JP2009292370A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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洋斗 須間
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Abstract

【課題】軽量・コンパクト化と高剛性化という相反する課題を解決し、高いレベルでバランスさせて軸受の長寿命化を図った車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】外方部材2の外周にナックル13に取り付けられるための車体取付フランジ7を一体に有し、この車体取付フランジ7の根元部が円弧状に形成されると共に、当該車体取付フランジ7の複数の部位にボルト挿通孔11、12が形成され、これらボルト挿通孔11、12の周縁部A、B、C、Dのうち、反路面側の周縁部A、Bの肉厚A1が路面側の周縁部C、Dの肉厚B1よりも厚く形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車等の車輪を回転自在に支承する車輪用軸受装置、特に、軽量化と高剛性化という相反する課題を解決して軸受の長寿命化を図った車輪用軸受装置に関するものである。
車輪用軸受装置には、懸架装置を構成するナックルとハブ輪との間に複列アンギュラ玉軸受等からなる車輪用軸受を嵌合させた第1世代と称される構造から、外方部材の外周に直接車体取付フランジまたは車輪取付フランジが形成された第2世代構造、また、ハブ輪の外周に一方の内側転走面が直接形成された第3世代構造、あるいは、ハブ輪と等速自在継手の外側継手部材の外周にそれぞれ内側転走面が直接形成された第4世代構造とに大別されている。
近年、省資源あるいは公害等の面から燃費向上に対する要求は厳しいものがある。自動車部品において、中でも車輪軸受装置の軽量化はこうした要求に応える要因として注目され、強く望まれて久しい。特に、強度・剛性を保ったまま軽量化することが課題となっている。こうした課題を解決するものとして、図8に示す車輪用軸受装置50が提案されている。
この車輪用軸受装置50は従動輪側の第3世代と称され、ハブ輪51と内輪52と外方部材53、および複列のボール54、54とを備えている。ハブ輪51は、その一端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ55を一体に有し、外周に内側転走面51aと、この内側転走面51aから軸方向に延びる小径段部51bが形成されている。また、車輪取付フランジ55の円周等配位置には車輪を固定するためのハブボルト55aが植設されている。
ハブ輪51の小径段部51bには、外周に内側転走面52aが形成された内輪52が圧入されている。そして、ハブ輪51の小径段部51bの端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部51cにより、ハブ輪51に対して内輪52が軸方向へ抜けるのを防止している。
外方部材53は、外周に車体(図示せず)に取り付けられるための車体取付フランジ53bを一体に有し、内周に複列の外側転走面53a、53aが形成されている。この複列の外側転走面53a、53aと対向する内側転走面51a、52aの間には複列のボール54、54が転動自在に収容されている。
図9に示すように、外方部材53の車体取付フランジ53bには、車体に取り付けるためのボルトが挿通される複数のボルト挿通孔56、57が形成されている。このボルト挿通孔56、57は計4つとされ、上部(例えば、最上部から角度にして60°程度下がった位置)に2つ(符号56)、下部(例えば、最下部から角度にして45°程度上がった位置)に2つ(符号57)配されている。
これらボルト挿通孔56、57において、上部のボルト挿通孔56と下部のボルト挿通孔57との間にある部分58および下部の2つのボルト挿通孔57の間にある部分58は、ボルト挿通孔56、57の周縁部59と同じ厚みのままとされ、車体取付フランジ53bの上下部分58が前後部分60に比べて相対的に厚肉とされている。
また、ボルト挿通孔の数が3つで、その位置が最上部を挟む上側に2ヶ所および最下部近傍に1ヶ所である場合、ボルト挿通孔の周縁部は薄肉とされることなく、上側のボルト挿通孔よりも下側の部分が薄肉とされている。
この種の車輪用軸受装置50には、垂直荷重、横荷重および前後荷重が作用し、このうち、横荷重が作用した時に車体取付フランジ53bの上下部分が受けるモーメントが最も大きいものとなっているため、車体取付フランジ53bの上下部分58を相対的に厚肉として強度・剛性を向上させると共に、作用するモーメントが相対的に小さい車体取付フランジ53bの前後部分60は、上下部分58と同じ強度・剛性を必要としないため、相対的に薄肉として軽量化を図ることができる。これにより、強度・剛性と軽量化とを高いレベルでバランスさせることができる。
特開2007−71352号公報
