JP2009287518A - 内燃機関の蒸発燃料処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】蒸発燃料の希釈するための空気の供給量の一時的な増加に伴う内燃機関の回転変動の発生を抑制できる内燃機関の蒸発燃料処理装置を提供する。
【解決手段】スロットル弁9よりも下流側の位置で各分岐通路5を互いに連通する連通部17を介して、燃料タンク20内で生じた蒸発燃料を各分岐通路5へ導く蒸発燃料供給通路16と、スロットル弁9の下流側に生じる負圧を利用して蒸発燃料供給通路16へ空気を導く空気供給通路25と、蒸発燃料供給通路16に導かれる空気の供給量を調整可能な空気量調整弁26とを備え、蒸発燃料供給通路16へ導かれる空気の供給量の増加に伴う内燃機関1の出力トルクの増加が相殺されるように、内燃機関1の点火時期を遅角させる操作を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、気筒毎の分岐通路のそれぞれにスロットル弁が設けられた内燃機関に適用される蒸発燃料処理装置に関する。
気筒毎の分岐通路のそれぞれに燃料タンクで発生した蒸発燃料を供給するようにした蒸発燃料処理装置が知られている。例えば、分岐通路毎のスロットル弁下流を全気筒に関して共通の連通管にて連通し、その連通管にキャニスタからパージされた蒸発燃料を導くパージ通路を接続した蒸発燃料処理装置が提案されている(特許文献1)。このような処理装置が適用された内燃機関では気筒間に負圧のばらつきが生じると各気筒に吸入される蒸発燃料量がばらつく結果、気筒間に空燃比のばらつきが発生する。気筒間の空燃比のばらつきはトルク変動やエミッションの悪化といった弊害を招く。こうした事情から、各気筒に吸入される蒸発燃料量のばらつきによる悪影響を緩和するため、空気を導く空気供給通路をパージ通路に接続して蒸発燃料を希釈し、希釈された蒸発燃料を各分岐通路に供給するようにした蒸発燃料処理装置が提案されている(特許文献2)。
特開平5−79359号公報 特開平7−189820号公報
蒸発燃料を希釈するためにパージ通路に空気を供給する場合には、スロットル弁を通過する新気やブローバイガス等のその他のガスを含めた全吸入空気量が目標吸入空気量を超えない範囲内に収める必要がある。蒸発燃料は一時的に増加することがあり、その場合には蒸発燃料の濃度を一定に保持するためパージ通路への空気の供給量も増加させる必要がある。しかしながら、蒸発燃料量の変化に応じてパージ通路への空気の供給量を増減すると、気筒内に吸入される全吸入空気量が目標吸入空気量に対して増減するため、内燃機関の回転速度(回転数)が上昇若しくは下降する。その結果、内燃機関の回転変動が発生し、ドライバビリティーを悪化させるおそれがあった。
そこで、本発明は、蒸発燃料の希釈するための空気の供給量の一時的な増加に伴う内燃機関の回転変動の発生を抑制できる内燃機関の蒸発燃料処理装置を提供することを目的とする。
本発明の蒸発燃料処理装置は、気筒毎に分岐した分岐通路を有する吸気通路と、各分岐通路に設けられて吸入空気量を調整可能なスロットル弁とを備えた内燃機関に適用される内燃機関の蒸発燃料処理装置において、前記スロットル弁よりも下流側の位置で各分岐通路を互いに連通する連通部を介して、燃料タンク内で生じた蒸発燃料を各分岐通路へ導く蒸発燃料供給通路と、前記蒸発燃料供給通路に接続されて空気を導く空気供給通路と、前記空気供給通路に設けられて前記蒸発燃料供給通路へ導かれる空気の供給量を調整する空気量調整弁と、前記内燃機関の出力トルクを低下させる操作を実行可能なトルク低減手段と、前記蒸発燃料供給通路へ導かれる空気の供給量の増加に伴う前記内燃機関の出力トルクの増加が相殺されるように前記トルク低減手段を制御する制御手段と、を備えることにより、上述した課題を解決する(請求項1)。
