JP2009291779A - 画像形成装置、泡塗布装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大きな泡から小さな泡を安定して生成することが難しい。
【解決手段】泡にすることが可能な液体又はゲル若しくは液体及びゲルの両者である処理液201から大泡209を生成する大泡生成部205と、大泡生成部205で生成された大泡209から塗布に適した小泡210を生成する小泡生成部211と、被記録媒体100に小泡210を塗布する塗布ローラ212とを備え、小泡生成部211は大泡205が通過することで小泡210を生成する複数の管路311を有する管路部材303を有し、管路部材303の複数の管路311の出口側は隣り合う管路311の径よりも広い隔壁312で隔てられている。
【選択図】図3

Description

本発明は画像形成装置及び泡塗布装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。この液体吐出記録方式の画像形成装置は、記録ヘッドからインク滴を、搬送される用紙(紙に限定するものではなく、OHPなどを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体あるいは記録媒体、記録紙、記録用紙などとも称される。)に対して吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する。)を行なうものであり、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型画像形成装置がある。
なお、本願において、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。また、「インク」とは、インクと称されるものに限るものではなく、吐出されるときに液体となるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料なども含まれる。
このような液体吐出方式の画像形成装置においては、色材を含むインクを液滴化して画像形成を行うために、液滴で形成されるドットがひげ状に乱れるフェザリング、異なる色のインク滴が隣接して用紙に打たれた場合に、各色が相互に混ざり合って色境界が不鮮明になるカラーブリード等の不具合が生じることがあり、更に印字後の紙上の液滴が乾くまでに時間がかかるという問題がある。
そこで、従来から特許文献1に記載されているように印字前又は印字後に加熱手段を用いて滲み防止、印字後のインク乾燥を促進することが行われる。
また、特許文献2に記載されているようにインクと反応して滲み防止を促す前処理液を塗布ローラで塗布したり、特許文献3に記載されているように前処理液を液体吐出ヘッドからミスト状に吐出させて塗布したりすることが行われる。
特開平8−323977号公報 特開2002−137378号公報 特開2005−138502号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載のように加熱装置を備えるのでは、装置の電力消費が大きくなるという課題がある。また、特許文献2、3に記載のように塗布ローラや液体吐出ヘッドで前処理液を塗布するのでは、塗布ムラが発生するとともに、液体を用紙上に大量に塗布するためにインクと反応後の用紙の速乾性に問題があり、特に用紙がカールしたり、撓んだりし易くなることから、ジャム等が起こりやすいという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、液体又はゲル若しくは液体及びゲルを泡にして均一な厚みで薄く塗布できるようにするとともに、塗布する泡の品質を保てるようにすることを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、
被記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、
前記被記録媒体又は被記録媒体に塗布するための中間部材に対して液体及びゲルの少なくともいずれかを泡にして塗布する泡塗布手段とを備え、
前記泡塗布手段は、
相対的に大きな第1状態の泡を生成する第1泡生成手段と、
前記第1泡生成手段で生成された第1状態の泡から相対的に小さな第2状態の泡を生成する第2泡生成手段と、
前記第2泡生成手段で生成された第2状態の泡を前記被記録媒体又は中間部材に塗布する塗布手段と、を有し、
前記第2泡生成手段は、前記第1状態の泡が通過することで前記第2状態の泡を生成する複数の管状経路を有し、前記複数の管状経路の内の入口側が隣接する前記管状経路の出口側は、入口側より互いに離間して設けられている
構成とした。
ここで、前記入口側が隣接する前記管状経路の出口側は前記管路の長さ方向で離間している構成とできる。
また、前記入口側が隣接する前記管状経路の出口側は前記管路の長さ方向と直交する方向で離間している構成とできる。
本発明に係る画像形成装置は、
被記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、
前記被記録媒体又は被記録媒体に塗布するための中間部材に対して液体及びゲルの少なくともいずれかを泡にして塗布する泡塗布手段とを備え、
前記泡塗布手段は、
相対的に大きな第1状態の泡を生成する第1泡生成手段と、
前記第1泡生成手段で生成された第1状態の泡から相対的に小さな第2状態の泡を生成する第2泡生成手段と、
前記第2泡生成手段で生成された第2状態の泡を前記被記録媒体又は中間部材に塗布する塗布手段と、を有し、
前記第2泡生成手段は、前記第1状態の泡が通過することで前記第2状態の泡を生成する複数の管状経路を有し、前記複数の管状経路の出口側は隣り合う前記管状経路の径よりも広い隔壁で隔てられている
構成とした。
本発明に係る泡塗布装置は、
被塗布部材に液体及びゲルの少なくともいずれかを泡にして塗布する泡塗布装置において、
相対的に大きな第1状態の泡を生成する第1泡生成手段と、
