JP2009291030A - Mems可変キャパシタ - Google Patents

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Abstract

【課題】広い温度範囲に渡って可動電極を固定電極に安定して接触させ、再現性や信頼性が優れ、大きな最大容量値を持つMEMS可変キャパシタを提供する。
【解決手段】一端が基板に固定された第1の接続梁と、それに接続された第1の駆動梁と、第1の駆動梁に接続され、逆方向に延伸する第2の駆動梁と、一端が基板に固定された第2の接続梁と、それに接続された第3の駆動梁と、第3の駆動梁に接続され、逆方向に延伸する第4の駆動梁と、第2、第4の駆動梁の端の間に設けられた可動電極と、可動電極と対向して基板に設けられた固定電極と、を備え、第1〜第4の駆動梁は、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有し、第1及び第3の駆動梁が直線上に、第2及び第4の駆動梁が直線上に、第1及び第2の駆動梁と、第3及び第4の駆動梁と、が線対称に、配置されるMEMS可変キャパシタが提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧電薄膜を使用した圧電駆動機構を有するMEMS(Micro-electro-mechanical System)可変キャパシタに関する。
最近、MEMS技術で作成するアクチュエータを使用した可変キャパシタやスイッチが注目を集めている。すなわち、基板上の空中に支持された梁に可動電極を、対向する基板上に固定電極を作成し、梁を静電力、熱応力、電磁力、圧電力などで駆動して、可動電極と固定電極との間の距離を変化させることによって可変キャパシタやスイッチを構成するものである。
このうち、特に可動梁の駆動力として圧電逆作用を使用したものは、可動電極と固定電極との間隔を連続的に大きく変化できるので、容量変化係数を大きくとることができ、また誘電体として空気あるいはガスを使用しているので非常に大きいQ値が得られるなど多くの利点がある。
また、これらの可変キャパシタ構造をそのまま使用して、可動電極と固定電極をごく薄い誘電膜を隔てて接触させることにより、キャパシティブ型スイッチとして機能させることも可能である。このMEMS技術で作成したスイッチは、半導体スイッチに比較して、低いオン抵抗とオフ時の高い絶縁分離特性を兼ね備えているため、やはり非常に注目されている。
しかしながら、圧電駆動機構を使用したMEMS可変キャパシタは、空中に支持され、上下電極に挟まれた圧電層を含む、長く薄い梁構造を有する。このため、梁を構成する材料の僅かな残留応力の有無で上下に反るという問題が深刻である。したがって、可変キャパシタの電圧印加前後の容量値を設計どおりに作成することが非常に困難である。
例えば、電歪効果が大きい圧電膜として知られるPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)においては、良質の膜質を得るには室温で成膜して600℃程度でアニールする必要があるが、アニールにより体積収縮が生じるので残留歪は必然的に大きくなってしまう。
逆に、室温付近で成膜が可能であり、成膜条件によって成膜残留応力の比較的精密な制御が可能な圧電膜である、AlN(窒化アルミニウム)やZnO(酸化亜鉛)は電歪効果がPZTに比較して1桁以上小さい。
したがって、電歪効果が大きい材料は残留歪制御が困難であり、残留歪の制御が比較的易しい材料は電歪効果が小さい、という、相反する問題を抱えている。このことが、圧電駆動のMEMS可変キャパシタの工学的な応用を妨げている最大の問題点の一つになっている。
発明者は、この問題に対処するため、折返し型構造を持つ圧電駆動アクチュエータを既に考案している(特許文献1参照)。この折返し型圧電駆動アクチュエータにおいては、一端を基板に固定され、他端を接続端とし、一対の電極膜に挟まれた圧電膜を有する第1の梁と、一端を接続端とし、接続端から第1の梁と逆方向に延伸し、他端を作用端とする第1の梁と基本的に同一の構造および寸法を持つ第2の梁と、作用端と対向して基板上に設置された固定電極を持つことを特徴としている。すなわち、同一構造・形状の2本の梁を平行に設置して端部同士を接続した折返し構造にすることにより、成膜残留応力により梁に反りが生じた場合でも2本の梁が同様に反るためにキャンセルすることが可能になる。
さらに発明者は、折り返し型構造による反りの補正効果を厳密に解決するため、折返し型構造を持つ圧電駆動アクチュエータを2個線対称に配置し、作用端同士を接続した、W型折り返し構造を持つ圧電駆動アクチュエータを考案している(特許文献2参照)。このW型折り返し構造により、梁の反りを1%以下に抑制することに成功している。
これらの発明によって、圧電駆動アクチュエータの反りの問題はほぼ解決できたが、可変キャパシタの可動電極の部分もアクチュエータと同様の下部電極/圧電膜/上部電極/支持膜からなるユニモルフ構造、あるいは下部電極/下部圧電膜/中間電極/上部圧電膜/上部電極からなるバイモルフ構造を使用しているため、僅かな成膜残留応力により可動電極部分に反りが生じ、圧電駆動アクチュエータにより可動電極が固定電極に接触しても可動電極の一部しか密着せず、最大容量値が小さいという問題がある。
また、可動電極と基板との熱膨張係数の差によって、例えば高温時や低温時に、可動電極と基板の寸法に差が生じ、これにより、可動電極に対して収縮または伸張の応力が印加され、可動電極が変形し、可動電極と固定電極とが接触できる面積が小さくなるという問題もあった。
特開2006−87231号公報 特開2008−5642号公報
本発明は、広い温度範囲に渡って可動電極を固定電極に安定して接触させ、再現性や信頼性が優れ、大きな最大容量値を持つMEMS可変キャパシタを提供する。
本発明の一態様によれば、一端が基板に固定され、他端が第1の接続梁端とされた第1の接続梁と、一端が前記第1の接続梁端と接続され、他端が第1の接続端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第1の駆動梁と、一端が前記第1の接続端と接続された第2の接続端とされ、前記第2の接続端から前記第1の駆動梁と平行かつ逆方向に延伸し、他端が第1の作用端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第2の駆動梁と、一端が前記基板に固定され、他端が第2の接続梁端とされた第2の接続梁と、一端が前記第2の接続梁端と接続され、他端が第3の接続端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第3の駆動梁と、一端が前記第3の接続端と接続された第4の接続端とされ、前記第4の接続端から前記第3の駆動梁と平行かつ逆方向に延伸し、他端が第2の作用端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第4の駆動梁と、前記第1の作用端と前記第2の作用端との間に設けられた可動電極と、前記可動電極と対向して前記基板上に設けられた固定電極と、を備え、前記第1及び第3の駆動梁は、直線上に配置され、前記第2及び第4の駆動梁は、直線上に配置され、前記第1及び第2の駆動梁と、前記第3及び第4の駆動梁と、は、線対称に配置されていることを特徴とするMEMS可変キャパシタが提供される。
本発明の他の一態様によれば、一端が基板に固定され、他端が第1の接続端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第1の駆動梁と、一端が前記第1の接続端と接続された第2の接続端とされ、前記第2の接続端から前記第1の駆動梁と平行かつ逆方向に延伸し、他端が第1の作用端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第2の駆動梁と、一端が前記基板に固定され、他端が第3の接続端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第3の駆動梁と、一端が前記第3の接続端と接続された第4の接続端とされ、前記第4の接続端から前記第3の駆動梁と平行かつ逆方向に延伸し、他端が第2の作用端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第4の駆動梁と、前記第1の作用端と前記第2の作用端との間に設けられ、熱膨張係数が前記基板と等しい可動電極と、前記可動電極と対向して前記基板上に設けられた固定電極と、を備え、前記第1及び第3の駆動梁は、直線上に配置され、前記第2及び第4の駆動梁は、直線上に配置され、前記第1及び第2の駆動梁と、前記第3及び第4の駆動梁と、は、線対称に配置されていることを特徴とするMEMS可変キャパシタが提供される。
本発明の他の一態様によれば、一端が基板に固定され、他端が第1の接続端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第1の駆動梁と、一端が前記第1の接続端と接続された第2の接続端とされ、前記第2の接続端から前記第1の駆動梁と平行かつ逆方向に延伸し、他端が第1の作用端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第2の駆動梁と、一端が前記基板に固定され、他端が第3の接続端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第3の駆動梁と、一端が前記第3の接続端と接続された第4の接続端とされ、前記第4の接続端から前記第3の駆動梁と平行かつ逆方向に延伸し、他端が第2の作用端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第4の駆動梁と、前記第1の作用端と前記第2の作用端との間に設けられ、単層の導電層からなる可動電極と、前記可動電極と対向して前記基板上に設けられた固定電極と、を備え、前記第1及び第3の駆動梁は、直線上に配置され、前記第2及び第4の駆動梁は、直線上に配置され、前記第1及び第2の駆動梁と、前記第3及び第4の駆動梁と、は、線対称に配置されていることを特徴とするMEMS可変キャパシタが提供される。
本発明によれば、広い温度範囲に渡って可動電極を固定電極に安定して接触させ、再現性や信頼性が優れ、大きな最大容量値を持つMEMS可変キャパシタが提供される。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比係数などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比係数が異なって表される場合もある。
また、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るMEMS可変キャパシタの構成を例示する模式図である。
すなわち、同図(a)は模式平面図であり、同図(b)は、同図(a)のA−A’線断面図、同図(c)は、同図(a)のB−B’線断面図である。
そして、同図に表したように、基板100の主面101に垂直な方向をZ軸方向とし、主面101に平行でZ軸に垂直な方向をX軸とし、X軸とZ軸とに垂直な方向をY軸とする。そして、以下では、第1の方向をX軸方向とし、第2の方向をY軸方向とする。
図1に表したように、本発明の第1の実施形態に係るMEMS可変キャパシタ10においては、第1の接続梁110の一端110aは固定端であり、第1のアンカー115を通して基板100に固定されている。
第1の接続梁110の他端は、第1の接続梁端110bとされ、第1の駆動梁120に接続されている。すなわち、第1の接続梁端110bは、第1の駆動梁120の一端120aと接続されている。
上記の第1のアンカー115、第1の接続梁110及び第1の駆動梁120は、X軸方向に直列に配列されている。
