JP2009088270A - 半導体素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】発光層に印加される歪みを均一化することにより半導体素子の発光特性を向上させることが可能な半導体素子の製造方法を提供する。
【解決手段】この半導体素子の製造方法は、n型GaN基板1上の共振器方向(A方向)に互いに隣接する素子形成領域25に、リッジ部7の端部7aが劈開線500a上に配置されるように、かつ、リッジ部7が共振器方向(A方向)に連続しないように、リッジ部7を含む半導体素子層8を形成する工程と、半導体素子層8を形成する工程に先立って、n型GaN基板1の半導体素子層8を形成する領域の周囲を囲むようにエッチングを行うことにより、n型GaN基板1に溝部1dを形成する工程と、劈開線500aに沿って、共振器方向に隣接する半導体素子層8が形成された素子形成領域25を分割する工程とを備える。
【選択図】図9
【解決手段】この半導体素子の製造方法は、n型GaN基板1上の共振器方向(A方向)に互いに隣接する素子形成領域25に、リッジ部7の端部7aが劈開線500a上に配置されるように、かつ、リッジ部7が共振器方向(A方向)に連続しないように、リッジ部7を含む半導体素子層8を形成する工程と、半導体素子層8を形成する工程に先立って、n型GaN基板1の半導体素子層8を形成する領域の周囲を囲むようにエッチングを行うことにより、n型GaN基板1に溝部1dを形成する工程と、劈開線500aに沿って、共振器方向に隣接する半導体素子層8が形成された素子形成領域25を分割する工程とを備える。
【選択図】図9
Description
本発明は、半導体素子の製造方法に関し、特に、基板上に半導体素子層を形成する工程を備えた半導体素子の製造方法に関する。
従来、基板上に半導体素子層を形成した後、半導体素子層が形成された基板を各素子に分割する半導体レーザ素子などの半導体素子の製造方法が知られている(たとえば特許文献1参照)。上記特許文献1には、n型GaN基板上に、共振器方向に複数の素子形成領域を連続的に繋げた状態で形成するとともに、各素子形成領域を共振器長の間隔で一つ置きに共振器方向と直交する方向にずらすことにより、各素子形成領域が平面的に見て互い違いに配置されるように形成された半導体素子の製造方法が開示されている。なお、隣り合う素子形成領域同志の接続部分は、各素子形成領域の共振器方向と直交する方向の幅と比較して狭小な領域となるように形成されている。
しかしながら、上記特許文献1に開示された半導体素子の製造方法では、隣り合う素子形成領域同志の接続部分を、各素子形成領域の共振器方向と直交する方向の幅よりも狭い領域となるように形成するため、各素子形成領域の共振器方向の中央部に印加される歪みよりも、素子分割後に各素子形成領域の共振器端面部となる上記接続部分に印加される歪みが相対的に大きくなる。このため、素子形成領域の発光層に印加される歪みに分布が生じるので、半導体素子の発光特性が低下するという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、発光層に印加される歪みを均一化することにより半導体素子の発光特性を向上させることが可能な半導体素子の製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による半導体素子の製造方法は、基板上の第1素子形成領域に、第1の方向に延びる第1能動素子領域の端部が第1の方向と交差する第2の方向に延びる第1分割線上に配置されるように、第1能動素子領域を含む第1半導体素子層を形成する工程と、基板上の第1分割線に沿って第1素子形成領域に接する第2素子形成領域に、第1の方向に延びる第2能動素子領域の端部が第1分割線上に配置されるように、かつ、第1能動素子領域と第2能動素子領域とが第1の方向に連続しないように、第2能動素子領域を含む第2半導体素子層を形成する工程と、第1半導体素子層および第2半導体素子層を形成する工程に先立って、前記基板の表面に、基板の第1半導体素子層および第2半導体素子層が形成される領域の周囲を囲む凹部を形成する工程と、第1半導体素子層および第2半導体素子層を形成した後、第1分割線に沿って、第1半導体素子層および第2半導体素子層が形成された基板を分割する工程とを備える。なお、本発明の能動素子領域は、たとえば、半導体レーザ素子のリッジ部を意味する。
この発明の一の局面による半導体素子の製造方法では、上記のように、第1半導体素子層および第2半導体素子層を形成する工程に先立って、前記基板の表面に、基板の第1半導体素子層および第2半導体素子層が形成される領域の周囲を囲む凹部を形成する工程を備えることによって、第1半導体素子層および第2半導体素子層は、凹部に周囲を囲まれたたとえば矩形形状の領域の基板上にそれぞれ形成される。これにより、各々の半導体素子層の形状に起因して、内部の発光層に印加される歪みの大きさに局所的な分布が生じることがない。その結果、半導体素子層の内部において発光層に印加される歪みが均一化されるので、半導体素子の発光特性を向上させることができる。
また、基板上の第1素子形成領域に、第1の方向に延びる第1能動素子領域を含む第1半導体素子層を形成するとともに、基板上の第1分割線に沿って第1素子形成領域に接する第2素子形成領域に、第1能動素子領域と第2能動素子領域とが第1の方向に連続しないように、第2能動素子領域を含む第2半導体素子層を形成することによって、基板上の第1素子形成領域および第2素子形成領域に第1の方向に連続するように延びる能動素子領域を形成する場合に比べて、素子分割前における能動素子領域の第1の方向の長さを小さくすることができる。これにより、第1素子形成領域および第2素子形成領域にそれぞれ形成される第1能動素子領域および第2能動素子領域の歪みが緩和されるので、第1能動素子領域および第2能動素子領域にクラックが発生するのを抑制することができる。この場合、第1の方向に延びる第1能動素子領域の端部および第1の方向に延びる第2能動素子領域の端部が、共に第1分割線上に配置されるように、第1能動素子領域を含む第1半導体素子層および第2能動素子領域を含む第2半導体素子層を形成することによって、第1分割線に沿って、第1半導体素子層および第2半導体素子層が形成された基板を分割すれば、分割面を共振器端面として用いる場合、1回の分割(劈開)で、第1能動素子領域および第2能動素子領域のそれぞれの一方の端部に共振器端面を形成することができる。これにより、第1能動素子領域と第2能動素子領域とが第1の方向に連続しないように第1半導体素子層および第2半導体素子層を形成したとしても、製造工程数を増加させることなく共振器端面を形成することができる。また、第1素子形成領域と第2素子形成領域とを第1分割線に沿って第1の方向に互いに接するように構成することにより、第1素子形成領域と第2素子形成領域との間に無駄な領域が存在しないので、基板を効率的に利用することができる。
上記一の局面による半導体素子の製造方法において、好ましくは、第1半導体素子層および第2半導体素子層を形成する工程は、第1半導体素子層に対して第2の方向にずれるように、第2半導体素子層を形成する工程を含む。このように構成すれば、容易に、第1の方向に延びる第1能動素子領域および第2能動素子領域が第1の方向に連続しないように、第1半導体素子層と第2半導体素子層とを形成することができる。
上記一の局面による半導体素子の製造方法において、好ましくは、基板上の第1の方向に延びる第2分割線に沿って第1素子形成領域に接する第3素子形成領域に、第1半導体素子層と第2の方向に連続しないように、第1の方向に延びる第3能動素子領域を含む第3半導体素子層を形成する工程をさらに備える。このように構成すれば、基板上の第1素子形成領域および第3素子形成領域に、第2の方向に連続するように半導体素子層を形成する場合に比べて、素子分割前における半導体素子層の第2の方向の長さを小さくすることができる。これにより、第1素子形成領域および第3素子形成領域にそれぞれ形成される第1能動素子領域および第3能動素子領域の歪みが緩和されるので、第1能動素子領域および第3能動素子領域にクラックが発生するのを抑制することができる。
