JP2009293541A - 内燃機関の蓄圧式燃料供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の始動時に、ピエゾインジェクタの増圧室内の圧力を速やかに上昇させ、内燃機関の始動性を向上させることができる内燃機関の蓄圧式燃料供給装置を提供する。
【解決手段】燃料を低圧ポンプに導く燃料供給通路と、インジェクタの背圧逃し機構によって排出される背圧燃料を燃料タンクに導く燃料還流通路と、燃料還流通路に備えられインジェクタの背圧燃料の圧力を所定値以上に維持する圧力調整弁と、を備え、燃料供給通路には、内燃機関の駆動力を利用しないで燃料タンク内の燃料を低圧ポンプ側に送るプライミング手段が備えられ、プライミング手段よりも低圧ポンプ側の燃料供給通路と、圧力調整弁よりもインジェクタ側の燃料還流通路と、を接続するバイパス通路を備えるとともに、バイパス通路に、燃料供給通路内の圧力値から燃料還流通路内の圧力値を差し引いた値が所定値以上となっているときに開弁する逆止弁を備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、コモンレールを備えた内燃機関の蓄圧式燃料供給装置に関する。特に、ピエゾアクチュエータ及び増圧ピストンを含む背圧逃し機構によって燃料噴射制御を行うインジェクタを備えた内燃機関の蓄圧式燃料供給装置に関する。
従来、内燃機関の燃料供給装置として、高圧ポンプによってコモンレール内に蓄積された高圧燃料を、各気筒に備えられているインジェクタによって対応する気筒内に噴射供給するように構成された蓄圧式燃料供給装置が実用化されている。当該蓄圧式燃料噴射装置は、燃料タンク内の燃料が、低圧ポンプによって高圧ポンプに送られるとともに高圧ポンプによって高圧化されコモンレールに圧送される。これにより、各インジェクタに高圧燃料が供給されるようになっている。
このような蓄圧式燃料供給装置に用いられるインジェクタとして、ノズルニードルに与えられる、高圧燃料により生じる背圧を、ピエゾアクチュエータを含む背圧逃し機構によって調節することにより燃料噴射動作の制御を行うピエゾインジェクタがある。また、背圧逃し機構に増圧ピストンを備えたピエゾインジェクタも開示されている。
図5は、ピエゾアクチュエータ313及び増圧ピストン314を含む背圧逃し機構を備えたピエゾインジェクタの背圧逃し機構の構成例を示している。この背圧逃し機構の一部を構成するピエゾアクチュエータ313は、インジェクタ本体部310内に配置され、ピエゾアクチュエータ313が増圧ピストン314を介して、弁プレート318内に収容された制御弁320を操作するようになっている。また、ノズルボディ331の燃焼室側の端部に噴射孔が形成されており、ノズルボディ331の長手方向孔332内に、ノズルニードル333が軸方向摺動可能に配置されており、ノズルボディ331と制御弁320との間に、長手方向孔332の背側の端部を閉鎖するオリフィスプレート325が配置されている。このオリフィスプレート325がノズルニードル333のための開口ストッパを形成しており、ノズルニードル333の背側の端面と協働し、ひいてはノズルニードル333の開放行程を制限している。さらにノズルニードル333の背側の端面とオリフィスプレート325との間に制御室345が形成され、当該制御室345が、燃料供給のために働く圧力接続路329と液圧的に接続されている(特許文献1参照)。
このようなピエゾアクチュエータ313及び増圧ピストン314を含む背圧逃し機構においては、ピエゾアクチュエータ313と増圧ピストン314との間に増圧室315が形成されている。ピエゾアクチュエータ313の直径は、増圧ピストン314の直径よりも大きくされており、このピエゾアクチュエータ313及び増圧ピストン314の直径の相異と、増圧室315の増圧比とに基づき、ピエゾアクチュエータ313の操作時に、ピエゾアクチュエータ313の変位が、増圧比の分だけ増幅されて大きな変位となって増圧ピストン314に伝達される。
特表2007−510849号公報 (図1)
ところで、ピエゾアクチュエータ及び増圧ピストンを含む背圧逃し機構を備えたピエゾインジェクタを採用する場合、ピエゾアクチュエータによってノズルニードルの軸方向摺動を制御するためには、増圧室に所定以上の圧力が保持されている必要がある。そのため、かかるピエゾインジェクタを採用した蓄圧式燃料供給装置では、背圧逃し機構によって排出される背圧燃料を燃料タンクに導く燃料還流通路に圧力調整弁を配置し、増圧室内の圧力が所定値以上に維持されるように構成されている。
