JP2009292160A - インクジェット記録要素 - Google Patents

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Abstract

【課題】乾燥時間が迅速で、光学濃度が高く、かつ、色域が良好な画像を記録することができ、比較的低コストで製造することができ、しかも同時押出能力を必要とせずに既存のポリエステルフィルム製造機で製造することができるインクジェット画像形成媒体を提供する。
【解決手段】連続相をなすポリエステル系マトリックス内に架橋有機ミクロビーズと非架橋ポリマー粒子とを分散させてなるミクロボイド含有層を含んでなり、該非架橋ポリマー粒子が該ミクロボイド含有層の該ポリエステル系マトリックスと不混和性であることを特徴とする、インクジェット記録要素。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット画像形成媒体において使用するための、ミクロビーズと不混和性ポリマーとでボイド形成されたフィルムに関する。
記録要素又は記録媒体は、任意には画像形成層を1以上の表面に有する基材又は支持体を含むのが典型的である。これらの要素は、反射光による観察のために意図された要素、すなわち通常不透明な支持体を有する要素と、透過光による観察のために意図された要素、すなわち通常透明な支持体を有する要素とを含む。
種々様々なタイプの画像記録要素が提案されているが、当業者の間では多くの未解決の問題があり、また周知の製品には、これらの商業的な有用性を厳しく制限している多くの欠点がある。これらの欠点は、画像記録要素のタイプによって異なる。
インクジェット記録のための画像記録媒体又は要素に対する要求は、極めて高い。例えば記録要素は、高い光学濃度及び良好な色域を有する記録画像を形成するために、要素の画像形成面に適用される大量のインクを可能な限り迅速に吸収又は受理することが可能でなければならない。
不透明な画像記録要素の一例が米国特許第5,326,391号明細書に記載されている。この画像記録要素は、マトリックスを含む微孔質材料層から成り、このマトリックスは主として、実質的に水不溶性の熱可塑性有機ポリマー、例えば線状超高分子量ポリエチレンと、50質量%以上が珪素である高比率の微細な水不溶性充填剤と、互いに連通する孔とから成っている。米国特許第5,326,391号明細書に開示された画像記録要素の多孔質の性質により、インクが要素表面に浸透することが可能になり、これによりテキスト画像及び/又はグラフィック画像が形成される。しかし、これらの要素の製造コストは比較的高い。また、その画像濃度は低品質であること、すなわち、画像の光学濃度が低く、色域が不良であることが判っている。
米国特許第5,605,750号明細書は、上側画像形成層を塗布することにより、画像濃度及び色域の後者の欠点に対して既に対策を講じている。この上側画像形成層は、平均孔半径が10〜80Åの多孔質擬似ベーマイトである。しかし、吸収層を形成するための物品製造コストの高さは、米国特許第5,605,750号明細書では解決されてない。このような高い製造コストは、米国特許第5,326,391号明細書に記載されているような多孔質基材に対する要求に起因する。
米国特許第6,379,780号明細書に記載された多孔質基材は、低コストで製造することができる。さらに、米国特許第6,481,843号明細書に記載されたインクジェット記録要素は、米国特許第6,379,780号明細書の多孔質基材を含む。この多孔質基材は、互いに連通するボイドを備えた多孔質画像受理層を含み、その結果、低コストで製造可能な、高画質及び耐久性を有する画像記録要素がもたらされる。米国特許第6,379,780号明細書及び米国特許第6,481,843号明細書に記載された基材の上側多孔質層は、単層状基材として製造しようとすると引裂かれてしまう。支持体として十分に機能させるため、基材は、該基材の引裂きを防止する後続の支持層を含む多層とすることにより製造を可能にしなければならない。このためには、製造時に基材を同時押出しすることにより上側多孔質層の下側に支持層を含めることが必要となる。
多孔質でインク浸透性のインクジェット記録要素のための基材を製造する場合、単層だけを押出すことが望ましい。このことにより、同時押出能力を必要とせずに、ポリエステルフィルムを製造することができる大抵の製造機械によって、このような基材を製造することが可能になる。このことは、同時押出を行うことができるポリエステル機械が比較的少数であることから重要である。従って、インクジェットプリンタで使用するのに適した不透明な画像記録要素であって、乾燥時間が迅速で、光学濃度が高く、かつ、色域が良好な画像(カラー画像を含む)を記録することができ、比較的低コストで製造することができ、しかも同時押出能力を必要とせずに既存のポリエステルフィルム製造機で製造することができる画像記録要素を提供する必要性が、当該技術分野には依然として存在する。
不混和性ポリマー粒子、例えばオレフィンを、ポリエステル系マトリックス中でボイド形成開始剤として使用することが、米国特許第4,187,113号明細書に記載されている。このボイド形成手段は極めて頑丈であり、ポリエステルにボイドを形成するための低コストの手段となる。不混和性ポリマーは、基材を製造するのと同時に添加されてよい。このようなボイド含有層は、単層状媒体として製造可能であることが判っている。しかし、このようなボイド含有ポリエステルを使用しても、インクジェット画像形成媒体の吸収性を可能にする典型である開放気泡(open cell)型ボイドを達成することができない。また、このようなボイド含有ポリエステル系マトリックス層をインクジェット画像形成媒体中に使用すると、画質の点で不十分であることが判っている。従って、不混和性ポリマー粒子の使用は、それだけでは、上述のミクロビーズで観察された問題に対する解決手段を提供することにはならない。
米国特許第4187113号明細書 米国特許第5326391号明細書 米国特許第5605750号明細書 米国特許第6379780号明細書 米国特許第6481843号明細書
本発明によって解決するべき問題は、インクジェットプリンタにおける使用に適した単層基材を有する不透明なインクジェット画像形成媒体であって、乾燥時間が迅速で、光学濃度が高く、かつ、色域が良好な画像(カラー画像を含む)を記録することができ、比較的低コストで製造することができ、しかも同時押出能力を必要とせずに既存のポリエステルフィルム製造機で製造することができる画像形成媒体を調製することである。
本発明は、連続相をなすポリエステル系マトリックス内に架橋有機ミクロビーズと非架橋ポリマー粒子とを分散させてなるミクロボイド含有層を含んでなり、該非架橋ポリマー粒子が該ミクロボイド含有層の該ポリエステル系マトリックスと不混和性であることを特徴とする、インクジェット記録要素に関する。
本発明は幾つかの利点を含むが、これらの利点全てが、任意の一態様に組み込まれているわけではない。1つの利点において、本発明は改善された画像形成媒体を提供する。別の利点において、本発明は、単層として製造することができ、また、裂け易さが低減された基材を含む画像形成媒体を提供する。画像記録層は、ボイド含有層とは別個の層であってよく、或いは、ボイド含有層自体が画像記録層を構成することもできる。さらに、ボイド含有層は良好な吸収能力を有している。
本発明は、ボイド含有ポリエステル系マトリックス層を含む画像記録要素に関する。該記録要素はさらに画像記録層を含んでよい。該要素のボイド含有ポリエステル系マトリックス層は、連続相をなすポリエステル系マトリックス内に、架橋有機ミクロビーズと、該ポリエステル系マトリックスと不混和性の非架橋ポリマー粒子とを分散させてなる。該非架橋ポリマー粒子が該ポリエステル系マトリックスと不混和性であることにより、強度及び品質が向上したミクロボイド含有層が形成される。
従来技術において、ミクロビーズ又は、該ポリエステル系マトリックスと不混和性の非架橋ポリマー粒子のいずれかを使用することにより、ミクロボイド含有ポリエステル系マトリックス層が形成されている。しかし、ミクロビーズだけを使用した場合には、引裂きを生じることなしに製造可能にするために、同時押出しされた支持体層が必要となる。
インクジェット媒体用途に関して、ポリエステル系マトリックスと不混和性の非架橋ポリマー粒子だけをミクロボイド含有層内に使用した場合には、開放気泡型吸収層を得ることができない。層は伸張中の引裂きに対して多少の抵抗を有するものの、当該ボイド含有層が、高吸収性ボイド含有層を形成するのに不可欠な連続する開放気泡構造を有する、乾燥時間が迅速で、光学濃度が高く、かつ、色域が良好な画像記録材料をもたらすことにはならない。
さらに、ミクロビーズを使用して形成されたミクロボイド含有ポリエステル系マトリックスは、製造コストが高い。それというのも、ビーズは複雑な製造プロセスを必要とし、従って高価であり、しかも高用量レベルで使用されるからである。基材を製造する前にポリエステル中にミクロビーズを導入するために、配合として知られている予混合工程が用いられる。その結果、ボイド含有ポリエステル系マトリックス層内のボイド形成開始剤としてミクロビーズだけを含む基材を使用してディスプレイ媒体を製造するためには、高いコストがかかってしまう。それというのも、用量レベルが高いことにより、製造プロセスに加えて時間及び労力が嵩むからである。
まったく意外なことであるが、架橋有機ミクロビーズと、ポリエステル系マトリックスと不混和性の非架橋ポリマー粒子との両方を、ミクロボイド含有層のポリエステル系マトリックスに混入することにより、これらボイド形成開始剤の単独使用時の欠点が克服されることが発見された。ミクロボイド含有ポリエステル系マトリックス支持層を、引裂けを生じることなしに、しかも引裂けを回避するための付加的な支持層を必要とすることなしに、製造することができる。この要素はまた、乾燥時間が大幅に短縮され、印刷画質が向上し、インク吸収性を有し、しかも層密度が低減される。
本明細書中に使用される「上」、「上側」及び「表側」という用語は、画像を受理する要素の側、又はその側に向いた側を意味する。「下」、「下側」及び「裏側」という用語は、画像を受理する側とは反対の側を意味する。
