JP2009288358A - 駆動伝達装置及びこれを備えたフルカラー画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】単一のモータを用いて複数のユニットを駆動することができるとともに、簡単な構成でユニットの駆動を切り替えることができ駆動伝達装置を提供することに。
【解決手段】モータ25の回転を複数の駆動列を介して複数のユニットに伝達して各ユニットを回転駆動する駆動伝達装置において、複数の前記駆動列を2つに分け、第1の駆動列G1には前記モータ25の正逆転によって2つの被動ギヤG13,G13’の何れか一方に選択的に噛合する回転移動ギヤG12を設け、第2の駆動列G2にはワンウェイクラッチを設け、前記モータ25の正逆転によって全ユニットを駆動する駆動モードと一部のユニットのみを駆動する駆動モードに切り替え可能とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、モータの回転を複数の駆動列を介して複数のユニットに伝達して各ユニットを回転駆動する駆動伝達装置とこれを備えた画像形成装置に関するものである。
例えば、電子写真方式によって用紙にフルカラー画像を形成するカラー複写機やカラープリンタ等のカラー画像形成装置には、マゼンタ、シアン、イエロー及びブラックの4つの画像形成ユニットをタンデムに配置し、各画像形成ユニットにおいて形成された各色のトナー像を中間転写ベルト上に重畳転写してフルカラートナー像を形成し、このフルカラートナー像を用紙上に一括転写する方式を採用するものがある。
斯かるカラー画像形成装置においては、4色のトナーを用いてフルカラー画像を形成するカラーモード以外に、ブラックのトナーのみを用いてモノクロ画像を形成するモノクロモードも選択可能であって、モノクロモードが選択された場合にはブラック以外のマゼンタ、シアン及びイエローのカラートナー像の形成に供される各ユニットを停止させることが行われている。例えば、各色の画像形成ユニットの現像装置にトナーをそれぞれ補給する4つのトナーコンテナにおいては、カラーモード時には4つのトナーコンテナの全てが駆動され、モノクロモード時にはブラックのトナーコンテナのみが駆動され、他のマゼンタ、シアン及びイエローのトナーコンテナの駆動は停止される。
ところで、上述のようにカラーモード時には4つのユニットの全てを駆動し、モノクロモード時にはブラックのユニットのみを駆動する方式を採用するカラー画像形成装置においては、カラーモードとモノクロモードに応じてユニットの駆動を切り替える方法として、4つのユニット毎にモータを配置し、各モータをON/OFF制御することによってユニットの駆動を切り替えたり、電磁クラッチやソレノイドのON/OFF制御によってユニットの駆動切り替える方式が採用されていた(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−248683号公報
しかしながら、上記従来の方式では、モータを複数使用するためにコストアップを招き、又、電磁クラッチやソレノイドを使用すると、これらの発熱のために長時間の通電ができない他、動作音が騒音となる等の問題が発生する。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、単一のモータを用いて複数のユニットを駆動することができるとともに、簡単な構成でユニットの駆動を切り替えることができ駆動伝達装置とこれを備えた画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、モータの回転を複数の駆動列を介して複数のユニットに伝達して各ユニットを回転駆動する駆動伝達装置において、複数の前記駆動列を2つに分け、第1の駆動列には前記モータの正逆転によって2つの被動ギヤの何れか一方に選択的に噛合する回転移動ギヤを設け、第2の駆動列にはワンウェイクラッチを設け、前記モータの正逆転によって全ユニットを駆動する駆動モードと一部のユニットのみを駆動する