JP2009297676A - 異物粒子分離装置 - Google Patents

異物粒子分離装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009297676A
JP2009297676A JP2008156933A JP2008156933A JP2009297676A JP 2009297676 A JP2009297676 A JP 2009297676A JP 2008156933 A JP2008156933 A JP 2008156933A JP 2008156933 A JP2008156933 A JP 2008156933A JP 2009297676 A JP2009297676 A JP 2009297676A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluid
processing container
foreign
floating
treated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008156933A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4994316B2 (ja
Inventor
Yoshikazu Kawaguchi
義和 川口
Kiyoji Okano
紀代司 岡野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OKANO KIKO KK
Original Assignee
OKANO KIKO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by OKANO KIKO KK filed Critical OKANO KIKO KK
Priority to JP2008156933A priority Critical patent/JP4994316B2/ja
Priority to PCT/JP2009/002743 priority patent/WO2009153980A1/ja
Publication of JP2009297676A publication Critical patent/JP2009297676A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4994316B2 publication Critical patent/JP4994316B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cyclones (AREA)
  • Separation Of Solids By Using Liquids Or Pneumatic Power (AREA)

Abstract

【課題】遠心力を利用して異物粒子の分離を行うサイクロン式処理容器2を備えた異物粒子分離装置1において、装置1全体の大型化及びメンテナンス性の悪化を防止しつつ、遠心力の作用し難い比重の軽い浮上物をも確実に分離除去する。
【解決手段】底壁部がサイクロン式処理容器の上壁部(つまり仕切り板18)で構成された浮上物回収タンク15を設け、該仕切り板18に、浮上物を回収タンク15内へと導くためのスリット状孔19を形成し、さらに、仕切り板18のスリット状孔19に対応する部分を切欠いて下側に折り曲げることで、該折曲げ片20aにより上記浮上物をスリット状孔19から回収タンク15内へと案内する。
【選択図】図1

