JP2000276460A - 電力需要量予測方法 - Google Patents

電力需要量予測方法

Info

Publication number
JP2000276460A
JP2000276460A JP7886799A JP7886799A JP2000276460A JP 2000276460 A JP2000276460 A JP 2000276460A JP 7886799 A JP7886799 A JP 7886799A JP 7886799 A JP7886799 A JP 7886799A JP 2000276460 A JP2000276460 A JP 2000276460A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
prediction model
power demand
data
prediction
learning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7886799A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuya Iizaka
達也 飯坂
Tetsuo Matsui
哲郎 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP7886799A priority Critical patent/JP2000276460A/ja
Publication of JP2000276460A publication Critical patent/JP2000276460A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】予測精度を向上させた電力需要量予測方法を提
供することを目的とする。 【解決手段】電力需要量の変動要因に係る学習データを
用いて予測モデルを学習させ、学習済みの予測モデルに
近来の入力データを入力したときに出力される出力デー
タと実際の電力需要量データとを用いて出力誤差を算出
し、出力誤差増大時は学習済予測モデルを破棄して学習
前予測モデルを、また、前記出力誤差減少時は学習済予
測モデルを最良の予測モデルとして需要電力量を予測す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電力系統にお
ける中央給電指令所、地方給電指令所、または系統制御
所などにおいて、系統制御用コンピュータまたは汎用コ
ンピュータ(以下、一括してコンピュータという。)を
用いて電力需要量を自動的に予測するための電力需要量
予測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電力系統における翌日の電力需要
量の予測とは、膨大な専門的知識を有する電力系統の運
用者が、経験および直感的知識に基づいて、翌日の電力
需要量を決定し、この電力需要量を出力するように手作
業で全ての操作を行うというものであった。しかし、近
年ではこのような知識を有する熟練した電力系統運用者
が減少しており、電力需要量の予測に支障を来してい
る。そこで、このような電力需要量の予測作業の自動化
が検討されている。
【0003】このような予測作業の自動化の具体例とし
て、過去の電力需要量に関する電力需要量データを用い
て、重回帰分析やニューラルネットワークによる分析を
行い、翌日の電力需要量を予測する手法が提案され、確
立されつつある。以下、説明を具体的にするため、ニュ
ーラルネットワークを用いる分析により電力需要量を予
測する手法について説明する。
【0004】この手法では、時間(年・月・日・時・分
・秒・曜日)、気象(大気の状態や晴、雨、風などの大
気中の諸現象)、および気象要素(ある地点における気
温・気圧・風向・風速・湿度・雲量・雲形・降水量など
気象状態を表す諸要素)という電力需要量の変動要因に
関するデータと、これら変動要因に対応する実際の電力
需要量データという過去のデータを利用する。
【0005】以下、過去の時間については時間データ
と、過去の気象および気象要素については気象データ
と、過去の電力需要量については電力需要量データとい
う。そして、予測時に必要な入力因子となる時間デー
タ、気象データおよび電力需要量データを一括して入力
データといい、予測対象の電力需要量データは、予測モ
デルからの出力因子となるものであるから出力データと
いう。さらに、学習に使用する入出力データのセットを
学習データ、予測時に使用する入出力データのセットを
予測データという。
【0006】予測モデルに関する入出力の関係として
は、ある入力データをニューラルネットワークの入力層
に入力したときにニューラルネットワークの出力層が出
力するデータが出力データとなる。この場合の出力デー
タは、予測の電力需要量となる。ここに、ニューラルネ
ットワークの学習とは、実際の電力需要量に対し予測電
力需要量を近づけること、つまり、学習データに近い出
力データを出力するように、学習データを用いてニュー
ラルネットワークの学習を行うことをいう。
【0007】このようなニューラルネットワークの学習
において、予測対象日を基準として過去数年前から至近
までの学習データを用いて学習する場合と、同じく予測