駆動モードに切り替え可能としたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記回転移動ギヤは、これに噛合するギヤの回転軸を中心として回動可能に支持され、両ギヤの噛合による負荷トルクによって回動して前記被動ギヤの何れか一方に選択的に噛合することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記回転移動ギヤが前記被動ギヤの何れに噛合しても、前記第1の駆動列によって駆動されるユニットが同一方向に回転するよう構成したことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記被動ギヤの一方にアイドルギヤを噛合させたことを特徴とする。
請求項5記載の画像形成装置は、複数の画像形成ユニットを備えたフルカラー画像形成装置において、請求項1〜4の何れかに記載の駆動伝達装置を設け、前記第1の駆動列にブラック画像形成ユニットを連結したことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、モータの正逆転によっても第1の駆動列は常にユニットに回転を伝達して該ユニットを常時駆動する一方、第2の駆動列にはワンウェイクラッチが設けられているため、該第2の駆動列はモータの正逆転によってユニットを選択的に駆動する。従って、単一のモータによって全ユニットを駆動することができるとともに、モータの正逆転によって全ユニットを駆動する駆動モードと一部のユニットのみを駆動する駆動モードに切り替えることができ、構造の単純化とこれに伴うコストダウンが図られる他、連続運転や低騒音化が可能となる。
請求項2記載の発明によれば、回転移動ギヤは、モータが正逆転しても、これに噛合するギヤの回転軸を中心として回動して2つの被動ギヤの何れか一方に選択的に噛合するため、第1の駆動列によって一部のユニットを常時駆動することができる。
請求項3記載の発明によれば、モータの正逆転によってユニットの駆動が切り替えられても、つまり、何れの駆動モードが選択されても、第1の駆動列によって駆動されるユニットを同一方向に回転駆動することができる。即ち、全ユニットを駆動する駆動モードが選択された場合には、全ユニットが同一方向に回転駆動され、一部のユニットのみを駆動する駆動モードが選択された場合には、その一部のユニットが同一方向(全ユニットが駆動されるときと同一方向)に回転駆動され、駆動モードの選択によってユニットの回転方向が逆転することがない。
請求項4記載の発明によれば、被動ギヤの一方にアイドルギヤを噛合させるという簡単な構成でユニットを同一方向に回転駆動することができる。
請求項5記載の発明によれば、フルカラー画像形成装置において、単一のモータを用いて複数の画像形成ユニットを駆動してフルカラー画像を形成することができるとともに、ブラック画像を形成する場合にはブラック画像形成ユニットのみを駆動することができ、簡単な構成で画像形成ユニットの駆動を切り替えることができるため、フルカラー画像形成装置の部品点数の削減とコストダウン、連続運転、低騒音化等を実現することができる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
[画像形成装置]
図1は本発明に係るフルカラー画像形成装置の一形態としてのカラーレーザープリンタの断面図であり、図示のカラーレーザープリンタはタンデム型であって、その本体100内の中央部には、マゼンタ画像形成ユニット1M、シアン画像形成ユニット1C、イエロー画像形成ユニット1Y及びブラック画像形成ユニット1Kが一定の間隔でタンデムに配置されている。
上記各画像形成ユニット1M,1C,1Y,1Kには、像担持体である感光ドラム2a,2b,2c,2dがそれぞれ配置されており、各感光ドラム2a〜2dの周囲には、帯電ローラ3a,3b,3c,3d、現像装置4a,4b,4c,4d、転写ローラ5a,5b,5c,5d及びドラムクリーニング装置6a,6b,6c,6dがそれぞれ配置されている。
