JP2009050825A - 磁性粒体分離装置 - Google Patents

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義和 川口
Kiyoji Okano
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Abstract

【課題】流体中に含まれる磁性粒子を効率良く分離・除去するための磁性粒体分離装置を提供する。
【解決手段】磁性粒子を含む被処理流体が導入される流入口3を備えるサイクロン式処理容器2と、サイクロン式処理容器2に設けられた筒状流出通路6と、筒状流出通路6に設けられた導入口7と、サイクロン式処理容器2は、流入口3が設けられた本体部分と、本体部分の下端に連続する略逆円錐形状部分と、略逆円錐形状部分の下端部から筒状流出通路の導入口の高さ位置に向かって略円錐形状になった略円錐形状部分と、略逆円錐形状部分に連続する排出部2dを備え、略逆円錐形状部分の下端部に絞り部8を形成し、略円錐形状部分の下端部に拡大部9を備え、サイクロン式処理容器2の排出部2dの側壁の外側に配設された永久磁石部材10と、永久磁石部材10の磁力がサイクロン式処理容器2内に作用する状態と、作用しない状態に制御する制御手段30とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体中の磁性粒子や気体中の磁性粒子等の磁性を有する微粒子等をサイクロン式処理容器を使って分離除去するための磁性粒体分離装置に関する。特に、本発明は、機械加工機等の切削液等に含まれる加工屑(磁性粒子)を除去するための磁性粒体分離装置に関する。
機械加工機においては、供給タンクに貯蔵された切削液が被加工物に供給された後、被加工物の加工屑を含む切削液がポンプで供給タンクに戻されることによって、切削液が加工機内を循環している。一般的に、被加工物から発生した加工屑は、加工機の循環経路の途中に設けられたフィルタ装置によって回収・除去されている。
フィルタ装置としては、ペーパーフィルタやバグフィルタやカートリッジフィルタ等の膜を用いたろ過式のものや加工屑を沈降させる沈降式のもの等がある。
しかし、ろ過装置は、使用時間が長くなるに従って、加工屑の粒体によってフィルタ膜が目詰まりを起こすので、定期的にあるいは不定期に、フィルタ装置を分解して、フィルタ膜を洗浄するか又は交換する必要があり、メンテナンスに費用がかかる、メンテナンスが面倒である等の問題を有している。また、沈殿式濃縮装置(シックナー)は、装置が大型になる、設備費が高い、微粒子を沈降させるのに時間がかかる等の問題を有している。
ところで、微粒子を捕集するために、遠心力を利用したサイクロンが広く利用されている。
乾式サイクロンでは一般に5μm以上の微粒子が、湿式サイクロンでは一般に10μm以上の微粒子が、それぞれ捕集されている。したがって、大略10μmより粒子径の小さな微粒子を捕集するためには、サイクロンの入口速度を大幅にアップさせる必要がある。しかしながら、入口速度が大きくなるに従って、圧力損失が大きくなるので、エネルギー的に見て無駄の多い現実性の乏しいシステムとなってしまう。
特に、切削加工や研削加工に使用される切削液では、切削液中に含まれる加工屑を完全に除去する必要がある。特に、切削加工や研削加工の切削屑には高硬度の切粉があり、この切粉が切削液に含まれたままであると、被加工物にスクラッチなどの傷を発生させる元となる。この切粉は平均10μm以下のものが多く、サイクロン処理装置では分離できない。そのために、現場では、フィルタと組み合わせ等の対応をしているが、十分でなく、更に別の対策が強く望まれていた。
