JP2009288722A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】消磁機能を有する定着装置において、通紙初期の定着不良を低減しつつ十分な非通紙領域(端部)の温度抑制効果が得られるようにする。
【解決手段】発熱層163を有する発熱回転体としての定着ロ一ラ62と、該定着ロ一ラ62とニップを形成する加圧回転体としての加圧ローラ63と、定着ロ一ラ62の発熱層163を誘導加熱するための磁束を発生可能な励磁コイル110と、励磁コイル110が発生した磁束を打ち消す向きの磁束を発生可能な消磁コイル120とを備える定着装置において、加圧ローラ63の温度を検知する温度検知センサ80を有し、定着装置に通紙可能な記録媒体の最大幅より小さい幅の印刷ジョブの開始時に加圧ローラ63の温度が第1基準温度TA未満のときは消磁コイル120に通電しないようにする。
【選択図】図3

Description

本発明は、電磁誘導加熱方式を採用した定着装置、該定着装置を有する複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ、デジタル印刷機、これらのうち少なくとも1つを備えた複合機等の画像形成装置に関する。
この種の画像形成装置においては、潜像担持体に担持したトナー像などの可視像を例えば用紙などのシート状媒体(記録媒体)に転写することで画像出力を得る。シート状媒体に転写された未定着トナー像は、定着装置を通過する際に、熱と圧力とによって、トナーの溶融軟化やシート状媒体への浸透等によりシート状媒体に定着される。
定着装置としては、発熱源としてハロゲンランプなどを内包する定着ローラとこれに対向しニップを形成する加圧ローラとによって加熱加圧する方式が一般的であったが、定着に適した温度まで昇温する時間が短ければ予熱を省いたり短縮したりすることができ、ユーザの使い勝手を向上しつつ大幅な省エネルギー化が達成されること、すなわち、ウォームアップタイムの短縮化及び省エネルギー化の観点から、定着ローラを薄肉化したり発泡層を有するものとしたりした定着装置が提案され、さらには、発熱源により加熱される定着部材をローラよりも熱容量が小さい無端状のベルト(フィルムも含む)とした定着装置や、加熱方式として加熱効率の高い電磁誘導加熱方式を用い発熱部材を誘導加熱によって急速加熱する定着装置(たとえば〔特許文献1〕ないし〔特許文献3〕参照)など様々な定着装置が提案されている。
電磁誘導加熱方式を採用した定着装置は、たとえば励磁コイルといわれるコイルに高周波数の電流を流すことにより磁束を発生させ、発熱部材を誘導加熱するよう構成されており、この構成によれば、発熱部材を直接発熱させるため、熱ローラ定着方式のような予熱を必要とせず、定着部材を瞬時に所定の温度まで立ち上げることができ、ウォームアップタイムの短縮化及び省エネルギー化が達成できるという利点がある。
しかしその一方で、電磁誘導加熱方式を用いた定着方式は、シート状媒体の搬送方向と直交する方向(以下、幅方向という。)における用紙の幅が小さい小サイズ紙を連続通紙したような場合には、発熱部材(または該発熱部材を有する定着部材)の、非通紙領域に対応する部分が過昇温しやすいことが知られている。
これは、一般的に発熱部材の熱容量が小さいにもかかわらず、通紙領域においては発熱部材の熱が用紙に奪われるが、非通紙領域では用紙に熱を奪われることなく熱が蓄積され、温度が上昇し続けるためである。過昇温は発熱部材を劣化させ、破損等を引き起こす原因ともなりかねない。
そこで、励磁コイルの他に、励磁コイルによって発生される磁束を打ち消す向きの磁束を発生させるいわゆるキャンセルコイルとしての消磁コイルを発熱部材の最小通紙幅部分以外の部分に設け、非通紙領域の発熱量を通紙領域の発熱量よりも抑えることで、発熱部材の過昇温を抑制する技術が提案されている(たとえば〔特許文献1〕、〔特許文献2〕参照)。
この技術によると、発熱部材の非通紙領域の温度上昇が抑制され、発熱部材の通紙領域の温度と非通紙領域との温度差も緩和されると考えられる。
特開2007−226126号公報 特開2001−60490号公報 特開2007−279672号公報
しかし、発明者の研究の結果、上記技術を用いた場合、消磁コイルの作動領域(「消磁領域」ともいう)が通紙領域と重なると、この重複領域において発熱部材の温度が過度に低下し得ることが分かった。
これを具体的に説明する次のとおりである。
消磁コイルは、すべての大きさのシート状媒体に対応して設けることが困難であるため、消磁コイルの作動領域は所定の大きさ(搬送方向と直交する方向における所定のサイズ)のシート状媒体に対応して設定される。
一方で、非通紙領域の過昇温を防止するために、消磁コイルは非通紙領域の温度に応じて通電されるのが一般的である。
そして、たとえば消磁コイルの作動領域をハガキサイズに最適化したとき、これより大きなB5サイズのシート状媒体を通紙して定着を行うような場合には、シート状媒体の端部において、通紙領域が消磁コイルの作動領域と重なることとなり、この重複領域においては通紙による吸熱作用に加えて発熱部材の発熱も抑制された状態となる。
よって、消磁コイルへの通電が、消磁コイルの作動領域のうち重複領域でない領域の温度に基づいて行われる場合には、重複領域の温度が過度に低下し、重複領域を通過するシート状媒体端部で定着不良が生じたり、シート状媒体端部とそれ以外の部分とでの光沢度の不均一性、言い換えると光沢度のムラが発生したりして定着不良、画質の低下を招くこととなる。
この不具合は、非通紙領域の温度が低い定着開始初期において生じ易い。これは、電磁誘導加熱方式の定着装置のように低熱容量の定着ロ一ラを用いた定着装置では、定着ロ一ラの熱伝導断面積が減少するため、定着ロ一ラの回転軸方向の熱伝導量も小さくなるためである。したがって、消磁コイルが動作可能となるタイミングが定着開始前であるような構成(たとえば〔特許文献1〕参照)では、かかる不具合が生じ易い。
一方、このような不具合が生じるからといって、消磁コイルへの通電を重複領域の温度に基づいて行うと、消磁コイルの作動領域のうち重複領域でない領域の温度が上昇して、消磁コイルが配設されていない構成と同様に発熱部材の過昇温が生じてしまう可能性があるうえ、光沢度の不均一性も発生してしまう。
さらにまた、通紙領域が消磁コイルの作動領域と重ならない場合、すなわち消磁コイルの作動領域が最適化されたサイズのシート状媒体を通紙する場合であっても、シート状媒体のサイズ情報に基づいて消磁コイルを動作させることにより通紙領域の温度が過度に低下して上記と同様の不具合を来たす場合があった。これを以下に説明する。
加圧ローラの温度が低い状態のときは、定着ローラの熱が加圧ローラに奪われ、定着ローラの温度が低下するため、シート状媒体のサイズ情報のみに基づいて消磁コイルを動作させると、定着ロ一ラの通紙領域の端部の温度が低下し、用紙端部に定着不良が発生する場合があった。
このような不具合は、電磁誘導加熱方式の定着装置のように低熱容量の定着ロ一ラを用いた定着装置では、定着ロ一ラの熱伝導断面積が減少するため、定着ロ一ラの回転軸方向の熱伝導量も小さくなり、その結果、定着ロ一ラの回転軸方向の均熱作用が小さく、更に顕著となり大きな課題である。
上記課題を解決すべくさらに研究を続けた結果、発明者は単位時間あたりの消磁量を固定したとき、通紙終了時の温度落ち込み量は伝熱により通紙初期に比べて小さくなることが分かった。
つまり、発明者は、通紙初期のみ消磁しないか若しくは通紙初期のみ消磁量を低く設定し、通紙終了に向けて消磁量を増加させることで、通紙初期の定着ローラの温度低下を避け、かつ終了時の非通紙部の定着ローラの温度上昇を抑制することができること発見した。
そこで、本発明は、消磁機能を有する定着装置において、通紙初期の定着不良を低減しつつ十分な非通紙領域(端部)の温度抑制効果を得ることを目的とするものである。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、発熱層を有する発熱回転体と、該発熱回転体とニップを形成する加圧回転体と、前記発熱回転体の発熱層を誘導加熱するための磁束を発生可能な励磁コイルと、前記励磁コイルが発生した磁束を打ち消す向きの磁束を発生可能な消磁コイルとを備える定着装置において、前記加圧回転体の温度を検知する加圧回転体温度検知手段を有し、前記定着装置に通紙可能な記録媒体の最大幅より小さい幅の印刷ジョブの開始時に前記加圧回転体の温度が第1基準温度TA未満のときは前記消磁コイルに通電しないことを特徴とする。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の定着装置において、前記印刷ジョブの開始時に前記加圧回転体の温度が前記第1基準温度TA以上の場合、前記消磁コイルに通電することを特徴とする。
請求項3記載の発明では、請求項2記載の定着装置において、前記印刷ジョブの指令から所定時間経過する毎に前記消磁コイルに流れる単位時間当たりの通電量を増やすことを特徴とする。
請求項4記載の発明では、請求項1記載の定着装置において、前記発熱回転体の端部の温度を検知する発熱回転体温度検知手段を有し、前記印刷ジョブの開始時に前記加圧回転体の温度が前記第1基準温度TA以上の場合で、かつ、前記印刷ジョブの開始時に前記発熱回転体の端部の温度が第2基準温度TB以上の場合、前記消磁コイルに通電することを特徴とする。
