JP2009287104A - オーステナイト系ステンレス鋼薄板及びその製造方法 - Google Patents

オーステナイト系ステンレス鋼薄板及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐SCC性の向上と強度を両立させたオーステナイト系ステンレス鋼の薄板、及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】70%以上の低シグマ対応粒界頻度を有し、板厚が0.5mm〜3mmであるオーステナイト系ステンレス鋼薄板が提供される。この薄板は、元材である薄板材を1〜7%の圧延率で冷間圧延した後、1325K以上の温度で2分以内の熱処理を施すことによって製造することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、原子力発電所及び化学プラント等に適用される耐食性、特に耐粒界腐食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼薄板、及びその製造方法に関するものである。
オーステナイト系ステンレス鋼は、機械的性質及び耐食性に優れた材料であり、一般構造用から原子力機器用まで幅広く使用されている。しかし、過酷な腐食環境下では応力腐食割れ(Stress Corrosion Cracking、以下SCCと称する)を生じることが知られている。特に結晶粒界に沿って進展するSCCを粒界型応力腐食割れ(IGSCC)と呼び、引張残留応力が存在する溶接熱影響部等で発生する。
粒界工学の発展とともに、結晶方位及び粒界性格分布を制御し、より高性能化・高機能化した材料の開発が可能になっている。特に、対応粒界(Coincidence Site Lattice粒界、以下CSL粒界と称する)の低エネルギーの粒界構造を利用した粒界性格制御に関する研究が注目されている。CSL粒界とは、結晶粒界を挟んだ隣接した結晶同士の片方を結晶軸の周りに回転したときに、格子点の一部が隣の結晶粒の格子点に位置して、両結晶に共通する副格子を構成するような粒界をいう。この際、回転軸と回転角度によって原点以外にも周期的に重なる格子点が形成される。これを対応格子点とよぶ。もとの結晶格子の単位胞体積とここで形成される対応格子の単位胞体積との比をΣ(シグマ)値とよぶ。粒界エネルギーが低いため、低ΣCSL粒界(シグマ値が29以下の対応粒界)において応力腐食割れが生じにくいとされている。以上の理論に基づき、材料の耐食性や耐SCC性を改善するために、加工熱処理過程で発生する焼鈍双晶を利用して、低ΣCSL粒界頻度を向上させる技術の研究開発が最近盛んである。
従来、材料の化学成分の調整により、ステンレス鋼の耐食性を向上させる方法が一般的に行われている。例えば、CrやMoなどの耐食性に有効な元素の含有量の最適化、又は耐SCC性に有害な元素(P及びS)の含有量を低減する手法がある。ただし、これらの方法は、冶金学のプロセスが必要となり、複雑である。
近年、材料の微視構造を制御することにより、その性質を向上させるという研究開発が活発になされている。例えば、(特許文献1)では、加工誘起マルテンサイトが使用環境中におけるSCC性に対して加速要因となる場合がある旨主張されており、オーステナイト系ステンレス鋼について、加工誘起マルテンサイト変態の起きる上限温度よりも高い温度で加熱しながら0〜60%の圧延率で冷間圧延成形加工を行い、その後熱処理(熱処理温度1173K)を施すことにより、ビッカース硬さHV<230でかつ、加工誘起マルテンサイト変態量を10%以下に維持している(圧延率とは、パーセンテージ又はフラクションで表される、元の断面積に対する試料断面積の減少量の比である)。以上のプロセスにより、耐SCC性の向上を達成している。ただし、その実施例によると、SCC割れの深さを抑える効果を得るために、冷間圧延の際423K〜473Kの温度で加熱する必要がある。冷間圧延成形加工とは、合金が塑性流動を生ずる再結晶温度より実質的に低い温度での加工を意味する。この温度は、一般にオーステナイト系ステンレス鋼の場合、室温であろうが、ある環境下では、合金の塑性流動を促進するために実質的により高い温度であり得る。したがって、実際の製造ラインにおける冷間圧延装置には、熱処理のための付加設備の導入が必要になる。かつ、冷間圧延後の熱処理時間も1時間を要し、熱処理に関わるコストが大きい。
