JP2009288136A - ナビゲーション装置、その方法及びそのプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コスト倍率値計算部25は、本線リンクのリンク旅行時間コストとデフォルトコストとを対比することでリンク旅行時間情報を取得した時点での本線リンクのコスト倍率値を求める部分である。また、側道リンクの推定旅行時間コスト計算部26は、側道リンクのデフォルトコストにコスト倍率値を掛けることで、側道リンクの推定リンク旅行時間コストを割り出すようになっている。
【選択図】図1
Description
(1−1)全体構成
図1に示す本実施形態のナビゲーション装置1の概略は、以下の通りである。すなわち、ナビゲーション装置1では、VICS情報に含まれる本線リンクのリンク旅行時間情報を取得して本線リンクのコスト倍率値を求めておき、その上で、このコスト倍率値を利用して側道リンクのリンク旅行時間コストを割り出すようになっている。
続いて、このような概略を持つナビゲーション装置1において、各機能を実現する仮想的回路ブロックについて説明する。
HDD制御部2は、ハードディスク(大容量記憶装置)に記録されたナビゲーションプログラムなど各種データをデータベースから読み出す手段であり、データベースには経路探索用の道路データを含む地図情報等が格納されている。
GPSレシーバ3、ジャイロ4、車速パルスセンサ5、バック信号センサ6は、自車位置を逐次検出するための自車位置検出手段である。GPSレシーバ3は、GPS衛星から送られてくるGPS電波を受信する部分であり、ジャイロ4は自車の相対的な方位を検出する部分である。また、車速パルスセンサ5は、自車より得られる車速パルスを処理することで自車の速度計算を行うようになっている。バック信号センサ6は自車のバック走行をバック信号として検出する部分である。
さらに、リモコン受光部7、リモコン8、タッチパネル式の液晶ディスプレイ9は、ユーザからの命令要求等を入力するための入力手段である。これらの入力手段は、内部に組み込まれたI/O制御回路やデバイスドライバなどを使って、出力手段である液晶ディスプレイ9、スピーカ15と、CPU12との間で信号のやり取りを行うように構成されている。
記憶手段としてROM10及びRAM11が設けられ、制御手段としてCPU12が設けられている。ROM10は経路探索プログラムを含むナビゲーションプログラムを格納する部分であって、該プログラムはナビゲーション装置1の起動時に必要に応じてRAM11に展開される。CPU12は、本装置1を制御する制御回路の役割を果たす部分であり、本実施形態の特徴的な構成を含む部分である。このCPU12の機能を示す仮想的なブロックに関しては、図3を用いて後段で詳述する。
FM多重受信・処理部13は、FM放送波を受信してこの放送波からVICS情報など所望のデータを取り出す処理を行う部分である。また、光/電波ビーコン受信・処理部14は、路肩などに設置された光ビーコンや電波ビーコンから、各ビーコンの識別情報やVICS情報を受信及び処理する部分である。
続いて、本実施形態の特徴的な構成を含むCPU12について、図3を用いて詳しく説明する。CPU12は、上記のプログラムの作用によって、下記の各部分としての役割を実現するように構成されている。
目的地指定部20は、入力手段であるリモコン8やタッチパネル式の液晶ディスプレイ9を介して行われる施設検索や地図上でのカーソル指定などによって、目的地の指定を受け付ける部分である。
自車位置特定部21は、自車位置を逐次計算する部分であって、具体的にはGPS航法測位と自律航法測位とを組み合わせることで自車位置を計算する。GPS航法測位とは、GPS衛星からのGPS電波に基づいてGPSレシーバ3から得られる情報を使って現在位置を計算することである。また、自律航法測位では、地磁気及び自車の速度に基づいてジャイロ4及び車速パルスセンサ5から得られる情報を使って現在位置を計算している。
リンク旅行時間情報取得部22は、FM多重受信・処理部13又は光/電波ビーコン受信・処理部14を通じて得られるVICS情報の中から、リンク旅行時間情報を取得する部分である。なお、VICS情報の配信対象となる道路リンクは、前述したごとく、幹線道路(高速道、都市高速道、幹線一般道)に属する道路リンク及び本線リンクである。
デフォルトコスト計算部23は、道路データに包含される道路リンクの種別や長さから、各道路リンクのデフォルトコストを計算する部分である。