対象日を基準として過去数ヶ月、数週間前、または、数
日前から至近までの学習データ(以下、本明細書中、近
来の学習データという。)のみで学習する場合とがあ
る。学習データを近来に限って学習する理由としては、
電力需要量は、近来の電力需要量と同一傾向になること
が多いためである。何れの場合も、毎月、毎週、数日毎
または毎日ニューラルネットワークの再学習を行い、常
に最新の電力需要量の傾向を反映した予測ができるよう
にする。
【0008】このように学習データを用いてニューラル
ネットワークは学習を行うが、このニューラルネットワ
ークに学習をさせた場合に、必ずしも、意図した通りに
学習が行われるとは限らない。この理由としては、ニュ
ーラルネットワークの内部が、ブラックボックスである
点が挙げられる。
【0009】例えば、多層ニューラルネットワークなら
ば、中間層の数や、また、中間層のユニット数を予め設
定しておく必要があるが、このような数の設定は特に決
まりがあるわけでなく、経験等に基づいて適宜決められ
ていた。中間層の数や中間層のユニット数の異なる複数
のニューラルネットワークを学習させて比較すると、予
測精度が向上したり、また、逆の場合もあるというよう
に最適な学習は困難なものであった。
【0010】また、学習データも選別する必要があっ
た。例えば、過去数年分の学習データを用いて学習する
方法では、過去の学習データが多くなるため、近来より
も過去の状態を強く学習してしまい、近来のデータより
も過去のデータを強く反映したニューラルネットワーク
が構築されて、近来における予測精度が向上しないとい
うことがあった。
【0011】一方、近来の学習データだけで学習する場
合には、突発的な気温の急変など近来と違う状態が生じ
た場合には、必ずしも近来の傾向を反映した学習状態に
なるわけでなく、出力誤差が増大し、やはり近来におけ
る予測精度が向上しないということがあった。
【0012】加えて、電力需要量は季節により気象との
相関が異なる。具体的には、夏季においては電力需要量
は最高気温との相関が強く、冬季においては電力需要量
は最低気温との相関が強く、春季・秋季においては最高
・最低気温との相関は弱いというような事態である。こ
のため、各季節毎に構造の異なるニューラルネットワー
クを構築して予測するのが一般的である。
【0013】季節によりニューラルネットワークの構造
を相違させるため、例えば、春季予測用ニューラルネッ
トワークでは夏季の予測精度は著しく低下し、夏季予測
用ニューラルネットワークでは春季の予測精度は著しく
低下する。しかし、季節境界では春季予測用ニューラル
ネットワークまたは夏季予測用ニューラルネットワーク
のどちらを使用すれば良いか判別がつかず、適切でない
予測用ニューラルネットワークを使用して学習を行った
場合には予測精度が低下することがあった。
【0014】なお、今まで説明した欠点は、予測モデル
がニューラルネットワークの場合に限ることなく、例え
ば、重回帰分析などの予測モデルを利用した場合にも同
様に予測精度を低下させる要因であり、これら予測モデ
ルの場合においても改善点となっていた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の課題
を解決するものであり、予測モデルを用いて電力需要量
の予測を行う場合に近来の学習データを良好に学習させ
ることにより、近来の傾向を強く反映させて予測精度の
向上を目指す。また、近来の学習データを良好に学習さ
せた構造の異なる複数の予測モデルの中から出力誤差が
最小となる予測モデルを選択することにより、近来の傾
向を強く反映した予測モデルを選択して予測精度の向上
を目指す。総じて、予測精度を向上させた電力需要量予
測方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、予測モデルを用いて電力
需要量を予測する電力需要量予測方法において、電力需
要量の変動要因に係る学習データを用いて予測モデルを
学習させ、学習済みの予測モデルに近来の入力データを
入力したときに予測モデルから出力される出力データと
実際の電力需要量データとを用いて出力誤差を算出し、
前記出力誤差が増大した場合は学習した予測モデルを破
棄して学習前の予測モデルを最良の予測モデルと決定
し、また、前記出力誤差が減少した場合は学習した予測
モデルを最良の予測モデルと決定し、決定した最良の予
測モデルを用いて電力需要量を予測することを特徴とす
る。
【0017】また、請求項2に記載の発明は、予測モデ
ルを用いて電力需要量を予測する電力需要量予測方法に
おいて、電力需要量の変動要因に係る学習データを用い
て複数の同じ構造の予測モデルそれぞれに対し学習条件
を相違させて学習させ、学習済みの複数の予測モデルそ
れぞれに近来の入力データを入力したときに予測モデル
から出力される出力データと実際の電力需要量データと
を用いてそれぞれの予測モデルの出力誤差を算出し、学
習した複数の予測モデルの中で出力誤差が最も減少した
予測モデルを最良の予測モデルと決定し、決定した最良
の予測モデルを用いて電力需要量を予測することを特徴
とする。
【0018】また、請求項3に記載の発明は、予測モデ
ルを用いて電力需要量を予測する電力需要量予測方法に