Description

本発明は、異物粒子を含む被処理流体を内側周側壁面に沿って旋回流動させることでその遠心力により該異物粒子を分離するサイクロン式処理容器と、該サイクロン式処理容器の中心部にて上下方向に延び、浄化後の被処理流体を該処理容器外へと導く排出管とを備えた異物粒子分離装置に関する技術分野に属する。
一般に、この種の異物粒子分離装置は、工作機械等において切削加工時や研削加工時に生じるスラッジ(異物粒子)をクーラント液(被処理流体)から分離・除去するために使用される。
具体的には、この異物粒子分離装置は、サイクロン式処理容器の内側周側壁面が下側ほど縮径する逆円錐状に形成されていて、該サイクロン式処理容器の上部側壁の導入開口から該容器内に導いたクーラント液をその内側周側壁面に沿って旋回流動させることでその遠心力により異物粒子を該内側壁面近傍に集約して分離する。そして、このクーラント液の旋回流動に伴いその旋回中心部に生じる上昇流によって、異物粒子を含まない浄化処理されたクーラント液を該旋回中心部に配設された排出管から容器外へと排出する。
このような異物粒子分離装置において、異物粒子をより効率良く分離・除去するための技術が種々提案されており、例えば特許文献1に示す装置では、サイクロン式処理容器の外周面に沿って上下方向の略全体に亘って磁石を配設することで、旋回流動に伴う遠心力に加えてこの磁石の磁気吸引力でもって異物粒子をサイクロン式処理容器の内側周側壁面近傍に集約するようにしている。
特開2005−21835号公報
ところで、上述のサイクロン式処理容器を用いた異物粒子分離装置では、被処理流体の旋回流動時の遠心力を利用して異物粒子を分離しようとするものであり、このため、大きさが5μm以下の異物粒子については、その比重が軽いために遠心力を十分に作用させることができずに除去しきれないという問題がある。
そこで、サイクロン式処理装置で除去しきれなかった異物粒子等を、バグフィルタ等のろ過式のもので除去することも考えられるが、フィルタの目詰まりによる交換が必要となって、メンテナンス費用の増加を招くという問題がある。また、沈殿式濃縮装置(シックナー)を用いて該異物粒子を除去することも考えられるが、この場合、装置の大型化や設備費の増加を招くという問題がある。
また、上記特許文献1に示すように、サイクロン式処理容器の側壁部に磁石を設けることも考えられるが、比重の軽い異物粒子は、そもそも遠心力が作用し難いために容器の中心部寄り(つまり側壁部から離れた位置)に集まる傾向にあり、したがって、このような比重の軽い異物粒子については、磁気吸引力を十分に作用させることができず、たとえ磁石部材を設けたとしても除去することは困難である。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、遠心力を利用して異物粒子の分離を行うサイクロン式処理容器を備えた異物粒子分離装置において、装置全体の大型化及びメンテナンス性の悪化を防止しつつ、遠心力の作用し難い比重の軽い浮上物、例えば、油成分、浮遊ゴミ、浮遊カーボン、比重の軽い異物粒子等(以下、単に浮上物と称す)も確実に分離除去しようとすることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、底壁部がサイクロン式処理容器の上壁部で構成された浮上物回収タンクを備えた上で、該サイクロン式処理容器の上壁部(浮上物回収タンクの底壁部)に、浮上物を回収するための回収用貫通孔を形成するとともに、該上壁部の下面に、該浮上物を回収用貫通孔から浮上物回収タンク内へと案内する案内部材を形成するようにした。
具体的には、請求項1の発明では、上下方向に延びる内側周側壁面に、下側ほど縮径する逆円錐状部を形成してなる槽体からなり、異物粒子を含む被処理流体を該内側周側壁面に沿って旋回流動させることでその遠心力により該異物粒子を分離するサイクロン式処理容器と、該サイクロン式処理容器の中心部にて上下方向に延び、該処理容器の内外を連通して浄化後の被処理流体を該処理容器外へと導く排出管と、該サイクロン式処理容器の側壁部の上端部に形成され、上記被処理流体を該処理容器内に導入する導入口と、該サイクロン式処理容器の底壁部に形成され、上記分離された異物粒子を排出する排出口とを備えた異物粒子分離装置を対象とする。
そして、上記サイクロン式処理容器の上部に浮上した浮上物を回収するべく該処理容器の上側に配設され、底壁部が該サイクロン式処理容器の上壁部で構成された浮上物回収タンクをさらに備え、上記サイクロン式処理容器の上壁部には、上記浮上物を上記浮上物回収タンク内へと導くための回収用貫通孔が形成され、上記サイクロン式処理容器の上壁部の下面には、上記浮上物を上記貫通孔から上記浮上物回収タンク内へと案内する案内部材が設けられており、上記浮上物回収タンクには、該タンク内に流入した上記浮上物を含む被処理流体を排出するための浮上物排出口が設けられているものとする。
この構成によれば、上記導入口からサイクロン式処理容器内に導入された被処理流体はその内側周側壁面に沿って渦流され、この被処理流体に含まれる異物のうち比重の軽い浮上物は、受ける遠心力が小さいが故にその浮力が該遠心力を上回って該処理容器内の上部に浮上集約される。浮上集約された浮上物は、上記案内部材により回収用貫通孔から浮上物回収タンク内に導かれるとともに、該回収タンクに設けられた浮上物排出口から排出される。そうして、比重の小さい浮上物が除去された被処理流体は、サイクロン式処理容器内の内側周側壁面(逆円錐状部)に沿って旋回流動しながら下降していくことで、次第に増速され、この過程で、比重の重い異物粒子は強い遠心力を受けて該内側周側壁面近傍に集約される。集約された異物粒子は、自重により下側に落下するとともに上記排出口から排出されて回収容器等で回収される。一方、サイクロン式処理容器の上記逆円錐状部の中心部には、異物粒子等が除去されたクリーンな被処理流体が残ることとなり、このクリーンな被処理流体は、被処理流体の旋回流動に伴う中心部の上昇流によって上記排出管から処理容器外(異物粒子分離装置外)へと排出される。こうして、遠心力の作用し易い比重の大きな異物粒子と遠心力の作用し難い比重の小さい浮上物との双方を確実に分離除去することができる。
また、上記浮上物回収タンクは、その底壁部をサイクロン式処理容器の上壁部として該処理容器の上側に配設されるものであり、こうすることで、装置全体のコンパクト化を図ることができる。
また、バグフィルタ等のろ過式の装置のようにフィルタの交換作業を必要としないので、メンテナンス性の向上を図ることができる。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、上記サイクロン式処理容器の内側周側壁面は、その上端部に形成されかつ上下方向に内径が略一定となる円筒状部と、該円筒状部と同軸にその下側に形成された上記逆円錐状部とで構成され、上記サイクロン式処理容器の導入口は、上側から見て上記円筒状部に対してその接線方向に貫通して開口することで、該開口から該処理容器内に流入する被処理流体を該円筒状部の中心軸周りに旋回流動させるように構成されており、上記回収用貫通孔は、上側から見て上記円筒状部の中心部側から径方向外側に延びかつ該円筒状部の中心軸周りに周方向に互いに所定間隔を隔てて並ぶ複数のスリット状孔からなり、上記案内部材は、下側に行くにしたがって上記被処理流体の旋回上流側に傾斜しかつ基端部が上記スリット状孔の幅方向の旋回下流側の側縁部に接続された傾斜板からなるものとする。
この構成によれば、上記導入口からサイクロン式処理容器内に導入された被処理流体は先ず、上記円筒状部にてその中心軸周りに旋回流動される。ここで、サイクロン式処理装置の上壁部(浮上物回収タンクの底壁部)の下面に設けられる傾斜板(案内部材)は、下側に向かって被処理流体の旋回上流側に向かって傾斜している。そして、傾斜板の基端部は、スリット状孔の幅方向の旋回下流側の側縁部に接続されているので、該傾斜板の旋回上流側面(上側面)に衝突した旋回流(被処理流体)は、該旋回上流側面の傾斜に沿って流れるとともにスリット状孔を通って浮上物回収タンク内へと案内される。したがって、回収タンクの上部(特に上端部)に存在する浮上物は、該被処理流体と共にこの傾斜板の旋回上流側面に沿って流動するとともに回収タンク内へと流入する。こうして、処理容器内の上部に浮上した比重の小さい浮上物を回収タンク内へと確実に導くことができて、請求項1の発明と同様の作用効果を確実に得ることができる。
請求項3の発明では、請求項1又は2の発明において、上記サイクロン式処理容器の上壁部の下面には、上記案内部材の他に、上記被処理流体の旋回流れを整流する整流部材が設けられており、上記整流部材は、基端部が上記サイクロン式処理容器の上壁部の下面に接続されかつ下側に行くにしたがって上記被処理流体の旋回下流側に傾斜する傾斜板からなるものとする。
この構成によれば、上記案内部材(傾斜板)に衝突して乱れた流れを、整流部材(傾斜板)の下面で押さえ込むようにして早期に整流することができる。したがって、上記サイクロン式処理容器の上壁部の下面近傍における浮上物の挙動が乱れることにより案内部材(傾斜板)の案内機能が低下するのを防止することができる。

