JP2009297087A - ミスト発生装置 - Google Patents

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茂 立田
Michiko Amaki
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Abstract

【課題】ミストに対してマイナスイオンを均一に混ぜることができるミスト発生装置を提供すること。
【解決手段】マイナスイオンを発生させるイオン発生手段1と、イオン発生手段により発生されるマイナスイオンを所定の方向に噴出するイオンノズル14とを備えたミスト発生装置において、イオンノズルをミストを噴出するミストノズル9とを対向させることなく、イオンノズルの噴出方向と、ミストノズルの噴出方向を15度〜120度の範囲内で交差させるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、使用者の肌にミストによる刺激を与えるミスト発生装置に関する。
従来から、水などの液体をミスト化して使用者に向けて噴霧させ、使用者の肌にハリや潤いを与えるなどの美容効果を目的としたミスト発生装置(美容器)が広く用いられている。このようなミスト発生装置として、液体を加熱して発生させたミストを噴出口(ミストノズル)から使用者の肌に向けて噴射するとともに、噴出口とは異なる放出口(イオンノズル)からマイナスイオンを使用者の肌に向けて放出する美顔器が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2004−24897号公報
しかしながら、このミスト発生装置では、ミストノズルと、イオンノズルとを並設してミストとマイナスイオンの噴出方向を一致させているため、噴射されるミストに対してマイナスイオンが均一に混ざらないという問題がある。すなわち、噴射されたミストにおけるマイナスイオンの分布は、ある一定距離まではイオンノズルに近いほど多くなる一方、遠くなるほど少なくなっていた。このため、肌に向けてミストが噴射されても適切な皮膚電位差を与えられない場合があった。
この発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、ミストに対してマイナスイオンを均一に混ぜることができるミスト発生装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、液体を霧状にしてミストを発生させるミスト発生手段と、ミスト発生手段により発生されるミストを所定の方向へ噴出するミストノズルと、マイナスイオンを発生させるイオン発生手段と、前記イオン発生手段により発生されるマイナスイオンを所定の方向へ噴出するイオンノズルと、を備えたミスト発生装置において、イオンノズルと、ミストノズルとが対向することなく、イオンノズルの噴出方向と、ミストノズルの噴出方向が交差することを要旨とする。
この発明により、ミストノズルから噴出されるミストとイオンノズルから噴出されるマイナスイオンが確実に交わり、ミストとマイナスイオンを均一に混ぜることができる。また、イオンノズルとミストノズルが対向していないので、ミストがイオンノズル内に入ることを防ぐことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記ミストノズルは、噴出されるミストが前記イオンノズルから入って前記イオン発生手段の湿度に影響がでることがない位置であって、前記イオンノズルから噴出されるマイナスイオンに噴出するミストが届く位置に設置されていることを要旨とする。
この発明により、ミストノズルから噴出されるミストとイオンノズルから噴出されるマイナスイオンが確実に交わり、ミストとマイナスイオンを均一に混ぜることができる。また、ミストがイオンノズル内に入ることを防ぐことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記ミスト発生手段は、液体を沸騰させることによりミストを発生させるように構成されており、前記イオンノズルは、前記ミストノズルの上方に配置されることを要旨とする。
