JP2009286558A - シート搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送されるシートに付着した紙粉を効果的に除去する。
【解決手段】シート搬送路のシート搬送方向と直交する幅方向に設けられ、シート上の紙粉を除去する第1の紙粉除去部H1と、第1の紙粉除去部H1のシート搬送方向下流側に設けられ、シート上の紙粉を除去する第2の紙粉除去部H2とを備えた。第1の紙粉除去部H1には、シートSの幅方向の紙粉が除去可能な除去部分Xと、シートSの幅方向の紙粉が除去不能な除去残部分Yとがある。そして、第2の紙粉除去部H2を、除去残部分Yに対応する位置に配置して、除去残部分Yで除去されずに残ったシートS上の紙粉を除去する。
【選択図】図5

Description

本発明は、シート搬送装置及びシート搬送装置を備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関し、特に紙粉を除去するものに関する。
現在、複写機、プリンタ、コピー及びプリンタ機能を有する複合機、ファクシミリなどにおいて、電子写真方式の画像形成装置が広く利用されている。
電子写真方式を用いた画像形成装置にあっては、感光体あるいは転写体に担持されている可視像を普通紙等の記録材としてのシートに転写して記録画像を得るようになっている。このため、感光体あるいは転写体から可視像が転写されたシートは、定着部に搬送されて可視像の定着を施された後に排出される。
ところで、この種の画像形成装置においては、使用時間が長くなるにつれて、シート搬送路を構成するガイドの表面やシートを搬送するローラの周面(表面)に紙などのシートから紙粉が付着する。
ローラ周面に紙粉が付着すると、ローラ周面に付着した紙粉が塊となって搬送されてきたシートに再付着してしまうことがある。また、シートの先端が、ガイド表面に付着されている紙粉を転写部まで運んでしまうことがある。その状態でシートにトナー像を転写すると、紙粉によりシートにトナー像が転写されない箇所が生じて、シート上のトナー像に色抜けが生じるといった画像不良が生じる。また、ローラ周面に紙粉が付着すると、ローラ周面の摩擦係数が低下するためにシートの搬送力が低下し、シート搬送不良の原因となる。
これを防止するために、搬送されるシートの幅方向を略全域でニップするレジストローラのローラに紙粉除去シートを当接させて紙粉を除去するようにしたものを用いたり(特許文献1参照)、サービスメンテナンス時に紙粉を清掃していたりする。
特開平7−117889号公報
しかし、近年、数多くのメディア対応のため、紙粉の多いシートを搬送することは十分に想定される。また高耐久の画像形成装置においては、通紙枚数が多く、シート表面や先端に付着した紙粉がシート搬送路に大量に滞留、付着されてしまう。
一方、レジストローラとして搬送されるシートの幅方向を略全域ニップするローラを用いると、製造コストが高く、また、シートが巻き付きやすいという問題があるため、複数のローラを同軸上に所定間隔で配置した構成を用いることが多くなってきている。
そのため、このような構成のローラでは各ローラ間で紙粉を除去することができず紙粉がシートによって運ばれてしまい、画像不良を発生するという問題があった。
そこで、本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、搬送されるシートに付着した紙粉を効果的に除去できるシート搬送装置及び画像形成装置を提供することを目的とするものである。
本発明のシート搬送装置は、シートが搬送されるシート搬送路を備えたシート搬送装置において、前記シート搬送路のシート搬送方向と直交する幅方向に設けられ、シートに付着した紙粉を除去する第1の紙粉除去部と、前記第1の紙粉除去部のシート搬送方向下流側に設けられ、シートに付着した紙粉を除去する第2の紙粉除去部と、を備え、前記第2の紙粉除去部を、前記第1の紙粉除去部で除去されずに残ったシートの紙粉を除去可能な位置に配置した、ことを特徴とするものである。
