JP2009284466A - ミキサー回路、通信装置及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】消費電力を低減し、構成を簡略化できるミキサー回路、通信装置及び電子機器等を提供できる。
【解決手段】ミキサー回路は、入力ノード103と第1のノードN1との間に設けられるゲート接地増幅回路101と、第1のノードN1と第2のノードN2との間に設けられる第1〜第n(nは1以上の整数)の直列トランジスター列とを含み、第1〜第nの直列トランジスター列の各直列トランジスター列は、第1のノードN1と第2のノードN2との間に直列に接続される2個以上のトランジスターを含み、各直列トランジスター列を構成するトランジスターは、第1〜第m(mは2以上の整数)の制御信号によって制御される。
【選択図】図1
【解決手段】ミキサー回路は、入力ノード103と第1のノードN1との間に設けられるゲート接地増幅回路101と、第1のノードN1と第2のノードN2との間に設けられる第1〜第n(nは1以上の整数)の直列トランジスター列とを含み、第1〜第nの直列トランジスター列の各直列トランジスター列は、第1のノードN1と第2のノードN2との間に直列に接続される2個以上のトランジスターを含み、各直列トランジスター列を構成するトランジスターは、第1〜第m(mは2以上の整数)の制御信号によって制御される。
【選択図】図1
Description
本発明は、ミキサー回路、通信装置及び電子機器等に関する。
UWB(Ultra Wide Band)通信は、非常に広い周波数帯域を利用して高速大容量のデータ通信を行う通信方式である。広帯域の信号を利用する通信方式には、従来のスペクトル拡散による方法や直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)があるが、UWBは非常に短時間のパルスを利用したさらに、広帯域の通信方式であり、インパルスラジオ(IR:Impulse Radio)方式の通信とも呼ばれている。以下、これをUWB−IR方式または単にIR方式と記す。IR方式では、従来の変調によらない時間軸操作のみで変復調が可能であり回路の簡略化や低消費電力化が期待できるとされている(特許文献1,2,3参照)。
先ず、図15(A)に従来のIR方式のUWB送受信装置の典型的なブロック図を示し、同図(B)、(C)にその動作の概要を説明するタイミング図を示す。これらを用いてその動作と原理について簡単に説明する。
送信するデータは、端子1201に入力される。パルス発生回路1202は、広帯域のパルスを発生する。その際、端子1201に入力される送信データ信号を受けて、発生されるパルスに所定の変調を施す。変調の方式としては、発生パルスの発生位置をずらすパルス位置変調(PPM:Pulse Position Modulation)や発生パルスの極性を反転させる2相変調(BPM:Bi-Phase Modulation)等が良く使用される、PPMの波形を図15(B)に示し、BPMの波形を図15(C)に示す。同図において、実線と破線でそれぞれビット1または0を表す。このようにして発生変調されたパルスは、送信アンテナ1203を通じて空間に放射される。
次に、従来の典型的な受信装置の概要を説明する。受信アンテナ1204で受信された信号は、低雑音増幅回路(LNA:Low Noise Amplifier)1205によって増幅されミキサー回路1206に送られる。この際、伝送路において引き起こされる歪みを取り除く等化処理などが適宜行われる。歪みの例としては、マルチパスによる歪みやドプラー効果による周波数のシフトなどがある。
LNA1205によって増幅された受信信号は、ミキサー回路1206に送られ、テンプレートパルス発生回路1208によって発生されるテンプレートパルスと乗算が行われる。ミキサー回路1206は、乗算回路の一種であり2つの信号(この場合、受信信号及びテンプレートパルス)の乗算値を出力する。ミキサー回路1206が出力した信号は、積分回路1210によって平滑化され、その結果から送信されたビット情報が判別回路1212によって判別され、復調出力として端子1213より出力される。すなわちミキサー回路1206と積分回路1210は、相関器を構成し、この回路によって受信信号とテンプレートパルス相関が計算される。判別回路1212は、相関の計算結果に基づき送信された信号の判定(復調)を行う。
図15(B)、(C)のタイミング図に基づき、従来のIR方式のUWB送受信装置の動作の概要を示す。
図15(B)に従ってPPMの動作から説明する。受信アンテナ1204で受信され、LNA1205によって増幅された受信信号bは、図15(B)に示すような波形となる。以下の説明では、実線がビット1が送られてきた場合、破線がビット0が送られてきた場合を示すものとする。テンプレートパルス発生回路1208は、図15(B)に示すようなビット1のテンプレートパルスcを発生する。ミキサー回路1206は、受信信号bとテンプレートパルスcとを乗算し、乗算結果信号eを出力する。乗算結果信号eを積分回路1210によって積分し、高周波成分を取り除いた後、判別回路1212に入力し、判別回路1212において相関値の大きさから送信された情報として判定する。
上記では、ビット1の信号を検出する場合を示したが、ビット0の信号を検出する場合は、テンプレートパルス発生回路1208は、ビット1用のテンプレートパルスcの替わりにビット0用のテンプレートパルスdを発生し、受信信号bとテンプレートパルスdとを乗算し、ミキサー回路1206は、受信信号bとテンプレートパルスdとを乗算し、乗算結果信号fを出力する。
このように、テンプレートパルスとの相関を計算して復調する受信方式を一般に同期検波方式という。同期検波方式では、テンプレートパルスと受信信号のタイミングが完全に一致していなければならない。ここに挙げた従来の例では、同期追跡は、判定回路1212の判定結果から常に相関値が最大になるようにテンプレートパルス発生回路1208のテンプレートパルス発生タイミングを調整していく。この動作は一般に容易ではないが、最近のデバイス技術やデジタル信号処理技術の進歩によってこれらを駆使して高い周波数でも安定な動作ができるようになってきたとされている。
図15(C)は、BPMの場合の従来のIR方式のUWB送受信装置の動作の概要を説明する図である。受信アンテナ1204で受信され、LNA1205によって増幅された受信信号gは、テンプレートパルス発生回路1208によって発生されるテンプレートパルスhとミキサー回路1206によって乗算され、乗算結果信号iとなる。乗算結果信号iは、積分回路1210によって高域成分を取り除き、その正負を判定回路1212によって判定すれば送信されたビット情報が1か0かを判定できる。積分回路1210には、低域通過フィルタ(LPF)を使用しても、実質的に相関を取ることに等価であるので良い。
IR方式のUWB通信では、信号が間欠的であり、従来の狭帯域通信のように信号が持続的でない。このため、受信信号がある(または信号が受信できると予想される)時だけ受信機の回路に電源を供給し、信号がない時には回路を遮断することによって、受信装置全体の消費電力を大幅に削減できることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
図15(A)において、パルス発生回路1202やテンプレートパルス発生回路1208は、例えば非特許文献1や非特許文献2に示す回路を使用できる。これらの回路は、デジタル回路によって構成が可能であり、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor、相補型金属酸化膜半導体)を用いて、信号のある時だけ電力を消費し、信号がない時は電力を消費しないように設計することができる。特に非特許文献2では、回路を構成する半導体素子の限界近くの高周波の短パルスが発生でき、UWBに使用できるような極めて帯域の広い、すなわち幅の短いパルス発生が可能である。しかも、信号を発しない時、すなわち待機時の消費電力は、極めて少なくすることが可能である。
また、例えば非特許文献1及び非特許文献3には、信号のある時だけ動作させ、それ以外の時では電力消費が極小である低雑音増幅回路1205が紹介されている。
図16は、非特許文献3の低雑音増幅回路1300である。低雑音増幅回路1300は、差動の信号を増幅するために同一の回路1311,1312を二つ使用している。回路1311において、トランジスター1301,1302は、カスコード接続と呼ばれ、ソース接地のトランジスター1301とゲート接地のトランジスター1302を縦に接続してなる増幅回路であり、低雑音増幅回路としてよく用いられる。
差動信号RF+は、端子1308に印加され、コンデンサ1305及びインダクタンス1304からなるマッチング回路を経てソース接地のトランジスター1301のゲートに印加される。トランジスター1301によって増幅された信号は、端子1306によりゲート接地(Bias2)されたトランジスター1302に印加され増幅された後、インダクタンス1303による電圧降下によって信号IF+を取り出す。
端子1309は、ソース接地のトランジスター1301のゲートにバイアス(Bias1)を与える端子であり、抵抗1310を経てバイアス(Bias1)を印加する。また端子1306は、トランジスター1302のゲートにバイアス(Bias2)を与える端子であるが、このバイアス(Bias2)をコントロールすることによって増幅回路(トランジスター1301,1302)に流れる電流を制御できる。すなわち増幅回路を作動させる時は、適当なバイアス電圧(Bias2)を与え、増幅回路を作動させる必要が無い時は、この電圧値を極小(例えば接地電位)にする。この時、インダクタンス1303、トランジスター1302,1301の経路に流れる電流はゼロとなるので、増幅回路を作動させる必要が無い時は、端子1306に与える電位(Bias2)を極小にすることによって動作を停止させ、回路電流をゼロにすることができる。UWB−IRにおいて、信号の無い時に端子1306の電位を極小とすることによって低雑音増幅回路の消費電力を減らすことができる。
ミキサー回路1206(図15)には、通常良く使用される二重平衡回路型ミキサー(Gilbert回路とも言う)を使用することができるが、電力を特に気にする時は、CMOSトランジスターなどのスイッチ素子を用いた受動型ミキサーを使用することもできる。
図15(A)に示したUWB−IR方式の通信装置において、信号がある時にだけ回路をアクティブにする間欠動作の技術によって回路全体の消費電力を減らせることを述べた。当然、通信装置を構成する各回路要素は、UWB−IRの高周波広帯域の信号を扱えるだけの高速動作が要求される。
特にパルス発生回路1202やテンプレートパルス発生回路1208、低雑音増幅回路1205は、その高速動作性能と間欠動作機能を備えた優れた回路が考案されている。しかしながらミキサー回路(乗算回路)1206は、このような動作に適する回路が存在しなかった。従来の二重平衡回路型ミキサーは、上記のような間欠動作は不可能であり、また電力を消費しない受動型ミキサーは、変換利得が小さいというという課題がある。
また、従来の技術ではUWB−IR方式の通信装置、特にその受信装置において必須の構成要素である低雑音増幅回路、ミキサー及びテンプレートパルス発生回路は、それぞれ個別に設計され組み合わせて構成しなければならないという課題がある。