請求項4の発明では、請求項1乃至3のいずれか一項において、上記浮上物排出口は、上側から見て上記浮上物回収タンクの内側周側壁面に対して上記被処理流体の流れる向きに沿ってその旋回接線方向に貫通して開口しているものとする。
このことで、上記浮上物回収タンク内に流入してその内側周側壁面に沿って旋回流動する上記浮上物を含んだ被処理流体を、上記浮上物排出口からその旋回接線方向に高速で排出することができる。
請求項5の発明では、請求項4の発明において、上記浮上物回収タンクの内側周側壁面は、上記サイクロン式処理容器の円筒状部と略同軸に形成された略円筒状をなしており、上記排出管は、上記浮上物回収タンクを串刺すようにその中心部を通って上下方向に延設されているものとする。
この構成によれば、サイクロン式処理容器内(円筒状部内)における被処理流体の旋回流の勢いを利用して、浮上物回収タンク内に流入した被処理流体をその中心部に位置する排出管周りに旋回流動させることができる。したがって、回収タンク内の被処理流体が流体抵抗となって、上記回収用貫通孔を介したサイクロン式処理容器内への被処理流体(浮上物)の流入が妨げられるのを防止することができる。
請求項6の発明では、請求項1乃至5のいずれかの発明において、上記異物粒子は磁性粒子であり、上記サイクロン処理容器の側壁部における上記逆円錐状部の少なくとも下端部に対応する部分には、上記被処理流体内の磁性粒子に対して該処理容器の径方向外側に向かう磁気吸引力を作用させる磁石部材が設けられているものとする。
この構成によれば、浮上物回収タンクでは回収することのできない比重の大きい磁性粒子を、逆円錐状部にてより一層確実に分離除去することができる。すなわち、該逆円錐状部に流入した被処理流体中の磁性粒子には、その旋回流動により遠心力に加えて上記磁石部材から径方向外側へと向かう磁気吸引力が作用することとなる。このため、磁石部材を設けない場合に比べて、被処理流体中の磁性粒子をより一層確実に分離除去することができる。よって、被処理流体の浄化効率を可及的に向上させることが可能となる。
以上説明したように、本発明の異物粒子分離装置によると、底壁部がサイクロン式処理容器の上壁部で構成された浮上物回収タンクを備えた上で、該サイクロン式処理容器の上壁部(浮上物回収タンクの底壁部)に、浮上物を回収するための回収用貫通孔を形成するとともに、該上壁部の下面に、該浮上物を回収用貫通孔から浮上物回収タンク内へと案内する案内部材を形成するようにしたことで、装置全体の大型化及びメンテナンス性の悪化を防止しつつ、遠心力の作用し易い比重の大きい異物粒子のみならず、比重の小さい浮上物をも確実に分離除去することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態に係る異物粒子分離装置1を示し、該異物粒子分離装置1は、研削加工や切削加工や研磨加工等の各種機械加工を行うための機械加工機において、切削液(すなわち被処理流体)の中に混入する切粉(異物粒子)或いは該切粉と砥粒との溶着したもの等からなる切削屑(異物粒子)と、切削液とを分離し、該切削屑等の異物粒子を分離回収する場合に適用したものである。尚、以下の説明のおいては、異物粒子というときは、上記切粉や切削屑等の磁性粒子を意味するものとするが、これに限定されるものではなく、磁性を有しないものであってもよい。
異物粒子分離装置1は、ステンレス、アルミニウムや樹脂等の非磁性体からなるサイクロン式処理容器2と、該サイクロン式処理容器2の上側に配設される浮上物回収タンク15と、サイクロン式処理容器2内の浄化後の被処理流体を該処理容器2外(異物粒子分離装置1外)へと排出する筒状排出管6とを備えており、該サイクロン式処理容器2及び浮上物回収タンク15は、上端部が閉塞された略円筒状の本体部2aと、該本体部2aの下端部に接続される略円筒状の流体渦流部2eとで構成されている。より具体的には、本体部2aの内側空間13は、仕切り板18により上下に仕切られており、この仕切り板18がサイクロン式処理容器2の上壁部を構成するとともに、浮上物回収タンク15の底壁部を構成している。
このサイクロン式処理容器2は、上下方向に延びる内側周側壁面2gに、逆円錐状部2b,2dを形成した槽体からなるものであって、後述するように、異物粒子を含む被処理流体を該内側周側壁面2gに沿って反時計回り方向に旋回流動させることでその遠心力により該異物粒子を分離する。尚、被処理流体を時計回り方向に旋回流動させるようにしてもよいことは言うまでもない。
より詳細には、サイクロン式処理容器2の内側周側壁面2gは、その上端部に形成されて内径が上下方向の全体に亘って略一定となる円筒状部2fと、該円筒状部2fの下側に連設され、下側ほど内径が小さくなる上記上側逆円錐状部2bと、該上側逆円錐状部2bに隣接してその下側に形成された下側逆円錐状部2dと、両逆円錐状部2b,2d同士を接続する円錐状部2cとからなる。該円筒状部2f、両逆円錐状部2b,2d、及び円錐状部2cの軸心は一致しており、この軸心が、サイクロン式処理容器2の中心軸50とされる。そして、この中心軸50は、被処理流体の旋回中心軸に略一致している。尚、円筒状部2fは、上記本体部2aの内側周側壁面における仕切り板18よりも下側の部分とされ、両逆円錐状部2b,2d及び円錐状部2cは、上記流体渦流部2eの内側周側壁面とされている。
上記円筒状部2fの上端部(つまりサイクロン式処理容器2の上端部)には、上記サイクロン式処理容器2内に被処理流体を導入するための導入口3が形成されている。この導入口3は、上側から見て該円筒状部2fに対してその接線方向から貫通して開口するとともに、該開口から処理容器2内に流入する被処理流体を該円筒状部2fの中心軸(処理容器2の中心軸50)周りに反時計回り方向に旋回流動させるように構成されている。こうして、被処理流体は、該円筒状部2fにおいて反時計回り方向に旋回流動されることで、その勢いで流体渦流部2e内においても同方向(反時計回り方向)に旋回流動される。
上記下側逆円錐状部2dの上端の内径は、上側逆円錐状部2bの下端の内径よりも大きくなっており(つまり拡径している)、後述するように、この下側逆円錐状部2dの上端部に異物粒子が分離集約されるようになっている。
上記下側逆円錐状部2dの上端と上側逆円錐状部2bの下端とは、下側ほど拡径する円錐状部2cを介して接続されている。下側逆円錐状部2dの下端(つまりサイクロン式処理容器2(流体渦流部2e)の底壁面)には、異物粒子jを排出するための排出口4が設けられている。これら両逆円錐状部2b,2d及び円錐状部2cを構成する流体渦流部2eは、円筒外筒5に嵌合挿入されて着脱可能になっている。尚、円筒外筒5はステンレス、合成樹脂等の非磁性体で構成するが、永久磁石10の磁力の作用上で影響が無ければ、鋼管としてもよい。また、本体部2a及び流体渦流部2eは別体で構成しているが、一体でもよい。