対策の一例として、磁性粒子の回収方法として、サイクロン式処理装置の側壁の外側に磁石を配設し、この磁石を直径方向或いは、上下方向に移動させて、磁力が作用する状態と作用しなくなる状態とにすることで、サイクロン式処理装置内の磁性スラッジを吸着させて、その後吸着した磁性スラッジを側壁から離してサイクロン式処理装置から排出することが知られている(例えば、特許文献1)。
特開2005−21835号公報
しかしながら、上記特許文献1に示すものでは、サイクロン式処理装置は略円筒形状の本体部分と、本体部分に連続する略逆円錐形状の略逆円錐形状部分を備え、サイクロン式処理装置の軸中心部分に筒状流出通路が設けられ、筒状流出通路の下端部に導入口が形成されており、本体部分と略逆円錐形状部分との接続部分の高さ位置が、筒状流出通路の導入口の高さ位置とほぼ同じである。
そのために、被処理流体が流入口から本体部分に流入されて本体部分内で旋回流で旋回されても、比重の重い磁性粒子(切削屑等)と比重の軽い液体成分(切削液等)とが十分に分離されずに、略逆円錐形状部分のテーパー面に沿って落下するために、被処理流体が十分に分離されてない状態のままで導入口から筒状流出通路内に導かれる可能性が高い。特に、特許文献1の図1〜図3に示す構成では、略逆円錐形状部分の下部に第2筒状部分及び第2逆円錐形状部分を設け、これら第2筒状部分及び第2逆円錐形状部分に磁石を設ける構成であるので、ここまで落下してきた磁性粒子は吸着することができるが、第2筒状部分及び第2逆円錐形状部分の上側部分に位置する筒状部分及び逆円錐形状部分の接続部分に導入口があり、被処理流体が十分に分離されてない状態のままで導入口から筒状流出通路内に導かれる可能性が高い。また、特許文献1の図4〜6に示す構成では、第2筒状部分及び第2逆円錐形状部分の上側部分にある筒状部分及び逆円錐形状部分の接続部分から磁石を設けているが、接続部分よりも上方位置から磁力を作用するようにしているために旋回流を乱す可能性がある。また、逆円錐形状部分に対しては下方に向かうに従って磁力が徐々に作用しなくなるので、分離機能が十分でない。
したがって、本発明は、サイクロン式処理容器と永久磁石を使って流体中に含まれる磁性粒子を分離・除去する磁性粒体分離装置において、効率良く且つ安定して分離・除去できる磁性粒体分離装置を提供することである。
具体的には、第1の発明は、磁性粒子を含む被処理流体が軸直交する接線方向から導入される流入口を備え、下端部に排出口を備えるサイクロン式処理容器と、
該サイクロン式処理容器の中央に軸方向に設けられ、処理流体を流出する筒状流出通路と、
該筒状流出通路の下端に設けられた導入口とを備えた磁性粒体分離装置において、
該サイクロン式処理容器は、該流入口が設けられた円筒状の本体部分と、該本体部分の下端に連続しており、該筒状流出通路の高さ方向途中に向かって略逆円錐形状になった略逆円錐形状部分と、該略逆円錐形状部分の下端部から該筒状流出通路の該導入口の高さ位置に向かって略円錐形状になった略円錐形状部分と、該略逆円錐形状部分の下端部に連続する排出部とを備え、該略逆円錐形状部分の下端部に絞り部を形成し、該略円錐形状部分の下端部に拡大部を形成し、
該サイクロン式処理容器の該排出部の側壁の外側に配設された永久磁石部材と、
該永久磁石部材の磁力が該サイクロン式処理容器内に作用する状態と、作用しない状態に制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、拡大部が筒状流出通路の導入口の高さとほぼ同じ高さ位置にあることを特徴とする。
第3の発明は、第1又は2の発明において、筒状流出通路はほぼ同径の筒形状からなり、導入口は、僅かに径が拡大して設けられていることを特徴とする。
第4の発明は、第1ないし3のいずれか1つの発明において、永久磁石部材は、分割片からなるN極と分割片からなるS極が円周方向に隣接されて配置されたNS磁極が円周方向に連続して配置されていることを特徴とする。