第1の駆動梁120の他端は、第1の接続端120bとされ、第1の接続部130により、第2の駆動梁140に接続されている。すなわち、第2の駆動梁140の一端は、第2の接続端140aとされ、第1の接続部130に接続されている。
そして、第2の駆動梁140の他端140bは、第1の作用端144であり、第1の弱接続梁150の一端に接続されている。第1の弱接続梁150の他端は、可動電極107に接続されている。
第2の駆動梁140、第1の弱接続梁150及び可動電極107は、X軸方向に直列に配列されている。
そして、上記の第1のアンカー115、第1の接続梁110及び第1の駆動梁120と、第2の駆動梁140、第1の弱接続梁150及び可動電極107とは、互いにX軸方向に略平行に、Y軸方向にシフトして並配され、そして、第1の接続部130によって互いに接続された折り返し構造を有している。すなわち、「U字形状」を有している。
これにより、第1の接続梁110、第1の駆動梁120、第1の接続部130、第2の駆動梁140、第1の弱接続梁150及び可動電極107は、第1のアンカー115によって、基板100の上方に間隙を空けて保持される。
一方、第2の接続梁210の一端210aは固定端であり、第2のアンカー215を通して基板100に固定されている。
第2の接続梁210の他端は、第2の接続梁端210bとされ、第3の駆動梁220に接続されている。すなわち、第2の接続梁端210bは、第3の駆動梁220の一端220aと接続されている。
上記の第2のアンカー215、第2の接続梁210及び第3の駆動梁220は、X軸方向に直列に配列されている。
第3の駆動梁220の他端は、第3の接続端220bとされ、第2の接続部230により、第4の駆動梁240に接続されている。すなわち、第4の駆動梁240の一端は、第4の接続端240aとされ、第2の接続部230に接続されている。
そして、第4の駆動梁240の他端240bは、第2の作用端244であり、第2の弱接続梁250の一端に接続されている。第2の弱接続梁250の他端は、可動電極107に接続されている。
第4の駆動梁240、第2の弱接続梁250及び可動電極107は、X軸方向に直列に配列されている。
そして、上記の第2のアンカー215、第2の接続梁210及び第3の駆動梁220と、第4の駆動梁240、第2の弱接続梁250及び可動電極107とは、互いにX軸方向に略平行に、Y軸方向にシフトして並配され、そして、第2の接続部230によって互いに接続された折り返し構造を有している。すなわち、「U字形状」を有している。
これにより、第2の接続梁210、第3の駆動梁220、第2の接続部230、第4の駆動梁240、第2の弱接続梁250及び可動電極107は、第2のアンカー215によって、基板100の上方に間隙を空けて保持される。
そして、第1のアンカー115、第1の接続梁110及び第1の駆動梁120と、第2のアンカー215、第2の接続梁210及び第3の駆動梁220と、は、X軸方向の略同一線上に並び、第1のアンカー115、第1の接続梁110及び第1の駆動梁120の並び順は、第2のアンカー215、第2の接続梁210及び第3の駆動梁220の並び順と逆の順序となっている。すなわち、例えば、X軸の正の方向に進むに従って、第1の駆動梁120、第1の接続梁110、第1のアンカー115、第2のアンカー215、第2の接続梁210及び第3の駆動梁220が、この順で略同一線上に配列している。
一方、第2の駆動梁140及び第1の弱接続梁150と、第4の駆動梁240及び第2の弱接続梁250と、は、X軸方向の略同一線上に並び、第2の駆動梁140及び第1の弱接続梁150の並び順は、第4の駆動梁240及び第2の弱接続梁250の並び順と逆の順序となっている。すなわち、例えば、X軸の正の方向に進むに従って、第2の駆動梁140、第1の弱接続梁150、第2の弱接続梁250及び第4の駆動梁240が、この順で略同一線上に配列している。
このように、本実施形態に係るMEMS可変キャパシタ10は、一端110aが基板100に固定され、他端が第1の接続梁端110bとされた第1の接続梁110と、一端120aが第1の接続梁端110bと接続され、他端が第1の接続端120bとされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第1の駆動梁120と、一端が第1の接続端120bと接続された第2の接続端140aとされ、第2の接続端140aから第1の駆動梁120と平行かつ逆方向に延伸し、他端140bが第1の作用端144とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第2の駆動梁140と、一端210aが基板100に固定され、他端が第2の接続梁端210bとされた第2の接続梁210と、一端220aが前記第2の接続梁端210bと接続され、他端が第3の接続端220bとされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第3の駆動梁220と、一端が第3の接続端220bと接続された第4の接続端240aとされ、第4の接続端240aから第3の駆動梁220と平行かつ逆方向に延伸し、他端240bが第2の作用端244とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第4の駆動梁240と、第1の作用端144と第2の作用端244との間に設けられた可動電極107と、可動電極107と対向して基板100上に設けられた固定電極108と、を備え、第1及び第3の駆動梁120、220は、直線上に配置され、第2及び第4の駆動梁140、240は、直線上に配置され、第1及び第2の駆動梁120、140と、第3及び第4の駆動梁220、240と、は、線対称に配置されているMEMS可変キャパシタである。
上記において、第1〜第4の駆動梁120、140、220、240には、例えばバイモルフ型やユニモルフ型の圧電膜の積層構造体を用いることができる。そして、これらの駆動梁に適切な電圧を印加することにより、可動電極107は基板100の主面101に対してZ軸方向に変位し、これにより、可動電極107と固定電極108との距離を変え、可変キャパシタとして機能する。なお、図1(b)、(c)においては、上記の圧電膜の積層構造は省略されている。
そして、可動電極107と、第1、第2の接続梁110、210とは、同じ材料、または、熱膨張係数がほぼ等しい材料で形成することができる。
これにより、可動電極107のX軸方向の熱膨張による寸法の変化と、第1の接続梁110と第2の接続梁210のX軸方向の熱膨張による寸法の変化と、が互いに相殺され、X軸方向の寸法の変化は縮小され、熱膨張に起因する可動電極107に加えられる応力を抑制できる。
これにより、広い温度範囲に渡って、温度変化があった場合にも、可動電極107と基板100との間の間隔は平行に保たれ、可動電極107の固定電極108に対する変位は、影響を受け難くなる。その結果、再現性と信頼性に優れ、大きな最大容量値を持つ可変キャパシタが提供できる。
各種の材料の熱膨張係数をppm/℃の単位で以下に列挙すると、アルミニウム(Al)は23.5、チタン(Ti)は8.6、ジルコニウム(Zr)は5.5、ハフニウム(Hf)は6.0、バナジウム(V)は7.8、ニオブ(Nb)は7.2、タンタル(Ta)は6.5、クロム(Cr)は6.5、モリブデン(Mo)は5.1、タングステン(W)は4.5、イリジウム(Ir)は6.8、白金(Pt)は9.0、シリコン(Si)は2.5、ゲルマニウム(Ge)は5.8、炭素(C)は1.0、酸化珪素(SiO)は0.5、酸化アルミニウム(Al)は8.2である。
可動電極107として、第1、第2の接続梁110、210と熱膨張係数がほぼ等しい材料を用いる場合には、上記の材料の中から、例えば、熱膨張係係数の差が30%以内、望ましくは10%以内の材料の組合せを用いることができる。
(第1の比較例)
図2は、第1の比較例のMEMS可変キャパシタの構成を例示する模式的平面図である。
図2に表したように、第1の比較例のMEMS可変キャパシタ90は、本実施形態に係るMEMS可変キャパシタ10に対して、第1の接続梁110及び第2の接続梁210を設けないものである。それ以外はMEMS可変キャパシタ10と同様なので説明を省略する。
第1の比較例のMEMS可変キャパシタ90においては、第1の接続梁110及び第2の接続梁210が設けられていないので、MEMS可変キャパシタ90に温度変化があった場合に、熱膨張または熱収縮によって、可動電極107のX軸方向の寸法が変化し、第2の駆動梁140及び第4の駆動梁240にはX軸方向の応力が加えられる。このため、第1〜第4の駆動梁120、140、220、240が変形し、結果として、可動電極107と固定電極108との平行性及びその間の距離が変化してしまう。このため、比較例のMEMS可変キャパシタ90は、広温度範囲で使用することはできず、特性の再現性や信頼性が劣る。
これに対して、本実施形態に係るMEMS可変キャパシタ10においては、可動電極107は、第1、第2の接続梁110、210が設けられる。これにより、可動電極107の熱膨張による寸法の変化を、第1、第2の接続梁110、210によって補償でき、可動電極107に加えられる応力を抑制できる。
そして、可動電極107と、第1、第2の接続梁110、210とが、同じ材料、または、熱膨張係数がほぼ等しい材料で形成されている。これにより、可動電極107の熱膨張による寸法の変化を、第1、第2の接続梁110、210によってさらに補償でき、可動電極107に加えられる応力をさらに抑制できる。
これにより、MEMS可変キャパシタ10によれば、広い温度範囲に渡って、温度変化があった場合にも、可動電極107と基板100との間の間隔は平行に保たれ、可動電極107の固定電極108に対する変位は、影響を受け難くなる。その結果、再現性と信頼性に優れ、大きな最大容量値を持つ可変キャパシタが提供できる。
また、図1に表したように、可動電極107のX軸方向の長さLは、第1の接続梁110が第1のアンカー115に積層されている部分以外のX軸方向の長さL、及び、第2の接続梁210が第2のアンカー215に積層されている部分以外のX軸方向の長さL、の和に等しくなるように設計されることが望ましい。
このように、第1の接続梁110、第2の接続梁210及び可動電極107の長さを、L=L+Lの関係を満たすように設計することによって、MEMS可変キャパシタ10に温度変化があった場合の、可動電極107のX軸方向の熱膨張による寸法の変化を、第1の接続梁110と第2の接続梁210のX軸方向の熱膨張による寸法の変化によって、さらに精度良く補償することができ、X軸方向の寸法の変化はさらに縮小できる。
また、本実施形態に係るMEMS可変キャパシタ10において、第1の接続梁110、第2の接続梁210及び可動電極107には、単層体を用いることができる。例えば、第1の接続梁110、第2の接続梁210及び可動電極107として、積層膜を用いると、その積層膜を構成する材料の熱膨張係数の差によって、MEMS可変キャパシタ10に温度変化があった場合に、積層膜に反り等が発生することがあるが、第1の接続梁110、第2の接続梁210及び可動電極107として、単層体を用いることで、その反りを抑制することができ、さらに望ましい。
また、第1の接続梁110、第2の接続梁210及び可動電極107として、積層膜を用いると、製造過程における残留応力によって、第1の接続梁110、第2の接続梁210及び可動電極107が、基板100に対して凸状や凹状に反ってしまうことがあるが、第1の接続梁110、第2の接続梁210及び可動電極107として、単層体を用いることで、その反りを抑制することができ、さらに望ましい。