おいて、電力需要量の変動要因に係る学習データを用い
て複数の異なる構造の予測モデルそれぞれを学習させ、
学習済みの複数の予測モデルそれぞれに近来の入力デー
タを入力したときに予測モデルから出力される出力デー
タと実際の電力需要量データとを用いてそれぞれの予測
モデルの出力誤差を算出し、学習した複数の予測モデル
の中で出力誤差が最も減少した予測モデルを最良の予測
モデルと決定し、決定した最良の予測モデルを用いて電
力需要量を予測することを特徴とする。
【0019】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
〜請求項3の何れか1項に記載の電力需要量予測方法に
おいて、前記予測モデルはニューラルネットワークを用
いるモデルであることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図に沿って本発明の第1〜
第3実施形態について説明する。これら実施形態で共通
する点は、電力需要量を予測するために、予測モデルと
してニューラルネットワークを用い、コンピュータによ
り予測することである。このコンピュータは、過去のデ
ータが記憶されているハードディスクや光ディスクなど
のデータベース部を備えており、所望の時間データ、気
象データ、および電力需要量データを随時読み出すこと
ができるようになされている。なお、過去の電力需要量
データには、時間データおよび気象データが関連付けら
れて記録され、検索が容易にできるようになされてい
る。電力系統操作員は、コンピュータを操作して、必要
な入力データを入力して電力需要量を予測することとな
る。
【0021】ニューラルネットワークを用いる予測モデ
ル(以下、単に予測モデルという。)では随時学習を行
う。この予測モデルは、予め過去数年分の学習データを
用いて学習がなされている。そして、毎月、毎週、数日
毎、または、毎日というように、近来のデータを追加し
た学習データを用い、近来の傾向を反映させた予測モデ
ルとなるように改めて学習させる。
【0022】この場合、従来のように、近来のデータよ
りも過去のデータを強く反映した予測モデルとなること
を回避するため、本実施形態では学習状態を監視する。
学習状態の監視について具体的に説明する。まず、電力
需要量の変動要因に係る過去数年前〜至近までを含む学
習データを用いて予測モデルを学習させる。そして、学
習済みの予測モデルに対し、古い過去のデータを含まな
い近来の入力データを入力したときに予測モデルから出
力される予測電力需要量である出力データと実際の電力
需要量データとを用いて出力誤差を算出する。
【0023】そして、出力誤差が増大した場合は学習し
た予測モデルを破棄して学習前の予測モデルを最良の予
測モデルと決定し、または、出力誤差が減少した場合は
学習した予測モデルを最良の予測モデルと決定する。そ
して、決定した最良の予測モデルを用いて電力需要量を
予測するものである。
【0024】このように、過去から至近までの学習デー
タを用いて学習し、近来の入力データを入力して学習状
態が良好になったと判断できる場合のみニューラルネッ
トワークを更新する予測モデルとすれば、近来の傾向を
より強く反映させた予測モデルとすることができる。そ
して、このような予測モデルを用いれば、近来傾向を反
映させて高精度な予測が可能になるとともに過去のデー
タも学習しているので、天候が急変して近来傾向と変わ
っても予測精度を低下させることはなく、高い予測精度
を維持することができる。
【0025】図1は、本実施形態による電力需要量予測
方法のうち予測モデルの学習に関するフローチャートで
ある。以下、フローに従って説明する。なお、予測モデ
ルは、ニューラルネットワークであり、予め過去数年分
の学習データを用いて学習がなされている。ステップS
1は、過去数年分〜至近までの学習データおよび近来の
入力データの作成に関するステップである。電力需要量
を予測する予測モデルを学習するための学習データは、
通常、ある期間内に含まれる時間データ、気象データ、
および、時間や気象という変動要因毎に異なる実際の電
力需要量データである。これらデータをデータベース部
から読み出すか、あるいは、キーボード等の入力部を通
じて入力する。
【0026】ステップS2は、予測モデルを学習させる
ステップである。学習アルゴリズムは種々の方法が提案
されており、例えば、ニューラルネットワークならば、
例えば、バックプロパゲーション学習法や確率的学習法
等も知られている。しかしながら、これらに限定するこ
となく、いずれの学習方法にも本発明を適用することが
できる。
【0027】ステップS3は、出力誤差を求めるステッ
プである。近来に限定した入力データのみを入力して予
測モデルから出力データを出力させ、これら出力データ
と需要電力量データとの誤差を算出する。通常の予測モ
デルの評価では、絶対値平均誤差や平均2乗誤差などを
評価指標とするが、本発明では、いずれの評価指標を用
いることも可能である。
【0028】ステップS4は、保存の是非の判定を行う
ステップである。ステップS3で求めた評価指標を参照
し、近来に限定した入力データに対する評価指標が向上
した場合は、ステップS5へ進む。評価指標が悪化した
場合は、ステップS2で学習した予測モデルを破棄し、
