JP2009284763A - 交流回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、永久磁石の体積を小さくすることでコスト低減、耐久性を向上させることができ、また発生する始動トルクが大きく、かつ無励磁無負荷誘起電圧が小さい交流発電電動機を得る。
【解決手段】この発明の交流発電電動機では、爪状磁極18,19を回転子の回転方向に沿って視たときに、永久磁石20の投影形状の一部は、隣り合う爪状磁極18,19が重なって形成される投影面Aからはみ出している交流回転電機であって、
投影形状が5角形の永久磁石20の最内径側のコーナ部の交差点イは、投影面Aの領域外でかつ第1の回転子鉄心部または第2の回転子鉄心部の内周側の辺面ロ近傍にある。
【選択図】図10

Description

この発明は、隣り合う各爪状磁極間に永久磁石が配設された回転子を有する交流回転電機に関するものである。
従来、隣り合う各爪状磁極間に永久磁石を配設して隣り合う爪状磁極間の漏れ磁束を低減した車両用交流発電機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第2548882号公報(図3)
このものの場合、爪状磁極を回転子の回転方向に沿って視たときに、永久磁石は、隣り合う爪状磁極が重なって形成される投影面からはみ出しており、はみ出した部分は漏れ磁束の低減に寄与しないため、特性を向上させるために永久磁石の体積が余分に必要となり、それだけコストが嵩むという問題点があった。
また、永久磁石の体積を大きくすることでそれだけ回転子に作用する遠心力も大きくなり、耐久性が悪化するという問題点もあった。
この発明は、上記のような問題点を解決することを課題とするものであって、永久磁石の体積を小さくすることでコスト低減、耐久性を向上させることができ、また例えば発電電動機の場合には発生する始動トルクが大きく、かつ無励磁無負荷誘起電圧が小さい交流回転電機を得ることを目的とする。
この発明に係る交流回転電機は、内周側に軸線方向に延びたスロットが形成された固定子鉄心、前記スロットに導線が巻回されて固定子鉄心に装着された固定子巻線を含む固定子と、この固定子の内側に設けられた界磁巻線、この界磁巻線を覆って設けられ交互に噛み合った爪形状の爪状磁極をそれぞれ有する第1の回転子鉄心部及び第2の回転子鉄心部から構成された回転子鉄心、及び隣り合う各前記爪状磁極間に配設されこれらの爪状磁極間の磁束の漏洩を減少する向きに着磁された複数個の永久磁石を含む回転自在な回転子とを備え、前記爪状磁極を前記回転子の回転方向に沿って視たときに、前記永久磁石の投影形状の一部は、隣り合う爪状磁極が重なって形成される投影面からはみ出している交流回転電機であって、前記投影形状が5角形の前記永久磁石の最内径側のコーナ部の交差点は、前記投影面の領域外でかつ前記第1の回転子鉄心部または前記第2の回転子鉄心部の内周側の辺面近傍にある
この発明に係る交流回転電機では、永久磁石の体積を小さくすることでコスト低減、耐久性を向上させることができ、また例えば発電電動機の場合には発生する始動トルクが大きく、かつ無励磁無負荷誘起電圧が小さいという効果がある。
この発明の参考例1の車両用交流発電電動機を示す側断面図である。 図1の回転子を示す斜視図である。 参考例1における永久磁石と、爪状磁極との関係を示す図である。 永久磁石と爪状磁極との関係の他の例を示す図である。 永久磁石と爪状磁極との関係の他の例を示す図である。 永久磁石と爪状磁極との関係の他の例を示す図である。 永久磁石と爪状磁極との関係の他の例を示す図である。 投影面内の永久磁石断面積減少率と、始動トルク増分/無励磁無負荷誘起電圧との関係を示す図である。 参考例1における永久磁石と、爪状磁極との関係の他の例を示す図である。 この発明の実施の形態1における永久磁石と、爪状磁極との関係を示す図である。 