「ボイド」又は「ミクロボイド」という用語は、延伸高分子フィルムにおいて伸張中にボイド形成開始粒子の結果として形成された孔を意味する。本発明の場合、これらの孔は、架橋有機ミクロビーズ、又はポリエステル系マトリックスとは不混和性の非架橋ポリマー粒子によって形成開始される。「ミクロビーズ」という用語は、合成された高分子球体を意味し、これらの球体は本発明の場合、架橋されている。
ミクロボイド含有層の連続相をなすポリエステル系マトリックスは、任意のポリエステルを含み、好ましくは、ポリエチレン(テレフタレート)又はそのコポリマーを含む。好適なポリエステルは、炭素原子数4〜20の芳香族、脂肪族又は脂環式ジカルボン酸、及び炭素原子数2〜24の脂肪族又は脂環式グリコールから製造されたポリエステルを含む。好適なジカルボン酸の例は、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、琥珀酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、1,4-シクロヘキサン-ジカルボン酸、ナトリウムスルホイソフタル酸、及びこれらの混合物を含む。好適なグリコールの例は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサン-ジメタノール、ジエチレングリコール、その他のポリエチレングリコール及びこれらの混合物を含む。このようなポリエステルは当業者に良く知られており、例えば米国特許第2,465,319号明細書及び同第2,901,466号明細書に記載されている良く知られた技術によって製造することができる。好ましい連続マトリックスポリマーは、テレフタル酸又はナフタレンジカルボン酸と、エチレングリコール、1,4-ブタンジオール及び1,4-シクロヘキサンジメタノールから選択された1種以上のグリコールとから形成された反復単位を有するポリマーである。少量の他のモノマーによって改質することができるポリ(エチレンテレフタレート)が特に好ましい。その他の好適なポリエステルは、適量の共酸成分、例えばスチルベンジカルボン酸を包含することにより形成された液晶コポリエステルを含む。このような液晶コポリエステルの例は、米国特許第4,420,607号;同第4,459,402号;及び同第4,468,510号の各明細書に開示されたコポリエステルである。
本発明において利用されるポリエステル系マトリックスは50℃〜150℃、好ましくは60〜100℃の範囲内のガラス転移温度を有し、延伸可能であり、そして、0.50ミリパスカル秒(mPa・s)以上、好ましくは0.55〜0.9mPa・sの固有粘度を有するべきである。その一例として、ポリエチレン(テレフタレート)とポリ(1,4-シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)とを含むブレンドが挙げられる。
本発明の画像記録要素は、架橋有機ミクロビーズを含む。これらの架橋有機ミクロビーズ球体のサイズは0.2〜30μmの範囲にあってよい。これらの好ましいサイズ範囲は0.5〜5.0μmである。ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリアリル又はポリ(メタクリレート)系のポリマーを含む架橋有機ミクロビーズが好ましい。
架橋有機ミクロビーズ中に使用するための好ましいポリマーは、架橋されることができ、また、下記一般式:
Figure 2009292160
を有するアルケニル芳香族化合物(上記式中、Arは芳香族炭化水素部分又はベンゼン系の芳香族ハロ炭化水素部分を表し、そしてRは水素又はメチル部分であってよい);下記式:
Figure 2009292160
のモノマーを含むアクリレート型モノマー(上記式中、Rは、水素及び炭素原子数1〜12のアルキル部分から成る群から選択されてよく、R’は水素及びメチルから成る群から選択されてよい);塩化ビニル及び塩化ビニリデンのコポリマー、アクリロニトリル及び塩化ビニル、臭化ビニルのコポリマー;下記式:
Figure 2009292160
を有するビニルエステル(上記式中、Rは炭素原子数2〜18のアルキル基であってよい);アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、シトラコン酸、マレイン酸、フマル酸、オレイン酸、ビニル安息香酸;テレフタル酸及びジアルキルテレフタル酸又はこれらのエステル形成誘導体と、HO(CH2nOH系のグリコール(前記式中、nは2〜10の範囲の整数であってよい)とを反応させることにより調製することができ、かつ当該ポリマー分子中に反応性オレフィン結合を有する合成ポリエステル系マトリックス樹脂、第2の酸の最大20質量%が共重合されたものを含む上記ポリエステル、又は反応性オレフィン不飽和を有するこれらのエステル、及びこれらの混合物、から成る群から選択されてよく、また、架橋剤は、ジビニルベンゼン、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジアリルフマレート、ジアリルフタレート及びこれらの混合物から成る群から選択されてよい。
架橋有機ミクロビーズを形成する典型的なモノマーの例としては、スチレン、ブチルアクリレート、アクリルアミド、アクリロニトリル、メチルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ビニルピリジン、ビニルアセテート、メチルアクリレート、ビニルベンジルクロリド、塩化ビニリデン、アクリル酸、ジビニルベンゼン、アリールアミド-メチルプロパンスルホン酸、ビニルトルエン、トリメチロールプロパントリアクリレートが挙げられる。好ましくは、架橋ポリマーはポリ(ブチルアクリレート)又はポリ(メチルメタクリレート)である。最も好ましいのはこの2つの混合物であり、架橋剤はトリメチロールプロパントリアクリレートである。
本発明の場合、ポリマーが好適な物理特性、例えばレジリエンスを有するように、ポリマーを架橋させることができる。ジビニルベンゼンで架橋されたスチレンの場合、ポリマーを、2.5〜50%、好ましくは20〜40%の範囲内で架橋させることができる。架橋率%は、一次モノマー量を基準とした架橋剤のモル%である。このような限定的架橋により、当該連続ポリマーの延伸中に無傷のままであるように十分に凝集性を有する有機ミクロビーズが得られる。このような架橋率を有する架橋有機ミクロビーズはまたレジリエンスを有することができ、架橋有機ミクロビーズの互いに対向する側にマトリックスポリマーから圧力が加えられることにより、延伸中に変形させられるか又は平らにされると、ミクロビーズは続いてこれらの通常の球体形状を回復して、架橋有機ミクロビーズの周りに可能な限り大きなボイドを形成し、これにより、密度がより低い物品を形成する。
架橋有機ミクロビーズは、「スリップ剤」の塗膜を有してよい。「スリップ」は、架橋有機ミクロビーズの表面における摩擦が大幅に低減されることを意味する。実際、このような摩擦の低減は、該表面において小型ボールベアリングとして作用するシリカによって引き起こされるものと考えられる。スリップ剤は、架橋有機ミクロビーズの形成中、このスリップ剤を懸濁重合混合物中に含むことにより、架橋有機ミクロビーズ表面上に形成することができる。好適なスリップ剤又は滑剤は、コロイドシリカ、コロイドアルミナ、及び金属酸化物、例えば酸化錫及び酸化アルミニウムを含む。好ましいスリップ剤は、コロイドシリカ及びコロイドアルミナであり、最も好ましいのはシリカである。スリップ剤塗膜を有する架橋ポリマーは、当業者に良く知られた手順により調製することができる。従来型の懸濁重合プロセスにおいてスリップ剤を懸濁液に添加するのが好ましい。
スリップ剤を塗被された架橋有機ミクロビーズは種々の方法によって調製することができる。ミクロビーズは、例えば、開始剤を含有するモノマー液滴をサイジングして加熱することにより、モノマー液滴と同一サイズの固形ポリマー球体をもたらす手順により調製することができる。好ましい方法の場合、ポリマーは、ジビニルベンゼンで架橋されたポリスチレンであってよい。架橋有機ミクロビーズはシリカ塗膜を有していてよい。ジビニルベンゼンの濃度を加減することにより、活性架橋剤による2.5〜50%の架橋、好ましくは10〜40%の架橋をもたらすことができる。もちろん、スチレン及びジビニルベンゼン以外のモノマーを当業者によく知られた同様の懸濁重合プロセス中に使用することができる。また、当業者に良く知られているように、その他の開始剤及び促進剤を使用することもできる。シリカ以外のスリップ剤を使用することもできる。例えば、多種のLUDOX(登録商標)コロイドシリカがDupontから入手可能である。LEPANDIN(登録商標)コロイドアルミナがDegussaから入手可能である。NALCOAG(登録商標)コロイドシリカがNalcoから入手可能であり、酸化錫及び酸化チタンもNalcoから入手可能である。
シリカのモノマーに対する比率によって、架橋有機ミクロビーズのサイズを調整することができる。例えば、下記の比率によって、表示のサイズの架橋有機ミクロビーズが製造される:
Figure 2009292160
架橋有機ミクロビーズは、予伸張フィルムを押出す前にポリエステル系マトリックス中に分散されるべきである。このことは典型的には、二軸スクリュ押出機を利用した溶融配合プロセスにより達成することができる。架橋有機ミクロビーズの存在量は、ミクロボイド含有層の15質量%を上回るべきである。好ましい態様では、架橋有機ミクロビーズがミクロボイド含有層の15〜30質量%の範囲内を構成する。
当業者に良く知られているプロセスが、本発明における使用に適した架橋有機ミクロビーズを産出する。不均一サイズの架橋有機ミクロビーズを形成することで知られているこれらのプロセスは、粒度分布が広いことを特徴とし、結果として得られた架橋有機ビーズをスクリーニングによって分類し、これにより元の粒度分布範囲にわたるビーズを製造することができる。懸濁重合及び限定的凝集のような他のプロセスによって、極めて均一なサイズの架橋有機ミクロビーズが直接的に産出される。好ましくは架橋有機ミクロビーズは、限定的凝集プロセスを用いて合成される。このプロセスは、米国特許第3,615,972号明細書に詳細が記載されている。本発明において使用するための、被覆された架橋有機ミクロビーズの調製は、米国特許第3,615,972号明細書に記載されたような発泡剤を利用しない。