最近では、粒界工学の発展とともに、粒界性格制御を利用した材料の微視的構造の最適化が注目されている。既存の材料の組成を変更せず、既存の材料に対して加工熱処理を施すことにより、材料の品質を向上させることがその特徴である。例えば、(特許文献2)は、従来CSL粒界に比べて耐SCC性が低いとされていたランダム粒界のうち、結晶粒界における方位差が大きいランダム粒界は逆に耐SCC性に優れることを主張し、方位差50°以上のランダム粒界が20%以上となるようなステンレス鋼の加工熱処理方法を提供している。しかし、(特許文献2)には、耐SCC性に関して、CSL粒界と方位差50°以上のランダム粒界との比較が記載されていない。また、60%以上の高圧延率あるいは加工度が必要となり、機械加工段階で高いエネルギーが必要とされる。
低ΣCSL粒界は低エネルギーの粒界構造であるため、安定で鋭敏化されにくいという観点から、低ΣCSL粒界頻度を向上させることによって材料の耐SCC性を改善するという材料プロセスがいくつか提案されている。しかし、それらの技術は、いずれも数時間以上の熱処理時間が要求されている。例えば、(特許文献3)では、304系、316系及び347系のステンレス鋼において、2〜30%の圧延率を導入した後、1113Kから1173K未満の温度で熱処理を行うことにより、結晶方位差角15°以上でかつΣ値29以下である低ΣCSL粒界頻度を65%以上にすることができると主張しているが、70%以上の高頻度を達成するために、数十時間という長時間の熱処理を要し、多大なコストがかかる。特に、短時間の加工熱処理が望まれる薄板材への応用は難しいと考えられる。また、(特許文献4)では、オーステナイト系ステンレス鋼において、2〜15%の圧延率を導入した後、75%以上の高い低ΣCSL粒界頻度に達成するために、1173Kから1273K未満の温度で5時間以上の熱処理が必要であり、薄板材への応用も見込まれていない。(特許文献5)では、Crを含む鉄基又はニッケル基面心立方合金において、圧延率5%〜30%を導入した後、1173K〜1325Kの温度で2分〜10分の熱処理を施すことにより、60%以上の低ΣCSL粒界頻度が達成される旨述べられている。その実施例によると、低ΣCSL粒界頻度は最大77.1%に達しているが、必要な圧延率が達成されるまで冷間圧延と熱処理のプロセスを数回繰り返さなければならないために、実際の所要合計時間及びコストは低くはない。
特開昭60−162725号公報 特開2005−15899号公報 特開2004−339576号公報 特開2003−253401号公報 特願平6−514639号公報
前述の通り、(特許文献1)で提案された加工熱処理方法では、冷間圧延の際に熱処理を同時に実施しなければならないため、実製造ラインにおける冷間圧延装置に熱処理のための付加設備の導入することが必要になる。かつ、冷間圧延後の熱処理時間も1時間を要し、熱処理に関わるコストが増大する。
また、(特許文献2)で提案された加工熱処理方法では、60%以上の高圧延率あるいは加工度が必要となり、機械加工段階で高いエネルギー及びコストが必要とされる。
また、(特許文献3)及び(特許文献4)で提案された加工熱処理方法は、数十時間もしくは数時間の熱処理時間が必要であり、短時間の加工熱処理が望まれる薄板材への応用は困難である。
さらに、(特許文献5)で提案された加工熱処理方法は、必要な圧延率が達成されるまで冷間圧延と熱処理のプロセスを数回繰り返さなければならないために、実際の所要合計時間及びコストは低くないと考えられる。