永久磁石と爪状磁極との関係の他の例を示す図である。 永久磁石と爪状磁極との関係の他の例を示す図である。 永久磁石と爪状磁極との関係の他の例を示す図である。 永久磁石の各はみ出し形状において、始動トルク増分/無励磁無負荷誘起電圧と、始動トルク増分/無励磁無負荷誘起電圧との関係を示す図である。 この発明の実施の形態2における爪状磁極間の断面図である。 図15の爪状磁極を示す斜視図である。 図15の爪状磁極間に永久磁石が設けられたときの様子を示す図である。 爪状磁極間が平行でない場合と平行な場合とにおいて、漏洩磁束密度の大きさを示す図である。 この発明の実施の形態3において永久磁石が分割された例を示す図である。 この発明の実施の形態3における回転子の斜視図である。 この発明の実施の形態4において隣接した爪状磁極間の永久磁石の平面図である。 この発明の実施の形態4において隣接した爪状磁極間の永久磁石の他の例を示す平面図である。 この発明の実施の形態4において隣接した爪状磁極間の永久磁石の他の例を示す平面図である。 この発明の実施の形態4において永久磁石と爪状磁極との関係を示す図である。
以下、この発明の各実施の形態及び参考例について図に基づいて説明するが、各図において、同一、または相当部材、部位については同一符号を付して説明する。
なお、各実施の形態及び参考例では、交流回転電機として、車両用交流発電電動機の場合について説明する。
参考例1
図1はこの発明の参考例1の車両用交流発電電動機を示す側断面図、図2は図1の回転子の斜視図である。
この回転電機である車両用交流発電電動機(以下、発電電動機と略称する)は、アルミニウム製のフロントブラケット1及びリヤブラケット2から構成されたケース3と、このケース3内に設けられ一端部にプーリ4が固定されたシャフト6と、このシャフト6に固定されたランデル型の回転子7と、回転子7の両側面に固定されたファン5と、ケース3の内壁面に固定された固定子8と、シャフト6の他端部に固定され回転子7に電流を供給するスリップリング9と、スリップリング9に摺動する一対のブラシ10と、このブラシ10を収納したブラシホルダ11と、フロントブラケット1に設けられインバータ回路(図示せず)に接続するための端子台12と、端子台12に接続された配線基板13とを備えている。
回転子7は、電流を流して磁束を発生する界磁巻線14と、この界磁巻線14を覆って設けられその磁束によって磁極が形成される回転子鉄心15とを備えている。回転子鉄心15は一対の交互に噛み合った第1の回転子鉄心部16及び第2の回転子鉄心部17とから構成されている。第1の回転子鉄心部16及び第2の回転子鉄心部17は鉄製で、かつ爪形状の爪状磁極18、19をそれぞれ有している。隣り合う各爪状磁極18、19には、これらの爪状磁極18、19間の磁束の漏洩を減少する向きに着磁された永久磁石20が固着されている。
固定子8は、固定子鉄心21と、この固定子鉄心21に導線が巻回され回転子7の回転に伴い界磁巻線14からの磁束の変化で交流が生じる固定子巻線22とを備えている。
次に、上記構成の発電電動機を発電機として使用した場合の動作について説明する。
バッテリ(図示せず)からブラシ10、スリップリング9を通じて界磁巻線14に電流が供給されて磁束が発生し、第1の回転子鉄心部16の爪状磁極18にはN極が着磁され、第2の回転子鉄心部17の爪状磁極19にはS極が着磁される。一方、エンジンによってプーリ4は駆動され、シャフト6によって回転子7が回転するため、固定子巻線22には回転磁界が与えられ、固定子巻線22には起電力が生じる。この交流の起電力は、整流器(図示せず)を通って直流に整流されるとともに、レギュレータ(図示せず)によりその大きさが調整されて、バッテリに充電される。
次に、上記構成の発電電動機を電動機として使用した場合の動作について説明する。
