以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける画像出力システムの全体概要を示す図である。図1を参照して、画像出力システム1は、それぞれがネットワーク2に接続され、画像処理装置として機能するMFP(Multi Function Peripheral)100,101,102と、パーソナルコンピュータ(以下「PC」という)200とを含む。
ネットワーク2は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、インターネットにゲートウェイを介して接続されている。ネットワーク2の接続形態は有線または無線を問わない。またネットワーク2は、LANに限らず、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Networks)を用いたネットワーク、ワイドエリアネットワーク(WAN)、インターネットであってもよい。
PC200は、一般的なコンピュータであり、PC200には、Webサーバに記憶されたWebページをダウンロードするためのブラウジングプログラムと、動画像データをデコードし、動画像を再生するための動画再生プログラムと、がインストールされている。
MFP100,101,102各々は、原稿を読取るためのスキャナ装置、画像データに基づいて紙などの記録媒体に画像を形成するための画像形成装置およびファクシミリ装置を含み、画像読取機能、複写機能、ファクシミリ送受信機能を備えている。また、MFP100,101,102各々は、Webサーバおよびストリーミング送信サーバとして機能するためのプログラムがインストールされている。なお、本実施の形態においてはMFP100,101,102を例に説明するが、MFP100,101,102に代えて、静止画像を記録可能な装置、たとえば、プリンタ、ファクシミリ装置、パーソナルコンピュータ等であってもよい。また、MFP100,101,102は、機能が同じなので以下の説明では特に言及しない限りMFP100を例に説明する。
図2は、MFPの外観を示す斜視図である。図3は、MFPのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図2および図3を参照して、MFP100は、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する静止画像を用紙等に形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、ユーザインターフェースとしての操作パネル160と、を含む。メイン回路110は、CPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM113と、RAM114と、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)115と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)116と、ファクシミリ部117と、フラッシュメモリ118Aが装着されるカードインターフェース(I/F)118とを含む。CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150および操作パネル160と接続され、MFP100の全体を制御する。
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる静止画像を一時的に記憶する。
操作パネル160は、MFP100の上面に設けられ、表示部160Aと操作部160Bとを含む。表示部160Aは、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electroluminescence Display)等の表示装置であり、ユーザに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部160Bは、複数のキーを備え、キーに対応するユーザの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受付ける。操作部160Bは、表示部160A上に設けられたタッチパネルをさらに含む。
通信I/F部112は、MFP100をネットワーク2に接続するためのインターフェースである。CPU111は、通信I/F部112を介してMFP101,102またはPC200との間で通信し、データを送受信する。また、通信I/F部112は、ネットワーク2を介してインターネットに接続されたコンピュータと通信が可能である。
ファクシミリ部117は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部117は、受信したファクシミリデータを、HDD116に記憶する、または画像形成部140に出力する。画像形成部140は、ファクシミリ部117により受信されたファクシミリデータを用紙に印刷する。また、ファクシミリ部117は、原稿読取部130が原稿を読み取って出力するデータ、またはHDD116に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
カードI/F118は、フラッシュメモリ118Aが装着される。CPU111は、カードI/F118を介してフラッシュメモリ118Aにアクセス可能である。CPU111は、カードI/F118に装着されたフラッシュメモリ118Aに記録されたプログラムをRAM114にロードして実行する。なお、CPU111が実行するプログラムは、フラッシュメモリ118Aに記録されたプログラムに限られず、フレキシブルディスク、カセットテープ、光ディスク(CD−ROM(Compact Disc−ROM)/MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electronically EPROM)などの半導体メモリ等でもよい。また、HDD116に記憶されたプログラムをRAM114にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワーク2に接続された他のコンピュータが、MFP100のHDD116に記憶されたプログラムを書換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、MFP100が、ネットワーク2に接続された他のコンピュータからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをHDD116に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
図4は、PCのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図4を参照して、PC200は、それぞれがバス208に接続された、PC200の全体を制御するためのCPU201と、CPU201が実行するプログラム等を記憶するためのROM202と、CPU201の作業領域として用いられるRAM203と、PC200をネットワークに接続するためのネットワークI/F204と、大容量記憶装置としてのHDD205と、表示部206と、ユーザの操作の入力を受付ける操作部207とを含む。