請求項5記載の発明では、請求項1乃至3のいずれかに記載の定着装置において、前記発熱回転体の端部の温度を検知する発熱回転体温度検知手段を有し、前記印刷ジョブ中に前記発熱回転体の端部の温度が第3基準温度TC以上になると、前記消磁コイルに通電することを特徴とする。
請求項6記載の発明では、請求項1記載の定着装置において、前記印刷ジョブの指令から所定時間経過後に前記消磁コイルに通電することを特徴とする。
請求項7記載の発明では、請求項6記載の定着装置において、前記発熱回転体の端部の温度を検知する発熱回転体温度検知手段を有し、前記印刷ジョブの指令から前記所定時間が経過する前に前記発熱回転体の端部の温度が第3基準温度TC以上になると、前記消磁コイルに通電することを特徴とする。
請求項8記載の発明では、請求項6又は7記載の定着装置において、前記印刷ジョブの指令から前記所定時間が経過する毎に消磁デューティーを上げることを特徴とする。
請求項9記載の発明では、請求項8記載の定着装置において、前記消磁デューティーを上げる制御は、所定の消磁デューティーに到達すると該所定の消磁デューティーを維持することを特徴とする。
請求項10記載の発明では、請求項1〜9のいずれか1つに記載の定着装置において、前記発熱回転体温度検知手段は、最大サイズの記録媒体の通過領域外に設けられていることを特徴とする。
請求項11記載の発明では、請求項1〜10のいずれか1つに記載の定着装置において、前記発熱回転体が、定着スリーブ、定着ローラ、発熱する定着ベルトのうち少なくとも1つとして備えられていることを特徴とする。
請求項12記載の発明では、画像形成装置において、請求項1〜11のいずれか1つに記載の定着装置を有することを特徴とする。
本発明によれば、通紙初期のみ消磁しないか若しくは通紙初期のみ消磁量を低く設定し、通紙終了に向けて消磁量を増加させることで、通紙初期に用紙端部に対応する位置(部分)の定着ローラの温度低下を避け、かつ終了時の非通紙部温度上昇を抑制することができるため、通紙初期の定着不良を低減しつつ十分な定着ローラの非通紙領域の温度抑制効果を得ることができる。
図1に本発明を適用した画像形成装置の概略を示す。画像形成装置100は、複写機、プリンタ、ファクシミリの複合機であってフルカラーの画像形成を行うことができるようになっている。画像形成装置100は、プリンタ、ファクシミリとして用いられる場合には、外部から受信した画像情報に対応する画像信号に基づき画像形成処理を行う。
画像形成装置100は、一般にコピー等に用いられる普通紙の他、OHPシートや、カード、ハガキ等の厚紙や、封筒等の何れをも転写材であり記録用紙であるシート状の記録媒体すなわちシート状媒体としてこれに画像形成を行うことが可能である。また画像形成装置100はシート状媒体である転写媒体たる転写紙Sの両面に画像形成を行うことが可能となっている。
画像形成装置100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に色分解された色にそれぞれ対応する像としての画像を形成可能な複数の像担持体としての潜像担持体である円筒状の感光体ドラム20BK、20Y、20M、20Cを並設したタンデム構造を採用したタンデム構造、言い換えるとタンデム方式の画像形成装置である。
感光体ドラム20BK、20Y、20M、20Cは、径φ24mmで同一径であり、画像形成装置100の本体99の内部のほぼ中央部に配設された無端ベルトである中間転写体たる中間転写ベルトとしての転写ベルト11の外周面側すなわち作像面側に、等間隔で並んでいる。転写ベルト11は、各感光体ドラム20BK、20Y、20M、20Cに対峙しながら矢印A1方向に移動可能となっている。
感光体ドラム20BK、20Y、20M、20Cは、A1方向の上流側からこの順で並設されている。各感光体ドラム20BK、20Y、20M、20Cはそれぞれ、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの画像を形成するための、画像形成部としての作像部たる作像手段である画像ステーション60BK、60Y、60M、60Cに備えられている。
各感光体ドラム20BK、20Y、20M、20Cに形成された可視像すなわちトナー像は、矢印A1方向に移動する転写ベルト11に対しそれぞれ重畳転写され、その後、転写紙Sに一括転写されるようになっている。
転写ベルト11に対する重畳転写は、転写ベルト11がA1方向に移動する過程において、各感光体ドラム20BK、20Y、20M、20Cに形成されたトナー像が、転写ベルト11の同じ位置に重ねて転写されるよう、転写ベルト11を挟んで各感光体ドラム20BK、20Y、20M、20Cのそれぞれに対向する位置に配設された転写チャージャとしての1次転写ローラ12BK、12Y、12M、12Cによる電圧印加によって、A1方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして、各感光体ドラム20BK、20Y、20M、20Cと転写ベルト11と対向位置である転写位置にて行われる。
画像形成装置100は、上下方向において中央位置を占める本体99と、本体99の上側に位置し原稿を読み取る原稿読み取り手段であるスキャナとしての読取装置21と、読取装置21の上側に位置し原稿を積載され積載された原稿を読取装置21に向けて送り出すADFといわれる自動原稿給紙装置22と、本体99の下側に位置し感光体ドラム20BK、20Y、20M、20Cと中間転写ベルト11との間に向けて搬送される転写紙Sを積載した給紙テーブルとしてのシート給送装置23と、図1における本体99の右側面に配設された手差し給紙装置41とを有している。
画像形成装置100はまた、4つの画像ステーション60BK、60Y、60M、60Cと、各感光体ドラム20BK、20Y、20M、20Cの下方に対向して配設され、転写ベルト11を備えた中間転写装置である中間転写ユニットとしての転写ベルトユニット10と、転写ベルト11上のトナー像を転写紙Sに転写する転写手段としての2次転写手段である2次転写装置47とを有している。

画像形成装置100はまた、画像ステーション60BK、60Y、60M、60Cの上方に対向して配設された書き込み手段である光書き込み装置としての潜像形成手段たる光走査装置8と、転写ベルトユニット10の下方において転写ベルトユニット10に対向するように配設された図示しない中間転写体用廃トナー収納部と、クリーニング装置32と中間転写体用廃トナー収納部とを接続した図示しないトナー搬送経路とを有している。
画像形成装置100はまた、シート給送装置23から搬送されてきた転写紙Sを、画像ステーション60BK、60Y、60M、60Cによるトナー像の形成タイミングに合わせた所定のタイミングで、転写ベルト11と2次転写装置47との間の2次転写部に向けて繰り出すレジストローラ対13と、転写紙Sの先端がレジストローラ対13に到達したことを検知する図示しないセンサとを有している。
画像形成装置100はまた、トナー像を転写され矢印C1方向に搬送されることで進入してきた転写紙Sに同トナー像を定着させるための、電磁誘導加熱方式を採用した定着手段である定着ユニットとしての定着装置6と、定着装置6を経た転写紙Sを本体99の外部に排出する排紙ローラ7と、定着装置6を通過し片面に画像形成が行われた転写紙Sを反転させて再度レジストローラ対13に給紙する反転給送装置14とを有している。
画像形成装置100はまた、図2に示すように、ユーザ等のオペレータすなわち操作者が画像形成装置100の操作を行うための操作パネル40と、画像ステーション60BK、60Y、60M、60Cの制御を始めとした、画像形成装置100の動作等の全般を制御する制御手段としての制御部90とを備えている。
画像形成装置100は、排紙トレイ17が本体99の上方でかつ読取装置21の下側に位置した胴内排紙型の画像形成装置である。排紙トレイ17上に積載された転写紙Sは、図1において左方に対応するD1方向下流側に取り出されるようになっている。
光走査装置8は、光源としてレーザダイオードを用いたレーザビームスキャナであって、感光体ドラム20BK、20Y、20M、20Cの表面によって構成された被走査面をそれぞれ走査して露光し、静電潜像を形成するための、画像信号に基づくレーザービームとしてのレーザー光であるビームLBK、LY、LM、LCを発するものである。光走査装置8は、LEDを光源としても良い。
読取装置21は、本体99の上方に位置し、画像形成装置100のD1方向上流側端部言い換えると画像形成装置100の奥側に配設された軸24により本体99に回動自在に一体化され本体99に対して開閉可能な開閉体として備えられている。
読取装置21は、原稿を載置するコンタクトガラス21a、コンタクトガラス21aに載置された原稿に光を照射する図示しない光源及び光源から原稿に照射され反射された光を反射する図示しない第1の反射体を備え図1における左右方向に走行する第1走行体21b、第1走行体21bの反射体によって反射された光を反射する図示しない第2の反射体を備えた第2走行体21c、第2走行体21cからの光を結像するための結像レンズ21d、結像レンズ21dを経た光を受け原稿の内容を読み取る読み取りセンサ21e等を備えている。
自動原稿給紙装置22は、読取装置21の上方に位置し、画像形成装置100のD1方向上流側端部に配設された軸26により読取装置21に回動自在に一体化され読取装置21に対して開閉可能な開閉体として備えられている。