また、本発明の画像形成装置は、シートに画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部にシートを搬送する上記シート搬送装置と、を備えた、ことを特徴とするものである。
本発明によれば、第1の紙粉除去部で除去されずにシートに残った紙粉を、第2の紙粉除去部により除去するようにしたので、シートにおけるシート搬送方向と直交する幅方向全領域の紙粉を除去することができる。これにより、搬送されるシートに付着した紙粉を効果的に除去することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係るシート搬送装置を搭載する画像形成装置の一例としてのプリンタの概略構成を示す説明図である。
図1において、1は画像形成装置としてのプリンタであり、110は画像形成装置本体としてのプリンタ本体である。
このプリンタ1は、プリンタ本体110の上方に配置された原稿給送装置120と、不図示の原稿載置台に載置された原稿を読み取る画像読取部130とを備えている。またプリンタ1は、シートSを搬送するシート搬送装置140と、シート搬送装置140により搬送されたシートSに画像を形成する画像形成部200と、画像形成部200で形成されたトナー画像をシート上に定着する定着部300と、を備えている。
シート搬送装置140は、シートSを給送するシート給送部141と、シートSが搬送されるシート搬送路142と、シートSの斜行補正やタイミング補正を行う斜行補正部としての斜行補正機構148とを備えている。また、シート搬送装置140は、複数の搬送ローラ対151〜156等を備え、これらがシート搬送路142に配設されている。また、シート搬送装置140は、定着部300で画像が定着されたシートSをプリンタ本体110から排出する排出ローラ対180を備えている。
シート搬送路142は、シート給送部141から略水平に延びる水平パス161と、水平パス161から略垂直上方に延びるように湾曲する下に凸形状の第1の湾曲パスRP1とを有している。また、シート搬送路142は、第1の湾曲パスRP1から略垂直に上方に延びる縦パス163と、縦パス163から斜め下方に延びる傾斜パス164とを有している。またシート搬送路142は、傾斜パス164から斜め上方に延びるように湾曲する下に凸形状の湾曲部としての第2の湾曲パスRP2を有している。ここで、下に凸形状とは、凸形状部分が真下に向いている場合のみならず、下方向に傾斜している場合を含んでいる。
水平パス161には、搬送ローラ対151が配設され、第1の湾曲パスRP1には、搬送ローラ対152が配設され、縦パス163には、搬送ローラ対153,154が配設されている。また、傾斜パス164には、搬送ローラ対155,156及び斜行補正機構148が配設されている。
また、シート搬送路142は、定着部300からシートSを直接排出するストレートパス166と、シートSをスイッチバックさせる反転パス167とを有している。また、シート搬送路142は、縦パス163の途中に接続され、反転パス167でスイッチバックさせたシートSを搬送ローラ対154の上流側に合流させ、再度画像形成部200に案内するための再搬送パス168を有している。
また、シート搬送路142は、略水平状態から上方に延びるように湾曲して縦パス163に接続される下に凸形状の第3の湾曲パスRP3を有している。この第3の湾曲パスRP3には、外部に配置されている不図示の外部給紙装置が接続され、外部給紙装置から給送されるシートを搬送ローラ対154に導いている。
また、シート搬送路142は、傾斜パス164と略平行に傾斜パス164に接続される手差しパス170を有し、不図示の手差しトレイに積載されたシートが手差しパス170から導入される。