図5は、MFPが備えるCPUが有する機能の一例をHDDに記憶するデータとともに示す機能ブロック図である。図5を参照して、MFP100が備えるCPU111は、静止画像を取得するための画像取得部51と、静止画像を暗号化し暗号化データを生成する暗号化部52と、Webページを含むコンテンツを生成するためのコンテンツ生成部53と、Webページのネットワーク2上の位置情報を送信する位置情報送信部55と、コンテンツの送信要求を受け付けるコンテンツ送信要求受付部59と、ユーザを認証するためのユーザ認証部57と、暗号化データを復号する復号部58と、Webページを送信するコンテンツ送信部61と、動画再生要求を受け付ける動画再生要求受付部63と、静止画像から動画像を生成する動画像生成部65と、動画像を送信する送信部67と、印刷指示を受け付ける印刷指示受付部69と、静止画像を用紙に形成する画像形成制御部71と、表示指示を受け付ける表示指示受付部73と、静止画像を表示部160Aに表示する画像表示制御部75と、を含む。
画像取得部51は、静止画像を取得し、取得された静止画像を暗号化部52に出力する。具体的には、ユーザが操作部160Bに原稿画像を読み取る原稿読取指示を入力する場合、画像取得部51は、操作部160Bから原稿読取指示が入力される。画像取得部51は、原稿読取指示が入力されると原稿読取部130に原稿画像を読み取らせ、原稿読取部130が原稿画像を読み取って出力する静止画像を、原稿読取部130から取得し、暗号化部52に出力する。画像取得部51は、原稿読取部130が複数枚の原稿を読み取る場合、複数の静止画像を取得する。
また、画像取得部51は、HDD116に記憶されている静止画像のファイル名を表示部160Aに表示し、ユーザが操作部160Bに表示されたファイル名を選択する指示を入力する場合、画像取得部51は、操作部160Bから選択されたファイル名の静止画像をHDD116から取得し、暗号化部52に出力する。
また、画像取得部51は、通信I/F部112がネットワーク2に接続されたPCからプリントデータを受信する場合、通信I/F部112がPCから受信するプリントデータを、通信I/F部112から取得する。画像取得部51は、通信I/F部112から取得したプリントデータを、静止画像に変換し、暗号化部52に出力する。
また、通信I/F部112がネットワーク2に接続されたPC200から静止画像を、例えばFTP(File Transfer Protocol)またはSMB(Server Message Block)の通信プロトコルで受信する場合、通信I/F部112がPCから受信する静止画像を暗号化部52に出力する。
暗号化部52は、画像取得部51から入力される静止画像を、予め記憶された暗号キーを用いて暗号化する。暗号キーは、MFP100のみが記憶するキーであればよく、たとえば、MFP100が自動的に発行するものであってもよい。暗号化部52は、静止画像ごとに復号ができる暗号方式で暗号化する。たとえば、ストリーム暗号方式を用いることができる。そして、暗号化部52は、静止画像を暗号化した暗号化データをHDD116に記憶する。これにより、HDD116に暗号化データ92が記憶される。暗号化部52は、暗号化データ92を生成すると、暗号化データ92の識別情報をコンテンツ生成部53に出力する。
コンテンツ生成部53は、暗号化部52により暗号化データが生成されると、コンテンツを生成し、生成したコンテンツをHDD116に記憶する。コンテンツは、静止画コンテンツと、後述する動画像を再生するためのコマンドを含む動画像コンテンツとを含む。それらの一例を具体的に説明すると、静止画コンテンツは、静止画像へのリンクを含む静止画用Webページである。コンテンツ生成部53が静止画用Webページを生成する時点において、静止画像は暗号化された暗号化データ92としてHDD116に記憶されている。このため、コンテンツ生成部53は、静止画像にリンクするための領域を含む静止画用Webページを生成し、静止画用Webページと暗号化データ92とを関連付けてHDD116に記憶する。
動画像コンテンツは、動画用Webページと、メタファイルとを含む。メタファイルは、マークアップ言語で記述され、動画像をリアルタイムで送信するためのコマンドを含む。メタファイルに含まれるコマンドは、後述する動画像ファイルのネットワーク2上の位置情報を含む。コマンドは、例えば、RTSP(Real Time Streaming Protocol)またはMMS(Microsoft Media Server)の通信プロトコルで通信するためのコマンドである。位置情報は、MFP100に割り当てられたIPアドレスと、メタファイルが記憶されるHDD116におけるメタファイルへの絶対パスを含む。位置情報は、動画像ファイルのネットワーク上の位置情報を示し、ここではURL(Uniform Resource Locator)を用いている。コンテンツ生成部53は、生成したメタファイルをHDD116に記憶する。
次に、コンテンツ生成部53は、Webページを生成し、WebページをHDD116に記憶する。Webページは、メタファイルのネットワーク2上の位置情報(URL)を含む。このため、Webページが、ブラウザプログラムがインストールされたPC200で表示されると、PC200は、メタファイルのURLに基づいて、MFP100からメタファイルをダウンロード可能となる。PC200がメタファイルをダウンロードした場合の処理の詳細は後述する。
位置情報送信部55は、コンテンツ生成部53により生成された静止画用Webページおよび動画用WebページそれぞれのURLを送信する。URLの送信先は、予め定めておいてもよいし、画像取得部51が静止画像を取得する際に、静止画像とともに取得するようにしてもよい。例えば、ユーザが操作部160Bに原稿画像を読み取る原稿読取指示を入力する場合、位置情報送信部55は、そのユーザを認証するようにし、認証されたユーザに予め割り当てられた送信先の情報を取得するか、ユーザが操作部160Bに入力する送信先の情報を操作部160Bから受け付ける。また、通信I/F部112がネットワーク2に接続されたPC200からプリントデータまたは静止画像を受信する場合、それらとともに受信する送信先の情報を位置情報送信部55が通信I/F部112から取得する。ここでは、URLを含み、送信先の情報で特定される電子メールアドレスを宛先とする電子メールを生成し、生成した電子メールを電子メールサーバに送信する。以下の説明では、電子メールアドレスが割り当てられたユーザが、PC200を操作して、電子メールを受信する場合を例に説明する。なお、ここでは、URLを含む電子メールを送信するようにしたが、他の通信方法、例えばFTPで送信するようにしてもよい。
PC200において、MFP100が送信する電子メールが受信され、それが表示されると、静止画用Webページおよび動画用WebページそれぞれのURLが表示される。PC200を操作するユーザが、静止画用WebページのURLを指示すれば、PC200は、ブラウジングプログラムを実行し、MFP100に静止画用Webページの送信を要求するコンテンツ送信用要求を送信する。コンテンツ送信要求は、ここではGETコマンドであり、静止画WebページのURLを含む。また、PC200を操作するユーザが、動画用WebページのURLを指示すれば、PC200は、ブラウジングプログラムを実行し、MFP100に動画用Webページの送信を要求するコンテンツ送信要求を送信する。コンテンツ送信要求は、GETコマンドであり、動画用WebページのURLを含む。
