JP2009298313A - 船外機のマウント装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】推進力による前後方向の変位および衝撃力による前後、上下、左右方向の変位を規制し、操舵力を効率的に伝達して操縦性の安定を向上させるとともに、エンジンから船体に伝達される振動を効果的に低減する。
【解決手段】ドライブシャフトハウジング9は、第二マウント用凹部42と、第一マウント用凸部41と、保持枠体部43とを備える。ロアーマウントユニット31は、パイロットシャフト17の周囲からドライブシャフトハウジング9の側面の一部を覆うロアーマウントハウジング32、33と、ロアーマウント部材35とを備える。ロアーマウントハウジング32、33には第二マウント用凸部54と、第一マウント用凹部53とが形成される。第一マウント部材36は、第一マウント用凹部53と保持枠体部43との間に挟持される。第二マウント部材37は、第二マウント用凸部54を覆うように形成される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、船体に船外機本体を支持する船外機のマウント装置に関する。
推進力
船外機は一般にクランプブラケットと、船外機本体とを備える。船外機はクランプブラケットを介して船舶の船体に装着される。船外機本体は、例えばその上下二個所がクランプブラケットに取り付けられる。船外機本体とクランプブラケットとの間には、マウント装置が設けられる。マウント装置は、船外機本体が発生させる推進力をクランプブラケットに伝達するとともに、船外機本体のエンジンが発生させる振動が船舶に伝達しない様に防振する。
一般的に、上側のマウント装置は例えばステアリングブラケットを介してエンジンホルダに、また、下側のマウント装置はドライブシャフトハウジングに取り付けられる。
マウント装置は、例えば船外機本体側にマウントユニットを備える。マウントユニットは、船外機本体の幅方向に左右一対に設けられる。マウントユニットは防振部材である。マウントユニットは、例えばゴム等の弾性体からなるマウントゴムを備え、エンジンから船体に伝達される振動を低減させる。
波やうねりの状況下で、比較的小型で軽量な船体が高速走行すると、船体はジャンプしながら走行することになる。船体の着水時の姿勢は、波の形状や波への進入方向等により変化する。このとき、船外機には前後、左右、上下等様々な方向に大きな加速度による衝撃力が加わる。そうすると、船体側の部材と船外機本体側の部材とが干渉する虞が生じる。特に近年、船体の進歩やリブボート等の普及により、このような傾向が強くなっている。特許文献1に記載の船外機のマウント装置では、船外機本体を挟持する左右一対のロアーマウントハウジングと、ロアーマウントハウジングと船外機本体との間に設けられたロアーマウント部材とを備える。
特開平7−242194号公報
エンジンが発生させる振動の伝達を防止する観点から、船外機本体およびマウント装置の共振周波数は、エンジン等の加振周波数よりも充分に小さいことが望ましい。船外機本体およびマウント装置の共振周波数を小さくするためには、マウントゴムのバネ定数を小さくする必要がある。特に、トローリング時などエンジンが低回転域で発生させる振動の伝達を効果的に低減させるためには、バネ定数が非常に小さいマウントゴムが不可欠である。
ここで、例えば約7.3kWから11.0kW(9.9馬力から15馬力)程度の直列2気筒エンジンでは、エンジンが低回転域で発生させる振動は、船外機本体の重心を通り、船外機本体の前上方から後下方に若干傾斜して上下に延びる軸(以下、「低回転域振動軸」と言う。)回りの振動である。
エンジンが低回転域で発生させる低回転域振動軸回りの振動の伝達を効果的に低減させるためには、マウントゴムを低回転域振動軸の近傍に位置させることが望ましい。マウントゴムが低回転域振動軸に近い方が、左右一対のマウント装置系の低回転域振動軸回りのバネ定数を低減できる。
一方、船外機のマウント装置は、船外機本体の自重を保持し、船外機本体側から船体側に推進力を伝達し、船体側から船外機本体側に操舵力を伝達する。船外機本体の自重を保持し、推進力や操舵力を効率的に伝達するためには、バネ定数が比較的大きいマウントゴムが必要になる。