「限定的凝集」は、或る特定の水性懸濁媒体中に分散された液滴がより少数のより大きな液滴を形成しながら凝集し、その後、成長中の液滴が或る臨界的な限界サイズに達すると、凝集が実質的に終わる現象である。結果として得られる分散液滴は、直径が0.3cm、時には0.5cmもの大きさとなり得るが、更なる凝集に関して極めて安定的であり、サイズが著しく均一である。このような大型液滴分散体が強力に攪拌されると、これらの液滴は断片化して、より小さな液滴になることができる。これらの断片化液滴は静止状態になると、同じ限定的な程度まで再び凝集し、同じ均一なサイズの大型液滴及び安定的な分散体を形成する。従って、限定的凝集から生じた分散体は、実質的に均一な直径を有する液滴を含み、これらの液滴は更なる凝集に対して安定的である。
限定的凝集現象の根底を成す原理は、均一な所望のサイズの液滴の形の重合可能な液体の分散体を調製するのに際して、意図的且つ予想可能に限定的凝集を発生させるように、目下適合されている。
限定的凝集現象において、固形コロイド小粒子は、液-液界面、すなわち油滴表面に、水性液と共に集まる傾向がある。このような固形コロイドによって実質的に被覆された液滴は、凝集に対して安定的であるのに対して、このように被覆されていない液滴は安定的でないと考えられる。重合可能な液体の所与の分散体において、当該液滴の総表面積は、当該液体の総容積及び当該液滴の直径と関数関係にある。同様に、例えば1粒子厚の層で、固形コロイドによってかろうじて被覆可能な総表面積は、コロイドの量及び粒子の寸法と関数関係にある。例えば攪拌によって調製された当初の分散体では、重合可能な液滴の総表面積は、固形コロイドによって被覆され得る表面積よりも大きい場合がある。静止状態下、不安定な液滴が凝集を始める。この凝集の結果、コロイド固形物の量が油滴の総表面を被覆するのにかろうじて十分な量となるところまで油滴の数が減少し、その総表面積も小さくなり、そこで凝集が実質的に停止する。
固形コロイド粒子が同一に近い寸法を有していない場合、平均有効寸法は統計法によって評価することができる。例えば、球体粒子の平均有効直径は、代表的な試料における粒子の実際の直径を二乗したものの平均の平方根として算出することができる。
上述のように調製された均一な液滴の懸濁液を処理することにより、油滴の凝集に対して懸濁液を安定化することが有益である。この更なる安定化は、水性液の粘度を著しく増加させることができる作用物質を均一な液滴分散体とゆっくり混合することにより達成することができる。このことを目的として、油滴中に不溶性であり、しかも、油-水界面で油滴表面を被覆する固形コロイド粒子層を除去しない任意の水溶性又は水分散性の増粘剤を使用することができる。好適な増粘剤の例は、スルホン化ポリスチレン(好ましくは水分散性の増粘性等級)、親水性クレイ(例えばベントナイト)、蒸解澱粉、天然ガム、及びカルボキシ置換型セルロースエーテルであってよい。増粘剤は、均一サイズの油滴を懸濁させることができるチキソトロープ・ゲルを形成するような量で選択され、採用されてよい。換言すれば、増粘された液体は一般に、その流体挙動において非ニュートン流体、すなわち、相の密度の差に起因する重力作用による水性液中の分散液滴の急速な運動を阻止する性質を有する流体であるべきである。懸濁液滴によって周囲の媒質に加えられる応力は、このような非ニュートン媒質中に液滴の急速な運動を引き起こすには十分ではない。通常、30rpmで2番スピンドルを使用してBrookfield粘度計によって測定して、増粘された水性液の見かけ粘度が500mPa・s以上のオーダになるような水性液に対する相対比率で、増粘剤を採用することができる。増粘剤は好ましくは、別個の濃縮水性組成物として調製され、次いでこの組成物は油滴分散体と注意深くブレンドされる。その結果増粘された分散体は、管に通すなどの取扱いが可能であり、実質的に分散油滴のサイズ又は形状を機械的に変化させずに、重合条件下に置くことができる。
その結果生じた分散体は、連続的な重合手順において使用するのに特に適している。これらの手順は、コイル、管、及び、一方の端部に濃縮分散体を連続的に導入し、そして他方の端部から架橋有機ビーズの塊を連続的に引き出すように適合された細長い容器内で実施されてよい。重合工程はバッチ様式で実施されてもよい。
重合に際して成分を添加する順序は通常重要ではないが、しかし、水、分散剤及びモノマー混合物に混和された油溶性触媒を容器に添加し、次いでモノマー相を水相に攪拌しながら添加すると、より好都合である。
下記の一般的な手順を限定的凝集技術において利用することができる:
1.重合可能な液体を水性の非溶剤液状媒質中に分散させ、これにより、ポリマー小球に対して所望されるサイズ以下のサイズを有する液滴の分散体を形成し、次いで、
2.分散体を弱く攪拌しながら、又は攪拌せずに所定の時間にわたって放置して滞留させ、この時間経過中に、より少数のより大きな液滴を形成しながら分散液滴の限定的凝集を行い、このような凝集が懸濁媒質に基づき限定されることにより、分散液滴のサイズは著しく均一になり、しかも所望の規模を有するようになり、
3.次いで水性懸濁媒質に増粘剤を添加することにより均一な液滴分散体を安定化させ、これにより均一サイズの分散液滴のさらなる凝集を防止し、そして分散相と連続相との密度の差に基づく分散体中の濃縮をも阻止し、そして、
4.このように安定化された分散体中の重合可能な液相又は油相を重合条件下に置いて重合し、これにより、著しく均一な所望のサイズを有する回転楕円形のポリマー小球が得られる。このサイズは、原則的には初期の水性液懸濁媒質の組成により予め決められる。
重合可能な液体の液滴の直径、ひいてはポリマービーズの直径は、水性液分散体の組成を意図的に変化させることにより、0.5μm以下から0.5cmまでの範囲で予測可能に変えることができる。臨界的な攪拌手順を採用する通常の懸濁重合法によって調製される液滴及びビーズの直径の係数が10以上であるのに対して、いかなる特定の作業に際しても、液滴、ひいては架橋有機ビーズの直径の範囲は3以下のオーダの係数である。この方法におけるこのようなビーズのサイズ、例えば直径は、原則的には水性分散体の組成、機械的な条件、例えば攪拌の程度、使用される装置のサイズ及び構成によって決められ、そして作業の規模はさほど臨界的ではない。さらに、同じ組成を採用することにより、作業を繰り返すか又は作業の規模を変えることができ、そして実質的に同じ結果を得ることができる。
ビーズ形成の1つの方法は、水及び下記成分のうちの少なくとも第1の成分を含む0.5容量部以上、好ましくは0.5〜10容量部又は10容量部以上の非溶剤水性媒質中に1容量部の重合可能な液体を分散させることにより、実施することができる:
1.水分散性の水不溶性固形コロイド。コロイド粒子は水性分散体中で、0.008〜50μmのオーダの寸法を有し、コロイド粒子は、液-液界面に集まる傾向があり、又は、下記のものの存在によって、液-液界面に集められる。
2.固形コロイド粒子の「親水性-疎水性バランス」に影響を与える水溶性「促進剤」;及び/又は
3.電解質;及び/又は
4.コロイド活性改質剤、例えば解膠剤、及び界面活性剤;及び通常は、
5.水溶性のモノマー不溶性重合抑制剤。
水分散性の水不溶性固形コロイドは、無機材料、例えば金属塩、水酸化物又はクレイであってよく、或いは有機材料、例えば生澱粉、スルホン化架橋有機高ポリマー、及び樹脂状ポリマーであってよい。
固形コロイド材料は水中に不溶性であるがしかし分散性であり、また、重合可能な液体中には不溶性且つ非分散性であるが、しかし重合可能な液体によって湿潤可能であるべきである。固形コロイドは親油性よりも親水性が著しく高く、これにより、水性液中で全体的に分散されたままであるべきである。限定的凝集のために採用された固形コロイドは、水性液中で、比較的剛性的且つ不連続的な形状と、規定された限界内のサイズとを維持する粒子を有するコロイドである。これらの粒子は、著しく膨潤させ、広範囲に水和させることができるが、ただし、膨潤した粒子が限定的な形状を維持することを条件とする。この場合、有効サイズは膨潤粒子のサイズにほぼ等しくてよい。粒子は、極端に高い分子量の架橋樹脂の場合のように、単独分子であってよく、或いは、多くの分子の集合体であってもよい。水中に分散することにより真の又はコロイド状の溶液を形成する材料であって、溶液中で粒子のサイズが規定の範囲を下回るか、又は溶液中で粒子が拡散して、認識可能な形状及び寸法を欠くような材料は、限定的凝集のための安定剤としては適していない。採用され得る固形コロイドの量は通常、重合可能な液体100cm3当たり0.01〜10g又は10g以上に相当する。
重合可能な液滴の限定的凝集のための安定剤として機能するために、固形コロイドは、液-液界面、すなわち油滴表面上に水性液とともに集まる傾向を有するべきである。「油」という用語は、水不溶性の液体に対する総称として本明細書において使用されることがある。多くの場合、水性組成物に「促進剤」材料を添加し、これにより、固形コロイド粒子を液-液界面に駆り立てることが望ましい。この現象はエマルジョンの当業者に良く知られており、ここでは「親水性-疎水性バランス」を調節する拡張された手段として、固形コロイド粒子に適用される。
通常、促進剤は、固形コロイドに対して、及び油滴に対しても親和性を有する有機溶剤である。この有機溶剤は、固形コロイドを一層親油性にすることができる。油面に対する親和性は、促進剤分子の何らかの有機部分に起因するのに対し、固形コロイドに対する親和性は、対向する電荷に起因する。例えば正電荷を有する錯体金属塩又は水酸化物、例えば水酸化アルミニウムは、負電荷を有する有機促進剤、例えば水溶性スルホン化ポリスチレン、アルギン酸塩及びカルボキシメチルセルロースの存在によって促進することができる。負電荷を有するコロイド、例えばベントナイトは、正電荷を有する促進剤、例えば水酸化テトラメチルアンモニウム又は塩化テトラメチルアンモニウム又は水溶性の複合樹脂状アミンの縮合生成物、例えばジエタノールアミンとアジピン酸との水溶性縮合生成物、酸化エチレン、尿素及びホルムアルデヒドの水溶性縮合生成物、及びポリエチレンイミンによって促進することができる。両性材料、例えばゼラチン、膠、カゼイン、アルブミン又はグルテンのような蛋白質材料は、多種のコロイド固形物のための効果的な促進剤である。メトキシ-セルロースのような非イオン系材料もいくつかの事例において効果的である。通常、促進剤は、水性媒質100万部当たり数部の範囲までしか使用するべきではないが、しかしこれよりも大きい比率もしばしば許容される。いくつかの事例では、普通は乳化剤として分類されるイオン系材料、例えば石鹸、長鎖硫酸塩及びスルホン酸塩、及び長鎖第四アンモニウム化合物を、固形コロイドのための促進剤として使用することもできるが、しかし、重合可能な液体と水性液媒質との安定的なコロイドエマルジョンの形成を回避するように注意しなければならない。
