JP2009291370A - X線ct装置及びx線検出器 - Google Patents
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Abstract
【課題】他のペアからの散乱線やシンチレータのアフターグローによる不要な発光の影響を低減し、画質を向上したX線CT装置を提供する。
【解決手段】被検体に対してX線を照射するX線管と、X線管からのX線を光に変換するシンチレータと、このシンチレータからの光を入射し光強度に応じて電荷を発生する光電変換部、及び前記シンチレータと光電変換部との間に配置された透過光制御部を含み、X線管に対向配置したX線検出器と、X線検出器で検出した信号を収集して出力するデータ収集部と、透過光制御部を前記信号収集のタイミングに合わせて制御しシンチレータから光電変換部への光の透過状態を調節する制御部とを具備する。
【選択図】図2
【解決手段】被検体に対してX線を照射するX線管と、X線管からのX線を光に変換するシンチレータと、このシンチレータからの光を入射し光強度に応じて電荷を発生する光電変換部、及び前記シンチレータと光電変換部との間に配置された透過光制御部を含み、X線管に対向配置したX線検出器と、X線検出器で検出した信号を収集して出力するデータ収集部と、透過光制御部を前記信号収集のタイミングに合わせて制御しシンチレータから光電変換部への光の透過状態を調節する制御部とを具備する。
【選択図】図2
Description
本発明は、X線CT装置に係り、特に不要な散乱線等の影響を低減して画質を向上したX線CT装置及びX線検出器に関する。
従来、X線CT装置(コンピュータ断層撮影装置)は、X線管で発生させたX線を被検体に照射し、被検体を透過したX線をX線検出器で検出し、検出したデータをコンピュータ装置により再構成処理して断層像を得るようにしている。またX線管と検出器のペアを複数用意し、円環状の回転架台にX線管と検出器を複数搭載した多管球式のX線CT装置も知られている。さらに、2つの焦点位置から放射したX線を共通のX線検出器で検出するフライング・フォーカス方式や、X線管の位置に応じてX線管の管電圧を切り換え、X線管から放射するX線量を変化させるモジュレーション制御方式と呼ばれるX線CT装置もある。
多管球式のX線CT装置としては、例えば特許文献1に記載のものがある。この例では、第1、第2のX線管に対向して第1、第2のX線検出器を配置し、第1、第2のX線検出器のスライス厚を異ならせた例が記載されている。
ところで、X線管とX線検出器を2ペア搭載した多管球式のX線CT装置においては、一方のX線管がX線を照射している間、他方のX線管は照射停止状態にあるが、X線検出器のシンチレータは照射がオフされてもアフターグローによって減衰しながら発光を続けるため、アフターグロー期間の発光により画質の低下を招いていた。
またペアとなるX線管からの直接線と、ペア以外のX線管からの散乱線が検出器に到達することがあり、ペア以外のX線管からの散乱線が悪影響を及ぼし再構成画像の画質が低下することがあった。特に散乱線はアフターグロー以上に不安定であり画質に大きく影響を及ぼすため除去する必要がある。
図10は、2管球式のX線CT装置の概略構成を示したものであり、X線管101と102が例えば90度の角度で回転架台に取り付けられ、それぞれのX線管101と102に対向してX線検出器201と202が配置されている。
図11は、2管球式のX線CT装置における散乱線の影響を説明する図であり、(a)はデータ収集のトリガ信号であり、(b)は第1のX線管101の照射期間(ハイレベル期間が照射期間)を示し、(c)は第1のX線検出器201のシンチレータの発光量を示している。また(d)は第2のX線管102の照射期間を示し、(e)は第2のX線検出器202のシンチレータの発光量を示している。図11(c),(d)の太円内は、ペア以外の他方のX線管からの散乱線による発光量を示しており、これらの散乱線により画質が大きく悪影響を受けていた。
また、フライング・フォーカス方式の場合、焦点の移動期間のデータは不要であり、またモジュレーション制御方式でもX線管の管電圧の遷移期間のデータは不要であるが、これらの期間にもX線検出器は光を検出するため、画質が低下するという問題点があった。
特開2003−116835号公報