A CMOS IMPULSE RADIO ULTRA−WIDEBAND TRANCEIVER FOR 1Mb/s DATA COMMUNICATION AND ±2.5cm RANGE FINDINGS T.Terada et.al、 2005 Symposium on VLSI Circuits Digest of Technical Papers、pp.30−33
A Low−Power Template Generator for Coherent Impulse−Radio Ultra Wide−Band Receivers. Jose Luis et.al、Proceedings IEEE ICUWB, 2006 pp97−102
A 0.18μm CMOS Switchable Low−Power LNA for Impulse Radio Ultra Wide−Band Receivers. E.Barajas et.al、Proceedings IEEE ICUWB, 2006
本発明の幾つかの態様によれば、消費電力を低減し、構成を簡略化できるミキサー回路、通信装置及び電子機器等を提供できる。
本発明の一態様は、入力ノードと第1のノードとの間に設けられるゲート接地増幅回路と、前記第1のノードと第2のノードとの間に設けられる第1の直列トランジスター列〜第n(nは1以上の整数)の直列トランジスター列とを含み、前記第1の直列トランジスター列〜前記第nの直列トランジスター列の各直列トランジスター列は、前記第1のノードと前記第2のノードとの間に直列に接続される2個以上のトランジスターを含み、前記各直列トランジスター列を構成するトランジスターは、第1の制御信号〜第m(mは2以上の整数)の制御信号によって制御されることを特徴とするミキサー回路に関係する。
本発明の一態様によれば、各直列トランジスター列を構成するトランジスターのゲートを第1〜第mの制御信号によって適切にバイアスすることにより、ミキサー回路に低雑音増幅回路の機能を持たせることができる。また、各直列トランジスター列を制御する第1〜第mの制御信号の信号波形等を変えることにより、多様なミキシング動作を行わせることができる。
また本発明の一態様では、前記第1の制御信号〜前記第mの制御信号の少なくとも1つの制御信号は、その第1の電圧レベルが前記各直列トランジスター列を構成するトランジスターをオフにする電圧レベルとなる制御信号であってもよい。
このようにすれば、回路の動作が不要な時は、ミキサー回路の動作をオフ状態にして消費電力を減らすことができる。特にUWB−IRのような間欠的信号を扱う時は、パルス信号が入力されない時に回路の動作を停止させて消費電力を低減することが可能となる。
また本発明の一態様では、前記第1の制御信号〜前記第mの制御信号の少なくとも1つの制御信号は、その第1の電圧レベルが前記各直列トランジスター列を構成するトランジスターをオフにする電圧レベルとなり、その第2の電圧レベルが前記各直列トランジスター列を構成するトランジスターに与える所定のバイアス電圧となる制御信号である。
このようにすれば、ミキサー回路の動作が不要な時は、各直列トランジスター列をオフにする電圧レベルを与えることによってミキサー回路の動作を停止することができる。また、他の電圧レベルを各直列トランジスター列に与えるバイアス電圧とすることによって、ミキサー回路をカスコード増幅回路とすることが可能となり、これによってミキサー機能に加え、低雑音増幅回路の機能を持たせることが可能となる。
また本発明の一態様では、前記第1の制御信号〜前記第mの制御信号は、互いに位相の異なる信号であってもよい。
このようにすれば、第1〜第nの直列トランジスター列のうちのいずれかの直列トランジスター列を選択して、選択された直列トランジスター列に所定のバイアス電圧又はオフにする電圧レベルを与えることができる。
また本発明の一態様では、前記ゲート接地増幅回路によって増幅された信号が、前記第1の制御信号〜前記第mの制御信号のうちのj個(jは2≦j≦mである整数)の制御信号によってオン状態になった前記第1の直列トランジスター列〜前記第nの直列トランジスター列のいずれかの前記直列トランジスター列を介して出力されてもよい。
このようにすれば、第1〜第mの制御信号に基づいて、オン状態となる直列トランジスター列を選択して出力信号を得ることができる。さらに第1〜第mの制御信号によって直列トランジスター列を制御することで、ミキサー回路内で等価的にUWB−IRのテンプレート信号を発生させることができる。
また本発明の一態様では、前記第1の制御信号〜前記第mの制御信号は、UWB−IR信号のテンプレートパルスよりも幅の広いパルス信号を含んでもよい。
このようにすれば、UWB−IR信号のテンプレートパルスよりも幅の広い、すなわち低周波の制御信号によって各直列トランジスター列を制御することができるから、ミキサー回路にUWB−IR信号のテンプレートパルスのような高周波広帯域の信号を入力する必要がなくなる。
また本発明の一態様では、第1の電源ノードと前記第2のノードとの間に設けられる負荷素子を含んでもよい。
このようにすれば、ゲート接地増幅回路及び各直列トランジスター列により構成される増幅回路に最適な負荷素子を設けることができる。
また本発明の一態様では、前記第2のノードから出力信号が出力されてもよい。
このようにすれば、負荷素子を選択することで最適な出力インピーダンスを得ることができる。
また本発明の一態様では、前記負荷素子として、カレントミラー回路が設けられ、前記カレントミラー回路の出力ノードから出力信号が出力されてもよい。
このようにすれば、負荷素子による電圧降下を小さくして、かつ大きな振幅の信号を得ることができる。
また本発明の一態様では、前記出力ノードと第2の電源ノードとの間に設けられるキャパシターと、前記出力ノードと前記第2の電源ノードとの間に設けられるスイッチ素子とを含んでもよい。
このようにすれば、積分回路として十分な性能が得られるから、回路設計を容易にすることができる。
また本発明の一態様では、前記第1の直列トランジスター列〜前記第nの直列トランジスター列として、1組の直列トランジスター列が設けられ、前記第1の制御信号〜前記第mの制御信号として、第1の制御信号及び第2の制御信号が入力され、前記1組の直列トランジスター列は、前記第1のノードと前記第2のノードとの間に直列に接続された第1のトランジスター及び第2のトランジスターを含み、前記第1のトランジスター及び前記第2のトランジスターは、各々、前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号によって制御されてもよい。
このようにすれば、第1及び第2の制御信号に基づいて、1組の直列トランジスター列がオン状態となる期間に、入力された入力信号を増幅して出力することができる。
また本発明の一態様では、前記第1の直列トランジスター列〜前記第nの直列トランジスター列として、第1の直列トランジスター列及び第2の直列トランジスター列が設けられ、前記第1の制御信号〜前記第mの制御信号として、第1の制御信号〜第4の制御信号が入力され、前記第1の直列トランジスター列は、前記第1のノードと前記第2のノードとの間に直列に接続された第1のトランジスター及び第2のトランジスターを含み、前記第2の直列トランジスター列は、前記第1のノードと前記第2のノードとの間に直列に接続された第3のトランジスター及び第4のトランジスターを含み、前記第1のトランジスター及び前記第2のトランジスターは、各々、前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号によって制御され、前記第3のトランジスター及び前記第4のトランジスターは、各々、前記第3の制御信号及び前記第4の制御信号によって制御されてもよい。
このようにすれば、第1〜第4の制御信号に基づいて、第1、第2の直列トランジスター列のどちらか一方がオン状態となる期間に、入力された入力信号を増幅して出力することができる。
また本発明の一態様では、前記入力ノードとして、1組の差動入力信号を構成する第1の入力信号が入力される第1の入力ノードと、前記1組の差動入力信号を構成する第2の入力信号が入力される第2の入力ノードとが設けられ、前記ゲート接地増幅回路として、前記第1の入力ノードと前記第1のノードとの間に設けられる第1のゲート接地増幅回路と、前記第2の入力ノードと第3のノードとの間に設けられる第2のゲート接地増幅回路とを含み、前記第1の直列トランジスター列〜前記第nの直列トランジスター列として、第1の直列トランジスター列〜第4の直列トランジスター列が設けられ、前記第1の制御信号〜前記第mの制御信号として、第1の制御信号〜第4の制御信号が入力され、前記第1の直列トランジスター列は、前記第1のノードと前記第2のノードとの間に直列に接続された第1のトランジスター及び第2のトランジスターを含み、前記第2の直列トランジスター列は、前記第1のノードと前記第2のノードとの間に直列に接続された第3のトランジスター及び第4のトランジスターを含み、前記第3の直列トランジスター列は、前記第3のノードと前記第2のノードとの間に直列に接続された第5のトランジスター及び第6のトランジスターを含み、前記第4の直列トランジスター列は、前記第3のノードと前記第2のノードとの間に直列に接続された第7のトランジスター及び第8のトランジスターを含み、前記第1のトランジスター及び前記第2のトランジスターは、各々、前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号によって制御され、前記第3のトランジスター及び前記第4のトランジスターは、各々、前記第3の制御信号及び前記第4の制御信号によって制御され、前記第5のトランジスター及び前記第6のトランジスターは、各々、前記第2の制御信号及び前記第3の制御信号によって制御され、前記第7のトランジスター及び前記第8のトランジスターは、各々、前記第1の制御信号及び前記第4の制御信号によって制御されてもよい。
このようにすれば、第1〜第4の制御信号に基づいて、第1、第2の直列トランジスター列のどちらか一方がオン状態となる期間に、入力された第1の入力信号を増幅して出力し、第3、第4の直列トランジスター列のどちらか一方がオン状態となる期間に、入力された第2の入力信号を増幅して出力することができる。
