JP2009293937A - 空質センサ劣化補正装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】空質センサが経時劣化しても空質センサの使用開始時から常に空質センサの検出値を正しく補正することができる空質センサ劣化補正装置を提供する。
【解決手段】ガスセンサ劣化補正装置は、まず、ガスセンサ検出値取得処理SAにおいて、車両の最初の始動時から3年間、ガスセンサの検出値を所定時間毎に検出蓄積データとしてRAMに保存する。次のガスセンサ年間平均検出値算出処理SBでは、ガスセンサの3年間の検出蓄積データからガスセンサの各年の平均検出値を算出する。最後のガスセンサ検出値補正処理SCでは、ガスセンサの各年の平均検出値から変化割合を算出し、この変化割合から4年目以降の各年の平均検出値の変化量を算出し、この変化量を用いて4年目以降の各年の検出値を補正する。
【選択図】図2
【解決手段】ガスセンサ劣化補正装置は、まず、ガスセンサ検出値取得処理SAにおいて、車両の最初の始動時から3年間、ガスセンサの検出値を所定時間毎に検出蓄積データとしてRAMに保存する。次のガスセンサ年間平均検出値算出処理SBでは、ガスセンサの3年間の検出蓄積データからガスセンサの各年の平均検出値を算出する。最後のガスセンサ検出値補正処理SCでは、ガスセンサの各年の平均検出値から変化割合を算出し、この変化割合から4年目以降の各年の平均検出値の変化量を算出し、この変化量を用いて4年目以降の各年の検出値を補正する。
【選択図】図2
Description
本件発明は、車両に搭載されたガスセンサ等の空質センサが経時劣化時に出力される検出値を補正する空質センサ劣化補正装置に関する。
従来より、車両には、空調制御等を行うために、特許文献1に示すようなガスセンサ等の空質センサ(空気質センサ)が搭載されている。この空質センサは、一般的に、長期間使用されると経時劣化するので、正しい検出値を出力できなくなる。そのため、検出値の補正が必要になるので、例えば、特許文献2に示すような制御装置が提案されている。この制御装置は、空調制御処理の開始時、つまりガスセンサの使用開始時にガスセンサから出力される検出値を常にゼロに補正し、その後にガスセンサから出力される検出値を相対値として制御処理に利用している。
特開2005−324638号公報
特開2004−12345号公報
しかしながら、従来の制御装置では、空調制御処理の開始時に車内にガスが存在している場合には、ガスセンサの検出値を誤ってゼロに補正してしまうため、空調制御処理が正しく行われなかった。
本件発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、空質センサが経時劣化しても空質センサの使用開始時から常に空質センサの検出値を正しく補正することができる空質センサ劣化補正装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために本件発明の請求項1に記載の空質センサ劣化補正装置は、車両に搭載された空質センサから出力される検出値を、当該車両の最初の始動時または出荷時から少なくとも3年間、所定時間毎に検出蓄積データとして記憶手段に保存する空質センサ検出値取得手段と、前記空質センサの1年目から少なくとも3年目までの検出蓄積データの各年の総数を各年の保存回数で除することにより、前記空質センサの各年の平均検出値を算出する空質センサ年間平均検出値算出手段と、前記空質センサの1年目から少なくとも3年目までの各年の平均検出値からその変化割合を算出し、この変化割合を用いてそれ以降の各年の平均検出値の変化量を算出し、この変化量を用いてそれ以降の各年の検出値を補正する空質センサ検出値補正手段とを備えていることを特徴としている。
また、本件発明の請求項2に記載の空質センサ劣化補正装置は、請求項1に記載の空質センサ劣化補正装置において、前記空質センサ検出値取得手段は、前記空質センサの作動時の検出値を前記検出蓄積データとして前記記憶手段に保存することを特徴としている。