ここで、前記感光ドラム2a〜2dは、ドラム状の感光体であって、不図示のモータによって図示矢印方向(時計方向)に所定のプロセススピードで回転駆動される。又、前記帯電ローラ3a〜3dは、不図示の帯電バイアス電源から印加される帯電バイアスによって感光ドラム2a〜2dの表面を所定の電位に均一に帯電させるものである。
更に、前記現像装置4a〜4dは、マゼンタ(M)トナー、シアン(C)トナー、イエロー(Y)トナー、ブラック(K)トナーをそれぞれ収容しており、各感光ドラム2a〜2d上に形成された各静電潜像に各色のトナーを付着させて各静電潜像を各色のトナー像として可視像化するものである。
又、前記転写ローラ5a〜5dは、各一次転写部にて中間転写ベルト7を介して各感光ドラム2a〜2dに当接可能に配置されている。ここで、中間転写ベルト7は、二次転写対向ローラ8とテンションローラ9との間に張設されて各感光ドラム2a〜2dの上面側に走行可能に配置されており、前記二次転写対向ローラ8は、二次転写部において中間転写ベルト7を介して二次転写ローラ10に当接可能に配置されている。又、テンションローラ9の近傍にはベルトクリーニング装置11が設けられている。
ところで、装置本体100内の各画像形成ユニット1M,1C,1Y,1Kの上方には、前記各現像装置4a〜4dにトナーを補給するためのトナーコンテナ12a,12b,12c,12dが一列に並設されている。尚、図示しないが、各トナーコンテナ12a〜12dの内部には、トナーを撹拌するための撹拌部材(パドル)とトナーを各現像装置4a〜4dに補給するための搬送スクリューが設けられており、これらの撹拌部材と搬送スクリューは、後述の駆動伝達装置によって選択的に回転駆動される。
又、装置本体100内の各画像形成ユニット1M,1C,1Y,1Kの下方にはレーザースキャナユニット(LSU)13が配置され、その下方の本体100の底部には給紙カセット14が着脱可能に設置されている。そして、給紙カセット14には複数枚の不図示の用紙が積層収容されており、この給紙カセット14の近傍には、給紙カセット14から用紙を1枚ずつ取り出すピックアップローラ15と、取り出された用紙を搬送パスLへと送り出すフィードローラ16とリタードローラ17が設けられている。
又、装置本体100の側部を上下方向に延びる前記搬送パスLには、用紙を搬送する搬送ローラ対18と、用紙を一時待機させた後に所定のタイミングで前記二次転写対向ローラ8と二次転写ローラ10との当接部である二次転写部へと供給するレジストローラ対19が設けられている。尚、搬送パスLの横には、用紙の両面に画像を形成する場合に使用される別の搬送パスL’が形成されており、この搬送パスL’には複数の搬送ローラ対20が適当な間隔で設けられている。
ところで、装置本体100内の一側部に縦方向に配置された前記搬送パスLは、装置本体100の上面に設けられた排紙トレイ21まで延びており、その途中には定着装置22と排紙ローラ対23が設けられている。
次に、以上の構成を有するカラーレーザープリンタによる画像形成動作を図1に基づいて説明する。
画像形成開始信号が発せられると、各画像形成ユニット1M,1C,1Y,1Kにおいて各感光ドラム2a〜2dが図1の矢印方向(時計方向)に所定のプロセススピードで回転駆動され、これらの感光ドラム2a〜2dは、帯電ローラ3a〜3dによって一様に帯電される。又、レーザースキャナユニット13は、各色毎のカラー画像信号によって変調されたレーザー光を出射し、そのレーザー光を各感光ドラム2a〜2dの表面に照射し、各感光ドラム2a〜2d上に各色のカラー画像信号に対応した静電潜像をそれぞれ形成する。
そして、先ず、マゼンタ画像形成ユニット1Mの感光ドラム2a上に形成された静電潜像に、該感光ドラム2aの帯電極性と同極性の現像バイアスが印加された現像装置4aによってマゼンタトナーを付着させ、該静電潜像をマゼンタトナー像として可視像化する。このマゼンタトナー像は、感光ドラム2aと転写ローラ5aとの間の一次転写部(転写ニップ部)において、トナーと逆極性の一次転写バイアスが印加された転写ローラ5aの作用によって、図1の矢印方向に回転駆動されている中間転写ベルト7上に一次転写される。