このように、従来の粒界性格制御技術は、いずれも長時間の熱処理時間が必要であり、厚板材やバルク材には適応可能であるが、通常の製造工程において連続的に熱処理炉へ入り熱処理される薄板材の場合、材料に張力がかかっているため長時間の熱処理では変形を生じる。そのため、従来技術のように長時間の熱処理では薄板材の製造は実質的に困難である。また、従来の粒界性格制御技術を用いると、耐SCC性を得るための低ΣCSL粒界頻度の向上とともに、結晶の粗大化が必ず発生する。Hall-Petch則により、粒径が数μm以上の場合、粒径の粗大化とともに強度が低下する。厚板材やバルク材の場合は、外部負荷に対する断面積が大きいため、稼動応力が相対的に低く、強度が低下しても許容設計基準を満足する。一方、薄板材の場合は、同じ外部負荷に対する断面積が厚板材やバルク材より相当小さいため、稼動応力が相対的に高い。したがって、強度の低下は薄板材にとって極めて好ましくない。特に、原子炉の制御棒において中性子吸収材を覆うシース部等では、2mm程度の薄板材料が使用されており、過酷な環境におけるそれら薄板部材の耐SCC性及び強度の両立はかねてから課題になっている。
そこで本発明は、耐SCC性の向上と強度を両立させたオーステナイト系ステンレス鋼の薄板、及びその製造方法を提供することを目的とする。さらに、そのようなオーステナイト系ステンレス鋼薄板を用いた原子炉の制御棒を提供することを目的とする。
本発明者らは、薄板材料の組成や低ΣCSL粒界頻度、及び結晶粒径等を制御することにより、耐SCC性の向上と強度とを両立するという上記課題を解決できることを見い出し、発明を完成した。また、設備の軽量化と省エネルギーのニーズも考慮しつつ、薄板材料の製造プロセスの条件を検討した結果、低圧延率かつ、高温短時間の熱処理を施すことにより、低ΣCSL粒界頻度が70%以上で板厚が0.5mm〜3mmのオーステナイト系ステンレス鋼薄板が得られることを見い出し、発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)70%以上の低シグマ対応粒界頻度を有し、板厚が0.5mm〜3mmであるオーステナイト系ステンレス鋼薄板。
(2)質量%として、C:0.001〜0.03%、Ni:8〜30%、Cr:15〜30%を含む前記(1)に記載のオーステナイト系ステンレス鋼薄板。
(3)粒界性格制御のための加工熱処理後のビッカース硬さがHV130〜200である前記(1)又は(2)に記載のオーステナイト系ステンレス鋼薄板。
(4)粒界性格制御のための加工熱処理後の結晶粒径が50〜100μmである前記(1)〜(3)のいずれかに記載のオーステナイト系ステンレス鋼薄板。
(5)70%以上の低シグマ対応粒界頻度を有し、板厚が0.5mm〜3mmであるオーステナイト系ステンレス鋼薄板の製造方法であって、元材である薄板材を1〜7%の圧延率で冷間圧延した後、再結晶温度以上の温度で熱処理を施す前記オーステナイト系ステンレス鋼薄板の製造方法。
(6)熱処理温度が1325K以上である前記(5)に記載のオーステナイト系ステンレス鋼薄板の製造方法。
(7)熱処理を施す時間が2分以内である前記(5)又は(6)に記載のオーステナイト系ステンレス鋼薄板の製造方法。
(8)前記(1)〜(4)のいずれかに記載のオーステナイト系ステンレス鋼薄板から構成された、中性子吸収材を覆うためのシース材を備える沸騰水型原子炉の制御棒。
上記のように、オーステナイト系ステンレス鋼薄板部材のビッカース硬さ、及び低ΣCSL粒界頻度を向上させることによって、従来の粒界性格材より高い硬さを実現し、かつ応力腐食割れの最大深さを従来材の3分の1まで低下させることができた。
また、元材である薄板材を1〜7%という低い圧延率で冷間圧延し、所定の高温度で短時間の熱処理を施すことにより、低ΣCSL粒界頻度が高いステンレス鋼薄板を得ることができ、耐SCC性の向上と強度の両立を達成することができる。このようなステンレス鋼薄板は、沸騰水型原子炉の制御棒におけるシース材等、特に原子力発電所、又は化学プラントでの応力腐食環境において使用される薄板構造材料として応用することができる。
以下、本発明を、化学成分、微視的構造、機械特性、製造方法及び実用性に区分して詳細に説明する。
1.化学成分