蒸発燃料の一時的な増加に伴って、蒸発燃料供給通路への空気の供給量を増加させる場合、その増加分に見合うだけスロットル弁を絞らなければ全吸入空気量が増加するため、内燃機関の出力トルクが目標トルクを超えてしまい内燃機関の回転変動を発生させる。本発明の蒸発燃料処理装置によれば、蒸発燃料供給通路へ導かれる空気の供給量の増加に伴う内燃機関の出力トルクの増加が相殺されるようにトルク低減手段が制御される。つまり、空気の供給量の増加分に相当する出力トルクを低下させる操作がトルク低減手段にて実行されるので、内燃機関の出力トルクが目標トルクを超えることを防止できる。そのため、蒸発燃料を希釈するための空気の供給量の一時的な増加に伴う内燃機関の回転変動の発生を抑制できる。また、本発明の蒸発燃料処理装置は、単純に空気量調整弁とスロットル弁とを協調制御するものではないので制御干渉やハンチングを誘発することもない。
トルク低減手段が行う操作は内燃機関の出力トルクを低下させることができるものであればどのようなものでも構わない。例えば、前記トルク低減手段は、前記操作として、前記内燃機関の点火時期又は燃料噴射量の少なくとも一方を調整することにより前記内燃機関の出力トルクを低下させてもよい(請求項2)。内燃機関の点火時期及び燃料噴射量はいずれも出力トルクに影響を与える物理量であるため、これらの少なくとも一方を調整することによって内燃機関の出力トルクを低下させることができる。また、この態様において、点火時期の調整を単独で行ってもよいし、燃料噴射量の調整を単独で行ってもよい。更に、これらの両方の調整を行って出力トルクを低下させることも可能である。
この態様においては、前記トルク制御手段は、前記操作として、前記内燃機関の点火時期を遅角させること又は燃料噴射量を減量させことの少なくとも一方を実行することにより前記内燃機関の出力トルクを低下させてもよい(請求項3)。これらの操作の少なくとも一方を実行することにより、内燃機関の出力トルクを確実に低下させることができる。
本発明の蒸発燃料処理装置の一態様においては、前記蒸発燃料供給通路の前記連通部よりも通路面積が大きく構成されて前記スロットル弁よりも下流側の位置で各分岐通路を互いに連通するバランス通路を更に備えてもよい(請求項4)。この態様によれば、蒸発燃料供給通路の連通部よりも通路面積が大きいバランス通路が設けられているため、連通部の流路抵抗により連通部の圧力が各分岐通路よりも高くなって定常的な流れが形成される。その流れを利用することにより蒸発燃料を各分岐通路へ効果的に導入することができる。
要求吸入空気量が増加した場合には、それに伴ってスロットル弁の開度が開かれるため、スロットル弁の下流に空気供給通路を介して導かれる空気量は要求空気量に対して相対的に減少する。そのため、空気供給通路を介して導かれる空気量が増加しても内燃機関の出力トルクへの影響は要求空気量が増加しない場合に比べて小さくなる。従って、本発明の蒸発燃料処理装置の一態様としては、前記内燃機関は内燃機関の運転状態に応じて前記気筒へ供給すべき空気量を要求吸入空気量として決定する要求空気量決定手段を備えており、前記制御手段は、前記要求空気量決定手段が決定した前記要求空気量が増加した場合に、前記内燃機関の出力トルクを低下させる前記操作の実行が制限されるように前記トルク低減手段を制御することもできる(請求項5)。この態様によれば、要求吸入空気量の一部を空気供給通路を経由させた空気量で賄わせると同時に蒸発燃料を希釈させることもできる。これにより、蒸発燃料を希釈するために十分な空気を確保できるとともに過渡状態における要求吸入空気量を満足させることができる。
なお、本発明の出力トルクの増加を相殺することには、トルク低減手段に対する制御によって出力トルクの増加を完全に打ち消す場合の他、その出力トルクの増加を完全に打ち消すまで至らずに低減させる場合も含まれる。また、本発明の下流は気筒に向かう吸気の流れ方向に関しての下流を意味する。
以上説明したように、本発明によれば、蒸発燃料供給通路へ導かれる空気の供給量の増加に伴う内燃機関の出力トルクの増加が相殺されるようにトルク低減手段が制御されるので、内燃機関の出力トルクが目標トルクを超えることを防止できる。そのため、蒸発燃料の希釈するための空気の供給量の一時的な増加に伴う内燃機関の回転変動の発生を抑制できる。
