JP2009287865A - 工場における複数負荷温調装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 加熱タンク1に連通する加熱液循環配管3と、冷却タンク4に連通する冷却液循環配管5とを設け、加熱液循環配管3及び冷却液循環配管5に夫々三方操作弁6からなる混合手段を介し、複数の負荷2を並列する。そして、加熱タンク1又は冷却タンク4内の液体を直接各負荷2の負荷循環路8に適量混入する。
【選択図】 図1
Description
このような温調装置として、従来、図8に示す工場内における温調装置が使用されていた。これは、工場内に配置された多数の負荷2に夫々負荷循環ポンプ7を有する負荷循環路8を設け、その循環路中に放熱コア37とヒータ32を配置する。そして、その放熱コア37を第1水タンク33を介して冷却する。その第1水タンク33には、この例ではヒートポンプ型熱交換器12の吸熱コア14が設けられている。
また、第1水タンク33中の冷却水はヒートポンプ型熱交換器12の吸熱コア14によって冷却される。さらにヒートポンプ型熱交換器12の発熱コア13は、第2水タンク34及び第2の吸熱コア14を介し補助冷水タンク17の冷却水により冷却される。この補助冷水タンク17は補助熱交換器18の補助吸熱コア38によって冷却されるものである。
そこで本発明は、係る問題点を取り除くことを目的とする。
予め設定温度より高くした液体を収納する加熱タンク(1)および、その加熱タンク(1)から負荷(2)側に配管されて液体を循環する加熱液循環配管(3)と、
予め設定温度より低くした液体を収納する冷却タンク(4)および、その冷却タンク(4)から負荷(2)側に配管されて液体を循環する冷却液循環配管(5)と、
加熱液循環配管(3)および冷却液循環配管(5)に、それぞれ三方操作弁(6)を介して並列接続され、温調対象となる複数の負荷(2)と、
各負荷(2)に前記三方操作弁(6)よりなる混合手段を介して接続され、それぞれ負荷循環ポンプ(7)により液体が温調対象を流通して循環する複数の負荷循環路(8)と、を具備し、
各三方操作弁(6)は、そのスプルー(20)の移動により入口側ポート(9)が、バイパス側ポート(10)からタンク側ポート(11)に連続的に変化して接続されると共に、タンク側ポート(11)からバイパス側ポート(10)に連続的に変化して接続され、液体を入口側ポート(9)からバイパス側ポート(10)またはタンク側ポート(11)或いは両者に流通させるように構成され、
バイパス側ポート(10)は負荷(2)からの液体を前記負荷循環路(8)に流通させ、
タンク側ポート(11)は、負荷からの液体を各前記循環配管(3)または(5)を介して加熱タンク(1)または冷却タンク(4)に導き、それらのタンクからの液体を負荷循環路(8)に導き、
加熱タンク(1)、冷却タンク(4)、各負荷(2)に流通する液体は同一のものであることを特徴とする工場における複数負荷温調装置である。
前記加熱液循環配管(3)および冷却液循環配管(5)に、それぞれ一対づつの三方操作弁(6a)(6b)を介して各負荷(2)が並列接続され、前記加熱液循環配管(3)および冷却液循環配管(5)に前記負荷循環路(8)とは別のタンク循環ポンプ(7a)をそれぞれ設け、その吐出側が前記負荷循環路(8)の前記一対のうち下流側に位置する三方操作弁(6b)に連結されたことを特徴とする工場における複数負荷温調装置である。
請求項3に記載の本発明は、
請求項1または請求項2において、
ヒートポンプ型熱交換器(12)を用い、その冷媒回路の発熱コア(13)が前記加熱タンク(1)内に設けられると共に、その吸熱コア(14)が冷却タンク(4)内に設けられたことを特徴とする工場における複数負荷温調装置である。
前記加熱タンクと冷却タンクとヒートポンプ型熱交換器とが、それぞれ一対づつ設けられ、その第1加熱タンク(1a)と第1冷却タンク(4a)とが第1ヒートポンプ型熱交換器(12a)に配置され、その第2加熱タンク(1b)と第2冷却タンク(4b)とが第2ヒートポンプ型熱交換器(12b)に配置され、第1加熱タンク(1a)と第2加熱タンク(1b)とが接続配管(29)を介して前記加熱液循環配管(3)に直列に接続され、第1冷却タンク(4a)と第2冷却タンク(4b)とが接続配管(30)を介して前記冷却液循環配管(5)に直列に接続されたことを特徴とする工場における複数負荷温調装置である。
請求項5に記載の本発明は、請求項3または請求項4において、
発熱コア(13)と吸熱コア(14)との間に調熱コア(15)を設けると共に、その調熱コア(15)の入口側と出口側とに一対の膨張弁(16)を設けて、その切換により調熱コア(15)の冷却と加温とを切換ることを特徴とする工場における複数負荷温調装置である。