ステップS2の先頭へジャンプする。
【0029】予測モデルの学習では、大多数を占める過
去数年分の学習データを強く反映して、近来の学習デー
タを学習しても出力誤差が大きくなる場合がある。そこ
で、近来の入力データを用いて評価し、出力誤差が小さ
くなったときにのみ保存を行う。ステップS2では、予
測モデルの学習条件(例えば時間など)を変更して改め
て学習を行い、以下、同様の動作を繰り返す。
【0030】ステップS5は、予測モデルを保存するス
テップである。具体的には、ニューラルネットワークの
構造を決定する各ユニット間の結合係数を保存すること
となる。
【0031】ステップS6は、学習終了の是非の判定を
行うステップである。終了判定の基準としては、評価指
標が予め定められた出力誤差を下回ったとき、ステップ
S2の学習が所定回数行われたとき、出力誤差が減少せ
ず学習の進行が止まったときなどとすることができる。
いずれの場合であっても本発明の実施は可能である。
【0032】このように予測モデルの学習が進められた
場合、最終的には、近来の入力データを入力したときに
出力誤差が最小となる予測モデルを得ることができ、過
去の状態も学習し、かつ、近来の傾向をより強く反映し
た予測モデルを構築することができる。
【0033】以上本実施形態によれば、予測対象日を基
準として近来の傾向が反映されているので、予測対象日
における電力需要量の予測精度が向上する。また、予測
対象日の気温が近来では例外的に低いというように予測
対象日における入力データが近来と傾向が異なる場合で
も、過去数年分の豊富なデータも学習しているので予測
精度が著しく低下することはなく、良好な予測を行うこ
とができる。
【0034】続いて、本発明の第2実施形態について説
明する。第2実施形態は、第1実施形態の発明を拡張し
たものである。第1実施形態では学習対象は1つの予測
モデルであったが、第2実施形態は、構造を同一とする
複数個の予測モデルを用い、学習条件をそれぞれ相違さ
せて学習を進め、予測電力需要量の出力誤差が最小の予
測モデルを選択することで、予測精度向上を図るもので
ある。
【0035】特に、ニューラルネットワークによる予測
モデルは、その構造が同一であっても学習条件(学習係
数、初期値、学習回数など)が相違すれば、その学習後
の予測能力が異なってくる。本発明は、異なる学習条件
により構築された予測モデルの中から、近来の入力デー
タを入力したときの出力誤差が最小のものを予測モデル
として選択するものである。
【0036】図2は、本実施形態による電力需要量予測
方法のうち予測モデルの学習に関するフローチャートで
ある。以下、フローに従って説明する。なお、予測モデ
ルは、ニューラルネットワークとし、予め過去数年分の
学習データを用いて学習がなされている。ステップS1
1は、学習データおよび近来の入力データの作成に関す
るステップであり、第1実施形態で説明した詳細と同じ
であり、説明を省略する。
【0037】ステップS12は、学習条件セットに関す
るステップである。学習される予測モデルの学習係数、
学習回数など、各種学習条件をセットする。ステップS
12を行うとき毎回異なる学習条件をセットするように
する。
【0038】ステップS13は、予測モデルを学習させ
るステップである。なお、ステップS13において、ニ
ューラルネットワークを学習させるならば、従来のバッ
クプロパゲーション法や確率的学習法などの学習アルゴ
リズムのみを使用してもよいが、第1実施形態として説
明した学習アルゴリズムを用いることでより一層良好な
結果が得られるようになる。
【0039】ステップS14は、学習させた予測モデル
の個数が規定した個数に達したか否かを判定するステッ
プである。規定個数に達したならばステップS15へ進
み、規定個数に達していないならばステップS12の先
頭へジャンプする。以下、学習条件を異ならせて学習さ
せた予測モデルが規定個数得られるまでステップS12
からステップS14まで繰り返し行われる。
【0040】ステップS15は、得られた規定個数の予
測モデルを評価・選択するステップである。学習が行わ
れた複数個の予測モデルに近来の入力データをそれぞれ
入力し、出力誤差が最小となる予測モデルを最良と評価
し、この予測モデルを採用選択する。
【0041】このように、近来の入力データに対し出力
誤差が最小となる予測モデルを得ることができ、このよ
うな予測モデルを用いて近来の傾向を反映した予測を行
うこととなる。以上、本実施形態によれば、予測対象日
における電力需要量の予測精度が向上する。また、第1
実施形態と同様に予測対象日の気温が近来では例外的に
低いというように予測対象日における入力データが近来
と傾向が異なる場合でも、過去数年分の豊富なデータも
学習しているので予測精度が著しく低下することはな
く、良好な予測を行うことができる。
【0042】続いて、第3実施形態について説明する。
第1実施形態では1つの予測モデルが、また、第2実施
形態では同一構造の複数の予測モデルが対象であった
が、第3実施形態では、構造が異なる複数の予測モデル
を利用する。
【0043】構造が異なる複数の予測モデルを対象とす
る理由について説明する。季節により電力需要量を変動
させる要因は異なるため、予測モデルへの入力データも
通常は各季節毎に異なる。例えば、夏季ならば入力デー