(第1の形態)
図1は本発明の蒸発燃料処理装置が適用された内燃機関の要部を示している。図2は図1のII−II線に関する断面を拡大した断面模式図である。図1に示すように、内燃機関1は4つの気筒2が一方向に並べられた直列4気筒火花点火内燃機関として構成されている。各気筒2には吸気通路3及び排気通路4がそれぞれ設けられている。吸気通路3は気筒2毎に分岐された分岐通路5と、各分岐通路5が接続されたサージタンク6とを有している。サージタンク6の上流側には空気濾過用のエアクリーナ7が設けられ、そのエアクリーナ7とサージタンク6との間には吸入空気量を検出できるエアフローメータ8が設けられている。各分岐通路5には、吸入空気量を調整できるように開度調整可能なスロットル弁9が一つずつ設けられるとともに、スロットル弁9の下流側に燃料を噴射するインジェクタ10が一つずつ設けられる。各スロットル弁9は各分岐通路5を貫くように延びる弁軸12に取り付けられ、その弁軸12はアクチュエータ13にて回転駆動される。これにより、各スロットル弁9はいわゆる独立スロットル弁として機能する。なお、スロットル弁9の開度を検出するため、弁軸12にはスロットル開度センサ14が取り付けられている。
図2にも示したように、各スロットル弁9の下流側には、各分岐通路5間の圧力差を緩和するため、各分岐通路5をスロットル弁9の下流側の位置で互いに連通するバランス通路15が設けられている。また、分岐通路5には、燃料タンク20(図1)を発生源とする蒸発燃料を導くための蒸発燃料供給通路16がバランス通路15に対向するようにして接続されている。蒸発燃料供給通路16はスロットル弁9の下流側の位置で各分岐通路5を互いに連通する連通部17を有している。バランス通路15及び連通部17のそれぞれは、バランス通路15の通路面積が連通部17の通路面積よりも大きくなるように構成されている。連通部17の通路面積の絶対的な大きさは適宜に設定してよく、その通路面積は連通部17内に脈動が発生しない、或いは極めて小さな脈動が発生する程度の大きさとすることが好ましい。連通部17はバランス通路15の通路面積よりも小さな通路面積を有しているので、その連通部17の流路抵抗により連通部17の圧力が各分岐通路5よりも高くなって、図2の矢印で示すような定常的な流れが形成される。その流れを利用することにより、蒸発燃料を各分岐通路5へ効果的に導入することができる。
図1に示すように、蒸発燃料供給通路16は蒸発燃料を吸着するキャニスタ21を介して燃料タンク20に接続される。キャニスタ21は大気に開放する空気導入管22にて空気を導入しつつ内蔵する活性炭で燃料タンク20から導かれた蒸発燃料を吸着する周知の装置である。蒸発燃料供給通路16には空気供給通路25が接続されていて、その空気供給通路25によって蒸発燃料供給通路16に空気が導かれる。空気供給通路25の一端25aはサージタンク6に接続され、その他端25bはキャニスタ11よりも下流側の位置で蒸発燃料供給通路16に接続されている。空気供給通路25はスロットル弁9の下流側に生じる負圧を利用してサージタンク6から空気を取り出して、その空気を蒸発燃料供給通路16へ導入する。
空気供給通路25には蒸発燃料供給通路16への空気の導入量を調整するための空気量調整弁26が設けられている。空気供給通路25によって蒸発燃料供給通路16に対して空気が導かれることにより、蒸発燃料供給通路16を流れる蒸発燃料はその空気によって希釈され、各分岐通路5には希釈された蒸発燃料が導かれる。そのため、各気筒2に吸入される蒸発燃料量のばらつきによるトルク変動等の悪影響を緩和できる。なお、空気供給通路25はスロットル弁9の上流から空気を取り出してスロットル弁9の下流に導いてスロットル弁9を迂回させる性質上、過剰な空気供給を制限すべくその通路面積は分岐通路5などと比べて小さく設定されている。また、空気と蒸発燃料との混合を促進するため、空気供給通路25の接続位置よりも下流側には混合促進部19が設けられている。混合促進部19は蒸発燃料供給通路16が蛇行することにより構成されている。