リンク旅行時間コスト計算部24は、リンク旅行時間情報取得部22が取得したリンク旅行時間情報に基づいて、道路リンクのリンク旅行時間コストを計算する部分である。
コスト倍率値計算部25は、本実施形態の特徴的な構成要素であって、リンク旅行時間情報を取得した時点での本線リンクのコスト倍率値を求める部分である。このとき、コスト倍率値は、リンク旅行時間コスト計算部24が計算した当該本線リンクのリンク旅行時間コストと、デフォルトコスト計算手部23が計算した当該本線リンクのデフォルトコストとを対比することで求められる。つまり、本線リンクのコスト倍率値とは、本線リンクがリンク旅行時間情報を持たない場合に比べて、何%重くなっているかという比率である。また、コスト倍率値計算部25が計算したコスト倍率値はRAM11に記憶される。
推定リンク旅行時間コスト計算部26は、デフォルトコスト計算部23が計算した側道リンクのデフォルトコストに、コスト倍率値計算部25が計算したコスト倍率値を乗じることにより、側道リンクの推定リンク旅行時間コストを計算する部分である。
経路探索部27は、道路リンクを抽出した上で、デフォルトコスト計算部25が計算した本線リンク及び側道リンクのデフォルトコスト又はリンク旅行時間コスト計算部24が計算した本線リンクにおけるリンク旅行時間コスト、並びに推定リンク旅行時間コスト計算部26が計算した側道リンクにおける推定リンク旅行時間コストに基づいて、出発地から目的地までの経路を探索する部分である。なお、出発地は、自車位置であってもよいし、ユーザの指定した場所など任意の場所であっても構わない。
案内制御部28は、経路探索部27が探索した経路に基づいて経路の誘導案内を制御する部分であり、経路のうち表示する部分や点滅強調などの態様の決定や、合成音声の併用等を制御している。
側道リンク判定部29は、経路探索部27にて探索経路中の道路リンクに含まれる各道路リンクについて、側道リンクの判定を行う部分である。具体的には、本線リンクとの方位差が一定値以下であるかどうか、あるいは本線リンクへの進入角度が一定値以下であるなどによって、当該道路リンクが側道リンクであるかどうかを判定するようになっている。
(2−1)動作の概要
次に、以上の構成を有する本実施形態の動作について、図4のフローチャートを参照して説明する。
前記ステップS108にて行う道路リンクのコスト値の計算方法について、詳しく説明する。ある道路リンクAに接続し、且つ進行可能な道路リンクB1、B2、…Bnがある場合に、下記の手順で各道路リンクのコスト値を計算し、経路探索に適用する。
まず、デフォルトコスト計算部23により、道路リンクの種別や道路リンクの長さなどから各道路リンクのデフォルトコストを求める。また、リンク旅行時間コスト計算部24によって、リンク旅行時間情報取得部22が取得したリンク旅行時間情報に基づいて、本線リンクのリンク旅行時間コストを求める。
道路リンクB1、B2、…Bnのうちに、リンク旅行時間情報が存在する本線リンク1本以上と、1本以上の側道リンクが存在する場合に、当該側道リンクが、リンク旅行時間情報が存在する本線リンクとほぼ並行であるかどうかを、側道リンク判定部29によって判定する。側道リンクの判定方法としては、本線リンクとの方位差が一定値以下であるかどうかであっても良いし、本線リンクへの進入角度が一定値以下であるかどうかであっても良い。
道路リンクB1、B2、…Bnのうち、側道リンクについては、道路リンクAのコスト倍率値Rをそのまま引き継いで、記憶・適用する。したがって、当該道路リンクのコスト値についても、上記(2−2−1)において求めたコスト値に、前記コスト倍率値Rを乗じたものを道路リンクの最終的なコスト値として適用する。
上記(2−2−1)において求めたコスト値をそのまま適用する。このとき、記憶していた上記コスト倍率値Rは引き継がない。
続いて、コスト値計算を説明するための具体的な例について図5を用いて説明する。すなわち、図5に示すような構成の道路ネットワークが存在すると仮定する。図5において、黒丸は道路リンクと道路リンクを結ぶノードであり、各数字は道路リンクに付与されていないユニークな番号である。道路リンク2と道路リンク12は立体交差であり、互いに接続していない。
接続元である本線リンク1に接続する道路リンクは、本線リンク2と側道リンク101の2つである。これら2つの接続先リンクのうち、本線リンク2はリンク旅行時間情報を持つが、側道リンク101はリンク旅行時間情報を持っていない。
(本線リンク2のリンク旅行時間コスト)/(本線リンク2のデフォルトコスト)
=100000/40000=2.5