斜行補正機構148は、シートSを搬送しながらシートSの斜行を補正する、所謂アクティブレジストレーション方式としている。斜行補正機構148は、シート搬送方向と直交する幅方向のそれぞれの側部に配置される2つの斜行補正ローラ対148a,148aと、幅方向のそれぞれの側部に配置される2つの横レジローラ対148b,148bとを有する。なお、図1では、それぞれ一方のみが図示されている。斜行補正ローラ対148a,148aは、それぞれ独立して回転駆動され、互いに異なる搬送速度で回転駆動可能に構成されている。横レジローラ対148b,148bは、幅方向にスライド可能に構成されている。各斜行補正ローラ対148a,148aは、シートSの斜行量に応じて搬送速度が設定される。これによりシートSは、各斜行補正ローラ対148a,148aで搬送されながら斜行が補正される。また、シートSは、横レジローラ対148b,148bで横レジが補正される。
画像形成部200は、斜行補正機構148のシート搬送方向下流側に配置され、像担持体としての感光体ドラム102、シートSにトナー像を転写する転写部104、露光装置101並びに不図示の帯電装置及び現像装置等を有している。
転写部104は、不図示の駆動ローラ、テンションローラ及び転写対向ローラ等のローラ類によって張架され、搬送駆動される転写ベルト105と、不図示の転写対向ローラにより、転写ベルト105に圧接する転写ローラ106とを有している。転写ベルト105に転写ローラ106が圧接することにより、転写ニップ部が形成されている。
シート給送部141は、シートSを複数枚収納するシート収納部であるカセット145と、カセット145に収納されたシートSを送り出す分離ローラ146とを有している。カセット145には、各種シートSを選択的に収納させることができる。
このような構成のプリンタ1において、プリンタ本体110に設けられている不図示の制御装置から画像読取部130に画像読取信号が出力されると、画像読取部130により画像が読み取られる。
そして、不図示の帯電装置により感光体ドラム102の表面が一様に帯電される。次に、露光装置101による露光により感光体ドラム102の表面に潜像が形成され、この後、この感光体ドラム102上に形成された静電潜像に対して現像装置によるトナー現像が行われ、感光体ドラム102上にトナー像が形成される。この後、転写ベルト105上にトナー像が転写される。
なお、転写ベルト105の表面及び感光体ドラム102の表面には、トナーや紙粉を清掃する不図示の清掃部材を当接してそれぞれの表面を清掃している。
一方、制御装置から給紙信号がシート給送部141に出力されると、分離ローラ146により、指定されたサイズのシートSが収容されたカセット145からシートSが一枚ずつ送り出される。そして、このように送り出されたシートSは、搬送ローラ対151〜156により斜行補正機構148に搬送され、この斜行補正機構148により斜行が補正される。
次に、このように斜行が補正されたシートSは、転写ベルト105と転写ローラ106との転写ニップ部まで搬送される。
転写ベルト105及び転写ローラ106によりトナー像が転写されたシートSは、搬送ベルト107により定着部300へと搬送される。そして、この定着部300において、略対向するローラ300a,300bにより熱及び圧力を加えてシート上にトナーを溶融固着させる。
次に、このようにして得られた定着画像を有するシートSはストレートパス166を通過して排出ローラ対180により不図示のシート後処理装置へ排出される。
なお、シートSの両面に画像を形成する場合には、不図示の切換部材の切換により、この後、反転パス167へと搬送される。このように反転パス167へと搬送されると、シートSはスイッチバック動作を行うことで先後端を入れ換え、再搬送パス168へと搬送される。
この後、シート給送部141から搬送されてくる後続ジョブのシートSとのタイミングを合わせて縦パス163の途中に合流し、搬送ローラ対154〜156及び斜行補正機構148を経て画像形成部200へと送られる。画像形成プロセスに関しては1面目と同様なので省略する。
次に、本実施の形態におけるプリンタ1のシート搬送装置140について詳細に説明する。
図2は、プリンタ1における図1のA部の概略構成を示す部分拡大図であり、図3は、図2のB方向矢視図である。
第1の湾曲パスRP1は、図2に示すように、湾曲する外側の第1の湾曲ガイド162aと、これに対向する内側の第1の湾曲ガイド162bとで構成されている。そして、矢印F1方向から給送されたシートSは、第1の湾曲ガイド162a,162bで撓みながら上方に搬送される。