しかしながら、いわゆるガス欠時や、内燃機関を停止して長期間放置した場合には、蓄圧式燃料供給装置内の燃料通路内にエア等が進入し、増圧室内の圧力が低下する場合がある。また、蓄圧式燃料供給装置の組み立て後、初めて内燃機関を始動させるような場合には、蓄圧式燃料供給装置内には燃料が充填されていないために、増圧室内の圧力が所定値以上に維持されていない状態となっている。増圧室内の圧力が確保されていないと、ピエゾアクチュエータの変位を増圧ピストンに正確に伝達することができないため、制御弁ひいてはノズルニードルの動作を制御することができず、内燃機関の始動性が低下し、さらには、内燃機関を始動させることができないおそれがある。
ここで、従来の蓄圧式燃料供給装置の中には、内燃機関を始動させる前であっても蓄圧式燃料供給装置内に燃料を送り込むことができるように、ハンドポンプ等のプライミング手段を備えたり、電動ポンプを採用したりしたものがある。しかしながら、このようなプライミング手段や電動ポンプは、背圧逃し機構の上流側までは燃料を送り込むことができるとしても、増圧室にまでは燃料を送り込むことができず、増圧室の圧力を上昇させることができないものである。
そこで、本発明の発明者は、ピエゾアクチュエータ及び増圧ピストンを含む背圧逃し機構を備えたピエゾインジェクタを採用した内燃機関の蓄圧式燃料供給装置において、内燃機関の駆動力を利用せずに燃料を送ることができるプライミング手段又は電動ポンプよりも下流側の燃料供給通路と、圧力調整弁よりも上流側の燃料還流通路との間を、逆止弁を備えたバイパス通路によって接続することによりこのような問題を解決することができることを見出し、本発明を完成させたものである。すなわち、本発明は、内燃機関の始動時に、ピエゾインジェクタの増圧室内の圧力を速やかに上昇させ、内燃機関の始動性を向上させることができる内燃機関の蓄圧式燃料供給装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、コモンレール内に蓄積される高圧燃料を内燃機関の各気筒内へ噴射供給するための複数のインジェクタを備え、複数のインジェクタが、高圧燃料によって弁部材に与えられる背圧を、ピエゾアクチュエータ及び増圧ピストンを含む背圧逃し機構によって調節することにより燃料噴射の制御が可能に構成された内燃機関の蓄圧式燃料供給装置であって、高圧燃料をコモンレールに圧送するための高圧ポンプと、燃料タンク内の燃料を高圧ポンプ内の加圧室に供給する低圧ポンプと、燃料タンク内の燃料を低圧ポンプに導く燃料供給通路と、インジェクタの背圧逃し機構によって排出される背圧燃料を燃料タンクに導く燃料還流通路と、燃料還流通路に備えられインジェクタの背圧燃料の圧力を所定値以上に維持する圧力調整弁と、を備え、燃料供給通路には、内燃機関の駆動力を利用しないで燃料タンク内の燃料を低圧ポンプ側に送るプライミング手段が備えられ、プライミング手段よりも低圧ポンプ側の燃料供給通路と、圧力調整弁よりもインジェクタ側の燃料還流通路と、を接続するバイパス通路を備えるとともに、バイパス通路に、燃料供給通路内の圧力値から燃料還流通路内の圧力値を差し引いた値が所定値以上となっているときに開弁する逆止弁を備えることを特徴とする内燃機関の蓄圧式燃料供給装置が提供され、上述した問題を解決することができる。
また、本発明の内燃機関の蓄圧式燃料供給装置を構成するにあたり、低圧ポンプが、内燃機関の駆動力によって稼動する機械式ポンプであることが好ましい。
また、本発明の別の態様は、コモンレール内に蓄積される高圧燃料を内燃機関の各気筒内へ噴射供給するための複数のインジェクタを備え、複数のインジェクタが、高圧燃料によって弁部材に与えられる背圧を、ピエゾアクチュエータ及び増圧ピストンを含む背圧逃し機構によって調節することにより燃料噴射の制御が可能に構成された内燃機関の蓄圧式燃料供給装置であって、高圧燃料をコモンレールに圧送するための高圧ポンプと、燃料タンク内の燃料を高圧ポンプに供給するポンプであって内燃機関の駆動力を利用しない低圧ポンプと、低圧ポンプによって圧送される燃料を高圧ポンプに導く燃料供給通路と、インジェクタの背圧逃し機構によって排出される背圧燃料を燃料タンクに導く燃料還流通路と、燃料還流通路に備えられインジェクタの背圧燃料の圧力を所定値以上に維持する圧力調整弁と、を備え、低圧ポンプよりも高圧ポンプ側の燃料供給通路と、圧力調整弁よりもインジェクタ側の燃料還流通路と、を接続するバイパス通路を備えるとともに、バイパス通路に、燃料供給通路内の圧力値から燃料還流通路内の圧力値を差し引いた値が所定値以上となっているときに開弁する逆止弁を備えることを特徴とする内燃機関の蓄圧式燃料供給装置である。
また、本発明の内燃機関の蓄圧式燃料供給装置を構成するにあたり、低圧ポンプが、通電によって稼動する電動ポンプであることが好ましい。