本発明のオーステナイト系ステンレス鋼薄板は、Feを主体とする面心立方晶からなる多結晶金属材料から構成されるものである。材料の組成は、質量%として、C:0.001〜0.03%、Ni:8〜30%、Cr:15〜30%を含むことが好ましい。その他、必要に応じて、Mn、Mo、Si等の元素を含んでも良く、それらの合計量は材料中7質量%以下とすることが好ましい。
C:0.001〜0.03%
Cは、強度を得るために有効な元素である。一方、含有量が0.030%を超えると、溶接熱影響部の粒界に炭化物が生成しやすく、耐SCC性が低下する恐れがある。したがって、Cの含有量は0.001%以上、0.030%以下とする。
Ni:8〜30%
Niは、鋼の耐食性を維持するために必要な元素である。また、オーステナイトの安定化元素として、8%以上の含有量が必要である。一方、その含有量が30%を超えると、熱間加工性が著しく悪化する。したがって、Niの含有量は8%〜30%とする。
Cr:15〜30%
Crは、鋼の耐食性を維持するために必要な元素である。耐食性を確保するために、その含有量を15%以上とする必要がある。一方、その含有量が30%を超えると、材料が脆化しやすくなり、熱間加工性が著しく悪化する。したがって、Crの含有量は15%〜30%とする。
2.微視的構造
2.1 低ΣCSL粒界頻度
粒界性格制御が行われていない一般的なオーステナイト系ステンレス鋼の低ΣCSL粒界頻度は60%前後である。パーコレーション理論によると、低ΣCSL粒界頻度が70%以上になると、ランダム粒界の連結性が急激に低下する。このランダム粒界の連結性は、ランダム粒界クラスターの最大長さと、測定領域の粒界全長との比で定義される。つまり、低ΣCSL粒界頻度が70%を越えると、たとえあるランダム粒界で粒界割れが発生しても、き裂が測定領域内の他所のランダム粒界まで伝達しにくくなる。したがって、低ΣCSL粒界頻度が70%以上になると、ランダム粒界に起因する材料劣化を抑制する効果があると考えられる。
本発明のステンレス鋼薄板は、低ΣCSL粒界頻度を70%以上に向上させることにより、ランダム粒界を低ΣCSL粒界により分断し、SCCき裂の発生を有効に抑制するものである。耐SCC性を検証するために、本発明者らは、70%以上の低ΣCSL粒界頻度を達成したオーステナイト系ステンレス鋼の粒界性格制御材を用いて、隙間付き定変位曲げ(Crevice Bending Beam、以下はCBBと称する)試験を行い、耐SCC性効果について母材(非制御材)との相違を比較した。
供試材の化学成分及び機械的特性を表1及び表2に示す。供試材は2枚の200mm×110mm×15mmtのSUS316L板材である。
Figure 2009287104
Figure 2009287104
供試材は、まず1343K(1070℃)、30分間水冷の固溶化熱処理を実施した後、酸化スケールの除去と板厚の平均化のために、板の両面を研磨した。その後、この内の1枚の板材を、長手方向に3%冷間圧延した。供試材の板厚みが3mm以上であるため、従来の方法により、冷間圧延後1260K(987℃)で48hの熱処理を行い、粒界性格制御材を作製した。もう1枚の供試材は加工熱処理を施さず、非制御材(母材)とした。電子線後方散乱回折法(Electron Backscatter Diffraction、以下EBSDと称する)を用いて、結晶方位及び粒界性格の解析を行った。EBSDの測定点間隔は1μmとした。粒界性格解析においては、同一結晶粒内でも、各測定点間にミスオリエンテーションが若干存在することから、このミスオリエンテーションを粒界と判定しないために、ミスオリエンテーションが5°以上の隣接する測定点間境界を粒界と定義した。したがって、低ΣCSL粒界頻度の評価は、式(1)を用いて行った。
Figure 2009287104