この第1の湾曲パスRP1では、湾曲している外側の第1の湾曲ガイド162aに沿って、シートSの先端の幅方向全域が接触しながらシートが搬送される。
また、第1の湾曲パスRP1のシート搬送方向下流側には、略垂直上方に延びた縦パス163が配置されているので、縦パス163を通過しているシートSからは紙粉が剥がれ落ちやすく、シートSから剥がれ落ちた紙粉は下方の第1の湾曲パスRP1に落下する。すなわち、第1の湾曲パスRP1にシートの紙粉が集まる。
そこで、第1の湾曲パスRP1外側の第1の湾曲ガイド162aに、第1の湾曲パスRP1を通過する際にシートSから剥がれ落ちた紙粉を第1の湾曲パスRP1から排出する紙粉排出部10が設けられている。つまり、外側の第1の湾曲ガイド162aに集まっている紙粉は、外側の第1の湾曲ガイド162aに沿って先端全域が接触しながら搬送されるシートの先端に押されて第1の紙粉排出部H1から除去される。さらに、シートSの先端が接触したときに剥がれ落ちた紙粉は紙粉排出部10からシート搬送路142の外部に排出される。このようにして、シートSに付着した紙粉を効果的に除去することができる。そして、シートSの紙粉を除去することで、シート搬送路142に紙粉が堆積するのを抑制することができる。なお、紙粉排出部10の下には紙粉受けを設けてもよいし、装置の動作に影響がない範囲でそのまま落下させてもよい。
紙粉排出部10は、1つの開口部で構成することも可能であるが、本実施の形態では、図3に示すように、シート搬送方向(図3中矢印C方向)と直交する幅方向の略全域に亘って並設される複数の開口部h1で構成されている。
各開口部h1は、シート搬送方向に延びる長孔であり、隣り合う開口部h1,h1同士が幅方向に重なり合うように、開口部h1を幅方向に角度θ傾斜して配置されている。
このように紙粉排出部10を複数の開口部h1とすることで、第1の湾曲パスRP1に搬送されてきたシートSの先端が引っ掛るのを抑制することができる。また、シートSは、撓んで各開口部h1の縁に擦り付けられながら搬送されることとなり、各開口部h1により効果的にシートSに付着している紙粉を除去することができる。
ここで、この各開口部h1の傾斜角度θは、シートSの先端の引っ掛りを効果的に抑制するために、シート搬送方向Cに対して0°〜45°の範囲内に設定するのがよい。そして、各開口部h1を傾斜させて幅方向に重なるようにするためには、シート搬送方向Cに対して0°を超えるように傾斜角度θを設定すればよい。
このように隣り合う開口部同士を幅方向において重なり合うようにすることで、シートSの幅方向全域に亘ってシートSの先端により押されて運ばれる紙粉を効果的に除去することができる。
ここで、カセット145に収納されているシートSは、下面が画像形成面である。そして、カセット145に収納されているシートSが給送され、第1の湾曲パスRP1を通過する際、シートSの画像形成面が紙粉排出部10の開口部h1に擦れることとなる。これにより、シートSの画像形成面に付着していた紙粉が、紙粉排出部10によって除去されるので、画像形成部200でシートに画像を形成する際に、効果的にシートSの画像不良を抑制することができる。
次に、シートSは、第1の湾曲パスRP1を通過した後、縦パス163に搬送されるが、シートSが縦パス163を通過しているときに紙粉が剥がれ落ちた場合、この紙粉は第1の湾曲パスRP1に落下し、紙粉排出部10を通じて下方に落下する。したがって、縦パス163を通過しているシートSから剥がれ落ちる紙粉がシート搬送路142に堆積するのを抑制することができる。
次に、縦パス163を通過しているシートSは、搬送ローラ対154(図2)に導かれる。この搬送ローラ対154には、第1の湾曲パスRP1を通過したシートSのほか、再搬送パス168や第3の湾曲パスRP3を通過したシートSも導かれる。