上記一の局面による半導体素子の製造方法において、好ましくは、基板は、六方晶の略(000±1)面からなる主表面を有し、凹部は、第1の方向に延びる第1部分と、第1の方向と60°の角度をなす第3の方向に延びる第2部分とからなる。このように構成すれば、第1の方向と第3の方向とを六方晶構造において互いに等価な結晶方位とすることができるので、第1部分と第2部分の凹部の側面を互いに等価な面方位とすることができる。これにより、第1部分と第2部分の凹部の側面の面方位の違いによる基板の(000±1)面上の結晶成長の影響差がなくなり、基板の(000±1)面上に第1半導体素子層および第2半導体素子層をそれぞれ均一に成長させることができる。
上記一の局面による半導体素子の製造方法において、好ましくは、基板は、六方晶の略(H、K、−H−K、L)面(HおよびKの少なくともいずれか一方が0ではない整数)からなる主表面を有する。このように構成すれば、基板の主表面が(11−22)面や(1−102)面などからなる非極性面(半極性面)上に半導体素子層(発光層)が形成されるので、半導体素子層に発生するピエゾ電場を低減することができる。その結果、レーザ光の発光効率を向上させた半導体レーザを形成することができる。
この場合、好ましくは、基板の主表面を構成する略(H、K、−H−K、L)面の指数Lは0である。このように構成すれば、特に、基板の主表面をm面((1−100)面)やa面((11−20)面)などの無極性面とすることができるので、主表面上に形成された半導体素子層に発生するピエゾ電場をより一層低減させることができる。これにより、レーザ光の発光効率をより一層向上させた半導体レーザを形成することができる。
上記基板が、六方晶の略(H、K、−H−K、L)面からなる主表面を有する構成において、好ましくは、第1能動素子領域および第2能動素子領域は、それぞれ、基板の[0001]方向が基板の略(H、K、−H−K、L)面に射影された方向と略平行に延びる半導体レーザ素子のリッジ部を含む。このように構成すれば、Al組成の低いAlGaNまたはGaNまたはInGaNを活性層とする半導体レーザの場合、半導体レーザの利得が大きくなる方向に沿ってリッジ部を形成するために、発光効率の良い半導体レーザを形成することができる。
上記一の局面による半導体素子の製造方法において、好ましくは、第1能動素子領域および第2能動素子領域は、それぞれ、半導体レーザ素子のリッジ部を含む。このように構成すれば、第1の方向に連続しないように形成されることによってクラックの発生が抑制された第1能動素子領域および第2能動素子領域にそれぞれリッジ部が形成されるので、リッジ部にクラックが発生するのを容易に抑制することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による窒化物系半導体レーザ素子の構造を示した平面図である。図2および図3は、それぞれ、図1の100−100線および200−200線に沿った断面図である。図4は、図2に示した第1実施形態による窒化物系半導体レーザ素子の発光層の詳細を示した拡大断面図である。まず、図1〜図4を参照して、第1実施形態による窒化物系半導体レーザ素子の構造について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態による窒化物系半導体レーザ素子の構造を示した平面図である。図2および図3は、それぞれ、図1の100−100線および200−200線に沿った断面図である。図4は、図2に示した第1実施形態による窒化物系半導体レーザ素子の発光層の詳細を示した拡大断面図である。まず、図1〜図4を参照して、第1実施形態による窒化物系半導体レーザ素子の構造について説明する。
本発明の第1実施形態による窒化物系半導体レーザ素子では、図2に示すように、約100μmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のキャリア濃度を有する酸素がドープされたn型GaN基板1上に、約100nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量を有するSiがドープされたn型GaNからなるn型層2が形成されている。なお、このn型GaN基板1は、ウルツ鉱型構造を有するとともに、(0001)面からなる主表面を有する。なお、n型GaN基板1は、本発明の「基板」の一例である。また、n型層2上には、約400nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量および約5×1018cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Al0.05Ga0.95Nからなるn型クラッド層3が形成されている。
n型クラッド層3上には、発光層4が形成されている。この発光層4は、図4に示すように、n型クラッド層3に近い側から順に、n側キャリアブロック層4aと、n側光ガイド層4bと、多重量子井戸(MQW)活性層4eと、p側光ガイド層4fと、p側キャップ層4gとから構成されている。n側キャリアブロック層4aは、約5nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量および約5×1018cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Al0.1Ga0.9Nからなる。n側光ガイド層4bは、約50nmの厚みを有するアンドープGaNからなる。また、MQW活性層4eは、約20nmの厚みを有するアンドープIn0.05Ga0.95Nからなる4層の障壁層4cと、約3nmの厚みを有するアンドープIn0.15Ga0.85Nからなる3層の井戸層4dとが交互に積層されている。なお、MQW活性層4eは、単層または単一量子井戸構造で形成してもよい。また、p側光ガイド層4fは、約100nmの厚みを有するアンドープGaNからなる。p側キャップ層4gは、約20nmの厚みを有するアンドープAl0.1Ga0.9Nからなる。
また、図2に示すように、発光層4上には、平坦部とその平坦部から上方に突出するように形成された凸部とを有するとともに、約4×1019cm−3のドーピング量および約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型Al0.05Ga0.95Nからなるp型クラッド層5が形成されている。このp型クラッド層5の凸部は、約1.5μmの幅と約300nmの高さとを有する。また、p型クラッド層5の凸部以外の平坦部は、約100nmの厚みを有する。p型クラッド層5の凸部上には、約10nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm−3のドーピング量および約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型GaNからなるp型コンタクト層6が形成されている。このp型コンタクト層6とp型クラッド層5の凸部とによって、半導体レーザ素子の光導波路として共振器方向(図1のA方向)に延びるストライプ状(細長状)のリッジ部7が構成されている。なお、導波路構造は、埋め込みヘテロ構造などにより形成してもよい。
なお、n型GaN基板1の溝部1dの内側面1b上に位置する半導体素子層8は、上面1eおよび底面1c上に位置する半導体素子層8の厚みよりも小さい厚みを有する。また、n型GaN基板1の溝部1dの底面1cと、溝部1dの底面1c上に位置する半導体素子層8とには、転位の集中している領域1aが形成されている。
ここで、第1実施形態では、n型層2、n型クラッド層3、発光層4、p型クラッド層5およびp型コンタクト層6によって、半導体素子層8が構成されている。