第5の発明は、第1ないし4のいずれか1つの発明において、制御手段が、永久磁石部材を上下方向に移動させて、永久磁石部材の磁力が作用する状態と作用しない状態に制御することを特徴とする。
第6の発明は、第5の発明において、永久磁石部材が下降した位置と対向する位置であって、排出部分にリング状のシールド手段が埋設され、永久磁石部材が下降した場合に、シールド手段によって、永久磁石部材の磁力が排出部分の内側の磁性粒子に作用しないようにすることを特徴とする。
第7の発明は、第1ないし4のいずれか1つの発明において、制御手段が、永久磁石部材の磁力がサイクロン式処理容器内に作用する状態と、作用しない状態に制御するシールド手段と、永久磁石部材の磁力が作用する方向と直角な方向にシールド手段と永久磁石部材とを相対的に移動する移動手段とを有することを特徴とする。
第8の発明は、第4の発明において、制御手段が、永久磁石部材の磁力がサイクロン式処理容器内に作用する状態と、作用しない状態に制御するシールド手段を備え、シールド手段が途中に複数の貫通孔を備え、排出部分の内壁と永久磁石部材との間に配設されたリング状部材からなり、リング状部材と永久磁石部材とを相対的に回転させる移動手段を備え、永久磁石部材のNS磁極がリング状部材の貫通孔に位置する場合に磁力が作用し、貫通孔以外に位置する場合に磁力の作用が遮られることを特徴とする。
第1の発明によれば、サイクロン式処理容器の本体部分に導入された被処理流体は、絞り部によって高旋回流となって略円錐形状部分に導かれ、略円錐形状部分において高速度の旋回運動による遠心力が強く作用するので、比重の大きな磁性粒子が径方向外方に運ばれて拡大部に集約することができ、永久磁石部材の磁力によって拡大部の側壁の内面に保持されることができる。その結果、被処理流体中に含まれる磁性粒子を効率良く分離・除去できる。
第2の発明によれば、被処理流体中に含まれる磁性粒子をより効率良く分離・除去できる。
第3の発明によれば、被処理流体中に含まれる磁性粒子を更により効率良く分離・除去できる。
第4の発明によれば、永久磁石を確実に配設でき、磁力の調整が容易であり、安定した磁力を得ることができる。
第5の発明によれば、簡単な構成で、磁石の磁力が作用する状態と作用しない状態に制御することができる。
第6の発明によれば、磁石を大きく移動させること無く、確実に磁石の磁力が作用する状態と作用しない状態に制御することができる。
第7の発明によれば、永久磁石部材の磁力が作用する方向と直角な方向にシールド手段と永久磁石部材とを相対的に移動するので、確実に磁石の磁力が作用する状態と作用しない状態に制御することができる。
第8の発明によれば、シールド部材を相対的に回転することで磁力が作用する場合と作用しない場合とを得られるので、その制御が容易であり、確実に安定して作動させることができる。
本発明では、磁性粒子を含む被処理流体が、略円筒状のサイクロン式処理容器内に接線方向に導入され、略円筒状処理容器内を高速で旋回運動して下方に移動する。被処理流体は、本体部分内を旋回運動することにより旋回流が生じ、略逆円錐形状部分に導かれる。略逆円錐形状部分の下端部に設けられた絞り部によって旋回流の速度が高くなり、略円錐形状部分に導かれる。略円錐形状部分において、高速度の旋回運動による遠心力が強く作用する。その結果、比重の大きな磁性粒子には、より大きな遠心力が作用して、径方向外方に運ばれて拡大部に集約するようになる。更に、この磁性粒子は、NS磁極群等の永久磁石部材の磁力によって、拡大部方向に引っ張られると同時に側壁の内面に保持された状態となる。
その結果、被処理流体は、サイクロン式処理容器の略中央部(筒状流出通路の外壁付近)に存する液体成分と、拡大部に偏在した磁性粒子の層とに分離される。サイクロン式処理容器2の略中央部(筒状流出通路の外壁付近)に存する液体成分は、排出部分において上向き軸方向の力が働いて、導入口から筒状流出通路内に導かれて、クリーンな液体として磁性粒体分離装置から外部に流出される。