自動原稿給紙装置22は原稿を載置する原稿台22aと、原稿第22aに載置された原稿を給送する、図示しないモータ等を備えた駆動部とを有している。画像形成装置100を用いて複写を行うときには、原稿を自動原稿給送装置22の原稿台22aにセットするか、自動原稿給送装置22を上方に向けて回動して手動でコンタクトガラス21a上に原稿を載置してから自動原稿給送装置22を閉じて原稿をコンタクトガラス21aに押圧する。読取装置21に対する自動原稿給紙装置22の開放角度はほぼ90度であり、コンタクトガラス21a上に原稿を載置する作業、コンタクトガラス21aのメンテナンス作業等が容易となっている。
排紙ローラ7は、制御部90の制御によって正逆回転されるようになっている。
反転給送装置14は、排紙ローラ7と、排紙ローラ7と定着装置6との間に配設され、制御部90の制御によって排紙ローラ7と同期して正逆回転される搬送ローラ37と、定着装置6を迂回しつつ搬送ローラ37からレジストローラ対13に向けて転写紙Sを反転して搬送する反転搬送経路38と、排紙ローラ7および搬送ローラ37が逆回転されるときに転写紙Sを反転搬送経路38に案内する切換爪39とを有している。
シート給送装置23は、転写紙Sをそれぞれ積載した上下2段の給紙トレイ15と、各給紙トレイ15上に積載された転写紙Sを送り出す給紙搬送ローラとしての給紙コロ16と、給紙トレイ15それぞれに積載されている転写紙Sの大きさを検知する用紙サイズ検知手段としての図示しない用紙サイズ検知センサとを有している。各給紙トレイ15には種々のサイズの転写紙Sを縦向きあるいは横向きで積載することが可能となっているが、本実施形態では、それぞれの給紙トレイ15に互いに異なるサイズの転写紙Sが積載されているものとする。具体的には、上段の給紙トレイ15には小サイズ、たとえばA6サイズの転写紙Sが縦向きで積載され、下段の給紙トレイ15には大サイズ、たとえばA3サイズの転写紙Sが縦向きで積載されているものとする。ここで、縦向きとは、転写紙Sの短辺が、主走査方向に直交する方向である給紙方向C1を向く積載態様をいい、横向きとは、転写紙Sの長辺が給紙方向C1を向く積載態様を言う。また、A6サイズの転写紙Sが縦向きで積載され、給紙されることをA6縦、A3サイズの転写紙Sが縦向きで積載され、給紙されることをA3縦などということとする。
各給紙トレイ15は最大でA3縦かこれを上回る程度、最小でハガキ縦の転写紙Sを積載可能となっている。これは、画像形成装置100において形成可能な最大サイズの画像に合わせるとともに一般に必要とされる画像形成サイズに合わせたものである。給紙方向(搬送方向)C1に直交する方向は、転写紙Sの幅方向すなわち紙幅方向X(図4(c)参照)であり、紙幅方向Xは主走査方向に一致するようになっている。
各給紙トレイ15は、転写紙Sを中央基準で積載している。これは、感光体ドラム20BK、20Y、20M、20C、転写ベルト11によるトナー像の担持が中央基準で行われることに合わせたものである。したがって、定着装置6に対する転写紙Sの進入も中央基準で行われるなど、転写紙Sは、シート給送装置23から供給され排紙トレイ17に廃止されるまで、常に中央基準で搬送される。ここで、中央基準とは、紙幅方向Xにおける転写紙Sの中心位置が、紙幅方向Xにおける感光体ドラム20BK、20Y、20M、20C、転写ベルト11によるトナー像の担持領域言い換えると画像形成領域の中心に一致することを意味している。なお、中央基準に対応するものとして端部基準があり、端部基準は、紙幅方向Xにおける転写紙Sの片方の側縁が画像形成領域の側縁に対応することを言うが、本実施形態では、端部基準は採用されていない。
用紙サイズ検知センサは、周知の構成であって、転写紙Sの積載方向を含めた大きさを検知するようになっている。なお、用紙サイズ検知センサは、給紙トレイ15に配設されたものに代えて、あるいはこれとともに、操作パネル40に配設された、後述する用紙サイズ指定キーや、画像形成装置100に接続されたパーソナルコンピュータ等の外部入力装置における、画像形成を行うべき用紙サイズを指定する機能を有する構成等によって構成してもよい。
手差し給紙装置41は、転写紙Sを積載する手差しトレイ42と、手差しトレイ42に積載された転写紙Sのうち最上位の転写紙Sの上面に当接する給紙ローラとしての給送ローラ43と、手差しトレイ42上に転写紙Sが載置されたことを検知するとともに、載置された転写紙Sの大きさを検知する、各給紙トレイ15の用紙サイズ検知センサと同様の用紙センサとを有している。手差しトレイ42は給紙トレイ15と同様、最大でA3縦かこれを上回る程度、最小でハガキ縦の転写紙Sを積載可能となっている。
図3に示すように、定着装置6は、記録媒体である転写紙S及びこれに担持されたトナーの加熱を行う定着部材で発熱回転体としての定着ローラ62と、定着ローラ62に圧接され、定着ローラ62との間で転写紙Sを挟持し搬送するニップを形成する加圧部材で加圧回転体としての加圧ローラ63と、定着ローラ62に対向配置され電磁誘導加熱方式を用いて定着ローラ62を昇温させる昇温手段として機能し得る電磁誘導加熱手段としての誘導加熱部である加熱装置64とを有している。
定着装置6はまた、トナー像を担持した転写紙Sを定着ローラ62と加圧ローラ63との圧接部である定着ニップ部に導くガイド板65と、定着ニップ部を通過することで、熱と圧力との作用により、担持したトナー像をその表面に定着された転写紙Sを定着ローラ62と加圧ローラ63とから分離して定着装置6外に案内する分離板66とを有している。
定着装置6はまた、図4(b)に示すように、定着ローラ62の中央部に対応して設けられ、定着ローラ62の中央部の表面温度を非接触で検知する温度検知センサ67としてのサーモパイルと、定着ローラ62の軸方向における一方の端部であって最大サイズの通紙領域外に対応して設けられ、定着ローラ62の端部の表面温度を接触した状態で検知する発熱回転体温度検知手段(温度検知センサ68)としてのサーミスタと、図2に示すように、定着装置6の制御全般を担う定着制御手段としての定着制御部69と、加圧ローラ63を回転駆動するモータ等の駆動源を含む、定着制御部69によって制御される定着駆動手段136とを有している。
定着制御部69は、図9に示す制御回路126を含んでいる。図9については後述する。
図3に示すように、定着ローラ62は、最も内側に配設された金属製、具体的にはステンレススチール(SUS)製の円筒状の芯金62aと、耐熱性を有するシリコーンゴムをソリッド状または発泡状言い換えるとスポンジ状にして芯金62aを被覆した断熱層として機能する弾性層としての弾性部材62bと、弾性部材62bの外側に設けられた定着スリーブ62cとを有している。
図3において、符号80は加圧ローラ63の表面温度を検知する加圧回転体温度検知手段(温度検知センサ)としてのサーミスタを示している。温度検知センサ80は加圧ローラ63に対して非接触で表示しているが、接触としてもよい。
定着ローラ62は、外径を約40mm程度とされている。芯金62aは、鉄等の他の金属材料で構成しても良い。弾性部材62bはその肉厚を9mm、軸上のアスカー硬度を30〜50度程度とされている。芯金62a及び弾性部材62bは、弾性部材62bが定着スリーブ62cの内周面に当接して、薄肉の定着スリーブ62cをローラ状に保持する保持部材として機能している。定着スリーブ62は弾性部材62bに対し相対回転自在となっている。なお芯金62a及び弾性部材62bは回転を禁止されてはいないため、定着スリーブ62cが回転すると、定着スリーブ62cに連れ回り可能となっている。
定着スリーブ62cが弾性部材62bと接着されている構成としてもよい。
定着スリーブ62cは、その内側から、金属材料からなる基材である基材層161、酸化防止層162、発熱層163、酸化防止層164、弾性層165、表層である離型層166によって構成されており、外径が40mmとなっている。
基材層161は、SUS製とされ、厚さは30〜50μmとされている。酸化防止層162、164は、ニッケルストライキメッキであって、厚さは1μm以下とされている。発熱層163は、Cuメッキであって、厚さは10〜15μmとされており、加熱装置64によって発生される磁束によって発熱するようになっている。弾性層165は、シリコーンゴム製とされ、厚さは150μmとされている。離型層166は、フッ素化合物、たとえばPFA製とされ、弾性層165をチューブ状に被覆したものであり、厚さは30μmとされている。
定着ローラ62は、このような構成により、熱容量が小さくなり、定着ムラのない良好な定着画像が得られる。なお、定着ローラ62は、少なくとも、加熱装置64によって発生される磁束によって発熱する発熱層を有していればよく、上述の構成は一例である。
加圧ローラ63は、高熱伝導性金属材料、具体的には銅によって形成された円筒部材からなる芯金63aと、芯金63aの表面に設けられた耐熱性弾性層を構成した弾性部材63bと、弾性部材63bの表面に形成されたトナー離型性の高い図示しない離型層とを有し、外形が40mmとなっている。芯金63aはアルミニウム等によって構成しても良い。弾性部材63bの肉厚は2mmとなっている。離型層はPFAチューブを弾性部材63bに被覆したものであって厚さが50μmとされている。
図4において左右方向に対応する定着ローラ62、加熱ローラ63の軸方向すなわち定着ローラ62、加熱ローラ63の延在方向は、紙幅方向Xに一致している。