円筒外筒5は、その上端部の外周面に形成された雄ねじ部9bを本体部2aの下端部に形成された雌ねじ部9aに螺合してねじ込み固定されている。流体渦流部2eの上端面の外周縁、及び、円筒外筒5の上端面の内周縁は共に面取り加工が施されていて、両面取り面によりV字状の溝部が形成され、この溝部にOリング8がセットされている。こうすることで、本体部2aと流体下流部2eとの接続部から被処理流体が漏出するのを防止している。特に、円筒外筒5の上端部がねじ込まれて本体部2aの下端部に押しつけられ、かつ流体渦流部2eの上端面がスプリング(図示省略)で上方に押しつけられることで、組み付けできかつシールできるので、組付性及びメンテナンス性に優れる。
上記浮上物回収タンク15は、サイクロン式処理容器2内の上部に浮上した比較的比重の小さい浮上物を回収するためのものであって、上述のように、底壁部がサイクロン式処理容器2の上壁部(仕切り板18)で構成されている。
浮上物回収タンク15の内側周側壁面15aは、上記サイクロン式処理容器2の円筒状部2fと同軸の円筒状をなしていて、上下方向において径寸法が略一定となるように形成されている。
また、浮上物回収タンク15の内側周側壁面15aには、回収した浮上物を含む被処理流体を該回収タンク15外(装置1外)へと排出するための浮上物排出口21が形成されている。この浮上物排出口21は、図2に示すように、上側から見て該回収タンク15の内側周側壁面15aに対してその接線方向から貫通して開口している。
上記浮上物回収タンク15の底壁部(つまりサイクロン式処理容器2の上壁部)を構成する仕切り板18には、該処理容器2の上部に浮上した浮上物(異物粒子)を浮上物回収タンク15内に導くための回収用貫通孔が形成されている。
この回収用貫通孔は、複数のスリット状孔19からなり、各スリット状孔19は、上側から見てサイクロン式処理容器2(円筒状部2f)の中心部側から径方向外側に延びるとともに、該処理容器2の中心軸50(円筒状部2fの中心軸)周りに周方向に等間隔(本実施形態では90°間隔)に配設されている。
各スリット状孔19は、仕切り板18の該各スリット状孔19に対応する部分を切り欠いて下側に折り曲げることで形成されている。該仕切り板18の該折り曲げた部分である折曲げ片20は、各スリット状孔19から回収タンク15内へと浮上物を案内する案内用折曲げ片20a(本実施形態では、4つの折曲げ片20のうちの3つ)と、仕切り板18の下面近傍の流れ(サイクロン式処理容器2内の上端部の流れ)を整流するための整流用折曲げ片20bとで構成されている。
上記案内用折曲げ片20aは、仕切り板18のスリット状孔19に対応する部分をその幅方向の旋回下流側(被処理流体の旋回方向の下流側であって、図3の右側)の側縁部に沿って折り曲げることで形成されている。換言すると、各案内用折曲げ片20aの基端部は、スリット状孔19の幅方向の旋回下流側の側縁部に接続されている。そして、各案内用折曲げ片20aは、該基端部から下側に向かって被処理流体の流れる向きとは逆向きに傾斜している。すなわち、案内用折曲げ片20aは、下側に行くにしたがって旋回上流側に傾斜するように形成されている。
上記整流用折曲げ片20bは、仕切り板18のスリット状孔19に対応する部分をその幅方向の旋回上流側(被処理流体の旋回方向の上流側であって、図4の左側)の側縁部に沿って折り曲げることで形成されている。整流用折曲げ片20bは、上記案内用折曲げ片20aの傾斜方向とは逆に、その基端部から下側に向かって被処理流体の流れる向きに傾斜している。すなわち、整流用折曲げ片20bは、下側に行くにしたがって被処理流体の旋回下流側に傾斜するように形成されている。
尚、実施形態1では、案内用折曲げ片20aと整流用折曲げ片20bとを設けたが、旋回流の渦流形成状態によれば、案内用折曲げ片20aだけとして、整流用折曲げ片20bを省略することもあり得る。
上記筒状排出管6(図1参照)は、サイクロン式処理容器2及び浮上物回収タンク15の中心部を通って上下方向に延びるとともに、該処理容器2の内外を連通することで該処理容器2内のクリーンな被処理流体を該処理容器2外(装置1外)へと導くように構成されている。
より詳細には、筒状排出管6は、その下端部がサイクロン式処理容器2内に位置していて、そこから上側に向かって延びるとともに、該処理容器2の上壁部(仕切り板18であって浮上物回収タンク15の底壁部)及び浮上物回収タンク15の上壁部(本体部2aの上端部)を貫通して該処理容器2外(装置1外)へと延設されている。換言すると、上記筒状排出管6は、浮上物回収タンク15を串刺すようにその中心部を通って上下方向に延設されている。筒状排出管6の下端部の開口7(以下、流体排出口7という)の高さ位置は、下側逆円錐状部2dの上端とほぼ同じ高さ位置か、その近傍(例えば、下側逆円錐状部2dの上端よりも上側で上側逆円錐状部2bの下端よりも下側)に位置しており、後述するように、異物粒子が除去されたクリーンな被処理流体は、該流体排出口7から筒状排出管6内を通って装置1外へと導かれる。また、流体排出口7が設けられた筒状排出管6の下端部の外周面は僅かに外側に拡径しており、こうすることで、流体により確実に遠心力が作用するようになっている。しかし、場合によれば、該下端部は筒状排出管6の本体部分(該下端部を除く部分)と同径のままでもよい。
上記サイクロン式処理容器2(流体渦流部2e)の外側周側壁面2h(側壁部2iの外周面)における下側逆円錐状部2dの上端部に対応する部分には、8つの凹部11からなる凹部列12が形成されている。そして、各凹部11にはそれぞれ、永久磁石10が嵌め込まれている。
各永久磁石10は、図5に示すように、半径方向内側がN極になるものとS極になるものとが、上側から見て時計周り方向に略12時の位置からN極、N極、S極、N極、S極、S極、N極、S極と配設されている。このことによって、径方向に相対向する永久磁石10が互いに引き合う磁極関係(N極とS極)になるように配設されている。このように、対向する永久磁石10が互いに引き合うように異なる磁極からなることよって、半径方向内側に向かう磁力が強力になり、異物粒子が強力に側壁の内側周側壁面2gに吸着される。
以上のように構成された異物粒子分離装置1における異物粒子jの分離回収動作について説明する。