前記第1泡生成手段で生成された第1状態の泡から相対的に小さな第2状態の泡を生成する第2泡生成手段と、
前記第2泡生成手段で生成された第2状態の泡を前記被塗布部材に塗布する塗布手段と、を有し、
前記第2泡生成手段は、前記第1状態の泡が通過することで前記第2状態の泡を生成する複数の管状経路を有し、前記複数の管状経路の内の入口側が隣接する前記管状経路の出口側は、入口側よりも互いに離間して設けられている
構成とした。
本発明に係る泡塗布装置は、
被塗布部材に液体及びゲルの少なくともいずれかを泡にして塗布する泡塗布装置において、
相対的に大きな第1状態の泡を生成する第1泡生成手段と、
前記第1泡生成手段で生成された第1状態の泡から相対的に小さな第2状態の泡を生成する第2泡生成手段と、
前記第2泡生成手段で生成された第2状態の泡を前記被塗布部材に塗布する塗布手段と、を有し、
前記第2泡生成手段は、前記第1状態の泡が通過することで前記第2状態の泡を生成する複数の管状経路を有し、前記複数の管状経路の出口側は隣り合う前記管状経路の径よりも広い隔壁で隔てられている
構成とした。
なお、本発明における「泡」とは、液体がその中に空気などの気体を含んで丸くなったものであり、気体を包む液体の表面張力により形作られ、ある時間立体的形状を保持できるものをいう。このような形状保持性を有する泡としては、かさ密度0.05g/cm以下であり、泡径の分布範囲が10μm〜1mm、平均泡径が100μm以下であることが好ましい。なお、泡は単体では丸く形成されるが、複数結合すると表面張力により個々の泡の形状は多面体形状をとる。また、「ゲル」とは、分散媒に分散しているコロイド溶液や高分子化合物が相互作用の為に独立した運動性を失い、粒子が互いにつながりあい、網状又は蜂の巣の様な構造をとるようになり、固化した半固体物質を意味する。また、「延展」とは延ばして展開することという意味、「導入」とは供給手段に外部から泡を供給することという意味である。
本発明に係る画像形成装置及び本発明に係る泡塗布装置によれば、相対的に大きな第1状態の泡から相対的に小さな第2状態の泡を生成するとき、第1状態の泡が通過することで第2状態の泡を生成する複数の管状径路を有し、複数の管状径路の内の入口側が隣接する管状経路の出口側が入口側よりも互いに離間して設けられている手段によって泡生成を行うので、液体又はゲル若しくは液体及びゲルを泡にして均一な厚みで薄く塗布できるようになるとともに、第2状態の小さな泡を泡径のばらつきを小さく形成することができるために塗布する泡の品質を保てるようになる。
本発明に係る画像形成装置及び本発明に係る泡塗布装置によれば、相対的に大きな第1状態の泡から相対的に小さな第2状態の泡を生成するとき、第1状態の泡が通過することで第2状態の泡を生成する複数の管状径路を有し、複数の管状径路の出口側は隣り合う管状径路の径よりも広い隔壁で隔てられている手段をよって泡生成を行うので、液体又はゲル若しくは液体及びゲルを泡にして均一な厚みで薄く塗布できるようになるとともに、第2状態の小さな泡を泡径のばらつきを小さく形成することができるために塗布する泡の品質を保てるようになる。
本発明に係る泡塗布装置を備える画像形成装置の第1実施形態の全体構成図である。 同泡塗布装置の大泡生成部の一例を示す模式的説明図である。 同泡塗布装置の小泡生成部の第1例を示す模式的説明図である。 同小泡生成部において泡が元の大きさに戻る現象が発生しないことの説明に供する模式的説明図である。 同じく同現象が発生しないことの説明に供する模式的説明図である。 比較例の小泡生成部の説明に供する模式的説明図である。 同比較例の小泡生成部における泡が元の大きさに戻る現象の発生の説明に供する模式的説明図である。 同じく同現象の発生の説明に供する模式的説明図である。 小泡生成部の第1例において泡が元の大きさに戻る現象が発生しないことを他の観点から説明する模式的説明図である。 同泡塗布装置の小泡生成部の第2例を示す模式的説明図である。 同泡塗布装置の小泡生成部の第3例を示す模式的説明図である。 同小泡生成部の作用説明に供する模式的説明図である。 同じく作用説明に供する模式的説明図である。 同泡塗布装置の小泡生成部の第4例を示す模式的説明図である。 同泡塗布装置の小泡生成部の第5例を示す模式的説明図である。 管路部材の流路長と管路径の関係の説明に供する模式的斜視説明図である。 管路部材の流路長と管路径の関係の説明に供する模式的説明図である。 同じく管路部材の流路長と管路径の関係の説明に供する模式的説明図である。 同泡塗布装置の塗布量/塗布領域調整手段の一例を示す斜視説明図である。 同じく塗布量/塗布領域調整手段の他の例の説明に供する斜視説明図である。 同画像形成装置の制御部の概要を説明するブロック説明図である。 同制御部による印刷処理の一例の説明に供するフロー図である。 同じく図22に続く処理の説明に供するフロー図である。 同じく図22に続く処理の説明に供するフロー図である。 電子写真方式の画像形成装置に適用した場合の塗布ローラと記録媒体との接触面での加圧が相対的に高い状態でのローラ塗布面と未定着樹脂微粒子が接する部分の拡大説明図である。 同じく塗布ローラと記録媒体との接触面での加圧が相対的に低い状態でのローラ塗布面と未定着樹脂微粒子が接する部分の拡大説明図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係る泡塗布装置の第1実施形態を含む本発明に係る画像形成装置の一例について図1を参照して説明する。なお、図1は同画像形成装置の全体構成図である。
この画像形成装置は、被記録媒体である用紙100に液滴を吐出して画像を形成する画像形成手段としての記録ヘッドユニット101と、用紙100を搬送する搬送ベルト102と、用紙100を収容する給紙トレイ103と、記録ヘッドユニット101よりも用紙搬送方向上流側で被塗布部材である用紙100に泡を塗布する本発明に係る泡塗布装置(被塗布部材に泡を塗布する装置)200とを備えている。