また、本発明の内燃機関の蓄圧式燃料供給装置を構成するにあたり、逆止弁を備えたバイパス通路が脱着可能であることが好ましい。
本発明の内燃機関の蓄圧式燃料供給装置によれば、背圧逃し機構の増圧室内の圧力が低い状態で内燃機関を始動させる際に、プライミング手段によって圧送される燃料の一部がバイパス通路を介してインジェクタの増圧室に連通する燃料還流通路に供給され、当該増圧室内の圧力をあらかじめ上昇させておくことができる。したがって、ガス欠時のみならず、車両等を組み立てた後の最初の内燃機関の始動時や、蓄圧式燃料噴射装置の分解整備後の再始動時等において、内燃機関の始動スイッチがオンにされた後、ピエゾアクチュエータによる燃料噴射制御が速やかに行われる。その結果、クランキング開始から内燃機関が始動するまでの時間が大幅に短縮され、内燃機関の始動性を向上させることができる。
また、バイパス通路に逆止弁が備えられているため、簡易かつ廉価な構成で、内燃機関の運転時に、バイパス通路を介して燃料が流通することが防止される。
また、本発明の内燃機関の蓄圧式燃料供給装置において、低圧ポンプとして内燃機関の駆動力を利用しないポンプを採用した場合には、低圧ポンプによって圧送される燃料の一部がバイパス通路を介してインジェクタの増圧室に連通する燃料還流通路に供給され、当該増圧室内の圧力をあらかじめ上昇させておくことができる。したがって、内燃機関の始動性の向上が図られるとともに、バイパス通路に備えられた逆止弁によって、内燃機関の運転時に、バイパス通路を介して燃料が流通することが防止される。
また、本発明の蓄圧式燃料供給装置によれば、逆止弁を備えたバイパス通路を脱着可能に構成することにより、ガス欠時や、最初の内燃機関の始動時、分解整備後の再始動時等にのみバイパス通路を取付けて使用することができる。したがって、経年劣化等による逆止弁やバイパス通路の不具合の発生が防止されるとともに、蓄圧式燃料供給装置ごとにバイパス通路を備えることなく、整備作業等を行う作業者がバイパス通路を保管しておくことで、個々の蓄圧式燃料供給装置の生産コストの上昇を抑えることができる。
以下、適宜図面を参照して、本発明の内燃機関の蓄圧式燃料供給装置に関する実施の形態について具体的に説明する。ただし、かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。
なお、それぞれの図中、同じ符号を付してあるものについては同一の部材を示しており、適宜説明が省略されている。
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態にかかる内燃機関の蓄圧式燃料供給装置は、燃料タンク内の燃料を低圧ポンプに導く燃料供給通路にプライミング手段としてのハンドポンプが備えられた内燃機関の蓄圧式燃料供給装置(以下、単に「蓄圧式燃料供給装置」と称する。)である。
1.蓄圧式燃料供給装置の基本的構成
図1は、第1の実施の形態にかかる蓄圧式燃料供給装置の構成例を示す概略図である。この図1に示す蓄圧式燃料供給装置50は、燃料タンク1と、低圧ポンプ2と、高圧ポンプ5と、コモンレール10と、ピエゾインジェクタ13等を主たる要素として構成されている。それぞれの構成要素は燃料配管で接続されており、燃料タンク1から高圧ポンプ5の加圧室5aに至る燃料供給通路18a〜18dが実線で示され、加圧室5aからピエゾインジェクタ13に至る高圧燃料通路37が太線で示されている。また、高圧ポンプ5、コモンレール10及びインジェクタ13のそれぞれから燃料タンク1に至る燃料還流通路30a〜30cが破線で示されている。図中の矢印は、各通路における燃料の進行方向を示している。
本実施形態の蓄圧式燃料供給装置50は、低圧ポンプ2と高圧ポンプ5とがユニット化されており、低圧ポンプ2は、高圧ポンプ5を駆動するカムシャフト(図示せず)の端部に連結された駆動ギヤ(図示せず)と、当該駆動ギヤに連結された従動ギヤ(図示せず)とを含むギヤポンプ構造を有している。この低圧ポンプ2は、内燃機関の駆動力によってカムシャフトが回転することで生じる負圧を利用して燃料タンク1から燃料を吸い上げ、高圧ポンプ5に対して燃料を供給する。すなわち、この低圧ポンプ2は内燃機関の駆動力を利用して稼動する機械式ポンプとなっている。
この低圧ポンプ2によって送られた燃料は加圧室5aに向けて流れる。このとき、加圧室5aに流れ込む燃料の流量は、コモンレール10の目標圧力に応じて、電磁式の比例制御弁からなる流量制御弁8によって調整される。また、流量制御弁8よりも上流側の燃料供給通路18d内の圧力が所定値に維持されるように、燃料供給通路18dにはオーバーフローバルブ14が接続され、余剰の燃料が燃料タンク1に戻されるようになっている。