先ず、異物粒子jを含む被処理流体が、高速で、導入口3(図1参照)からサイクロン式処理容器2内に導入される。導入された被処理流体は、該処理容器2の内側周側壁面2gの円筒状部2fに沿って上記筒状排出管6周りに旋回運動することで旋回流が生じる。ここで、被処理流体中に含まれる比重の小さい浮上物は、これを浮上させようとする浮力の影響が遠心力の影響を上回って、処理容器2内の上部に浮上集約されることとなる。この浮上集約された浮上物は、被処理流体が筒状排出管6周りに旋回流動する過程で、スリット状孔19(図2参照)から浮上物回収タンク15内へと流入する。より具体的には、サイクロン式処理容器2内の上端部(仕切り板18の下面18a近傍)に集約された浮上物は、被処理流体の旋回流動により該処理流体と共にその旋回上流側から旋回下流側へと流れる中で、上記案内用折曲げ片20aの案内面20j(図3参照)に衝突することでその進路を上方へと変更し、回収タンク15内へと導かれる。回収タンク15内へと導かれた浮上物を含む被処理流体は、その旋回慣性により該回収タンク15内においてもその内側周側壁面15aに沿って上記筒状排出管6周りに旋回流動して、上記浮上物排出口21から接線方向に排出され、装置1外へと導かれる。
一方、上記導入口3からサイクロン式処理容器2内に流入した被処理流体のうち、回収タンク15内に流入しなかった残りの流体(つまり比重の小さい浮上物が除去された被処理流体)は、逆円錐状部2bに導かれて下側に行くほど周速(旋回流速)を増加させていく。そして、その周速が最も速くなる逆円錐状部2bの下端部にて、その旋回流の速度が略最大となり、被処理流体中の異物粒子jには、大きな遠心力が作用することとなる。そして、被処理流体中の異物粒子jには、径方向外側へと向かう強い遠心力が作用することとなり、この結果、該異物粒子jは、側壁面2g側(径方向外側)に分離される一方、異物粒子jを含まないクリーンな流体は上側逆円錐状部2bの中心部に残ることとなる。
そして、被処理流体は、異物粒子jが側壁面2g側に偏って分離された状態のまま円錐状部2cに導かれる。
円錐状部2cにおいては、被処理流体の旋回流速は若干低下するものの、上記のように、異物粒子は、既に側壁面2g側に偏った状態にあって遠心力が作用し易い状態となっているので、径方向外側へとさらに移動する。
そうして、円錐状部2cを通過した被処理流体中の異物粒子は、下側逆円錐状部2dの上端部に流入すると、その径方向外側への流動慣性力に加えて、凹部列12に嵌入された永久磁石10から径方向外側へと向かう磁気吸引力を受けて、下側逆円錐状部2dの上端部に分離集約される。
そして、下側逆円錐状部2dに流入した被処理流体は、直ぐに旋回流動(渦流)を開始するとともに、中心部の被処理流体には上向き軸方向の力が作用して、流体排出口7から筒状排出管6を通ってクリーンな液体として装置1外に排出される。一方、上記下側逆円錐状部2dの上端部に分離集約された異物粒子jは、いずれ団塊状になってその自重により下側逆円錐状部2dの傾斜面に沿って落下し、排出口4から排出され、該排出された異物粒子は、図示しない回収容器内に回収される。
以上の如く上記実施形態1では、サイクロン式処理容器2の上側には、底壁部が該処理容器2の上壁部(つまり仕切り板18)で構成された浮上物回収タンク15が設けられ、該仕切り板18には、浮上物を該回収タンク15内へと導くためのスリット状孔19(回収用貫通孔)が形成されている。
こうすることで、処理容器2内に流入した被処理流体を流体渦流部2eにて遠心分離処理する前に、該被処理流体中に含まれる比重の小さい浮上物を該処理容器2の上部に浮上させて、スリット状孔19から浮上物回収タンク15内へと導くことができる。したがって、流体渦流部2eにおける遠心分離処理では除去しきれない比重の小さな浮上物をも確実に除去することができて、装置1全体の浮上物や異物粒子の除去効率を向上させることができる。
また、上記実施形態1では、仕切り板18の下面18aには、該仕切り板18の該スリット状孔19に対応する部分を切欠いて下側に折り曲げることにより形成される案内用折曲げ片20a及び整流用折曲げ片20bが設けられており、案内用折曲げ片20aは、その基端部から下側に行くにしたがって旋回上流側に傾斜するように形成されている。これにより、サイクロン式処理容器2内の上部に浮上した浮上物を該案内用折曲げ片20aの案内面20jに沿って浮上物回収タンク15内に確実かつ容易に案内することができる。
また、整流用折曲げ片20bは、その基端部から下側に行くにしたがって旋回下流側に傾斜するように形成されている。これにより、仕切り板18の下面近傍の被処理流体が、案内用折曲げ片20aに衝突することで乱れた流れを、該整流用折曲げ片20bの下面20kで押さえ込むようにして整流することができる。したがって、該被処理流体の流れが乱れることに起因して浮上物の挙動が乱れるのを防止することができ、延いては、該浮上物を上記案内用折曲げ片20aにより浮上物回収タンク15内へと確実に案内することができる。
また、上記実施形態1では、浮上物回収タンク15の内側周側壁面15aは、サイクロン式処理容器2の円筒状部2fと略同軸に形成された略円筒状をなしており、筒状排出管6は、浮上物回収タンク15を串刺すようにその中心部を通って上下方向に延設されている。
こうすることで、スリット状孔19から回収タンク15内へと流入した被処理流体を、その旋回慣性を持続したまま、筒状排出管6周りに旋回流動させることができる。よって、回収タンク15内の被処理流体が流体抵抗となることでスリット状孔19から該回収タンク15内への被処理流体(延いては浮上物)の流入が妨げられるのを確実に防止することができる。
また、上記実施形態1では、浮上物排出口21は、上側から見て浮上物回収タンク15の内側周側壁面15aに対してその接線方向に貫通して開口している。これにより、該回収タンク15内に流入してその内側周側壁面15aに沿って旋回流動する被処理流体を、旋回接線方向に高速で確実に排出することができる。したがって、該回収タンク15内の被処理流体の排出性能を十分に高めることができて、該回収タンク15内の被処理流体が流体抵抗となるのを確実に防止することができる。
また、各永久磁石10によって、下側逆円錐状部2dの上端部に分離集約された比較的比重の重い磁性粒子の分離落下を促進するために、各永久磁石10を上下動させるようにしてもよい。また、外筒5の外周にヨークを設けて、このヨークを各永久磁石10の外周位置に位置させて、内側方向に作用する磁力を強化して吸着力を上げ、一方このヨークを下動させることで、永久磁石10の磁力の強さを弱めて、吸着した比重の重い磁性粒子の分離落下を促進するようにしてもよい。その他、永久磁石10による磁力を他の手段で調整して、比重の重い磁性粒子の吸着と落下分離とを制御するようにしてもよい。
(実施形態2)
図6は、本発明の実施形態2を示し、磁石部材の構成及び配置位置並びに上側逆円錐状部2bの形状を上記実施形態1とは異ならせたものである。尚、図1と実質的に同じ構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明を適宜省略する。すなわち、本実施形態では、上記サイクロン式処理容器2(流体渦流部2e)の下側逆円錐状部2dの上端部に対応する部分のみならず、上側逆円錐状部2bの下端部に対応する部分にも磁石部材が配設されており、磁石部材は、永久磁石10とヨーク20とで構成されている。