さらに、第1の接続梁110、第2の接続梁210及び可動電極107には、実質的に平坦な単層の導電層を用いることができる。例えば、単層の金属層を用いることができる。これにより、導電性を有することができ、第1〜第4の駆動梁120、140、220、240を構成する圧電膜積層体に電圧を印加し駆動させることが容易となる。
なお、上記において、第1の接続梁110、第2の接続梁210及び可動電極107は、温度変化に対して単層体として挙動すればよく、例えば、単層の材料にごく薄い別の材料が積層され、温度変化があっても実用的に反りが発生しなければ良い。
さらに、第1、第2の弱接続梁150、250の曲げ剛性は、第1〜第4駆動梁120、140、220、240の曲げ剛性よりも小さく設定することができる。
また、第1、第2の弱接続梁150、250の曲げ剛性は、可動電極107の曲げ剛性よりも小さく設定することができる。
また、第1、第2の弱接続梁150、250の曲げ剛性は、第1、第2の接続梁110、210の曲げ剛性よりも小さく設定することができる。
例えば、第1、第2の弱接続梁150、250は、第1〜第4駆動梁120、140、220、240、可動電極107、及び第1、第2の接続梁110、210に比べて、幅(例えば延在方向に対して垂直方向の長さ)を細くすることができる。
さらに、第1、第2の弱接続梁150、250は、第1〜第4駆動梁120、140、220、240、及び、基板100と同じ材料、または、第1〜第4駆動梁120、140、220、240、及び、基板100と熱膨張係数がほぼ等しい材料で形成することができる。これにより、熱膨張や熱収縮による応力を緩和でき、さらに安定した特性を得ることができる。
(第2の実施の形態)
図3は、本発明の第2の実施形態に係るMEMS可変キャパシタの構成を例示する模式的平面図である。
図3に表したように、本発明の第2の実施形態に係るMEMS可変キャパシタ20は、第1の実施形態に係るMEMS可変キャパシタを2組み、組み合わせたものである。
図3において、第1のアンカー115、第1の接続梁110、第1の駆動梁120、第1の接続部130、第2の駆動梁140、第1の弱接続梁150及び可動電極107、並びに、第2のアンカー215、第2の接続梁210、第3の駆動梁220、第2の接続部230、第4の駆動梁240、弱接続梁250及び可動電極107については、MEMS可変キャパシタ10と同様なので説明を省略する。
そして、MEMS可変キャパシタ20は、さらに、以下を有する。
第3の接続梁310の一端310aは固定端であり、第3のアンカー315を通して基板100に固定されている。
第3の接続梁310の他端は、第3の接続梁端310bとされ、第5の駆動梁320に接続されている。すなわち、第3の接続梁端310bは、第5の駆動梁320の一端320aと接続されている。
上記の第3のアンカー315、第3の接続梁310及び第5の駆動梁320は、X軸方向に直列に配列されている。
第5の駆動梁320の他端は、第5の接続端320bとされ、第3の接続部330により、第6の駆動梁340に接続されている。すなわち、第6の駆動梁340の一端は、第6の接続端340aとされ、第3の接続部330に接続されている。
そして、第6の駆動梁340の他端340bは、第3の作用端344であり、第3の弱接続梁350の一端に接続されている。第3の弱接続梁350の他端は、可動電極107に接続されている。
第5の駆動梁320、第3の弱接続梁350及び可動電極107は、X軸方向に直列に配列されている。
そして、上記の第3のアンカー315、第3の接続梁310及び第5の駆動梁320と、第6の駆動梁340、第3の弱接続梁350及び可動電極107とは、互いにX軸方向に略平行に、Y軸方向にシフトして並配され、そして、第3の接続部330によって互いに接続された折り返し構造を有している。
これにより、第3の接続梁310、第5の駆動梁320、第3の接続部330、第6の駆動梁340、第3の弱接続梁350及び可動電極107は、第3のアンカー315によって、基板100の上方に間隙を空けて保持される。
上記において、第3のアンカー315、第3の接続梁310及び第5の駆動梁320は、第1の接続梁110及び第1の駆動梁120の、第2の駆動梁140側に配置されている。そして、第3のアンカー315、第3の接続梁310及び第5の駆動梁320と、第2の駆動梁140及び第1の弱接続梁150と、の間に、第6の駆動梁340及び第3の弱接続梁350とが配置されている。
このように、第1のアンカー115、第1の接続梁110、第1の駆動梁120、第1の接続部130、第2の駆動梁140、第1の作用端144、第1の弱接続梁150、可動電極107、第3の弱接続梁350、第3の作用端344、第6の駆動梁340、第3の接続部330、第5の駆動梁320、第3の接続梁310及び第3のアンカー315が、この順で順次接続され、「W字形状」の形状をしている。
なお、図3に例示した具体例では、第1の作用端144と第3の作用端344とは、離間しているが、後述する第1の実施例のように、第1の作用端144と第3の作用端344とを互いに接続しても良い。
一方、第4の接続梁410の一端410aは固定端であり、第4のアンカー415を通して基板100に固定されている。
第4の接続梁410の他端は、第4の接続梁端410bとされ、第7の駆動梁420に接続されている。すなわち、第4の接続梁端410bは、第7の駆動梁420の一端420aと接続されている。
上記の第4のアンカー、第4の接続梁410及び第7の駆動梁420は、X軸方向に直列に配列されている。
第7の駆動梁420の他端は、第7の接続端420bとされ、第4の接続部430により、第8の駆動梁440に接続されている。すなわち、第8の駆動梁440の一端は、第8接続端440aとされ、第4の接続部430に接続されている。
そして、第8の駆動梁440の他端440bは、第4の作用端444であり、第4の弱接続梁450の一端に接続されている。第4の弱接続梁450の他端は、可動電極107に接続されている。
第8の駆動梁440、第4の弱接続梁450及び可動電極107は、X軸方向に直列に配列されている。
そして、上記の第4のアンカー415、第4の接続梁410及び第7の駆動梁420と、第8の駆動梁440、第4の弱接続梁450及び可動電極107とは、互いにX軸方向に略平行に、Y軸方向にシフトして並配され、そして、第4の接続部430によって互いに接続された折り返し構造を有している。
これにより、第4の接続梁410、第7の駆動梁420、第4の接続部430、第8の駆動梁440、第4の弱接続梁450及び可動電極107は、第4のアンカー415によって、基板100の上方に間隙を空けて保持される。
そして、第3のアンカー315、第3の接続梁310及び第5の駆動梁320と、第4のアンカー415、第4の接続梁410及び第7の駆動梁420と、は、X軸方向の略同一線上に並び、第3のアンカー315、第3の接続梁310及び第5の駆動梁320の並び順は、第4のアンカー415、第4の接続梁410及び第7の駆動梁420の並び順と逆の順序となっている。すなわち、例えば、X軸の正の方向に進むに従って、第5の駆動梁320、第3の接続梁310、第3のアンカー315、第4のアンカー415、第4の接続梁410及び第7の駆動梁420が、この順で略同一線上に配列している。
一方、第6の駆動梁340及び第3の弱接続梁350と、第8の駆動梁440及び第4の弱接続梁450と、は、X軸方向の略同一線上に並び、第6の駆動梁340及び第3の弱接続梁350の並び順は、第8の駆動梁440及び第4の弱接続梁450の並び順と逆の順序となっている。すなわち、例えば、X軸の正の方向に進むに従って、第6の駆動梁340、第3の弱接続梁350、第4の弱接続梁450及び第8の駆動梁440が、この順で略同一線上に配列している。
上記において、第4のアンカー415、第4の接続梁410及び第7の駆動梁420は、第2の接続梁210及び第3の駆動梁220の、第4の駆動梁240側に配置されている。そして、第4のアンカー415、第4の接続梁410及び第7の駆動梁420と、第4の駆動梁240及び第2の弱接続梁250と、の間に、第8の駆動梁440及び第4の弱接続梁450とが配置されている。
このように、第2のアンカー215、第2の接続梁210、第3の駆動梁220、第2の接続部230、第4の駆動梁240、第2の作用端244、第2の弱接続梁、可動電極107、第4の弱接続梁450、第4の作用端444、第8の駆動梁440、第4の接続部430、第7の駆動梁420、第4の接続梁410及び第4のアンカー415が、この順で順次接続され、「W字形状」の形状をしている。
なお、図3に例示した具体例では、第2の作用端244と第4の作用端444とは、離間しているが、後述する第1の実施例のように、第2の作用端244と第4の作用端444とを互いに接続しても良い。
そして、第1のアンカー115と第2のアンカー215との間の距離は、第1の接続部130と第2の接続部230との間の距離よりも短く、第3のアンカー315と第4のアンカー415との間の距離は、第3の接続部330と第4の接続部430との間の距離よりも短い。すなわち、第1〜第4のアンカー115、215、315、415を内側に近接し、その間に可動電極107を設け、可動電極107を通る線を中心に対称な「W字形状」の形状を2つ組み合わせた形状を有している。
これにより、可動電極107のX軸方向の熱膨張による寸法の変化と、第1の接続梁110と第2の接続梁210のX軸方向の熱膨張による寸法の変化と、が互いに相殺される。そして、可動電極107のX軸方向の熱膨張による寸法の変化と、第3の接続梁310と第4の接続梁410のX軸方向の熱膨張による寸法の変化と、が互いに相殺される。その結果、X軸方向の寸法の変化は縮小され、熱膨張に起因する可動電極107に加えられる応力を抑制できる。
さらに、MEMS可変キャパシタ20では、上記の「W字形状」の構造を有している。これにより、例えば、第1〜第8の駆動梁120、140、220、240、320、340、420、440の圧電積層膜に働く応力を、Y軸方向に補償することができる。これにより、可動電極107に働くY軸方向の応力を補償することができる。すなわち、MEMS可変キャパシタ20によれば、温度変化があった場合の可動電極107に働くX軸方向及びY軸方向の応力を補償できる。
これにより、広い温度範囲に渡って、温度変化があった場合にも、可動電極107と基板100との間の間隔はより平行に保たれ、可動電極107の固定電極108に対する変位をより安定させることができる。その結果、より再現性と信頼性に優れ、大きな最大容量値を持つ可変キャパシタが提供できる。
そして、可動電極107と、第1〜第4の接続梁110、210、310、410とは、同じ材料、または、熱膨張係数がほぼ等しい材料で形成することができる。
これにより、広い温度範囲に渡って、温度変化があった場合にも、可動電極107と基板100との間の間隔はさらに平行に保たれ、可動電極107の固定電極108に対する変位をさらに安定させることができる。その結果、さらに再現性と信頼性に優れ、大きな最大容量値を持つ可変キャパシタが提供できる。
また、この場合も、図3に表したように、可動電極107のX軸方向の長さLは、第1の接続梁110が第1のアンカー115に積層されている部分以外のX軸方向の長さL、及び、第2の接続梁210が第2のアンカー215に積層されている部分以外のX軸方向の長さL、の和に等しくなるように設計されることが望ましい。そして、この時、第3の接続梁310が第3のアンカー315に積層されている部分以外のX軸方向の長さLはLと同じとし、第4の接続梁410が第4のアンカー415に積層されている部分以外のX軸方向の長さLはLと同じとすることができる。
すなわち、可動電極107のX軸方向の長さLは、第3の接続梁310が第3のアンカー315に積層されている部分以外のX軸方向の長さL、及び、第4の接続梁410が第4のアンカー415に積層されている部分以外のX軸方向の長さL、の和に等しくなるように設計されることが望ましい。
