JP2010151546A - ナビゲーション装置及びナビゲーション用プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ユーザが指やタッチペンを使用して、画面表示した地図上をなぞる(トレースする)ことにより走行経路を設定する。その際、画面への表示が省略されている道路が存在しない場合には、従来と同様にトレースされた軌跡による走行経路を設定する。一方、省略道路が存在し、マッチングもできなかった場合、ユーザによりなぞられた軌跡は表示された道路を意識しておらず、走行経路の概略指定(曖昧な指定)と考えられるため、概略なぞり探索(曖昧なぞり探索)を行う。概略なぞり探索では、ユーザによるなぞり軌跡に沿った一定の範囲に存在する交差点に対して、なぞり軌跡からの距離に基づく交差点コストを決定し、交差点コストの合計が少ない走行経路を所定数探索する。
【選択図】図6
Description
このナビゲーション装置では、ユーザが意図したとおりの経路を設定するために、目的地までの通過地点をユーザが指定する機能がある。
また、地図画面上に表示されている道路をユーザが指などでトレースし、その軌跡から目的地までの走行経路を設定する、なぞり経路探索の技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
しかし、ユーザの嗜好が必ずしも、地図画面上に表示された道路を選択したいとは限らない。例えば、ユーザは、この辺りの景色を見ながら目的地までたどり着きたいといった、道路よりも周辺の施設や地域を指定したい場合がある。
従来のなぞり経路検索では、このような道路を意識しないユーザのファジイななぞりの軌跡から経路を決定することができなかった。特に、広域な縮尺の地図が表示されている場合のように、全ての道路が画面上に表示されていない場合に顕著になる。
(2)請求項2に記載の発明では、前記経路設定手段は、画面表示が省略されている道路を含めて経路を設定する、ことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置を提供する。
(3)請求項3に記載の発明では、前記なぞり軌跡から所定距離となる範囲を設定する範囲設定手段と、前記設定した範囲内に存在する各交差点に対し、前記なぞり軌跡からの距離に基づく交差点コストを設定する交差点コスト設定手段と、を備え、前記経路設定手段は、前記設定した交差点コストの合計から走行経路を設定する、ことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のナビゲーション装置を提供する。
(4)請求項4に記載の発明では、前記なぞり軌跡から所定距離となる範囲を設定する範囲設定手段と、前記設定した範囲内に存在する道路のコストを、範囲外の道路コストに対して相対的に低下させるコスト変更手段と、を備え、前記経路設定手段は、前記変更した道路のコストを使用して走行経路を設定する、ことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のナビゲーション装置を提供する。
(5)請求項5に記載の発明では、前記なぞり軌跡から所定距離となる範囲を設定する範囲設定手段と、前記経路設定手段は、前記設定した範囲内に存在する道路を対象として走行経路を設定する、ことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のナビゲーション装置を提供する。
(6)請求項6に記載の発明では、前記設定した走行経路の、道路のコストに基づく総コストを算出する総コスト算出手段と、前記決定した走行経路と前記なぞり軌跡とで囲まれる面積を算出する面積算出手段と、を備え、前記経路設定手段は、候補となる走行経路が複数存在する場合、各走行経路に対して前記算出した総コストと、面積を用いて1の走行経路を選択する、ことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1の請求項に記載のナビゲーション装置を提供する。
