JP2009293263A - 折返し階段 - Google Patents

折返し階段 Download PDF

Info

Publication number
JP2009293263A
JP2009293263A JP2008147380A JP2008147380A JP2009293263A JP 2009293263 A JP2009293263 A JP 2009293263A JP 2008147380 A JP2008147380 A JP 2008147380A JP 2008147380 A JP2008147380 A JP 2008147380A JP 2009293263 A JP2009293263 A JP 2009293263A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
staircase
hollow
horizontal
floor
hollow girder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008147380A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuichi Ikeda
修一 池田
Chiaki Sakakibara
千晶 榊原
Yoji Shiina
洋史 椎名
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Light Metal Co Ltd
Original Assignee
Nippon Light Metal Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Light Metal Co Ltd filed Critical Nippon Light Metal Co Ltd
Priority to JP2008147380A priority Critical patent/JP2009293263A/ja
Publication of JP2009293263A publication Critical patent/JP2009293263A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Steps, Ramps, And Handrails (AREA)

Abstract

【課題】踏板の左右方向に偏った荷重が作用した場合であっても、下階段部および上階段部の各々に1本ずつ配置された中空桁材の端部と折り返し部や壁面との接続箇所に損傷が生じ難い折返し階段を提供する。
【解決手段】踏板6(7)の左右方向に偏った荷重が作用した際に中空桁材10(11)の両端部を結んだ仮想線C2(C4)の周りで中空桁材10(11)を回転させるように作用する回転力M2(M4)を、水平部12の端部と壁面との接続部分および水平部13の端部と壁面との接続部分の2箇所で受け支える構成とすることで、中空桁材10における水平部12の端部と壁面との接続部分および中空桁材11における水平部13の端部と壁面との接続部分を捩りや抉りの力から開放し、建築物の壁面自体が頑強でなくても、複数の踏板を1本の中空桁材に取り付ける中桁構造の階段を利用できるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、上階と下階の間に折り返し部を形成する床板を備えて建築物の上階と下階を連絡する折返し階段の改良に関する。
建築物の上階と下階を連絡する階段の途中に折り返し部を形成する床板を設置するための構造としては、トラス構造体を用いて床板を支持するようにした踊り場の構造が例えば特許文献1として公知である。
また、階段自体の構造としては、平行に配備された2本の桁材に踏板の両端部を固定して取り付けるようにした階段構造が特許文献2として公知である。
更に、複数の踏板を各踏板毎の踏板受材を介して1本の中空桁材に取り付けるようにした階段構造が特許文献3として提案されている。
しかし、特許文献1に開示されるような踊り場の構造と特許文献2あるいは特許文献3に開示されるような階段構造を併用して折返し階段を構築すると、折り返し部の直下にトラス構造体もしくは支柱等に相当する構造物を配置する必要があり、折り返し部の下のスペースの有効利用が制限され、特に、折返し階段を屋内に設置する場合にあっては、トラス構造体や支柱等の構造物が目障りとなって美観が損なわれるといった不都合が生じる。
このうち、特に、特許文献1に開示されるような踊り場の構造と特許文献2に開示されるような階段構造を併用して折返し階段を構築した場合では、折り返し部を挟んで其の上下に各々2セット、すなわち、都合4本の桁材が必要となり、部品点数が増大して施工が煩雑化し、建て付けのコストや作業所要時間が増長する不都合がある。
一方、特許文献1に開示されるような踊り場の構造と特許文献3に開示されるような階段構造を併用して折返し階段を構築する場合にあっては、必要とされる桁材の数が軽減されることから、相対的な部品点数の削減と施工の簡素化、および、建て付けコストの低減化と作業所要時間の短縮が或る程度は可能となるが、踏板受材を介して1本の中空桁材で踏板の中央部を支える構造であるため、踏板の左右方向に偏った荷重が作用すると中空桁材に強い捩り力が作用し、中空桁材の端部と折り返し部との接続箇所に損傷が生じ易いといった弊害が生じる。
無論、1本の中空桁材で踏板の中央部を支える構造において中空桁材の端部の接続箇所に損傷が生じ易いといった不都合は、折り返し部と中空桁材との接続に限ったものではなく、折り返し部のない階段において中空桁材の上端部と上階の床板とを接続する場合、あるいは、折り返し部のない階段において中空桁材の下端部と下階の床板とを接続する場合であっても同様に問題となるが、特に、中空桁材の端部と折り返し部もしくは壁面との接続箇所にあっては、必ずしも折り返し部や壁面の構造自体が頑強とは言えないこと、更には、折り返し部の規模が上階や下階の床の規模に比べて小さく十分な補強作業を行うのが難しいこと等が災いして接続箇所の損傷が重大な問題となる。
更に、折返し階段の具体的な構造として、傾斜部と水平部を有する2本のささら桁を平行に配備し、ささら桁の水平部の端部を壁面に固定した階段構造、および、間隔を詰めて踏板の中央部に寄せた左右のささら桁の下段側の端部を下階の床に固定した階段構造が特許文献4として提案されている。しかし、これらのものも、折り返し部の下のスペースの有効利用が可能となる点を別にすれば、本質的な構造に関しては前述した特許文献2記載のものと同様であり、平行に配備された2本の桁材に踏板の両端部を固定して取り付けているに過ぎない。
なお、平行に配備された2本の桁材の端部寄りの位置に水平部を設けて踊り場を設置する点に関しては特許文献2で開示されているが、特許文献2に開示される階段構造は、踊り場に作用する荷重を桁材の水平部を利用して鉛直方向に受け支えるものに過ぎず、1本の中空桁材を利用する構造のものとは違い、桁材に捩り力が作用するといった心配は全くないものである。
また、2本の桁材の端部寄りの位置に水平部を設けて踊り場を設置する点に関しては特許文献4でも開示されており、特許文献4に開示される階段構造、特に、左右の間隔を詰めて踏板の中央部に寄せたささら桁の下段側を下階の床に固定した階段構造は、左右のささら桁が踏板の中央部寄りの位置に配置されている点で、一見すると、複数の踏板を各踏板毎の踏板受材を介して1本の中空桁材で支えるようにした特許文献3の階段構造に類似する。
しかしながら、左右のささら桁の間隔を詰めた特許文献4記載の階段構造は、左右のささら桁の間で踏板を踏んだ場合には、前述した特許文献2に記載された階段構造と全く同様に踏板に作用する荷重が2本のささら桁によって均等に受け止められ、また、2本のささら桁よりも外側の位置で踏板を踏んだ場合にあっては、荷重の作用点に近い側に位置する一方のささら桁が支点となって上下方向の圧縮応力を受ける一方、荷重の作用点に遠い側に位置する他方のささら桁が踏板の跳ね上がりを拘束するかたちで上下方向の引張応力を発揮して踏板を支持するものに過ぎない。つまり、特許文献4記載の階段構造は、踏板のどのような箇所を踏んだ場合であっても、圧縮あるいは引張といった方向性の違いはあるにせよ、踏板に作用する荷重を桁材によって鉛直方向に受け支える点では前述の特許文献2で開示された階段における踊り場の周辺構造と同等であり、桁材であるささら桁に作用する捩り力については全く考慮する必要のないものである。
以上に述べたように、2本の桁材の水平部を利用して踊り場を設置するとした特許文献2記載の階段構造および特許文献4記載の階段構造の何れにあっても、桁材に作用する捩り力で生じる不都合については全く認識されておらず、また、特許文献1,2,3,4の何れにおいても、桁材に作用する捩り力に起因した不都合を解消するための技術手段について何ら示唆されていない。
特開2006−28785号公報(段落0006,図1) 特開2006−348483号公報(図1) 特開2005−320775号公報(図1) 特開平11−303216号公報(図2,図10,図11)
そこで、本発明の課題は、前記従来技術の不都合を改善し、折り返し部の直下にトラス構造体や支柱等の構造物を配置する必要がなく、部品点数の削減や施工の簡素化および建て付けコストの低減化や作業所要時間の短縮が可能であって、踏板の左右方向に偏った荷重が作用した場合であっても、下階段部および上階段部の各々に1本ずつ配置された中空桁材の端部と折り返し部や壁面との接続箇所に損傷が生じ難い折返し階段を提供することにある。
本発明は、建築物の上階と下階を連絡し且つ上階と下階の間に折り返し部を形成する床板を備えた折返し階段であり、前記課題を達成するため、特に、
前記下階と前記折り返し部とを連絡する下階段部、および、前記折り返し部と前記上階とを連絡する上階段部の各々が、複数の踏板と、前記各踏板を支持する踏板受材と、前記各踏板受材を支持する1本の中空桁材とからなり、
前記中空桁材の各々は、前記折り返し部側の端部寄りの位置に水平部を有し、前記各水平部の端部が相互に間隔をおいて前記建築物の壁面に接続され、
前記各水平部の上面に、折り返し部を形成する床板が固定されていることを特徴とした構成を有する。