また本発明の一態様では、前記入力ノードとして、1組の差動入力信号を構成する第1の入力信号が入力される第1の入力ノードと、前記1組の差動入力信号を構成する第2の入力信号が入力される第2の入力ノードとが設けられ、前記負荷素子として、前記第1の電源ノードと前記第2のノードとの間に設けられる第1の負荷素子と、前記第1の電源ノードと第4のノードとの間に設けられる第2の負荷素子とを含み、前記ゲート接地増幅回路として、前記第1の入力ノードと前記第1のノードとの間に設けられる第1のゲート接地増幅回路と、前記第2の入力ノードと第3のノードとの間に設けられる第2のゲート接地増幅回路とを含み、前記第1の直列トランジスター列〜前記第nの直列トランジスター列として、第1の直列トランジスター列〜第8の直列トランジスター列が設けられ、前記第1の制御信号〜前記第mの制御信号として、第1の制御信号〜第4の制御信号が入力され、前記第1の直列トランジスター列は、前記第1のノードと前記第2のノードとの間に直列に接続された第1のトランジスター及び第2のトランジスターを含み、前記第2の直列トランジスター列は、前記第1のノードと前記第2のノードとの間に直列に接続された第3のトランジスター及び第4のトランジスターを含み、前記第3の直列トランジスター列は、前記第1のノードと前記第4のノードとの間に直列に接続された第5のトランジスター及び第6のトランジスターを含み、前記第4の直列トランジスター列は、前記第1のノードと前記第4のノードとの間に直列に接続された第7のトランジスター及び第8のトランジスターを含み、前記第5の直列トランジスター列は、前記第3のノードと前記第4のノードとの間に直列に接続された第9のトランジスター及び第10のトランジスターを含み、前記第6の直列トランジスター列は、前記第3のノードと前記第4のノードとの間に直列に接続された第11のトランジスター及び第12のトランジスターを含み、前記第7の直列トランジスター列は、前記第3のノードと前記第2のノードとの間に直列に接続された第13のトランジスター及び第14のトランジスターを含み、前記第8の直列トランジスター列は、前記第3のノードと前記第2のノードとの間に直列に接続された第15のトランジスター及び第16のトランジスターを含み、前記第1のトランジスター及び前記第2のトランジスターは、各々、前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号によって制御され、前記第3のトランジスター及び前記第4のトランジスターは、各々、前記第3の制御信号及び前記第4の制御信号によって制御され、前記第5のトランジスター及び前記第6のトランジスターは、各々、前記第2の制御信号及び前記第3の制御信号によって制御され、前記第7のトランジスター及び前記第8のトランジスターは、各々、前記第1の制御信号及び前記第4の制御信号によって制御され前記第9のトランジスター及び前記第10のトランジスターは、各々、前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号によって制御され、前記第11のトランジスター及び前記第12のトランジスターは、各々、前記第3の制御信号及び前記第4の制御信号によって制御され、前記第13のトランジスター及び前記第14のトランジスターは、各々、前記第2の制御信号及び前記第3の制御信号によって制御され、前記第15のトランジスター及び前記第16のトランジスターは、各々、前記第1の制御信号及び前記第4の制御信号によって制御され、前記第4のノードから前記第1の入力信号に対応する第1の差動出力信号が出力され、前記第2のノードから前記第2の入力信号に対応する第2の差動出力信号が出力されてもよい。
このようにすれば、第1〜第4の制御信号に基づいて、第1、第2の直列トランジスター列のどちらか一方がオン状態となる期間に、入力された第1の入力信号を増幅して第2の差動出力信号を出力し、第3、第4の直列トランジスター列のどちらか一方がオン状態となる期間に、入力された第1の入力信号を増幅して第1の差動出力信号を出力し、第5、第6の直列トランジスター列のどちらか一方がオン状態となる期間に、入力された第2の入力信号を増幅して第1の差動出力信号を出力し、第7、第8の直列トランジスター列のどちらか一方がオン状態となる期間に、入力された第2の入力信号を増幅して第2の差動出力信号を出力することができる。
本発明の他の態様は、上記に記載のミキサー回路と、前記第1の制御信号〜前記第mの制御信号を生成する制御信号生成回路とを含むことを特徴とする通信装置に関係する。
本発明の他の態様によれば、ミキサー回路は、低雑音増幅回路の機能、ミキサー回路の機能、制御信号によるテンプレート信号合成の機能及び回路を遮断して消費電力を節約する機能を併せ持つことができる。さらにその入力インピーダンスを低くできるので、入力のマッチング設計が容易になる。その結果、このミキサー回路を用いた通信装置は、その構成をきわめて簡略化することができる。
また本発明の他の態様では、前記第1の制御信号〜前記第mの制御信号は、少なくとも第1の周波数の成分を有する信号及び第2の周波数の成分を有する信号であり、受信信号周波数は、前記第1の周波数及び前記第2の周波数の和又は差のいずれか一方に一致してもよい。
このようにすれば、受信信号を直接ベースバンドに周波数変換することができ、これによってダイレクトコンバージョンによる受信装置構成が可能となる。しかも受信信号の周波数と同一の局所発振周波数を用いないので、従来のダイレクトコンバージョン方式受信装置で問題となるDCオフセットの問題を回避することができる。
本発明の他の態様は、上記に記載の通信装置を含むことを特徴とする電子機器に関係する。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.ミキサー回路の第1の構成例
先ず、本実施形態に係るミキサー回路の第1の構成例について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るミキサー回路の第1の構成例を示す回路図である。図2は、本実施形態に係るミキサー回路の第1の構成例の動作を示すタイミング図である。なお、本実施形態のミキサー回路は図1の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素に置き換えたり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
先ず、本実施形態に係るミキサー回路の第1の構成例について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るミキサー回路の第1の構成例を示す回路図である。図2は、本実施形態に係るミキサー回路の第1の構成例の動作を示すタイミング図である。なお、本実施形態のミキサー回路は図1の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素に置き換えたり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
図1に示すように、本構成例のミキサー回路は、第1の入力ノード103と第1のノードN1との間に設けられる第1のゲート接地増幅回路と、第2の入力ノード104と第3のノードN3との間に設けられる第2のゲート接地増幅回路とを含む。さらに、第1〜第8の直列トランジスター列(広義には第1〜第nの直列トランジスター列。nは1以上の整数)を含む。さらに、第1の電源ノード136と第2のノードN2との間に設けられる第1の負荷素子134と、第1の電源ノード136と第4のノードN4との間に設けられる第2の負荷素子135とを含む。
より具体的には、第1の直列トランジスター列は、第1のノードN1と第2のノードN2との間に直列に接続された第1、第2のトランジスター112、113を含む。さらに第2の直列トランジスター列は、N1とN2との間に直列に接続された第3、第4のトランジスター114,115を含む。さらに第3の直列トランジスター列は、N1とN4との間に直列に接続された第5、第6のトランジスター116、117を含む。さらに第4の直列トランジスター列は、N1とN4との間に直列に接続された第7、第8のトランジスター118,119を含む。
さらに、第5の直列トランジスター列は、第3のノードN3と第4のノードN4との間に直列に接続された第9、第10のトランジスター122,123を含む。第6の直列トランジスター列は、N3とN4との間に直列に接続された第11、第12のトランジスター124,125を含む。第7の直列トランジスター列は、N3とN2との間に直列に接続された第13、第14のトランジスター126,127を含む。第8の直列トランジスター列は、N3とN2との間に直列に接続された第15、第16のトランジスター128,129を含む。
これら16個のトランジスター112〜129のゲートは、図1に示すような接続によって端子130,131,132,133に与えられる第1〜第4の制御信号G1〜G4(広義には第1〜第mの制御信号。mは2以上の整数)によって制御される。
具体的には、図1に示すように、第1、第2のトランジスター112,113は、各々第1、第2の制御信号G1、G2によって制御される。第3、第4のトランジスター114,115は、各々第3、第4の制御信号G3,G4によって制御される。第5、第6のトランジスター116,117は、各々第2、第3の制御信号G2,G3によって制御される。第7、第8のトランジスター118,119は、各々第1、第4の制御信号G1,G4によって制御される。
同様に、第9、第10のトランジスター122,123は、各々第1、第2の制御信号G1、G2によって制御される。第11、第12のトランジスター124,125は、各々第3、第4の制御信号G3,G4によって制御される。第13、第14のトランジスター126,127は、各々第2、第3の制御信号G2,G3によって制御される。第15、第16のトランジスター128,129は、各々第1、第4の制御信号G1,G4によって制御される。
図1に示すように、ミキサー回路1は、差動信号を扱う平衡型の回路を提供するため左右で対称な同一の回路11,12となっている。電源端子(第1の電源ノード)136には、電源電圧VDDが印加されている。
1組の差動入力信号を構成する第1、第2の入力信号RF+,RF−は、第1、第2の入力端子(入力ノード)103,104に入力される。ここでは例としてUWB−IR信号として図2に示すように周期T、パルスフィンガー数=4周期のパルス列をあげる。図2に示すような差動入力信号RF+,RF−は、例えば上記のUWB−IR信号を平衡型のアンテナで受信した場合などで得ることができる。これらの差動入力信号RF+,RF−は、各々トランジスター101,102(ゲート接地トランジスタ)のソースに印加される。
端子111は、トランジスター101,102に与えるバイアス電圧Biasを供給するための端子であり、バイアス電圧Biasは、トランジスター101,102のゲートに与えられ、トランジスター101,102は、それぞれ第1、第2のゲート接地増幅回路として動作する。
第1、第2のトランジスター112,113は、第1のノードN1と第2のノードN2との間に直列に接続された2個のトランジスター(第1の直列トランジスター列)であり、それぞれのゲートに同一の電圧が与えられたとするとチャネル長がL1+L2の1つのトランジスターと見ることができる。ここでL1,L2は、それぞれトランジスター112,113のチャネル長である。直列接続されたトランジスター112,113を1つのトランジスターと考え、これにトランジスター101のドレインが接続されていると見ると、これらのトランジスター112,113,101は、ゲート接地増幅回路を2段縦積みにしたカスコード接続とみなすことができる。
第1のゲート接地増幅回路のトランジスター101には、上記の2つの直列接続されたトランジスター112,113の他に、直列につながれた2個のトランジスター114,115、トランジスター116,117及びトランジスター118,119から構成される第1〜第4の直列トランジスター列が並列に接続される。
端子130,131,132,133には、各々、図2に示すような第1〜第4の制御信号G1,G2,G3,G4を与える。これらの制御信号G1〜G4は、第1の電圧レベルV0、第2の電圧レベルV1の2値を取り、図2に示すような順序で小さな遷移時間を経て変化するものとする。すなわち、第1〜第4の制御信号G1〜G4(広義には第1〜第mの制御信号)は、互いに位相の異なる信号である。さらに、第1〜第4の制御信号G1〜G4はUWB−IR信号のテンプレートパルスよりも幅の広いパルス信号を含む。