記録ヘッドユニット101は、液滴を吐出する複数のノズルを用紙幅相当分の長さに配列したノズル列を有するライン型液体吐出ヘッドから構成され、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のインク滴を記録ヘッド101y、101m、101c、101kを備えている。なお、シリアル型画像形成装置として記録ヘッドをキャリッジに搭載する構成ともできる。
搬送ベルト102は、無端状ベルトであり、搬送ローラ121とテンションローラ122との間に掛け渡されて周回するように構成している。この搬送ベルト102に対する用紙100の保持は、例えば静電吸着、空気の吸引による吸着などを行う構成とすることやその他の公知の搬送手段を用いることができる。
給紙トレイ103に収容された用紙100はピックアップローラ131で1枚ずつ分離給紙されて給紙ローラ対132及び図示しない搬送ローラ対によって搬送路135を介して搬送ベルト102上に送り込まれて保持される。
そして、搬送ベルト102で搬送される被塗布部材としての被記録媒体100に対して、泡塗布装置200で泡210が塗布され、用紙100に塗布された泡210は速乾して、ヘッドユニット101から各色の液滴が吐出されて画像が形成され、その後図示しない排紙トレイに排出される。
一方、泡塗布装置200は、泡にすることが可能な液体又はゲル若しくは液体及びゲル(以下、これらを「処理液」又は「セット剤」と総称する。)201を収容した容器202と、この容器202から処理液201を圧送するポンプ203と、ポンプ203で供給路204を介して供給された処理液201から相対的に大径の塗布には適しない状態の泡(これを「第1状態の泡」という。)を生成する第1の泡生成手段である大泡生成部205と、大泡生成部205から供給路206を介して供給される第1状態の泡から相対的に小径の塗布に適した状態の泡(これを「第2状態の泡」という。)を生成する第2の泡生成手段である小泡生成部211と、この小泡生成部211の供給口232から第2状態の泡210が供給され、泡210を周面に担持して、被記録媒体100に泡210を塗布する塗布手段としての塗布ローラ212とを備えている。
また、小泡生成部211は、供給口232での泡210の流体抵抗を可変することにより塗布ローラ212に対して供給する泡210の量(塗布ローラ212への塗布量)を調整可能で、かつ、塗布ローラ212への泡210の供給領域(塗布ローラ212による塗布領域)を開閉量で規制する塗布量/塗布領域調整手段233を備えている。
また、塗布ローラ212に担持された泡210の膜厚(塗布膜厚)を規制する厚さ規制手段214と、塗布後に塗布ローラ212周面に残っている泡210を除去するクリーニング部材215とを備えている。
ここで、泡になり得る処理液201は、用紙100の表面に塗布することで用紙100の表面を改質する改質材である。例えば、処理液201は、予め用紙100(前述したように材質としての紙に限定されない。)にムラなく塗布しておくことで、インクの水分を速やかに用紙100に浸透させると共に色成分を増粘させ、更には乾燥も早めることによって滲み(フェザリング、ブリーディング等)や裏抜けを防止し、生産性(単位時間当たりの画像出力枚数)をあげることを可能にする定着剤(セット剤)である。
この処理液201は、組成的には、例えば界面活性剤(アニオン系、カチオン系、ノニオン系のいずれか、若しくはこれらを2種類以上混合させたもの)に対して、水分の浸透を促進するセルロース類(ヒドロキシプロピルセルロース等)とタルク微粉体の様な基剤を加えた溶液等を挙げることができる。更に微粒子を含有することもできる。
また、泡210としては、気泡含有量が、かさ密度として概ね0.01g/cm〜0.1g/cm程度の範囲内であるものが好ましい。
ここで、「泡」は液体ではなく半固体となり、流動性等において固体に近い物性を示すものである。つまり、泡210は処理液201から生成されるものであるが、生成された「泡」自体は「液体」や「ゲル」ではない。
このように、用紙100の表面に泡210を塗布することによって、空気を大量に含むことで微量塗布が可能となって、塗布の均一化を図れ、速乾性が向上し、滲み、裏写り、濃度ムラ等のない良質な画像を出力することができる。
つまり、処理液を泡にして塗布することで、液体やミスト状の処理液と比べて、次のような利点(効果)がある。
(1)泡は空気を大量に含む為、微量塗布が可能である。
(2)泡は固体に近いため、塗布してから削りとる等で塗布膜厚を容易に調整することができ、又、塗布手段から紙への塗布時に塗布手段からの剥離性が良いため、均一塗布が可能である。
(3)泡は紙の繊維に水分が浸透しにくいため、紙にシワやカールが発生しにくい。
さらに、このように被記録媒体の処理剤として「泡」のものを用いることは、液体の処理剤に比べて特に高速での記録、処理時に格別の効果を有する。例えば、連帳機のように、連続紙に高速で印刷を行う場合、処理剤の塗布も記録動作に追いつくためにローラ等を高速に回転させて塗布を行う必要がある。
このような記録が毎分100m程度を超えるスピードになると、ローラの高速回転により発生する遠心力もきわめて大きくなり、液体の処理剤では、処理剤がローラ表面から引き離され飛散してしまい、被記録媒体に塗布される量が著しく低下してしまうという不具合がある。液体の処理剤を使用してこのような不具合を解決するためには、液体の粘度を上げてローラ表面から飛散しにくくすることも考えられるが、このような高粘度液体は薄膜で塗布することが困難になり、しかも給液、排液動作の負荷が大きくなって搬送用のポンプの大型化や装置の複雑化を招くことになる。
これに対して、処理液から生成した「泡」は、搬送時は通常の低粘度液体であり、搬送負荷が少ない上に、ローラ上では発泡させた状態で半固体の性質を示すため、ローラの高速回転にも追随して飛散することがない。また、被記録媒体への薄膜塗布に有利であることは前述のとおりである。さらに、塗布後の残泡はヒータの加熱等で消泡することで容易に低粘度液体として再回収でき、液体の処理剤塗布の高速塗布における問題点をすべて解決することができる。