本実施の形態において、プリンタ1は、これらパスRP1,168,RP3のシート搬送方向下流側であってパスRP1,168,RP3の合流部近傍に配置され、シート上の紙粉を除去する第1の紙粉除去部H1を備えている。これにより第1の紙粉除去部H1には、各パスRP1,168,RP3を通過したシートSが導かれることとなる。従って、各パスRP1,168,RP3を通過したシートSに紙粉が付着している場合には、この第1の紙粉除去部H1でシートSに付着した紙粉を除去することができる。特に、シートSの先端には、紙粉が付着している場合が多いので、第1の紙粉除去部H1でシートSの先端に付着した紙粉を除去することができる。
また、第1の紙粉除去部H1のシート搬送方向下流側にある第2の湾曲パスRP2(図1)には、後述する第2の紙粉除去部H2が設けられている。
図4は、第1の紙粉除去部H1の構成を示す説明図であり、図5は、第1の紙粉除去部H1及び第2の紙粉除去部H2の概略を示す説明図である。図6は、図1のD部における画像形成部200の転写部104近傍を示す部分拡大図であり、図7は、画像形成部200の転写部104近傍を示す斜視図である。
図4に示すように、第1の紙粉除去部H1は、シートSを挟持しながら搬送する搬送ローラ154a,154bと、搬送ローラ154a,154bの周面(表面)に接触するように配置された清掃部材としてのブラシ13a,13bとを備えている。これら搬送ローラ154a,154bは同様の構成であり、一方の搬送ローラ154aと他方の搬送ローラ154bとが圧接してニップ部を形成している。
図5に示すように、一方の搬送ローラ154aは、プリンタ本体110(図1)に支持されるローラ軸12bと、ローラ軸12bに固定され、シート搬送路142に幅方向に隙間を空けて並設される複数のシート搬送部材としての回転体12aとを有している。これら回転体12aは、ゴム等の樹脂製の弾性体である。このように、複数の回転体12a,12aを隙間を空けて並設することにより、シートSを搬送する際の挟持圧を均一にすることができ、また、各回転体12aにおける搬送速度が均一となるので、シートSの斜行を抑制することができる。また、複数の回転体12a,12aを隙間を空けて並設することにより、幅方向全域に亘ってニップするローラと比較して、シートSが搬送ローラ154a,154bに巻き込まれるのを抑制することができる。
そして、回転体12aが回転することにより、回転体12aに接触しているシートSが搬送される。ブラシ13aは、各回転体12aの周面(表面)に付着した紙粉を除去可能に、各回転体12aの周面に接触して配置されている。
なお、他方の搬送ローラ154bは、一方の搬送ローラ154aと同様の構成であり、ブラシ13bも搬送ローラ154bの回転体12aの周面に接触して配置されている。
また、第1の紙粉除去部H1は、図4に示すように、搬送ローラ対154の近傍であってシート搬送方向上流側に配置され、搬送されてきたシートSに接触する除電針11を備え、この除電針11によりシートSに付着している紙粉が剥がれ落ちやすくしている。また、第1の紙粉除去部H1は、搬送ローラ対154の従動ローラである搬送ローラ154aに当接するように配置された飛散防止シート14を備えている。
この第1の紙粉除去部H1に搬送されたシートSは、まず、除電針11に接触して除電され、紙粉が剥がれ落ちやすくなる。つまり、この除電針11をシートSに接触させることで、搬送ローラ154a,154bには、他の搬送ローラよりも紙粉が付着しやすくなる。
次に、シートSは搬送ローラ154a,154bの圧接部分であるニップ部に搬送され、搬送ローラ154a,154bには、その回転体12aの周面にシートSが接触するので、回転体12aの周面に紙粉が付着する。これにより、シートSの先端及び両面は、図5に示すように、幅方向における搬送ローラ154aの回転体12aにより、回転体12aが接触する部分の紙粉が除去されることとなる。
そして、搬送ローラ154a,154bが回転することにより、搬送ローラ154a,154bに接触するブラシ13a,13bで搬送ローラ154a,154bの周面に付着している紙粉が清掃(除去)される。