加熱装置64は、発熱層である基材層161を誘導加熱する磁束を発生させる励磁コイル110を有する励磁手段111と、励磁手段111が発生した磁束を打ち消す向きの磁束を発生可能であり、かかる向きの磁束を発生したときに励磁手段111が発生した磁束の一部を打ち消す消磁コイル120を有する消磁手段121と、これら励磁コイル110、消磁コイル120によって構成された磁界発生部に対応して設けられたコア部130とを有している。
励磁コイル110は、コイルガイド135上に細線を束ねたリッツ線を巻回して図3の紙面に垂直な方向である紙幅方向Xに延設されている。
加熱装置64は、図9に示すように、電源部(125、126、127、128、129、137)から励磁コイル110に10kHz〜1MHz、好ましくは20〜800kHzの高周波交番電流を流すことで、定着ローラ62の近傍に磁束を発生させる。
励磁動作制御手段としての定着制御部69の制御回路126が励磁コイル110に商用電源127からの電力供給を行うと、励磁コイル110に対向する空間に磁力線が双方向に交互に切り換わるように出力され、交番磁界が形成される。定着スリーブ62cは、交番磁界によって、発熱層163に渦電流が発生し、発熱層163の電気抵抗によってジュール熱が生じて加熱され、昇温する。このように、定着スリーブ62cは、自身の発熱層163の誘導加熱によって加熱される。
消磁コイル120は、励磁コイル110により発生する磁束のうち、転写紙Sの通紙領域外すなわち非通紙領域に作用する磁束を打ち消すことにより、非通紙領域における定着ローラ62の温度上昇を抑制するために配設されているものである。そのため、消磁コイル120は励磁コイル110上に重なるようにして、図4において符号O1で示す紙幅方向Xの中心位置に対して対称に配置されている。なお、図4において、(a)、(c)は励磁コイル110及び消磁コイル120を図3の矢印A方向から見た図であり、(b)は定着ローラ62及び加圧ローラ63を図3の矢印B方向から見た図である。
図4(a)に示されているように、消磁コイル120は、紙幅方向Xにおける転写紙Sの様々な幅に対応するために、3つの消磁コイル120a、120b、120cからなっている。消磁コイル120a、120b、120cはそれぞれ、紙幅方向Xの中心位置O1に対称に配置され、リッツ線の一方の端が図示しない導線で連結されているとともに、リッツ線の他方の端がスイッチ122a、122b、122cで連結可能とされ、リレースイッチであるスイッチ122a、122b、122cによって開閉される回路を構成している。
図5に示すように、スイッチ122a、122b、122cは、定着制御部69によって開閉(オンオフ)を制御される。スイッチ122a、122b、122cの開閉はそれぞれ独立に行うことが可能となっている。定着制御部69は、消磁コイル120a、120b、120cをオンオフする制御を行う消磁動作制御手段として機能する。同図に示されているように、消磁手段121は、消磁コイル120a、120b、120cの他、消磁動作制御手段その他後述の各手段として機能する定着制御部69、スイッチ122a、122b、122cを有している。
図5ではスイッチ122a、122b、122c等を簡略化して示しているが、実際には図9に示すような位置関係を有している。励磁コイル110への通電量の制御は、励磁コイル110のスイッチング素子125をPWM(Pulse Width Modulation)制御することによって行われる。
定着制御部69は上述のように図9に示す制御回路126を有しており(図5参照;図2では省略)、温度検知センサ67、温度検知センサ68、温度検知センサ80の検知信号は制御回路126に入力され、制御回路126はこれらの検知信号等に基づいて励磁コイル110、消磁コイル120への通電を制御する。
図9において、127は商用電源を、128は電源スイッチを、129は整流回路を、137は共振用コンデンサをそれぞれ示している。
本実施形態では、図2に示すように定着装置6の定着制御部69と画像形成装置100の制御部90とが信号の授受を行う構成としたが、定着制御部69を画像形成装置100の制御部90が兼ねる構成としてもよい。
消磁手段121は、励磁コイル110が発生した磁束を打ち消す向きの磁束を発生させるための電源を有していないが、消磁コイル120a、120b、120cはそれぞれ、スイッチ122a、122b、122cが閉じられショートされた状態において、励磁コイル110への通電がなされると、2次誘導によって消磁コイル120に電流が流れ、励磁コイル110が発生した磁束を打ち消す向きの磁束を発生させる。
このように、消磁コイル120には電源から直接の通電はなされないが、ここでは消磁コイル120のスイッチのオンは「消磁コイル120への通電」を意味するものとする。
消磁手段121によるこのような動作を図6を参照して説明する。同図において、(a)は消磁コイル120のスイッチをオン(消磁コイルがショート)している状態を示しており、(b)は消磁コイル120のスイッチをオフ(消磁コイルがオープン)している状態を示している。また同図において、矢印192は励磁コイル110からの誘導磁束、矢印193は図3に示した発熱層163に生じる渦電流、矢印194は消磁コイル120からの消磁磁束を示している。
励磁コイル110で励磁磁束を発生させるとこの励磁磁束によって定着ロ一ラ62の発熱層163に渦電流193が生じ、この渦電流193によって基材層161が発熱する。このとき、同図(b)に示すように、消磁コイル120のスイッチ122a、122b、122cを開くと消磁コイル120は消磁磁束194を発生させないが、同図(a)に示すように、消磁コイル120のスイッチ122a、122b、122cを閉じると消磁磁束194が発生し、励磁磁束192を打ち消すことで渦電流193が抑制される。このようにスイッチ122a、122b、122cのオン、オフを切り替えることで、消磁コイル120a、120b、120cが消磁磁束194を発生させる領域での定着ローラ62の発熱量がコントロールされる。
コア部130は、図3に示すように、励磁コイル110に対向する態様で配設されている。コア部130は、フェライト等の、比透磁率が2500程度の強磁性体からなり、励磁コイル110が巻き回された内部に位置するセンターコア131と、励磁コイル110及び消磁コイル120の外部に位置するサイドコア132と、これらセンターコア131とサイドコア132とを連結するアーチ状のアーチコア133とを有している。
センターコア131は、アーチコア133と定着ローラ62との間に位置し、かつ、巻き回された励磁コイル110や消磁コイル120の内部領域に位置するものであり、センターコア131を挟んだ両側に位置する励磁コイル110、消磁コイル120の巻線部分から発生するそれぞれの磁束を、発熱層163へと誘導する。サイドコア132は、加熱装置64における、定着ローラ62の円周方向での両端部にそれぞれ配置されていて、アーチコア133の両端に固定されている。
定着駆動手段136は、加圧ローラ63を図3における時計回り方向に回転駆動し、これに伴って加圧ローラ63とギアで連結された定着ロ一ラ62が同図における反時計回り方向に回転する。定着スリーブ62cが回転駆動された状態で励磁手段111が作動すると、定着スリーブ62cは主として励磁コイル110に対向する領域およびその近傍部において電磁誘導加熱され、定着スリーブ62cは回転に伴って周方向に均一に加熱されることとなる。
温度検知センサ67は主に加熱動作言い換えると励磁動作を制御するために用いられ、温度検知センサ68は主に消磁動作を制御するために用いられる。温度検知センサ67はどのサイズの転写紙Sが通紙されたときでも通紙領域となる位置に配設されている。
温度検知センサ68は上述のように最大サイズの転写紙(本実施形態ではA3縦又はA4横)Sの通紙領域外となる位置に配設されている。加圧ローラ63の温度を検知する温度検知センサ80は、定着ローラ62と加圧ローラ63とのニップの上流側に配設されている。
温度検知センサ67、温度検知センサ68、温度検知センサ80によって検知された温度は定着制御部69に入力され、フィードバック制御によって所定の基準温度に基づいて定着ローラ62の温度が制御される。
このような定着装置6において、トナー像を担持した転写紙SがC1方向に搬送されて定着装置6に進入して来ると、ガイド板65の案内により、転写紙Sがニップ部に案内される。
励磁手段111によって定着に適した温度に加熱されている定着ローラ62によって、転写紙S上のトナーが加熱され溶融するとともに、ニップ部における定着ローラ62と加圧ローラ63との間の圧力によって、トナー像が転写紙Sに定着される。トナー像を定着された転写紙Sは、定着ローラ62及び加圧ローラ63の回転に伴って、分離板66によって定着ローラ62から分離されながらニップ部から送り出される。
回転によりニップ部を通過した定着スリーブ62cは、かかる定着工程における転写紙S、トナー等による吸熱作用等によって温度が低下するが、温度検知センサ67によって温度低下が検知されると励磁手段111が作動し、作動状態の励磁手段111との対向領域を通過する際に加熱され、昇温して、再度定着に適した温度(以下、「目標定着温度」ともいう)となる。
図1を参照し、画像ステーション60BK、60Y、60M、60Cについて、そのうちの一つの、感光体ドラム20BKを備えた画像ステーション60BKの構成を代表して構成を説明する。なお、他の画像ステーションの構成に関しても実質的に同一であるので、以下の説明においては、便宜上、画像ステーション60BKの構成に付した符号に対応する符号を、他の画像ステーションの構成に付し、また詳細な説明については適宜省略することとし、符号の末尾にBK、Y、M、Cが付されたものはそれぞれ、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの画像形成を行うための構成であることを示すこととする。
