JP2009295047A - 消費エネルギー推定装置、その未知パラメータ値推定装置、プログラム - Google Patents

消費エネルギー推定装置、その未知パラメータ値推定装置、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】全体の消費エネルギーしか計測できない状況で、各機器毎の消費エネルギー推定値を求める。
【解決手段】モデルA、モデルBの形式設定部12,13は、ユーザに任意のモデル(各機器毎、全体の消費エネルギー算出モデル)を設定させる。このモデルには未知パラメータが含まれている。未知パラメータ推定部14は、このモデルと、データ格納(蓄積)部11の各種実績データとを用いて、このモデル中の未知パラメータの値を求める。消費電力推定部15は、求めた未知パラメータの値を上記各機器毎の消費エネルギー算出モデルに設定することで、各機器毎の消費エネルギー理論値を算出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、工場等における各機器のエネルギー消費推定方法等に関する。
複数の機器を一定のスケジュールにしたがって稼動する場合に、その個々の機器や条件ごとのエネルギー消費量がわかればそれぞれの機器や条件におけるエネルギー効率がわかり、それに応じた機器の運転・運用を行うことにより省エネや省コストを目的とした機器の稼動パターンやスケジュールを定めることができる。このため個々の機器の稼動条件や内外環境の影響による条件下での正確なエネルギー使用量を知りたいという要望が従来ある。このように機器やロット等の品目に応じたエネルギー消費量を推定することを「エネルギー配賦」という。
一般に、全体としてのエネルギー消費量は施設全体での消費エネルギーを例えば電力計等により測定していたり、電力会社等からの情報により現実の使用量の実績値がわかることが多いが、個々の機器の使用エネルギーについてはわからないことが多い。
これに対して、個々の機器についての消費エネルギー量を知るためには機器に各種センサを設置する必要があり、高コストになる。
既存の情報から各機器の消費エネルギーを推定する装置・方法としては、特許文献1に開示されているような方法が提案されている。
特開2004−280618号公報
しかし、上記特許文献1の方法では、まず一般に(物理的な)事前知識により個々の機器の消費エネルギーを推定していき、全体の消費エネルギーとの関係を考慮しながら個々の機器の消費エネルギーを補正していくことで推定するというものであり、徐々に推定値を補正していくために推定値が正確でなくなる可能性があること、推定値が変わっていくことで煩雑となる、等の問題点がある。
本発明の課題は、全体の消費エネルギーしか計測できない状況で、この全体の消費エネルギー実績値と各機器の稼動状況等に基づいて、各機器毎の消費エネルギー推定値を求めることができる消費エネルギー推定装置、プログラム等を提供することである。
本発明の消費エネルギー推定装置は、複数の機器の稼動データと、消費エネルギーに影響を与える条件を表す既知変数と、全体の消費エネルギー実績データを格納する既知データ格納手段と、少なくとも前記稼動データを用いた、未知パラメータを含む消費エネルギー計算モデルとして、前記各機器毎のモデルである第1のモデルと、全体のモデルであり該第1のモデルを含むモデルである第2のモデルとを任意に作成させるモデル作成支援手段と、少なくとも前記稼動データ、全体の消費エネルギー実績データと、前記第2のモデルとを用いて、前記未知パラメータの推定値を求める未知パラメータ値決定手段と、該未知パラメータ推定値決定手段により求めた未知パラメータ推定値を、前記第1のモデルの未知パラメータに設定することで、該設定後の第1のモデルを用いて前記各機器毎の消費エネルギーの理論値を算出する各機器毎消費エネルギー算出手段とを有する。
上記消費エネルギー推定装置では、未知パラメータを含む消費エネルギー計算モデルをユーザ等に任意に設定させ、例えば全体の消費エネルギー実績データを例えば教師データとして用いて、未知パラメータの推定値を求めることにより、各機器毎の消費エネルギーの理論値を算出できるようになる。
上記未知パラメータの推定値を求める手法としては、例えば、前記未知パラメータ値決定手段は、前記全体の消費エネルギー実績データをグラフ表示すると共に、前記未知パラメータの値を任意に設定させる毎に該設定された未知パラメータ値と少なくとも前記稼動データを用いて前記第2のモデルにより全体の消費エネルギー理論値を算出してグラフ表示することで、前記未知パラメータ推定値を任意に決定させる。
この様に、ユーザ等がグラフ表示に基づいて未知パラメータ推定値を任意に決定するようにしてもよいし、以下の様に自動的に未知パラメータ推定値を決定してもよい。
すなわち、例えば、前記未知パラメータ値決定手段は、前記未知パラメータの値を任意に決める毎に該決定した未知パラメータ値と少なくとも前記稼動データを用いて前記第2のモデルにより全体の消費エネルギー理論値を算出して、該全体の消費エネルギー理論値と前記全体の消費エネルギー実績データとのノルムに基づく距離を最小化する未知パラメータの値を探索することで、前記未知パラメータ推定値を求める。
あるいは、例えば、前記第2のモデルによる前記全体の消費エネルギー理論値を、前記各機器毎の第1のモデルの出力の単純和とする場合には、前記未知パラメータ値決定手段は最小二乗法により前記未知パラメータ推定値を求める。
また、例えば、前記第1のモデルとしてインパルス応答モデルを用いてもよいし、あるいは前記第1のモデル、第2のモデルとして、伝達関数によるモデルを用いてもよい。
また、本発明は、上記消費エネルギー推定装置に限らず、上記未知パラメータ推定値を求める為の未知パラメータ値推定装置として構成してもよいし、これら消費エネルギー推定装置、未知パラメータ値推定装置の処理機能をコンピュータにより実現させる為のプログラムとして構成してもよい。
本発明の消費エネルギー推定装置、プログラム等によれば、全体の消費エネルギーしか計測できない状況で、この全体の消費エネルギー実績値と各機器の稼動状況等に基づいて、各機器毎の消費エネルギー推定値を求めることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本例の消費エネルギー推定装置の機能ブロック図である。
図示の消費エネルギー推定装置10は、データ格納(蓄積)部11、モデルA形式設定部12、モデルB形式設定13、未知パラメータ推定部14、消費電力推定部15等を有する。消費エネルギー推定装置10は、例えば一般的なパソコンやサーバ装置等により実現されるものである。つまり、パソコンは、一般的に、CPU等の演算プロセッサ、ハードディスク等の記憶装置、メモリ、キーボード、ディスプレイ、入出力インタフェース等を備えており、記憶装置に予め記憶されている所定のアプリケーションプログラムを、CPU等が読出し・実行することにより、上記消費エネルギー推定装置10における各種機能部11〜15による後述する処理機能が実現される。
尚、本説明において“設備”と“機器”は同義であると考えてよい。
データ格納(蓄積)部11は、(a)設備別稼動時系列データ(機器の稼動データ)、(b)既知変数データ(計測値等)、(c)全設備消費電力時系列データ(全体の消費エネルギー実績値)等の、主に未知パラメータ推定部14による処理に必要な各種データが格納・蓄積する記憶部である。これら各種データは、MES(製造実行システム)、DCS(分散制御システム)、電力計などから随時収集して時系列的に蓄積した過去データである。
すなわち、(a)設備別稼動時系列データは、対象となる機器の個々の運転停止に関する時系列データである。これは、例えば等サンプリングの時系列データであって、その各サンプリング時刻に各機器が運転していたか(1)、停止していたか(0)を記録したものである。これは、例えば、MES(製造実行システム)における運転実績データ等を取得するものである(この例に限らず、スケジューリングデータ等であってもよい)。
(b)既知変数データ(計測値等)は、個々の機器(設備)の消費エネルギーに影響を与える条件を表す既知変数である。これは、例えばDCS(分散制御システム)におけるセンサデータ等であるが、この例に限らない。尚、既知変数としては、定量的(連続的な数値)で表される変数だけでなく、例えば生産の品目の種類等のようなものも含む。このような場合は品目別に離散的な値(番号)を割り付けることで離散変数とみなすことができる。また、後述するように各機器で複数の品目を処理する場合には、各機器毎にどの時刻(時間帯)にどの品目を処理したのかを示すデータも、既知変数データに含まれる。
(c)全設備消費電力時系列データは、全機器の消費エネルギー合計の時系列データである。従来で述べた通り、全体としてのエネルギー消費量は、例えば電力計により電力として計測してデータが得られるが、個々の機器の消費エネルギーは分からない(分かるようにする場合、コスト高となる)ので、本手法により推定するものである。
モデルA形式設定部12、モデルB形式設定13に関しては、まず、モデルAは各設備毎の消費電力計算モデル(消費エネルギー理論値算出モデル)を意味し、モデルBは全体の消費電力計算モデルを意味する。尚、モデルBは、基本的に、モデルAを含むモデルとなっており、例えば後述する“単純和”のモデルの場合には、全ての設備のモデルAの出力の単純和とするモデルとなる。
ここで、“モデル”(消費電力計算モデル)とは、消費エネルギーを計算するための手段(計算式、テーブル、プログラム・ロジック等)を意味し、ここでは基本的に未知パラメータを含むものである。パラメータとは、(例えば上記既知変数に付随して)消費エネルギー算出時に必要となる係数(群)である。例えば品目のような離散的な既知変数に対しては品目別に一定値の係数が定められたテーブル内の値自体がパラメータとなる。そして、その値が分からないパラメータが上記未知パラメータである。例えば、各機器毎、あるいは各機器と品目との組み合わせ毎の、単位時間当たりの消費エネルギーが、未知パラメータとなる。この例に限るものではないが、何れにしても、その値が分からない係数(群)が、未知パラメータとなる。
モデルA形式設定部12、モデルB形式設定13は、何れも、ユーザに上記モデルA、モデルBを任意に作成させるものであり、例えば上記ディスプレイ上にこれらモデルA、モデルBの設定用画面を表示して、この画面上でユーザに任意の内容のモデルを入力させるものである。尚、設定用画面やモデルの具体例はここでは特に図示/説明等しない。
モデルA形式設定部12は、上記モデルAの設定用画面をディスプレイ上に表示する。これより、ユーザは、自らの物理知識や経験等から、個々の機器の消費エネルギーに影響を与える既知情報(稼動データ、既知変数等)と個々の機器の消費エネルギーの関係を表す(既知情報:入力、個々の機器の消費エネルギー:出力)、未知パラメータを含む計算モデルを設定する。具体的には、ユーザが、直接、計算式を設定するようにしてもよい。