となる。
(側道リンク101のデフォルトコスト値)×(コスト倍率値)
=33000×2.5=82500
となる。ここで用いたコスト倍率値2.5は、側道リンク101のコスト倍率値として、RAM11に記憶する。
側道リンク101に接続する道路リンクは、側道リンク102、本線リンク11、本線12の3つである。接続元である側道リンク101は、上記(2−3−1)の手順においてコスト倍率値2.5がRAM11に記憶されているので、接続先リンクの側道リンク102についても、コスト倍率値2.5を適用する。
(側道リンク102のデフォルトコスト)×(コスト倍率値)
=33000×2.5=82500
となる。
側道リンク101、102の推定リンク旅行時間コストの和は、
82500+82500=165000
となる。この値は、側道リンク101、102のデフォルトコストの和66000に、コスト倍率値2.5を乗じた値に他ならない。
上記のような本実施形態の作用効果は、次の通りである。すなわち、コスト倍率値計算部25にて、リンク旅行時間情報を取得した時点での本線リンクのコスト倍率値を求めることができ、これを側道リンクのデフォルトコストに掛けることにより、リンク旅行時間情報を持たない側道リンクに関して、本線リンクのリンク旅行時間コストに応じた推定リンク旅行時間コストを求めることができる。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、各要素の具体的な構成等は適宜変更可能であり、無線通信ネットワークを介して最新データが提供されるナビゲーション装置にも適用可能である。
2…HDD制御部
3…GPSレシーバ
4…ジャイロ
5…車速パルスセンサ
6…バック信号センサ
7…リモコン受光部
8…リモコン
9…液晶ディスプレイ
10…ROM
11…RAM
12…CPU
13…FM多重受信・処理部
14…光/電波ビーコン受信・処理部
15…スピーカ
20…目的地指定部
21…自車位置特定部
22…リンク旅行時間情報取得部
23…デフォルトコスト計算部
24…リンク旅行時間コスト計算部
25…コスト倍率値計算部
26…推定リンク旅行時間コスト計算部
27…経路探索部
28…案内制御部
29…側道リンク判定部
Claims (6)
- 地図情報と、少なくとも本線リンク及び側道リンクを含む道路リンクの種別を示す道路リンクの種別情報と、道路リンクの長さ情報を記憶する記憶手段と、
前記道路リンクの種別情報及び長さ情報に基づいて、前記本線リンク及び前記側道リンクにおけるデフォルトコストを計算するデフォルトコスト計算手段と、
外部から与えられる道路交通情報に含まれるリンク旅行時間情報を取得するリンク旅行時間情報取得手段と、
前記リンク旅行時間情報に基づいて前記道路リンクのリンク旅行時間コストを計算するリンク旅行時間コスト計算手段と、
自車位置を検出する自車位置検出手段と、
前記デフォルトコスト計算手段が計算したデフォルトコスト又は前記リンク旅行時間コスト計算手段が計算した前記リンク旅行時間コストに基づいて、出発地から目的地までの経路を探索する経路探索手段と、
前記経路探索手段が探索した経路に基づき経路の誘導案内を制御する案内制御手段、が具備されたナビゲーション装置において、
前記リンク旅行時間情報を取得した前記本線リンクに関して、前記リンク旅行時間コスト計算手段が計算した当該本線リンクのリンク旅行時間コストと、前記デフォルトコスト計算手段が計算した当該本線リンクのデフォルトコストとを対比することにより、前記リンク旅行時間情報を取得した時点での前記本線リンクのコスト倍率値を求めるコスト倍率値計算手段と、
前記デフォルトコスト計算手段が計算した前記側道リンクのデフォルトコストに、前記コスト倍率値計算手段が計算した前記コスト倍率値を乗じることにより、前記リンク旅行時間情報を取得した時点での前記側道リンクにおける推定リンク旅行時間コストを計算する側道リンクの推定リンク旅行時間コスト計算手段が設けられ、
前記経路探索手段は、前記本線リンクのリンク旅行時間コスト及び前記側道リンクの推定リンク旅行時間コストに基づいて経路を探索するように構成されたことを特徴とするナビゲーション装置。 - 前記経路探索手段にて探索経路中の道路リンクが前記側道リンクであるかどうかを判定する側道リンク判定手段が設けられたことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
- 前記コスト倍率値計算手段が計算した前記コスト倍率値を記憶するコスト倍率値記憶手段が設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載のナビゲーション装置。