感光体ドラム20BKを備えた画像ステーション60BKは、感光体ドラム20BKの周囲に、図中時計回り方向であるその回転方向B1に沿って、1次転写ローラ12BKと、感光体ドラム20BKをクリーニングするためのクリーニング手段としてのクリーニング装置70BKと、感光体ドラム20BKを高圧に帯電するための帯電手段である帯電装置としての帯電チャージャたる帯電装置30BKと、感光体ドラム20Yを現像するための現像手段としての現像器である現像装置50BKとを有している。
操作パネル40は、図示を省略するが、画像形成装置100で転写紙Sの片面にのみ画像形成を行うことを指示する片面プリントキーと、画像形成装置100で転写紙Sの両面に画像形成を行うことを指示する両面プリントキーと、画像形成枚数等を指定するためのテンキーと、画像形成の開始を指示するプリントスタートキーと、画像形成を行う転写紙Sの大きさを指定する用紙サイズ指定キー等を有している。
制御部90は、CPU44と、画像形成装置100の動作プログラム及びこの動作プログラムの動作に必要な各種データを記憶した第1の記憶手段としてのROM45と、画像形成装置100の動作に必要なデータを記憶する第2の記憶手段としてのRAM46等を備えた構成となっている。各給紙トレイ15の用紙サイズ検知センサ等によって検知された転写紙Sのサイズは、制御部90に入力されるとともに、制御部90を介して定着制御部69に入力され、定着制御部69によって認識され、後述する制御等に用いられる。
以上のような構成の画像形成装置においてフルカラー画像形成を行う場合、操作パネル40においてプリントスタートキーが押下されると、所定の作像プロセスが行われる。すなわち、感光体ドラム20BKは、B1方向への回転に伴い、帯電装置30BKにより表面を一様に帯電される帯電工程が行われ、光走査装置8からのビームLBKの露光走査によりブラック色に対応した画像情報に基づく静電潜像を形成され露光工程が行われる。この静電潜像の形成は、ビームLBKが、紙面垂直方向である主走査方向に走査するとともに、感光体ドラム20BKのB1方向への回転により、感光体ドラム20BKの円周方向である副走査方向へも走査することによって行われる。
ユーザによる一度の操作によって指定された一連の画像形成工程、言い換えると今回の印刷ジョブが終了すると、画像形成装置100は、かかる今回の印刷ジョブ中に次の画像形成、言い換えると次回の印刷ジョブがユーザによって指定されているときには次回の印刷ジョブすなわち次の一連の画像形成工程を開始し、かかる今回の印刷ジョブ中に次の画像形成が指定されていないときには所定時間が経過するまであるいは次回の印刷ジョブが指定されるまで待機モードに移行し、待機モードに移行してから所定時間が経過すると次の所定時間が経過するまであるいは次回の印刷ジョブが指定されるまでスリープモードに移行し、スリープモードに移行してから次の所定時間が経過するとさらに次の所定時間が経過するまであるいは次回の印刷ジョブが指定されるまでオフモードに移行する。
すでに述べたように、定着制御部69の制御回路126(図9参照)は、励磁コイル110に対する商用電源127の出力を、たとえば0〜800Wで制御する。具体的に、たとえば、かかる出力は、画像形成工程、具体的には定着工程を行うための定着動作中であって、通紙が行われているときすなわち定着ローラ62を積極的に加熱する必要がある定着モード中に高出力とされる。また、かかる出力は、待機モードや後述する温度偏差低減モードのように通紙が行われていない状態であって定着ローラ62の温度を定着に適した温度に維持する必要があるときには低出力とされる。
また、かかる出力は、スリープモードのように定着ローラ62の温度を速やかに定着に適した温度に昇温し得る状態に維持しておく必要があるときにはさらに低出力とされる。
画像形成装置100において、画像形成を行うことが可能な転写紙Sのサイズは複数種類であるため、単に消磁コイル120全体を同期してオンオフするのみでは、定着ローラ62は紙幅方向Xにおいて局所的に大きな温度低下が生じたり、大きな温度上昇が生じたりし得ることから、画像形成装置100では、消磁手段121において、通紙領域に応じて、消磁コイル120a、120b、120cを選択的にオンオフするようになっている。
このような局所的消磁制御について、図7を参照して説明する。
A3縦やA4横かこれを上回るサイズの転写紙Sの定着を行う場合には、同図(a)に示すように、スイッチ122a、122b、122cをすべて開いて、同図(b)に示すように消磁コイル120a、120b、120cが全く無い状態と等しい状態とする。
一方、スイッチ122cだけを閉じた場合には、同図(c)に示したように消磁コイル120cだけ設けて通電した状態に等しく、B4縦サイズ紙に適合し、スイッチ122b、122cだけを閉じた場合には、同図(d)に示したように消磁コイル120b、120cの輪郭によって形成された消磁コイル120dを設けて通電した状態に等しく、B5縦サイズ紙、A5縦サイズに適合し、スイッチ122a、122b、122cをすべて閉じた場合には、同図(e)に示したように消磁コイル120a、120b、120cの輪郭によって形成された消磁コイル120eを設けて通電した状態に等しく、B6縦サイズ紙、A6縦サイズ紙に適合する。この局所的消磁制御は定着制御部69によって行われ、この点、定着制御部69は局所的消磁制御手段として機能する。
図7(a)等に示されているように、消磁コイル120a、120b、120cはそれぞれ、紙幅方向Xに対して傾斜した傾斜部を有しているとともに、傾斜部は、隣り合う消磁コイル同士で重なり合っている。これにより、上述のように、消磁コイル120d、120eを設けて通電した状態が得られるとともに、1つの消磁コイルで対応可能な転写紙Sの種類が増えるという利点がある。
このように、定着装置6では、種々のサイズの転写紙Sに応じて、消磁コイル120a、120b、120cを選択的に通電させる局所的消磁制御を行うことで、非通紙領域の過昇温が、種々のサイズの転写紙Sの定着を行う場合において防止されるようになっている。
しかし、すでに述べたように、このような構成であっても、不定形サイズをはじめ、全てのサイズの転写紙Sに対応することはできないため、消磁コイル120の通電領域が通紙領域と重なると、この重複領域において発熱部材の温度が過度に低下あるいは上昇し得ることが分かった。
すなわち、図4で示したように、本実施形態では、消磁コイル120の配置は、B6縦、B5縦、B4縦を基準に配置されており、例えばA4縦サイズを通紙する場合には、B5縦に最適化された消磁コイル120bと、B4縦に最適化された消磁コイル120cの間に位置するため、通紙領域と消磁コイル120bの作動領域が重なることになる。
たとえば、図17のように、消磁コイル220の作動領域(通電領域)をハガキ縦サイズに最適化して設定した構成において、これより大きなB5縦サイズの転写紙を通紙して定着を行う場合には、転写紙の端部において、通紙領域が消磁コイル220の作動領域すなわち非消磁領域の外側の領域と重なることとなり、この重複領域Rにおいては通紙による吸熱作用に加えて図示しない定着ローラの発熱も抑制された状態となる。
消磁コイルの配置の実施例として図4や図13のように消磁コイルを片側に3つ配置する例を示したが、これに限定されず、図17のように片側1つの配置も本発明の範囲である。
消磁コイル220への通電が、本実施形態の温度検知センサ68と同様の配置位置における温度に基づいて行われる場合であって、図17(c)において通紙時磁束50%キャンセルで示すように、消磁コイル220が励磁コイル210によって発生する磁束を50%キャンセルするとした場合には、通紙前に比べて、重複領域Rやその周囲の温度が過度に低下し、重複領域Rを通過する部分で定着不良が生じたり、転写紙端部とそれ以外の部分とでの光沢度の不均一性が発生したりして定着不良、画質の低下を招くこととなる。この不具合は、非通紙領域の温度が低い定着開始初期において生じ易い。これは、本実施形態の定着装置6においてもそうであるように、電磁誘導加熱方式の定着装置は一般に低熱容量化され幅方向における熱伝導性が減じられおり均熱作用が小さいためである。
なお、このような不具合が生じるからといって、消磁コイル220の通電制御を重複領域の温度に基づいて行うと、消磁コイル220の作動領域のうち重複領域でない端部領域の温度が上昇して、消磁コイル220が配設されていない構成と同様に定着ローラの過昇温が生じてしまう可能性があるうえ、光沢度の不均一性も発生してしまう。
これに対し、図17(c)において通紙時磁束25%キャンセルで示すように、消磁コイル220が励磁コイル210によって発生する磁束を25%キャンセルするとした場合には、通紙前後で、重複領域Rやその周囲の温度の変化が少ない。
この場合には、重複領域Rを通過する部分で定着不良が生じたり、転写紙端部とそれ以外の部分とでの光沢度の不均一性が発生したりして定着不良、画質の低下を招くこともない。
このことから、消磁コイル120の出力は、大きければ良いというものではなく、消磁領域と通紙領域との位置関係や、励磁コイル110の出力、転写紙Sの吸熱の度合い等によって適宜定められるべきものであることが分かる。
