JP2009295693A - 窒化物半導体発光素子の作製方法 - Google Patents

窒化物半導体発光素子の作製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、ウエハを劈開する際に劈開方向が曲がってしまうのを抑制し、バー及び素子の歩留まりが高い窒化物半導体発光素子の作製方法を提供することを目的とする。
【解決手段】ウエハ1の劈開を行う前に、ウエハ1表面の劈開ライン101上に、凹溝100が、少なくとも劈開ライン101とストライプコア2aとが重なる部分にストライプコア2aを分断するように形成される。
【選択図】図6

Description

本発明は窒化物半導体発光素子の作製方法に関するものであり、特に窒化物系半導体基板上に窒化物系半導体を積層することによって作製される窒化物半導体発光素子の作製方法に関する。
III族元素とV族元素とから成る所謂III−V族半導体である窒化物系半導体(例えば、AlN、GaN、InN、AlGaN、InGaNなど)は、そのバンド構造より、青や青紫の光を発する発光素子としての利用が期待され、既に発光ダイオードやレーザ素子に利用されている。
従来、窒化物半導体発光素子は、窒化ガリウムの基板上に窒化物半導体層を積層したウエハを縦横に分割して製造されている。なお分割は次の手順で行われる。前記ウエハを劈開により複数の発光素子の共振器面が形成されるようにバー状に分割する。その後、バー状の基板を共振面と交差する方向に分割する(特開2007−329459号公報等参照)。前記ウエハの劈開は、窒化物半導体層が積層された基板の上面に、劈開が発生する劈開ラインに沿って破線状の凹溝を形成し、該凹溝に力を加えることで行われる。前記ウエハの劈開方向は窒化ガリウム基板の結晶面によって決定される。
しかしながら、窒化ガリウムの基板はその製造方法によって転位が集中され他の領域との結晶性が異なる領域(以下、ストライプコアとする)を備えているものがほとんどである。このストライプコアは前記窒化ガリウム基板に複数個平行に並んで形成されている。前記ウエハにおいて劈開方向と前記ストライプコアとは交差する場合がほとんどであり、ウエハを劈開するときに、その劈開方向が曲がってしまい、窒化物半導体発光素子の共振器長がずれてしまう不具合が発生し、留まりが上がらない場合がある。
そこで劈開ライン上に一直線に連続した凹溝を形成し劈開を行うことで、ストライプコア上で劈開ラインが曲がるのを抑制することができ、共振器長を一定にそろえることが可能である。この凹溝の形成方法としては、硬く尖った先端を有する針状の工具でけがく方法、レーザ光を照射する方法、エッチングによる方法等がある。
特開2007−329459号公報
しかしながら、前記針状の工具で前記劈開ライン全体をけがく場合、その作業に多くの時間が必要である。また、前記ウエハは非常に硬いものであり、凹溝が長くなることで、工具の消耗が激しく、作業性が悪い。
一方、レーザ光を照射することでウエハ表面に凹溝を形成する場合、工具を用いるものに比べて短時間で行うことができ、作業性も悪くないが、レーザ光を照射することで不純物(デブリ)が発生し、この不純物が劈開面(共振器端面)に付着して、発光素子の性能が低下する不具合が発生することが起こる。これにより、窒化物半導体発光素子の歩留まりが低下してしまう。また、エッチングにて行う場合も同様で、エッチングされた凹溝の近傍が汚染されてしまい、発光素子の性能が低下する場合がある。
そこで本発明は、ウエハを劈開する際に劈開方向が曲がってしまうのを抑制し、バー及び素子の歩留まりが高い窒化物半導体発光素子の作製方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明における窒化物半導体発光素子の作製方法は、他の領域と、結晶性の異なる帯状のストライプコアが平行に複数個配列された基板の上面に少なくとも1層の窒化物半導体層を積層してウエハを製造するウエハ製造工程と、前記ウエハを前記ストライプコアと交差する方向に劈開してバーを得る劈開工程と、前記バーを前記劈開工程によって形成された劈開面と交差する方向に分割してチップを得る分割工程とを備え、前記ウエハ製造工程と前記劈開工程の間に、前記ウエハ表面の劈開を発生させる劈開ライン上に該劈開ラインと重なるように延伸し、前記劈開ライン上に並ぶ複数の凹溝を形成するけがき工程を有しており、前記けがき工程にて形成された凹溝が少なくとも前記劈開ラインと前記ストライプコアとが重なる部分に前記ストライプコアを分断するように形成されていることを特徴とする。