また、リッジ部7を構成するp型コンタクト層6上には、p型コンタクト層6に近い方から順に、約5nmの厚みを有するPt層と、約100nmの厚みを有するPd層と、約150nmの厚みを有するAu層とからなるp側オーミック電極9が形成されている。また、p側オーミック電極9の上面以外の領域を覆うように、約250nmの厚みを有するSiN膜からなる絶縁膜10が形成されている。絶縁膜10上の所定領域には、p側オーミック電極9の上面に接触するように、下層から上層に向かって、約100nmの厚みを有するTi層と、約100nmの厚みを有するPd層と、約3μmの厚みを有するAu層とからなるp側パッド電極11が形成されている。このp側パッド電極11は、図1に示すように、平面的に見て、矩形状に突出した端部11aを有する。
また、図2に示すように、n型GaN基板1の裏面上には、n型GaN基板1の裏面の転位の集中している領域1a以外の領域に接触するように、n側電極12が形成されている。このn側電極12は、n型GaN基板1の裏面に近い方から順に、約10nmの厚みを有するAl層と、約20nmの厚みを有するPt層と、約300nmの厚みを有するAu層とからなる。
図5〜図20は、図1および図2に示した第1実施形態による窒化物系半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図および平面図である。次に、図1〜図20を参照して、第1実施形態による窒化物系半導体レーザ素子の製造プロセスについて説明する。
まず、図5〜図8を参照して、n型GaN基板1の形成プロセスについて説明する。具体的には、図5に示すように、有機金属気相成長(MOCVD)法を用いて、基板温度を約600℃に保持した状態で、サファイア基板21上に、約20nmの厚みを有するAlGaNバッファ層22を成長させる。その後、基板温度を約1100℃に変えて、AlGaNバッファ層22上に、約1μmの厚みを有するGaN層23を成長させる。この際、GaN層23の全領域に、縦方向に伝播された転位が、約5×108cm−2以上(たとえば、約5×109cm−2)の密度で形成される。
次に、図6に示すように、プラズマCVD法を用いて、GaN層23上に、約10μmの間隔を隔てて、約390μmの幅と約200nmの厚みとを有するSiNまたはSiO2からなるマスク層24を、約400μmの周期(W5)で形成する。
次に、図7に示すように、ハライド気相成長(HVPE)法を用いて、基板温度を約1100℃に保持した状態で、マスク層24を選択成長マスクとして、GaN層23上に、約150μmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のキャリア濃度を有する酸素がドープされたn型GaN基板1を選択横方向成長させる。この際、n型GaN基板1は、(0001)面からなる主表面を結晶性帳面として、マスク層24が形成されていないGaN層23上に選択的に縦方向に成長した後、徐々に横方向に成長する。このため、マスク層24が形成されていないGaN層23上に位置するn型GaN基板1には、約5×108cm−2以上(たとえば、約5×109cm−2)の密度で縦方向に伝播された転位の集中している領域1aが約10μmの幅で形成される。その一方、マスク層24上に位置するn型GaN基板1には、n型GaN基板1が横方向に成長することにより転位が横方向へ曲げられるので、縦方向に伝播された転位が形成されにくく、転位密度は、約5×107cm−2以下(たとえば、約1×106cm−2)である。この後、n型GaN基板1下に位置するサファイア基板21、AlGaNバッファ層22、GaN層23およびマスク層24を除去する。このようにして、図8に示すように、約5×1018cm−3のキャリア濃度を有する酸素がドープされたn型GaN基板1を形成する。なお、図6〜図8では、図面のB方向がW5×2=約800μmの幅となるように図示している。
次に、図9および図10に示すように、エッチング技術を用いて、n型GaN基板1の所定領域を約2μmの深さまでエッチングする。これにより、n型GaN基板1に、A方向およびB方向に延びるとともに、所定の角度傾斜した内側面1bと底面1cとを有する溝部1dを形成する。なお、図9では、太い斜線部分が溝部1dとしてエッチングされた領域である。また、図9では、図面のB方向がW5=約400μmの幅となるように図示している。また、図10は、図9の100−100線における断面を示す。この際、溝部1dが形成されていないn型GaN基板1の上面1eを、各素子形成領域(劈開線500aと素子分離線500bとに囲まれた領域)25の半導体素子層8(図2参照)を成長させる領域に配置する。なお、n型GaN基板1は、本発明の「基板」の一例であり、素子形成領域25は、本発明の「第1素子形成領域」、「第2素子形成領域」および「第3素子形成領域」の一例である。ここで、各素子形成領域25の位置関係は、図9に示すように、仮に素子形成領域25xを「第1素子形成領域」とすれば、素子形成領域25yが「第2素子形成領域」であり、素子形成領域25zが「第3素子形成領域」である。
ここで、第1実施形態では、図9に示すように、共振器方向(A方向)および共振器方向と直交する方向(B方向)に隣接する素子形成領域25にそれぞれ配置された上面1eが、溝部1dによって周囲を取り囲まれるように、n型GaN基板1をエッチングする。なお、溝部1dの幅W1は、A方向およびB方向ともに約40μmであり、上面1eのB方向の幅W2およびW3は、それぞれ約70μmおよび約140μm(=W2×2)に設定する。これにより、B方向に隣接する素子形成領域25に配置された各上面1eは、溝部1dによってB方向に連続しないように形成される。なお、溝部1dは、本発明の「凹部」の一例である。また、図9に示す幅W4は、約20μm(溝部1dの幅W1の約半分)である。
また、第1実施形態では、図9に示すように、A方向に隣接する素子形成領域25にそれぞれ配置された上面1eは、劈開線500a上において接続されている。なお、劈開線500aからA方向の端部1fまでの距離L1は、約380μmである。また、隣接する劈開線500a間の距離L2(共振器の長さ)は、約800μmである。これにより、A方向に隣接する素子形成領域25に配置された各上面1eは、溝部1dによって約1600μm(=L1×2+L2+W1)間隔でA方向に連続しないように形成される。
また、図9に示すように、隣接する素子分離線500b間の距離(レーザ素子の幅)は、約200μm(=W1+W2×2+W4)である。なお、劈開線500aおよび素子分離線500bは、それぞれ、本発明の「第1分割線」および「第2分割線」の一例である。
次に、図11〜図13に示すように、MOCVD法を用いて、溝部1dを有するn型GaN基板1上に、n型層2、n型クラッド層3、発光層4、p型クラッド層5およびp型コンタクト層6を順次成長させる。なお、図11では、エッチング加工が施されたn型GaN基板1上に上記半導体層を積層した際の100−100線(図9参照)における断面を示すとともに、図12は、200−200線(図9参照)における断面を示している。また、図13は、n型GaN基板1上に上記半導体層を積層した際の300−300線(図9参照)における断面を示している。
上記半導体層の形成では、具体的には、まず、基板温度を約1100℃の成長温度に保持した状態で、H2およびN2からなるキャリアガスと、原料ガスとを用いて、n型GaN基板1上に、n型層2、n型クラッド層3およびn側キャリアブロック層4aを順次成長させる。次に、基板温度を約800℃の成長温度に保持した状態で、n側キャリアブロック層4a上に、n側光ガイド層4b、MQW活性層4e、p側光ガイド層4fおよびp側キャップ層4gを順次成長させる。次に、基板温度を約1100℃の成長温度に保持した状態で、p側キャップ層4g上に、p型クラッド層5およびp型コンタクト層6を順次成長させる。これにより、n型層2、n型クラッド層3、発光層4、p型クラッド層5およびp型コンタクト層6からなる半導体素子層8が形成される。なお、半導体素子層8は、本発明の「第1半導体素子層」、「第2半導体素子層」および「第3半導体素子層」の一例である。ここで、各半導体素子層8の位置関係は、図14に示すように、仮に半導体素子層8xを「第1半導体素子層」とすれば、半導体素子層8yが「第2半導体素子層」であり、半導体素子層8zが「第3半導体素子層」である。