(7)請求項7に記載の発明では、画面に表示された地図上をなぞられた軌跡に基づいて走行経路を探索するなぞり検索機能を備えたナビゲーション装置を構成するコンピュータに、地図を画面表示する地図表示機能と、前記画面表示した地図において、当該画面内において一部の道路が省略表示されているか否かを判断する省略判断機能と、ユーザによる前記画面表示された地図上のなぞり軌跡を取得するなぞり軌跡取得機能と、前記省略判断機能で一部の道路が省略されていると判断した場合、前記なぞり軌跡から所定距離となる範囲を優先して経路を設定する経路設定機能と、を実現させることを特徴とするナビゲーション用プログラムを提供する。
(1)実施形態の概要
本実施形態では、ユーザが指やタッチペンを使用して、画面表示した地図上をなぞる(トレースする)ことにより走行経路を設定する。
その際、例えば最も詳細な地図を表示している場合のように画面への表示が省略されている道路が存在しない場合、又は、省略された道路が存在する場合でもなぞられた軌跡と表示されている道路とのマッチングができた場合には、従来と同様にトレースされた軌跡による走行経路を設定する。
概略なぞり探索では、ユーザによるなぞり軌跡に沿った一定の範囲に存在する交差点に対して、なぞり軌跡からの距離に基づく交差点コストを決定し、交差点コストの合計が少ない走行経路を所定数探索する。
この探索の際には、画面表示されていない道路も探索対象としてコストを下げる。
コストを下げる場合、対象外(なぞり軌跡から所定範囲外)の道路についてのコストを挙げることで相対的に下げるようにしてもよい。
変更後のコストを使用して、ダイクストラ法等一般的な方法により目的地までの経路探索を行い、経路の候補を複数求める。
そして、各経路に対する総コストと、面積とから走行経路を決定する。
例えば、2経路の一方を決定する場合、総コストの差が小さい場合には、面積が小さい経路を決定し、総コストの差が大きくて面積差も小さい場合には総コストが小さい経路を決定し、総コストの差も面積の差も大きい場合には面積が小さい経路を決定する。
なお、決定した走行経路は1経路だけでなく、複数を決定し上位数経路をユーザに提示してユーザが最終決定をするようにしてもよい。
図1は本実施形態が適用されるナビゲーション装置のシステム構成図である。
このナビゲーション装置は、車両に搭載され、この図1に示すように、現在位置検出装置10、情報処理制御装置20、入出力装置40及び情報記憶装置50とを備えている。
まず、現在位置検出装置10は、以下のような構成を有している。絶対方位センサ11は、例えば、磁石に基づいてN方向の検出から、車両がいずれの方向に位置するかを検出する地磁気センサであり、絶対方位を検出する手段であればよい。
また、角速度を利用して角度の変化を検出するジャイロセンサを用いてもよい。つまり、基準角度(絶対方位)に対して、相対的に変化した角度を検出することができる手段であればよい。
距離センサ13は、例えば、車輪の回転を検出して計数するものや、加速度を検出して2回積分するものでもよい。つまり、車両の移動距離を計測できる手段であればよい。
ビーコン受信装置15は、特定の地点に設置された送信装置より発信された信号を受信する装置である。特に、VICS情報を入手することができ、渋滞情報、現在位置情報、駐車場情報等車両の走行に関する情報を入手することができる。
例えば、自動車電話、ATIS、VICS、GPS補正、車両間通信など様々な利用方法があり、走行に関する情報を入出力することが可能である。
中央処理装置(CPU)21は、ナビゲーション装置全体の総括的な演算及び制御を行う。
第1ROM22はナビゲーションに関するプログラム、特に、現在位置の検出、本実施形態によるなぞり経路探索を含めた目的地までの経路の探索、表示案内などに関するナビゲーションプログラムを格納している。
入力インターフェイス23は、現在位置検出装置10からの情報を受け取る手段である。
画像プロセッサ27は、CPU21で処理されたベクトル情報を画像情報に処理するための処理手段である。
時計28は、時刻を刻む。
画像メモリ29は、画像プロセッサにより処理された画像情報を格納する手段である。
音声プロセッサ30は、情報記憶装置50から読み込まれた音声情報を処理し、スピーカ44に出力する。
ディスプレイ42には、現在地周辺の地図や、目的地までの走行経路が表示される。
本実施形態におけるなぞり経路探索では、ディスプレイ42に指定された縮尺の地図が表示され、ユーザが表示された地図を見ながらディスプレイ42の表面に配置されたタッチパネルをなぞることで、走行したい道路を指定したり、概略の通過コースを指定したりする。