より詳細には、上記サイクロン式処理容器2(流体渦流部2e)の外側周側壁面2h(側壁部2iの外周面)における上側逆円錐状部2bの下端部に対応する部分には、周方向に互いに所定間隔を隔てて並ぶ複数の凹部30(本実施形態では8つの凹部30)からなる上段凹部列35が形成されており、同様に、下側逆円錐状部2dの上端部に対応する部分には、8つの凹部31からなる下段凹部列36が形成されている。そして、各凹部列35,36の各凹部30,31にはそれぞれ、永久磁石10及びヨーク20が嵌め込まれている。永久磁石10及びヨーク20は、矩形状の薄板からなり、ヨーク20は、永久磁石10に重なるようにしてその裏側(径方向外側)に配設されている。そして、このヨーク20を設けることによって、該永久磁石10の磁気吸引力をより一層強めることができる。すなわち、ヨーク20を永久磁石10の径方向外側に配置することで、径方向外側に作用する透磁率を阻止することができるので、永久磁石10の径方向内側に作用する磁力が強くなる。したがって、永久磁石10のコンパクト化を図ることができる。また、永久磁石10の径方向外側に、鉄製部材等の強磁性体を配設したとしても該強磁性体に対して永久磁石10から磁気吸引力が作用することもない。このため、サイクロン式処理容器2やその周辺装置を設計する際の設計自由度を高めることができる。
各永久磁石10は、図7に示すように、半径方向内側がN極になるものとS極になるものとが、上側から見て時計方向に略12時の位置からN極、N極、S極、N極、S極、S極、N極、S極と配設されている。このことによって、対向する永久磁石10同士が引き合う磁極関係(N極とS極)になるように配設されている。このように、対向する永久磁石10が互いに引き合うように異なる磁極からなることよって、半径方向内側に向かう磁力が強力になり、磁性粒子jが強力に側壁の内側周側壁面2gに吸着される。尚、図7では、下段凹部列36に設けられた各永久磁石10の配置を示すが、上段凹部列35の各永久磁石10の配置も下段凹部列36における永久磁石10の配置と同様であるものとする。
また、上側逆円錐状部2bの上端部は、該上端部を除く部分に比べて、内径の減少率が大きくなるように形成されている。こうすることで、上記導入口3からサイクロン式処理容器2内に流入した被処理流体を確実にかつ強力に渦流することができる。
以上の如く上記実施形態2では、側壁部2iの外周面における上側逆円錐形状部分2bの下端部に対応する部分にも永久磁石10が配設されている。これにより、被処理流体が上側逆円錐形状部2bから下側逆円錐状部2dに流入する前に、被処理流体中の磁性粒子jを予め、その遠心力のみならず上記上段凹部列35の永久磁石10の磁気吸引力によって側壁面2g側に分離集約させることができる。したがって、被処理流体が下側逆円錐状部2dに流入する際の磁性粒子jの分離効果をより一層高めることができる。
(実施形態3)
図8は、本発明の実施形態3を示し、ヨーク20の形状を上記実施形態2とは異ならせたものである。尚、図6と実質的に同じ構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明を適宜省略する。すなわち、本実施形態では、ヨーク20は、永久磁石10の容器20径方向外側面を覆うのみならずその周壁面を囲むように形成されている。こうすることで、永久磁石10から容器20径方向外側へと漏れる磁力を確実に遮断することができ、延いては、該永久磁石10から処理容器20内の磁性粒子jに作用する磁気吸引力をより一層強めることができる。したがって、下側逆円錐状部2dの上端部に磁性粒子jを効率的にかつ確実に分離集約することができる。よって、上記実施形態2と同様の作用効果を確実に得ることができる。
この実施形態2では、下側逆円錐状部2dの内壁に吸着した磁性粒子は自重で落下するが、実施形態1と同様に、磁石部材の磁力を弱める構造を設けて、積極的に分離除去するようにしてもよい。
(他の実施形態)
本発明の構成は、上記各実施形態に限定されるものではなく、それ以外の種々の構成を包含するものである。すなわち、上記各実施形態では、上記サイクロン式処理容器2は、その内側周側壁面2gに、逆円錐状部2b,2dを上下2段に亘って形成するようにしているが、これに限ったものではなく、1段のみ形成するようにしてもよいし3段以上形成するようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、上記回収用貫通孔19は、スリット状孔19で構成されているが、これに限ったものではなく、例えば、円孔等であってもよい。
また、上記各実施形態では、仕切り板18には、スリット状孔19が4つ形成されているが、これに限ったものではなく、3つ以下であってもよいし、5つ以上であってもよい。
上記各実施形態では、サイクロン式処理容器2の側壁部に永久磁石を設けるようにしているが、必ずしも設ける必要はない。
また、上記各実施形態では、整流部材としての傾斜板(整流用折曲げ片20b)は、仕切り板18の各スリット状孔19に対応する部分を折り曲げて形成されているが、これに限ったものではなく、例えば、該傾斜板の基端部を仕切り板18の下面18aに溶接により接続するようにしてもよい。また、このように溶接による場合には、傾斜板の基端部を必ずしもスリット状孔19の側縁部に接続する必要はなく、例えば仕切り板18における各スリット状孔19の周方向の中間位置に接続するようにしてもよい。
本発明は、異物粒子を含む被処理流体を内側周側壁面に沿って旋回流動させることでその遠心力により該異物粒子を分離するサイクロン式処理容器と、該サイクロン式処理容器の中心部にて上下方向に延び、浄化後の被処理流体を該処理容器外へと導く排出管とを備えた異物粒子分離装置に有用であり、特に、被処理流体に含まれる比重の軽い小さな浮上物を除去する際に有用である。
本発明の実施形態1に係る異物粒子分離装置を示す模式図である。 図1のII-II線断面図である。 図2のIII-III線断面図である。 図3のIV-IV線断面図である。 永久磁石の配設状態を説明するための図である。 実施形態2を示す図1相当図である。 実施形態2を示す図5相当図である。 実施形態3を示す図1相当図である。
符号の説明
2 サイクロン式処理容器
2b 上側逆円錐状部(逆円錐状部)
2d 下側逆円錐状部(逆円錐状部)
2g 内側周側壁面
3 導入口
4 排出口
6 筒状排出管
15 浮上物回収タンク
15a 浮上物回収タンクの内側周側壁面
18 仕切り板(サイクロン式処理容器の上壁部、浮上物回収タンクの底壁部)
18a サイクロン式処理容器の上壁部の下面
19 スリット状孔(回収用貫通孔)
20a 案内用折曲げ片(案内部材)
20b 整流用折曲げ片(整流部材)
21 浮上物排出口

