JPWO2018061619A1 - 経路探索装置、経路探索システム及びコンピュータプログラム - Google Patents

経路探索装置、経路探索システム及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

処理負担が大きくなることなく、交通情報に基づいて正確な道路の旅行時間を特定し、より適切な経路を探索することを可能にした経路探索装置、経路探索システム及びコンピュータプログラムを提供する。具体的には、現時点の交通状況を示す現在交通情報と交通情報の履歴を統計した統計情報である統計交通情報とをそれぞれ取得し、現時点の道路の渋滞度合いを判定し、渋滞度合いが閾値以上の道路については現在交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定するとともに、渋滞度合いが閾値未満の道路については統計交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定する。そして、特定された旅行時間を用いて経路の探索を行う。

Description

本発明は、道路の交通状況を用いて目的地までの経路を探索する経路探索装置、経路探索システム及びコンピュータプログラムに関する。
近年、車両の走行案内を行い、運転者が所望の目的地に容易に到着できるようにしたナビゲーション装置が車両に搭載されていることが多い。ここで、ナビゲーション装置とは、GPS受信機などにより自車の現在位置を検出し、その現在位置に対応する地図データをDVD−ROMやHDDなどの記録媒体またはネットワークを通じて取得して液晶モニタに表示することが可能な装置である。更に、かかるナビゲーション装置には、所望する目的地を入力すると、自車位置から目的地までの最適経路を探索する経路探索機能を備えており、探索された最適経路を案内経路として設定し、ディスプレイ画面に案内経路を表示するとともに、交差点に接近した場合等には音声による案内をすることによって、ユーザを所望の目的地まで確実に案内するようになっている。また、近年は携帯電話機、スマートフォン、タブレット型端末、パーソナルコンピュータ等においても上記ナビゲーション装置と同様の機能を有するものがある。
また、上記経路探索機能では、目的地までのより最適な経路を探索する為の材料として、道路を車両が通過するのに必要な時間である旅行時間を用いることが行われている。また、旅行時間は、例えばプローブ情報や道路に設置された車両感知器や光ビーコン等によって収集されるが、現時点の交通状況から導き出された値を用いることも可能であるし、過去の交通状況を統計した値を用いることも可能である。例えば、特開2011−145134号公報には、出発地からの所要時間が短いリンクについては、外部から取得した現在の交通情報に基づいて旅行時間を特定し、出発地からの所要時間が長いリンクについては、過去の旅行時間を統計した統計値テーブルに基づいて旅行時間を特定する技術について開示されている。
上記特許文献では出発地からの所要時間が短いリンクについては、統計値よりも現在の交通情報に基づいて特定した旅行時間の方が精度が高いと認定している。しかしながら、出発地からの所要時間が短いリンクであっても、特に車両の走行台数が少ないリンクについては、サンプル数が少なくなるので現在の交通情報から特定された旅行時間の精度が低くなる場合も多い。そこで、特開2011−174792号公報には、出発地からの所要時間で使い分けを行うのではなく、経路を構成する区間毎に現在交通情報と統計交通情報の分散(ばらつき)を算出し、分散が小さい方の交通情報を用いて旅行時間を特定する技術について提案されている。
特開2011−145134号公報(第10−13頁) 特開2011−174792号公報(第4−6頁、図2)
しかしながら、上記特許文献2のように経路を構成する区間毎に現在交通情報と統計交通情報の分散を算出し、比較及び選択する方法では、旅行時間の特定に時間がかかる問題があった。また、CPUの処理負担についても増加していた。更に、走行する車両台数が一定数以上ある区間について現在の旅行時間を特定する場合には、比較するまでもなく統計交通情報よりも現在交通情報の方が現在の交通状況を正確に示していると推測できるので、現在交通情報を用いたほうが特定される旅行時間の精度も高いことは明らかである。そのような区間についても分散の比較を行うことは上記処理時間や処理負担の増加を招く。
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、処理負担を大きく増加させることなく、正確な旅行時間に基づいて目的地までのより適切な経路を探索することを可能にした経路探索装置、経路探索システム及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため本発明に係る経路探索装置は、現時点の交通状況を示す現在交通情報を取得する現在交通情報取得手段と、交通情報の履歴を統計した統計情報である統計交通情報を取得する統計交通情報取得手段と、現時点の道路の渋滞度合いを判定する渋滞度判定手段と、前記渋滞度合いが閾値以上の道路については前記現在交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定するとともに、前記渋滞度合いが閾値未満の道路については前記統計交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定する旅行時間特定手段と、特定された前記旅行時間を用いて目的地までの経路を探索する経路探索手段と、を有する。
