JP2009295069A - 双方向シリアルバスを内蔵する電子モジュール - Google Patents

双方向シリアルバスを内蔵する電子モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】双方向シリアルバスを内蔵し、当該シリアルバスに接続された所定デバイスに他のデバイスの動作状態に関係なく外部からアクセスできる電子モジュールを提供する。
【解決手段】液晶モジュールのコントロール基板は、SCLラインL21とSDAラインL22からなるI2Cバスを介して外部からアクセス可能なEEPROM26を含み、そのコントロール基板内においてEEPROM26にアクセスするASIC28は、双方向スイッチSW1,SW2からなるスイッチ回路25を介して上記I2Cバスに接続されている。外部からEEPROM26にアクセスする場合には、デバイス制御信号SrdyとしてLレベルの信号が外部からスイッチ回路25とASIC28に与えられる。これによりASIC28は、I2Cバスから電気的に切り離されると共に、EEPROM26へのアクセスを中止または抑制する。
【選択図】図3

Description

本発明は、I2C(Inter-Integrated Circuit)やSPI(Serial Peripheral Interface)等の双方向シリアルバスを内蔵した電子モジュールに関する。
I2C等のような双方向シリアルバスを内蔵した電子モジュールの中には、そのシリアルバスに接続された所定の内部デバイスに外部からアクセスできるように構成されたものがある。例えば液晶モジュールを構成するコントロール基板には、不揮発性メモリとしてEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)が実装されており、そのEEPROMに対し仕向地用の設定等のために外部からI2Cバスを介してデータを書き込めるように構成されているものがある。この場合、外部から当該EEPROMにデータを書き込む際には、そのコントロール基板内において当該EEPROMにアクセスするASIC(Application Specific Integrated Circuit:特定用途向け集積回路)等のデバイスの動作状態を考慮して、当該EEPROMに外部からアクセスされる。
なお、下記の特許文献1,2には、本願発明に関連する技術が記載されている。すなわち特許文献1では、縮小仕様DRAM(Dynamic Random Access Memory)チップにおける故障アドレスを置換するために不揮発性メモリ(EPROM)とASICを用いたDRAMアッセンブリが開示されており、ASICは双方向シリアルバス(SDAラインおよびSCLライン)を介して不揮発性メモリにアクセスできるように構成されている。また、特許文献2には、DRAMの他にASICと2つの不揮発性メモリ(EEPRM3,EEPROM4)を備えた汎用RAMボードが開示されており、EEPROM3はASICとシリアルにデータの入出力を行え、EEPROM4はASICまたは外部のパソコンとパラレルにデータの入出力を行えるように構成されている。
特開平10−149695号公報 実開平5−52947号公報
双方向シリアルバス(I2C)を内蔵する上記液晶モジュールを構成するコントロール基板のEEPROMに対し外部からデータを書き込むときには、そのコントロール基板に電源電圧が供給されており、ASICが定常的に動作している等の所定条件を満たしている必要がある。すなわち、具体的には下記のステップ(1)〜(3)を経てEEPROMへの外部からのデータ書き込みが可能となる。なお、ASICは、SREADYポートと呼ばれる外部端子を有し、このSREADYポートにローレベル(Lレベル)の信号が入力されると、EEPROMへのアクセスを中止するように構成されているものとする。
(1)コントロール基板に電源電圧が供給される。
(2)ASICがリセットされた後に動作を開始し、EEPROMから読出しを始める。
(3)外部からASICのSREADYポートにLレベルの信号が入力され、ASICがEEPROMへのアクセスを中止する。
このようにしてASICがEEPROMへのアクセスを中止すると、I2Cバスに接続されるASICの外部端子であるSCLポートおよびSDAポートは共に高インピーダンス状態となる。これにより、外部からI2Cバスを介してEEPROMへのアクセス(書き込み)が可能となる。したがって、上記のステップ(1)〜(3)を終了するまでは外部からEEPROMへの安全なアクセスは不可能であり、ステップ(1)〜(3)を終了する前にEEPROMへアクセスした場合には書き込み不良などが発生する。
上記のように、コントロール基板に電源電圧が供給されても、EEPROMが正常に動作する状態になった後でないと、EEPROMへの外部からの書き込みはできないので、データ書き込みの作業効率が悪く、また、作業効率を上げるべく外部からのデータ書き込みを早めると書き込み不良が発生する。
そこで本発明では、双方向シリアルバスを内蔵し、当該シリアルバスに接続された所定デバイスに他のデバイスの動作状態に関係なく外部からアクセスできる電子モジュールを提供することを目的とする。
第1の発明は、外部からアクセス可能な双方向シリアルバスを内蔵する電子モジュールであって、
外部から前記双方向シリアルバスを介してアクセス可能な第1デバイスと、
前記双方向シリアルバスを介して前記第1デバイスにアクセスする第2デバイスと、
前記双方向シリアルバスを構成する各信号線と前記第2デバイスとの間に介挿され外部からの制御信号によってオフ状態とされる双方向スイッチからなるスイッチ回路とを備えることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、
前記制御信号は、前記第2デバイスの所定端子にも与えられ、
前記双方向スイッチは、前記制御信号がアクティブのときにオン状態となり、前記制御信号が非アクティブのときにオフ状態となり、
前記第2デバイスは、前記制御信号がアクティブのときに前記双方向スイッチおよび前記双方向シリアルバスを介して前記第1デバイスにアクセスし、前記制御信号が非アクティブのときに前記第1デバイスへのアクセスを中止または抑制することを特徴とする。
第3の発明は、第1の発明において、
前記双方向シリアルバスを介して前記第1デバイスにアクセスする第3デバイスと、
前記第2および第3デバイスが接続される双方向の局所シリアルバスとを更に備え、