上述のようにしてマゼンタトナー像が一次転写された中間転写ベルト7は、次のシアン画像形成ユニット1Cへと移動する。そして、シアン画像形成ユニット1Cにおいても、前記と同様にして、感光ドラム2b上に形成されたシアントナー像が一次転写部において中間転写ベルト7上のマゼンタトナー像に重ねて転写される。
以下同様にして、中間転写ベルト7上に重畳転写されたマゼンタ及びシアントナー像の上に、イエロー及びブラック画像形成ユニット1Y,1Kの各感光ドラム2c,2d上にそれぞれ形成されたイエロー及びブラックトナー像が各一次転写部において順次重ね合わせられ、中間転写ベルト7上にはフルカラーのトナー像が形成される。尚、中間転写ベルト7上に転写されないで各感光ドラム2a〜2d上に残留する転写残トナーは、各ドラムクリーニング装置6a〜6dによって除去され、各感光ドラム2a〜2dは次の画像形成に備えられる。
そして、中間転写ベルト7上のフルカラートナー像の先端が二次転写対向ローラ8と二次転写ローラ10間の二次転写部(転写ニップ部)に達するタイミングに合わせて、給紙カセット14からピックアップローラ15とフィードローラ16及びリタードローラ17によって搬送パスLへと送り出された用紙がレジストローラ対19によって二次転写部へと搬送される。そして、二次転写部に搬送された用紙に、トナーと逆極性の二次転写バイアスが印加された二次転写ローラ10によってフルカラーのトナー像が中間転写ベルト7から一括して二次転写される。
而して、フルカラーのトナー像が転写された用紙は、定着装置22へと搬送され、フルカラーのトナー像が加熱及び加圧されて用紙の表面に熱定着され、トナー像が定着された用紙は、排紙ローラ対23によって排紙トレイ21上に排出されて一連の画像形成動作が完了する。尚、用紙上に転写されないで中間転写ベルト7上に残留する転写残トナーは、前記ベルトクリーニング装置11によって除去され、中間転写ベルト7は次の画像形成に備えられる。
[駆動伝達装置]
次に、本発明に係る駆動伝達装置を図2〜図6に基づいて説明する。
図2は本発明に係る駆動伝達装置の正面図、図3は同駆動伝達装置のカラーモード時の動作を示す正面図、図4は同駆動伝達装置のモノクロモード時の動作を示す正面図、図5は図3の矢視A方向の図、図6は回転移動ギヤの斜視図である。
本実施の形態に係る駆動伝達装置は、図1に示す4つの前記トナーコンテナ12a〜12dを駆動するためのものであって、図2に示すように、ハウジング24には駆動源であるモータ25と、各トナーコンテナ12a〜12dに内蔵された不図示の攪拌部材(パドル)に連結される駆動軸26a,26b,26c,26dと、モータ25の回転を各駆動軸26a〜26dに伝達して該駆動軸26a〜26d及び各トナーコンテナ12a〜12dの攪拌部材を回転駆動するための複数の駆動列が設けられている。ここで、駆動列は、ブラックトナーを収容したトナーコンテナ12dを駆動するための第1の駆動列G1とマゼンタ、シアン及びイエローの各カラートナーを収容した3つのトナーコンテナ12a〜12cを駆動するための第2の駆動列G2に分けられている。以下、これらの駆動列G1,G2の構成の詳細を図3〜図6に従って説明する。
図5に示すように、前記モータ25の出力軸端には小径のピニオンギヤGpが結着されており、このピニオンギヤGpには第1の駆動列G1のギヤG11と第2の駆動列G2のギヤG21が噛合している。
ここで、第1の駆動列G1は、前記ギヤG11の他、該ギヤG11の回転軸27を中心として回動して2つの被動ギヤ(段ギヤ)G13,G13’の何れか一方に選択的に噛合する回転移動ギヤG12と、前記被動ギヤG13,G13’と、被動ギヤG13に順次噛合するギヤG14,G15,Gdと、被動ギヤG13’とギヤG14間に配されて両ギヤG13’,G14に噛合するアイドルギヤG16と、ギヤGdの回転軸30dに結着された不図示のプーリと駆動軸26dに結着されたプーリ28dとの間に巻装された無端状の駆動ベルト29dを備えている。