タとして湿度を入力するが、冬季には湿度を用いない。
夏に湿度が高ければ蒸し暑く、空調機器の利用が増えて
電力需要量が大きくなるが、冬に湿度が増減しても寒さ
に影響はなく、電力需要量に変化をもたらさないためで
ある。ちなみに、冬季では、前記湿度の代わりに天気を
入力データとして利用する。このように季節毎に、春季
用、夏季用、秋季用、冬季用というように構造の異なっ
た予測モデルを利用して予測精度を高めている。
【0044】しかしながら、季節境界においては、どち
らの予測モデルを使用すればよいか判別は困難である。
また、従来、季節を決定するのに、例えば、○月○日か
ら△月△日というように期間で決定しており、期間以外
に季節境界を考慮することはほとんどなかった。例え
ば、暖冬、冷夏など季節の境目はその年毎に異なってお
り、単純に期間では決定できないものであった。そこ
で、本実施形態のように季節の境目に関しては2つの予
測モデルを用いて予測し、出力誤差が最小のものを予測
モデルとして選択するものである。
【0045】第3実施形態では、複数の構造が異なる予
測モデルを設計し、これら全てに対して学習を行い、こ
れら複数の予測モデルから電力需要量の出力誤差が最小
となる予測モデルを選択することで、予測精度を向上さ
せるものである。ここで学習とは、例えばニューラルネ
ットワークならばバックプロパゲーション法、確率的学
習法というような従来の学習法、第1実施形態で説明し
た学習方法、第2実施形態で説明した学習方法、また
は、第1実施形態と第2実施形態とを複合させた学習方
法などである。なお、学習方法自体は第1実施形態およ
び第2実施形態として説明済みであり、説明を省略す
る。
【0046】本実施形態によれば、構造の異なる予測モ
デルを考慮することができる。例えば、春季用予測モデ
ルと夏季用予測モデルというように、通常予測モデルは
季節毎に構造が異なるが、季節境界ではどちらの構造の
モデルを選択すれば良いか判断がつかず、通常年よりも
早く次の季節が始まったり終わったりする場合には、予
測精度が低下していたが、本実施形態によれば、春季用
予測モデルと夏季用予測モデルそれぞれを学習させ、出
力誤差が減少したモデルを採用することとなるため、季
節の境界に影響されることなく、予測精度が低下しがち
な季節境界でも良好な結果が期待できる。
【0047】なお、第1〜第3実施形態では予測モデル
として特にニューラルネットワークを想定して説明した
が、予測モデルは、特にニューラルネットワークに限る
ものではなく、ニューラルネットワーク以外にも適用可
能である。例えば、重回帰分析を用いる予測モデルやフ
ァジー推論による予測モデルなどにも適用することがで
きる。
【0048】さらに、入力因子の違いの他に予測手法そ
のものが違う予測モデルを用いることも可能である。代
表的予測手法として重回帰分析方式とニューラルネット
ワーク方式とがあるが、それぞれ誤差が発生する日の傾
向が異なり、本実施形態を用いて適切な手法を選択する
ことができる。
【0049】
【実施例】以下、本発明の第1実施形態を適用した具体
的な実施例について説明する。本実施例は、1994年
度冬季(10月15日〜3月31日)を予測対象とし、
ニューラルネットワークを予測モデルに採用して電力需
要量を予測した。学習条件を以下に示す
【0050】
【表1】
【0051】この予測モデルは、1993年度365日
分の学習データを用いて予め学習されている。さらに、
1994年度冬季(10月15日〜3月31日)のデー
タを追加の学習データとし、これらを用いて追加学習を
行っている。さらに、1994年度冬季のデータは、近
来の入力データとしても利用する。出力データは予測し
た電力需要量データである。入力データ、学習データお
よび出力データの詳細について表2に示す。
【0052】
【表2】
【0053】ここにデータ項目が入力で表示される気
温、前日気温、湿度、前日湿度、フラグ、前日フラグ、
日最大電力需要量と前日最大電力需要量は、入力データ
である。また、データ項目が出力で表示される予測電力
需要量が出力データとなる。これら入力データは学習デ
ータおよび予測データとして利用される。このような予
測モデルを用いた予測結果は、表3に示すように、予測
誤差を用いて評価する。
【0054】
【表3】
【0055】表3に示すように従来予測モデルと本予測
モデルを用いて、出力誤差を検討したところ、本予測モ
デルによる多くの誤差が減少しており、著しく改善され
ている。また、図3は、1月の電力需要量の実績値を示
す特性図、図4は、本実施例による1月の電力需要量の
予測値を示す特性図である。予測値は実績値とほぼ一致
しており、予測性能が高いことを示している。本発明に
より、従来予測モデルよりも良好な予測結果を得ること
ができた。
【0056】
【発明の効果】以上、本発明によれば、予測モデルを用
いて電力需要予測を行う場合に近来の学習データを良好
に学習させることにより、近来の傾向を強く反映させて
予測精度を向上させることができる。たとえ、気象が急
変し傾向が変わっても豊富な過去データも学習している
ため、予測精度が下がることはない。また、近来の学習
データを良好に学習させた構造の異なる複数の予測モデ
ルの中から出力誤差が最小となる予測モデルを選択する