このような泡塗布の長所は、処理液の種類に依存せず、同様な効果が得られる。なお、処理液は紙粉を抑える効果を持つことが好ましく、また、用紙の地肌色を変える効果があっても良い。
ところで、被記録媒体又は被記録媒体に塗布するための中間部材などの被塗布部材に対し、泡を均一量塗布するためには、泡を安定して生成する必要がある。また、処理液を微量塗布するためには、泡の小径化(小泡)が必要である。泡の生成方法としては、泡になり得る液体にせん断力を加える方法、ガス膨張を利用する方法等が知られており、また、一般的な泡生成方法としては、多孔質部材を通すことが知られている。
しかしながら、せん断力を加えて、かさ密度が低くて泡径が小さい泡を生成するには、たくさんの(撹拌)時間がかかり、撹拌手段のコスト・品質維持や制御の複雑化という課題が生じる。また、液化ガスや圧縮ガスを溶解又は分散させてガス膨張させることで比較的細かい気泡を生成できるものの、上記(1)ないし(3)の泡塗布の長所を生かすには不充分であって泡径のバラツキが大きいという課題がある。さらに、大きい泡径の泡を多孔質部材を通過させただけでは、かさ密度が低く、小さい泡径の泡を短時間で生成することができないことが確認された。
そこで、本発明では、相対的に大きな第1状態の泡を生成し、この第1状態の泡から相対的に小さな第2状態の泡を生成するときに、第1状態の泡が通過することで第2状態の泡を生成する複数の管状経路を有し、複数の管状経路の内の入口側が隣接する管状経路の出口側は、入口側よりも互いに離間して設けられている手段、あるいは、複数の管状経路の出口側は隣り合う管状経路の径よりも広い隔壁で隔てられている手段によって泡生成を行うことで、小さな泡を安定して短時間で生成できるようにしている。
なお、本発明においては、「大泡」、「小泡」は、次のように定義している。
大泡:「第1状態の泡」を指す。泡になる液体(若しくはゲル又は両方であっても良い)を用いて、泡生成手段(第1の泡生成手段)により生成される泡を指す。該泡の状態では、前述した「泡」を塗布することによる効果が発揮できない状態を指す。
小泡:「第2状態の泡」を指す。大泡(第1状態の泡)を用いて、搬送手段(第2の泡生成手段)により生成される泡を指す。大泡(第1状態の泡)よりも泡径は小さい。該泡の状態であれば、前述した「泡」を塗布することによる効果を発揮できる状態を指す。
先ず、泡塗布装置200における大泡生成部205の一例について図2を参照して説明する。
この泡生成部205は、ポンプ203で容器202から供給される処理液201を収容する容器221と、容器221内に配置された円筒状の多孔部材222と、この多孔部材222内部に気体を供給する気体供給手段223とを備えている。気体供給手段223は例えばファンとダクトで空気を送り込む構成とできる。また、生成される泡210が容器221内で無秩序に広がらない様に多孔部材222を囲むとともに泡になる処理液201を充分に多孔部材222に供給するために、供給路206の一端部側が多孔部材222を囲む形状に形成され、この供給路206の入口部分(多孔部材222を配置する部分)に第1のスリット224、第2のスリット225が設けられている。
この大泡生成部205においては、多孔部材222に気体が供給されることで処理液201から大泡209が生成され、気体を供給して大泡209を生成しているときには大泡209が自身の堆積力で供給路206内を移動して(搬送されて)貯留部211に供給され、気体の供給を停止することで、大泡209が堆積しなくなって搬送されなくなる。このように、特別な搬送手段を用いることなく泡自身の堆積力で生成された泡が搬送供給されるので、構成が簡単になる。なお、大泡生成部の構成は上記実施形態に限るものではない。
次に、小泡生成部211の第1例について図3を参照して説明する。
この小泡生成部211は、大泡209が導入される泡導入部301と、小泡210を導出する泡導出部302との間に、複数の管状経路である管路311が形成された部材(以下、「管路部材」という。)303を介在させて構成されている。
ここで、管路部材303としては、隣り合う管路311、311を隔てる隔壁312の断面積(泡の流れ方向と直交する方向の断面積)を管路311の断面積よりも広く形成した部材を用いている。具体的には、管路311は円柱形状として泡の流れ方向と直交する方向の直径をDとし、隔壁312の幅(管路311の間隔)をWとしたとき、W>Dとしている。
この小泡生成部211においては、泡導入部301から導入された大泡209が複数の管路311を通過するときに隔壁312で分断されて小泡化され小泡210が形成されながら導出部302側に送り出される。
さらに、この小泡生成部211では管路311の直径D(泡の流れ方向と直交する方向における開口断面積)よりも隔壁312の幅W(泡の流れ方向と直交する方向における断面積)を広く形成している。これにより、泡導入部301側に大泡209よりも更に大きい泡(これを「超大泡」という。)が導入された場合に、一旦分断された超大泡が管路311の出口側で再び1つの超大泡に戻ることを低減することができる。
この大泡生成部205で生成された第1状態の泡(大泡)209を複数の管路を有する部材(管路部材)を通過させて第2状態の泡210を生成するとき、当該管路部材の構成によって小泡が形成されなくなる現象について図6ないし図8に示す比較例との対比において説明する。
先ず、比較例では、図6に示すように、複数の管路411が形成された管路部材403として、管路411の径(開口断面積)が隔壁412の幅(断面積)よりも狭い部材を使用している。このような構成であっても、図6に示すように、前記例と同様、泡導入部301から導入された大泡209が複数の管路411を通過するときに隔壁412で分断されて小泡化され小泡210が形成されながら導出部302側に送り出される。