以上の構成において、踏板の左右方向に偏った荷重が作用した場合、例えば、図7に示されるような折返し階段において下階段部4の中空桁材10の鉛直上方位置から側方に離間した位置P1で人が踏板6を踏んだとすると、下階段部4の中空桁材10に2つの回転力が作用することになる。
そのうちの1つは、下階段部4の中空桁材10の水平部12を除いた部分、つまり、下階段部4の中空桁材10の傾斜部14を該傾斜部14の中心軸C1の周りで捻ろうとする回転力M1である。
また、下階段部4の中空桁材10の傾斜部14には下階段部4の中空桁材10の水平部12が一体的に接続しており、下階段部4の中空桁材10の形状は、傾斜部14と水平部12とをあわせて全体として略「へ」の字型の剛体となっているので、下階段部4の中空桁材10の両端部を結んだ仮想線C2の周りで下階段部4の中空桁材10の全体を回転させようとする回転力M2も同時に発生することになる。
このうち、下階段部4の中空桁材10の両端部を結んだ仮想線C2の周りで下階段部4の中空桁材10の全体を回転させようとする回転力M2は、最終的に、下階段部4の中空桁材10における傾斜部14の端部と下階の床面44との接続部分(47)を支点として下階段部4の中空桁材10の傾斜部14を抉るようにして揺動させようとする力F1と、下階段部4の中空桁材10における水平部12の端部と建築物の壁面との接続部分(30)を支点として下階段部4の中空桁材10の水平部12を抉るようにして揺動させようとする力F2として作用することになる。
下階段部4の中空桁材10の水平部12は建築物の壁面に接続され、同時に、上階段部5の中空桁材11の水平部13と共に、折り返し部2を形成する床板3に固定されているので、下階段部4の中空桁材10の水平部12を抉るようにして揺動させようとする力F2は、折り返し部2を形成する床板3と上階段部5の中空桁材11の水平部13とを介して、上階段部5の中空桁材11における水平部13の端部と建築物の壁面との接続部分(30)にも伝達されることになる。
このように、結果として、下階段部4の中空桁材10の水平部12を抉るようにして揺動させようとする力F2は、下階段部4の中空桁材10における水平部12の端部と建築物の壁面との接続部分(30)、および、上階段部5の中空桁材11における水平部13の端部と建築物の壁面との接続部分(30)の2箇所で受け支えられることになるので、下階段部4の中空桁材10の鉛直上方位置から側方に離間した位置P1で人が踏板6を踏んで下階段部4の踏板6の左右方向に偏った荷重が作用したような場合であっても、下階段部4の中空桁材10における水平部12の端部と建築物の壁面との接続部分(30)を支点として下階段部4の中空桁材10の水平部12を抉るようにして揺動させようとする強い力が作用することはなくなる。
前記と同様に、上階段部5の中空桁材11の鉛直上方位置から側方に離間した位置で人が踏板7を踏んで上階段部5の踏板7の左右方向に偏った荷重が作用したような場合には、上階段部5の中空桁材11の傾斜部15を該傾斜部15の中心軸C3の周りで捻ろうとする回転力M3と、上階段部5の中空桁材11の両端部を結んだ仮想線C4の周りで上階段部5の中空桁材11の全体を回転させようとする回転力M4が発生する。このうち、上階段部5の中空桁材11の両端部を結んだ仮想線C4の周りで上階段部5の中空桁材11の全体を回転させようとする回転力M4は、最終的に、上階段部5の中空桁材11における傾斜部15の端部と上階の床面との接続部分(48)を支点として上階段部5の中空桁材11の傾斜部15を抉るようにして揺動させようとする力F3と、上階段部5の中空桁材11における水平部13の端部と建築物の壁面との接続部分(30)を支点として上階段部5の中空桁材11の水平部13を抉るようにして揺動させようとする力F4として作用することになるが、上階段部5の中空桁材11の水平部13は建築物の壁面に接続され、同時に、下階段部4の中空桁材10の水平部12と共に、折り返し部2を形成する床板3に固定されているので、上階段部5の中空桁材11の水平部13を抉るようにして揺動させようとする力F4は、折り返し部2を形成する床板3と下階段部4の中空桁材10の水平部12とを介して、下階段部4の中空桁材10における水平部12の端部と建築物の壁面との接続部分(30)にも伝達されることになる。つまり、上階段部5の中空桁材11の水平部13を抉るようにして揺動させようとする力F4は、上階段部5の中空桁材11における水平部13の端部と建築物の壁面との接続部分(30)、および、下階段部4の中空桁材10における水平部12の端部と建築物の壁面との接続部分(30)の2箇所で受け支えられることになるので、上階段部5の中空桁材11の鉛直上方位置から側方に離間した位置で人が踏板7を踏んで上階段部5の踏板7の左右方向に偏った荷重が作用したような場合であっても、上階段部5の中空桁材11における水平部13の端部と建築物の壁面との接続部分(30)を支点として上階段部5の中空桁材11の水平部13を抉るようにして揺動させようとする強い力が作用することはなくなる。
また、下階段部4の中空桁材10の水平部12と上階段部5の中空桁材11の水平部13は折り返し部2を形成する床板3に固定されているので、建築物の壁面に対して下階段部4の中空桁材10の水平部12や上階段部5の中空桁材11の水平部13を其の中心軸の周りに捻るような強い力が作用することはない。
以上に述べたように、下階段部4の中空桁材10における水平部12の端部と建築物の壁面との接続部分(30)を支点として下階段部4の中空桁材10の水平部12を抉るようにして揺動させようとする強い力がなくなること、上階段部5の中空桁材11における水平部13の端部と建築物の壁面との接続部分(30)を支点として上階段部5の中空桁材11の水平部13を抉るようにして揺動させようとする強い力がなくなること、および、建築物の壁面に対して下階段部4の中空桁材10の水平部12や上階段部5の中空桁材11の水平部13を其の中心軸の周りに捻るような強い力が作用しなくなることにより、下階段部4の中空桁材10における水平部12の端部と建築物の壁面との接続部分(30)および上階段部5の中空桁材11における水平部13の端部と建築物の壁面との接続部分(30)の損傷が未然に防止される。
つまり、下階段部4の中空桁材10における水平部12の端部と建築物の壁面との接続部分(30)および上階段部5の中空桁材11における水平部13の端部と建築物の壁面との接続部分(30)は、上階段部5を構成する複数の踏板7と踏板受材9と1本の中空桁材11、および、下階段部4を構成する複数の踏板6と踏板受材8と1本の中空桁材10の荷重を受け支えればよく、捩りや抉りの力に耐える必要はないので、建築物の壁面自体が頑強ではなくても、複数の踏板6,7を各踏板毎の踏板受材8,9を介して1本の中空桁材10,11に取り付けるようにした階段構造(いわゆる中桁構造の階段)を利用して、折り返し部2を形成する床板3を備えた折返し階段を容易に構築することができ、部品点数の削減や施工の簡素化および建て付けのコストの低減化や作業所要時間の短縮化が容易に実現される。
また、折り返し部2を形成する床板3は、下階段部4の中空桁材10における水平部12と上階段部5の中空桁材11における水平部13によって支えられる構造であり、下階段部4や上階段部5の荷重を支える必要は全くなく、人の荷重を受ける本来の目的を別とすれば、専ら、下階段部4の中空桁材10の水平部12を抉るようにして揺動させようとする力F2を上階段部5の中空桁材11の水平部13に分散させたり上階段部5の中空桁材11の水平部13を抉るようにして揺動させようとする力F4を下階段部4の中空桁材10の水平部12に分散させたりするために利用されるものであるから、それ自体が下階段部4や上階段部5の接続手段および荷重受け手段として機能する構造のものとは相違し、耐荷重のための強度を確保する必要がないので軽量化やコストの軽減化が容易であり、また、トラス構造体や支柱等に相当する構造物を別途配置して支える必要がないことから、トラス構造体や支柱等の付加物によって美観が損なわれるといった不都合が解消されると共に折り返し部2の下のスペースの有効利用も実現される。
また、前記各水平部の端部に当接する前記建築物の壁面に、前記建築物の壁面および其の床面に対して共に直交する一対の舌片状突起を有するサポートシューを固設し、
前記舌片状突起を前記水平部の端部に挿入して前記建築物の壁面と前記中空桁材とを接続する構造としてもよい。
サポートシューの舌片状突起を下階段部や上階段部の中空桁材の水平部に挿入するかたちで各水平部の端部を建築物の壁面に接続することにより、中空桁材の接続作業が簡素化されると共に接続部の強度が向上する。また、中空桁材の外部に目障りな突起物が突出することもなくなるので美観が向上する。
サポートシューを利用する場合にあっては、更に、受梁材を介して建築物の壁面にサポートシューを固設する構造としてもよい。
建築物の壁面の強度が不十分な場合であっても下階段部や上階段部の中空桁材の水平部を壁面に接続することができるので折返し階段を屋内に設置する場合や後付けで設置する場合に適する。
本発明の折返し階段は、踏板の左右方向に偏った荷重が作用した際に中空桁材の両端部を結んだ仮想線の周りで中空桁材を回転させるように作用する回転力を、下階段部の中空桁材における水平部の端部と建築物の壁面との接続部分、および、上階段部の中空桁材における水平部の端部と建築物の壁面との接続部分の2箇所で受け支えるように構成したので、下階段部の中空桁材における水平部の端部と建築物の壁面との接続部分および上階段部の中空桁材における水平部の端部と建築物の壁面との接続部分は、上階段部を構成する複数の踏板と踏板受材と1本の中空桁材、および、下階段部を構成する複数の踏板と踏板受材と1本の中空桁材の荷重を受け支えればよく、捩りや抉りの力に耐える必要はないので、建築物の壁面自体が頑強ではなくても、複数の踏板を各踏板毎の踏板受材を介して1本の中空桁材に取り付けるようにした階段構造を適用して折り返し部となる床板を備えた折返し階段を容易に構築することができ、部品点数の削減や施工の簡素化および建て付けのコストの低減化や作業所要時間の短縮化を容易に実現することが可能となった。