ので、近来の傾向を強く反映した予測モデルを選択で
き、予測精度を向上させることができる。総じて、予測
精度を向上させた電力需要量予測方法を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による電力需要量予測の
うち予測モデルの学習に関するフローチャートである。
【図2】本発明の第2実施形態による電力需要量予測の
うち予測モデルの学習に関するフローチャートである。
【図3】1月の電力需要量の実績値を示す特性図であ
る。
【図4】本実施例による1月の電力需要量の予測値を示
す特性図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予測モデルを用いて電力需要量を予測する
    電力需要量予測方法において、 電力需要量の変動要因に係る学習データを用いて予測モ
    デルを学習させ、 学習済みの予測モデルに近来の入力データを入力したと
    きに予測モデルから出力される出力データと実際の電力
    需要量データとを用いて出力誤差を算出し、 前記出力誤差が増大した場合は学習した予測モデルを破
    棄して学習前の予測モデルを最良の予測モデルと決定
    し、また、前記出力誤差が減少した場合は学習した予測
    モデルを最良の予測モデルと決定し、 決定した最良の予測モデルを用いて電力需要量を予測す
    ることを特徴とする電力需要量予測方法。
  2. 【請求項2】予測モデルを用いて電力需要量を予測する
    電力需要量予測方法において、 電力需要量の変動要因に係る学習データを用いて複数の
    同じ構造の予測モデルそれぞれに対し学習条件を相違さ
    せて学習させ、 学習済みの複数の予測モデルそれぞれに近来の入力デー
    タを入力したときに予測モデルから出力される出力デー
    タと実際の電力需要量データとを用いてそれぞれの予測
    モデルの出力誤差を算出し、 学習した複数の予測モデルの中で出力誤差が最も減少し
    た予測モデルを最良の予測モデルと決定し、 決定した最良の予測モデルを用いて電力需要量を予測す
    ることを特徴とする電力需要量予測方法。
  3. 【請求項3】予測モデルを用いて電力需要量を予測する
    電力需要量予測方法において、 電力需要量の変動要因に係る学習データを用いて複数の
    異なる構造の予測モデルそれぞれを学習させ、 学習済みの複数の予測モデルそれぞれに近来の入力デー
    タを入力したときに予測モデルから出力される出力デー
    タと実際の電力需要量データとを用いてそれぞれの予測
    モデルの出力誤差を算出し、 学習した複数の予測モデルの中で出力誤差が最も減少し
    た予測モデルを最良の予測モデルと決定し、 決定した最良の予測モデルを用いて電力需要量を予測す
    ることを特徴とする電力需要量予測方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の
    電力需要量予測方法において、 前記予測モデルはニューラルネットワークを用いるモデ
    ルであることを特徴とする電力需要量予測方法。
JP7886799A 1999-03-24 1999-03-24 電力需要量予測方法 Pending JP2000276460A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7886799A JP2000276460A (ja) 1999-03-24 1999-03-24 電力需要量予測方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7886799A JP2000276460A (ja) 1999-03-24 1999-03-24 電力需要量予測方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000276460A true JP2000276460A (ja) 2000-10-06

Family

ID=13673784

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7886799A Pending JP2000276460A (ja) 1999-03-24 1999-03-24 電力需要量予測方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000276460A (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2371712A (en) * 2000-11-28 2002-07-31 Nokia Networks Oy Power change estimation in a communication system
JP2009295047A (ja) * 2008-06-06 2009-12-17 Fuji Electric Holdings Co Ltd 消費エネルギー推定装置、その未知パラメータ値推定装置、プログラム
US7711655B2 (en) * 2003-05-08 2010-05-04 Hitachi, Ltd. Electric power trading support system