少量の電解質、例えば水溶性のイオン化可能なアルカリ、酸及び塩、特に多価イオンを有するものを用いて、有機促進剤の効果と同様の効果を得ることができる。コロイドの過剰の親水性特性又は不十分な親油性特性が、コロイド構造の過剰の水和に起因する場合に、これらの電解質が有用である。例えば、スチレンの好適に架橋されたスルホン化ポリマーを水中で膨潤させ、水和させることができる。その分子構造は、分散体中の油相に対するいくらかの親和性をコロイドに付与するはずのベンゼン環を含有してはいるものの、水和の程度により、コロイド粒子は会合水雲中に包囲される。可溶性のイオン化可能な多価カチオン系化合物、例えばアルミニウム塩又はカルシウム塩を水性組成物に添加することにより、会合水の一部を滲出させ、そしてコロイド粒子の有機部分を露出させながら、膨潤コロイドを大規模に収縮させ、これにより、コロイドの親油性を高めることができる。
粒子が水性相中で油-水界面に集まる傾向があるような親水性-疎水性バランスを有する固形コロイド粒子は、油滴表面上に集まり、限定的凝集中に保護剤として機能する。
水性組成物のコロイド特性を改変するための、周知の様式で採用することができるその他の作用物質は、ペプタイザー、凝集・解膠剤、及び界面活性剤として当業者に良く知られている材料である。
100万部当たり数部の水溶性の油不溶性重合抑制剤を水性液に添加することにより、水性液中に拡散するおそれのあるモノマー分子、又は、コロイドミセルにより吸収されるおそれのあるモノマー分子、及び、水性相中で重合することが可能になるならば、所望のビーズポリマー又はパールポリマーの代わりに、又はこれに加えて、エマルジョン型ポリマー分散体を形成するおそれのあるモノマー分子の重合を防止することが望ましい場合がある。
水分散性固形コロイドを含有する水性媒質を、次いで重合可能な材料と混和することにより、重合可能な液状材料を水性媒質中に小液滴として分散させることができる。この分散は通常の手段、例えば機械的な撹拌器又は震盪器、ジェットによるポンピング、衝撃、又は重合可能な材料を細分して連続水性媒質中の液滴を形成するその他の手順によって達成することができる。
例えば撹拌による分散の程度は重要ではないが、分散される液滴のサイズは、安定的な分散体中で予期されて所望される安定的な液滴サイズよりも大きくあるべきではなく、これよりも著しく小さいことが好ましい。このような条件が達成されていると、結果として得られる分散体は、もし動作を伴うとしても、弱いゆっくりとした動作だけを伴って、そして好ましくは撹拌を伴わずに放置することができる。このような静止条件下で、分散された液相は、限定的な程度で凝集される。
ボイド含有層内の非架橋ポリマー粒子はポリエステル系マトリックスとは不混和性であるべきである。ポリエステル系マトリックスと不混和性の典型的な非架橋ポリマー粒子はオレフィン、すなわちある程度のオレフィン主鎖を有する化合物である。ポリエステル系マトリックスとブレンドすることができる、ポリエステル系マトリックス添加物とは不混和性の好ましいオレフィン非架橋ポリマー粒子は、ポリプロピレン又はポリエチレンのホモポリマー又はコポリマーである。ポリプロピレンが好ましい。好ましい不混和性高分子粒子は、プロピレン又はエチレンから選択されたモノマーから誘導されたポリマーを含む。
本発明に従って使用される好ましいポリオレフィン非架橋ポリマー粒子は、フィルムのポリエステル系マトリックス成分とは不混和性であり、延伸されてヒートセットされたフィルム全体にわたって分散された不連続的な非架橋ポリマー粒子の形で存在する。フィルムが伸張されたときに、ポリエステル系マトリックスとは不混和性の非架橋ポリマー粒子添加物とポリエステル系マトリックスとの間に、ボイド形成が生じる。非架橋ポリマー粒子添加物は、フィルム形成ダイを通して押出す前に、ルーズにブレンドされた混合物をもたらし、しかもポリエステル系マトリックスとポリオレフィン添加物との間に緊密な結合を発生させないプロセスによって、線状ポリエステル系マトリックスとブレンドされるべきであることが発見されている。
このようなブレンド作業は、成分の非相溶性を保ち、フィルムが伸張されたときにボイド形成を引き起こす。マトリックスと好ましいポリオレフィン添加物との乾式ブレンドのプロセスが有用であることが判っている。例えばブレンドは、細分された、例えば粉末状または顆粒状のポリエステルと、ポリマー粒子添加物とを混合して、そして例えばこれらをタンブリングすることにより、これらを徹底的に混ぜ合わせることにより達成することができる。
本発明においてミクロボイド含有層を形成するために、フィルム形成プロセスに先立って、ポリエステル系マトリックス中に架橋有機ミクロビーズが先ず分散されるべきである。このことは、ペレット形又は粉末形のポリエステル及び架橋有機ミクロビーズの双方を二軸スクリュ押出機内に供給することにより達成することができる。ポリエステル系マトリックスは溶融されてよく、架橋有機ミクロビーズは二軸スクリュ押出機内のポリエステル溶融体中に分散されてよい。次いで、その結果として得られた押出物を水浴中で急冷し、次いでペレット化することにより、フィルム形成プロセス中に使用されるべきペレットを形成することができる。これらのペレットを次いで、選択された好ましいポリオレフィン、典型的にはポリプロピレンと乾式ブレンドすることができる。ポリオレフィンも同様にペレット形であるのが典型的である。架橋有機ミクロビーズ及び不混和性ポリマーの容積装入量を変更することが所望される場合には、ポリエステルのペレットをドライ・ブレンドに添加することもできる。最終ブレンド中に使用される架橋有機ミクロビーズの容積と、不混和性ポリマーの容積との相対比は、2:3〜3:2の範囲であってよい。好ましい比率は1:1である。
その結果生じた混合物を次いでフィルム形成押出機に供給することができる。フィルムの押出し、急冷及び伸張は、当業者に良く知られた任意の延伸ポリエステルフィルム製造法、例えばフラットフィルム法、バブル法又はチューブ法によって達成することができる。フラットフィルム法は、本発明によるフィルムを形成するのに好ましく、スリット・ダイを通してブレンドを押出し、そして押出されたウェブを、冷却された流延ドラム上で急冷することにより、フィルムのポリエステル系マトリックス成分が急冷されて非晶質状態になることに関与する。次いで、急冷されたフィルムは、ポリエステル系マトリックスのガラス-ゴム転移温度よりも高い温度で、互いに垂直な方向に伸張することにより二軸延伸することができる。一般に、フィルムは一方の方向に先ず伸張され、次いで第2の方向に伸張されるが、所望の場合には、伸張は同時に両方向で実現することができる。典型的な方法において、フィルムは先ず一組の回転ローラを介して、又は2対のニップローラの間で押出し方向に伸張され、次いで、押出し方向に対して横方向にテンター装置によって伸張される。フィルムは、伸張方向におけるその元の寸法の2.5〜4.5倍にそれぞれの方向で伸張することができる。それぞれの方向における伸張比は、幅と長さとの比が1:1〜2:1であるシート内のボイドを形成するような比であることが好ましい。フィルムが伸張されたあと、ポリエステル系マトリックスを結晶化するのに十分な温度まで加熱する一方で、このフィルムを両伸張方向で後退しないように拘束することにより、フィルムをヒートセットすることができる。非架橋不混和性ポリマーから成るボイド形成剤をボイド含有層内に使用すると、ヒートセット温度が上昇するのに伴って、ボイドは潰れやすく、また、温度が上昇するのに伴って、潰れの程度が大きくなる。したがって、気孔率はヒートセット温度の上昇に伴い減少する。架橋有機ミクロビーズだけをボイド含有層内に使用する場合には、ヒートセット温度が約230℃までであれば、ボイドを破壊せずにすみ、これに対して非架橋ポリマー粒子ボイド形成剤を使用する場合には、温度を155℃未満にすると、ボイド形成度を高めることができる。
押出されて例えば粉砕により顆粒状又はフレーク状にされたブレンド済みのポリエステル系マトリックス、架橋有機ミクロビーズ、及び不混和性ポリマーは、再押出しにより首尾よくボイド含有フィルムにすることができる。したがって、このプロセス全体を通して、例えばエッジトリミング屑のようなスクラップフィルムを再供給することが可能である。
形成されるミクロボイドのサイズは、ボイドを形成開始するのに使用される架橋有機ミクロビーズ、又は、ポリエステル系マトリックスと不混和性の非架橋ポリマー粒子のサイズによって、また、延伸高分子フィルムを伸張するのに用いられる伸張比によって決定される。孔はフィルムの機械方向及び横方向において0.6〜150μmの範囲であってよい。孔の高さは典型的には0.2〜30μmである。好ましくは孔の高さは0.5〜15.0μmの範囲にある。
ボイド含有層の気孔率は25%以上であるべきである。開放気泡型ボイドを有するインクジェット用途の場合には、気孔率は55〜65%であるのが好ましい。ミクロボイド含有層の密度は0.95グラム/cm3未満であるべきである。好ましい範囲は0.40〜0.90グラム/cm3である。
ボイド含有層内の架橋有機ミクロビーズ装入量が40%を上回るフィルムは、開放気泡化されて吸収性となるので、インクジェット受理体として有用である。このようなフィルムは、上側ボイド含有層と共に下側支持層を有する2層以上の層を含まなければならない。下側支持層と、68%を上回る硫酸バリウム装入量を含有する上側ボイド含有層とで形成された2層以上を有するフィルムは開放気泡を有し、同様に吸収性を有するので、インクジェット受理体として有用である。