このような信号をどのように作るかは後述する。また後の説明のために、各信号の遷移する時刻を図のようにt1,t2、〜t9と定義する。なお、図2では間欠的なUWB−IR信号の存在する部分のみ拡大して描いている。実際には、信号のない時刻t1以前およびt9以後の期間の方が時刻t1〜t9の期間よりずっと長い。
今、第1の電圧レベルV0を図1においてトランジスター112〜119及びトランジスター122〜129をオフにするような低い電圧値とし、第2の電圧レベルV1をこれらの直列接続されているトランジスター112〜119及び122〜129をゲート接地段の1つのトランジスターと見た場合のゲートバイアス値(所定のバイアス電圧)とする。このように第1、第2の電圧レベルV0、V1を選ぶと、トランジスター112,113は、図2に示すように制御信号G1,G2が共にV1となる時刻t2〜t3の期間及び時刻t6〜t7の期間にゲート接地段として作動する。同様に、トランジスター114,115は、制御信号G3,G4が共にV1となる時刻t4〜t5の期間及び時刻t8〜t9の期間にゲート接地段として作動し、またトランジスター126,127は、制御信号G2,G3が共にV1となる時刻t3〜t4の期間及び時刻t7〜t8の期間にゲート接地段として作動し、トランジスター128,129は、制御信号G1,G4が共にV1となる時刻t1〜t2の期間及び時刻t5〜t6の期間にゲート接地段として作動する。
そのためインダクタンス(広義には第1の負荷素子)134には、時刻t1〜t2の期間においてトランジスター102によって増幅され、さらに直列トランジスター128,129によるゲート接地段によって増幅された信号が検出される。また、同様に時刻t2〜t3の期間には、トランジスター101によって増幅され、さらに直列トランジスター112,113によって増幅された信号がインダクタンス134に検出される。以下同様に、周期T/2毎にトランジスター101,102のドレイン出力が切り替わり、直列トランジスターによるゲート接地段で増幅した信号がインダクタンス134に検出され、出力端子121(広義には第2のノードN2)から第2の入力信号RF−に対応する第2の差動出力信号IF−として出力される。
一方、インダクタンス(広義には第2の負荷素子)135には、上記と相補的な接続によって、すなわち直列トランジスター116,117によって時刻t3〜t4の期間及び時刻t7〜t8の期間に、また直列トランジスター118,119によって時刻t1〜t2の期間及び時刻t5〜t6の期間に、トランジスター101のドレイン出力をゲート接地増幅し、さらに直列トランジスター122,123によって時刻t2〜t3の期間及び時刻t6〜t7の期間に、また直列トランジスター124,125によって時刻t4〜t5の期間及び時刻t8〜t9の期間に、トランジスター102のドレイン出力をゲート接地増幅し、出力端子120(広義には第4のノードN4)から第1の入力信号RF+に対応する第1の差動出力信号IF+として出力する。
以上をまとめると、第1〜第4の制御信号G1〜G4(広義には第1〜第mの制御信号。mは2以上の整数)のうちの2個の制御信号(広義にはj個の制御信号。jは2≦j≦mである整数)によってオン状態になった第1〜第8の直列トランジスター列(広義には第1〜第nの直列トランジスター列。nは1以上の整数)のいずれかの直列トランジスター列を介して、ゲート接地増幅回路によって増幅された信号が出力される。
第2の電圧レベルV1、第1の電圧レベルV0をそれぞれ2値信号の真、偽に当てはめると、論理式Ga=G1×G4+G2×G3が真の時、出力端子120には入力端子103に入った差動信号RF+が増幅されて出力され、また出力端子121には入力端子104に入った差動信号RF−が増幅され出力される。また、論理式Gb=G1×G2+G3×G4が真の時、出力端子120には入力端子104に入った差動信号RF−が増幅されて出力され、また出力端子121には入力端子103に入った差動信号RF+が増幅され出力される。上記2つの論理式Ga,Gbがいずれも真でない時、すなわち時刻t1以前または時刻t9以後はこのミキサー回路1は遮断され電力を消費しない。これは、上記2つの論理式Ga,Gbのどちらかが真のとき、これらGa,Gbによる2値信号の差Ga−Gbと差動信号RF+,RF−の乗算結果が出力されていることになる。
図2のように制御信号G1〜G4を設定することにより、図2の2値信号の差Ga−Gbは、UWB−IR通信に用いるテンプレート信号と等価となり、この回路1つで低雑音増幅回路、乗算回路及びテンプレートパルス発生回路の一部の機能をもたせることが可能となる。すなわち、図15(A)に示す従来のUWB−IR受信機構成図において、低雑音増幅回路1205及び乗算回路1206とテンプレートパルス発生回路1208の一部に置き換えて使用することができる。本実施形態のミキサー回路1では、テンプレートパルスを外部から供給する必要がない。UWB−IR通信において、テンプレート信号として用いられるテンプレートパルスは非常に高速であり、しばしば機器を構成する素子の限界周波数程度になるが、本実施形態のミキサー回路1ではこのような高速の信号を発生する必要がない。また、本実施形態のミキサー回路1は、テンプレートパルスのない時は電力を消費しないので、従来のように回路電源のオン、オフを制御するスイッチ回路が不要である。
図3は、上記に説明した制御信号G1〜G4を生成する制御信号生成回路300の一例であり、図4は、制御信号G1〜G4を生成する制御信号生成回路300のタイミング図である。以下、説明のために否定論理和回路(NOR)301,302,303,304の出力をそれぞれQ1,Q2,Q3,Q4とし、それぞれの出力値の状態を表すために例えば(Q1,Q2,Q3,Q4)=(L,L,H,H)または単に(LLHH)のように記すものとする。これは、NOR301,302の出力値が偽、NOR303,304の出力値が真、であることを表している。
制御回路305は、端子311に入力される図4に示す起動信号SSを受けて、制御信号生成回路300を初期化するための初期化信号ISを発生する。また、端子310には常に偽(L)が入力される。NOR301,304は、2入力NORでもよいが、NOR302,303との対称性を保つために3入力NORを接続している。制御信号生成回路300において、NOR301の出力信号Q1は、Q1=X(Q2+Q4)、NOR302の出力信号Q2は、Q2=X(Q1+Q3+IS)、NOR303の出力信号Q3は、Q3=X(Q1+Q4+IS)、NOR304の出力信号Q4は、Q4=X(Q2+Q3)、となる。ここでXは論理の否定を表す記号で論理式または論理値に前置してその論理の否定を表す。
以下、図4のタイミング図を参照しながら図3の制御信号生成回路300の動作を説明する。
先ず、時刻tb以前の静止状態においては、制御回路305の発する初期化信号ISはHとなっており、ゆえに(Q2,Q3)=(L,L)となる。これによって(Q1,Q4)=(L,H)となる。すなわち、時刻tb以前では(Q1,Q2,Q3,Q4)=(L,L,L,H)の状態を保持し続ける。
時刻taにおいて起動信号SSが立ち上がると、これに呼応して制御回路305は回路を作動させるために初期化信号ISを立ち下げる。すなわち時刻taから遅れを伴い時刻tbにおいてIS=Lに変化させる。
初期化信号IS=Lの時、NOR301とNOR302は、RSフリップフロップ回路を形成する。NOR303とNOR304も同様にRSフリップフロップ回路を形成し、正帰還がかかるように接続されているので、制御信号生成回路300は発振を開始する。すなわち、NORの回路動作の遅れを伴って時刻t1以降Q1,Q2,Q3,Q4は、(LHLH)→(LHHL)→(HLHL)→(HLLH)のように変化していく。制御回路305は、Q3またはQ4を監視していて、パルスフィンガー数が所定の値になった時に初期化信号IS=Hとすれば、上記発振を停止することができ、初期の静止状態に戻すことができる。
上記出力信号Q1,Q2,Q3,Q4は、G1=Q2,G2=Q3,G3=Q1,G4=Q4と対応させることにより図1の制御信号G1,G2,G3,G4になる。制御信号生成回路300によって発生された出力信号Q1,Q2,Q3,Q4を合成してできるテンプレートパルスは、NOR301〜304の遅延量によって決まる遷移時間に設定できる。UWB−IR通信に使用できるような短いテンプレートパルスに対応可能であるが、上記制御信号G1,G2,G3,G4は、テンプレートパルスよりもずっと低速の信号であり、このことは制御信号生成回路300の回路構成をきわめて容易にする。なお、テンプレートパルスとして使用する場合の周波数調整は、NOR301〜304の電源電圧を制御したり、出力に負荷となる小容量の容量を付加してその負荷量を調整する、等の方法で目的の周波数にあわせ込むことが可能である。
図5に、制御信号G1〜G4を生成する制御信号生成回路500の一例を示す。図5において、トランジスター501,502,503,504,505によって差動増幅回路が形成されている。Nチャネルトランジスター501は、回路電流を制限する電流源を形成し回路電流を制限する。この回路電流の制御によって差動増幅回路の応答時間が変わり、信号の伝達する遅延量を制御できる。すなわち、端子516からNチャネルトランジスター501のゲートに印加する電圧VSに応じて、発生する信号のパルス幅を制御することができる。
Pチャネルトランジスター504,505は、Nチャネルトランジスター502,503で形成される差動増幅段の負荷であり、Pチャネルトランジスター504,505のゲートはお互いのドレインに接続されており、いわゆるクロスカップル回路を形成する。この接続は、互いの変化を強調し信号遷移のずれを最小にする。Nチャネルトランジスター507は、初期状態をセットするためのスイッチであり、端子515に印加される初期化信号ISによって、初期状態と動作状態を切り替えることができる。すなわち初期化信号ISの電位が高い場合、Nチャネルトランジスター507は強制的にオンとなり、Pチャネルトランジスター505のドレイン電位(Q2)は強制的にLとなり、論理回路500は初期の状態にセットされる。また初期化信号ISの電位が低い場合、Nチャネルトランジスター507はオフして制御信号生成回路500は動作状態となる。Nチャネルトランジスター506は、ゲート電位が常に接地電位にセットされており常にオフとなっている。このNチャネルトランジスター506は、動作には直接影響を及ぼさないが差動増幅器の動作の良好な平衡性(対称性)を得るために付加する。
トランジスター508〜514による回路は、上記に説明したトランジスター501〜507による回路と同様に差動増幅回路を構成する。この2つの差動増幅回路を縦続接続して図5に示すような接続にすることによって、出力を正帰還となるように入力側に戻してやると4相の出力を持つ発振回路となる。図3の回路と同様の動作によって端子515に印加する初期化信号ISを制御することによって、上記制御信号G1,G2,G3,G4を得ることができる。すなわちトランジスター504,505,511,512のドレインの出力信号をQ1,Q2,Q3,Q4とし、それぞれをバッファ518によって緩衝増幅し取り出すと、それぞれ制御信号G3,G1,G2,G4となる。