従来の多管球式X線CT装置においては、ペア以外のX線管からの散乱線による悪影響や、シンチレータのアフターグローによる発光によって再構成画像の画質が低下するという不具合があった。またフライング・フォーカス方式やモジュレーション制御方式のX線CT装置も、焦点の移動期間や管電圧の遷移期間に光を検出するため画質が低下するという問題点があった。
本発明は、他のペアからの散乱線の影響を低減するとともに、シンチレータのアフターグローによる不要な発光の影響等を低減して画質を向上したX線CT装置及びX線検出器を提供することを目的とする。
本発明の請求項1記載のX線CT装置は、被検体に対してX線を照射するX線管と;前記X線管からのX線を光に変換するシンチレータと、このシンチレータからの光を入射し光強度に応じて電荷を発生する光電変換部、及び前記シンチレータと前記光電変換部との間に配置された透過光制御部を含み、前記X線管に対向配置したX線検出器と;前記X線検出器で検出した信号を収集して出力するデータ収集部と;前記透過光制御部を前記信号収集のタイミングに合わせて制御し前記シンチレータから前記光電変換部への光の透過状態を調節する制御部と;を具備し、前記光電変換部に不要な光が入射するのを低減することを特徴とする。
また本発明の請求項6記載のX線検出器は、X線を光に変換するシンチレータと、二次元的に配置された複数の光電変換素子を含み前記シンチレータからの光を入射し光強度に応じて電荷を発生する光電変換部と、前記シンチレータと前記光電変換部との間に配置された透過光制御部と、前記光電変換部で変換された前記電荷を蓄積する電荷蓄積部と、前記電荷蓄積部に蓄積された電荷を読み出すためのスイッチング素子と、を具備し、前記透過光制御部を制御して前記シンチレータから前記光電変換部への光の透過状態を調節可能にしたことを特徴とする。
本発明によれば、多管球方式のX線CT装置では、散乱線によるCT値の異常やアフターグローによる影響を除去し、本来必要とされるデータのみを収集することが可能になる。またフライング・フォーカス方式における焦点の移動期間や、モジュレーション制御方式における管電圧の遷移期間の不要なデータを削除することができ、画質の向上を図ることができる。
以下、この発明の一実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る多管球式のX線CT装置の全体構成を示す構成図であり、図2はX線検出器とデータ収集部の構成を示したブロック図である。
図1において、本実施形態のX線CT装置(コンピューテッド・トモグラフィ装置)は、ガントリ10とコンピュータ装置20と寝台(図示せず)とを有している。ガントリ10は多管球式であり、X線管とX線検出器とのペアを含むスキャナが複数搭載されている。本実施形態では2管球式として説明する。
ガントリ10には回転架台11が設けられ、図示しない回転機構によって回転中心軸を中心に回転する。回転架台11には、X線管121とX線検出器131を対向配置した第1のペアと、X線管122とX線検出器132を対向配置した第2のペアでなるスキャナが所定の角度(例えば90度の角度)で配置されており、回転架台11の中心部分は開口して、そこに寝台の天板14に載置された被検体Pが挿入されるようになっている。
X線管121,122にはそれぞれ絞り装置151,152が設けられている。またX線検出器131,132は、シンチレータと、光電変換部を構成するフォトダイオード(詳細は後述)を含み、X線を光信号に変換し、さらに光信号を電気信号に変換して出力する。X線検出器131,132の検出出力は、それぞれデータ収集部161,162に送られ、コンピュータ装置20の前処理部(後述)に供給される。データ収集部161,162は一般的にDAS(Data acquisition System)と呼ばれている。
また、ガントリ10には、架台制御部17が設けられ、回転架台11の回転制御等を行う。さらに架台制御部17はX線発生部18に接続され、X線発生部18は、X線管121,122の管電圧の制御等を行う。
一方コンピュータ装置20は、中央制御部21を有し、それに対して前処理部22、再構成処理部23、画像表示部24、操作部25等がデータ/制御バスライン200を介して接続されている。
被検体Pを透過したX線はX線検出器131,132で電気信号に変換され、データ収集部161,162で増幅され、かつデジタルデータに変換され、投影データが前処理部22に供給される。前処理部22では、信号強度の補正や信号欠落の補正等の処理を行い、撮影データをバスライン200上に出力する。