また、折り返し部を形成する床板は、下階段部の中空桁材における水平部と上階段部の中空桁材における水平部によって支えられる構造であり、下階段部や上階段部の荷重を支える必要は全くなく、専ら、下階段部の中空桁材の水平部を抉るようにして揺動させようとする力を上階段部の中空桁材の水平部に分散させたり上階段部の中空桁材の水平部を抉るようにして揺動させようとする力を下階段部の中空桁材の水平部に分散させたりするために利用されるので、それ自体が下階段部や上階段部の接続手段および荷重受け手段として機能する構造のものとは相違し、耐荷重のための強度を確保する必要がないので軽量化やコストの軽減化が容易であり、また、トラス構造体や支柱等に相当する構造物を別途配置して支える必要がないことから、トラス構造体や支柱等の付加物によって美観が損なわれるといった不都合が解消されると共に折り返し部の下のスペースの有効利用も実現される。
また、各中空桁材における水平部の端部に当接する建築物の壁面に、建築物の壁面および其の床面に対して共に直交する一対の舌片状突起を有するサポートシューを固設し、舌片状突起を水平部の端部に挿入して建築物の壁面と中空桁材とを接続する構造とすることで、中空桁材の接続作業が簡素化されると共に接続部の強度が向上する。しかも、中空桁材の外部に目障りな突起物が突出することもなくなるので美観が向上する。
更に、受梁材を介して建築物の壁面にサポートシューを固設する構造とすれば、建築物の壁面の強度が不十分な場合であっても下階段部や上階段部の中空桁材の水平部を壁面に接続することができるので、折返し階段を屋内に設置する場合や後付けで設置する場合も容易に建て付け作業を行うことができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して具体的に説明する。
図1は本発明を適用した一実施形態の折返し階段1の構成について簡略化して示した分解斜視図である。
この折返し階段1は、建築物の上階Usと下階Dsの間に折り返し部2を備えた折返し階段であり、その主要部は、下階Dsと折り返し部2とを連絡する下階段部4と、折り返し部2と上階Usとを連絡する上階段部5、および、下階段部4の中空桁材10における水平部12と上階段部5の中空桁材11における水平部13を跨ぐように設置されて折り返し部2を形成する床板3によって構成される。
このうち、下階段部4は、複数の踏板6と、各踏板6を支持する複数の踏板受材8と、各踏板受材8を支持する1本の中空桁材10によって構成され、下階段部4の中空桁材10は、折り返し部2側の端部寄りに位置する水平部12と、下階段部4の傾斜に倣った傾斜角度を有する傾斜部14とによって一体的に構成されている。
図2(a)は下階段部4の中空桁材10における水平部12と傾斜部14との接合状態について示した平面図、図2(b)は下階段部4の中空桁材10における水平部12と傾斜部14との接合状態について示した左側面図である。
下階段部4の水平部12と傾斜部14は共に略矩形状の断面を有するアルミ押し出し成形の中空部材であり、各々の接合部を形成する突き合わせ面12a,14aが図2(b)に示されるようにして斜めに切断されており、突き合わせ面12a,14aを突きあわせて水平部12の姿勢を水平にした際に、傾斜部14の傾斜角度が下階段部4の設計上の傾斜角度と一致するようになっている。
水平部12の突き合わせ面12aと傾斜部14の突き合わせ面14aとの接合は、図2(a)および図2(b)に示されるように、水平部12の内径と傾斜部14の内径に合致する略矩形状の断面形状を備えて略「へ」の字型に一体成形されたスリーブ状の接続材16と、水平部12の壁面を外側から貫通して接続材16のタップ穴に螺合する複数のボルト18、および、傾斜部14の壁面を外側から貫通して接続材16のタップ穴に螺合する複数のボルト20によってなされる。
下階段部4の踏板6は、左右方向に長い矩形の板状体である。各々の踏板6を支持する踏板受材8は、図2(b)に示されるように、中空桁材10の一部を構成する傾斜部14の上面側に取り付けた状態で水平となる天面8aを備えた不等辺四角形状の断面を有するアルミ押し出し成形の中空部材であり、その幅は傾斜部14の幅と概ね等しい。
踏板6は、図2(a)に示されるように、その左右幅方向の略中央部で踏板受材8の天面8aで支持され、ボルト22および木ネジにより踏板受材8の天面8aに固定され、踏板受材8は、その下面8bを傾斜部14の上面で支持されて、ボルト24によって傾斜部14の上面側に固定されている。
なお、図1に示される符号26は、不等辺四角形状の断面を有する中空部材からなる踏板受材8の両端部を塞ぐためのポリカーボネート製のカバー部材であり、踏板受材8の両端部にネジ固定するかたちで取り付けられる。
上階段部5も、前述した下階段部4と同様、図1に示されるように、複数の踏板7と、各踏板7を支持する複数の踏板受材9、および、各踏板受材9を支持する1本の中空桁材11からなり、中空桁材11は、折り返し部2側の端部寄りに位置する水平部13と、上階段部5の傾斜に倣った傾斜角度を有する傾斜部15とによって一体的に構成されている。
図3(a)は上階段部5の中空桁材11における水平部13と傾斜部15との接合状態について示した左側面図、図3(b)は上階段部5の中空桁材11における水平部13と傾斜部15との接合状態について示した断面図である。
上階段部5の水平部13と傾斜部15は共に略矩形状の断面を有するアルミ押し出し成形の中空部材であり、各々の接合部を形成する突き合わせ面13a,15aが図3(a)に示されるようにして斜めに切断されており、突き合わせ面13a,15aを突きあわせて水平部13の姿勢を水平にした際に、傾斜部15の傾斜角度が上階段部5の設計上の傾斜角度と一致するようになっている。
水平部13の突き合わせ面13aと傾斜部15の突き合わせ面15aとの接合は、図3(a)および図3(b)に示されるように、水平部13の内径と傾斜部15の内径に合致する略矩形状の断面形状を備えて略「へ」の字型に一体成形されたスリーブ状の接続材17と、水平部13の壁面を外側から貫通して接続材17のタップ穴に螺合する複数のボルト19、および、傾斜部15の壁面を外側から貫通して接続材17のタップ穴に螺合する複数のボルト21によってなされる。
なお、前述した下階段部4側の中空桁材10すなわち水平部12と傾斜部14の断面形状は共に図3(b)に示した水平部13の断面形状と同様であり、また、下階段部4において中空桁材10の水平部12と傾斜部14とを接続する接続材16の断面形状も、図3(b)に示した接続材17の断面形状と同様である。
上階段部5の踏板7は、前述した下階段部4の踏板6と同様、左右方向に長い矩形の板状体である。各々の踏板7を支持する踏板受材9は、図3(a)に示されるように、中空桁材11の一部を構成する傾斜部15の上面側に取り付けた状態で水平となる天面9aを備えた不等辺四角形状の断面を有するアルミ押し出し成形の中空部材であり、その幅は傾斜部15の幅と概ね等しい。
踏板7は其の左右幅方向の略中央部で踏板受材9の天面9aで支持され、ボルト23および木ネジにより踏板受材9の天面9aに固定され、踏板受材9は、その下面9bを傾斜部15の上面で支持されて、ボルト25によって傾斜部15の上面側に固定され、左右の開口部をポリカーボネート製のカバー部材27で塞がれている。
以上に述べた通り、下階段部4の中空桁材10が傾斜部14の上端部の側に水平部12を備えるのに対し、上階段部5の中空桁材11が傾斜部15の下端部の側に水平部13を備えることを別にすれば、下階段部4の構造と上階段部5の構造は実質的に同等である。
そして、下階段部4の中空桁材10における水平部12の先端部、および、上階段部5の中空桁材11における水平部13の先端部は、図1に示されるように、建築物の壁面内に固設された構造材28,28に水平に取り付けられた受梁材29と、左右方向に相互に間隔をおいて受梁材29に取り付けられた一対のサポートシュー30,30とを介して、建築物の壁面に接続されている。
より具体的には、受梁材29は、図2(a)および図2(b)に示されるように略矩形状の断面を有するアルミ押し出し成形の中空部材であり、構造材28,28と接続する取付金具31,31、および、取付金具31,31に受梁材29を固定するためのボルト32,32を介して構造材28,28に取り付けられている。また、サポートシュー30,30の各々は、図2(a)および図2(b)に示されるように、建築物の壁面および其の床面に対して共に直交する一対の舌片状突起33,33と、舌片状突起33,33の基部を接続するベース部34とによって一体に構成され、ベース部34を貫通するボルト35,35によって、相互間に間隔をおいた状態で受梁材29の表面に固定されている。
図1に示される例のように、構造材28,28の間の離間距離が下階段部4の中空桁材10と上階段部5の中空桁材11との間の水平方向の離間距離に一致しないような状況下にあっては、構造材28,28の間に受梁材29を掛け渡し、この受梁材29を利用してサポートシュー30,30の設置間隔を中空桁材10と中空桁材11の水平方向の離間距離に合わせる必要があるが、サポートシュー30,30のベース部34,34を建築物の壁面に直に取り付けられるような状況下、例えば、構造材28,28の間の離間距離と中空桁材10,11の水平方向の離間距離とが一致している、或いは壁面自体が十分な強度を有しているような状況下にあっては、必ずしも受梁材29を配置する必要はなく、サポートシュー30,30を構造材28,28或いは壁面に直に取り付けてもよい。
この実施形態の場合、構造材28,28の間の離間距離と中空桁材10,11の水平方向の離間距離とが一致しないので、受梁材29を用いずにサポートシュー30,30を壁面に取り付けようとすると、少なくとも一方のサポートシュー30を構造材28の存在しない箇所で壁面に取り付けなければならず、その取付強度が著しく低下するが、図1のように構造材28,28の間に掛け渡された受梁材29を介してサポートシュー30,30を壁面に取り付けることで、2つのサポートシュー30,30の取付強度を共に確保することが可能となり、特に、折返し階段を屋内に設置する場合や後付けで設置する場合に好適である。