エンジンの始動時には、交流電流が固定子巻線22に供給される。また、界磁電流がブラシ10、スリップリング9を介して界磁巻線14に供給されて磁束が発生し、第1の回転子鉄心部16の爪状磁極18にはN極が着磁され、第2の回転子鉄心部17の爪状磁極19にはS極が着磁される。そして、固定子巻線22及び回転子7が電磁石として作用し、回転子7がシャフト6とともに固定子8内で回転する。このシャフト6の回転力がプーリ4を介してエンジンの出力軸に伝達され、エンジンが始動される。
ところで、発電電動機では、エンジンを始動させるための発生トルク、即ち電動機の始動トルクを大きくとることが必要である。このために、使用する永久磁石20の体積を大きくすれば、トルク発生に寄与する有効磁束が増大することからより発生トルクが向上するが、永久磁石20の体積が増加すると、永久磁石20が高価であること、高速回転における遠心力により飛散する恐れがあること等の理由で、できる限り永久磁石の体積を少なくする必要がある。
さらに、発電電動機では、固定子巻線22にインバータ回路が接続されており、このインバータ回路に電流を流すことで始動トルクを発生させるが、このインバータ回路には、半導体素子が用いられており、ある耐圧以上の電圧が半導体素子にかかると、半導体素子を破壊する等の問題点がある。
従って、この発電電動機では、界磁電流が「零」の状態において最大回転数における誘起電圧がこの半導体素子破壊電圧を超えることができない。なお、以後、界磁電流「零」における最大回転数時の誘起電圧を無励磁無負荷誘起電圧と呼ぶ。
また、この無励磁無負荷誘起電圧がバッテリ電圧を超えると、場合によっては過充電を引き起こすこともあり、これを制御するときに発生するサージ電圧により、半導体素子が破壊される等の問題点がある。
従って、この実施の形態では、かかる問題点を解決し、無励磁無負荷誘起電圧を小さく、永久磁石の体積を可能な限り小さくするも、発生トルクを大きくとることができる形状の永久磁石20にしたものである。
このような観点から、本願発明者は、永久磁石20の体積を同一として、永久磁石20の形状を変化させ、始動トルクと無励磁無負荷誘起電圧を三次元電磁界解析により求めた。
ここで、始動トルクは、界磁巻線14に界磁電流を流した状態でのトルクであり、界磁電流には発電電動機に温度的に許される最大の電流を流した場合を想定している。また、固定子巻線22に流れる電機子電流にも瞬時最大電流を流した場合を想定し、界磁磁束及び電機子磁束のなす位相角も最大トルクが発生する位相角で始動トルクを設定している。勿論、バッテリ電圧には制限があるため、この電圧制限内での最大トルクということになる。
無励磁無負荷誘起電圧は、発電電動機の最大回転数での回転時の端子間電圧であり、界磁電流は「零」である。
上記の特性を考える指標として、永久磁石20無しでの始動トルクから永久磁石20をつけた場合の始動トルクへの増分(以後、始動トルク増分)を無励磁無負荷誘起電圧で割った値(始動トルク増分/無励磁無負荷誘起電圧)を選んだ。このため、この指標の値が大きいほど、始動トルクが大きく無励磁無負荷誘起電圧が小さい優れた特性といえる。
本願発明者は、隣接した爪状磁極18、19間の永久磁石20の大きさを変えてそれぞれの車両用交流発電電動機の(始動トルク増分/無励磁無負荷誘起電圧)を三次元電磁界解析により求めた。
図3は爪状磁極18、19を回転子7の回転方向に沿って視たときに、永久磁石20の投影形状は、隣り合う爪状磁極18、19が重なって形成される投影面A内に含まれ、かつこの投影面Aの形状とほぼ相似形状である。
これに対して、図4、図5は投影面Aから永久磁石20がはみ出して爪状磁極18、19間に装着されたときの図である。
表1には各図3〜図5に示した形状の永久磁石20での(始動トルク増分/無励磁無負荷誘起電圧)の値の計算結果である。ただし、永久磁石20の体積及び永久磁石20の厚み(回転子7の回転方向の厚み)は、図3〜図5ではそれぞれ一定である。
Figure 2009284763