中央制御部21は、コンピュータ装置20の各部の動作や、架台制御部17を制御するものであり、再構成処理部23は、投影データに基づいて断層画像データを再構成する。画像表示部24は、医用画像等を表示するディスプレイを含み、操作部25は、医師による患者の状態や検査方法等の情報を入力するものである。
次に図2を参照してX線検出器131,132とデータ収集部161,162、及びそれらを制御する制御部の構成について説明する。尚、図2において、X線検出器131とデータ収集部161を総称してDAS/検出器301と呼び、X線検出器132とデータ収集部162を総称してDAS/検出器302と呼ぶ。
図2においてX線検出器131は、X線を光に変換するシンチレータ311と、変換した光を入射しその光強度に応じて電荷に変換する光電変換部321を有し、シンチレータ311と光電変換部321の間に透過光制御部331を配置している。光電変換部321は例えばフォトダイオードで構成され、透過光制御部331は例えば液晶パネルで構成されているおり、以下、フォトダイオード321及び液晶パネル331を用いた例を説明する。
フォトダイオード321によって発生した電荷は電荷蓄積容量(キャパシタ)に蓄積され、蓄積された電荷は電荷幅器341によって読み出され電圧に変換され、その後、A/D変換器351によってデジタルデータに変換されて出力される。また液晶パネル331、電荷幅器341、A/D変換部351は、コントローラ361によって動作が制御される。
X線検出器132とデータ収集部162も同様に、シンチレータ312、光電変換部(フォトダイオード)322、透過光制御部(液晶パネル)332、電荷増幅器342、A/D変換部352及びコントローラ362にて構成されている。
一方、X線検出器131,132に対向してX線管121,122が配置されており、X線管121,122からのX線がシンチレータ311。312に照射されるようになっている。X線管121,122はX線発生部181,182によって制御され、管電圧やX線の発生タイミングが制御される。
また、これらX線発生部181,182及びコントローラ361,362を制御するため、メインコントローラ40が設けられている。コントローラ361,362及びメインコントローラ40は制御部を構成するものであり、以下、メインコントローラ40をコントローラA、コントローラ361をコントローラB1、コントローラ362をコントローラB2と呼ぶことにする。尚、シンチレータ311,312、フォトダイオード321,322は、後述するように行方向及び列方向に配置した複数の画素構造を有している。
図3は、X線管121,122と、DAS/検出器301,302、X線発生部181,182及びコントローラA(40)の配置例を示した図であり、X線管121と122は発生したX線が直交するように90度の角度位置にある。DAS/検出器301と302は、それぞれペアとなるX線管121と122に対向して配置され、X線管121と122に隣接してX線発生部181と182がそれぞれ配置され、コントローラA(40)がX線管122とDAS/検出器301の間に配置されている。
図4は、透過光制御部331,332を構成する液晶パネルの構造を示す図である。液晶パネルは、偏光方向を互いに90度にずらした2枚の偏光フィルタ51,52間にTN(Twisted Nematic)型液晶53を配置し、TN型液晶53の電極54,55に電圧を加えることで液晶分子の配向が変るようにしたものである。
電圧源56から供給される電圧はスイッチ57によってオン・オフされ、電源オフ時は上部偏光フィルタ51を透過した光は、ねじれ関係にある下部偏光フィルタ53を透過できない。一方、電源オンの状態では液晶分子が90度ねじれた配列になるため、TN型液晶53は90度ねじれるように光を透過する。その結果上部偏光フィルタ51を透過した光は、下部偏光フィルタ52を透過できる。
本発明では、この液晶の特性を利用し、X線検出器131,132のシンチレータ311とフォトダイオード321間に液晶パネル331,332を配置して、光の透過状態を調節するようにしたものである。
次に図5を参照してDAS/検出器301,302の詳細な構成を説明する。尚、DAS/検出器301,302は同じ構成であるため附号は共通化し、シンチレータ31、光電変換部32、液晶パネル33、電荷幅器34、A/D変換部35、コントローラB(36)…として説明する。