- 前記リンク旅行時間情報取得手段は、前記リンク旅行時間情報を持つ光/電波ビーコン又はFM多重放送を受信するように構成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のナビゲーション装置。
- コンピュータを利用することにより、地図情報と、少なくとも本線リンク及び側道リンクを含む道路リンクの種別を示す道路リンクの種別情報と、道路リンクの長さ情報を記憶する記憶ステップと、
前記道路リンクの種別情報及び長さ情報に基づいて、前記本線リンク及び前記側道リンクにおけるデフォルトコストを計算するデフォルトコスト計算ステップと、
外部から与えられる道路交通情報に含まれるリンク旅行時間情報を取得するリンク旅行時間情報取得ステップと、
前記リンク旅行時間情報に基づいて前記道路リンクのリンク旅行時間コストを計算するリンク旅行時間コスト計算ステップと、
自車位置を検出する自車位置検出ステップと、
前記デフォルトコスト計算ステップで計算したデフォルトコスト又は前記リンク旅行時間コスト計算ステップで計算した前記リンク旅行時間コストに基づいて、出発地から目的地までの経路を探索する経路探索ステップと、
前記経路探索ステップで探索した経路に基づき経路の誘導案内を制御する案内制御ステップ、を含むナビゲーション方法において、
前記リンク旅行時間情報を取得した前記本線リンクに関して、前記リンク旅行時間コスト計算ステップにて計算した当該本線リンクのリンク旅行時間コストと、前記デフォルトコスト計算ステップにて計算した当該本線リンクのデフォルトコストとを対比することにより、前記リンク旅行時間情報を取得した時点での前記本線リンクのコスト倍率値を求めるコスト倍率値計算ステップと、
前記デフォルトコスト計算ステップにて計算した前記側道リンクのデフォルトコストに、前記コスト倍率値計算ステップにて計算した前記コスト倍率値を乗じることにより、前記リンク旅行時間情報を取得した時点での前記側道リンクにおける推定リンク旅行時間コストを計算する側道リンクの推定リンク旅行時間コスト計算ステップ、を含み、
前記経路探索ステップでは、前記本線リンクのリンク旅行時間コスト及び前記側道リンクの推定リンク旅行時間コストに基づいて経路を探索することを特徴とするナビゲーション方法。 - コンピュータを利用することにより、地図情報と、少なくとも本線リンク及び側道リンクを含む道路リンクの種別を示す道路リンクの種別情報と、道路リンクの長さ情報を記憶する記憶機能と、
前記道路リンクの種別情報及び長さ情報に基づいて、前記本線リンク及び前記側道リンクにおけるデフォルトコストを計算するデフォルトコスト計算機能と、
外部から与えられる道路交通情報に含まれるリンク旅行時間情報を取得するリンク旅行時間情報取得機能と、
前記リンク旅行時間情報に基づいて前記道路リンクのリンク旅行時間コストを計算するリンク旅行時間コスト計算機能と、
自車位置を検出する自車位置検出機能と、
前記デフォルトコスト計算機能にて計算したデフォルトコスト又は前記リンク旅行時間コスト計算機能にて計算した前記リンク旅行時間コストに基づいて、出発地から目的地までの経路を探索する経路探索機能と、
前記経路探索機能で探索した経路に基づき経路の誘導案内を制御する案内制御機能、をコンピュータに実現させるナビゲーションプログラムにおいて、
前記リンク旅行時間情報を取得した前記本線リンクに関して、前記リンク旅行時間コスト計算機能にて計算した当該本線リンクのリンク旅行時間コストと、前記デフォルトコスト計算機能にて計算した当該本線リンクのデフォルトコストとを対比することにより、前記リンク旅行時間情報を取得した時点での前記本線リンクのコスト倍率値を求めるコスト倍率値計算機能と、
前記デフォルトコスト計算機能にて計算した前記側道リンクのデフォルトコストに、前記コスト倍率値計算機能にて計算した前記コスト倍率値を乗じることにより、前記リンク旅行時間情報を取得した時点での前記側道リンクにおける推定リンク旅行時間コストを計算する側道リンクの推定リンク旅行時間コスト計算機能、をコンピュータに実現させ、
前記経路探索機能では、前記本線リンクのリンク旅行時間コスト及び前記側道リンクの推定リンク旅行時間コストに基づいて経路を探索することをコンピュータに実現させることを特徴とするナビゲーションプログラム。
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