EBSDを用いた低ΣCSL粒界分布の解析により、粒界性格制御材の低ΣCSL粒界頻度は82.0%であり、非制御材の低ΣCSL粒界頻度は60.6%であった。次に、SCC発生を促す目的で、620℃×24h、炉冷の熱処理を施し、10%の冷間圧延を行った。そして、長手方向が冷間圧延方向と垂直になるように、50mm×10mm×2mmtのCBB試験片を作製した。SCC発生を促進させるために、10mm間隔で4ヶ所にV型ノッチを機械加工で導入し、このV型ノッチ付き試験片をそれぞれ4本作製した。ノッチ深さは0.5mm、ノッチ開口角は45゜、ノッチ底の曲率半径はR=0.25mmである。ノッチ底部におけるひずみは10%である。試験片の両表面は1000番のエメリ紙で仕上げた。100Rの曲率を有した試験片固定冶具にノッチCBB試験片とグラファイトを密着させてセットした後、オートクレーブ内に入れ、288℃、DO(溶存酸素濃度)8ppm、導電率(入口)0.1mS/cm以下の高温水中に2000時間浸漬した。
図1には、試験後、粒界性格制御材と非制御材のノッチ底で発生した最大き裂の光学顕微鏡写真を示す。図1(a)に示す粒界性格制御材では、わずか数本のSCCがノッチ底から発生するに留まったが、図1(b)に示す非制御材では、非常に広い範囲にわたり多数のSCCが互いに連結してネットワーク状に広がっていた。各試験片における合計16箇所のノッチで観察されたIGSCCの中で、最大割れ深さを有するものを測定し、その値を図2に示す。粒界性格制御材の最大割れ深さは225.5μmであり、非制御材の657.7μmより小さく、約1/3であった。したがって、同様な応力腐食環境下では、ΣCSL粒界頻度を82.0%まで高めることにより、粒界腐食割れの最大深さを、ΣCSL粒界頻度が60.6%である元材料の3分の1まで低下させることができる。
さらに、各試験片における合計16箇所のノッチで観察されたIGSCCき裂の総長さを図3に示す。粒界性格制御材のIGSCCの総長さは4107μm(ランダム粒界3571μm、低ΣCSL粒界536μm)であり、一方、非制御材のIGSCCの総長さは18716μm(ランダム粒界15145μm、低ΣCSL粒界536μm)であり、いずれにおいても、IGSCCはランダム粒界に集中していた。したがって、同様な応力腐食環境下では、低ΣCSL粒界頻度を82.0%まで高めることにより、粒界腐食割れの総長さを、低ΣCSL粒界頻度が60.6%である元材料の4分の1以下まで抑えることができる。
以上のように、低ΣCSL粒界頻度を60.6%から82.0%まで向上させることにより、顕著な耐SCC性効果が確認された。つまり、結晶粒界性格を制御することにより、粒界腐食やIGSCCに対する抵抗性を向上させることができる。このような粒界性格制御材料を、原子力発電プラント、化学プラント等の、粒界に起因する腐食が問題となるプラント部位に適用することにより、健全性劣化を抑制し、従来材を用いた場合に比べてプラントを長寿命化することができる。上記実験で検証した両試験片についての低ΣCSL粒界頻度範囲及びパーコレーション理論を考慮して、耐SCC性効果を果たすための本発明のステンレス鋼薄板の低ΣCSL粒界頻度の閾値を70%とする。
2.2 結晶粒径
本発明者らは、表3に示す化学成分及び表4に示す機械特性を有するオーステナイト系ステンレス鋼SUS316Lの薄板材(厚さ1.4mmt)について、冷間圧延を行い、その後熱処理を施した。熱処理後、材料の断面中心部の500μm×500μm測定領域において、EBSDを用いて、結晶方位、粒界性格及び結晶粒径(双晶を含む)の解析を行った。EBSDの測定点間隔は1μmとした。さらに、各試験片の断面中心部において、ビッカース硬さを測定した(9.807N/20sec)。その結果を表5に示す。
Figure 2009287104
Figure 2009287104
Figure 2009287104
一般的に、熱処理より結晶粒の粗大化が生じるとされている。加工熱処理に伴う結晶粒径変化と低ΣCSL粒界頻度との関係を図4に示す。ここで、母材(非制御材)は■で、熱処理時間が5分以上のものは○で、熱処理時間が2分以下のものは●で示している。図4から明らかなように、低ΣCSL粒界頻度の上昇とともに、粒径が増加する相関性があり、低ΣCSL粒界頻度70%以上での粒径は50μm以上になる。