他方、船体のジャンプ時および着水時に船外機に加わる衝撃力によって船体側の部材と船外機本体側の部材とが干渉するのを回避するために、船体と船外機本体との相対的な変位を規制できるマウント装置が望まれるようになってきている。衝撃力による船体と船外機本体との相対的な変位を規制するためには、非常に大きなバネ定数を有するマウントゴム等の緩衝体が必要になる。
したがって、船外機本体の自重を保持、推進力や操舵力の伝達および衝撃力による船体と船外機本体との相対的な変位の規制と、エンジンが発生させる振動の伝達低減は相反する条件であり、マウント装置の複雑化を招くと共に、双方に充分な効果を得ることが困難であった。
本発明は、推進力による前後方向の変位および衝撃力による前後、上下、左右方向の変位を規制し、操舵力を効率的に伝達して操縦性の安定を向上させるとともに、エンジンから船体に伝達される振動を効果的に低減可能な船外機のマウント装置を提供することを目的とする。
前記の課題を解決するため本発明では、船外機本体を挟み込む一対のハウジングと、前記船外機本体に形成された第二凹部と、前記ハウジングに形成された第二凸部と、前記第二凸部を覆い、前記第二凹部の内面から所要に離間させて形成された第二マウント部材と、前記ハウジングに形成された第一凹部と、前記船外機本体に形成された第一凸部と、前記第一凸部の周囲に形成された保持枠体部と、前記第一凹部と前記保持枠体との間に挟持され、前記第一凸部が隙間を設けて配置された凹部を有する第一マウント部材とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、推進力による前後方向の変位および衝撃力による前後、上下、左右方向の変位を規制し、操舵力を効率的に伝達して操縦性の安定を向上させるとともに、エンジンから船体に伝達される振動を効果的に低減可能な船外機のマウント装置を提供できる。
本発明に係る船外機のマウント装置の実施形態について、図1から図4を参照して説明する。
図1は、本発明に係る船外機を示した左側面図である。
図1に示すように、船外機1は、船外機本体2と、クランプブラケット3とを備える。
船外機本体2はエンジンホルダ4を備える。エンジンホルダ4の上方にはエンジン5が設置される。エンジン5は、クランクシャフト(図示省略)を略垂直に配置したバーティカル(縦)型のエンジン5である。
エンジンホルダ4の下方にはオイルパン7が配置される。エンジン5、エンジンホルダ4およびオイルパン7の周囲はエンジンカバー8によって覆われる。
オイルパン7の下部にはドライブシャフトハウジング9が設置される。ドライブシャフトハウジング9の下部にはギヤケース11が設けられる。ギヤケース11の後部には推進装置であるプロペラ12が配置される。
船外機1は、クランプブラケット3を介して船体13のトランサム13aに装着される。クランプブラケット3にはチルト軸15を介してスイベルブラケット16が設けられる。スイベルブラケット16にはパイロットシャフト17が回動自在に軸支される。パイロットシャフト17は鉛直方向に位置される。パイロットシャフト17の上端にはステアリングブラケット18の基端部を兼ねるアッパーマウントブラケット21が回動一体に設けられる。
一方、エンジンホルダ4の前下部には左右一対のアッパーマウントユニット22が設けられる。アッパーマウントユニット22は、アッパーマウントボルト23と、アッパーマウント部材24とを備える。アッパーマウントボルト23は、エンジンホルダ4の前面から前方に向かって突出させて設けられる。アッパーマウント部材24は、船外機本体2の略重心Gに配置される。アッパーマウントユニット22は、アッパーマウントボルト23によってアッパーマウントブラケット21に連結される。アッパーマウントボルト23にはスラストマウント25が設けられる。スラストマウント25は、アッパーマウント部材24の前後方向の変位量を所要に規制するストッパ部材である。