側壁に設けられた永久磁石部材によって側壁の内壁上に吸着された磁性粒子は、磁力を弱めるか或いは磁力を無くすことによって側壁の内壁から脱離する。その結果、磁性粒子が落下して排出口から排出され、回収手段(図示省略)に回収される。したがって、流体中に含まれる磁性粒子が効率良く分離・除去される。
特に、研削砥石のように、被加工物の切粉と砥粒とが一緒になった切削屑では、切削屑である磁性粒子が大略10μmより小さい磁性微粒子であり、通常のサイクロン式処理装置では分離・除去することが困難であるが、本発明では、より効果的に分離・除去できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
《発明の実施形態1》
図1ないし図4に基づいて、本発明の実施形態1を説明する。
実施形態1の磁性粒体分離装置1は、研削加工や切削加工や研磨加工等の各種機械加工を行うための機械加工機において、切削液の中に混入する切粉(即ち磁性粒子)、或いは切粉と砥粒との溶着したもの等からなる切削屑と切削液とを分離し、切削屑を分離回収する場合に適用したものである。
磁性粒体分離装置1は、ステンレス、アルミニウムや樹脂等の非磁性体から構成されたサイクロン式処理容器2を備える。このサイクロン式処理容器2は、略円筒状の本体部分2aを備える。この本体部分2aの側壁の上側部分に流入口3が接線方向に設けられている。本体部分2aの下方には、本体部分2aに連続して略逆円錐形状で下方に向かって径が小さくなる略逆円錐形状部分2bと、この略逆円錐形状部分2bの下端部に設けられた絞り部8から更に下方に向かって逆に径が大きくなる略円錐形状部分2cを備える。さらに、略円錐形状部分2cの下端部に設けられた拡大部9から更に下方に向かって再び径が徐々に小さくなった略円錐形状の排出部分2dを備える。この排出部分2dの下端部に磁性粒子jの排出口4が設けられている。本体部分2a、略逆円錐形状部分2b、略円錐形状部分2c及び排出部分2dの外周に円筒状の円筒外筒5が設けられている。なお、円筒外筒5はステンレスや合成樹脂等の非磁性体であるが、永久磁石部材の磁力の作用上で影響が無ければ、鋼管としても良い。本体部分2a、略逆円錐形状部分2b、略円錐形状部分2c及び排出部分2dは別体で構成しているが、全部或いは一部が一体でも良い。本体部分2a、略逆円錐形状部分2b、略円錐形状部分2c、排出部分2d及び円筒外筒5も一体としても良い。本発明で言う側壁とは、円筒外筒5と本体部分2a、略逆円錐形状部分2b、略円錐形状部分2c、排出部分2dを含む。
サイクロン式処理容器2の中心部分には、軸方向に延びて筒状流出通路6が配設されている。筒状流出通路6の下端部に設けられた導入口7は、拡大部9とほぼ同じ高さ位置に設けられている。その理由は、流入口3から本体部分2aに流入され、略逆円錐形状部分2bに導かれた流体が、その流速を絞り部8で一端速められた後、略円錐形状部分2cによって、遠心力の作用で重量の重いもの(切削屑等の磁性粒子)は拡大部9に向かい、重量の軽いもの(切削液等)は、中央に残るようになる。そして、排出部分2dでは、拡大部9から排出口4に向かって絞られる構成であり、中央に残るようになった流体が導入口7から筒状流出通路6内に導かれる。その際に、導入口7が拡大部9よりも大きく離れて高い位置にあると、遠心力が十分に作用してない状態の流体(切削屑と切削液が混在した状態)が導入口7近辺に存在する結果となり、重量の重い切削屑も導入口7から筒状流出通路6に導かれる結果となる。また、逆に、導入口7が拡大部9よりも大きく離れて低い位置にあると、拡大部9の高さ位置で、遠心力の作用で重量の重い切削屑が拡大部9に分離集約し、中央部分に重量の軽い切削液に分離集約できるにも関わらず、再度両者が混ざり合う結果となる。そのために、筒状流出通路6の下端部に設けられた導入口7と拡大部9とは、ほぼ同じ高さ位置に設けられていることが好ましい。