なお、ディスプレイ42に表示されている地図上に、ユーザがなぞった軌跡を順次表示するようにしてもよい。
情報記憶装置50は、地図データファイル51、交差点データファイル52、ノードデータファイル53、道路データファイル54、写真データファイル55、目的地データファイル56、案内地点データファイル57、詳細目的地データファイル58、目的地読みデータファイル59、その他のデータファイル60を格納している。
この情報記憶装置50は、一般的には、光学的記憶媒体であるDVD−ROM、CD−ROMや磁気的記憶媒体であるハードディスクなどで構成されるが、光磁気ディスク、各種半導体メモリなどの各種情報記憶媒体で構成してもよい。
なお、書き換えが必要な情報については、書き換え可能なハードディスク、フラッシュメモリなどで構成し、その他の固定的な情報についてはCD−ROM、DVD−ROMなどのROMを使用するようにしてもよい。
ディスプレイ42に表示される地図の中では、住宅地図がもっとも縮尺が大きい地図で、この住宅地図がディスプレイに表示されている場合には、データとして保持している道路のうち、その表示領域に存在する全ての道路が表示されている。一方、表示地図の縮尺が小さくなるに従い、所定の基準に従って細い道路から順に表示対象外となる。
例えば、交差点などの道路の接続点はノードにより表され、接続点の間の道路(即ち道路の内分岐しない領域)はリンクによって表される。このように、ノードデータ経路の接続関係を表した経路データとして機能している。
また、各リンクには、進入禁止や一方通行など、交通規制により走行が制限されるものに関しては、これを表す属性が付与されている。
案内地点データファイル57には、道路に設置されている案内表示板の内容や分岐点の案内等、案内が必要とされる地点の案内データが記憶されている。
詳細目的地データファイル58には、上記目的地データファイル56に記憶されている目的地に関する詳細なデータが記憶されている。
ナビゲーション装置は、現在位置検出装置10で現在位置を検出し、情報記憶装置50の地図データファイル51から現在位置周辺の地図情報を読み込みディスプレイ42に表示する。
そして、入力装置41から目的地が入力されると、情報処理制御装置20は、現在位置から目的地に至る走行経路の候補を複数探索(演算)し、ディスプレイ42に表示した地図上に表示し、運転者がいずれかの走行経路を選択すると、選択した走行経路をRAM24に格納することで、走行経路を取得する(走行経路取得手段)。
なお、本実施形態におけるなぞり経路探索による経路探索については後述する。
また、自宅等のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置を使用して、出発地から目的地までの走行経路を探索し、USBメモリ等の記憶媒体に格納し、該記憶媒体読取り装置を介して取得するようにしてもよい。この場合の記憶媒体読み取り装置は伝送路45を介して情報処理制御装置20に接続される。
経路案内は、探索した走行経路に対応する道路データと現在位置検出装置10で検出される現在位置とのマップマッチングにより、地図上の車両位置を特定し、車両現在位置周辺の地図をディスプレイ42に表示すると共に、探索した走行経路と現在位置とを地図上に表示する。
また、探索した走行経路と現在位置との関係から、案内の必要性、すなわち直進が所定距離以上続く場合、所定の進路変更地点等の走行経路の案内、及び方面案内が必要か否か等について判断し、必要である場合にはディスプレイ42の表示及び音声による案内を実行する。
本実施形態によるなぞり経路探索処理は、目的地設定画面や経路設定画面における所定の選択メニューから、ユーザがなぞり経路探索を選択することで実行される。
なお、なぞり経路探索の選択は、所定縮尺の地図がディスプレイ42に表示されていることが前提となる。このため、本実施形態では、なぞり経路探索が選択された際に既に地図が表示されている場合にはその縮尺の地図において実行され、表示されていない場合には、予め決められた所定縮尺(例えば、現在いる都道府県の全域が1画面に表示できる縮尺)の地図を表示する。いずれの場合でも地図画面の一部に縮尺を変更するための縮尺変更ボタンが表示され、ユーザはこの縮尺変更ボタンの操作することにより希望する縮尺の地図(自分がなぞり経路探索をしたい領域が表示される縮尺の地図)を表示する。