この構成によると、前記ウエハの前記ストライプコアと重なる部分の劈開ラインを前記凹溝で制御することができるので、劈開方向が前記劈開ラインと前記ストライプコアと重なる部分で曲がってしまい、劈開面(共振器端面)に段差がついてしまうのを抑制することが可能である。
共振器端面に段差がつくのを抑制することで、バーの共振器間長を一定に保つことができ、バーを分断することで作製される窒化物半導体発光素子の歩留まりが低下するのを抑制することが可能である。
上記構成において、前記凹溝は前記ウエハの前記窒化物半導体層が形成されている方の面に形成されていてもよく、前記ウエハの前記窒化物半導体層が形成されているのと反対側の面に形成されていてもよい。
上記構成において、前記凹溝はレーザ光を照射することで形成されるものであってもよく、前記基板または前記窒化物半導体層よりも硬度の高い尖った先端を有する針状の工具でけがくことで形成されるものであってもよく、エッチングによって形成されるものであってもよい。
本発明における窒化物半導体発光素子の作製方法によれば、劈開工程で劈開を行う前にストライプコアと劈開ラインが重なる部分にストライプコアを分断するように凹溝を形成してある。そのため、ウエハを劈開する際にストライプコアと重なる部分で劈開方向が曲がってしまうのを抑制することが可能であり、バー及び素子の歩留まりの高くすることができる。
以下に本発明における窒化物半導体発光素子の作製方法を図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、窒化物半導体発光素子はレーザ素子である場合を例に挙げて説明する。窒化物半導体発光素子は基板上に窒化物半導体層が形成されたウエハを分断することで形成される。
<窒化物半導体発光素子の作製方法>
(ウエハの作製方法)
最初に、作製されるウエハの一例について図1(a)、(b)のウエハの模式図を用いて説明する。図1(a)はウエハの模式的な平面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A断面を示した模式的な断面図である。なお、図1(a)、(b)には基板の結晶方位をあわせて示しており、以下の図においても必要に応じて基板の結晶方位を示すこととする。
本例のウエハ作製方法によると、GaN基板2上に種々の層を積層することによって図1(a)に示すような電流通路部(リッジ部10)が基板の<1−100>方向と略平行になるように複数整列した構成のウエハ1が作製される。ここで、パッド電極12はリッジ部10に沿った方向と、リッジ部10と略垂直な方向とにそれぞれ整列している。また、パッド電極12の1つ分が1つの素子構造を示しており、後述するようにウエハ1をパッド電極12毎に分断することで複数のチップが得られる。
また、本例では、図1(b)に示すようにGaN基板2に上述したような転位密度の大きなストライプコア領域2aと、転位密度の小さなその他の領域2bと、が含まれる。このとき、ストライプコア領域2aは、基板の<1−100>方向と略平行な方向に延びており、<11−20>方向にほぼ等間隔(約400μm間隔)で配列されている。
次に、ウエハの製造方法の一例について図2及び図3を用いて説明する。図2は図1と同様の断面を示した模式的な断面図であり、図3は活性層の模式的な断面図である。
図2(a)に示すように、まず厚さ約400μmのn型GaN基板2の{0001}面上に、n型AlGaNから成るn型クラッド層3を約1.5μm形成し、さらにこのn型クラッド層3の上に活性層4を形成する。このとき活性層4を、図3に示すようにアンドープのInGaNから成る厚さ約3.2nmの井戸層4aと、アンドープのInGaNから成る厚さ約20nmの障壁層4bと、を交互に複数層積層することによって形成した多重量子井戸構造とする。なお、図3の例においては、井戸層4aを三層、障壁層4bを四層積層した場合について示している。
また、この多重量子井戸構造となる活性層4の上に、アンドープのInGaNから成る厚さ約50nmの光ガイド層5を形成し、この光ガイド層5の上にアンドープのAlGaNから成る厚さ約20nmキャップ層6を形成する。なお、図2(a)は、このキャップ層6まで基板2上に積層した状態について示している。