また、本発明に係る経路探索システムは、現時点の交通状況を示す現在交通情報を取得する現在交通情報取得手段と、交通情報の履歴を統計した統計情報である統計交通情報を取得する統計交通情報取得手段と、現時点の道路の渋滞度合いを判定する渋滞度判定手段と、前記渋滞度合いが閾値以上の道路については前記現在交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定するとともに、前記渋滞度合いが閾値未満の道路については前記統計交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定する旅行時間特定手段と、特定された前記旅行時間を用いて目的地までの経路を探索する経路探索手段と、を有する。
また、本発明に係るコンピュータプログラムは、目的地までの経路を探索するプログラムである。具体的には、コンピュータを、現時点の交通状況を示す現在交通情報を取得する現在交通情報取得手段と、交通情報の履歴を統計した統計情報である統計交通情報を取得する統計交通情報取得手段と、現時点の道路の渋滞度合いを判定する渋滞度判定手段と、前記渋滞度合いが閾値以上の道路については前記現在交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定するとともに、前記渋滞度合いが閾値未満の道路については前記統計交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定する旅行時間特定手段と、特定された前記旅行時間を用いて目的地までの経路を探索する経路探索手段と、して機能させる。
前記構成を有する本発明に係る経路探索装置、経路探索システム及びコンピュータプログラムによれば、道路の旅行時間を特定する場合において、複雑な処理を必要とすることなく、現在交通情報と統計交通情報とを適切に切り替えて旅行時間を特定する情報として用いることが可能となる。その結果、処理負担を大きく増加させることなく、正確な道路の旅行時間を特定することが可能であり、更に正確な旅行時間を用いて目的地までのより適切な経路を探索することが可能となる。
本実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示したブロック図である。 現在交通情報の一例を示した図である。 渋滞度の判定方法の一例を示した図である。 統計交通情報の一例を示した図である。 本実施形態に係る経路探索処理プログラムのフローチャートである。
以下、本発明に係る経路探索装置及び経路探索システムについてナビゲーション装置1に具体化した一実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係るナビゲーション装置1の概略構成について図1を用いて説明する。図1は本実施形態に係るナビゲーション装置1を示したブロック図である。
図1に示すように本実施形態に係るナビゲーション装置1は、ナビゲーション装置1が搭載された車両の現在位置を検出する現在位置検出部11と、各種のデータが記録されたデータ記録部12と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーションECU13と、ユーザからの操作を受け付ける操作部14と、ユーザに対して車両周辺の地図やナビゲーション装置1で設定された案内経路に関する情報を表示する液晶ディスプレイ15と、経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ16と、記憶媒体であるDVDを読み取るDVDドライブ17と、プローブセンタやVICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)センタ等の情報センタとの間で通信を行う通信モジュール18と、を有している。
以下に、ナビゲーション装置1が有する各構成要素について順に説明する。
現在位置検出部11は、GPS21、車速センサ22、ステアリングセンサ23、ジャイロセンサ24等からなり、現在の車両の位置、方位、車両の走行速度、現在時刻等を検出することが可能となっている。ここで、特に車速センサ22は、車両の移動距離や車速を検出する為のセンサであり、車両の駆動輪の回転に応じてパルスを発生させ、パルス信号をナビゲーションECU13に出力する。そして、ナビゲーションECU13は発生するパルスを計数することにより駆動輪の回転速度や移動距離を算出する。尚、上記4種類のセンサをナビゲーション装置1が全て備える必要はなく、これらの内の1又は複数種類のセンサのみをナビゲーション装置1が備える構成としても良い。
また、データ記録部12は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記録された地図情報DB31や交通情報DB32や所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。尚、データ記録部12としてはハードディスクの代わりにメモリーカードやCDやDVD等の光ディスクを有しても良い。また、地図情報DB31や交通情報DB32は外部のサーバに格納させ、ナビゲーション装置1が通信により取得しても良い。
ここで、地図情報DB31は、例えば、道路(リンク)に関するリンクデータ33、ノード点に関するノードデータ34、経路探索処理に用いられる探索データ35、施設に関する施設データ、地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、地点を検索するための検索データ等が記憶された記憶手段である。
