定手段(ストッパ)が互いに別の部品で構成されているため、以下のような問題がある。
(1)この部位の構造が比較的複雑で、組立が煩雑となり、生産性悪化の要因となる。
(2)傾角増大バネおよび最小傾角規定手段それぞれで寸法公差を持つため、最小傾角に対する傾角増大バネの付勢力のばらつきが大きくなり、付勢力が小さくなる方向にばらつけば、最小傾角から傾角を増大させることによる容量復帰が遅れる等の不具合が生じる恐れがある。
特開2001−304107号公報
そこで本発明の課題は、従来技術における上記のような問題点に着目し、簡素な構造で斜板の最小傾角を規定でき、かつ、傾角増大方向への付勢手段の付勢力のばらつきの少ない可変容量圧縮機を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る可変容量圧縮機は、内部に吐出室、吸入室、クランク室およびシリンダボアが区画形成されたハウジングと、前記シリンダボア内に配設されたピストンと、前記ハウジング内に回転可能に支持された駆動軸と、前記駆動軸の回転を前記ピストンの往復運動に変換する傾角可変の斜板を含む変換機構とを備え、前記クランク室と前記吸入室との圧力差を変化させることにより前記ピストンのストロークを調整して前記吸入室から前記シリンダボアに吸入された流体を圧縮して前記吐出室に吐出する可変容量圧縮機において、前記斜板の機械的な最小傾角を規定する最小傾角規定手段と、前記斜板を傾角増大方向に付勢する付勢手段と、前記最小傾角規定手段と前記付勢手段とを一体に連結する連結手段とを具備したことを特徴とするものからなる。
このような可変容量圧縮機においては、最小傾角規定手段と付勢手段とが一体に連結されているため、この一体化部材を組み込むだけで別機能を有する最小傾角規定手段と付勢手段の両方が所定の位置関係で所定の形態に組み込まれることになり、組立が容易になって、生産性が向上する。また、最小傾角規定手段で規定される最小傾角を基準として付勢手段の付勢力を調整することが可能になり、付勢手段の付勢力のばらつきを低減することができる。また、最小傾角規定手段は、付勢手段と一体に連結されているため、付勢手段の過度な撓みを規制する規制手段も兼ねることができるようになり、付勢手段に過度な応力が作用することを回避でき、付勢手段の信頼性確保に寄与することができる。
上記本発明に係る可変容量圧縮機においては、例えば、上記付勢手段が板バネからなり、該板バネは該板バネを形成する板バネ形成材からプレス成形によって形成され、板バネ形成材の板バネ以外の残部に上記最小傾角規定手段と上記連結手段が形成されている構成とすることができる。このような構成では、一つの部材から板バネ、最小傾角規定手段および連結手段を形成できるので、製作が容易になり、コスト低減に寄与することができる。
また、上記付勢手段は複数設けることができる。複数の付勢手段とすることにより、付勢手段の付勢数を変更して付勢力を容易に調整することが可能となる。
また、上記連結手段は前記駆動軸を取り囲むように形成され、上記複数の付勢手段は所定の間隔を隔てて配置され、それぞれの先端部が上記斜板を傾角増大方向に付勢するとともに、基端部は上記連結手段と一体に連結されている構成とすることができる。このような構成では、連結手段が駆動軸を取り囲むように形成され、複数の付勢手段を駆動軸の周囲に所定の間隔を隔てて配置できるため、斜板を安定した形態で付勢できる。
また、3つ以上の付勢手段が設けられ、各付勢手段は等間隔で配置されている構成とすれば、斜板をさらに安定に付勢できる。
また、上記連結手段を上記駆動軸の軸方向に位置決めする位置決め構造が上記連結手段および上記駆動軸に形成されている構成とすることができる。このような構成により、最小傾角をより確実に規定でき、これにより付勢手段の付勢力もより確実に所望の付勢力に規定できるようになる。
本発明に係る可変容量圧縮機は、とくに被圧縮流体が冷媒からなる場合に好適なものであり、なかでも、車両用空調装置に用いられる圧縮機として好適なものである。
本発明に係る可変容量圧縮機によれば、斜板の機械的な最小傾角を規定する最小傾角規定手段と斜板を傾角増大方向に付勢する付勢手段とを連結手段により一体に連結した構成としたので、一体化された部材を組み込むだけで、最小傾角規定手段と付勢手段とを所定の望ましい位置関係をもって容易に組み立てることができ、簡素な構造でありながら、斜板の最小傾角を確実に所望の傾角に規定できるとともに、傾角増大方向への付勢手段の付勢力のばらつきを抑えることが可能になり、望ましい性能の可変容量圧縮機を安価にかつ簡単な組立作業をもって実現することができる。