このように、第1〜第4の接続梁110、210、310、410のX軸方向の長さ及び可動電極107のX軸方向の長さを、L=L+L=L+L関係を満たすように設計することによって、MEMS可変キャパシタ10に温度変化があった場合の、可動電極107のX軸方向の熱膨張による寸法の変化を、第1〜第4の接続梁110、210、310、410のX軸方向の熱膨張による寸法の変化によって、さらに精度良く補償することができ、X軸方向の寸法の変化はさらに縮小できる。
また、本実施形態に係るMEMS可変キャパシタ20において、第1〜第4の接続梁110、210、310、410及び可動電極107には、単層体を用いることができる。例えば、第1〜第4の接続梁110、210、310、410及び可動電極107として、積層膜を用いると、その積層膜を構成する材料の熱膨張係数の差によって、MEMS可変キャパシタ10に温度変化があった場合に、積層膜に反り等が発生することがあるが、第1〜第4の接続梁110、210、310、410及び可動電極107に、単層体を用いることで、その反りを抑制することができ、さらに望ましい。
また、第1〜第4の接続梁110、210、310、410及び可動電極107として、積層膜を用いると、製造過程における残留応力によって、第1〜第4の接続梁110、210、310、410及び可動電極107が、基板100に対して凸状や凹状に反ってしまうことがあるが、第1〜第4の接続梁110、210、310、410及び可動電極107として、単層体を用いることで、その反りを抑制することができ、さらに望ましい。
さらに、第1〜第4の接続梁110、210、310、410及び可動電極107には、実質的に平坦な単層の導電層を用いることができる。例えば、単層の金属層を用いることができる。これにより、導電性を有することができ、第1〜第4の駆動梁120、140、220、240を構成する圧電膜積層体に電圧を印加し駆動させることが容易となる。
なお、上記において、第1〜第4の接続梁110、210、310、410及び可動電極107は、温度変化に対して単層体として挙動すればよく、例えば、単層の材料にごく薄い別の材料が積層され、温度変化があっても実用的に反りが発生しなければ良い。
さらに、第1〜第4の弱接続梁150、250、350、450の曲げ剛性は、第1〜第8駆動梁120、140、220、240、320、340、420、440の曲げ剛性よりも小さく設定することができる。
また、第1〜第4の弱接続梁150、250、350、450の曲げ剛性は、可動電極107の曲げ剛性よりも小さく設定することができる。
また、第1〜第4の弱接続梁150、250、350、450の曲げ剛性は、第1〜第4の接続梁110、210、310、410の曲げ剛性よりも小さく設定することができる。
例えば、第1〜第4の弱接続梁150、250、350、450は、第1〜第8駆動梁120、140、220、240、320、340、420、440、可動電極107、及び第1〜第4の接続梁110、210、310、410に比べて、幅(例えば延在方向に対して垂直方向の長さ)を細くすることができる。
さらに、第1〜第4の弱接続梁150、250、350、450は、第1〜第8駆動梁120、140、220、240、320、340、420、440、及び、基板100と同じ材料、または、第1〜第8駆動梁120、140、220、240、320、340、420、440、及び、基板100と熱膨張係数がほぼ等しい材料で形成することができる。これにより、熱膨張や熱収縮による応力を緩和でき、さらに安定した特性を得ることができる。
なお、上記において可動電極107に残留する歪みや、第1〜第8の駆動梁に残留する歪みの影響を、可動電極107と固定電極108との間の距離に可及的に与えないように、図3に表したように、第1〜第4の弱接続梁150、250、350、450と、可動電極107と、の接続部分は近接することが、さらに望ましい。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る別のMEMS可変キャパシタの構成を例示する模式的平面図である。
図4に表したように、本発明の第2の実施形態に係る別のMEMS可変キャパシタ20aにおいては、第1〜第4の弱接続梁150、250、350、450と、可動電極107と、の接続部分の互いの距離は、図3に例示した構成に比べて、離れている。このため、可動電極107に歪みが残留したり、第1〜第8の駆動梁に歪みが残留した場合に、これら歪みによって、可動電極107の形状を歪ませ易く、可動電極107と固定電極108との間の距離に変化を与えることがある。
ただし、図4に例示した場合においても、本実施形態においては、各駆動梁を「W字形状」の形状を2つ組み合わせた形状とし、第1〜第4接続梁を設けることで、歪みの影響を補償して、可動電極107と固定電極108との間隔を広い温度範囲で均一にできる。これにより、広い温度範囲に渡って可動電極を固定電極に安定して接触させ、再現性や信頼性が優れ、大きな最大容量値を持つMEMS可変キャパシタが提供される。
ただし、図3に例示した構造の方がさらに望ましい。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る別のMEMS可変キャパシタの構成を例示する模式的平面図である。
図5に表したように、本発明の第2の実施形態に係る別のMEMS可変キャパシタ20bにおいては、第1、第2、第3、第4の接続梁110、210、310、410は、延在方向(X軸方向)に実質的平行に延在するそれぞれ第1、第2、第3、第4のスリット116、216、316、416を有する。これにより、Y軸方向の応力を緩和でき、熱膨張や熱収縮による応力をより緩和でき、さらに安定した特性を得ることができる。
本具体例に係るMEMS可変キャパシタ20bによっても、広い温度範囲に渡って可動電極を固定電極に安定して接触させ、再現性や信頼性が優れ、大きな最大容量値を持つMEMS可変キャパシタが提供できる。
(第3の実施の形態)
図6は、本発明の第3の実施形態に係るMEMS可変キャパシタの構成を例示する模式的平面図である。
図7は、図6のC−C’線断面図である。
図6に表したように、本発明の第3の実施形態に係るMEMS可変キャパシタ30は、一端120aが基板100に固定され、他端が第1の接続端120bとされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第1の駆動梁120と、一端が前記第1の接続端120bと接続された第2の接続端140aとされ、第2の接続端140aから第1の駆動梁120と平行かつ逆方向に延伸し、他端140bが第1の作用端144とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第2の駆動梁140と、一端220aが基板100に固定され、他端が第3の接続端220bとされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第3の駆動梁220と、一端が第3の接続端220bと接続された第4の接続端240aとされ、第4の接続端240aから第3の駆動梁220と平行かつ逆方向に延伸し、他端240bが第2の作用端244とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第4の駆動梁240と、第1の作用端144と第2の作用端244との間に設けられ、単層の導電層からなる可動電極107と、可動電極107と対向して基板100上に設けられた固定電極108と、を備え、第1及び第3の駆動梁120、220は、直線上に配置され、第2及び第4の駆動梁140、240は、直線上に配置され、第1及び第2の駆動梁120、140と、第3及び第4の駆動梁220、240と、は、線対称に配置されているMEMS可変キャパシタである。
すなわち、本実施形態に係るMEMS可変キャパシタ30は、第1の実施形態のMEMS可変キャパシタ10において、第1〜第4の接続梁110、210、310、410を設けず、可動電極107として単層の導電層を用いたものである。単層の導電層としては、例えば、単層の金属層を用いることができる。
単層の導電層としては、例えば、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、炭素(C)からなる群から選ばれた少なくとも1つを含むことができる。また、これらの材料からなる合金を用いることができる。
これにより、可動電極107に、残留応力が発生せず、可動電極107に反りが生じることがなく、可動電極107と固定電極108との距離が一定となり、可動電極107を固定電極108に安定して接触させ、再現性や信頼性が優れ、大きな最大容量値を持つMEMS可変キャパシタが得られる。
すなわち、図7に表したように、本実施形態に係るMEMS可変キャパシタ30においては、可動電極107は、固定電極108に対して、ほぼ平行に保持される。
図8は、第2の比較例のMEMS可変キャパシタの構成を例示する模式的平面図である。
すなわち、第2の比較例のMEMS可変キャパシタ91は、図6及び図7に例示した本実施形態に係るMEMS可変キャパシタ30において、可動電極107を、積層構造としたものである。すなわち、MEMS可変キャパシタ91においては、可動電極107には、下部電極102、下部圧電膜103、中間電極104、上部圧電膜105、上部電極106からなる5層の積層構造体が用いられ、下部電極102が、固定電極108と対向し、可動電極107として機能する。
図8に表したように、このような積層構造を有する比較例のMEMS可変キャパシタ91の場合には、積層構造体に残留する歪みにより、可動電極107が、固定電極108に対して平行とはならず、固定電極108に対して、凸状や凹状の形状で反る。そして、MEMS可変キャパシタ91が高温時や低温時においては、この反りがさらに激しくなる傾向がある。このように、可動電極107が積層構造の場合には、可動電極107が反ってしまい、可動電極107を固定電極108に安定して接触させることができない。
これに対し、既に説明したように、本実施形態に係るMEMS可変キャパシタ30においては、可動電極107として単層の導電層を用いるので、可動電極107に反りが発生せず、広い温度範囲に渡って可動電極107を固定電極108に安定して接触させ、再現性や信頼性が優れ、大きな最大容量値を持つMEMS可変キャパシタが提供できる。
さらに、本実施形態に係るMEMS可変キャパシタ30において、第2の実施形態で説明したように、「W字形状」の形状を2つ組み合わせた構造としても良い。この場合も、可動電極107を単層の導電層とすることができる。
図9は、本発明の第3の実施形態に係る別のMEMS可変キャパシタの構成を例示する模式的平面図である。
すなわち、図9に表したように、本実施形態に係るMEMS可変キャパシタ31は、図6に例示したMEMS可変キャパシタ30に対して、さらに、一端320aが基板100に固定され、他端が第5の接続端320bとされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第5の駆動梁320と、一端が第5の接続端320bと接続された第6の接続端340aとされ、第6の接続端340aから第5の駆動梁320と平行かつ逆方向に延伸し、他端340bが第3の作用端344とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第6の駆動梁340と、一端420aが基板100に固定され、他端が第7の接続端420bとされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第7の駆動梁420と、一端が第7の接続端420bと接続された第8の接続端440aとされ、第8の接続端440aから第7の駆動梁420と平行かつ逆方向に延伸し、他端440bが第4の作用端444とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第8の駆動梁440と、をさらに備える。そして、可動電極107は、第3の作用端344と第4の作用端444との間に設けられ、第5及び第7の駆動梁320、420は、直線上に配置され、第6及び第8の駆動梁340、440は、直線上に配置され、第5及び第6の駆動梁320、340と、第7及び第8の駆動梁420、440と、は、線対称に配置することができる。