WO2014167691A1 (ja) * 2013-04-11 2014-10-16 株式会社日立製作所 計画作成システム、計画作成方法、および計画作成プログラム
WO2018084300A1 (ja) * 2016-11-07 2018-05-11 株式会社オプティマイザー 電力需要調達支援システム、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
US10416211B2 (en) 2015-02-19 2019-09-17 Nec Corporation Apparatus for estimating power consumption, method of estimating power consumption, and program
WO2019188101A1 (ja) * 2018-03-27 2019-10-03 カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 顧客の属性情報を解析する装置、方法、およびプログラム
JP2019204458A (ja) * 2018-05-25 2019-11-28 清水建設株式会社 電力需要予測システム、学習装置及び電力需要予測方法
JP2019204459A (ja) * 2018-05-25 2019-11-28 清水建設株式会社 電力需要予測システム、学習装置及び電力需要予測方法
JP2021103339A (ja) * 2018-03-27 2021-07-15 カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 顧客の属性情報を解析する装置、方法、およびプログラム
CN114424129A (zh) * 2019-09-24 2022-04-29 大金工业株式会社 控制系统
JP2022118239A (ja) * 2018-12-05 2022-08-12 オムロン株式会社 センサシステム
US11513851B2 (en) 2019-03-25 2022-11-29 Fujitsu Limited Job scheduler, job schedule control method, and storage medium
CN116070804A (zh) * 2023-04-06 2023-05-05 国网冀北电力有限公司 基于知识图谱和数据驱动的电力系统负荷预测方法及装置

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2371712A (en) * 2000-11-28 2002-07-31 Nokia Networks Oy Power change estimation in a communication system
GB2371712B (en) * 2000-11-28 2004-09-29 Nokia Networks Oy Power change estimation for communication system
US7738412B2 (en) 2000-11-28 2010-06-15 Nokia Corporation Power change estimation for communication system
US7711655B2 (en) * 2003-05-08 2010-05-04 Hitachi, Ltd. Electric power trading support system
JP2009295047A (ja) * 2008-06-06 2009-12-17 Fuji Electric Holdings Co Ltd 消費エネルギー推定装置、その未知パラメータ値推定装置、プログラム
WO2014167691A1 (ja) * 2013-04-11 2014-10-16 株式会社日立製作所 計画作成システム、計画作成方法、および計画作成プログラム
JP6027229B2 (ja) * 2013-04-11 2016-11-16 株式会社日立製作所 計画作成システム、計画作成方法、および計画作成プログラム
US10416211B2 (en) 2015-02-19 2019-09-17 Nec Corporation Apparatus for estimating power consumption, method of estimating power consumption, and program
WO2018084300A1 (ja) * 2016-11-07 2018-05-11 株式会社オプティマイザー 電力需要調達支援システム、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
JP2018077571A (ja) * 2016-11-07 2018-05-17 株式会社オプティマイザー 電力需要調達支援システム、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
WO2019188101A1 (ja) * 2018-03-27 2019-10-03 カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 顧客の属性情報を解析する装置、方法、およびプログラム