流量制御弁8によって流量が調節されて加圧室5aに送られる燃料は、プランジャ7が下降することにより加圧室5a内に負圧が生じると、燃料吸入弁6を介して加圧室5aに流れ込む。そして、カム15によってプランジャ7が上昇させられ、加圧室5a内の燃料が加圧されると燃料吐出弁9が開かれ、内燃機関の各気筒内に燃料を噴射する複数のピエゾインジェクタ13が接続されたコモンレール10に向けて、高圧燃料が圧送される。
コモンレール10は、高圧ポンプ5から圧送されてくる高圧燃料を蓄積し、接続された複数のピエゾインジェクタ13に対して高圧燃料を供給する。このコモンレール10には、コモンレール10内の高圧燃料の一部を排出することによってレール圧を低下させる圧力制御弁12が備えられている。そして、コモンレール10には圧力センサ21が取り付けられ、コモンレール10内の圧力が目標値となるように、制御装置(図示せず。)によって圧力制御弁12や高圧ポンプ5の流量制御弁8の制御が行われるようになっている。
このように、コモンレール10に接続された複数のピエゾインジェクタ13には、圧力が調節された高圧燃料が常に供給された状態となるため、制御装置(図示せず。)によってピエゾインジェクタ13の通電制御を行うことによって、様々な噴射パターンでの燃料噴射を実現することができる。
2.プライミング手段(ハンドポンプ)
蓄圧式燃料供給装置50は、燃料タンク1から低圧ポンプ2に至る燃料供給通路18a、18bの途中に、プライミング手段としてのハンドポンプ4を備えている。このハンドポンプ4は、内燃機関の停止状態において、燃料供給通路18a〜18d及び高圧燃料通路37、39を介して、燃料タンク1内の燃料を低圧ポンプ2や高圧ポンプ5、コモンレール10、ピエゾインジェクタ13に充填するために用いられる。ハンドポンプ4による燃料供給は、主として、内燃機関及び蓄圧式燃料供給装置を搭載した車両等を最初に組立てた時や、これらを分解整備した後、さらにはガス欠時に行われる。
図1に示す本実施形態の蓄圧式燃料供給装置50の例では、プライミング手段として、フィルタが併設されたハンドポンプ4が用いられているが、これ以外にも、電動ポンプ等の、内燃機関の駆動力を利用しないポンプであっても好適に使用することができる。
3.ピエゾインジェクタ
上述したとおり、本実施形態の内燃機関の蓄圧式燃料供給装置50ではピエゾインジェクタ13が用いられている。
図2及び図3は、ピエゾアクチュエータ51及び増圧ピストン65を含む背圧逃し機構60を備えたピエゾインジェクタ13の構成例を示す概念図である。図3は、図2に示すピエゾインジェクタ13の背圧逃し機構60の周囲の拡大断面図である。このピエゾインジェクタ13は、ノズルニードル83の後端部側に作用する背圧室91内の高圧燃料を、背圧逃し機構60によって逃すことにより、燃料の噴射が行われるように構成されたものである。
ピエゾインジェクタ13を構成するインジェクタハウジング61には、長手方向孔61a、コモンレールに通じる高圧通路61b及び燃料タンク1に通じる低圧通路61cが形成されている。このうち、長手方向孔61a内には、ピエゾアクチュエータ51と、段付きの軸方向孔63aが形成された増圧ボディ63とが配置されており、軸方向孔63a内に増圧ピストン65とバルブピストン67とが軸方向摺動可能に収容されている。増圧ボディ63内における、増圧ピストン65とバルブピストン67との間には増圧室66が形成されている。
増圧ピストン65は、調整ワッシャ55を介して、増圧ボディ63の外周に嵌め合わせられた管状ばね53によって、ピエゾアクチュエータ51の方向に、すなわち、ピエゾアクチュエータ51の作用方向とは反対方向に付勢されるとともに、調整シム57を介してピエゾアクチュエータ51と当接している。
また、増圧ボディ63の段付きの軸方向孔63aのうち、増圧ピストン65側とは反対側の部分にスプリング69が配置され、バルブピストン67が増圧ピストン65側とは反対側、すなわち、ピエゾアクチュエータ51の作用方向に付勢されている。
ピエゾアクチュエータ51は多数のピエゾ結晶(図示せず)が積層されて上下に配置されたピエゾスタック51Aを備えており、このピエゾスタック51Aは、ピエゾアクチュエータ51に通電を行うとその長さが伸長する。ピエゾスタック51Aの長さが伸張すると、ピエゾスタック51Aの変位が増圧ピストン65に伝達されるとともに、増圧室66の増圧比の分だけ増幅されてバルブピストン67に伝達される。
また、噴射孔79b側のインジェクタハウジング61の端面には弁プレート71が配置されている。この弁プレート71には段付きの軸方向孔71aが形成されており、軸方向孔71aのうちインジェクタハウジング61側の部分にはバルブピストン67の端部が収容され、反対側の部分には弁部材73が収容されている。