このような構成にすることで、Y軸方向の歪みが補償され、可動電極107と固定電極108との距離が一定となり、可動電極107を固定電極108にさらに安定して接触させ、再現性や信頼性がさらに優れ、さらに大きな最大容量値を持つMEMS可変キャパシタが得られる。
(第1の実施例)
以下、第1の実施例のMEMS可変キャパシタについて説明する。
第1の実施例のMEMS可変キャパシタは、第2の実施形態と第3の実施形態を同時に実施したものであり、図3に例示に例示した「W字形状」の形状を2つ組み合わせた形状を有し、さらに、第1〜第4の接続梁及び可動電極として、単層の導電層を用いたものである。
図10は、第1の実施例に係るMEMS可変キャパシタの構成を例示する模式的平面図である。
図11、図12、図13、図14は、それぞれ、図10のA−A’線断面図、B−B’線断面図、C−C’線断面図、D−D’線断面図である。なお、図13及び図14は縮尺を拡大して例示している。
また、図15、図16、図17は、MEMS可変キャパシタの上部電極、中間電極、下部電極の構造を例示する模式的平面図である。
図10に表したように、第1の実施例のMEMS可変キャパシタ32においては、第1の接続梁110の一端110aは固定端であり、第1のアンカー115を通して基板100に固定されている。
第1の接続梁110の他端は、第1の接続梁端110bとされ、第1の駆動梁120の一端120aに接続されている。
第1の駆動梁120の他端は、第1の接続端120bとされ、第1の接続部130により、第2の駆動梁140の一端である第2の接続端140aに接続されている。
そして、第2の駆動梁140の他端140bは、第1の作用端144であり、第1の弱接続梁150の一端に接続されている。第1の弱接続梁150の他端は、可動電極107に接続されている。
そして、上記の第1のアンカー115、第1の接続梁110及び第1の駆動梁120と、第2の駆動梁140、第1の弱接続梁150及び可動電極107とは、互いにX軸方向に略平行に、Y軸方向にシフトして並配され、そして、第1の接続部130によって互いに接続された折り返し構造を有している。
そして、第2の接続梁210の一端210aは固定端であり、第2のアンカー215を通して基板100に固定されている。
第2の接続梁210の他端は、第2の接続梁端210bとされ、第3の駆動梁220の一端220aに接続されている。
第3の駆動梁220の他端は、第3の接続端220bとされ、第2の接続部230により、第4の駆動梁240の一端である第4の接続端240aに接続されている。
そして、第4の駆動梁240の他端240bは、第2の作用端244であり、第2の弱接続梁250の一端に接続されている。第2の弱接続梁250の他端は、可動電極107に接続されている。
そして、上記の第2のアンカー215、第2の接続梁210及び第3の駆動梁220と、第4の駆動梁240、第2の弱接続梁250及び可動電極107とは、X軸方向に略平行に、Y軸方向にシフトして並配され、そして、第2の接続部230によって互いに接続された折り返し構造を有している。
そして、第1のアンカー115、第1の接続梁110及び第1の駆動梁120と、第2のアンカー215、第2の接続梁210及び第3の駆動梁220と、は、X軸方向の略同一線上に並び、第1のアンカー115、第1の接続梁110及び第1の駆動梁120の並び順は、第2のアンカー215、第2の接続梁210及び第3の駆動梁220の並び順と逆の順序となっている。
一方、第2の駆動梁140及び第1の弱接続梁150と、第4の駆動梁240及び第2の弱接続梁250と、は、X軸方向の略同一線上に並び、第2の駆動梁140及び第1の弱接続梁150の並び順は、第4の駆動梁240及び第2の弱接続梁250の並び順と逆の順序となっている。
さらに、第3の接続梁310の一端310aは固定端であり、第3のアンカー315を通して基板100に固定されている。
第3の接続梁310の他端は、第3の接続梁端310bとされ、第5の駆動梁320の一端320aに接続されている。
第5の駆動梁320の他端は、第5の接続端320bとされ、第3の接続部330により、第6の駆動梁340の一端である第6の接続端340aに接続されている。
そして、第6の駆動梁340の他端340bは、第3の作用端344であり、第3の弱接続梁350の一端に接続されている。第3の弱接続梁350の他端は、可動電極107に接続されている。
そして、上記の第3のアンカー315、第3の接続梁310及び第5の駆動梁320と、第6の駆動梁340、第3の弱接続梁350及び可動電極107とは、X軸方向に略平行に、Y軸方向にシフトして並配され、そして、第3の接続部330によって互いに接続された折り返し構造を有している。
上記において、第3のアンカー315、第3の接続梁310及び第5の駆動梁320は、第1の接続梁110及び第1の駆動梁120の、第2の駆動梁140側に配置されている。そして、第3のアンカー315、第3の接続梁310及び第5の駆動梁320と、第2の駆動梁140及び第1の弱接続梁150と、の間に、第6の駆動梁340及び第3の弱接続梁350とが配置されている。
そして、第1の作用端144と第3の作用端344とは互いに接続されている。
これにより、第1のアンカー115、第1の接続梁110、第1の駆動梁120、第1の接続部130、第2の駆動梁140、第1の作用端144、第3の作用端344、第6の駆動梁340、第3の接続部330、第5の駆動梁320、第3の接続梁310及び第3のアンカー315が、この順で順次接続され、「W字形状」の形状をしている。
そして、第4の接続梁410の一端410aは固定端であり、第4のアンカー415を通して基板100に固定されている。
第4の接続梁410の他端は、第4の接続梁端410bとされ、第7の駆動梁420の一端420aに接続されている。
第7の駆動梁420の他端は、第7の接続端420bとされ、第4の接続部430により、第8の駆動梁440の一端である第8の接続端440aに接続されている。
そして、第8の駆動梁440の他端440bは、第4の作用端444であり、第4の弱接続梁450の一端に接続されている。第4の弱接続梁450の他端は、可動電極107に接続されている。
そして、上記の第4のアンカー415、第4の接続梁410及び第7の駆動梁420と、第8の駆動梁440、第4の弱接続梁450及び可動電極107とは、X軸方向に略平行に、Y軸方向にシフトして並配され、そして、第4の接続部430によって互いに接続された折り返し構造を有している。
そして、第3のアンカー315、第3の接続梁310及び第5の駆動梁320と、第4のアンカー415、第4の接続梁410及び第7の駆動梁420と、は、X軸方向の略同一線上に並び、第3のアンカー315、第3の接続梁310及び第5の駆動梁320の並び順は、第4のアンカー415、第4の接続梁410及び第7の駆動梁420の並び順と逆の順序となっている。
一方、第6の駆動梁340及び第3の弱接続梁350と、第8の駆動梁440及び第4の弱接続梁450と、は、X軸方向の略同一線上に並び、第6の駆動梁340及び第3の弱接続梁350の並び順は、第8の駆動梁440及び第4の弱接続梁450の並び順と逆の順序となっている。
上記において、第4のアンカー415、第4の接続梁410及び第7の駆動梁420は、第2の接続梁210及び第3の駆動梁220の、第4の駆動梁240側に配置されている。そして、第4のアンカー415、第4の接続梁410及び第7の駆動梁420と、第4の駆動梁240及び第2の弱接続梁250と、の間に、第8の駆動梁440及び第4の弱接続梁450とが配置されている。
そして、第2の作用端244と第4の作用端444とは互いに接続されている。
これにより、第2のアンカー215、第2の接続梁210、第3の駆動梁220、第2の接続部230、第4の駆動梁240、第2の作用端244、第4の作用端444、第8の駆動梁440、第4の接続部430、第7の駆動梁420、第4の接続梁410及び第4のアンカー415が、この順で順次接続され、「W字形状」の形状をしている。
そして、第1〜第4のアンカー115、215、315、415を内側に近接し、その間に可動電極107を設け、可動電極107を通る線を中心に対称な「W字形状」の形状を2つ組み合わせた形状を有している。
そして、本実施例に係るMEMS可変キャパシタ32においては、第1〜第4の接続梁110、210、310、410には、実質的に平坦な単層の導電層が用いられている。具体的には単層の金属が用いられている。
そして、可動電極107にも、平坦な単層の導電層、具体的には単層の金属が用いられおり、第1〜第4の接続梁110、210、310、410と同じ金属材料で形成されている。例えば、可動電極107、及び、第1〜第4の接続梁110、210、310、410にはアルミニウムの単層膜を用いることができる。
なお、既に説明したように、可動電極107、及び、第1〜第4の接続梁110、210、310、410には、熱膨張係数がほぼ等しい材料で形成することができる。
そして、可動電極107のX軸方向の長さは、第1の接続梁110と第2の接続梁210とがアンカー部に積層されている部分以外の第1の接続梁110と第2の接続梁210とのX軸方向の長さの和に等しくなるように設計されている。
また、可動電極107のX軸方向の長さは、第3の接続梁310と第4の接続梁410とがアンカー部に積層されている部分以外の第3の接続梁310と第4の接続梁410とのX軸方向の長さの和に等しくなるように設計されている。
すなわち、第1〜第4の接続梁110、210、310、410のX軸方向の長さ及び可動電極107のX軸方向の長さは、L=L+L=L+Lの関係を満たす。
なお、第1〜第4の弱接続梁150、250、350、450は、基板100と熱膨張係数がほぼ等しい材料で形成することができる。
また、図13に表したように、基板100の主面101の可動電極107に対向する部分には、誘電膜109に覆われた固定電極108が2組設置されている。
そして、図11に表したように、第1の駆動梁120及び第3の駆動梁320は、下部電極102、下部圧電膜103、中間電極104、上部圧電膜105及び上部電極106を有し、いわゆるバイモルフ構造とよばれる圧電アクチュエータを応用したMEMS可変キャパシタである。
また、図12に表したように、第2の駆動梁140及び第4の駆動梁240も、下部電極102、下部圧電膜103、中間電極104、上部圧電膜105及び上部電極106を有している。
図14に表したように、第1〜第8の接続端120b、140a、220b、240a、320b、340a、420b、440aには、ビアホール94および95が設けられており、ビアホール94により上部電極106と中間電極104とが接続され、ビアホール95により中間電極104と下部電極102とが接続されている。
さらに、図15〜図17に表したように、上部電極106、中間電極104及び下部電極102は、以下のように接続される。
第1の駆動梁120の下部電極102は、第1の駆動梁120の上部電極106、第2の駆動梁140の中間電極104、第6の駆動梁340の中間電極104、第5の駆動梁320の下部電極102、及び、第5の駆動梁320の上部電極106、に接続されている。
また、第1の駆動梁120の中間電極104は、第2の駆動梁140の下部電極102、第2の駆動梁140の上部電極106、第6の駆動梁340の下部電極102、第6の駆動梁340の上部電極106、及び、第5の駆動梁320の中間電極104に接続されている。