なぞり経路探索を実行すると、情報処理制御装置20は、ディスプレイ42に表示している地図(ユーザがなぞった地図)に、表示領域の中で画面表示されていない道路(表示が省略されている道路)があるか否かを判断する(ステップ11)。
なお、表示されている地図の縮尺から、道路の省略表示があるか否かを判断するようにしてもよい。
すなわち情報処理制御装置20は、画面表示されている道路(リンク)となぞり軌跡とをマッチングさせ、経路をつなぐことで経路を決定し、処理を終了する。
なお、なぞり軌跡とのマッチング対象となる道路は、画面表示されている道路であるが、省略されている道路を含めてマッチングするようにしてもよい。
情報処理制御装置20は、表示道路数が所定閾値tより少なければ(ステップ13;N)マッチングに使用するサンプル軌跡点数を少なくする(ステップ14)。一方、閾値t以上であれば(ステップ13;Y)、マッチングに使用するサンプル軌跡点数を多くする(ステップ15)。すなわち、表示道路数が所定閾値tより少ない場合には、所定閾値t以上である場合に比較してより少ないサンプル軌跡点数を使用してマッチングしている。
なお、この所定の閾値を1つ設けることでマッチングに使用するサンプル軌跡の点数を2段階に分けたが、2つ以上の閾値t1、t2、…を設けることで、サンプル軌跡の点数を3段階(少ない、中間、多い)とし、またそれ以上としてもよい。
すなわち、機器制御部10は、なぞり軌跡と表示されている道路(又はノード)をマッチングさせて走行経路を決定し、処理を終了する。
図3は、探索範囲の決定処理について表したフローチャートである。
情報処理制御装置20は、まずディスプレイ42に表示している地図の縮尺が所定の閾値T以上か否かを判断する(ステップ171)。
一方、縮尺が閾値T未満である場合、すなわち、広域な地図が表示されている場合(ステップ171;N)、探索範囲を広く設定する(ステップ173)。これは、広域地図を表示している場合、なぞり軌跡の点への重要度が薄れるためである。
図4(a)に示すように、ディスプレイ42の表示地図上において、ユーザがなぞり経路探索開始地点Sから、なぞり軌跡Aのようになぞり、なぞり経路探索終了地点Gまでなぞったものとする。
この場合、図4(b)に示すように、地図表示の縮尺が閾値T以上であれば、なぞり軌跡の両側所定距離S1となる探索範囲1を設定し、閾値T未満であれば、なぞり軌跡の両側所定距離S2(>S1)となる探索範囲2を設定する。
ここで行う経路探索は、経路探索I〜経路探索IIIの何れか1の方法による。以下各々の経路探索について説明する。
なお、ステップ17(ステップ172又はステップ173)で設定する探索範囲については、以下の経路探索I〜IIIにより異なる値とすることができる。例えば、経路探索IIIを採用する場合の探索範囲は、経路探索IIを採用する場合の探索範囲よりも広くすることができる。
図5は、経路探索Iの方法を概念的に表したものである。
この図5では、点線がなぞり軌跡を、細線が画面に表示されている道路(リンク)を、太線が決定した経路を表している。また、各リンクの交差する点に表示された○が交差点(ノード)を表し、この○の中に表示した数字は、「交差点からなぞり軌跡までの最短距離」をコストとして設定したものである。
このため、図5(a)では、左上にコスト2と表示されている交差点にもコストが設定され、この交差点を通る道路(地図画面、及び図5(a)では表示されていない)も対象とされている。これは図5(b)の場合も同様である。
なお、一方通行などの通行付加道路やコストの極めて高いリンクは選択しない。
この図5(b)に示すように、なぞり経路探索から一定距離の範囲内(図面中丸点線で表した範囲内)の交差点については、同一のコストを設定するようにしてもよい。
この経路探索IIでは、ステップ17で設定した探索範囲内で、探索コストを下げたうえで(又は探索範囲外の探索コストを上げたうえで)、例えば、ダイクストラ法などの一般的な経路探索手法により、なぞり経路探索開始地点S(出発地点)からなぞり経路探索終了地点G(目的地)までの経路探索を行う。