粒径の粗大化に伴う粒界体積の低下は、粒界にて発生する粒界腐食割れに対して軽減効果をもたらし得る。また、不純物や熱処理に伴う析出物は、主に粒界に蓄積し、粒界の強度を低減させる。化学成分の濃度が一定の場合には、粒界体積の低下により、それらの不純物や析出物の蓄積量を抑制でき、粒界の強度の低下を防ぐことができる。したがって、粒径の粗大化は粒界腐食割れ及び析出物による粒界の強度の低減に抑制効果があると考えられる。50μm以上の結晶粒径は、元材料の26.7μmに比べて約2倍の値であり、これによって元材料よりも優れた粒界腐食割れの抑制効果が得られると考えられる。ただし、100μm以上の粒径になると、粒界よりやわらかいマトリクスの体積が急に増えるため、逆に材料の強度を低下させる場合がある。したがって、本発明のステンレス鋼薄板における加工熱処理後の結晶粒径は50〜100μmとすることが好ましい。
3.機械特性
3.1 ビッカース硬さ
Hall-Petch則により、粒径が数μm以上の場合、結晶の粗大化とともに引張り強度及び疲労限度が低下することが一般的に知られている。また、硬度と引張り強度は一般的に比例関係があるため、耐応力腐食材料にとって硬さの低下は決して好ましくない。本発明者らは、熱処理の温度を従来の技術より高くかつ、熱処理時間を短縮することにより、低ΣCSL粒界頻度の向上と材料の硬度とが両立できることを見い出した。表3に示す化学成分及び表4に示す機械特性を有するオーステナイト系ステンレス鋼SUS316Lの薄板材(厚さ1.4mmt)において、粒界性格制御の加工熱処理を行った後のビッカース硬さと低ΣCSL粒界頻度との関係を図5に示す。図中、母材(非制御材)は■で、熱処理時間が5分以上のものは○で、熱処理時間が2分以下のものは●で示している。
図5に示すように、従来の技術を用いて5分以上の熱処理を行った試験片のビッカース硬さは、低ΣCSL粒界頻度の増大とともに低下する傾向が見られる。一方、熱処理時間が2分以下の加工熱処理方法を用いた試験片のビッカース硬さは、母材(ビッカース硬さHV144)より若干低いが、全体的に同じ低Σ対応粒界頻度を有する従来材よりも高く、HV130以上のビッカース硬さを示す。これは、結晶粒径を100μm以下に抑えることにより、材料組織の中で、マトリクスより硬い粒界の割合を維持できたためと考えられる。また、同じ水冷条件下では、高温での熱処理は冷却速度がより急激になるため、急冷によるマルテンサイト変態も材料の硬さが向上したもう一つの原因と推測される。ただし、マルテンサイトの変態量は材料Cの含有量に関わる。本発明の薄板材料は、C含有量が例えば0.03%以下の低炭素鋼であるため、マルテンサイトの変態量に限界がある。また、現在の加工熱処理条件を用いるとHV200以上のビッカース硬さを得ることは非常に難しい。したがって、本発明のステンレス鋼薄板における好ましいビッカース硬さの範囲はHV130〜200とする。
3.2 引張強度
本発明における、熱処理時間が2分以下で作製したオーステナイト系ステンレス鋼SUS316Lの薄板について室温で引張試験を行い、その結果を表6に示す。本発明の薄板は、0.2%耐力と引張強さがそれぞれ、212MPa及び535MPaであり、両方ともSUS316LのJIS規格を満足した。
Figure 2009287104
以上のように、本発明のオーステナイト系ステンレス鋼薄板は、低ΣCSL粒界頻度の向上を達成すると同時に、従来の技術を用いて作製した粒界性格制御材よりも高いビッカース硬さと、高い0.2%耐力及び引張強さを有する。したがって、引張り強度及び疲労限度についても従来の技術で作製した粒界性格制御材より高く、材料強度の低下を抑制する効果がある。
4.製造方法
4.1 圧延率
本発明は、オーステナイト系ステンレス鋼の薄板材料において、70%以上の低ΣCSL粒界頻度、HV130〜200のビッカース硬さ、及び50〜100μmの結晶粒径を得るための手法として、固溶化熱処理後、元材である薄板材を1%〜7%の圧延率で室温にて冷間圧延し、再結晶温度以上、例えば1325K以上の熱処理温度でアニーリングすることを特徴とする。