そして、図2(a)に示すキャップ層6の上にp型AlGaNから成る厚さ約400nmのp型クラッド層7を形成する。そして、このp型クラッド層7の上にアンドープのInGaNから成る厚さ約3nmのコンタクト層8を形成する。そして、このコンタクト層8の上に、厚さ約1nmのPt層と厚さ約10nmのPd層とから成るp側オーミック電極9を形成し、このp側オーミック電極9の上に厚さ約240nmのSiO2層14を形成する。このように各層を形成し、図2(b)に示すような構造を得る。
次に、リッジ部10を形成するために、図2(b)に示す積層構造をエッチングする。このとき、幅約1.5μmであるとともに基板の<1−100>方向に延びたストライプ状のフォトレジスト(不図示)を、リッジ部10を形成する予定の部分に形成する。そして、CF4系のガスを用いてRIE法によるエッチングを行なう。すると、フォトレジストを形成した部分のSiO2層14及びオーミック電極9のみが残り、フォトレジストを形成していない部分のSiO2層14及びオーミック電極9は除去される。
また、ここでフォトレジストを除去し、Cl2やSiCl4などの塩素系のガスを用いたRIE法によるエッチングを行なう。このとき、SiO2層14をマスクとして、SiO2層14が無い部分のコンタクト層8及びp型クラッド層7をエッチングする。そして、p型クラッド層7が約80nm残った状態となったときにエッチングを停止し、SiO2層14を除去する。すると、図2(c)に示すような、p型クラッド層7の一部が突出し、そのp型クラッド層7の突出した部分の上にコンタクト層8、オーミック電極9が順に形成されたリッジ部10を備える構造が得られる。
次に、図2(c)に示した構造の上に厚さ200nmのSiO2層を形成し、フォトレジストをリッジ部10以外の部分に形成されたSiO2層の上に形成する。そして、CF4系のガスを用いたRIE法によるエッチングを行ない、リッジ部10上に形成されたSiO2層を除去することでSiO2層から成る電流ブロック層11を形成する。すると、図2(d)に示すような構造が得られ、この後、電流ブロック層11で囲まれたリッジ部10を覆うように、Auから成る厚さ3μmのパッド電極12を一続きとなるリッジ部10に複数形成する。
そして、基板2の成長面と反対側の面を削って基板2の厚さを100μm前後にし、その削った側の面に、厚さ約6nmのAl層と、厚さ約10nmのPd層と、厚さ約600nmのAu層とを基板2側から順に形成した構成から成るn側電極13を形成することによって、図1に示すようなウエハ1が得られる。なお、ウエハ1において、基板2の上面に積層された各結晶層はエピタキシャル成長することで積層されているものである。
なお、以上説明したウエハ作製方法において、各窒化物系半導体層の形成に、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法を用いても構わないし、MBE(Molecular Beam Epitaxy)法や、HVPE(Hydride Vapor Phase Epitaxy)法や、その他の方法を用いても構わない。また、電極の形成に、スパッタリングや蒸着などの形成方法を用いることとしても構わなく、蒸着として、電子ビーム蒸着を用いても構わないし、抵抗加熱蒸着を用いても構わない。また、SiO2層の形成に、PECVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)法やスパッタ法などの方法を用いても構わない。
また、図1(a)に示すウエハの一例においては、リッジ部10が基板2の隣接するストライプコア2aの間に2本備えられる構成としているが、この部分に1つのリッジ部を備える構成としても構わないし、反対に多数のリッジ部10を備える構成としても構わない。さらに、図1(a)に示すウエハの一例においては、パッド電極12が窒化物半導体発光素子1毎に一つずつ形成されるように予め分断されている場合について示されているが、パッド電極12が各リッジ部10に沿って一続きとなるように形成されていても構わない。
このような構成にすることによって、転位密度の高いストライプコア2aの直上の領域を避けてリッジ部10が形成される。そのため、このストライプコア2aの直上の領域にリッジ部10を形成した場合と比較して、基板からリッジ部に伝播する転位を低減させることが可能となり、素子寿命を長くすることができる。
また、基板2の作製方法によっては、基板2の隣接するストライプコア2aの間の略中央の部分に抵抗率が大きい領域が存在する場合がある。そのため、このような基板2を使用する場合は、リッジ部10を、ストライプコア2aの略中央の部分を避けて形成することとしても構わない。