また、図11に表したように、第1の駆動梁120の下部電極102は、第1の接続梁110を通じて第1のアンカー115に接続されている。また、図示しないが、第5の駆動梁320の中間電極104は、第3の接続梁310を通じて第3のアンカー315に接続されている。
これにより、第1のアンカー115と第3のアンカー315との間に、駆動電圧を印加することにより、「W字形状」を有する第1及び第5の駆動梁120、320、及び、第2及び第6の駆動梁140、340において、電歪効果により逆方向の屈曲を生じ、第1の作用端144及び第3の作用端344において変位を生じることができる。
第3、第4、第7、第8の駆動梁220、240、420、440についても、第1、第2、第5、第6の駆動梁120、140、320、440と同様の屈曲を生じ、第2の作用端244及び第4の作用端444において同様の変位を生じることができる。
本実施例に係るMEMS可変キャパシタ32において、成膜時に上下非対称な残留応力が生じた場合の挙動を説明する。上下非対称な残留歪が生じた場合は、第1〜第8の駆動梁120、140、220、240、320、340、420、440に残留ひずみの大きさに応じて反りが生じる。しかしながら、第1の駆動梁120の反りと第2の駆動梁140の反りがキャンセルされ、同様に、第3と第4、第5と第6、第7と第8の駆動梁の反りがキャンセルされる結果、可動電極107の下面の高さは、第1〜第4のアンカー115、215、315、415の上面の高さとほぼ同様になる。すなわち、可動電極107の反りは抑制され、固定電極108に対して実質的に平行となる。
そして、可動電極107として単層の金属層を用いているので、可動電極107に残留歪みに起因した反りが発生しない。
このように、成膜残留応力の大小にかかわらず、駆動電圧に応じて第1〜第4の作用端144、244、344、444が変位するため、第1〜第4の弱接続梁150、250、350、450を介して接続された単層の金属層からなる可動電極107は、非常に安定して基板の主面に垂直に方向に平行に移動し、固定電極108に対して平坦に、誘電膜109を介して、接触することが可能である。
さらに、本実施例に係るMEMS可変キャパシタ32において、温度変化が生じたときの挙動について説明する。
温度変化により、まず、第1〜第8の駆動梁120、140、220、240、320、340、420、440に長さの変化や反りの変化が生じる。しかしながら、残留応力の場合と同様に、第1の駆動梁120の反りと第2の駆動梁140の長さ変化や反りがキャンセルされ、同様に第3と第4、第5と第6、第7と第8の駆動梁の長さ変化や反りがキャンセルされる結果、第1〜第4の作用端144、244、344、444の位置はほぼ一定に保たれる。
そして、温度変化により、第1〜第4の接続梁110、210、310、410、および可動電極107が、熱膨張により長さが変化する。しかしながら、第1の接続梁110と第2の接続梁210とのアンカー上の部分を除く長さの和と、第3の接続梁310と第4の接続梁410とのアンカー上の部分を除く長さの和と、可動電極107との長さが等しく、材質も同じであるため、熱膨張による長さの変化はキャンセルされる。また、弱接続梁150、250、350、450においても熱膨張を生じるが、それらの熱膨張係数を基板100の熱膨張係数と同じかほぼ等しいように選ぶことで、第1〜第4の弱接続梁150、250、350、360の部分の熱膨張は可変キャパシタに影響を与えないようにすることができる。
このように、温度変化が生じた場合でも、各部材の熱膨張歪を巧みにキャンセルすることにより、可動電極107の位置は常に一定の位置に保たれる。
このように、本実施例に係るMEMS可変キャパシタ32においては、成膜残留応力の大小や、温度変化にかかわりなく、可動電極107は、固定電極108に対して常に一定の位置で平坦に平行に保たれ、駆動電圧の印加により固定電極108に誘電膜109を介して密着することで、大きな最大容量が得られ、非常に大きな可変容量比を持つ可変キャパシタを実現することができる。
次に、本実施例に係るMEMS可変キャパシタ32の製造方法について説明する。
図18は、本発明の第1の実施例に係るMEMS可変キャパシタの製造方法を例示する工程順模式的断面図である。
すなわち、同図(a)は最初の工程に対応し、同図(b)は同図(a)に続く図、同図(c)は同図(b)に続く図である。
そして、図19は、図18に続く工程順模式的断面図である。
なお、これらの図は、図10のA−A’線断面に相当する模式的断面図である。
まず、図18(a)に表したように、表面が絶縁性のシリコン(Si)基板100に、誘電膜109に覆われた固定電極108と第1、第2のアンカー115、215(及び図示しない第3、第4のアンカー315、415)を形成する。固定電極108としては、スパッタ法で作製したアルミニウム(Al)を、誘電膜109としては、スパッタ法で作製した窒化アルミニウム(AlN)を、また、第1、第2のアンカー115、215としては、LP‐CVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)法で作製した窒化シリコン膜を使用が使用できる。加工には、リソグラフィーと反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)などの方法を使用することが可能である。
次に、図18(b)に表したように、基板100の表面に犠牲層100aを形成し、CMP(Chemical Mechanical Polishing)技術により、第1、第2のアンカー115、215が露出するまで表面研磨および平坦化を行う。犠牲層100aとしては、他の膜材料に対して選択エッチングが可能な、無機材料、金属材料、有機材料を使用することが可能であるが、本実施例では多結晶シリコンが使用される。
次に、図18(c)に表したように、下部電極102、下部圧電膜103、中間電極104、上部圧電膜105及び上部電極106からなる圧電バイモルフアクチュエータを有する第1の駆動梁120及び第3の駆動梁220を形成する。下部、中間、上部電極102、104、106としては、厚さ200nmのアルミニウム(Al)を使用し、下部、上部圧電膜103、105としては、厚さ500nmの窒化アルミニウム(AlN)を使用し、いずれもスパッタにより作製し、リソグラフィーおよびエッチングによりパターニングする。
なお、図示しないが、下部圧電膜103と同時に、第1〜第4の弱接続梁150、250、350、450が作製される。
次に、図19(a)に表したように、スパッタ法によりアルミニウム(Al)を使用して第1、第2の接続梁110、210を作製する。加工には、リソグラフィーと反応性イオンエッチングが使用される。
なお、同図中には示していないが、第3、第4の接続梁310、410と同時に、可動電極107も作製される。
次に、図19(b)に表したように、犠牲層100aを、XeFをエッチングガスとして使用した選択エッチングにより、除去する。
このようにして、図10〜図17に例示した本実施例のMEMS可変キャパシタ32が作製される。
このような構造を有する本実施例に係るMEMS可変キャパシタ32の特性のシミュレーション結果について説明する。
図20は、本発明の第1の実施例に係るMEMS可変キャパシタの特性を例示するグラフ図である。
同図において、横軸は、中間電極104と、上部電極106及び下部電極102と、の間の印加電圧であり、縦軸は、可動電極107の変位を表している。そして、同図には、−20℃、+30℃、+80℃の3つの温度の場合の変位の結果を例示している。
同図は、−20℃〜80℃の温度において、−3V〜+3Vの駆動電圧を印加した場合の、MEMS可変キャパシタ32の可動電極107の高さの変化の特性を例示している。なお、第1〜第8の駆動梁120、140、220、240、320、340、420、440の長さは400μm、幅は80μmであり、また、可動電極107の長さと幅は、ともに120μmである。また、各駆動梁の上部圧電膜105と下部圧電膜103の残留応力の差は、200MPa程あり、上方に反っている。
図20に表したように、本実施例に係るMEMS可変キャパシタ32においては、−20℃から80℃まで温度が変化しても、可動電極107の高さの変化は、0.2μm以下と、非常に小さく、温度が変化しても安定に動作することが確認できた。
(第3の比較例)
第3の比較例のMEMS可変キャパシタ93は、第1の実施例のMEMS可変キャパシタ32において、第1〜第4の接続梁110、210、310、410を作製せず、第1、第3、第5、第7の駆動梁120、220、320、420が直接第1〜第4のアンカー115、215、315、415に接続されたMEMS可変キャパシタである。これ以外は、MEMS可変キャパシタ32と同様なので説明を省略する。
図21は、第3の比較例のMEMS可変キャパシタの特性を例示するグラフ図である。
すなわち、同図は、−20℃〜80℃の温度において、−3V〜+3Vの駆動電圧を印加した場合の第3の比較例の可変キャパシタ93の可動電極107の高さの変化を例示している。
図21に表したように、−20℃と80℃を比較すると、可動電極107の高さは約1μmのずれが生じている。印加電圧に換算すると1.5V以上のずれになり、温度が変動すると安定に動作しないことが明らかである。
これに対し、既に説明したように、第1の実施例に係るMEMS可変キャパシタ32は、−20℃から80℃まで温度が変化しても、可動電極の高さの変化は、0.2μm以下と、非常に小さく、温度が変化しても安定に動作し、これにより、広い温度範囲に渡って可動電極を固定電極に安定して接触させ、再現性や信頼性が優れ、大きな最大容量値を持つMEMS可変キャパシタが提供できる。
(第2の実施例)
図22は、本発明の第2の実施例に係るMEMS可変キャパシタの構成を例示する模式的平面図である。
図23は、図22のA−A’線断面図である。
図22に表したように、本発明の第3の実施例に係るMEMS可変キャパシタ33は、第1の実施例と同様の平面構造を有する。ただし、第1〜第8の駆動梁として、圧電バイモルフ構造の代わりに圧電ユニモルフ構造を使用することが異なっている。
すなわち、図23に表したように、MEMS可変キャパシタ33においては、第1の駆動梁120および第3の駆動梁220は、下部電極102、圧電膜103a及び上部電極106を有しており、本具体例は、ユニモルフ構造圧電アクチュエータを用いたMEMS可変キャパシタである。図示しないが、第2、第4〜第8の駆動梁140、240、320、340、420、440も、同様に、下部電極102、圧電膜103a及び上部電極106を有するユニモルフ構造を有する。なお、上部電極106の上には、支持膜106aが設けられている。
本実施例に係るMEMS可変キャパシタ33においても、広い温度範囲に渡って可動電極を固定電極に安定して接触させ、再現性や信頼性が優れ、大きな最大容量値を持つMEMS可変キャパシタが提供できる。
第1の実施例に係るMEMS可変キャパシタ32と、第2の実施例に係るMEMS可変キャパシタ33と、を比較すると、バイモルフ型のMEMS可変キャパシタ32に比較して、ユニモルフ型のMEMS可変キャパシタ33では、可動電極107の変位量は約半分程度になるが、積層枚数が少なくて済むという長所がある。
(第4の実施の形態)
図24は、本発明の第4の実施形態に係るMEMS可変キャパシタの構成を例示する模式的平面図である。
図24に表したように、本実施形態に係るMEMS可変キャパシタ40は、第1の実施形態に係るMEMS可変キャパシタ10における第1の接続梁110及び第2の接続梁210を有さないが、可動電極107の熱膨張係数が、基板100の熱膨張係数と同じに設定されている。