そして、上述の不具合が定着開始初期において生じ易いことに鑑みれば、消磁コイル120の出力を定めるにあたっては、定着ローラ62の蓄熱の度合いすなわち蓄熱度を考慮しなければならない。
また、上述のように定着動作のタイミングによっては定着ローラ62の熱が加圧ローラ63によって奪われるため、消磁コイル120への通電は、加圧ローラ63の温度を考慮してなされなければならない。
転写紙Sが対応する消磁コイルを最適化配置されたサイズであり、且つ、定着ローラ62の端部温度が消磁をすべき温度に達しても、加圧ローラ63の温度が所定の温度以上でない場合には、消磁コイル120へ通電すべきではない。
これらを考慮すると、消磁コイル120へ通電するにあたって最も重要な要件は加圧ローラ63の温度であると言える。
そこで、本実施形態では、転写紙Sが消磁を行うべきサイズであっても、印刷ジョブの開始時に温度検知センサ80によって検知された温度が第1基準温度TA未満のときは消磁コイル120へ通電しないようにしている。
ここで、「印刷ジョブの開始時」とは、印刷ジョブの指令が入ったときから画像形成装置の給紙(ピックアップローラで用紙をすくう動作)が開始されるまでの間である。または、「印刷ジョブの開始時」とは、印刷ジョブの指令が入ったときから、定着ニップ部に用紙Sが入るまでの間である。
第1基準温度TAは、加圧回転体63の温度に基づいて消磁コイル120に通電を開始するか否かの判断基準となる温度である。本実施形態では、室温より高い温度で、連続通紙したときに定着ローラの温度落ち込みによって定着不良が起きない程度の温度であり、定着装置のスペック(ウォームアップタイムやCPM(1分間に定着可能な枚数)によって決定される温度で、具体的一例については後述する。
第2基準温度TBは、印刷ジョブの開始時に発熱回転体62の端部の温度に基づいて消磁コイル120に通電を開始するか否かの判断基準となる温度であり、本実施形態では、発熱回転体62の定着目標温度(例えば170℃)と同じか定着目標温度より高い温度で且つ発熱回転体62が劣化しにくい温度(例えば240℃)の間に設定される温度である。
第3基準温度TCは、印刷ジョブ(通紙)の途中から発熱回転体62の端部の温度に基づいて消磁コイル120に通電を開始するか否かの判断基準となる温度であり、本実施形態では、発熱回転体62の定着目標温度(例えば170℃)より高い温度で且つ発熱回転体62が劣化しにくい温度(例えば240℃)の間に設定される温度である。
また、第3基準温度TCは、印刷ジョブの途中から消磁コイル120に通電を開始するか否かを判断する基準温度であるため、第2基準温度TBより高い温度に設定されている。
本実施形態において、温度検知センサ67及び励磁手段111を用いたフィードバック制御による定着ローラ62の温度制御のための基準温度(定着目標温度)は、図8における制御中目標温度の欄に示されている170℃であり、第2基準温度TBは同図における制御実行判断温度Tの欄に示されているように、かかる基準温度(定着目標温度)より10℃高い180℃である。
また、定着ローラ62は、耐熱構造となっているものの、これを構成する各部材のうち弾性部材62bの耐熱温度が最も低く240℃となっているため、第2基準温度TBの上限は240℃とされている。
定着ローラ62は、表面温度が基準温度である170℃に達していれば、励磁手段111による昇温作用のみを受けている限り、連続定着を行っても定着に適した温度が保たれるが、初期状態においては蓄熱量が低いため、消磁手段121が動作すると、上述の重複領域Rに相当する領域及びその近傍においては、連続定着に対して供給される熱量が不足し、上述の定着不良等の不具合が生じ得る。
そのため、第2基準温度TBを、定着ローラの蓄熱量が重複領域Rに相当する領域及びその近傍においても連続定着に耐えうる量となったと推定される180℃とし、この温度に達したときに消磁手段121の動作を開始することで、かかる不具合の防止ないし抑制を図っている。
但し、上述のように、印刷ジョブの開始時に加圧ローラ63の温度が第1基準温度TA未満の場合には定着ローラ62の端部温度が180℃(第2基準温度TB)に達していても消磁コイル120への通電はなされない。
すでに述べた光沢度のムラに関しては、温度検知センサ68によって検知される温度が200℃以下であれば許容範囲であるが、図17(c)から読み取れるように、一般に、定着ローラ62の端部においては温度の落ち込みが見られるため、制御実行判断温度Tが200℃よりも低い180℃であることは、光沢度ムラ対応に関しても良好な値となっている。
このように、定着装置6では、消磁手段121の動作開始タイミングを、加圧ローラ63や定着ローラ62の蓄熱度を考慮して決定することによって、連続定着を行うことによる定着ローラ62の温度の局所的な低下に起因する、定着不良等の上述の不具合の防止ないし抑制が図られている。
ただし、すでに述べたように、消磁コイル120の出力は、単に大きければ良いというものではなく、消磁領域と通紙領域との位置関係をも考慮して定める必要がある。
この点に関しては、図7を参照した説明において、定着制御部69が局所的消磁制御手段として機能し、消磁コイル120a、120b、120cを選択的に動作させることを述べたが、本実施形態ではさらに、消磁コイル120a、120b、120cのうち選択されたものについて、その動作態様についても制御を行うようになっている。
具体的には、スイッチ122a、122b、122cの何れを閉じるかのみならず、図8における消磁Dutyの欄の記載から明らかなように、スイッチ122a、122b、122cを時間当たりにどのくらいの割合で閉じることとするか、言い換えるとスイッチ122a、122b、122cの開閉比率により励磁磁束の消磁量を制御することも含まれる。
なお、同欄に記載されているコイル1、コイル2、コイル3はそれぞれ、消磁コイル120c、120b、120aに対応している。かかる動作態様の設定は定着制御部69によって行われ、定着制御部69は消磁動作決定手段として機能する。
消磁動作決定手段としての定着制御部69は、消磁コイル120a、120b、120cのどれを選択して動作させるかに関して消磁位置設定手段として機能し、消磁Dutyをどのようにするかに関して消磁割合設定手段として機能する。
なお、消磁Dutyの「単位時間当たり」の「時間」とは、定着制御部69における制御周期を意味する。
同欄から明らかなように、A4縦については、コイル2が60%のDutyで制御され、A5縦については、コイル3が50%のDutyで制御される。
これは、消磁Dutyを1段階に固定、すなわち、単位時間当たりの磁束量を固定する制御例であるが、後述するように、段階的に増加させる制御としてもよい。たとえば、A4縦については、コイル2のDutyを徐々に増加させるものである。
このようにして、転写紙Sのサイズに応じて、転写紙Sの端部においても過不足のない熱量が供給され、定着不良や光沢度のムラ等の上述の不具合が防止ないし抑制される。
すでに述べたように、消磁コイル120の出力は転写紙Sの吸熱の度合いによっても定められる必要があるが、転写紙Sの吸熱の度合いは、定着動作に供される転写紙Sの搬送方向であるC1方向における長さによっても左右されるため、かかる消磁Dutyは、転写紙Sの紙幅方向の位置、大きさのみならず、かかる長さにも応じて設定されたものとなっている。
なお、消磁Dutyの制御に関しては、スイッチ122a、122b、122cの開閉時間の比率に代えて、あるいはこれとともに、消磁手段121に、消磁コイル120a、120b、120cのそれぞれに対して可変抵抗を配設し、この可変抵抗の制御によって消磁Dutyを制御するようにしてもよい。
このような制御を行うため、定着制御部69は、消磁動作決定に関しては消磁態様記憶手段として機能し、消磁位置の設定に関しては消磁位置記憶手段として機能し、消磁割合の設定に関しては消磁割合記憶手段として機能する。
さらに、定着装置6では、消磁手段121の動作開始タイミングを、加圧ローラ63の温度及び定着ローラ62の蓄熱度を考慮して決定することに加え、消磁手段121が駆動された状態において消磁手段121によって発生する磁束の単位時間当たりの量を漸増させるように構成されており、連続定着を行うことによる定着ローラ62の温度の局所的な低下に起因する、定着不良等の上述の不具合の防止ないし抑制がより高度に達成されるように図られている。
消磁手段121によって発生する磁束の単位時間当たりの量は、所定量、具体的には図8に示した消磁Dutyに対応した量となるように、この量を目標値として漸増される。消磁手段121によって発生する磁束の単位時間当たりの量が所定量に達するのは、定着ローラ62の熱量が飽和した状態すなわち定着ローラ62の蓄熱量が全体にわたって最大蓄熱量に達した状態、言い換えると暖機が完了した状態となったときとされる。
消磁手段121によって発生する磁束の単位時間当たりの量がかかる所定量に向けて漸増する割合は、消磁手段121の動作開始時において発生する磁束の単位時間当たりの量とかかる所定量との差分を、一定枚数で除した値と一定時間で除した値との少なくとも一方に応じて定められるようになっている。
そのため、定着制御部69は、図8に示した消磁Dutyの目標値とは別に、消磁Dutyの初期値すなわち消磁手段121の動作開始時において発生する磁束の単位時間当たりの量を記憶しており、これに応じて消磁コイル120a、120b、120cへ通電するようになっている。