MFP100は、Webサーバとして機能し、通信I/F部112がコンテンツ送信要求を受信すると、コンテンツ送信要求受付部59は、通信I/F部112からコンテンツ送信要求と、それを送信してきたPC200のIP(Internet Protocol)アドレスとを受け付ける。コンテンツ送信要求受付部59は、PC200のIPアドレスを、まず、ユーザ認証部57に出力し、ユーザ認証部57による認証が成功することを条件に、コンテンツ送信要求とPC200のIPアドレスとをコンテンツ送信部61に出力する。
ユーザ認証部57は、コンテンツ送信要求受付部59から入力されるIPアドレスに基づいて、PC200にログインを要求するための認証用Webページを送信する。この認証用Webページは、認証情報としてパスワードを入力する領域を有し、その領域に入力されたパスワードをMFP100に送信するコマンドを含む。PC200のユーザが、パスワードをPC200の操作部207に入力すれば、PC200はネットワークI/F204を介してパスワードをMFP100に送信する。PC200から送信されるパスワードは、MFP100の通信I/F部112により受信されるので、ユーザ認証部57は、通信I/F部112からパスワードを受け付ける。そして、受け付けたパスワードが、予め定められたパスワードと一致すれば認証成功と判断し、一致しなければ認証失敗と判断する。ユーザ認証部57は、認証成功と判断する場合、コンテンツ送信要求受付部59に認証成功を示す信号を出力する。また、ユーザ認証部57は、認証が成功すると、PC200との間で通信のセッションを確立する。セッションは、PC200からのセッションの切断を指示する信号が受信されるまで、継続される。
予め定められたパスワードは、ユーザに対応付けてHDD116に記憶しておけば、ユーザ毎に異なるパスワードを要求することができる。このため、静止画像のセキュリティを向上させることができる。また、HDD116に記憶されているWebページに関連付けてパスワードを記憶するようにしてもよい。例えば、画像取得部51が静止画像を取得する時点で、パスワードを受け付けるようにし、そのパスワードをコンテンツ生成部53が生成するWebページと関連付けて記憶するようにする。この場合、静止画像をMFP100に入力する操作をしたユーザのみがパスワードを知ることができる。また、位置情報送信部55がWebページのURLを送信する際に、パスワードを生成し、そのパスワードをWebページと関連付けて記憶するとともに、WebページのURLとともに送信するようにしてもよい。この場合、電子メールを受信した者がパスワードを知ることができる。
HDD116に記憶されているWebページに関連付けてパスワードを記憶する場合、ユーザ認証部57は、コンテンツ送信要求受付部59からIPアドレスとともにURLを受け付けるようにし、受け付けられたURLで特定されるWebページに関連付けて記憶されたパスワードと、通信I/F部112から受け付けるパスワードとを比較する。
コンテンツ送信部61は、コンテンツ送信要求受付部59から動画用WebページのURLと、IPアドレスとが入力されると、URLで特定される動画用WebページをHDD116から読出し、IPアドレスに基づいてPC200に動画用Webページを通信I/F部112を介して送信する。また、コンテンツ送信部61は、動画用Webページと関連付けて記憶された識別情報を含む復号指示を復号部58に出力する。復号部58は、コンテンツ送信部61から復号指示が入力されると、復号指示に含まれる識別情報で特定される暗号化データ92をHDD116から読み出し、復号する。復号の際、暗号化部52が共通鍵方式で暗号化した場合には、暗号するのに用いた暗号キーで復号し、公開鍵方式で暗号化した場合には、暗号するのに用いた暗号キー(公開キー)に対応する秘密キーで復号する。そして、復号した静止画像を、動画像生成部65に出力する。
また、コンテンツ送信部61は、コンテンツ送信要求受付部59から静止画用WebページのURLと、IPアドレスとが入力されると、HDD116からURLで特定される静止画用Webページと関連付けて記憶された識別情報を含む復号指示を復号部58に出力し、復号部58から静止画像が入力されるまで待機する。復号部58は、コンテンツ送信部61から復号指示が入力されると、復号指示に含まれる識別情報で特定される暗号化データ92をHDD116から読み出し、復号する。そして、復号した静止画像を、コンテンツ送信部61に出力する。
コンテンツ送信部61は、復号部58から静止画像が入力されると、静止画像を複写、保存および印刷を禁止するモードに設定する。この場合、これらのモードの設定を変更できないように、パスワードを設定することが望ましい。そして、コンテンツ送信部61から入力されるURLで特定される静止画用Webページを読出し、静止画像を静止画用Webページの静止画像のために確保された領域にリンクし、静止画像がリンクされた静止画用Webページと静止画像とを、IPアドレスに基づいてPC200に通信I/F部112を介して送信する。また、静止画用Webページは、外部からの操作の受け付けを禁止するモードに設定される。ここでは、その一例としてヘッダーに「<body oncontextmenu=”return false”>」のコマンドを追加する。これにより、マウスの右クリック操作が受け付けられなくなるので、静止画像を保存する操作をできなくすることができる。
静止画用Webページまたは動画用Webページを受信するPC200においては、ブラウザプログラムが実行され、静止画用Webページまたは動画用Webページが表示部206に表示される。静止画用Webページは、静止画像とリンクされるので、静止画像がWebページ内に表示される。また、静止画用Webページは、外部からの操作の受け付けを禁止するモードに設定されるので、静止画像を保存するなどの操作が禁止される。さらに、静止画像を表示するアプリケーションプログラムが実行されるが、静止画像は、複写、保存および印刷を禁止するモードに設定されているので、アプリケーションプログラムが静止画像を複写、保存および印刷することができない。また、この設定はパスワードで保護されているので、設定を解除することができない。
図6は、静止画用Webページの画面の一例を示す図である。図6を参照して、PC200に表示される静止画用Webページの画面310は、静止画像を表示する領域311と、ページ送りボタン313およびページ戻しボタン315とを含む。静止画像を表示する領域311は、CPU201により静止画像を表示するためのプログラムが実行されることにより生成される静止画像が表示される。
図7は、動画用Webページの画面の一例を示す図である。図7を参照して、PC200に表示される動画用Webページの画面300は、動画像を表示する領域301を含む。動画像を表示する領域301は、CPU201により動画像を表示するためのアプリケーションプログラムが実行されることにより生成される動画像が表示される。
領域301は、Webページに含まれるメタファイルのURLとリンクされており、領域301に含まれる再生ボタン309が操作部207により指示されると、メタファイルのURLを含み、メタファイルの送信を要求する信号がネットワークI/F204を介して、MFP100に送信される。メタファイルの送信を要求する信号は、リアルタイムストリーミング送信を要求する信号の一部である。
なお、ここではブラウザプログラムが表示するWebページの画面300中に、動画再生プログラムが再生する動画像を表示するための画面を表示する領域301を含む、いわゆるエンベット形式のWebページについて説明したが、ブラウザプログラムがWebページを表示する画面とは別の画面を動画再生プログラムが表示し、その画面の中で動画像を再生する、いわゆるポップアップ形式のWebページとしてもよい。