中空桁材10における水平部12の先端部とサポートシュー30との接続状態は図2(a)および図2(b)に示す通りであり、略矩形状の断面を有する水平部12の左右の側壁部分の内側でサポートシュー30の舌片状突起33,33を挟み込むようにして、サポートシュー30を水平部12の先端部に内嵌し、水平部12の側壁を外側から貫通するボルト36によって水平部12をサポートシュー30に固定するようにしている。
サポートシュー30を水平部12の先端に挿入し、このサポートシュー30を介して受梁材29に中空桁材10の水平部12を接続する構造とすることで、壁面に対する中空桁材10の接続作業が簡素化されると共に、接続部の強度自体も向上する。
また、中空桁材10の外部に取付金具等を始めとする目障りな突起物が突出することもなくなるので、階段構造全体としての美観も向上する。
上階段部5の中空桁材11における水平部13の先端部と他のサポートシュー30との接続状態についても、前述した下階段部4の中空桁材10における水平部12の場合と同様である。
そして、折り返し部2を形成する床板3は、図1に示されるように、下階段部4の中空桁材10における水平部12の上面と上階段部5の中空桁材11における水平部13の上面を跨ぐようにして配置される。
下階段部4の中空桁材10における水平部12と床板3との接合状態は図2(a)および図2(b)に示す通りであり、床板3は、水平部12の上面の左右に張り出すようにして水平部12上に複数のボルト37で固定された矩形板状体のブラケット38、および、ブラケット38の両側を下から上に貫通する複数の木ネジ39を介して水平部12の上面に完全に固定されている。
更に、この実施形態においては、図2(b)に示されるように、中空桁材10における傾斜部14の最上段に取り付けられた踏板受材8が水平部12と共に床板3を支える構成となっており、この踏板受材8の天面8aを下から上に貫通する木ネジ40によって踏板受材8と床板3とが固定されるので、水平部12と床板3との間の接合強度および水平部12と傾斜部14との間の接合強度が一層強固なものとなっており、特に、床板3の一部が補強部材として機能することから、水平部12と傾斜部14との間の接合部に作用する捩りや曲げに対して十分な耐性を発揮する。
これと同様、上階段部5の中空桁材11における水平部13と床板3との接続も、図3(b)に示されるように、水平部13の上面の左右に張り出すようにして水平部13上に複数のボルト41で固定された矩形板状体のブラケット42、および、ブラケット42の両側を下から上に貫通する複数の木ネジ43によって行なわれ、水平部13の上面に床板3が完全に固定されるようになっている。
図4は下階段部4の中空桁材10における傾斜部14と下階Dsの床面44との接続状態について示した左側面図、また、図5は上階段部5の中空桁材11における傾斜部15と上階Us側の床面45を支える水平方向の構造材46との接続状態について示した左側面図である。
下階段部4の中空桁材10における傾斜部14の下端部は、図4に示されるように、下階Dsの床面44と平行になるようにして斜めに切断され、前述したサポートシュー30と同等の構成を有する床面用のサーポートシュー47と、傾斜部14の下端部をサーポートシュー47に固定するためのボルト49,49、および、サーポートシュー47を床面44に固定するためのボルト50,50を介して、下階Dsの床面44に固定されている。傾斜部14の外部に取付金具等を始めとする目障りな突起物を設ける必要がないので、階段構造全体としての美観が向上する。
これと同様、上階段部5の中空桁材11における傾斜部15の上端部も、図5に示されるように、上階Us側の床面45を支える構造材46の手前側の面46aと平行になるようにして斜めに切断され、前述したサポートシュー30,47と同等の構成を有する構造材用のサーポートシュー48、および、傾斜部15の上端部を構造材46に固定するためのボルト51,51、ならびに、サーポートシュー48を構造材46に固定するためのボルト52,52を介して上階Usの床面45を支える構造材46に固定されている。
そして、更に、この実施形態においては、踏板受材8を介して其の左右幅方向の略中央部を1本の中空桁材10の傾斜部14で支えられた各踏板6の撓みを防止するため、図1に示されるように、高さ方向に隣り合う踏板6,6の間、および、高さ方向で折り返し部2の床板3に隣り合う踏板6と床板3との間が、各踏板6の左右幅方向の両端に配置された連結材53によって相互に連結されている。
連結材53の取付状態は図4に示される通りであり、具体的には、高さ方向に隣り合う踏板6,6のうち、相対的に上段側に位置する踏板6において階段の上り方向の手前側(図4中で右)に位置する左右幅方向の両端部と、相対的に下段側に位置する踏板6において階段の上り方向の前方側(図4中で左)に位置する左右幅方向の両端部とが、連結材53,53によって相互に連結されるようになっている。
図6(a)は階段の上り方向の手前側から連結材53の外形を示した正面図、図6(b)は其の右側面図、また、図6(c)は其の平面図である。
連結材53は、図6(a)および図6(b)に示されるように、略T字型の断面形状を有する桿状の本体部54と、本体部54の上端部から本体部54の長手方向に直交する向きで手前側に延出する上部取付片55と、本体部54の下端部から下方に向けて延出する下部取付片56をアルミダイキャスト等で成形した一体成形品である。そして、上部取付片55には、図6(c)に示されるように、略T字型の断面を有する本体部54の投影形状における2つのコーナー部分に相当する中央部の左右両側の箇所に、下面側に座ぐりを備えたネジ穴57,57が穿設される一方、下部取付片56の中央部の左右両側には、その背面側に座ぐりを備えた2つのネジ穴58,58が図6(a)に示されるようにして穿設されている。
この連結材53は、図4に示されるように、上部取付片55の延出方向を階段の上り方向の前方(図4中で左)に向けるようにして、高さ方向に隣り合う踏板6,6のうち相対的に上段側に位置する踏板6の下面側における上り方向の手前側(図4中で右)の端部に上部取付片55の上面を当接させた状態で、ネジ穴57,57を下から上に貫通する木ネジ59,59によって相対的に上段側の踏板6の左右両側に固定されると共に、相対的に下段側に位置する踏板6における上り方向の前方側(図4中で左)の縁部に下部取付片56の手前側の面を当接させた状態で、ネジ穴58,58を背面側から手前に貫通する木ネジ60,60によって相対的に下段側の踏板6の左右両側に固定される。
また、高さ方向に隣り合う踏板6,6のうち相対的に上段側に位置する踏板6の下面側における上り方向の手前側(図4中で右)の端部、より厳密には、連結材53における上部取付片55の取付位置よりも更に手前側の端部と、相対的に下段側に位置する踏板6の上面側における上り方向の前方側(図4中で左)の端部の各々には、図4に示されるように、踏板6の左右幅方向に延びる角溝61,62が踏板6の左右両端部に僅かに非加工部を残して刻設され、これらの角溝61,62および各踏板6,6における左右両端部の非加工部を利用して、矩形状の蹴込板63が嵌め込まれている。
蹴込板63としては合板等が利用されるが、建築物の間取り、特に、窓の配置や照明機器等の設置状況等によっては、光の有効利用を図るために、アクリル板等からなる透明あるいは半透明の板材を利用して蹴込板63を構成する場合もある。
図4では高さ方向に隣り合う踏板6,6の関係についてのみ示しているが、高さ方向で折り返し部2の床板3に隣り合う踏板6と床板3との関係も此れと同様である。
つまり、高さ方向で床板3に隣り合う踏板6と床板3との関係にあっては、図2(b)に示されるように、連結材53は、上部取付片55の突出方向を階段の上り方向の前方(図2中で左)に向けるようにして、相対的に上段側に位置する床板3の下面側における上り方向の手前側(図2中で右)の端部に上部取付片55の上面を当接させた状態で、上部取付片55の部分を床板3に固定されると共に、相対的に下段側に位置する踏板6における上り方向の前方側(図2中で左)の縁部に下部取付片56の手前側の面を当接させた状態で、相対的に下部取付片56の部分を下段側の踏板6の左右両側に固定されている。
また、上階段部5にあっても、前記と同様、踏板受材9を介して其の左右幅方向の略中央部を1本の中空桁材11の傾斜部15で支えられた各踏板7の撓みを防止するため、図1に示されるように、高さ方向に隣り合う踏板7,7の間、および、高さ方向で折り返し部2の床板3に隣り合う踏板7と床板3との間が、各踏板7の左右幅方向の両端に配置された連結材64によって相互に連結されている。
高さ方向に隣り合う踏板7,7の間での連結材64の接続状態や蹴込板65の取付状態に関しては、下階段部4における連結材53や蹴込板63の場合と全く同様である。
そして、高さ方向で床板3に隣り合う踏板7と床板3との関係にあっては、図3(a)に示されるように、連結材64は、上部取付片66の延出方向を階段の上り方向の前方(図3(a)中で右)に向けるようにして、相対的に上段側に位置する踏板7の下面側における上り方向の手前側(図3(a)中で左)の端部に上部取付片66の上面を当接させた状態で、上部取付片66の部分を踏板7に固定されると共に、相対的に下段側に位置する床板3における上り方向の前方側(図3(a)中で右)の縁部に下部取付片67の手前側の面を当接させた状態で、下部取付片67の部分を相対的に下段側の床板3に固定されている。
図7は折返し階段1の構成要素のうち下階段部4の中空桁材10,踏板受材8,踏板6、および、上階段部5の中空桁材11,踏板受材9,踏板7、ならびに、折り返し部2を形成する床板3を取り出して全体的な接続状態を示した斜視図、また、図8は折返し階段1の構成要素のうち下階段部4の踏板6,連結材53,蹴込板63、および、上階段部5の踏板7,連結材64,蹴込板65、ならびに、折り返し部2を形成する床板3を取り出して全体的な接続状態を示した斜視図である。
ここで、下階段部4の踏板6の左右方向に偏った荷重が作用した場合、例えば、中空桁材10の鉛直上方位置から側方に離間した位置で人が踏板6を踏んだ場合の外力の作用について図7を参照して説明する。
仮に、中空桁材10の鉛直上方位置から右側に離間した図7中の矢印P1の位置に人の歩行による荷重が作用したとすると、下階段部4の中空桁材10には2つの回転力が作用する。