同様に、モデルB形式設定13は、上記モデルBの設定用画面をディスプレイ上に表示する。これより、ユーザは、自らの物理知識や経験等から、全機器の消費エネルギーに影響を与える既知情報と全機器の消費エネルギーの関係を表す(既知情報:入力、全機器の消費エネルギー:出力)、未知パラメータを含む計算モデルを設定する。具体的には、ユーザが、直接、計算式を設定するようにしてもよい。
モデルBは、例えば、モデルAで計算される個々の機器の消費エネルギーを使用して、たとえばそれらの合計として全機器の消費エネルギーを計算するモデルでもよいし、必ずしもモデルAで計算される個々の消費エネルギーを直接用いなくてもよいが、モデルAとモデルBは共通の未知パラメータを含むものとする。
未知パラメータ推定部14は、上記各モデルA,Bの未知パラメータを推定する処理を行う機能部であり、本手法の核心部である。未知パラメータ推定部14は、モデルA形式設定部12、モデルB形式設定13によって作成された上記モデルA、モデルBと、データ格納(蓄積)部11に蓄積された上記各種データとを用いて、上記各モデルA,Bの未知パラメータの推定値を求めて出力する。
上記の通り、ユーザが任意に設定した各モデルには既知変数と未知パラメータ部分を含まれており、未知パラメータ推定部14は、データ格納(蓄積)部11から既知変数の過去の蓄積(実績)データを取得する(更に(a)設備別稼動時系列データ、c)全設備消費電力時系列データ(全体の消費エネルギー実績値)等も取得する)。そして、詳しくは後述するように、各モデルA,Bとこれら取得データ等を用いて、モデル中の未知パラメータを推定し、これを未知パラメータ推定値として出力する。
未知パラメータ推定値は、例えば図1に示す例では、消費電力推定部15に入力される。
消費電力推定部15は、モデルA形式設定部12、モデルB形式設定13によって作成されたモデルA、モデルBの各未知パラメータに対して、上記未知パラメータ推定値を設定することで、未知のパラメータを含まないモデルA、モデルBを作成する。よって、この様なモデルA,Bに対して、上記データ格納(蓄積)部11から既知変数や設備別稼動時系列データ等を取得して設定することで、特にモデルAによって各設備(機器)毎の消費電力推定値を得ることができる。よって、個々の機器に各種センサを設置する必要なく、高コストになることなく、個々の機器についての消費エネルギー量を知ることができるようになる。
以下、主に未知パラメータ推定部14の処理機能について説明していく。
図2は、未知パラメータ推定部14による概略的な処理イメージを示す図である。
図2には、モデルBの概略的なイメージを示す。
本例のモデルBは、図示のように、各設備に関するモデルAを全て含み、更にモデルB特有の既知変数、パラメータ(図示の(b’)モデルB既知変数、(d’)モデルB未知パラメータ)等)を入力し、全設備消費電力理論値(全消費エネルギー理論値)を求めるモデルである。また、上記の通り、モデルBはモデルAを含んでいるので、図2に示すように、各設備毎のモデルAへの入力データ((a)設備別稼動時系列データ、(b)既知変数データ(「モデルA」用)、(d)未知パラメータ(「モデルA」用))も入力する。
上記の通りモデルAは、各設備毎の消費電力計算モデルを意味し、図2に示す例ではN台の設備(設備1〜設備N)があるものとし、これより図示の通り、「設備1消費電力計算モデル」〜「設備N消費電力計算モデル」までのN個の計算モデルが存在する。
未知パラメータ推定部14は、上記モデルBと、データ格納(蓄積)部11に蓄積された上記各種データとを用いて、図2に示すように全設備消費電力理論値(全消費エネルギー理論値)を求める。
すなわち、図示の(a)設備別稼動時系列データ(各設備の稼動データ)、(b)既知変数データ(「モデルA」用)、(d)未知パラメータ(「モデルA」用)、(b’)既知変数データ(「モデルB」用)、(d’)未知パラメータ(「モデルB」用)が入力され、これらの入力に応じた出力(上記全設備消費電力理論値)を得る。但し、その際、未知パラメータの値を何等かの方法で決める必要がある場合もある。これは、後述するように、ユーザが各未知パラメータの値を任意に決定してもよいし、自動的に決定してもよい。
そして、この全設備消費電力理論値が上記(c)全設備消費電力時系列データ(全消費エネルギー実績値)と出来るだけ合致するように未知パラメータを推定する。これは、“実績値”が全設備消費電力理論値に対する「教師データ」であって、全設備消費電力理論値が「教師データ」に出来るだけ合致するように未知パラメータを推定するものと考えてよい。
上記理論値算出の際に入力される未知パラメータは、例えば後述する実施例1ではユーザが適宜設定した具体的な数値が用いられ、例えば後述する実施例2では未知パラメータ推定部14が任意に決定する具体的な数値が用いられる。未知パラメータの数値を任意に設定・変更すれば、それに応じて全設備消費電力理論値も変わることになり、全設備消費電力理論値が「教師データ」に出来るだけ合致するような未知パラメータの値を探索することにより、適切な未知パラメータを求めることができる。
尚、図2に示すものは、処理イメージの一例であり、この例に限るものではない。例えば、後述する「全設備消費電力理論値=各設備毎の消費電力理論値の単純和」とすることができる場合には、モデルBに対して上記既知変数データ(「モデルB」用)、未知パラメータ(「モデルB」用)を入力する必要はない。あるいは、図2の例では、各設備毎の消費電力理論値を算出しているが、この例に限るものではなく、モデルBは、最終的に全消費エネルギー理論値が算出できるモデルであればなんでも良い。但し、モデルBに関する未知パラメータには、モデルAに関する未知パラメータが全て含まれている必要がある。つまり、モデルBに関する未知パラメータの推定値を求めることで、モデルAによって各設備毎の消費電力理論値が算出できるようにする必要がある。
ここで、「モデルA」については、稼動データは、0と1の2値をとる時系列データと見なせるため、0→1、1→0の変化、つまりステップ変化が(ランダムな間隔で)繰り返される入力時系列データであると見做せる。蓄積された稼動データから、例えばユーザ等が任意に指定する所定期間におけるデータを取得して用いる。以下の説明では、既知の時系列データとしては主に稼動データを用いるものとして説明する(勿論、教師データである「全消費エネルギー実績値」は必ず必要である。当然、これも、上記所定期間のデータを用いる)。また「モデルB」については、各機器の稼動データ以外の入力となる既知変数(図2における「(b’)モデルB既知変数」)がありうるが、これは「モデルB」特有の入力であり、これも上記所定期間における既知の時系列データである。
未知パラメータに対して仮に何らかの値を設定した上で上記所定期間の既知の時系列データを入力として用いれば、モデルA、モデルBによるシミュレーション計算により当該所定期間における出力(全消費エネルギー理論値の時系列データ)を得ることができる。これを「全消費エネルギー実績値」の時系列データと合致させるようにすることで、未知パラメータを定めることができ、このようにして得られた未知パラメータの値により「各機器毎の消費エネルギー理論値」を得ることができる。
以下、主に未知パラメータ推定部14の処理機能について各種実施例として詳細に説明していくが、この説明においてはより明確な表記方法を用いるものとし、以下にまず、上記図2の説明をより明確な表記方法を用いて説明するものとする。
まず、図2で説明したようにここではN台の機器(設備)があるものとし、n番目の機器(「機器n」,n=1…N)に関する時系列の稼動データ((a)設備別稼動時系列データ)をw(n,t)とする。
w(n,t)は、機器nが対象期間(所定期間;一定期間)0≦t≦Tの各時刻tにおいて稼動状態か停止状態かを表すものであり、例えば以下のような関数として表される。
w(n,t)=1(機器nが時刻tにおいて稼動状態)
w(n,t)=0(機器nが時刻tにおいて停止状態)
ここでtは連続値であっても一定のサンプリング時刻にサンプリングされた離散値であってもよい。離散値の場合にはw(n,t)は各機器nについて数列となる。
なお、稼動データを表す形式としては上記のような形に限るものではなく、例えば機器nの稼動開始(起動)時刻および停止時刻の(複数の)組によるベクトルとして定義することもできる。
各時刻における稼動・停止状態に対する0−1関数としての定義(モデル)と、起動−停止時刻の組として表される定義とは一方から他方への変換は容易に行うことができる。
次に、各機器nに関して、稼動時の消費エネルギーが依存する条件(条件1という)に対応した変数またはパラメータがあるものとし、このうち既知(条件に対応する変数値が指定された値としてわかったりセンサ等で得られたりする)のものをp(n,i)(i=1…I)、未知のものをa(n,j)(j=1…J)とする。ここでは、p(n,i)は上記既知変数(モデルA用)、a(n,j)は上記未知パラメータ(モデルA用)に相当すると考えてもよい。各p(n,i)やa(n,j)は離散値か連続値かのいずれかをとる変数とする。
次に、上記w(n,t),p(n,i)(i=1…I),a(n,j)(j=1…J)
を入力とし、各機器(機器n)のエネルギー消費量の時間変化E1(n,t)(0≦t≦T)を計算する計算モデル(上記モデルAの一例)がある。
この「計算モデル」は、w(n,t),p(n,i)(i=1…I),a(n,j)(j=1…J)と時刻t(0≦t≦T)を定めればその時刻におけるエネルギー使用量が定まる関数であり、上記の通り、具体的にはユーザが任意に設定するものであり、ここでは具体例を示すことなく説明するものとする。
ここでいう「関数」とは、解析的関数等の1つの式で表される関数ではなく、入力を定めれば出力が定まる、入出力関係が定義された関数という意味である。
結局、「計算モデル」(関数)は、
E1(n,t)=E1(n,t, w(n,t’),p(n,i), a(n,j))(0≦t’≦t)(i=1…I),(j=1…J) ・・・(1)式
と表される。
ここで(1)式のw(n,t’)(0≦t’ ≦t)の意味は、エネルギー消費量を求めようとする時刻tよりも前のすべての時間における稼動データw(n,t’) (0≦t’ ≦t)が、この「関数」の中に組み込まれていることを示す。これは、よく知られているように、時刻tにおける出力値に、この時刻tにおける入力値だけでなく過去の入力値も影響を与える場合に対応する手法であるが、この例に限るものではない。よって、例えば、(1)式におけるw(n,t’)をw(n,t)に置き換えてもよい。
また、(1)式において、p(n,i) (i=1…I), a(n,j)(j=1…J)もそれぞれp(n,1),p(n,2)・・・p(n,I),a(n,1),a(n,2),・・・a(n,J)が、全てこの「関数」の中に組み込まれていることを示す。