こうした従来の車輪用軸受装置50では、横荷重が作用した時に車体取付フランジ53bの上下部分が受けるモーメントが最も大きいものとなっているため、車体取付フランジ53bの上下部分58を前後部分60よりも厚肉として強度・剛性と軽量化とを高いレベルでバランスさせている。然しながら、外方部材53は、車体取付フランジ53bに形成されたボルト挿通孔56、57に締結される固定ボルト(図示せず)を介してナックルに固定されているため、ボルト挿通孔56、57の周縁部59、59は、モーメント荷重が負荷される度に変形を繰り返している。すなわち、モーメント荷重は反路面側から路面側に負荷され、車体取付フランジ53bの上下部分58におけるボルト挿通孔56、57の周縁部59、59のうち、反路面側のボルト挿通孔56、56の周縁部59は引張られ、路面側のボルト挿通孔57、57の周縁部59は、逆にナックルに押し付けられる。これに伴い、反路面側のボルト挿通孔56、56の周縁部59の方が路面側のボルト挿通孔57、57の周縁部59よりも変形が大きくなる。したがって、車体取付フランジ53bの強度・剛性は、上下部分58の肉厚を前後部分60の肉厚よりも単に厚肉にするだけでは、外方部材53の強度・剛性と軽量化とをバランスさせたことにはならず、さらにこれらボルト挿通孔56、56の周縁部59、59の強度・剛性を考慮することが必要であった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、軽量化と高剛性化という相反する課題を解決し、高いレベルでバランスさせて軸受の長寿命化を図った車輪用軸受装置を提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1記載の発明は、外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が設けられた内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体とを備えた車輪用軸受装置において、前記車体取付フランジの複数の部位にボルト挿通孔が形成され、これらボルト挿通孔の周縁部のうち、反路面側の周縁部の強度が路面側の周縁部の強度よりも相対的に高く設定されている。
このように、外周にナックルに取り付けられる車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材を備えた第2乃至第4世代構造の車輪用軸受装置において、車体取付フランジの複数の部位にボルト挿通孔が形成され、これらボルト挿通孔の周縁部のうち、反路面側の周縁部の強度が路面側の周縁部の強度よりも相対的に高く設定されているので、モーメント荷重が負荷された場合、ナックルに対して離反する方向に荷重が負荷される反路面側の周縁部の変形が抑えられ、軽量化と高剛性化という相反する課題を解決し、高いレベルでバランスさせて軸受の長寿命化を図った車輪用軸受装置を提供することができる。
また、請求項2に記載の発明のように、前記反路面側の周縁部の肉厚が、路面側の周縁部の肉厚よりも厚く形成されていても良い。
また、請求項3に記載の発明のように、前記車体取付フランジの根元部が円弧状に形成されると共に、反路面側の根元部の曲率半径が、路面側の根元部の曲率半径よりも大きく設定されていても良い。
また、請求項4に記載の発明のように、前記車体取付フランジの根元部が円弧状に形成されると共に、反路面側の根元部にリブが形成されていても良い。
また、請求項5に記載の発明のように、前記車体取付フランジの前記ナックルとの当接面のうち、反路面側の当接面の面積が、路面側の当接面の面積よりも大きく設定されていても良い。
また、請求項6に記載の発明のように、前記車体取付フランジの根元部のうち、反路面側の周縁部の根元部が円弧状に形成されると共に、路面側の周縁部の根元部にヌスミが設けられ、当該根元部の肉厚が前記反路面側の肉厚よりも薄肉に設定されていても良い。
また、請求項7に記載の発明のように、前記ボルト挿通孔の周縁部に肉抜き部が形成されると共に、反路面側の肉抜き部が、路面側の肉抜き部よりも小さく設定されていても良い。
また、請求項8に記載の発明のように、前記反路面側の肉抜き部の傾斜角が、路面側の肉抜き部の傾斜角よりも大きく設定されていても良い。
また、請求項9に記載の発明のように、前記反路面側の肉抜き部の根元部の曲率半径が、前記路面側の肉抜き部の根元部の曲率半径よりも大きく設定されていても良い。
本発明に係る車輪用軸受装置は、外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が設けられた内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体とを備えた車輪用軸受装置において、前記車体取付フランジの複数の部位にボルト挿通孔が形成され、これらボルト挿通孔の周縁部のうち、反路面側の周縁部の強度が路面側の周縁部の強度よりも相対的に高く設定されているので、モーメント荷重が負荷された場合、ナックルに対して離反する方向に荷重が負荷される反路面側の周縁部の変形が抑えられ、軽量化と高剛性化という相反する課題を解決し、高いレベルでバランスさせて軸受の長寿命化を図った車輪用軸受装置を提供することができる。