図1に示した空気量調整弁26の動作は内燃機関1を制御するために設けられたエンジンコントロールユニット(ECU)30にて制御される。ECU30はマイクロプロセッサ及びその動作に必要なROM、RAM等の周辺装置を備えたコンピュータとして構成されている。ECU30には上述したエアフロメータ8やスロットル開度センサ14の他に、内燃機関1の回転速度(回転数)に応じた信号を出力するクランク角センサ31等の各種のセンサからの信号が入力されるようになっている。ECU30はROMに保持された制御プログラムを実行し、各種のセンサからの情報に基づいて内燃機関1の運転状態を適正に制御する。ここでは、ECU30が行う制御のうち本発明に関連するものを説明し、その他の制御に関しては説明を省略又は簡略化する。
図3は、ECU30が本発明に関連して実行する制御ルーチンの一例を示したフローチャートである。このルーチンのプログラムはECU30のROMに保持されており適時に読み出されて所定間隔で繰り返し実行される。
ステップS1では、蒸発燃料を吸気系に供給するパージ制御の実行の可否を判断するためのパージ制御実行条件の成否を判定する。この実行条件は、例えばパージ制御を実行することにより内燃機関1の燃焼悪化を招くか否か等の観点で適宜定められる。従って、この実行条件が成立している場合はステップS2に進み、この実行条件が成立していない場合は、内燃機関1の燃焼悪化を招くおそれがあるので以後の処理をスキップして今回のルーチンを終了する。
ステップS2では、パージ制御を行う際のパージ率pgrを算出する。パージ率pgrは気筒2内に吸入される全吸入ガス量、即ちスロットル弁9を通過する新気量、スロットル弁9の下流に供給される空気量及び蒸発燃料量の総和に対する蒸発燃料量の割合を示す物理量である。このパージ率pgrは内燃機関1の運転状態に応じた値として算出される。適正なパージ率pgrは予め実験的に特定することができる。従って、パージ率prgの算出は、内燃機関1の運転状態に対して適正なパージ率pgrを対応付けた不図示のマップをECU30のROMに記憶させておき、ECU30が現在の内燃機関1の運転状態を取得した上でそのマップを参照することにより実現できる。
ステップS3では、パージ率pgrの1%当たりの蒸発燃料濃度fgpgを算出する。この蒸発燃料濃度fgpgも内燃機関1の運転状態に応じて算出される。
ステップS4では、蒸発燃料濃度fgpgのなまし値fgpgsmを算出する。なまし値fgpgsmは蒸発燃料濃度の急変を防止するために、所定の割合でステップS3で算出した蒸発燃料濃度fgpgの値をなましたものである。この割合は一定値でも良いし、運転状態に応じて変化させてもよい。この処理により空燃比の急変を抑制できる。なお、このなまし処理は任意であり、なましていない値(蒸発燃料濃度fgpg)を以降の処理で用いてもよい。
ステップS5では、蒸発燃料濃度fgpg(なまし値fgpgsm)を実現できる蒸発燃料供給通路16に対する空気の供給量である要求希釈量qiscvを算出する。要求希釈量qiscvは予め実験的に定めたマップをECU30が参照することにより、又は蒸発燃料濃度を所定領域毎に区分し、その領域毎に割り当てられた要求希釈量を選択できるように構成されたテーブルをECU30が参照することにより算出できる。
ステップS6では、ステップS5で算出した要求希釈量qiscvのなまし値qiscvsmを算出する。なまし値qiscvsmは、蒸発燃料の希釈のための空気量の急変を防止するために、所定の割合でステップS5で算出した要求希釈量qiscvの値をなましたものである。この割合は一定値でも良いし、運転状態に応じて変化させてもよい。この処理により、空燃比の急変を抑制できるからエミッション及びドライバビリティの悪化を防止することができる。なお、このなまし処理は任意であり、なましていない値(要求希釈量qiscv)を以降の処理で用いてもよい。