次に、一定期間0≦t≦Tに機器n(n=1…N)がスケジュールw(n,t)で稼動した場合に、p(n,i)(i=1…I),a(n,j)(j=1…J)以外で全体のエネルギー消費が依存する条件(条件2とする)に対応する変数があれば、その中で既知のものをq(l)(l=1…L)、未知のものをb(m)(m=1…M)とする。ここでは、q(l)は上記既知変数(モデルB用)、b(m)は上記未知パラメータ(モデルB用)に相当すると考えても良い。p(n,i),a(n,j)と同様に、各q(l)やb(m)は離散値か連続値かのいずれかをとる変数とする。
尚、上記スケジュールw(n,t)で実際に稼動した場合には、このスケジュールデータw(n,t)を機器の稼動データw(n,t)というものとする。本手法では、実際に稼動して全体の消費エネルギー実績値を得ていることを前提としているので、基本的には稼動データw(n,t)と呼ぶものとする。
これより、上記モデルBとして、上記のw(n,t),p(n,i)(i=1…I),a(n,j)(j=1…J),q(l)(l=1…L),b(m)(m=1…M)を入力とし、機器1〜機器Nの機器全体の消費エネルギー量を計算する計算モデルが考えられる。これはモデルAと同様に以下の「関数」((2)式)として表される。すなわち、全体のエネルギー消費量の計算値すなわち上記「全設備消費電力理論値」(全消費エネルギー理論値)E2(t)は、以下の(2)式として表される。
E2(t)=E2(t, w(n,t’),p(n,i),a(n,j),q(l),b(m)) ・・・(2)式
(i=1…I)(j=1…J)(n=1…N)(l=1…L)(m=1…M)
ここでの表記方法も(1)式と同様である。
一方で、機器全体が所定の条件(稼動条件・機器条件)で稼動した場合の全体の実際に使用したエネルギーの時系列データ(上記(c)全設備消費電力時系列データ(全消費エネルギー実績値))は、E0(t) (0≦t≦T)と表されるものとする。
ここで、本手法の目的は、「各機器n(n=1…N)毎の消費エネルギー実績値」が分からない状況で、できるだけ正確に上記E1(n,t)((1)式)が計算されるように、当該(1)式における上記a(n,j)(j=1…J,n=1…N)を定めることである。
但し、(1)式は、未知パラメータ推定値が算出された後に、消費電力推定部15にて各機器毎の消費電力(消費エネルギー)理論値を算出する際に用いるものであってよく、上記目的を実現する為に必要となる未知パラメータ推定値の算出の際には、(2)式のみを用いてもよい。
上述したことから、本手法では、例えば、上記「全設備消費電力理論値」(全消費エネルギー理論値)E2(t)を、「全消費エネルギー実績値」E0(t)にできるだけ合致させるように“a(n,j)(j=1…J)(n=1…N), b(m)(m=1…M)”を定め、ここで得られる“a(n,j)(j=1…J)(n=1…N)”をもって上記目的を達成する。
なお、ここに現われる変数や関数出力値に関して別途条件から定まる制約があれば、それを満たしつつ上記“a(n,j)(j=1…J,n=1…N), b(m)(m=1…M)”を定める。
以下、上述した表記方法を用いて、主に未知パラメータ推定値を求める処理について、各種実施例を説明する。
まず、実施例1について説明する。
ここで、上記(2)式において、その値が分かっていないものは(a(n,j)(j=1…J)(n=1…N))とb(m) (m=1…M)であり、これらa(n,j)、b(m)の値を任意に決めてやれば、全消費エネルギー理論値E2(t)の具体的な算出値が得られることになる。尚、以下の説明では、a(n,j) 、b(m)を未知パラメータa(n,j)、b(m)と呼ぶ場合もある。
これより、実施例1では、未知パラメータ推定部14における未知パラメータ推定値を求める処理は、ユーザに未知パラメータa(n,j)の値を任意に設定・変更させて、その都度、この設定値に応じたE2(t)の算出値を表示することで、適切な未知パラメータ推定値をユーザに判断させるものである。“適切な”とは、上述したように理論値E2(t)を実績値E0(t)に出来るだけ合致させることを意味する。
実施例1において未知パラメータ推定値を求める処理に関しては、未知パラメータ推定部14は、まず、上記「全消費エネルギー実績値」E0(t)を、例えば表計算ソフト等のプログラムを用いて、時系列グラフとして表示する。この表示例を図3に示す。但し、図3の表示例は説明の為であり、実際には図4に示す未知パラメータ決定用画面20を表示して、図4に示すようにこの画面20内に上記E0(t)の時系列グラフ(折れ線グラフ)も表示する。
そして、未知パラメータ決定用画面20内には全消費エネルギー理論値E2(t)の時系列グラフ(棒グラフ)も表示される。これは、画面20内には図示の未知パラメータ値設定領域21も表示され、ユーザがこの設定領域21において各未知パラメータの値を任意に設定することで、未知パラメータ推定部14、この設定値に応じたE2(t)を上記(2)式によって算出して図示の棒グラフとして表示する。
すなわち、上記(2)式において、w(n,t),p(n,i)(i=1…I)ならびにq(l)(l=1…L)は分かっているので(データ格納(蓄積)部11から取得・入力する)、ユーザが未知パラメータa(n,j)(j=1…J)(n=1…N), b(m)(m=1…M)の値を任意に決定してモデルB((2)式)に与えることにより「全消費エネルギー理論値」E2(t)が算出される。そして、ここでは、この算出結果を棒グラフ表示する。
よって、ユーザが、設定領域21において各未知パラメータ(a(n,j)(j=1…J)(n=1…N), b(m)(m=1…M))の値を任意に変更すれば、図示の各棒グラフの表示内容(高さ)が変わることになる。
設定領域21においては、図示のように、スライダーによって各未知パラメータの値を設定することができ、ユーザは特に値を指定しなくてもスライダーを適当に動かすだけで、各未知パラメータの値を設定・変更することができる。また、これにより、未知パラメータに対する「全消費エネルギー理論値」E2(t)の変化の仕方がより分かり易くなる。
そして、ユーザは、未知パラメータ値を設定・変更する毎に、実績値E0(t)の時系列グラフ(折れ線グラフ)と理論値E2(t)の時系列グラフ(棒グラフ)とを見比べて、理論値E2(t)が教師データである実績値E0(t)にほぼ合致する状態となったか否かを判断する。すなわち、各時刻tにおける理論値E2(t)と実績値E0(t)とがほぼ同じとなっているかを判断する。
そして、ユーザは、ほぼ合致する状態となったと判断した場合には、例えば不図示の「決定」ボタンを押下する。これにより、未知パラメータ推定部14は、このときの設定領域21における各未知パラメータの値を、上記未知パラメータ推定値として決定して出力する。
実施例1では、上記のようにして未知パラメータ推定値を決定することができる。但し、この方法では、ユーザの手間が掛かることになるので、例えば以下に説明する実施例2では、自動的に、未知パラメータ推定値を決定できるようにする。
以下、実施例2について説明する。
まず、上記「全消費エネルギー理論値」E2(t)と「全消費エネルギー実績値」E0(t)との一般のノルムに基づく距離が小さいほど、両者の時系列関数は「近い」ことになり、両者はより合致することになる。
E2(t)とE0(t)の一般のノルム(pノルム)に基づく距離は以下の(3)式の様に定義される。一般に、p=1,2、すなわち1ノルム、または2ノルムが用いられる。
ここで、(3)式におけるe(p,a(n,j), b(m))のa(n,j),b(m)が、上記の通り未知パラメータである。
なお、無限大ノルム‖E2−E0‖=max t|E2(t)−E0(t)|となる。
e(p,a(n,j), b(m))を最小化する未知パラメータ(a(n,j)(j=1…J)(n=1…N), b(m)(m=1…M))を求めることで、これを上記未知パラメータ推定値として決定してよいものである。
e(p,a(n,j), b(m))を最小化する方法として、各種最適化手法を用いることができる。
本問題における決定変数は一般にa(n,j)(j=1…J)(n=1…N), b(m)(m=1…M)で表されるように高次元であり、また離散変数と連続変数を含みうる。一方で評価関数e(p,a(n,j), b(m))は決定変数に関して一般に非線形である。
このような最小化問題に対して、「柳浦、茨木:組合せ最適化−メタ戦略を中心として−、経営科学のニューフロンティア2、朝倉書店,2001」に示されている最適化手法や、「J. Kennedy and R. Eberhart, "A discrete binary version of the particle swarm optimization algorithm", Proc. of the IEEE conference on Systems, Man, and Cybernetics (SMC'97), pp.4104-4109, 1997.」に示されているような最近の手法、例えばPSO(Particle Swarm Optimization)等の最適化手法は、制約条件を考慮しつつ評価関数を最小化する決定変数を求める方法として有効であり、これらの手法を用いることにより、未知パラメータa(n,j)(j=1…J)(n=1…N), b(m)(m=1…M)の値を得ることができる。
実施例2における未知パラメータ推定値の決定処理の具体例を、図5を参照して説明する。
図5は、実施例2における未知パラメータ推定部14の機能ブロックと処理フローを示す図である。
図示の例の未知パラメータ推定部14は、データ入力部31、最適化処理部32、最適未知パラメータ出力部33を有する。
上記の通り、データベース(データ格納(蓄積)部11)には対象期間0≦t≦Tの各機器nの稼動データ(w(n,t))、個々の機器nに関する条件(条件1:p(n,i)(i=1…I))に対応する変数実績値、個々の機器でなく全体に関する条件(条件2:q(l)(l=1…L))に対応する変数実績値、ならびに当該対象期間の「全消費エネルギー実績値」E0(t)(時系列)が格納されている。
データ入力部31は、データ格納(蓄積)部11から上記既知の各種データ(w(n,t),p(n,i)(i=1…I)、q(l)(l=1…L)等の各種変数等の実績値データ、及びE0(t))を入力して最適化処理部32に渡す。
最適化処理部32は、一般に評価関数を最小とする決定変数を探索する処理を行う機能部である。これは、各種既存のアルゴリズムによって、より小さい評価関数を得るように決定変数を適宜調整変更して評価関数を計算することを行う。この処理を終了条件が満たされるまで繰返して、評価関数を最小とする決定変数を探索し、得られた結果を最適決定変数として出力する。
ここでは、上述した各機器に影響する未知パラメータ(a(n,j)(j=1…J))と全体に影響する未知パラメータb(m)(m=1…M)を決定変数とし、モデルB((2)式)により算出される「全消費エネルギー理論値」E2(t)とデータベースから読み出された「全消費エネルギー実績値」E0(t)との差のp-ノルムを評価関数とする。