他方、ドライブシャフトハウジング9の両側部にはマウント装置であるロアーマウントユニット31が設けられる。ロアーマウントユニット31はパイロットシャフト17およびドライブシャフトハウジング9を挟み込む左右一対のロアーマウントハウジング32、33を備える。また、ロアーマウントユニット31は、ロアーマウントハウジング32、33とドライブシャフトハウジング9との間にロアーマウント部材35を備える。ロアーマウント部材35は、第一マウント部材36と、第二マウント部材37とを有する。ロアーマウントハウジング32、33は第一マウント部材36および第二マウント部材37を介してドライブシャフトハウジング9に連結される。第二マウント部材37は、ドライブシャフトハウジング9の前側面部とロアーマウントハウジング32、33との間に設けられる。第一マウント部材36は、ドライブシャフトハウジング9の側面部とロアーマウントハウジング32、33との間に設けられる。また、第一マウント部材36は、低回転域振動軸Vrの近傍に設けられる。第二マウント部材37および第一マウント部材36は、ドライブシャフトハウジング9にロアーマウントハウジング32、33を弾性的に支持する防振部材である。
船外機本体2は船体13に対して、パイロットシャフト17を中心に左右に操舵可能であるとともに、チルト軸15を中心に上方に向かってチルトアップ可能である。
エンジン5が低回転域で運転されると、船外機本体2は重心Gを通る低回転域振動軸Vr回りに振動する。
図2は、図1のII−II線に沿う断面図であり、本発明に係る船外機のマウント装置を示した平断面図である。
図3は、図2のIII−III線に沿う断面図であり、本発明に係る船外機のマウント装置を示した部分断面図である。
図4は、図2のIV−IV線に沿う断面図であり、本発明に係る船外機のマウント装置を示した部分断面図である。
図2から図4に示すように、ドライブシャフトハウジング9の左右の側面部39には、左右一対の第一マウント用凸部41(第一凸部)と、左右一対の第二マウント用凹部42(第二凹部)とが形成される。第一マウント用凸部41と第二マウント用凹部42とは、船外機本体2の前後に並設される。第二マウント用凹部42は側面部39の前側に偏倚され、凹没させて形成される。第一マウント用凸部41は、低回転域振動軸Vrの近傍に偏倚され、突出させて形成される。第一マウント用凸部41の周囲には、保持枠体部43が形成される。保持枠体部43は、前荷重伝達リブ44と、後荷重伝達リブ45と、上荷重伝達リブ46と、下荷重伝達リブ47とを有する。第一マウント用凸部41の前側には前荷重伝達リブ44が設けられ、第一マウント用凸部41の後側には後荷重伝達リブ45が設けられ、第一マウント用凸部41の上側には上荷重伝達リブ46が設けられ、第一マウント用凸部41の下側には下荷重伝達リブ47が設けられる。前荷重伝達リブ44と後荷重伝達リブ45とは第一マウント用凸部41を挟んで対向させて配置され、第一マウント用凸部41と同じ方向へ突出される。上荷重伝達リブ46と下荷重伝達リブ47とは第一マウント用凸部41を挟んで対向させて配置され、第一マウント用凸部41と同じ方向へ突出される。
ロアーマウントユニット31はロアーマウントハウジング32、33と、第二マウント部材37および第一マウント部材36が一体に形成されたロアーマウント部材35と、ロアーマウントハウジング32、33の締結部材49とを備える。
ロアーマウントハウジング32、33は、それぞれパイロットシャフト17の周囲からドライブシャフトハウジング9の側面の一部を覆うように略U字状に形成される。
ロアーマウントハウジング32、33の前側には、パイロットシャフト17が挟持される。パイロットシャフト17には貫通孔50が形成される。ロアーマウントハウジング32、33にはそれぞれ円柱状のピン51が形成される。ピン51がパイロットシャフト17の貫通孔50に嵌め込まれ、ロアーマウントユニット31がパイロットシャフト17に固定される。
ロアーマウントハウジング32、33の後側には、左右一対の第一マウント用凹部53(第一凹部)と、左右一対の第二マウント用凸部54(第二凸部)とが形成される。第一マウント用凹部53と第二マウント用凸部54とは、船外機本体2の前後に並設される。第一マウント用凹部53は、ドライブシャフトハウジング9の第一マウント用凸部41に対応させて配置され、凹没させて形成される。第二マウント用凸部54は、ドライブシャフトハウジング9の第二マウント用凹部42に対応させて配置され、突出させて形成される。