図5に戻って、MFP100において、PC200から送信されるメタファイルの送信を要求する信号が通信I/F部112により受信されると、動画再生要求受付部63は通信I/F部112からメタファイルの送信を要求する信号と、それを送信してきたPC200のIPアドレスとを受け付ける。動画再生要求受付部63は、PC200とのセッションが確立されていることを条件に、メタファイルの送信を要求する信号に含まれるURLで特定されるメタファイルをHDD116から読出し、通信I/F部112から受け付けたIPアドレスに基づいてメタファイルをPC200に送信する。
メタファイルを受信したPC200においては、動画再生プログラムが実行されており、動画再生要求信号をMFP100にネットワークI/F204を介して送信する。動画再生要求信号は、リアルタイムストリーミング送信を要求する信号の一部であり、メタファイルに含まれるコマンドを含む。
MFP100において、PC200から送信される動画再生要求信号が通信I/F部112により受信される。MFP100は、動画送信サーバとして機能し、通信I/F部112が動画再生要求信号を受信すると、動画再生要求受付部63は通信I/F部112から動画再生要求信号と、動画再生要求信号を送信してきたPC200のIPアドレスとを受け付ける。動画再生要求信号は、動画像をリアルタイムで送信するためのコマンドであり、動画像ファイルのURLを含む。動画再生要求受付部63は、PC200とのセッションが確立されていることを条件に、動画像生成部65に動画像ファイルのURLを出力するとともに、送信部67に動画像ファイルのURLとIPアドレスとを出力する。
動画像生成部65は、復号部58から入力される静止画像を所定時間表示する動画像を生成する。動画像生成部65は、選択した静止画像データが複数の静止画像を含む場合、複数の静止画像を順次表示する動画像を生成する。動画像生成部65は、生成した動画像を、動画再生要求受付部63から入力される動画像ファイルのURLで特定されるHDD116の位置に記憶する。
本実施の形態においては、暗号化データは、静止画像ごとに復号が可能な暗号方式で暗号化されているので、復号部58は暗号化データ92を復号し、復号された静止画像を順に出力する。動画像生成部65は、復号部58が静止画像を出力すると動画像を生成するので、暗号化データ92のすべてが復号されなくても一部が復号されれば、動画像を生成することができる。このため、動画像を出力するまでの時間を短くすることができる。
また、動画像生成部65が生成する動画像の解像度は、静止画像のそれよりも低くするのが好ましい。送信するデータ量を少なくして、通信負荷を軽減するとともに、動画像の画質を静止画像よりも劣化させる。これにより、動画像のフレームがハードプリントなどされた場合に、印刷された画像の画質を静止画像より劣らせるとともに、静止画像と区別することができる。
送信部67は、動画再生要求受付部63から入力される動画像ファイルのURLで特定される位置に記憶されている動画像をHDD116から読出し、IPアドレスに基づいて動画像をPC200に送信する。PC200においては、動画像再生プログラムが実行されているので、MFP100から送信される動画像がネットワークI/F204で受信されると、受信された動画像を表示部206に表示する。このため、PC200のユーザは、MFP100に記憶された静止画像を、動画像で視認することができる。また、静止画像に代えて動画像が送信されるので静止画像の複製がPC200のHDD116に記憶されないようにすることができる。一方、動画像はリアルタイム送信されるので、PC200のHDD205に、動画像が記憶されない。このため、動画像に基づいて静止画像の複製が生成されるのを防止することができる。さらに、動画像の解像度を静止画像の解像度よりも低くするので、動画像のフレームをハードプリントしたとしても印刷される画像は、静止画像よりも悪くなる。このため、静止画像そのものの複製がHDD116に記憶されるのを防止することができる。
さらに、送信部67は、動画像の送信を終了すると、HDD116に記憶されている動画像を削除する。このため、PC200からメタファイルが直接指示されたとしても、メタファイルに含まれるURLで特定される動画動のファイルはHDD116に存在しないため、動画像が送信されることがない。なお、本実施の形態においては、動画像生成部65が生成する動画像を、HDD116に記憶するようにしたが、動画像生成部65が生成する動画像を、HDD116に記憶することなく、送信部67に直接出力するようにしてもよい。この場合には、HDD116に動画像が記憶されないので、送信終了後に動画像を削除する必要がない。
印刷指示受付部69は、ユーザが操作部160Bに入力する印刷指示を受け付ける。印刷指示は、暗号化データ92を指定する操作と、印刷条件を指定する操作によって入力される。印刷指示受付部69は、印刷指示を受け付けると、印刷指示をする操作により指定された暗号化データ92を復号する復号指示を復号部58に出力するとともに、画像形成制御部71に画像形成指示を出力する。画像形成制御部71は、画像形成指示が入力されると、画像形成部140に画像形成指示に含まれる印刷条件に従って、復号部58より出力される静止画像を用紙に形成させる。
表示指示受付部73は、ユーザが操作部160Bに入力する表示指示を受け付ける。表示指示は、暗号化データ92を指定する操作によって入力される。表示指示受付部73は、表示指示を受け付けると、表示指示をする操作により指定された暗号化データ92を復号する復号指示を復号部58に出力するとともに、画像表示制御部75に表示指示を出力する。画像表示制御部75は、表示指示が入力されると、表示部160Aに復号部58より出力される静止画像を表示させる。
なお、コンテンツ生成部53が生成するコンテンツとして、コンテンツがWebページと、メタファイルとを含む例を説明したが、動画像をリアルタイムで送信するためのコマンドを含むWebページを生成するようにしてもよい。この場合、動画像をリアルタイムで送信するためのコマンドは、例えば、JAVA(登録商標)スクリプトで記述される。
図8は、画像入力処理の流れの一例を示すフローチャートである。画像入力処理は、MFP100が備えるCPU111が画像出力プログラムを実行することによりCPU111により実行される処理である。図8を参照して、CPU111は、原稿読取指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS01)。ユーザが操作部160Bに原稿画像を読み取る原稿読取指示を入力する場合、CPU111は、操作部160Bから原稿読取指示が入力される。原稿読取指示は、例えば、操作部160Bに設けられたスキャンボタンの押下の後、スタートボタンが押下されることにより受け付けられる。原稿読取指示が入力されたならば処理をステップS02に進めるが、そうでなければ処理をステップS03に進める。
ステップS02においては、原稿読取部130に原稿画像を読み取らせ、原稿読取部130が原稿画像を読み取って出力する静止画像を、原稿読取部130から取得し、処理をステップS09に進める。一方、ステップS03においては、通信I/F部112がネットワーク2に接続されたPCから静止画像を受信したか否かを判断する。静止画像を受信したならば処理をステップS09に進めるが、そうでなければ処理をステップS04に進める。ステップS04においては、通信I/F部112がPCからプリントデータを受信したか否かを判断する。プリントデータを受信したならば処理をステップS05に進め、そうでなければ処理をステップS06に進める。ステップS05においては、プリントデータから静止画像を生成し、処理をステップS09に進める。