このように、設定した探索範囲内の探索コストを下げることで、なぞり軌跡近傍の道路がより選択されやすくなる。
この経路探索IIIでは、ステップ17で設定した探索範囲内の道路だけを探索対象として経路探索を行う。この経路探索は、例えば、ダイクストラ法などの一般的な経路探索手法により、なぞり経路探索開始地点S(出発地点)からなぞり経路探索終了地点G(目的地)までの経路探索を行う。
設定した探索範囲に含まれる道路か否かについては、少なくとも一部が含まれている道路を対象にする。また設定し探索範囲に含まれる交差点を端点に持つ道路を対象にしてもよい。
図6は、経路選択処理の内容を表したフローチャートである。
情報処理制御装置20は、ステップ18の探索経路で探索され候補となった全ての走行経路に対する総コストを算出する。
ここで算出する総コストは、経路探索開始地点Sを出発地とし、なぞり経路探索終了地点Gを目的地とし、通常のダイクストラ法等による経路探索の結果、当該各走行経路が探索された場合の総コストである。
このように、通常のダイクストラ法等による一般的な経路探索による総コストを算出するのは、走行経路としての一般的な妥当性を後で判断するためである。
但し、経路探索IIでは、ステップ17で設定した探索範囲内で探索コストを変更した上で経路探索をしているので、変更後の探索コストに基づく総コストを使用してもよいが、変更前の探索コストに基づく総コストを再計算するようにしてもよい。
このようになぞり軌跡との面積を求めるのは、各走行経路がなぞり軌跡にどれだけ沿った経路であるかを判断するためである。面積が小さいほど、なぞり軌跡に近い経路が選択されていることになる。
いま図7(a)に示すように、ユーザによるなぞり経路探索開始地点Sからなぞり経路探索終了地点Gまでなぞられ(なぞり軌跡A)、このなぞり軌跡に基づいて概略なぞり探索により候補経路1と候補経路2が探索されたものとする。
この場合の各候補経路1と候補経路2がなぞり軌跡となす面積(囲まれる面積)は、それぞれ斜線で占める領域であり、情報処理制御装置20は、この斜線で表した面積を算出する。
すなわち、情報処理制御装置20は、総コストの差は一般的な経路の良し悪しの観点から経路の差を用い、また、なぞり軌跡に近いかどうかの観点から面積の差を用いて走行経路を選択する。
総コストの差が閾値より小さい場合(ステップ193;N)、いずれの候補も一般的な経路としての的確性があると判断できるので、情報処理制御装置20は、最も面積が小さい走行経路に決定し(ステップ194)、メインルーチンにリターンする。
経路コストの差が大きいが、面積の差は小さい場合(ステップ195;N)、全ての走行経路がなぞり軌跡の近傍に設定されているので、情報処理制御装置20は、より一般的な的確性が高い走行経路である、最も総コストが小さい走行経路に決定し(ステップ196)、メインルーチンにリターンする。
図8は、経路選択処理における総コスト差、面積差の両者が大きい場合の走行経路決定方法についてのフローチャートである。
このフローチャートでは、経路1と経路2が走行経路の候補である場合について説明しているが、それ以上の場合も同様に処理するものとする。
また情報処理制御装置20は、面積の重要度合により係数βを決定し(ステップ203)、決定した係数βを経路1、経路2の面積に積算して換算面積とする(ステップ204)。
このため、本実施形態のなぞり経路探索によれば、ユーザは、画面表示されている道路を意識せずに自由に出発地から目的地までをなぞることができる。
例えば、説明した実施形態では、ステップ14又はステップ15で決定したサンプリング軌跡点数の全てが、表示されている道路とマッチングできなかった場合に、概略なぞり検索(ステップ17〜19)を行う場合について説明した。
これに対して、なぞり軌跡が表示道路と一定区間マッチングしている場合には、その区間はマッチングした表示道路を部分経路とし、マッチングしない他の区間に対して本実施形態の概略なぞり検索により部分経路を決定し、両部分経路を接続することで走行経路とするようにしてもよい。
これに対し、なぞる前又は後において、表示道路上のなぞりか、概略なぞり検索かをユーザ操作が選択するようにしてもよい。
この場合、広域な地図のため、間引かれた道路(表示が省略されている道路)も、なぞり操作のために表示させるようにしてもよい。