この発明により、ミスト発生手段は、温度が高く粒子が細かいミストを発生させることができる。そして、イオンノズルを、ミストノズルの上方に配置させることにより、温度が高く粒子が細かいために、上昇しやすいミストに対してマイナスイオンを確実に噴出させることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記ミスト発生手段は、液体を超音波により振動させることにより、又は加圧ノズルを介して液体を噴出させることによりミストを発生させるように構成されており、前記イオンノズルは、前記ミストノズルの下方に配置されることを要旨とする。
この発明により、ミスト発生手段は、温度が低く粒子が大きいミストを発生させることができる。そして、イオンノズルを、ミストノズルの下方に配置させることにより、粒子が大きいために、下降しやすいミストに対してマイナスイオンを確実に噴出させることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の発明において、前記イオンノズルを加熱する加熱手段を備えたことを要旨とする。
この発明により、イオンノズルが加熱される。このため、イオンノズル内及びイオン発生手段の周りの湿度を低下させ、安定して放電させることができる。従って、安定してマイナスイオンを発生させて、ミストに電位を与えることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の発明において、前記ミスト発生手段は、液体を沸騰させることによりミストを発生させるように構成されており、前記イオンノズルは、前記ミスト発生手段により発生されたミストの熱により加熱されることを要旨とする。
この発明により、特別に加熱手段を設けなくてもイオンノズルを加熱させることができる。このため、イオンノズル内及びイオン発生手段の周りの湿度を低下させ、安定して放電させることができる。従って、安定してマイナスイオンを発生させて、ミストに電位を与えることができる。
本発明によれば、ミストに対してマイナスイオンを均一に混ぜることができる。
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、ミスト発生装置1の本体ケース2には、タンクホルダ3が設けられている。該タンクホルダ3には水などの液体を供給するタンク4が着脱可能に設けられている。タンク4は、図示しない止水ピンが設けられた蓋部4aにより開口部が閉止されるとともに、その蓋部4aが下側となるように配設されている。タンクホルダ3には、止水ピンに対応する形状の図示しない突出ピンが設けられている。タンク4は液体が注入された状態でタンクホルダ3に配設されることで、止水ピンが突出ピンにより押し込まれて水密性が解除されタンク4内の液体が流出されるものであり、タンクホルダ3にはタンク4から流出した液体が貯留される。
タンクホルダ3は、液体供給路5を介して、本体ケース2内の下部に形成された液体溜り部6と接続されている。液体溜り部6には、液体供給路5を介してタンクホルダ3の液体が供給され、貯留されるようになっている。液体溜り部6の左右側面には、液体溜り部6に貯留された液体を加熱して沸騰させるミスト発生手段及び加熱装置としてのヒータ7が設けられている。液体溜り部6の上部には、本体ケース2の上下方向に沿って延びる筒状の経路としてのミスト流路8が形成されている。
ミスト流路8の上部には、ミストを噴出(放出)するミストノズル9が配設されている。前記ヒータ7により液体溜り部6内の液体が加熱され、沸騰されることでミストノズル9からミストが噴出されるようになっている。なお、ヒータ7に印加する電圧値を変更することにより、噴出させるミスト量を制御することが可能となっている。また、ヒータ7へ電圧を印可し続けた場合、タンク4内の液体がなくなり、液体溜り部6への液体供給が途絶えることとなる。この場合、液体溜り部6の水位が低下することにより、液体溜り部6内に設けられたフロースイッチが動作して、ヒータ7への電圧の印加が停止されるようになっている。
そして、ミスト発生装置1の本体ケース2内のミスト流路8の上部には、マイナスイオンを生成するイオン発生手段としてのコロナ放電部10が設けられている。このコロナ放電部10は、図2に示すように、高圧電源回路11と針状の放電針12とグランドに接続された半円筒形状の対向板13とで構成されており、高圧電源回路11により放電針12及び対向板13間に高電圧を印加することでコロナ放電を発生させマイナスイオンが生成されるようになっている。
そして、コロナ放電部10により生成されたマイナスイオンは、ミストノズル9の上部に設けられたイオンノズル14から噴出されるようになっている。噴出されたマイナスイオンは、ミストノズル9から噴出されたミストと混合されることで、ミストがマイナス帯電されるようになっている。