また、リンクデータ33としては、道路を構成する各リンクに関してリンクの属する道路の幅員、進行方向、勾(こう)配、カント、バンク、路面の状態、道路の車線数、車線数の減少する箇所、幅員の狭くなる箇所、踏切り等を表すデータが、コーナに関して、曲率半径、交差点、T字路、コーナの入口及び出口等を表すデータが、道路属性に関して、降坂路、登坂路等を表すデータが、道路種別に関して、国道、県道、細街路等の一般道のほか、高速自動車国道、都市高速道路、一般有料道路、有料橋等の有料道路を表すデータがそれぞれ記録される。
また、ノードデータ34としては、実際の道路の分岐点(交差点、T字路等も含む)や各道路に曲率半径等に応じて所定の距離毎に設定されたノード点の座標(位置)、ノードが交差点に対応するノードであるか等を表すノード属性、ノードに接続するリンクのリンク番号のリストである接続リンク番号リスト、ノードにリンクを介して隣接するノードのノード番号のリストである隣接ノード番号リスト、各ノード点の高さ(高度)等に関するデータ等が記録される。
また、探索データ35としては、出発地(例えば車両の現在位置)から設定された目的地までの経路を探索する経路探索処理に使用される各種データについて記録されている。具体的には、交差点に対する経路として適正の程度を数値化したコスト(以下、交差点コストという)や道路を構成するリンクに対する経路として適正の程度を数値化したコスト(以下、リンクコストという)等の探索コストを算出する為に使用するコスト算出データが記憶されている。
一方、交通情報DB32は、VICSセンタ等の外部の交通情報配信サーバから取得した現時点の交通状況を示す現在交通情報36、現在交通情報36やその他の交通情報の履歴を統計した統計情報である統計交通情報37等が記憶された記憶手段である。
ここで、現在交通情報36は、VICSセンタから通信により取得したVICS情報が該当し、図2に示すように道路の区間毎に情報を取得した現時点で生じている事象(渋滞、事故、工事等)と旅行時間(該区間を走行するのに必要な所要時間)を特定する情報である。尚、旅行時間を特定する情報については、現時点から過去所定時間前(例えば15分前)までの間に収集した旅行時間の平均値と分散とを特定する情報を含む。但し、例えばサンプル数が少なく算出できない区間については含まれない場合もある。また、渋滞が発生している区間については渋滞の度合いを特定する情報として渋滞度についても取得される。尚、渋滞度は渋滞の度合いを複数段階に区分して示すパラメータであり、路上に設置された感知器等を用いて検出された道路の区間毎の車両の平均車速と道路種別毎に設定された閾値に基づいて判定される。ここで、“車両の平均車速”とは、例えば、感知器に対応した道路の区間毎に、現時点から15分前までに感知器により検出された各車両の速度を平均化したものである。感知器については、道路区間に対応して1つでも複数でもよく、1つの場合は感知器にて検出された各車両の通過速度を各車両の速度とし、複数の場合は、同一車両の各感知器通過時の速度を平均化した値を各車両の速度としてもよいし、同一車両の各感知器通過時刻と感知器間距離から通過速度を求めて各車両の速度としてもよい。
例えば図3に示すように一般道については車両の平均車速が10km/h未満の区間については『渋滞』、車両の平均車速が10km/h以上20km/h未満の区間については『混雑』、車両の平均車速が20km/h以上の区間については『空き』と判定する。また、現在交通情報36はリンクの進行方向で区分されて取得される。但し、一のリンクに対して一の進行方向のみが対応付けられている場合には進行方向の区分は必ずしも必要でない。また、VICSセンタは、所定時間毎(例えば5分毎)に最新の交通情報をナビゲーション装置1へと配信する。尚、現在交通情報36としては、VICS情報以外に現時点の交通状況を示す交通情報であれば他の情報を用いても良い。例えば、車車間通信により取得した情報であっても良い。また、現在交通情報36はリアルタイムの情報であるが、例えばVICS情報では取得可能な道路が主要道路に限られる欠点がある。また、交通量の少ない道路ではサンプル数が少なくなるので、信号機等の影響を受けやすく誤差が大きくなる特徴がある。
また、統計交通情報37は、VICSセンタ、プローブセンタ、その他の外部センタ又はナビゲーション装置1が、所定間隔(例えば1か月や1年)毎に格納された交通情報に対して統計処理を行うことにより、生成する交通情報である。例えば、プローブセンタが全国を走行する各車両から収集したプローブ情報を累積的に記憶し、統計することによって生成する。また、VICSセンタがVICS情報を累積的に記憶し、統計することによって生成しても良い。尚、統計交通情報37が外部センタによって生成される場合には、統計交通情報37は外部センタから定期的(例えば1か月おき)にナビゲーション装置1へと配信される。また、本実施形態では統計交通情報37は、図4に示すようにリンク毎、日時(又は曜日)毎の旅行時間の平均値と分散とを特定する情報とする。尚、統計交通情報37についてもリンクの進行方向で区分されて特定される。但し、一のリンクに対して一の進行方向のみが対応付けられている場合には進行方向の区分は必ずしも必要でない。尚、統計交通情報37は、現在交通情報36と比較するとリアルタイムの情報ではないが、主要道路に限られずより多くの道路を対象として取得できる利点がある。また、現在交通情報36よりもサンプル数が多いので誤差が少ない特徴がある。