つまり、第1の紙粉除去部H1の搬送ローラ154aにおける回転体12aは、シートSの幅方向の紙粉が除去可能な除去部分Xであり、隣り合う回転体12a,12a同士の隙間が、シートSの幅方向の紙粉が除去不能な除去残部分Yである。
なお、搬送ローラ対154の除去残部分Yに対応する箇所には、図4に示すように、補助ガイドg1が形成されており、シートSが搬送ローラ対154に巻きつくことを防止でき、より良好で安定した搬送性が得られる。
また、ブラシ13a,13bには、紙粉が付着しているが、シートSが搬送ローラ対154にニップされた状態のまま、例えば紙ジャム等の何らかの要因で停止する場合がある。この場合、ジャム処理のために縦パス163のガイドを解放する必要がある。その際、開放される側のガイドにあるブラシ13b上に付着した紙粉が、ガイドの開閉動作等でブラシ13bから乖離しても、飛散防止シート14によって再びシート搬送路142内に戻らないようにしている。
次に、第1の紙粉除去部H1を通過したシートSは、図1に示す傾斜パス164にある斜行補正機構148に導かれて斜行が補正され、画像形成部200の転写部104に導かれる。
図6に示すように、転写部104の近傍であってシート搬送方向上流側には、第2の湾曲パスRP2が配置されている。
第2の湾曲パスRP2は、湾曲する外側の第2の湾曲ガイド165aと、これに対向する内側の第2の湾曲ガイド165bとで構成されている。これにより、シートSは、第2の湾曲ガイド165a,165bで撓みながら、第2の湾曲パスRP2の斜め上方に配置された転写部104に搬送される。
ところで、シートSにおいて、図5に示すように、第1の紙粉除去部H1で紙粉が除去しきれていない部分(除去残部分Yに対応する部分)がある。特に、シートSの先端には、シート搬送路142を通過する過程で紙粉が付着している場合が多いため、シートSの先端における除去残部分Yに対応する部分には、紙粉が残っている。
そこで、本実施の形態では、図6に示すように、第2の湾曲パスRP2外側のガイド部としての第2の湾曲ガイド165aに、第2の紙粉除去部H2が設けられている。この第2の紙粉除去部H2は、第2の湾曲パスRP2を通過する際にシートSが押してきた紙粉を、第2の湾曲パスRP2から除去するものである。
つまり、湾曲部外側の第2の湾曲ガイド165aには、シートSの先端が接触するので、紙粉が剥がれ落ち、シートSから剥がれ落ちた紙粉は第2の紙粉除去部H2からシート搬送路142の外部に排出される。このようにして、シートSに付着した紙粉を効果的に除去することができる。そして、シートSの紙粉を除去することで、シート搬送路142に紙粉が堆積するのを抑制することができる。なお、第2の紙粉除去部H2の下には紙粉受けを設けてもよいし、装置の動作に影響がない範囲でそのまま落下させてもよい。
この第2の紙粉除去部H2は、図7に示すように、シート搬送路142に幅方向に隙間を空けて並設され、第2の湾曲ガイド165aでシートSから落下した紙粉をシート搬送路142から除去する複数の開口部h2を有する。つまり、複数の開口部h2は、第2の湾曲ガイド165aに形成されている。
この第2の紙粉除去部H2は、第1の紙粉除去部H1で除去されずに残ったシートSの紙粉を除去可能な位置に配置している。具体的には、図5に示すように、開口部h2を除去残部分Yに対応する位置に配置している。
この第2の紙粉除去部H2を第1の紙粉除去部H1のシート搬送方向下流側に配置したことにより、第1の紙粉除去部H1の除去残部分Yで除去されずに残ったシートSの紙粉が除去される。つまり、第1の紙粉除去部H1及び第2の紙粉除去部H2により、シートSの先端における幅方向全域の紙粉が除去される。したがって、第1の紙粉除去部H1及び第2の紙粉除去部H2により、シートSに付着した紙粉を効果的に除去することができる。
ここで、各開口部h2は、シート搬送方向と直交する幅方向に延びる長孔である。このように第2の紙粉除去部H2を複数の開口部h2とすることで、第2の湾曲パスRP2に搬送されてきたシートSの先端が引っ掛るのを抑制することができる。