同表より、投影面A内に永久磁石20が装着された場合の方が、(始動トルク増分/無励磁無負荷誘起電圧)が大きく、特性が良好であることが分かった。
なお、図6に示すように、永久磁石20を図3〜図5のものと同一体積として、投影面Aと同一形状にした場合、即ち、回転子7の回転方向に沿って永久磁石20を切断したときの断面形状が略5角形の場合でも、図3のものとほぼ同様に特性が良好であることが分かった。
また、図7に示すように永久磁石20の断面積を、投影面A形状から非相似形で小さくした場合について、三次元電磁界解析を行い(始動トルク増分/無励磁無負荷誘起電圧)の値を計算により求めた。
図8は、そのときの計算結果を示す図であり、同図より投影面A内の永久磁石20の断面積を大きくとった方が特性良好であることが分かる。
また、発電電動機を電動機として使用する場合は、一般に発電機として使用する場合よりも短時間の使用であるため、大きな電機子電流、界磁電流を流せるという特徴がある。しかし、大きな電流を流すと永久磁石20にかかる逆磁界も大きくなり、不可逆減磁しやすくなる。これは発電機にはない発電電動機固有の課題であるが、隣り合う爪状磁極18、19の投影面A内に永久磁石20を配置することで磁気回路のパーミアンスが小さくなり永久磁石20内の磁束密度が大きくなるので不可逆減磁しにくくなる効果がある。
なお、図9は図3に示した永久磁石20のコーナ部Cを曲面形状にしたもので、コーナ部Cの曲率半径Rを0.2mmとしている。このようにすることで、不可逆減磁しにくくなる、コーナ部Cで欠けにくくなるといった効果を得ることができるとともに、コーナ部Cでメッキ等の表面処理膜が厚くなるといった現象を抑えることができる。
実施の形態1
隣り合う爪状磁極18、19の投影面A内に永久磁石20を装着しても、必要とされる始動トルクが得られない場合、永久磁石20の体積をさらに増加させる必要がある。ここで、回転子7の永久磁石20の厚み(回転子7の回転方向の寸法)を増やすことで永久磁石20の体積を増加させることは簡単である。
しかしながら、隣接した爪状磁極18、19間には限られたスペースしかなく、永久磁石20の厚みを厚くすることには限界がある。
従って、投影面内からはみ出す部分にも永久磁石20を装着する必要が発生する。
図10〜図13は、永久磁石20の一部が投影面Aの領域からはみ出しているものの、そのはみ出し方が異なる例を示している。
図10に示すように、永久磁石20の最も内径側にある点イが爪状磁極18、19の内径側の辺面ロの近傍にある例と、図11及び図12に示すように永久磁石20の最も内径側にある点イが投影面A内にある例とを電磁界解析により(始動トルク増分/無励磁無負荷誘起電圧)の値を求めた。
図14は、そのときの計算結果を示す図である。ただし、永久磁石20の体積を一定で比較している。
同表より、図10に示した永久磁石20が、図11、図12に示した永久磁石20と比較して特性が向上していることが分かる。
なお、図13に示すように永久磁石20の断面形状が、はみ出し以外の領域が投影面Aと同一形状で、かつ永久磁石20の最も内径側にある点イが爪状磁極18、19の内径側の辺面ロ上にある場合でも、図10に示した永久磁石20と同様の良好な特性が得られた。
実施の形態2
図15は爪状磁極18、19間が平行でない場合と平行な場合の磁極断面図、図16は爪状磁極18、19間が平行である場合を示す斜視図、図17は図15に示した爪状磁極18、19間に永久磁石20が装着されたときの部分平面図である。
図18は、爪状磁極18、19間が平行でない場合と平行な場合とにおいて、漏洩磁束密度を示す。爪状磁極18、19が平行でない場合は爪状磁極18、19間の距離が狭い箇所(回転子7の径外側)での漏洩磁束φが爪状磁極18、19間の距離に逆比例して増えるために総磁束量(図18の面積)は平行な場合に比べて増えてしまうが、爪状磁極18、19間の距離を平行にすることで漏洩磁束量を減らすことができる。