ドライブシャフトハウジング9の第一マウント用凸部41は、第一マウント用凹部53に隙間を設けて差し込まれる。また、第二マウント用凸部54は、ドライブシャフトハウジング9の第二マウント用凹部42に隙間を設けて差し込まれる。
なお、第一マウント用凸部41をロアーマウントハウジング32、33に設け、第一マウント用凹部53をドライブシャフトハウジング9に設けても良い。また、第二マウント用凸部54をドライブシャフトハウジング9に設け、第二マウント用凹部42をロアーマウントハウジング32、33に設けても良い。
第一マウント用凹部53の上壁部55は、ドライブシャフトハウジング9の上荷重伝達リブ46に対向させて突出され、第一マウント用凹部53の下壁部56は、ドライブシャフトハウジング9の下荷重伝達リブ47に対向させて突出される。第一マウント用凹部53の前壁部57は、ドライブシャフトハウジング9の前荷重伝達リブ44よりも後方に偏倚させて配置され、第一マウント用凹部53の後壁部58は、ドライブシャフトハウジング9の後荷重伝達リブ45よりも前方に偏倚させて配置される。すなわち、第一マウント用凹部53の前壁部57と後壁部58との間隔は、ドライブシャフトハウジング9の前荷重伝達リブ44と後荷重伝達リブ45との間隔よりも狭く構成される。
ロアーマウント部材35は、第一マウント部材36と、第二マウント部材37とを一体的に備える。
第一マウント部材36は、ロアーマウントハウジング32、33に船外機本体2を弾性支持する。第一マウント部材36は、ロアーマウントハウジング32、33の第一マウント用凹部53と、ドライブシャフトハウジング9の保持枠体部43との間に挟持される。第一マウント部材36は、ゴムなどの弾性体を材料に用いて箱状に形成される。第一マウント部材36には第一マウント凹部60が形成される。第一マウント凹部60には、ドライブシャフトハウジング9の第一マウント用凸部41が隙間を設けて配置される。
第一マウント部材36は、第一マウント上板部62と、第一マウント下板部63と、第一マウント前板部64と、第一マウント後板部65と、第一マウント底板部66とを有する。それぞれの板部によって第一マウント凹部60が形成される。第一マウント凹部60の内面は、ドライブシャフトハウジング9の第一マウント用凸部41の外面から所要に離間させて形成され、隙間が設けられる。
第一マウント上板部62および第一マウント下板部63は平坦な板状に形成される。第一マウント上板部62は、第一マウント用凹部53の上壁部55に沿って配置される。また、第一マウント上板部62は、ドライブシャフトハウジング9の上荷重伝達リブ46を下方から保持する。第一マウント下板部63は、第一マウント用凹部53の下壁部56に沿って配置される。また、第一マウント下板部63は、ドライブシャフトハウジング9の下荷重伝達リブ47を上方から保持する。
第一マウント前板部64および第一マウント後板部65は、それぞれ平坦な板状に形成された板部本体68、69と、第一マウント凹部60の開口端に位置された突出マウント部70、71とを有する。突出マウント部70、71の剛性は、板部本体68、69の剛性よりも低剛性に形成される。それぞれ突出マウント部70、71は、第一マウント部材36の前後に向かって第一マウント凹部60の開口端を拡大するように形成される。第一マウント前板部64の板部本体68は第一マウント用凹部53の前壁部57に沿って配置される。第一マウント前板部64の突出マウント部70はドライブシャフトハウジング9の前荷重伝達リブ44を後方から保持する。第一マウント後板部65の板部本体69は第一マウント用凹部53の後壁部58に沿って配置される。第一マウント後板部65の突出マウント部71はドライブシャフトハウジング9の後荷重伝達リブ45を前方から保持する。
第二マウント部材37は、ロアーマウントハウジング32、33の第二マウント用凸部54を覆うように形成される。第二マウント部材37の外面は、ドライブシャフトハウジング9の第二マウント用凹部42の内面から所要に離間させて形成され、隙間が設けられる。