以上に述べた本実施形態のミキサー回路の第1の構成例によれば、以下の効果が得られる。
本構成例のミキサー回路1では、直列接続のトランジスターに与える制御信号G1〜G4によって、回路動作の必要ない時にはミキサー回路1を遮断する間欠動作が可能である。これによって、間欠信号によるUWB−IRのような通信装置に、ミキサー回路1を用いれば装置全体の消費電力の削減が可能となる。
また、本構成例のミキサー回路1では、低雑音増幅回路のカスコード接続においてゲート接地段にミキサーが組み込まれた回路と見ることもできるので、ミキサー機能に加え低雑音増幅回路の機能を持たせることができる。その上、従来、低雑音増幅回路とミキサー回路で別々に電源から電流が流れていたのに対し、ミキサー回路1では電流が流れる経路は1つとなる。そのために従来の技術による回路構成に比べ回路に消費される電力の削減が可能となる。
さらに、従来ではミキサーに対してはテンプレート波形が入力され、受信信号との乗算が行われていたのに対し、ミキサー回路1ではゲート接地段の論理合成によりテンプレートパルスが合成される。このため、ミキサー回路1にテンプレートパルスを入力する必要が無く、テンプレートパルスよりも極端に低い周波数の信号を入力するだけでよい。すなわちミキサー回路1の入力のためにテンプレートパルスを生成する必要が無い。これによって回路素子の限界に近いような高い周波数のテンプレートパルスを扱わなければならないUWB−IRのような場合において回路設計をきわめて容易にする。
また、従来のUWB−IRの受信機の構成において、ミキサーに入力するテンプレートパルスは大振幅が要求され、そのため適当なテンプレートパルス発生回路で発生されたテンプレートパルスを増幅するドライブ回路を必要とする。これらの回路の設計は、扱う周波数が高いため困難を伴うが、本実施形態においては、ミキサー回路1に入力される制御信号の組み合わせによりテンプレートパルスを合成できるので、ミキサー回路1に入力する信号は、テンプレートパルスの周波数よりかなり低い周波数の信号でよく設計が容易である。従来の技術で必要であったドライブ回路などの回路の省略が可能であり、このことは、またさらなる低消費電力化を可能にする。また、入力段もゲート接地増幅回路で構成されているため入力インピーダンスを低い値に設定できるので良好な入力マッチング特性を得ることができ、設計が容易になる。
さらに、従来のミキサー回路を用いて受信信号を直接ベースバンドに落とすいわゆるダイレクトコンバージョン方式の受信機を構成する場合には、局所発振器で発生される局所信号が無線信号(差動信号RF)側に漏洩してその信号が回路のミスマッチなどによる反射し、これが自身の局所信号によって直流成分に変換されるいわゆるDCオフセットが生じるという深刻な問題があった。本実施形態のミキサー回路1では、局所信号に当たる信号は無線信号と同じ周波数成分を持たないようにすることができるので、上記のようなDCオフセットのような問題は生じない。本実施形態のミキサー回路1は、従来の狭帯域の信号による通信においても効果が大きい。
2.ミキサー回路の変形例
以下に、上述したミキサー回路の第1の構成例の変形例として、第1〜第6の変形例について説明する。
以下に、上述したミキサー回路の第1の構成例の変形例として、第1〜第6の変形例について説明する。
図6(A)は、ミキサー回路の第1の変形例を示す。第1の変形例では、1組の直列トランジスター列が設けられ、第1、第2の制御信号G1,G2が入力される。1組の直列トランジスター列は、第1のノードN1と第2のノードN2との間に直列に接続された第1、第2のトランジスター112,113を含む。第1、第2のトランジスター112,113は、各々第1、第2の制御信号G1,G2によって制御される。
図6(B)は、第1の変形例の動作を説明する図である。第1の変形例では、第1、第2の制御信号G1,G2が共に第2の電圧レベルV1となる期間、すなわちt2〜t3及びt6〜t7の期間において、直列トランジスター列を構成する第1、第2のトランジスター112,113がオン状態となる。上記の期間に、入力された入力信号RFが増幅されて、第2のノードN2から出力信号IFとして出力される。
このように、第1の変形例によれば、制御信号G1、G2の論理積と入力信号RFとの乗算結果が出力される。この変形例によれば、シングルエンドの信号を扱うことができ、ゲインは減少するが、素子数が少なくなり消費電力も低減することができる。
図7(A)は、ミキサー回路の第2の変形例を示す。第2の変形例では、第1、第2の直列トランジスター列が設けられ、第1〜第4の制御信号G1〜G4が入力される。第1の直列トランジスター列は、第1のノードN1と第2のノードN2との間に直列に接続された第1、第2のトランジスター112,113を含み、第2の直列トランジスター列は、N1とN2との間に直列に接続された第3、第4のトランジスター114,115を含む。第1、第2のトランジスター112,113は、各々第1、第2の制御信号G1,G2によって制御され、第3、第4のトランジスター114,115は、各々第3、第4の制御信号G3,G4によって制御される。
図7(B)は、第2の変形例の動作を説明する図である。第2の変形例では、制御信号G1,G2が共に第2の電圧レベルV1となる期間、及び制御信号G3、G4が共に第2の電圧レベルV1となる期間、すなわちt2〜t3、t4〜t5、t6〜t7及びt8〜t9の期間において、入力された入力信号RFが増幅されて、第2のノードN2から出力信号IFとして出力される。
このように、第2の変形例によれば、論理式Gb=G1×G2+G3×G4が真の時に、入力信号RFが増幅されて出力される。すなわち、論理式Gbと入力信号RFとの乗算結果が出力される。この変形例によれば、シングルエンドの信号を扱うことができ、ゲインは減少するが、素子数が少なくなり消費電力も低減することができる。
図8(A)は、ミキサー回路の第3の変形例を示す。第3の変形例では、入力ノードとして、1組の差動入力信号を構成する第1の入力信号RF+が入力される第1の入力ノード103と、1組の差動入力信号を構成する第2の入力信号RF−が入力される第2の入力ノード104とが設けられる。
さらにゲート接地増幅回路として、第1の入力ノード103と第1のノードN1との間に設けられる第1のゲート接地増幅回路と、第2の入力ノード104と第3のノードN3との間に設けられる第2のゲート接地増幅回路とを含む。
さらに第1〜第4の直列トランジスター列が設けられ、第1〜第4の制御信号G1〜G4が入力される。
第1の直列トランジスター列は、第1のノードN1と第2のノードN2との間に直列に接続された第1、第2のトランジスター112,113を含む。第2の直列トランジスター列は、N1とN2との間に直列に接続された第3、第4のトランジスター114,115を含む。第3の直列トランジスター列は、N3とN2との間に直列に接続された第5、第6のトランジスター126,127を含む。第4の直列トランジスター列は、N3とN2との間に直列に接続された第7、第8のトランジスター128,129を含む。
第1、第2のトランジスター112,113は、各々第1、第2の制御信号G1,G2によって制御される。第3、第4のトランジスター114,115は、各々第3、第4の制御信号G3,G4によって制御される。第5、第6のトランジスター126,127は、各々第2、第3の制御信号G2,G3によって制御される。第7、第8のトランジスター128,129は、各々第1、第4の制御信号G1,G4によって制御される。
図8(B)は第3の変形例の動作を説明する図である。第3の変形例では、制御信号G1,G2が共に第2の電圧レベルV1となる期間、及び制御信号G3、G4が共に第2の電圧レベルV1となる期間、すなわちt2〜t3、t4〜t5、t6〜t7及びt8〜t9の期間において、入力された第1の入力信号RF+が増幅されて、第2のノードN2から出力信号IF−として出力される。また、制御信号G2,G3が共に第2の電圧レベルV1となる期間、及び制御信号G1、G4が共に第2の電圧レベルV1となる期間、すなわちt1〜t2、t3〜t4、t5〜t6、t7〜t8の期間において、入力された第2の入力信号RF−が増幅されて、第2のノードN2から出力信号IF−として出力される。
このように、第3の変形例によれば、論理式Ga=G1×G4+G2×G3が真の時に、第2の入力ノード104に入力した第2の入力信号RF−が増幅され出力される。また、論理式Gb=G1×G2+G3×G4が真の時に、第1の入力ノード103に入力した第1の入力信号RF+が増幅され出力される。すなわち、論理式Gaと第2の入力信号RF−との積及び論理式Gbと第1の入力信号RF+との積の和(Ga×RF−+Gb×RF+)が出力される。
この変形例によれば、差動入力信号を増幅してシングルエンドの出力信号を得ることができ、さらに上記の2つの変形例に比べてゲインを大きくできる。また、第1の構成例と比べて、素子数と消費電力を半分に低減することができる。
次に第4の変形例について説明する。上述したミキサー回路の第1の構成例では、MOS型のトランジスターを用いた場合を例に説明したが、これに限定されるのではなく、例えば、バイポーラー型のトランジスターを用いて、それぞれ対応電極をソース→エミッター、ゲート→ベース、ドレイン→コレクターに置き換え適当なバイアスを付せば、まったく同様に作動させることができる。
次に第5の変形例について説明する。ゲート接地段を構成するトランジスターを2個でなく3個以上とすれば、さらに制御信号の組合せによる多彩な制御が可能となり、制御信号の発生に何らかの制約が伴う場合にはその制約を緩和する。
次に第6の変形例について説明する。上述したミキサー回路の第1の構成例では、2つの同一の回路を用いて差動信号を扱ったが、入力ゲート接地段のトランジスター101,102のそれぞれのソースを電流源に接続し、両トランジスターに流れる電流を常に一定になるように制御すれば、同相ゲインをさらに小さくすることができ、より差動増幅の効果を高めることも可能である。
3.ミキサー回路の第2の構成例
次に、本実施形態のミキサー回路の第2の構成例について説明する。第1の構成例(図1)においては、インダクタンス134,135を用いて増幅された電流信号を電圧に変換して取り出している。一般にミキサー回路(乗算回路)をUWB−IRに用いる乗算回路や受信機のミキサー回路として周波数変換に用いる場合は、取り出す信号の周波数は入力信号に比較して低くなる。そのような場合、インダクタンスによって信号を取り出そうとすると大きな値のインダクタンスが必要となる。集積回路上にインダクタンスを形成するような場合は、十分な振幅値の取れる大きなインダクタンスを搭載することが困難となり、そのような場合は、信号振幅は小さくなってしまう場合もある。
次に、本実施形態のミキサー回路の第2の構成例について説明する。第1の構成例(図1)においては、インダクタンス134,135を用いて増幅された電流信号を電圧に変換して取り出している。一般にミキサー回路(乗算回路)をUWB−IRに用いる乗算回路や受信機のミキサー回路として周波数変換に用いる場合は、取り出す信号の周波数は入力信号に比較して低くなる。そのような場合、インダクタンスによって信号を取り出そうとすると大きな値のインダクタンスが必要となる。集積回路上にインダクタンスを形成するような場合は、十分な振幅値の取れる大きなインダクタンスを搭載することが困難となり、そのような場合は、信号振幅は小さくなってしまう場合もある。