前記局所シリアルバスは、前記双方向シリアルバスに前記スイッチ回路を介して接続されていることを特徴とする。
第4の発明は、第1の発明において、
前記双方向シリアルバスはI2Cバスであることを特徴とする。
第5の発明は、第1から第4の発明のいずれかにおいて、
前記双方向スイッチは、互いに逆向きに並列接続された同一型の2つのバイポーラトランジスタからなり、
前記制御信号は、前記2つのバイポーラトランジスタのベースに与えられ、
前記2つのバイポーラトランジスタは、前記制御信号がアクティブのときに共にオン状態となり、前記制御信号が非アクティブのときに共にオフ状態となることを特徴とする。
第6の発明は、第1から第4の発明のいずれかにおいて、
前記第1デバイスは不揮発性メモリであることを特徴とする。
第7の発明は、外部からアクセス可能な双方向シリアルバスを内蔵する電子モジュール内において当該双方向シリアルバスに接続された第1デバイスに外部からアクセスするための方法であって、
外部から前記第1デバイスにアクセスするときに外部から非アクティブな信号を制御信号として与えるステップと、
前記制御信号が非アクティブのときに外部から前記双方向シリアルバスを介して前記第1デバイスにアクセスするステップとを備え、
前記電子モジュールは、
前記双方向シリアルバスを介して前記第1デバイスにアクセスする第2デバイスと、
前記双方向シリアルバスを構成する各信号線と前記第2デバイスとの間に介挿され前記制御信号によってオンおよびオフされる双方向スイッチからなるスイッチ回路とを含み、
前記制御信号が非アクティブである間、前記双方向スイッチはオフ状態となることを特徴とする。
上記第1の発明によれば、非アクティな制御信号が外部からスイッチ回路の双方向スイッチに与えられると、当該双方向スイッチがオフ状態となって第2デバイスが双方向シリアルバスから電気的に切り離されるので、電子モジュールの外部から第1デバイスに直ちにアクセスすることができる。例えば、電子モジュールの電源の立ち上げ直後であっても、外部から第1デバイスに直ちにアクセスすることができ、アクセス失敗(第1デバイスがメモリである場合の書き込み不良等)が生じない。これにより、電子モジュールを用いた製品の製造過程等において、その電子モジュール内のデバイスの設定や検査の作業効率を向上させることができる。
上記第2の発明によれば、非アクティな制御信号が外部から与えられると、スイッチ回路の双方向スイッチがオフ状態となって第2デバイスが双方向シリアルバスから電気的に切り離されると共に、第2デバイスから第1デバイスへのアクセスが中止または抑制される。したがって、電子モジュールが通常の動作状態であっても、非アクティな制御信号を外部から与えることで、アクセス失敗を起こすことなく、直ちに外部から第1デバイスにアクセスすることができる。
上記第3の発明によれば、電子モジュール内で双方向シリアルバスを介して第1デバイスにアクセスするデバイスとして第2デバイス以外に第3デバイスが存在する場合であっても、非アクティな制御信号が外部から与えられると、第2および第3デバイスが接続される局所シリアルバスが上記双方向シリアルバスから電気的に切り離されるので、電子モジュールの外部から第1デバイスに直ちにアクセスすることができる。
上記第4の発明によれば、非アクティな制御信号が外部からスイッチ回路の双方向スイッチに与えられると、第2デバイスがI2Cバスから電気的に切り離されるので、電子モジュールの外部からI2Cバスを介して第1デバイスに直ちにアクセスすることができる。
上記第5の発明によれば、互いに逆向きに並列接続された同一型の2つのバイポーラトランジスタによって、オン抵抗の低い双方向スイッチが簡単な構成で実現される。
上記第6の発明によれば、非アクティな制御信号を与えることで、電子モジュールの外部から第1デバイスとしての不揮発性メモリに直ちにアクセスすることができるので、その電子モジュールを用いた製品の設定や検査のための不揮発性メモリに対する書き込みや読み出しの作業効率を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。
<1 全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る液晶モジュール800を用いて外部からのビデオ信号に基づく画像を表示するための構成を示すブロック図である。本実施形態では、テレビジョン放送を受信してチューナ等により得られるテレビジョン信号としての複合カラー映像信号がビデオ信号SvideoとしてAV処理部100に入力される。AV処理部100は、プリント基板(PWB:Printed Wiring Board)にIC(Integrated Circuit)等の部品を実装したものであり、このプリント基板は、それに実装されている部品を含めて「AV基板」と呼ばれる。このAV基板100は、外部からのビデオ信号Svideoが示す映像を表示するために液晶モジュール800に与えるべき画像信号Svおよび制御信号(タイミング信号)Scを生成する(以下、これらの画像信号および制御信号をまとめて「表示信号」と呼ぶものとする)。この表示信号は、第1の所定信号線(以下「表示信号ライン」という)L1を介してAV基板100から液晶モジュール800に入力される。また、AV基板100は、当該液晶モジュール800を用いてテレビジョン受信機を製造する過程において、液晶モジュール800が提供する所定の機能を利用するために作業者が行う操作を示す操作信号(例えば操作手段としてのキーボードからの信号)Sopを受け取り、その操作信号Sopに基づく指示を液晶モジュール800に与えるための信号(以下「命令信号」という)を生成する。この命令信号は、シリアル形式でデータを転送するための第2の所定信号線(以下「シリアル通信ライン」という)L2を介して液晶モジュール800に入力される。
図1に示すように液晶モジュール800は、表示制御部200とゲート駆動部300とソース駆動部400と液晶パネル500とを備えている。
液晶パネル500は、複数本の走査信号線としてのゲートラインと、それらのゲートラインのそれぞれと交差する複数本のデータ信号線としてのソースラインと、それらのゲートラインとソースラインとの交差点にそれぞれ対応して設けられた複数個の画素形成部とを含む。これらの画素形成部はマトリクス状に配置されて画素アレイを構成し、各画素形成部は、対応する交差点を通過するゲートラインにゲート端子が接続される共に当該交差点を通過するソースラインにソース端子が接続されたスイッチング素子であるTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)と、そのTFTのドレイン端子に接続された画素電極と、上記複数の画素形成部に共通的に設けられた対向電極である共通電極と、上記複数の画素形成部に共通的に設けられ画素電極と共通電極との間に挟持された液晶層とからなる。