図5において32は光電変換部である。光電変換部32は、複数の画素Piが行方向及び列方向に所定のピッチで二次元的に配列されている(図5では、4×4個の画素Piが示されている)。1つの画素Piは、光を信号電荷に変換する光電変換素子、例えばフォトダイオードDと、スイッチング素子である薄膜トランジスタTFTと、電荷を蓄積するキャパシタC1等から構成されている。尚、光電変換部32の上方には、X線を光に変換するシンチレータ31の層及び液晶パネル33が設けられているが、図5では省略している。
TFTはゲート電極、ソース電極、ドレイン電極を有し、例えばドレイン電極はフォトダイオードD及びキャパシタC1に電気的に接続されている。光電変換部32にはTFTの動作状態(オン・オフ状態)を制御するゲートドライバ41が設けられており、ゲートドライバ41は、複数の制御ライン42を有し、それぞれの制御ライン42は、同じ行の画素Piを構成するTFTのゲート電極に接続されている。また光電変換部32は列方向に複数のデータライン43を有し、それぞれのデータライン43は、同じ列の画素Piを構成するTFTのソース電極に接続されている。
また各データライン43は、電荷増幅器34に接続されている。電荷増幅器34は、各データライン43に接続された演算増幅器A1を含み、各演算増幅器A1の一方の入力端子がデータライン43に接続され、他方の入力端子が所定の電位点に接続されている。そして各演算増幅器A1の一方の入力端子と出力端子間にコンデンサC2が接続され、積分回路を構成している。コンデンサC2には並列にスイッチSが接続されており、スイッチSを制御することでコンデンサC2に残った電荷を放電するようにしている。
各演算増幅器A1によって電圧に変換され増幅された信号は、マルチプレクサ44を介してA/Dコンバータ35に供給され、A/Dコンバータ35によってデジタル信号に変換されて出力される。
また、ゲートドライバ41、電荷増幅器34、マルチプレクサ44、A/Dコンバータ35は、コントローラB(36)によって動作タイミングが制御され、さらにコントローラB(36)は、液晶パネルパネル33のオン・オフを制御する。コントローラB(36)は、コントローラA(40)に接続されており、コントローラA(40)の制御のもとにコントローラB(36)及びX線発生部18が制御される。
以下、図2に示す2管球式のX線CT装置の動作を、図6のタイミングチャートを参照して説明する。
図6において、(a)は、データ収集のためのトリガ信号を示し、(b1)はX線管181の照射タイミングを示し、ハイレベルの期間が照射期間を示している。(c1)はシンチレータ311の発光量を電荷に換算して示し、(d1)は液晶パネル331の光の透過状態を示し、ハイレベル期間は光の透過期間を示し、ローレベル期間は遮光期間を示している。(e1)はフォトダイオード321への入射光量を電荷に換算して示し、(f1)は電荷増幅器341への電荷のチャージ期間(ハイレベル期間にチャージ)を示し、(g1)はA/Dコンバータ351のゲート信号を示し、ハイレベル期間がデータの読み出し期間を示している。
また(b2)はX線管182の照射タイミングを示し、(c2)はシンチレータ312の発光量を電荷に換算して示し、(d2)は液晶パネル332の光の透過状態を示し、(e2)はフォトダイオード322への入射光量を電荷に換算して示し、(f2)は電荷増幅器342への電荷のチャージ期間を示し、(g2)はA/Dコンバータ352のゲート信号を示しハイレベル期間がデータの読み出し期間を示している。尚、図6(c1),(c2)の太円内は、シンチレータ311,312がペア以外のX線管からの散乱線によって発光したときの発光量を示している
図6から分かるように、X線管181(182)の照射と、液晶パネル331(332)による透過と遮光、電荷増幅器341(342)への電荷のチャージ、A/Dコンバータ351(352)からのデータの読み出は、コントローラB1、B2によってそれぞれデータの収集タイミングに合わせて制御され、X線管181と182は順次に照射を繰り返し、液晶パネル181が透過期間は、液晶パネル182は遮光状態にあり、液晶パネル182が透過期間は、液晶パネル181は遮光状態にある。
図6から分かるように、X線管181(182)の照射と、液晶パネル331(332)による透過と遮光、電荷増幅器341(342)への電荷のチャージ、A/Dコンバータ351(352)からのデータの読み出は、コントローラB1、B2によってそれぞれデータの収集タイミングに合わせて制御され、X線管181と182は順次に照射を繰り返し、液晶パネル181が透過期間は、液晶パネル182は遮光状態にあり、液晶パネル182が透過期間は、液晶パネル181は遮光状態にある。