また、本件発明の請求項3に記載の空質センサ劣化補正装置は、請求項1に記載の空質センサ劣化補正装置において、前記空質センサ検出値取得手段は、前記空質センサの作動時に出力される検出値を所定時間毎に作動時検出蓄積データとして前記記憶手段に保存するとともに、非作動時に出力される検出値を所定時間毎に非作動時検出蓄積データとして前記記憶手段に保存し、前記空質センサ年間平均検出値算出手段は、前記空質センサの1年目から少なくとも3年目までの作動時検出蓄積データの各年の総数を各年の保存回数で除することにより、前記空質センサの各年の作動時平均検出値を算出するとともに、非作動時検出蓄積データの各年の総数を各年の保存回数で除することにより、前記空質センサの各年の非作動時平均検出値を算出し、前記空質センサ検出値補正手段は、前記空質センサの1年目から少なくとも3年目までの各年の作動時平均検出値からその変化割合を算出し、この変化割合を用いてそれ以降の各年の作動時平均検出値の変化量を算出し、この変化量を用いてそれ以降の各年の作動時の検出値を補正するとともに、前記空質センサの1年目から少なくとも3年目までの各年の非作動時平均検出値からその変化割合を算出し、この変化割合を用いてそれ以降の各年の非作動時平均検出値の変化量を算出し、この変化量を用いてそれ以降の各年の非作動時の検出値を補正することを特徴としている。
本件発明の請求項1に記載の空質センサ劣化補正装置では、空質センサの1年目から少なくとも3年目までの各年の平均検出値の変化割合を算出して、それ以降に空質センサから出力される検出値をこの変化割合に基づいて補正するようにした。
したがって、請求項1に記載の空質センサ劣化補正装置は、空質センサが経時劣化しても、空質センサの使用開始時に車室内に検出媒体が存在している場合に、空質センサの検出値をゼロに補正してしまうことはない。よって、請求項1に記載の空質センサ劣化補正装置は、空質センサが経時劣化しても、空質センサの使用開始時から常に空質センサの検出値を正しく補正することができる。
また、本件発明の請求項2に記載の空質センサ劣化補正装置では、空質センサの作動時の検出値に基づいて、空質センサの年間平均検出値を算出するようにした。したがって、記憶手段に保存される空質センサの検出値のデータ量が最小限に抑えられるので、容量の少ない記憶手段を使用することが可能になる。よって、請求項2に記載の空質センサ劣化補正装置は、低コスト化を図ることができる。
また、本件発明の請求項3に記載の空質センサ劣化補正装置では、空質センサの検出値の補正を、空質センサの作動時と非作動時とに分けて行うようにしたので、空質センサの使用開始時からの検出値の補正精度を高めることができる。
以下、本件発明の実施の形態を図にしたがって説明する。
第1の実施の形態:
図1は、本件発明の第1の実施の形態を示す車両の空調装置1のブロック図である。この空調装置1は、空調装置本体2と、制御装置3と、操作部4と、水温センサ5と、吸気温センサ6と、温湿度センサ7と、ガスセンサ8とを備えている。
図1は、本件発明の第1の実施の形態を示す車両の空調装置1のブロック図である。この空調装置1は、空調装置本体2と、制御装置3と、操作部4と、水温センサ5と、吸気温センサ6と、温湿度センサ7と、ガスセンサ8とを備えている。
空調装置本体2は車室内の空調を行うものであり、吹出口等を備えている。制御装置3は、空調装置本体2に接続されている。この制御装置3は、空調装置本体2の動作を制御するものであり、CPU、処理手順や各種データ等が記憶されたROM、処理中のデータ等を記憶するRAM、タイマー等を備えている。なお、本件発明にかかる各制御手段等は、この制御装置3に備えられている。
操作部4は、インストルメントパネル等に設けられており、制御装置3に接続されている。この操作部4は、乗員が車室内の温度設定や風量設定を行うものであり、空調装置1のスイッチ、車室内の温度設定や風量設定等を行うための各種ボタン等を備えている。
各センサ5〜8は、制御装置3に接続されている。水温センサ5は、エンジンの冷却水温度を検出するためのセンサである。吸気温センサ6は、エンジンの吸入空気温度を検出するためのセンサである。温湿度センサ7は、車室内の温度や湿度を検出するためのセンサである。ガスセンサ8は、車室内の酸素や二酸化炭素等の濃度を検出するためのセンサである。
次に、空調装置1による車室内の空調制御処理について説明する。まず、乗員が、操作部4に設けられている空調装置1の開始スイッチをオンにする。すると、各センサ5〜8は、検出値を制御装置3に入力する。制御装置3は入力された各検出値から、エンジンの冷却水温度、エンジンの吸入空気温度、車室内温度および湿度、酸素や二酸化炭素等の濃度を演算して求める。