ステップS06においては、HDD116に記憶されている静止画像データのファイル名を表示し、ユーザが操作部160Bに表示されたファイル名のうちからいずれかの指定を受け付ける。そして、指定されたファイル名の静止画像を取得し(ステップS07)、指定が終了したか否かを判断する(ステップS08)。指定が終了したならば処理をステップS09に進めるが、そうでなければ処理をステップS06に戻す。指定の終了は、ユーザが操作部160Bに指定の終了を指示する操作を入力することにより、受け付けられる。これにより、少なくとも1つの静止画像が取得される。
ステップS09においては、ステップS02において取得された静止画像、ステップS03において受信された静止画像、ステップS05において生成された静止画像、またはステップS07において取得された静止画像を予め記憶された暗号キーで暗号化し、暗号化データを生成する。そして、生成された暗号化データをHDD116に記憶する(ステップS10)。
そして、静止画用Webページを生成し(ステップS11)、静止画用WebページをHDD116に記憶する(ステップS12)。この時点では静止画像は暗号化されており、存在しないので、静止画用Webページは、将来復号される予定の静止画像にリンクするための領域を含む。
次のステップS13においては、動画像をリアルタイム送信するためのコマンドを生成する。具体的には、メタファイルを生成してHDD116に記憶し、メタファイルのURLを含むコマンドを生成する。メタファイルは、マークアップ言語で記述され、動画像をリアルタイムで送信するためのコマンドを含む。メタファイルに記述されるコマンドは、後述する動画像ファイルのURLを含み、例えば、RTSP(Real Time Streaming Protocol)またはMMS(Microsoft Media Server)等のリアルタイム送信のための通信プロトコルで通信するためのコマンドである。
そして、動画用Webページを生成し(ステップS14)、動画用WebページをHDD116に記憶する(ステップS15)。動画用Webページは、ステップS13において生成されたリアルタイム送信するためのコマンドを含む。次のステップS16においては、記憶された静止画用Webページおよび動画用WebページそれぞれのURLを含み、予め定められた電子メールアドレスを送信先に設定した電子メールを生成し、送信する。
これにより、ユーザがPC200に電子メールを受信させると、表示部206に静止画用Webページおよび動画用WebページそれぞれのURLが表示される。さらに、ユーザが静止画用WebページのURLを指示すれば、PC200によりブラウザプログラムが実行され、静止画用Webページが表示部206に表示される。ここでは、図6に示したWebページ300がPC200の表示部206に表示される。また、ユーザが動画用WebページのURLを指示すれば、PC200によりブラウザプログラムが実行され、動画用Webページが表示部206に表示される。ここでは、図7に示したWebページがPC200の表示部206に表示される。ここで、ユーザが動画用Webページ310に含まれる領域301に含まれる再生ボタン309を操作部207で指示すると、メタファイルのURLを含み、メタファイルの送信を要求する信号がネットワークI/F204を介してMFP100に送信される。
図9は、画像出力処理の流れの一例を示すフローチャートである。画像出力処理は、MFP100が備えるCPU111が画像出力プログラムを実行することによりCPU111により実行される処理である。図9を参照して、CPU111は、動画用Webページの送信要求を受信したか否かを判断する(ステップS21)。動画用Webページの送信要求を受信したならば処理をステップS22に進め、そうでなければ処理をステップS41に進める。ステップS41においては、静止画用Webページの送信要求を受信したか否かを判断する。静止画用Webページの送信要求を受信したならば処理をステップS42に進め、そうでなければ処理をステップS21に戻す。ここでは、PC200から動画用Webページの送信要求または静止画用Webページの送信要求を受信する例を説明する。
ステップS22においては、認証情報を要求する。具体的には、ステップS21において受信された送信指示を送信してきたPC200に割り当てられたIPアドレスに基づいて、PC200にログインを要求するための認証用Webページを送信する。この認証用Webページは、認証情報としてパスワードを入力する領域を有し、その領域に入力されたパスワードをMFP100に送信するコマンドを含む。PC200のユーザが、パスワードをPC200の操作部207に入力すれば、PC200はネットワークI/F204を介してパスワードをMFP100に送信する。
ステップS23においては、認証情報としてのパスワードを受信したか否かを判断する。パスワードを受信したならば処理をステップS24に進めるが、そうでなければ処理をステップS21に戻す。パスワードを受信しない場合は、認証が失敗した場合と同様に取り扱うためである。
ステップS24においては、認証情報に基づく認証が成功したか否かを判断する。認証に成功したならば処理をステップS25に進め、そうでなければ処理をステップS21に戻す。ステップS23においてPC200から受信されたパスワードが、予め定められたパスワードと一致すれば認証成功と判断し、一致しなければ認証失敗と判断する。予め定められたパスワードは、ユーザに関連付けてHDD116に記憶するようにしてもよいし、Webページに関連付けてHDD116に記憶するようにしてもよい。ユーザに関連付けてパスワードを記憶するようにすれば、MFP100にログインできるユーザがWebページをダウンロードすることができる。また、Webページと関連付けてパスワードを記憶するようにすれば、静止画像をMFP100に入力したユーザ、または、電子メールを受信したユーザが、Webページをダウンロードすることができる。
ステップS25においては、ステップS21において受信された送信要求に含まれるURLで特定される動画用WebページをHDD116から読み出し、送信要求を送信してきたPC200に送信する。次に、ステップS21において受信された送信指示を送信してきたPC200との間で確立されたセッションが終了したか否かを判断し(ステップS27)、セッションが終了したならば処理を終了するが、セッションが終了しなければステップS27〜ステップS33の処理を繰り返す。
ステップS27においては、リアルタイムストリーミング送信要求があったか否かを判断する。リアルタイムストリーミング送信要求があったならば処理をステップS28に進めるが、そうでなければ処理をステップS32に進める。また、リアルタイムストリーミング送信要求があるか否かは、セッションが確立されていることを条件に判断される。リアルタイムストリーミング送信要求の存否は、メタファイルの送信を要求する信号と動画再生要求信号とを受信したか否かにより判断する。まず、メタファイルの送信を要求する信号を受信したならば、メタファイルの送信を要求する信号に含まれるURLで特定されるメタファイルをHDD116から読出し、メタファイルをPC200に送信する。メタファイルを受信したPC200においては、動画再生要求信号をMFP100にネットワークI/F204を介して送信するので、PC200が送信する動画再生要求信号を受信する。