各画素形成部における画素電極には、後述のように動作するゲート駆動部300およびソース駆動部400により、表示すべき画像に応じた電位が与えられ、共通電極には、図示しない電源回路から所定電位(共通電圧Vcom)が与えられる。これにより、画素電極と共通電極との間の電位差に応じた電圧が液晶に印加され、この電圧印加によって液晶層に対する光の透過量が制御されることで画像表示が行われる。
表示制御部200は、プリント基板(PWB)にIC等の部品を実装したものであり、このプリント基板は、それに実装されている部品を含めて「コントロール基板」と呼ばれる。このコントロール基板200は、AV基板100から表示信号ラインL1を介して与えられる画像信号Svおよび制御信号Scに基づき、ゲート駆動部300を動作させるための駆動制御信号Sgdv、および、ソース駆動部400を動作させるための駆動制御信号Ssdv等を生成する。
ゲート駆動部300は、上記の駆動制御信号Sgdvに基づき、液晶パネル500内のTFTをオンさせるための電圧が上記複数のゲートラインに順次与えられるように走査信号G(1)〜G(m)を生成し、上記複数のゲートラインに印加する。ソース駆動部400は、上記の駆動制御信号Ssdvに基づき、液晶パネル500に画像を表示するためのデータ信号S(1)〜S(n)を生成し、上記複数のソースラインに印加する。このようにして液晶パネル500におけるゲートラインおよびソースラインに走査信号G(1)〜G(m)およびデータ信号S(1)〜S(n)がそれぞれ印加されることにより、外部からのビデオ信号Svideoに基づく画像が液晶パネル500に表示される。
また、キーボード等の操作手段に対する作業者の操作に基づく操作信号SopがAV基板100に入力されると、その操作信号Sopに応じた命令信号がシリアル通信ラインL2を介してコントロール基板200に与えられる。コントロール基板200は、命令信号を受け取ると、その命令信号で指示された動作を実行する。すなわち、液晶モジュール800は、命令信号に応じて、所定の設定や検査のために内部の不揮発性メモリに対するデータの書き込みや読み出しを行う機能を提供する他、所定のテストパターンを液晶パネル500に表示する機能や、液晶パネル500における表示画像の左右または上下を反転させる機能等を提供する。
<2 コントロール基板の構成>
図2は、コントロール基板200の構成を示すブロック図である。このコントロール基板200は、表示制御部としての主要機能を実現する回路としてASIC(特定用途向け集積回路)28を備えると共に、書き換え自在の不揮発性メモリとしてEEPROM26を備えている。また、コントロール基板200は、他の構成要素との間で信号を授受するために第1〜第4コネクタ21〜24を有している。第1コネクタ21は、表示信号ラインL1を介してコントロール基板200とAV基板100を接続するためのコネクタであり、第2コネクタ22は、シリアル通信ラインL2を介してコントロール基板200とAV基板100を接続するためのコネクタであり、第3コネクタ23は、コントロール基板200からゲート駆動部300に駆動制御信号Sgdvを供給するためのコネクタであり、第4コネクタ24は、コントロール基板200からソース駆動部400に駆動制御信号Ssdvを供給するためのコネクタである。
シリアル通信ラインL2は、ASIC28の動作を制御するためのデバイス制御信号SrdyをAV基板100からコントロール基板200へ伝達するための信号線(以下「デバイス制御ライン」という)L20と、SCLラインL21およびSDAラインL22からなるI2Cバスとから構成されている。このI2Cバスは、AV基板100およびコントロール基板200に実装された複数のデバイスの間で相互にデータ転送可能なように配線されており、コントロール基板200におけるEEPROM26およびASIC28もI2Cバスに接続されている。具体的には、コントロール基板200内において、第2コネクタ22に接続されるI2Cバス(SCLラインL21およびSDAラインL22)とASIC28との間にはスイッチ回路25が設けられており、ASIC28は、このスイッチ回路25を介してI2Cバスに接続されている。一方、EEPROM26は、I2Cバスに直接的に接続されている。なお、EEPROM26およびASIC28は、共にI2Cバスに接続するためのインターフェースを内蔵している(後述の図4参照)。
ASIC28は、デバイス制御信号SrdyをAV基板100から第2コネクタ22を介して受け取り、このデバイス制御信号Srdyがアクティブ(Hレベル)のときには通常の動作状態となる。この通常の動作状態においてASIC28は、画像信号Svおよび制御信号Scからなる表示信号をAV基板100から第1コネクタ21を介して受け取り、これらの画像信号Svおよび制御信号Scに基づき、ゲート駆動部300およびソース駆動部400を上記のように動作させるための駆動制御信号Sgdv,Ssdvを生成し、これらの駆動制御信号Sgdv,Ssdvを第3および第4コネクタ23,24を介してゲート駆動部300およびソース駆動部400にそれぞれ与える。また、上記デバイス制御信号Srdyは、スイッチ回路25にも入力されており、このデバイス制御信号SrdyがHレベル(ハイレベル)のとき、ASIC28がI2Cバスに直接的に接続された状態と同等の状態となっている。この状態においてASICは、上記動作のために必要なデータをスイッチ回路25およびI2Cバスを介してEEPROM26から読み出す。
これに対し、AV基板100からデバイス制御信号Srdyとして非アクティブな信号(Lレベル信号)が与えられると、ASIC28は、EEPROM26へのアクセスを中止または抑制する(EEPROM26にアクセス中の場合にはアクセスを中止し、EEPROM26にアクセスしていない場合にはアクセスを開始しない)。また、このデバイス制御信号SrdyとしてLレベル(ローレベル)の信号が入力されると、スイッチ回路25は、ASIC28をI2Cバスから電気的に切り離す。このような状態において、AV基板100から即ち液晶モジュール800の外部からI2Cバスを介してEEPROM26にアクセスすることが可能となる。