ここで、本実施の形態の制御装置3は、本件発明のガスセンサ劣化補正装置(空質センサ劣化補正装置)を備えている。このガスセンサ劣化補正装置は、ガスセンサ8の経時劣化時に出力される検出値の補正処理を行うものである。図2は、ガスセンサ8の検出値の補正処理を示すフローチャートである。この補正処理は、ガスセンサ検出値取得処理SA、ガスセンサ年間平均検出値算出処理SB、ガスセンサ検出値補正処理SCの順に行われる。以下に、各処理SA〜SCの内容について具体的に説明する。
まず、ガスセンサ検出値取得処理SAについて説明する。図3は、ガスセンサ検出値取得処理SAを示すフローチャートである。まず、ガスセンサ劣化補正装置は、空調装置1の開始スィッチがONになっているか否かを判断する(ステップSA1)。これは、ガスセンサ8が作動しているか否かを判断する処理である。
ガスセンサ劣化補正装置は、空調装置1の開始スィッチがONになっていると判断した場合には(ステップSA1の判断結果がYES)、ガスセンサ8が作動していることから、ガスセンサ8の作動時における検出値の取得処理を行う。まず、ガスセンサ劣化補正装置は、検出値の保存周期(例えば1時間)が経過しているか否かを判断する(ステップSA2)。この保存周期は、車両の最初の始動時から起算して設定される。
ガスセンサ劣化補正装置は、検出値の保存周期が経過していると判断した場合には(ステップSA2の判断結果がYES)、ガスセンサ8から出力されている検出値を、作動時検出値蓄積データとしてRAMに保存する(ステップSA3)。
次に、ガスセンサ劣化補正装置は、車両の最初の始動時から3年経過しているか否かを判断する(ステップSA4)。ガスセンサ劣化補正装置は、車両の最初の始動時から3年経過していないと判断した場合には(ステップSA4の判断結果がNO)、ステップSA1の処理に戻る。
そして、ガスセンサ劣化補正装置は、車両の最初の始動時から3年経過したと判断した場合には(ステップSA4の判断結果がYES)、ガスセンサ8の作動時における検出値の取得処理を終了する。したがって、ガスセンサ劣化補正装置は、車両の最初の始動時から3年経過するまで、ガスセンサ8の作動時にガスセンサ8から出力されている検出値を所定時間毎に作動時検出値蓄積データとしてRAMに保存する。
一方、ガスセンサ劣化補正装置は、ステップSA1の判断処理において空調装置1がOFFであると判断した場合には(ステップSA1の判断結果がNO)、ガスセンサ8が非作動していることから、ガスセンサ8の非作動時における検出値の取得処理を行う。まず、ガスセンサ劣化補正装置は、検出値の保存周期(例えば1時間)が経過しているか否かを判断する(ステップSA5)。この保存周期は、車両の最初の始動時から起算して設定される。
ガスセンサ劣化補正装置は、検出値の保存周期が経過していると判断した場合には(ステップSA5の判断結果がYES)、ガスセンサ8から出力されている検出値を、非作動時検出値蓄積データとしてRAMに保存する(ステップSA6)。
次に、ガスセンサ劣化補正装置は、車両の最初の始動時から3年経過しているか否かを判断する(ステップSA7)。ガスセンサ劣化補正装置は、車両の最初の始動時から3年経過していないと判断した場合には(ステップSA7の判断結果がNO)、ステップSA1の処理に戻る。
そして、ガスセンサ劣化補正装置は、車両の最初の始動時から3年経過したと判断した場合には(ステップSA7の判断結果がYES)、ガスセンサ8の非作動時における検出値の取得処理を終了する。したがって、ガスセンサ劣化補正装置は、車両の最初の始動時から3年経過するまで、ガスセンサ8の非作動時にガスセンサ8から出力されている検出値を所定時間毎に非作動時検出値蓄積データとしてRAMに保存する。
次に、ガスセンサ年間平均検出値算出処理SBについて説明する。この処理は、ガスセンサ8の作動時の年間平均検出値の算出処理と、ガスセンサ8の非作動時の年間平均検出値の算出処理とから構成される。
ガスセンサ8の作動時の年間平均検出値の算出処理は、ガスセンサ8の3年間の作動時検出蓄積データから、ガスセンサ8の各年の作動時平均検出値を算出する。具体的には、1年目〜3年目の各年の作動時検出蓄積データの総数を各年の保存回数で除することにより、各年の作動時平均検出値を算出する。図4のグラフAは、ガスセンサ8の各年の作動時平均検出値の推移を示すグラフである。