第二マウント部材37は、第二マウント前板部72と、第二マウント後板部73と、第二マウント上板部74と、第二マウント下板部75と、第二マウント底板部76とを有する。第二マウント前板部72は第二マウント用凸部54の前面部を覆い、第二マウント後板部73は第二マウント用凸部54の後面部を覆い、第二マウント上板部74は第二マウント用凸部54の上面部を覆い、第二マウント下板部75は第二マウント用凸部54の下面部を覆い、第二マウント底板部76は第二マウント用凸部54の先端部を覆う。
締結部材49は、パイロットシャフト17の後方に配置され、ロアーマウントハウジング32、33を相互に締結させる。締結部材49は、例えばボルトである。締結部材49は、ロアーマウントハウジング33に形成された締結用貫通孔78を通され、ロアーマウントハウジング32に形成された雌ネジ部79に締め込まれる。
船外機1のマウント装置であるロアーマウントユニット31には、船外機本体2の自重と、急加減速時や船体13がジャンプした後の着水時等に生じる、通常の推進力の2〜3倍の荷重を有する衝撃力と、プロペラ12の回転(正・逆)によって生じる前進方向および後進方向の推進力と、エンジン5が低回転域で発生させる振動と、船体13から伝達される操舵力とが作用する。
ここで、上荷重伝達リブ46と第一マウント上板部62とが接する位置を当接部a、下荷重伝達リブ47と第一マウント下板部63とが接する位置を当接部b、前荷重伝達リブ44と第一マウント前板部64とが接する位置を当接部c、後荷重伝達リブ45と第一マウント後板部65とが接する位置を当接部dとする。
ロアーマウントユニット31は、保持枠体部43と第一マウント部材36との当接部aによって船外機本体2の自重を保持する。また、ロアーマウントユニット31は、保持枠体部43と第一マウント部材36との当接部aおよび当接部bによって、船体13がジャンプした時などの衝撃で発生する船体13と船外機本体2との上下方向の相対的な変位を規制する。
保持枠体部43と第一マウント部材36との当接部aおよび当接部bでは、第一マウント部材36の第一マウント前板部64と、第一マウント後板部65と、第一マウント底板部66とが圧縮荷重として自重を支える。また、船体13がジャンプした時などの衝撃で発生する船体13と船外機本体2との上下方向の相対的な変位が大きくなると、第一マウント用凸部41の下面部と第一マウント下板部63との当接部と、第二マウント用凹部42の上壁部と第二マウント上板部74との当接部と、第一マウント用凸部41の上面部と第一マウント上板部62との当接部と、第二マウント用凹部42の下壁部と第二マウント上板部74との当接部とによって規制される。なお、第一マウント用凸部41と第一マウント用凹部53の上壁部55および下壁部56と、第二マウント用凹部42の上壁部および下壁部と第二マウント用凸部54とは、断面視において相互にオーバーラップさせて設けられる。したがって、第一マウント上板部62と、第一マウント下板部63と、第二マウント上板部74と、第二マウント上板部74とは、上下方向のストッパーマウントとして機能する。
プロペラ12が発生させる船外機本体2の前進方向の推進力は、もっぱらロアーマウントユニット31によって船体13に伝達される。この前進方向の推進力は、保持枠体部43と第一マウント部材36との当接部dによって船外機本体2から船体13に伝達される。すなわち、ロアーマウントユニット31は、突出マウント部71が、前進方向の推進力を保持するバネとして圧縮荷重を支える。このとき、ドライブシャフトハウジング9が前方に変位する。
エンジン5が中、高回転域で運転されてプロペラ12の推進力が大きくなると、ドライブシャフトハウジング9の第二マウント用凹部42は、第二マウント部材37の第二マウント後板部73に徐々に接近し当接する。そうすると、前進方向の推進力は、第二マウント用凹部42と第二マウント部材37との当接部によって伝達される。
プロペラ12が発生させる船外機本体2の後退方向の推進力は、保持枠体部43と第一マウント部材36との当接部cによって船外機本体2から船体13に伝達される。すなわち、ロアーマウントユニット31は、突出マウント部70が、後退方向の推進力を保持するバネとして圧縮荷重を支える。このとき、ドライブシャフトハウジング9が後方に変位する。
エンジン5が中、高回転域で運転されてプロペラ12の推進力が大きくなると、ドライブシャフトハウジング9の第二マウント用凹部42は、第二マウント部材37の第二マウント前板部72に徐々に接近し当接する。そうすると、後退方向の推進力は、第二マウント用凹部42と第二マウント部材37との当接部によって伝達される。