特に本実施形態において現在交通情報36は現時点から過去15分前までの間に収集した交通情報とし、統計交通情報37は例えば曜日や時間帯等の基準で、過去の交通情報を統計した情報とする。但し、現在交通情報36の収集期間や統計交通情報37の統計基準などについては適宜変更可能である。
一方、ナビゲーションECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)13は、ナビゲーション装置1の全体の制御を行う電子制御ユニットであり、演算装置及び制御装置としてのCPU41、並びにCPU41が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM42、制御用のプログラムのほか、後述の経路探索処理プログラム(図5)等が記録されたROM43、ROM43から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ44等の内部記憶装置を備えている。尚、ナビゲーションECU13は、処理アルゴリズムとしての各種手段を有する。例えば、現在交通情報取得手段は、現時点の交通状況を示す現在交通情報を取得する。統計交通情報取得手段は、交通情報の履歴を統計した統計情報である統計交通情報を取得する。渋滞度判定手段は、現時点の道路の渋滞度合いを判定する。旅行時間特定手段は、渋滞度合いが閾値以上の道路については現在交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定するとともに、渋滞度合いが閾値未満の道路については統計交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定する。経路探索手段は、特定された交通状況に基づく旅行時間を用いて目的地までの経路を探索する。
操作部14は、走行開始地点としての出発地及び走行終了地点としての目的地を入力する際等に操作され、各種のキー、ボタン等の複数の操作スイッチ(図示せず)を有する。そして、ナビゲーションECU13は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。尚、操作部14は液晶ディスプレイ15の前面に設けたタッチパネルを有しても良い。また、マイクと音声認識装置を有しても良い。
また、液晶ディスプレイ15には、道路を含む地図画像、交通情報、操作案内、操作メニュー、キーの案内、ナビゲーション装置1で設定されている案内経路、案内経路に沿った案内情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。尚、液晶ディスプレイ15の代わりに、HUDやHMDを用いても良い。
また、スピーカ16は、ナビゲーションECU13からの指示に基づいて走行予定経路に沿った走行を案内する音声ガイダンスや、交通情報の案内を出力する。
また、DVDドライブ17は、DVDやCD等の記録媒体に記録されたデータを読み取り可能なドライブである。そして、読み取ったデータに基づいて音楽や映像の再生、地図情報DB31の更新等が行われる。尚、DVDドライブ17に替えてメモリーカードを読み書きする為のカードスロットを設けても良い。
また、通信モジュール18は、上述した交通情報センタ、例えば、VICSセンタやプローブセンタ等から送信された交通情報を受信する為の通信装置であり、例えば携帯電話機やDCMが該当する。
次に、前記構成を有するナビゲーション装置1において実行する経路探索処理プログラムについて図5に基づき説明する。図5は本実施形態に係る経路探索処理プログラムのフローチャートである。ここで、経路探索処理プログラムは経路探索を開始する為の所定の操作を受け付けた場合、或いは再探索(リルート)の条件を満たした場合等に実行され、道路の交通状況として特にリンク毎の旅行時間を特定し、特定された旅行時間に基づいて目的地までの経路を探索するプログラムである。尚、以下の図5にフローチャートで示されるプログラムは、ナビゲーション装置1が備えているRAM42やROM43に記憶されており、CPU41により実行される。
経路探索処理プログラムではステップ(以下、Sと略記する)1において、CPU41は、旅行時間の特定対象となるリンク及び進行方向を取得する。具体的には、出発地(例えば車両の現在位置)から目的地までの推奨経路を構成し得る全てのリンク及び進行方向について取得対象とする。
そして、以下のS2以降の処理は前記S1で取得したリンクを対象にして、リンク毎に実施される。そして、対象となる全てのリンクに対してS2〜S12の処理を実行した後にS13へと移行する。
先ず、S2においてCPU41は、地図情報DB31に記憶された地図情報に基づいて、処理対象のリンクが出発地から所定範囲内にあるか否か判定する。尚、“出発地から所定範囲内”とは、例えば出発地からの直線距離又は道なりの距離が所定距離以内(例えば10km以内)である場合、出発地からの所要時間が所定時間以内(例えば30分以内)である場合等が該当する。尚、出発地は基本的に車両の現在位置とするが、ユーザ指定した任意の地点としても良い。
そして、処理対象のリンクが出発地から所定範囲内にあると判定された場合(S2:YES)には、S3へと移行する。それに対して、処理対象のリンクが出発地から所定範囲内にないと判定された場合(S2:NO)には、S10へと移行する。尚、処理対象のリンクが出発地から所定範囲外にある場合には、車両が処理対象のリンクに到達する頃には現時点から交通状況が変化している可能性が高い(即ち、現時点の現在交通情報36は信頼できない)ので、後述のように統計交通情報37を用いるようにする。