次に、ガスセンサ8の非作動時の年間平均検出値の算出処理について説明する。この処理は、ガスセンサ8の3年間の非作動時検出蓄積データから、ガスセンサ8の各年の非作動時平均検出値を算出する。具体的には、1年目〜3年目の各年の作動時検出蓄積データの総数を各年の保存回数で除することにより、各年の作動時平均検出値を算出する。図4のグラフBは、ガスセンサ8の各年の作動時平均検出値の推移を示すグラフである。
この図4のグラフA、Bから明らかなように、ガスセンサ8は作動や非作動に関係なく、車両の最初の始動時から検出値が低下していくが、これはガスセンサ8の経時劣化によるものである。なお、このグラフの傾向は、ガスセンサ8の種類や、使用環境等によって異なる。
次に、ガスセンサ検出値補正処理SCについて説明する。この処理は、ガスセンサ8の作動時の検出値補正処理と、ガスセンサ8の非作動時の検出値補正処理とから構成される。
ガスセンサ8の作動時の補正処理は、最初に、ガスセンサ8の作動時平均検出値の変化割合を算出する。図4のグラフAの式はy=−ax+bであるから、作動時平均検出値の変化割合は−aである。
次に、4年目以降にガスセンサ8の作動時に出力される検出値の補正をする。作動時平均検出値の変化割合は−aであるので、4年目の作動時の変化量は−4aである。したがって、4年目にガスセンサ8の作動時に出力される各検出値に+4aを加算して各検出値を補正する。5年目以降も同様な方法で各検出値を補正する。
また、ガスセンサ8の非作動時の補正処理は、最初に、ガスセンサ8の非作動時平均検出値から変化割合を算出する。図4のグラフBの式はy=−a´x+bであるから、非作動時平均検出値の変化割合は−a´である。
次に、4年目以降にガスセンサ8の非作動時に出力される検出値の補正処理をする。具体的に説明すると、非作動時平均検出値の変化割合は−a´であるので、例えば4年目の非作動時の変化量は−4a´である。したがって、4年目の非作動時の各検出値に+4a´を加算して各検出値を補正する。5年目以降も同様な方法で各検出値を補正する。
このように、本実施の形態のガスセンサ劣化補正装置では、ガスセンサ8の1年目から3年目までの年間平均検出値の変化割合を算出して、4年目以降にガスセンサ8から出力される検出値をこの変化割合に基づいて補正するようにした。
したがって、本実施の形態のガスセンサ劣化補正装置は、ガスセンサ8が経時劣化しても、ガスセンサ8の使用開始時から車室内にガスが存在している場合に、ガスセンサの検出値をゼロに補正してしまうことはない。よって、本実施の形態のガスセンサ劣化補正装置は、ガスセンサ8が経時劣化しても、ガスセンサ8の使用開始時から常にガスセンサ8の検出値を正しく補正することができる。
さらに、本実施の形態のガスセンサ劣化補正装置では、ガスセンサ8の検出値の補正を、ガスセンサ8の作動時と非作動時とに分けて行うようにしたので、ガスセンサ8の使用開始時からの検出値の補正精度を高めることができる。
第2の実施の形態:
本件発明の第2の実施の形態のガスセンサ劣化補正装置は、車両の出荷時からガスセンサ8の検出値の補正処理を行うものである。この補正処理は、第1の実施の形態の場合と同様に、ガスセンサ検出値取得処理、ガスセンサ年間平均検出値算出処理、ガスセンサ検出値補正処理の順に行われる。
本件発明の第2の実施の形態のガスセンサ劣化補正装置は、車両の出荷時からガスセンサ8の検出値の補正処理を行うものである。この補正処理は、第1の実施の形態の場合と同様に、ガスセンサ検出値取得処理、ガスセンサ年間平均検出値算出処理、ガスセンサ検出値補正処理の順に行われる。
ガスセンサ検出値取得処理の内容は、図3で示した第1の実施の形態のガスセンサ検出値取得処理SAの内容と基本的に同じである。本実施の形態では、ステップSA2やステップSA5における検出値の保存周期や、ステップSA4やステップSA7における経過年数が、車両の出荷時から起算して設定される。したがって、本実施の形態のガスセンサ劣化補正装置は、車両の出荷時から3年経過するまで、ガスセンサ8の作動時の検出値を所定時間毎にガスセンサ作動時検出値蓄積データとしてRAMに保存し、非作動時の検出値を所定時間毎にガスセンサ非作動時検出値蓄積データとしてRAMに保存する。