例えば図示のステップS11〜S14の処理を実行することで、上記e(p,a(n,j), b(m))を最小にする未知パラメータ(a(n,j), b(m))の値(以下、最適未知パラメータ値という)を求める。すなわち、ステップS11〜S13の処理を、予め決められている所定の終了条件を満たすまで(ステップS14の判定がYESとなるまで)、繰り返し実行することで、上記評価関数を最小にする未知パラメータを探索し(上記最適未知パラメータ値を求めて)、これを最適未知パラメータ出力部33が例えば消費電力推定部15へ出力する。
ステップS11〜S13の処理について説明する。
この処理は、ステップS11で未知パラメータ(a(n,j), b(m))の値を任意に決定する毎に、この未知パラメータの値を上記各種変数等の実績値データと共にモデルB((2)式)に代入して「全消費エネルギー理論値」E2(t)を算出し(ステップS12)、算出したE2(t)と上記入力したE0(t)とから上記(3)式によってp-ノルムを算出する(ステップS13)。そして、ステップS13では更に、算出したp-ノルム値と記憶してある最小p-ノルム値とを比較して、
算出したp-ノルム値<最小p-ノルム値
である場合には、算出したp-ノルム値を新たな最小p-ノルム値として記憶すると共に、このときのステップS11における未知パラメータの値を、最適未知パラメータ値候補として記憶する。尚、一番最初にステップS13で算出したp-ノルム値は、そのまま最小p-ノルム値として記憶する。勿論、そのときの未知パラメータの値も、最適未知パラメータ値候補として記憶する。
上記ステップS11〜S13の処理を繰り返し実行することにより、「全消費エネルギー理論値」と「全消費エネルギー実績値」の差のp-ノルムを最小とする未知パラメータ(a(n,j), b(m))の値が、上記最適未知パラメータ値(図1における未知パラメータ推定値)として出力されることになる。すなわち、最終的に(ステップS14の判定がYESとなったときに)上記最適未知パラメータ値候補として記憶されていた値が、上記最適未知パラメータ値として、最適未知パラメータ値出力部33から出力される。
上記ステップS14の終了条件としては、例えば所謂“総当り”のアルゴリズムとする場合には、未知パラメータ(a(n,j), b(m))の値として取り得る全ての値(例えばユーザが予め設定する)の組み合わせについてステップS11〜S13の処理を実行したことが、終了条件となる。
なお、ここでは全消費エネルギー理論値と全消費エネルギー実績値の差のp-ノルムが一般の形の場合について記したが、「全消費エネルギー理論値」と「全消費エネルギー実績値」の差のp-ノルムがパラメータに関して例えば解析的な式で表される場合には「最適化処理部」32の処理として数理計画法等を用いてもよい。
なお、モデルB((2)式)が解析的な式で表され、かつ線形等の単純な場合には最小二乗法、線形計画法、2次計画法等の数理計画法を用いることも可能である。
ここで、上記実施例1,2において、上記最適未知パラメータ値(未知パラメータ推定値)は、消費電力推定部15に渡され、消費電力推定部15は上述したように未知パラメータ推定値を適用したモデルAを用いることで、各機器毎の消費エネルギー理論値を算出することができる。
このようにモデルAに基づいて算出される各機器毎の消費エネルギー理論値をそのまま用いてもよいが、実際には、上記最適未知パラメータ値(未知パラメータ推定値)に対応する「全消費エネルギー理論値」は、「全消費エネルギー実績値」と完全に同じにならない場合が少なくないと考えられる。すなわち、「全消費エネルギー理論値」と「全消費エネルギー実績値」の差(またはそのpノルム)はゼロにはなっていない場合がある。つまり、式で表せば、一般に、
上記最適未知パラメータ値(未知パラメータ推定値)として得られたパラメータa(n,j)(j=1…J)(n=1…N),b(m)(m=1…M)の値を用いてE2(t)を算出した場合、
E2(t, w(n,t),p(n,i),a(n,j),q(l),b(m))≠E0(t)
となる場合が少なくないと考えられる。
ここで、「全消費エネルギー理論値」E2が「各機器消費エネルギー理論値」E1(n)の単純和として表されている場合には、以下のように「各機器消費エネルギー理論値」を補正することで、より正確な各機器の消費エネルギーを推定することができる。
E1(n)=E1(n)×E2/E0
次に、以下、実施例3について説明する。
上述した未知パラメータ推定部14における未知パラメータ推定値を求める処理に関して、所定期間の機器全体の消費エネルギーデータ理論値(「全消費エネルギー理論値」)を計算する計算モデル(モデルB)の出力値が、同期間の各機器の消費エネルギー理論値(「各機器消費エネルギー理論値」)を算出する計算モデル(モデルA)の出力値の単純和となっている場合には、最小二乗法により未知パラメータを推定することができる。
実施例3は、この様に、最小二乗法により未知パラメータを推定するものであり、以下に説明する。
まず、「全消費エネルギー実績値」E0(t)は、所定のサンプリング周期Δtでサンプリングされており、各機器の起動・停止もΔtの整数倍の離散的なタイミングにおいてのみ行えるものとする。
機器nのスケジュールw(n,t)として、以下のように表されるものとする。
対象期間0≦t≦T(T=KΔt)の間にRn回の起動−停止を行うものとし、r回目の起動、停止時刻をそれぞれ、ks(n,r) Δt≦t≦ke(n,r) Δt(s:start,e:endの略)とする。
すると機器nの稼動データw(n,t)は以下のようになる。Δtでサンプリングされて離散化されているため、w(n,t)は1≦k≦Kで定義された数列w(n, kΔt)である。よって、
w(n,kΔt) = 1(ks (n,r)≦k≦ke (n,r),r=1…Rn)
w(n,kΔt) = 0(それ以外)
と表される。
同様に、E0(t)はE0(kΔt)と表される。
ここで各機器のエネルギー消費量モデルE1(n,t)ついて、離散時刻t=kΔtに対して定義されるため、E1(n, kΔt)について以下のように定義(仮定)する。
E1(n, kΔt)=a(n,1) w(n,kΔt)
これは図6で示されるような、各機器は稼働時間(起動−停止の間)は機器ごとに定まる一定値のエネルギー消費量が継続し、稼動時間以外はエネルギー消費はゼロとするものである。つまり、この例ではa(n,1)は、各機器n(n;1〜N)毎の単位時間当たりのエネルギー消費量と考えることができる。尚、図6は、各機器のエネルギー消費量、及びこれと全体のエネルギー消費量との関係の一例を示す図である。
次にE2(t)に関して、t=kΔtについて以下の(4)式を仮定する。
ここで、
a=[a(1,1) a(2,1) … a(N,1)] T,w1(k)=[w(1,kΔt) w(2,kΔt) … w(n,kΔt)]T
ここで右肩のTは行列(ベクトル)の転置を表し、aとw1(k)はともに縦ベクトルである。
これは図6に示されるように、各時刻における各機器nの消費エネルギー理論値E1(n, kΔt)の単純和を、同時刻の全消費エネルギー理論値E2(kΔt)とするというモデルである。
ここで、E2(t)−E0(t)を2-ノルムで以下のように評価する。
各サンプリング時刻t = kΔtにおいてE2(t)−E0(t)を計算すると、以下の(5)式となる。
これを行列表現すると、
Wa−E0
となる。
ここで、
そして、ここでは例えば、Wa−E0の2ノルム、すなわち
を最小にする未知パラメータa=[a(1,1) a(2,1) … a(N,1)] Tを求める。
これを満たす未知パラメータa0=[a(1,1) a(2,1) … a(N,1)] T、すなわち上記未知パラメータ推定値は、最小二乗法により求めることができ、以下のように表すことができる。
a0=arg min ‖Wa−E0‖=(WTW)−1 WTE0 ・・・(7)式
従って、実施例3における未知パラメータ推定部14は、データ格納(蓄積)部11から上記w(n,k Δt)とE0(k Δt)を取得して、これらを上記(6)行列式に対して設定して上記(7)式を演算することで、最適な未知パラメータ値としての未知パラメータ推定値を求めることができる。
尚、処理対象が上記“「全消費エネルギー理論値」が「各機器消費エネルギー理論値」の単純和となる”ものであるか否かは、例えばユーザが判断して指示入力することで、未知パラメータ推定部14は上記実施例3の処理を行うことになる。
ところで、ここで、上述した実施例2、実施例3において、特に生産機器において、ロットやバッチといった単位で製品を処理する場合に、
「各機器毎の消費エネルギー理論値」が
E1(n,t)=E1(n,t, w(n,t),p(n,i),a(n,j))
と表され、「全消費エネルギー理論値」が
E2(t)=E2(t, w(n,t),p(n,i), a(n,j),q(l),b(m))
と表されるものとする。
ここで、ロットやバッチごとに定まる品目・処理量等の条件を上記p(n,i)(i=1…I),a(n,j)(j=1…J)(n=1…N),q(l)(l=1…L)の入力変数として含めることができる。
よって、実施例2、実施例3のいずれかの未知パラメータ推定手法を用いることにより、a(n,j)(j=1…J)(n=1…N), b(m)(m=1…M)を正確に定めることができる。尚、これは、後述する実施例3の変形例等に関しても同様である。
この結果を用いて、各機器で所定のロットやバッチを処理しているときのエネルギー消費量を得ることができるので、これはすなわち当該ロットやバッチのエネルギー消費量を得ていることになり、エネルギーのロット配賦を行える。
以下、実施例3の変形例について説明する。
当該変形例においても、未知パラメータ推定値を最小二乗法により求めることについては実施例3と同様である。変形例では、モデル(特にモデルA;モデルBにおけるモデルAの部分も同様)が実施例3とは異なる。すなわち、実施例3では、モデルAは、上記図6に示したように、単純に、各設備毎に、稼動時にその設備に応じた所定値を消費エネルギーとしていたが、本手法では後述する図8に示すようにインパルス応答モデル(有限インパルス応答(FIR)モデル)を用いる。
つまり、実施例3の変形例においては、エネルギー消費量推定モデルとして、すべての機器(設備)について同じ次数のインパルス応答モデル(移動平均(MA :Moving Average)モデル)を用いるものとする。(なお、機器ごとに異なる次元とすることも容易に可能である。)つまり、本手法のモデルは、以下の(8)式で表される。
(ここで上記“次数”とは(8)式ではIであり、どれだけ過去に遡った値まで考慮するかに対応する。)
これは、入力としてインパルス入力を与えた場合の応答時系列b1,n,iから得られるモデルである(図7(a))。