ところが、大きな泡は小さな泡に比べて相対的に一体化し易いことから、図7に示すように、大泡生成部205で生成されて導入される大泡209が一体化して大泡209よりも更に大きな泡(超大泡)404となって泡導入部301に導入されることがある。この超大泡404は、管路部材403の管路411を通過するときに分断されて中泡405となるが、この中泡405は、液体に対する空気の量が多いため泡の膜厚が比較的薄いため、図8に示すように、管路部材403の管路411の出口側で触れ合うことではじけて、再度1つの大きな泡406になるという現象が発生する。
これに対して、本発明における上記小泡生成部211では管路部材の管路を通過した泡が出口側ではじけて元の大きさの泡に戻ることが低減ないし防止される。
つまり、図4に示すように、管路部材303として、隣り合う管路311、311を隔てる隔壁312の断面積(泡の流れ方向と直交する方向の断面積)を管路311の断面積よりも広く形成した部材を用いた場合、管路311を前述した超大泡404が通過するとき、図4に示すように、超大泡404は分断されて中泡405となって管路311の出口側に至る。
このとき、隣り合う管路311、311の隔壁312が管路311よりも断面積が広いため、図5に示すように、超大泡404が管路部材303で分断されてできた中泡405同士の間に小泡210が入り込み、中泡405がはじけて超大泡406に戻ることが防止される。これにより、中泡405程度の泡は残るものの超大泡406が下流側に流れることが防止されるのである。
また、上記小泡生成部211において管路部材の管路を通過した泡が出口側ではじけて元の大きさの泡に戻ることが低減ないし防止されることについては、次の観点からも説明される。
この観点は、小泡生成部211による小泡化がシャボン玉と同じ原理で行われるというものである。つまり、図3で説明した構成において、図9に示すように、管路部材303に泡が供給されているとき、管路部材303の隔壁312を跨いで管路311の出口側には薄膜313が形成される。この膜313を空気が流れることにより、管路部材303の管路311の出口側の大きさの泡(小泡210)がシャボン玉のようにして生成される。
ここで、超大泡404が分断された中泡405が管路311の出口側に来たとき、膜313の液量不足があると、中泡405がはじけて大きな泡406に戻ってしまうことになる。このとき、管路311の出口側の膜313は、管路311出口側近くの泡から余分な液体を供給されて作られるので、管路311の出口側の泡が通過する管路311自体の断面積よりも、液体が付着している(濡れている)隔壁312の端面312aの断面積を広くすることによって、管路311の出口側の膜313に十分な量の液が安定して供給され、中泡405がはじけることが防止される。
上記小泡生成部211は、このように管路部材の入口側で泡を分断して小泡にして、出口側で再度はじけて大泡になるのを防止すること、管路部材出口側で膜を作りその膜を空気が通過することでシャボン玉のように泡を生成し、このとき膜に液体を供給する泡がなくなると空気がそのまま通過して管路の出口径に応じた泡が生成できなくなることから、管路の出口側を他の管路の出口と離して配置し、一つあたりの管路の出口に供給される液体の量を増やすことで、管路部材の入口側で泡を分断し、管路部材の出口側で分断された泡をシャボン玉効果でさらに細かくすることによって(実際には両者が相俟っていると推測される。)、小泡化を図ることができる。
このように、相対的に大きな第1状態の泡から相対的に小さな第2状態の泡を生成するとき、第1状態の泡が通過することで第2状態の泡を生成する複数の管路を有し、複数の管路の出口側は隣り合う管路の径よりも広い隔壁で隔てられている手段をよって泡生成を行うので、泡を均一な厚みで薄く塗布できるようになるとともに、第2状態の小さな泡を泡径のばらつきを小さくして形成することができるために塗布する泡の品質を保てるようになる。
次に、小泡生成部211の第2例について図10を参照して説明する。
ここでは、管路部材303として、複数の管路311を入口側から出口側に向かって広がるように(放射状に)形成している。つまり、複数の管路311の内の隣り合う管路311、311は入口側よりも出口側の間隔を広く形成している。
このようにしても上記小泡生成部211の第1例で説明したと同様に、超大泡404が分断されて生じる中泡405が出口側ではじけて超大泡406に戻ることが防止される。それとともに、上記小泡生成部211の第1例の場合には、複数の管路311の入口側が離れるために入口側で泡が分断され難いのに対して、ここでは複数の管路311の入口側が相対的に近くなるので、超大泡404が分断され易くなる。
次に、小泡生成部211の第3例について図12を参照して説明する。
ここでは、隣り合う管路311a、311bの一方の管路311aを長く、他方の管路311bを短く形成することで、隣り合う管路311a、311bが泡の流れ方向で離間している管路部材303を用いている。
この場合、図12に示すように大泡209に圧力がかけられて、管路311を通過する場合、図13(a)で示すように管路311a、311bの入口で細径化された泡は管路311a、311bを通り、更に同図(b)で示すように短い管路311bを通る泡は管路出口で管路から分断されて小泡210となるが、同図(c)に示すように長い管路311aを通る泡は分断されないのでそのまま管路311aを移動する。
これにより、短い管路311bで形成された泡210は後に管路から分断される長い管路311aを通る泡と合体して大きな泡に戻ることが低減ないし防止される。
次に、小泡生成部211の第4例について図14を参照して説明する。
ここでは、入口側で隣り合う管路311c、311dを出口側で離間させて形成した管路部材303を用いている。つまり、隣接した管路を管路の長さ方向と直交する方向に離間させている。
これにより、隣接した管路311c、311dの各入口から入った泡が離間している各出口から出るので、再度、出口側で泡がはじけて一つの大きな泡になることが確実に防止される。
次に、小泡生成部211の第5例について図15を参照して説明する。