次に、ガスセンサ年間平均検出値算出処理について説明する。この処理は、第1の実施の形態で説明したガスセンサ年間平均検出値算出処理SBと同様に、ガスセンサ8の作動時の年間平均検出値の算出処理と、ガスセンサ8の非作動時の年間平均検出値の算出処理とから構成される。
ガスセンサ8の作動時の年間平均検出値の算出処理は、ガスセンサ8の車両出荷時から起算した1年目〜3年目の各年の作動時検出蓄積データの総数を各年の保存回数で除することにより、各年の作動時平均検出値を得る。図4のグラフCは、ガスセンサ8の各年の作動時平均検出値の推移を示すグラフである。このグラフCにおいて、経過年数の基準(x=0)は車両出荷時である。
また、ガスセンサ8の非作動時の年間平均検出値の算出処理は、ガスセンサ8の車両出荷時から起算した1年目〜3年目の各年の作動時検出蓄積データの総数を各年の保存回数で除することにより、各年の非作動時平均検出値を算出する。図4のグラフDは、ガスセンサ8の各年の作動時平均検出値の推移を示すグラフである。このグラフDにおいて、経過年数の基準(x=0)は車両出荷時である。
この図4のグラフC、Dから明らかなように、ガスセンサ8は作動や非作動に関係なく車両の出荷時から検出値が低下していくが、これはガスセンサ8の経時劣化によるものである。なお、このグラフの傾向は、ガスセンサ8の種類や、使用環境等によって異なる。
次に、ガスセンサ検出値補正処理について説明する。この処理は、第1の実施の形態で説明したガスセンサ検出値補正処理SCと同様に、ガスセンサ8の作動時の検出値補正処理と、ガスセンサ8の非作動時の検出値補正処理とから構成される。
双方の検出値補正処理の内容は、第1の実施の形態で説明した双方の検出値補正処理の内容と基本的に同じであるので、本実施の形態では図4を用いて各処理を簡単に説明する。
ガスセンサ8の作動時の検出値補正処理では、グラフCの式がy=−cx+dであるので作動時平均検出値の変化割合は−cである。これにより、4年目の作動時の変化量は−4cとなる。したがって、4年目の作動時に出力される各検出値に+4cを加算して各検出値を補正する。5年目以降も同様な方法で各検出値を補正する。
ガスセンサ8の非作動時の補正処理では、グラフDの式がy=−c´x+dであるので、非作動時平均検出値の変化割合は−c´である。これにより、4年目の非作動時の変化量は−4c´である。したがって、4年目の非作動時の各検出値に、+4c´を加算して各検出値を補正する。5年目以降も同様な方法で各検出値を補正する。
このように本実施の形態のガスセンサ劣化補正装置では、第1の実施の形態のガスセンサ劣化補正装置と同様に、4年目以降にガスセンサ8から出力される検出値を、ガスセンサ8の年間平均検出値の変化割合に基づいて補正するようにした。したがって、本実施の形態のガスセンサ劣化補正装置は、ガスセンサ8が経時劣化しても、ガスセンサ8の使用開始時に車室内にガスが存在している場合に、ガスセンサ8の検出値がゼロに補正されることはないので、ガスセンサ8の使用開始時から常にガスセンサ8の検出値を正しく補正することができる。
また、本実施の形態のガスセンサ劣化補正装置では、第1の実施の形態のガスセンサ劣化補正装置と同様に、ガスセンサ8の検出値の補正を、ガスセンサ8の作動時と非作動時とに分けて行うようにしたので、ガスセンサ8の使用開始時からのガスセンサ8の検出値の補正精度を高めることができる。
さらに、本実施の形態のガスセンサ劣化補正装置では、第1の実施の形態のガスセンサ劣化補正装置と異なり、車両の出荷時からガスセンサ8の検出値をRAMに保存するようにした。これにより、本実施の形態のガスセンサ劣化補正装置は、ガスセンサ8の非作動時における平均検出値の精度が高まるので、ガスセンサ8の非作動時における検出値の補正制度をさらに高めることができる。
以上、本件発明にかかる実施の形態を例示したが、これらの実施の形態は本件発明の内容を限定するものではない。また、本件発明の請求項の範囲を逸脱しない範囲であれば、各種の変更等は可能である。