そのうちの1つは、中空桁材10の傾斜部14を傾斜部14の中心軸C1の周りで捻ろうとする回転力M1である。
また、下階段部4の中空桁材10の傾斜部14には下階段部4の中空桁材10の水平部12が一体的に接続しており、下階段部4の中空桁材10の形状は、傾斜部14と水平部12とをあわせて全体として略「へ」の字型の剛体となっているので、下階段部4の中空桁材10の両端部を結んだ仮想線C2の周りで下階段部4の中空桁材10を全体的に回転させようとする回転力M2も同時に発生することになる。
このうち、下階段部4の中空桁材10の両端部を結んだ仮想線C2の周りで中空桁材10を全体的に回転させようとする回転力M2は、最終的に、下階段部4の中空桁材10における傾斜部14の下端部と下階Dsの床面44との接続部分であるサポートシュー47の位置を支点として下階段部4の中空桁材10の傾斜部14を図7中で右側に向けて抉るようにして揺動させようとする力F1と、下階段部4の中空桁材10における水平部12の端部と建築物の壁面との接続部分である図7中で手前側のサポートシュー30の位置を支点として下階段部4の中空桁材10の水平部12を図7中で右側に向けて抉るようにして揺動させようとする力F2として作用することになる。
しかし、下階段部4の中空桁材10の水平部12は図7中で手前側のサポートシュー30と受梁材29を介して建築物の壁面に接続され、同時に、上階段部5の中空桁材11の水平部13と共に折り返し部2を形成する床板3に固定されているので、下階段部4の中空桁材10の水平部12を抉るようにして揺動させようとする力F2は、更に、折り返し部2を形成する床板3と上階段部5の中空桁材11の水平部13とを介して、上階段部5の中空桁材11における水平部13の端部と建築物の壁面との接続部分である他方のサポートシュー30にも伝達されることになる。
このように、下階段部4の中空桁材10の水平部12を抉るようにして揺動させようとする力F2が、下階段部4の中空桁材10における水平部12の端部と建築物の壁面との接続部分である図7中で手前側のサポートシュー30、および、上階段部5の中空桁材11における水平部13の端部と建築物の壁面との接続部分である他方のサポートシュー30により2箇所で受け支えられることになるので、下階段部4の中空桁材10の鉛直上方位置から側方に離間した位置、例えば、図7中の矢印P1の位置で人が踏板を踏んで下階段部4の踏板6の左右方向に偏った荷重が作用したような場合であっても、下階段部4の中空桁材10における水平部12の端部と建築物の壁面との接続部分つまり図7中で手前側のサポートシュー30を支点として下階段部4の中空桁材10の水平部12を抉るようにして揺動させようとする強い力が作用することはなくなる。
中空桁材10の鉛直上方位置から左側に離間した位置で踏板6に荷重が作用した場合では、M1,M2,F1,F2の方向性は逆となるが、下階段部4の中空桁材10の水平部12を抉るようにして揺動させようとする力F2が床板3と上階段部5の中空桁材11の水平部13とを介して他方のサポートシュー30に伝達され、図7中で手前側のサポートシュー30と他方のサポートシュー30の2箇所で此の力が分散され、図7中で手前側のサポートシュー30を支点として下階段部4の中空桁材10の水平部12を抉るようにして揺動させようとする強い力が作用しなくなる点に関しては前記と同様である。
一方、上階段部5の踏板7の左右方向に偏った荷重が作用した場合、つまり、中空桁材11の鉛直上方位置から側方に離間した位置で人が踏板7を踏んだ場合には、上階段部5の中空桁材11の傾斜部15を傾斜部15の中心軸C3の周りで捻ろうとする回転力M3と、上階段部5の中空桁材11の両端部を結んだ仮想線C4の周りで上階段部5の中空桁材11を全体的に回転させようとする回転力M4が発生する。このうち、上階段部5の中空桁材11の両端部を結んだ仮想線C4の周りで上階段部5の中空桁材11を全体的に回転させようとする回転力M4は、最終的に、上階段部5の中空桁材11における傾斜部15の上端部と上階Usの構造材46(図5参照)との接続部分であるサポートシュー48の位置を支点として上階段部5の中空桁材11の傾斜部15を図7中で左右方向に向けて抉るようにして揺動させようとする力F3と、上階段部5の中空桁材11における水平部13の端部と建築物の壁面との接続部分である図7中で後方側のサポートシュー30の位置を支点として上階段部5の中空桁材11の水平部13を図7中で左右方向に向けて抉るようにして揺動させようとする力F4として作用することになるが、上階段部5の中空桁材11の水平部13は図7中で後方側のサポートシュー30と受梁材29を介して建築物の壁面に接続され、同時に、下階段部4の中空桁材10の水平部12と共に折り返し部2を形成する床板3に固定されているので、上階段部5の中空桁材11の水平部13を抉るようにして揺動させようとする力F4は、折り返し部2を形成する床板3と下階段部4の中空桁材10の水平部12とを介して、下階段部4の中空桁材10における水平部12の端部と建築物の壁面との接続部分である図7中で手前側のサポートシュー30にも伝達されることになる。つまり、上階段部5の中空桁材11の水平部13を抉るようにして揺動させようとする力F4は、上階段部5の中空桁材11における水平部13の端部と建築物の壁面との接続部分である図7中で後方側のサポートシュー30、および、下階段部4の中空桁材10における水平部12の端部と建築物の壁面との接続部分である図7中で手前側のサポートシュー30により2箇所で受け支えられることになるので、上階段部5の中空桁材11の鉛直上方位置から側方に離間した位置で人が踏板7を踏んで上階段部5の踏板7の左右方向に偏った荷重が作用したような場合であっても、上階段部5の中空桁材11における水平部13の端部と建築物の壁面との接続部分つまり図7中で後方側のサポートシュー30を支点として上階段部5の中空桁材11の水平部13を抉るようにして揺動させようとする強い力が作用することはなくなる。
更に、下階段部4の中空桁材10の水平部12と上階段部5の中空桁材11の水平部13は折り返し部2を形成する床板3に完全に固定されているので、建築物の壁面に対して下階段部4の中空桁材10の水平部12を支える図7中で手前側のサポートシュー30や上階段部5の中空桁材11の水平部13を支える図7中で後方側のサポートシュー30それ自体の周りに捻るような強い力が作用するといったこともない。
このようにして、下階段部4の中空桁材10における水平部12の端部と建築物の壁面との接続部分を支点として下階段部4の中空桁材10の水平部12を抉るようにして揺動させようとする強い力がなくなること、および、上階段部5の中空桁材11における水平部13の端部と建築物の壁面との接続部分を支点として上階段部5の中空桁材11の水平部13を抉るようにして揺動させようとする強い力がなくなること、更には、建築物の壁面に対して下階段部4の中空桁材10の水平部12や上階段部5の中空桁材11の水平部13を其の中心軸の周りに捻るような強い力が作用しなくなることにより、下階段部4の中空桁材10における水平部12の端部と建築物の壁面との接続部分および上階段部5の中空桁材11における水平部13の端部と建築物の壁面との接続部分、より具体的には、図7中で手前側に位置するサポートシュー30や後方側に位置するサポートシュー30および其の周辺箇所の損傷が未然に防止される。
従って、下階段部4の中空桁材10における水平部12の端部と建築物の壁面との接続部分および上階段部5の中空桁材11における水平部13の端部と建築物の壁面との接続部分は、上階段部5を構成する複数の踏板7と踏板受材9と1本の中空桁材11、および、下階段部4を構成する複数の踏板6と踏板受材8と1本の中空桁材10の荷重のみを鉛直方向の荷重として受け支えるだけでよく、捩りや抉りの力に耐える必要がないので、建築物の壁面自体が頑強ではなくても、複数の踏板を各踏板毎の踏板受材を介して1本の中空桁材に取り付けるようにした階段構造(いわゆる中桁構造の階段)を利用して、折り返し部2を形成する床板3を備えた折返し階段を容易に構築することができるようになり、部品点数の削減や施工の簡素化および建て付けのコストの低減化や作業所要時間の短縮化が容易に実現されることになる。
しかも、折り返し部2を形成する床板3は、下階段部4の中空桁材10における水平部12と上階段部5の中空桁材11における水平部13によって支えられる構造であって、下階段部4や上階段部5の荷重を支える必要は全くなく、人の荷重を受ける本来の目的を除けば、専ら、下階段部4の中空桁材10の水平部12を抉るようにして揺動させようとする力F2を上階段部5の中空桁材11の水平部13に分散させたり上階段部5の中空桁材11の水平部13を抉るようにして揺動させようとする力F4を下階段部4の中空桁材10の水平部12に分散させたりするために利用されるものであるから、それ自体が下階段部4や上階段部5の接続手段および荷重受け手段として機能する従来型の構造のものとは相違し、耐荷重のための強度を確保する必要がないので軽量化やコストの軽減化が容易であり、また、トラス構造体や支柱等に相当する構造物を別途配置して床板3を支える必要がないことから、折り返し部2を支えるトラス構造体や支柱等の付加物によって美観が損なわれるといった不都合も解消され、折り返し部2の下のスペースの有効利用も実現することができる。
なお、下階段部4の中空桁材10における傾斜部14の下端部と床面44との接続部分を支点として中空桁材10の傾斜部14を図7中で左右方向に向けて抉るようにして揺動させようとする力F1はサポートシュー47に直接的に作用し、また、上階段部5の中空桁材11における傾斜部15の上端部と構造材46(図5参照)との接続部分を支点として中空桁材11の傾斜部15を図7中で左右方向に向けて抉るようにして揺動させようとする力F3もサポートシュー48に直接的に作用することになるが、傾斜部14の下端部と床面44との接続および傾斜部15の上端部と構造材46との接続に関しては、床面44や構造材46自体が頑強であるので、強度上の問題は生じない。