ここでは、入口側で隣り合う管路311c、311dを出口側で離間させて形成するとともに、一方の管路311cの長さを長く、他方の管路311dの長さを短く形成した管路部材303を用いている。つまり、隣接した管路を管路の長さ方向及び長さ方向と直交する方向に離間させている。
これにより、隣接した管路311c、311dの各入口から入った泡が離間している各出口から出るので、再度、出口側で泡がはじけて一つの大きな泡になることが確実に防止される。
なお、上記の小泡生成部の各実施形態の説明では円筒形の管路を用いて説明したが、管路の断面形状はこれらに限られるものではなく、四角形、ひし形、多角形、楕円等いずれの断面形状においても同様な効果が得られる。また、説明では分かり易くするため、管路を直線上に並べて配置したが、管路の並べ方を限定するものではなく、例えば複数の管路を長さ方向に直交する断面上で円筒上に束ねて配置してもよく、入口が隣接する管路の出口側が互いに離れていれば同様な効果を得られる。
次に、管路部材303の管路長Lkと流入する側の大泡の半径rAとの関係について図16を参照して説明する。
図16において、泡に対して圧力をかけることで管路部材303の管路311の孔径よりも大きな径の泡407は、管路部材303を通過したときに、管路311の管路長Lkが短い場合、管路部材303の入口側で一度管路311毎に分断されるものの、入口側でまだおおきな泡407がつながった状態で出口側に泡が達してしまう。このような分断が完了していない泡の端部同士が再度接すると、泡は一つの泡に戻ろうとするために端部同士はくっつき、再度一つの大きな径の泡408に戻ってしまう。この場合、出口側で再び泡がつながらないためには、管路部材303内の管路総容積は入口側で分断される前の泡407の容積より大きくし、泡が出口側に達する前に泡407が完全に分断されていることが必要である。
ここで、図17に示すように、管路部材303を管路長Lk、断面積Skの管路311の集まりと考えると、管路部材303に流入する泡407の半径をrAとしたときに、図18に示す状態となり、次の(1)式を満足するとき、出口側で再びつながらないようになる。なお、ここでは、管路間の隔壁の厚さは無視して算出している。
Figure 2009291779
つまり、想定される大泡の半径の4/3倍より管路長を長くすることで、大泡が管路の出口側ではじけて大きな泡に戻ることが低減され、小泡の品質を保つことができるようになる。
次に、上記画像形成装置における塗布量/塗布領域調整手段233の異なる例について図19及び図20を参照して説明する。
この塗布量/塗布領域調整手段233は、図19に示すように上下に昇降することで供給口232を開閉する調整板233aを備える構成、或いは、図20に示すように、上下方向の調整板233aとともに、横方向(用紙の幅方向に相当する。)に移動することで供給口232を開閉する調整板233bを備える構成とできる。
この場合、図19に示す調整板233aを備える構成では、供給口232の大きさを上下方向に可変させることで流体抵抗を可変させることができ、塗布ローラ212の周方向への塗布領域を調整することができ、これにより用紙100に対する搬送方向の塗布領域を制御することができる。また、図20に示す調整板233a、233bを備える構成では、開閉によって塗付ローラ212の周方向への塗付領域を調整することができるとともに、塗布ローラ212の軸方向への塗布領域を調整することができ、これにより用紙100に対する幅方向(搬送方向と直交する方向)の塗布領域も制御することができる。この図20に示す構成では、調整板233bは片方向に配置しているが、両側に配置することで用紙の幅方向の中央を基準とした中央基準の用紙搬送にも対応することができる。
また、厚さ規制部材214は、図20に示すように、塗布ローラ212との間の距離を制御することにより塗布膜厚を任意に調整でき、例えば、画像形成装置の操作表示部から所定の操作を行うことで、厚さ規制部材214が塗布ローラ212の周面に対して接線方向又は法線方向に図示しない駆動手段により移動して、調整できるようにしている。これにより、泡の塗布膜厚を任意の値に設定することができる。
次に、上記画像形成装置の制御部の概要について図21のブロック説明図を参照して説明する。
この制御部は、本画像形成装置のシステム制御を行うCPU801と、CPU801が実行するプログラムなどの情報を格納するROM802と、ワーキングエリアとして使用するRAM803と、オペレータが各種設定等を行うため操作表示部804と、紙サイズ検知やジャム検知等を行う各種センサ805と、各種モータ等806と、各種センサ805及び各種モータ等806への出力制御信号を行うI/O807と、画像読取り装置(スキャナ)808を制御する読取り制御部809と、プロッタ部(印字機構部)810を制御する印字制御部811と、電話回線とのI/F制御を行う網制御装置812の制御も含めて、各種ファクシミリ通信制御を行う通信制御部813と、泡塗布装置200の制御を行う泡塗布制御部814等を備えている。
ここで、各種センサ805には、処理液201が容器202内にあるか否か検知する液体エンド検知手段を含み、また、各種モータ806には、ポンプ203、塗布ローラ212、供給量/供給領域調整手段233、厚み規制手段214、搬送ローラ121、給紙ローラ132及びピックアップローラ131などを回転させるモータを含む。
次に、この画像形成装置における印刷処理の一例について図22ないし図24に示すフロー図を参照して説明する。
図22を参照して、画像出力要求を受信したら、処理液(セット剤)塗布機能が有効に設定されているか否かを判別する。そして、処理液塗布機能が有効設定であるときには、大泡生成部205の容器221内に所定量以上の処理液201が入っているか否かを判別する。このとき、大泡生成部205の容器221内に所定量以上の処理液201が入っていなければ、ポンプ203を駆動して容器202から処理液201を泡生成部205の容器221内に補給した後、また、所定量以上の処理液201が入っていれば、そのまま、泡生成部205に対して気体を送り込んで大泡209の生成を開始する。これにより、小泡生成部211に大泡209が前述したように供給され、小泡生成部211において小泡化して泡210が生成され、さらに延展されて塗布ローラ212に供給される。このとき、余剰の泡210は図示しない排出口から排出される。