この応答を時間方向に積分すればステップ応答モデルが得られ、容易にステップ応答としてモデルを評価することもでき、エネルギー消費の立上り等を評価することが可能となる(図7(b))。
「実施例3」で説明した表記を用いて、機器nの起動〜停止までの運転状態(「稼動データ」)をw(n,kΔt)と表すと、これは起動時に0から1へ変化し、停止時に1から0に変化する信号である。これを入力として上記モデルG1n(z)に与えた場合の出力(応答)の様子を図7(c)に示す。このように、各機器の消費エネルギー理論値(時系列)は、入力(運転状態w(n,kΔt))に対する(8)式のモデルの出力として表現されることになる。
ここで、上記(8)式は伝達関数の形としては分かるがその係数の大きさは分からないので、そのb1,n,iを未知パラメータとして扱うものとすると、zは(1ステップ)進み演算子であり、z−1は(1ステップ)遅れ演算子であるので、各機器(設備)の消費エネルギー理論値E1(n, kΔt)は、w(n,kΔt)の遅れw(n,(k-i)Δt)により以下の(9)式のように定義できる。
図8には、一例として図示の設備1〜設備6の各機器の消費エネルギー理論値の一例を示してある。これは、図6に示す例に対して、本例のインパルス応答モデルを用いた場合の例であるとも言える。ここではその時系列変化の形が伝達関数モデルにより定まっているものとする。
そして、ここでは「モデルB」特有の未知パラメータは無いものとすると、「モデルB」の出力、すなわち「全消費エネルギー理論値」E2(kΔt)は、以下の(10)式により表される(上記の通り、個々の機器の単純和で表される場合であるので)。
ここで、それぞれ
u(k)=[w(1,(k-1)Δt) w(1,(k-2) Δt)…w(1,(k-I)Δt) w(2,(k-1)Δt)…w(2,(k-I)Δt)…w(N,(k-I) Δt)]T
b=[b1,1,1 b1,1,2 …b1,1,I b1,2,1…b1,2,I …b1,N,I]T
の縦ベクトルである。
これは図8において各機器のエネルギー消費理論値の単純和を全エネルギー消費理論値とするモデルに対応している。
ここで、E2(t)−E0(t)を2-ノルムで以下の(11)式のように評価する。
つまり、各サンプリング時刻t= kΔtにおいてE2(t)−E0(t)を計算すると、以下の(11)式のようになる。
これを行列表現すると、
Ub−E0
ここで、
と表される。
そして、ここでは例えば、Ub−E0の2ノルム、すなわち
を最小にするパラメータ
b=[b1,1,1 b1,1,2 …b1,1,Ib1,2,1…b1,2,I …b1,N,I]T
を求める。
これを満たすパラメータb0=[b1,1,1b1,1,2 …b1,1,Ib1,2,1…b1,2,I…b1,N,I]Tは、最小二乗法により求めることができ、以下の(13)式のように表すことができる。
b0=arg min ‖Ub−E0‖=(UTU)−1 UTE0 ・・・(13)式
従って、実施例3の変形例における未知パラメータ推定部14は、データ格納(蓄積)部11から上記w(n,k Δt)とE0(k Δt)を取得して、これらに基づいて上記(12)行列式の各要素を設定して上記(13)式を演算することで、最適な未知パラメータ値としての未知パラメータ推定値を求めることができる。
なお、伝達関数Gとして、G(z)≡1を考えると、「実施例3」と同様のモデルとなる。
また、上記説明では未知パラメータを「エネルギー消費の大きさ」の1つとするモデルであったが、例えばこのようにインパルス応答モデルであればそのモデルを時間的に区切ってそのそれぞれについての「大きさ」を未知パラメータとすることもできる。
また、エネルギー消費の時間的変化の形や遅れ、無駄時間等そのものを未知パラメータとすることも可能である。
次に、以下、他の具体例を例示して、この具体例に対応する実施例(他の実施例という)に係る処理例を説明する。
すなわち、上述した説明は、各設備毎にその設備によって処理される品目が1つであると仮定した場合について説明したものと言える。また、「モデルB」特有の未知パラメータは無いものとしていた。
これに対して、以下の他の実施例では、各設備毎にその設備によって処理される品目が複数である場合を想定している。「モデルB」特有の未知パラメータについても考慮している。例えば、図9に、ある製品の製造工程例を示す。
当該製造工程では「バッチ」単位で製品が処理される。すなわち1つのバッチで1つの製品が図9に示される機器(加熱タンク)に投入され、当該工程での処理・加工完了後、その結果(過熱後の製品)が得られる。
当該工程では処理機器である加熱タンクとして「タンク1」、「タンク2」の2台があり、加熱処理される製品には「品目1」と「品目2」の2種類の品目があり、需要(注文)に応じて加熱処理が行われる。なお「品目1」と「品目2」はいずれも、「タンク1」「タンク2」のいずれにおいても処理可能である。ただしタンクごとに品目によってエネルギー消費の傾向は同じではないと推定されている。また、各タンクでのエネルギー消費量は製品の仕様である濃度にも依存するが、今回は考慮しないものとする。
また全体での消費エネルギーは、外気温度にも影響されることが知られている。
当該工程において、従来、2台のタンクの加熱ヒータのそれぞれについて、その起動・停止(タイミング)のデータを蓄積している。
一方で、消費エネルギーは「タンク1」、「タンク2」の両方にエネルギー(電力)を供給している分電盤全体での消費エネルギーの時系列データ(E0(t)に相当)しか計測できない。
しかし現場では、処理される品目ごと、タンクごとに消費エネルギーには違いがあることが経験的に感じられており、その消費エネルギーの違いを考慮して適切に使い分ければ省エネ効果が得られるのではないかと考えられていた。
このような現場の課題に対し、本手法では以下のようにして、設備的に何も付加することなく、既存の収集データのみから個々の品目につき個々の機器で処理した場合の消費エネルギーを推定することができる。
まず、各タンクの過熱ヒータは、起動から停止まで同じ消費エネルギーを継続するものとする。つまり、図6と同様であるものとする。また、各タンクの起動・停止の履歴データを蓄積しており、これによって各時刻においてタンク1、タンク2がそれぞれ運転しているか、停止しているかが分かるが、当該他の具体例では複数の品目が扱われるので、時刻tにおいてタンクn(n=1,2)のそれぞれが運転してるか停止しているかを表す変数としてw(n,j,t)を導入する。これは、
w(n,j,t) = 1(時刻tにタンクnにおいて品目jを処理運転時)
w(n,j,t) = 0(上記以外)
として0と1の2値で与えられる変数である。尚、「タンク1」、「タンク2」は機器n(n=1,2)、「品目1」、「品目2」は品目j(j=1,2)と表す。
図10に、各タンクの運転状態(起動・停止)と品目に応じた消費エネルギー理論値の一例を図示する。
図10において、機器n(n=1,2)が品目j(j=1,2)を処理する際の単位時間当たりの消費エネルギー(図10のグラフの「高さ」)は、使用するタンクと品目の組み合わせによって定まるため、タンク(2台)×品目(2種類)の2×2のテーブルとして表されるが、これらのテーブル値を未知パラメータとしてa(n,j)(n,j= 1,2)と表すものとする。すると、時刻tにおけるタンク1,2個々の消費エネルギーE1(n,t)は、以下の(14)式のモデルで計算されることになる。すなわち、
と表される。
(14)式において、a(n,j) (n,j= 1,2)が未知パラメータである。
一方で、全タンクの消費エネルギーは外気温度に影響されることがわかっているので、外気温度θについて、消費エネルギーに与える影響をbθ+cとする。すると全消費エネルギー理論値E2(t)は、以下の(15)式で表される。
外気温度も時系列として各時刻について得られるのでθ(t)として、
E2(θ,t)= E1(1,t)+ E1(2,t) + bθ(t)+c
=a(1,1)w(1,1,t)+a(1,2)w(1,2,t)+a(2,1)w(2,1,t)+a(2,2)w(2,2,t)+bθ(t)+c ・・・(15)式
ここでb,cが未知パラメータである(勿論、a(n,j)も)。
ここで、データ格納(蓄積)部11に蓄積されているデータとしては、一定のサンリング間隔で収集された以下のデータが保存されている(基本的に図1で説明した通りである)。
(a)対象となる機器の個々の運転(起動停止)時系列データ
(b)消費エネルギーに影響を与える既知変数
(c)全消費エネルギーの時系列データ(実績値)E0(t)
「(b)消費エネルギーに影響を与える既知変数」としては、当該実施例においては、具体的には、以下のものがある。
(b-1)個々の機器の消費エネルギーに影響を与える変数 : 品目(「品目1」「品目2」)
これは具体的には各タンクで製品(品目)が処理されたときに、品目1を処理したか、品目2を処理したかの履歴記録があるということである。
(b-2)全消費エネルギーに影響を与える変数 : 外気温
したがって、上記(a)〜(c)のデータをデータ格納(蓄積)部11から取得することにより、特に(a)と(b−1)によって、各時刻tにおいてタンクnが運転中であったか停止中であったか、また運転中であった場合に品目1が処理されていたか品目2が処理されていたかのデータが得られ、モデル中((15)式)の変数w(n,j,t)が定まることになる。
データ格納(蓄積)部11に格納されているデータは、一定のサンプリング周期で収集されたデジタルデータであり、このサンプリング周期をΔtとし、また未知パラメータを推定する対象期間として抽出したある期間(時間T=0〜KΔt)について、上記(a)〜(c)のデータ、またはこのデータを元に上述した必要な処理を施したデータとして、以下のデータが既知変数データとしてあることになる。
w(n,j,kΔt)(n=1,2, j=1,2, k=1,2,…,K)
θ(kΔt)(k=1,2,…,K)
E0(kΔt) k=1,2,…,K)
これらの値から、E2(θ,t)とE0(t)が各時刻t=kΔt, k=1,2,…,Kにおいてできるだけ合致するように未知パラメータa(i,j),b,cを定める。
ここでは、実施例3の手法と同様、最小二乗法により、未知パラメータa(n,j),b,cは、以下のようにして求められる。
まず、上記(15)式は、行列表現として以下のように書き換えられる。
E2(θ,t)= bθ(t)+c+ E1(1,t)+ E1(2,t)
= bθ(t)+c+ a(1,1)w(1,1,t)+ a(1,2)w(1,2,t)+ a(2,1)w(2,1,t)+ a(2,2)w(2,2,t)
= [w(1,1,t) w(1,2,t) w(2,1,t) w(2,2,t) θ(t) 1] [a(1,1) a(1,2) a(2,1) a(2,2) b c]T
(最後の右肩のTは転置)
これを、t=kΔt, k=1,2,…,Kについて並べると、以下のようになる。
一方で、全消費エネルギー実績値E0(t)として以下が与えられている。