また、下階段部4のある特定の踏板6に偏った荷重が加わっても、その荷重は連結材53を介して、下階段部4の桁材10に取り付けられている全ての踏板6に伝達され分散されるので、踏板6の撓みや、踏板6と桁材10との接合部(より具体的には、踏板6と踏板受材8との接合部および踏板受材8と桁材10との接合部ならびに踏板受材8それ自体)における応力集中を効果的に抑制することができる。例えば、図8においてP1の位置に荷重が作用した場合では、各踏板6の右側に取り付けられた連結材53を介して荷重の伝達および分散が行われることになる。また、図8中で踏板6の左側に偏った荷重が作用した場合には、各踏板6の左側に取り付けられた連結材53を介して荷重の伝達および分散が行われる。
上階段部5の何れかの踏板7の偏った位置に荷重が作用した場合も上記と同様であり、その荷重は連結材64を介して、上階段部5の連結材11に取り付けられている全ての踏板7に伝達され分散されるので、偏った荷重による踏板7の撓みや、踏板7と桁材11との接合部における応力集中を効果的に抑制することができる。
従って、下階段部4において高さ方向に隣り合う踏板6と踏み板6との間に設けられる蹴込板63や上階段部5において高さ方向に隣り合う踏板7と踏み板7との間に設けられる蹴込板65を強度保持のための手段として利用する必要はなく、蹴込板63,65の材質として様々な素材を利用することができ、例えば、前述したように、光の有効利用を図るために、アクリル板等からなる透明あるいは半透明の板材を利用して蹴込板63,65を構成することも可能となり、階段デザインの設計自由度が大幅に改善される。
また、下階段部4の踏板6や上階段部5の踏板7の強度自体は既に確保された状態にあるので、下階段部4や上階段部5に手摺を配備する場合であっても、手摺の強度自体は人体等の脱落を防止できれば十分であり、特に、手摺のデザインの設計自由度が著しく改善されるといったメリットがある。
次に、図9および図10を参照して折り返し部2を構成する床板3に段差を設けた他の一実施形態の折返し階段68の構成について簡単に説明する。
図9は本発明を適用した他の一実施形態の折返し階段68の構成について簡略化して示した分解斜視図である。
この折返し階段68は、建築物の上階Usと下階Dsの間に折り返し部2を備えた折返し階段であり、その主要部は、下階Dsと折り返し部2とを連絡する下階段部4と、折り返し部2と上階Usとを連絡する上階段部5、および、下階段部4の中空桁材10における水平部12と上階段部5の中空桁材11における水平部13を跨ぐように設置されて折り返し部2を形成する床板3によって構成される。
このうち下階段部4と上階段部5の構成に関しては図1〜図8を参照して説明した前述の折返し階段1の場合と同様であるので、図1で用いたものと同じ符号を図9中に記載するにとどめ、詳細な説明は省略する。
この実施形態の折返し階段68は折り返し部2を構成する床板3に段差を備えていることから、特に、上階Usと下階Dsの間の垂直離間距離が大きな場合、つまり、下階Dsの天井が高い場合等に好適である。
図10は図9に示される床板3の構造を示した断面図である。この床板3は、下部階段側の床板材3aと上部階段側の床板材3b、および、床板材3aと床板材3と3bを連絡する蹴込板3cによって一体的に構成されている。図10に示されるように、床板材3a,蹴込板3c,床板材3bからなる床板3は、上部階段側の床板材3bの左端部の下面側を前後に貫通する角溝69に蹴込板3cの上縁部を嵌合させて床板材3bの角溝69に蹴込板3cの上縁部を接着剤で固着すると共に、蹴込板3cの下端部の左側面を前後に貫通する角溝70に下部階段側の床板材3aの右端部を嵌合させて蹴込板3cの角溝70に床板材3aの右端部を接着剤および木ネジ71で固着することによって、強固に一体化されている。
下階段部4の中空桁材10における水平部12と上階段部5の中空桁材11における水平部13を用いて床板3を支持する点に関しては図1〜図8を参照して説明した折返し階段1の場合と同様であるが、図9および図10に示した実施形態では床板3を構成する床板材3aと床板材3bとの間に図10に示す通りの高低差があるので、この高低差に応じ、下階段部4における中空桁材10の水平部12よりも上階段部5における中空桁材11の水平部13を高い位置で建築物の壁面に取り付ける必要がある。
このため、建築物の壁面にサポートシュー30,30を取り付けるための受梁材29は、図10に示すように、床板材3aの部分を支えるための下部側受梁材29a、および、床板材3bを支えるための上部側受梁材29bと、下部側受梁材29aの上面高さと上部側受梁材29bの上面高さとの差分を床板材3a,3b間の段差分に合わせるためのスペーサ29cによって構成され、下部側受梁材29a,スペーサ29c,上部側受梁材29bがボルト72,72によって一体的に固定されている。
この受梁材29は、図9に示されるように、建築物の壁面内に固設された構造材28,28に対して上下方向に位置をずらせて取り付けられた取付金具31,31を介して建築物の壁面に取り付けられ、更に、図10に示されるように、受梁材29の一部である下部側受梁材29aにボルト35を介して取り付けられたサポートシュー30と受梁材29の一部である上部側受梁材29bにボルト35を介して取り付けられたサポートシュー30を介して、下階段部4の中空桁材10における水平部12の先端部、および、上階段部5の中空桁材11における水平部13の先端部が建築物の壁面に接続されるようになっている。
折返し階段68の主要部である下階段部4および上階段部5の構成に関しては図1〜図8を参照して説明した前述の折返し階段1の場合と全く同様であるので、前述した実施形態と同様に、建築物の壁面自体が頑強でなくても中桁構造の階段を利用して部品点数の削減や施工の簡素化および建て付けのコストの低減化や作業所要時間の短縮化を容易に実現することができる。また、トラス構造体や支柱等に相当する構造物を別途配置して床板3を支える必要がないことから、折り返し部2を支えるトラス構造体や支柱等の付加物によって美観が損なわれるといった不都合が解消され、折り返し部2の下のスペースの有効利用を実現することができ、更には、下階段部4において高さ方向に隣り合う踏板6と踏み板6との間に設けられた連結材53や上階段部5において高さ方向に隣り合う踏板7と踏み板7との間に設けられた連結材64によって踏板6,7の左右方向に偏って作用する荷重が他の踏板6,7に分散され踏板6,7の撓みが抑制されるので、蹴込板63,65の材質として様々な素材を利用することができ、また、手摺のデザインの設計自由度も改善されるといった効果を奏する。
本発明を適用した一実施形態の折返し階段の構成について簡略化して示した分解斜視図である。 同実施形態の折返し階段における下階段部の中空桁材の構成について示した図で、図2(a)は中空桁材における水平部と傾斜部との接合状態について示した平面図、図2(b)は中空桁材における水平部と傾斜部との接合状態について示した左側面図である。 同実施形態の折返し階段における上階段部の中空桁材の構成について示した図で、図3(a)は中空桁材における水平部と傾斜部との接合状態について示した左側面図、図3(b)は中空桁材における水平部と傾斜部との接合状態について示した断面図である。 同実施形態の折返し階段における下階段部の中空桁材の傾斜部と下階との接続状態について示した左側面図である。 同実施形態の折返し階段における上階段部の中空桁材の傾斜部と上階との接続状態について示した左側面図である。 同実施形態の折返し階段における連結材の構造を示した図で、図6(a)は階段の上り方向の手前側から連結材を示した正面図、図6(b)は其の右側面図、また、図6(c)は其の平面図である。 同実施形態の折返し階段における下階段部の中空桁材,踏板受材,踏板、および、上階段部の中空桁材,踏板受材,踏板、ならびに、折り返し部を形成する床板を取り出して全体的な接続状態を示した斜視図である。 同実施形態の折返し階段における下階段部の踏板,連結材,蹴込板、および、上階段部の踏板,連結材,蹴込板、ならびに、折り返し部を形成する床板を取り出して全体的な接続状態を示した斜視図である。 本発明を適用した他の一実施形態の折返し階段の構成について簡略化して示した分解斜視図である。 同実施形態の床板の取付構造を示した断面図である。
符号の説明
1 折返し階段
2 折り返し部
3 床板
3a 下部階段側の床板材
3b 上部階段側の床板材
3c 蹴込板
4 下階段部
5 上階段部
6,7 踏板
8,9 踏板受材
8a,9a 天面
8b,9b 下面
10,11 中空桁材
12,13水平部
12a,13a 突き合わせ面
14,15 傾斜部
14a,15a 突き合わせ面
16,17 接続材
18,19,20,21,22,23,24,25 ボルト
26,27 カバー部材
28 壁面内に固設された構造材
29 受梁材
29a 下部側受梁材
29b 上部側受梁材
29c スペーサ
30 サポートシュー
31 取付金具
32 ボルト
33 舌片状突起
34 ベース部
35,36,37 ボルト
38 ブラケット
39,40 木ネジ
41 ボルト
42 ブラケット
43 木ネジ
44,45 床面
46 構造材
46a 手前側の面
47,48 サポートシュー
49,50,51,52 ボルト
53 連結材
54 本体部
55 上部取付片
56 下部取付片
57,58 ネジ穴
59,60 木ネジ
61,62 角溝
63 蹴込板
64 連結材
65 蹴込板
66 上部取付片
67 下部取付片
68 折返し階段
69,70 角溝
71 木ネジ
72 ボルト
Us 上階
Ds 下階
P1 荷重の作用する位置
C1 傾斜部の中心軸
C2 下階段部の中空桁材の両端部を結んだ仮想線
C3 傾斜部の中心軸
C4 上階段部の中空桁材の両端部を結んだ仮想線
M1 傾斜部の中心軸の周りの回転力
M2 中空桁材の両端部を結ぶ仮想線の周りで中空桁材全体を回転させようとする回転力
M3 傾斜部の中心軸の周りの回転力
M4 中空桁材の両端部を結ぶ仮想線の周りで中空桁材全体を回転させようとする回転力
F1 中空桁材の傾斜部を左右方向に揺動させようとする力
F2 中空桁材の水平部を左右方向に揺動させようとする力
F3 中空桁材の傾斜部を左右方向に揺動させようとする力
F4 中空桁材の水平部を左右方向に揺動させようとする力