この際、第1実施形態では、図14に示すように、各半導体素子層8は、周囲が溝部1dによって取り囲まれるように形成されている。すなわち、B方向に延びる溝部1dを隔てて半導体素子層8xと8yとがA方向に連続しないように形成される。また、図14に示すように、半導体素子層8xの後述するリッジ部7(図15参照)となる領域のA方向の端部8aが劈開線500aを跨いで共振器方向(A方向)に隣接する素子形成領域25yに達するように形成されるとともに、共振器方向と直交する方向(B方向)に隣接する素子形成領域25xと25zとに形成される半導体素子層8xと8zとが、A方向に延びる溝部1dを隔ててB方向に連続しないように形成される。
また、第1実施形態では、図11〜図13に示すように、n型GaN基板1の溝部1dに位置する半導体素子層8は、n型GaN基板1の上面1eおよび底面1cの上面上に位置する半導体素子層8の厚みよりも小さい厚みを有するように形成される。そして、この第1実施形態では、上面1eおよび底面1cに位置する半導体素子層8が、溝部1dに位置する半導体素子層8により接続されている。
この後、窒素ガス雰囲気中で、約800℃の温度条件下でアニール処理を行う。
次に、図15および図16に示すように、フォトリソグラフィ技術とドライエッチング技術を用いて、p型クラッド層5の凸部とp型コンタクト層6とからなるリッジ部7と、リッジ部7上にp側オーミック電極9を形成する。なお、図16は、図15の100−100線における断面を示す。なお、リッジ部7は、本発明の「第1能動素子領域」、「第2能動素子領域」および「第3能動素子領域」の一例である。ここで、リッジ部7は、図15に示すように、仮にリッジ部7xを「第1能動素子領域」とすれば、リッジ部7yが「第2能動素子領域」であり、リッジ部7zが「第3能動素子領域」である。この後、Ni層26を除去することによって、図15および図16に示す状態になる。
ここで、第1実施形態では、図15に示すように、n型GaN基板1の上面1eに位置する半導体素子層8にのみリッジ部7を形成するとともに、そのリッジ部7がA方向に隣接する各半導体素子層8が溝部1dを介して互いに接続している領域に配置されないようにする。これにより、A方向に隣接する素子形成領域25の各半導体素子層8のリッジ部7は、A方向に連続しないように形成される。
次に、図17に示すように、プラズマCVD法を用いて、p側オーミック電極9の上面以外の領域と、p側オーミック電極9の一部を覆うように、SiNxからなる絶縁膜10を形成する。ここで、第1実施形態では、絶縁膜10は、p側オーミック電極9のうち、実際にレーザ素子となるp側オーミック電極9aをほぼ露出させるとともに、B方向に延びる溝部1dによって分断されたリッジ7b上に形成されたp側オーミック電極9bの上面を完全に覆っている。
次に、図18および図19に示すように、真空蒸着法を用いて、絶縁膜10上の所定領域に、p側オーミック電極9の上面に接触するように、p側パッド電極11を、矩形形状に突出した端部11aを有するように形成する。なお、図19は、図18の100−100線における断面を示す。この後、n型GaN基板1の厚みが約100μmになるように、n型GaN基板1の裏面を研磨した後、真空蒸着法を用いて、n型GaN基板1の裏面上に、n型GaN基板1の裏面の転位の集中している領域1a以外の領域に接触するように、n側電極12を形成する。なお、n側電極12を形成する際には、n型GaN基板1に近い方から順に、約10nmの厚みを有するAl層と、約20nmの厚みを有するPt層と、約300nmの厚みを有するAu層とを形成する。
その後、図18に示した劈開線500aに沿って、共振器方向(A方向)に隣接する素子形成領域25を分割する。これにより、図20に示すように、分割された隣接する素子形成領域25のそれぞれの劈開面に、共振器端面8bが形成される。この後、素子分離線500bに沿って素子を分離することによって、図1〜図3に示した第1実施形態による窒化物系半導体レーザ素子が形成される。
第1実施形態の製造プロセスでは、上記のように、半導体素子層8を形成する工程に先立って、n型GaN基板1に対してn型GaN基板1上の半導体素子層8が形成される上面1eの周囲を囲むように約2μmの深さまでエッチングを行うことにより、n型GaN基板1の表面に溝部1dを形成する工程を備えることによって、半導体素子層8は、エッチングによる溝部1dに周囲を囲まれた矩形形状の上面1eのn型GaN基板1上にそれぞれ形成される。これにより、各々の半導体素子層8の形状に起因して、内部の発光層4に印加される歪みの大きさに局所的な分布が生じることがない。その結果、半導体素子層8の内部において発光層4に印加される歪みが均一化されるので、窒化物系半導体レーザ素子の発光特性を向上させることができる。
また、第1実施形態の製造プロセスでは、n型GaN基板1に、エッチングにより溝部1dを形成することによって、半導体素子層8を選択成長などにより結晶成長させる場合と異なり、溝部1dによって予め形成されたn型GaN基板1の上面1eにのみ結晶成長させることができるので、結晶成長における異常成長が発生しにくい。これにより、結晶成長時のクラックおよび反りなどの発生を抑制することができる。
また、第1実施形態の製造プロセスでは、素子分割前の共振器方向(A方向)に隣接する素子形成領域25(25xおよび25y)間にB方向に延びる溝部1dを形成することにより、各々のリッジ部7(7xおよび7y)がA方向に連続しないように半導体素子層8(8xおよび8y)を形成することによって、A方向に隣接する素子形成領域25にA方向に連続するリッジ部7を含む半導体素子層8を形成する場合に比べて、素子分割前におけるリッジ部7を含む半導体素子層8のA方向の長さを小さくすることができる。これにより、A方向に隣接する素子形成領域25にそれぞれ形成される半導体素子層8のリッジ部7の歪みが緩和されるので、リッジ部7にクラックが発生するのを抑制することができる。この場合、共振器方向(A方向)に隣接する素子形成領域25に形成される各半導体素子層8の端部8aを、共に劈開線500aを跨いでA方向に隣接する素子形成領域25に達するように配置することによって、劈開線500aに沿ってA方向に隣接する素子形成領域25を劈開すれば、1回の劈開で、A方向に隣接する素子形成領域25のそれぞれの半導体素子層8に一方の共振器端面を形成することができる。これにより、A方向に隣接する素子形成領域25に形成される半導体素子層8がA方向に連続していなかったとしても、製造工程数を増加させることなく共振器端面8bを形成することができる。また、A方向に隣接する素子形成領域25を劈開線500aに沿って互いに接するように構成することにより、素子形成領域25間に無駄な領域が存在しないので、n型GaN基板1を効率的に利用することができる。
また、第1実施形態の製造プロセスでは、半導体素子層8を形成する工程を、互いに隣接する半導体素子層8がB方向にずれるように形成する工程を含むことによって、容易に、A方向に延びるリッジ部7がA方向に連続しないように、各半導体素子層8(8xおよび8y)を形成することができる。