この点、定着制御部69は、消磁割合初期値記憶手段として機能する。
消磁手段121の動作開始時において発生する磁束の単位時間当たりの量とかかる所定量との差分を除する一定枚数、一定時間はそれぞれ、本実施形態では100枚、60秒とされている。
これらの値は、定着ローラ62の熱容量や転写紙Sのサイズ等に応じた定着ローラ62の蓄熱度の上昇の度合いに応じて予め定められたものであり、かかる値に限られるものではない。これらの値は定着制御部69に記憶されており、この点、定着制御部69は消磁割合算出基準値記憶手段として機能し、特に、かかる一定枚数の記憶については消磁割合算出基準枚数記憶手段として機能し、かかる一定時間の記憶については消磁割合算出基準時間記憶手段として機能する。
また、消磁手段121によって発生する磁束の単位時間当たりの量がかかる所定量に向けて漸増する割合の算出も定着制御部69によって行われるようになっており、この点、定着制御部69は消磁割合算出手段として機能する。消磁割合算出手段としての定着制御部69が、かかる割合の算出に、かかる一定枚数、一定時間のうちの何れを用いるかは適宜設定される。
なお、定着枚数が100枚に満たない場合、定着動作開始から定着の終了まで60秒に満たない場合には、かかる所定量に至る前に定着が終了することとなる。消磁Dutyの初期値は10%でなく、0%以上の適当な値とすることができる。また、消磁手段121によって発生する磁束の単位時間当たりの量がかかる所定量に向けて漸増する態様としては、初期値の次にかかる所定量に達するもの、すなわち1段階も含む。
消磁手段121によって発生する磁束の単位時間当たりの量の漸増は、時間に対して、段階的言い換えると矩形的になされるように行われてもよいし、線形的になされるように行われても良い。また、定着ローラ62は、図8における制御中回転速度の欄に示されているように、230mm/secで回転状態を維持され、周方向において温度が均一化される。
図10、11に基づいて、消磁コイル120のスイッチを駆動する制御フローの一例を説明する。なお、図10、11において、消磁コイルONは消磁コイルへの通電を意味する。
図10は、通紙開始時から消磁コイル120へ通電する場合を示している。操作パネルを介したオペレータの入力により、又はPCからの送信により印刷ジョブ指令が入ると(S1)、定着制御部69は温度検知センサ80により検知される加圧ローラ63の温度が第1基準温度TA(ここでは60℃)以上か否かを判断する(S2)。
第1基準温度TA以上の場合には、転写紙Sの通紙幅(紙幅)が最大サイズよりも小さいか否かが判断される(S3)。紙幅が最大サイズよりも小さい場合には、温度検知センサ68により検知される定着ロ一ラ62の端部温度が第2基準温度TB以上か否かを判断する(S4)。
第2基準温度TB以上の場合には、1枚目の通紙から消磁コイル120の選択されたスイッチがオンされて定着動作が行われる(S5)。
S2で加圧ローラ63の温度が第1基準温度TA未満の場合には、定着ロ一ラ62から加圧ローラ63への熱移動による温度降下を考慮して、1枚目の通紙又は初期の通紙では消磁コイル120に通電しない状態で定着動作を行う(S6)。
S3で紙幅が最大サイズ以上の場合、S4で定着ロ一ラ62の端部の温度が第2基準温度TB未満の場合も同様である。
図10のフローチャートでは、加圧ローラ63の温度が第1基準温度TA以上で、紙幅が小サイズであり、且つ、定着ロ一ラ62の端部の温度が第2基準温度TB以上の場合にはじめて消磁コイル120への通電がなされる例を示したが、本発明は、図10のフローチャートに限定されない。従って、本発明は、S4の判断をせずに、S2とS3の判断だけで消磁コイル120へ通電する場合やS3を判断せずにS2とS4の判断だけで消磁コイル120へ通電する場合も含まれる。
図10では、加圧ローラ63の温度が第1基準温度TA以上の場合でも、印刷ジョブ指令を受けた時の定着ローラ62の端部の温度が第2基準温度TB未満の場合には消磁コイル120へ通電しない。
図10のS5以降は、消磁コイル120の消磁デューティーを固定して制御してもよいし、後述する図11のS10に移行するように制御してもよい。
図11は、通紙中に消磁コイル120へ通電する場合を示している。
S6で、定着制御部69は、印刷ジョブ指令からの経過時間が所定時間t1(ここでは1分間)を経過したか否かを判断し(S7)、所定時間t1が経過した場合には消磁コイル120へ通電して定着動作を行う(S8)。
所定時間t1が経過しない場合であっても、定着ロ一ラ62の端部温度が第3基準温度TC(ここでは205℃)以上か否かを判断して(S9)、第3基準温度TC以上となった場合には消磁コイル120へ通電して定着動作を行う。
所定時間t1は、加圧ローラ63の温度が消磁動作を開始するに際して問題とならない温度になっていると予測できる見込み時間であり、実験的に把握されるものである。所定時間t1に代えて所定枚数通紙後を条件としてもよい。所定時間t1、所定枚数(見込み枚数)は、加圧ローラ63の温度や用紙の通紙幅や用紙サイズに応じて変更又は補正(テーブル制御)するようにしてもよい。
消磁コイル120への通電がなされた後は、単位時間当たりの磁束量を段階的に増加させるようになっている(S10)。すなわち、通紙開始から所定時間経過する毎に消磁コイル120に流れる単位時間当たりの通電量を増やす。
これは消磁Dutyを増加させることを意味し、消磁コイル120のスイッチのオープン時間に対する消磁コイル120のスイッチのショート時間の比率を増やすことで消磁デューティーを上げている。
「単位時間」とは制御周期を意味する。例えば制御周期を5秒とすると、消磁デューティー30%の場合、5秒のうち1.5秒は消磁コイル120がショートしていることになる。
例えば所定時間(通電量を増やす間隔)t2を1分とすると、最初の1分間は消磁デューティーが30%で、次の1分間は消磁Dutyが50%のように段階的に通電量を増やすものである。
定着制御部69は所定の消磁Dutyに到達したか否かを判断し(S11)、所定の消磁Dutyに到達したらその所定の消磁Dutyで以降の定着動作を行う(S12)。
消磁Dutyを上げる制御中、定着制御部69は定着ローラ62の端部の温度が第4基準温度TD以下になったか否かを逐次チェックし、第4基準温度TD以下になった場合には消磁コイル120への通電を停止する(消磁コイル120のスイッチをオフにする)。
消磁デューティーを段階的に上げる制御によって、定着ローラ62の温度の落ち込みはほぼ解消されるが、何らかの要因によってかかる温度の落ち込みが生じる場合を考慮したものである。
第4基準温度TDは、定着目標温度以上で、第2基準温度や第3基準温度以下に設定される温度であり、光沢度のムラ等が問題とならない範囲で適宜設定されるものであり、ここでは170℃に設定されている。
このような制御の実効性を確認したところ、図12に示すようになった。なお、定着装置の構成は図17に示したのと同様である。
同図に示されているように、通紙初期すなわち定着動作開始初期から、通紙時磁束25%キャンセルで示すように、励磁コイルによって発生する磁束を25%キャンセルするとした場合には、通紙前に比べて、温度の落ち込みが生じるが、通紙時磁束10%キャンセルで示すように、励磁コイルによって発生する磁束を10%キャンセルするとした場合には、定着動作開始初期からであっても、通紙前に比べて、温度の落ち込みが低減されている。
そして、この状態から、キャンセル率を徐々に上げていくことで、定着動作開始初期から温度落ち込みのない温度制御が達成される。
消磁割合算出手段としての定着制御部69は、消磁手段121によって発生する磁束の時間当たりの量がかかる所定量に向けて漸増する割合を、温度検知センサ68によって検知された定着ローラ62の温度に応じて決定することでかかる割合を随時変化させるようにしてもよい。この場合、かかる割合は、たとえば、制御実行判断温度Tと、温度検知センサ68によって検知された定着ローラ62の温度の差分とに応じて、たとえばかかる差分に比例してかかる割合を増加するように変化させる。
このような制御は、上述の除算によって求められる値に対し、温度検知センサ68によって検知された定着ローラ62の温度に基づいて調整を行う態様で行っても良く、この場合、定着制御部69は、消磁割合調整手段として機能する。
このような調整を行うために、温度検知センサ68によって検知された定着ローラ62の温度に対応して、消磁割合算出基準値記憶手段に記憶されている値を変化させるようにしてもよいし、上述の除算によって求められた値に対して、温度検知センサ68によって検知された定着ローラ62の温度に基づく演算を行うようにしても良い。
定着制御部69は、第2の温度範囲を記憶している点に関して消磁手段動作解除温度記憶手段として記憶するとともに、消磁手段121によって発生する磁束の単位時間当たりの量を漸増させる状態を解除するか否かを判断する消磁手段動作解除判断手段として機能する。
消磁手段121によって発生する磁束の単位時間当たりの量を漸増させる状態が解除されたときには、温度検知センサ68の検知温度が第1の温度範囲にあると判断されたときに、かかる状態を再開する。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本発明は、連続通紙中に、消磁コイル120の消磁デューティーを段階的に上げることを特徴とするが、この段階的の意味は、図10のS10の意味だけではなく、1枚目の通紙開始時に消磁コイル120に通電しない状態(図10のS6)から通紙中に消磁コイル120に通電を開始する場合(図10のS8)も含まれる。