Claims (3)

  1. 建築物の上階と下階を連絡し且つ上階と下階の間に折り返し部を形成する床板を備えた折返し階段であって、
    前記下階と前記折り返し部とを連絡する下階段部、および、前記折り返し部と前記上階とを連絡する上階段部の各々が、複数の踏板と、前記各踏板を支持する踏板受材と、前記各踏板受材を支持する1本の中空桁材とからなり、
    前記中空桁材の各々は、前記折り返し部側の端部寄りの位置に水平部を有し、前記各水平部の端部が相互に間隔をおいて前記建築物の壁面に接続され、
    前記各水平部の上面に、折り返し部を形成する床板が固定されていることを特徴とした折返し階段。
  2. 前記各水平部の端部に当接する前記建築物の壁面に、前記建築物の壁面および其の床面に対して共に直交する一対の舌片状突起を有するサポートシューを固設し、
    前記舌片状突起を前記水平部の端部に挿入して前記受梁材と前記中空桁材とを接続したことを特徴とする請求項1記載の折返し階段。
  3. 前記サポートシューが受梁材を介して前記建築物の壁面に固設されていることを特徴とする請求項2記載の折返し階段。
JP2008147380A 2008-06-04 2008-06-04 折返し階段 Pending JP2009293263A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008147380A JP2009293263A (ja) 2008-06-04 2008-06-04 折返し階段