実施の形態3
表2は先に説明した図3に示した永久磁石20と同一の断面積で回転子7の回転方向の永久磁石20の厚さ寸法を変えた場合について電磁界解析を行って(始動トルク増分/無励磁無負荷誘起電圧)の値を求めた。
Figure 2009284763
同表より、永久磁石20の厚さ寸法が厚くなると、(始動トルク増分/無励磁無負荷誘起電圧)の値が小さくなる傾向にあり、不可逆減磁しない程度に永久磁石20の厚みを薄くする方が、特性が向上することが分かる。
ただし、永久磁石20の厚みを厚くした分だけ永久磁石20の体積が増加しているモデルである。
このためには、図19、図20に示すように、永久磁石20は、隣接した爪状磁極18、19が対面する側面に沿って平行に切断された一対の磁石部20a、20bで構成され、かつ磁石部20a、20b同士を離間させて隙間を空けることが有効である。
永久磁石20に隙間を空けることでパーミアンスが小さくなり、永久磁石20は不可逆減磁し易くなるが、隙間が出来ることで冷却風が通り、永久磁石20は冷却されるのでネオジ鉄ボロン系の永久磁石20のような高温で不可逆減磁するような場合は、パーミアンスが小さくなって不可逆減磁しやすくなるのと冷却により不可逆減磁しにくくなるのが相殺するので悪影響はない。
また、磁石部20a、20bは、一方の側面が互いに向き合い、他方の側面は爪状磁極18、19に必ず接しているため、パーミアンスもさほど小さくならず、漏洩磁束低減効果の減少も小さい。
実施の形態4
本願発明者は、永久磁石20を有効に使うために、爪状磁極18、19の先端部の磁石部20a、20bと根元部の磁石部20a、20bの磁界の強さを変えて三次元電磁界解析を行った。
この結果を表3に示す。
Figure 2009284763
同一体積の磁石部20a、20bにおいて、先端部を根元部よりも磁界を強くした場合の方が、表3に示すように(始動トルク増分/無励磁無負荷誘起電圧)の値が大きかった。ただし、永久磁石20は投影面A内にあるものと仮定しており、トータルの磁力は同一としている。
図21は、先端部を根元部よりも強くした場合の一例として、磁石部20a、20bにおいて、回転子7の回転方向に沿った寸法が、爪状磁極18、19の根元部から先端部に向かって漸次大きくなっている例である。
また、図22に示すように、各永久磁石20は、隣接した爪状磁極18、19が対面する側面に沿って切断された一対の磁石部20a、20bで構成されているとともに、このそれぞれの磁石部20a、20bは、回転子7の回転方向に沿って切断された一対の磁石片30、31で構成され、このうち爪状磁極18、19の先端部側の磁石片30は、爪状磁極18、19の根元部側の磁石片31よりも残留磁束密度が大きくした例である。
また、図23に示すように、永久磁石20は、隣接した爪状磁極18、19が対面する側面に沿って切断された一対の磁石部20a、20bで構成されているとともに、このそれぞれの磁石部20a、20bは、回転子7の回転方向に沿って切断された一対の磁石片32、33で構成され、爪状磁極18、19の先端部側の磁石片32は、爪状磁極18、19の根元部側の磁石片33よりも回転方向の寸法を大きくした例である。
また、図24に示すように、爪状磁極18、19の先端部の投影面積を大きくすることで、爪状磁極18、19の先端部の永久磁石20の断面積を大きくとることができるため、先端部の永久磁石20による磁力を大きくすることができ、同様の効果を得ることができる。
即ち、第1の回転子鉄心部16の内周側の辺面、第2の回転子鉄心部17の内周側の辺面は、それぞれ中間で折曲された第1の辺部34及び第2の辺部35で構成され、爪状磁極18、19の先端部側の第1の辺部34は、爪状磁極18,19の根元部側の第2の辺部35よりも、径線からの仰角が大きい(β>α)。