また、船体13がジャンプした時などの衝撃で発生する船体13と船外機本体2との前後方向の相対的な変位が大きくなると、第一マウント用凸部41の前面部と第一マウント前板部64との当接部と、第二マウント用凹部42の後壁部と第二マウント後板部73との当接部と、第一マウント用凸部41の後面部と第一マウント後板部65との当接部と、第二マウント用凹部42の前壁部と第二マウント前板部72との当接部とによって規制される。なお、第一マウント用凸部41と第一マウント用凹部53の前壁部57および後壁部58と、第二マウント用凹部42の前壁部および後壁部と第二マウント用凸部54とは、断面視において相互にオーバーラップさせて設けられる。したがって、第一マウント前板部64と、第一マウント後板部65と、第二マウント前板部72と、第二マウント後板部73とは、前後方向のストッパーマウントとして機能する。
ロアーマウントユニット31は、もっぱら保持枠体部43と第一マウント部材36との当接部cおよび当接部dによってエンジン5が低回転域で発生させる振動を船体13に伝達する。エンジン5が低回転域で発生させる振動は低回転域振動軸Vr回りの加速度として船外機本体2に働く。低回転域振動軸Vr回りの加速度は、もっぱら突出マウント部70、71の剪断荷重として伝達される。
船外機本体2に伝達される操舵力は船外機本体2の左右方向から船外機本体2に働く。船外機本体2に伝達される操舵力が小さいときは、ロアーマウントユニット31は、もっぱら保持枠体部43と第一マウント部材36との当接部cおよび当接部dによって操舵力を船外機本体2に伝達する。船外機本体2に伝達される操舵力が大きくなると、突出マウント部70、71が変形して、ついには第一マウント部材36の第一マウント底板部66と第一マウント用凸部41の先端部または第二マウント部材37の第二マウント底板部76と第二マウント用凹部42の底部が当接される。そうすると、操舵力は第一マウント底板部66と第一マウント用凸部41の先端部との当接部または第二マウント底板部76と第二マウント用凹部42の底部との当接部によって船外機本体2に伝達される。
したがって、アッパーマウントユニット22は操舵力を効率的に伝達して操縦性の安定を向上できる。
また、船体13がジャンプした時などの衝撃で発生する船体13と船外機本体2との左右方向の相対的な変位は、第一マウント底板部66と第一マウント用凸部41の先端部との当接部または第二マウント底板部76と第二マウント用凹部42の底部との当接部によって規制される。
さらに、急減速した場合に、ギヤケース11の抗力や揚力によって発生する船体13と船外機本体2との後方および左右方向の相対的な変位は、第二マウント前板部72と第二マウント用凹部42との当接部、第一マウント底板部66と第一マウント用凸部41の先端部との当接部および第二マウント底板部76と第二マウント用凹部42の底部との当接部によって規制される。
すなわち、ロアーマウント部材35は、船外機本体2に働く荷重が比較的小さい間は、当接部a、当接部b、当接部c、当接部dで船外機本体2を支え、船外機本体2に働く荷重が大きくなり、当接部a、当接部b、当接部c、当接部dのいずれかの変位が過大になると、第一マウント部材36と第一マウント用凸部41との当接部または第二マウント部材37と第二マウント用凹部42との当接部で船外機本体2を支える。なお、出力が小さい船外機1であれば、ロアーマウント部材35は、第一マウント部材36のみで構成できる。また、ロアーマウント部材35は、第一マウント部材36と第二マウント部材37とを異種材料、例えば第一マウント部材36をゴムなどの弾性体を用いて形成し、第二マウント部材37を弾性率の高い樹脂材料を用いて形成することで、低出力から高出力まで広い出力範囲を持つ船外機1に適用できる柔軟性を確保できる。
また、ロアーマウント部材35は、凹凸が船外機本体2の左右方向に出没するよう形成されるので、1方向の型割り構成で形成できる形状となり、製造性がよい。
さらに、ロアーマウントユニット31は、船外機本体2の左右方向からドライブシャフトハウジング9を挟み込むことで、容易に組み立てることができる。また、ロアーマウントユニット31の左右で同じ形状のロアーマウント部材35を使用できるので、極めて容易に組み立てることができる。