Claims (6)

  1. 上下方向に延びる内側周側壁面に、下側ほど縮径する逆円錐状部を形成してなる槽体からなり、異物粒子を含む被処理流体を該内側周側壁面に沿って旋回流動させることでその遠心力により該異物粒子を分離するサイクロン式処理容器と、該サイクロン式処理容器の中心部にて上下方向に延び、該処理容器の内外を連通して浄化後の被処理流体を該処理容器外へと導く排出管と、該サイクロン式処理容器の側壁部の上端部に形成され、上記被処理流体を該処理容器内に導入する導入口と、該サイクロン式処理容器の底壁部に形成され、上記分離された異物粒子を排出する排出口とを備えた異物粒子分離装置であって、
    上記サイクロン式処理容器の上部に浮上した浮上物を回収するべく該処理容器の上側に配設され、底壁部が該サイクロン式処理容器の上壁部で構成された浮上物回収タンクをさらに備え、
    上記サイクロン式処理容器の上壁部には、上記浮上物を上記浮上物回収タンク内へと導くための回収用貫通孔が形成され、
    上記サイクロン式処理容器の上壁部の下面には、上記浮上物を上記貫通孔から上記浮上物回収タンク内へと案内する案内部材が設けられており、
    上記浮上物回収タンクには、該タンク内に流入した上記浮上物を含む被処理流体を排出するための浮上物排出口が設けられていることを特徴とする異物粒子分離装置。
  2. 請求項1記載の異物粒子分離装置において、
    上記サイクロン式処理容器の内側周側壁面は、その上端部に形成されかつ上下方向に内径が略一定となる円筒状部と、該円筒状部と同軸にその下側に形成された上記逆円錐状部とを有しており、
    上記サイクロン式処理容器の導入口は、上側から見て上記円筒状部に対してその接線方向に貫通して開口することで、該開口から該処理容器内に流入する被処理流体を該円筒状部の中心軸周りに旋回流動させるように構成されており、
    上記回収用貫通孔は、上側から見て上記円筒状部の中心部側から径方向外側に延びかつ該円筒状部の中心軸周りに周方向に互いに所定間隔を隔てて並ぶ複数のスリット状孔からなり、
    上記案内部材は、下側に行くにしたがって上記被処理流体の旋回上流側に傾斜しかつ基端部が上記スリット状孔の幅方向の旋回下流側の側縁部に接続された傾斜板からなることを特徴とする異物粒子分離装置。
  3. 請求項1又は2記載の異物粒子分離装置において、
    上記サイクロン式処理容器の上壁部の下面には、上記案内部材の他に、上記被処理流体の旋回流れを整流する整流部材が設けられており、
    上記整流部材は、基端部が上記サイクロン処理容器の上壁部の下面に接続されかつ下側に行くにしたがって上記被処理流体の旋回下流側に傾斜する傾斜板からなることを特徴とする異物粒子分離装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の異物粒子分離装置において、
    上記浮上物排出口は、上側から見て上記浮上物回収タンクの内側周側壁面に対して上記被処理流体の流れる向きに沿ってその旋回接線方向に貫通して開口していることを特徴とする異物粒子分離装置。
  5. 請求項4記載の異物粒子分離装置において、
    上記浮上物回収タンクの内側周側壁面は、上記サイクロン式処理容器の円筒状部と略同軸に形成された略円筒状をなし、
    上記排出管は、上記浮上物回収タンクを串刺すようにその中心部を通って上下方向に延設されていることを特徴とする異物粒子分離装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の異物粒子分離装置において、
    上記異物粒子は磁性粒子であり、
    上記サイクロン処理容器の側壁部における上記逆円錐状部の少なくとも下端部に対応する部分には、上記被処理流体内の磁性粒子に対して該処理容器の径方向外側に向かう磁気吸引力を作用させる磁石部材が設けられていることを特徴とする異物粒子分離装置。
JP2008156933A 2008-06-16 2008-06-16 異物粒子分離装置 Active JP4994316B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008156933A JP4994316B2 (ja) 2008-06-16 2008-06-16 異物粒子分離装置
PCT/JP2009/002743 WO2009153980A1 (ja) 2008-06-16 2009-06-16 磁性粒子分離装置、および被処理流体浄化システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008156933A JP4994316B2 (ja) 2008-06-16 2008-06-16 異物粒子分離装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009297676A true JP2009297676A (ja) 2009-12-24
JP4994316B2 JP4994316B2 (ja) 2012-08-08