S3においてCPU41は、交通情報DB32に記憶された現在交通情報36を参照し、処理対象のリンク及び進行方向に関する現在交通情報36が存在するか否か判定する。
そして、処理対象のリンク及び進行方向に関する現在交通情報36が存在すると判定された場合(S3:YES)には、S4へと移行する。それに対して、処理対象のリンク及び進行方向に関する現在交通情報36が存在しないと判定された場合(S3:NO)には、S10へと移行する。
S4においてCPU41は、処理対象のリンク及び進行方向に関する現在交通情報36を参照し、処理対象のリンクの現時点の渋滞度を取得する。尚、渋滞度は前述したように道路の渋滞度合いを複数段階に区分して示したものであり、車両の平均車速に基づいて『空き』、『混雑』、『渋滞』のいずれかに特定される(図3)。尚、渋滞度については、予め現在交通情報36に含むようにしても良いし、現在交通情報36に記憶された平均旅行時間とリンク長から平均車速を算出し、算出された平均車速と図2に示す渋滞度判定テーブルに基づいてCPU41が特定しても良い。更に、リンクの現時点の渋滞度は、現在交通情報36を用いずに取得することも可能である。例えば、車両に設置されたカメラやセンサを用いて取得しても良いし、渋滞情報を配信する外部サーバから取得しても良い。
次に、S5においてCPU41は、交通情報DB32に記憶された統計交通情報37を参照し、前記S4で取得された渋滞度が閾値未満であって、且つ処理対象のリンク及び進行方向に関する統計交通情報37が存在するか否か判定する。尚、本実施形態では前記S5の判定条件となる閾値は『混雑』とする。従って、前記S5では、前記S4で取得された渋滞度が『空き』であって、且つ処理対象のリンク及び進行方向に関する統計交通情報37が存在するか否かが判定される。
そして、前記S4で取得された渋滞度が閾値未満(『空き』)であって、且つ処理対象のリンク及び進行方向に関する統計交通情報37が存在すると判定された場合(S5:YES)には、S6へと移行する。
S6においてCPU41は、地図情報DB31を参照して処理対象のリンクの道路種別が高速道路であるか否かを判定する。尚、高速道路は信号機等の車両の速度に影響を与える要因が少なく、高速道路に関する現在交通情報36は、サンプル数が少なくても旅行時間や渋滞度に対する情報の信頼度が高いと推定できる。
そして、処理対象のリンクの道路種別が高速道路であると判定された場合(S6:YES)には、現在交通情報36のサンプル数(走行する車両の数)は少ないが、現在交通情報36の信頼度は比較的高いと推定できる。そして、S7へと移行する。それに対して、処理対象のリンクの道路種別が高速道路でないと判定された場合(S6:NO)には、現在交通情報36のサンプル数(走行する車両の数)が少なく、現在交通情報36の信頼度が比較的低いと推定できる。そして、S10へと移行する。
一方、前記S3で取得された渋滞度が閾値以上(『混雑』又は『渋滞』)、或いは処理対象のリンク及び進行方向に関する統計交通情報37が存在しないと判定された場合(S5:NO)には、S7へと移行する。渋滞度が閾値以上の場合は、現在交通情報36のサンプル数(走行する車両の数)が多く、現在交通情報36の信頼度が高いと推定される場合である。
その後、S7においてCPU41は、交通情報DB32に記憶された現在交通情報36を参照し、処理対象のリンク及び進行方向に関する現在交通情報36に旅行時間を特定する情報が含まれているか否かを判定する。
そして、処理対象のリンク及び進行方向に関する現在交通情報36に旅行時間を特定する情報が含まれていると判定された場合(S7:YES)には、S8へと移行する。それに対して、処理対象のリンク及び進行方向に関する現在交通情報36に旅行時間を特定する情報が含まれていないと判定された場合(S7:NO)には、S9へと移行する。
S8においてCPU41は、信頼度の高い現在交通情報36があって、且つ該現在交通情報36に旅行時間を特定する情報が含まれていることから、該旅行時間を処理対象のリンク及び進行方向の旅行時間として特定する。尚、具体的には旅行時間の平均値と分散とを特定する。
一方、S9においてCPU41は、信頼度の高い現在交通情報36はあるが、該現在交通情報36に旅行時間を特定する情報が含まれていないことから、渋滞度を用いて処理対象のリンク及び進行方向の旅行時間を算出する。具体的には、先ず現在交通情報36によって特定される処理対象のリンク及び進行方向の渋滞度から車両の平均車速を推定する。その後にリンク長と推定された車両の平均車速から旅行時間の平均値を算出する。尚、渋滞度と車両の平均車速との関係は図3に示すように予め道路種別毎に決まっている。例えば、渋滞度が『混雑』であって処理対象のリンクが一般道である場合には、平均車速は10km/h以上20km/h未満であるので、例えば車両の平均車速を中央値である15km/hと推定する。一方、旅行時間の分散については渋滞度及び道路種別毎に予め設定された値とする。尚、現在交通情報36に車両の平均車速を特定する情報が含まれる場合には、現在交通情報36に含まれる平均車速を用いて旅行時間を算出しても良い。
また、S10においてCPU41は、交通情報DB32に記憶された統計交通情報37を参照し、処理対象のリンク及び進行方向に関する統計交通情報37が存在するか否か判定する。