前記調熱コア(15)が屋内に設けられ、屋外に設けた補助冷水タンク(17)を循環する冷却水を介して前記調熱コア(15)が冷却され、その補助冷水タンク(17)に屋外の補助熱交換器(18)の補助吸熱コア(38)が設けられたことを特徴する工場における複数負荷温調装置である。
請求項7に記載の本発明は、請求項6において、
補助熱交換器(18)がクーリングタワーよりなる工場における複数負荷温調装置である。
上記構成において、請求項3に記載のように、ヒートポンプ型熱交換器12を用い、その冷媒回路の発熱コア13を加熱タンク1内に設け、その吸熱コア14を冷却タンク4内に設けることができる。この場合には、ヒートポンプ型熱交換器12における加熱部と冷却部とを同時に利用できるので、省エネルギー効果が大である。
この場合には、一対のヒートポンプ型熱交換器の一方が故障しても、他方により負荷全体を温調することができる。そのため故障のない、信頼性の高い温調装置を提供できる。
また、必要に応じ、常時は一方のみのヒートポンプ型熱交換器を使用し、省エネルギー効果を得ることもできる。
即ち、調熱コア15の上流側の膨張弁16を絞り、下流側の膨張弁16を開放すると調熱コア15自体を蒸発器として利用でき、その分だけ冷却タンク4の吸熱コア14の冷却効果を低下させることができる。また、その逆を行う場合には、加熱タンク1の発熱コア13の温調効果を減少させることができる。
そして、各負荷2の温度状況に応じて、冷却タンク4と、加熱タンク1との、いずれか一方をより多く使用し、安定した温調が可能となる。
上記構成において、請求項7に記載のように、補助熱交換器18をクーリングタワーとすることができる。この場合には、熱容量を大きくし、より多数の負荷の温調を同時に行うことができる。
図1は本発明の第1の実施の形態を示すブロック図であり、図2〜図4はその作用を示す説明図、図5は同温調装置に用いられる三方操作弁6a(または6b)の一例を示す説明図である。
図1の例では、屋外にヒートポンプ型熱交換器12が設けられ、鎖線の右側に示す工場の屋内に多数の負荷2が並列されている。この負荷2は、夫々設定温度の上限及び下限の範囲が極めて狭いことが望まれるものである。そして、各負荷2に負荷循環路8が負荷循環ポンプ7を介して設けられており、負荷循環路8内を流通する液体が負荷2を流通する。
なお、一対の三方操作弁6a,6b及び三方操作弁6c,6dの開閉動作は連動して行われる。一例として、回転型の三方弁においては一対の三方操作弁6a,6bのスプルーが同軸に連結され、一方の三方操作弁6aのバイパスポート10とタンク側ポート11が半開き状態のときは、他方の三方操作弁6bの入口ポート9とバイパスポート10も同様に半開きになる。
加熱タンク1内の液体は、設定温度よりも高い温度のものが収納されているため、そこから流出する液体が負荷循環路8に適量混入し、負荷2内に流通する液体を昇温して、設定温度とする。
また、液体は非圧縮性であるので、三方操作弁6aのタンク側ポート11から流出した量ののみ、加熱タンク1からの液体が三方操作弁6bに流入する。そして、各三方操作弁のバイパスポート10とタンク側ポート11の各開度は、互いに逆比例し連続的に開閉する。即ち、一方の開度を広くすると、その分だけ他方の開度が狭くなる。
また、この例ではバイパスポート10の開口縁にはストッパ27が設けられ、回転軸24は時計方向及び半時計方向に一定角度のみ回動可能である。
次に、主として、冷却タンク4内の液体を使用する場合には、図1において調熱コア15の下流側の膨張弁16を絞り、上流側の膨張弁16を開放する。それにより、冷媒回路の吸熱コア14の温度をより低く維持することができる。逆に、主として加熱タンク1内の液体を使用する場合には、調熱コア15の上流側の調熱コア15を絞り、下流側の膨張弁16を開放する。それにより、発熱コア13をより高温に維持することができる。このとき調熱コア15は、大気との間で吸熱を行う。
補助熱交換器18の補助吸熱コア38は屋外の補助冷水タンク17に内装され、そのタンク内の液体がポンプ35を介して冷却水循環配管39に流通する。そして、配管39に吸熱コア14が設けられ、それが調熱コア15に内装されている。さらに冷却水循環配管39には、下段側に図8と同じ従来型温調装置が取付けられ、旧型温調装置が混在したものである。
なお、各図において符号19は冷媒を圧縮するコンプレッサであり、図示の例ではヒートポンプ型熱交換器を用いている。なお、それに代えて、屋外における補助熱交換器18としてクーリングタワーを用いることもできる。
1a 第1加熱タンク
1b 第2加熱タンク
2 負荷
3 加熱液循環配管
4 冷却タンク
4a 第1冷却タンク
4b 第2冷却タンク
5 冷却液循環配管