ところで、上記回転移動ギヤG12は、図6に示すように、ギヤG11の回転軸27を中心として揺動するホルダ31の先端部に回転可能に支持されるとともに、これとホルダ31間に縮装された押圧バネ32によってホルダ31の内壁に押圧されている。尚、本実施の形態では、互いに噛合するギヤG11と回転移動ギヤG12ははす歯歯車で構成されている。
他方、第2の駆動列G2は、前記ギヤG21の他、該ギヤG21に順次噛合するギヤG22,G23,G24,Gc,Gb,G25,Gaと、各ギヤGa〜Gcの回転軸30a〜30cに結着された不図示のプーリと各駆動軸26a〜26cに結着されたプーリ28a〜28cとの間にそれぞれ巻装された無端状の駆動ベルト29a〜29cを備えている。ここで、図5に詳細に示すように、ギヤG23とギヤG24は同一の軸33上に配置されており、ギヤG23にはワンウェイクラッチ34が設けられている。尚、ワンウェイクラッチ34は、モータ25の正転時にはONして該モータ25の回転をギヤG23よりも後段のギヤG24,Gc,Gb,G25,Gaに伝達し、モータ25の逆転時にはOFFして該モータ25の回転をギヤG23よりも後段のギヤG24,Gc,Gb,G25,Gaに伝達しない機能を果たすものである。
次に、以上のように構成された駆動伝達装置のカラーモード時とモノクロモード時の動作を図3及び図4に基づいてそれぞれ説明する。
フルカラー画像を形成するためにカラーモードが選択された場合には、図3に示すように、モータ25が正転されてピニオンギヤGpが図示矢印方向(時計方向)に回転する。すると、第1の駆動列G1においては、ピニオンギヤGpに噛合するギヤG11とこれに噛合する回転移動ギヤG12がそれぞれ矢印方向に回転し、これらのギヤG11と回転移動ギヤG12との噛合による負荷トルクによってホルダ31とこれに支持された回転移動ギヤG12がギヤG11の回転軸27を中心として矢印方向(反時計方向)に回動し、回転移動ギヤG12は図示のように一方の被動ギヤG13に噛合する。
従って、第1の駆動列G1においては、回転移動ギヤG12の回転は、ギヤG13,G14,G15を順次経てギヤGdに伝達され、該ギヤGdがモータ25の回転と同方向(正転方向)に回転駆動される。そして、ギヤGdの回転は、該ギヤGdの回転軸30dに結着された不図示のプーリと駆動ベルト29d及びプーリ28dを経て駆動軸26dに伝達され、該駆動軸26dによってブラックのトナーコンテナ12d(図1参照)に内蔵された不図示の攪拌部材(パドル)がモータ25の回転と同方向(時計方向)に回転駆動される。
又、第2の駆動列G2においては、モータ25の正転時には前述のようにワンウェイクラッチ34がONするため、モータ25の回転は、ピニオンギヤGpからギヤG21,G22,G23,G24を経てギヤGcに伝達されると同時に、ギヤG24からギヤGbに伝達され、更にギヤかGbらギヤをG25経てギヤGaに伝達され、3つのギヤGa,Gb,Gcが同時に同方向(時計方向)に回転駆動される。このように3つのギヤGa,Gb,Gcが同時に同方向に回転駆動されると、これらのギヤGa〜Gcの回転軸30a〜30cにそれぞれ結着された不図示のプーリと各駆動軸26a〜26cに結着されたプーリ28a〜28c及び各駆動ベルト29a〜29cを経て各駆動軸26a〜26cに回転が伝達され、各駆動軸26a〜26cによってマゼンタ、シアン及びイエローの各トナーコンテナ12a〜12c(図1参照)に内蔵された不図示の攪拌部材(パドル)がモータ25の回転と同方向(時計方向)にそれぞれ回転駆動される。
以上のように、カラーモード時にモータ25が正転されると、その回転は第1及び第2の駆動列G1,G2によって全ての駆動軸26a〜26dに伝達され、該駆動軸26a〜26dによって全てのトナーコンテナ12a〜12dに内蔵された攪拌部材が同方向(図3の時計方向)に回転駆動される。