JP2021103339A (ja) * 2018-03-27 2021-07-15 カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 顧客の属性情報を解析する装置、方法、およびプログラム
JP7198591B2 (ja) 2018-03-27 2023-01-04 カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 顧客の属性情報を解析する装置、方法、およびプログラム
JP2019204458A (ja) * 2018-05-25 2019-11-28 清水建設株式会社 電力需要予測システム、学習装置及び電力需要予測方法
JP2019204459A (ja) * 2018-05-25 2019-11-28 清水建設株式会社 電力需要予測システム、学習装置及び電力需要予測方法
JP7079663B2 (ja) 2018-05-25 2022-06-02 清水建設株式会社 電力需要予測システム、学習装置及び電力需要予測方法
JP7079662B2 (ja) 2018-05-25 2022-06-02 清水建設株式会社 電力需要予測システム、学習装置及び電力需要予測方法
JP2022118239A (ja) * 2018-12-05 2022-08-12 オムロン株式会社 センサシステム
JP7432161B2 (ja) 2018-12-05 2024-02-16 オムロン株式会社 センサシステム
US11513851B2 (en) 2019-03-25 2022-11-29 Fujitsu Limited Job scheduler, job schedule control method, and storage medium
CN114424129A (zh) * 2019-09-24 2022-04-29 大金工业株式会社 控制系统
CN116070804A (zh) * 2023-04-06 2023-05-05 国网冀北电力有限公司 基于知识图谱和数据驱动的电力系统负荷预测方法及装置
CN116070804B (zh) * 2023-04-06 2023-07-14 国网冀北电力有限公司 基于知识图谱和数据驱动的电力系统负荷预测方法及装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7079662B2 (ja) 電力需要予測システム、学習装置及び電力需要予測方法
JP2000276460A (ja) 電力需要量予測方法
CN110458340B (zh) 基于模式分类的建筑空调冷负荷自回归预测方法
US11585549B1 (en) Thermal modeling technology
US8694292B2 (en) Method and system for estimating building performance
US20150378373A1 (en) Data-driven hvac optimization
JP2019019988A (ja) 空調運転条件作成装置、空調運転条件作成方法、プログラム、および空調システム
CN108664682A (zh) 一种变压器顶层油温的预测方法及其系统
JP4410046B2 (ja) 空調熱源設備の熱負荷予測装置および方法
CN114595873B (zh) 一种基于灰色关联的da-lstm的短期电力负荷预测方法
US9625171B2 (en) Optimized precooling of structures
KR101301123B1 (ko) 냉난방부하 예측방법
CN113868953B (zh) 工业系统中多机组运行优化方法、装置、系统及存储介质
KR102478684B1 (ko) 앙상블 학습을 이용한 에너지 소비 예측 방법 및 상기 방법을 수행하는 컴퓨팅 장치
KR20190102391A (ko) 인공 신경망을 이용한 개인의 만족도 예측을 통해 건물의 열 에너지 시스템을 제어하는 방법 및 장치
CN112990587A (zh) 一种对台区用电进行精准预测的方法及系统、设备、介质
JP2009104408A (ja) 統合需要予測装置、統合需要予測方法、及び統合需要予測プログラム
TW202347062A (zh) 用於半導體廠房中之等待時間預測之方法
CN118249348A (zh) 电力负荷预测方法、装置、电子设备和介质
CN110807508A (zh) 计及复杂气象影响的母线峰值负荷预测方法
CN117200223A (zh) 日前电力负荷预测方法和装置
CN117273077A (zh) 一种基于cnn-lstm的中央空调需求响应测试方法及系统
CN116719805A (zh) 基于因果和邻近影响的拱坝温度场监测数据缺值插补方法
JPH11119805A (ja) 電力需要量予測値補正方法
CN116415710A (zh) 一种光伏预测模型训练方法、光伏预测方法及装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050413

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050803