液晶モジュール800を用いてテレビジョン受信機を製造する場合、その製造過程において、仕向け地用の設定等のために液晶モジュール800の外部からEEPROM26にデータを書き込む作業や、書き込まれたデータを検査のために読み出す作業が必要となる。既述のようにこのような作業を開始するには、従来構成では、所定のステップを経なければならず、所定のステップを経ることなく直ちにEEPROM26への書き込みを行うと書き込み不良が発生する。これに対し、上記構成のコントロール基板200を備えた本実施形態に係る液晶モジュール800では、このような作業を行う際に、まず、液晶モジュール800にデバイス制御信号SrdyとしてLレベルの信号を与えればよい。すなわち本実施形態では、デバイス制御信号SrdyがLレベル(非アクティブ)になると、上記のようにASIC28のEEPROM26へのアクセスが中止または抑制されると共に、I2CバスからASIC28が電気的に切り離される。このため、コントロール基板200に電源が供給されていれば、デバイス制御信号SrdyとしてLレベルの信号を液晶モジュール800に与えることで、外部からEEPROM26へのアクセス(データの書き込みや読み出し)が直ちに可能となる。
<3 スイッチ回路の構成>
図3は、上記動作を可能とするスイッチ回路25の構成をその周辺部分と共に示す回路図である。既述のように、EEPROM26およびASIC28は、共に、I2Cバスに接続するためのインターフェースを内蔵していることから、EEPROM26は、SCLラインL21に接続可能な外部端子としてのSCLポートT11とSDAラインL22に接続可能な外部端子としてのSDAポートT12とを備え、ASIC28は、SCLラインL21に接続可能な外部端子としてのSCLポートT21とSDAラインL22に接続可能な外部端子としてのSDAポートT22とを備えている。本実施形態では、EEPROM26のSCLポートT11およびSDAポートT12は、直接的にSCLラインL21およびSDAラインL22に接続されているが、ASIC28のSCLポートT21およびSDAポートT22は、スイッチ回路25を介してSCLラインL21およびSDAラインL22にそれぞれ接続されている。また、ASIC28は、上記のデバイス制御信号Srdyを受け取るための外部端子としてSREADYポートT20を備えている。
図3に示すように、スイッチ回路25は、第1の双方向スイッチSW1と第2の双方向スイッチSW2を含み、ASIC28のSCLポートT21は、第1の双方向スイッチSW1を介してSCLラインL21に接続され、ASIC28のSDAポートT22は、第2の双方向スイッチSW2を介してSDAラインL22に接続されている。なお既述のように、これらのSCLラインL21とSDAラインL22からなるI2Cバスには、第2コネクタ22を介して液晶モジュールの外部(AV基板100等)からアクセス可能である。また、一般にI2Cバスを構成するSCLラインおよびSDAラインは、それぞれプルアップ抵抗を介して電源ラインに接続されており、バスが開放されているときにはSCLラインおよびSDAラインはHレベルとなる。本実施形態では図3に示すように、SCLラインL21およびSDAラインL22は、プルアップ抵抗R1およびR2をそれぞれ介して電源ラインVccに接続されている。また、デバイス制御ラインL20も、プルアップ抵抗R3を介して電源ラインVccに接続されている。
第1の双方向スイッチSW1は、互いに逆向きに並列接続された2個のNPN形のバイポーラトランジスタ(以下「NPNトランジスタ」という)Q11,Q12からなる。すなわち、NPNトランジスタQ11のコレクタとNPNトランジスタQ12のエミッタとは互いに接続されてSCLラインL21に接続され、NPNトランジスタQ11のエミッタとNPNトランジスタQ12のコレクタとは互いに接続されてASIC28のSCLポートT21に接続されている。また、これら2個のNPNトランジスタQ11,Q12のベースは互いに接続され、抵抗R4を介してデバイス制御ラインL20に接続されている。
第2の双方向スイッチSW2も、第1の双方向スイッチSW1と同様の構成であって、互いに逆向きに並列接続された2個のNPNトランジスタQ21,Q22からなる。すなわち、NPNトランジスタQ21のコレクタとNPNトランジスタQ22のエミッタとは互いに接続されてSDAラインL22に接続され、NPNトランジスタQ21のエミッタとNPNトランジスタQ22のコレクタとは互いに接続されてASIC28のSDAポートT22に接続されている。また、これら2個のNPNトランジスタQ21,Q22のベースは互いに接続され、抵抗R4を介してデバイス制御ラインL20に接続されている。
このような構成のスイッチ回路25によれば、デバイス制御信号SrdyがHレベルのときには、NPNトランジスタQ11,Q12,Q21,Q22はいずれもオン状態となる。これにより、SCLラインL21とASIC28のSCLポートT21との間においても、SDAラインL22とASIC28のSDAポートT22との間においても、双方向に信号の伝達が可能な状態となる。したがって、ASIC28は、SCLラインL21とSDAラインL22からなるI2Cバスを介してEEPROM26にアクセスすることができる(EEPROM26からのデータの読み出しや、EEPROM26へのデータの書き込みが可能となる)。
これに対し、デバイス制御信号SrdyがLレベルのときには、上記スイッチ回路25において、NPNトランジスタQ11,Q12,Q21,Q22はいずれもオフ状態となる。これにより、SCLラインL21とASIC28のSCLポートT21とが電気的に切り離されると共に、SDAラインL22とASIC28のSDAポートT22とが電気的に切り離される。また、このときASIC28のSREADYポートには、Lレベル(非アクティブ)のデバイス制御信号Srdyが入力されるので、ASIC28は、EEPROM26へのアクセスを中止または抑制する。したがって、液晶モジュール800の外部(本実施形態の場合はAV基板100)からI2Cバスを介してEEPROM26にアクセスすることが可能となる。