最小二乗法を用いることにより、これらが合致するように未知パラメータa(1,1) a(1,2) a(2,1) a(2,2) b c は、以下のように求められる。
すなわち、行列Wを以下のように定義することにより、
尚、上記行列Wに関して、行列Wの下側にa(1,1) a(1,2) a(2,1) a(2,2) b cが記述されているが、これらは行列Wに含まれているわけではなく、捕足の為に示しているものである。すなわち、上記行列Wに関して捕足で示すように、行列Wの各列(縦の一列)が、それぞれ、a(1,1) a(1,2) a(2,1) a(2,2) b cに対応するものである。
上記(16)式により未知パラメータa(1,1) a(1,2) a(2,1) a(2,2) b cが推定される。
従って、当該他の実施例における未知パラメータ推定部14は、データ格納(蓄積)部11から取得したデータに基づいて上記w(n,j,kΔt)(n=1,2, j=1,2, k=1,2,…,K)、θ(kΔt)(k=1,2,…,K)、E0(kΔt) k=1,2,…,K)を生成して行列Wを設定して、これらを用いて上記(16)式を演算することで、最適な未知パラメータ値としての未知パラメータ推定値を求めることができる。
消費電力推定部15において、このようにして推定された未知パラメータが各モデルに設定されることにより(特に(14)式に設定)、未知パラメータの値が設定された「モデルA」「モデルB」が作成され、特に上記未知パラメータ設定後の(14)式により各機器それぞれのエネルギー消費量の推定を行うことができる。
上述した実施例1の手法を、上述した図10に示すような他の具体例に対応させた場合、図4に示した未知パラメータ決定用画面は、例えば図11に示すような画面となる。
図11に示す未知パラメータ決定用画面40は、基本的には図4と同様に、「全消費エネルギー実績値」E0の時系列グラフ(折れ線グラフ)を表示すると共に、設定領域41における各未知パラメータ値の設定内容に応じた「全消費エネルギー理論値」E2の時系列グラフ(棒グラフ)を表示するものである。すなわち、ユーザがこの設定領域41において各未知パラメータの値を画面上等の「スライダー」により任意に設定することで、この設定値に応じたE2(t)を算出して図示の棒グラフとして表示するものである。
図4で説明したように、ユーザは、上記未知パラメータ値の設定内容を適宜変えながら表示内容を見て、「全消費エネルギー実績値」E0と「全消費エネルギー理論値」E2とが出来るだけ合致するような未知パラメータ値を探すようにすることになる。
尚、図11の設定領域41では、図示の通り、上記他の具体例に対応して、未知パラメータとして、各機器・品目の組み合わせ毎の未知パラメータa(1,1)、a(1,2)、a(2,1)、a(2,2)と、「モデルB」特有の未知パラメータb,c(その名称等)が表示されて、それぞれの値がスライダーにより任意に設定可能となっている。
次に、以下、上述した実施例3の変形例(FIRモデル)を上記他の具体例に対応させた場合の実施例について説明する(他の実施例(その2)という)。
当該他の実施例(その2)では、モデルとして2ステップ(Δt)前までの値を使うFIRモデルを仮定すると、時刻tにおけるタンク1,2個々の消費エネルギー理論値E1(n,t)は、以下の(17)式で表されることになる。すなわち、
と表される。ここでa(n,j,i) (n,j,i= 1,2)が未知パラメータである。尚、iは何ステップ前かを示す変数である。
一方で、外気温度に影響についても遅れを考慮して、b(1)θ(t-1)+ b(2) θ(t-2)とする。すると全タンクの消費エネルギーは、以下の(18)式で表される。
すなわち、外気温度も時系列として各時刻について得られるので、θ(t)として、
E2(t)= E1(1,t)+ E1(2,t) + b(1)θ(t-Δt)+ b(2) θ(t-2Δt)+c
= a(1,1,1)w(1,1,t-Δt)+ a(1,1,2)w(1,1,t-2Δt)+ a(1,2,1)w(1,2,t-Δt) +a(1,2,2)w(1,2,t-2Δt)+a(2,1,1)w(2,1,t-Δt)+ a(2,1,2)w(2,1,t-2Δt)+ a(2,2,1)w(2,2,t-Δt) + a(2,2,2)w(2,2,t-2Δt)+ b(1) θ(t-Δt)+ b(2) θ(t-2Δt)+c
= [w(1,1,t-Δt) w(1,1,t-2Δt) w(1,2,t-Δt) w(1,2,t-2Δt) w(2,1,t-Δt) w(2,1,t-2Δt) w(2,2,t-Δt) w(2,2,t-2Δt) θ(t) 1] * [a(1,1,1) a(1,1,2) a(1,2,1) a(1,2,2) a(2,1,1) a(2,1,2) a(2,2,1) a(2,2,2) b(1) b(2) c]T
・・・(18)式
となる。
これらの値から、E2(t)とE0(t)が各時刻t=kΔt, k=1,2,…,Kにおいてできるだけ合致するように未知パラメータa(n,j,i),b(i),cを定める。
エネルギー消費理論値の時系列を並べたベクトルは、上記「他の実施例」と同様に、パラメータa(n,j,i),b(i),cのベクトル(Aとする)と、w(n,j,kΔt),θ(kΔt)の行列(他の実施例と同様にWとする)の積として、以下の様に表される。
ここで、上記W、Aを、
とすると、これと以下のエネルギー実績値E0(t)の時系列ベクトル
とを用いて、上記「他の実施例」と同様に,推定すべきパラメータa(n,j,i),b(i),cのベクトルA:
A=[a(1,1,1) a(1,1,2) a(1,2,1) a(1,2,2) a(2,1,1) a(2,1,2) a(2,2,1) a(2,2,2) b(1) b(2) c]T
は,最小二乗法により以下のように求めることができる。
上記(19)式により、未知パラメータa(1,1,1) a(1,1,2) a(1,2,1) a(1,2,2) a(2,1,1) a(2,1,2) a(2,2,1) a(2,2,2) b(1) b(2) cが推定される。
従って、本例における未知パラメータ推定部14は、データ格納(蓄積)部11から取得した各種データに基づいて上記行列W、エネルギー実績値E0(t)の時系列ベクトルの各要素を求めて上記(19)式を演算することで、最適な未知パラメータ値としての未知パラメータ推定値を求めることができる。
以下、上記「モデル」として伝達関数によるモデルを用いる実施例について説明する。
以下、まず、実施例4について説明する。
この実施例4では、まず、稼動データw(n,t)を時系列に沿った信号列とする。
また連続値をとるモデルAの既知変数は、各時刻で値が変わりうるので、これを時系列変数と見なして図12に示すa1(t)・・・aS(t)とする。同様に、モデルBの既知変数をaT(t)とする。これらはいずれも複数の変数を持つベクトルである。
またこれに対応する「全消費エネルギー実績値」のデータをy(t)(上記E0(t))に相当)とする。これはスカラー値の時系列データである。
ここでtは連続時間であれば一定時間でサンプリングすることで離散時間とすることができるため、一般に離散時間であるとする。
ここで離散値をとる既知変数(以下、離散変数という)がある場合には以下のように扱う。
離散変数について、それぞれの変数がとる値の組み合わせごとに、稼動データを分ける(図12のw(1,t)・・・w(N,t)の各稼動データを分解する)。図12では離散変数が1変数(bk;k=1…K)しかない場合を記しているが、これが複数ある場合にはそれらがとる組み合わせ毎に分けられる。すなわち、w(1,t)・・・w(N,t)を、それぞれ、離散変数がとる組み合わせごとに分解(分離)し、各組み合わせをとった部分だけを抽出し、それ以外はゼロをとるような時系列を作成する。
これは、離散変数が1変数のみの場合には、この1変数がとる各離散値毎に、稼動データを分解する。例えば、図13(a)に示すように、機器1の稼動データが離散値b1,b2,b3をとる離散変数bk(k=1,2,3)より成る場合には、図示のように離散値b1、離散値b2、離散値b3に対応するデータにそれぞれ分解する。図13(b)に示す例も同様である。尚、離散値は、例えば上記「他の実施例」における品目1、品目2等に相当する。
この分離処理については後述する(図15の説明の際)。
次に、各機器について、離散変数のとる組み合わせ毎に(上記例では離散変数のとる各離散値毎に)、図13のようにして分解した離散変数の時系列データと、連続値をとる既知変数の時系列とを組み合わせたベクトルを入力とする線形動的モデル(伝達関数モデル)(図14に示すG1,1、G1,2等)を人間が考えて設定する。当然、この線形動的モデルには上記未知パラメータに相当するものが含まれている。尚、線形動的モデルとは、線形の伝達関数を意味する。特に過去データの影響を受けるものを意味するものと考えても良い。
これらの各機器・各離散変数の組み合わせごとに設定された線形動的モデルを「モデルA」とし、この「モデルA」に含まれる上記未知パラメータに相当するものを推定する。この「モデルA」(未知パラメータ推定済み)を用いて、稼動データを既知変数(連続・離散)ごとに「モデルA」(未知パラメータ推定済み)に入力として与えることで、各機器毎の消費エネルギー理論値(時系列)が得られることになる。
「モデルB」、すなわち既知変数から「全消費エネルギー理論値」を求める為のモデルも、任意の線形動的モデルとする。モデルBは、各モデルAの出力の単純和としてもよいし、フィルタとして単純な既知の線形モデルを設定してもよい。モデルBがこの様なものであるならば、上記各機器毎の消費エネルギー理論値(時系列)を「モデルB」に対して入力することで、「全消費エネルギー理論値」が得られることになる。
上記実施例4について、以下、図15〜図18を参照して具体的に説明する。
この説明は、上記他の具体例を用いて説明する。すなわち、タンク1、2、品目1、2の例を用いて説明する。
ここでは、モデルA、モデルBとしては線形動的モデルとして伝達関数を用いて、さらに「1次遅れ+無駄時間」を用いるものとする。
よって、タンク1、2ならびに品目1、2のそれぞれの合計4つの組み合わせに対する時定数と無駄時間を推定することになる。
この場合、品目1,2が上記離散変数bkの離散値b1,b2に相当し、入力データ(タンク稼動データと外気温度)のうち、タンク稼動データについては、各タンクの稼動データ中、品目1が処理されていた部分だけを抽出した時系列データと、品目2が処理されていた部分だけを抽出した時系列データに分解し(各品目毎にその品目を処理していたときの稼動データのみを抽出し)、それぞれを別の入力データと見なして扱う(図15参照)。