第2の構成例では、上記のような場合に対応する例を2つ示す。図9は、図1のインダクタンス134,135にかえて抵抗601,602を接続したミキサー回路600の例である。このように構成することにより、インダクタンス値によらず低い周波数成分の信号も取り出すことが可能となる。図9のミキサー回路600では、大きな信号を取り出すには抵抗601,602によって大きな電圧降下を引き起こす。そのため、大きな信号を得ようとすると電源電圧VDDを高くする必要がある。
図10は、大きな電圧降下なしで大きな信号を取り出すことが可能なミキサー回路700の例を示す。負荷素子としてカレントミラー回路が設けられ、カレントミラー回路の出力ノードから出力信号が出力される。Pチャネルトランジスター703,704は、ダイオード接続され、各々Pチャネルトランジスター705,706とでカレントミラー回路を構成する。すなわち、Pチャネルトランジスター703,704で検出された信号電流は、Pチャネルトランジスター705,706によってコピーされ出力される。
これらのカレントミラー回路は、電流源であり、十分に高いインピーダンスを持つので、相関回路を構成するための後段に接続する積分回路の設計は容易である。すなわち、キャパシター707,709を第1、第2の出力ノード120,121と第2の電源ノード(グランド、VSS)との間に設けるだけで十分な性能が得られる。なお、第1、第2の出力ノード120,121と第2の電源ノードとの間に設けられるスイッチ素子708,710は、積分の開始時にキャパシターに充電された電荷を放電し、初期状態に戻すためのリセットスイッチである。
4.ミキサー回路の第3の構成例
次に、本実施形態のミキサー回路の第3の構成例について説明する。第1の構成例においては、ゲート接地段の直列トランジスター列が各入力ゲート接地段に4組接続されている。ゲート接地段をもっと多くすると、制御信号のパルス幅はもっと長くすることができる。これによって、制御信号の周波数成分はより低くなり、回路設計が容易になる。
次に、本実施形態のミキサー回路の第3の構成例について説明する。第1の構成例においては、ゲート接地段の直列トランジスター列が各入力ゲート接地段に4組接続されている。ゲート接地段をもっと多くすると、制御信号のパルス幅はもっと長くすることができる。これによって、制御信号の周波数成分はより低くなり、回路設計が容易になる。
第3の構成例では、直列トランジスター列による8組のゲート接地段を用いて各制御信号の1回の遷移のみで、例えば第1の構成例と同様のパルスフィンガー数4のテンプレートパルスの乗算が可能なミキサー回路を示す。なお、本構成例はこの場合に限られるものではなく、ゲート接地段の数を増やせばより多くのパルスフィンガー数のパルス検出が可能になる。
図11(A)は、本実施形態のミキサー回路の第3の構成例を示す。図11(B)は、制御信号生成回路の一例である。図11(A)において、直列トランジスター列によるゲート接地段を除いて図1と同じであり、図1の回路と同様動作をするところは簡素化のために図1と同一の番号を付し説明を省略する。
図11(A)において、一点鎖線の楕円833で囲まれた端子群は、16個の制御信号D1〜D8、XD2〜XD9を入力する端子で、それぞれ以下に説明するルールに従ってゲート接地段のトランジスター801〜832のゲートに接続されている。制御信号D1〜D8、XD2〜XD9の生成方法については図11(B)を参照して後述する。また図12は、制御信号D1〜D8、XD2〜XD9及びそれらの動作を補足説明するためのタイミング図が示される。
回路の動作を説明するために、ゲート接地段のトランジスター801〜832を、Aグループ:トランジスター801〜808、Bグループ:トランジスター809〜816、Cグループ:トランジスター817〜824、Dグループ:トランジスター825〜832、とする。
Aグループのトランジスター801〜808は、入力ゲート接地段のトランジスター101によって増幅された信号をさらに直列トランジスター列によりゲート接地増幅し、インダクタンス134によって出力端子121に出力する。
Bグループのトランジスター809〜816は、入力ゲート接地段のトランジスター101によって増幅された信号をさらに直列トランジスター列によりゲート接地増幅し、インダクタンス135によって出力端子120に出力する。
Cグループのトランジスター817〜824は、入力ゲート接地段のトランジスター102によって増幅された信号をさらに直列トランジスター列によりゲート接地増幅し、インダクタンス135によって出力端子120に出力する。
Dグループのトランジスター825〜832は、入力ゲート接地段のトランジスター102によって増幅された信号をさらに直列トランジスター列によりゲート接地増幅し、インダクタンス134によって出力端子121に出力する。
制御信号D1〜D8,XD2〜XD9を上記第1実施形態での説明と同様に、第1の電圧レベルV0、第2の電圧レベルV1の2値を取るものとし、これを論理値と見ると、トランジスター801,802は、制御信号D1とXD2の論理積が真の時、ゲート接地増幅回路として作動し、その他の時はオフする。Aグループの他のトランジスター803〜808は、3組の直列ペアを形成し、それぞれの組は、D3とXD4,D5とXD6,D7とXD8の論理積が真の時、ゲート接地増幅回路として作動し、その他の時はオフする。つまり、Aグループのトランジスターは、iを偶数とする時Di-1とXDiの論理積が真の時、ゲート接地増幅回路として作動し、その他の時はオフする。
Cグループのトランジスター817〜824は、Aグループのトランジスター801〜808とまったく同様の接続であるので、Di-1とXDiの論理積が真の時、ゲート接地増幅回路として作動し、その他の時はオフする。
Bグループのトランジスター809〜816及びDグループのトランジスター825〜832は、DiとXDi+1の論理積が真の時、ゲート接地増幅回路として作動し、その他の時はオフする。
従って、Di-1とXDiの論理積が真の時、トランジスター101によって入力ゲート接地増幅された信号は、Aグループのトランジスター801〜808によってゲート接地増幅され、出力端子121(第2のノードN2)に出力される。またこの時、トランジスター102によって入力ゲート接地増幅された信号は、Cグループのトランジスター817〜824によってゲート接地増幅され、出力端子120(第4のノードN4)に出力される。
DiとXDi+1の論理積が真の時、トランジスター101によって入力ゲート接地増幅された信号は、Bグループのトランジスター809〜816によってゲート接地増幅され、出力端子120(第4のノードN4)に出力される。またこの時、トランジスター102によって入力ゲート接地増幅された信号は、Dグループのトランジスター825〜832によってゲート接地増幅され、出力端子121(第2のノードN2)に出力される。
Di-1とXDiの論理積及びDiとXDi+1の論理積において、i=2〜8の場合のすべてについて総和(総論理和)を取ると、図12のSUM1,SUM2のようになる。この2つの信号SUM1,SUM2を差動信号と見ると、UWB−IRに使用するテンプレート信号となっている。
以上の動作説明により制御信号D1〜D8、XD2〜XD9を適切に生成し、それらのDi-1とXDiの論理積及びDiとXDi+1の論理積によって生成される信号がテンプレートパルスになるようにすれば、ミキサー回路800の出力端子120,121には、このテンプレートパルスと入力端子(第1、第2の入力ノード)103,104に印加された差動信号RF+,RF−を増幅した後の乗算を行った結果が得られる。
以下に、制御信号D1〜D8、XD2〜XD9の生成方法について、図11(B)の制御信号生成回路及び図12の動作を示すタイミング図を参照して説明する。
遅延回路841〜849は、差動型の遅延回路である。遅延回路841〜849は、差動信号を所定の遅延を伴って差動出力する遅延回路であり、図3のNOR回路301,302(または303,304)によって構成されたフリップフロップ回路や、図5のトランジスター501〜505(または508〜512)による差動増幅回路などを使用できる。また、電流制限されたインバーターの出力をクロスカップルドインバーターで結合した回路なども良く使われる。
今、起動信号としてD0,XD0を遅延回路841に入力すると、所定の遅延を伴って出力信号XD1,D1を出力する(図12)。以下、遅延回路842〜849によって信号は、順に遅延を伴って出力され、D2〜D9,XD2〜XD9が出力される。なお本構成例のミキサー回路800では、XD1及びD9は使用していない。
Di-1とXDiの論理積及びDiとXDi+1の論理積において、i=2〜8の場合のすべてについて総和(総論理和)を取ると、図12のSUM1,SUM2のようになる。この2つの波形を差動信号と見ると、UWB−IRに用いたパルスフィンガー数4のパルスであり、遅延回路841〜849の遅延量を制御してUWB−IRに用いたパルスの周期に一致させれば、UWB−IRに用いるテンプレート波形となる。
第1の構成例では、パルスフィンガー数を規定するためにフィンガー数をカウントする制御回路305が必要であったが、第3の構成例では、パルスフィンガー数は遅延回路の数とゲート接地増幅段の直列トランジスター列の組数によって自動的に決まってしまうため、このような回路は必要ない。パルスフィンガー数が多くなると、直列トランジスター列の数も多くなり、寄生容量などの寄生素子の影響が懸念されるところであるが、数が多くなるのはゲート接地段であり、通常ゲート接地段の入出力インピーダンスは、寄生素子に比較し十分に低く、その影響は大きくはならない。
従って、本実施形態のミキサー回路の第3の構成例800を用いれば、UWB−IRのテンプレート信号を生成することなく、受信信号を低雑音増幅しかつテンプレート信号との乗算結果を得ることができる。しかも、信号受信が無い時には、回路の電流をオフにできるので待機時消費電力はきわめて低い。また、テンプレートパルスを発生する必要が無く、遅延回路列の1回の状態遷移で1回のテンプレートパルスを発生できるため、高速動作が要求される回路を極小にすることができる。
上記説明では、起動信号D0の立ち上がりでDi-1とXDiの論理積及びDiとXDi+1の論理積による信号が発生し、その時に受信信号との乗算が実行されるが、回路に少しの変更を加えればD0の立ち下りでもテンプレート信号との乗算を実行させることが可能である。この時は、遅延回路列が電力を消費する立ち上がりと立ち下りの両方の信号遷移時において乗算が可能となるため、回路消費電力あたりの受信可能な情報量を増やすことができる。このためには、Di-1とXDiの論理積及びDiとXDi+1の論理積の状態で回路が作動するように、ゲート接地増幅段の直列トランジスター列のゲートに各制御信号を接続し、さらに上記A,B,C,Dの4つのグループに加え4つのトランジスターグループを作り、並列に接続する。
本実施形態のミキサー回路の第3の構成例800では、低雑音増幅と、高速なテンプレート信号を外部から入力せずにその増幅された信号とテンプレート信号の乗算を行い、かつ間欠的な信号を扱うUWB−IRのような通信装置において、特に有効な信号のある時だけ電力を消費する間欠動作を可能とするスイッチ機能を併せ持つ。これによって、本実施形態のミキサー回路の第3の構成例800をUWB−IRの通信装置、特に受信装置に用いると装置の大幅な低消費電力化と構成の簡略化が実現できる。