一般に、I2Cバスを構成するSCLラインとSDAラインとは共に双方向ラインとされている。そして図4に示すように、SCLラインとSDAラインのそれぞれにプルアップ抵抗R1,R2が接続されており、I2Cバスに接続されるデバイス(A,B)は、SCLラインに接続されるSCLポートとSDAラインに接続されるSDAポートのいずれについても、オープン・ドレイン形式の出力バッファ(OB1a,OB2a,OB1b,OB2b)またはオープン・コレクタ形式の出力バッファを有すると共に、入力バッファ(IB1a,IB2a,IB1b,IB2b)を有している。したがって、本実施形態のように、I2Cバスに接続されるべきデバイスとI2Cバスとの間を電気的に断続可能とするスイッチ回路25を介挿する場合、そのスイッチ回路25を双方向スイッチで構成する必要がある。
なお本実施形態では、双方向シリアルバスとしてI2Cバスが使用されているが、他のシリアルバスを使用する場合であっても、バス上でのデータ転送を開始することができるデバイスであるマスタが複数存在するときにおいてマスタとしてのデバイスとシリアルバスとの間に介挿される上記のようなスイッチ回路は、双方向スイッチで構成する必要がある。また、マスタとしてもスレーブとしても機能しうるデバイスとシリアルバスとの間に介挿される上記のようなスイッチ回路も、双方向スイッチで構成する必要がある。
<4 外部からEEPROMへのアクセス>
次に、上記のようなコントロール基板200におけるEEPROM26に液晶モジュール800の外部からアクセスされる場合の動作について説明する。
図5は、本実施形態におけるI2Cバスによる各デバイスの接続構成を示す図である。ここでは、図5に示すように、液晶モジュール800の外部に設けられたAV基板100におけるデバイス10,11,12とコントロール基板200におけるデバイスであるASIC28およびEEPROM26とがI2Cバスで相互に接続されている。ただし、ASIC28は、上記のように双方向スイッチにより構成されるスイッチ回路25を介してI2Cバスに接続されている。
AV基板100におけるデバイスのうちデバイス10は、マスタとして動作しうるデバイスであり、デバイス制御信号Srdyのレベル(アクティブか非アクティブか)を制御することができ、デバイス11,12はスレーブとして機能するデバイスである。ここで、マスタとは、バス上でのデータ転送を開始するデバイスであり、I2Cバスでは、転送を可能にするクロックは常にマスタによって生成される。また、I2Cバスに接続される各デバイスは固有のアドレスを持っており、マスタによってデータの転送先または転送元としてアドレス指定されるデバイスがスレーブとなる。
既述のように通常の動作状態では、デバイス制御信号SrdyとしてHレベルの信号が、ASIC28のSREADYポートT20に入力されると共にスイッチ回路25にも入力される。これにより、ASIC28のSCLポートT21およびSDAポートT22はI2Cバスに接続された状態となり、ASIC28は、I2Cバスを介してEEPROMにアクセスする。
これに対し、外部から仕向け地用の設定等のためにEEPROM26にアクセスする場合には、AV基板100のデバイス10がデバイス制御信号SrdyとしてLレベルの信号を出力し、このLレベルの信号はスイッチ回路25に入力される。これにより、スイッチ回路25における双方向スイッチSW1,SW2が共にオフ状態(NPNトランジスタQ11〜Q22が全てオフ状態)となることで、ASIC28がI2Cバスから電気的に切り離される。また、このLレベルの信号はコントロール基板200におけるASIC28のSREADYポートにも入力され、これによりASIC28はEEPROM26へのアクセスを中止または抑制する。したがって、仕向け地用の設定等のための作業者の操作に基づきAV基板100のデバイス10からLレベルのデバイス制御信号Srdyが出力されると、デバイス10は、マスタとして、I2Cバスを介してコントロール基板200におけるEEPROM26に直ちにアクセスすることが可能となる。以下、デバイス10をマスタとしてデータ転送が行われる場合について説明する。
図6(A)は、I2Cバスによるデータ転送の典型的なフォーマットを示す図であり、図6(B)は、I2CバスにおけるSCLラインおよびSDAラインの信号波形図(B)である。I2Cバスでは、SCLラインがHレベルのときにマスタがSDAラインをHレベルからLレベルへと変化させると、「START」の条件が生成されたとされる。これによりI2Cバスがマスタによって獲得され、その後、SCLラインがHレベルのときにマスタがSDAラインをLレベルからHレベルへと変化させると、「STOP」の条件が生成されたとされる。これによりI2Cバスが開放される。「START」の条件が生成される時点から「STOP」の条件が生成される時点までは、マスタはSCLラインにクロック信号を出力し、このクロック信号がHレベルのときにSDAラインの状態が有効とされる。この間に、データ転送が行われ、このデータ転送においてSDAラインに現れる信号は、スレーブアドレス、「R/W」、アクノリッジ信号、アドレス(以下、一般的な意味で用いる「アドレス」という語句と区別するため「構成内アドレス」という)、アクノリッジ信号、「DATA」、アクノリッジ信号から構成される。
スレーブアドレスは、マスタとの間でデータ転送を行うデバイスであるスレーブのアドレスである。すなわち、このスレーブアドレスは、EEPROM26や、ASIC28、デバイス11、デバイス12等のデバイスのうち当該データ転送においてスレーブとして動作するデバイスを識別するためのアドレスである。「R/W」は、データ転送の方向を示す。すなわち「R/W」は、マスタからスレーブへのデータの書き込みの場合に「0」に設定され、スレーブからマスタへのデータの読み出しの場合に「1」に設定される。「R/W」の次のアクノリッジ信号は、スレーブからマスタへの応答信号である。構成内アドレスは、スレーブ内においてデータ入出力を行うアドレスである。例えば、スレーブアドレスでEEPROM26がスレーブとして指定された場合には、そのEEPROM26内のデータ格納先のアドレスである。構成内アドレスの次のアクノリッジ信号は、データ転送先からデータ転送元への応答信号である。「DATA」は、マスタとスレーブの間で転送されるデータである。「DATA」の次のアクノリッジ信号は、データ転送先がデータを正常に受け取ったか否かをデータ転送元に知らせる応答信号である。