また、導入口7が設けられた下端部は僅かに外側に拡径して設けられており、流体により確実に遠心力が作用するようにしてある。しかし、場合によれば、下端部は筒状流出通路6の本体部分と同径のままでもよい。
円筒外筒5の外側に永久磁石部材10が設けられている。永久磁石部材10は、図2〜図4に示すように、N極12とS極13からなるNS磁極群11が円周方向に並んで設けられている。このNS磁極群11の上端部が拡大部9や導入口7とほぼ同じ高さ位置に設けられている。NS磁極群11は円筒外筒5に設けられた支持フレーム15に取付けられている。
円筒外筒5とNS磁極群11との間に、リング状部材21が設けられている。このリング状部材21の高さはNS磁極群11の高さよりも少し大きくなっている。リング状部材21の背面(即ち、NS磁極群11側)には、非磁性体からなるガイドリング23がリング状に設けられている。リング状部材21の内面(即ち、円筒外筒5側)には、凹部24が形成され、この凹部24の上下端部に、円筒外筒5の外周に接触する接触部25が設けられている。リング状部材21が上下動する際の接触抵抗を少なくするために、凹部24が設けられている。リング状部材21の下端部にフランジ部22が一体に設けられている。フランジ部22に移動手段としてのエアシリンダ30が接続されている。移動手段としては、エアシリンダやモーター等の公知の駆動手段を使用できる。26は、リング状部材21が下降した際の下端の位置決めを行うストッパである。
なお、シリンダ30は、図1に示すように2ヶ所設けているが、この数に限られるものではなく、1つでも良く、また2つより多くてもよい。シールド手段20のリング状部材21が同時に上下動するようになっているが、例えば、半円ずつ上下動する、或いは90°分ずつ上下動するようにしても良い。その場合は、シリンダを別々に設けると上下動がスムーズにコントロールできる。
次に、実施形態1の磁性粒体分離装置1の動作について説明する。シールド手段20は図1に想像線で示すように、下端位置に移動して、永久磁石部材10のNS磁極群11がサイクロン式処理容器2内の磁性微粒子jに作用する状態になっている。この状態で、磁性微粒子jを含む被処理流体rが、高速で、接線方向に流入口3からサイクロン式処理容器2内に導入される。導入された被処理流体rは、本体部分2aの側壁内面に沿うように、旋回運動を行う。本体部分2aの内部では、導入された被処理流体rが本体部分2a内を旋回運動することにより旋回流が生じ、略逆円錐形状部分2bに導かれる。略逆円錐形状部分2bの下端部に設けられた絞り部8によって、旋回流の速度が高くなり、略円錐形状部分2cに導かれる。略円錐形状部分2cにおいて、高速度の旋回運動による遠心力が強く作用する。その結果、比重の大きな磁性微粒子jには、より大きな遠心力が作用して、径方向外方に運ばれて拡大部9に集約するようになる。この磁性微粒子jは、NS磁極群11の磁力によって、拡大部9方向に引っ張られると同時に側壁5の内面に保持された状態となる。その結果、被処理流体rは、サイクロン式処理容器2の略中央部(筒状流出通路6の外壁付近)に存する液体成分と、拡大部9に偏在した磁性微粒子jの層とに分離される。サイクロン式処理容器2の略中央部(筒状流出通路6の外壁付近)に存する液体成分は、排出部分2dにおいて上向き軸方向の力が働いて、導入口7から筒状流出通路6に導かれて、クリーンな液体として磁性粒体分離装置1から外部に排出される。
そして、拡大部9の内面に多くの磁性微粒子jが付着した後、シールド手段20のリング状部材21を上昇させ、円筒外筒5とNS磁極群11との間に介在させる。このことによって、NS磁極群11の磁力が磁性微粒子jに作用する磁力が弱くなるか無くなり、排出部分2dの内壁面に偏在している磁性微粒子jは、内壁面の内面に沿って落下していき、排出口4から排出される。