本発明者らは、表3に示す化学成分及び表4に示す機械特性を有するオーステナイト系ステンレス鋼SUS316Lの薄板材(厚さ1.4mmt)の試験片について、圧延率0%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%及び10%で冷間圧延を行った後、熱処理温度1450K、熱処理時間1分で熱処理を行った。熱処理後の各試験片の粒界性格をEBSDで分析した。圧延率と低ΣCSL粒界頻度との関係を図6に示す。図6から分かるように、圧延率1〜7%の試験片では70%以上の低ΣCSL粒界頻度が得られたが、圧延率が1%未満では、熱処理時の粒界移動が活性化されず、低ΣCSL粒界頻度の増加は僅かであった。また、圧延率が7%以上になると、熱処理により再結晶化が促進され、大幅な低ΣCSL粒界頻度の増加は抑制されることが推測される。以上の理由により、本発明の製造方法においては1%〜7%の圧延率が最適な圧延率範囲となる。
4.2 板厚
短時間の熱加工処理によって材料内部における粒界性格分布を均一化させるため、厚さが3mm以下の薄板材が好ましく、2mm以下が最適と考えられる。ただし、厚さが0.5mm以下になると、数パーセントの圧延率の場合は、圧延量が十μm程度となり測定誤差の範囲内に当たるため、圧延率の制御が非常に難しくなる。また、熱処理により表面酸化層が形成されるため、厚さが0.5mm以下であると体積に対する酸化層の割合が相当大きくなり、材料全体の強度が低下すると考えられる。以上の理由により、本発明のステンレス鋼薄板の厚さは0.5mm〜3mmとする。
4.3 熱処理温度と時間
本発明者らは、表3に示す化学成分及び表4に示す機械特性を有するオーステナイト系ステンレス鋼の薄板材(厚さ1.4mmt)の試験片について、3%及び5%の圧延率で冷間圧延を行い、熱処理時間1分として、熱処理温度1260K、1325K、1400K及び1450Kでそれぞれ熱処理を行った。熱処理後の各試験片の粒界性格をEBSDで分析した。それらの熱処理温度と低ΣCSL粒界頻度との関係を図7に示す。圧延率3%及び5%の試験片では、いずれも熱処理温度1325K以上の場合に、1分間の短時間熱処理によって70%以上の低ΣCSL粒界頻度を達成できたが、1325K未満になると、70%以上の低ΣCSL粒界頻度を達成するには数十分以上の熱処理時間を要し、短時間で低ΣCSL粒界頻度を向上させるのは困難であった。また、この温度範囲で、70%以上の低ΣCSL粒界頻度を達成するための最も効率よい熱処理時間は2分以内であった。したがって、本発明の製造方法における熱処理を施す時間は、2分以内とすることが好ましい。なお、最小限必要な熱処理時間は、熱処理温度等の条件によって異なり、特に限定されるものではないが、通常30秒程度である。また、熱処理温度の上限値は、板厚や材料の組成によっても異なるが、高過ぎると、材料が張力負荷で、クリープが生じやすくなり、材料自体が変形してしまう恐れがあるため、1600K以下とすることが好ましい。
5.実用性
70%以上の低ΣCSL粒界頻度を有し、板厚が0.5mm〜3mmである本発明のオーステナイト系ステンレス鋼薄板は、耐SCC性及び強度に優れるため、過酷な腐食環境下で好適に用いることができ、例えば、沸騰水型原子炉(BWR:Boiling Water Reactor)の制御棒におけるハフニウム等の中性子吸収材を覆うためのシース材として利用することができる。このような制御棒の構造の一例を図8に示す。図8の制御棒は、制御棒支持構造体1と、この制御棒支持構造体1の軸心より四方に延びるように配設された4つのブレード4とを備え、さらにこれらのブレード4を取り付けるための、横断面が十字型形状のタイロッド2を有している。ブレード4は、それぞれが中性子吸収材であるハフニウムフラットチューブ3と、シース材5とから構成され、ハフニウムフラットチューブ3はシース材5によって覆われた構造となっている。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
(実施例1)
表3に示す化学成分及び表4に示す機械特性を有するオーステナイト系ステンレス鋼SUS316Lの薄板材(厚さ1.4mmt)について、3%、4%及び5%の圧延率で室温にて冷間圧延を行った後、それぞれ1450Kの熱処理温度で1分間のアニーリングを行った。その後、水冷を実施した。