また、弁プレート71のインジェクタハウジング61側とは反対側の面にはオリフィスプレート75が配置されており、弁プレート71の軸方向孔71a内において、オリフィスプレート75と弁部材73との間にスプリング77が配置され、弁部材73がバルブピストン67側に付勢されている。そのため、バルブピストン67と弁部材73とが互いに押圧し合っている。
また、オリフィスプレート75の弁プレート71側とは反対側の面にはノズルボディ79が配置されている。弁プレート71、オリフィスプレート75、ノズルボディ79は、位置決めピン(図示せず。)によって互いに位置合わせされるとともに、インジェクタハウジング61の端部に螺合したノズルナット81によって固定されている。
ノズルボディ79には段付きの軸方向孔79aが形成されるとともに、軸方向孔79aの下端部は噴射孔79bが形成されている。軸方向孔79a内にはノズルニードル83が軸方向摺動自在に配置され、その噴射孔79b側の端部は、弁座を形成する軸方向孔79aの下端部にシート可能になっている。
また、ノズルニードル83の後端部には、オリフィスプレート75に支持されたスプリングプレート85が嵌め合わされており、スプリングプレート85の内部において、ノズルニードル83の後端面とオリフィスプレート75との間に背圧室91が形成されている。スプリングプレート85とノズルニードル83の中央部に嵌め合わされたワッシャ87との間にはニードルスプリング89が配置されており、ノズルニードル83が、ニードルスプリング89によって噴射孔79b側に付勢されている。
また、弁プレート71とノズルボディ79との間に配置されたオリフィスプレート75には、インジェクタハウジング61の高圧通路61bを介して供給される高圧燃料をスプリングプレート85の外周部からノズルニードル83の周囲を通って噴射孔79bに導く第1の孔75aと、同じく高圧通路61bを介して供給される高圧燃料を背圧室91に導く第1の絞り孔75bとが形成されている。
また、オリフィスプレート75には、スプリングプレート85内の背圧室91と弁プレート71の軸方向孔71aとを連通する第2の絞り孔75cと、スプリングプレート85の外周部と弁プレート71の軸方向孔71aとを連通する第3の絞り孔75dとが形成されている。このうち第3の絞り孔75dは、弁部材73によって開閉されるようになっている。
ピエゾスタック51Aが伸張されていない状態でインジェクタハウジング61の高圧通路61bから高圧燃料が供給されると、オリフィスプレート75の第1の孔75aを介してノズルニードル83の周囲から噴射孔79b側に高圧燃料が導かれる。また、高圧燃料は第1の絞り孔75bを介して背圧室91にも供給されるとともに、第2の絞り孔75cを介して弁プレート71の軸方向孔71aにも導かれる。このとき、軸方向孔71aの縮径部71bは弁部材73によって閉じられているため、高圧燃料はさらに第3の絞り孔75dを介して、ノズルニードル83の周囲から噴射孔79b側に導かれる。
この状態では、ノズルニードル83を噴射孔79b側に押圧する圧力とニードルスプリング89の付勢力との総和が、噴射孔79b側とは反対側に押圧する圧力に勝るため、ノズルニードル83は弁座にシートし、噴射孔79bは塞がれている。
一方、ピエゾアクチュエータ51に通電しピエゾスタック51Aを伸張させると、ピエゾスタック51Aの変位が増圧ピストン65に伝達され、さらに、増圧室66で増圧されてバルブピストン67に伝達される。バルブピストン67によって弁部材73が押圧されると、弁部材73が弁プレート71の軸方向孔71aの縮径部71bから離間して縮径部71bが開放される一方、オリフィスプレート75の第3の絞り孔75dが塞がれる。そうすると、背圧室91内でノズルニードル83の後端部に作用していた背圧が増圧室66側に逃されるため、ノズルニードル83を噴射孔79bとは反対側に押圧する圧力がニードルスプリング89の付勢力を上回り、ノズルニードル83が弁座からリフトし、噴射孔79bが開放される。
このように、ピエゾアクチュエータ51及び増圧ピストン65を含む背圧逃し機構60を備えたピエゾインジェクタ13では、ピエゾスタック51Aの伸張による増圧ピストン65の変位が増幅されてバルブピストン67に伝達され、弁部材73が移動することによって背圧が逃がされ、燃料の噴射制御が行われる。したがって、ピエゾインジェクタ13での緻密な噴射制御を実行可能にするには、増圧室66内の圧力を所定値以上に維持しておくことが必要となっている。
4.圧力調整弁