ステップS28においては、動画用Webページと関連付けてHDD116に記憶されている暗号化データ92をHDD116から読み出す。そして、暗号化データ92を復号し、動画像を生成する。そして、復号された静止画像に基づいて、動画像を生成する(ステップS30)。具体的には、復号される静止画像を所定時間表示する動画像を生成する。複数の静止画像が復号される場合、複数の静止画像を順に所定時間表示する、いわゆるスライドショー形式の動画像を生成する。
そして、生成された動画像を、動画再生要求を送信してきたPC200への送信を開始する(ステップS31)。ステップS32においては、動画像の送信が終了したか否かを判断し、動画像をすべて送信したならば処理をステップS33に進めるが、そうでなければ処理をステップS26に戻す。ステップS33において、ステップS30において生成された動画像を、HDD116から消去し、処理をステップS26に戻す。このため、PC200においてメタファイルが直接指示されたとしても、メタファイルに含まれるURLで特定される動画動のファイルはHDD116に存在しないため、動画像が送信されないようにすることができる。
一方、ステップS41において、静止画用Webページの送信要求を受信したと判断される場合、ステップS42において、ステップS22と同様に認証情報を要求する。ステップS42〜ステップS44の処理は、上述したステップS22〜ステップS24の処理と同じなので、ここでは説明を繰り返さない。
ステップS44において、認証情報に基づく認証が成功したと判断される場合、ステップS41において受信された送信要求に含まれるURLで特定される静止画用Webページと関連付けてHDD116に記憶されている暗号化データ92をHDD116から読み出す(ステップS45)。そして、暗号化データ92を復号し(ステップS46)、静止画像を一時記憶する(ステップS47)。次に、ステップS41において受信された送信要求に含まれるURLで特定される静止画用WebページをHDD116から読み出す(ステップS48)。そして、静止画用Webページに、ステップS47において一時記憶された静止画像をリンクする(ステップS49)。ここで、リンクされる静止画像は、複写、保存および印刷を禁止するモードに設定されたものであり、さらに、これらのモードの設定を変更できないように、パスワードが設定されている。また、静止画用Webページは、外部からの操作の受け付けを禁止するモードに設定される。たとえば、ヘッダーに「<body oncontextmenu=”return false”>」のコマンドが追加される。
そして、静止画用Webページと静止画像とを静止画用Webページの送信要求を送信してきたPC200に送信する(ステップS32)。静止画用Webページは、外部からの操作の受け付けを禁止するモードに設定されるので、PC200において、静止画像を保存するなどの操作が禁止される。さらに、PC200において静止画像を表示するアプリケーションプログラムが実行されるが、静止画像は、複写、保存および印刷を禁止するモードに設定されているので、アプリケーションプログラムが静止画像を複写、保存および印刷することができない。また、この設定はパスワードで保護されているので、設定を解除することができない。
図10は、画像表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。画像表示処理は、PC200が備えるCPU201がブラウザプログラムまたは動画再生プログラムを実行することにより、CPU201により実行される処理である。
図10を参照して、CPU201は、ブラウザプログラムを実行する(ステップS51)。そして、URLを受け付けたか否かを判断する。URLを受け付けるまで待機状態となり、URLを受け付けたならば処理をステップS53に進める。ここでは、MFP100から送信される電子メールに含まれる動画用WebページのURLまたは静止画用WebページのURLのいずれかが受け付けられる。なお、MFP100が送信する電子メールをPC200に受信させたユーザが、表示部206に表示された電子メールに含まれるURLを指示することにより、ブラウザプログラムを起動させる指示と、URLを指示する操作をPC200が受け付けるようにしてもよい。
ステップS53においては、ステップS52において受け付けられたURLを含むGETリクエストを送信する。ここでは、URLは、電子メールを送信したMFP100に割り当てられたIPアドレスを含むので、MFP100にGETリクエストが送信される。
そして、認証要求を受信する(ステップS54)。ここでは、認証用WebページがMFP100から送信されてくるので、その認証用Webページを受信し、表示部206に表示して、操作部207でユーザが入力する認証情報を受け付ける(ステップS55)。そして、受け付けた認証情報をMFP100に送信する(ステップS56)。
ステップS57においては、Webページを受信したか否かを判断する。Webページを受信したならば処理をすてっぷ S58に進めるが、そうでなければ処理を終了する。ステップS56において送信した認証情報に基づく認証がMFP100において失敗すればMFP100からなにも送信されてこないので、その場合には処理を終了する。
ステップS58においては、MFP100から送信されてくるWebページを受信する。そして、受信したWebページを表示部206に表示する。ステップS51において、静止画用WebページのURLが受け付けられた場合は、図6に示した静止画用Webページの画面が表示され、ステップS51において、動画用WebページのURLが受け付けられた場合は、図7に示した動画用Webページの画面が表示される。ステップS60においては、セッションが終了したか否かを判断する。セッションが終了したならば処理を終了し、そうでなければ処理をステップS61に進める。例えば、ステップS51において起動されたブラウザプログラムを終了させる指示がユーザにより入力された場合に、セッションが終了したと判断する。また、MFP100からセッションを終了させる信号を受信した場合に、セッションが終了したと判断する。
ステップS61以降の処理は、ステップS51において、動画用WebページのURLが受け付けられた場合に実行される。ステップS61においては、動画再生指示を受け付けたか否かを判断する。ステップS59において、表示部206に表示された動画用Webページの画面300に含まれる領域301に含まれる再生ボタン309が操作部207により指示されると、動画再生指示を受け付ける。動画再生指示を受け付けたならば処理をステップS62に進め、そうでなければ処理をステップS60に戻す。ステップS62においては、リアルタイムストリーミング送信要求をMFP100に送信する。まず、Webページの領域301にリンクされたメタファイルの送信を要求する信号をネットワークI/F204を介して、MFP100に送信する。これに応じて、MFP100からメタファイルを受信するので、そのメタファイルに含まれる動画再生要求信号をMFP100にネットワークI/F204を介して送信する。
そして、動画再生プログラムを実行し(ステップS63)、MFP100から送信されてくる動画像を受信し、再生する処理を開始し(ステップS64)、処理をステップS60に戻す。これにより、セッションが終了するまで動画像が再生される。また、動画像の再生が終了した後、ステップS61において再度動画再生指示が受け付けられると、動画像の再生が再開される。
<変形例>