また、図1(a)では簡単のためにウエハ1を四角形のものとして表しているが、結晶方位を特定するためのオリエンテーションフラット面や切り欠き部を含む略円形の基板上に積層構造を形成し、ウエハを作製するものであっても構わない。或いは、完全な円形の基板を用いて作製されるものとしても構わない。
また、上述した窒化物半導体発光素子及び窒化物半導体発光装置の構成や製造方法は、説明の具体化のために示した一例に過ぎない。そのため、例えば層の追加や削除を行ったり、各層の厚さや組成を変更したりしても構わないし、上述した方法以外の製造方法を採用しても構わない。
(ウエハの分断)
次に、得られたウエハ1を劈開及び分割してチップチップ化された窒化物半導体発光素子を得る方法について図面を参照して説明する。図4(a)はバーを示す模式的な平面図であり、図4(b)は窒化物半導体発光素子の模式的な平面図であり、図4(c)は図4(b)に示す窒化物半導体発光素子のB−B線に沿った断面の模式的な断面図である。
まず、図4(a)に示すように、基板2の<11−20>方向に沿ってウエハ1を劈開してバー15を得る。このとき得られるバー15は、劈開することによって得られる2つの端面({1−100}面)が共振器端面となり、素子構造が<11−20>方向に配列された構成となる。
なお、ウエハ1からバー15への劈開において、それぞれの劈開方向に沿って断続的に配列された凹溝をウエハ1に形成するとともに、この凹溝に力を加える(応力を集中させる)ことで劈開を行なう。なお、ウエハからバーへの劈開、特に、凹溝についての具体的な説明は実施例において詳述する。
そして、得られたバー15の共振器端面に、例えばSiO2やTiO2、Al23、AlN、ZrO2などから成るコーティングを施しても構わない。また、いずれか一方の端面に形成するコーティングを10層程度の多数の層から成るものとして反射率を高くするとともに、いずれか一方の端面に形成するコーティングを1層程度の少数の層から成るものとして反射率を低くしても構わない。すなわち、反射側の端面に形成される保護膜の反射率が、出射側の端面に形成される保護膜の反射率より高くなるように構成されることとしても構わない。
また、得られたバー15を<1−100>方向に沿って分割することでチップ16得る。このとき、1つのチップ16には1つの素子構造が含まれる。図4(c)に示すように、窒化物半導体発光素子16は、基板2の{0001}面上に、下方から上方に向かって、n型クラッド層3、活性層4、光ガイド層5、キャップ層6、p型クラッド層7及びコンタクト層8の各層が積層されている。
また、p型クラッド層7の一部は、<0001>方向と略平行な方向に突出するとともに、突出した部分が<1−100>方向と略平行な方向に延在している。さらに、p型クラッド層7の突出した部分の上面にコンタクト層8が設けられ、このコンタクト層8の上面にオーミック電極9が形成されている。そして、これらの突出した部分がリッジ部10となっている。また、p型クラッド層7の突出していない部分、即ち、リッジ部10以外の部分の上面には電流ブロック層11が形成されている。リッジ部10の上面及び電流ブロック層11の上面の一部にはパッド電極12が形成されており、基板2の下面にはn側電極13が形成されている。
(窒化物半導体発光装置の構成)
次に、図4(b)、(c)に示す窒化物半導体発光素子16を備えた窒化物半導体発光装置の一例について図5を用いて説明する。図5は窒化物半導体発光装置の一例を示す模式的な斜視図である。図5に示すように、窒化物半導体発光装置20は、窒化物半導体発光素子16がはんだによって接続及び固定(マウント)されるサブマウント23と、サブマウント23と接続するヒートシンク22と、ヒートシンク22が所定の面に接続されるステム21と、ステム21の所定の面と所定の面の反対側の面とを貫通するとともにステム21と絶縁されて設けられるピン24a、24bと、一方のピン24aと窒化物半導体発光素子1のパッド電極12とを電気的に接続するワイヤ25aと、他方のピン24bとサブマウント23とを電気的に接続するワイヤ25bと、を備えている。
また、窒化物半導体発光装置20の構成をわかりやすく表示するため図示していないが、ステム21の所定の面に接続されるとともに、窒化物半導体発光素子16と、サブマウント23と、ヒートシンク22と、ピン24a、24bにおけるステム21の所定の面から突出する一部と、ワイヤ25a、25bと、を封止するキャップを備える。