図1に戻り、本実施形態の蓄圧式燃料供給装置50は、ピエゾインジェクタ13から排出される背圧燃料を燃料タンク1に導く燃料還流通路30cの途中に、ピエゾインジェクタ13側の燃料還流通路30c内の圧力を所定値以上に維持するための圧力調整弁31を備えている。この圧力調整弁31は、ピエゾインジェクタ13の背圧逃し機構60に通じる燃料還流通路30c内の圧力(上流側圧力)が開弁圧を超えたときに開弁し、背圧燃料が燃料タンク1に向けて通過する構成となっており、燃料還流通路30cに連通する増圧室66内の圧力が所定値以上に維持され、増圧機能が担保されるようになっている。
この圧力調整弁31は、背圧燃料が燃料タンク1に向けて通過する一方、燃料タンク1側の燃料還流通路30c内の圧力(下流側圧力)が所定値を超えたときに、燃料がピエゾインジェクタ13に向けて通過するように構成された、双方向弁であってもよい。
このような双方向弁を採用した場合には、内燃機関の運転後、内燃機関を停止したときに、昇温していた燃料の温度が低下して燃料の体積が減少する場合であっても、双方向弁よりも燃料タンク1側の燃料還流通路30cに残留する燃料がピエゾインジェクタ13側に補充される。したがって、次回の内燃機関の始動性が低下することを防ぐことができる。
5.バイパス通路及び逆止弁
また、本発明の蓄圧式燃料供給装置50は、ハンドポンプ4よりも下流側の燃料供給通路18bと、圧力調整弁31よりも上流側の燃料還流通路30cとを接続するバイパス通路35を備えるとともに、当該バイパス通路35に、燃料供給通路18b内の圧力値から燃料還流通路30c内の圧力値を差し引いた値(以下、「差圧」と称する。)が所定値以上となっているときに開弁する逆止弁40が備えられている。
このバイパス通路35及び逆止弁40を備えることにより、ガス欠後の内燃機関の再始動時等において、ハンドポンプ4によって燃料タンク1内の燃料を圧送し、蓄圧式燃料供給装置50内に燃料を充填する際に、燃料供給通路18b内の圧力が上昇し、差圧が所定値以上になると逆止弁40が開弁され、バイパス通路35を介してピエゾインジェクタ13と圧力調整弁31との間の燃料還流通路30cに燃料が供給されるようになる。そのため、内燃機関の始動前に、燃料還流通路30cに連通するピエゾインジェクタ13の増圧室66にも燃料が充填され、増圧室66内の圧力を高めておくことができる。
すなわち、内燃機関の停止時には、ピエゾインジェクタ13の背圧室91側と増圧室66側とは遮断されており、プライミング手段によっても増圧室66内の圧力を十分に昇圧させることができない。そこで、本実施形態の蓄圧式燃料供給装置50ではバイパス通路35が設けられ、内燃機関の始動前にあらかじめ燃料還流通路30c内、ひいては増圧室66内に燃料を供給可能にして、増圧室66内の圧力が高められるように構成されている。したがって、クランキング等の内燃機関の始動動作の開始直後からピエゾインジェクタ13の駆動動作が正確に行われ、内燃機関の始動までの時間が短縮されるとともに、始動性の向上が図られる。
また、バイパス通路35に逆止弁40を備えているために、増圧室66及び燃料還流通路30c内の圧力が所定値以上に保持されている状態においては、低圧ポンプ2の稼動によって燃料供給通路18b内に発生する負圧もあいまって、逆止弁40が開弁しないようにされる。したがって、内燃機関の始動後には、バイパス通路35を介しての燃料の流通が生じないため、蓄圧式燃料供給装置50内の燃料の流通に支障をきたすことがないようになっている。
このような逆止弁40であれば、電気的な操作装置を用いることがなく、比較的簡易な構成とすることができるとともに、コストの上昇も抑えることができる。
また、逆止弁40を備えたバイパス通路35については、例えば、燃料供給通路18b及び燃料還流通路30cのそれぞれに対してコネクタ等を介して接続するなどして、脱着可能に構成することもできる。逆止弁40を備えたバイパス通路35が脱着可能であれば、すべての蓄圧式燃料供給装置にバイパス通路35等を設けておかなくても、組立作業や整備作業を行う者が当該バイパス通路35を所有することによって、内燃機関の始動前の増圧室内への燃料の供給作業が可能になる。
すなわち、プライミング手段による燃料の供給作業はガス欠時や分解整備後等に行われることが多く、バイパス通路35等は、日常での使用頻度は低く、常時備えられている必要性は低いものである。そのため、個々の蓄圧式燃料供給装置50には備えないようにすることで、蓄圧式燃料供給装置50自体の生産コストが抑えられるとともに、例えば逆止弁40の故障等による蓄圧式燃料供給装置50の異常をなくすことができる。
また、個々の蓄圧式燃料供給装置50にバイパス通路35を備えていないのであれば従来と同様の配管構成となり、車両等における蓄圧式燃料供給装置の搭載時の配管構成が制限されることもない。