そして、処理対象のリンク及び進行方向に関する統計交通情報37が存在すると判定された場合(S10:YES)には、S11へと移行する。それに対して、処理対象のリンク及び進行方向に関する統計交通情報37が存在しないと判定された場合(S10:NO)には、S12へと移行する。
S11においてCPU41は、統計交通情報37を用いて処理対象のリンク及び進行方向の旅行時間を特定する。具体的には、統計交通情報37(図4)の内から、処理対象のリンク、進行方向及び現在の日時に対応する旅行時間の平均値及び分散を抽出する。そして抽出した旅行時間の平均値及び分散を処理対象のリンク及び進行方向の旅行時間として特定する。
一方、S12においてCPU41は、信頼度の高い現在交通情報36はなく、統計交通情報37もないことから、処理対象のリンクの道路種別に基づいて処理対象のリンク及び進行方向の旅行時間を算出する。具体的には、先ず道路種別毎に予め設定された車速値の内、処理対象のリンクの道路種別に対応する車速値を取得する。例えば、一般道路50km/h、高速道路80km/h、細街路20km/hとする。その後にリンク長と道路種別に基づいて特定された車速値から旅行時間の平均値を算出する。一方、旅行時間の分散については道路種別毎に予め設定された値とする。
そして、上記S2〜S12の処理を前記S1で取得された全てのリンク及び進行方向に対して行い、旅行時間を特定する。その後、S13へと移行する。
S13においてCPU41は、前記S2〜S12で取得した各リンクの旅行時間の平均値及び分散を用いて出発地から目的地までの経路探索処理を行う。具体的には、公知のダイクストラ法を用い、コスト値の合計が最小となる経路を推奨経路とする。特に本実施形態では経路のコスト値の合計Sは以下の式(1)により算出する。
Figure 2018061619
尚、式(1)においてCは、旅行時間のバラつきの重み係数であり、0から1までの範囲で適宜値が設定される。具体的には、目的地への到着時刻を早くすることと到着予想時刻の誤差を少なくすることのどちらに重きを置いた経路を探索するかを調整する為のコスト係数である。例えば、Cが1に近くなればコスト値の合計Sに対してリンク列の旅行時間の標準偏差が占める割合が大きくなるので、到着予想時刻の誤差を少なくすることに重きを置いた経路探索となる。一方で、Cが0に近づけばコスト値の合計Sに対してリンク列の旅行時間の平均値が占める割合が大きくなるので、到着時刻を早くすることに重きを置いた経路探索となる。
また、式(1)におけるCの値は、経路探索条件に対応して値を設定しても良い。例えば、「到着予想時刻の精度が高い経路」を経路探索条件とする場合はC=0.8、「到着時刻が早い経路」を経路探索条件とする場合はC=0.2とすることが可能である。その場合には、ユーザが経路探索条件を選択すると、経路探索手段が対応するC値を用いてコスト値を算出する。
一方で式(1)におけるCの値は、ユーザが段階的または無段階で選択可能としても良い。例えば、「到着予想時刻の精度重視」と「到着時刻を早くすること重視」を両端にしたバー表示中でユーザが重視の割合位置を選択可能とし、その選択位置に対応するC値を抽出する。そして、抽出されたC値を経路探索手段に送信し、経路探索手段がそのC値を用いてコスト値を算出するようにしても良い。
また、上記式(1)では、リンクのその他の要因に基づくコスト(extra)についても考慮している。例えば、道路種別に基づくコスト、車線数に基づくコスト、渋滞度に基づくコスト、走行に必要な費用に基づくコスト等が含まれる。但し、リンクの旅行時間の平均値と分散のみを要素に用いてコスト値を算出しても良い。
その後、ナビゲーション装置1は、前記S13の経路探索処理において探索された推奨経路を液晶ディスプレイ15等を介してユーザに案内する。そして、その後のユーザの操作に基づいて案内された推奨経路がナビゲーション装置1の案内経路として設定され、設定された案内経路に基づく走行案内が行われる。
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係るナビゲーション装置1及びナビゲーション装置1で実行されるコンピュータプログラムでは、現時点の交通状況を示す現在交通情報と交通情報の履歴を統計した統計情報である統計交通情報とをそれぞれ取得し、現時点の道路の渋滞度合いを判定し(S5)、渋滞度合いが閾値以上の道路については現在交通情報に基づいて該道路の交通状況を特定するとともに(S8、S9)、渋滞度合いが閾値未満の道路については統計交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定する(S11)。そして、特定された旅行時間を用いて経路の探索を行う(S13)ので、交通情報に基づいて道路の旅行時間を特定する場合において、複雑な処理を必要とすることなく、現在交通情報と統計交通情報とを適切に切り替えて旅行時間を特定する情報として用いることが可能となる。その結果、処理負担を大きく増加させることなく、正確な道路の旅行時間を特定することが可能であり、更に正確な旅行時間を用いて目的地までのより適切な経路を探索することが可能となる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本実施形態では現在交通情報36において渋滞度が『空き』であるリンクは統計交通情報37を用いて旅行時間を特定し、渋滞度が『混雑』又は『渋滞』であるリンクは現在交通情報36を用いて旅行時間を特定しているが、交通情報の切り替えの閾値は適宜設定することが可能である。例えば、渋滞度が『空き』又は『混雑』であるリンクは統計交通情報37を用いて旅行時間を特定し、渋滞度が『渋滞』であるリンクは現在交通情報36を用いて旅行時間を特定しても良い。