このイオンノズル14は、ミストノズル9から所定範囲(1.5cm〜3cm)内の距離(本実施形態では2cm)離れた位置に配置されている。また、ミストノズル9のミストの噴出方向m1は、水平方向となっている一方で、イオンノズル14の噴出方向m2は、斜め下方に向かっている。すなわち、イオンノズル14と、ミストノズル9とが対向することなく、イオンノズル14の噴出方向m2と、ミストノズル9の噴出方向m1が交差するようになっている。また、イオンノズル14の噴出方向m2と、ミストノズル9の噴出方向m1は、使用者とミスト発生装置1との間において、交差するようになっており、その交差角度αは、所定の範囲(15度〜120度)内の角度となるように設定されている。なお、本実施形態では、イオンノズル14の噴出方向m2と、ミストノズル9の噴出方向m1との交差角度αは、30度となっている。
次に、上述したミスト発生装置1の動作を説明する。
先ず、タンク4内に水などの液体を注入してタンクホルダ3に設置すると、タンクホルダ3に設けられた突出ピンによってタンク4の蓋部4aの止水ピンがタンク4の内側に押し込まれ、蓋部4aの水密性が解除され、タンク4内の液体はタンクホルダ3に貯留され、液体供給路5に通水され液体溜り部6に液体が貯留される。
この状態で、ヒータ7を作動させ、液体溜り部6内の液体を加熱させる。これにより、水蒸気が発生する。この水蒸気は、ミスト流路8を通過する際にミストとなり、ミストノズル9から噴出される。一方、コロナ放電部10により生成されたマイナスイオンは、ミストノズル9の上部に設けられたイオンノズル14から噴出されるようになっている。噴出されたマイナスイオンは、ミストノズル9から噴出されたミストと混合されることで、ミストがマイナス帯電されるようになっている。
次に、イオンノズル14の噴出方向m2とミストノズル9の噴出方向m1の交差角度αと、施術部位(ミストが噴出される使用者の肌)における皮膚電位差(噴出前と噴出後の皮膚電位差)との関係性について説明する。
イオンノズル14の噴出方向m2とミストノズル9の噴出方向m1の交差角度αを、0度、15度、30度、60度、90度、120度、135度に変化させて皮膚電位差を計測したところ図3に示すようになった。横軸は、ミストが噴出される中心部を0とし、中心部から離れた距離を示している。なお、使用者は、ミストの中心部にてミストが噴出されるように使用する。
イオンノズル14の噴出方向m2とミストノズル9の噴出方向m1の交差角度αが0度のとき、中心部よりも中心部から離れた位置(−4cmの位置)において皮膚電位差がピーク値となっている。すなわち、マイナスイオンとミストが中心部において混ざり合っておらず、均一になっていないことを示している。つまり、マイナスイオンとミストとの混ざり方に偏りがあることを示している。また、交差角度αが0度のときの皮膚電位差のピーク値は、交差角度が15度〜120度のときの皮膚電位差のピーク値よりも低い値となっている。すなわち、ミストにマイナスイオンが十分混ざり合っておらず、ミストを十分マイナス帯電させることができないことを示している。
そして、イオンノズル14の噴出方向m2とミストノズル9の噴出方向m1の交差角度αが15度〜120度のとき、中心部において皮膚電位差がピーク値となっている。すなわち、マイナスイオンとミストが中心部において混ざり合っており、均一になっていることを示している。また、交差角度αが15度〜120度のときの皮膚電位差のピーク値は、すべてほぼ同じとなっている。すなわち、中心部においてミストにマイナスイオンが十分混ざり合っており、ミストを十分マイナス帯電させることができることを示している。
また、イオンノズル14の噴出方向m2とミストノズル9の噴出方向m1の交差角度αが135度のとき、中心部において皮膚電位差がピーク値となっている。すなわち、マイナスイオンとミストが中心部において混ざり合っており、均一になっていることを示している。しかしながら、交差角度が135度のときの皮膚電位差のピーク値は、交差角度が15度〜120度のときの皮膚電位差のピーク値と比較して、極めて低くなっている。また、中心部から離れた位置でも交差角度が135度のときの皮膚電位差の値は、交差角度が15度〜120度のときの皮膚電位差の値と比較して、低くなっている。これは、ミストがイオンノズル内に入り、コロナ放電部10の周りの湿度が高くなり、マイナスイオンが十分発生していないと考えられる。このため、交差角度が135度以上のときは、交差角度が15度〜120度のときと比較してマイナスイオンを十分発生させることができなくなり、ミストを十分マイナス帯電させることができないことを示している。