上述のボイド含有層は、それ自体で本発明の画像記録要素を構成するか、或いは、ボイド含有層の1以上の表面上に、隣接する画像記録層を有することができる。これらの画像記録層は、画像記録要素を一緒に構成する。ベースの総厚は20〜400(μm)であってよい。たいていの用途では、30〜300(μm)の範囲のベース厚が必要となる。好ましい範囲は50〜200(μm)である。
当業者によって共通に用いられる従来型の塗被手段によって、上述の層を塗被することができる。塗被方法の一例としては、巻線ロッド塗布、ナイフ塗布、スロット塗布、スライドホッパー塗布、グラビア塗布、スピン塗布、浸漬被覆、スキム-パン-エア-ナイフ塗布、多層スライドビーズ、ドクターブレード塗布、グラビア塗布、リバースロール塗布、流し塗、多層流し塗が挙げられる。これらの方法のうちのいくつかは、2以上の層を同時に塗被することを可能にする。このことは、2以上の層又は2以上のタイプの層の塗布が必要である場合に、製造コストの点から見て好ましい。周知の塗被方法及び乾燥方法は、「Research Disclosure」第308119号、1989年12月発行、第1007-1008頁にさらに詳細に記載されている。塗被後、層は一般に単純な蒸発によって乾燥させられる。この蒸発は対流加熱のような周知の技術によって加速させることができる。
画像記録層塗被用組成物は、従来型の上述の前計量塗被方法又は後計量塗被方法によって、一方又は両方の支持体表面に塗布することができる。塗被プロセスの選択は、作業の経済面から決定されることになり、このように選択されたプロセスは、塗被固形分、塗被粘度及び塗被速度のような配合仕様を決定することになる。
本発明において使用されるベースの上側、又はベースと本発明と共に使用される画像記録層との間には、1又は2層以上の下塗り層が存在していてよい。これらの層は、静電防止特性のような機能性を付加し、比色特性を制御し、そしてベースに対する画像記録層の付着性を改善することができる。
これらの層は、同時押出プロセス及び延伸プロセス後、又は流延と完全延伸との間に、ミクロボイド含有層上に塗被することができる。この例としては、プリント適性のためのアクリル塗被、ヒートシール特性又はバリア特性のためのポリ塩化ビニリデン塗被が挙げられる。更なる例は、プリント適性又は接着性を改善するための火炎、プラズマ又はコロナ放電処理を含む。これに加えて、感光性画像形成部材の静電グロー又は静電放電の発生を最小化するための導電性層又は荷電制御層から成る一体的な層又は別個に塗被された層を提供することも可能である。別の機能層に対して一体的な荷電制御層、又は機能層それ自体である荷電制御層の場合、荷電制御層は、感光性乳剤又はその保護オーバコートに対して実質的に電気的に中立であってよい。
支持体に対するインク受理層の付着性を改善するために、支持体の表面にはアンダーコーティング層又は下塗り層が塗布されてよい。この層は接着層、例えばハロゲン化フェノール、特に加水分解された塩化ビニル-コ-酢酸ビニルのポリマー、塩化ビニリデン-メチルアクリレート-イタコン酸のターポリマー、塩化ビニリデン-アクリロニトリル-アクリル酸のターポリマー、又はグリシジル(メト)アクリレートのポリマー又はコポリマーであってよい。インク受理層と支持体との良好な結合を示すその他の化学接着剤、例えばポリマー、コポリマー、反応性ポリマー又はコポリマーを使用することができる。本発明と共に採用される下塗り層内の高分子バインダーは、好ましくは水溶性又は水分散性ポリマー、例えばポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピロリドン)、ゼラチン、セルロースエーテル、ポリ(オキサゾリン)、ポリ(ビニルアセトアミド)、部分加水分解されたポリ(酢酸ビニル/ビニルアルコール)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(アクリルアミド)、ポリ(アルキレンオキシド)、スルホン化又はリン酸処理されたポリエステル又はポリスチレン、カゼイン、ゼイン、アルブミン、キチン、キトサン、デキストラン、ペクチン、コラーゲン誘導体、コロジオン、寒天、アロールート、グアール、カラゲナン、トラガカント、キサンタン、ラムサン、ラテックス、例えばポリ(スチレン-コ-ブタジエン)、ポリウレタンラテックス、ポリエステルラテックス、又はポリ(アクリレート)、ポリ(メタクリレート)、ポリ(アクリルアミド)又はこれらのコポリマーであってよい。
本発明の好ましい1実施態様は、上述のボイド含有層と、このボイド含有層に隣接するインクジェット記録層とを有する画像記録要素である。この実施態様において、ボイド含有層の好ましい気孔率は55%〜65%である。この結果、好ましくは互いに連通する開放気泡を有するボイド含有層が得られ、インクジェット記録層上に置かれたインクからの液体を吸収することが可能になる。好ましくは、吸収力は14〜30cm3/m2であってよい。ボイド形成は、ボイドが好ましくは互いに連通するか、又は開放気泡型になるように行われるべきである。このようなタイプの構造は、毛管作用の発生が可能になることにより、インク吸収速度を向上させる。
要素は、乾燥時間が10秒未満となるような吸収速度を有する吸収層を有することができる。この乾燥時間は、下記の配合から成る典型的なインクを利用して、ほぼ15cm3/m2の塗布量のインクジェットプリンタを用いて、上側層の側にカラーラインをプリントすることにより測定することができる:
Figure 2009292160
表中、EHMPは2-エチル-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-ジオールである。
このことは、標準的なHP染料系インクカートリッジ(HP#C3844A & C3845A)を使用して、HP Photo-Smartインクジェットプリンターを利用して達成することができる。この場合、プリンター内を搬送されるシート方向にプリントラインが走行する。プリント直後のプリントラインのパターンの上に新しいプリント用紙を重ね、そしてこれらの紙をローラプレスで押し合わせることにより、乾燥時間を測定することができる。特定のプリントラインが新しい紙の表面に移る場合には、その転写された長さLを使用して、乾燥時間tDを評価することができる。この評価には、下記式:
Figure 2009292160
に基づいて、プリンタに対応する既知の線形搬送速度Sを使用する。
本発明の好ましい実施例の場合、インク吸収速度は、1秒未満の測定乾燥時間になる。ボイド含有層の厚さは、1m2当たり14.0cm3以上のインクが吸収され得るような厚さであるべきである。実際の厚さは、式t=14.0/vを使用することにより測定することができる。上記式中、vはボイド容積率である。ボイド容積率は、ボイド含有の厚さに対する、「ボイド含有の厚さ」マイナス「ボイドなしの厚さ」の比として定義される。ボイドなしの厚さは、ボイド形成が行われなかったとして考えられる厚さとして定義される。
画質をさらに向上させるために、ボイド含有層にはインクジェット記録層が塗布されてよい。このようなインクジェット記録層もまた、互いに連通するボイドを有する多孔質であってよい。このようなインクジェット記録層は、米国特許第6,481,843号明細書に記載されている。
本発明の上記実施態様のうちのいずれも、支持体に貼り合わせることにより、画像形成要素の有用性をさらに高めることができる。典型的な支持体は、布地、紙及びポリマーシートであってよい。
所望の場合には、ミクロボイド含有層は、紙支持体のような支持体上に配置されてよい。支持体は透明又は不透明であってよい。不透明支持体は、普通紙、コーテッド紙、樹脂コーテッド紙、例えばポリオレフィン・コーテッド紙、合成紙、写真紙支持体、溶融押出コーテッド紙、ポリオレフィン・ラミネート紙を含む。二軸延伸支持体は紙ベースと、この紙ベースの一方の側又は両側に貼り合わされた二軸延伸ポリオレフィンシート、典型的にはポリプロピレンとを含む。支持体は、微孔質材料、例えばTeslin(登録商標)の商品名でPPG Industries, Inc.(ペンシルベニア州ピッツバーグ)によって販売されているポリエチレンポリマー含有材料、Tyvek(登録商標)合成紙(DuPont Corp.)、含浸紙、例えばDuraform(登録商標)及びOPPalyte(登録商標)フィルム(Mobil Chemical Co.)、及び米国特許第5,244,861号明細書に挙げられたその他の複合フィルムから成っていてよい。透明支持体は、ガラス、セルロース誘導体、例えばセルロースエステル、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、ポリエステル、例えばポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンナフタレート)、ポリ-1,4-シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリ(ブチレンテレフタレート)及びこれらのコポリマー、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリオレフィン、例えばポリエチレン又はポリプロピレン、ポリスルホン、ポリアクリレート、ポリエーテルイミド及びこれらの混合物を含む。上述の紙は、高級紙、例えば写真紙から低級紙、例えば新聞印刷用紙に及ぶ広範囲の紙を含む。好ましい実施態様の場合、Eastman Kodak Co.製のエクタカラー(Ektacolor)紙が採用されてよい。
「画像形成要素」とも呼ばれる「インク記録要素」という言い方は、画像形成要素上への画像の転写を司る多くの技術に当てはまるように、画像受理層又は画像記録層と共に、上述のような画像形成支持体を含む。このような技術は、感熱性画像形成材料によるサーマル色素転写、電子写真プリント、又はインクジェット印刷、並びに写真ハロゲン化銀画像のための支持体を含む。本明細書中に使用される「写真要素」という言い方は、画像の形成に際して感光性ハロゲン化銀を利用する材料を意味する。本発明の要素は、単独の技術で使用されてよく、又は、1又は2以上の技術を組み合わせたハイブリッドシステムで使用されてもよい。ハイブリッドシステムの一例としては、写真要素上にインクジェット印刷を適用することが挙げられる。