以下に、本発明の望ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施態様に係る可変容量圧縮機(図1(A))と、その容量を制御するための容量制御弁(図1(B))を示している。図1において、可変容量圧縮機としての可変容量斜板式圧縮機100は、複数のシリンダボア101aを備えたシリンダブロック101と、シリンダブロック101の一端に設けられたフロントハウジング102と、バルブプレート103を介してシリンダブロック101の他端に設けられたリアハウジング104とを備えている。
シリンダブロック101とフロントハウジング102とによって画成されるクランク室105内を横断して、駆動軸106が配設されている。駆動軸106は斜板107に挿通されている。斜板107は、駆動軸106に固定されたロータ108と連結部109を介して結合し、駆動軸106とともに回転可能に、かつ、駆動軸106に対して傾角を可変可能に支持されている。ロータ108と斜板107との間に、斜板107を傾角減少方向へ向けて付勢するコイルバネ110が配設されている。斜板107を挟んでコイルバネ110の反対側には、最小傾角状態にある斜板107を傾角増大方向へ付勢する板バネ111が配設されている。この板バネ111は、後述の如く、本発明における、斜板107の機械的な最小傾角を規定する最小傾角規定手段としてのストッパと、斜板107を傾角増大方向に付勢する付勢手段としての板バネ部とを、連結手段としての連結部により一体に連結した部材として構成されている。
駆動軸106の一端はフロントハウジング102のボス部102aを貫通してハウジング外まで延在しており、図示しない動力伝達装置を介して図示しない車両エンジン等の駆動源にベルト等を介して連結されている。駆動軸106とボス部102aとの間に軸封装置112が配設されている。駆動軸106は、ベアリング113、114、115、116によりラジアル方向及びスラスト方向に支持されている。
シリンダボア101a内に、ピストン117が配設され、ピストン117の一端部の窪み117a内に収容された一対のシュー118が斜板107の外周部を相対摺動可能に挟持している。駆動軸106の回転は、斜板107とシュー118とを介してピストン117の往復動に変換される。
リアハウジング104内には、吸入室119と吐出室120とが形成されている。吸入室119は、バルブプレート103に形成された吸入孔103aと図示しない吸入弁とを介してシリンダボア101aに連通し、吐出室120は図示しない吐出弁とバルブプレート103に形成された吐出孔103bとを介してシリンダボア101aに連通している。吸入室119は吸入ポート104aを介して図示しない車両空調装置の蒸発器に接続している。
フロントハウジング102、シリンダブロック101、バルブプレート103、リアハウジング104は、協働して、駆動軸106、ロータ108、連結部109、斜板107、シュー118、ピストン117、シリンダボア101a、吸入弁、吐出弁等で形成される圧縮機構を収容するハウジングを形成している。
シリンダブロック101の外側にはマフラ121が配設されている。マフラ121は、シリンダブロック101とは別体の有底筒状の蓋部材122を、シリンダブロック101の外面に立設した筒状壁101bにシール部材を介して接合することにより、形成されている。蓋部材122に、吐出ポート122aが形成されている。吐出ポート122aは図示しない車両空調装置の凝縮器に接続している。
マフラ121を吐出室120に連通させる連通路123が、シリンダブロック101とバルブプレート103とリアハウジング104とにわたって形成されている。マフラ121と連通路123とは、吐出室120と吐出ポート122aとの間で延在する吐出通路を形成しており、マフラ121は当該吐出通路の途上に配設された拡張空間を形成している。そして、マフラ121の入口を開閉する逆止弁200がマフラ121内に配設されている。
上記フロントハウジング102、シリンダブロック101、バルブプレート103、リアハウジング104は図示しないガスケットを介して隣接し、複数の通しボルトを用いて一体に組付けられている。
リアハウジング104に容量制御弁300が取り付けられている。容量制御弁300は、吐出室120とクランク室105との間の連通路124の開度を調整し、クランク室105への吐出冷媒ガスの導入量を制御する。クランク室105内の冷媒ガスは、ベアリング115、116と駆動軸106との間の隙間と、シリンダブロック101に形成された空間125と、バルブプレート103に形成されたオリフィス孔103cとを介して吸入室119へ流入する。