5.通信装置の第1の構成例
次に、本実施形態のミキサー回路を含む通信装置について説明する。図13(A)、図13(B)に、本実施形態のミキサー回路を用いたUWB−IRの通信装置の第1の構成例を示す。
次に、本実施形態のミキサー回路を含む通信装置について説明する。図13(A)、図13(B)に、本実施形態のミキサー回路を用いたUWB−IRの通信装置の第1の構成例を示す。
図13(A)は、送信装置を示す。送信するデータは、端子1001に入力される。パルス発生回路1002は、広帯域のパルスを発生する。その際、端子1001に入力される送信データ信号を受けて、発生されるパルスに所定の変調を施す。変調の方式としては発生パルスの発生位置をずらすパルス位置変調(PPM:Pulse Position Modulation)や発生パルスの極性を反転させる2相変調(BPM:Bi-Phase Modulation)等が良く使用される。発生変調されたパルスは送信アンテナ1003を通じて空間に放射される。
ここで、パルス発生回路1002に本実施形態のミキサー回路を使用することができる。すなわち、入力ゲート接地段の入力信号として、シリアル化した送信すべき情報をベースバンド信号として入力端子103,104(図1、図9、図10、図11(A))に入力すればよい。この場合、PPMで送信する時は、パルス位置をずらすために起動信号(図3の初期化信号IS、図12のD0,XD0に相当する信号)のタイミングを調整する。また、BPMの場合は、起動信号に同期して入力端子103,104に入力する信号の極性を変更する。本実施形態のミキサー回路は、ベースバンド信号と制御信号G1〜G4(図1、図4、図9、図10)、またはD1〜D8及びXD2〜XD9(図11、図12)の論理によって、ミキサー回路内で合成されるテンプレートパルス(図2のGa−Gb、図12のSUM1,SUM2)と上記ベースバンド信号の乗算値が出力されるので、UWB−IRの変調も同時に行うことができる。
次に、本実施形態のミキサー回路を用いた受信装置の構成を図13(B)で説明する。アンテナ1004で受信された信号は、本実施形態のミキサー回路1005に入力される。ミキサー回路1005として、図1、図9、図10、図11(A)に示したミキサー回路1,600,700,800を使用することができる。これらのミキサー回路1,600,700,800では、差動信号を処理できるので、アンテナ1004も平衡型のアンテナを使用することができる。差動信号を扱うことによって、回路の低電源電圧化や信号歪の軽減などが可能となる。さらに、入力ゲート接地増幅段によって増幅回路の入力インピーダンスを低く設計することが可能であり、入力の良好なマッチング特性が得られる。本実施形態のミキサー回路では、低雑音増幅の機能とテンプレート信号の発生及び増幅された信号との乗算の機能を併せ持つため、それら1つの回路で行える。制御信号生成回路1006は、ミキサー回路1005に送られる制御信号を発生する回路であり、図3,図5または図11(B)に示した回路を用いることができる。
ミキサー回路1005によって増幅され、テンプレートパルスを乗算された受信信号は、積分回路1007によって平滑化され、その結果から送信されたビット情報が判別回路1008によって判別され、復調出力として端子1009より出力される。すなわち、ミキサー回路1005と積分回路1007は、相関器を構成し、この回路によって受信信号とテンプレートパルス相関が計算される。相関の計算結果から、送信された信号の判定(復調)が行われる。判別回路1008では、回路全体の制御も受け持ち、復調された信号に同期し、次に信号がやってくるタイミングを見計らい、ミキサー回路1005の制御信号生成回路1006に起動信号を送り、ミキサー回路1005に与える制御信号を発生させる。
本実施形態のミキサー回路は、低雑音増幅の機能とテンプレート信号の発生及び増幅された入力信号とテンプレート信号の乗算の機能を併せ持つため、回路の構成が極めて簡素化される。さらに、入力ゲート接地増幅段によって増幅回路の入力インピーダンスを低く設計することが可能であり、入力の良好なマッチング特性が得られる。また、本実施形態のミキサー回路は、起動信号が入力されない静止状態(待機状態)では消費電流は、回路素子のリーク電流のみとなりきわめて小さい。これによって、システムの消費電力を極めて小さくすることが可能である。
上記の通信装置の構成は、送信装置、受信装置で同一のミキサー回路を共用することも可能である。これによって、送受信機が一体化されたトランシーバー装置(電子機器)を構成する場合、さらなる構成の簡素化が可能となる。
6.通信装置の第2の構成例
次に、本実施形態のミキサー回路を含む通信装置の第2の構成例について説明する。上述した通信装置の第1の構成例では、ミキサー回路に入力される制御信号は、2値を取るデジタル値として説明したが、正弦波のようなアナログ信号を入力することもできる。
次に、本実施形態のミキサー回路を含む通信装置の第2の構成例について説明する。上述した通信装置の第1の構成例では、ミキサー回路に入力される制御信号は、2値を取るデジタル値として説明したが、正弦波のようなアナログ信号を入力することもできる。
アナログ信号を入力する時は、4つの制御信号を必要とする図1、図9、図10の回路では、制御信号をG1とG3またはG2とG4の2組に分け、それぞれに差動の信号vb1±v1,vb2±v2を入力する。ここで、vb1,vb2は、それぞれの組の信号の同相成分であり、信号に与えるバイアスである。vb1,vb2としては、通常電圧が一定の直流を与える。また、v1,v2は、差動成分でありアナログの制御信号である。
このように信号を印加すると、入力信号(入力端子103,104に与えられる信号の差動成分)をvrとすれば、出力端子に現れる出力信号には、これら3つの差動成分の積で表される信号成分v1×v2×vrが含まれる。ゆえに、vr,v1,v2として周波数fr,f1,f2の正弦波を考えると、出力にはfr±f1±f2の周波数成分の信号が含まれる。
fr=f1+f2(またはf1=f2=fr/2)に設定すると、vrは、周波数変換され直接ベースバンドに落とすことができる。この場合、ローカル発振回路の周波数がvrの周波数と同一でないので、多くのダイレクトコンバージョン方式の受信機で問題になるDCオフセットを生じない。これによって、UWBに限らず通常の位相変調や周波数変調あるいは振幅変調を用いる狭帯域信号を使う通信の受信機においても、その構成を極めて簡略化することが可能となる。
図14は、上記原理によって受信機を構成する時のブロック図である。アンテナ1101で受信された受信信号は、上記実施形態のミキサー回路1102に直接入力される。上記実施形態のミキサー回路は、低雑音増幅の機能も併せ持つので、ミキサー回路に前置して低雑音増幅回路をおく必要がない。ここでは、図1,図9または図10で説明した回路を用いることができる。
局所発振回路1103,1104は、それぞれ第1、第2の周波数f1,f2を発振する。今、受信しようとする信号の周波数をfrとし、fr=f1+f2に設定すれば、受信信号は、ベースバンドに変換される。回路1105は、ミキサー回路1102によって変換された信号からベースバンド成分のみを端子1106から取り出すフィルター及び復調回路から構成される。受信信号の(位相変調、周波数変調、振幅変調などの)変調方式に従って、受信信号を復調し受信した情報を復元する。局所発振回路1103,1104は、位相固定ループなどによって受信信号にトラッキングし、常に受信信号と搬送波との位相差を一定に保つなどの制御を行い、高い受信機性能を得ることもできる。
なお、第1、第2の周波数f1,f2の差が受信信号周波数frに一致するようにしてもよい。すなわち、fr=f1−f2又はfr=f2−f1としてもよい。
上記の構成によれば、ダイレクトコンバージョン方式の受信機を簡単に構成できる。ダイレクトコンバージョン方式の受信機は、中間周波増幅段がないので、構成そのものが簡単であり、何回も変換を繰り返すヘテロダイン方式に比べて高感度で、混変調などの大信号による妨害や歪みに対しても耐性が強い。しかも従来のダイレクトコンバーシジョン方式では、DCオフセットという深刻な問題があったが、本ミキサー回路では、DCオフセットを生じない。さらに、本ミキサー回路では、低雑音増幅の機能も併せ持つので、回路はより簡素化できる。さらに、上記に説明したように、ミキサー回路1102に制御電圧として与えられる局所発振回路1103,1104の出力電位を所定の値にすることによって、上記ミキサー回路の動作を停止させ、回路電流を最小(ほとんどゼロ)にすることもできる。このことは回路待機時の消費電力を減らすことに対してきわめて有効である。
上記では、局所発振回路として2つ持つ場合を説明したが、さらに多くの信号を入力してもよい。以下、2以上の整数n個の信号を入力する場合について説明する。図11(A)の回路に、さらに、上記ミキサー回路の第3の構成例で説明したDi-1とXDiの論理積及びDiとXDi+1の論理積の状態で作動する4つのトランジスターグループを追加した回路は、n=8の回路例である。ここで、信号列vi(i=1〜n)を差動信号としてDiとXDiに与える。ただし、図11(A)では、XD1の端子がないがXD9をXD1として代用するものとする。またDi-1とXDiの論理積及びDiとXDi+1の論理積のスイッチグループにはD9の信号が必要になるが、これはD1で代用するものとする。一般に、各グループにn組の直列トランジスター列を配する時は、n+1番目までの制御信号が必要であるがDn+1,XDn+1にはそれぞれD1,XD1を当てる物とする。上記のような規則によって、信号列viを差動信号としてDi,XDi間に与えると、出力には入力信号vrとそれらの積の成分、すなわちvr×v1×v2×・・×vnの成分が現れる。これによって、4以上の周波数の混合が可能となる。これらをうまく使うと、機器の簡略化や特定の妨害周波数の除去などに応用が可能である。さらに、入力ゲート接地増幅段によって増幅回路の入力インピーダンスを低く設計することが可能であり、入力の良好なマッチング特性が得られる。
以上、述べたように本実施形態のミキサー回路によれば、低雑音増幅回路の機能、テンプレートパルスの生成機能、待機時の消費電力を最小にする機能を併せ持ったミキサー回路を提供できる。これを用いて、効率のよいUWB−IR受信機を構成することができる。また、本実施形態のミキサー回路は、従来の狭帯域の通信方式における受信機に使用してもDCオフセットの問題のないミキサー回路を提供できるので、高性能かつ構成の簡単なダイレクトコンバージョン方式の受信機構成が可能である。さらに本構成例のUWB−IR受信機(通信装置)を用いることにより、高性能かつ構成の簡略なトランシーバー装置等(電子機器)を実現することができる。
なお、以上のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。またミキサー回路、通信装置及び電子機器の構成、動作も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