なお、このガス欠時や組立て後の再始動時等のプライミング手段による燃料供給作業は従来から一般的に行われるエア抜き作業と同じであるため、内燃機関を搭載した車両等の運転者に特別な切り換え作業やスイッチ操作を強いることがなく、また、整備作業者に対しても特別な作業負担を強いることなく、増圧室内の増圧が行われる。
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態にかかる内燃機関の蓄圧式燃料供給装置は、燃料タンク内の燃料を高圧ポンプに供給する低圧ポンプが燃料タンク内に備えられた内燃機関の蓄圧式燃料供給装置である。
以下、第1の実施の形態の蓄圧式燃料供給装置と構成が共通する部分については同一の符号を用いるとともに適宜説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
図4は、第2の実施の形態にかかる蓄圧式燃料供給装置の構成例を示す概略図である。この図4に示す蓄圧式燃料供給装置100は、第1の実施の形態と同様、燃料タンク1と、低圧ポンプ102と、高圧ポンプ105と、コモンレール10と、ピエゾインジェクタ13等を主たる要素として構成され、それぞれの構成要素は燃料配管で接続されている。また、第1の実施の形態の蓄圧式燃料供給装置と同様、ピエゾインジェクタ13から排出される背圧燃料を燃料タンクに導く燃料還流通路30cの途中には圧力調整弁31が備えられている。
本実施形態の蓄圧式燃料供給装置100では、低圧ポンプ102は燃料タンク1内に備えられた、インタンクフィードポンプが採用されている。この低圧ポンプ102は、通電によって稼動し所定の流量の低圧燃料が圧送される電動式ポンプであり、一例として、電動式のダイヤフラムポンプが挙げられるが、これに制限されるものではない。この電動式の低圧ポンプ102は、内燃機関の駆動力を利用しないで稼動するため、内燃機関の始動前であっても燃料タンク1内の燃料を蓄圧式燃料供給装置100内に供給することができる。そのため、本実施形態にかかる蓄圧式燃料供給装置100には、低圧ポンプ102とは別のプライミング手段は備えられていない。
また、本実施形態の蓄圧式燃料供給装置100では、低圧ポンプ102によって圧送される燃料を高圧ポンプ105に導く燃料供給通路118aと、圧力調整弁31よりもピエゾインジェクタ13側の燃料還流通路30cとの間に、バイパス通路35が設けられている。このバイパス通路35の途中には、第1の実施の形態と同様に、燃料供給通路118a内の圧力値から燃料還流通路30c内の圧力値を差し引いた値(以下、「差圧」と称する。)が所定値以上となっているときに開弁する逆止弁40が備えられている。
この蓄圧式燃料供給装置100は、ガス欠後の再始動時や、組立て後の始動時において、内燃機関を始動させるまでに、あらかじめ低圧ポンプ102を稼動させることによって、高圧ポンプ105やコモンレール10、ピエゾインジェクタ13内に燃料を充填することができる。このとき、燃料供給通路118a内の圧力が上昇し、差圧が所定値以上になると逆止弁40が開弁され、低圧ポンプ102よりも下流側の燃料供給通路118aと、圧力調整弁31よりも上流側の燃料還流通路30cとを接続するバイパス通路35を介して、燃料還流通路30cに燃料が供給されるようになる。そのため、燃料還流通路30cに連通するピエゾインジェクタ13の増圧室にも燃料が充填され、増圧室内の圧力を高めておくことができる。
このように、燃料タンク1内に配置された低圧ポンプ102を備えた蓄圧式燃料供給装置100であっても、クランキング等の内燃機関の始動動作の開始直後からピエゾインジェクタ13の駆動動作が正確に行われ、内燃機関の始動までの時間が短縮されるとともに、始動性の向上が図られる。
なお、低圧ポンプ102が、燃料タンク1内に備えられたインタンクフィードポンプであることは必須ではなく、タンク外に備えられた電動式の低圧ポンプとすることもできる。
また、第1の実施の形態と同様に、逆止弁を備えたバイパス通路を脱着可能に構成することもできる。
第1の実施の形態の蓄圧式燃料供給装置の構成を説明するためのシステム図である。 ピエゾインジェクタの構成について説明するための断面図である。 ピエゾインジェクタに備えられたピエゾアクチュエータ及び増圧ピストンを含む背圧逃し機構について説明するための拡大断面図である。 第2の実施の形態の蓄圧式燃料供給装置の構成を説明するためのシステム図である。 ピエゾインジェクタの構成を説明するための図である。
符号の説明