他方、モノクロ画像を形成するためにモノクロモードが選択された場合には、図4に示すように、モータ25が逆転されてピニオンギヤGpが図示矢印方向(反時計方向)に回転する。すると、第1の駆動列G1においては、ピニオンギヤGpに噛合するギヤG11とこれに噛合する回転移動ギヤG12がそれぞれ矢印方向に回転し、これらのギヤG11と回転移動ギヤG12との噛合による負荷トルクによってホルダ31とこれに支持された回転移動ギヤG12がギヤG11の回転軸27を中心として矢印方向(時計方向)に回動し、回転移動ギヤG12は図示のように他方の被動ギヤG13’に噛合する。
従って、第1の駆動列G1においては、回転移動ギヤG12の回転は、被動ギヤG13’、アイドルギヤG16及びギヤG14〜G16を順次経てギヤGdに伝達され、該ギヤGdがモータ25の回転と逆方向(時計方向)に回転駆動される。そして、ギヤGdの回転は、該ギヤGdの回転軸30dに結着された不図示のプーリと駆動ベル29dト及びプーリ28dを経て駆動軸26dに伝達され、該駆動軸26dによってブラックのトナーコンテナ12d(図1参照)に内蔵された不図示の攪拌部材(パドル)がモータ25の回転と逆方向(時計方向)に回転駆動される。本実施の形態では、被動ギヤG13’とギヤG14との間にアイドルギヤG16を介在させたため、モータ25を逆転させても駆動軸26dの回転方向はカラーモード時のそれと同じとなり、トナーコンテナ12dに内蔵された攪拌部材が逆転することがない。
又、第2の駆動列G2においては、モータ25の逆転時には前述のようにワンウェイクラッチ34はOFFするため、モータ25の回転は、ピニオンギヤGpからギヤG21,G22を経てギヤG23に伝達され、該ギヤG23は軸33上で自由回転するだけで、回転をそれ以降のギヤG24,Gc,Gb,G25,Gaに伝達しない。従って、第2の駆動列G2においては、モータ25の回転は各駆動軸26a〜26cには伝達されず、該駆動軸26a〜26c及びマゼンタ、シアン及びイエローのトナーコンテナ12a〜12cに内蔵された攪拌部材は駆動されないで停止している。
以上のように、モノクロモード時にモータ25が逆転されると、その回転は第1の駆動列G1によって駆動軸26dに伝達されてブラックのトナーコンテナ12dに内蔵された攪拌部材のみが回転駆動され、他の3つの駆動軸26a〜26cにはモータ25の回転が伝達されないため、マゼンタ、シアン及びブラックの各トナーコンテナ12a〜12cに内蔵された攪拌部材は駆動されない。
而して、本実施の形態に係る駆動伝達装置によれば、モータ25の正逆転によっても第1の駆動列G1は常にブラックのトナーコンテナ12dに回転を伝達して該トナーコンテナ12dを常時駆動する一方、第2の駆動列G2にはワンウェイクラッチ34が設けられているため、該第2の駆動列G2はモータ25の正逆転によってマゼンタ、シアン及びイエローのトナーコンテナ12a〜12cを選択的に駆動する。具体的には、カラーモード時にモータ25が正転されたときのみマゼンタ、シアン及びイエローのトナーコンテナ12a〜12cを駆動する。
従って、本実施の形態に係る駆動伝達装置によれば、カラーモード時には単一のモータ25によって全てのトナーコンテナ12a〜12dを駆動することができるとともに、モノクロモード時にはモータ25を逆転させることにブラックのトナーコンテナ12dのみを駆動することができる。即ち、モータ25を正逆転させることによって全てのトナーコンテナ12a〜12dを駆動するカラーモードとブラックのトナーコンテナ12dのみを駆動するモノクロモードに切り替えることができるため、駆動伝達装置の構造の単純化とこれに伴うコストダウンが図られる他、連続運転や低騒音化が可能となる。