たとえば、転写紙Sの搬送、画像形成、定着の位置基準等については、中央基準でなく、端部基準を採用してもよいし、両者を共に採用してもよい。この場合は、これに応じて、適宜消磁コイルの配設箇所、大きさ、形状、個数等を調整する。消磁コイルの大きさ、形状、個数の変形例を挙げると、図13に示すように、消磁コイル120は傾斜部を有しない矩形状のものであってよく、個数も消磁コイル120a、120b、120cのような3つに限らず4つの消磁コイル120f、120g、120h、120iによって構成してよく、また数の増加に伴ってその大きさも小さくすることができる。消磁コイルの配設箇所、大きさ、形状、個数等は必要に応じて適宜設定される。
端部基準言い換えると片側基準のみを採用した場合には、紙幅方向Xにおいて通紙基準となる側の端部とは反対側である他端側において端部温度上昇などの過昇温が生じるので、該他端側に消磁コイル、温度検知手段68を配置することになる。中央基準と端部基準を併用する場合には紙幅方向Xの全体にわたって消磁コイルを設ける等する。
加圧ローラ63の温度が第1基準温度TAを超え、且つ、定着ローラ62の端部温度が第2基準温度TBを超えている場合で、転写紙Sのサイズが通紙領域と消磁領域が重なるケースでは、消磁手段121を定着動作開始直後に駆動し、磁束の単位時間当たりの量を漸増させるようにする。
発熱回転体は、上述の定着ローラや定着スリーブ、発熱する定着ベルト、定着ベルトを巻き掛けられ定着ベルトを加熱する加熱ローラ等により構成してもよい。すなわち、たとえば、図14に示すように、発熱回転体として発熱する定着ベルトである定着発熱ベルト140を用い、定着発熱ベルト140を支持ローラ141と定着回転体142間に張架して回転駆動するよう構成してもよい。
また図15に示すように、加熱ローラ143と定着回転体145と間に定着ベルト144を巻き掛けた構成の発熱回転体とし、加熱ローラ143の熱を、定着ベルト144を介して転写紙Sに伝達するよう構成してもよい。
加圧回転体の変形例として、図16に示すように、図15に示した定着装置における加圧ローラ63の構成を変形し、加圧支持ローラ146と支持ローラ147との間に掛け回された加圧ベルト148とを備える構成を採用してもよい。
消磁手段は2次誘導で励磁手段による磁束を打ち消す向きの磁束を発生させるのではなく、消磁コイルに接続された固有の電源を有し、1次誘導でかかる磁束を発生させるものであっても良い。ただし、出力は励磁手段以下とする。励磁手段の電源は交流でなく直流であってもよく、回路の開閉等によって磁束を発生させるものであってもよい。この場合も消磁手段は固有の電源を有しかかる磁束を発生するようにして良いし、固有の電源を有しない場合には消磁コイルの開閉を適切なタイミングで行うことでかかる磁束を発生するようにしても良い。
中央基準で消磁コイルを配置する場合、紙幅方向における中心に対称に対をなす消磁コイルの回路は別々に開閉しても良い。
励磁コイル、消磁コイルは発熱回転体の内部に配設しても良い。
定着制御部69は制御部90と独立した構成でなく、制御部90の一部をなし制御部90に含まれた構成であってもよい。
本発明は、画像形成装置100のようないわゆるタンデム方式の画像形成装置ではなく、1つの感光体ドラム上に順次各色のトナー像を形成して各色トナー像を順次重ね合わせてカラー画像を得るいわゆる1ドラム方式の画像形成装置にも同様に適用することができ、また、カラー画像形成装置でなく、モノクロ画像形成装置にも適用することができる。いずれのタイプの画像形成装置でも、中間転写体を用いず、各色のトナー像を転写紙等に直接転写しても良い。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
本発明を適用した画像形成装置の概略正面図である。 図1に示した画像形成装置の概略的な制御ブロック図である。 図1に示した画像形成装置に備えられた、本発明を適用した定着装置の概略正面図である。 図3に示した定着装置における励磁コイル、消磁コイル、温度検知手段の配置を示すとともに給紙の態様を示す概念図である。 図3に示した定着装置に備えられた消磁手段の回路ブロック図である。 図3に示した定着装置においてこれに備えられた消磁手段が動作するときとしないときとを比較する概念図である。 図3に示した定着装置に備えられた消磁手段の動作態様を示す概念図である。 図3に示した定着装置において用いる各種パラメータを示した一覧である。 励磁コイルと消磁コイルの通電構成と定着ロ一ラに対する位置関係を示す模式図である。 消磁コイルへの通電制御を示すフローチャートで、通紙開始時から消磁コイルへ通電する場合を示す図である。 消磁コイルへの通電制御を示すフローチャートで、通紙中に消磁コイルへ通電する場合を示す図である。 本発明を適用することで、消磁領域と通紙領域との重複領域及びその周辺における温度の落ち込みが改善されることを説明する概念図である。 図1に示した画像形成装置に備えられる他の構成の定着装置に関する、図3に対応した概念図である。 図1に示した画像形成装置に備えられるまた他の構成の定着装置の概略正面図である。 図1に示した画像形成装置に備えられるさらに他の構成の定着装置の概略正面図である。 図1に示した画像形成装置に備えられるまたさらに他の構成の定着装置の概略正面図である。 消磁領域と通紙領域との重複領域及びその周辺における温度の落ち込みを説明する概念図である。
符号の説明
62 発熱回転体としての定着ローラ
63 加圧回転体としての加圧ローラ
68 発熱回転体温度検知手段としての温度検知センサ
80 加圧回転体温度検知手段としての温度検知センサ
100 画像形成装置
110 励磁コイル
120 消磁コイル
163 発熱層
C1 シート状媒体の搬送方向
X 発熱回転体の幅方向

Claims (12)

  1. 発熱層を有する発熱回転体と、該発熱回転体とニップを形成する加圧回転体と、前記発熱回転体の発熱層を誘導加熱するための磁束を発生可能な励磁コイルと、前記励磁コイルが発生した磁束を打ち消す向きの磁束を発生可能な消磁コイルとを備える定着装置において、
    前記加圧回転体の温度を検知する加圧回転体温度検知手段を有し、前記定着装置に通紙可能な記録媒体の最大幅より小さい幅の印刷ジョブの開始時に前記加圧回転体の温度が第1基準温度TA未満のときは前記消磁コイルに通電しないことを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1記載の定着装置において、
    前記印刷ジョブの開始時に前記加圧回転体の温度が前記第1基準温度TA以上の場合、前記消磁コイルに通電することを特徴とする定着装置。
  3. 請求項2記載の定着装置において、
    前記印刷ジョブの指令から所定時間経過する毎に前記消磁コイルに流れる単位時間当たりの通電量を増やすことを特徴とする定着装置。
  4. 請求項1記載の定着装置において、
    前記発熱回転体の端部の温度を検知する発熱回転体温度検知手段を有し、前記印刷ジョブの開始時に前記加圧回転体の温度が前記第1基準温度TA以上の場合で、かつ、前記印刷ジョブの開始時に前記発熱回転体の端部の温度が第2基準温度TB以上の場合、前記消磁コイルに通電することを特徴とする定着装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれかに記載の定着装置において、
    前記発熱回転体の端部の温度を検知する発熱回転体温度検知手段を有し、前記印刷ジョブ中に前記発熱回転体の端部の温度が第3基準温度TC以上になると、前記消磁コイルに通電することを特徴とする定着装置。
  6. 請求項1記載の定着装置において、
    前記印刷ジョブの指令から所定時間経過後に前記消磁コイルに通電することを特徴とする定着装置。
  7. 請求項6記載の定着装置において、
    前記発熱回転体の端部の温度を検知する発熱回転体温度検知手段を有し、前記印刷ジョブの指令から前記所定時間が経過する前に前記発熱回転体の端部の温度が第3基準温度TC以上になると、前記消磁コイルに通電することを特徴とする定着装置。
  8. 請求項6又は7記載の定着装置において、
    前記印刷ジョブの指令から前記所定時間が経過する毎に消磁デューティーを上げることを特徴とする定着装置。
  9. 請求項8記載の定着装置において、
    前記消磁デューティーを上げる制御は、所定の消磁デューティーに到達すると該所定の消磁デューティーを維持することを特徴とする定着装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1つに記載の定着装置において、
    前記発熱回転体温度検知手段は、最大サイズの記録媒体の通過領域外に設けられていることを特徴とする定着装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1つに記載の定着装置において、
    前記発熱回転体が、定着スリーブ、定着ローラ、発熱する定着ベルトのうち少なくとも1つとして備えられていることを特徴とする定着装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか1つに記載の定着装置を有する画像形成装置。
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