Family

ID=41545133

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008156933A Active JP4994316B2 (ja) 2008-06-16 2008-06-16 異物粒子分離装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4994316B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013169631A (ja) * 2012-02-22 2013-09-02 J P C:Kk 液体浄化装置
JP7186936B1 (ja) * 2022-06-21 2022-12-09 三菱電機株式会社 異物除去装置

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5131960A (ja) * 1974-09-11 1976-03-18 Midori Hirohashi Sangenbunriryutaisaikuron
JPS57136960A (en) * 1981-02-20 1982-08-24 Oishi Eng:Kk Fractionating device for emulsion
JPS6090054A (ja) * 1983-10-21 1985-05-21 Tooyo:Kk パルプ懸濁液の除塵装置
JPS63274464A (ja) * 1987-05-01 1988-11-11 Hisashi Imai サイクロン
JPH08299728A (ja) * 1995-05-12 1996-11-19 Toyo Gijutsu Kogyo Kk サイクロン型集塵装置
JP2004136263A (ja) * 2002-10-18 2004-05-13 Misuzu Techno Kk 流体の浄化装置ならびに浄化方法
JP2005021835A (ja) * 2003-07-04 2005-01-27 Takahashi:Kk 磁性粒体回収装置
JP2005028242A (ja) * 2003-07-09 2005-02-03 Tama Tlo Kk フィルタ装置
JP2005028244A (ja) * 2003-07-09 2005-02-03 Takahashi:Kk フィルタ装置
JP2009172453A (ja) * 2008-01-21 2009-08-06 Okano Kiko Kk 浮上物除去装置
JP2009297677A (ja) * 2008-06-16 2009-12-24 Okano Kiko Kk 磁性粒子分離装置

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5131960A (ja) * 1974-09-11 1976-03-18 Midori Hirohashi Sangenbunriryutaisaikuron
JPS57136960A (en) * 1981-02-20 1982-08-24 Oishi Eng:Kk Fractionating device for emulsion
JPS6090054A (ja) * 1983-10-21 1985-05-21 Tooyo:Kk パルプ懸濁液の除塵装置
JPS63274464A (ja) * 1987-05-01 1988-11-11 Hisashi Imai サイクロン
JPH08299728A (ja) * 1995-05-12 1996-11-19 Toyo Gijutsu Kogyo Kk サイクロン型集塵装置
JP2004136263A (ja) * 2002-10-18 2004-05-13 Misuzu Techno Kk 流体の浄化装置ならびに浄化方法
JP2005021835A (ja) * 2003-07-04 2005-01-27 Takahashi:Kk 磁性粒体回収装置
JP2005028242A (ja) * 2003-07-09 2005-02-03 Tama Tlo Kk フィルタ装置
JP2005028244A (ja) * 2003-07-09 2005-02-03 Takahashi:Kk フィルタ装置
JP2009172453A (ja) * 2008-01-21 2009-08-06 Okano Kiko Kk 浮上物除去装置
JP2009297677A (ja) * 2008-06-16 2009-12-24 Okano Kiko Kk 磁性粒子分離装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013169631A (ja) * 2012-02-22 2013-09-02 J P C:Kk 液体浄化装置
JP7186936B1 (ja) * 2022-06-21 2022-12-09 三菱電機株式会社 異物除去装置
WO2023248331A1 (ja) * 2022-06-21 2023-12-28 三菱電機株式会社 異物除去装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4994316B2 (ja) 2012-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2009153980A1 (ja) 磁性粒子分離装置、および被処理流体浄化システム
US8663472B1 (en) Multi-chambered hydroclone
CN104302374B (zh) 具有入口流护罩的水力旋流器
KR102110370B1 (ko) 가스 정화를 위한 분리기 장치
EP3202498B1 (en) Rotating drum-type magnetic separation device
JP2015142953A (ja) 混合流体分離機およびこれを用いたスラッジ回収装置
JP4994316B2 (ja) 異物粒子分離装置
JP2009050825A (ja) 磁性粒体分離装置
CA2568932A1 (en) Cyclonic separator with secondary vortex break
JP5342205B2 (ja) 磁性粒子分離装置
JP2009297677A (ja) 磁性粒子分離装置
JP2010088975A (ja) 磁性粒子分離装置
JP2011000508A (ja) 被処理流体浄化システム
JP2010137122A (ja) 磁性粒子分離装置
JP4469203B2 (ja) 液体サイクロン装置
JP2012143722A (ja) 異物粒子分離装置、および被処理流体浄化システム
JP2011083702A (ja) 被処理流体浄化システム
JP2009166009A (ja) 磁性流体分離装置
JP2010023028A (ja) 磁性粒子除去装置、および被処理流体浄化システム
JP2009172453A (ja) 浮上物除去装置
JP2009050826A (ja) 磁性粒体分離装置
EP2533905B1 (en) Separator fluid collector and method
JP4197656B2 (ja) 磁力選別装置
JP7253795B2 (ja) 磁性体物質・非磁性体物質除去フィルタ
JP2011230101A (ja) 異物粒子分離装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110513

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120410

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120508

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150518

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4994316

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250