すなわち、可動電極107と基板100との熱膨張係数の差は、10ppm/℃以下、望ましくは、5ppm/℃以下とされる。
これにより、MEMS可変キャパシタ40において、温度変化があった場合にも、基板100の熱膨張または熱収縮による寸法の変化と、可動電極107の熱膨張または熱収縮による寸法の変化と、が同調するので、第1〜第4の駆動梁120、140、220、240に歪みが生じ難く、広い温度範囲に渡って、温度変化があった場合にも、可動電極107と基板100との間の間隔は平行に保たれ、可動電極107の固定電極108に対する変位は変わらない。その結果、再現性と信頼性に優れ、大きな最大容量値を持つ可変キャパシタが提供できる。
この場合、可動電極107には、単層体を用いることができる。例えば、可動電極107として積層膜を用いると、その積層膜を構成する材料の熱膨張係数の差によって、MEMS可変キャパシタに温度変化があった場合に、積層膜に反り等が発生することがあるが、可動電極107として、単層体を用いることで、その反りを抑制することができ、さらに望ましい。
さらに、可動電極107には、実質的に平坦な単層の導電層を用いることができ、例えば、単層の金属材料を用いることができる。これにより、導電性を有することができ、固定電極108との間でキャパシタンスを形成することができる。
なお、上記において、単層体としては、温度変化に対して単層体として挙動すればよく、例えば、単層の材料にごく薄い別の材料が積層され、温度変化があっても実用的に反りが発生しなければ良い。
ただし、可動電極107として、積層膜を用いる場合には、その積層膜全体全体としての熱膨張係数が、基板100の熱膨張係数と同じに設定することができる。
図25は、本発明の第4の実施形態に係るMEMS可変キャパシタに用いることができる積層構造体を例示する模式的断面図である。
すなわち、同図(a)、(b)は、第1の接続梁110、第2の接続梁210及び可動電極107に単層体でなく積層構造体を用いた場合の2つの例を示している。
図25(a)に表したように、可動電極107には、第1層710、第2層720及び第3層730の3層の積層構造体を用いることができる。この時、上下方向から第2層720を挟む、第1層710及び第3層730には、温度変化に対しての熱膨張差による反りを解消するために、同じ材料を用い、同じ厚さとすることが望ましい。
ここで、第1層710、第2層720、第3層730のそれぞれの縦弾性係数(ヤング率)を、E、E、Eとし、それぞれの厚さをt、t、tとし、それぞれの熱膨張係数をα、α、αとすると、第1層710、第2層720、第3層730からなる積層構造体の熱膨張係数αは、以下の数式1で表される。

Figure 2009291030

すなわち、数式1で表される熱膨張係数αと、基板100の熱膨張係数αsとの差が、10ppm/℃以下、望ましくは5ppm/℃以下であれば良い。
さらに、図25(b)に表したように、可動電極107がn個(nは1以上の整数)の積層膜からなり、i番目の積層膜711_iの縦弾性係数(ヤング率)をE、厚さをtとし、熱膨張係数をαとすると、n層の積層構造体の熱膨張係数αは、以下の数式2で表される。


Figure 2009291030

すなわち、数式2で表される熱膨張係数αと、基板100の熱膨張係数αsとの差が、10ppm/℃以下、望ましくは5ppm/℃以下であれば良い。
なお、この場合も、温度変化に対しての熱膨張差による反りを解消するために、積層構造体の厚さ方向の中心から外側に向けての各積層膜の上下方向の対称な位置には、同じ材料を用い、同じ厚さとすることが望ましい。
本実施形態に係るMEMS可変キャパシタ40によれば、広い温度範囲に渡って可動電極を固定電極に安定して接触させ、再現性や信頼性が優れ、大きな最大容量値を持つMEMS可変キャパシタを提供できる。
なお、この場合も、バイモルフ型及びユニモルフ型の駆動梁を用いることができる。
(第5の実施の形態)
図26は、本発明の第5の実施形態に係るMEMS可変キャパシタの構成を例示する模式的平面図である。
図26に表したように、本発明の第5の実施形態に係るMEMS可変キャパシタ50は、第4の実施形態に係るMEMS可変キャパシタ40を2つ組み合わせた、「W字形状」を2つ組み合わせた形状を有している。
すなわち、第5の実施形態に係るMEMS可変キャパシタ50は、第4の実施形態に係るMEMS可変キャパシタ40に加え、以下を有している。
MEMS可変キャパシタ50は、一端320aが基板100に固定され、他端が第5の接続端320bとされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第5の駆動梁320と、一端が第5の接続端320bと接続された第6の接続端340aとされ、第6の接続端340aから第5の駆動梁320と平行かつ逆方向に延伸し、他端340bが第3の作用端344とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第6の駆動梁340と、をさらに有している。
そして、一端420aが基板100に固定され、他端が第7の接続端420bとされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第7の駆動梁420と、一端が第7の接続端420bと接続された第8の接続端440aとされ、第8の接続端440aから第7の駆動梁420と平行かつ逆方向に延伸し、他端440bが第4の作用端444とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第8の駆動梁440と、をさらに備える。
そして、可動電極107は、第3の作用端344と第4の作用端444との間に設けられている。
そして、第5及び第7の駆動梁320、420は、直線上に配置され、第6及び第8の駆動梁340、440は、直線上に配置される。
さらに、第5及び第6の駆動梁320、340と、第7及び第8の駆動梁420、440と、は、線対称に配置されている。
そして、なお、この場合も、可動電極107の熱膨張係数は、基板100の熱膨張係数と同じに設定されている。
このような構成を有する本実施形態に係るMEMS可変キャパシタ50においては、MEMS可変キャパシタ40に対して、さらに、Y軸方向の応力ひずみを補償することができ、可動電極107はさらに安定して固定電極108との距離を平行に保つことができる。
このように、本実施形態に係るMEMS可変キャパシタ50によれば、さらに、広い温度範囲に渡って可動電極107を固定電極108に安定して接触させ、再現性や信頼性が優れ、大きな最大容量値を持つMEMS可変キャパシタを提供できる。
また、この場合も、バイモルフ型及びユニモルフ型の駆動梁を用いることができる。
なお、上記説明した各実施形態に係るMEMS可変キャパシタは、高周波に対応するキャパシティブスイッチとして利用することができる。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、MEMS可変キャパシタを構成する各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。 また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述したMEMS可変キャパシタを基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全てのMEMS可変キャパシタも、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
本発明の第1の実施形態に係るMEMS可変キャパシタの構成を例示する模式図である。 第1の比較例のMEMS可変キャパシタの構成を例示する模式的平面図である。 本発明の第2の実施形態に係るMEMS可変キャパシタの構成を例示する模式的平面図である。 本発明の第2の実施形態に係る別のMEMS可変キャパシタの構成を例示する模式的平面図である。 本発明の第2の実施形態に係る別のMEMS可変キャパシタの構成を例示する模式的平面図である。 本発明の第3の実施形態に係るMEMS可変キャパシタの構成を例示する模式的平面図である。 図6のC−C’線断面図である。 第2の比較例のMEMS可変キャパシタの構成を例示する模式的平面図である。 本発明の第3の実施形態に係る別のMEMS可変キャパシタの構成を例示する模式的平面図である。 第1の実施例に係るMEMS可変キャパシタの構成を例示する模式的平面図である。 図10のA−A’線断面図である。 図10のB−B’線断面図である。 図10のC−C’線断面図である。 図10のD−D’線断面図である。 MEMS可変キャパシタの上部電極の構造を例示する模式的平面図である。 MEMS可変キャパシタの中間電極の構造を例示する模式的平面図である。 MEMS可変キャパシタの下部電極の構造を例示する模式的平面図である。 本発明の第1の実施例に係るMEMS可変キャパシタの製造方法を例示する工程順模式的断面図である。 図18に続く工程順模式的断面図である。 本発明の第1の実施例に係るMEMS可変キャパシタの特性を例示するグラフ図である。 第3の比較例のMEMS可変キャパシタの特性を例示するグラフ図である。 本発明の第2の実施例に係るMEMS可変キャパシタの構成を例示する模式的平面図である。 図22のA−A’線断面図である。 本発明の第4の実施形態に係るMEMS可変キャパシタの構成を例示する模式的平面図である。 本発明の第4の実施形態に係るMEMS可変キャパシタに用いることができる積層構造体を例示する模式的断面図である。 本発明の第5の実施形態に係るMEMS可変キャパシタの構成を例示する模式的平面図である。
符号の説明
10、20、20a、20b、30、31、32、33、40、50、90、91、93 MEMS可変キャパシタ
94、95 ビアホール
100 基板
100a 犠牲層
101 主面
102 下部電極
103 下部圧電膜
103a 圧電膜
104 中間電極
105 上部圧電膜
106 上部電極
106a 支持膜
107 可動電極
108 固定電極
109 誘電膜
110 第1の接続梁
110b 第1の接続梁端
115 第1のアンカー
116 第1のスリット
120 第1の駆動梁
120b 第1の接続端
130 第1の接続部
140 第2の駆動梁
140a 第2の接続端
144 第1の作用端
150 第1の弱接続梁
210 第2の接続梁
210b 第2の接続梁端
215 第2のアンカー
216 第2のスリット
220 第3の駆動梁
220b 第3の接続端
230 第2の接続部
240 第4の駆動梁
240a 第4の接続端
244 第2の作用端
250 第2の弱接続梁
310 第3の接続梁
310b 第3の接続梁端
315 第3のアンカー
316 第3のスリット
320 第5の駆動梁
320b 第5の接続端
330 第3の接続部
340 第6の駆動梁
340a 第6の接続端
344 第3の作用端
350 第3の弱接続梁
410 第4の接続梁
410b 第4の接続梁端
415 第4のアンカー
416 第4のスリット
420 第7の駆動梁
420b 第7の接続端
430 第4の接続部
440 第8の駆動梁
440a 第8の接続端
444 第4の作用端
450 第4の弱接続梁
710 第1層
711_i i番目の積層膜
720 第2層
730 第3層

Claims (17)

  1. 一端が基板に固定され、他端が第1の接続梁端とされた第1の接続梁と、
    一端が前記第1の接続梁端と接続され、他端が第1の接続端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第1の駆動梁と、
    一端が前記第1の接続端と接続された第2の接続端とされ、前記第2の接続端から前記第1の駆動梁と平行かつ逆方向に延伸し、他端が第1の作用端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第2の駆動梁と、