そして、この2本のピン24a、24bを介して窒化物半導体発光素子1に電流が供給されることで発振し、窒化物半導体発光素子1からレーザ光が出射される。また、キャップには出射されるレーザ光に対して透明な物質から成る窓が備えられており、この窓を透過してレーザ光が出射される。
なお、フォトダイオードなどから成り出射される光の出力を検出する検出部を備えるとともに、検出結果を電源装置にフィードバックすることで窒化物半導体発光素子16から一定量の光が出力されるような構成としても構わない。また、ピンを3本にするとともに1本を検出部と窒化物半導体発光素子1との共通のピンとして用いて、残りの2本がレーザ窒化物半導体発光素子16と検出部とにそれぞれ接続される構成としても構わない。
<実施例>
以上、本発明における窒化物半導体発光素子の一連の作製方法について説明したが、以下では上述したウエハを劈開し、バーを作製する作製方法の実施例について、図6を用いて詳述する。
(第1実施例)
本発明にかかる窒化物半導体発光素子の製造方法におけるウエハの劈開工程について図6を用いて説明する。図6は、図1(a)の平面図に示したウエハに劈開用の凹溝を形成した状態の平面図である。なお、図6では、基板2のストライプコア2aの部分を破線で示している。窒化物半導体発光素子において、出射される光の波長は共振器端面間の距離である共振器長で決定される。それゆえ、ウエハ1をバー15に劈開されたときの、劈開面(共振器端面)が平滑な平面状に形成されることが好ましい。
ウエハ1には、分断してバー15を作製するために、分断するための劈開方向が存在する。劈開方向はウエハ1の結晶性(ウエハ1の結晶性)によって決定されるものである。通常、窒化物半導体層を備えたウエハ1の場合、劈開方向はストライプコア2aと交差する向きになる場合が多い。図6に示すウエハ1では劈開方向は<11−20>方向に伸びている。
ウエハ1を劈開してバー15を作製する場合、劈開方向に沿うように壁開面を形成するための劈開ライン101を想定して劈開することで作製される。劈開ライン101上に複数個の凹溝100を形成し、この凹溝100及び劈開ライン101上に応力が集中するように、ウエハ1に力を加える。これにより、ウエハ1は劈開され、バー15が形成される。
ウエハ1のストライプコア2a上では基板2の結晶性が定まっておらず及び基板2上にエピタキシャル成長された窒化物半導体層においても結晶性が定まっていない。すなわち、基板2のストライプコア2a及びストライプコア2a上に積層された窒化物半導体層において劈開方向が定まっていない場合がある。このような劈開方向が定まっていない領域に力を加えると、劈開方向が曲がってしまい、共振器端面に段差ができてしまう。
一方、劈開は凹溝100が形成されている部分において、凹溝100に沿って発生するという性質を有している。そこで、本実施例では図6に示すように、劈開ライン101とストライプコア2aとが交差する部分に、凹溝100を形成している。さらに、凹溝100はストライプコア2aを分断するように形成されている。このように凹溝100を形成することで、ストライプコア2aでの劈開方向を劈開ライン101と重なるように制御することができる。凹溝100が形成されたウエハ1を劈開すると、ウエハ1は劈開ライン101に沿って劈開され、平滑な共振器端面を有するバー15を作成することができる。
以上に示したようにウエハ1の表面に凹溝100を形成し、ウエハ1を劈開することで、共振器端面が平滑なバー15を得ることができる。このことにより、バー15全体にわたって共振器端面間の距離を一定にすることができ、バー15の歩留まり及びバー15を分断することで形成される窒化物半導体発光素子の歩留まりを高くすることができる。
なお、このストライプコア2aは電子顕微鏡や光学顕微鏡を用いて視認によって容易且つ明確に認識可能である。また、ストライプコア2aの位置の特定は、ウエハ1にオリエンテーションフラット面などの目印となるものがあれば、その目印からの距離によってなされても構わない。また、基板2に目印を予め形成しておき、それを確認する方法でも構わない。
また、凹溝100を形成するためにレーザを照射することでなされてもよい。レーザ装置として、Nd−YAG(Neodymium doped Yttrium Aluminum Garnet)レーザなどの固体レーザや、炭酸ガスレーザやArFエキシマレーザなどの気体レーザなど、どのようなレーザ装置を用いても構わない。