容量制御弁300によりクランク室105の内圧を変化させ、可変容量斜板式圧縮機100の吐出容量を可変制御することができる。容量制御弁300は、外部信号に基づいて内蔵するソレノイドへの通電量を調整し、連通路126を介して容量制御弁300の感圧室に導入される吸入室119の内圧が所定値になるように、可変容量斜板式圧縮機100の吐出容量を可変制御し、また内蔵するソレノイドへの通電をOFFすることにより連通路124を強制開放して、可変容量斜板式圧縮機100の吐出容量を最小に制御する。容量制御弁300は、外部環境に応じて、吸入圧力を最適制御することができる。
容量制御弁300は、図2に示すように、バルブハウジング301に形成され、連通孔301aを介してクランク室105と連通する第1感圧室302と、第1感圧室302に一端が開口し、連通孔301bを介して吐出室120と連通する弁室303に他端が開口する弁孔301cと、弁室303に配設された一端が弁孔301cを開閉し他端部が支持孔301dに摺動可能に支持された円筒形状の弁体304と、第1感圧室302に配設され、連通孔301aを介してクランク室圧力を受圧し、内部を真空にしてバネを配設した感圧手段として機能するベローズ組立体305と、一端にベローズ組立体305が接離可能に連結し他端が弁体304の一端に固定された連結部306と、弁体304の他端が配設され連通孔301eを介して吸入室119に連通する第2感圧室307とを備えている。
バルブハウジング301には弁体304の他端部を摺動可能に支持する支持孔301dが形成され、弁体304が支持孔301dに微小隙間で摺動可能に支持されることにより弁体304の他端は弁室303から遮断されている。
容量制御弁300は更に、弁体304と一体形成され弁体304から離隔する端部に可動鉄心308が圧入固定されたソレノイドロッド304aと、ソレノイドロッド304aを内挿し、所定隙間を隔てて可動鉄心308に対向配置された固定鉄心309と、固定鉄心309と可動鉄心308の間に配設され、可動鉄心308を開弁方向に付勢するばね310と、固定鉄心309と可動鉄心308とを内挿してソレノイドケース311に固定された非磁性体からなる筒状部材312と、筒状部材312を取り囲み、ソレノイドケース311に収容された電磁コイル313とから構成されている。
この容量制御弁300の動作については、ベローズ組立体305のベローズ有効面積Sbと、弁体304に作用する弁孔301c側より受けるクランク室105の圧力受圧面積Svと、第2感圧室307において弁体304に作用する吸入圧力の圧力受圧面積Srとをほぼ同一値に設定しているので、弁体304に作用する力は式(1)で表される。
Ps=〔−(1/Sb)・F(i)+(F+f)/Sb〕・・・(1)
ここで、
Ps:吸入室の圧力
Sb:ベローズ有効面積(=弁体に作用するクランク室の圧力受圧面積(Sv)=弁体に作用する吸入室の圧力受圧面積(Sr))
f:ばね310の付勢力
F:ベローズ付勢力
F(i):電磁力
である。
また、容量制御弁300においては、吸入室圧力Psが式(1)で示される値よりも低いと、ベローズ305aが伸長して弁体304が弁座から離れて弁孔301cを開放し、第1感圧室302と弁室303とを弁孔301cを介して連通させ、吐出室120とクランク室105との間の連通路124を開放する。吐出室120の冷媒が連通路124を通ってクランク室105に供給され、クランク室圧力が上昇し、斜板107の傾角が減少して可変容量圧縮機100の吐出容量が減少し、吸入室圧力が上昇する。吸入室圧力が式(1)で示される値よりも高いと、ベローズ組立体305のベローズが収縮し弁体304が弁座に当接して弁孔301cを閉鎖し、第1感圧室302と弁室303との弁孔301cを介する連通を遮断して、吐出室120とクランク室105との間の連通路124を閉鎖する。クランク室105内の冷媒ガスが、ベアリング115、116と駆動軸106との間の隙間と、シリンダブロック101に形成された空間125と、バルブプレート103に形成されたオリフィス孔103cとを介して吸入室119へ流出してクランク室圧力が低下し、斜板107の傾角が増加して圧縮機100の吐出容量が増加し、吸入室圧力が低下する。ベローズ組立体305、連結部306および弁体304で構成する感圧機構が吸入室圧力を式(1)で示される値に自律制御する。ソレノイドロッド304a、可動鉄心308、固定鉄心309、ばね310、ソレノイドケース311、筒状部材312、電磁コイル313により構成される電磁アクチュエータが、電磁コイル313を流れる電流値iに応じて感圧機構の作動点を変化させる。