6a 三方操作弁
6b 三方操作弁
6c 三方操作弁
6d 三方操作弁
7 負荷循環ポンプ
7a タンク循環ポンプ
9 入口ポート
10 バイパスポート
11 タンク側ポート
12 ヒートポンプ型熱交換器
12a 第1ヒートポンプ型熱交換器
12b 第2ヒートポンプ型熱交換器
13 発熱コア
14 吸熱コア
15 調熱コア
16 膨張弁
18 補助熱交換器
19 コンプレッサ
20 スプルー
23 仕切部
24 回転軸
26 弁ケーシング
27 ストッパ
28 サブタンク
29 接続配管
31 ファン
32 ヒータ
33 第1水タンク
34 第2水タンク
35 ポンプ
36 放熱コア
37 放熱コア
38 補助吸熱コア
39 冷却水循環配管
41 バイパス管
42 出口管
43 制御装置
Claims (7)
- 工場における複数負荷温調装置において、
予め設定温度より高くした液体を収納する加熱タンク(1)および、その加熱タンク(1)から負荷(2)側に配管されて液体を循環する加熱液循環配管(3)と、
予め設定温度より低くした液体を収納する冷却タンク(4)および、その冷却タンク(4)から負荷(2)側に配管されて液体を循環する冷却液循環配管(5)と、
加熱液循環配管(3)および冷却液循環配管(5)に、それぞれ三方操作弁(6)を介して並列接続され、温調対象となる複数の負荷(2)と、
各負荷(2)に前記三方操作弁(6)よりなる混合手段を介して接続され、それぞれ負荷循環ポンプ(7)により液体が温調対象を流通して循環する複数の負荷循環路(8)と、を具備し、
各三方操作弁(6)は、そのスプルー(20)の移動により入口側ポート(9)が、バイパス側ポート(10)からタンク側ポート(11)に連続的に変化して接続されると共に、タンク側ポート(11)からバイパス側ポート(10)に連続的に変化して接続され、液体を入口側ポート(9)からバイパス側ポート(10)またはタンク側ポート(11)或いは両者に流通させるように構成され、
バイパス側ポート(10)は負荷(2)からの液体を前記負荷循環路(8)に流通させ、
タンク側ポート(11)は、負荷からの液体を各前記循環配管(3)または(5)を介して加熱タンク(1)または冷却タンク(4)に導き、それらのタンクからの液体を負荷循環路(8)に導き、
加熱タンク(1)、冷却タンク(4)、各負荷(2)に流通する液体は同一のものであることを特徴とする工場における複数負荷温調装置。 - 請求項1において、
前記加熱液循環配管(3)および冷却液循環配管(5)に、それぞれ一対づつの三方操作弁(6a)(6b)を介して各負荷(2)が並列接続され、前記加熱液循環配管(3)および冷却液循環配管(5)に前記負荷循環路(8)とは別のタンク循環ポンプ(7a)をそれぞれ設け、その吐出側が前記負荷循環路(8)の前記一対のうち下流側に位置する三方操作弁(6b)に連結されたことを特徴とする工場における複数負荷温調装置。 - 請求項1または請求項2において、
ヒートポンプ型熱交換器(12)を用い、その冷媒回路の発熱コア(13)が前記加熱タンク(1)内に設けられると共に、その吸熱コア(14)が冷却タンク(4)内に設けられたことを特徴とする工場における複数負荷温調装置。 - 請求項3において、
前記加熱タンクと冷却タンクとヒートポンプ型熱交換器とが、それぞれ一対づつ設けられ、その第1加熱タンク(1a)と第1冷却タンク(4a)とが第1ヒートポンプ型熱交換器(12a)に配置され、その第2加熱タンク(1b)と第2冷却タンク(4b)とが第2ヒートポンプ型熱交換器(12b)に配置され、第1加熱タンク(1a)と第2加熱タンク(1b)とが接続配管(29)を介して前記加熱液循環配管(3)に直列に接続され、第1冷却タンク(4a)と第2冷却タンク(4b)とが接続配管(30)を介して前記冷却液循環配管(5)に直列に接続されたことを特徴とする工場における複数負荷温調装置。 - 請求項3または請求項4において、
発熱コア(13)と吸熱コア(14)との間に調熱コア(15)を設けると共に、その調熱コア(15)の入口側と出口側とに一対の膨張弁(16)を設けて、その切換により調熱コア(15)の冷却と加温とを切換ることを特徴とする工場における複数負荷温調装置。 - 請求項5において、
前記調熱コア(15)が屋内に設けられ、屋外に設けた補助冷水タンク(17)を循環する冷却水を介して前記調熱コア(15)が冷却され、その補助冷水タンク(17)に屋外の補助熱交換器(18)の補助吸熱コア(38)が設けられたことを特徴する工場における複数負荷温調装置。 - 請求項6において、
補助熱交換器(18)がクーリングタワーよりなる工場における複数負荷温調装置。
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