上述した実施の形態におけるMFP100は、暗号化データ92をHDD116に記憶するようにしたが、変形例におけるMFP100は、暗号化データを外部に出力するようにしたものである。以下、上述したMFP100と異なる点を主に説明する。
図11は、変形例におけるMFPが備えるCPUが有する機能の概要を示す機能ブロック図である。図11を参照して、変形例におけるMFP100が備えるCPU111は、静止画像を取得するための画像取得部51と、静止画像を暗号化し暗号化データを生成する暗号化部52と、暗号化データを外部に送信する暗号化データ出力部54と、静止画像の出力指示を受け付ける出力指示受付部56と、ユーザを認証するためのユーザ認証部57と、暗号化データを復号する復号部58と、動画再生要求を受け付ける動画再生要求受付部63と、静止画像から動画像を生成する動画像生成部65と、動画像を送信する送信部67と、を含む。
画像取得部51は、静止画像を取得し、取得された静止画像を暗号化部52に出力する。暗号化部52は、画像取得部51から入力される静止画像を、予め記憶された暗号キーを用いて暗号化する。暗号キーは、MFP100のみが記憶するキーであればよく、たとえば、MFP100が自動的に発行するものであってもよい。暗号化部52は、静止画像ごとに復号ができる暗号方式で暗号化する。たとえば、ストリーム暗号方式を用いることができる。そして、暗号化部52は、静止画像を暗号化した暗号化データを暗号化データ出力部54に出力する。この場合、暗号化データ92をHDD116に記憶するようにしてもよい。
暗号化データ出力部54は、暗号化データを外部に出力する。出力先は、ユーザにより入力される指示により定まる。たとえば、暗号化データ出力部54は、カードI/F118に装着されたフラッシュメモリ118Aに暗号化データを記憶する。また、通信I/F部112を介してネットワーク2に接続された他のMFP101,102またはPC200に暗号化データを送信してもよいし、暗号化データを添付した電子メールを生成し、電子メールサーバに送信してもよい。暗号化データを外部に出力したとしても、復号するための復号キーは、MFP100が有するため、外部で復号することができない。このため、機密が漏洩するのを防止することができる。
出力指示受付部56は、出力要求を外部から受け付けると、出力指示用Webページを送信する。MFP100は、HDD116に予め出力指示用Webページを記憶している。ユーザがPC200を操作して、ブラウジングプログラムを実行させ、出力指示用WebページのURLを入力すれば、PC200は、MFP100に出力指示用Webページの送信を要求する送信要求を送信する。この送信要求は、ここではGETコマンドであり、出力指示用WebページのURLを含む。通信I/F部112がPC200から出力指示用Webページの送信要求を受信すると、送信要求と、それを送信してきたPC200のIP(Internet Protocol)アドレスとを受け付ける。出力指示受付部56は、PC200のIPアドレスを、まず、ユーザ認証部57に出力し、ユーザ認証部57による認証が成功することを条件に、出力指示用WebページをHDD116から読出し、IPアドレスに基づいてPC200に出力指示用Webページを通信I/F部112を介して送信する。
図12は、出力指示用Webページの画面の一例を示す図である。図12を参照して、出力指示用Webページの画面320は、暗号化データ92のファイル名を入力する領域321と、動画像を表示する領域323と、再生の文字が表されたボタン325と、を含む。PC200のユーザが、領域321に暗号化データ92のファイル名を入力すると、PC200は、ファイル名をMFP100に送信する。また、ボタン325は、出力指示用Webページに含まれるメタファイルのURLとリンクされており、325が操作部207により指示されると、メタファイルのURLを含み、メタファイルの送信を要求する信号がネットワークI/F204を介して、MFP100に送信される。メタファイルの送信を要求する信号は、リアルタイムストリーミング送信を要求する信号の一部である。
通信I/F部112がPC200から送信されてくるファイル名を受信すると、出力指示受付部56は、復号部58にファイル名を含む復号指示を出力する。
復号部58は、動画再生要求受付部63から復号指示が入力されると、復号指示に含まれるファイル名で特定される暗号化データを取得し、復号する。復号部58は、暗号化データがPC200が有する記憶媒体に記憶されている場合には、PC200から暗号化データを取得する。復号部58は、暗号化データがHDD116に記憶されている場合には、HDD116から暗号化データを読み出す。復号部58は、復号した静止画像を、動画像生成部65に出力する。
なお、ここではブラウザプログラムが表示するWebページの画面300中に、動画再生プログラムが再生する動画像を表示するための画面を表示する領域301を含む、いわゆるエンベット形式のWebページについて説明したが、ブラウザプログラムがWebページを表示する画面とは別の画面を動画再生プログラムが表示し、その画面の中で動画像を再生する、いわゆるポップアップ形式のWebページとしてもよい。
動画再生要求受付部63、動画像生成部65および送信部67については、上述したのと同じなので、ここでは説明を繰り返さない。
図13は、変形例における画像入力処理の流れの一例を示すフローチャートである。変形例における画像入力処理は、変形例におけるMFP100が備えるCPU111が画像出力プログラムを実行することによりCPU111により実行される処理である。図13を参照して、ステップS01〜ステップS09までの処理は、図8に示した処理とそれぞれ同じである。ステップS09において、静止画像が暗号化されると、次のステップS10Aにおいて、暗号化データを外部に出力する。出力先は、ユーザにより入力される指示により定まる。たとえば、カードI/F118に装着されたフラッシュメモリ118Aへの記憶、通信I/F部112を介してネットワーク2に接続された他のMFP101,102またはPC200への送信、暗号化データを添付した電子メールの送信等である。暗号化データを外部に出力したとしても、復号するための復号キーは、MFP100が有するため、外部で復号することができない。このため、機密が漏洩するのを防止することができる。
図14は、変形例における画像出力処理の流れの一例を示すフローチャートである。変形例における画像出力処理は、変形例のけるMFP100が備えるCPU111が画像出力プログラムを実行することによりCPU111により実行される処理である。図14を参照して、CPU111は、出力指示用Webページの送信要求を受信したか否かを判断する(ステップS21A)。出力指示用Webページの送信要求を受信するまで待機状態となり(ステップS21AでNO)、送信要求を受信したならば処理をステップS22に進める。ステップS22〜ステップS24の処理は、図9に示した処理と同じなのでここでは説明を繰り返さない。
ステップS24において、認証に成功すると、ステップS21Aにおいて受信された送信要求に含まれるURLで特定される出力指示用WebページをHDD116から読み出し、送信要求を送信してきたPC200に送信する(ステップS25A)。次に、ステップS21Aにおいて送信要求を送信してきたPC200との間で確立されているセッションが終了したか否かを判断し(ステップS26)、セッションが終了したならば処理を終了するが、セッションが終了しなければ処理をステップS27に進める。