また、第1実施形態の製造プロセスでは、n型GaN基板1上の素子形成領域25(25x)と、A方向に延びる素子分離線500bに沿って素子形成領域25(25x)に接する素子形成領域25(25z)とに、それぞれ、A方向に延びる溝部1dを形成することにより半導体素子層8(8x)とB方向に連続しないようにA方向に延びるリッジ部7(7z)を含む半導体素子層8(8z)を形成する工程を備えることによって、n型GaN基板1上の素子形成領域25xおよび素子形成領域25zに、B方向に連続するように半導体素子層8を形成する場合に比べて、素子分割前における半導体素子層8のB方向の幅を、W2(=70μm)およびW3(=140μm)となるように小さくすることができる。これにより、素子形成領域25xおよび素子形成領域25zにそれぞれ形成されるリッジ部7xおよびリッジ部7zの歪みが緩和されるので、リッジ部7xおよびリッジ部7zにクラックが発生するのを抑制することができる。
また、第1実施形態の製造プロセスでは、各素子形成領域25について、共振器の延びる方向(A方向)における溝部1dの幅W1(=約40μm)よりも、劈開線500aからA方向の端部1fまでの距離L1(=約380μm)を長く形成することによって、劈開線500aを、B方向に延びる溝部1dから距離L1だけA方向に遠ざけた位置に配置することができるので、バー状劈開時に劈開不良が発生するのを抑制することができる。また、各素子形成領域25について、半導体レーザ素子とならない部分の半導体素子層8に形成されたリッジ部7の長さ(距離L1に相当する)を長く形成することによって、ジャンクションダウン組み立ての際に、導波路として用いる側のリッジ部7に加わる歪みを低減することができる。
(第2実施形態)
図21は、本発明の第2実施形態による窒化物系半導体レーザ素子の構造を示した平面図であり、図22は、図21の300−300線に沿った断面図である。図21および図22を参照して、この第2実施形態による製造プロセスでは、上記第1実施形態と異なり、(1−100)面からなる主表面を有するn型GaN(1−100)面基板51上に、リッジ部7の延びる方向が[0001]方向(A方向)となるように半導体素子層8(図2参照)を形成する場合について説明する。なお、n型GaN(1−100)面基板51は、本発明の「基板」の一例である。
図21は、本発明の第2実施形態による窒化物系半導体レーザ素子の構造を示した平面図であり、図22は、図21の300−300線に沿った断面図である。図21および図22を参照して、この第2実施形態による製造プロセスでは、上記第1実施形態と異なり、(1−100)面からなる主表面を有するn型GaN(1−100)面基板51上に、リッジ部7の延びる方向が[0001]方向(A方向)となるように半導体素子層8(図2参照)を形成する場合について説明する。なお、n型GaN(1−100)面基板51は、本発明の「基板」の一例である。
ここで、第2実施形態では、図22に示すように、n型GaN(1−100)面基板51に、エッチング技術を用いて溝部51dを形成する。この際、A方向に延びる内側面51bは、図10と同様に所定の角度傾斜する一方、B方向に延びる内側面51fおよび51gは、それぞれ、略(000−1)面および略(0001)面となっている。なお、溝部51dは、本発明の「凹部」の一例である。
また、図22に示すように、n型GaN(1−100)面基板51上に半導体素子層8(図2参照)を成長させた場合、上面51e上の半導体素子層8の内側面51f側には、(000−1)面の端面が形成される。また、上面51e上の半導体素子層8の内側面51g側には、(1−101)面のファセットが形成される。
そして、第1実施形態と同様の製造プロセスにより、リッジ部7、p側オーミック電極9、絶縁膜10、p側パッド電極11およびn側電極12を順次形成した後、劈開線500aによるバー状劈開を行うとともに、素子分離線500bに沿った素子分割によりチップ化を行う。なお、第2実施形態のその他の構造および製造プロセスは、上記第1実施形態と同様である。
(1−100)面を主面とするInGaNを井戸層とする活性層では、[0001]方向に直線偏向した光より、[11−20]方向に直線偏向した光に対して振動子強度が大きい。したがって、第2実施形態では、リッジ部7が[0001]方向に延びるように形成されて、(000±1)面が共振器面となっているので、TEモードに対して利得が大きくなる。これにより、半導体レーザの利得を向上させることができる。
また、GaNとAlGaNとの格子定数の比を比較すると、a軸の格子定数比よりc軸の格子定数比の方が1からのずれが大きい。第2実施形態の製造プロセスでは、GaNとAlGaNとの格子定数比の1からのずれが大きい[0001]方向を分断するB方向に延びる溝部51dが形成されているので、半導体素子層8へのクラックの発生や基板に反りが発生するのを抑制する効果が大きくなる。この結果、半導体レーザ形成時の歩留まりを向上させることができる。なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の変形例)
図23は、本発明の第2実施形態の変形例による窒化物系半導体レーザ素子の構造を示した平面図であり、図24は、図23の300−300線に沿った断面図である。この第2実施形態の変形例による製造プロセスでは、上記第2実施形態と異なり、ウェハ形成後のバー状劈開を、劈開線600aに沿って行う場合について説明する。なお、劈開線600aは、本発明の「第1分割線」の一例である。
図23は、本発明の第2実施形態の変形例による窒化物系半導体レーザ素子の構造を示した平面図であり、図24は、図23の300−300線に沿った断面図である。この第2実施形態の変形例による製造プロセスでは、上記第2実施形態と異なり、ウェハ形成後のバー状劈開を、劈開線600aに沿って行う場合について説明する。なお、劈開線600aは、本発明の「第1分割線」の一例である。
ここで、第2実施形態の変形例では、図23および図24に示すような位置における劈開線600aに沿ってバー状劈開を行う。これにより、上面51e上の半導体素子層8の内側面51f側に形成された(000−1)面の端面と、劈開面((0001)面)とを共振器端面8bとする窒化物系半導体レーザ素子が形成される。また、この際、共振器端面8bのうち、(000−1)面側をレーザ光の光出射面側とするとともに、(0001)面側をレーザ光の光反射面側とする。なお、本発明において、光出射側の共振器面は、光出射側および光反射側のそれぞれの共振器面から出射されるレーザ光強度の大小関係により区別される。すなわち、相対的にレーザ光の出射強度の大きい側が光出射側であり、相対的にレーザ光の出射強度の小さい側が光反射側である。
なお、第2実施形態の変形例における窒化物系半導体レーザ素子のその他の構造および製造プロセスは、上記第2実施形態と同様である。
第2実施形態の変形例における製造プロセスでは、上記のように、一方の共振器端面8b(光出射面側)を、半導体素子層8の結晶成長による(000−1)面を利用して形成することによって、他方の共振器端面8b(光反射面側)のみをバー状劈開により形成することができる。したがって、光出射面側および光反射面側の両方の共振器端面8bを共に劈開により形成する場合と異なり、半導体レーザ素子の製造工程数が増加するのを抑制することができる。また、共振器端面を形成する劈開が片側の共振器端面(光反射側)のみの工程で済むので、劈開性の乏しい窒化物系半導体の(0001)面を共振器面として用いた半導体レーザ素子を形成する際の歩留まりを向上させることができる。
(第3実施形態)
図25は、本発明の第3実施形態による窒化物系半導体レーザ素子の構造を示した平面図であり、図26は、図25の300−300線に沿った断面図である。図25および図26を参照して、この第3実施形態による製造プロセスでは、上記第1および第2実施形態と異なり、(11−20)面からなる主表面を有するn型GaN(11−20)面基板61上に、リッジ部7の延びる方向が[0001]方向(A方向)となるように半導体素子層8(図2参照)を形成する場合について説明する。なお、n型GaN(11−20)面基板61は、本発明の「基板」の一例である。