以上のことにより、イオンノズル14の噴出方向m2と、ミストノズル9の噴出方向m1の交差角度αは、所定の範囲(15度〜120度)内の角度となるように設定し、マイナスイオンとミストが良く混ざり合うようにしている。
次に、イオンノズル14とミストノズル9の離間距離と、施術部位における皮膚電位差との関係性について説明する。なお、図4では、イオンノズル14の噴出方向m2とミストノズル9の噴出方向m1の交差角度αを90度としている。
図4に示すように、イオンノズル14とミストノズル9の離間距離が1.5cmより短いのとき、皮膚電位差の値が小さい。これは、ミストがイオンノズル14内に入り、コロナ放電部10の周りの湿度を上げ、放電が十分でなくなり、マイナスイオンが十分発生していないためである。すなわち、ミストに対して十分なマイナスイオンを噴出することができず、マイナスイオンを十分混合させることができないことを示している。そして、イオンノズル14とミストノズル9の距離が1.5cm〜3cmのとき、皮膚電位差の値は、一定して高い値となっている。これは、ミストに対して十分なマイナスイオンを噴出することができており、マイナスイオンを十分混合させることができていることを示している。
その一方、イオンノズル14とミストノズル9の距離が3cmより大きいのとき、皮膚電位差の値が小さい。これは、イオンノズル14とミストノズル9の距離が離れてしまってミストに対してマイナスイオンが届いておらず、マイナスイオンを十分混合させることができないことを示している。
以上のことにより、イオンノズル14は、ミストノズル9から所定範囲(1.5cm〜3cm)内の距離離れた位置に配置して、マイナスイオンとミストが良く混ざり合うようにしている。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)イオンノズル14と、ミストノズル9とを対向させることなく、イオンノズル14の噴出方向m2と、ミストノズル9の噴出方向m1を交差させるようにした。これにより、ミストノズル9から噴出されるミストとイオンノズル14から噴出されるマイナスイオンが確実に交わり、ミストとマイナスイオンを均一に混ぜることができる。また、イオンノズル14とミストノズル9が対向していないので、ミストがイオンノズル14内に入ることを防ぐことができる。このため、コロナ放電部10の周りの湿度が高くなることを防止し、マイナスイオンを十分発生させることができる。
(2)イオンノズル14の噴出方向m2と、ミストノズル9の噴出方向m1の交差角度αを、所定の範囲(15度〜120度)内の角度となるように設定した。このため、噴出された中心位置にてマイナスイオンとミストを良く混ぜ合わせることができる。
(3)ミストノズル9は、噴出されるミストがイオンノズル14から入ってコロナ放電部10の湿度に影響がでることがない位置であって、イオンノズル14から噴出されるマイナスイオンに噴出するミストが届く位置に設置されている。すなわち、イオンノズル14は、ミストノズル9から所定範囲(1.5cm〜3cm)内の距離離れた位置に配置されている。これにより、ミストノズル9から噴出されるミストとイオンノズル14から噴出されるマイナスイオンが確実に交わり、ミストとマイナスイオンを均一に混ぜることができる。また、ミストがイオンノズル14内に入ることを防ぐことができる。
(4)ヒータ7は、液体を加熱して水蒸気を発生させ、当該水蒸気を、ミスト流路8を介してミストノズル9から噴出させることにより、温度が高く粒子が細かいミストを発生させることができる。そして、イオンノズル14を、ミストノズル9の上方に配置させることにより、温度が高く粒子が細かいために、上昇しやすいミストに対してマイナスイオンを確実に噴出させることができる。このため、マイナスイオンとミストを良く混合させることができる。
(第二実施形態)
次に、本発明を具体化した第二実施形態を説明する。なお、以下に説明する実施形態では、既に説明した第一実施形態と同様の構成は、同じ符号を付すなどして重複する詳細な説明及び図面は省略又は簡略する。