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008147380A JP2009293263A (ja) 2008-06-04 2008-06-04 折返し階段

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009293263A true JP2009293263A (ja) 2009-12-17

Family

ID=41541683

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008147380A Pending JP2009293263A (ja) 2008-06-04 2008-06-04 折返し階段

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009293263A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012188844A (ja) * 2011-03-10 2012-10-04 Noda Corp 階段の蹴込板およびその固定構造
JP2016033330A (ja) * 2015-10-30 2016-03-10 株式会社ノダ 階段の蹴込板の固定構造および固定方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5330128A (en) * 1976-09-01 1978-03-22 Kubota Ltd Staircase with prop beams
JPH09291586A (ja) * 1996-02-27 1997-11-11 Ykk Architect Prod Kk デッキ状構造物
JP2007146499A (ja) * 2005-11-28 2007-06-14 Toyota Motor Corp 階段を有する建物

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5330128A (en) * 1976-09-01 1978-03-22 Kubota Ltd Staircase with prop beams
JPH09291586A (ja) * 1996-02-27 1997-11-11 Ykk Architect Prod Kk デッキ状構造物
JP2007146499A (ja) * 2005-11-28 2007-06-14 Toyota Motor Corp 階段を有する建物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012188844A (ja) * 2011-03-10 2012-10-04 Noda Corp 階段の蹴込板およびその固定構造
JP2016033330A (ja) * 2015-10-30 2016-03-10 株式会社ノダ 階段の蹴込板の固定構造および固定方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5105885B2 (ja) 乗客コンベアの欄干パネル取付構造
KR101887183B1 (ko) 폴딩 마루틀
JP5386708B2 (ja) 階段構造
JP2009293263A (ja) 折返し階段
KR101052076B1 (ko) 천정 구조물용 트러스
KR100623960B1 (ko) 조립식 마루 구조물의 결합구조
JP4704291B2 (ja) 踊り場付きオープン階段ユニット
JP6077241B2 (ja) 屋内階段および段板固定金具
JP6167832B2 (ja) 手すり支柱の取付構造
JP2005113411A (ja) 手摺
JP4481739B2 (ja) ストリップ階段
JP2019152014A (ja) 螺旋階段用踏み段
CN217630941U (zh) 一体式u形螺旋向上步梯
JP7014547B2 (ja) 露出階段構造
JP2003147926A (ja) 階 段
JP5625161B2 (ja) 階段
JP3956769B2 (ja) 階段
KR20100065790A (ko) 난간포스트 어셈블리
JP2008174987A (ja) プレカットオープン階段
JP6898129B2 (ja) 外廊下の手摺及び建物
JP2009249955A (ja) 階段、階段用の踏板取付金具
JP4007551B2 (ja) 階段
JP6791632B2 (ja) 階段
JP4369274B2 (ja) ささら桁及び該ささら桁を用いた階段
JP2011047235A (ja) 階段用手摺

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20100519

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100520

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20100629

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101209

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20110520

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120511

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120522

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120925