1:燃料タンク、2:低圧ポンプ(ギヤポンプ)、4:ハンドポンプ(プライミング手段)、5:高圧ポンプ、5a:加圧室、6:燃料吸入弁、7:プランジャ、8:流量制御弁、9:燃料吐出弁、10:コモンレール、12:圧力制御弁、13:ピエゾインジェクタ、14:オーバーフローバルブ、15:カム、16:カム室、18a〜18d:燃料供給通路、21:圧力センサ、30a〜30c:燃料還流通路、37・39:高圧燃料通路、50:蓄圧式燃料供給装置、51:ピエゾアクチュエータ、51A:ピエゾスタック、53:管状ばね、55:調整ワッシャ、57:調整シム、60:背圧逃し機構、61:インジェクタハウジング、61a:長手方向孔、61b:高圧通路、63:増圧ボディ、63a:軸方向孔、65:増圧ピストン、66:増圧室、67:バルブピストン、69:スプリング、71:弁プレート、71a:軸方向孔、73:弁部材、75:オリフィスプレート、75a:第1の孔、75b:第1の絞り孔、75c:第2の絞り孔、75d:第3の絞り孔、77:スプリング、79:ノズルボディ、79a:軸方向孔、79b:噴射孔、81:ノズルナット、83:ノズルニードル、85:スプリングプレート、87:ワッシャ、89:ニードルスプリング、91:背圧室、100:蓄圧式燃料供給装置、102:低圧ポンプ(電動ポンプ)、105:高圧ポンプ、118a:燃料供給通路

Claims (5)

  1. コモンレール内に蓄積される高圧燃料を内燃機関の各気筒内へ噴射供給するための複数のインジェクタを備え、前記複数のインジェクタが、前記高圧燃料によって弁部材に与えられる背圧を、ピエゾアクチュエータ及び増圧ピストンを含む背圧逃し機構によって調節することにより燃料噴射の制御が可能に構成された内燃機関の蓄圧式燃料供給装置において、
    前記高圧燃料を前記コモンレールに圧送するための高圧ポンプと、燃料タンク内の燃料を前記高圧ポンプ内の加圧室に供給する低圧ポンプと、前記燃料タンク内の燃料を前記低圧ポンプに導く燃料供給通路と、前記インジェクタの前記背圧逃し機構によって排出される背圧燃料を前記燃料タンクに導く燃料還流通路と、前記燃料還流通路に備えられ前記インジェクタの前記背圧燃料の圧力を所定値以上に維持する圧力調整弁と、を備え、
    前記燃料供給通路には、前記内燃機関の駆動力を利用しないで前記燃料タンク内の燃料を前記低圧ポンプ側に送るプライミング手段が備えられ、
    前記プライミング手段よりも前記低圧ポンプ側の前記燃料供給通路と、前記圧力調整弁よりも前記インジェクタ側の前記燃料還流通路と、を接続するバイパス通路を備えるとともに、前記バイパス通路に、前記燃料供給通路内の圧力値から前記燃料還流通路内の圧力値を差し引いた値が所定値以上となっているときに開弁する逆止弁を備えることを特徴とする内燃機関の蓄圧式燃料供給装置。
  2. 前記低圧ポンプが、前記内燃機関の駆動力によって稼動する機械式ポンプであることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の蓄圧式燃料供給装置。
  3. コモンレール内に蓄積される高圧燃料を内燃機関の各気筒内へ噴射供給するための複数のインジェクタを備え、前記複数のインジェクタが、前記高圧燃料によって弁部材に与えられる背圧を、ピエゾアクチュエータ及び増圧ピストンを含む背圧逃し機構によって調節することにより燃料噴射の制御が可能に構成された内燃機関の蓄圧式燃料供給装置において、
    前記高圧燃料を前記コモンレールに圧送するための高圧ポンプと、燃料タンク内の燃料を前記高圧ポンプに供給するポンプであって前記内燃機関の駆動力を利用しない低圧ポンプと、前記低圧ポンプによって圧送される前記燃料を前記高圧ポンプに導く燃料供給通路と、前記インジェクタの前記背圧逃し機構によって排出される背圧燃料を前記燃料タンクに導く燃料還流通路と、前記燃料還流通路に備えられ前記インジェクタの前記背圧燃料の圧力を所定値以上に維持する圧力調整弁と、を備え、
    前記低圧ポンプよりも前記高圧ポンプ側の前記燃料供給通路と、前記圧力調整弁よりも前記インジェクタ側の前記燃料還流通路と、を接続するバイパス通路を備えるとともに、前記バイパス通路に、前記燃料供給通路内の圧力値から前記燃料還流通路内の圧力値を差し引いた値が所定値以上となっているときに開弁する逆止弁を備えることを特徴とする内燃機関の蓄圧式燃料供給装置。
  4. 前記低圧ポンプが、通電によって稼動する電動ポンプであることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の蓄圧式燃料供給装置。
  5. 前記逆止弁を備えた前記バイパス通路が脱着可能であることを特徴とする請求項1〜4に記載の内燃機関の蓄圧式燃料供給装置。
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