本発明の記録要素に画像形成するのに使用されるインクは、当業者に良く知られている。インクジェット印刷において使用されるインク組成物は、典型的には液体組成物である。これらの液体組成物は、溶剤又はキャリヤ液、色素又は顔料、湿潤剤、有機溶剤、界面活性剤、増粘剤、防腐剤を含む。溶剤又はキャリヤ液は、単に水であってよく、又は、水混和性溶剤、例えば多価アルコールと混合された水であってもよい。多価アルコールのような有機材料をキャリヤ液又は液状溶剤の主体とするインクも使用することもできる。特に有用なのは水と多価アルコールとの混合溶剤である。このような組成物中に使用される色素は、典型的には水溶性の直接型又は酸性型の色素である。このような液体組成物は、米国特許第4,381,946号明細書、同第4,239,543号明細書及び同第4,781,758号明細書を含む従来技術において幅広く記載されている。
記録要素又は記録媒体は、これをインクジェット画像形成媒体として使用する場合には、1以上の表面上にインク受理層、インク記録層又は画像形成層を有する支持体又は支持体材料を含むのが典型的である。所望の場合には、支持体に対するインク受理層の付着性を改善するために、支持体に溶剤吸収層を塗布する前に、支持体の表面にコロナ放電処理を施すことができる。或いは下塗り層、例えばハロゲン化フェノール又は部分加水分解された塩化ビニル−酢酸ビニルのコポリマーから形成された層が、支持体の表面に塗布されてもよい。インクジェット受理層又はインクジェット記録層は、3〜75μm、好ましくは8〜50μmの範囲の乾燥厚さで、水又は水−アルコール溶液から支持体層上に塗被されるのが好ましい。
任意の周知のインクジェット受理層を他の粒子状材料と組み合わせて使用することができる。例えば、インク受理層又はインク記録層は主として無機酸化物粒子、例えばシリカ、変性シリカ、クレイ、アルミナ、可融性ビーズ、例えば熱可塑性又は熱硬化性ポリマーから成るビーズ、非可融性有機ビーズ、又は親水性ポリマー、例えば自然発生的な親水性コロイド及びガム、例えばゼラチン、アルブミン、グアール、キサンタン、アカシア、キトサン、澱粉及びこれらの誘導体、天然ポリマーの誘導体、例えば機能化蛋白質、機能化ガム及び機能化澱粉、及びセルロースエーテル及びこれらの誘導体、及び合成ポリマー、例えばポリビニルオキサゾリン、ポリビニルメチルオキサゾリン、ポリオキシド、ポリエーテル、ポリ(エチレンイミン)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、ポリアクリルアミド及びポリビニルピロリドンを含むn−ビニルアミド、及びポリ(ビニルアルコール)、その誘導体及びコポリマー、及びこれらの材料の組み合わせから成っていてよい。親水性ポリマー、無機酸化物粒子、及び有機ビーズが支持体上の1又は2以上の層に、また、層内に種々の組み合わせで存在していてよい。
セラミック粒子又は硬質ポリマー粒子を添加することにより、又は塗被中にフォーム形成するか又は発泡させることにより、又は非溶剤の導入を介して層内の相分離を誘発することにより、親水性ポリマーから成るインク受理層又はインク記録層内に多孔質構造を導入することができる。一般に、ベース層は親水性ではあるが、しかし多孔質でないことが好ましい。このことは、写真品質プリントに特に当てはまる。写真品質プリントの場合、多孔性は光沢を失わせるおそれがある。具体的には、インク受理層又はインク記録層は、当業者によく知られた添加剤の有無に関わりなく、任意の親水性ポリマー又はポリマーの組み合わせから成っていてよい。
所望の場合には、インク受理層又はインク記録層は、インク浸透性の粘着防止層、例えば、セルロース誘導体又はカチオン化処理されたセルロース誘導体、又はこれらの混合物を含む層でオーバコートされてよい。特に好ましいオーバコートは、ポリβ-1,4-アンヒドロ-グルコース-g-オキシエチレン-g-(2'-ヒドロキシプロピル)-N,N-ジメチル-N-ドデシルアンモニウムクロリドである。このオーバコート層は無孔質であってよいが、しかしインク浸透性であり、水性インクで要素上にプリントされた画像の光学濃度を改善するのに役立つ。オーバコート層は、インク受理層又はインク記録層を摩耗、汚れ、及び水による損傷から保護することもできる。一般にこのオーバコート層は、乾燥厚さ0.1〜5μm、好ましくは0.25〜3μmで存在してよい。
実際には、インク受理層又はインク記録層及びオーバコート層に、種々の添加剤が採用されてよい。これらの添加剤の一例としては、界面活性剤、例えば塗被性を改善し、乾燥させられた塗膜の表面張力を調整するための界面活性剤、pHをコントロールするための酸又は塩基、静電防止剤、懸濁剤、酸化防止剤、塗膜を架橋するための硬化剤、酸化防止剤、UV安定剤、光安定剤が挙げられる。さらに、耐水性を改善するために、媒染剤が少量(ベース層の2〜10質量%)添加されてよい。有用な媒染剤が米国特許第5,474,843号明細書に開示されている。
インク受理層又はインク記録層及びオーバコート層を含めた上述の層は、当業者に広く使用されている透明又は不透明な支持体材料上に、従来型のコーティング手段により塗被することができる。塗被方法の一例としては、ブレード塗布、巻線ロッド塗布、スロット塗布、スライドホッパー塗布、グラビア、流し塗が挙げられる。これらの方法のうちのいくつかは、両層を同時に塗被することを可能にする。このことは製造コストの観点から好ましい。
IRL(インク受理層又は色素受理層)は、中間層(TL)の上に塗被されてよい。インク又は色素の受理層又は記録層として有用な多くの周知の配合物がある。主要な要件は、IRLがインクと相溶性を有し、これによりIRLが所望の色域及び色濃度をもたらすように画像形成されることである。インク液滴がIRLを通るのに伴って、インク又は色素はIRL内に保持されるか又は媒染剤処理されるのに対し、インク溶剤はIRLを自由に通過し、TLによって速やかに吸収される。さらにIRL配合物は、好ましくは水から塗被され、TLに対する充分な付着性を示し、表面光沢の容易なコントロールを可能にする。
例えば、米国特許第4,879,166号明細書、同第5,264,275号明細書、同第5,104,730号明細書、同第4,879,166号明細書及び日本国特許第1,095,091号明細書、同第2,276,671号明細書、同第2,276,670号明細書、同第4,267,180号明細書、同第5,024,335号明細書及び同第5,016,517号明細書においてMisuda他によって開示された水性IRL配合物は、擬似ベーマイトと或る特定の水溶性樹脂との混合物を含む。米国特許第4,903,040号明細書、同第4,930,041号明細書、同第5,084,338号明細書、同第5,126,194号明細書、同第5,126,195号明細書及び同第5,147,717号明細書においてLightによって開示された水性IRL配合物は、ビニルピロリドンポリマーと或る特定の水分散性且つ/又は水溶性のポリエステルとの混合物を、他のポリマー及び添加物と共に含む。米国特許第4,857,386号明細書及び同第5,102,717号明細書においてButter他によって開示されたインク吸収性樹脂層は、ビニルピロリドンポリマーと、アクリルポリマー又はメタクリルポリマーとの混合物を含む。米国特許第5,194,317号明細書においてSato他によって開示され、また米国特許第5,059,983号明細書においてHiguma他によって開示された水性塗被可能なIRL配合物は、ポリ(ビニルアルコール)を基剤としている。米国特許第5,208,092号明細書においてIqbalによって開示された水性IRL配合物はビニルコポリマーを含み、このビニルコポリマーは、次いで架橋することができる。これらの例に加えて、IRLの上述の一次的及び二次的な要件と合致するその他のIRL配合物も、公知であるか又は検討することができる。これらのIRL配合物は全て、本発明の思想及び範囲内に入る。
IRLはまた、光沢、摩擦及び/又は指紋抵抗をコントロールするための艶消し剤、表面均一性を向上させ、乾燥させられた塗膜の表面張力を調整するための界面活性剤、媒染剤、酸化防止剤、UV吸収化合物、光安定剤を種々のレベル及びサイズで含有することができる。
画像形成済要素の耐久性を向上させる目的で、IRLにオーバコートを施すことが望ましい場合もある。このようなオーバコートは、要素への画像形成の前又は後に、IRLに塗布されてよい。例えばIRLには、インクが自由に通過するインク浸透性層がオーバコートされてよい。このタイプの層は、米国特許第4,686,118号明細書、同第5,027,131号明細書及び同第5,102,717号明細書に記載されている。或いは、要素に画像が形成された後に、オーバコート層が付加されてもよい。このことを目的として、周知の貼合せフィルム及び装置のいずれをも用いることができる。上述の画像形成プロセスに用いられるインクはよく知られており、インク配合物は特定の方法、すなわち連続法、圧電法、サーマル法にしばしば密接に関係している。従って、特定のインクプロセスに応じて、インクは、溶剤、着色剤、防腐剤、界面活性剤、湿潤剤を種々異なる量及び組み合わせで含有してよい。本発明の画像記録要素との組み合わせにおいて使用するのに好ましいインクは、水性インクである。しかし、所与のインク記録法又は所与の商業的供給元に固有のインクと一緒に使用するために配合可能な、上述のような画像記録要素の別の実施態様も、本発明の範囲に入るものとする。
下記の例は、本発明を説明するために提供するものである。これらの例は、本発明の考えられ得る全ての変更形を排除するものではない。部及び百分率は特に断りのない限り、質量部及び質量%である。