また、渋滞度ではなく各交通情報の算出元となったサンプル数に基づいて各交通情報の信頼度を推定し、交通情報の切り換えを行っても良い。即ち、現在交通情報36の算出に用いたサンプル数と統計交通情報37の算出に用いたサンプル数とを比較し、サンプル数の多い交通情報(即ち信頼度が高いと予想される交通情報)を用いて旅行時間を特定しても良い。
また、本実施形態では、現在交通情報36において渋滞度が『空き』であるリンクについても道路種別が高速道路である場合には現在交通情報36を用いて旅行時間を特定しているが、例えば道路種別が有料道路や国道である場合においても現在交通情報36を用いて旅行時間を特定しても良い。
また、本発明はナビゲーション装置以外に、地図情報や交通情報を取得する機能を有する各種装置に対して適用することが可能である。例えば、サーバ装置、携帯電話機、スマートフォン、タブレット型端末、パーソナルコンピュータ等に適用することも可能である。尚、本発明をサーバ装置に適用した場合には、例えば経路探索要求を端末(スマートフォン等)から受信した場合に、上述した経路探索処理プログラム(図5)を実行し、特定した経路を経路探索要求の送信元の端末に配信する。
また、本発明をサーバと通信端末(ナビゲーション装置、携帯電話機、スマートフォン、タブレット型端末、パーソナルコンピュータ等)から構成されるシステムに対しても適用することが可能となる。その場合には、上述した経路探索処理プログラム(図5)の各ステップは、サーバと通信端末のいずれが実施する構成としても良い。例えば、旅行時間の算出をサーバ装置が行って、算出結果を通信端末に送信し、通信端末において旅行時間を用いた経路探索を行うようにしても良い。
また、本発明に係る経路探索装置を具体化した実施例について上記に説明したが、経路探索装置は以下の構成を有することも可能であり、その場合には以下の効果を奏する。
例えば、第1の構成は以下のとおりである。
現時点の交通状況を示す現在交通情報(36)を取得する現在交通情報取得手段(419と、交通情報の履歴を統計した統計情報である統計交通情報(37)を取得する統計交通情報取得手段(41)と、前記現在交通情報に基づいて道路の渋滞度合いを判定する渋滞度判定手段(41)と、前記渋滞度合いが閾値以上の道路については前記現在交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定するとともに、前記渋滞度合いが閾値未満の道路については前記統計交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定する旅行時間特定手段(41)と、特定された前記旅行時間を用いて目的地までの経路を探索する経路探索手段(41)と、を有する。
上記構成を有する経路探索装置によれば、道路の旅行時間を特定する場合において、複雑な処理を必要とすることなく、現在交通情報と統計交通情報とを適切に切り替えて旅行時間を特定する情報として用いることが可能となる。その結果、処理負担を大きく増加させることなく、正確な道路の旅行時間を特定することが可能であり、更に正確な旅行時間を用いて目的地までのより適切な経路を探索することが可能となる。
また、第2の構成は以下のとおりである。
前記現在交通情報(36)は、該道路を走行する車両の車速の検出結果に基づいて道路の渋滞度合いを複数段階に区分した渋滞度を特定する情報を含み、前記旅行時間特定手段(41)は、前記渋滞度が最も空いている区分の道路については前記統計交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定するとともに、前記渋滞度が最も空いている区分以外の区分の道路については前記現在交通情報(36)に基づいて該道路の旅行時間を特定する。
上記構成を有する経路探索装置によれば、現在交通情報の算出に用いたサンプル数が多い場合、即ち現在交通情報の信頼度が高い場合には、現在交通情報に基づいて道路の旅行時間を特定し、一方で現在交通情報の算出に用いたサンプル数が少ない場合、即ち現在交通情報の信頼度が低い場合には、統計交通情報に基づいて道路の旅行時間を特定することが可能となる。その結果、交通情報に基づいて正確な道路の旅行時間を特定することが可能となる。
また、第3の構成は以下のとおりである。
道路種別を取得する道路種別取得手段(41)を有し、前記旅行時間特定手段(41)は、前記渋滞度合いが閾値未満であっても前記道路種別が特定種別の道路については前記現在交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定する。
上記構成を有する経路探索装置によれば、現在交通情報の算出に用いたサンプル数が少なかったとしても現在交通情報の信頼度が高いと推定される場合には、現在交通情報に基づいて道路の旅行時間を特定することが可能となる。その結果、交通情報に基づいて正確な道路の旅行時間を特定することが可能となる。
また、第4の構成は以下のとおりである。
前記旅行時間特定手段(41)は、前記渋滞度合いが閾値未満であっても前記道路種別が高速道路である場合については前記現在交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定する。
上記構成を有する経路探索装置によれば、現在交通情報の算出に用いたサンプル数が少なかったとしても現在交通情報の信頼度が高いと推定される高速道路については、現在交通情報に基づいて道路の旅行時間を特定することが可能となる。その結果、交通情報に基づいて正確な道路の旅行時間を特定することが可能となる。