上述した各タンク毎の稼動データを品目別に分離する処理(タンク・品目別の稼動データを生成する処理)は、例えば、上記のように既知変数データとして「各機器毎にどの時刻(時間帯)にどの品目を処理したのかを示すデータ」があるので、これを用いる。すなわち、タンク1の稼動データから品目1に係るデータを抽出する場合には、当該タンク1の稼動データを入力して、品目1を処理した時間帯のみそのまま出力し、それ以外の時間帯については‘0’を出力する。これによって、図示のタンク1・品目1の稼動データが得られることになり、u1,1としてモデルへの入力とすることになる。
また、モデルAは、各タンク・品目毎の稼動状況の入力un,jに対して図示の伝達関数Gn,j=Kn,j/(1+Tn,js)*e−Ln,js
を用いている。また、これは「モデルB」の既知変数である外気温度の時系列データuに対しても図示のように略同様の伝達関数を用いている。
上記伝達関数におけるゲインKn,j、時定数Tn,j、無駄時間Ln,jが、未知パラメータに相当するものであり、以下に説明するように、これらを推定することになる。
尚、モデルBは、図示の通り、これら各伝達関数の出力の単純和となっている。
ここで、本出願人は、よく知れられているソフトウェアツールである“MATLAB”を用いて、入出力データからそれぞれのゲインK、時定数Tと無駄時間Lを推定することができた。その結果を、図16〜図18に示す。
まず、“MATLAB”において、所定の機能を用いて上記各伝達関数モデルを設定し、更に必要なデータを入力した。必要なデータとは、図16に示すように各タンク毎の稼動データ、外気温データ等であり、このうちの各タンク毎の稼動データを上記品目別に分離する処理を行うことで図17に示すように入力データU1,1、U1,2、・・・Uとして、モデルB内の各モデルAへの入力データとする。
また、「全消費エネルギー実績値」も入力データとする(図16に示す消費電力推移)。これは図17に示すようにモデル出力yに対する教師データとするものである。
尚、上記“MATLAB”に関しては、例えば参考文献2「MATLAB System Identification Toolbox 7 User’s Guide」が知られている。
具体的な一例としては、“MATLAB”における「pem関数」を用いる。この「pem関数」を用いて、例えば以下の形の算出式を作成する。
pem{入力データ,‘モデル’}
ここで、「入力データ」および「‘モデル’」はpem関数への引数(関数への入力)であり、「‘モデル’」でモデル形式を指定する。本実施例においては「連続1次遅れ+無駄時間のモデル」を指定する。また、「入力データ」としては上記入力データU1,1、U1,2、・・・Uを指定すると共に「全消費エネルギー実績値」を教師データとして指定するものである。これにより、「pem関数」の機能により、伝達関数Gn,jにおける未知パラメータが求められることになる。
実際に“MATLAB”において図16、図17に示すデータを入力した結果、図18に示す結果が得られた。図示の通り、上記5つの伝達関数におけるゲインK、時定数T、無駄時間Lの値が、求められている。
尚、上記伝達関数Gn,jの意味を図19(a)、(b)に示す。
図19(a)に示す入力データU1,1、U1,2、・・・に対する伝達関数Gn,jの出力が、図19(b)である。図示のように、機器の起動から無駄時間L遅れた、所定の時定数L、ゲインKによって決まる出力が得られる。
次に、以下、実施例5について説明する。
実施例5に関しても、上記実施例4等と同様に、上述した「他の具体例」の状況を例にして説明するものとする。そして、ここでは、上記モデルA、モデルBとしては線形動的モデルとして離散伝達関数を用いるものとする。
タンク別・品目別の稼動データの扱い(分解のしかた)は、実施例4と同様であり、これによって図21に入力データu(k) (上記un,j)を得ていることを前提とする。
但し、実施例5では、入力(各タンクの稼動データと外気温度)から出力(全消費電力)までを、多入力1出力の1つのモデルと考える。つまり、本例ではモデルは5入力1出力の線形動的モデルとなる(図20)。
この全体を状態空間モデルとして考えると、各機器・品目毎の入力データと、出力データから、例えば以下の参考文献3に記載の部分空間同定法を用いて直接、各機器・品目に対する状態空間モデルを推定することができる。
すなわち、参考文献3“「システム同定入門」片山徹著,1994,朝倉書店,第7章”に記載の手法を用いて、入力となる変数から出力としての「全消費エネルギー実績/理論値」までの離散状態空間モデルを得る。多入力1出力の離散状態空間モデルの一例を図21に示す。
x(k+1)=Ax(k) + Bu(k)
y(k) = Cx(k) + Du(k)
図21に示すように、離散状態空間モデルは上記のように表され、以下のように離散型伝達関数に変換することができる(参考文献4;「ディジタル制御理論入門」、荒木光彦著,1991.6.10,朝倉書店、186-189頁)。
Y(z) = [C (zI−A)-1B+D] U(z)
ここでY(z)はスカラー、U(z)は稼動データならびに既知変数を並べたベクトルであるので、離散型伝達関数[C (zI−A)-1B+D]は1行、この変数の数分の列を持った伝達関数行列(横ベクトル)であり、各要素となる離散型伝達関数は対応する入力に対する「モデルA」になっている。
そして、一例として上記図20に示すタンクi(i=1,2)、品目j(j=1,2)、外気温度に対する5入力1出力の状態空間モデルは、以下の通りとなる。
x(k+1) = Ax(k) + Bu(k)
y(k) = Cx(k) + Du(k)
(ここでu(k) = [u1,1(k) u1,2(k) u2,1(k) u2,2(k) uT(k)]T
ui,j:タンクi, 品目jでの稼動データ,uT:外気温度時系列)
上記状態空間モデルは、以下のようにして離散型伝達関数に変換される。
Y(z) = [C(zI−A)-1B + D] U(z)
ここで、U(z)は[u1,1(k) u1,2(k) u2,1(k) u2,2(k) uT(k)]に対応するため5変数のベクトルであるから、3入力1出力の離散型伝達関数行列[Cj(zI−Aj)-1Bj + Dj]は1行5列であり、以下のように表される。
C(zI−A)-1B + D = [G1,1(k) G1,2(k) G2,1(k) G2,2(k) GT(z)]
このようにして各タンク・各品目に対する伝達関数G1,1(k), G1,2(k), G2,1(k), G2,2(k)が得られるので、これを各タンク・各品目に対する電力消費モデルとしてその未知パラメータを求めることができる。これは、例えば上記実施例4と同様、“MATLAB”を用いることで求めることができる。
すなわち、“MATLAB”において例えば上記5入力1出力の状態空間モデルを設定し、図22に示すようにこの状態空間モデルに対する入力データ(上記u(k))を設定すると共に、その出力yに対する教師データとして「全消費エネルギー実績値」を設定する。尚、図22に示す入出力データは、上記実施例4における図17のデータと同じである。これによって、図23に示すように、部分空間法による同定結果として、上記状態空間モデルにおける行列A,B,C,Dの値が求められることになる。
この同定結果と“MATLAB”における「TF関数」を用いることにより、上記離散型伝達関数への変換が行われ、図23に示すように伝達関数の未知パラメータが求められる。ここで、TFとはTransfer Functionの意味であり、「TF関数」は状態空間モデルからそれと等価な伝達関数モデルに変換する機能を有する。
実施例5では、上記の通り、離散状態空間モデルに応じた離散型伝達関数によって、適切な未知パラメータの値を求めることができる。
ここで、上記各実施例における各種設定方法の一例について以下に説明する。
消費エネルギー推定装置10は、そのディスプレイ等に例えば図24に示すモデル設定画面50を表示して、ユーザに任意のモデルを設定させる。
図24は、上記「モデルA」「モデルB」の形式を設定する画面例(モデル設定画面50)であり、モデルへの入力の候補である既知変数が表示されている。ユーザはこれらの中から採用する変数を選択する。
また入力である既知変数から出力であるエネルギー消費量への影響の仕方(計算方式)を選択・設定する。ここで例えば離散変数(機器のように定量的に表されないもの)については各項目についてのマトリックスとして係数が定められる。また連続変数(定量的な変数)に対しては連続変数がエネルギー消費に影響する仕方を式として設定・選択する。これは例えば線形で加算されるのか、累乗で乗じられるのか、等を選択するようにすることができる。またユーザが直接数式を入力するようにしてもよい。またこれに伴って未知パラメータも設定される。
「モデルB」の形式としては、「モデルA」への入力変数の他に入力変数があれば追加選択することに加えて、例えば「モデルA」の出力であるエネルギー消費が全機器のエネルギー消費量に影響する仕方をも設定させることができる。これは例えば、「モデルA」の出力から「モデルB」に入力されるときに一定の「遅れ」があることを想定し、これを設定することができるようにしている。
これらの設定を行うことで「モデルA」「モデルB」の形式(既知変数、未知パラメータならびにそれらの出力(消費エネルギー)への影響の仕方(式))が設定される。
同画面において、図示の「未知パラメータ推定」ボタンが設けられ、例えばこれを押下することにより装置内において上述した未知パラメータ推定処理が実施される。
図25は、消費エネルギー推定装置10のハードウェア構成図である。
図示のように、消費エネルギー推定装置10のハードウェアは、汎用のコンピュータ60の構成であってよい。
図25に示すコンピュータ60は、CPU61、メモリ62、入力部63、出力部64、記憶部65、記録媒体駆動部66、及びネットワーク接続部67を有し、これらがバス68に接続された構成となっている。
CPU61は、当該コンピュータ60全体を制御する中央処理装置である。
メモリ62は、任意の処理実行の際に、記憶部65(あるいは可搬型記録媒体69)に記憶されているプログラムあるいはデータを一時的に格納するRAM等のメモリである。CPU61は、メモリ62に読み出したプログラム/データを用いて、各種処理を実行する。
出力部64は、例えばディスプレイ等であり、入力部63は、例えば、キーボード、マウス等である。
ネットワーク接続部67は、例えば任意のネットワークに接続して、他の情報処理装置との通信(コマンド/データ送受信等)を行う為の構成であり、例えば上記MES、DCS、電力計等から上述した各種データを取得することができる。
記憶部65は、例えばハードディスク等であり、上述した各種処理をCPU61により実現させる為のアプリケーションプログラムが格納されている。これは、例えば、図1に示す消費エネルギー推定装置10の各種処理機能部(データ格納(蓄積)部11、モデルA形式設定部12、モデルB形式設定13、未知パラメータ推定部14、消費電力推定部15等)の機能を、CPU61により実現させる為のアプリケーションプログラムが格納されているものである。これは、例えば、図5に示すフローチャートの処理をCPU61により実行させるものである。