下記のものは、スリップ剤を塗被された架橋有機ミクロビーズを調製するための可能な手順の例である。この例において、ポリマーは、ジビニルベンゼンで架橋されたポリメチル(メタクリレート)である。架橋有機ミクロポリマーは、シリカ塗膜を有している。架橋有機ミクロビーズは、開始剤を含有するモノマー液滴をサイジングして加熱することによりモノマー液滴と同一サイズの固形ポリマー球体を提供する手順によって調製することができる。7リットルの蒸留水と、1.5gの重クロム酸カリウム(水性層の重合抑制剤)と、250gのポリメチルアミノエタノールアジペート(促進剤)、及び350gのLUDOX(登録商標)(DuPontによって販売されている50%のシリカを含有するコロイド懸濁液)を合体させることにより、水相を調製する。3317gのメチル(メタクリレート)、1421gのジビニルベンゼン(55%の活性架橋剤;その他の45%は、メチル(メタクリレート)ポリマー鎖の部分を形成するエチルビニルベンゼンである)及び45gのVAZO(登録商標)52(Dupontによって販売されているモノマー可溶性開始剤)によって、モノマー相を調製する。混合物をホモジナイザーに通し、これにより5μmの液滴を得る。懸濁液を一晩にわたって52℃で加熱することにより、粒度分布が狭い(粒度分布約1〜3μm)平均直径約1.7μmの概ね球形の架橋有機ミクロビーズ4.3kgをもたらす。ジビニルベンゼンに対するメチル(メタクリレート)及びエチルビニルベンゼンのモル比率は約6.1%である。ジビニルベンゼンの濃度を加減して、活性架橋剤により、架橋率を約2.5〜50%(好ましくは10〜40%)にすることができる。
下記の例は、インクジェット画像形成要素として使用された場合の本発明の改善を実証する。
例1−2層フィルム、無機ボイド形成剤だけで形成されたボイド含有層(比較例)
透明PET層の上に吸収性ポリエステル層を含む2層フィルムを下記のように調製した。ボイド含有層の調製に使用した材料は、31質量%のPETG6763樹脂(IV=0.73dl/g)(Eastman Chemicals Companyから入手可能な非晶質ポリエステル樹脂)、69質量%の硫酸バリウム(ボイド含有層のための平均粒度0.8μmの無機ボイド形成剤)から成る配合ブレンドであった。
硫酸バリウム(Sachtlebenから入手可能なBlanc Fixe XR)を、樹脂混合物のペレットを形成するペレット化ダイに取り付けられた対向回転式二軸スクリュ押出機内で混合することにより、PETG樹脂と配合した。その結果として得られた樹脂を65℃で乾燥させた。またポリエチレンテレフタレート・ペレット(Eastman Chemicalsから入手可能なPET#7352)を150℃の温度で乾燥させた。乾燥させた両材料を次いで275℃で溶融し、そして可塑化用スクリュ押出機によって同時押出ダイ内に供給することにより、互いに隣接する溶融流を形成し、これらの溶融流を、ダイから出た後でチルロール上で急冷した。押出機の押出量を調整することにより、結果として生じる流延シートにおけるそれぞれの材料層の厚さを調節することができた。この場合、流延シートの厚さは約1000μmであった。それぞれの層の厚さは500μmであった。流延シートを先ず、比3.3及び温度110℃で伸張させることにより機械方向で延伸した。次いでこのシートを比3.3及び温度100℃で、裂けを生じることなしにテンター・フレーム内で横方向にシートを延伸した。次いで延伸シートを150℃でヒートセットした。
次いでこの延伸フィルムをHP722プリンタに合うようにカットし、そして乾燥時間試験において、上述のインクを利用して、シアン、イエロー、マゼンタ及びブラックのストライプを用いてプリントした。プリント済画像は、画像全体にわたって有意な色素移行を伴わずに鮮鋭であった。また乾燥時間は1秒未満であった。乾燥時間は前述の方法により測定した。
例2−無機ボイド形成剤だけで形成されたボイド含有層(比較例)
吸収性ポリエステル層を含む単層フィルムを下記のように調製した。ボイド含有層の調製に使用した材料は、31質量%のPETG6763樹脂(IV=0.73dl/g)(Eastman Chemicals Companyから入手可能な非晶質ポリエステル樹脂)、69質量%の硫酸バリウム、(ボイド含有層のための平均粒度0.8μmの無機ボイド形成剤)から成る配合ブレンドであった。
硫酸バリウム(Sachtlebenから入手可能なBlanc Fixe XR)を、樹脂混合物のペレットを形成するペレット化ダイに取り付けられた対向回転式二軸スクリュ押出機内で混合することにより、PETG樹脂と配合した。その結果として得られた樹脂を65℃で乾燥させた。樹脂を次いで275℃で溶融し、そして可塑化用スクリュ押出機によって押出ダイマニホルド内に供給することにより、溶融流を形成し、この溶融流を、ダイから出た後でチルロール上で急冷した。押出機の押出量を調整することにより、結果として生じる流延シートの厚さを調節することができた。この場合、流延シートの厚さは約1000μmであった。流延シートを先ず、比3.3及び温度110℃で伸張させることにより機械方向で延伸した。
次いでこの延伸シートを比3.3及び温度100℃で横方向に延伸しようとした。しかし、シートは連続的に裂け、最終的な延伸フィルムは得られなかった。
例3−架橋有機ミクロビーズだけで形成されたボイド含有層(比較例)
吸収性ポリエステル層を含む単層フィルムを下記のように調製した。ラミネートの調製に使用した材料は、58質量%のPETG6763樹脂(IV=0.73dl/g)(Eastman Chemicals Companyから入手可能な非晶質ポリエステル樹脂)、42質量%の架橋球体ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)のビーズ(直径1.7μm)から成る配合ブレンドであった。
架橋有機ビーズは、前記限定的凝集法によって調製した。ビーズ化されたポリ(メチルメタクリレート)を、樹脂混合物のペレットを形成するペレット化ダイに取り付けられた対向回転式二軸スクリュ押出機内で混合することにより、PETG樹脂と配合した。その結果として得られた樹脂を65℃で乾燥させた。樹脂を次いで275℃で溶融し、そして可塑化用スクリュ押出機によって押出ダイマニホルド内に供給することにより、溶融流を形成し、この溶融流を、ダイから出た後でチルロール上で急冷した。押出機の押出量を調整することにより、結果として生じる流延シートの厚さを調節することができた。この場合、流延シートの厚さは約1000μmであった。流延シートを先ず、比3.3及び温度110℃で伸張させることにより機械方向で延伸した。
次いでこの延伸シートを比3.3及び温度100℃で横方向にテンター・フレーム内で延伸しようとした。しかし、シートは連続的に裂け、最終的な延伸フィルムは得られなかった。
例4−ポリエステル系マトリックスと不混和性の非架橋ポリマー粒子だけで形成されたボイド含有フィルム(比較例)
吸収性ポリエステル層を含む単層フィルムを下記のように調製した。ポリエチレンテレフタレート(Eastman Chemicalsから入手可能なPET#7352)を、(ブレンド総質量を基準として)40質量%のポリプロピレン(「PP」、Huntsman P4G2Z-073AX)と乾式ブレンドし、乾燥ドライヤー内で65℃で12時間にわたって乾燥させた。
次いで樹脂を275℃で溶融し、そして可塑化用スクリュ押出機によって押出ダイマニホルド内に供給することにより、溶融流を形成し、この溶融流を、ダイから出た後でチルロール上で急冷した。押出機の押出量を調整することにより、結果として生じる流延シートの厚さを調節することができた。この場合、流延シートの厚さは約1000μmであった。流延シートを先ず、比3.3及び温度110℃で伸張させることにより機械方向で延伸した。
次いでこの延伸シートを比3.3及び温度100℃で横方向にテンター・フレーム内で延伸しようとした。しかし、シートは連続的に裂け、最終的な延伸フィルムは得られなかった。
例5−ポリエステル系マトリックスと不混和性の非架橋ポリマー粒子だけで形成されたボイド含有フィルム(比較例)
吸収性ポリエステル層を含む単層フィルムを下記のように調製した。ポリエチレンテレフタレート(Eastman Chemicalsから入手可能なPET#7352)を、ブレンド総質量を基準として35質量%のポリプロピレン(「PP」、Huntsman P4G2Z-073AX)と乾式ブレンドし、乾燥ドライヤー内で65℃で12時間にわたって乾燥させた。
次いで樹脂を275℃で溶融し、そして可塑化用スクリュ押出機によって押出ダイマニホルド内に供給することにより、溶融流を形成し、この溶融流を、ダイから出た後でチルロール上で急冷した。押出機の押出量を調整することにより、結果として生じる流延シートの厚さを調節することができた。この場合、流延シートの厚さは約1000μmであった。流延シートを先ず、比3.3及び温度110℃で伸張させることにより機械方向で延伸した。次いでこの延伸シートを比3.3及び温度100℃で、裂けを生じることなしに横方向にテンター・フレーム内で延伸した。次いで延伸シートを150℃でヒートセットした。
次いでこの延伸フィルムをHP722プリンタに合うようにカットし、そして乾燥時間試験において、上述のインクを利用して、シアン、イエロー、マゼンタ及びブラックのストライプを用いてプリントした。プリント済画像は、画像全体にわたって有意な色素移行を伴い、鮮鋭でなかった。また乾燥時間は5分を上回った。乾燥時間は前述の方法により測定した。
例6−無機ボイド形成剤と、ポリエステル系マトリックスと不混和性の非架橋ポリマー粒子とで形成されたボイド含有層(比較例)
吸収性ポリエステル層を含む単層フィルムを下記のように調製した。フィルムの調製に使用した材料は、31質量%のPETG6763樹脂(IV=0.73dl/g)(Eastman Chemicals Companyから入手可能な非晶質ポリエステル樹脂)と、ボイド含有層のための平均粒度0.8μmの69質量%の硫酸バリウムとから成る配合ブレンドであった。硫酸バリウム(Sachtlebenから入手可能なBlanc Fixe XR)を、樹脂混合物のペレットを形成するペレット化ダイに取り付けられた対向回転式二軸スクリュ押出機内で混合することにより、PETG樹脂と配合した。次いで、ポリエチレンテレフタレート(Eastman Chemicalsから入手可能なPET#7352)を、ブレンド総質量を基準として40質量%のポリプロピレン(「PP」、Huntsman P4G2Z-073AX)と乾式ブレンドした。次いでこのブレンドをさらに、前述のBaSO4/ポリエステル・ペレットと1:1の質量比でブレンドした。この最終ブレンドを乾燥ドライヤー内で65℃で12時間にわたって乾燥させた。