図5に示すように、本実施形態のイオンノズル14の噴出方向m2は、水平方向となっている。その一方、ミストノズル9は、イオンノズル14の噴出方向m2とミストノズル9の噴出方向m1の交差角度αが、所定の範囲(15度〜120度)内の角度(本実施形態では30度)となるように、斜め上方に対してミストを噴出するように設定されている。この構成により、本実施形態は、第一実施形態と同様の効果を有する。
(第三実施形態)
次に、本発明を具体化した第三実施形態を説明する。なお、以下に説明する実施形態では、既に説明した第一実施形態と同様の構成は、同じ符号を付すなどして重複する詳細な説明及び図面は省略又は簡略する。
図6に示すように、本実施形態のイオンノズル14の噴出方向m2及びミストノズル9の噴出方向m1は、共に斜め上方に向かっている。そして、イオンノズル14の噴出方向m2とミストノズル9の噴出方向m1の交差角度αが、所定の範囲(15度〜120度)内の角度(本実施形態では20度)となるように、ミストノズル9の方がイオンノズル14よりもより上方へ向かう角度に設定されている。この構成により、本実施形態は、第一実施形態と同様の効果を有する。
(第四実施形態)
次に、本発明を具体化した第四実施形態を説明する。なお、以下に説明する実施形態では、既に説明した第一実施形態と同様の構成は、同じ符号を付すなどして重複する詳細な説明及び図面は省略又は簡略する。
図7に示すように、第四実施形態の液体溜り部6の左右側面には、液体溜り部6に貯留された液体を加熱して沸騰させるヒータ7が設けられている。また、液体溜り部6の底面には、超音波を発生させる超音波発生装置21が設けられている。そして、液体溜り部6の上部には、本体ケース2の上下方向に沿って延びる筒状の経路としてのミスト流路8が形成されている。また、ミスト流路8の途中には、ミストノズル9へ水蒸気又はミストを送り出す送風手段としての送風機22が備えられている。
そして、超音波発生装置21に電圧を印加することにより、液体溜り部6に貯留された液体がミスト化され、当該ミストが送風機22によりミスト流路8を介してミストノズル9から外部に噴出されるようになっている。
また、ミストノズル9の下部には、マイナスイオンを生成させる第2コロナ放電部23が設けられている。そして、第2コロナ放電部23により生成されたマイナスイオンは、ミストノズル9の下部に設けられた第2イオンノズル24から噴出されるようになっている。第2イオンノズル24から噴出されたマイナスイオンは、ミストノズル9から噴出されたミストと混合されることで、ミストがマイナス帯電されるようになっている。
この第2イオンノズル24は、ミストノズル9から所定範囲(1.5cm〜3cm)内の距離(本実施形態では2cm)離れた位置に配置されている。また、第2イオンノズル24の噴出方向m3は、斜め上方に向かっている。すなわち、第2イオンノズル24と、ミストノズル9とが対向することなく、第2イオンノズル24の噴出方向m3と、ミストノズル9の噴出方向m1が交差するようになっている。また、第2イオンノズル24の噴出方向m3と、ミストノズル9の噴出方向m1は、使用者とミスト発生装置との間において、交差するようになっており、その交差角度βは、所定の範囲(15度〜120度)内の角度となるように設定されている。なお、本実施形態では、イオンノズル14の噴出方向と、ミストノズル9の噴出方向との交差角度は、30度となっている。
そして、第2コロナ放電部23は、超音波発生装置21により発生されたミストがミストノズル9から噴出されているときに、マイナスイオンを発生させ、第2イオンノズル24からマイナスイオンを噴出させるように構成されている。超音波発生装置21により発生されたミストは、水蒸気から生成されたミストよりも粒子が大きく、下降し易いため、ミストノズル9の下方に設けられた第2イオンノズル24からマイナスイオンをミストに対して噴出することにより、マイナスイオンをミストに確実に照射することができ、十分混合させることができる。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(5)超音波発生装置21は、温度が低く粒子が大きいミストを発生させることができる。そして、第2イオンノズル24を、ミストノズル9の下方に配置させることにより、粒子が大きいために、下降しやすいミストに対してマイナスイオンを確実に噴出させることができる。このため、ミストにマイナスイオンを十分混合させることができる。
(第五実施形態)
次に、本発明を具体化した第五実施形態を説明する。なお、以下に説明する実施形態では、既に説明した第一実施形態と同様の構成は、同じ符号を付すなどして重複する詳細な説明及び図面は省略又は簡略する。