すなわち、本実施形態に係るロアーマウントユニット31であれば、船外機本体2のマウント装置に作用するあらゆる力に対応することができる。
したがって、本発明に係るロアーマウントユニット31によれば、船外機本体2の推進力による前後方向の変位および船体13がジャンプした際などの衝撃力による前後、上下、左右方向の変位を規制し、操舵力を効率的に伝達して操縦性の安定を向上させるとともに、エンジン5から船体13に伝達される振動を効果的に低減可能となる。
本発明に係る船外機を示した左側面図。 図1のII−II線に沿う断面図であり、本発明に係る船外機のマウント装置を示した平断面図。 図2のIII−III線に沿う断面図であり、本発明に係る船外機のマウント装置を示した部分断面図。 図2のIV−IV線に沿う断面図であり、本発明に係る船外機のマウント装置を示した部分断面図。
符号の説明
1 船外機
2 船外機本体
3 クランプブラケット
4 エンジンホルダ
5 エンジン
7 オイルパン
8 エンジンカバー
9 ドライブシャフトハウジング
11 ギヤケース
12 プロペラ
13 船体
13a トランサム
15 チルト軸
16 スイベルブラケット
17 パイロットシャフト
18 ステアリングブラケット
21 アッパーマウントブラケット
22 アッパーマウントユニット
23 アッパーマウントボルト
24 アッパーマウント部材
25 スラストマウント
31 ロアーマウントユニット
32、33 ロアーマウントハウジング
35 ロアーマウント部材
36 第一マウント部材
37 第二マウント部材
39 側面部
41 第一マウント用凸部
42 第二マウント用凹部
43 保持枠体部
44 前荷重伝達リブ
45 後荷重伝達リブ
46 上荷重伝達リブ
47 下荷重伝達リブ
49 締結部材
50 貫通孔
51 ピン
53 第一マウント用凹部
54 第二マウント用凸部
55 上壁部
56 下壁部
57 前壁部
58 後壁部
60 第一マウント凹部
62 第一マウント上板部
63 第一マウント下板部
64 第一マウント前板部
65 第一マウント後板部
66 第一マウント底板部
68、69 板部本体
70、71 突出マウント部
72 第二マウント前板部
73 第二マウント後板部
74 第二マウント上板部
75 第二マウント下板部
76 第二マウント底板部
78 締結用貫通孔
79 雌ネジ部

Claims (4)

  1. 船外機本体を挟み込む一対のハウジングと、
    前記ハウジングおよび前記船外機本体のいずれか一方に形成された第一凹部と、
    前記ハウジングおよび前記船外機本体のいずれか他方に形成された第一凸部と、
    前記第一凸部の周囲に形成された保持枠体部と、
    前記第一凹部と前記保持枠体との間に挟持され、前記第一凸部が隙間を設けて配置された凹部を有する第一マウント部材と、
    前記ハウジングおよび前記船外機本体のいずれか一方に形成された第二凹部と、
    前記ハウジングおよび前記船外機本体のいずれか他方に形成された第二凸部と、
    前記第二凸部を覆い、前記第二凹部の内面から所要に離間させて形成された第二マウント部材とを備えたことを特徴とする船外機のマウント装置。
  2. 前記第二凹部に隙間を設けて差し込まれた前記第二凸部と、
    前記第一凹部に隙間を設けて差し込まれた前記第一凸部とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の船外機のマウント装置。
  3. 前記船外機本体の低回転域振動軸の近傍に設けられた前記第一凸部と、
    前記船外機本体の前後に並設された前記第二凹部および前記第一凸部とを備えたことを特徴とする請求項1または2に船外機のマウント装置。
  4. 前記第一マウント部材と前記第二マウント部材とを一体に形成したマウント部材を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の船外機のマウント装置。
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