ステップS27においては、リアルタイムストリーミング送信要求があったか否かを判断する。リアルタイムストリーミング送信要求があったならば処理をステップS81に進めるが、そうでなければ処理をステップS26に戻す。
ステップS81においては、暗号化データを取得したか否かを判断する。PC200からファイル名が受信され、PC200からファイル名で特定される暗号化データを受信したならば暗号化データを取得したと判断する。ステップS81においては、暗号化データすべての受信を完了することなく、暗号化データの受信が開始されると、処理をステップS82に進める。
ステップS82においては、復号の対象となる暗号化データが存在するか否かを判断する。未だ復号していない暗号化データが存在すれば処理をステップS83にすすめ、そうでなければ処理をステップS84に進める。ステップS83においては、ステップS81において取得された暗号化データを復号し、処理をステップS84に進める。ステップS81においては、暗号化データの受信中であっても処理をステップS82に進めるようにした。このため、暗号化データを受信する処理(ステップS81)と、暗号化データを復号する処理(ステップS83)とが並行して行われる。
次のステップS84においては、復号された静止画像に基づいて、動画像を生成する。具体的には、復号される静止画像を所定時間表示する動画像を生成する。そして、生成された動画像を、リアルタイムストリームんぐ送信要求を送信してきたPC200に送信する(ステップS85)。この段階において、ステップS81において開始した暗号化データを受信する処理が完了していなければ、暗号化データを受信する処理と、暗号化データを復号する処理と、動画像を生成する処理と、動画像を送信する処理とが並行して行われる。
ステップS86においては、動画像の送信が終了したか否かを判断し、動画像をすべて送信したならば処理を終了するが、そうでなければ処理をステップS82に戻す。
図15は、変形例における画像表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。変形例における画像表示処理は、PC200が備えるCPU201がブラウザプログラムまたは動画再生プログラムを実行することにより、CPU201により実行される処理である。図15を参照して、図10に示した画像表示処理と異なる点は、ステップS60AおよびステップS61Aが追加された点である。その他の処理は同じなので、ここでは異なる点を主に説明する。
ステップS52において、URLが受け付けられるが、ここでは、出力指示用Webページに割り当てられたURLが入力される。このため、ステップS58において、出力指示用Webページが受信され、ステップS59において表示される。ステップS60において、MFP100との間でセッションが終了していないことが判断されると、次のステップS60Aにおいては、暗号化データの指定を受け付ける。ここでは、PC200のHDD205に記憶されている暗号化データが指定された例を示す。
そして、動画再生指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS61)。出力指示用Webページの画面に含まれるボタン325が指示されると、動画再生指示を受け付ける。動画再生指示を受け付けたならば、ステップS60Aにおいて指定された暗号化データをMFP100に送信する処理を開始し、処理をステップS62に進める。これにより、暗号化データをMFP100に送信する処理と、動画像を受信し、再生する処理とが並行して行われる。
以上説明したように、本実施の形態における画像処理装置としてのMFP100,101,102は、静止画像を暗号キーを用いて暗号化し、暗号化データを暗号キーまたは該暗号キーに対応する復号キーを用いて復号し、復号された静止画像を電子的に記録できない態様で出力する。具体的には、静止画像を表示する動画像を生成し、ネットワークに接続されたPC200からの要求に応じて、生成された動画像をリアルタイムストリーミング送信する。静止画像に代えて動画像を送信するので、静止画像を外部に出力しないようにすることができる。また、リアルタイムストリーミング送信するので、動画像がPC200に蓄積されない。このため、動画像の複製が作成されるのを防止することができる。
また、暗号化データのすべてが入力される前に、暗号化データの復号を開始させて静止画像を順に出力し、出力される静止画像に基づいて動画像を生成するので、暗号化データすべてが復号される前に動画像を送信することができ、動画像を送信するまでの時間を短くすることができる。
また、静止画像に対するリンクを含み、外部操作による静止画像に対するアクセスを禁止した静止画用Webページを送信するので、PC200において静止画像を表示することができるとともに、PC200において静止画像が複製されるのを防止することができる。
さらに、暗号化データをPC200に送信し、PC200に暗号化データを記憶した場合、PC200から暗号化データをMFP100に送信すると、MFP100は、暗号化データを復号した静止画像を、電子的に記録できない態様でPC200に送信する。このため、PC200に記録した暗号化データを、PC200で確認することができる。
また、PC200においては、ブラウジングプログラムを実行するだけでよく、新たなプログラムを開発またはインストールする必要がない。
なお、上述した実施の形態においては、画像処理装置としてMFP100,101,102について説明したが、図8および図9、図13または図14に示した画像出力処理を実行するための画像出力方法およびその画像出力方法をコンピュータに実行させるための画像出力プログラムとして発明を捉えることができるのは、言うまでもない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<付記>
(1) 前記出力手段は、RTSP(Real Time Streaming Protocol)またはMMS(Microsoft Media Server)プロトコルに従ってリアルタイムストリーミング送信する、請求項2または3に記載の画像出力装置。
(2) 前記動画像生成手段は、前記取得された静止画像の解像度よりも低い解像度の動画像を生成する、請求項2、3または(1)に記載の画像出力装置。
(3) データを受信する受信手段をさらに備え、
前記画像取得手段は、前記受信手段により受信されたデータを、前記静止画像として取得する、請求項1〜5のいずれかに記載の画像出力装置。
(4) 前記復号された静止画像を記録媒体に形成する画像形成手段をさらに備えた、請求項1〜6のいずれかに記載の画像処理装置。
(5) 前記復号された静止画像を表示する表示手段をさらに備えた、請求項1〜6のいずれかに記載の画像処理装置。
1 画像出力システム、2 ネットワーク、、51 画像取得部、52 暗号化部、53 コンテンツ生成部、54 暗号化データ出力部、55 位置情報送信部、56 出力指示受付部、57 ユーザ認証部、58 復号部、59 コンテンツ送信要求受付部、60 リンク部、61 コンテンツ送信部、63 動画再生要求受付部、65 動画像生成部、67 送信部、69 印刷指示受付部、71 画像形成制御部、73 表示指示受付部、75 表示制御部、92 暗号化データ、100 MFP、110 メイン回路、111 CPU、112 通信I/F部、116 HDD、118 カードI/F、118A フラッシュメモリ、130 原稿読取部、140 画像形成部、160 操作パネル、160A 表示部、160B 操作部、200 PC、201 CPU、204 ネットワークI/F、206 表示部、207 操作部。