第五実施形態のミスト流路8の上部には、マイナスイオンを生成するイオン発生手段としてのコロナ放電部10が設けられている。そして、コロナ放電部10により生成されたマイナスイオンは、ミストノズル9の上部に設けられたイオンノズル14から噴出されるようになっている。噴出されたマイナスイオンは、ミストノズル9から噴出されたミストと混合されることで、ミストがマイナス帯電されるようになっている。
第五実施形態のイオンノズル14には、図8に示すように、イオンノズル14を加熱するためのノズル用ヒータ31が設けられている。このノズル用ヒータ31が、イオンノズル14を加熱することで、イオンノズル14を出口とする上昇気流が発生し、マイナスイオンが噴出されやすくなる。また、同時に、ノズル用ヒータ31が、イオンノズル14を加熱することで、イオンノズル14及びコロナ放電部10の周りの湿度が低くなり、安定して放電させることができ、マイナスイオンを発生させやすくなる。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(6)ノズル用ヒータ31により、イオンノズル14が加熱される。このため、イオンノズル14内及びコロナ放電部10の周りの湿度を低下させ、安定して放電させることができる。従って、安定してマイナスイオンを発生させて、ミストに電位を与えることができる。
(第六実施形態)
次に、本発明を具体化した第六実施形態を説明する。なお、以下に説明する実施形態では、既に説明した第一実施形態と同様の構成は、同じ符号を付すなどして重複する詳細な説明及び図面は省略又は簡略する。
第六実施形態のミスト流路8の上部には、マイナスイオンを生成するイオン発生手段としてのコロナ放電部10が設けられている。そして、コロナ放電部10により生成されたマイナスイオンは、ミストノズル9の上部に設けられたイオンノズル14から噴出されるようになっている。噴出されたマイナスイオンは、ミストノズル9から噴出されたミストと混合されることで、ミストがマイナス帯電されるようになっている。
そして、第六実施形態のイオンノズル14は、図9に示すように、ミストノズル9からの熱が伝わりやすいように、熱伝導性に優れた金属製の伝導部41によってミストノズル9と連結されている。
これにより、ミストの熱によって加熱されたミストノズル9から、伝導部41を介してイオンノズル14へ熱が伝わり、イオンノズル14が加熱される。イオンノズル14が加熱されることで、イオンノズル14を出口とする上昇気流が発生し、マイナスイオンが噴出されやすくなる。また、同時に、イオンノズル14が加熱されることで、イオンノズル14及びコロナ放電部10の周りの湿度が低くなり、安定して放電させることができ、マイナスイオンを発生させやすくなる。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(7)熱伝導性に優れた伝導部41により、イオンノズル14とミストノズル9が連結されることで、イオンノズル14に加熱手段を設けなくても、ミストの熱によって加熱されたミストノズル9から、伝導部41を介してイオンノズル14へ熱が伝わり、イオンノズル14が加熱される。そして、イオンノズル14が加熱されることにより、イオンノズル14内及びコロナ放電部10の周りの湿度を低下させ、安定して放電させることができる。従って、安定してマイナスイオンを発生させて、ミストに電位を与えることができる。
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
○上記実施形態において、イオンノズル14は、ミストノズル9から所定範囲(1.5cm〜3cm)内の距離離れた位置に配置されるならば、任意の位置に変更しても良い。
○上記実施形態において、イオンノズル14の噴出方向と、ミストノズル9の噴出方向の交差角度は、所定の範囲(15度〜120度)内の角度となるように設定されるならば、任意の角度に変更しても良い。