また、爪状磁極18、19の内周面の仰角が根元部と先端部で同一の図3に示しものと、仰角が先端部のほうが大きい図24に示したものとを、永久磁石20の体積が同一である条件の基で比較(永久磁石20厚みで調整している)した結果を表4に示す。
Figure 2009284763
同表より、先端部仰角が大きくなることでより効果が大であることが分かる。
なお、上記各実施の形態及び参考例では、回転電機として車両用発電電動機について説明したが、勿論この発明は、このものに限定されるものではなく、回転電機として車両用交流発電機にも適用することができる。また、車両に限定されるものではなく、例えば船外機にも適用することができ、また電動機にも適用することができる。
7 回転子、8 固定子、14 界磁巻線、15 固定子鉄心、16 第1の回転子鉄心部、17 第2の回転子鉄心部、18 爪状磁極、19 爪状磁極、20 永久磁石、21 固定子鉄心、22 固定子巻線、20a,20b 磁石部、30,31,32,33,34 第1の辺部、35 第2の辺部。

Claims (6)

  1. 内周側に軸線方向に延びたスロットが形成された固定子鉄心、前記スロットに導線が巻回されて固定子鉄心に装着された固定子巻線を含む固定子と、
    この固定子の内側に設けられた界磁巻線、この界磁巻線を覆って設けられ交互に噛み合った爪形状の爪状磁極をそれぞれ有する第1の回転子鉄心部及び第2の回転子鉄心部から構成された回転子鉄心、及び隣り合う各前記爪状磁極間に配設されこれらの爪状磁極間の磁束の漏洩を減少する向きに着磁された複数個の永久磁石を含む回転自在な回転子とを備え、
    前記爪状磁極を前記回転子の回転方向に沿って視たときに、前記永久磁石の投影形状の一部は、隣り合う爪状磁極が重なって形成される投影面からはみ出している交流回転電機であって、
    前記投影形状が5角形の前記永久磁石の最内径側のコーナ部の交差点は、前記投影面の領域外でかつ前記第1の回転子鉄心部または前記第2の回転子鉄心部の内周側の辺面近傍にある交流回転電機。
  2. 隣接した前記爪状磁極が対面する側面同士は、ほぼ平行である請求項1に記載の交流回転電機。
  3. 各前記永久磁石は、隣接した前記爪状磁極が対面する側面にほぼ平行に沿って切断された一対の磁石部で構成され、かつ磁石部同士は離間している請求項1または2に記載の交流回転電機。
  4. 前記磁石部において、前記回転子の回転方向に沿った寸法は、前記爪状磁極の根元部から先端部に向かって漸次大きくなっている請求項3に記載の交流回転電機。
  5. 内周側に軸線方向に延びたスロットが形成された固定子鉄心、前記スロットに導線が巻回されて固定子鉄心に装着された固定子巻線を含む固定子と、
    この固定子の内側に設けられた界磁巻線、この界磁巻線を覆って設けられ交互に噛み合った爪形状の爪状磁極をそれぞれ有する第1の回転子鉄心部及び第2の回転子鉄心部から構成された回転子鉄心、及び隣り合う各前記爪状磁極間に配設されこれらの爪状磁極間の磁束の漏洩を減少する向きに着磁された複数個の永久磁石を含む回転自在な回転子と
    を備えた交流回転電機であって、
    各前記永久磁石は、隣接した前記爪状磁極が対面する側面にほぼ平行に沿って切断された一対の磁石部で構成されているとともに、このそれぞれの磁石部は、前記回転子の回転方向に沿って切断された一対の磁石片で構成され、前記爪状磁極の先端部側の磁石片は、爪状磁極の根元部側の磁石片よりも前記回転方向の寸法が大きい交流回転電機。
  6. 前記第1の回転子鉄心部の内周側の辺面、前記第2の回転子鉄心部の内周側の辺面は、それぞれ中間で折曲された第1の辺部及び第2の辺部で構成され、前記爪状磁極の先端部側の前記第1の辺部は、爪状磁極の根元部側の前記第2の辺部よりも、径線方向に延びた線からの仰角が大きい請求項1〜の何れか1項に記載の交流回転電機。
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