次いで、乾燥させた樹脂を275℃で溶融し、そして可塑化用スクリュ押出機によって押出ダイマニホルド内に供給することにより、溶融流を形成し、この溶融流を、ダイから出た後でチルロール上で急冷した。押出機の押出量を調整することにより、結果として生じる流延シートの厚さを調節することができた。この場合、流延シートの厚さは約1000μmであった。流延シートを先ず、比3.3及び温度110℃で伸張させることにより機械方向で延伸した。次いでこの延伸シートを比3.3及び温度100℃で横方向にテンターフレーム内で延伸した。次いで延伸シートを150℃でヒートセットした。
次いでこの延伸フィルムをHP722プリンタに合うようにカットし、そして乾燥時間試験において、上述のインクを利用して、シアン、イエロー、マゼンタ及びブラックのストライプを用いてプリントした。プリント済画像は、画像全体にわたって有意な色素移行を伴い、鮮鋭でなかった。また乾燥時間は5分を上回った。乾燥時間は前述の方法により測定した。
例7(発明例)
吸収性ポリエステル系マトリックス層を含む単層フィルムを下記のように調製した。フィルムの調製に使用した材料は、58質量%のPETG6763樹脂(IV=0.73dl/g)(Eastman Chemicals Companyから入手可能な非晶質ポリエステル樹脂)と42質量%の架橋球体ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)のビーズ(直径1.7μm)とから成る配合ブレンドであった。架橋有機ビーズは、前記限定的凝集法によって調製した。ビーズ化されたポリ(メチルメタクリレート)を、樹脂混合物のペレットを形成するペレット化ダイに取り付けられた対向回転式二軸スクリュ押出機内で混合することにより、PETG樹脂と配合した。次いで、ポリエチレンテレフタレート(Eastman Chemicalsから入手可能なPET#7352)を、(ブレンド総質量を基準として)40質量%のポリプロピレン(「PP」、Huntsman P4G2Z-073AX)と乾式ブレンドした。次いでこのブレンドをさらに、上述のPMMA/ポリエステル・ペレットと1:1の質量比でブレンドした。この最終ブレンドを乾燥ドライヤー内で65℃で12時間にわたって乾燥させた。
次いで、乾燥させた樹脂を275℃で溶融し、そして可塑化用スクリュ押出機によって押出ダイマニホルド内に供給することにより、溶融流を形成し、この溶融流を、ダイから出た後でチルロール上で急冷した。押出機の押出量を調整することにより、結果として生じる流延シートの厚さを調節することができた。この場合、流延シートの厚さは約1000μmであった。流延シートを先ず、比3.3及び温度110℃で伸張させることにより機械方向で延伸した。次いでこのシートを比3.3及び温度100℃で横方向にテンター・フレーム内で延伸した。次いで延伸シートを150℃でヒートセットした。
次いでこの延伸フィルムをHP722プリンタに合うようにカットし、そして乾燥時間試験において、上述のインクを利用して、シアン、イエロー、マゼンタ及びブラックのストライプを用いてプリントした。プリント済画像は、画像全体にわたって有意な色素移行を伴わず、鮮鋭であった。また乾燥時間は1秒未満であった。乾燥時間は前述の方法により測定した。
表1は、例1〜10の類別を示し、処理中のフィルムの裂け易さの評価を含む。
Figure 2009292160
データはボイド含有層のみを表す。
表1のデータは、本発明が、裂け易さが低減された単一のボイド含有層を形成することができ、従って単一ボイド含有層の製造を可能にすることを示している。例1及び例2によって示すように、ボイド形成粒子、例えばミクロビーズを利用した従来のボイド含有層は、多層フォーマットでは伸張することができるが、単層で伸張されると引裂かれてしまった。例4及び例5によって示すように、ポリエステル系マトリックスと不混和性のポリマー粒子は時には単層での伸張を乗り切ることができるが、いつも乗り切れるわけではない。驚くべきことに、本発明(例7)は、可変の裂け易さ特性を有する不混和性ポリマー粒子と、不良の裂け易さ特性を有する架橋有機ミクロビーズとの組み合わせが、この組み合わせの相加効果ではなく、相乗効果として、良好な裂け易さを有するボイド含有層を産出することを示す。表1における例から明らかなように、架橋有機ミクロビーズと、ポリエステル系マトリックスと不混和性の非架橋ポリマー粒子、この場合はポリプロピレン、との組み合わせにより、横方向伸張の実施時に引裂きを生じることのない単層インクジェット画像形成要素を形成することができる。
Figure 2009292160
データはボイド含有層のみを表す。
表2は、気孔率の驚くべき改善を示している。この気孔率の改善は、吸収性、乾燥時間及び密度低減に影響を与える。両方ともボイド形成粒子で形成された例2,3、及び、不混和性ポリマー粒子で形成された例4を伸張してボイド形成することができなかったことから、この表には裂け易さも示されている。伸張中に裂けを生じなかった試料のうち、本発明の例7は最高気孔率を示している。やはりこの場合も相乗効果が生じる。それというのも、架橋有機ミクロビーズと、ポリエステル系マトリックス中に不混和性の非架橋ポリマー粒子との組み合わせによって形成された気孔率は、前記架橋有機ミクロビーズだけによって形成された気孔率、又は前記非架橋ポリマー粒子だけによって形成された気孔率を上回る気孔率を有するボイド含有層を産出するからである。また、本発明の例7は、密度低減に対する相乗効果も示している。本発明の例7の密度は、比較例5及び比較例6のいずれの密度よりも著しく低い。表2の例から明らかなように、架橋有機ミクロビーズと、ポリエステル系マトリックスと不混和性の非架橋ポリマー粒子との組み合わせは、55%を上回る気孔率を形成し、インク吸収性と良好なプリント画質とを可能にする一方、密度の低減を実証する。
Figure 2009292160
表3は、本発明のボイド含有層によって、乾燥時間が改善されることを示している。表3の例から明らかなように、架橋有機ミクロビーズと、ポリエステル系マトリックスと不混和性の非架橋ポリマー粒子との組み合わせは、例5及び例6と比較して、乾燥時間が大幅に低減され、しかも良好なプリント画質を有する単層インクジェット画像形成要素の製造を可能にする。
本発明の別の特徴
連続相をなすポリエステル系マトリックス内に架橋有機ミクロビーズと非架橋ポリマー粒子とを分散させてなるミクロボイド含有層を含んでなり、該非架橋ポリマー粒子が該ミクロボイド含有層の該ポリエステル系マトリックスと不混和性であることを特徴とする、インクジェット記録要素に関する本発明は、付加的な特徴を含んでよい。1つの付加的な特徴において、ミクロボイド含有層の連続相ポリエステルは、ポリエチレン(テレフタレート)又はそのコポリマーを含む。別の特徴において、前記ミクロボイド含有層の連続相ポリエステルは、ポリエチレン(テレフタレート)とポリ(1,4-シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)とを含むブレンドを含む。別の特徴において、架橋有機ミクロビーズは、スチレン、ブチルアクリレート、アクリルアミド、アクリロニトリル、メチルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ビニルピリジン、ビニルアセテート、メチルアクリレート、ビニルベンジルクロリド、塩化ビニリデン、アクリル酸、ジビニルベンゼン、アリールアミドメチル-プロパンスルホン酸、ビニルトルエン、トリメチロールプロパントリアクリレートのうちの1種以上を含む。別の特徴において、架橋有機ミクロビーズは、ポリ(メチルメタクリレート)又はポリ(ブチルアクリレート)ポリマーを含む。別の特徴において、架橋有機ミクロビーズは、前記ミクロボイド含有層の15質量%を上回っている。別の特徴において、架橋有機ミクロビーズは前記ミクロボイド含有層の15〜30質量%の量を含む。別の特徴において、ポリエステル系マトリックスと不混和性の非架橋ポリマー粒子は、オレフィン主鎖を有する。別の特徴において、ポリエステル系マトリックスと不混和性の非架橋ポリマー粒子は、プロピレン又はエチレンから選択されたモノマーから誘導されたポリマーを含む。別の特徴において、ポリオレフィンはポリプロピレンを含む。別の特徴において、ミクロボイド含有層の密度は0.95グラム/cm3未満である。別の特徴において、ミクロボイド含有層の密度は0.40〜0.90グラム/cm3である。別の特徴において、ミクロボイド含有層の総厚は20〜400μmである。別の特徴において、ミクロボイド含有層の総厚は30〜300μmである。別の特徴において、ミクロボイド含有層の総厚は50〜200μmである。別の特徴において、吸収能は14〜30cm3/m2である。別の特徴において、要素の乾燥時間は10秒未満である。別の特徴において、要素の乾燥時間は1秒未満である。別の特徴において、ミクロボイド含有層は、互いに連通するボイドを有している。別の特徴において、架橋ミクロビーズの容積と、ポリエステル系マトリックスと不混和性の非架橋ポリマー粒子の容積との比は、3:2〜2:3である。別の特徴において、架橋ミクロビーズの容積と、ポリエステル系マトリックスと不混和性の非架橋ポリマー粒子の容積との比は、1:1である。別の特徴において、要素はさらに、ミクロボイド含有層の1以上の表面上に配置された画像記録層を含み、該画像記録層が、互いに連通するボイドを有する多孔質のインクジェット受理層を含む。別の特徴において、要素はさらに、画像記録層とベースとの間に存在する1又は2層以上の下塗り層を含む。別の特徴において、要素は支持体に貼り合わされる。別の特徴において、支持体は布地又は紙又はポリマーシートを含む。別の特徴において、ポリマーシートはボイドを有している。別の特徴において、ポリマーシートは延伸されている。

Claims (3)

  1. 連続相をなすポリエステル系マトリックス内に架橋有機ミクロビーズと非架橋ポリマー粒子とを分散させてなるミクロボイド含有層を含んでなり、該非架橋ポリマー粒子が該ミクロボイド含有層の該ポリエステル系マトリックスと不混和性であることを特徴とする、インクジェット記録要素。
  2. 該ミクロボイド含有層の気孔率が55体積%〜65体積%の範囲内である、請求項1に記載のインクジェット記録要素。
  3. さらに該ミクロボイド含有層の少なくとも1面上に、インクジェット受理層を含む画像記録層が配置されている、請求項1に記載のインクジェット記録要素。
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