容量制御弁300では、電磁コイル313への通電量iが増加すると吸入室圧力が低下する制御特性が得られる。容量制御弁300においては、前述の感圧機構と電磁アクチュエータとが弁体304を駆動している。容量制御弁300が感圧機構を有することにより、吸入室圧力の制御精度が向上し、感圧機構の動作点を変化させる電磁アクチュエータとを有することにより、制御電流iに対して一義的に制御吸入室圧力を決定することが可能になる。
また、ソレノイドへの通電をOFFすればバネ310の付勢力により弁体304が弁孔301cを開放して、吐出室120の冷媒が連通路124を通ってクランク室105に供給され、クランク室圧力が上昇して斜板107の傾角が減少し、可変容量圧縮機100の吐出容量が最小となる。
次に、図3〜図5を参照しながら、板バネ111について説明する。
本実施態様では、板バネ111は、図3、図4に示すように、周方向に3箇所の板バネ部111a、3箇所のストッパ111bおよび3箇所の板バネ部111aと3箇所のストッパ111bを連結する環状に形成された連結部111cが一体に連結されたものである。すなわち、この板バネ111は、本発明における、斜板107を傾角増大方向に付勢する付勢手段としての3箇所の板バネ部111aと、斜板107の機械的な最小傾角を規定する最小傾角規定手段としての3箇所のストッパ111bとを、連結手段としての連結部111cにより一体に連結した部材として構成されている。この板バネ111は、板バネ形成材(板バネ形成板)からプレス成形によって形成され、板バネ部111a以外の残部にストッパ111bと連結部111cが形成されている。なお、3箇所の板バネ部111aは、斜板107を安定に付勢すべく駆動軸106の周囲にほぼ等間隔に配置されている。
板バネ111は、図4に示すように、連結部111cの内径側部分111dが駆動軸106に挿通され、駆動軸106に形成された段差に当接することにより軸方向に位置決めされてスナップリング150により固定されている。ストッパ111bの先端に斜板107が当接することにより斜板107の機械的に規制される最小傾角が規定される。最小傾角は、例えば図5に示すように、駆動軸106の軸線に対して斜板107の面が直交する状態を0°としたとき、例えば0°近傍の角度(θmin)であり、このθminを狙って3箇所のストッパ111bの高さが設定される。
また、板バネ部111aの先端側が斜板107に当接することにより斜板107を傾角増大方向に付勢する付勢力が作用する。ストッパ111bと板バネ部111aが連結部111cを介して一体連結されているため、ストッパ111bの先端部からの板バネ部111aの先端の高さ(h)が管理でき、板バネ部111aの付勢力のばらつきが低減する。なお、ストッパ111bは板バネ部111aの過度な撓みを規制する規制手段を兼ねているため、板バネ部111aには過度な応力が作用しない。
斜板107は所定の角度θ1 より小さくなると、コイルバネ110と板バネ111により挟持され、両バネの合力は図5に示す通り、θ2以下では斜板107を傾角増大方向に付勢する付勢力が作用し、θ2を超えると斜板107を傾角減少方向に付勢する付勢力が作用する。板バネ111の付勢力は、複数の板バネ部111aの付勢力の合力であるから、板バネ部111aの数を変更することにより付勢力の調整が可能となる。
上記のように、板バネ111は、斜板107の機械的な最小傾角を規定する最小傾角規定手段としての3箇所のストッパ111bと、斜板107を傾角増大方向に付勢する付勢手段としての3箇所の板バネ部111aとが、連結手段としての連結部111cにより一体に連結された一つの部材として構成されているので、この一体化された一つの板バネ111を組み込むだけで、斜板107の最小傾角規定手段と付勢手段とを所定の望ましい位置関係をもって容易に組み立てることができ、簡素な構造、簡単な組立作業でありながら、斜板の最小傾角を確実に所望の傾角に規定できるとともに、傾角増大方向への付勢手段の付勢力のばらつきを抑えることが可能になり、望ましい性能の可変容量圧縮機を安価にかつ容易に実現することが可能になる。
上記実施態様においては、板バネ部111aは駆動軸106の周方向の向きに形成されているが、板バネ部111aの形成はこれに限定されるものではない。例えば板バネ部111aの先端部が駆動軸106の軸心に向かうように形成してもよいし、駆動軸106から遠ざかる向きに形成してもよい。
また、板バネ111が駆動軸106に対して回転しないように回転阻止構造を設けることもできる。例えば、駆動軸106に溝を形成し、その溝に板バネ111の一部を係合させる構造としてもよい。
また、斜板107と駆動軸106との間にスリーブ、ヒンジボール等の斜板支持体を有する構造の場合には、その斜板支持体を板バネ部111aで付勢するようにすることもできる。