外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面に対向する一方の内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向する他方の内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により所定の軸受予圧が付与された状態で、前記内輪が軸方向に固定された車輪用軸受装置において、前記車体取付フランジの根元部が円弧状に形成されると共に、当該車体取付フランジの複数の部位にボルト挿通孔が形成され、これらボルト挿通孔の周縁部のうち、反路面側の周縁部の肉厚が路面側の周縁部の肉厚よりも厚く形成されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る車輪用軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図、図2(a)は、図1の外方部材単体を示す正面図、(b)は、(a)のII−O−IIに沿った縦断面図である。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウター側(図1の左側)、中央寄り側をインナー側(図1の右側)という。
この車輪用軸受装置は第3世代と呼称される駆動輪用であって、内方部材1と外方部材2、および両部材1、2間に転動自在に収容された複列の転動体(ボール)3、3とを備えている。内方部材1は、ハブ輪4と、このハブ輪4に所定のシメシロを介して圧入された内輪5とからなる。
ハブ輪4は、アウター側の端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ6を一体に有し、外周に一方(アウター側)の内側転走面4aと、この内側転走面4aから軸方向に延びる円筒状の小径段部4bが形成され、内周にトルク伝達用のセレーション(またはスプライン)4cが形成されている。車輪取付フランジ6にはハブボルト6aが周方向等配に植設されている。
内輪5は、外周に他方(インナー側)の内側転走面5aが形成され、ハブ輪4の小径段部4bに圧入されて背面合せタイプの複列アンギュラ玉軸受を構成すると共に、小径段部4bの端部を塑性変形させて形成した加締部4dによって所定の軸受予圧が付与された状態で、ハブ輪4に対して軸方向に固定されている。なお、内輪5および転動体3はSUJ2等の高炭素クロム鋼で形成され、ズブ焼入れによって芯部まで58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
ハブ輪4はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、内側転走面4aをはじめ、車輪取付フランジ6のインナー側の基部6bから小径段部4bに亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理が施されている。なお、加締部4dは鍛造加工後の表面硬さのままとされている。これにより、車輪取付フランジ6に負荷される回転曲げ荷重に対して充分な機械的強度を有し、内輪5の嵌合部となる小径段部4bの耐フレッティング性が向上すると共に、微小なクラック等の発生がなく加締部4cの塑性加工をスムーズに行うことができる。
外方部材2は、外周にナックル(図示せず)に取り付けられるための車体取付フランジ7を一体に有し、内周に内方部材1の複列の内側転走面4a、5aに対向する複列の外側転走面2a、2aが一体に形成されている。これら両転走面間に複列の転動体3、3が収容され、保持器8、8によって転動自在に保持されている。そして、外方部材2と内方部材1との間に形成される環状空間の開口部にはシール9、10が装着され、軸受内部に封入されたグリースの外部への漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。
外方部材2はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、少なくとも複列の外側転走面2a、2aが高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理が施されている。
なお、ここでは、転動体3にボールを使用した複列アンギュラ玉軸受を例示したが、これに限らず、転動体3に円錐ころを使用した複列円錐ころ軸受であっても良い。また、駆動輪側の第3世代構造に限らず、第2世代や第4世代構造、あるいは従動輪側の第2世代や3世代構造であっても良い。