その後、図23に示すように、塗布ローラ212、搬送ベルト102の駆動を開始し、所定のタイミングで塗布量/塗布領域調整手段233を開き、塗布ローラ212の表面に泡210の供給を開始する。これにより、塗布ローラ212の表面には泡210が担持されて厚み規制部材214によって所定の厚みに規制され、搬送ベルト102側に移送される。
そこで、給紙部(給紙カセット103)からの被記録媒体(用紙)100の給紙を行って搬送ベルト102に被記録媒体100を送り込み、塗布ローラ212によって被記録媒体100上の泡210を塗布し、当該被記録媒体100の先端がヘッドユニット101による印字位置に到達したときから印字動作を開始する。一方、用紙100への印字領域分に相当する塗布ローラ212への泡210の供給が終了したときに、泡貯留部211の塗布量/塗布領域調整手段213を閉じて塗布ローラ212への泡210の供給を停止する。
そして、印字が終了した被記録媒体100を排紙した後、印字枚数分の印字が終了するまで上記給紙からの処理を繰り返し、印字枚数に達したときには、泡生成部205に対する気体の送り込みを停止して泡生成を停止する。その後、ピックアップローラ131、給紙ローラ対132の動作を停止し、所定時間経過後、つまり、塗布ローラ212のクリーニングが確実に終了する所定時間経過後に、搬送ベルト102、塗布ローラ212の駆動動作を停止する。
一方、図23において、例えば特別な被記録媒体を使用することで処理液の泡210を塗布する必要がない場合などには処理液塗布機能が無効に設定されるので、処理液塗布機能が有効設定でなければ、図24に示す処理に移行して、塗布ローラ212、搬送ベルト102の駆動を行い、給紙部からの被記録媒体100の給紙を行って、被記録媒体100に対するヘッドユニット101による印字を行った後排紙を行い、更に印字枚数に達したときには、ピックアップローラ131、給紙ローラ対132の動作を停止し、所定時間経過後、搬送ベルト102、塗布ローラ212の動作を停止する。
ここで、塗布ローラ212をも回転させるのは、塗布ローラ212と紙搬送ベルト102のギャップは最大で紙厚+泡210の膜厚以下であり、特に押圧塗布を行う場合には紙厚以下であるので、塗布ローラ212を駆動して被記録媒体100の搬送が阻害されないようにするためである。
なお、上記実施形態では泡塗布装置が画像形成前の用紙に対して泡を塗布する構成で説明しているが、記録ヘッドユニットの下流側に泡塗布装置を配置し、画像形成が行われた用紙上に泡を塗布する構成とすることもできる。また、上記実施形態では、泡にすることが可能な液体から泡を生成して塗布する例で説明しているが、本発明を、泡にすることが可能なゲルから泡を生成して被塗布部材に塗布する装置、この装置を備える画像形成装置にも適用することができる。
また、本発明に係る泡塗布装置は、例えば電子写真方式の画像形成装置にも適用することができる。例えば、紙等の媒体上のトナー等の樹脂を含有する微粒子を乱すことなく、かつ当該樹脂微粒子を付着した媒体に定着液を泡化(以下「定着泡」という)して塗布することにより、塗布後には素早く樹脂微粒子の媒体への定着が行われ、更に媒体に残油感が発生しない定着方法及び定着装置、並びに画像形成方法及び画像形成装置にも適用できる。
そこで、電子写真方式の画像形成装置に適用した場合の例について図25及び図26を参照して説明する。なお、図25及び図26はローラ塗布手段においてローラ塗布面と未定着樹脂微粒子が接する部分の拡大説明図であり、図25は塗布ローラと記録媒体との接触面での加圧が相対的に高い場合、図26は同加圧が相対的に低い場合である。また、塗布ローラ1011の回転方向及び被塗布部材としての記録媒体1010の移動方向はいずれも図中の矢印方向とする。
まず、塗布ローラ1011と記録媒体1010との接触面での加圧が高い場合、図25(a)に示す例では、塗布ローラ1011の塗布面で定着泡1012は気泡1013の単層構造となっていることから、気泡自身が表面張力により塗布ローラ1011の塗布面に付着しやすく、記録媒体1010上の樹脂微粒子(未定着トナー)1015の層へ定着泡1012が不均一にしか塗布されず、樹脂微粒子1015が気泡1013に吸着して塗布ローラ1011の塗布面にオフセットしてしまう。
一方、図25(b)に示すように、塗布ローラ1011の塗布面で定着泡1012が複数層の気泡層構造である場合、凹凸を有する未定着トナー1015の面への気泡の埋め込みが可能となり、定着泡1012は気泡1013の層間で分離しやすくなり、トナー層に均一に塗布可能となり、トナーオフセットを極めて生じにくくすることができる。
したがって、塗布ローラ1011と記録媒体1010との接触面での加圧が高い場合、塗布ローラ1011に未定着トナー1015がオフセットしないようにするためには、予め生成する気泡の平均的な大きさを測定しておき、気泡層が複数層となるように、塗布ローラ1011上の定着泡層の膜厚を気泡層の複数層分の厚みになるように制御すれば、塗布ローラ1011上には必ず複数層の気泡層からなる定着泡層が形成され、トナーオフセットの防止が可能となる。
また、塗布ローラ1011と記録媒体1010との接触面での加圧が低い場合、図26(a)に示すように、塗布ローラ1011の塗布面で定着泡1012は気泡1013の単層構造となっているため、凹凸を有する未定着トナー1015の面への気泡が付着しやすくなり、塗布ローラ1011の面から気泡層が剥離し、定着泡1012は未定着トナー1015に塗布される。
一方、図26(b)に示すように、塗布ローラ1011の塗布面で定着泡1012が複数層の気泡層構造である場合、気泡1013どうしの結合が強いため、気泡1013は塗布ローラ1011側に残りやすく、逆に未定着トナー1015が気泡1013に付着して、結果として塗布ローラ1011の面に未定着トナー1015がオフセットする。