それらの試験片の粒界性格解析結果を図9に示す。図9の粒界性格分布図において、黒いラインはランダム粒界を示し、白いラインは低ΣCSL粒界を示す。図中の数値は、低ΣCSL粒界頻度(%)及び双晶を含めた平均結晶粒径(μm)である。さらに、低ΣCSL粒界頻度、ビッカース硬さ及び粒径の測定結果を表7に示す。3本の試験片とも低ΣCSL粒界頻度70%以上、かつビッカース硬さHV130以上を達成した。
Figure 2009287104
(実施例2)
表8に示す化学成分を有するオーステナイト系ステンレス鋼SUS304の薄板材(厚さ1.4mmt)について、3%の圧延率で室温の冷間圧延を行った後、1450Kの熱処理温度で1分間のアニーリングを行った。その後、水冷を実施した。EBSDにより測定した低ΣCSL粒界頻度は81.3%であり、ビッカース硬さはHV135であった。
Figure 2009287104
(実施例3)
表9に示す化学成分を有するオーステナイト系ステンレス鋼SUS310Sの薄板材(厚さ1.4mmt)について、3%の圧延率で室温の冷間圧延を行った後、1450Kの熱処理温度で1分間のアニーリングを行った。その後、水冷を実施した。EBSDにより測定した低ΣCSL粒界頻度は80.5%であり、ビッカース硬さはHV139であった。
Figure 2009287104
(実施例4)
70%以上の対応粒界頻度が得られる本発明の加工条件で加工を行った、表3に示す化学成分及び表4に示す機械特性を有する薄板をシース材として用いて、沸騰水型原子炉制御棒の模擬体を試作した。その結果、製造の過程でシース材に欠陥は発生していなかったことが分かった。
本発明のオーステナイト系ステンレス鋼薄板は、原子力機器におけるシース材を始め、原子力発電所及び化学プラントなどの応力腐食環境下で使用される構造部材として幅広い応用が期待される。
隙間付き定変位曲げ(CBB)試験後、粒界性格制御材(a)及び非制御材(b)のノッチ底で発生した最大き裂の光学顕微鏡写真である。 図1に示す粒界性格制御材及び非制御材のノッチ底で発生したき裂の最大深さを示すグラフである。 粒界性格制御材及び非制御材のノッチ底で発生した応力腐食割れの総長さを示すグラフである。 結晶粒径と低ΣCSL粒界頻度の関係を示すグラフである。 ビッカース硬さと低ΣCSL粒界頻度の関係を示すグラフである。 圧延率と低ΣCSL粒界頻度の関係を示すグラフである。 熱処理温度と低ΣCSL粒界頻度の関係を示すグラフである。 制御棒の一実施形態を示す図である。 圧延率3%、4%及び5%の試験片における熱処理後の粒界性格分布図である。
符号の説明
1 制御棒支持構造体
2 タイロッド
3 ハフニウムフラットチューブ
4 ブレード
5 シース材

Claims (8)

  1. 70%以上の低シグマ対応粒界頻度を有し、板厚が0.5mm〜3mmであるオーステナイト系ステンレス鋼薄板。
  2. 質量%として、C:0.001〜0.03%、Ni:8〜30%、Cr:15〜30%を含む請求項1に記載のオーステナイト系ステンレス鋼薄板。
  3. 粒界性格制御のための加工熱処理後のビッカース硬さがHV130〜200である請求項1又は2に記載のオーステナイト系ステンレス鋼薄板。
  4. 粒界性格制御のための加工熱処理後の結晶粒径が50〜100μmである請求項1〜3のいずれかに記載のオーステナイト系ステンレス鋼薄板。
  5. 70%以上の低シグマ対応粒界頻度を有し、板厚が0.5mm〜3mmであるオーステナイト系ステンレス鋼薄板の製造方法であって、元材である薄板材を1〜7%の圧延率で冷間圧延した後、再結晶温度以上の温度で熱処理を施す前記オーステナイト系ステンレス鋼薄板の製造方法。
  6. 熱処理温度が1325K以上である請求項5に記載のオーステナイト系ステンレス鋼薄板の製造方法。
  7. 熱処理を施す時間が2分以内である請求項5又は6に記載のオーステナイト系ステンレス鋼薄板の製造方法。
  8. 請求項1〜4のいずれかに記載のオーステナイト系ステンレス鋼薄板から構成された、中性子吸収材を覆うためのシース材を備える沸騰水型原子炉の制御棒。
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