更に、プリンタ1は、開口部h2にシート先端が入り込むのを規制する規制部として、隣り合う開口部h2,h2同士の間に設けられ、第2の湾曲ガイド165aを通過するシートSに接触するように突出する突出部g2を備えている。この突出部g2は、第2の湾曲ガイド165aの補強をする補強リブであり、第2の湾曲ガイド165aの強度を確保している。
そして、この隣り合う開口部同士の間に設けられた突出部g2により、第2の湾曲ガイド165aに沿って搬送されるシートSは、開口部h2から突出部g2により僅かに遠ざけられ、より効果的にシート先端が開口部h2に入り込むのを抑制している。また、シートSは突出部g2に接触して案内されるので、シートSを安定して搬送することができる。
また、プリンタ1は、開口部h2にシート先端が入り込むのを規制する規制部として、開口部h2に配置され、シート搬送方向に傾斜してシートSをシート搬送方向下流側に案内するガイド部材G2を備えている。
ガイド部材G2は、図6に示すように、下側の第2の湾曲ガイド165aにおける開口部h2の下流側に瓦積み状に配置することで、シート搬送方向に傾斜されている。これにより、ガイド部材G2は、補助ガイドとして機能し、シートSが開口部h2において引っ掛りや折れ曲がりが発生するのを抑制することができ、第2の湾曲パスRP2を安定して搬送できるようになっている。
このように、転写部104近傍の第2の湾曲パスRP2に第2の紙粉除去部H2を設けたことにより、第1の紙粉除去部H1で除去しきれなかったシートS上の紙粉を、第2の紙粉除去部H2で除去することができる。そして、画像形成部200の転写部104に紙粉が侵入するのを効果的に抑制することができ、シートSには、紙粉による画像不良の少ない、高画質の画像を形成することができる。
なお、図2に示すように、第3の湾曲パスRP3には、不図示の外部給紙装置が接続され、矢印F2方向にシートSが導入される。また、手差しパス170には、第1の紙粉除去部H1と同様の構成の紙粉除去部20が配設されており、矢印F3方向から導入されたシートSは、紙粉除去部20で紙粉が除去されて傾斜パス164に搬送される。
以上、上記実施の形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
上記実施の形態では、図5に示すように、第1の紙粉除去部H1が複数の回転体12aと、ブラシ13aとを有し、第2の紙粉除去部H2が複数の開口部h2を有する場合について説明したが、これに限定するものではない。つまり、第1の紙粉除去部及び第2の紙粉除去部のうち、少なくとも一方が、複数の回転体とブラシとを有する場合であってもよく、また、第1の紙粉除去部及び第2の紙粉除去部のうち、少なくとも一方が、複数の開口部を有するようにしてもよい。
図8は、本実施の形態のプリンタにおける変形例を示す説明図であり、図8を参照して具体的に説明する。図8に示すように、湾曲部外側の湾曲ガイドG1’に第1の紙粉除去部H1’が設けられており、この第1の紙粉除去部H1’が幅方向に並設される複数の開口部h1’を有する場合であってもよい。この場合、隣り合う開口部h1’,h1’同士の間が補強部として機能し、1つの大きな開口部とする場合と比べて、湾曲ガイドG1’の強度を保つことができる。そして、隣り合う開口部h1’,h1’同士の間が、シートの先端が開口部h1’に入り込んでしまうのを抑制する架橋部材となる。そして、この場合、第1の紙粉除去部H1’の開口部h1’が、紙粉が除去可能な除去部分Xであり、隣り合う開口部同士の隙間が、紙粉が除去不能な除去残部分Yとなる。従って、この除去残部分Yに対応する位置に、第2の紙粉除去部H2の開口部h2を配置すればよい。
また、図示は省略するが、図4及び図8において、第2の紙粉除去部H2の代わりに、複数の回転体と、ブラシとを有する第2の紙粉除去部とする場合であってもよい。
また、上記実施の形態では、シート搬送部材が回転体12aである場合について説明したが、これに限るものではなく、搬送ベルトであってもよい。また、上記実施の形態では、清掃部材がブラシ13a,13bである場合について説明したが、これに限定するものではなく、シート搬送部材の紙粉を吸引する紙粉吸引ファンであってもよい。