また、第5の構成は以下のとおりである。
前記旅行時間特定手段(41)は、出発地から所定範囲内にある道路を対象として、前記渋滞度合いが閾値以上の道路については前記現在交通情報(36)に基づいて該道路の旅行時間を特定するとともに、前記渋滞度合いが閾値未満の道路については前記統計交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定する。
上記構成を有する経路探索装置によれば、特に出発地から所定範囲内にあって現在交通情報が有効に用いることができると推測される範囲において、現在交通情報と統計交通情報とを比較するので、処理負担を大きく増加させることなく、正確な旅行時間の特定が可能となる。
1 ナビゲーション装置
31 地図情報DB
36 現在交通情報
37 統計交通情報
41 CPU
42 RAM
43 ROM

Claims (7)

  1. 現時点の交通状況を示す現在交通情報を取得する現在交通情報取得手段と、
    交通情報の履歴を統計した統計情報である統計交通情報を取得する統計交通情報取得手段と、
    現時点の道路の渋滞度合いを判定する渋滞度判定手段と、
    前記渋滞度合いが閾値以上の道路については前記現在交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定するとともに、前記渋滞度合いが閾値未満の道路については前記統計交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定する旅行時間特定手段と、
    特定された前記旅行時間を用いて目的地までの経路を探索する経路探索手段と、を有する経路探索装置。
  2. 前記現在交通情報は、該道路を走行する車両の車速の検出結果に基づいて道路の渋滞度合いを複数段階に区分した渋滞度を特定する情報を含み、
    前記旅行時間特定手段は、前記渋滞度が最も空いている区分の道路については前記統計交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定するとともに、前記渋滞度が最も空いている区分以外の区分の道路については前記現在交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定する請求項1に記載の経路探索装置。
  3. 道路種別を取得する道路種別取得手段を有し、
    前記旅行時間特定手段は、前記渋滞度合いが閾値未満であっても前記道路種別が特定種別の道路については前記現在交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定する請求項1又は請求項2に記載の経路探索装置。
  4. 前記旅行時間特定手段は、前記渋滞度合いが閾値未満であっても前記道路種別が高速道路である場合については前記現在交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定する請求項3に記載の経路探索装置。
  5. 前記旅行時間特定手段は、出発地から所定範囲内にある道路を対象として、前記渋滞度合いが閾値以上の道路については前記現在交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定するとともに、前記渋滞度合いが閾値未満の道路については前記統計交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定する請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の経路探索装置。
  6. 現時点の交通状況を示す現在交通情報を取得する現在交通情報取得手段と、
    交通情報の履歴を統計した統計情報である統計交通情報を取得する統計交通情報取得手段と、
    前記現在交通情報に基づいて道路の渋滞度合いを判定する渋滞度判定手段と、
    前記渋滞度合いが閾値以上の道路については前記現在交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定するとともに、前記渋滞度合いが閾値未満の道路については前記統計交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定する旅行時間特定手段と、
    特定された前記旅行時間を用いて目的地までの経路を探索する経路探索手段と、を有する経路探索システム。
  7. コンピュータを、
    現時点の交通状況を示す現在交通情報を取得する現在交通情報取得手段と、
    交通情報の履歴を統計した統計情報である統計交通情報を取得する統計交通情報取得手段と、
    現時点の道路の渋滞度合いを判定する渋滞度判定手段と、
    前記渋滞度合いが閾値以上の道路については前記現在交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定するとともに、前記渋滞度合いが閾値未満の道路については前記統計交通情報に基づいて該道路の旅行時間を特定する旅行時間特定手段と、
    特定された前記旅行時間を用いて目的地までの経路を探索する経路探索手段と、
    して機能させる為のコンピュータプログラム。
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