図25は、本発明の第3実施形態による窒化物系半導体レーザ素子の構造を示した平面図であり、図26は、図25の300−300線に沿った断面図である。図25および図26を参照して、この第3実施形態による製造プロセスでは、上記第1および第2実施形態と異なり、(11−20)面からなる主表面を有するn型GaN(11−20)面基板61上に、リッジ部7の延びる方向が[0001]方向(A方向)となるように半導体素子層8(図2参照)を形成する場合について説明する。なお、n型GaN(11−20)面基板61は、本発明の「基板」の一例である。
ここで、第3実施形態では、図26に示すように、n型GaN(11−20)面基板61に、エッチング技術を用いて溝部61dを形成する。この際、A方向に延びる溝部61dの内側面61bは、図10と同様に所定の角度傾斜する一方、B方向に延びる内側面61fおよび61gは、それぞれ、略(000−1)面および略(0001)面となっている。なお、溝部61dは、本発明の「凹部」の一例である。
また、図26に示すように、n型GaN(1−100)面基板61上に半導体素子層8(図2参照)を成長させた場合、上面61e上の半導体素子層8の内側面61f側には、(000−1)面の端面が形成される。また、上面61e上の半導体素子層8の内側面61g側には、(11−22)面のファセットが形成される。
そして、第1および第2実施形態の製造プロセスと同様に、リッジ部7、p側オーミック電極9、絶縁膜10、p側パッド電極11およびn側電極12を順次形成した後、劈開線500aによるバー状劈開を行うとともに、素子分離線500bに沿った素子分割によりチップ化を行う。なお、第3実施形態における窒化物半導体レーザ素子のその他の構造および製造プロセスは、上記第2実施形態と同様である。また、第3実施形態の効果は、上記第2実施形態と同様である。
(第3実施形態の変形例)
図27は、本発明の第3実施形態の変形例による窒化物系半導体レーザ素子の構造を示した平面図であり、図28は、図27の300−300線に沿った断面図である。この第3実施形態の変形例による製造プロセスでは、上記第3実施形態と異なり、ウェハ形成後のバー状劈開を、上記第2実施形態の変形例と同様に劈開線600aに沿って行う場合について説明する。
図27は、本発明の第3実施形態の変形例による窒化物系半導体レーザ素子の構造を示した平面図であり、図28は、図27の300−300線に沿った断面図である。この第3実施形態の変形例による製造プロセスでは、上記第3実施形態と異なり、ウェハ形成後のバー状劈開を、上記第2実施形態の変形例と同様に劈開線600aに沿って行う場合について説明する。
ここで、第3実施形態の変形例では、図27および図28に示すような位置における劈開線600aに沿ってバー状劈開を行う。これにより、上面61e上の半導体素子層8の内側面61f側に形成された(000−1)面の端面と、劈開面((0001)面)とを共振器端面8bとする窒化物系半導体レーザ素子が形成される。なお、第3実施形態の変形例における窒化物系半導体レーザ素子のその他の構造および製造プロセスは、上記第3実施形態と同様である。また、第3実施形態の変形例の効果は、上記第2実施形態の変形例の効果と同様である。
(第4実施形態)
図29は、本発明の第4実施形態による窒化物系半導体レーザ素子を構成するn型GaN基板の構造を示した平面図であり、図30は、図29に示したn型GaN基板を用いて形成された窒化物系半導体レーザ素子の構造を示した平面図である。図29および図30を参照して、この第4実施形態による製造プロセスでは、上記第1〜第3実施形態と異なり、(1−100)面からなる主表面を有するn型GaN(1−100)面基板71上に、図29に示すような溝部71dを形成する場合について説明する。
図29は、本発明の第4実施形態による窒化物系半導体レーザ素子を構成するn型GaN基板の構造を示した平面図であり、図30は、図29に示したn型GaN基板を用いて形成された窒化物系半導体レーザ素子の構造を示した平面図である。図29および図30を参照して、この第4実施形態による製造プロセスでは、上記第1〜第3実施形態と異なり、(1−100)面からなる主表面を有するn型GaN(1−100)面基板71上に、図29に示すような溝部71dを形成する場合について説明する。
ここで、第4実施形態では、図29に示すように、n型GaN(1−100)面基板71に、エッチング技術を用いて溝部71dを形成する。なお、n型GaN(1−100)面基板71は、本発明の「基板」の一例であり、溝部71dは、本発明の「凹部」の一例である。
この際、第4実施形態では、A方向に延びる溝部71dを、互いにB方向に隣接する素子形成領域25(25xおよび25z)間を分割する素子分割線500bに沿って単一の約100μm(=W1+W2)サイクルで形成する。ここで、W1は約40μmとし、W2は約60μmとする。これにより、上記第1〜第3実施形態における上面1e(51eおよび61e)が形成されるパターンと比較して、より規則的なパターンから構成された上面71eを有するn型GaN(1−100)面基板71が形成される。
また、第4実施形態では、活性層としてAlGaNを井戸層とする活性層を用いる。半導体素子層8を形成後、第1実施形態と同様の製造プロセスにより、リッジ部7、p側オーミック電極9、絶縁膜10、p側パッド電極11およびn側電極12を順次形成する。その後、劈開線500aによるバー状劈開を行うとともに、素子分離線500bに沿った素子分割によりチップ化を行う。
第4実施形態の製造プロセスでは、上記のように、A方向に延びる溝部71dを、互いにB方向に隣接する素子形成領域25(25xおよび25z)間を分割する素子分割線500b上に形成することによって、n型GaN(1−100)面基板71は、溝部71dに周囲を取り囲まれるとともに、A方向およびB方向に、上記第1〜第3実施形態における上面1e(51eおよび61e)の形成パターンよりもより規則的なパターンに区分けされた上面71eから構成される。これにより、上面71e上に積層される半導体素子層8の形状に起因して、内部の発光層4に印加される歪みの大きさに局所的な分布が生じるのが抑制される。すなわち、半導体素子層8の内部において発光層4に印加される歪みがより均一化されるために、窒化物系半導体レーザ素子の発光特性をより一層向上させることができる。なお、第4実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態の効果と同様である。
(第5実施形態)
図31は、本発明の第5実施形態による窒化物系半導体レーザ素子を構成するn型GaN基板の構造を示した平面図であり、図32は、図31に示したn型GaN基板を用いて形成された窒化物系半導体レーザ素子の構造を示した平面図である。図31および図32を参照して、この第5実施形態による製造プロセスでは、上記第1〜第4実施形態と異なり、(0001)面からなる主表面を有するn型GaN基板81上に、図31に示すような互いに60°で交差する溝部81dおよび81hを形成する場合について説明する。なお、n型GaN基板81は、本発明の「基板」の一例であり、溝部81dおよび81hは、それぞれ、本発明の「凹部」の一例である。
図31は、本発明の第5実施形態による窒化物系半導体レーザ素子を構成するn型GaN基板の構造を示した平面図であり、図32は、図31に示したn型GaN基板を用いて形成された窒化物系半導体レーザ素子の構造を示した平面図である。図31および図32を参照して、この第5実施形態による製造プロセスでは、上記第1〜第4実施形態と異なり、(0001)面からなる主表面を有するn型GaN基板81上に、図31に示すような互いに60°で交差する溝部81dおよび81hを形成する場合について説明する。なお、n型GaN基板81は、本発明の「基板」の一例であり、溝部81dおよび81hは、それぞれ、本発明の「凹部」の一例である。