ステップS7では、要求希釈量qiscv(なまし値qiscvsm)に相当する空気を蒸発燃料供給通路16に導いた場合に気筒2内に吸入されることになる全吸入ガス量として定義される要求全吸入ガス量G(=qiscvsm+α)が、現在の内燃機関1の回転数を維持するために必要な吸入空気量Gaよりも大きいか否かを判定する。言い換えれば、要求全吸入ガス量Gが内燃機関1の回転数を維持できる目標トルクを実現する吸入空気量Gaを超えているか否かを判定する。なお、要求全吸入ガス量Gにおけるαは蒸発燃料供給通路16を経由していないガス量、つまり新気量に相当する。
仮に、要求全吸入ガスGが吸入空気量Gaよりも大きい場合に、内燃機関1に対して特別な操作無しに要求全吸入ガス量Gに相当するガスが気筒2内に取り込まれると、吸入ガス量が現在の回転数を維持できる量(目標吸入空気量)を超える。そうすると、内燃機関1は、その吸入ガス量と所定の空燃比を維持するための燃料との混合気が気筒2内で燃焼することになるため、出力トルクが増加して回転変動が発生する。
そこで、要求全吸入ガス量Gが吸入空気量Gaよりも大きい場合にはステップS8に進み、要求全吸入ガス量Gで現在のトルクを維持できるように内燃機関1の点火時期を遅角させるための点火時期aopを算出する。その点火時期aopの算出は、点火時期に対して吸入ガス量と出力トルクとが対応付けられた不図示のマップをECU30が参照し、要求全吸入ガス量Gで現在のトルクが維持できる点火時期を検索することにより、実現できる。
ステップS9では、要求希釈量qiscv(なまし値qiscvsm)が実現されるように空気量調整弁26を操作する。また、図3のルーチンと並行して実施される不図示のスロットル弁9の制御ルーチンによって、上述した新気量に相当するαが導かれるようにスロットル弁9も操作される。
ステップS10では、ステップS8で算出された点火時期aopが実現されるように点火時期を遅角制御する。内燃機関1の点火時期を遅角させる操作は内燃機関1の出力トルクを低下させることになるが、ステップS8で要求全吸入ガス量Gで現在のトルクが維持できる点火時期が演算されている。そのため、ここでその操作を行うことにより、蒸発燃料供給通路16への空気の供給量の増加に伴う内燃機関1の出力トルクの増加が相殺される。従って、ECU30が図3の制御ルーチンを実行することにより、ECU30は本発明に係る制御手段として機能するとともに、ステップS10の処理をECU30が実行することにより、本発明に係るトルク低減手段として機能する。
一方、ステップS7で要求全吸入ガスGが吸入空気量Ga以下の場合には、出力トルクの増加を招く心配がないので、ステップS11に進んで、要求希釈量qiscv(なまし値qiscvsm)が実現されるように空気量調整弁26を操作して、今回のルーチンを終える。
次に、ECU30が行うその他の制御について説明する。図3の制御は内燃機関1の全ての運転状態で実施してもよいが、運転者によりアクセルペダルが踏み込まれてスロットル弁9の開度が増大する過渡状態の場合には図3の制御を禁止してもよい。内燃機関1の運転状態に応じてECU30にて決定される要求吸入空気量が増加した場合には、それに伴ってスロットル弁9の開度が開かれるため、スロットル弁9の下流に空気供給通路25を介して導かれる空気量は要求空気量に対して相対的に減少する。そのため、空気供給通路25を介して導かれる空気量が増加しても内燃機関1の出力トルクへの影響は要求空気量が増加しない場合に比べて小さくなる。従って、このような状態で図3に示した内燃機関1の出力トルクを低下させる操作(点火時期の遅角)を禁止することにより、要求吸入空気量の一部を空気供給通路25を経由させた空気量で賄わせると同時に蒸発燃料を希釈させることもできる。また、蒸発燃料を希釈するために十分な空気を確保できるとともに過渡状態における要求吸入空気量を満足させることができる。なお、上記のようにECU30が要求吸入空気量の決定を行うことにより、ECU30は本発明に係る要求空気量決定手段として機能することになる。なお、点火時期の遅角等の操作を完全に禁止することは一例であり、例えば、トルクの増加を相殺する図3の場合と比べて出力トルクの低下度合いが小さくなるようにその操作の実行を制限することも可能である。