その後は、再び、シールド手段20を下降させて、初期の状態とする。この動作を繰り返すことによって、被処理流体rを、磁性微粒子jとクリーンな液体とに分離し、夫々を回収する。
実施形態1では、サイクロン式処理容器2の略逆円錐形状部分2bを通ってから絞り部8に向かって旋回流が高速になり、高速で略円錐形状部分2cで拡がるので、比重の重い磁性微粒子jが効率的に拡大部9の方向に移動し、クリーンな液体が中心部に残るようになり、分離が効果的に行われる。更に、永久磁石部材10を動かすのではなく、円筒外筒5と永久磁石部材10との間に設けたシールド手段20を移動させて、永久磁石部材10の磁力が排出部分2dの内壁面の磁性微粒子jに作用することをコントロールするので、磁力の作用・非作用の制御が確実であり、且つ安定している。
《発明の実施形態2》
次に、図5に基づいて、本発明の実施形態2について説明する。なお、実施形態2において、実施形態1と共通する部分に関してはその説明を省略し、実施形態1と相違する特徴部分を中心に説明する。
実施形態2では、永久磁石部材のNS磁極群11を支持する支持フレーム35に、シリンダ31が接続されている。シリンダ31の作動により、支持フレーム35が円筒外筒5の外側を上下動するようになっている。この構成では、排出部分2dの円錐形状により、NS磁極群11が下降した場合に、NS磁極群11と排出部分2dの内壁との距離が大きくなることで、排出部分2dの内壁面に付着した磁性微粒子jに対する磁力が弱くなり、付着した磁性微粒子jが落下する。この実施形態2でも、磁性粒子jを効果的に分離できる。この実施形態2でも、永久磁石部材のNS磁極群11を上下動させるので、永久磁石部材がサイクロン式処理容器内の被処理液に作用する磁力に対して、磁力を剪断する方向に動かすこととなり、移動が確実である。また、実施形態2では、シールド手段を設けなくても良く、構造が簡単である。
なお、永久磁石部材のNS磁極群11を下降させて、磁力の作用を弱くする際に、大きく下降する必要がある、或いは、下降させても磁力が思ったほど弱くならない等の影響がある場合には、排出部分2dとNS磁極群11との間にシールド手段であるリング状部材を設けるようにしても良い。その場合に、例えば、想像線33で示すように、排出部分2dの外周側にリング状部材を埋設するようにしても良い。このようにすれば、NS磁極群11を下降させた際に、NS磁極群11が排出部部2dの内壁に付着する磁性微粒子jに対する磁力の作用を確実に弱める或いは無くすことことができる。また、下降移動量を少なくできる。なお、リング状部材33は、永久磁石部材と排出部分2dの内壁との間にあればよいので、排出部分2d内で無く、円筒部材5の内周や外周、或いは内部に埋設するようにしても良く、当然、排出部分2d内に埋設しても良い。
以上説明したように、本発明は、液体中の磁性粒子や気体中の磁性粒子等の磁性を有する微粒子等をサイクロン式処理容器を使って分離除去するための磁性粒体分離装置、機械加工機等の切削液等に含まれる加工屑(磁性粒子)を除去するための磁性粒体分離装置に適用できる。また、気体中に磁性微粒子が含まれた被処理流体に対しても、適用可能である。
本発明の実施形態1に係る磁性粒体分離装置を示す模式図である。(A)は平面図であり、(B)は側面図である。 図1の要部拡大図を示す。 本発明の実施形態1の永久磁石部材とシールド手段の位置関係を説明する図である。(A)は永久磁石部材のN極及びS極の配列を示す模式図である。(B)は、シールド手段の貫通口の位置を示す模式図である。(C)は、シールド手段の貫通口の位置が移動した状態を示す模式図である。 本発明の実施形態1の永久磁石部材とシールド手段の平面図を示す。 本発明の実施形態2に係る磁性粒体分離装置の部分図を示す模式図である。