また、凹溝100を形成するための他の方法として、例えばダイヤモンドポイントなどのスクライバで直接的に削りとるような物理的な方法を採用しても構わないし、所定のエッチャントを用いるなどしてストライプコア2a上部分のみを選択的に除去する化学的な方法を採用することとしても構わない。
凹溝100はウエハ1においてパッド電極12や電流ブロック層11が形成される方の面に形成されるものであっても構わないし、n型電極13が形成される方の面に形成されていても構わない。
本実施例において凹溝100が劈開ライン101とストライプコア2aとが重なる部分に形成されているウエハ1を劈開するものを例に説明しているが、これに限定されるものではなく、さらに凹溝が形成されていてもよい。たとえば、隣り合うリッジ部10の略中央に凹溝を形成しても構わない。また、本実施例において、隣り合うストライプコア2aの間に2個のリッジ部10が形成されているが、1個のリッジ部10が形成されているものであっても、3個以上のリッジ部10が形成されているものであっても構わない。
本発明は、窒化物半導体発光素子の作製方法に関するものであり、特に、窒化物系半導体基板上に窒化物系半導体を積層することによって作製される半導体レーザ素子の作製方法に適用すると好適である。
は、ウエハの一例を示す模式的な平面図及び断面図である。 は、ウエハの作製方法の一例を示す模式的な断面図である。 は、活性層について示した模式的な断面図である。 は、バー及びチップの一例を示した模式的な平面図である。 は、窒化物半導体発光素子の一例を示す模式的な斜視図である。 は、第1実施例における劈開方法を示すウエハの模式的な平面図である。
符号の説明
1 ウエハ
2 基板
2a ストライプコア
2b 他の領域
3 n型クラッド層
4 活性層
4a 井戸層
4b 障壁層
5 光ガイド層
6 キャップ層
7 p型クラッド層
8 コンタクト層
9 p側オーミック電極
10 リッジ部
11 電流ブロック層
12 パッド電極
13 n側電極
14 SiO2
15 バー
16 チップ

Claims (6)

  1. 他の領域と、結晶性の異なる帯状のストライプコアが平行に複数個配列された基板の上面に少なくとも1層の窒化物半導体層を積層してウエハを製造するウエハ製造工程と、
    前記ウエハを前記ストライプコアと交差する方向に劈開してバーを得る劈開工程と、
    前記バーを前記劈開工程によって形成された劈開面と交差する方向に分割してチップを得る分割工程とを備え、
    前記ウエハ製造工程と前記劈開工程の間に、前記ウエハ表面の劈開を発生させる劈開ライン上に該劈開ラインと重なるように延伸し、前記劈開ライン上に並ぶ複数の凹溝を形成するけがき工程を有しており、
    前記けがき工程にて形成された凹溝が少なくとも前記劈開ラインと前記ストライプコアとが重なる部分に前記ストライプコアを分断するように形成されていることを特徴とする窒化物半導体発光素子の作製方法。
  2. 前記凹溝は前記ウエハの前記窒化物半導体層が形成されている方の面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体発光素子の作製方法。
  3. 前記凹溝は前記ウエハの前記窒化物半導体層が形成されているのと反対側の面に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の窒化物半導体発光素子の作製方法。
  4. 前記凹溝はレーザ光を照射することで形成されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子の作製方法。
  5. 前記凹溝は前記基板または前記窒化物半導体層よりも硬度の高い尖った先端を有する針状の工具でけがくことで形成されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子の作製方法。
  6. 前記凹溝はエッチングによって形成されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子の作製方法。
JP2008146182A 2008-06-03 2008-06-03 窒化物半導体発光素子の作製方法 Withdrawn JP2009295693A (ja)

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