又、本実施の形態では、被動ギヤG13’とギヤG14との間にアイドルギヤG16を介在させるという簡単な構成によって、モータ25が正逆転されてトナーコンテナ12a〜12dの駆動モードが切り替えられても、つまり、カラーモード又はモノクロモードの何れが選択されても、第1の駆動列G1によって駆動されるブラックのトナーコンテナ12dを同一方向に回転駆動することができる。即ち、全てのトナーコンテナ12a〜12dを駆動するカラーモードが選択された場合には、全てのトナーコンテナ12a〜12dの攪拌部材が同一方向に回転駆動され、ブラックのトナーコンテナ12dのみを駆動するモノクロモードが選択された場合には、ブラックのトナーコンテナ12dの攪拌部材が同一方向(カラーモード時に全てのトナーコンテナ12a〜12dが駆動されるときと同一方向)に回転駆動され、モードの選択によってブラックのトナーコンテナ12dに内蔵された攪拌部材の回転方向が逆転することがない。
尚、以上はトナーコンテナの攪拌部材を回転駆動する駆動伝達装置について説明したが、本発明は、他の任意のユニットを回転駆動する駆動伝達装置に対しても同様に適用可能であることは勿論である。
本発明に係るフルカラー画像形成装置(カラーレーザープリンタ)の断面図である。 本発明に係る駆動伝達装置の正面図である。 本発明に係る駆動伝達装置のカラーモード時の動作を示す正面図である。 本発明に係る駆動伝達装置のモノクロモード時の動作を示す正面図である。 図3の矢視A方向の図である。 本発明に係る駆動伝達装置に用いられる回転移動ギヤの斜視図である。
符号の説明
1M マゼンタ画像形成ユニット
1C シアン画像形成ユニット
1Y イエロー画像形成ユニット
1K ブラック画像形成ユニット
2a〜2d 感光ドラム
3a〜3d 帯電ローラ
4a〜4d 現像装置
5a〜5d 転写ローラ
6a〜6d ドラムクリーニング装置
7 中間転写ベルト
8 二次転写対向ローラ
9 テンションローラ
10 二次転写ローラ
11 ベルトクリーニング装置
12a〜12d トナーコンテナ(ユニット)
13 レーザースキャナユニット(LSU)
14 給紙カセット
15 ピックアップローラ
16 フィードローラ
17 リタードローラ
18 搬送ローラ対
19 レジストローラ対
20 搬送ローラ対
21 排紙トレイ
22 定着装置
23 排紙ローラ対
24 駆動伝達装置のハウジング
25 モータ
26a〜26d 駆動軸
27 回転軸
28a〜28d プーリ
29a〜29d 駆動ベルト
30a〜30d 回転軸
31 ホルダ
32 押圧バネ
33 軸
34 ワンウェイクラッチ
G1 第1の駆動列
G11 ギヤ
G12 回転移動ギヤ
G13,G13’ 被動ギヤ
G14,G15 ギヤ
G16 アイドルギヤ
G2 第2の駆動列
G21〜G26 ギヤ
Ga〜Gd ギヤ
Gp ピニオンギヤ
100 画像形成装置本体
L,L’ 搬送パス

Claims (5)

  1. モータの回転を複数の駆動列を介して複数のユニットに伝達して各ユニットを回転駆動する駆動伝達装置において、
    複数の前記駆動列を2つに分け、第1の駆動列には前記モータの正逆転によって2つの被動ギヤの何れか一方に選択的に噛合する回転移動ギヤを設け、第2の駆動列にはワンウェイクラッチを設け、前記モータの正逆転によって全ユニットを駆動する駆動モードと一部のユニットのみを駆動する駆動モードに切り替え可能としたことを特徴とする駆動伝達装置。
  2. 前記回転移動ギヤは、これに噛合するギヤの回転軸を中心として回動可能に支持され、両ギヤの噛合による負荷トルクによって回動して前記被動ギヤの何れか一方に選択的に噛合することを特徴とする請求項1記載の駆動伝達装置。
  3. 前記回転移動ギヤが前記被動ギヤの何れに噛合しても、前記第1の駆動列によって駆動されるユニットが同一方向に回転するよう構成したことを特徴とする請求項1又は2記載の駆動伝達装置。
  4. 前記被動ギヤの一方にアイドルギヤを噛合させたことを特徴とする請求項3記載の駆動伝達装置。
  5. 複数の画像形成ユニットを備えたフルカラー画像形成装置において、
    請求項1〜4の何れかに記載の駆動伝達装置を設け、前記第1の駆動列にブラック画像形成ユニットを連結したことを特徴とするフルカラー画像形成装置。
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