または、現在地なぞり位置から、入口が遠い場合は、該当の上記道路(高速道路やトンネル等)を薄く表示させるようにしてもよい。
本実施形態では、この複数経路探索で探索した各候補経路を地図上に表示した画面で、ユーザがなぞりを行うようにしてもよい。この場合、なぞり軌跡のマッチングを表示した候補経路に対して行うようにしてもよい。
この場合の、画面に表示されている走行経路は、既に案内途中の走行経路を変更する場合、及び、目的地までの走行経路を探索して候補として表示した走行経路を変更する場合がある。
上位所定数の候補決定については、図6、図7の何れかの方法、その他の方法により決定してもよい。
ユーザの提示としては、例えば、図7(a)に示されるように、なぞり軌跡Aと複数の候補経路を区別できるように地図上に表示する。なお、なぞり軌跡Aの表示は省略してもよい。
20 情報処理制御装置
21 CPU
40 入出力装置
50 情報記憶装置
Claims (7)
- 画面に表示された地図上をなぞられた軌跡に基づいて走行経路を探索するなぞり検索機能を備えたナビゲーション装置であって、
地図を画面表示する地図表示手段と、
前記画面表示した地図において、当該画面内において一部の道路が省略表示されているか否かを判断する省略判断手段と、
ユーザによる前記画面表示された地図上のなぞり軌跡を取得するなぞり軌跡取得手段と、
前記省略判断手段で一部の道路が省略されていると判断した場合、前記なぞり軌跡から所定距離となる範囲を優先して経路を設定する経路設定手段と、
を具備することを特徴とするナビゲーション装置。
- 前記経路設定手段は、画面表示が省略されている道路を含めて経路を設定する、
ことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
- 前記なぞり軌跡から所定距離となる範囲を設定する範囲設定手段と、
前記設定した範囲内に存在する各交差点に対し、前記なぞり軌跡からの距離に基づく交差点コストを設定する交差点コスト設定手段と、を備え、
前記経路設定手段は、前記設定した交差点コストの合計から走行経路を設定する、
ことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のナビゲーション装置。
- 前記なぞり軌跡から所定距離となる範囲を設定する範囲設定手段と、
前記設定した範囲内に存在する道路のコストを、範囲外の道路コストに対して相対的に低下させるコスト変更手段と、を備え、
前記経路設定手段は、前記変更した道路のコストを使用して走行経路を設定する、
ことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のナビゲーション装置。
- 前記なぞり軌跡から所定距離となる範囲を設定する範囲設定手段と、
前記経路設定手段は、前記設定した範囲内に存在する道路を対象として走行経路を設定する、
ことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のナビゲーション装置。
- 前記設定した走行経路の、道路のコストに基づく総コストを算出する総コスト算出手段と、
前記決定した走行経路と前記なぞり軌跡とで囲まれる面積を算出する面積算出手段と、を備え、
前記経路設定手段は、候補となる走行経路が複数存在する場合、各走行経路に対して前記算出した総コストと、面積を用いて1の走行経路を選択する、
ことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1の請求項に記載のナビゲーション装置。
- 画面に表示された地図上をなぞられた軌跡に基づいて走行経路を探索するなぞり検索機能を備えたナビゲーション装置を構成するコンピュータに、
地図を画面表示する地図表示機能と、
前記画面表示した地図において、当該画面内において一部の道路が省略表示されているか否かを判断する省略判断機能と、
ユーザによる前記画面表示された地図上のなぞり軌跡を取得するなぞり軌跡取得機能と、
前記省略判断機能で一部の道路が省略されていると判断した場合、前記なぞり軌跡から所定距離となる範囲を優先して経路を設定する経路設定機能と、
を実現させることを特徴とするナビゲーション用プログラム。
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