CPU61は、上記記憶部65に格納されている各種プログラムを読み出し・実行することにより、上述した各種処理を実現する。
あるいは、上記記憶部65に格納される各種プログラム/データは、可搬型記録媒体69に記憶されているものであってもよい。この場合、可搬型記録媒体69に記憶されているプログラム/データは、記録媒体駆動部66によって読み出される。可搬型記録媒体69とは、例えば、FD(フレキシブル・ディスク)69a、CD−ROM69b、その他、DVD、光磁気ディスク等である。
あるいは、また、上記プログラム/データは、ネットワーク接続部67により接続しているネットワークを介して、他の装置内に記憶されているものをダウンロードするものであってもよい。あるいは、更に、インターネットを介して、外部の他の装置内に記憶されているものをダウンロードするものであってもよい。
また、本発明は、上記本発明の各種処理をコンピュータ上で実現するプログラムを記録した可搬型記憶媒体として構成できるだけでなく、当該プログラム自体として構成することもできる。
上述した本例の消費エネルギー推定装置10の処理機能によれば、以下の効果が得られる。
上記装置10により、個々の機器にエネルギー消費に関するデータを検知するセンサ等の特別な機器を取り付けることなく、各機器のエネルギー消費量時系列データをほぼ正確に推定することができる。
また、例えば製造設備であれば製造品目や、その他外部条件に対応した詳細なエネルギー消費も推定することができる。
これには以下の使い方が考えられる。
過去の機器の稼動実績および各種条件の実績値から、過去の各時刻における各機器の消費エネルギーを知ることができる。これは、全体のエネルギー消費量実績値とそのときの個々の機器稼動状況等および機器稼働時の内外環境や運転条件等による稼動条件と、当該個々の機器でのエネルギー消費量との関係を、ほぼ正確に推定することができるものである。
これにより逆に個々の機器、稼動条件、稼動状況等またはその予定がわかればこれから個々の機器、ロット/バッチごとのエネルギー消費量および全体のエネルギー消費量を推定することも可能となる。
また、将来の機器の稼動スケジュールおよび各種条件の予定または予測値から将来の各時刻における各機器の消費エネルギーを推定でき、これをエネルギーシミュレータとして利用することができる。これによりいくつかの稼動パターンを事前にシミュレーションしてエネルギー的に効率のよい機器の稼動スケジュールを検討することも可能になる。稼動スケジュールや各種条件を変えてエネルギーシミュレーションを行うことにより、エネルギー消費の少ない機器の利用や各種条件の設定方法を知ることができる。
また、エネルギー消費量算出モデル(モデルA等)を線形動的モデルとして扱うことにより、機器の起動からエネルギー消費の立ち上がりや遅れを効率的に考慮し、その特性に関してわかっていることと知りたいことをそれぞれ既知・未知パラメータとして設定してエネルギー消費に関する必要な情報を推定することができる。
なお、必ずしも複数の機器ごとに異なるエネルギー消費量を推定するのでなく、品目等の条件に応じたエネルギー消費量を推定できれば「エネルギー配賦」を行うことができるが、本手法はこれにも対応することができる。
本例の消費エネルギー推定装置の機能ブロック図である。 未知パラメータ推定部による概略的な処理イメージを示す図である。 実施例1における「全消費エネルギー実績値」の表示例である。 実施例1における未知パラメータ決定用画面の表示例である。 実施例2における未知パラメータ推定部の機能ブロックと処理フローを示す図である。 各機器の消費エネルギー理論値、及びこれと全体の消費エネルギー理論値との関係の一例を示す図である。 (a)〜(c)は、エネルギー消費量モデルとしてインパルス応答モデルを用いる例について説明する為の図である。 各機器毎の消費エネルギー理論値、及びこれと全体の消費エネルギー理論値との関係の一例(インパルス応答モデルの場合)を示す図である。 ある製品の製造工程例を示す図である。 各機器・品目毎の消費エネルギー理論値、及びこれと全体の消費エネルギー理論値との関係の一例を示す図である。 図9に示す例に対する実施例1の未知パラメータ決定用画面の一例である。 入力データ(稼動データ等)の一例を示す図である。 (a)、(b)は離散変数データの分解(分離)について説明する図である。 実施例4におけるモデルの一例を示す図である。 実施例4における伝達関数モデルとモデルに対する入力データの一例を示す図である。 具体的な入力データの一例を示す図である。 図16の入力データを伝達関数モデルに与える様子を示す図である。 図17の例に応じた伝達関数モデルの未知パラメータの算出結果を示す図である。 (a)、(b)は図17における伝達関数モデルに対する入出力を示す図である。 実施例5における多入力1出力のモデルを示す図である。 多入力1出力の離散状態空間モデルの一例を示す図である。 離散状態空間モデルに対する具体的な入力データの一例を示す図である。 図22の具体例を用いた“MATLAB”による算出結果を示す図である。 モデル設定画面例である。 消費エネルギー推定装置のハードウェア構成図である。
符号の説明
10 消費エネルギー推定装置
11 データ格納(蓄積)部
12 モデルA形式設定部
13 モデルB形式設定
14 未知パラメータ推定部
15 消費電力推定部
20 未知パラメータ決定用画面
21 設定領域
31 データ入力部
32 最適化処理部
33 最適未知パラメータ出力部
40 未知パラメータ決定用画面
41 設定領域
50 モデル設定画面
60 コンピュータ
61 CPU
62 メモリ
63 入力部
64 出力部
65 記憶部
66 記録媒体駆動部
67 ネットワーク接続部
68 バス
69 可搬型記録媒体

Claims (9)

  1. 複数の機器の稼動データと、消費エネルギーに影響を与える条件を表す既知変数と、全体の消費エネルギー実績データを格納する既知データ格納手段と、
    少なくとも前記稼動データを用いた、未知パラメータを含む消費エネルギー計算モデルとして、前記各機器毎のモデルである第1のモデルと、全体のモデルであり該第1のモデルを含むモデルである第2のモデルとを任意に作成させるモデル作成支援手段と、
    少なくとも前記稼動データ、全体の消費エネルギー実績データと、前記第2のモデルとを用いて、前記未知パラメータの推定値を求める未知パラメータ値決定手段と、
    該未知パラメータ推定値決定手段により求めた未知パラメータ推定値を、前記第1のモデルの未知パラメータに設定することで、該設定後の第1のモデルを用いて前記各機器毎の消費エネルギーの理論値を算出する各機器毎消費エネルギー算出手段と、
    を有することを特徴とする消費エネルギー推定装置。
  2. 前記未知パラメータ値決定手段は、前記全体の消費エネルギー実績データをグラフ表示すると共に、前記未知パラメータの値を任意に設定させる毎に該設定された未知パラメータ値と少なくとも前記稼動データを用いて前記第2のモデルにより全体の消費エネルギー理論値を算出してグラフ表示することで、前記未知パラメータ推定値を任意に決定させることを特徴とする請求項1記載の消費エネルギー推定装置。
  3. 前記未知パラメータ値決定手段は、前記未知パラメータの値を任意に決める毎に該決定した未知パラメータ値と少なくとも前記稼動データを用いて前記第2のモデルにより全体の消費エネルギー理論値を算出して、該全体の消費エネルギー理論値と前記全体の消費エネルギー実績データとのノルムに基づく距離を最小化する未知パラメータの値を探索することで、前記未知パラメータ推定値を求めることを特徴とする請求項1記載の消費エネルギー推定装置。
  4. 前記第2のモデルによる前記全体の消費エネルギー理論値を、前記各機器毎の第1のモデルの出力の単純和とする場合には、前記未知パラメータ値決定手段は最小二乗法により前記未知パラメータ推定値を求めることを特徴とする請求項1記載の消費エネルギー推定装置。
  5. 前記第1のモデルとして、インパルス応答モデルを用いることを特徴とする請求項4記載の消費エネルギー推定装置。
  6. 前記第1のモデル、第2のモデルとして、伝達関数によるモデルを用いることを特徴とする請求項1記載の消費エネルギー推定装置。
  7. 各機器毎の消費エネルギー推定の為に未知パラメータ値を推定する装置であって、
    複数の機器の稼動データと、消費エネルギーに影響を与える条件を表す既知変数と、全体の消費エネルギー実績データを格納する既知データ格納手段と、
    少なくとも前記稼動データを用いた、未知パラメータを含む消費エネルギー計算モデルとして、前記各機器毎のモデルである第1のモデルと、全体のモデルであり該第1のモデルを含むモデルである第2のモデルとを任意に作成させるモデル作成支援手段と、
    少なくとも前記稼動データ、全体の消費エネルギー実績データと、前記第2のモデルとを用いて、前記未知パラメータの推定値を求める未知パラメータ値決定手段と、
    を有することを特徴とする未知パラメータ値推定装置。
  8. コンピュータを、
    複数の機器の稼動データと、消費エネルギーに影響を与える条件を表す既知変数と、全体の消費エネルギー実績データを格納する既知データ格納手段と、
    少なくとも前記稼動データを用いた、未知パラメータを含む消費エネルギー計算モデルとして、前記各機器毎のモデルである第1のモデルと、全体のモデルであり該第1のモデルを含むモデルである第2のモデルとを任意に作成させるモデル作成支援手段と、
    少なくとも前記稼動データ、全体の消費エネルギー実績データと、前記第2のモデルとを用いて、前記未知パラメータの推定値を求める未知パラメータ値決定手段、
    として機能させる為のプログラム。
  9. コンピュータを、
    複数の機器の稼動データと、消費エネルギーに影響を与える条件を表す既知変数と、全体の消費エネルギー実績データを格納する既知データ格納手段と、
    少なくとも前記稼動データを用いた、未知パラメータを含む消費エネルギー計算モデルとして、前記各機器毎のモデルである第1のモデルと、全体のモデルであり該第1のモデルを含むモデルである第2のモデルとを任意に作成させるモデル作成支援手段と、
    少なくとも前記稼動データ、全体の消費エネルギー実績データと、前記第2のモデルとを用いて、前記未知パラメータの推定値を求める未知パラメータ値決定手段と、
    該未知パラメータ推定値決定手段により求めた未知パラメータ推定値を、前記第1のモデルの未知パラメータに設定することで、該設定後の第1のモデルを用いて前記各機器毎の消費エネルギーの理論値を算出する各機器毎消費エネルギー算出手段、
    として機能させる為のプログラム。
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