したがって、図6(c1)で示すように、シンチレータ311がX線管182からの散乱線の影響を受けて不要に発光しても、液晶パネル331によって散乱線は遮光され、フォトダイオード321に伝わるのを阻止することができ、CT値の異常を防止することができる。同様に図6(c2)で示すように、シンチレータ312がX線管181からの散乱線の影響を受けて不要に発光しても、液晶パネル332によって散乱線は遮光され、フォトダイオード322に伝わるのを阻止することができる。
またシンチレータ311,312のアフターグローによる不要な発光も図6(c1),(c2)の太円の期間に発生するため、アフターグローによってシンチレータ311,312が不要に発光しても、液晶パネル321,332によって遮光され、フォトダイオード321,322に伝わるのを阻止することができる。したがって、再構成画像の画質を向上させることができる。
次に本発明のX線CT装置の第2の実施形態について図7を参照して説明する。第2の実施形態は1つのX線管12を有するX線CT装置であり、図7(a)に示すように、X線管12に対向してDAS/検出器30が配置され、さらにX線管12に隣接してX線発生部18が配置され、DAS/検出器30に隣接してコントローラA(40)が配置されている。
図7(b)は、DAS/検出器30の構成を示すブロック図であり、X線検出器13は、X線を光に変換するシンチレータ31と、変換した光をその強度に応じて電荷に変換する光電変換部32を有し、シンチレータ31と光電変換部32の間に透過光制御部33を配置している。光電変換部32は例えばフォトダイオードで構成され、透過光制御部33は例えば液晶パネルで構成されている。
光電変換部32によって発生した電荷は電荷蓄積容量(キャパシタ)に蓄積され、蓄積された電荷は電荷幅器34によって読み出され電圧に変換され、その後、A/D変換器35によってデジタルデータに変換されて出力される。また液晶パネル33、電荷幅器34、A/D変換部35は、コントローラB(36)によって動作が制御される。
またX線検出器13に対向してX線管12が配置され、X線管12からのX線がシンチレータ31に照射されるようになっている。X線管12はX線発生部18によって制御され、管電圧やX線の発生タイミングが制御される。またX線発生部18及びコントローラ36を制御するため、メインコントローラA(40)が設けられている。尚、光電変換部32(フォトダイオード)、液晶パネル33、電荷増幅器34、A/D変換部35の構成、及びそれらを制御するコントローラB(36)は、図5と同様であるため、詳細な説明は省略する。
第2の実施形態の一例は、フライング・フォーカス方式のX線CT装置であり、2つの焦点位置から照射したX線を共通のX線検出器で検出するようにしたものである。フライング・フォーカス方式ではX線の照射を連続的に行うが、データ収集トリガに同期して瞬時に焦点を移動させるため、焦点の移動中のデータは不要になる。そこで焦点の移動中は液晶パネル33を遮光状態に調節するようにしたものである。
フライング・フォーカス方式のX線CT装置動作を、図8のタイミングチャートを参照して説明する。図8において、(a)は、データ収集のためのトリガ信号を示し、(b)はX線管18の照射のタイミングを示し、この場合は連続的に照射が行われる。(c)はX線管18の焦点移動の制御信号を示し、ハイレベルの期間に焦点の移動が行われる。(d)はシンチレータ31の発光量を電荷に換算して示している。
(e)は液晶パネル33の光の透過状態を示し、ハイレベル期間は光の透過期間を示し、ローレベル期間は遮光期間を示している。(f)は光電変換部32(フォトダイオード)への入射光量を電荷に換算して示し、(g)は電荷増幅器34への電荷のチャージ期間(ハイレベル期間にチャージ)を示し、(h)はA/Dコンバータ35のゲート信号を示し、ハイレベル期間がデータの読み出し期間を示している。
図8から分かるように、X線管18の照射と、液晶パネル33による透過と遮光、電荷増幅器34への電荷のチャージ、A/Dコンバータ35からのデータの読み出しは、コントローラB(36)によってデータ収集のタイミングに合わせて制御され、X線管18の焦点移動期間は、液晶パネル18は遮光期間にある。したがって、図8(e)で示すように、焦点移動期間のデータはフォトダイオード32に伝わるのを阻止することができる。