ここで、第5実施形態では、図31に示すように、上記第1実施形態におけるn型GaN基板1と同様の製造プロセスにより、(0001)面が主表面のn型GaN基板81を形成した後、(0001)面に、エッチング技術を用いて溝部81dおよび81hを形成する。ここで、上面81eのB方向の幅は60μmである。溝部81dは、幅40μmでB方向に約60μmの間隔で[1−100]方向に延びるように設けられ、内側面81bを有している。溝部81hは、幅40μmで[10−10]方向に延びるように設けられ、内側面81cを有しており、溝部81dと約60°で交差する。なお、内側面81bおよび内側面81cは、それぞれ、本発明の「第1部分」および「第2部分」の一例である。
そして、第1実施形態と同様の製造プロセスにより、リッジ部7、p側オーミック電極9、絶縁膜10、p側パッド電極11およびn側電極12を順次形成した後、劈開線500aによるバー状劈開を行うとともに、素子分離線500bに沿った素子分割によりチップ化を行う。なお、第5実施形態における窒化物系半導体レーザ素子のその他の構造および製造プロセスは、上記第1実施形態と同様である。
第5実施形態の製造プロセスでは、上記のように、六方晶の略(0001)面からなる主表面を有するn型GaN基板81に、互いに等価な結晶方位<1−100>方向に延びる溝部81dおよび81hを形成したので、内側面81bと内側面81cとは全て互いに等価な面方位となる。したがって、溝部81dの内側面81bおよび内側面81cの面方位の違いによる基板の(0001)面上の結晶成長の影響差がなくなり、基板の(0001)面上に各半導体素子層8(8x、8y、8z)をそれぞれ均一に成長させることができる。なお、第5実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態の効果と同様である。
(第6実施形態)
図33は、本発明の第6実施形態による窒化物系半導体レーザ素子を構成するn型GaN基板の構造を示した平面図であり、図34は、図33に示したn型GaN基板を用いて形成された窒化物系半導体レーザ素子の構造を示した平面図である。図33および図34を参照して、この第6実施形態による製造プロセスでは、上記第5実施形態と異なり、(0001)面からなる主表面を有するn型GaN基板91上に、図33に示すような互いに60°で交差する溝部91d、91hおよび91iを形成する場合について説明する。なお、n型GaN基板91は、本発明の「基板」の一例であり、溝部91d、91hおよび91iは、それぞれ、本発明の「凹部」の一例である。
図33は、本発明の第6実施形態による窒化物系半導体レーザ素子を構成するn型GaN基板の構造を示した平面図であり、図34は、図33に示したn型GaN基板を用いて形成された窒化物系半導体レーザ素子の構造を示した平面図である。図33および図34を参照して、この第6実施形態による製造プロセスでは、上記第5実施形態と異なり、(0001)面からなる主表面を有するn型GaN基板91上に、図33に示すような互いに60°で交差する溝部91d、91hおよび91iを形成する場合について説明する。なお、n型GaN基板91は、本発明の「基板」の一例であり、溝部91d、91hおよび91iは、それぞれ、本発明の「凹部」の一例である。
ここで、第6実施形態では、図33に示すように、上記第5実施形態におけるn型GaN基板1と同様の製造プロセスにより、(0001)面が主表面のn型GaN基板91を形成した後、(0001)面に、エッチング技術を用いて溝部91d、91hおよび91iを形成する。ここで、上面91eのB方向の幅は60μmである。溝部91dは、幅40μmでB方向に約60μmの間隔で[11−20]方向に延びるように設けられ、内側面91bを有している。溝部91hは、幅40μmで[−12−10]方向(C方向)に延びるように設けられ、内側面91cを有している。溝部91iは、幅40μmで[−2110]方向(D方向)に延びるように設けられ、内側面91fを有している。なお、内側面91bは、本発明の「第1部分」の一例であり、内側面91cおよび内側面91fは、それぞれ、本発明の「第2部分」の一例である。
そして、第5実施形態と同様の製造プロセスにより、リッジ部7、p側オーミック電極9、絶縁膜10、p側パッド電極11およびn側電極12を順次形成した後、劈開線500aによるバー状劈開を行うとともに、素子分離線500bに沿った素子分割によりチップ化を行う。なお、第6実施形態における窒化物系半導体レーザ素子のその他の構造および製造プロセスは、上記第5実施形態と同様である。
第6実施形態の製造プロセスでは、上記のように、六方晶の略(0001)面からなる主表面を有するn型GaN基板91に、互いに等価な結晶方位<11−20>方向に延びる溝部91d、91hおよび91iを形成したので、内側面91b、内側面91cおよび内側面91fは全て互いに等価な面方位となる。したがって、溝部91dの内側面91b、91cおよび91fの面方位の違いによる基板の(0001)面上の結晶成長の影響差がなくなり、基板の(0001)面上に各半導体素子層8(8x、8y、8z)をそれぞれ均一に成長させることができる。なお、第6実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態の効果と同様である。
(第7実施形態)
図35は、本発明の第7実施形態による窒化物系半導体レーザ素子の構造を示した平面図である。図35を参照して、この第7実施形態による製造プロセスでは、上記第1実施形態と異なり、(1−10−1)面からなる主表面を有するn型GaN基板上に、[11−20]方向と垂直な方向にリッジ部7が延びるように半導体素子層を形成する場合について説明する。
図35は、本発明の第7実施形態による窒化物系半導体レーザ素子の構造を示した平面図である。図35を参照して、この第7実施形態による製造プロセスでは、上記第1実施形態と異なり、(1−10−1)面からなる主表面を有するn型GaN基板上に、[11−20]方向と垂直な方向にリッジ部7が延びるように半導体素子層を形成する場合について説明する。
ここで、第7実施形態では、図35に示すように、n型GaN(1−10−1)面基板111に、エッチング技術を用いて溝部111dを形成する。溝部111dは、[11−20]方向と垂直な方向に延びる部分と、それらを繋ぐ[11−20]方向に延びる部分とからなる。なお、n型GaN(1−10−1)面基板111および溝部111dは、それぞれ、本発明の「基板」および「凹部」の一例である。また、第7実施形態のその他の構造は、上記第1実施形態と同様である。
そして、第1実施形態と同様のプロセスにより、n側電極までを形成した後、劈開線500aによるバー状劈開を行うとともに、素子分離線500bに沿った素子分割によりチップ化を行う。
(1−10−1)面を主面とするInGaNを井戸層とする活性層では、[11−20]方向に直線偏向した光に対して振動子強度が最も大きい。したがって、第7実施形態では、リッジ部7が[11−20]方向と垂直な方向(A方向)に延びるように形成されているので、TEモードに対して利得が大きくなる。これにより、半導体レーザの利得を向上させることができる。
(第8実施形態)
図36は、本発明の第8実施形態による窒化物系半導体レーザ素子の構造を示した平面図である。図36を参照して、この第8実施形態による製造プロセスでは、上記第1実施形態と異なり、(11−2−2)面からなる主表面を有するn型GaN基板上に、[1−100]方向と垂直な方向にリッジ部7が延びるように半導体素子層を形成する場合について説明する。
図36は、本発明の第8実施形態による窒化物系半導体レーザ素子の構造を示した平面図である。図36を参照して、この第8実施形態による製造プロセスでは、上記第1実施形態と異なり、(11−2−2)面からなる主表面を有するn型GaN基板上に、[1−100]方向と垂直な方向にリッジ部7が延びるように半導体素子層を形成する場合について説明する。