液晶パネル500に画像を表示する通常の動作状態では、デバイス制御信号SrdyはHレベルであり、ASIC28は、マスタとしてI2Cバスを介してEEPROM26にアクセスする(スイッチ回路25の双方スイッチSW1,SW2はオン状態)。これに対し、液晶モジュール800の外部すなわちAV基板100からEEPROM26にアクセスする場合には、AV基板100内のデバイス10は、デバイス制御信号SrdyをLレベルとする。これにより、ASIC28がI2Cバスから電気的に切り離され(スイッチ回路25の双方スイッチSW1,SW2はオフ状態)、ASIC28からEEPROM26へのアクセスは中止または抑制されるので、AV基板100内のデバイス10は直ちにマスタとして動作することができる。したがって、例えば仕向け地用の設定が行われる場合等には、デバイス10は、デバイス制御信号SrdyをLレベルとした後、図6(A)に示す上述のフォーマットに従ってEEPROM26にマスタとしてアクセスする。このとき、スレーブアドレスとしてEEPROM26を示すアドレスがマスタとしてのデバイス10からSDAラインに出力される。また、仕向け地用の設定等のために所定データを書き込む場合には、「R/W」として「0」が、「アドレス」としてEEPROM26内のアドレスが、「DATA」として当該所定データが、マスタとしてのデバイス10からI2CバスのSDAラインL22に出力される。
<5 効果>
上記のような本実施形態によれば、デバイス制御信号SrdyとしてLレベルの信号を与えることで、スイッチ回路25における双方向スイッチSW1,SW2がオフ状態となってASIC28がI2Cバスから電気的に切り離される。したがって、例えば、液晶モジュール800を用いてテレビジョン受信機を製造する過程において、作業者は、デバイス制御信号SrdyとしてLレベルの信号がAV基板100から出力された後であれば、コントロール基板200の電源供給が開始された直後であっても、所望のデータをAV基板100を介してEEPROM26に正しく書き込むことができる。これにより、書き込み不良等のアクセス失敗を起こすことなく、効率よくEEPROM26へのデータ書き込みを行うことで、仕向け地用の設定等のための作業の効率を向上させることができる。また、既にEEPROM26に格納されているデータを外部(AV基板100)に読み出して検査する場合の作業効率も向上する。さらに、液晶モジュール800が通常の動作状態である場合においても、Lレベルのデバイス制御信号SrdyがASIC28のSREADYポートに入力されることで、ASIC28からEEPROM26へのアクセスが中止または抑制されるので、書き込み不良等を起こすことなく、外部からEEPROM26にアクセスことができる。
<6 変形例>
<6.1 第1の変形例>
上記実施形態は、液晶モジュール800の外部からアクセス可能なデバイスがEEPROM26のみであるとして説明されているが、外部からアクセス可能なデバイスが複数存在してもよい。液晶モジュールでは、上記のEEPROM26以外に、タイミングコントローラや、電源IC、階調IC、対向調整IC、内部スイッチ等のデバイスが外部からアクセス可能なデバイスとなり得る。タイミングコントローラ(以下「TCON」と略記する)は、液晶パネル500の駆動のための各種のタイミング信号を生成するデバイスであり、電源ICは、外部から与えられる電源電圧を昇圧または降圧することにより各種の内部電源電圧を生成するデバイス(DC−DCコンバータまたはチャージポンプ回路等)であり、階調ICは、ソース駆動部400で使用される階調電圧を生成するためのデバイスであり、対向調整ICは、液晶パネル500の対向電極(共通電極)に与えるべき共通電圧Vcomを調整するためのデバイスである。
これらのデバイスが外部からアクセス可能に構成された場合、外部からI2Cバスを介して次のような調整または制御が可能となる。すなわち、外部からタイミングコントローラへのアクセスが可能な場合には、液晶パネル500の駆動のための各種タイミング信号についての時間的な調整が外部から可能となる。外部から階調ICへのアクセスが可能な場合には、ソース駆動部400で使用される階調電圧の調整が外部から可能となる。外部から電源ICへのアクセスが可能な場合には、各種の内部電源の電圧調整が外部から可能となる。外部から内部スイッチへのアクセスが可能な場合には、その内部スイッチのオン/オフの制御が外部から可能となる。外部から対向調整ICへのアクセスが可能な場合には、液晶パネル500に与えるべき共通電圧Vcomの調整が外部から可能となる。
上記のように外部からアクセス可能なデバイスが複数存在する場合には、図7に示すように、外部からアクセス可能なI2Cバスにそれらの複数のデバイスも接続されている。この場合、外部からアクセス可能な当該複数のデバイスにI2Cバスを介してアクセスする内部(コントロール基板200内)のデバイスとI2Cバスとの間に既述のスイッチ回路25が挿入される構成とすることができる。以下、このような構成の液晶モジュール800を上記実施形態の第1の変形例として説明する。
図7は、この第1の変形例におけるI2Cバスによる各デバイスの接続構成を示す図である。この第1の変形例におけるコントロール基板200には、液晶モジュール800の外部(本変形例ではAV基板100)からI2Cバスを介してアクセス可能なデバイスとして、EEPROM26の他に、電源IC32とTCON34が実装されており、コントロール基板200内においてASIC28は、I2Cバスを介してEEPROM26、電源IC32、およびTCON34にアクセスすることができる。本変形例における他の構成は、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本変形例においても、液晶パネル500に画像を表示する通常の動作状態では、デバイス制御信号SrdyはHレベルであり、コントロール基板200内において、ASIC28は、I2Cバスを介してEEPROM26にアクセスし、これに加えて必要に応じ電源ICやTCON34にもアクセスする。しかし、液晶モジュール800の外部すなわちAV基板100からEEPROM26にアクセスする場合には、AV基板100内のデバイス10がデバイス制御信号SrdyをLレベルとすることにより、スイッチ回路25によってASIC28がI2Cバスから電気的に切り離され(図3参照)、ASIC28からEEPROM26、電源IC32、およびTCON34のいずれのデバイスへのアクセスも中止または抑制される。これにより、AV基板100内のデバイス10は直ちにマスタとしてEEPROM26や電源IC32、TCON34にアクセスすることが可能となり、仕向け地用の設定のためのデータ書込を行ったり、各種の内部電源の電圧を外部から調整したり、液晶パネル500の駆動のための各種のタイミング信号についての時間的な調整を外部から行ったりすることができる。