ここで、本実施形態では、モーメント荷重が外方部材2に負荷された場合、車体取付フランジ7の各部位に発生する応力を予めFEM解析により求めると共に、この時の最弱部となる部位のみを形状あるいは寸法変更することにより強度・剛性を向上させている。すなわち、図2に示すように、外方部材2の車体取付フランジ7に4つのボルト挿通孔11、12が形成され、これらボルト挿通孔11、12の周縁部A〜Dのうち、反路面側(上部)の周縁部A、Bと、路面側(下部)の周縁部C、Dとで肉厚が異なって設定されている。具体的には、モーメント荷重が負荷された場合、ナックル(図中二点鎖線にて示す)13に対して離反する方向に荷重が負荷される反路面側の周縁部A、Bの肉厚A1を、ナックル13に対して押し付ける方向に荷重が負荷される路面側の周縁部C、Dの肉厚B1よりも厚く形成されている(A1>B1)。
これにより、車体取付フランジ7のうち相対的に強度・剛性が必要とされる部位のみを厚肉に形成し、他の部位を薄肉に形成したので、軽量化と高剛性化という相反する課題を解決し、高いレベルでバランスさせて軸受の長寿命化を図った車輪用軸受装置を提供することができる。
図3(a)は、本発明に係る車輪用軸受装置の第2の実施形態で、外方部材単体を示す正面図、(b)は、(a)のIII−O−IIIに沿った縦断面図である。
この外方部材14はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、外周にナックル13に取り付けられるための車体取付フランジ15を一体に有し、内周に複列の外側転走面2a、2aが一体に形成されている。
ここで、本実施形態では、外方部材14の車体取付フランジ15に4つのボルト挿通孔11、12が形成され、これらボルト挿通孔11、12の周縁部E、F、C、Dのうち、モーメント荷重が負荷された場合、ナックル13に対して離反する方向に荷重が負荷される反路面側の周縁部E、Fの肉厚A2が、ナックル13に対して押し付ける方向に荷重が負荷される路面側の周縁部C、Dの肉厚B1と同じ肉厚に形成されている(A2=B1)。また、車体取付フランジ15の根元部が円弧状に形成され、反路面側の根元部15aの曲率半径R1が、路面側の根元部15bの曲率半径R2よりも大きく設定されている(R1>R2)。これにより、車体取付フランジ15のうち相対的に強度・剛性が必要とされる反路面側の部位の変形を抑え、高いレベルで軽量化と高剛性化とをバランスさせることができる。
図4(a)は、本発明に係る車輪用軸受装置の第3の実施形態で、外方部材単体を示す正面図、(b)は、(a)のIV矢視図である。この外方部材16はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、外周にナックル13に取り付けられるための車体取付フランジ17を一体に有している。
ここで、本実施形態では、外方部材16の車体取付フランジ17に4つのボルト挿通孔11、12が形成され、これらボルト挿通孔11、12の周縁部G、H、C、Dのうち、反路面側の周縁部G、Hの肉厚A2が、路面側の周縁部C、Dの肉厚B1と同じ肉厚に形成されている(A2=B1)。また、車体取付フランジ17の根元部が円弧状に形成され、反路面側の根元部にのみリブ18、18が形成されている。これにより、反路面側の車体取付フランジ17の強度・剛性が高くなって変形を抑えることができ、高いレベルで軽量化と高剛性化とをバランスさせることができる。
図5は、本発明に係る車輪用軸受装置の第4の実施形態で、外方部材単体を示す正面図である。この外方部材19はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、外周に車体取付フランジ20を一体に有している。
ここで、本実施形態では、外方部材19の車体取付フランジ20に4つのボルト挿通孔11、12が形成され、これらボルト挿通孔11、12の周縁部J、K、C、Dのうち、反路面側の周縁部J、Kの肉厚が、路面側の周縁部C、Dの肉厚と同じ肉厚に形成されると共に、車体取付フランジ20のナックル(図示せず)との当接面のうち、反路面側の当接面の面積が、路面側の当接面の面積よりも大きく設定されている。これにより、反路面側の車体取付フランジ20の強度・剛性が高くなって変形を抑えることができ、高いレベルで軽量化と高剛性化とをバランスさせることができる。
図6は、本発明に係る車輪用軸受装置の第5の実施形態で、外方部材単体を示す縦断面図である。この外方部材21はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、外周にナックル13に取り付けられるための車体取付フランジ22を一体に有している。
ここで、本実施形態では、前述した実施形態と同様、外方部材21の車体取付フランジ22に4つのボルト挿通孔11、12が形成され、これらボルト挿通孔11、12の周縁部のうち、ナックル13に対して離反する方向に荷重が負荷される反路面側の周縁部の肉厚A2が、ナックル13に対して押し付ける方向に荷重が負荷される路面側の周縁部の肉厚B1と同じ肉厚に形成されている(A2=B1)。