また第2の実施形態の他の例は、モジュレーション制御方式のX線CT装置であり、X線管の位置に応じてX線管から放射するX線量を変化させるようにしたものである。これは、例えば照射方向から見た被検体の厚みに応じてX線量を変えたり、被検体Pの特定の部位(例えば眼球部分)に対するX線量を軽減することで、被検体の負担を低減する場合等に用いる方式である。
モジュレーション制御方式では、データ収集トリガ信号に同期して管電圧を変化させるが、管電圧を第1の電圧から第2の電圧に変化させる遷移期間、及び管電圧を第2の電圧から第1の電圧に変化させる遷移期間のデータは不要になるため、管電圧の遷移期間中は液晶パネル33によって遮光するようにしたものである。
モジュレーション制御方式のX線CT装置の動作を、図9のタイミングチャートを参照して説明する。図9において、(a)は、データ収集のためのトリガ信号を示し、(b)はX線管18の管電圧の遷移タイミングを示す。この場合、X線管18は例えば120kV又は80kVの管電圧に基づいて照射が行われる。(c)はX線管18のモジュレーション制御信号を示し、ハイレベルの期間に管電圧が120kVから80kVへ、或いは80kVから120kVに変化する。(d)はシンチレータ31の発光量を電荷に換算して示している。
(e)は液晶パネル33の光の透過状態を示し、ハイレベル期間は光の透過期間を示し、ローレベル期間は遮光期間を示している。(f)は光電変換部32(フォトダイオード)への入射光量を電荷に換算して示し、(g)は電荷増幅器34への電荷のチャージ期間(ハイレベル期間にチャージ)を示し、(h)はA/Dコンバータ35のゲート信号を示しハイレベル期間がデータの読み出し期間を示している。
図9から分かるように、X線管18の照射と、液晶パネル33による透過と遮光、電荷増幅器34への電荷のチャージ、A/Dコンバータ35からのデータの読み出しは、コントローラB(36)によってデータ収集のタイミングに合わせて制御され、X線管18の管電圧の遷移期間は、液晶パネル18は遮光期間にある。したがって、図9(e)で示すように、管電圧の遷移期間のデータはフォトダイオード32に伝わるのを阻止することができ、管電圧が安定したタイミングでデータを収集することできる。
このように本発明の例えば多管球方式のX線CT装置では、散乱線によるCT値の異常や、アフターグローによる影響を低減し、本来必要とされるデータのみを収集することが可能になる。またフライング・フォーカス方式における焦点の移動期間や、モジュレーション制御方式における管電圧の遷移期間の不要なデータも低減することができる。したがって、画質の向上を図ることができる。
尚、以上の説明に限定されることなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。例えばX線管と検出器のペアにてなるスキャナは、90度ずらして配置した2管球式の例を述べたが、他の角度で配置してもよいし、3管球等の多管球式でも良い。また管電圧は2段階で変化させる例を述べたが、それ以上の多段階で変化させるようにしてもよい。
10…ガントリ
11…回転架台
12,121,122…X線管
13,131,132…X線検出器
14…天板
151,152…絞り装置
16,161,162…データ収集部
17…架台制御部
18,181,182…X線発生部
20…コンピュータ装置
30,301,302…DAS/検出器
31,311,312…シンチレータ
32,321,322…光電変換部(フォトダイオード)
33,331,332…透過光制御部(液晶パネル)
34,341,342…電荷増幅器
35,351,352…A/D変換部
36,361,362…コントローラ
40…主コントローラ
11…回転架台
12,121,122…X線管
13,131,132…X線検出器
14…天板
151,152…絞り装置
16,161,162…データ収集部
17…架台制御部
18,181,182…X線発生部
20…コンピュータ装置
30,301,302…DAS/検出器
31,311,312…シンチレータ
32,321,322…光電変換部(フォトダイオード)
33,331,332…透過光制御部(液晶パネル)
34,341,342…電荷増幅器
35,351,352…A/D変換部
36,361,362…コントローラ
40…主コントローラ
Claims (7)
- 被検体に対してX線を照射するX線管と、