また、斜板とは別に、駆動軸とともに回転しない揺動板を設けた揺動板式の可変容量圧縮機においては、その揺動板を板バネ部111aで付勢するようにすることもできる。
また、電磁クラッチを装着した可変容量圧縮機やクラッチレス圧縮機に本発明を適用することもできるし、モータで駆動される可変容量圧縮機、例えばモータ内蔵の可変容量圧縮機に本発明を適用することもできる。
さらに、上記実施態様においては、被圧縮流体が冷媒である場合について説明したが、他の被圧縮流体であってもよい。また、被圧縮流体としての冷媒の種類も特に限定されず、冷媒としてR134aを使用する場合の他、二酸化炭素やその他の新冷媒に対応した可変容量圧縮機に共通して本発明を適用することが可能である。
本発明に係る可変容量圧縮機は、傾角可変の斜板を有するあらゆる圧縮機に適用可能であり、とくに、車両用空調装置に用いられる可変容量圧縮機として好適なものである。
本発明の一実施態様に係る可変容量圧縮機の縦断面図(図1(A))およびその容量を制御するための容量制御弁の断面図(図1(B))である。 図1に示した容量制御弁の縦断面図である。 図1の可変容量圧縮機における板バネを示しており、(A)は板バネの正面図、(B)は図3(A)のA矢視図、(C)は図3(A)のB矢視図である。 斜板がストッパに当接している状態を示す図1の可変容量圧縮機の部分拡大断面図である。 コイルバネと板バネの合力と斜板傾角との関係図である。
符号の説明
100 可変容量圧縮機
101 シリンダブロック
101a シリンダボア
102 フロントハウジング
103 バルブプレート
104 リアハウジング
105 クランク室
106 駆動軸
107 斜板
108 ロータ
109 連結部
110 コイルバネ
111 最小傾角規定手段と付勢手段を連結手段により一体に連結した部材としての板バネ
111a 斜板を傾角増大方向に付勢する付勢手段としての板バネ部
111b 斜板の機械的な最小傾角を規定する最小傾角規定手段としてのストッパ
111c 最小傾角規定手段と付勢手段との連結手段としての連結部
111d 連結部の内径側部分
117 ピストン
118 シュー
119 吸入室
120 吐出室
121 マフラ
122 蓋部材
123 連通路
150 スナップリング
200 逆止弁
300 容量制御弁
301 バルブハウジング
302 第1感圧室
303 弁室
304 弁体
304a ソレノイドロッド
305 ベローズ組立体
307 第2感圧室
308 可動鉄心
309 固定鉄心
311 ソレノイドケース
313 電磁コイル

Claims (8)

  1. 内部に吐出室、吸入室、クランク室およびシリンダボアが区画形成されたハウジングと、前記シリンダボア内に配設されたピストンと、前記ハウジング内に回転可能に支持された駆動軸と、前記駆動軸の回転を前記ピストンの往復運動に変換する傾角可変の斜板を含む変換機構とを備え、前記クランク室と前記吸入室との圧力差を変化させることにより前記ピストンのストロークを調整して前記吸入室から前記シリンダボアに吸入された流体を圧縮して前記吐出室に吐出する可変容量圧縮機において、前記斜板の機械的な最小傾角を規定する最小傾角規定手段と、前記斜板を傾角増大方向に付勢する付勢手段と、前記最小傾角規定手段と前記付勢手段とを一体に連結する連結手段とを具備したことを特徴とする可変容量圧縮機。
  2. 前記付勢手段が板バネからなり、該板バネは該板バネを形成する板バネ形成材からプレス成形によって形成され、前記板バネ形成材の前記板バネ以外の残部に前記最小傾角規定手段と前記連結手段が形成されている、請求項1に記載の可変容量圧縮機。
  3. 前記付勢手段が複数設けられている、請求項1または2に記載の可変容量圧縮機。
  4. 前記連結手段は前記駆動軸を取り囲むように形成され、前記複数の付勢手段は所定の間隔を隔てて配置され、それぞれの先端部が前記斜板を傾角増大方向に付勢するとともに、基端部は前記連結手段と一体に連結されている、請求項3に記載の可変容量圧縮機。
  5. 3つ以上の付勢手段が設けられ、各付勢手段は等間隔で配置されている、請求項3または4に記載の可変容量圧縮機。
  6. 前記連結手段を前記駆動軸の軸方向に位置決めする位置決め構造が前記連結手段および前記駆動軸に形成されている、請求項1〜5のいずれかに記載の可変容量圧縮機。
  7. 被圧縮流体が冷媒からなる、請求項1〜6のいずれかに記載の可変容量圧縮機。
  8. 車両用空調装置に用いられる、請求項1〜7のいずれかに記載の可変容量圧縮機。
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