また、外方部材21の車体取付フランジ22のうち、反路面側の周縁部の根元部22aが円弧状に形成されると共に、路面側の周縁部の根元部22bにヌスミが設けられ、反路面側の周縁部の根元部22aの肉厚よりも薄肉に形成されている。これにより、路面側の車体取付フランジ22の強度・剛性が相対的に低くなるものの、反路面側と路面側の車体取付フランジ22の変形量のバランスをとることで、高いレベルで軽量化と高剛性化とをバランスさせることができる。
図7(a)は、本発明に係る車輪用軸受装置の第6の実施形態で、外方部材単体を示す正面図、(b)は、(a)のVII−O−VII線に沿った縦断面図である。この外方部材23はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、外周にナックル13に取り付けられるための車体取付フランジ24を一体に有している。
ここで、本実施形態では、前述した実施形態と同様、外方部材23の車体取付フランジ24に4つのボルト挿通孔11、12が形成されると共に、これらボルト挿通孔11、12の周縁部L、M、N、Pのうち、反路面側の周縁部L、Mの肉抜き部24aが、路面側の周縁部N、Pの肉抜き部24bよりも小さく設定されている。さらに、反路面側の肉抜き部24aの傾斜角θ1が、路面側の肉抜き部24bの傾斜角θ2よりも大きく設定されると共に、肉抜き部24aの根元部の曲率半径R3が、肉抜き部24bの根元部の曲率半径R4よりも大きく設定されている(θ1>θ2、R3>R4)。これにより、反路面側の車体取付フランジ24の強度・剛性が相対的に高くなって変形を抑えることができ、高いレベルで軽量化と高剛性化とをバランスさせることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る車輪用軸受装置は、駆動輪用、従動輪用に拘わらず、第2乃至第4世代構造の車輪用軸受装置に適用することができる。
本発明に係る車輪用軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図である。 (a)は、図1の外方部材単体を示す正面図である。 (b)は、(a)のII−O−IIに沿った縦断面図である。 (a)は、本発明に係る車輪用軸受装置の第2の実施形態で、外方部材単体を示す正面図である。 (b)は、(a)のIII−O−IIIに沿った縦断面図である。 (a)は、本発明に係る車輪用軸受装置の第3の実施形態で、外方部材単体を示す正面図である。 (b)は、(a)のIV矢視図である。図3の変形例を示す側面図である。 本発明に係る車輪用軸受装置の第4の実施形態で、外方部材単体を示す正面図である。 本発明に係る車輪用軸受装置の第5の実施形態で、外方部材単体を示す縦断面図である。 (a)は、本発明に係る車輪用軸受装置の第6の実施形態で、外方部材単体を示す正面図である。 (b)は、(a)のVII−O−VII線に沿った縦断面図である。 従来の車輪用軸受装置を示す縦断面図である。 図8の外方部材単体を示す斜視図である。
符号の説明
1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・内方部材
2、14、16、19、21、23・・・・・外方部材
2a・・・・・・・・・・・・・・・・・・・外側転走面
3・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・転動体
4・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハブ輪
4a、5a・・・・・・・・・・・・・・・・内側転走面
4b・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小径段部
4c・・・・・・・・・・・・・・・・・・・セレーション
4d・・・・・・・・・・・・・・・・・・・加締部
5・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・内輪
6・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
6a・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハブボルト
6b・・・・・・・・・・・・・・・・・・・基部
7、15、17、20、22、24・・・・・車体取付フランジ
8・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・保持器
9、10・・・・・・・・・・・・・・・・・シール
11、12・・・・・・・・・・・・・・・・ボルト挿通孔
13・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ナックル
15a、22a・・・・・・・・・・・・・・反路面側の根元部
15b、22b・・・・・・・・・・・・・・路面側の根元部
18・・・・・・・・・・・・・・・・・・・リブ
24a・・・・・・・・・・・・・・・・・・反路面側の肉抜き部
24b・・・・・・・・・・・・・・・・・・路面側の肉抜き部
50・・・・・・・・・・・・・・・・・・・車輪用軸受装置