前記X線管からのX線を光に変換するシンチレータと、このシンチレータからの光を入射し光強度に応じて電荷を発生する光電変換部、及び前記シンチレータと前記光電変換部との間に配置された透過光制御部を含み、前記X線管に対向配置したX線検出器と、
前記X線検出器で検出した信号を収集して出力するデータ収集部と、
前記透過光制御部を前記信号収集のタイミングに合わせて制御し前記シンチレータから前記光電変換部への光の透過状態を調節する制御部と、を具備し、
前記光電変換部に不要な光が入射するのを低減することを特徴とするX線CT装置。 - 前記透過光制御部は、偏光方向の異なる偏光フィルタ間に配置された液晶を含み、前記液晶に印加する電圧に応じて前記光電変換部への入射光の透過と遮光を行う液晶パネルで構成したことを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。
- 前記X線管と前記X線検出器とのペアで構成された複数のスキャナを備え、それぞれのスキャナを所定角度で交差して配置し、
前記制御部は、前記複数のスキャナのX線管を制御してそれぞれのX線管から順次にタイミングをずらしてX線を照射するとともに、前記複数のスキャナの透過光制御部を制御して照射状態にあるスキャナの透過光制御部は前記X線の照射期間に光透過状態とし、非照射状態にあるスキャナの透過光制御部は遮光状態に制御することを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。 - 前記X線管は異なる焦点位置からX線を照射可能であって、それぞれの焦点位置から照射されたX線を前記X線検出器で検出するようにし、
前記制御部は、前記焦点の移動中は前記透過光制御部を遮光状態に制御することを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。 - 前記X線管はそれぞれ異なる管電圧に基いてX線を照射可能であって、
前記制御部は、前記管電圧の遷移期間は、前記透過光制御部を遮光状態に制御することを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。 - X線を光に変換するシンチレータと、
二次元的に配置された複数の光電変換素子を含み前記シンチレータからの光を入射し光強度に応じて電荷を発生する光電変換部と、
前記シンチレータと前記光電変換部との間に配置された透過光制御部と、
前記光電変換部で変換された前記電荷を蓄積する電荷蓄積部と、
前記電荷蓄積部に蓄積された電荷を読み出すためのスイッチング素子と、を具備し、
前記透過光制御部を制御して前記シンチレータから前記光電変換部への光の透過状態を調節可能にしたことを特徴とするX線検出器。 - 前記透過光制御部は、偏光方向の異なる偏光フィルタ間に配置された液晶を含み、前記液晶に印加する電圧に応じて前記光電変換部への入射光の透過と遮光を行う液晶パネルで構成したことを特徴とする請求項6記載のX線検出器。
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---|---|---|---|
JP2008147286A JP2009291370A (ja) | 2008-06-04 | 2008-06-04 | X線ct装置及びx線検出器 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2009291370A true JP2009291370A (ja) | 2009-12-17 |
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ID=41540119
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2008147286A Pending JP2009291370A (ja) | 2008-06-04 | 2008-06-04 | X線ct装置及びx線検出器 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2009291370A (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2008
- 2008-06-04 JP JP2008147286A patent/JP2009291370A/ja active Pending
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