1,600,700,800…ミキサー回路、101,102…トランジスター、112〜119,122〜129…トランジスター、300,500…制御信号生成回路、305…制御回路、801〜832…トランジスター、1002…パルス発生回路、1003…送信アンテナ、1004…アンテナ、1005…ミキサー回路、1006…制御信号生成回路、1007…積分回路、1008…判別回路、1009…端子、1101…アンテナ、1102…ミキサー回路、1103,1104…局所発振回路、1105…フィルター及び復調回路、1205…低雑音増幅回路、1206…乗算回路、1208…テンプレートパルス発生回路。
Claims (17)
- 入力ノードと第1のノードとの間に設けられるゲート接地増幅回路と、
前記第1のノードと第2のノードとの間に設けられる第1の直列トランジスター列〜第n(nは1以上の整数)の直列トランジスター列とを含み、
前記第1の直列トランジスター列〜前記第nの直列トランジスター列の各直列トランジスター列は、前記第1のノードと前記第2のノードとの間に直列に接続される2個以上のトランジスターを含み、
前記各直列トランジスター列を構成するトランジスターは、第1の制御信号〜第m(mは2以上の整数)の制御信号によって制御されることを特徴とするミキサー回路。 - 請求項1において、
前記第1の制御信号〜前記第mの制御信号の少なくとも1つの制御信号は、
その第1の電圧レベルが前記各直列トランジスター列を構成するトランジスターをオフにする電圧レベルとなる制御信号であることを特徴とするミキサー回路。 - 請求項2において、
前記第1の制御信号〜前記第mの制御信号の少なくとも1つの制御信号は、
その第1の電圧レベルが前記各直列トランジスター列を構成するトランジスターをオフにする電圧レベルとなり、
その第2の電圧レベルが前記各直列トランジスター列を構成するトランジスターに与える所定のバイアス電圧となる制御信号であることを特徴とするミキサー回路。 - 請求項3において、
前記第1の制御信号〜前記第mの制御信号は、互いに位相の異なる信号であることを特徴とするミキサー回路。 - 請求項4において、
前記ゲート接地増幅回路によって増幅された信号が、
前記第1の制御信号〜前記第mの制御信号のうちのj個(jは2≦j≦mである整数)の制御信号によってオン状態になった前記第1の直列トランジスター列〜前記第nの直列トランジスター列のいずれかの前記直列トランジスター列を介して、出力されることを特徴とするミキサー回路。 - 請求項5において、
前記第1の制御信号〜前記第mの制御信号は、UWB−IR(Ultra Wide Band−Impulse Radio)信号のテンプレートパルスよりも幅の広いパルス信号を含むことを特徴とするミキサー回路。 - 請求項6において、
第1の電源ノードと前記第2のノードとの間に設けられる負荷素子を含むことを特徴とするミキサー回路。 - 請求項7において、
前記第2のノードから出力信号が出力されることを特徴とするミキサー回路。 - 請求項7において、
前記負荷素子として、カレントミラー回路が設けられ、
前記カレントミラー回路の出力ノードから出力信号が出力されることを特徴とするミキサー回路。 - 請求項9において、
前記出力ノードと第2の電源ノードとの間に設けられるキャパシターと、
前記出力ノードと前記第2の電源ノードとの間に設けられるスイッチ素子とを含むことを特徴とするミキサー回路。 - 請求項1乃至10のいずれかにおいて、
前記第1の直列トランジスター列〜前記第nの直列トランジスター列として、1組の直列トランジスター列が設けられ、
前記第1の制御信号〜前記第mの制御信号として、第1の制御信号及び第2の制御信号が入力され、
前記1組の直列トランジスター列は、前記第1のノードと前記第2のノードとの間に直列に接続された第1のトランジスター及び第2のトランジスターを含み、
前記第1のトランジスター及び前記第2のトランジスターは、各々、前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号によって制御されることを特徴とするミキサー回路。 - 請求項1乃至10のいずれかにおいて、
前記第1の直列トランジスター列〜前記第nの直列トランジスター列として、第1の直列トランジスター列及び第2の直列トランジスター列が設けられ、
前記第1の制御信号〜前記第mの制御信号として、第1の制御信号〜第4の制御信号が入力され、
前記第1の直列トランジスター列は、前記第1のノードと前記第2のノードとの間に直列に接続された第1のトランジスター及び第2のトランジスターを含み、
前記第2の直列トランジスター列は、前記第1のノードと前記第2のノードとの間に直列に接続された第3のトランジスター及び第4のトランジスターを含み、
前記第1のトランジスター及び前記第2のトランジスターは、各々、前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号によって制御され、
前記第3のトランジスター及び前記第4のトランジスターは、各々、前記第3の制御信号及び前記第4の制御信号によって制御されることを特徴とするミキサー回路。 - 請求項1乃至10のいずれかにおいて、
前記入力ノードとして、
1組の差動入力信号を構成する第1の入力信号が入力される第1の入力ノードと、
前記1組の差動入力信号を構成する第2の入力信号が入力される第2の入力ノードとが設けられ、
前記ゲート接地増幅回路として、
前記第1の入力ノードと前記第1のノードとの間に設けられる第1のゲート接地増幅回路と、
前記第2の入力ノードと第3のノードとの間に設けられる第2のゲート接地増幅回路とが設けられ、
前記第1の直列トランジスター列〜前記第nの直列トランジスター列として、第1の直列トランジスター列〜第4の直列トランジスター列が設けられ、
前記第1の制御信号〜前記第mの制御信号として、第1の制御信号〜第4の制御信号が入力され、
前記第1の直列トランジスター列は、前記第1のノードと前記第2のノードとの間に直列に接続された第1のトランジスター及び第2のトランジスターを含み、
前記第2の直列トランジスター列は、前記第1のノードと前記第2のノードとの間に直列に接続された第3のトランジスター及び第4のトランジスターを含み、
前記第3の直列トランジスター列は、前記第3のノードと前記第2のノードとの間に直列に接続された第5のトランジスター及び第6のトランジスターを含み、
前記第4の直列トランジスター列は、前記第3のノードと前記第2のノードとの間に直列に接続された第7のトランジスター及び第8のトランジスターを含み、
前記第1のトランジスター及び前記第2のトランジスターは、各々、前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号によって制御され、
前記第3のトランジスター及び前記第4のトランジスターは、各々、前記第3の制御信号及び前記第4の制御信号によって制御され、
前記第5のトランジスター及び前記第6のトランジスターは、各々、前記第2の制御信号及び前記第3の制御信号によって制御され、
前記第7のトランジスター及び前記第8のトランジスターは、各々、前記第1の制御信号及び前記第4の制御信号によって制御されることを特徴とするミキサー回路。 - 請求項7乃至10のいずれかにおいて、
前記入力ノードとして、
1組の差動入力信号を構成する第1の入力信号が入力される第1の入力ノードと、
前記1組の差動入力信号を構成する第2の入力信号が入力される第2の入力ノードとが設けられ、
前記負荷素子として、
前記第1の電源ノードと前記第2のノードとの間に設けられる第1の負荷素子と、
前記第1の電源ノードと第4のノードとの間に設けられる第2の負荷素子とを含み、
前記ゲート接地増幅回路として、
前記第1の入力ノードと前記第1のノードとの間に設けられる第1のゲート接地増幅回路と、
前記第2の入力ノードと第3のノードとの間に設けられる第2のゲート接地増幅回路とを含み、
前記第1の直列トランジスター列〜前記第nの直列トランジスター列として、第1の直列トランジスター列〜第8の直列トランジスター列が設けられ、
前記第1の制御信号〜前記第mの制御信号として、第1の制御信号〜第4の制御信号が入力され、
前記第1の直列トランジスター列は、前記第1のノードと前記第2のノードとの間に直列に接続された第1のトランジスター及び第2のトランジスターを含み、
前記第2の直列トランジスター列は、前記第1のノードと前記第2のノードとの間に直列に接続された第3のトランジスター及び第4のトランジスターを含み、
前記第3の直列トランジスター列は、前記第1のノードと前記第4のノードとの間に直列に接続された第5のトランジスター及び第6のトランジスターを含み、
前記第4の直列トランジスター列は、前記第1のノードと前記第4のノードとの間に直列に接続された第7のトランジスター及び第8のトランジスターを含み、
前記第5の直列トランジスター列は、前記第3のノードと前記第4のノードとの間に直列に接続された第9のトランジスター及び第10のトランジスターを含み、
前記第6の直列トランジスター列は、前記第3のノードと前記第4のノードとの間に直列に接続された第11のトランジスター及び第12のトランジスターを含み、
前記第7の直列トランジスター列は、前記第3のノードと前記第2のノードとの間に直列に接続された第13のトランジスター及び第14のトランジスターを含み、
前記第8の直列トランジスター列は、前記第3のノードと前記第2のノードとの間に直列に接続された第15のトランジスター及び第16のトランジスターを含み、
前記第1のトランジスター及び前記第2のトランジスターは、各々、前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号によって制御され、
前記第3のトランジスター及び前記第4のトランジスターは、各々、前記第3の制御信号及び前記第4の制御信号によって制御され、
前記第5のトランジスター及び前記第6のトランジスターは、各々、前記第2の制御信号及び前記第3の制御信号によって制御され、
前記第7のトランジスター及び前記第8のトランジスターは、各々、前記第1の制御信号及び前記第4の制御信号によって制御され
前記第9のトランジスター及び前記第10のトランジスターは、各々、前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号によって制御され、
前記第11のトランジスター及び前記第12のトランジスターは、各々、前記第3の制御信号及び前記第4の制御信号によって制御され、
前記第13のトランジスター及び前記第14のトランジスターは、各々、前記第2の制御信号及び前記第3の制御信号によって制御され、
前記第15のトランジスター及び前記第16のトランジスターは、各々、前記第1の制御信号及び前記第4の制御信号によって制御され、
前記第4のノードから前記第1の入力信号に対応する第1の差動出力信号が出力され、
前記第2のノードから前記第2の入力信号に対応する第2の差動出力信号が出力されることを特徴とするミキサー回路。 - 請求項1乃至14のいずれかに記載のミキサー回路と、
前記第1の制御信号〜前記第mの制御信号を生成する制御信号生成回路とを含むことを特徴とする通信装置。 - 請求項15において、
前記第1の制御信号〜前記第mの制御信号は、少なくとも第1の周波数の成分を有する信号及び第2の周波数の成分を有する信号であり、
受信信号周波数は、前記第1の周波数及び前記第2の周波数の和又は差のいずれか一方に一致することを特徴とする通信装置。 - 請求項15又は16に記載の通信装置を含むことを特徴とする電子機器。
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