ここで、第8実施形態では、図36に示すように、n型GaN(11−2−2)面基板121に、エッチング技術を用いて溝部121dを形成する。溝部121dは、[1−100]方向と垂直な方向に延びる部分と、それらを繋ぐ[1−100]方向に延びる部分とからなる。なお、n型GaN(11−2−2)面基板121および溝部121dは、それぞれ、本発明の「基板」および「凹部」の一例である。また、第8実施形態のその他の構造は、上記第1実施形態と同様である。
そして、第1実施形態と同様のプロセスにより、n側電極までを形成した後、劈開線500aによるバー状劈開を行うとともに、素子分離線500bに沿った素子分割によりチップ化を行う。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1〜第8実施形態では、本発明を半導体レーザ素子に適用する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、半導体レーザ素子以外の半導体素子にも適用可能である。
また、上記第1〜第8実施形態では、基板上に、n型半導体層、発光層およびp型半導体層を順次形成したが、本発明はこれに限らず、基板上に、p型半導体層、発光層およびn型半導体層を順次形成する場合にも、同様の効果を得ることができる。
また、上記第1〜第8実施形態では、半導体素子層8を、AlGaNやInGaNなどの窒化物系半導体層により形成した例について示したが、本発明はこれに限らず、半導体素子層を、GaN、AlN、InN、BN、TlNおよびこれらの混晶からなるウルツ鉱型構造の窒化物系半導体層により形成してもよい。
また、上記第1〜第8実施形態では、ウルツ鉱型構造の窒化物系半導体各層を形成したが、本発明はこれに限らず、閃亜鉛鉱型構造の半導体各層を形成してもよい。
また、上記第1〜第8実施形態では、MOCVD法を用いて、窒化物系半導体各層を結晶成長させたが、本発明はこれに限らず、HVPE法やガスソース分子線エピタキシャル成長法などを用いて、半導体各層を結晶成長させてもよい。
また、上記第1〜第8実施形態では、共振器方向(A方向)の両側に隣接する素子形成領域において能動素子領域を不連続に形成したが、本発明はこれに限らず、A方向の一方の片側に隣接する素子形成領域において能動素子領域を不連続に形成するとともに、A方向の他方の片側に隣接する素子形成領域において能動素子領域を連続に形成する場合においても、同様の効果を得ることができる。
また、上記第1〜第8実施形態では、n型GaN基板の表面に、エッチング技術を用いて溝部を形成した例について示したが、本発明はこれに限らず、レーザ照射による基板材料の溶融や蒸発(アブレーション)などにより溝部を形成してもよい。
1、81、91 n型GaN基板(基板)
51、71 n型GaN(1−100)面基板(基板)
61 n型GaN(11−20)面基板(基板)
1d、51d、61d、71d、81d、81h、91d、91h、91i、
111d、121d 溝部(凹部)
7 リッジ部(第1能動素子領域、第2能動素子領域、第3能動素子領域)
7a 端部
8 半導体素子層(第1半導体素子層、第2半導体素子層および第3半導体素子層)
25 素子形成領域(第1素子形成領域、第2素子形成領域、第3素子形成領域)
81b、91b 内側面(第1部分)
81c、91c、91f 内側面(第2部分)
111 n型GaN(1−10−1)面基板(基板)
121 n型GaN(11−2−2)面基板(基板)
500a、600a 劈開線(第1分割線)
500b 素子分離線(第2分割線)
51、71 n型GaN(1−100)面基板(基板)
61 n型GaN(11−20)面基板(基板)
1d、51d、61d、71d、81d、81h、91d、91h、91i、
111d、121d 溝部(凹部)
7 リッジ部(第1能動素子領域、第2能動素子領域、第3能動素子領域)
7a 端部
8 半導体素子層(第1半導体素子層、第2半導体素子層および第3半導体素子層)
25 素子形成領域(第1素子形成領域、第2素子形成領域、第3素子形成領域)
81b、91b 内側面(第1部分)
81c、91c、91f 内側面(第2部分)
111 n型GaN(1−10−1)面基板(基板)
121 n型GaN(11−2−2)面基板(基板)
500a、600a 劈開線(第1分割線)
500b 素子分離線(第2分割線)
Claims (8)
- 基板上の第1素子形成領域に、第1の方向に延びる第1能動素子領域の端部が前記第1の方向と交差する第2の方向に延びる第1分割線上に配置されるように、前記第1能動素子領域を含む第1半導体素子層を形成する工程と、
前記基板上の前記第1分割線に沿って前記第1素子形成領域に接する第2素子形成領域に、前記第1の方向に延びる第2能動素子領域の端部が前記第1分割線上に配置されるように、かつ、前記第1能動素子領域と前記第2能動素子領域とが前記第1の方向に連続しないように、前記第2能動素子領域を含む第2半導体素子層を形成する工程と、
前記第1半導体素子層および前記第2半導体素子層を形成する工程に先立って、前記基板の表面に、前記基板の前記第1半導体素子層および前記第2半導体素子層が形成される領域の周囲を囲む凹部を形成する工程と、
前記第1半導体素子層および前記第2半導体素子層を形成した後、前記第1分割線に沿って、前記第1半導体素子層および前記第2半導体素子層が形成された前記基板を分割する工程とを備えた、半導体素子の製造方法。 - 前記第1半導体素子層および前記第2半導体素子層を形成する工程は、前記第1半導体素子層に対して前記第2の方向にずれるように、前記第2半導体素子層を形成する工程を含む、請求項1に記載の半導体素子の製造方法。
- 前記基板上の前記第1の方向に延びる第2分割線に沿って前記第1素子形成領域に接する第3素子形成領域に、前記第1半導体素子層と前記第2の方向に連続しないように、前記第1の方向に延びる第3能動素子領域を含む第3半導体素子層を形成する工程をさらに備える、請求項1または2に記載の半導体素子の製造方法。
- 前記基板は、六方晶の略(000±1)面からなる主表面を有し、前記凹部は、前記第1の方向に延びる第1部分と、前記第1の方向と60°の角度をなす第3の方向に延びる第2部分とからなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体素子の製造方法。
- 前記基板は、六方晶の略(H、K、−H−K、L)面(HおよびKの少なくともいずれか一方が0ではない整数)からなる主表面を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体素子の製造方法。
- 前記基板の主表面を構成する略(H、K、−H−K、L)面の指数Lは0である、請求項5に記載の半導体素子の製造方法。
- 前記第1能動素子領域および前記第2能動素子領域は、それぞれ、前記基板の[0001]方向が前記基板の前記略(H、K、−H−K、L)面に射影された方向と略平行に延びる半導体レーザ素子のリッジ部を含む、請求項5または6に記載の半導体素子の製造方法。
- 前記第1能動素子領域および前記第2能動素子領域は、それぞれ、半導体レーザ素子のリッジ部を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の半導体素子の製造方法。
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JP2007256362A JP2009088270A (ja) | 2007-09-28 | 2007-09-28 | 半導体素子の製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2007
- 2007-09-28 JP JP2007256362A patent/JP2009088270A/ja not_active Withdrawn
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