本発明は以上の各形態に限定されず、種々の形態にて実施できる。蒸発燃料を希釈するための空気の取出し位置は適宜設定してよく、例えば図1に示した空気供給通路25の一端25aを大気に開放してもよい。
上記の形態では、内燃機関1の出力トルクを低減させる操作として点火時期の遅角を例示したがその操作は一例に過ぎない。例えば、出力トルクを低減させる操作として内燃機関1に対する燃料噴射量を減じてもよい。その場合には、図3に示した点火時期の遅角の場合と同様に、希釈用の空気を含んだ要求全吸入ガス量が現在のトルクを維持できる吸入空気量を超えている場合に、その要求全吸入ガス量で現在のトルクが維持できるように燃料噴射量の減量量を算出し、ECU30がその燃料噴射量の減量が実現されるように燃料噴射弁10を制御すればよい。また、点火時期の遅角と燃料噴射量の減量との両者を行うことも可能である。
本発明の一形態に係る蒸発燃料処理装置が適用された内燃機関の要部を示した図。 図1のII−II線に関する断面を拡大した断面模式図。 本発明の一形態に係る制御ルーチンの一例を示したフローチャート。
符号の説明
1 内燃機関
2 気筒
3 吸気通路
5 分岐通路
9 スロットル弁
15 バランス通路
16 蒸発燃料供給通路
17 連通部
25 空気供給通路
26 空気量調整弁
30 ECU(トルク低減手段、制御手段)

Claims (5)

  1. 気筒毎に分岐した分岐通路を有する吸気通路と、各分岐通路に設けられて吸入空気量を調整可能なスロットル弁とを備えた内燃機関に適用される内燃機関の蒸発燃料処理装置において、
    前記スロットル弁よりも下流側の位置で各分岐通路を互いに連通する連通部を介して、燃料タンク内で生じた蒸発燃料を各分岐通路へ導く蒸発燃料供給通路と、前記蒸発燃料供給通路に接続されて空気を導く空気供給通路と、前記空気供給通路に設けられて前記蒸発燃料供給通路へ導かれる空気の供給量を調整する空気量調整弁と、前記内燃機関の出力トルクを低下させる操作を実行可能なトルク低減手段と、前記蒸発燃料供給通路へ導かれる空気の供給量の増加に伴う前記内燃機関の出力トルクの増加が相殺されるように前記トルク低減手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  2. 前記トルク低減手段は、前記操作として、前記内燃機関の点火時期又は燃料噴射量の少なくとも一方を調整することにより前記内燃機関の出力トルクを低下させる請求項1に記載の蒸発燃料処理装置。
  3. 前記トルク制御手段は、前記操作として、前記内燃機関の点火時期を遅角させること又は燃料噴射量を減量させことの少なくとも一方を実行することにより前記内燃機関の出力トルクを低下させる請求項2に記載の蒸発燃料処理装置。
  4. 前記蒸発燃料供給通路の前記連通部よりも通路面積が大きく構成されて前記スロットル弁よりも下流側の位置で各分岐通路を互いに連通するバランス通路を更に備える請求項1〜3のいずれか一項に記載の蒸発燃料処理装置。
  5. 前記内燃機関は、内燃機関の運転状態に応じて前記気筒へ供給すべき空気量を要求吸入空気量として決定する要求空気量決定手段を備えており、
    前記制御手段は、前記要求空気量決定手段が決定した前記要求空気量が増加した場合に、前記内燃機関の出力トルクを低下させる前記操作の実行が制限されるように前記トルク低減手段を制御する請求項1〜4のいずれか一項に記載の蒸発燃料処理装置。
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