51・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハブ輪
51a、52a・・・・・・・・・・・・・・内側転走面
51b・・・・・・・・・・・・・・・・・・小径段部
51c・・・・・・・・・・・・・・・・・・加締部
52・・・・・・・・・・・・・・・・・・・内輪
53・・・・・・・・・・・・・・・・・・・外方部材
53a・・・・・・・・・・・・・・・・・・外側転走面
53b・・・・・・・・・・・・・・・・・・車体取付フランジ
54・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ボール
55・・・・・・・・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
55a・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハブボルト
56、57・・・・・・・・・・・・・・・・ボルト挿通孔
58・・・・・・・・・・・・・・・・・・・車体取付フランジの上下部分
59・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ボルト挿通孔の周縁部
60・・・・・・・・・・・・・・・・・・・車体取付フランジの前後部分
A、B、E、F、G、H、J、K、L、M・・反路面側のボルト挿通孔の周縁部
C、D、N、P・・・・・・・・・・・・・・路面側のボルト挿通孔の周縁部
A1、A2・・・・・・・・・・・・・・・・反路面側の周縁部の肉厚
B1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・路面側の周縁部の肉厚
R1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・反路面側の根元部の曲率半径
R2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・路面側の根元部の曲率半径
R3・・・・・・・・・・・・・・・・・・・反路面側の肉抜き部の曲率半径
R4・・・・・・・・・・・・・・・・・・・路面側の肉抜き部の曲率半径
θ1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・反路面側の肉抜き部の傾斜角
θ2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・路面側の肉抜き部の傾斜角

Claims (9)

  1. 外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、
    外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が設けられた内方部材と、
    この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体とを備えた車輪用軸受装置において、
    前記車体取付フランジの複数の部位にボルト挿通孔が形成され、これらボルト挿通孔の周縁部のうち、反路面側の周縁部の強度が路面側の周縁部の強度よりも相対的に高く設定されていることを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 前記反路面側の周縁部の肉厚が、路面側の周縁部の肉厚よりも厚く形成されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記車体取付フランジの根元部が円弧状に形成されると共に、反路面側の根元部の曲率半径が、路面側の根元部の曲率半径よりも大きく設定されている請求項1または2に記載の車輪用軸受装置。
  4. 前記車体取付フランジの根元部が円弧状に形成されると共に、反路面側の根元部にリブが形成されている請求項1乃至3いずれかに記載の車輪用軸受装置。
  5. 前記車体取付フランジの前記ナックルとの当接面のうち、反路面側の当接面の面積が、路面側の当接面の面積よりも大きく設定されている請求項1乃至4いずれかに記載の車輪用軸受装置。
  6. 前記車体取付フランジの根元部のうち、反路面側の周縁部の根元部が円弧状に形成されると共に、路面側の周縁部の根元部にヌスミが設けられ、当該根元部の肉厚が前記反路面側の肉厚よりも薄肉に設定されている請求項1、2および5いずれかに記載の車輪用軸受装置。
  7. 前記ボルト挿通孔の周縁部に肉抜き部が形成されると共に、反路面側の肉抜き部が、路面側の肉抜き部よりも小さく設定されている請求項1乃至6いずれかに記載の車輪用軸受装置。
  8. 前記反路面側の肉抜き部の傾斜角が、路面側の肉抜き部の傾斜角よりも大きく設定されている請求項7に記載の車輪用軸受装置。
  9. 前記反路面側の肉抜き部の根元部の曲率半径が、前記路面側の肉抜き部の根元部の曲率半径よりも大きく設定されている請求項7または8に記載の車輪用軸受装置。
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