したがって、塗布ローラ1011と記録媒体1010との接触面での加圧が低い場合、予め気泡の平均的な大きさを測定しておき、塗布ローラ面で単層の気泡層構造の定着泡となるように定着泡層厚みを制御すれば、塗布ローラ上には単層の気泡層構造の定着泡膜が形成され、高加圧力条件でトナーオフセットを防止できる。また、塗布ローラ1011に未定着トナー1015がオフセットしないようにするためには、塗布ローラ1011上の気泡層が厚すぎると塗布ローラ1011と記録媒体1010との接触部に気泡層の流動が生じ、トナー粒子がその流れに沿って移動してしまし、画像が流れる不具合が発生するので、流動性が生じない範囲に定着泡層の膜厚を制御することが好ましい。
このように、定着泡に含有される気泡の大きさ、加圧力に応じて、定着泡層の膜厚を制御することで、塗布ローラのような接触塗布手段へのトナーオフセットや画像流れを防止し、極めて微小の塗布による定着を可能とすることができる。
すなわち、樹脂微粒子の少なくとも一部を溶解又は膨潤させて樹脂微粒子を軟化させる軟化剤を用い、接触塗布手段にて媒体上の当該樹脂微粒子に定着液を塗布することで当該樹脂微粒子を媒体に定着する方法であり、当該定着液を該媒体上の当該樹脂微粒子表面に付与するときに、当該微粒子に定着液が接する塗布で、当該定着液が気泡を含有した泡状形態とし、更に当該定着泡層の膜厚を加圧力に応じて制御することにより、塗布ローラのような接触塗布手段へのトナーオフセットや画像流れを防止し、極めて微小の塗布による定着を可能とすることができる。また、樹脂微粒子として、電子写真技術に用いるトナー微粒子に対する効果が高く、この樹脂微粒子の層厚に応じて定着泡層の膜厚を制御することでオフセットや画像流れを防止できる。
100…被記録媒体(用紙)
101…記録ヘッドユニット
102…搬送ベルト
103…給紙トレイ
200…泡塗布装置
201…処理液(泡になる液体又はゲル若しくは液体及びゲル)
209…大泡
210…小泡
205…大泡生成部
211…小泡生成部
212…塗布ローラ
303…管路部材
311…管路
312…隔壁

Claims (6)

  1. 被記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、
    前記被記録媒体又は被記録媒体に塗布するための中間部材に対して液体及びゲルの少なくともいずれかを泡にして塗布する泡塗布手段とを備え、
    前記泡塗布手段は、
    相対的に大きな第1状態の泡を生成する第1泡生成手段と、
    前記第1泡生成手段で生成された第1状態の泡から相対的に小さな第2状態の泡を生成する第2泡生成手段と、
    前記第2泡生成手段で生成された第2状態の泡を前記被記録媒体又は中間部材に塗布する塗布手段と、を有し、
    前記第2泡生成手段は、前記第1状態の泡が通過することで前記第2状態の泡を生成する複数の管状経路を有し、前記複数の管状経路の内の入口側が隣接する前記管状経路の出口側は、入口側より互いに離間して設けられている
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、前記入口側が隣接する前記管状経路の出口側は前記管路の長さ方向で離間していることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、前記入口側が隣接する前記管状経路の出口側は前記管路の長さ方向と直交する方向で離間していることを特徴とする画像形成装置。
  4. 被記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、
    前記被記録媒体又は被記録媒体に塗布するための中間部材に対して液体及びゲルの少なくともいずれかを泡にして塗布する泡塗布手段とを備え、
    前記泡塗布手段は、
    相対的に大きな第1状態の泡を生成する第1泡生成手段と、
    前記第1泡生成手段で生成された第1状態の泡から相対的に小さな第2状態の泡を生成する第2泡生成手段と、
    前記第2泡生成手段で生成された第2状態の泡を前記被記録媒体又は中間部材に塗布する塗布手段と、を有し、
    前記第2泡生成手段は、前記第1状態の泡が通過することで前記第2状態の泡を生成する複数の管状経路を有し、前記複数の管状経路の出口側は隣り合う前記管状経路の径よりも広い隔壁で隔てられている
    ことを特徴とする画像形成装置。
  5. 被塗布部材に液体及びゲルの少なくともいずれかを泡にして塗布する泡塗布装置において、
    相対的に大きな第1状態の泡を生成する第1泡生成手段と、
    前記第1泡生成手段で生成された第1状態の泡から相対的に小さな第2状態の泡を生成する第2泡生成手段と、
    前記第2泡生成手段で生成された第2状態の泡を前記被塗布部材に塗布する塗布手段と、を有し、
    前記第2泡生成手段は、前記第1状態の泡が通過することで前記第2状態の泡を生成する複数の管状経路を有し、前記複数の管状経路の内の入口側が隣接する前記管状経路の出口側は、入口側よりも互いに離間して設けられている
    ことを特徴とする泡塗布装置。
  6. 被塗布部材に液体及びゲルの少なくともいずれかを泡にして塗布する泡塗布装置において、
    相対的に大きな第1状態の泡を生成する第1泡生成手段と、
    前記第1泡生成手段で生成された第1状態の泡から相対的に小さな第2状態の泡を生成する第2泡生成手段と、
    前記第2泡生成手段で生成された第2状態の泡を前記被塗布部材に塗布する塗布手段と、を有し、
    前記第2泡生成手段は、前記第1状態の泡が通過することで前記第2状態の泡を生成する複数の管状経路を有し、前記複数の管状経路の出口側は隣り合う前記管状経路の径よりも広い隔壁で隔てられている
    ことを特徴とする泡塗布装置。
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