符号の説明
1 磁性粒体分離装置
2 サイクロン式処理容器
3 流入口
5 側壁
6 筒状流出通路
7 導入口
8 絞り部
9 拡大部
10 永久磁石部材
11 NS磁極群
12 N極
13 S極
15 支持フレーム
20 シールド手段
21 リング状部材
22 フランジ部材
30 移動手段

Claims (8)

  1. 磁性粒子を含む被処理流体が軸直交する接線方向から導入される流入口を備え、下端部に排出口を備えるサイクロン式処理容器と、
    該サイクロン式処理容器の中央に軸方向に設けられ、処理流体を流出する筒状流出通路と、
    該筒状流出通路の下端に設けられた導入口とを備えた磁性粒体分離装置において、
    該サイクロン式処理容器は、該流入口が設けられた円筒状の本体部分と、該本体部分の下端に連続しており、該筒状流出通路の高さ方向途中に向かって略逆円錐形状になった略逆円錐形状部分と、該略逆円錐形状部分の下端部から該筒状流出通路の該導入口の高さ位置に向かって略円錐形状になった略円錐形状部分と、該略逆円錐形状部分の下端部に連続する排出部とを備え、該略逆円錐形状部分の下端部に絞り部を形成し、該略円錐形状部分の下端部に拡大部を形成し、
    該サイクロン式処理容器の該排出部の側壁の外側に配設された永久磁石部材と、
    該永久磁石部材の磁力が該サイクロン式処理容器内に作用する状態と、作用しない状態に制御する制御手段とを備えることを特徴とする磁性粒体分離装置。
  2. 拡大部が筒状流出通路の導入口の高さとほぼ同じ高さ位置にあることを特徴とする請求項1に記載の磁性粒体分離装置。
  3. 筒状流出通路はほぼ同径の筒形状からなり、導入口は、僅かに径が拡大して設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁性粒体分離装置。
  4. 永久磁石部材は、分割片からなるN極と分割片からなるS極が円周方向に隣接されて配置されたNS磁極が円周方向に連続して配置されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の磁性粒体分離装置。
  5. 制御手段が、永久磁石部材を上下方向に移動させて、永久磁石部材の磁力が作用する状態と作用しない状態に制御することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の磁性粒体分離装置。
  6. 永久磁石部材が下降した位置と対向する位置であって、排出部分にリング状のシールド手段が埋設され、永久磁石部材が下降した場合に、シールド手段によって、永久磁石部材の磁力が排出部分の内側の磁性粒子に作用しないようにすることを特徴とする請求項5に記載の磁性粒体分離装置。
  7. 制御手段が、永久磁石部材の磁力がサイクロン式処理容器内に作用する状態と、作用しない状態に制御するシールド手段と、永久磁石部材の磁力が作用する方向と直角な方向にシールド手段と永久磁石部材とを相対的に移動する移動手段とを有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の磁性粒体分離装置。
  8. 制御手段が、永久磁石部材の磁力がサイクロン式処理容器内に作用する状態と、作用しない状態に制御するシールド手段を備え、シールド手段が途中に複数の貫通孔を備え、排出部分の内壁と永久磁石部材との間に配設されたリング状部材からなり、リング状部材と永久磁石部材とを相対的に回転させる移動手段を備え、永久磁石部材のNS磁極がリング状部材の貫通孔に位置する場合に磁力が作用し、貫通孔以外に位置する場合に磁力の作用が遮られることを特徴とする請求項4に記載の磁性粒体分離装置。
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