<6.2 第2の変形例>
上記実施形態では、外部からアクセス可能なデバイスであるEEPROM26にコントロール基板200内でI2Cバスを介してアクセスするデバイスはASIC28のみであるが、コントロール基板200内において複数のデバイスがI2Cバスを介してEEPROM26にアクセス可能に構成される場合もある。以下、このような構成の液晶モジュール800の一例を上記実施形態の第2の変形例として説明する。
図8(A)は、この第2の変形例におけるI2Cバスによる各デバイスの接続構成を示す図である。この第2の変形例におけるコントロール基板200には、液晶モジュール800の外部(本変形例ではAV基板100)からI2Cバスを介してアクセス可能なデバイスとしてEEPROM26の他に電源IC32が実装されており、コントロール基板200内においてASIC28は、I2Cバスを介してEEPROM26および電源IC32にアクセスすることができる。また、本変形例におけるコントロール基板200には、I2Cバスを介してEEPROM26および電源IC32にアクセスするデバイスとして制御IC36も実装されている。この制御IC36も、ASIC28と同様、SREADYポートを有しており、このSREADYポートにLレベルの信号(非アクティブな信号)が入力されると、EEPROM26および電源IC32等の他のデバイスへのアクセスを中止または抑制する。
図8(A)に示すように、コントロール基板200におけるI2Cバスは、外部のI2Cバスと共通化されたSCLラインL21とSDAラインL22からなる部分(以下「共通I2Cバス」という)と、スイッチ回路25bによって外部のI2Cバスから電気的に分離可能なSCLラインL21bとSDAラインL22bからなる部分(以下「局所I2Cバス」という)とに分かれている。すなわち、コントロール基板200は、外部のI2Cバスと直接に接続された共通I2Cバスの他に、当該共通I2Cバスにスイッチ回路25bを介して接続された局所I2Cバスを有している。外部からアクセス可能な電源IC32およびEEPROM26は共通I2Cバス(L21,L22)に接続されており、ASIC28および制御IC36は局所I2Cバス(L21b、L22b)に接続されている。スイッチ回路25bは、上記実施形態におけるスイッチ回路25と同様の構成であり(図3)、双方向スイッチSW1,SW2から構成されている。
本変形例では、AV基板100(のデバイス10)から出力されるデバイス制御信号Srdyは、スイッチ回路25に制御信号として入力されると共に、ASIC28および制御IC36のSREADYポートにも入力される。
本変形例においても、液晶パネル500に画像を表示する通常の動作状態では、デバイス制御信号SrdyはHレベルであり、コントロール基板200内において、ASIC28および制御IC36は、局所I2Cバス(L21b,L22b)、スイッチ回路25b、および共通I2Cバス(L21,L22)を介してEEPROM26にアクセスし、必要に応じて電源ICにもアクセスする。しかし、液晶モジュール800の外部(AV基板100)からEEPROM26等にアクセスする場合には、AV基板100内のデバイス10がデバイス制御信号SrdyをLレベルとすることで、スイッチ回路25bによって局所I2Cバス(L21b,L22b)が共通I2Cバス(L21,L22)から電気的に分離される。これにより、ASIC28および制御IC36が共通I2Cバス(L21,L22)から電気的に切り離される。また、ASIC28および制御IC36のいずれからも、EEPROM26へのアクセスが中止または抑制され、かつ、電源IC32へのアクセスも中止または抑制される。これにより、AV基板100内のデバイス10は直ちにマスタとしてEEPROM26や電源IC32にアクセスすることが可能となり、仕向け地用の設定のためのデータ書込を行ったり、各種の内部電源の電圧を外部から調整したりすることができる。
図8(A)に示した上記構成では、外部からアクセス可能なEEPROM26等にコントロール基板200内においてアクセスするデバイスすなわちASIC28および制御IC36は、局所I2Cバス(L21b、L22b)に接続されており、この局所I2Cバス(L21b、L22b)と共通I2Cバス(L21、L22)との間にスイッチ回路25bが設けられているが、これに代えて、図8(B)に示すように、局所I2Cバス(L21b、L22b)を設けない構成としてもよい。この場合、ASIC28および制御IC36は、スイッチ回路25および25cをそれぞれ介して、外部のデバイスに繋がるI2Cバス(L21、L22b)に接続される。これらのスイッチ回路25,25bは、いずれも、上記実施形態におけるスイッチ回路25と同様の構成である(図3)。コントロール基板200が図8(B)に示すように構成されている場合であっても、図8(A)に示した構成と実質的に同様の動作が可能であり、同様の効果が得られる。
<6.3 その他の変形例>
上記の実施形態や変形例では、外部からアクセス可能なEEPROM26の等のデバイスにコントロール基板200内においてアクセスするASIC28や制御IC36のデバイスは、SREADYポートと呼ばれる外部端子を有し、このSREADYポートにLレベルの信号が入力されると、EEPROM26等へのアクセスを中止または抑制するように構成されている。しかし、コントロール基板200の電源立ち上げの直後等、コントロール基板200内においてEEPROM26等へのアクセスが確実に行われない時に外部から当該EEPROM26等にアクセスする場合には、ASIC28や制御IC36のSREADYポートへのLレベル信号の入力は必ずしも必要ではない。
また、上記の実施形態や変形例におけるスイッチ回路25,25b,25cを構成する双方向スイッチは、図3に示すように、NPN形のバイポーラトランジスタを用いて実現されているが、これに代えてPNP形のバイポーラトランジスタを用いて実現することもできる。この場合、スイッチ回路を構成する双方向スイッチは、各トランジスタのベースにアクティブな信号としてLレベルの信号が与えられるとオン状態となり、非アクティな信号としてHレベルの信号が与えられるとオフ状態となる。また、この双方向スイッチをバイポーラトランジスタ以外のスイッチング素子で実現してもよく、例えばCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)構成のアナログスイッチとして上記双方向スイッチを実現してもよい。