○上記実施形態において、マイナスイオンを発生させるためにコロナ放電を利用したが、これ以外の方法でマイナスイオンを発生させるようにしても良い。例えば、高速回転させた拡散プロペラに水を接触させて、水分子を破砕することでマイナスイオンを発生させる水破砕式マイナスイオン発生装置を利用しても良い。また、静電噴霧を利用したマイナスイオン発生機構を利用しても良い。また、自冷放射を利用してマイナスイオンを発生させるために放射物質(トルマリン)を備えたマイナスイオン発生機構を利用しても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)使用者とミスト発生装置との間において、前記イオンノズルの噴出方向と、前記ミストノズルの噴出方向が交差することを特徴とする請求項1〜請求項6のうちいずれか一項に記載のミスト発生装置。
(ロ)前記イオンノズルの噴出方向と、前記ミストノズルの噴出方向が15度から120度の範囲で交わることを特徴とする請求項1〜請求項6のうちいずれか一項に記載のミスト発生装置。
(ハ)前記ミストノズルは、前記イオンノズルから1.5cm〜3.0cmの範囲の距離を空けて配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のうちいずれか一項に記載のミスト発生装置。
(ニ)前記ミスト発生手段は、発生させた高温のミストを、移送経路に通過させて前記ミストノズルに送るように構成され、前記移送経路は、前記イオンノズルと熱伝導に優れた材料で接続されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のうちいずれか一項に記載のミスト発生装置。
ミスト発生装置の断面図。 コロナ放電部の模式図。 交差角度と皮膚電位差との関係性を示す説明図。 イオンノズルとミストノズルの離間距離と、皮膚電位差との関係性を示す説明図。 第二実施形態のミスト発生装置の断面図。 第三実施形態のミスト発生装置の断面図。 第四実施形態のミスト発生装置の断面図。 第五実施形態のコロナ放電部の模式図。 第六実施形態のミスト発生装置の断面図。
符号の説明
1…ミスト発生装置、2…本体ケース、3…タンクホルダ、4…タンク、5…液体供給路、6…液体溜り部、7…ヒータ、8…ミスト流路、9…ミストノズル、10…コロナ放電部、14…イオンノズル、m1…ミストノズルの噴出方向、m2…イオンノズルの噴出方向、m3…第2イオンノズルの噴出方向、α…ミストノズルの噴出方向とイオンノズルの噴出方向の交差角度、β…ミストノズルの噴出方向と第2イオンノズルの噴出方向の交差角度。

Claims (6)

  1. 液体を霧状にしてミストを発生させるミスト発生手段と、
    ミスト発生手段により発生されるミストを所定方向へ噴出するミストノズルと、
    マイナスイオンを発生させるイオン発生手段と、
    前記イオン発生手段により発生されるマイナスイオンを所定方向へ噴出するイオンノズルと、を備えたミスト発生装置において、
    イオンノズルと、ミストノズルとが対向することなく、イオンノズルの噴出方向と、ミストノズルの噴出方向が交差することを特徴とするミスト発生装置。
  2. 前記ミストノズルは、噴出されるミストが前記イオンノズルから入って前記イオン発生手段の湿度に影響がでることがない位置であって、前記イオンノズルから噴出されるマイナスイオンに噴出するミストが届く位置に設置されていることを特徴とする請求項1に記載のミスト発生装置。
  3. 前記ミスト発生手段は、液体を沸騰させることによりミストを発生させるように構成されており、
    前記イオンノズルは、前記ミストノズルの上方に配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のミスト発生装置。
  4. 前記ミスト発生手段は、液体を超音波により振動させることにより、又は加圧ノズルを介して液体を噴出させることによりミストを発生させるように構成されており、
    前記イオンノズルは、前記ミストノズルの下方に配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のミスト発生装置。
  5. 前記イオンノズルを加熱する加熱手段を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載のミスト発生装置。
  6. 前記ミスト発生手段は、液体を沸騰させることによりミストを発生させるように構成されており、
    前記イオンノズルは、前記ミスト発生手段により発生されたミストの熱により加熱されることを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載のミスト発生装置。
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