また、上記実施の形態では、第1の紙粉除去部H1及び第2の紙粉除去部H2により、シートSの画像形成面とは反対側の裏面に付着した紙粉を除去する場合について説明したが、これに限定するものではない。即ち、第1の紙粉除去部及び第2の紙粉除去部により、シートの画像形成面に付着した紙粉を除去するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、電子写真方式の画像形成装置を例に説明したが、これに限定するものではなく、インクジェット、オフセット印刷などの画像形成装置にも適用可能である。
本実施の形態に係るシート搬送装置を搭載する画像形成装置の一例としてのプリンタの概略構成を示す説明図である。 プリンタにおける図1のA部の概略構成を示す部分拡大図である。 図2のB方向矢視図である。 第1の紙粉除去部の構成を示す説明図である。 第1の紙粉除去部及び第2の紙粉除去部の概略を示す説明図である。 図1のD部における画像形成部の転写部近傍を示す部分拡大図である。 画像形成部の転写部近傍を示す斜視図である。 本実施の形態のプリンタにおける変形例を示す説明図である。
符号の説明
1 画像形成装置(プリンタ)
12a シート搬送部材(回転体)
13a,13b 清掃部材(ブラシ)
140 シート搬送装置
142 シート搬送路
165a ガイド部(第2の湾曲ガイド)
200 画像形成部
G1’ ガイド部(湾曲ガイド)
H1,H1’ 第1の紙粉除去部
H2 第2の紙粉除去部
h1’ 開口部
h2 開口部
RP2 湾曲部(第2の湾曲パス)
X 除去部分
Y 除去残部分

Claims (6)

  1. シートが搬送されるシート搬送路を備えたシート搬送装置において、
    前記シート搬送路のシート搬送方向と直交する幅方向に設けられ、シートに付着した紙粉を除去する第1の紙粉除去部と、
    前記第1の紙粉除去部のシート搬送方向下流側に設けられ、シートに付着した紙粉を除去する第2の紙粉除去部と、を備え、
    前記第2の紙粉除去部を、前記第1の紙粉除去部で除去されずに残ったシートの紙粉を除去可能な位置に配置した、
    ことを特徴とするシート搬送装置。
  2. 前記第1の紙粉除去部には、シートの幅方向の紙粉が除去可能な除去部分と、シートの幅方向の紙粉が除去不能な除去残部分とがあり、
    前記第2の紙粉除去部を、前記除去残部分に対応する位置に配置して、前記除去残部分で除去されずに残ったシートの紙粉を除去する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
  3. 前記第1の紙粉除去部及び前記第2の紙粉除去部のうち、少なくとも一方は、前記シート搬送路に幅方向に隙間を空けて並設され、シートに接触してシートを搬送する複数のシート搬送部材と、前記シート搬送部材の表面に付着した紙粉を清掃する清掃部材と、を有する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のシート搬送装置。
  4. 前記第1の紙粉除去部及び前記第2の紙粉除去部のうち、少なくとも一方は、前記シート搬送路に幅方向に隙間を空けて並設され、紙粉を前記シート搬送路から除去する複数の開口部を有する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
  5. 前記シート搬送路は、湾曲した湾曲部を有し、
    前記開口部は、前記湾曲部外側のガイド部に設けられている、
    ことを特徴とする請求項4に記載のシート搬送装置。
  6. シートに画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部にシートを搬送する請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシート搬送装置と、を備えた、
    ことを特徴とする画像形成装置。
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