さらに、上記の実施形態や変形例では、液晶モジュールにおけるEEPROM26等とASIC28等とがI2Cバスによってデータ転送可能に接続されていて、液晶モジュールの外部からもI2Cバスを介してEEPROM等にアクセス可能に構成されているが、このI2Cバスに代えて、SPI(Serial Peripheral Interface)等の他の双方向シリアルバスを使用してもよい。
なお以上では、液晶モジュールを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、I2Cバス等の双方向シリアルバスを内蔵し外部から当該シリアルバスを介してアクセス可能なデバイスを含む他の電子モジュールにも本発明の適用が可能である。
本発明の一実施形態に係る液晶モジュールを使用して外部からのテレビジョン信号に基づく画像を表示するための構成を示すブロック図である。 上記実施形態における表示制御部(コントロール基板)の構成を示すブロック図である。 上記コントロール基板においてASICをI2Cバスに接続するためのスイッチ回路の構成を示す回路図である。 I2Cバスに接続するデバイスの入出力部の構成を示す回路図である。 上記実施形態におけるI2Cバスによる各デバイスの接続構成を示す図である。 I2Cバスによるデータ転送の典型的なフォーマットを示す図(A)、および、I2Cバスにおける信号波形図(B)である。 上記実施形態の第1の変形例におけるI2Cバスによる各デバイスの接続構成を示す図である。 上記実施形態の第2の変形例におけるI2Cバスによる各デバイスの接続構成を示す図である。
符号の説明
10 …マスタ
25,25b,25c …スイッチ回路
26 …EEPROM(第1デバイス)
28 …ASIC(第2デバイス)
32 …電源IC
34 …タイミングコントローラ(TCON)
36 …制御IC(第3デバイス)
100 …AV処理部(AV基板)
200 …表示制御部(コントロール基板)
300 …ゲート駆動部
400 …ソース駆動部
500 …液晶パネル
800 …液晶モジュール(電子モジュール)
L1 …表示信号ライン
L2 …シリアル通信ライン
L20 …デバイス制御ライン
L21,L21b …SCLライン
L22,L22b …SDAライン
R1,R2 …プルアップ抵抗
SW1,SW2 …双方向スイッチ
Q11〜Q22 …バイポーラトランジスタ(スイッチング素子)
Vcc …電源ライン
Srdy …デバイス制御信号

Claims (7)

  1. 外部からアクセス可能な双方向シリアルバスを内蔵する電子モジュールであって、
    外部から前記双方向シリアルバスを介してアクセス可能な第1デバイスと、
    前記双方向シリアルバスを介して前記第1デバイスにアクセスする第2デバイスと、
    前記双方向シリアルバスを構成する各信号線と前記第2デバイスとの間に介挿され外部からの制御信号によってオフ状態とされる双方向スイッチからなるスイッチ回路と
    を備えることを特徴とする電子モジュール。
  2. 前記制御信号は、前記第2デバイスの所定端子にも与えられ、
    前記双方向スイッチは、前記制御信号がアクティブのときにオン状態となり、前記制御信号が非アクティブのときにオフ状態となり、
    前記第2デバイスは、前記制御信号がアクティブのときに前記双方向スイッチおよび前記双方向シリアルバスを介して前記第1デバイスにアクセスし、前記制御信号が非アクティブのときに前記第1デバイスへのアクセスを中止または抑制することを特徴とする、請求項1に記載の電子モジュール。
  3. 前記双方向シリアルバスを介して前記第1デバイスにアクセスする第3デバイスと、
    前記第2および第3デバイスが接続される双方向の局所シリアルバスとを更に備え、
    前記局所シリアルバスは、前記双方向シリアルバスに前記スイッチ回路を介して接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の電子モジュール。
  4. 前記双方向シリアルバスはI2Cバスであることを特徴とする、請求項1に記載の電子モジュール。
  5. 前記双方向スイッチは、互いに逆向きに並列接続された同一型の2つのバイポーラトランジスタからなり、
    前記制御信号は、前記2つのバイポーラトランジスタのベースに与えられ、
    前記2つのバイポーラトランジスタは、前記制御信号がアクティブのときに共にオン状態となり、前記制御信号が非アクティブのときに共にオフ状態となることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載の電子モジュール。
  6. 前記第1デバイスは不揮発性メモリであることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載の電子モジュール。
  7. 外部からアクセス可能な双方向シリアルバスを内蔵する電子モジュール内において当該双方向シリアルバスに接続された第1デバイスに外部からアクセスするための方法であって、
    外部から前記第1デバイスにアクセスするときに外部から非アクティブな信号を制御信号として与えるステップと、
    前記制御信号が非アクティブのときに外部から前記双方向シリアルバスを介して前記第1デバイスにアクセスするステップとを備え、
    前記電子モジュールは、
    前記双方向シリアルバスを介して前記第1デバイスにアクセスする第2デバイスと、
    前記双方向シリアルバスを構成する各信号線と前記第2デバイスとの間に介挿され前記制御信号によってオンおよびオフされる双方向スイッチからなるスイッチ回路とを含み、
    前記制御信号が非アクティブである間、前記双方向スイッチはオフ状態となることを特徴とする方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013105284A (ja) * 2011-11-11 2013-05-30 Nec Access Technica Ltd 双方向シリアルバスの通信制御方法および双方向シリアルバススイッチ
JP2018101185A (ja) * 2016-12-19 2018-06-28 シナプティクス インコーポレイテッド 半導体装置、それが搭載されたヒューマンインターフェースモジュール及びそれが搭載された電子機器

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