    一端が前記基板に固定され、他端が第2の接続梁端とされた第2の接続梁と、
    一端が前記第2の接続梁端と接続され、他端が第3の接続端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第3の駆動梁と、
    一端が前記第3の接続端と接続された第4の接続端とされ、前記第4の接続端から前記第3の駆動梁と平行かつ逆方向に延伸し、他端が第2の作用端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第4の駆動梁と、
    前記第1の作用端と前記第2の作用端との間に設けられた可動電極と、
    前記可動電極と対向して前記基板上に設けられた固定電極と、
    を備え、
    前記第1及び第3の駆動梁は、直線上に配置され、
    前記第2及び第4の駆動梁は、直線上に配置され、
    前記第1及び第2の駆動梁と、前記第3及び第4の駆動梁と、は、線対称に配置されていることを特徴とするMEMS可変キャパシタ。
  2. 一端が前記基板に固定され、他端が第3の接続梁端とされた第3の接続梁と、
    一端が前記第3の接続梁端と接続され、他端が第5の接続端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第5の駆動梁と、
    一端が前記第5の接続端と接続された第6の接続端とされ、前記第6の接続端から前記第5の駆動梁と平行かつ逆方向に延伸し、他端が第3の作用端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第6の駆動梁と、
    一端が前記基板に固定され、他端が第4の接続梁端とされた第4の接続梁と、
    一端が前記第4の接続梁端と接続され、他端が第7の接続端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第7の駆動梁と、
    一端が前記第7の接続端と接続された第8の接続端とされ、前記第8の接続端から前記第7の駆動梁と平行かつ逆方向に延伸し、他端が第4の作用端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第8の駆動梁と、
    をさらに備え、
    前記可動電極は、前記第3の作用端と前記第4の作用端との間に設けられ、
    前記第5及び第7の駆動梁は、直線上に配置され、
    前記第6及び第8の駆動梁は、直線上に配置され、
    前記第5及び第6の駆動梁と、前記第7及び第8の駆動梁と、は、線対称に配置されていることを特徴とする請求項1記載のMEMS可変キャパシタ。
  3. 前記第1、第2、第3、第4の接続梁、及び、前記可動電極は、単層の導電層からなることを特徴とする請求項2記載のMEMS可変キャパシタ。
  4. 前記第1、第2、第3、第4の接続梁、及び、前記可動電極は、熱膨張係数が同じ材料からなることを特徴とする請求項2または3に記載のMEMS可変キャパシタ。
  5. 前記第1、第2、第3、第4の接続梁、及び、前記可動電極は、同じ材料からなることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つに記載のMEMS可変キャパシタ。
  6. 前記第1、第2、第3、第4の接続梁は、延在方向に実質的平行に延在するスリットを有することを特徴とする請求項2〜5のいずれか1つに記載のMEMS可変キャパシタ。
  7. 前記第1の作用端と前記可動電極との間に設けられた第1の弱接続梁と、
    前記第2の作用端と前記可動電極との間に設けられた第2の弱接続梁と、
    前記第3の作用端と前記可動電極との間に設けられた第3の弱接続梁と、
    前記第4の作用端と前記可動電極との間に設けられた第4の弱接続梁と、
    をさらに備え、
    前記第1〜第4の弱接続梁は、前記第1〜第8の駆動梁及び前記可動電極の少なくともいずれかの曲げ剛性よりも小さな曲げ剛性を有することを特徴とする請求項2〜6のいずれか1つに記載のMEMS可変キャパシタ。
  8. 前記第1及び第2の接続梁の長さの和、及び、前記第3及び第4の接続梁の長さの和は、それぞれ、前記可動電極の長さと等しいことを特徴とする請求項2〜7のいずれか1つに記載のMEMS可変キャパシタ。
  9. 前記第1及び第2の接続梁の長さの和、及び、前記第3及び第4の接続梁の長さの和は、それぞれ、前記可動電極に対して70%〜130%の範囲であることを特徴とする請求項2〜8のいずれか1つに記載のMEMS可変キャパシタ。
  10. 一端が基板に固定され、他端が第1の接続端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第1の駆動梁と、
    一端が前記第1の接続端と接続された第2の接続端とされ、前記第2の接続端から前記第1の駆動梁と平行かつ逆方向に延伸し、他端が第1の作用端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第2の駆動梁と、
    一端が前記基板に固定され、他端が第3の接続端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第3の駆動梁と、
    一端が前記第3の接続端と接続された第4の接続端とされ、前記第4の接続端から前記第3の駆動梁と平行かつ逆方向に延伸し、他端が第2の作用端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第4の駆動梁と、
    前記第1の作用端と前記第2の作用端との間に設けられ、熱膨張係数が前記基板と等しい可動電極と、
    前記可動電極と対向して前記基板上に設けられた固定電極と、
    を備え、
    前記第1及び第3の駆動梁は、直線上に配置され、
    前記第2及び第4の駆動梁は、直線上に配置され、
    前記第1及び第2の駆動梁と、前記第3及び第4の駆動梁と、は、線対称に配置されていることを特徴とするMEMS可変キャパシタ。
  11. 前記可動電極の熱膨張係数と、前記基板の熱膨張係数と、の差は、10ppm/℃以下であることを特徴とする請求項10記載のMEMS可変キャパシタ。
  12. 一端が前記基板に固定され、他端が第5の接続端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第5の駆動梁と、
    一端が前記第5の接続端と接続された第6の接続端とされ、前記第6の接続端から前記第5の駆動梁と平行かつ逆方向に延伸し、他端が第3の作用端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第6の駆動梁と、
    一端が前記基板に固定され、他端が第7の接続端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第7の駆動梁と、
    一端が前記第7の接続端と接続された第8の接続端とされ、前記第8の接続端から前記第7の駆動梁と平行かつ逆方向に延伸し、他端が第4の作用端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第8の駆動梁と、
    をさらに備え、
    前記可動電極は、前記第3の作用端と前記第4の作用端との間に設けられ、
    前記第5及び第7の駆動梁は、直線上に配置され、
    前記第6及び第8の駆動梁は、直線上に配置され、
    前記第5及び第6の駆動梁と、前記第7及び第8の駆動梁と、は、線対称に配置されていることを特徴とする請求項10または11に記載のMEMS可変キャパシタ。
  13. 前記第1の作用端と前記可動電極との間に設けられた第1の弱接続梁と、
    前記第2の作用端と前記可動電極との間に設けられた第2の弱接続梁と、
    前記第3の作用端と前記可動電極との間に設けられた第3の弱接続梁と、
    前記第4の作用端と前記可動電極との間に設けられた第4の弱接続梁と、
    をさらに備え、
    前記第1〜第4の弱接続梁は、前記第1〜第8の駆動梁及び前記可動電極の少なくともいずれかの曲げ剛性よりも小さな曲げ剛性を有することを特徴とする請求項12記載のMEMS可変キャパシタ。
  14. 一端が基板に固定され、他端が第1の接続端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第1の駆動梁と、
    一端が前記第1の接続端と接続された第2の接続端とされ、前記第2の接続端から前記第1の駆動梁と平行かつ逆方向に延伸し、他端が第1の作用端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第2の駆動梁と、
    一端が前記基板に固定され、他端が第3の接続端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第3の駆動梁と、
    一端が前記第3の接続端と接続された第4の接続端とされ、前記第4の接続端から前記第3の駆動梁と平行かつ逆方向に延伸し、他端が第2の作用端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第4の駆動梁と、
    前記第1の作用端と前記第2の作用端との間に設けられ、単層の導電層からなる可動電極と、
    前記可動電極と対向して前記基板上に設けられた固定電極と、
    を備え、
    前記第1及び第3の駆動梁は、直線上に配置され、
    前記第2及び第4の駆動梁は、直線上に配置され、
    前記第1及び第2の駆動梁と、前記第3及び第4の駆動梁と、は、線対称に配置されていることを特徴とするMEMS可変キャパシタ。
  15. 一端が前記基板に固定され、他端が第5の接続端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第5の駆動梁と、
    一端が前記第5の接続端と接続された第6の接続端とされ、前記第6の接続端から前記第5の駆動梁と平行かつ逆方向に延伸し、他端が第3の作用端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第6の駆動梁と、
    一端が前記基板に固定され、他端が第7の接続端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第7の駆動梁と、
    一端が前記第7の接続端と接続された第8の接続端とされ、前記第8の接続端から前記第7の駆動梁と平行かつ逆方向に延伸し、他端が第4の作用端とされ、下部電極および上部電極に挟まれた圧電膜を有する第8の駆動梁と、
    をさらに備え、
    前記可動電極は、前記第3の作用端と前記第4の作用端との間に設けられ、
    前記第5及び第7の駆動梁は、直線上に配置され、
    前記第6及び第8の駆動梁は、直線上に配置され、
    前記第5及び第6の駆動梁と、前記第7及び第8の駆動梁と、は、線対称に配置されていることを特徴とする請求項14記載のMEMS可変キャパシタ。
  16. 前記第1〜第8の駆動梁は、下部電極、圧電層、上部電極を有する圧電ユニモルフ構造を有することを特徴とする請求項2〜9、12〜15のいずれか1つに記載のMEMS可変キャパシタ。
  17. 前記第1〜第8の駆動梁は、下部電極、下部圧電層、中間電極、上部圧電層、上部電極を有する圧電バイモルフ構造を有することを特徴とする請求項2〜9、12〜15のいずれか1つに記載のMEMS可変キャパシタ。
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