例えば、上記の二つの実施の形態では、ガスセンサ8の検出値の取得処理を、ガスセンサ8の作動時と非作動時の両方で行うようにしたが、作動時に取得処理を行うようにしても良い。具体的に説明すると、図3のステップSA1〜ステップSA4の処理を行う。この場合、ステップSA1の判断結果がNOの場合(空調装置1の開始スィッチがOFFの場合)には、取得処理を終了させる。これにより、RAMに保存されるガスセンサ8の検出値のデータ量が最小限に抑えられるので、容量の少ない記憶手段を使用することが可能になる。よって、この場合のガスセンサ劣化補正装置は、低コスト化を図ることができる。
また、その他のガスセンサ劣化補正装置としては、ガスセンサ8の作動時・非作動時を区別せずに、車両の最初の始動時または出荷時からガスセンサ8の検出値の取得処理を行うようにしても良い。この場合でも、ガスセンサ8が経時劣化しても、ガスセンサ8の使用開始時に車室内にガスが存在している場合にガスセンサ8の検出値をゼロに補正することはないので、ガスセンサ8の使用開始時から常にガスセンサ8の検出値を正しく補正することができる。
また、上記の二つの実施の形態では、ガスセンサ8の検出値を補正する劣化補正装置について説明したが、車両に搭載される空質センサであれば、温湿度センサ7や、排ガスセンサ、臭いセンサ等にも本件発明の劣化補正装置を適用することができる。
以上説明したように本件発明の空質センサ劣化補正装置では、空質センサが経時劣化しても、空質センサの使用開始時から常に空質センサの検出値を正しく補正することができる。したがって、本件発明の空質センサ劣化補正装置を、その技術分野で十分に利用することができる。
3 制御装置
8 ガスセンサ
8 ガスセンサ
Claims (3)
- 車両に搭載された空質センサから出力される検出値を、当該車両の最初の始動時または出荷時から少なくとも3年間、所定時間毎に検出蓄積データとして記憶手段に保存する空質センサ検出値取得手段と、
前記空質センサの1年目から少なくとも3年目までの検出蓄積データの各年の総数を各年の保存回数で除することにより、前記空質センサの各年の平均検出値を算出する空質センサ年間平均検出値算出手段と、
前記空質センサの1年目から少なくとも3年目までの各年の平均検出値からその変化割合を算出し、この変化割合を用いてそれ以降の各年の平均検出値の変化量を算出し、この変化量を用いてそれ以降の各年の検出値を補正する空質センサ検出値補正手段と
を備えていることを特徴とする空質センサ劣化補正装置。 - 請求項1に記載の空質センサ劣化補正装置において、
前記空質センサ検出値取得手段は、前記空質センサの作動時の検出値を前記検出蓄積データとして前記記憶手段に保存することを特徴とする空質センサ劣化補正装置。 - 請求項1に記載の空質センサ劣化補正装置において、
前記空質センサ検出値取得手段は、前記空質センサの作動時に出力される検出値を所定時間毎に作動時検出蓄積データとして前記記憶手段に保存するとともに、非作動時に出力される検出値を所定時間毎に非作動時検出蓄積データとして前記記憶手段に保存し、
前記空質センサ年間平均検出値算出手段は、前記空質センサの1年目から少なくとも3年目までの作動時検出蓄積データの各年の総数を各年の保存回数で除することにより、前記空質センサの各年の作動時平均検出値を算出するとともに、非作動時検出蓄積データの各年の総数を各年の保存回数で除することにより、前記空質センサの各年の非作動時平均検出値を算出し、
前記空質センサ検出値補正手段は、前記空質センサの1年目から少なくとも3年目までの各年の作動時平均検出値からその変化割合を算出し、この変化割合を用いてそれ以降の各年の作動時平均検出値の変化量を算出し、この変化量を用いてそれ以降の各年の作動時の検出値を補正するとともに、前記空質センサの1年目から少なくとも3年目までの各年の非作動時平均検出値からその変化割合を算出し、この変化割合を用いてそれ以降の各年の非作動時平均検出値の変化量を算出し、この変化量を用いてそれ以降の各年の非作動時の検出値を補正することを特徴とする空質センサ劣化補正装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2008
- 2008-06-02 JP JP2008144682A patent/JP2009293937A/ja active Pending
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